以下に添付図面を参照して、本発明に係る飲料提供装置の好適な実施の形態について詳細に説明する。
<実施の形態1>
図1は、本発明の実施の形態1である飲料提供装置の構成を模式的に示す模式図であり、図2は、本発明の実施の形態1である飲料提供装置の特徴的な制御系を示す模式図である。
ここで例示する飲料提供装置1は、飲料容器であるカップCに対して乳飲料成分を含有するコーヒー飲料を提供するものであり、蒸気生成部10、乳飲料供給部30、空気供給部40、ミキシング部50、フォーミング部60、ノズル70、下限水位検知センサ81、上限水位検知センサ82及び制御部90を備えて構成してある。
蒸気生成部10は、蒸気タンク11、蒸気供給管24、排水管25及びリリーフ管26を備えて構成してある。蒸気タンク11は、給湯経路12を通じて湯タンク13に接続してある。ここで湯タンク13は、図3に示すように、湯生成用ヒータ14を内蔵している。この湯生成用ヒータ14は、制御部90から与えられる駆動指令により駆動して通電状態となるもので、通電状態となることにより、図示せぬ水供給手段により湯タンク13の内部に供給された水を加熱して湯を生成するものである。つまり、湯タンク13は、湯を生成して貯留するものである。このような湯タンク13には、オーバーフロー管15が設けてある。このオーバーフロー管15は、湯タンク13の内部の水位が予め決められた高さ以上となる場合に、湯を外部に排出するためのものである。つまり、湯タンク13の内部は、オーバーフロー管15を通じて外気に連通している。
給湯経路12は、複数の給湯管12aが接続して構成してあり、その途中において、湯供給ポンプ16、ストレーナ17、給湯ポンプ18が設けてある。
このような給湯経路12においては、一端側を構成する給湯管12a(以下、上流側給湯管12a1ともいう)が湯タンク13の底部より上方に突出する態様で湯タンク13の内部に進入している。この上流側給湯管12a1の上端面には導湯口12a2が形成してあり、導湯口12a2は、湯タンク13に貯留する湯の予め設定された低水位レベルL1(図3参照)よりも上方側に設けてある。この低水位レベルL1は、湯タンク13に貯留される湯の許容される最低限の高さレベルである。
また上流側給湯管12a1においては、導湯口12a2よりも下方であって低水位レベルL1よりも下方側となる周面部分に導湯口12a2よりも小径な補助導湯口12a3が設けてある。
湯供給ポンプ16は、例えば遠心ポンプにより構成されており、制御部90から駆動指令が与えられた場合に駆動するものである。この湯供給ポンプ16は、駆動する場合には、上流側給湯管12a1を通じて吸入した湯を、自身に一端が接続された湯供給管19に送出するものである。つまり、湯供給ポンプ16は、駆動する場合には、湯タンク13に貯留された湯を湯供給管19に送出する一方、駆動停止となる場合には、湯タンク13に貯留された湯が給湯経路12を通過することを許容するものである。
湯供給管19は、他端が飲料生成部20に接続してある。飲料生成部20は、ブリュアと称されるものであり、湯供給管19を通じて供給された湯と、自身に投入されたコーヒー原料とでコーヒー飲料を抽出するものである。この飲料生成部20の構成は公知であるからここではその説明を割愛する。
上記湯供給管19は、湯タンク13における湯の水位よりも上方側となる部分において、飲料生成部20に供給する方向に向かうにしたがって漸次上方に傾斜する上勾配部分19aを有しており、この上勾配部分19aには、湯供給管19に連通する態様で空気導入管21の一端が接続してある。この空気導入管21は、他端が湯タンク13の内部に連通する態様で湯タンク13に接続してある。
ストレーナ17は、給湯経路12において湯供給ポンプ16よりも下流側に設けてある。このストレーナ17は、給湯経路12を通過する湯に含まれる固着物を取り除くものであり、本実施の形態1では、湯の原料となる水に含有されるカルシウム成分が結晶化して生ずるスケールを取り除くものである。
給湯ポンプ18は、例えばダイヤフラムポンプにより構成してあり、制御部90から駆動指令が与えられた場合に駆動するものである。この給湯ポンプ18は、駆動する場合に、湯タンク13から蒸気タンク11に湯を供給するものである。また、この給湯ポンプ18は、駆動することにより、湯タンク13の内部の空気を蒸気タンク11に供給する給気機能を有している。尚、給湯ポンプ18と蒸気タンク11との間の給湯管12aには逆止弁12bが設けてある。この逆止弁12bは、順方向の閉止圧力を湯タンク13の水頭圧以上の大きさに調整してある。
上記蒸気タンク11は、内部に蒸気生成用ヒータ22を内蔵している。この蒸気生成用ヒータ22は、制御部90から与えられる駆動指令により駆動して通電状態となるもので、通電状態となることにより、給湯経路12を通じて供給された湯を加熱して加圧蒸気を生成するものである。つまり、蒸気タンク11は、供給された湯を加熱して加圧蒸気を生成するものである。
蒸気供給管24は、一端が蒸気タンク11に接続され、他端がミキシング部50に接続してあり、蒸気タンク11とミキシング部50とを接続するものである。この蒸気供給管24の途中には、蒸気供給弁24a及び蒸気逆止弁24bが設けてある。この蒸気供給弁24aは、制御部90から与えられる指令により開閉するものである。蒸気供給弁24aは、開成する場合には、蒸気供給管24を加圧蒸気が通過することを許容するものである。また蒸気供給弁24aは、閉成する場合には、蒸気供給管24を加圧蒸気が通過することを規制するものである。蒸気逆止弁24bは、蒸気タンク11からミキシング部50への流体(加圧蒸気)の通過を許容する一方、ミキシングから蒸気タンク11への流体の通過を規制するものである。
排水管25は、一端が蒸気タンク11に接続してあり、蒸気タンク11の内部の湯を排出させるためのものである。この排水管25には排水弁25aが設けてある。排水弁25aは、制御部90から与えられる指令により開閉するものである。排水弁25aは、開成する場合には、排水管25を湯が通過することを許容することで、該排水管25を通じて湯が排出されることを許容するものである。また排水弁25aは、閉成する場合には、排水管25を湯が通過することを規制することで、該排水管25を通じて湯が排出されることを規制するものである。
リリーフ管26は、一端が蒸気タンク11に接続してあり、蒸気タンク11の内部空気、湯及び蒸気を排出するためのものである。このリリーフ管26には、安全弁26aが設けてある。この安全弁26aは、蒸気タンク11の内部の圧力が予め設定された大きさ(例えば400kPa程度)以上となる場合に開成するものである。尚、図3中の符号27は、サーモスタットである。サーモスタット27は、蒸気タンク11の内部の温度が予め設定された大きさ(例えば130℃程度)以上となる場合に、制御部90に停止信号を与えるものである。ここで、サーモスタット27が停止信号を送出する基準となる温度(130℃程度)は、蒸気タンク11の内部圧力が約170kPaのときの沸点であり、安全弁26aの設定圧力(400kPa程度)よりも低く設定してある。
乳飲料供給部30は、バッグ・イン・ボックス(以下、BIBともいう)31及びチューブポンプ32を備えて構成してある。
BIB31は、カップCに供給する乳飲料(泡立たせた状態の牛乳)の原液(以下、牛乳原液ともいう)を封入した袋状容器を箱状容器に収容して構成されるものである。このBIB31は、図示せぬ保冷庫に配置してある。
チューブポンプ32は、保冷庫の内部において、BIB31の下方側に設けてある。このチューブポンプ32は、制御部90から与えられる指令により駆動するもので、駆動する場合には、BIB31に接続されたチューブ33を複数のローラ等で押し潰すようにして、BIB31の牛乳原液を汲み出すものである。
尚、図1中の符号34は、コネクタである。かかるコネクタ34は、BIB31に接続されたチューブ33の先端部に取り付けられており、このチューブ33を、ミキシング部50に接続された液供給管51の一端に接続させるものである。液供給管51には、液逆止弁51aが設けてある。液逆止弁51aは、BIB31からミキシング部50への流体の通過を許容する一方、ミキシング部50からBIB31への流体の通過を規制するものである。
空気供給部40は、空気供給管41を備えて構成してある。空気供給管41は、一端がエアポンプ42に接続し、他端がミキシング部50に接続してあり、エアポンプ42とミキシング部50とを接続するものである。エアポンプ42は、制御部90から与えられる指令に応じて駆動するものであり、駆動する場合に、空気を圧縮して空気供給管41を通じて圧縮空気を送出するものである。
上記空気供給管41の途中には、空気逆止弁41aが設けてある。空気逆止弁41aは、エアポンプ42からミキシング部50への流体(圧縮空気)の通過を許容する一方、ミキシング部50からエアポンプ42への流体の通過を規制するものである。
ミキシング部50は、蒸気供給管24を通じて供給された加圧蒸気と、液供給管51を通じて供給された牛乳原液とを混合させて牛乳原液を加熱し、更に空気供給管41を通じて供給された圧縮空気を混合させることにより僅かに泡立たされた状態の牛乳飲料を生成するものである。
フォーミング部60は、飲料送出管61を介してミキシング部50に接続してある。このフォーミング部60は、飲料送出管61を通じてミキシング部50から送出された牛乳飲料を泡立たせるものである。
ノズル70は、飲料導出管71を介してフォーミング部60に接続してあるとともに、飲料供給管72を通じて飲料生成部20に接続してある。このノズル70は、飲料導出管71を通じてフォーミング部60から送出された牛乳飲料(泡立たされた状態の牛乳飲料)と、飲料供給管72を通じて飲料生成部20から供給されたコーヒー飲料とをカップCに吐出するものである。
下限水位検知センサ81は、蒸気タンク11の内部に設けてある。この下限水位検知センサ81は、蒸気タンク11の内部の湯の水位によって上下動する水位フロート23(図3参照)が下限位置にあるときに、その旨を検知してオン信号を制御部90に与えるものである。
上限水位検知センサ82は、蒸気タンク11の内部に設けてある。この上限水位検知センサ82は、上記水位フロート23が上限位置にあるときに、その旨を検知してオン信号を制御部90に与えるものである。
制御部90は、メモリ99に記憶されたプログラムやデータにしたがって飲料提供装置1の各部の動作を統括的に制御するものであり、本実施の形態1の特徴的なものとして、入力処理部91、設定処理部92及び出力処理部93を備えている。尚、制御部90は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の処理装置にプログラムを実行させること、すなわち、ソフトウェアにより実現してもよいし、IC(Integrated Circuit)等のハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェア及びハードウェアを併用して実現してもよい。
入力処理部91は、各センサ81等から与えられる信号を入力するものである。また入力処理部91は、例えばリモートコントローラ等の入力手段83から与えられた各種指令情報を入力するものである。ここで入力手段83から与えられる指令情報として、本実施の形態1においては、制御部90が後述する給湯ポンプ強制駆動処理を実施する間隔である設定時間(例えば30分間)に関するものである。
設定処理部92は、入力処理部91を通じて入力された入力手段83からの指令情報(設定時間)をメモリ99等に記憶させて設定するものである。
出力処理部93は、ポンプ駆動処理部93a、バルブ駆動処理部93b及びヒータ駆動処理部93cを有している。
ポンプ駆動処理部93aは、湯供給ポンプ16や給湯ポンプ18に対して駆動指令又は駆動停止指令を出力してこれらポンプ16等を駆動又は駆動停止にさせるものである。バルブ駆動処理部93bは、蒸気供給弁24aや排水弁25aに対して開指令又は閉指令を与えてこれら弁24a等を開成又は閉成させるものである。ヒータ駆動処理部93cは、湯生成用ヒータ14や蒸気生成用ヒータ22に駆動指令又は駆動停止指令を与えてこれらヒータ14等を駆動又は駆動停止にさせるものである。
以上のような構成を有する飲料提供装置1においては、制御部90により湯生成用ヒータ14が駆動させられることにより湯タンク13に供給された水が加熱されて所望の温度の湯が生成され、該湯タンク13に貯留される。
そして、制御部90により給湯ポンプ18が駆動させられることにより、湯タンク13に貯留された湯が蒸気タンク11に送出され、制御部90により蒸気生成用ヒータ22が駆動させられることにより湯が加熱されて加圧蒸気が生成される。
湯タンク13から蒸気タンク11への湯の送出は、蒸気タンク11に設けられた水位フロート23が下限位置にあることが下限水位検知センサ81により検知されると制御部90が給湯ポンプ18を駆動させることにより行われ、水位フロート23が上限位置にあることが上限水位検知センサ82により検知されると制御部90が給湯ポンプ18を駆動停止にさせることにより停止される。このようにして湯タンク13には所望の温度の湯が貯留され、かつ蒸気タンク11には加圧蒸気が生成される。
上記飲料提供装置1においては、次のようにして乳飲料成分を含有するコーヒー飲料をカップCに提供することができる。
制御部90により湯供給ポンプ16が所定時間駆動させられることにより湯タンク13に貯留された湯が飲料生成部20に供給され、飲料生成部20にてコーヒー飲料が抽出される。抽出されたコーヒー飲料は、ノズル70に供給される。
制御部90により蒸気供給弁24aが開成させられるとともに、チューブポンプ32及びエアポンプ42が駆動させられることで、BIB31の牛乳原液が汲み出されてミキシング部50に至り、蒸気タンク11で生成された加圧蒸気は、蒸気供給管24を通過してミキシング部50に至り、更に圧縮空気が空気供給管41を通過してミキシング部50に至る。
そして、ミキシング部50においては、加圧蒸気により牛乳原液が加熱され、また圧縮空気が進入することで加圧蒸気に加熱された牛乳原液と混合されて牛乳飲料が生成される。ここで生成された牛乳飲料は圧縮空気により僅かに泡立たせされた状態となる。このようにしてミキシング部50にて生成された牛乳飲料は、飲料送出管61を通過してフォーミング部60に至る。
フォーミング部60においては、牛乳飲料が壁面等に当接することで牛乳飲料の泡立ち量が増大されて泡立たされることになる。このように泡立たされた牛乳飲料は、飲料導出管71を通過してノズル70に供給される。
そして、ノズル70により飲料生成部20から供給されたコーヒー飲料とフォーミング部60から供給された泡立たされた牛乳飲料とがカップCに吐出されることで、乳飲料成分を含有するコーヒー飲料をカップCに提供することができる。
そのような飲料提供装置1においては、制御部90が、設定処理部92を通じて設定した設定時間(例えば30分間)毎に給湯ポンプ強制駆動処理を実施する。
図4は、図1及び図2に示した制御部が実施する給湯ポンプ強制駆動処理の処理内容を示すフローチャートである。かかる給湯ポンプ強制駆動処理を説明しながら飲料提供装置1の動作について説明する。尚、説明の前提として、湯生成用ヒータ14及び蒸気生成用ヒータ22が駆動しており、湯供給ポンプ16及び給湯ポンプ18が駆動停止し、更に蒸気供給弁24a及び排水弁25aが閉成しているものとする。
そのような給湯ポンプ強制駆動処理において制御部90は、バルブ駆動処理部93bを通じて蒸気供給弁24aに開指令を送出し(ステップS101)、下限水位検知センサ81からのオン信号の入力待ちとなる(ステップS102)。
蒸気供給弁24aを開成させることにより、蒸気タンク11で生成された加圧蒸気が、蒸気供給管24を通過してミキシング部50に至り、その後に飲料送出管61、フォーミング部60及び飲料導出管71を経てノズル70より吐出される。これにより蒸気タンク11の内部の湯の水位が低下し、水位フロート23が下方に移動する。
入力処理部91を通じて下限水位検知センサ81からオン信号を入力した場合(ステップS102:Yes)、制御部90は、ポンプ駆動処理部93aを通じて給湯ポンプ18に駆動指令を送出する(ステップS103)。給湯ポンプ18を駆動させることにより、湯タンク13に貯留された湯(水)が蒸気タンク11に供給される。これにより蒸気タンク11の内部の湯の水位が上昇し、水位フロート23が上方に移動する。かかるステップS103を実施した制御部90は、上限水位検知センサ82からのオン信号の入力待ちとなる(ステップS104)。
そして、水位フロート23が上限位置にあることが上限水位検知センサ82により検知されることにより、制御部90が入力処理部91を通じて上限水位検知センサ82からオン信号を入力した場合(ステップS104:Yes)、バルブ駆動処理部93bを通じて蒸気供給弁24aに閉指令を送出するとともに(ステップS105)、ポンプ駆動処理部93aを通じて給湯ポンプ18に駆動停止指令を送出し(ステップS106)、その後に手順をリターンさせて今回の処理を終了する。
以上説明したように、本発明の実施の形態1である飲料提供装置1によれば、制御部90が、予め設定された設定時間毎に蒸気供給弁24aを開成させて加圧蒸気をミキシング部50に供給して該蒸気タンク11の内部の水位を下げることにより給湯ポンプ18を駆動させるので、給湯ポンプ18に溜まりかけていた気泡を蒸気タンク11に送出することができ、これにより、給湯ポンプ18にいわゆるエア噛みが生ずることを抑制して、良好に湯を蒸気タンク11に供給することができる。
上記飲料提供装置1によれば、制御部90が設定時間毎に蒸気供給弁24aを開成させて加圧蒸気をミキシング部50に供給することで、ミキシング部50だけでなく、その下流側の飲料送出管61、フォーミング部60、飲料導出管71及びノズル70を該加圧蒸気により洗浄することができる。
<実施の形態2>
図5は、本発明の実施の形態2である飲料提供装置の構成を模式的に示す模式図であり、図6は、本発明の実施の形態2である飲料提供装置の特徴的な制御系を示す模式図である。尚、上述した実施の形態1である飲料提供装置1と同一の構成要素については同一の符号を付してその説明を適宜省略する。
ここで例示する飲料提供装置2は、飲料容器であるカップCに対して乳飲料成分を含有するコーヒー飲料を提供するものであり、蒸気生成部10、乳飲料供給部30、空気供給部40、ミキシング部50、フォーミング部60、ノズル70、下限水位検知センサ81、上限水位検知センサ82及び制御部100を備えて構成してある。
制御部100は、メモリ109に記憶されたプログラムやデータにしたがって飲料提供装置2の各部の動作を統括的に制御するものであり、本実施の形態2の特徴的なものとして、入力処理部101、判定処理部102及び出力処理部103を備えている。尚、制御部100は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の処理装置にプログラムを実行させること、すなわち、ソフトウェアにより実現してもよいし、IC(Integrated Circuit)等のハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェア及びハードウェアを併用して実現してもよい。
入力処理部101は、各センサ81等から与えられる信号を入力するものである。判定処理部102は、駆動停止時間判定部102a及び動作時間判定部102bを有している。
駆動停止時間判定部102aは、内蔵する時計により、給湯ポンプ18が連続して駆動停止する時間を計測し、その計測時間がメモリ109から読み出した所定時間(例えば12時間や24時間等)を経過したか否かを判定するものである。ここで所定時間は、予め決められたものでメモリ109に記憶されている。
動作時間判定部102bは、内蔵する時計により、給湯ポンプ18の駆動する時間を計測し、その計測時間がメモリ109から読み出した動作時間を経過したか否かを判定するものである。ここで動作時間は、後述する給湯ポンプ強制駆動処理において給湯ポンプ18を強制的に駆動させる時間であり、予め設定されてメモリ109に記憶されている。
出力処理部103は、ポンプ駆動処理部103a、バルブ駆動処理部103b及びヒータ駆動処理部103cを有している。
ポンプ駆動処理部103aは、湯供給ポンプ16や給湯ポンプ18に対して駆動指令又は駆動停止指令を出力してこれらポンプ16等を駆動又は駆動停止にさせるものである。バルブ駆動処理部103bは、蒸気供給弁24aや排水弁25aに対して開指令又は閉指令を与えてこれら弁24a等を開成又は閉成させるものである。ヒータ駆動処理部103cは、湯生成用ヒータ14や蒸気生成用ヒータ22に駆動指令又は駆動停止指令を与えてこれらヒータ14等を駆動又は駆動停止にさせるものである。
以上のような構成を有する飲料提供装置2においては、制御部100により湯生成用ヒータ14が駆動させられることにより湯タンク13に供給された水が加熱されて所望の温度の湯が生成され、該湯タンク13に貯留される。
そして、制御部100により給湯ポンプ18が駆動させられることにより、湯タンク13に貯留された湯が蒸気タンク11に送出され、制御部100により蒸気生成用ヒータ22が駆動させられることにより湯が加熱されて加圧蒸気が生成される。
湯タンク13から蒸気タンク11への湯の送出は、蒸気タンク11に設けられた水位フロート23が下限位置にあることが下限水位検知センサ81により検知されると制御部100が給湯ポンプ18を駆動させることにより行われ、水位フロート23が上限位置にあることが上限水位検知センサ82により検知されると制御部100が給湯ポンプ18を駆動停止にさせることにより停止される。このようにして湯タンク13には所望の温度の湯が貯留され、かつ蒸気タンク11には加圧蒸気が生成される。
上記飲料提供装置2においては、次のようにして乳飲料成分を含有するコーヒー飲料をカップCに提供することができる。
制御部100により湯供給ポンプ16が所定時間駆動させられることにより湯タンク13に貯留された湯が飲料生成部20に供給され、飲料生成部20にてコーヒー飲料が抽出される。抽出されたコーヒー飲料は、ノズル70に供給される。
制御部100により蒸気供給弁24aが開成させられるとともに、チューブポンプ32及びエアポンプ42が駆動させられることで、BIB31の牛乳原液が汲み出されてミキシング部50に至り、蒸気タンク11で生成された加圧蒸気は、蒸気供給管24を通過してミキシング部50に至り、更に圧縮空気が空気供給管41を通過してミキシング部50に至る。
そして、ミキシング部50においては、加圧蒸気により牛乳原液が加熱され、また圧縮空気が進入することで加圧蒸気に加熱された牛乳原液と混合されて牛乳飲料が生成される。ここで生成された牛乳飲料は圧縮空気により僅かに泡立たせされた状態となる。このようにしてミキシング部50にて生成された牛乳飲料は、飲料送出管61を通過してフォーミング部60に至る。
フォーミング部60においては、牛乳飲料が壁面等に当接することで牛乳飲料の泡立ち量が増大されて泡立たされることになる。このように泡立たされた牛乳飲料は、飲料導出管71を通過してノズル70に供給される。
そして、ノズル70により飲料生成部20から供給されたコーヒー飲料とフォーミング部60から供給された泡立たされた牛乳飲料とがカップCに吐出されることで、乳飲料成分を含有するコーヒー飲料をカップCに提供することができる。
そのような飲料提供装置2においては、制御部100が次のような給湯ポンプ強制駆動処理を実施する。
図7は、図5及び図6に示した制御部が実施する給湯ポンプ強制駆動処理の処理内容を示すフローチャートである。かかる給湯ポンプ強制駆動処理を説明しながら飲料提供装置2の動作について説明する。尚、説明の前提として、湯生成用ヒータ14及び蒸気生成用ヒータ22が駆動しており、湯供給ポンプ16及び給湯ポンプ18が駆動停止し、更に蒸気供給弁24a及び排水弁25aが閉成しているものとする。
そのような給湯ポンプ強制駆動処理において制御部100は、駆動停止時間判定部102aを通じて給湯ポンプ18の連続駆動停止時間がメモリ109から読み出した所定時間を経過したか否かを判定する(ステップS201)。
そして、給湯ポンプ18の連続駆動停止時間が所定時間を経過していないと判定した場合(ステップS201:No)、制御部100は、後述する処理を実施することなく手順をリターンさせて今回の処理を終了する。
その一方、給湯ポンプ18の連続駆動停止時間が所定時間を経過したと判定した場合(ステップS201:Yes)、制御部100は、ポンプ駆動処理部103aを通じて給湯ポンプ18に駆動指令を送出する(ステップS202)。給湯ポンプ18を駆動させることにより、湯タンク13に貯留された湯(水)が蒸気タンク11に供給される。
その後、制御部100は、動作時間判定部102bを通じて、給湯ポンプ18を駆動させてから計測した時間がメモリ109から読み出した動作時間を経過したか否かを判定する(ステップS203)。
そして、給湯ポンプ18を駆動させてからの計測時間が動作時間を経過したと判定した場合(ステップS203:Yes)、制御部100は、ポンプ駆動処理部103aを通じて給湯ポンプ18に駆動停止指令を送出し(ステップS204)、その後に手順をリターンさせて今回の処理を終了する。
以上説明したように、本発明の実施の形態2である飲料提供装置2によれば、制御部100が、給湯ポンプ18の連続駆動停止時間が予め決められた所定時間を経過する場合、該給湯ポンプ18を駆動させて蒸気タンク11に所定量の湯を強制的に供給するので、給湯ポンプ18に溜まりかけていた気泡を蒸気タンク11に送出することができ、これにより、給湯ポンプ18にいわゆるエア噛みが生ずることを抑制して、良好に湯を蒸気タンク11に供給することができる。
<実施の形態3>
図8は、本発明の実施の形態3である飲料提供装置の構成を模式的に示す模式図であり、図9は、本発明の実施の形態3である飲料提供装置の特徴的な制御系を示す模式図である。尚、上述した実施の形態1である飲料提供装置1と同一の構成要素については同一の符号を付してその説明を適宜省略する。
ここで例示する飲料提供装置3は、飲料容器であるカップCに対して乳飲料成分を含有するコーヒー飲料を提供するものであり、蒸気生成部110、乳飲料供給部30、空気供給部40、ミキシング部50、フォーミング部60、ノズル70、下限水位検知センサ81、上限水位検知センサ82及び制御部120を備えて構成してある。
蒸気生成部110は、図10に示すように、蒸気タンク11、蒸気供給管24、排水管25及びリリーフ管26の他、バイパス管28を備えて構成してある。
バイパス管28は、給湯経路12のうち給湯ポンプ18の下流側の給湯管12aの途中から分岐して蒸気タンク11に接続された排水管25のうち排水弁25aの下流側に合流する態様で接続されており、バイパスバルブ28aが設けてある。
バイパスバルブ28aは、制御部120から与えられる指令により開閉するものである。バイパスバルブ28aは、開成する場合には、バイパス管28を湯が流通することを許容する一方、閉成する場合には、該バイパス管28を湯が流通することを規制するものである。
制御部120は、メモリ129に記憶されたプログラムやデータにしたがって飲料提供装置3の各部の動作を統括的に制御するものであり、本実施の形態3の特徴的なものとして、入力処理部121、判定処理部122及び出力処理部123を備えている。尚、制御部120は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の処理装置にプログラムを実行させること、すなわち、ソフトウェアにより実現してもよいし、IC(Integrated Circuit)等のハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェア及びハードウェアを併用して実現してもよい。
入力処理部121は、各センサ81等から与えられる信号を入力するものである。判定処理部122は、駆動停止時間判定部122a及び動作時間判定部122bを有している。
駆動停止時間判定部122aは、内蔵する時計により、給湯ポンプ18が連続して駆動停止する時間を計測し、その計測時間がメモリ129から読み出した所定時間(例えば12時間や24時間等)を経過したか否かを判定するものである。ここで所定時間は、予め決められたものでメモリ129に記憶されている。
動作時間判定部122bは、内蔵する時計により、給湯ポンプ18の駆動する時間を計測し、その計測時間がメモリ129から読み出した動作時間を経過したか否かを判定するものである。ここで動作時間は、後述する給湯ポンプ強制駆動処理において給湯ポンプ18を強制的に駆動させる時間であり、予め設定されてメモリ129に記憶されている。
出力処理部123は、ポンプ駆動処理部123a、バルブ駆動処理部123b及びヒータ駆動処理部123cを有している。
ポンプ駆動処理部123aは、湯供給ポンプ16や給湯ポンプ18に対して駆動指令又は駆動停止指令を出力してこれらポンプ16等を駆動又は駆動停止にさせるものである。バルブ駆動処理部123bは、蒸気供給弁24aや排水弁25a、バイパスバルブ28aに対して開指令又は閉指令を与えてこれら弁24a等を開成又は閉成させるものである。ヒータ駆動処理部123cは、湯生成用ヒータ14や蒸気生成用ヒータ22に駆動指令又は駆動停止指令を与えてこれらヒータ14等を駆動又は駆動停止にさせるものである。
以上のような構成を有する飲料提供装置3においては、制御部120により湯生成用ヒータ14が駆動させられることにより湯タンク13に供給された水が加熱されて所望の温度の湯が生成され、該湯タンク13に貯留される。
そして、制御部120により給湯ポンプ18が駆動させられることにより、湯タンク13に貯留された湯が蒸気タンク11に送出され、制御部120により蒸気生成用ヒータ22が駆動させられることにより湯が加熱されて加圧蒸気が生成される。尚、制御部120は、常態においてはバイパスバルブ28aを閉成している。
湯タンク13から蒸気タンク11への湯の送出は、蒸気タンク11に設けられた水位フロート23が下限位置にあることが下限水位検知センサ81により検知されると制御部120が給湯ポンプ18を駆動させることにより行われ、水位フロート23が上限位置にあることが上限水位検知センサ82により検知されると制御部120が給湯ポンプ18を駆動停止にさせることにより停止される。このようにして湯タンク13には所望の温度の湯が貯留され、かつ蒸気タンク11には加圧蒸気が生成される。
上記飲料提供装置3においては、次のようにして乳飲料成分を含有するコーヒー飲料をカップCに提供することができる。
制御部120により湯供給ポンプ16が所定時間駆動させられることにより湯タンク13に貯留された湯が飲料生成部20に供給され、飲料生成部20にてコーヒー飲料が抽出される。抽出されたコーヒー飲料は、ノズル70に供給される。
制御部120により蒸気供給弁24aが開成させられるとともに、チューブポンプ32及びエアポンプ42が駆動させられることで、BIB31の牛乳原液が汲み出されてミキシング部50に至り、蒸気タンク11で生成された加圧蒸気は、蒸気供給管24を通過してミキシング部50に至り、更に圧縮空気が空気供給管41を通過してミキシング部50に至る。
そして、ミキシング部50においては、加圧蒸気により牛乳原液が加熱され、また圧縮空気が進入することで加圧蒸気に加熱された牛乳原液と混合されて牛乳飲料が生成される。ここで生成された牛乳飲料は圧縮空気により僅かに泡立たせされた状態となる。このようにしてミキシング部50にて生成された牛乳飲料は、飲料送出管61を通過してフォーミング部60に至る。
フォーミング部60においては、牛乳飲料が壁面等に当接することで牛乳飲料の泡立ち量が増大されて泡立たされることになる。このように泡立たされた牛乳飲料は、飲料導出管71を通過してノズル70に供給される。
そして、ノズル70により飲料生成部20から供給されたコーヒー飲料とフォーミング部60から供給された泡立たされた牛乳飲料とがカップCに吐出されることで、乳飲料成分を含有するコーヒー飲料をカップCに提供することができる。
そのような飲料提供装置3においては、制御部120が次のような給湯ポンプ強制駆動処理を実施する。
図11は、図8及び図9に示した制御部が実施する給湯ポンプ強制駆動処理の処理内容を示すフローチャートである。かかる給湯ポンプ強制駆動処理を説明しながら飲料提供装置3の動作について説明する。尚、説明の前提として、湯生成用ヒータ14及び蒸気生成用ヒータ22が駆動しており、湯供給ポンプ16及び給湯ポンプ18が駆動停止し、更に蒸気供給弁24a、排水弁25a及びバイパスバルブ28aが閉成しているものとする。
そのような給湯ポンプ強制駆動処理において制御部120は、駆動停止時間判定部122aを通じて給湯ポンプ18の連続駆動停止時間がメモリ129から読み出した所定時間を経過したか否かを判定する(ステップS301)。
そして、給湯ポンプ18の連続駆動停止時間が所定時間を経過していないと判定した場合(ステップS301:No)、制御部120は、後述する処理を実施することなく手順をリターンさせて今回の処理を終了する。
その一方、給湯ポンプ18の連続駆動停止時間が所定時間を経過したと判定した場合(ステップS301:Yes)、制御部120は、バルブ駆動処理部123bを通じてバイパスバルブ28aに開指令を送出するとともに(ステップS302)、ポンプ駆動処理部123aを通じて給湯ポンプ18に駆動指令を送出する(ステップS303)。このようにして給湯ポンプ18を駆動させることにより、湯タンク13に貯留された湯(水)がバイパス管28を流通し、その後に排水管25を通過して排出される。
その後、制御部120は、動作時間判定部122bを通じて、給湯ポンプ18を駆動させてから計測した時間がメモリ129から読み出した動作時間を経過したか否かを判定する(ステップS304)。
そして、給湯ポンプ18を駆動させてからの計測時間が動作時間を経過したと判定した場合(ステップS304:Yes)、制御部120は、ポンプ駆動処理部123aを通じて給湯ポンプ18に駆動停止指令を送出するとともに(ステップS305)、バルブ駆動処理部123bを通じてバイパスバルブ28aに閉指令を送出し(ステップS306)、その後に手順をリターンさせて今回の処理を終了する。
以上説明したように、本発明の実施の形態3である飲料提供装置3によれば、制御部120が、給湯ポンプ18の連続駆動停止時間が予め決められた所定時間を経過する場合、バイパスバルブ28aを開成させつつ給湯ポンプ18を駆動させて所定量の湯を強制的に排出するので、給湯ポンプ18に溜まりかけていた気泡を外部に排出することができ、これにより、給湯ポンプ18にいわゆるエア噛みが生ずることを抑制して、良好に湯を蒸気タンク11に供給することができる。
<実施の形態4>
図12は、本発明の実施の形態4である飲料提供装置の構成を模式的に示す模式図であり、図13は、本発明の実施の形態4である飲料提供装置の特徴的な制御系を示す模式図である。尚、上述した実施の形態1である飲料提供装置1と同一の構成要素については同一の符号を付してその説明を適宜省略する。
ここで例示する飲料提供装置4は、飲料容器であるカップCに対して乳飲料成分を含有するコーヒー飲料を提供するものであり、蒸気生成部130、乳飲料供給部30、空気供給部40、ミキシング部50、フォーミング部60、ノズル70、下限水位検知センサ81、上限水位検知センサ82及び制御部140を備えて構成してある。
蒸気生成部130は、図14に示すように、蒸気タンク11、蒸気供給管24、排水管25及びリリーフ管26の他、排気管29を備えて構成してある。
排気管29は、一端が蒸気タンク11に接続してあり、他端が開放してある。この排気管29は、蒸気タンク11の内部の加圧蒸気や空気等の流体を排出させるためのものであり、排気弁29aが設けてある。排気弁29aは、制御部140から与えられる指令により開閉するものである。排気弁29aは、開成する場合には、排気管29を流体が通過することを許容することで、該排気管29を通じて流体が排出されることを許容するものである。また排気弁29aは、閉成する場合には、排気管29を流体が通過することを規制することで、該排気管29を通じて流体が排出されることを規制するものである。
制御部140は、メモリ149に記憶されたプログラムやデータにしたがって飲料提供装置4の各部の動作を統括的に制御するものであり、本実施の形態4の特徴的なものとして、入力処理部141、判定処理部142及び出力処理部143を備えている。尚、制御部140は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の処理装置にプログラムを実行させること、すなわち、ソフトウェアにより実現してもよいし、IC(Integrated Circuit)等のハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェア及びハードウェアを併用して実現してもよい。
入力処理部141は、各センサ81等から与えられる信号を入力するものである。判定処理部142は、内蔵する時計により、給湯ポンプ18の連続駆動時間を計測し、その計測時間がメモリ149から読み出した基準時間(例えば5分間等)を経過したか否かを判定するものである。ここで基準時間は、予め決められたものでメモリ149に記憶されている。
出力処理部143は、ポンプ駆動処理部143a、バルブ駆動処理部143b、ヒータ駆動処理部143c及び報知駆動処理部143dを有している。
ポンプ駆動処理部143aは、湯供給ポンプ16や給湯ポンプ18に対して駆動指令又は駆動停止指令を出力してこれらポンプ16等を駆動又は駆動停止にさせるものである。バルブ駆動処理部143bは、蒸気供給弁24aや排水弁25a、排気弁29aに対して開指令又は閉指令を与えてこれら弁24a等を開成又は閉成させるものである。ヒータ駆動処理部143cは、湯生成用ヒータ14や蒸気生成用ヒータ22に駆動指令又は駆動停止指令を与えてこれらヒータ14等を駆動又は駆動停止にさせるものである。報知駆動処理部143dは、報知部150に対して報知指令を送出してこの報知部150に報知動作を行わせるものである。ここで報知部150は、例えばブザー音等の警告音を発するものである。
以上のような構成を有する飲料提供装置4においては、制御部140により湯生成用ヒータ14が駆動させられることにより湯タンク13に供給された水が加熱されて所望の温度の湯が生成され、該湯タンク13に貯留される。
そして、制御部140により給湯ポンプ18が駆動させられることにより、湯タンク13に貯留された湯が蒸気タンク11に送出され、制御部140により蒸気生成用ヒータ22が駆動させられることにより湯が加熱されて加圧蒸気が生成される。
湯タンク13から蒸気タンク11への湯の送出は、蒸気タンク11に設けられた水位フロート23が下限位置にあることが下限水位検知センサ81により検知されると制御部140が給湯ポンプ18を駆動させることにより行われ、水位フロート23が上限位置にあることが上限水位検知センサ82により検知されると制御部140が給湯ポンプ18を駆動停止にさせることにより停止される。このようにして湯タンク13には所望の温度の湯が貯留され、かつ蒸気タンク11には加圧蒸気が生成される。
上記飲料提供装置4においては、次のようにして乳飲料成分を含有するコーヒー飲料をカップCに提供することができる。
制御部140により湯供給ポンプ16が所定時間駆動させられることにより湯タンク13に貯留された湯が飲料生成部20に供給され、飲料生成部20にてコーヒー飲料が抽出される。抽出されたコーヒー飲料は、ノズル70に供給される。
制御部140により蒸気供給弁24aが開成させられるとともに、チューブポンプ32及びエアポンプ42が駆動させられることで、BIB31の牛乳原液が汲み出されてミキシング部50に至り、蒸気タンク11で生成された加圧蒸気は、蒸気供給管24を通過してミキシング部50に至り、更に圧縮空気が空気供給管41を通過してミキシング部50に至る。
そして、ミキシング部50においては、加圧蒸気により牛乳原液が加熱され、また圧縮空気が進入することで加圧蒸気に加熱された牛乳原液と混合されて牛乳飲料が生成される。ここで生成された牛乳飲料は圧縮空気により僅かに泡立たせされた状態となる。このようにしてミキシング部50にて生成された牛乳飲料は、飲料送出管61を通過してフォーミング部60に至る。
フォーミング部60においては、牛乳飲料が壁面等に当接することで牛乳飲料の泡立ち量が増大されて泡立たされることになる。このように泡立たされた牛乳飲料は、飲料導出管71を通過してノズル70に供給される。
そして、ノズル70により飲料生成部20から供給されたコーヒー飲料とフォーミング部60から供給された泡立たされた牛乳飲料とがカップCに吐出されることで、乳飲料成分を含有するコーヒー飲料をカップCに提供することができる。
そのような飲料提供装置4においては、制御部140が次のようなエア抜き制御処理を実施する。
図15は、図12及び図13に示した制御部が実施するエア抜き制御処理の処理内容を示すフローチャートである。かかるエア抜き制御処理を説明しながら飲料提供装置4の動作について説明する。尚、説明の前提として、湯生成用ヒータ14及び蒸気生成用ヒータ22が駆動しており、湯供給ポンプ16が駆動停止し、蒸気供給弁24a、排水弁25a及び排気弁29aが閉成しているものとする。また給湯ポンプ18が駆動しているものとする。
そのようなエア抜き制御処理において制御部140は、判定処理部142を通じて給湯ポンプ18の連続駆動時間がメモリ149から読み出した基準時間を経過したか否かを判定する(ステップS401)。
そして、給湯ポンプ18の連続駆動時間が基準時間を経過していないと判定した場合(ステップS401:No)、制御部140は、後述する処理を実施することなく手順をリターンさせて今回の処理を終了する。
その一方、給湯ポンプ18の連続駆動時間が基準時間を経過したと判定した場合(ステップS401:Yes)、制御部140は、ヒータ駆動処理部143cを通じて蒸気生成用ヒータ22に駆動停止指令を送出するとともに(ステップS402)、バルブ駆動処理部143bを通じて排気弁29aに開指令を送出する(ステップS403)。
このように排気弁29aを開指令を送出することによって排気弁29aが開成し、蒸気タンク11の内部圧力が低下する。これにより、給湯ポンプ18にいわゆるエア噛みが生じていても、湯を蒸気タンク11に供給することが可能になる。その結果、蒸気タンク11の内部の湯の水位が上昇し、水位フロート23が上方に移動する。かかるステップS403を実施した制御部140は、ステップS403の処理を実施してから所定時間(例えば5~10分間程度)経過するまでに上限水位検知センサ82からのオン信号の入力待ちとなる(ステップS404,ステップS405)。
そして、所定時間が経過するまでに水位フロート23が上限位置にあることが上限水位検知センサ82により検知されることにより、制御部140が入力処理部141を通じて上限水位検知センサ82からオン信号を入力した場合(ステップS404:Yes,ステップS405:No)、ポンプ駆動処理部143aを通じて給湯ポンプ18に駆動停止指令を送出するとともに(ステップS406)、バルブ駆動処理部143bを通じて排気弁29aに閉指令を送出し(ステップS407)、その後に手順をリターンさせて今回の処理を終了する。
一方、所定時間が経過するまでに入力処理部141を通じて上限水位検知センサ82からオン信号を入力しない場合(ステップS404:No,ステップS405:Yes)、制御部140は、報知駆動処理部143dを通じて報知部150に対して報知指令を送出し(ステップS408)、その後に手順をリターンさせて今回の処理を終了する。
これによれば、給湯ポンプ18に不具合が生じていることを管理者等に認識させることができる。
以上説明したように、本発明の実施の形態4である飲料提供装置4によれば、制御部140が、給湯ポンプ18の連続駆動時間が予め決められた基準時間を経過する場合に、一端が蒸気タンク11に接続されて他方が開放された排気管29に設けられた排気弁29aを開成させて該給湯ポンプ18による湯の供給を継続させるので、給湯ポンプ18にいわゆるエア噛みが生じていても、良好に湯を蒸気タンク11に供給することができる。
以上、本発明の好適な実施の形態1~4について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、種々の変更を行うことができる。
上述した実施の形態1においては、蒸気供給弁24aを開成させて蒸気タンク11の加圧蒸気を外部に吐出していたが、本発明においては、蒸気タンクの加圧蒸気を外部に吐出できればその形態はどのようなものでもよい。すなわち、蒸気タンクに湯を排出するための排水管が接続されていれば、その排水管に設けられた排水弁を開成させてもよいし、蒸気タンクに空気を排出するための排気管が接続されていれば、その排気管に設けられた排気弁を開成させてもよい。