JP7023652B2 - 気泡緩衝材減容装置 - Google Patents
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Description
これは2枚の樹脂シートで空気を閉じ込めた円柱状の空気溜まりを作り、その空気圧で緩衝材の機能を実現するものであり、エアパッキン、エアキャップ、プチプチ等と様々な呼び名がある。
本願発明ではこれを気泡緩衝材と呼び、その空気を閉じ込めた円形の底面を持つ円柱状部分を空気溜まりと呼ぶものとする。
後述する本願発明の気泡緩衝材減容装置の特徴を理解し易くする為に、実際に公表されている従来の気泡緩衝材減容装置について、どの様な問題があるか以下にまとめる。
本方法では以下の様な欠点が有る。
(1)多数の針状突起を設けた穴開け用回転ローラを製作する具体的方法への言及は無いが、手間とコストが掛かり容易でない事は、当業者であれば容易に推定できる。
(2)多数の針状突起を用いるので人体を傷付ける危険性があり、装置の製造から、運転、メンテナンス、装置の廃棄迄の全ての段階で取り扱いに注意が必要であり、作業性が悪い。
(3)気泡緩衝材の給送手段、圧縮する為の熱源付きの圧縮ローラ、装置駆動源としてのモータ等も要する大型の装置であり、小形化、量産化は困難である。
本方法では以下の様な欠点がある。
(1)ローラカッターを製作する具体的方法への言及は無いが、多数の刃物で構成する事はコストと手間が掛かり容易でない事は、当業者であれば容易に推定できる。
(2)刃物を用いるので人体を傷付ける危険性があり、装置の製造から、運転、メンテナンス、装置の廃棄迄の全ての段階で取り扱いに注意が必要であり、作業性が悪い。
(3)気泡緩衝材の送り込み手段としての送り込みローラ、圧縮する為の圧縮ローラ、駆動源としてのモータ等も要する大型の装置であり、小形化、量産化は困難である事は、当業者であれば容易に推定できる。
本方法では以下の様な欠点がある。
(1)ローラカッターを製作する具体的方法への言及は無いが、多数の刃物で構成する事はコストと手間が掛かり容易でない事は、当業者であれば容易に推定できる。
(2)多数の針状突起を用いるので人体を傷付ける危険性があり、装置の製造から、運転、メンテナンス、装置の廃棄迄の全ての段階で取り扱いに注意が必要であり、作業性が悪い。
(3)気泡緩衝材の送り込み機能と圧縮機能を有するローラ部、駆動源としてのモータ等も要する大型の装置であり、小形化、量産化は困難である事は、当業者であれば容易に推定できる。
本方法では以下の様な欠点がある。
(1)天板に多数の針を設置する方法や、全ての針をパンチングメタルの個々の穴に対応させて通す具体的方法への言及は無いが、実際に製作するにはコストと手間が掛かり容易でない事は、当業者であれば容易に推定できる。
(2)多数の針を用いるので人体を傷付ける危険性があり、装置の製造から、運転、メンテナンス、装置の廃棄迄の全ての段階で取り扱いに注意が必要であり、作業性が悪い。
(3)故障時のメンテナンス時に一旦パンチングメタルを外した後に元に復帰させるのも相当困難と思われる。
(5)装置駆動源としてのモータ等も要する大型の装置であり、小形化、量産化は困難であり、そもそも全体として実用化が困難な提案である事は、当業者であれば容易に推定できる。
本方法では以下の様な欠点がある。
(1)ローラを製作する具体的方法への言及は無いが、凸歯車状、星形状、針の植設、鮫肌状の何れにしても、二本のローラの一定の間隙を保つ為の精度も必要であり、コストと手間が掛かり容易でない事は、当業者であれば容易に推定できる。
さらに、一定の間隙で対応できるのは気泡緩衝材を2層重ねた厚さであり、任意の複数層の処理はできず、気泡緩衝材が複数層に重なって投入されない様にする必要がある。
(2)上記動作をさせるのは大きな力が必要であり駆動源としてのモータ等も要する大型の装置になり、小形化、量産化は容易でない事は、当業者であれば容易に推定できる。
本方法では以下の様な欠点がある。
(1)矩形の板に多数の釘又は刃物を設置する方法や、全ての釘や刃物を剥離板の通過孔に対応させて通す具体的な方法への言及は無いが、実際に製作するにはコストと手間が掛かり容易でない事は、当業者であれば容易に推定できる。
(2)釘又は刃物を用いるので人体を傷付ける危険性があり、装置の製造から、運転、メンテナンス、装置の廃棄迄の全ての段階で取り扱いに注意が必要であり、作業性が悪い。
(3)故障時のメンテナンス時に一旦剥離板を外した後に元に復帰させるのも相当困難と思われる。
(5)装置駆動源としてのモータ等も要する大型の装置であり、小形化、量産化は困難であり、そもそも全体として実用化が困難な提案である事は、当業者であれば容易に推定できる。
(1)破砕刃を回転駆動させて気泡緩衝材を破砕する具体的な方法への言及は無いが、特に新規性のあるものではなく、実際に上手く動作するかどうかは不明である。
(2)刃物を用いるので人体を傷付ける危険性があり、装置の製造から、運転、メンテナンス、装置の廃棄迄の全ての段階で取り扱いに注意が必要であり、作業性が悪い。
(3)製作するにはコストと手間が掛かり、容易でない事は、当業者であれば容易に推定できる。
(4)破砕部で破砕した後の処理方法をどうするかというシステムに関する提案であり、これを動作させるのは大きな力が必要であり装置駆動源としてのモータ等も要する大型の装置になり、小形化、量産化は困難である事は、当業者であれば容易に推定できる。
本方法では以下の様な欠点がある。
(1)ローラは円柱状のブランクを旋盤による切削加工で製作するので比較的容易にできると記述されているが、大型になる程製作は困難になる。
(2)ローラ全体を金属で製作するので、重量が大きくなり、家庭用の装置としては適さない。
(4)必ず2つのローラが必要であり、大型、高価になる。
(5)ローラを回転させるのに大きな力が必要なのでモータ等の動力が必要であり、小形化、量産化は困難である事は、当業者であれば容易に推定できる。
(7)案内部材が必要であり、その位置は減容化処理が施されない場所となる。即ち、気泡緩衝材の空気溜まりを潰すという目的機能の100%達成は、装置の構成上不可能である。
同時に、軸線方向に伸びる表面溝が増えるに伴いローラ製作は困難になる。
本方法では以下の様な欠点がある。
(1)ローラを製作する具体的方法への言及は無いが、コストと手間が掛かり、容易でない事は、当業者であれば容易に推定できる。
(2)針と同様のワイヤブラシを用いるので人体を傷付ける危険性があり、装置の製造から、運転、メンテナンス、装置の廃棄迄の全ての段階で取り扱いに注意が必要であり、作業性が悪い。
もし多重に重ねられた気泡緩衝材に対応するのであれば、ワイヤブラシは容易には曲がらない程度の剛性が必要になり、それと対置する網部も相応の強度が必要となるのは勿論であるが、本案のポイントの一つである「ワイヤブラシは弾性のある針金であるので、曲がった状態で回転して走行ガイド部を離れると元のまっすぐな状態に戻る」事と矛盾する。
本方法では以下の様な欠点がある。
(1)ローラカッターは金属ロールに切削加工を施して刃部を設けるか、市販のカッターを使用との事であるが、前者の場合は重く、高価で、量産には向かず、後者の場合はそれによる制約が大きく、装置設計の自由度が小さいので、家庭用から工業の装置迄の全てを製作する事はできない。
(2)刃物を用いるので人体を傷付ける危険性があり、装置の製造から、運転、メンテナンス、装置の廃棄迄の全ての段階で取り扱いに注意が必要であり、作業性が悪い。
(3)2つのローラの間隙調整の為の仕組みや、2つのローラの回転速度を変える為の仕組みが必要で装置が複雑になり、装置を動作させるのに大きな力が必要で装置駆動源としてのモータ等も要する等で、大型の装置になり、小形化、量産化は困難である。
特許文献11は気泡緩衝材に穴を開ける為に、周面に針状突起を設けた穴開け用回転体と対向する回転体で気泡緩衝材に穿孔するものである。
全体的に記述が曖昧で、穿孔の動作原理や実際の動作がどうなるかについて不明な点が多く、気泡緩衝材に対して穿孔、圧縮減容、排出の動作が実際に上手く行なわれるかどうか不明であるが、記述された内容から推測も含めて解釈すると本方法には以下の様な欠点がある。
(2)気泡緩衝材への穿孔はあくまでも針状突起によるものであり、その先端は鋭利である必要があり、多数の針状突起を用いるので人体を傷付ける危険性があり、装置の製造から、運転、メンテナンス、装置の廃棄迄の全ての段階で取り扱いに注意が必要であり、作業性が悪い。
(a)第1の回転体の針が気泡緩衝材の突起に突き刺さり、第2の回転体との間で二枚のシートが押圧される。
(b)全体の文意から、第2の回転体は基本的には溝が無いが、リング状の溝を設けると効果が大きくなるとの主張と理解される。
(c)第2の回転体は第1の回転体によって回転させる、との事なので、これは第2の回転体に押し付けられた第1の回転体の針が回転移動するに伴って第2の回転体が回転すると理解できる。
(d)針によって気泡緩衝材の突起に孔を開ける方式の減容装置に関するものとの宣言の下で、第1の回転体、第2の回転体の動作そのものについては殆ど新規性の主張は無いので、新規性の主張は主として案内板と保護板に関するものであり、穿孔動作そのものは公表されている針に依るものと考えられる。
以上の項目を鑑みると、特許文献11の穿孔原理は第1の回転体の針の先端を第2の回転体表面に押し付けて間の気泡緩衝材に穿孔するものと理解できる。
例えば実際の動作では、第1の回転体と第2の回転体で、動かない案内板と動く気泡緩衝材を同時に挟み込む事になるが、4つの要素は互いに接触するのかどうか、接触する場合はその必要とする力の強弱、距離関係がどうかが重要であるが、殆ど言及が無く記述された動作の実現性は不明である。
逆に、第2の回転体と案内板が密接していない場合は気泡緩衝材に穿孔して移動させる事はできても、空気を排出して減容する事は困難である。
又、それだけでは気泡の上下のシートを接着する訳ではないので気泡緩衝材の素材そのものの復元力である程度の体積に戻ってしまうと考えられる。
(7)第1の回転体で気泡緩衝材を排出移動させる際に、提案されている案内板の形状では気泡緩衝材の先端部や両端が針から抜けずにそのまま案内板(導出板部)の開口部に巻き込まれて裏側に移動し、第1の回転体に巻き付く可能性が高いと考えられる。
(8)装置駆動源としてのモータ等も要する大型の装置であり、小形化、量産化は困難である事は、当業者であれば容易に推定できる。
本方法では以下の様な欠点がある。
(1)液体、熱源を使用するので、装置が大掛かりになり、廃液処理の問題も生ずる。
(2)小形化、家庭用には向かない。
(1)気泡緩衝材の空気溜まりに穴を開ける為に、多数の鋭利な刃物や針や釘を用いるがそれらを部品として用いる場合には製造コストが大きく、さらにそれらをローラや平盤に固定するのが技術的に簡単ではない事は当業者であれば容易に想像が付くが、実際にその具体的製作方法については殆ど言及されておらず、刃物については言及されたとしても材料の塊を旋盤で切削加工する等で、装置が重くなり、複雑でコストが掛かる方法である。
(2)鋭利な刃物や針や釘を用いる場合、それらが反作用の力を得て有効に動作する為には、それらを設けたローラ又は平盤に気泡緩衝材を当てた反対側にローラ又は抑え盤を対向させて設置する必要があり、その相対間隔、噛み合わせ形態、圧力等の最適化の為の調整の仕組みが必要で、実現する為には装置が複雑且つ大型になる。
(4)気泡緩衝材に穴を開けるのとは別に圧縮して空気を追い出す為の圧縮部が必要な場合が多い。
(6)装置が大型で、動かす為に必要な力も大きく、人力では困難でモータ等の動力が必要である。
(8)気泡緩衝材の重ね処理ができない場合は、幅広の気泡緩衝材に対応する為には装置の幅を大きくする必要があるので、小型化が困難である。
あるいは実現困難で、単にアイディアのみと思われるものが多い。
因に、特許文献4~特許文献12の殆どの最終処分は、未審査請求によるみなし取り下げ扱い、である。
この簡単な構造により、気泡緩衝材の移動、穿孔、圧縮、圧接、穿孔ローラからの分離の全てを行なう事ができる事が大きな特徴である。
さらに、三角形状突起の先端は鋭利である必要が無く、寧ろ敢えて非鋭利にして、受け台又は受けローラの溝の間に気泡緩衝材を押し込み、引き延ばして弾性限界を越えさせる事により穴を開ける様にした事を特徴とするものであり、これにより気泡緩衝材同士を圧接して減容状態を保つ事ができるが、これら従来方法には無かったものである。
但し、以下で記述する実施例はあくまでも「例」であり、当業者から見れば同等機能を実現する方法にはそれらから組み合わせの変更や応用、派生、類推される種々のバリエーションが容易に考えられるが、発明が示す原理に基づく限りはそれらは全て本願発明の範囲に含まれるものとする。
本願発明の気泡緩衝材減容装置ではそれらも含めて処理できるので、それらも含めた総称として気泡緩衝材と呼ぶものとする。
分離板4と、ハンドル5で回転可能な穿孔ローラ1のシャフト103を、底板6に固定した側板7A、7Bに取り付ける。
図示していないが、シャフト103の側板7A、7Bへの取り付けは軸受けを用いても良い。
底板6、側板7A、7Bは所要の機能を果たせばその形状、方法を問わず、当業者であれば容易に製作可能なので鎖線で示している。
穿孔ローラ1の三角形状突起具備円板101に受け台2の溝202を対向させて受け台2を底板6に固定する。
あるいは受け台2と底板6は一体として製作しても良い。
三角形状突起具備円板101の枚数は、気泡緩衝材減容装置の所要幅に応じて任意に決定すれば良い。
三角形状突起具備円板101は金属の円板の外周に等間隔に三角形状突起101aを設けたもので、厳密には円板でなく歯車状の外観であるが、円板の外周に三角形状突起101aを設けたものとの意味合いで、「三角形状突起具備円板」と呼ぶものとする。
三角形状突起101aの個数や板厚t1は目的とする気泡緩衝材減容装置の仕様に応じて任意に決定すれば良い。
さらに、三角形状突起101aは図3に記載した様な二等辺三角形状でなく図4の三角形状突起の形状例に示す様に先端を挟む二辺の長さは等しくなくても良いし、直線でなく曲線でも良い。例えば歯車の歯の様な曲線でも良い。
さらに、先端を挟む二辺で挟む角を頂点角101abとした場合、その角度αも所要の任意の角度で良い。
以下では代表例として先端が扇形の二等辺三角形状の三角形状突起として説明を進める。
前記三角形状突起101aの頂点を挟む二辺の内で、三角形状突起具備円板の回転方向に対して先行する側の辺を前辺101aaと呼ぶものとする。
大きな特徴は、三角形状突起101aに刃物や針や釘の様な鋭利さは必要無いので、前記型抜き等の後に刃付けや研ぎ等の加工が不要であり、量産化が容易でコストも低く抑える事ができる事である。
例えば気泡緩衝材を多数重ねて処理する場合は内円周101dや外円周101eは大きくし、その層数をさらに多くするなら内円周101dや外円周101eの半径の差、即ち三角形状突起101aの高さを大きくする。
又、層数が多くなれば強度も必要になるので頂点角101abの角度を大きくしたり、強度の高い材料を用いる等の手段を採る事もできる。
本書では以降三角形状突起具備円板101の中心も穿孔ローラの回転軸中心も
回転軸中心は101cと呼ぶものとする。
通常は中心から外縁迄の最大距離を、前記三角形状突起具備円板101の内円周101dの半径より小さくし、後述する分離板4のスペーサ接触部411を受けられる様にする。
t2=W-t1
とする。
スペーサ102は隣接する三角形状突起具備円板101同士を所要の間隔に保つ為のものであり、何れの方向にも大きな力は掛からないので、材料は金属は勿論、重量が軽く、加工性も良い合成樹脂等でも良い。
その穿孔ローラへの適用例を図7に示す。
図7では三角形状突起具備円板101は全て同一の物を使用するので、当該三角形状突起具備円板のスペーサ代用爪101jが隣接する三角形状突起具備円板のスペーサ代用爪101jの穴に入らないように三角形状突起具備円板のシャフトへの取り付け方向を交互に逆向きに取り付ける。
t2=W-t1
とするものとする。
上記以外の、スペーサの代用となる突起を三角形状突起具備円板と一体として成形する等の方法で製作しても良い。
以降で用いる説明用図面は三角形状突起具備円板101とスペーサ102を個別に設けるものとして記述する。
受け台2の材料は使用条件、所要の耐久性に応じて合成樹脂、金属、その他の所要の強度を持つ材料、あるいはそれらの組み合わせでも良い。
受け台2の製作方法は、穿孔ローラ1と同様に気泡緩衝材受け面201に相当する部分と溝202に相当する部分を各々個別に板を切り出す等して作成し、複数を交互に重ね合わせても良いし、成形加工又は切削加工等で一体の物として作成しても良い。
L1は三角形状突起101aの高さであり、L2は受け台2の気泡緩衝材受け面201から三角形状突起101aの内円周101d迄の距離であり、L3は三角形状突起101aの先端から受け台2の気泡緩衝材受け面201迄の距離とする。
本願発明の気泡緩衝材減容装置では、実現しようとする気泡緩衝材減容装置の仕様における気泡緩衝材の重ね層数の最大値の場合に於ける穿孔、圧縮後の全厚さよりL2を大きくし、L1はL2とL3の加算値以上の値とする。
それらの値は仕様に応じた所要の値にすれば良い。
分離面403は気泡緩衝材と接触し、分離動作を行なう部分であり、その動作の詳細は後述する。
その一例を図10の分離板の具体例の側面図に示す。
図1に示す様に分離板4は穿孔ローラ1や受け台2と接触させる必要は無く、その材料は所要の耐久性能に応じて合成樹脂あるいは金属等で良い。
又、分離板4Aは気泡緩衝材減容装置としては必須のものではなく、必要な場合に設ければ良い。
なお、この分離板4Aは、気泡緩衝材を穿孔ローラに導くガイドの機能を兼ねさせる事も可能である。
穿孔ローラ1と受け台2の外円周・気泡緩衝材受け面交差部203に気泡緩衝材30を挿入方向に従って挿入し、図示した回転方向に穿孔ローラ1を回転させると、気泡緩衝材30は穿孔ローラ1の三角形状突起101aで引き込まれて受け台2の溝202に移動させられる。
さらに穿孔ローラ1の回転が進むに連れて、気泡緩衝材30の溝202に押し込まれた部分はさらに溝202の底に向かって引き延ばされて行き、やがて弾性限界を越えると気泡緩衝材30は三角形状突起101aに突き刺さり、さらに突き破られて貫通状態になって穴が開けられる。その部分が気泡緩衝材30の空気溜まりであれば圧縮されて空気は外に追い出される。
但し、本願発明の穿孔動作は主として三角形状突起101aと受け台2の相対距離の変化に依るものなので、説明を判り易くする為に三角形状突起101aは回転移動でなく、上から下への直線移動に置き換えて説明する。
即ち、図13(a)は穿孔開始、図13(b)は三角形状突起101aで気泡緩衝材30を下方向に引き延ばす様子、図13(c)は引き延ばされた気泡緩衝材30を三角形状突起101aが貫通し、気泡が圧縮された様子を示す。
従って、頂点角101abの頂点角度αを適切な値にすれば、気泡緩衝材30の空気溜まりを圧縮するのに要する力より、気泡緩衝材30を三角形状突起101aの内円周101d側に気泡緩衝材受け面201側から押し上げるのに要する力を大きくする事ができ、それにより最上層の気泡緩衝材30が内円周101d側に押し上げられる前に、気泡緩衝材30の空気溜まりを圧縮して空気を追い出す事が可能になる。
既に記載した様に、本願発明では気泡緩衝材30への穿孔動作は弾性限界を越える事に因り行なわれる。一般的に気泡緩衝材はポリエチレンやポリプロピレンを材料としており、弾性限界を越えて穿孔された場合の穿孔箇所は図14の断裂口3001の様にひび割れた様な断裂状態となる。
さらに、断面で見ると、小さなささくれ、縮れた糸状の断裂突起3002とでも呼べる物が現われる。
この時気泡緩衝材の空気溜まりは圧縮されて空気が追い出された状態にあるので、結果として気泡緩衝材が穿孔ローラから分離された後でも空気溜まりの上下のシート同士、あるいは重なった複数の気泡緩衝材同士は空気が追い出されて圧縮された状態で圧接されたままになる。
これは針や刃物で穿孔された場合の様に材料の復元力で体積が戻る事はないという事であり、本願発明の大きな特徴の一つである。
これらは公知の従来方法に無い、大きな特徴である。
さらに穿孔ローラ1と受け台2は互いに接触する部分が無く、その間隙の寸法も厳密に管理する必要が無いので、製作に細かな精度を要さず、相対的な位置関係も固定で良く調整機能が不要であり、材料選択の自由度も大きいので、極めて単純で小型、軽量の気泡緩衝材減容装置を製作できる事も大きな特徴である。
即ち、家庭用としては小型である必要があり、例えば穿孔ローラ1の長さが20Cmの場合に、幅1mの気泡緩衝材でも3回折り畳んで8層にすれば幅は20Cm以下になってそのまま処理可能であり、わざわざ気泡緩衝材を幅20Cm以内にカットしてから処理する様な手間は不要である。
実際に穿孔動作を行なう上で受けローラ3は必ずしも回転する必要は無く、減容された気泡緩衝材が穿孔ローラ1の回転で排出側に移送する際に気泡緩衝材との摩擦で気泡緩衝材に引きずられて受けローラ3が回転すれば良いものである。
図16に示す様に、受けローラ3の製作は穿孔ローラ1と同様に、ローラ板3
01とスペーサ302を交互にシャフト303に通して固定すれば良く、あるいは相当品を成形加工又は切削加工等で一体の物として作っても良い。
他方、受けローラ3が自由回転する事により気泡緩衝材を圧縮する気泡緩衝材受け面304の摩擦が小さくなるので、その分摩耗し難く、且つ穿孔ローラ1を回転させるのに必要な力も小さくなる。
本願発明の請求項1において、気泡緩衝材減容装置に対して気泡緩衝材をどの様な位置関係あるいは方向で挿入しても、漏れなく空気溜まりを穿孔、圧縮でき、且つ三角形状突起具備円板101の使用数を最小にする事は、気泡緩衝材減容装置のコスト低減に重要である。
又、気泡緩衝材に対する穿孔、圧縮処理に於いて、三角形状突起101aの1個当たりに必要な押し付け力はほぼ同じなので、処理の過程で同時に穿孔、圧縮に関わる三角形状突起101aの数を少なくする事は、処理に必要な力も少なくし、引いては装置の耐荷重性能の低減に伴う軽量化、低価格化につながる。
この場合、内接正三角形3004の一辺の大きさA1と高さH1はそれぞれ
A1=(√3)・R =1.732R
H1=(3/2)・R =1.5R
である事は公知である。
その事は図19の繰り返しパターン上の任意の位置に半径Rの円を描いた場合に、その円には少なくとも1個の穿孔位置3006が必ず含まれる事から判る。
さらに、上記に依れば、隣接する三角形状突起具備円板101の三角形状突起101aを回転軸に対してずらさない場合に比べて、穿孔ローラ1での処理の過程で同時に弾性限界に達する穿孔、圧縮に関わる三角形状突起101aの数は三角形状突起具備円板101の数の役半分になるので必要な力も半分近くになるという効果も得られる。
この時、図1の正面図で見た場合に、前記三角状突起具備円板101上の隣接する2個の三角状突起101aの先端の中央に、隣接する三角状突起具備円板101Wの三角状突起101aの先端が見える様にずらして三角状突起具備円板101Wを設置し、その他全ての三角状突起具備円板についても同様に繰り返せば一辺の長さをA1、高さをH1とする図19に示す様な正三角形の繰り返し穿孔パターンを得る事ができる。
なお、本例の場合、Dカットやキー溝でシャフトに固定する場合は、三角状突起具備円板は101と101Wの様に2種類必要になる。
シャフト用穴101bのDカットはシャフトの直径に対して対称に設けるが、図21では上下対称で示す。
三角形状突起具備円板101の三角形状突起101aの先端間の距離をA1とする。
シャフト用穴101bのDカットと三角形状突起101aの相対的な位置は任意であるが、説明を判り易くする為にシャフト用穴101bの上側のDカットの直線部分の垂直二等分線上に三角形状突起101aがあるものとし、目印の為に図21ではマーク101kを表示する。
マーク101kは三角形状突起具備円板101に穴を開ける、刻印する、塗料で記入する等、任意の方法で良い。
以上の様にすると、三角形状突起101aの個数は奇数個なので、マーク101kのある三角形状突起101aに対する、三角形状突起具備円板101の中心の反対側は2つの三角形状突起101aの中央位置になる。
この場合、内接正方形3005の1辺の大きさA2は、
A2=(√2)・R =1.414R
である事は公知である。
その事は図23の繰り返しパターン上の任意の位置に半径Rの円を描いた場合に、その円には少なくとも1個の穿孔位置3006が必ず含まれる事から判る。
本方法に依れば、空気溜まりを千鳥配置にした一般的な気泡緩衝材のみならず、任意のパターンで配置された空気溜まりにも対応可能であり、半径Rの円を覆う大きさの空気溜まりであれば、その形状は円に限らず任意の形状の空気溜まりを持つ気泡緩衝材の全てに対応可能であるという効果を得られる。
これらの長短所を鑑みると、実施例5の方法は容易に大きな動力を得られる工業用の気泡緩衝材減容装置に適していると言える。
なお、実施例として穿孔パターンを三種類にしたが、原理としては二種類あるいは4種類以上の穿孔パターンに対応する事も可能である。
三角形状突起101aの先端同士の間隔はA1である。
三角形状突起101aと三角形状突起101fは交互に配置され隣接する三角形状突起101a、101gの間隔はA1であり、2つの三角形状突起101gの頂点の間隔はA2である。
三角形状突起101a2個に対して三角形状突起101f1個が配置され、隣接する三角形状突起101a、101hの間隔はA1であり、2つの三角形状突起101hの頂点の間隔はA3である。
なお、半径の大小関係は、R0<R1<R2<R3とする。
ここで、三角形状突起具備円板101Yは左から1、3、5、7、・・・番目の1個置きで配置し、隣接する三角形状突起具備円板との間隔はW1である。
この時、左から4、6、8番目の三角形状突起具備円板101Xと三角形状突起具備円板101Xの間隔W2はW1の2倍である。
この時、三角形状突起具備円板101Zと三角形状突起具備円板101Zとの間隔W3はW1の8倍である。
ここで穿孔ローラ1Xと受け台2の何れか又は両方を図28に示す相対位置移動方向に動かして距離D12を変更できる様にすれば、気泡緩衝材への穿孔パターンを図33の様に変更できる事になる。
なお、図33において黒点3007は外円周101e対応の穿孔位置、○(丸)3008は外円周2 101g対応の穿孔位置、□(四角)3009は外円周3 101i対応の穿孔位置を示す。
同様にD12をR2より小さい外円周2 101gに対応するL2とすれば○3008に対する位置に穿孔でき、R3より小さい外円周3 101iに対応するL2とすれば□3009に対する位置に穿孔できる。
同様の手法で穿孔パターン数を変える事ができるのは明らかである。
実施例6の方法に依り穿孔パターンを変える事ができると、空気溜まりの大きさに応じて穿孔パターンを変えることにより無駄な穿孔ローラ1Xを回転させる手動力や動力が不要になり、装置構成部品にも無駄な強度を持たせる必要も無くなるという効果が得られる。
空気溜まりが大きくなる程気泡緩衝材の材質は固くなる傾向があり、それに伴って穿孔ローラを回転させる為に必要な力も大きくなるので、穿孔パターンを選択できると便利であり、特に手動の場合は効果が大きい。
なお、本実施例でも穿孔パターンを三種類にしたが、原理としてはより多くの穿孔パターンに対応する事も可能である事はいう迄もない。
即ち、受け台2Xには気泡緩衝材受け面201、気泡緩衝材受け面2 204、気泡緩衝材受け面3 205を設ける。
それぞれの気泡緩衝材受け面と穿孔ローラ1Xの回転軸中心101cの距離は実施例6と同様に3つの穿孔パターンに対応するものとする。
なお、一般的には穿孔ローラと分離板は固定しておいて、受け台2Xを移動させる方が装置の構造がシンプルになる事が多い。
その動作原理や効果は実施例6と同様なので説明は省く。
分離板の分離面が内円周101dと交わる点を内交点405、外円周101eと交わる点を外交点406とする。
従って、以降本書で示す内交点405や外交点406はあくまでも説明の為の一例である。
即ち、分離板の分離面403の形状に関する議論は主として内交点405と外交点406の間について行なえば良い事になる。
即ち、三角形状突起具備円板101あるいは穿孔ローラ1の回転軸中心101cを極座標の原点(0、0)とし、それと内交点405を結ぶ直線を極座標の始線407とする。
r=f(θ)
で表現できる事になる。
因に前記の極座標を用いると内交点405は(R0、0)、外交点406は(R1、θ1)で表わされる。
但し、θ1は始線407と、原点101cと外交点406を結ぶ直線で成す角の角度である。
従って、極座標を元にして、分離板の分離面403に対して任意の位置に直交座標を定義して
y=g(x)
の様な関数で表現する事もできる。
穿孔圧縮動作の中で穿孔ローラ1の三角形状突起具備円板101の三角形状突起101aに突き刺さった気泡緩衝材(図示していない)を三角形状突起101aから分離する際には、気泡緩衝材が分離板4に押し付けられるので、分離板4には図34中のベクトルFで示す様な力が働き、その力Fが大きいと分離板4は変形する等のダメージを受け、気泡緩衝材の分離も正常に行なわれ難くなる。
その力Fは分離板4の分離面403の形状と密接に関わる事を以下に図35と図36で示す。
分離板4の分離面403は微視的には直線と等価なので、直線で示している。
分離面403と三角形状突起前辺101aaが成す頂点側の角の角度をβとする。
FR1はF1の反作用として気泡緩衝材に対する力の作用点3010に働くF1と同じ大きさで方向が逆の力のベクトルであり、F0は三角形状突起前辺101aa方向に働くFR1の直角方向のベクトル成分である
なお、分離面403と三角形状突起前辺101aaが成す頂点側の角の二等分線に対してベクトルF1とベクトルFR1は直角である。
その大きさ|F0|は図35から判る様に、
|F0|=|FR1|・sin(1/2・β)
である。
ここで||はベクトルの大きさ(絶対値)を示す。
|FC1|=|F1|・cos(1/2・β)
である。
即ち、F2は三角形状突起具備円板が回転して気泡緩衝材に対する力の作用点3010を介して分離板4に働く力のベクトルであり、FC2はF2の分離板4に対して直角方向のベクトル成分である。
なお、分離面403と三角形状突起前辺101aaが成す頂点側の角の二等分線に対してベクトルF2とベクトルFR2は直角である。
その大きさは|F0|は図36から判る様に、
|F0|=|FR2|・sin(1/2・γ)
である。
|FC2|=|F2|・cos(1/2・γ)
である。
その為の前提条件として、
0<β<γ≦90度
とする。
|F0|=|FR1|・sin(1/2・β)
=|FR2|・sin(1/2・γ)
より
|FR1|/|FR2|=sin(1/2・γ)/sin(1/2・β)
であり、0<β<γ≦90度である事から
|FR1|/|FR2|>1
である。
|FC1|/|FC2|=cos(1/2・β)/cos(1/2・γ)
であり、0<β<γ≦90度である事から
|FC1|/|FC2|>1
である。
r=f(θ)
は特異点の無い、連続した広義の単調増加の関数とし、分離面上の点(r、θ)に於いて、rの方向が三角形状突起101aの頂点の方向で、それと接線の傾き
ができるだけ90度に近くする為に、接線の傾きがθの増加と共に増加する様にすれば良いと考えられる。
図37は分離点406近辺を微視的に見たもので、分離面403は関数r=f(θ)の接線と見なせるので、外交点406に於ける分離面403の関数r=f(θ)の接線と三角形状突起の前辺101aaで挟む三角形状突起の頂点側の角度はβになる。
このβが図37(a)の様に90度未満の鋭角だと、気泡緩衝材30には先に述べた様に分離板4の裏面側に向かう力が働くと共に、気泡緩衝材が鋭角β部分に挟み込まれる事により、回転中心方向に引き込まれて三角形状突起101aから分離できない場合が生ずる。
この角度は「概ね90度以上」で良いが、それは気泡緩衝材が硬かったり、厚さが大きい場合の様に対象の条件によってはβが90度より小さくても分離できる場合もあるので「概ね」としたものである。
図41では分離板の分離面403の形状をy=g(x)で定義している。
実際には回転軸中心101cを原点とし、原点と外交点406を結ぶ直線をx軸408、原点を通りx軸と直交する直線をy軸409とする直交座標を設定する。
なお、三角形状突起101aは2等辺三角形状で頂点角の角度はα度(<90度)とする。
又、外交点406に於ける接線はx軸と直交する事は公知なので、外交点406に於いて曲線の接線と前記三角形状突起の前辺101aaで挟む三角形状突起の頂点側の角度は90度+α/2度なので90度以上である。
この事から本実施例の楕円により規定した分離面403を持つ分離板4によると前記曲線関数の条件を満足する事は明らかである。
なお、図40は分離板4の右側面図のみ示し、分離面403を判り易くする為に太線で描いている。
図40(a)は内交点405を少し回転軸中心側に滑らかな曲線で延長し、外交点406ではその接線方向にそのまま延長させてから連結兼固定部402にしている。
外交点406ではその接線方向にそのまま延長させてから連結兼固定部402にし、さらにその先を気泡緩衝材ガイド412と成して気泡緩衝材を任意の方向に導く様にしている。
図42では分離板の分離面403の形状をy=h(x)で定義している。
実際には外交点406を原点(0、0)とし、原点と回転軸中心101cを通る直線をy軸409、原点を通りy軸と直交する直線をx軸408とする直交座標を設定する。
三角形状突起101aは2等辺三角形状で頂点角の角度はα度(<90度)とする。
又、外交点406に於ける接線はy軸と直交する事は公知なので、外交点406に於いて曲線の接線と前記三角形状突起の前辺101aaで挟む三角形状突起の頂点側の角度は90度+α/2度なので90度以上である。
この事から本実施例の放物線により規定した分離面403を持つ分離板4によると分離板に無理な力が掛かり難く、確実に気泡緩衝材を分離する事ができる。
三角形状突起101aは2等辺三角形状で頂点角の角度はα度(<90度)とする。
図43では分離板の分離面403の形状をr=f(θ)で定義している。
実際には回転軸中心101cを極座標の原点(0、0)とし、それと内交点405を結ぶ直線を極座標の始線407とする。
又、外交点406に於ける接線はy軸と直交せず90度より少し小さいが、外交点406に於いて曲線の接線と前記三角形状突起の前辺101aaで挟む三角形状突起の頂点側の角度はα/2度が加算されるのでαを合計値が90度以上になる様に決めれば良い。
上記の楕円関数で規定した分離面403を分離板4にどの様に適用するかは実施例8と同様なので割愛する。
(a)以下の様な本願発明の穿孔ローラを平面的に展開して穿孔盤とした形態の気泡緩衝材減容装置も実現可能である。
穿孔盤8と分離盤10をシャフト20で接続し、蝶番の様にシャフト20を軸として穿孔盤8と分離盤10が回転し、受け盤9に重なる様にする。
シャフト20は底板6に固定した側板7A、7Bに取り付ける。
図示していないが、シャフト20の側板7A、7Bへの取り付けは軸受けを用いても良い。
底板6、側板7A、7Bは所要の機能を果たせばその形状を問わないので鎖線で示している。
穿孔盤8の三角形状突起具備板81に受け盤9の溝を対向させて受け盤9を底板6に固定する。
下辺に等間隔で複数の三角形状突起81aを設けた三角形状突起具備板81複数枚を、所要の幅を持つスペーサ82を介して連結棒83A、83Bを通して固定すれば容易に製作可能である。
三角形状突起具備板81の枚数は、気泡緩衝材減容装置の所要幅に応じて任意に決定すれば良い。
なお、穿孔盤の形状は減容動作をより行ない易くする為に、図44と異なる形状としても良く図48はその一例であり、頂点線hが斜めになる様にしたものである。
大きな特徴は、三角形状突起81aに刃物の鋭利さや、針や釘の様な尖鋭さは必要無いので、前記型抜き等の後に刃付けや研ぎ等の加工が不要であり、量産化が容易でコストも低く抑える事ができる事である。
スペーサ82は隣接する三角形状突起具備板81同士を所要の間隔に保つ為のものであり、大きな力は掛からないので、材料は金属は勿論、重量が軽く、加工性も良い合成樹脂等でも良い。
上記穿孔盤8を受け盤9に押し付ける為の駆動手段は図示していないが大規模装置では歯車やプーリーやベルトやチェーンとモータとを組み合わせて実現でき、小型装置では図47の様に穿孔盤8に取っ手84を設けて手動で押し付けるだけでも良く、当業者にとっては、多くの一般的な公知の方法で容易に実現可能である。
この時、三角形状突起81aの先端の一部が受け盤9の凹状溝に入り込むが、気泡緩衝材減容装置を動作させる中で穿孔盤8が動いて互いに接触する事は有り得るが、動作原理としては入り込んだ部分を互いに接触させる構造にする必要が無い事が大きな特徴である。
受け盤9の製作方法は、穿孔盤8と同様に凹状溝の気泡緩衝材受け面201となる部分と窪みとなる溝202に相当する板を複数交互に重ね合わせても良いし、成形加工又は切削加工で一体のものとして作っても良い。
大きな特徴は、前記の様に背面側jから通過させる事で、特許文献4、特許文献6の様に穿孔盤8に分離盤10を嵌合させておいて、これと受け盤9の間で気泡緩衝材を挟んで穿孔、圧縮する様な構造にする必要が無い事である。
又、分離盤10の材料は所要の耐久性能に応じて合成樹脂あるいは金属等で良い。
気泡緩衝材減容装置の減容動作や特徴は実施例1と同様なので説明は割愛する。
気泡緩衝材に対する穿孔、穴開け、分離動作は実施例3と同様なので詳細説明は割愛する。
(b)本願発明の気泡緩衝材減容装置で、折り畳んで多層にした気泡緩衝材を処理するにはそれなりの駆動力が必要になる。一般的には複数の平歯車で減速すれば良いが、特に手動の場合は1組のウォームギアを用いると構造が極めて単純になり、動力として十分な場合が多い。即ち手動の場合はウォームギアとの組み合わせは特に有効である。
(c)手動の小型気泡緩衝材減容装置に、ギヤとモータを簡単に取り付けられる構造とすれば、容易に電動化可能にできる。
(d)受け台2と底板6と側板7A、7Bは、何れか2つ又は全てを一体として製作しても良い。
(e)工業用として装置が大規模化しても良い場合は、図11に於けるL2寸法を調整可能として対応層数を調整したり、L2寸法を自動調整して気泡緩衝材受け面201と内円周101dで直接圧縮して圧縮力を高めたりする事も可能である。
(f)本願発明の説明や図面は全て気泡緩衝材を右から左に移動させるものとして記述しているが、原理的に方向は問わないので、上下左右、斜め等、気泡緩衝材の移動方向は必要に応じて任意に設計可能である。
又、処理された気泡緩衝材を受ける箱を設けても良い。
(g)折り畳んで多層にした気泡緩衝材を扱う場合には、その入り口部分は狭くできないので、幼児の手の巻き込み防止等の安全対策としては入り口部分(導入口)を長目にする方法がある。
(h)本願発明の気泡緩衝材減容装置は用途や構造が紙を破砕するシュレッダーと似ており、駆動部や筐体を共通化できる部分があるので、両方の機能を持つ装置を構成する事も可能である。
(i)気泡緩衝材を穿孔ローラの三角形状突起で引き込む為には、三角形状突起具備円板の半径は気泡緩衝材の入り口に於ける厚さ以上にすべきである。
101、101W、101X、101Y、101Z 三角形状突起具備円板
101a、101f、101h 三角形状突起
101aa 三角形状突起前辺
101ab 頂点角
101b シャフト用穴
101c 回転軸中心
101d 内円周
101e 外円周
101g 外円周2
101i 外円周3
101j スペーサ代用爪
101k マーク
102 スペーサ
102a シャフト用穴
103 シャフト
2、2X 受け台
201 気泡緩衝材受け面
202 溝
203 外円周・気泡緩衝材受け面交差部
204 気泡緩衝材受け面2
205 気泡緩衝材受け面3
3 受けローラ
301 ローラ板
302 スペーサ
303 シャフト
304 気泡緩衝材受け面
305 溝
4、4A 分離板
401 分離歯
402 連結兼固定部
403 分離面
404 裏面
405 内交点
406 外交点
407 極座標の始線
408 x軸
409 y軸
410 接線
411 スペーサ接触部
412 気泡緩衝材ガイド
5 ハンドル
6 底板
7A、7B 側板
8 穿孔盤
801 三角形状突起具備板
801a 三角形状突起
802 スペーサ
803A、803B 連結棒
804 取っ手
805 頂点線
806 底辺線
807 背面側
9 受け盤
901 気泡緩衝材受け面
902 溝
10 分離盤
1001 気泡緩衝材押し出し部
1002 取っ手
20 シャフト
30 気泡緩衝材
3001 断裂口
3002 断裂突起
3003 空気溜まりの底面の円
3004 内接正三角形
3005 内接正方形
3006 穿孔位置
3007 外円周対応の穿孔位置
3008 外円周2対応の穿孔位置
3009 外円周3対応の穿孔位置
3010 気泡緩衝材への力の作用点
40 円柱状の気泡を連結した気泡緩衝材
Claims (1)
- 円板外周に先端部が非鋭利な複数の三角形状突起を設けた複数の三角形状突起具備円板を、間にスペーサを挟んで所要の間隔に保ちながらシャフトに通して固定して円筒状に成すか、
又は、所要の間隔を確保する為のスペーサの代用となる爪を立てるか、あるいはスペーサ又はスペーサの代用となる突起を一体と成した複数の前記三角形状突起具備円板相当品をシャフトに通して固定して円筒状に成すか、
の何れか、又はそれら相当品を一体で成形品として円筒状に成すか、
の何れかの方法で構成した穿孔ローラと、
前記穿孔ローラを回転させる手動又は駆動装置による駆動手段と、
前記穿孔ローラの三角形状突起の先端部近辺が入り込む凹状溝を有した受け台又は受けローラと、
前記穿孔ローラに突き刺さった気泡緩衝材を分離させる為の分離板を構成要素に含め、
気泡緩衝材を穿孔、圧縮する為の動作原理として、
前記穿孔ローラと、前記受け台又は受けローラが互いに接触する部分を持つ必要が無いものであり、
1層又は複数層重なった気泡緩衝材に対して、
移動と、
前記受け台又は受けローラの溝の間に押し込み、引き延ばす事による、空気溜りの穿孔と
三角形状突起の「ハの字」形の効果による空気を追い出す圧縮と、
その際に生ずる断裂突起と断裂口が絡み合う事で空気溜まりの上下のシート同士や、重なった気泡緩衝材同士の圧接をし、
穿孔ローラから分離させ、
分離後も圧縮された状態を保つ様にした事を特徴とする気泡緩衝材減容装置。
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