JP7023143B2 - 船体摩擦抵抗低減装置及び船舶 - Google Patents

船体摩擦抵抗低減装置及び船舶 Download PDF

Info

Publication number
JP7023143B2
JP7023143B2 JP2018041334A JP2018041334A JP7023143B2 JP 7023143 B2 JP7023143 B2 JP 7023143B2 JP 2018041334 A JP2018041334 A JP 2018041334A JP 2018041334 A JP2018041334 A JP 2018041334A JP 7023143 B2 JP7023143 B2 JP 7023143B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air
hull
air chamber
friction resistance
vent pipe
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018041334A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019155976A (ja
Inventor
真一 ▲高▼野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Shipbuilding Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Shipbuilding Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Shipbuilding Co Ltd filed Critical Mitsubishi Shipbuilding Co Ltd
Priority to JP2018041334A priority Critical patent/JP7023143B2/ja
Publication of JP2019155976A publication Critical patent/JP2019155976A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7023143B2 publication Critical patent/JP7023143B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T70/00Maritime or waterways transport
    • Y02T70/10Measures concerning design or construction of watercraft hulls

Landscapes

  • Vibration Prevention Devices (AREA)

Description

本開示は、船底と船外水との間に気泡膜を形成することにより、船体の航行時における摩擦抵抗を低減させる船体摩擦抵抗低減装置、及び該船体摩擦抵抗低減装置を備える船舶に関する。
船底に形成された複数の空気噴出孔から空気を噴出させることで気泡を発生させ、該気泡により船底と船外水(船体の外部の水)との間を覆う気泡膜を形成することで、船体の航行時における摩擦抵抗を低減させる船体摩擦抵抗低減装置が知られている(例えば、特許文献1、2)。
特許文献1には、上述した船体摩擦抵抗低減装置が、空気を取り込むブロアと、船体の外部に連通する多数の空気噴出孔が船底に形成されているエアーチャンバと、ブロアとエアーチャンバとの間を接続する空気供給管と、空気供給管の途中に設けられる逆止弁と、を備えることが記載されている。また、特許文献1には、ブロアに取り込まれた空気が圧縮されて圧縮空気が生成され、該圧縮空気が空気供給管を通りエアーチャンバに送られて多数の空気噴出孔から船外に大量の気泡が噴出されること、及び、逆止弁は空気噴出孔を通りエアーチャンバの内部に侵入した水が空気供給管を逆流することを阻止することが記載されている。
特許文献2には、上述した船体摩擦抵抗低減装置が、空気吸い込む口から吸い込んだ空気を加圧して空気吹き出し部に供給する空気供給装置と、加圧空気を水中に噴出させる空気吹き出し部と、を備えることが記載されている。また、特許文献2には、船底に設けられるシーチェストと、該シーチェストを介して海水を取り込む海水ポンプと、取り込んだ海水から空気を分離する空気分離器と、を備えること、及び、シーチェストは隔壁により複数のチャンバに区画されることが記載されている。
特開2014-151819号公報 特開2013-018344号公報
特許文献1や2に記載の発明において、仮にブロアや逆止弁が故障した場合には、エアーチャンバの内部に圧縮空気が供給されないので、水圧により多数の空気噴出孔を通りエアーチャンバの内部に水が浸入し、エアーチャンバの内部に所定量の空気が存在するような状況が発生する可能性がある。エアーチャンバの内部に所定量の空気が存在していると、ローリングなどの船体の動揺に同期してエアーチャンバの内部に生じるスロッシング(液面の揺動)の影響が大きくなり、該スロッシングにより船体の構造部が振動の影響を受ける虞があるという新規な課題があることを本発明者らは鋭意検討の結果、見出した。また、このような課題は、船舶の大型化に伴うエアーチャンバの大型化により一層顕著になる。
特許文献2には、チャンバを区画する隔壁やカーテンプレートを設けることが記載されているが、これらの隔壁やカーテンプレートは海水から空気を分離するためのものであり、スロッシングによる船体の振動を抑制することを目的とするものではない。
上述した事情に鑑みて、本発明の少なくとも一実施形態の目的は、エアーチャンバの内部におけるスロッシングにより生じる船体の振動を抑制することができる船体摩擦抵抗低減装置、及び船舶を提供することにある。
(1)本発明の少なくとも一実施形態にかかる船体摩擦抵抗低減装置は、
船体の船底と船外水との間に気泡膜を形成することにより、前記船体の航行時における摩擦抵抗を低減させる船体摩擦抵抗低減装置であって、
前記船体の内部に設けられたエアーチャンバであって、前記船底に形成された開口を介して前記エアーチャンバの内部と前記船外水とが連通されるように構成された少なくとも1つのエアーチャンバと、
前記エアーチャンバの内部に空気を供給する空気供給装置、及び前記エアーチャンバの内部から空気を排出する空気排出装置、の少なくとも何れか一方と、
前記エアーチャンバの内部に所定量の空気が存在する場合に生ずるスロッシングにより生じる前記船体の振動を抑制可能な船体振動抑制装置と、を備える。
上記(1)の構成によれば、船体摩擦抵抗低減装置は、船体の内部に設けられるエアーチャンバであって、船底に形成された開口を介してエアーチャンバの内部と船外水とが連通されるように構成された少なくとも1つのエアーチャンバを備えている。また、船体摩擦抵抗低減装置は、エアーチャンバの内部に空気を供給する空気供給装置、及びエアーチャンバの内部から空気を排出する空気排出装置、の少なくとも何れか一方をさらに備えている。このため、エアーチャンバの内部に船外水が流れ込んで所定量の空気が存在するような状況が発生する可能性がある。エアーチャンバの内部に所定量の空気が存在すると、船体の揺動に同期してエアーチャンバの内部におけるスロッシングにより船体に振動が発生する虞がある。しかしながら、船体摩擦抵抗低減装置は、エアーチャンバの内部におけるスロッシングにより生じる船体の振動を抑制可能な船体振動抑制装置を備えているので、船体振動抑制装置によりエアーチャンバの内部におけるスロッシングにより生じる船体の振動を抑制することができる。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)の構成において、
前記船体振動抑制装置は、
前記エアーチャンバに一端が接続される空気抜き管であって、前記エアーチャンバの内部の空気を前記エアーチャンバの外部に排出するように構成されている空気抜き管を含む。
上記(2)の構成によれば、空気抜き管により空気を排出してエアーチャンバの内部を水で満たすことで、エアーチャンバの内部におけるスロッシングの発生を抑制することができ、且つ、スロッシングにより生じる船体の振動を抑制することができる。
(3)幾つかの実施形態では、上記(2)の構成において、
前記空気抜き管は、他端が前記船体の喫水線よりも高い位置に配置される第1空気抜き管を含み、
前記船体振動抑制装置は、前記第1空気抜き管を開閉する第1バルブをさらに含む。
上記(3)の構成によれば、第1バルブを開くことで、エアーチャンバの内部の空気を第1空気抜き管の他端から船内又は船外の大気中に排出できるので、エアーチャンバの内部を水で満たすことができる。また、第1空気抜き管の他端は、喫水線よりも高い位置に配置されているので、エアーチャンバの内部の水が他端から流出することを抑制することができる。
(4)幾つかの実施形態では、上記(2)の構成において、
前記空気抜き管は、他端が前記船体の前記エアーチャンバよりも高い位置且つ前記船体の喫水線よりも低い位置に形成された空気抜き孔に接続される第2空気抜き管を含み、
前記船体振動抑制装置は、前記第2空気抜き管を開閉する第2バルブをさらに含む。
上記(4)の構成によれば、第2バルブを開くことで、エアーチャンバの内部の空気を第2空気抜き管の他端から船外に排出できるのでエアーチャンバの内部を水で満たすことができる。また、第2空気抜き管の他端を喫水線よりも高い位置に配置する必要がないので、第2空気抜き管の長さを短くすることができる。
(5)幾つかの実施形態では、上記(3)又は(4)の構成において、
前記船体振動抑制装置は、
前記エアーチャンバ又は前記空気抜き管の内部の水位を検出する水位検出センサと、
前記水位検出センサの検出出力に基づいて前記第1バルブ又は前記第2バルブを開閉する制御装置と、をさらに含む。
上記(5)の構成によれば、エアーチャンバ又は空気抜き管(第1空気抜き管又は第2空気抜き管)の内部の水位を検出する水位検出センサにより、エアーチャンバ又は空気抜き管における液面の高さを把握することができる。そして、制御装置が水位検出センサの検出出力に基づいて第1バルブ又は第2バルブを開閉することで、エアーチャンバの内部を確実に水で満たすことができる。特に、制御装置が水位検出センサの検出出力に基づいて第1バルブを開閉することで、エアーチャンバの内部の水が第1空気抜き管の他端から流出することを確実に防止することができる。
(6)幾つかの実施形態では、上記(1)の構成において、
前記エアーチャンバは、
前記船体の船首船尾方向に沿って延在する一対の第1壁面と、
前記船体の船幅方向に沿って延在する一対の第2壁面と、
前記一対の第1壁面及び前記一対の第2壁面の上方に設けられる上壁面と、を含み、
前記船体振動抑制装置は、
前記エアーチャンバの内部において前記船首船尾方向に沿って延在するとともに前記船幅方向に沿って互いに離れて配置される複数の抵抗体を含む。
上記(6)の構成によれば、船体振動抑制装置の複数の抵抗体は、船幅方向に沿ってそろった位相で押し寄せる波に衝突し、衝突した波の位相をずらすことにより、波の成長を防止することができるので、エアーチャンバの内部におけるスロッシングを抑制することができる。複数の抵抗体は、船首船尾方向に沿って延在するので、船体のローリングに同期したスロッシングを特に抑制することができる。
(7)幾つかの実施形態では、上記(6)の構成において、
前記複数の抵抗体は、前記エアーチャンバの前記上壁面に支持される。
上記(7)の構成によれば、エアーチャンバの上壁面に支持された複数の抵抗体の船首船尾方向に沿って延在する面や下端面に波が衝突するので、エアーチャンバの内部におけるスロッシングを効果的に抑制することができる。
(8)幾つかの実施形態では、上記(6)の構成において、
前記船体振動抑制装置は、前記エアーチャンバの内部に設けられるとともに前記上壁面に対面するように配置される拡散板をさらに含み、
前記複数の抵抗体は、前記拡散板の上面又は下面に支持される。
上記(8)の構成によれば、複数の抵抗体は、拡散板の上方又は下方の少なくとも一方に設けられる。複数の抵抗体が拡散板の上面に支持される場合には、液面が拡散板よりも上方に位置する際の、エアーチャンバの内部におけるスロッシングを効果的に抑制することができる。複数の抵抗体が拡散板の下面に支持される場合には、液面が拡散板よりも下方に位置する際の、エアーチャンバの内部におけるスロッシングを効果的に抑制することができる。また、拡散板よりも液面が低い場合には、エアーチャンバの内部に設けられるとともに上壁面に沿って延在する拡散板に波が衝突するので、拡散板によりエアーチャンバの内部におけるスロッシングを効果的に抑制することができる。
(9)幾つかの実施形態では、上記(8)の構成において、
前記複数の抵抗体のうちの少なくとも1つは、前記拡散板の上面に支持され、
前記複数の抵抗体のうちの他の少なくとも1つは、前記拡散板の下面に支持される。
上記(9)の構成によれば、複数の抵抗体は、拡散板の上方及び下方の両方に設けられる。液面が拡散板よりも上方に位置する場合には、拡散板の上面に支持される抵抗体により、また、液面が拡散板よりも下方に位置する場合には、拡散板の下面に支持される抵抗体により、エアーチャンバの内部におけるスロッシングを効果的に抑制することができる。
(10)幾つかの実施形態では、上記(1)の構成において、
前記船体振動抑制装置は、前記エアーチャンバの内壁面の少なくとも一部に設けられる中空状のエアークッションを含む。
上記(10)の構成によれば、エアーチャンバの内部におけるスロッシングによる衝撃力を、エアーチャンバの内壁面の少なくとも一部に設けられるエアークッションで吸収することにより、エアーチャンバの外部に伝搬されるスロッシングによる振動を抑えることができる。このため、エアーチャンバの内部におけるスロッシングにより生じる船体の振動を抑制することができる。また、エアーチャンバの内部においてスロッシングが生じないような場合には、エアークッションを収縮させることで、エアーチャンバの内部空間を有効に活用することができる。
(11)本発明の少なくとも一実施形態にかかる船舶は、
上記(1)~(10)に記載の船体摩擦抵抗低減装置及び船体を備える。
上記(11)の構成によれば、船体摩擦抵抗低減装置の船体振動抑制装置によりエアーチャンバの内部におけるスロッシングにより生じる船体の振動を抑制することができる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、エアーチャンバの内部におけるスロッシングにより生じる船体の振動を抑制することができる船体摩擦抵抗低減装置、及び船舶が提供される。
本発明の一実施形態にかかる船舶を概略的に示す概略側面図である。 本発明の一実施形態にかかる船体摩擦抵抗低減装置を説明するための図であって、図1に示すA-A線矢視の概略断面図である。 図2に示す第1エアーチャンバの概略斜視図である。 本発明の一実施形態にかかる船体摩擦抵抗低減装置を説明するための図であって、図1に示すB-B線矢視の概略断面図である。 本発明の他の一実施形態にかかる船体摩擦抵抗低減装置を説明するための図であって、図1に示すA-A線矢視に相当する概略断面図である。 本発明の他の一実施形態にかかる船体摩擦抵抗低減装置を説明するための図であって、図1に示すA-A線矢視に相当する概略断面図である。 図6に示すC-C線矢視の概略断面図である。 本発明の他の一実施形態にかかる船体摩擦抵抗低減装置を説明するための図であって、図1に示すA-A線矢視に相当する概略断面図である。 図8に示すD-D線矢視の概略断面図である。 本発明の他の一実施形態にかかる船体摩擦抵抗低減装置を説明するための図であって、図1に示すA-A線矢視に相当する概略断面図である。 図10に示すE-E線矢視の概略断面図である。 図6に示す船体摩擦抵抗低減装置の変形例を説明するための図であって、図1に示すA-A線矢視に相当する概略断面図である。 本発明の他の一実施形態にかかる船体摩擦抵抗低減装置を説明するための図であって、図1に示すA-A線矢視に相当する概略断面図である。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
なお、同様の構成については同様の符号を付し説明を省略することがある。
図1は、本発明の一実施形態にかかる船体摩擦抵抗低減装置を備える船舶を概略的に示す概略側面図である。図1に示されるように、幾つかの実施形態にかかる船舶1は、船体11と、船体11に設けられる船体摩擦抵抗低減装置2と、を備えている。船体11は、図1に示されるように、船底12と、船首13と、船尾14と、船尾14に設けられるプロペラ15と、船尾14に設けられる舵16と、を備えている。ここで、船底12は、図1に示されるように、船体11における喫水線DLよりも下側の部分を意味している。
船体摩擦抵抗低減装置2は、図1に示されるように、船底12に形成された複数の空気噴出孔41(開口31)から空気を船体11の外部に噴出させることで気泡を発生させ、気泡により船底12と船外水との間を覆う気泡膜を形成する空気供給システム21を備えている。ここで、船外水は、船体11の外部に位置する水を意味しており、海水、河川水及び湖水等を含むものである。船舶1は、空気供給システム21により形成された気泡膜により、船体11の航行時における摩擦抵抗が低減されるようになっている。
空気供給システム21は、図1に示されるように、船体11の船首13側に設けられるとともに複数の空気噴出孔41(開口31)を有する少なくとも1つの第1エアーチャンバ4(エアーチャンバ3)と、船体11の船首13側に設けられるとともに第1エアーチャンバ4に空気を供給可能に構成されている空気供給装置6と、を備えている。
空気供給装置6は、図1に示されるように、少なくとも1つの第1エアーチャンバ4に空気を供給する空気供給源として機能するブロワ61と、第1エアーチャンバ4とブロワ61とに接続されるとともに空気をブロワ61から第1エアーチャンバ4に送る空気供給管62と、を含んでいる。
空気供給装置6は、図2に示されるように、ブロワ61を駆動させるための駆動源として機能する電動モータ63をさらに含んでいる。ここで、図2は、本発明の一実施形態にかかる船体摩擦抵抗低減装置を説明するための図であって、図1に示すA-A線矢視の概略断面図である。空気供給装置6は、ブロワ61に接続された電動モータ63の回転数を制御することにより、空気供給管62を介してブロワ61から第1エアーチャンバ4に送られる圧縮空気の量を制御可能に構成されている。
空気供給装置6は、図2に示されるように、空気供給管62の途中に設けられるとともに空気供給管62を開閉するバルブ64をさらに含んでいる。空気供給装置6は、バルブ64を開くことによりブロワ61から第1エアーチャンバ4に圧縮空気を流すことができ、バルブ64を閉じることにより空気噴出孔を通り第1エアーチャンバ4の内部に侵入した水が空気供給管62を逆流することを防止することができる。
なお、空気供給装置6は、ブロワ61の代わりにコンプレッサを含んでいてもよく、ブロワ61及びコンプレッサの両方を含んでいてもよい。空気供給装置6はブロワ61やコンプレッサを複数含んでいてもよい。また、空気供給装置6は、上述したブロワ61やコンプレッサで生成された圧縮空気を貯留する不図示のエアタンクが空気供給管62の途中に設けられていてもよい。
第1エアーチャンバ4は、図2、3に示されるように、一対の第1壁面43と、一対の第2壁面44と、一対の第1壁面43及び一対の第2壁面44の上方に設けられる上壁面45と、一対の第1壁面43及び一対の第2壁面44の下方に設けられる底面46と、を含んでいる。ここで、図3は、図2に示す第1エアーチャンバの概略斜視図である。第1エアーチャンバ4は、一対の第1壁面43、一対の第2壁面44、上壁面45及び底面46により区画される直方体状の内部空間47を有している。
図2、3に示されるように、第1エアーチャンバ4の上壁面45の中央には空気供給口42が形成されている。空気供給口42には空気供給管62の下端が接続されている。第1エアーチャンバ4の底面46を構成する部材は、船底12の一部を構成する船底外板であり、底面46には複数の空気噴出孔41が形成されている。複数の空気噴出孔41は、図2、3に示されるように、一対の第2壁面44が延在する方向(船幅方向)に沿って互いに離れた位置に形成されている。
図1に示される実施形態では、船体摩擦抵抗低減装置2は、空気供給システム21により船外に噴出された空気を回収するための空気回収システム22をさらに備えている。空気回収システム22は、図1に示されるように、船体11の第1エアーチャンバ4よりも船尾14側、且つ、プロペラ15よりも船首13側に設けられるとともに複数の空気回収孔51(開口31)を有する少なくとも1つの第2エアーチャンバ5(エアーチャンバ3)と、第2エアーチャンバ5から空気を排出可能に構成されている空気排出装置7と、を備えている。なお、他の幾つかの実施形態では、船体摩擦抵抗低減装置2は、空気回収システム22を備えずに、空気供給システム21のみを備えていてもよい。
空気排出装置7は、図1に示されるように、少なくとも1つの第2エアーチャンバ5に下端(一端)が接続されるとともに空気を第2エアーチャンバ5から外部に送る空気回収管71を少なくとも含んでいる。図1に示される実施形態では、空気排出装置7は、空気回収管71の途中に一端が接続されるとともにブロワ61に他端が接続される空気循環管72をさらに含んでいる。空気循環管72は、空気回収管71により第2エアーチャンバ5から回収された空気を再度利用するためにブロワ61に流すようになっている。
第2エアーチャンバ5は、図4に示されるように、第1エアーチャンバ4と同様に、一対の第1壁面53と、一対の第2壁面54と、一対の第1壁面53及び一対の第2壁面54の上方に設けられる上壁面55と、一対の第1壁面53及び一対の第2壁面54の下方に設けられる底面56と、を含んでいる。ここで、図4は、本発明の一実施形態にかかる船体摩擦抵抗低減装置を説明するための図であって、図1に示すB-B線矢視の概略断面図である。第2エアーチャンバ5は、一対の第1壁面53、一対の第2壁面54、上壁面55及び底面56により区画される直方体状の内部空間57を有している。
図4に示されるように、第2エアーチャンバ5の上壁面55の中央には空気排出口52が形成されている。空気排出口52には空気回収管71の下端が接続されている。第2エアーチャンバ5の底面56を構成する部材は、船底12の一部を構成する船底外板であり、底面56には複数の空気回収孔51が形成されている。複数の空気回収孔51は、図4に示されるように、一対の第2壁面54が延在する方向に沿って互いに離れた位置に形成されている。
上述した第1エアーチャンバ4は、船底12に形成された空気噴出孔41を介して第1エアーチャンバ4の内部と船外水とが連通されるようになっている。上述した第2エアーチャンバ5は、船底12に形成された空気回収孔51を介して第2エアーチャンバ5の内部と船外水とが連通されるようになっている。このため、例えば空気供給装置6のブロワ61やバルブ64の故障により、エアーチャンバ3(第1エアーチャンバ4、第2エアーチャンバ5)の内部に船外水が流れ込んで所定量の空気及び所定量の水が存在するような状況が発生する可能性がある。エアーチャンバ3の内部に所定量の空気及び所定量の水が存在する場合には、本発明者らが鋭意検討の結果見出したように、船体11の揺動(特にローリング)に同期してエアーチャンバ3の内部においてスロッシングが生じ、スロッシングにより船体11に振動が発生する虞がある。
このため、船体摩擦抵抗低減装置2は、図2、4~13に示されるような、エアーチャンバ3の内部におけるスロッシングにより生じる船体11の振動を抑制可能な船体振動抑制装置8をさらに備えている。
船体振動抑制装置8は、図2、4~13に示されるような、船体振動抑制装置8A~8Hのうちの少なくとも1つを含んでいる。船体振動抑制装置8A~8Cは、図2、5に示されるように、第1エアーチャンバ4に下端(一端)が接続される空気抜き管81を少なくとも含んでいる。ここで、図5は、本発明の他の一実施形態にかかる船体摩擦抵抗低減装置を説明するための図であって、図1に示すA-A線矢視に相当する概略断面図である。空気抜き管81は、第1エアーチャンバ4の内部の空気を第1エアーチャンバ4の外部に排出するように構成されている。この場合には、船体振動抑制装置8A~8Cは、空気抜き管81により空気を排出して第1エアーチャンバ4の内部を水で満たすことで、第1エアーチャンバ4の内部におけるスロッシングの発生を抑制することができる。
上述したように、幾つかの実施形態にかかる船体摩擦抵抗低減装置2は、上述した少なくとも1つのエアーチャンバ3(第1エアーチャンバ4、第2エアーチャンバ5)と、上述した空気供給装置6及び上述した空気排出装置7の少なくとも何れか一方と、上述した船体振動抑制装置8と、を備えている。
上記の構成によれば、船体摩擦抵抗低減装置2は、船体11の内部に設けられるエアーチャンバ3であって、船底12に形成された開口31を介してエアーチャンバ3の内部と船外水とが連通されるように構成された少なくとも1つのエアーチャンバ3を備えている。また、船体摩擦抵抗低減装置2は、エアーチャンバ3の内部に空気を供給する空気供給装置6、及びエアーチャンバ3の内部から空気を排出する空気排出装置7、の少なくとも何れか一方をさらに備えている。このため、エアーチャンバ3の内部に船外水が流れ込んで所定量の空気が存在するような状況が発生する可能性がある。エアーチャンバ3の内部に所定量の空気が存在すると、船体11の揺動(特にローリング)に同期してエアーチャンバ3の内部においてスロッシングが生じ、スロッシングにより船体11に振動が発生する虞がある。しかしながら、船体摩擦抵抗低減装置2は、エアーチャンバ3の内部におけるスロッシングにより生じる船体11の振動を抑制可能な船体振動抑制装置8を備えているので、船体振動抑制装置8によりエアーチャンバ3の内部におけるスロッシングにより生じる船体11の振動を抑制することができる。
幾つかの実施形態では、上述した空気抜き管81は、図2に示されるように、他端が船体11の喫水線DLよりも高い位置に配置される第1空気抜き管82を含んでいる。上述した船体振動抑制装置8A、8Bは、図2に示されるように、上述した第1空気抜き管82と、第1空気抜き管82を開閉する第1バルブ83と、を含んでいる。
第1空気抜き管82は、図2に示されるように、鉛直方向に沿って延在する中空筒状に形成されており、第1エアーチャンバ4の上壁面45に形成された空気抜き孔451に一端(下端)が接続され、且つ、他端が喫水線DLよりも高い位置に設けられている。第1バルブ83は、第1空気抜き管82の途中に設けられている。このため、第1バルブ83を開くと、第1エアーチャンバ4の内部の空気が水圧により押しだされて第1空気抜き管82を通り、第1空気抜き管82の他端から船体11の内部又は外部の大気中に放出されるようになっている。また、第1バルブ83を閉じることにより第1エアーチャンバ4の内部の水やブロワ61が圧縮した圧縮空気が第1空気抜き管82を流れることを防止することができる。
上記の構成によれば、第1バルブ83を開くことで、第1エアーチャンバ4の内部の空気を第1空気抜き管82の他端から船内又は船外の大気中に排出できるので、第1エアーチャンバ4の内部を水で満たすことができる。また、第1空気抜き管82の他端は、喫水線DLよりも高い位置に配置されているので、第1エアーチャンバ4の内部の水が他端から流出することを抑制することができる。
幾つかの実施形態では、上述した船体振動抑制装置8Bは、図2に示されるように、上述した第1エアーチャンバ4又は第1空気抜き管82の内部の水位を検出する水位検出センサ84と、水位検出センサ84の検出出力に基づいて上述した第1バルブ83を開閉する制御装置85と、をさらに含んでいる。
水位検出センサ84は、図2に示されるように、第1エアーチャンバ4の上壁面45又は第1空気抜き管82の下端側の少なくとも一方に取付けられており、取付け位置まで水位が上昇した場合に信号を発信するように構成されている。制御装置85は、中央処理装置(CPU)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、及びI/Oインターフェイスなどからなるマイクロコンピュータとして構成される。制御装置85は、第1バルブ83と水位検出センサ84とに電気的に接続されている。制御装置85は、第1エアーチャンバ4の内部の空気抜きの実行時において、水位検出センサ84からの信号が受信されるまでの間は、第1バルブ83に対して開くように信号を発信するとともに、水位検出センサ84からの信号を受信した場合には、第1バルブ83に対して閉じるように信号を発信する。
上記の構成によれば、第1エアーチャンバ4又は第1空気抜き管82の内部の水位を検出する水位検出センサ84により、第1エアーチャンバ4又は第1空気抜き管82における液面の高さを把握することができる。そして、制御装置85が水位検出センサ84の検出出力に基づいて第1バルブ83を開閉することで、第1エアーチャンバ4の内部を確実に水で満たすことができる。また、制御装置85が水位検出センサ84の検出出力に基づいて第1バルブ83を開閉することで、第1エアーチャンバ4の内部の水が第1空気抜き管82の他端から流出することを確実に防止することができる。
幾つかの実施形態では、上述した空気抜き管81は、図5に示されるように、他端が船体11の、第1エアーチャンバ4よりも高い位置且つ喫水線DLよりも低い位置に形成された船体空気抜き孔171(空気抜き孔)に接続される第2空気抜き管86を含んでいる。また、上述した船体振動抑制装置8Cは、図5に示されるように、上述した第2空気抜き管86と、第2空気抜き管86を開閉する第2バルブ87と、を含んでいる。
第2空気抜き管86は、図5に示されるように、中空筒状に形成されており、第1エアーチャンバ4の上壁面45に形成された空気抜き孔451に一端(下端)が接続され、且つ、他端が船体11の船側外板17に形成された船体空気抜き孔171に接続されている。そして、第2空気抜き管86は、図5に示されるように、喫水線DLよりも低い位置に配置される。図5に示される実施形態では、第2空気抜き管86は、途中に直角に折り曲げられた折曲部と、一端に連続するとともに鉛直方向に沿って延在する部分と、他端に連続するとともに船幅方向に沿って延在する部分と、を有している。
第2バルブ87は、図5に示されるように、第2空気抜き管86の途中、且つ、上述した折曲部よりも下側に設けられている。このため、第2バルブ87を開くと、第1エアーチャンバ4の内部の空気が水圧により押しだされて第2空気抜き管86を通り、第2空気抜き管86の他端から船外に放出されるようになっている。また、第2バルブ87を閉じることにより第1エアーチャンバ4の内部の水やブロワ61が圧縮した圧縮空気が第2空気抜き管86を流れることを防止することができる。
上記の構成によれば、第2バルブ87を開くことで、第1エアーチャンバ4の内部の空気を第2空気抜き管86の他端から船外に排出できるので、第1エアーチャンバ4の内部を水で満たすことができる。また、第2空気抜き管86の他端を喫水線DLよりも高い位置に配置する必要がないので、第2空気抜き管86の長さを短くすることができる。
幾つかの実施形態では、上述した船体振動抑制装置8Cは、図5に示されるように、上述した第1エアーチャンバ4又は第2空気抜き管86の内部の水位を検出する水位検出センサ84と、水位検出センサ84の検出出力に基づいて上述した第2バルブ87を開閉する上述した制御装置85と、をさらに含んでいる。
水位検出センサ84は、図5に示されるように、第1エアーチャンバ4の上壁面45又は第2空気抜き管86の下端側の少なくとも一方に取付けられており、取付け位置まで水位が上昇した場合に信号を発信するように構成されている。制御装置85は、第2バルブ87と水位検出センサ84とに電気的に接続されている。制御装置85は、第1エアーチャンバ4の内部の空気抜きの実行時において、水位検出センサ84からの信号が受信されるまでの間は、第2バルブ87に対して開くように信号を発信するとともに、水位検出センサ84からの信号を受信した場合には、第2バルブ87に対して閉じるように信号を発信する。
上記の構成によれば、第1エアーチャンバ4又は第2空気抜き管86の内部の水位を検出する水位検出センサ84により、第1エアーチャンバ4又は第2空気抜き管86における液面の高さを把握することができる。そして、制御装置85が水位検出センサ84の検出出力に基づいて第2バルブ87を開閉することで、第1エアーチャンバ4の内部を確実に水で満たすことができる。
図6、8及び10は、各々一実施形態にかかる船体摩擦抵抗低減装置を説明するための図であって、図1に示すA-A線矢視に相当する概略断面図である。図7は、図6に示すC-C線矢視の概略断面図である。図9は、図8に示すD-D線矢視の概略断面図である。図11は、図10に示すE-E線矢視の概略断面図である。
幾つかの実施形態では、上述した第1エアーチャンバ4は、図6~11に示されるように、船体11の船首船尾方向に沿って延在する上述した一対の第1壁面43と、船体11の船幅方向に沿って延在する上述した一対の第2壁面44と、上述した上壁面45と、を含んでいる。船体振動抑制装置8D~8Fは、図6~11に示されるように、第1エアーチャンバ4の内部において船首船尾方向に沿って延在するとともに船幅方向に沿って互いに離れて配置される複数の抵抗体91を含んでいる。複数の抵抗体91は、図6~11に示されるように、板状に形成されており。板厚方向の両端面が船首船尾方向に沿って延在するようになっている。
上記の構成によれば、船体振動抑制装置8D~8Fの複数の抵抗体91は、船幅方向に沿ってそろった位相で押し寄せる波に衝突し、衝突した波の位相をずらすことにより、波の成長を防止することができるので、第1エアーチャンバ4の内部におけるスロッシングを抑制することができる。複数の抵抗体91は、船首船尾方向に沿って延在するので、船体11のローリングに同期したスロッシングを特に抑制することができる。
幾つかの実施形態では、上述した船体振動抑制装置8Dの複数の抵抗体91は、図6、7に示されるように、上述した第1エアーチャンバ4の上壁面45に支持されている。
複数の抵抗体91は、図6に示すように、上端が第1エアーチャンバ4の上壁面45に固定されており、下端が上壁面45よりも下方に垂下している。複数の抵抗体91は、上壁面45と底面46との間の間隔の半分程度の高さ寸法を有しており、下端と底面46との間に隙間が形成されている。また、複数の抵抗体91は、船幅方向において空気噴出孔41とはずれた位置に配置されている。このため、複数の抵抗体91は、ブロワ61から送られて空気噴出孔41から噴出される空気の流れを阻害しないようになっている。複数の抵抗体91は、図7に示されるように、船首船尾方向における幅寸法が一対の第2壁面44同士の間隔よりも僅かに短く形成されている。
図6~11に示される実施形態では、上壁面45を構成する部材(蓋部材)は、一対の第1壁面43や一対の第2壁面44を構成する部材とは別部材であり、ボルトやナット等を用いて固定されている。このため、上壁面45を構成する部材は、一対の第1壁面43や一対の第2壁面44を構成する部材に対して取付け及び取外しが可能な構造になっている。この場合には、複数の抵抗体91の上壁面45への取付け作業を容易に行うことができる。
上記の構成によれば、第1エアーチャンバ4の上壁面45に支持された複数の抵抗体91の船首船尾方向に沿って延在する面や下端面に波が衝突するので、第1エアーチャンバ4の内部におけるスロッシングを効果的に抑制することができる。
幾つかの実施形態では、上述した船体振動抑制装置8E、8Fは、図8~11に示されるように、上述した複数の抵抗体91と、拡散板92と、を含んでいる。拡散板92は、図8~11に示されるように、第1エアーチャンバ4の内部に設けられるとともに上壁面45に対面するように配置されている。図8、9に示される実施形態では、船体振動抑制装置8Eの複数の抵抗体91は、拡散板92の上面にのみ支持されている。なお、他の幾つかの実施形態では、複数の抵抗体91は、拡散板92の下面にのみ支持されていてもよい。
拡散板92は、図8~11に示されるように、船首船尾方向及び船幅方向に沿って延在する板状に形成されている。そして、拡散板92は、図9、11に示されるように、空気供給口42と空気噴出孔41との間を塞ぐように配置されているとともに、船首船尾方向における幅寸法が一対の第2壁面44同士の間隔よりも短く形成されている。船首船尾方向における端面と第2壁面44との間に間隔が形成されている。拡散板92は、ブロワ61やバルブ64などが正常に動作する定常時において、空気供給システム21により第1エアーチャンバ4の内部に供給される圧縮空気が、複数の空気噴出孔41から偏りなく噴出するために設けられている。仮に第1エアーチャンバ4の内部に拡散板92が設けられていない場合には、第1エアーチャンバ4の内部に供給された圧縮空気は、複数の空気噴出孔41のうちの空気供給口42の近くに位置する空気噴出孔41から多量に噴出するため、空気供給口42から離れた位置にある空気噴出孔41から噴出される圧縮空気の流量が少なくなる。複数の空気噴出孔41から噴出される圧縮空気の流量に偏りが生じると、船底12に形成される気泡膜の膜厚を均一にすることができないので、船体11の摩擦抵抗の低減効果を発揮することができない虞がある。拡散板92を設けることにより、ブロワ61から第1エアーチャンバ4の内部に供給される圧縮空気は、拡散板92を迂回するように流れることで第1エアーチャンバ4の内部で拡散されるので、圧縮空気を複数の空気噴出孔41から偏りなく噴出させることができる。そして、船底12に形成される気泡膜の膜厚を均一にすることができるので、船体11の摩擦抵抗の低減効果を発揮することができる。
拡散板92は、図8、10に示されるように、一対の第1壁面43を構成する部材とは別部材であり、一対の第1壁面の各々に固定された断面L字状の一対のアングル93に下側から支持されており、一対のアングル93にボルトやナット等を用いて固定されている。このため、拡散板92は、一対のアングル93や一対の第1壁面43を構成する部材に対して取付け及び取外しが可能な構造になっている。第1エアーチャンバ4の内壁面48を構成する部材が、内壁面48を構成する他の部材に対して取付け及び取外しが可能な構造であり、且つ、拡散板92が第1エアーチャンバ4に対して取付け及び取外しが可能な構造である場合には、複数の抵抗体91の拡散板92への取付け作業を容易に行うことができる。
複数の抵抗体91は、図8に示すように、下端が拡散板92の上面(上壁面45に対向する面)に固定されており、上端が上壁面45に向かって上方に延在している。複数の抵抗体91は、上端と上壁面45との間に隙間が形成されている。また、複数の抵抗体91は、船幅方向において空気噴出孔41とはずれた位置に配置されている。このため、複数の抵抗体91は、ブロワ61から送られて空気噴出孔41から噴出される空気の流れを阻害しないようになっている。
複数の抵抗体91及び拡散板92は、図9、11に示されるように、船首船尾方向における幅寸法が一対の第2壁面44同士の間隔よりも短く形成されている。船首船尾方向における端面と第2壁面44との間に間隔が形成されている。このため、複数の抵抗体91及び拡散板92は、ブロワ61から送られて空気噴出孔41から噴出される空気の流れを阻害しないようになっている。
上記の構成によれば、複数の抵抗体91は、拡散板92の上方又は下方の少なくとも一方に設けられる。複数の抵抗体91が拡散板92の上面に支持される場合には、液面が拡散板92よりも上方に位置する際の、第1エアーチャンバ4の内部におけるスロッシングを効果的に抑制することができる。複数の抵抗体91が拡散板92の下面に支持される場合には、液面が拡散板92よりも下方に位置する際の、第1エアーチャンバ4の内部におけるスロッシングを効果的に抑制することができる。また、液面が拡散板92よりも下方に位置する場合には、第1エアーチャンバ4の内部に設けられるとともに上壁面45に沿って延在する拡散板92の下面に波が衝突するので、拡散板92により第1エアーチャンバ4の内部におけるスロッシングを効果的に抑制することができる。
幾つかの実施形態では、図10、11に示されるように、上述した船体振動抑制装置8Fの複数の抵抗体91のうちの少なくとも1つは、上述した拡散板92の上面に支持されており、複数の抵抗体91のうちの他の少なくとも1つは、上述した拡散板92の下面(底面46に対向する面)に支持されている。
少なくとも1つの抵抗体91は、図10、11に示されるように、上端が拡散板の下面に固定されており、下端が下方に垂下しており、下端と底面46との間に隙間が形成されている。また、拡散板92の下面に支持された抵抗体91は、船幅方向において空気噴出孔41とはずれた位置に配置されている。このため、複数の抵抗体91は、ブロワ61から送られて空気噴出孔41から噴出される空気の流れを阻害しないようになっている。拡散板92の下面に支持された抵抗体91は、図11に示されるように、船首船尾方向における幅寸法が一対の第2壁面44同士の間隔よりも短く形成されている。
上記の構成によれば、複数の抵抗体91は、拡散板92の上方及び下方の両方に設けられる。液面が拡散板92よりも上方に位置する場合には、拡散板92の上面に支持される抵抗体91により、また、液面が拡散板92よりも下方に位置する場合には、拡散板92の下面に支持される抵抗体91により、第1エアーチャンバ4の内部におけるスロッシングを効果的に抑制することができる。
上述した幾つかの実施形態における複数の抵抗体91は、船首船尾方向及び船幅方向における高さ寸法が一定に設けられていたが、これに限定されない。
図12は、図6に示す船体摩擦抵抗低減装置の変形例を説明するための図であって、図1に示すA-A線矢視に相当する概略断面図である。図12に示されるように、幾つかの実施形態における船体振動抑制装置8Gは、船体振動抑制装置8Dと同様の構成を備えている。そして、船幅方向における内側に配置された抵抗体91は、船幅方向における外側に配置された抵抗体91よりも高さ寸法が小さく形成されている。この場合には、船幅方向における内側、すなわち、空気供給口42の近くに配置された抵抗体91は高さ寸法が小さいので、抵抗体91が空気供給口42から流れる圧縮空気の流れを阻害することを抑制することができる。なお、船体振動抑制装置8Eや8Fに本発明を適用してもよい。
図13は、本発明の他の一実施形態にかかる船体摩擦抵抗低減装置を説明するための図であって、図1に示すA-A線矢視に相当する概略断面図である。図13に示されるように、幾つかの実施形態における船体振動抑制装置8Hは、第1エアーチャンバ4の内壁面48の少なくとも一部に設けられる中空状のエアークッション95を含んでいる。エアークッション95は、内部に気体を注入させることにより膨張する。エアークッション95の内部に注入される気体には空気が含まれる。内壁面48は、一対の第1壁面43、一対の第2壁面44及び上壁面45の少なくとも何れか1つを含むものである。図13に示される実施形態では、内壁面48は、一対の第1壁面43、一対の第2壁面44(同図中不図示)及び上壁面45を含んでおり、エアークッション95は、上壁面45の空気供給口42が形成されている部分以外を覆うとともに、一対の第1壁面43及び一対の第2壁面44の下側部分以外を覆うようになっている。
船体振動抑制装置8Hは、図13に示されるように、エアークッション95に空気を供給する空気供給源として機能するコンプレッサ96と、エアークッション95とコンプレッサ96に接続されるとともに空気をコンプレッサ96からエアークッション95に送る空気注入管97と、エアークッション95の内部の空気を外部に排出するための第3空気抜き管98と、をさらに含んでいる。
コンプレッサ96は、エアークッション95に空気を注入する時のみに駆動されるものであり、エアークッション95の内部に空気を送り込めればよいので、上述した第1エアーチャンバ4の内部を空気で満たすようなブロワ61に比べて、小型なものにすることができる。
図13に示される実施形態では、第3空気抜き管98は、一端が空気注入管97の途中に接続されており、第3空気抜き管98並びに空気注入管97の第3空気抜き管98との接続部よりエアークッション95側の部分及びコンプレッサ96側の部分に設けられたバルブの開閉により、エアークッション95の内部の空気を第3空気抜き管98の他端から外部(大気排出を含む)に排出されるようになっている。
上記の構成によれば、第1エアーチャンバ4の内部におけるスロッシングによる衝撃力を、第1エアーチャンバ4の内壁面48の少なくとも一部に設けられるエアークッションで吸収することにより、第1エアーチャンバ4の外部に伝搬されるスロッシングによる振動を抑えることができる。このため、第1エアーチャンバ4の内部におけるスロッシングにより生じる船体11の振動を抑制することができる。また、第1エアーチャンバ4の内部においてスロッシングが生じないような場合には、エアークッション95を収縮させることで、第1エアーチャンバ4の内部空間を有効に活用することができる。
幾つかの実施形態にかかる船舶1は、上述した幾つかの実施形態(図1~13参照)の何れか1つに記載された構成を有する船体摩擦抵抗低減装置2と、船体11と、を備えている。この場合には、船体摩擦抵抗低減装置2の船体振動抑制装置8により第1エアーチャンバ4の内部におけるスロッシングにより生じる船体11の振動を抑制することができる。
上述した幾つかの実施形態では、船体振動抑制装置8は第1エアーチャンバ4に設けられていたが、船体振動抑制装置8は第2エアーチャンバ5に設けられてもよい。この場合には、船体振動抑制装置8は、第2エアーチャンバ5の内部におけるスロッシングにより生じる船体11の振動を抑制することができる。また、船体振動抑制装置8は、第1エアーチャンバ4及び第2エアーチャンバ5の両方に設けられてもよい。
なお、船舶1は、船の種類に限定されるものではなく、例えば旅客船やタンカー等の貨物船のような、あらゆる船舶に対して本発明を適用することができる。
上述した幾つかの実施形態では、第1エアーチャンバ4や第2エアーチャンバ5は、直方体状の内部空間を有していたが、直方体以外の他の形状の内部空間を有していてもよい。
本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
1 船舶
11 船体
12 船底
13 船首
14 船尾
15 プロペラ
16 舵
17 船側外板
171 船体空気抜き孔
2 船体摩擦抵抗低減装置
21 空気供給システム
22 空気回収システム
3 エアーチャンバ
31 開口
4 第1エアーチャンバ
41 空気噴出孔
42 空気供給口
43 第1壁面
44 第2壁面
45 上壁面
451 空気抜き孔
46 底面
47 内部空間
48 内壁面
5 第2エアーチャンバ
51 空気回収孔
52 空気排出口
6 空気供給装置
61 ブロワ
62 空気供給管
63 電動モータ
64 バルブ
7 空気排出装置
71 空気回収管
72 空気循環管
8,8A~8H 船体振動抑制装置
81 空気抜き管
82 第1空気抜き管
83 第1バルブ
84 水位検出センサ
85 制御装置
86 第2空気抜き管
87 第2バルブ
91 抵抗体
92 拡散板
93 アングル
95 エアークッション
96 コンプレッサ
97 空気注入管
98 第3空気抜き管
DL 喫水線

Claims (12)

  1. 船体の船底と船外水との間に気泡膜を形成することにより、前記船体の航行時における摩擦抵抗を低減させる船体摩擦抵抗低減装置であって、
    前記船体の内部に設けられたエアーチャンバであって、前記船底に形成された開口を介して前記エアーチャンバの内部と前記船外水とが連通されるように構成された少なくとも1つのエアーチャンバと、
    前記エアーチャンバの内部に空気を供給する空気供給装置、及び前記エアーチャンバの内部から空気を排出する空気排出装置、の少なくとも何れか一方と、
    前記エアーチャンバの内部に所定量の空気が存在する場合に生ずるスロッシングにより生じる前記船体の振動を抑制可能な船体振動抑制装置と、を備える
    船体摩擦抵抗低減装置。
  2. 前記船体振動抑制装置は、
    前記エアーチャンバに一端が接続される空気抜き管であって、前記エアーチャンバの内部の空気を前記エアーチャンバの外部に排出するように構成されている空気抜き管を含む
    請求項1に記載の船体摩擦抵抗低減装置。
  3. 前記空気抜き管は、他端が前記船体の喫水線よりも高い位置に配置される第1空気抜き管を含み、
    前記船体振動抑制装置は、前記第1空気抜き管を開閉する第1バルブをさらに含む
    請求項2に記載の船体摩擦抵抗低減装置。
  4. 前記空気抜き管は、他端が前記船体の前記エアーチャンバよりも高い位置且つ前記船体の喫水線よりも低い位置に形成された空気抜き孔に接続される第2空気抜き管を含み、
    前記船体振動抑制装置は、前記第2空気抜き管を開閉する第2バルブをさらに含む
    請求項2に記載の船体摩擦抵抗低減装置。
  5. 前記船体振動抑制装置は、
    前記エアーチャンバ又は前記空気抜き管の内部の水位を検出する水位検出センサと、
    前記水位検出センサの検出出力に基づいて前記第1バルブを開閉する制御装置と、をさらに含む
    請求項に記載の船体摩擦抵抗低減装置。
  6. 前記船体振動抑制装置は、
    前記エアーチャンバ又は前記空気抜き管の内部の水位を検出する水位検出センサと、
    前記水位検出センサの検出出力に基づいて前記第2バルブを開閉する制御装置と、をさらに含む
    請求項に記載の船体摩擦抵抗低減装置。
  7. 前記エアーチャンバは、
    前記船体の船首船尾方向に沿って延在する一対の第1壁面と、
    前記船体の船幅方向に沿って延在する一対の第2壁面と、
    前記一対の第1壁面及び前記一対の第2壁面の上方に設けられる上壁面と、を含み、
    前記船体振動抑制装置は、
    前記エアーチャンバの内部において前記船首船尾方向に沿って延在するとともに前記船幅方向に沿って互いに離れて配置される複数の抵抗体を含む
    請求項1に記載の船体摩擦抵抗低減装置。
  8. 前記複数の抵抗体は、前記エアーチャンバの前記上壁面に支持される
    請求項に記載の船体摩擦抵抗低減装置。
  9. 前記船体振動抑制装置は、前記エアーチャンバの内部に設けられるとともに前記上壁面に対面するように配置される拡散板をさらに含み、
    前記複数の抵抗体は、前記拡散板の上面又は下面に支持される
    請求項に記載の船体摩擦抵抗低減装置。
  10. 前記複数の抵抗体のうちの少なくとも1つは、前記拡散板の上面に支持され、
    前記複数の抵抗体のうちの他の少なくとも1つは、前記拡散板の下面に支持される
    請求項に記載の船体摩擦抵抗低減装置。
  11. 前記船体振動抑制装置は、前記エアーチャンバの内壁面の少なくとも一部に設けられる中空状のエアークッションを含む
    請求項1に記載の船体摩擦抵抗低減装置。
  12. 請求項1乃至11の何れか1項に記載の船体摩擦抵抗低減装置及び船体を備える船舶。
JP2018041334A 2018-03-07 2018-03-07 船体摩擦抵抗低減装置及び船舶 Active JP7023143B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018041334A JP7023143B2 (ja) 2018-03-07 2018-03-07 船体摩擦抵抗低減装置及び船舶

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018041334A JP7023143B2 (ja) 2018-03-07 2018-03-07 船体摩擦抵抗低減装置及び船舶

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019155976A JP2019155976A (ja) 2019-09-19
JP7023143B2 true JP7023143B2 (ja) 2022-02-21

Family

ID=67993272

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018041334A Active JP7023143B2 (ja) 2018-03-07 2018-03-07 船体摩擦抵抗低減装置及び船舶

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7023143B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110758634A (zh) * 2019-11-11 2020-02-07 中船重工(上海)节能技术发展有限公司 一种船舶气体润滑减阻系统及船舶

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014073812A (ja) 2012-10-05 2014-04-24 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 船舶の摩擦抵抗低減装置、摩擦抵抗低減型船舶、及び船舶の摩擦抵抗低減方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4914877Y1 (ja) * 1970-04-16 1974-04-12
GB2505236A (en) * 2012-08-24 2014-02-26 Foreship Ltd An air bubble system for a ship
KR20140041624A (ko) * 2014-01-20 2014-04-04 김영광 에어 튜브를 이용한 슬로싱 저감장치 및 그 방법

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014073812A (ja) 2012-10-05 2014-04-24 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 船舶の摩擦抵抗低減装置、摩擦抵抗低減型船舶、及び船舶の摩擦抵抗低減方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019155976A (ja) 2019-09-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4953296B2 (ja) 船体摩擦抵抗低減装置
JP4953294B2 (ja) 船体摩擦抵抗低減装置
JP3290037B2 (ja) 小型船舶のエンジンの排気構造
EP2351686A1 (en) Hull frictional resistance reducing device
KR20110050534A (ko) 선체 마찰 저항 저감 장치
JP7023143B2 (ja) 船体摩擦抵抗低減装置及び船舶
US20160194056A1 (en) Ship structure
JP6608584B2 (ja) 船舶
JP2014125033A (ja) 摩擦抵抗低減型船舶
JP2009091981A (ja) 水ジェット推進艇
KR101912944B1 (ko) 선체 균형유지 장치
US7575490B1 (en) Passive air induction system for boats
JP2017165386A (ja) 船体摩擦抵抗低減装置
JP2004535331A (ja)
JP2018154199A (ja) 船舶
WO2016080272A1 (ja) 滑走型船舶およびその製造方法
JP5138804B1 (ja) 船舶
JP6655563B2 (ja) 船舶の摩擦低減装置
JP2016055677A (ja) 船舶
JP6655564B2 (ja) 船舶の摩擦低減装置
JP6664907B2 (ja) 空気発生装置
JPH09151914A (ja) マイクロバブル発生装置
JP2006123814A (ja) 船舶
JP2019123282A (ja) 気泡生成装置
KR20130138537A (ko) 선박 연료탱크용 에어벤트 조립체

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20180615

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20180615

A625 Written request for application examination (by other person)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A625

Effective date: 20210127

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210812

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210824

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211015

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220125

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220208

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7023143

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150