JP7021723B1 - コイルデバイス、回路素子モジュール及び電子機器 - Google Patents

コイルデバイス、回路素子モジュール及び電子機器 Download PDF

Info

Publication number
JP7021723B1
JP7021723B1 JP2021551589A JP2021551589A JP7021723B1 JP 7021723 B1 JP7021723 B1 JP 7021723B1 JP 2021551589 A JP2021551589 A JP 2021551589A JP 2021551589 A JP2021551589 A JP 2021551589A JP 7021723 B1 JP7021723 B1 JP 7021723B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coil
terminal pair
conductor
layers
circuit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2021551589A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2021187083A1 (ja
Inventor
賢太郎 三川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
Publication of JPWO2021187083A1 publication Critical patent/JPWO2021187083A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7021723B1 publication Critical patent/JP7021723B1/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F27/00Details of transformers or inductances, in general
    • H01F27/28Coils; Windings; Conductive connections
    • H01F27/29Terminals; Tapping arrangements for signal inductances
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F27/00Details of transformers or inductances, in general
    • H01F27/40Structural association with built-in electric component, e.g. fuse
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F17/00Fixed inductances of the signal type 
    • H01F17/0006Printed inductances
    • H01F17/0013Printed inductances with stacked layers
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F27/00Details of transformers or inductances, in general
    • H01F27/28Coils; Windings; Conductive connections
    • H01F27/29Terminals; Tapping arrangements for signal inductances
    • H01F27/292Surface mounted devices
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H1/00Constructional details of impedance networks whose electrical mode of operation is not specified or applicable to more than one type of network
    • H03H2001/0021Constructional details
    • H03H2001/0085Multilayer, e.g. LTCC, HTCC, green sheets
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H7/00Multiple-port networks comprising only passive electrical elements as network components
    • H03H7/01Frequency selective two-port networks
    • H03H7/0115Frequency selective two-port networks comprising only inductors and capacitors
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H7/00Multiple-port networks comprising only passive electrical elements as network components
    • H03H7/01Frequency selective two-port networks
    • H03H7/09Filters comprising mutual inductance
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H7/00Multiple-port networks comprising only passive electrical elements as network components
    • H03H7/01Frequency selective two-port networks
    • H03H7/17Structural details of sub-circuits of frequency selective networks
    • H03H7/1741Comprising typical LC combinations, irrespective of presence and location of additional resistors
    • H03H7/1766Parallel LC in series path
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H7/00Multiple-port networks comprising only passive electrical elements as network components
    • H03H7/38Impedance-matching networks

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Filters And Equalizers (AREA)

Abstract

ローパスフィルタ(201A,201B)は、第1端子対(P1)と、第2端子対(P2)と、第1端子対(P1)と第2端子対(P2)との間に直列接続され、巻回軸の回りに巻回された第1コイル導体を有する第1コイル(La)と、第1端子対(P1)と第2端子対(P2)との間に並列接続され、巻回軸の回りに巻回された第2コイル導体を有し、第1コイル(La)と磁界結合する第2コイル(Lb)と、を有する。第1コイル導体の面積は第2コイル導体の面積よりも大きい。

Description

本発明は、複数のコイルを有するコイルデバイス、複数のコイルと共に他の回路素子を有する回路素子モジュール、及びそれらを備える電子機器に関する。
特許文献1には、互いに磁気結合する2つのコイルを有するフィルタ回路が示されている。例えば、信号ラインに直列に接続されたインダクタ、信号ラインとグランドとの間にシャントに接続されたインダクタ、及びその他の回路素子を設けることによって構成された、ローパスフィルタやハイパスフィルタが示されている。
国際公開第2019/107081号
特許文献1に記載のフィルタ回路では、互いに磁界結合するコイルの一方のコイルから発生する磁束が他方のコイルの存在により乱され、その一方のコイルのインダクタンスが意図せず低下する場合がある。そのため、一方のコイルの巻回数やコイル長を増加方向に調整することも必要になる。また、他方のコイルに渦電流が発生してしまい、それが渦電流損となって、損失が発生する場合がある。これらの結果、コイルのQ値が低下し、挿入損失が増大したり、減衰量が浅くなったりして、所望のフィルタ特性が得られない場合がある。
上述のインダクタンスの低下やQ値の低下による特性変化やずれはフィルタに限らず、互いに磁界結合する複数のコイルを有するコイルデバイスや回路素子モジュールに共通に生じる。
そこで、本発明の目的は、互いに磁界結合する複数のコイルを有しながらも、インダクタンスの低下やQ値の低下が抑制された、所定の特性を有するコイルデバイス、回路素子モジュール及びそれらを備える電子機器を提供することにある。
本開示の一例としてのコイルデバイスは、第1端子対と、第2端子対と、前記第1端子対と前記第2端子対との間に直列接続され、巻回軸の回りに巻回された第1コイル導体を有する第1コイルと、前記第1端子対と前記第2端子対との間に並列接続され、前記巻回軸の回りに巻回された第2コイル導体を有し、前記第1コイルと磁界結合する第2コイルと、を備える。そして、前記巻回軸の方向に視て、前記第1コイル導体の面積は前記第2コイル導体の面積よりも大きい。
また、本開示の一例としてのコイルデバイスは、第1端子対と、第2端子対と、前記第1端子対と前記第2端子対との間に並列接続され、巻回軸の回りに巻回された第1コイル導体を有する第1コイルと、前記第1端子対と前記第2端子対との間に直列接続され、前記巻回軸の回りに巻回された第2コイル導体を有し、前記第1コイルと磁界結合する第2コイルと、を備える。そして、前記巻回軸の方向に視て、前記第1コイルのコイル開口は前記第2コイルのコイル開口よりも大きい。
また、本開示の一例としてのコイルデバイスは、第1端子対と、第2端子対と、前記第1端子対の間に接続され、巻回軸の回りに巻回された第1コイル導体を有する第1コイルと、前記第2端子対の間に接続され、前記巻回軸の回りに巻回された第2コイル導体を有し、前記第1コイルと磁界結合する第2コイルと、を備える。そして、前記第1コイルのインダクタンスは前記第2コイルのインダクタンスよりも小さく、前記巻回軸の方向に視て、前記第1コイル導体の面積は前記第2コイル導体の面積よりも大きい。
本発明によれば、互いに磁界結合する複数のコイルを有しながらも、インダクタンスの低下やQ値の低下が抑制された、所定の特性を有するコイルデバイス、回路素子モジュール及びそれらを備える電子機器が得られる。
図1(A)は、第1の実施形態に係るローパスフィルタ201Aの回路図であり、図1(B)は、第1の実施形態に係る別のローパスフィルタ201Bの回路図である。 図2はコイルデバイス101Aの主要部の断面図である。 図3はコイルデバイス101Aを構成する積層体10の各層に形成されている導体パターンを示す分解平面図である。 図4は、第1コイルLa、第2コイルLbの平面パターン等を示す図である。 図5(A)は、図1(A)に示したローパスフィルタ201Aの、第1端子対P1から第2端子対P2への透過係数S21の周波数特性を示す図である。図5(B)は、図1(B)に示したローパスフィルタ201Bの、第1端子対P1から第2端子対P2への透過係数S21の周波数特性を示す図である。 図6(A)は、第2の実施形態に係るハイパスフィルタ202Aの回路図であり、図6(B)は、第2の実施形態に係る別のハイパスフィルタ202Bの回路図である。 図7(A)は、図6(A)、図6(B)に示したハイパスフィルタ202A,202Bの、第1端子対P1から第2端子対P2への透過係数S21の周波数特性を示す図である。図7(B)は、図7(A)の縦軸(挿入損失)を拡大した図である。 図8(A)は第3の実施形態に係る回路素子モジュール303の回路図である。図8(B)は回路素子モジュール303の等価回路図である。図8(C)は回路素子モジュール303の別の等価回路図である。 図9は、回路素子モジュール303の、第1端子対P1から第2端子対P2への透過係数S21の周波数特性を示す図である。 図10は、回路素子モジュール303の、内部の導体パターンを透視して表した斜視図である。 図11は回路素子モジュール303を構成する各層の導体パターンを示す分解平面図である。 図12(A)、図12(B)、図12(C)、図12(D)は、第4の実施形態に係るインピーダンス変成器204A,204B,204C,204Dの回路図である。 図13は第5の実施形態に係るインピーダンス変成器205の回路図である。 図14(A)、図14(B)は、第6の実施形態に係る高周波モジュールのブロック図である。 図15は第7の実施形態に係る電子機器200のブロック図である。
以降、図を参照して幾つかの具体的な例を挙げて、本発明を実施するための複数の形態を示す。各図中には同一箇所に同一符号を付している。要点の説明又は理解の容易性を考慮して、実施形態を説明の便宜上、複数の実施形態に分けて示すが、異なる実施形態で示した構成の部分的な置換又は組み合わせは可能である。第2の実施形態以降では第1の実施形態と共通の事柄についての記述を省略し、異なる点についてのみ説明する。特に、同様の構成による同様の作用効果については実施形態毎には逐次言及しない。
《第1の実施形態》
第1の実施形態では、ローパスフィルタ機能を有する基本的なコイルデバイスについて例示する。
図1(A)は、第1の実施形態に係るローパスフィルタ201Aの回路図であり、図1(B)は、第1の実施形態に係る別のローパスフィルタ201Bの回路図である。
図1(A)に示すローパスフィルタ201A及び図1(B)に示すローパスフィルタ201Bは、第1端子対P1を入力部、第2端子対P2を出力部、とするローパスフィルタとして機能する。
なお、第1端子対と第2端子対とを有する構成でも、それは必ず4端子必要なことを意味するものではなく、一方の端子同士が物理的に共通であってもよいし、共通の端子があってもよい。
ローパスフィルタ201Aはコイルデバイス101Aを有し、ローパスフィルタ201Bはコイルデバイス101Bを有する。コイルデバイス101A,101Bはいずれも第1コイルLaと第2コイルLbとで構成されている。
ローパスフィルタ201Aは、第1端子対P1と第2端子対P2との間に直列に接続された第1コイルLaと、第1端子対P1と前記第2端子対P2との間に並列に接続された第2コイルLbとを備える。第2コイルLbにはキャパシタC1が直列接続されていて、この第2コイルLbとキャパシタC1との直列回路が信号ラインとグランドとの間にシャントに接続されている。
ローパスフィルタ201Bは、第1端子対P1と第2端子対P2との間に直列に接続された第2コイルLbと、第1端子対P1と前記第2端子対P2との間に並列に接続された第1コイルLaとを備える。第1コイルLaにはキャパシタC1が直列接続されていて、この第1コイルLaとキャパシタC1との直列回路が信号ラインとグランドとの間にシャントに接続されている。
図2はコイルデバイス101Aの主要部の断面図である。図3はコイルデバイス101Aを構成する積層体10の各層に形成されている導体パターンを示す分解平面図である。図2は第1コイルLa及び第2コイルLbのコイル巻回軸AXに沿った位置での断面図である。図3において、破線は層間接続導体の位置を示している。また、図4は、第1コイルLa、第2コイルLbの平面パターン等を示す図である。
積層体10には、S4層とS5層とに亘って形成された第1コイル導体La1,La2で第1コイルLaが構成されていて、S1層からS3層に亘って形成された第2コイル導体Lb1,Lb2,Lb3で第2コイルLbが構成されている。
第1コイル導体La1,La2と第2コイル導体Lb1,Lb2,Lb3とは、共通のコイル巻回軸AXの回りに巻回され導体パターンである。また、第1コイルLaのコイル開口AP1と第2コイルLbのコイル開口AP2は、互いに重なる部分を有する。この構造により、第1コイルLaと第2コイルLbは互いに磁界結合する。
コイルデバイス101Bについても、コイルデバイス101Aと同様の構成であり、第1コイルLaが第2コイルLbよりQ値の高い側のコイルである。
第1コイルLa、第2コイルLb、第1コイル導体La1,La2、及び第2コイル導体Lb1,Lb2,Lb3の特徴的な構成は次のとおりである。
(a)コイル巻回軸AXの方向に視て、第1コイル導体La1,La2の重なったパターンの面積、つまり図4に示す第1コイルLaのハッチングで示す部分(第1コイルLaの、コイル開口AP1及びコイル導体間隔以外の部分)の面積は、第2コイル導体Lb1,Lb2,Lb3の重なったパターンの面積、つまり図4に示す第2コイルLbのハッチングで示す部分(第2コイルLbの、コイル開口AP2を含まない部分)の面積よりも大きい。
(b)コイル巻回軸AXの方向に視て、第1コイルLaのコイル開口AP1は第2コイルLbのコイル開口AP2よりも小さい。
(c)第1コイル導体La1,La2の線幅W1は第2コイル導体Lb1,Lb2,Lb3の線幅W2より大きい。
(d)第1コイル導体La1,La2はそれぞれ矩形スパイラル状であり、第2コイルLbは矩形ヘリカル状である。第1コイルLaの外周と第2コイルLbの外周は略同サイズである。なお、ここで「スパイラル状」とは、2次元的な面に沿ってコイル巻回軸の周囲にコイル導体が形成された状態のことであり、「ヘリカル状」とは、コイル巻回軸の周囲の3次元的な領域にコイル導体が形成された状態のことである。
上記(a)の構成により、または(b)の構成により、第1コイルLaのコイル開口AP1を通る磁束φは第2コイル導体Lb1,Lb2,Lb3の影響を受け難い。つまり、第1コイルLaのコイル開口AP1を通る磁束φが第2コイル導体Lb1,Lb2,Lb3に当たることによる渦電流が生じ難い。また、第1コイルLaのコイル開口AP1を通る磁束φは第2コイル導体Lb1,Lb2,Lb3の影響を受けにくいので、第1コイルLaのインダクタンスの低下が抑制され、第1コイルLaのターン数やコイル径を大きくすることによるインダクタンスの調整が不要であり、第1コイルLaのQ値を高く維持できる。
例えば、図2において実線の円で示す位置に第2コイル導体が存在すると、第1コイルLaのコイル開口AP1を通る磁束φは、第2コイル導体の影響を受けてしまうが、本実施形態ではその影響を受けない。
また、上記(c)の構成により、第1コイル導体La1,La2の直流抵抗成分DCRが小さくなり、第1コイルLaのQ値が高まる。
また、上記(d)の構成により、第1コイルLaのコイル開口AP1を通る磁束φが第2コイル導体Lb1,Lb2,Lb3の影響を更に受け難くなり、Q値の高い第1コイルLaが得られる。
さて、図1(A)に示したローパスフィルタ201Aに使用されるコイルデバイス101Aは、周波数軸上で通過域となる周波数帯域(通過周波数帯域)において、他の周波数帯域と比較して第1コイルLaに流れる電流が大きくなる。そのため、通過周波数帯域での第1コイルLaの抵抗成分による熱損失が抑制され、挿入損失が抑制される。
一方、図1(B)に示したローパスフィルタ201Bに使用されるコイルデバイス101Bは、周波数軸上で減衰極付近の周波数帯域(減衰極周波数帯域)において、第1コイルLaとキャパシタC1との直列回路に起因する共振により、他の周波数帯域と比較して第1コイルLaに流れる電流が大きくなる。そのため、減衰極周波数帯域での第1コイルLaの抵抗成分による減衰量低下が抑制され、減衰量が増大する。
図5(A)は、図1(A)に示したローパスフィルタ201Aの、第1端子対P1から第2端子対P2への透過係数S21の周波数特性を示す図である。また、図5(B)は、図1(B)に示したローパスフィルタ201Bの、第1端子対P1から第2端子対P2への透過係数S21の周波数特性を示す図である。図5(A)、図5(B)において、faは減衰極周波数を表している。ここで、S21が-3dBとなる(通過電力が半分となる)周波数fcより低域が通過周波数帯域であり、高域が減衰極周波数帯域である。
上述のとおり、ローパスフィルタ201Aは、通過周波数帯域における挿入損失を、より小さくしたローパスフィルタであり、図1(B)に示したローパスフィルタ201Bの特性に比較して、通過周波数帯域での挿入損失Tが小さい。
また、ローパスフィルタ201Bは、減衰極周波数帯域における減衰量を、より大きくしたローパスフィルタであり、図1(A)に示したローパスフィルタ201Aの特性に比較して、減衰極周波数帯域での減衰量Aが大きい。
このようにして、所望のフィルタ特性に応じて、Q値の高いコイルを割り当てることで、そのQ値の高い特性が活かされたフィルタが構成できる。
《第2の実施形態》
第2の実施形態では、ハイパスフィルタ機能を有する基本的なコイルデバイスについて例示する。
図6(A)は、第2の実施形態に係るハイパスフィルタ202Aの回路図であり、図6(B)は、第2の実施形態に係る別のハイパスフィルタ202Bの回路図である。
図6(A)に示すハイパスフィルタ202A及び図6(B)に示すハイパスフィルタ202Bは、第1端子対P1を入力部、第2端子対P2を出力部とするハイパスフィルタとして機能する。
ハイパスフィルタ202Aはコイルデバイス102Aを有し、ハイパスフィルタ202Bはコイルデバイス102Bを有する。コイルデバイス102A,102Bはいずれも第1コイルLaと第2コイルLbとで構成されていて、構造上も図2、図3に示した通りである。
ハイパスフィルタ202Aは、第1端子対P1と第2端子対P2との間に直列に接続された第1コイルLaと、第1端子対P1と前記第2端子対P2との間で、信号ラインとグランドとの間にシャントに接続された第2コイルLbとを備える。第1コイルLaにはキャパシタC2が並列接続されていて、この第1コイルLaとキャパシタC2との並列回路が信号ラインに直列に接続されている。
ハイパスフィルタ202Bは、第1端子対P1と第2端子対P2との間に直列に接続された第2コイルLbと、第1端子対P1と前記第2端子対P2との間で、信号ラインとグランドとの間にシャントに接続された第1コイルLaとを備える。第2コイルLbにはキャパシタC2が並列接続されていて、この第2コイルLbとキャパシタC2との並列回路が信号ラインに直列に接続されている。
コイルデバイス102A,102Bはいずれも、第1コイルLaのQ値が第2コイルLbのQ値よりも高い。
ハイパスフィルタ202Aについては、周波数軸上で減衰極付近の周波数帯域(減衰極周波数帯域)において、第1コイルLaとキャパシタC2との並列回路に起因する共振により、減衰極が形成される。ここで、第1コイルLaの抵抗成分により、共振付近において等価的に並列回路にコンダクタンス成分が現れるので、共振状態においても並列回路を透過する電流が生じ、第1端子対P1と第2端子対P2の間を電力が伝送し、減衰が浅くなる。しかし、ハイパスフィルタ202Aでは、第1コイルLaのQ値が高いことにより、減衰極周波数帯域での第1コイルLaの抵抗成分による減衰量低下が抑制され、減衰量が増大する。
一方、周波数軸上での通過域となる周波数帯域(通過周波数帯域)において、第1コイルLaの抵抗成分による理想インダクタからの位相のずれにより、通過帯域での挿入損失が発生する。しかし、ハイパスフィルタ202Bでは、第1コイルLaのQ値が高いことにより、通過周波数帯域での第1コイルLaの抵抗成分による位相のずれが小さく、挿入損失が抑制される。
また、周波数軸上での阻止域となる周波数帯域(遮断周波数帯域)において、第1コイルLaの抵抗成分により減衰が浅くなる。しかし、ハイパスフィルタ202Bでは、第1コイルLaのQ値が高いことにより、遮断周波数帯域での第1コイルLaの抵抗成分による減衰量低下が抑制され、減衰量が増大する。
図7(A)は、図6(A)、図6(B)に示したハイパスフィルタ202A,202Bの、第1端子対P1から第2端子対P2への透過係数S21の周波数特性を示す図である。図7(B)は、図7(A)の縦軸(挿入損失)を拡大した図である。図7(A)、図7(B)において、実線はハイパスフィルタ202Aの特性であり、破線はハイパスフィルタ202Bの特性である。図7(A)においてfaは減衰極周波数を表している。
上述のとおり、ハイパスフィルタ202Aは、直列に接続された第1コイルLaのQ値が高いので、ハイパスフィルタ202Bの特性に比較して、減衰極周波数帯域での減衰量が大きい。
一方、ハイパスフィルタ202Bは、並列に接続された第1コイルLaのQ値が高いので、図7(B)に表れているように、通過周波数帯域における挿入損失が抑えられる。また、図7(A)に表れているように、減衰極を除く阻止域(減衰極faより低域)の減衰量が大きい。
このようにして、所望のフィルタ特性に応じて、Q値の高いコイルを割り当てることで、そのQ値の高い特性が活かされたフィルタが構成できる。
《第3の実施形態》
第3の実施形態では、ローパスフィルタ機能を有する別のコイルデバイスについて例示する。
図8(A)は第3の実施形態に係る回路素子モジュール303の回路図である。図8(B)は回路素子モジュール303の等価回路図である。図8(C)は回路素子モジュール303の別の等価回路図である。この回路素子モジュール303は、ローパスフィルタとして機能する。
回路素子モジュール303は、第1コイルLa、第2コイルLb、及び第1コイルLa又は第2コイルLbに接続されたその他の回路素子を備える。回路素子モジュール303は、第1端子対P1と第2端子対P2との間に直列に接続された第1コイルLaと、第1端子対P1と前記第2端子対P2との間に結合された第2コイルLbとを備える。
第1コイルLaにはキャパシタC12が並列接続されていて、この第1コイルLaとキャパシタC12との並列回路が信号ラインに直列に接続されている。また、第2コイルLbにはキャパシタC2が直列接続されていて、この第2コイルLbとキャパシタC2との直列回路が信号ラインとグランドとの間にシャントに接続されている。さらに、第1コイルLaとキャパシタC12との並列回路の前段に、信号ラインとグランドとの間にシャントに(第1端子対P1の両端に)キャパシタC1が接続されている。
第1コイルLaと第2コイルLbとの結合によるトランスは、第1コイルLaと第2コイルLbとの相互インダクタンスをMで表すと、図8(B)に示すように、T型等価回路で表すことができる。第1コイルLaと第2コイルLbとは和動接続されている。このため、図8(B)において、インダクタ(La+M,-M)とキャパシタC12との並列回路により並列共振回路PRが構成されていて、インダクタ(Lb+M)とキャパシタC2との直列回路により直列共振回路SRが構成されている。並列共振回路PRと直列共振回路SRによって複合的に第1の減衰極及び第2の減衰極が生じる。キャパシタC1は整合回路として作用する。
本実施形態では、第1の実施形態で示した、ローパスフィルタ機能を有する基本的なコイルデバイスと比較して、キャパシタC12により減衰極が2つ生じるため、2帯域それぞれに深い減衰特性が得られたり、広帯域に亘って深めの減衰特性が得られたりする。
図8(B)において、インダクタ(La+M)、インダクタ(-M)、インダクタ(Lb+M)及びキャパシタC2によってT型回路が構成されているが、インダクタ(-M)は負のリアクタンスであるため、ローパスフィルタの減衰特性の面では急峻性がやや劣る。しかし、上記インダクタ(-M)が負のリアクタンスであることにより、ローパスフィルタの通過域において、このT型回路をΠ型回路に変換すると、図8(C)に示すような等価回路となる。つまり、図8(C)bに示す、キャパシタ-C2’,C2’’及びインダクタLa’によるΠ型回路は、図8(B)に示したT型回路と等価である。このように、1端子対P1側にシャント接続される負のキャパシタンスC2’に由来して、負のサセプタンスが生じる。この負のサセプタンスに対してキャパシタC1が並列接続されるため、上記負のサセプタンスは抑制される。そのため、ローパスフィルタとしての減衰特性の急峻性の劣化は抑制される。つまり、第1の実施形態でのローパスフィルタ機能を有する基本的なコイルデバイスに比較して、キャパシタC1の付与により、急峻な減衰特性が得られる。
図9は、回路素子モジュール303の、第1端子対P1から第2端子対P2への透過係数S21の周波数特性を示す図である。周波数fa1は上記第1の減衰極の周波数であり、周波数fa2は上記第2の減衰極の周波数である。この例では第1コイルLaのQ値が高いので、通過周波数帯域における挿入損失Tが小さい。さらには、相互インダクタンスの発生により、第1コイルLaの見かけ上のインダクタンスは大きくなり、第1コイルLaの見かけ上のQ値も高くなり、通過周波数帯域における挿入損失Tが小さい。
つまり、本実施形態の回路素子モジュール303によれば、通過周波数帯域における挿入損失Tを小さくすることができる。
図10は、回路素子モジュール303の、内部の導体パターンを透視して表した斜視図である。図11は回路素子モジュール303を構成する各層の導体パターンを示す分解平面図である。図10中の端子T1,T2,GNDは、図8(A)、図8(B)中に示した端子T1,T2,GNDにそれぞれ対応している。また、図10中の端子NCは回路に非接続の空き端子である。
図11において、S2層からS7層に亘って形成された第1コイル導体La1~La6で第1コイルLaが構成されていて、S8層からS11層に亘って形成された第2コイル導体Lb1~Lb4で第2コイルLbが構成されている。第1コイル導体La1~La6は並列接続されていて、第2コイル導体Lb1~Lb4は直列接続されている。また、S1層からS7層に亘って形成された電極によってキャパシタC12が構成されている。さらに、S8層からS11層に亘って形成された電極によってキャパシタC1,C2がそれぞれ構成されている。
このように構成した回路素子モジュール303の作用効果は次のとおりである。
(a)第1コイルLa、第2コイルLbの横にキャパシタC1,C2,C12を並置することで、第1コイルLa、第2コイルLbのコイル開口とキャパシタC1,C2,C12の電極が重ならないので、第1コイルLa、第2コイルLbのインダクタンスとQ値の低下が抑制される。
(b)第1コイルLa、第2コイルLbの横にキャパシタC1,C2,C12を並置することで、キャパシタC1,C2,C12を構成する電極の積層数が増えるので、キャパシタの構成に寄与しない最上下層の外側の面積の割合が減り、体積当たりのキャパシタンスを大きくできる。
(c)第1コイルLa、第2コイルLbの横にキャパシタC1,C2,C12を並置することで、キャパシタC1,C2,C12を構成する電極の積層数が増えるので、層間厚みが平均化され、層間厚みのばらつきによるキャパシタンスのばらつきが抑制され、共振周波数のばらつきも抑制される。
(d)第1コイルLaとキャパシタC12とを並置(一体化)することで、キャパシタC12形成用の電極がコイル開口を塞ぐことがなく、第1コイルLaのコイル開口を大きく形成でき、かつ線幅を太くできるので、第1コイルLaのQ値が向上する。ただし、図11に示した例では、第1コイル導体La1~La6の線幅は第2コイル導体Lb1~Lb4の線幅と同じである。
(e)第1コイルLaとキャパシタC12とを並置(一体化)することで、第1コイルLaとキャパシタC12との間に間隙層を設ける必要がなく、体積当たりの第1コイルLaのインダクタンスとキャパシタC12のキャパシタンスを大きくできる。
(f)第1コイル導体La1~La6それぞれをスパイラル状とし、それらを並列接続し磁界結合させたことにより、第1コイルLaのコイル導体の等価的な厚みが厚くなり、第1コイルLaのインダクタンスを維持しつつ、Q値を向上させることができる。
(g)第1コイル導体La1~La6を隣接層間で交互に並列接続することで、キャパシタC12のための層間接続導体の形成が不要となる。また、この層間接続導体を設けないことにより、キャパシタC12を構成する電極の有効面積が大きくなり、キャパシタC12のキャパシタンスを大きくできる。
(h)第2コイルLbをヘリカル状にすることで、渦電流の原因となる第1コイルLaに対面する第2コイルLbのライン幅を減らし、第1コイルLaのインダクタンスとQ値の低下及び挿入損失の増大を抑制できる。
(i)第1コイルLa、第2コイルLbの横にキャパシタC1,C2,C12を並置することで、第2コイルLbの引き出しを、キャパシタC1やキャパシタC2の電極を経由して行うことができ、第2コイルLbのコイル開口を変えずに、第2コイルLbの線長を調整でき、Q値の低下を抑制して、第2コイルLbのインダクタンスを調整でき、そのことで共振周波数の調整が可能となる。
(j)第2コイルLbの巻き始めと巻き終わりの付近の層間接続導体の位置の定め方で、第1コイルLaと第2コイルLbとの結合係数を調整でき、直列共振回路SRの共振周波数の調整が可能となる。例えば、第2コイル導体Lb4を短くして第2コイル導体Lb1を長くすれば、第2コイルLbのインダクタンスをおよそ維持しつつ結合係数を上げることができる。逆に、Lb4を長くしてLb1を短くすれば、第2コイルLbのインダクタンスをおよそ維持しつつ結合係数を下げることができる。つまり、第2コイル導体Lb1と第1コイル導体La6との並走部の線長が長くなることで、第1コイルLaと第2コイルLbとの結合係数が高まり、第2コイル導体Lb1と第1コイル導体La6との並走部の線長が短くなることで、第1コイルLaと第2コイルLbとの結合係数が低下する。
《第4の実施形態》
第4の実施形態ではインピーダンス変成器として作用するコイルデバイスについて例示する。
図12(A)、図12(B)、図12(C)、図12(D)は、第4の実施形態に係るインピーダンス変成器204A,204B,204C,204Dの回路図である。いずれのインピーダンス変成器204A,204B,204C,204Dも、第1コイルLaと第2コイルLbとを有し、第1コイルLaと第2コイルLbとは互いに磁界結合する。
インダクタンスが小さいコイルは、そのコイルのQ値を維持するためには抵抗成分も同様に小さくしなければならない。しかし、インダクタンスは巻き数の1~2乗(理想)で増加するのに対して、抵抗成分は1乗でしか変化しないため、インダクタンスの小さなコイルのQ値を維持することは困難である。
図12(A)のインピーダンス変成器204Aでは、第1端子対P1に第2コイルLbが接続され、第2端子対P2に第1コイルLaが接続されている。このインピーダンス変成器204Aのインピーダンス変成比は、第2コイルLbの巻回数をNb、第1コイルLaの巻回数をNaで表すとき、Nb:Naである。そして、この例では、Nb>Naであり、第1端子対P1から第2端子対P2へのインピーダンス変成比は1未満である。このインピーダンス変成器204Aでは、インダクタンスが小さくてQ値を高く構成しづらい第1コイルLaのQ値を第2コイルLbのQ値と同程度となるように構成しているため、低挿入損失のインピーダンス変成器として用いることができる。
図12(B)のインピーダンス変成器204Bでは、第1端子対P1に第1コイルLaが接続され、第2端子対P2に第2コイルLbが接続されている。このインピーダンス変成器204Bのインピーダンス変成比は、第2コイルLbの巻回数をNb、第1コイルLaの巻回数をNaで表すとき、Na:Nbである。そして、この例では、Na<Nbであり、第1端子対P1から第2端子対P2へのインピーダンス変成比は1を超える。このインピーダンス変成器204Bでも、インダクタンスが小さくてQ値を高く構成しづらい第1コイルLaのQ値を第2コイルLbのQ値と同程度となるように構成しているため、低挿入損失のインピーダンス変成器として用いることができる。
図12(C)のインピーダンス変成器204Cでは、第1端子対P1に第2コイルLbが接続され、第2端子対P2に第1コイルLaが接続されている。図12(A)に示したインピーダンス変成器204Aは不平衡回路であったが、この図12(C)に示すインピーダンス変成器204Cは平衡回路である。このインピーダンス変成器204Cのインピーダンス変成比は、第2コイルLbの巻回数をNb、第1コイルLaの巻回数をNaで表すとき、Nb:Naである。そして、この例では、Nb>Naであり、第1端子対P1から第2端子対P2へのインピーダンス変成比は1未満である。このインピーダンス変成器204Cでは、インダクタンスが小さくてQ値を高く構成しづらい第1コイルLaのQ値を第2コイルLbのQ値と同程度となるように構成しているため、低挿入損失のインピーダンス変成器として用いることができる。
図12(D)のインピーダンス変成器204Dでは、第1端子対P1に第1コイルLaが接続され、第2端子対P2に第2コイルLbが接続されている。図12(B)に示したインピーダンス変成器204Bは不平衡回路であったが、この図12(D)に示すインピーダンス変成器204Dは平衡回路である。このインピーダンス変成器204Dのインピーダンス変成比は、第2コイルLbの巻回数をNb、第1コイルLaの巻回数をNaで表すとき、Na:Nbである。そして、この例では、Na<Nbであり、第1端子対P1から第2端子対P2へのインピーダンス変成比は1を超える。このインピーダンス変成器204Dでも、インダクタンスが小さくてQ値を高く構成しづらい第1コイルLaのQ値を第2コイルLbのQ値と同程度となるように構成しているため、低挿入損失のインピーダンス変成器として用いることができる。
《第5の実施形態》
第5の実施形態ではインピーダンス変成器として作用するコイルデバイスについて例示する。
図13は第5の実施形態に係るインピーダンス変成器205の回路図である。このインピーダンス変成器205は第1コイルLaと第2コイルLbとを有し、第1コイルLaと第2コイルLbとは互いに磁界結合する。
インピーダンス変成器205では、第1端子対P1に、第2コイルLbと第1コイルLaとの直列回路が接続され、第2端子対P2に第1コイルLaが接続されている。つまり、第1コイルLaと第2コイルLbとでオートトランスが構成されている。このインピーダンス変成器205において、第1端子対P1から第2端子対P2へのインピーダンス変成比は1未満である。つまり、第1コイルLaに流れる電流が第2コイルLbに流れる電流よりも大きくなる。このインピーダンス変成器205では、第1コイルLaのQ値が高い側であるので、低挿入損失のインピーダンス変成器として用いることができる。
《第6の実施形態》
第6の実施形態では、フィルタとアンプとを含む高周波モジュールについて例示する。
図14(A)、図14(B)は、第6の実施形態に係る高周波モジュール400A,400Bのブロック図である。これら高周波モジュール400A,400Bは本発明に係る「回路素子モジュール」の一例である。
高周波モジュール400Aは送信回路Txの出力部とアンテナANTとの間に接続される。この高周波モジュール400Aは送信周波数帯の信号を通過させるフィルタと送信信号を電力増幅する増幅器PAとで構成されている。
高周波モジュール400BはアンテナANTと受信回路Rxとの間に接続される。この高周波モジュール400Bは受信周波数を低雑音増幅する増幅器LNAと、受信周波数帯の信号を通過させるフィルタとで構成されている。
上記フィルタは、第1の実施形態、第2の実施形態又は第3の実施形態等で示したコイルデバイスで構成される。このように、コイルデバイス及び能動回路素子が単一のパッケージ内に一体的に構成された高周波モジュールを構成してもよい。
《第7の実施形態》
第7の実施形態では、コイルデバイス又は回路素子モジュールを備える、通信端末装置等の電子機器について例示する。
図15は第7の実施形態に係る電子機器500のブロック図である。本実施形態の電子機器500は、アンテナ1、アンテナ整合回路40、通信回路51、ベースバンド回路52、アプリケーションプロセッサ53及び入出力回路54を備えている。通信回路51はローバンド(700MHzから900MHz帯)とハイバンド(1.7GHzから2.7GHz帯)についての送信回路TX及び受信回路RX、さらにはアンテナ共用器を備えている。アンテナ1は、ローバンドとハイバンドに対応するモノポールアンテナ、逆L型アンテナ、逆F型アンテナ等である。
上記構成要素は1つの筐体内に収納されている。例えば、アンテナ整合回路40、通信回路51、ベースバンド回路52、アプリケーションプロセッサ53はプリント配線板に実装され、プリント配線板は筐体内に収納される。入出力回路54は表示・タッチパネルとして筐体に組み込まれる。アンテナ1はプリント配線板に実装されるか、筐体の内面又は内部に配置される。
アンテナ整合回路40は、例えば第5の実施形態で示したインピーダンス変成器として作用するコイルデバイスで構成されている。また、通信回路51内のフィルタは、例えば第3の実施形態等で示したフィルタとしての回路素子モジュールで構成されている。
以上に示した構成により、所定の周波数特性を有するフィルタや低挿入損失のインピーダンス整合回路を備える電子機器が得られる。
最後に、本発明は上述した実施形態に限られるものではない。当業者によって適宜変形及び変更が可能である。本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。さらに、本発明の範囲には、特許請求の範囲内と均等の範囲内での実施形態からの変形及び変更が含まれる。
AP1,AP2…コイル開口
AX…コイル巻回軸
C1,C2,C12…キャパシタ
La…第1コイル
La1~La6…第1コイル導体
Lb…第2コイル
Lb1~Lb4…第2コイル導体
P1…第1端子対
P2…第2端子対
PR…並列共振回路
RX…受信回路
SR…直列共振回路
TX…送信回路
1…アンテナ
10…積層体
40…アンテナ整合回路
51…通信回路
52…ベースバンド回路
53…アプリケーションプロセッサ
54…入出力回路
101A,101B…コイルデバイス
102A,102B…コイルデバイス
201A,201B…ローパスフィルタ
202A,202B…ハイパスフィルタ
204A,204B,204C,204D,205…インピーダンス変成器
303…回路素子モジュール
400A,400B…高周波モジュール
500…電子機器

Claims (11)

  1. 第1端子対と、
    第2端子対と、
    前記第1端子対と前記第2端子対との間に直列接続され、巻回軸の回りに巻回された第1コイル導体を有する第1コイルと、
    前記第1端子対と前記第2端子対との間に並列接続され、前記巻回軸の回りに巻回された第2コイル導体を有し、前記第1コイルと磁界結合する第2コイルと、
    を備え、
    前記第1コイル導体は、積層体の第1の複数層に形成され、
    前記第2コイル導体は、前記積層体における前記第1の複数層と異なる第2の複数層に形成され、
    前記巻回軸の方向に視て、前記第1の複数層に形成された複数の第1コイル導体が重なった導体パターンの面積は、前記第2の複数層に形成された複数の第2コイル導体が重なった導体パターンの面積よりも大きく、
    前記第1コイル導体の形状はスパイラル状であり、前記第2コイル導体の形状はヘリカル状である、
    イルデバイス。
  2. 第1端子対と、
    第2端子対と、
    前記第1端子対と前記第2端子対との間に並列接続され、巻回軸の回りに巻回された第1コイル導体を有する第1コイルと、
    前記第1端子対と前記第2端子対との間に直列接続され、前記巻回軸の回りに巻回された第2コイル導体を有し、前記第1コイルと磁界結合する第2コイルと、
    を備え、
    前記第1コイル導体は、積層体の第1の複数層に形成され、
    前記第2コイル導体は、前記積層体における前記第1の複数層と異なる第2の複数層に形成され、
    前記巻回軸の方向に視て、前記第1の複数層に形成された複数の第1コイル導体が重なった導体パターンの面積は、前記第2の複数層に形成された複数の第2コイル導体が重なった導体パターンの面積よりも大きく、
    前記第1コイル導体の形状はスパイラル状であり、前記第2コイル導体の形状はヘリカル状である、
    コイルデバイス。
  3. 前記第1コイルと前記第2コイルとは和動接続されており、
    前記第1コイル及び前記第2コイルによってインピーダンス変成回路が構成される、
    請求項2に記載のコイルデバイス。
  4. 前記第2コイルに直列接続されるコンデンサを備え、
    周波数特性に減衰極が形成されるフィルタ機能を有する、
    請求項1から3のいずれかに記載のコイルデバイス。
  5. 前記第1コイルに並列接続されるコンデンサを備え、
    周波数特性に減衰極が形成されるフィルタ機能を有する、
    請求項1から3のいずれかに記載のコイルデバイス。
  6. 第1端子対と、
    第2端子対と、
    前記第1端子対の間に接続され、巻回軸の回りに巻回された第1コイル導体を有する第1コイルと、
    前記第2端子対の間に接続され、前記巻回軸の回りに巻回された第2コイル導体を有し、前記第1コイルと磁界結合する第2コイルと、
    を備え、
    前記第1コイルのインダクタンスは前記第2コイルのインダクタンスよりも小さく、
    前記第1コイル導体は、積層体の第1の複数層に形成され、
    前記第2コイル導体は、前記積層体における前記第1の複数層と異なる第2の複数層に形成され、
    前記巻回軸の方向に視て、前記第1の複数層に形成された複数の第1コイル導体が重なった導体パターンの面積は、前記第2の複数層に形成された複数の第2コイル導体が重なった導体パターンの面積よりも大きい
    イルデバイス。
  7. 前記第1コイル導体の線幅は前記第2コイル導体の線幅よりも大きい、
    請求項1から6のいずれかに記載のコイルデバイス。
  8. 前記第1コイル導体の形状はスパイラル状であり、前記第2コイル導体の形状はヘリカル状である、
    請求項6または7のいずれかに記載のコイルデバイス。
  9. 請求項1から8のいずれかに記載のコイルデバイスと、前記第1コイル又は前記第2コイルに接続される能動回路素子と、を備え、前記コイルデバイス及び前記能動回路素子が単一のパッケージ内に一体的に構成された、回路素子モジュール。
  10. 請求項1から8のいずれかに記載のコイルデバイスと、当該コイルデバイスに接続された他の回路と、を備えた電子機器。
  11. 請求項9に記載の回路素子モジュールと、当該回路素子モジュールに接続された他の回路とを備えた電子機器。
JP2021551589A 2020-03-16 2021-03-02 コイルデバイス、回路素子モジュール及び電子機器 Active JP7021723B1 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020045287 2020-03-16
JP2020045287 2020-03-16
PCT/JP2021/007850 WO2021187083A1 (ja) 2020-03-16 2021-03-02 コイルデバイス、回路素子モジュール及び電子機器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2021187083A1 JPWO2021187083A1 (ja) 2021-09-23
JP7021723B1 true JP7021723B1 (ja) 2022-02-17

Family

ID=77768120

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021551589A Active JP7021723B1 (ja) 2020-03-16 2021-03-02 コイルデバイス、回路素子モジュール及び電子機器

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20220059279A1 (ja)
JP (1) JP7021723B1 (ja)
CN (1) CN216490421U (ja)
WO (1) WO2021187083A1 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20100156194A1 (en) * 2008-12-24 2010-06-24 Hamid Navid Device for filtering harmonics
JP2011159953A (ja) * 2010-01-05 2011-08-18 Fujitsu Ltd 電子回路及び電子機器
JP2012164928A (ja) * 2011-02-09 2012-08-30 Denso Corp トランス
WO2016152603A1 (ja) * 2015-03-25 2016-09-29 株式会社村田製作所 移相器、インピーダンス整合回路、合分波器および通信端末装置
WO2019107081A1 (ja) * 2017-11-30 2019-06-06 株式会社村田製作所 フィルタ回路、フィルタ回路素子および合分波器

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20100156194A1 (en) * 2008-12-24 2010-06-24 Hamid Navid Device for filtering harmonics
JP2011159953A (ja) * 2010-01-05 2011-08-18 Fujitsu Ltd 電子回路及び電子機器
JP2012164928A (ja) * 2011-02-09 2012-08-30 Denso Corp トランス
WO2016152603A1 (ja) * 2015-03-25 2016-09-29 株式会社村田製作所 移相器、インピーダンス整合回路、合分波器および通信端末装置
WO2019107081A1 (ja) * 2017-11-30 2019-06-06 株式会社村田製作所 フィルタ回路、フィルタ回路素子および合分波器

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2021187083A1 (ja) 2021-09-23
WO2021187083A1 (ja) 2021-09-23
US20220059279A1 (en) 2022-02-24
CN216490421U (zh) 2022-05-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5817795B2 (ja) 高周波モジュール
JP6194897B2 (ja) 高周波スイッチモジュール
US9203372B2 (en) Common mode filter
JP6183461B2 (ja) 高周波モジュール
WO2014050552A1 (ja) インピーダンス変換回路および無線通信装置
WO2014168162A1 (ja) 高周波モジュール
WO2018101285A1 (ja) 磁界結合素子、アンテナ装置および電子機器
JP6801826B2 (ja) フィルタ素子
US10348265B2 (en) Transformer-type phase shifter, phase-shift circuit, and communication terminal apparatus
JP6183462B2 (ja) 高周波モジュール
GB2537265A (en) Laminated coil, impedance conversion circuit, and communication-terminal device
JP6760515B2 (ja) 整合回路および通信装置
JP5804076B2 (ja) Lcフィルタ回路及び高周波モジュール
JP7021723B1 (ja) コイルデバイス、回路素子モジュール及び電子機器
JP6315347B2 (ja) 方向性結合器およびそれを用いたモジュール
JP2003087074A (ja) 積層型フィルタ
CN215896088U (zh) 滤波器电路模块、滤波器电路元件、滤波器电路以及通信装置
JP5725158B2 (ja) 電子部品
WO2020170882A1 (ja) コイルデバイス、移相回路及び通信装置
JP2010141643A (ja) 積層型電子部品
WO2018198604A1 (ja) 積層バラン
JPH1197962A (ja) 高周波部品
WO2023153283A1 (ja) フィルタ装置、高周波モジュール、および通信装置
KR100577743B1 (ko) 이동통신단말기 송/수신부용 적층 필터
US20240322780A1 (en) Multilayer electronic component

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210830

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210830

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20210830

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211102

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211220

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220105

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220118

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7021723

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150