JP7019022B2 - Co2回収装置及びco2回収方法 - Google Patents

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Description

本発明は、システム系内の水を効率的に利用することができるCO2回収装置及びCO2回収方法に関する。
近年、地球の温暖化現象の原因の一つとして、CO2による温室効果が指摘され、地球環境を守る上で国際的にもその対策が急務となってきた。CO2の発生源としては化石燃料を燃焼させるあらゆる人間の活動分野に及び、その排出抑制への要求が一層強まる傾向にある。これに伴い大量の化石燃料を使用する火力発電所などの動力発生設備を対象に、ボイラの燃焼排ガスを例えばアミン系CO2吸収液と接触させ、燃焼排ガス中のCO2を除去、回収する方法及び回収されたCO2を大気へ放出することなく貯蔵する方法が精力的に研究されている。
燃焼排ガスからCO2吸収液を用いてCO2を除去・回収する方法としては、吸収塔において燃焼排ガスとCO2吸収液とを接触させ、CO2を吸収した吸収液を再生塔において加熱してCO2を遊離させると共に吸収液を再生し、その再生した吸収液を再び吸収塔に循環させて再使用するCO2回収装置が採用されている。
このCO2回収装置では、システム系内の吸収液の水バランスを維持する観点から、可能な限り系内で発生する水を利用し、系外からの水の供給を最低限に抑えることが求められている。このため、再生塔から排出されるCO2を同伴する排出ガス中に含まれる水も再生塔還流装置を設けて還流水として凝縮させ、例えばリクレーミング装置で循環再利用することが提案されている(特許文献1;特開2012-166139号公報参照)。
特開2012-166139号公報
しかしながら、特許文献1の提案では、還流水には微量の吸収剤が含まれているので、リクレーミングの運転において効率よく吸収剤を回収することができず、また運転条件により、再生塔からキャリーオーバーした場合の非定常時の対応が不十分であるという問題がある。
また、再生塔から排出される排ガス中のCO2を圧縮した際に発生する圧縮機凝縮水を有効利用することが求められている。
本発明の第1の態様によると、CO2を含有する排ガスとCO2吸収液とを接触させて、前記排ガスからCO2を除去するCO2吸収塔と、CO2を吸収したリッチ溶液からCO2を分離して、リーン溶液として前記CO2吸収液を再生する吸収液再生塔と、前記吸収液再生塔の塔頂部から排出されるCO2同伴ガスを排出するガス排出ラインと、前記ガス排出ラインに設けられ、前記CO2同伴ガス中の水分を還流水として分離する還流水ドラムと、前記還流水ドラムで分離したCO2ガスを排出する分離ガス排出ラインと、前記分離ガス排出ラインに設けられ、分離したCO2ガスを圧縮する圧縮機と、前記分離ガス排出ラインに設けられ、分離したCO2ガス中の水分を圧縮機凝縮水として分離する凝縮水ドラムと、前記凝縮水ドラムに接続され、前記凝縮水ドラムから分離した前記圧縮機凝縮水を、系内供給水又は系外供給水として供給する圧縮機凝縮水ラインと、を具備することを特徴とするCO2回収装置にある。
本発明の第2の態様によると、CO2を含有する排ガスとCO2吸収液とを接触させて、前記排ガスからCO2を除去するCO2吸収塔と、CO2を吸収したCO2吸収液であるリッチ溶液からCO2を分離してCO2吸収液をリーン溶液として再生する吸収液再生塔とを用い、前記吸収液再生塔でCO2が除去されたCO2吸収液を前記CO2吸収塔で循環再利用するCO2回収方法であって、前記吸収液再生塔の塔頂部から排出されるCO2同伴ガス中の水分を還流水として分離する工程と、還流水ドラムで分離したCO2ガスを圧縮する圧縮工程と、圧縮されたCO2ガス中の水分を圧縮機凝縮水として分離する工程と、を有し、前記圧縮機凝縮水を、系内供給水又は系外供給水として利用することを特徴とするCO2回収方法にある。
本発明によれば、CO2回収の際に発生した圧縮CO2中に含まれる水分を凝縮した圧縮機凝縮水を、システム系内とシステム系外とで有効活用できる。
図1は、実施例1に係るCO2回収装置の構成を示す概略図である。 図2は、実施例1に係る他のCO2回収装置の構成を示す概略図である。 図3は、実施例1に係る他のCO2回収装置の構成を示す概略図である。 図4は、実施例1に係る他のCO2回収装置の構成を示す概略図である。 図5は、実施例1に係る他のCO2回収装置の構成を示す概略図である。 図6は、実施例1に係る吸収剤回収運転の運転時間(h)とリクレーマ内残渣水中の吸収剤濃度(wt%)との関係を示す図である。 図7は、実施例2に係るCO2回収装置の構成を示す概略図である。 図8は、実施例3に係るCO2回収装置の構成を示す概略図である。
以下、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、本発明の下記の実施例により本発明が限定されるものではない。また、下記実施例における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、下記実施例で開示した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
本発明の実施形態は、CO2回収の際に発生した圧縮CO2中に含まれる水分を凝縮した圧縮機凝縮水を、システム系内とシステム系外とで有効活用できる。
この圧縮機凝縮水を、システム系内の吸収液再生(リクレーマ)処理のリクレーミング水として利用する場合には、圧縮機凝縮水中にCO2吸収液成分がほとんど含まれていないので、リクレーマ処理の際のリクレーミング残渣中のCO2吸収液成分の回収効率が向上する。また圧縮機凝縮水を、システム系内のポンプ設備で利用する場合には、不純物が含まれていないので、ポンプシール水として好適に用いることができる。
また、システム系外に凝縮器圧縮水を排出利用する場合には、吸収塔の塔頂部から排出するCO2を除去した排出ガスの排出温度を下げ、システム系内の水バランスを保持することで、CO2吸収塔から排出する排出ガス中に同伴する同伴吸収液(同伴アミン溶液)の外部への排出量の低減を図ることができる。
図1は、実施例1に係るCO2回収装置の構成を示す概略図である。
図1に示すように、実施例1に係るCO2回収装置10Aは、例えばボイラやガスタービン等から排出されたCO2を含有する排ガス11を冷却水15によって冷却する排ガス冷却塔(以下、「冷却塔」ともいう。)16と、冷却されたCO2を含有する排ガス11とCO2を吸収するCO2吸収液(以下、「吸収液」ともいう。)17と、を接触させて排ガス11中からCO2を除去するCO2回収部18Aを有するCO2吸収塔(以下、「吸収塔」ともいう。)18と、CO2を吸収したCO2吸収液(以下、「リッチ溶液」ともいう。)19からCO2を放出させてCO2吸収液17を再生する吸収液再生塔(以下、「再生塔」ともいう。)20と、を有する。そして、このCO2回収装置10Aでは、吸収液再生塔20でCO2を除去した再生CO2吸収液(以下、「リーン溶液」ともいう。)17はCO2吸収塔18に送られ、CO2吸収液として循環再利用する。
冷却塔16は、排ガス11が導入されるガス導入ラインL1に介装されており、冷却水循環ラインL9に介装されたポンプ12により冷却水15が循環されている。そして、冷却水15は冷却水循環ラインL9に介装された冷却器13により冷却された後、冷却塔16内に供給され、導入される排ガス11を所定温度まで冷却している。
吸収塔18は、CO2回収部18Aと洗浄部18Bとを備えている。CO2回収部18Aでは排ガス11中のCO2をCO2吸収液17により除去している。CO2が除去された排ガス11は、CO2回収部18Aのガス流れ後流側の上方に設置される洗浄部18Bで洗浄液21により洗浄される。洗浄部18Bは、洗浄水循環ラインL7に介装されたポンプ36により洗浄水21が、循環されている。そして、洗浄水21は洗浄水循環ラインL7に介装された冷却器37により冷却された後、洗浄部18B内に供給され、通過するCO2が除去された排ガス11を所定温度まで冷却しつつ洗浄している。この際、排ガス11に同伴されるミスト状のCO2吸収液を洗浄液21で洗浄し、外部へ排出される排出ガス11Aに同伴されるCO2吸収液の排出を防止し、エミッションの低減を図っている。この排ガス11を冷却する温度は、吸収塔18に導入する際の排ガス11の導入温度と略同一であり、これによりシステム系内の水バランスを維持している。例えば、吸収塔18に導入する排ガス11中の水分量が10wt%の場合には、吸収塔18の塔頂部から排出される排出ガス11Aも10wt%となるように冷却温度を調整している。
吸収塔18及び再生塔20には、吸収塔18の底部18aからリッチ溶液19を排出し、再生塔20側へリッチ溶液19を導入するリッチ溶液導入ラインL3と、再生塔20の底部20bからリーン溶液17を排出し、吸収塔18側へ導入するリーン溶液導入ラインL4とが交差して接続されている。そして、リッチ溶液導入ラインL3と、リーン溶液導入ラインL4との交差部には、リッチ・リーン溶液熱交換器25が介装されている。このリッチ・リーン溶液熱交換器25では、再生塔20で再生されたリーン溶液17によりリッチ溶液19が加熱され、吸収液再生塔20に供給される。また、リッチ・リーン溶液熱交換器25と吸収塔18との間には、リーン溶液17を昇圧するリーン溶液ポンプ32と、リーン溶液17を冷却水(C.W)により冷却するリーン溶液冷却器33とが介装されており、リーン溶液17は昇圧、冷却された後、CO2吸収塔18内に供給される。
再生塔20の底部20b側には、リボイララインL5に介装されるリボイラ26が設けられている。このリボイラ26では、リーン溶液17の一部をリボイララインL5で循環させる際、飽和水蒸気27により間接加熱し、再生塔20内部に水蒸気を導入している。リボイラ26には、飽和水蒸気26aを導入する飽和水蒸気導入ラインL6が設けられている。この飽和水蒸気導入ラインL6には分離ドラム26bが介装され、蒸気凝縮水26cを分離している。
CO2回収装置10Aは、既設の排ガス源からCO2を回収するために後付で設けられる場合と、新設排ガス源に同時付設される場合とがある。なお、排ガス11のラインには開閉可能なダンパを設置し、CO2回収装置10Aの運転時は開放する。
このCO2回収装置10Aを用いたCO2回収方法では、まず、例えばボイラやガスタービン等からのCO2を含む排ガス11は、図示しない排ガス送風機により昇圧された後、排ガス冷却装置16に送られ、ここで冷却水15により冷却され、CO2吸収塔18に送られる。
CO2吸収塔18において、排ガス11は例えばアミン系の吸収剤等を用いたCO2吸収液17と向流接触する。そして、排ガス11中のCO2は、化学反応によりCO2吸収液17に吸収される。CO2回収部18AでCO2が除去された後のCO2除去排ガスは、CO2吸収塔18内の水洗部18Bでノズルから供給されるCO2吸収液を含む循環する洗浄水21と気液接触して、CO2除去排ガスに同伴するCO2吸収液17が回収される。また、CO2が除去された排出ガス11Aは塔頂部に接続されたガス排出ラインL2により系外に放出される。また、CO2を吸収したリッチ溶液19は、リッチ溶液ポンプ24により昇圧され、リッチ・リーン溶液熱交換器25において、吸収液再生塔20で再生されたリーン溶液17により加熱され(一方のリーン溶液17は熱交換により冷却される。)、吸収液再生塔20に供給される。
吸収液再生塔20の側面上部20a側から内部に放出されたリッチ溶液19は、底部20b側から供給される水蒸気により吸熱反応を生じて、大部分のCO2を脱離させ放出する。吸収液再生塔20内で一部または大部分のCO2を放出したCO2吸収液は、セミリーン溶液と呼称される。このセミリーン溶液は、吸収液再生塔20の底部20bに至る頃には、ほぼ全てのCO2が除去されたCO2吸収液のリーン溶液17となる。このリーン溶液17は、その一部がリボイラ26で飽和水蒸気26aにより加熱され、吸収液再生塔20内部にCO2脱離用の水蒸気を供給している。
一方、吸収液再生塔20の塔頂部20cには、塔内においてリッチ溶液19およびセミリーン溶液から放出された水蒸気を伴ったCO2同伴ガス28を排出するガス排出ラインL21が接続されている。このガス排出ラインL21には、水蒸気を伴ったCO2同伴ガス28を冷却する冷却器29と、冷却後のCO2同伴ガス28をフラッシュさせて気液分離する還流水ドラム30と、が設けられている。水蒸気を伴ったCO2同伴ガス28から還流水ドラム30にて分離・還流された還流水31は、還流水ラインL23に介装された還流水循環ポンプ35にて吸収液再生塔20の上部と洗浄水21側(※1)に各々供給される。
還流水ドラム30の頂部には、分離したCO2ガス40を排出する分離ガス排出ラインL22が接続されている。この分離ガス排出ラインL22には、CO2ガスを圧縮する圧縮機41と圧縮ガスを冷却する冷却器42と、圧縮機41により水蒸気が凝縮された圧縮機凝縮水43を分離する凝縮水ドラム44と、が設けられている。凝縮水ドラム44で分離されたCO2ガス45は、ガス排出ラインL24を介して系外に放出され、別途圧縮機圧縮機により圧縮され、回収される。この回収されたCO2ガス45は、例えば石油増進回収法(EOR:Enhanced Oil Recovery)を用いて油田中に圧入するか、帯水層へ貯留し、温暖化対策を図っている。
なお、圧縮機41は複数台設置されても良く、その場合には圧縮機41と凝縮水ドラム44とが複数台となり、複数の圧縮機凝縮水が得られる。以下、本実施例では一台の圧縮機41と凝縮水ドラム44とが設置される場合について説明する。
凝縮水ドラム44の底部には、圧縮機圧縮機凝縮水43を排出する圧縮機凝縮水ラインL30が接続されている。この圧縮機凝縮水ラインL30には、圧縮機圧縮機凝縮水43を系内供給水43Aとして供給する第1圧縮機凝縮水ラインL31と、圧縮機凝縮水43を系外供給水43Bとして供給する第2圧縮機凝縮水ラインL32と、その先端がリクレーミング装置50に接続され、圧縮機凝縮水43をリクレーミング水として供給する第3圧縮機凝縮水ラインL33と、が接続されている。なお、第1~第3圧縮機凝縮水ラインL31~L33には、第1~第3開閉弁V1~V3が各々介装されている。
リクレーミング装置50は、例えば加圧型のリクレーミング装置であり、再生塔20で再生されたリーン溶液17を供給するリーン溶液導入ラインL4から分岐ラインL10によりリーン抜出液17aとして一部を抜出し、この抜出したリーン抜出液17aを導入して貯留するリクレーマ51を備える。
このリクレーマ51には、内部にアルカリ剤52aをアルカリ供給ラインL11により供給するアルカリ剤供給部52と、リクレーマ51内部に還流水(リフラックス水)31aを供給する還流水供給ラインL12と、圧縮機凝縮水43を供給する第3圧縮機凝縮水ラインL33と、リクレーマ51から排出する回収蒸気53を再生塔20の底部20b側に導入する回収蒸気排出ラインL13と、リクレーマ残渣54を排出する残渣排出ラインL14と、を備える。なお、分岐ラインL10、アルカリ供給ラインL11、還流水供給ラインL12、回収蒸気排出ラインL13、残渣排出ラインL14には、各々第4~第8開閉弁V4~V8が各々介装されている。
リクレーミング装置50は、再生塔20からリッチ・リーン溶液熱交換器25に至る以前のリーン溶液導入ラインL4の分岐部より分岐ラインL10を介してリーン抜出液17aとして抜き出してリクレーマ51内に貯留し、高温(例えば120℃~150℃)の加圧状態で加熱して、リーン抜出液17aから気化された吸収剤を回収蒸気53として再生塔20の底部20b側に戻す一方、加熱により濃縮されたリクレーマ残渣54を排出する。
リクレーミング装置50は、主に、吸収液貯留部と、加熱部とを備えている。吸収液貯留部はリーン抜出液17aを貯留する密閉容器のリクレーマ51として構成されている。この加熱部は、リクレーマ51内部に設けられており、横置きU字形状の蒸気管55と、各蒸気管55の一端に接続され、リクレーマ51の外部で図示しない加熱源により加熱されて生じる飽和水蒸気56を供給する蒸気供給ラインL15と、蒸気管55の他端に接続され、リクレーマ51の外部に蒸気凝縮水57を排出する凝縮水排出ラインL16とで構成されている。
このリクレーミング装置51は、第4開閉弁V4を開放してリクレーマ51の内部にリーン抜出液17aを供給すると共に、第5開閉弁V5を開放してリクレーマ51の内部にアルカリ剤52aをアルカリ剤供給部52から供給し、第3開閉弁V3及び第6開閉弁V6を開放してリクレーマ51の内部に供給水(圧縮機凝縮水43及び還流水31a)を供給し、蒸気ラインL15に飽和水蒸気56を通す。これにより、供給されたリーン抜出液17a及び供給水(圧縮機凝縮水43及び還流水31a)を、例えば120~150℃に非接触で熱交換して加熱する。すると、リーン抜出液17aに含有されている不揮発性物質である劣化物が、アルカリ剤52aとの塩を生成して吸収剤と分離され、リクレーマ51内にリクレーマ残渣54として濃縮される。
このリクレーマ残渣54は、リクレーマ51内の液体成分(回収できなかった吸収剤、アルカリ剤、供給水を含む液体成分、不揮発性物質の液体成分)と、不揮発性成分の固体成分とを含む。なお、このリクレーマ残渣54は、第8開閉弁V8を開放し、リクレーマ51の外部に排出される。なお、排出されたリクレーマ残渣54は、例えば焼却処分等により処理される。
一方、リクレーマ51内の水分(リーン抜出液17a及び還流水31a及び圧縮機凝縮水43)は、蒸気管55の加熱により蒸発する。この際、アルカリ剤52aの分解によりフリーになったアミン系の吸収剤は加熱により気化される。この気化した吸収剤を同伴する回収蒸気53は、開放された第7開閉弁V7を通過し、回収蒸気排出ラインL13を経て再生塔20の底部20b側に戻される(※2)。これにより、リーン抜出液17aに含有される劣化物が分離され、回収装置10のシステム系内を循環する吸収液中に劣化物が蓄積される事態を防ぐことが可能になる。
ここで、吸収剤としてアミン系吸収液を用い、アルカリ剤として水酸化ナトリウムを用いてリクレーミングの原理を説明する。劣化物及び一部の不純物(例えば硝酸塩、硫酸塩等を含む)により固定された吸収剤(アミン硝酸塩、アミン硫酸塩等を含む)を含有するリーン抜出液17aに、水酸化ナトリウム等のアルカリ剤52aを添加混合して混合物を加熱することにより、フリーな状態となったアミン吸収剤を水と共に回収蒸気53として回収し、不揮発性物質(不純物:硝酸ナトリウム、硫酸ナトリウム等を含む)をリクレーマ残渣(液体、固体)54として系外に分離排出している。
凝縮水ドラム44からの圧縮機凝縮水ラインL30で分離される圧縮機凝縮水43は、大別して、システム系内で利用される水である第1圧縮機凝縮水ラインL31により供給される系内供給水43Aと、システム系外で利用される水である第2圧縮機凝縮水ラインL32により供給される系外供給水43Bとに分けられる。
<圧縮機凝縮水を系内で用いる態様1>
以下、本実施例1では、凝縮水ドラム44からの圧縮機凝縮水ラインL30で分離される圧縮機凝縮水43を、システム系内で利用される水としての系内供給水43Aとして利用する態様について説明する。
システム系内で利用する水は、CO2回収装置10Aのシステム系内の水バランスを考慮する必要がある。系内供給水43Aを利用する場合には、第2開閉弁V2、第3~第9開閉弁V3~V9を閉鎖する。そして、系内供給水43Aを、吸収塔18の洗浄部18Bを循環する洗浄水循環ラインL7に、第1圧縮機凝縮水ラインL31の端部を接続する。そして、系内供給水43Aと洗浄水21とを合流させて、洗浄水21中の水分割合を増加し、洗浄水21中の吸収剤濃度を下げるようにしている。
また、圧縮機凝縮水43を各種循環ポンプのメカニカルシール水として使用する場合には、第1圧縮機凝縮水ラインL31の端部をリッチ溶液ポンプ24、リーン溶液ポンプ32に接続し(※3)、ポンプのメカニカルシール水として利用する。これにより、外部からのシール水を供給することを不用としている。これにより、外部からの水供給により、吸収液が薄くなることを防止できる。また、還流水31をシステム系内のポンプ設備で利用する際には、再生塔20の塔頂部20cにおいて、フラッディング等の不具合が発生するような非定常な運転状態になった場合に、煤塵等の固形分の混入のリスクがあるが、圧縮機凝縮水はそのリスクが少ないので、ポンプシールの破損リスクの低減を図ることができる。
<圧縮機凝縮水を系内で用いる態様2>
ところで、CO2回収運転を連続運転していくと、CO2吸収液中の不純物の存在割合が増加する。この劣化物を除去するためのCO2吸収液再生運転(リクレーマ操作)を定期的に行うことが必要となる。このリクレーマ運転操作は、CO2回収運転と併用して行うことができる。このリクレーマ運転操作を行う際に、凝縮器圧縮水43をリクレーミング水として利用する。
図2~図5は、実施例1に係る他のCO2回収装置の構成を示す概略図である。以下、図2~図5を用いて、リクレーマ運転操作を実施する場合について説明する。
<リクレーマ運転操作>
図2に示すように、系内供給水43Aをリクレーマ操作のリクレーミング水として利用する場合には、第1、第2及び第9開閉弁V1、V2、V9を閉鎖し、第3開閉弁V3を開放し、第3圧縮機凝縮水ラインL33によりリクレーマ51内に圧縮機凝縮水43をリクレーマ水として導入する。また、第4開閉弁V4を開放してリクレーマ51の内部にリーン抜出液17aを供給すると共に、第5開閉弁V5を開放してリクレーマ51の内部にアルカリ剤52aをアルカリ剤供給部52から供給し、第6開閉弁V6を開放してリクレーマ51の内部に還流水31aを供給し、蒸気供給ラインL15に飽和水蒸気56を通すことで、供給されたリーン抜出液17a及び供給水(圧縮機凝縮水43及び還流水31a)を、例えば120~150℃に非接触で熱交換して加熱する。すると、リーン抜出液17aに含有されている不揮発性物質である劣化物が、アルカリ剤52aとの塩を生成して吸収剤と分離され、リクレーマ残渣54が濃縮される。
CO2吸収液中の劣化物が所定濃度になったことを確認したら、分岐ラインL10の第4開閉弁V4、アルカリ供給ラインL11の第5開閉弁V5を閉塞し、リーン抜出液17a及びアルカリ剤52aの供給を停止し、リクレーマ操作を終了する。
次に、リクレーマ51の濃縮液からCO2吸収剤を回収する回収操作を行う。
この回収操作は、CO2吸収液を構成するCO2吸収剤を回収する初期回収操作(回収初期)と、CO2吸収液を構成するCO2吸収剤を仕上げ回収する後期回収操作(回収後期)とに分けられる。
図3は、CO2吸収剤を回収する回収操作の回収初期の場合であり、図4は、CO2吸収剤を回収する回収操作の回収後期の場合である。
<回収初期>
回収初期は、リクレーマ51への供給水として、還流水31aと圧縮機凝縮水43とが用いられる。
図3に示すように、供給水43Aをリクレーマ操作の回収初期のリクレーミング水として利用する場合には、第1、第2、第4及び第9開閉弁V1、V2、V4、V9を閉鎖し、第3開閉弁V3及び第7開閉弁V7を開放したままで、系内供給水43A及び還流水31aをリクレーマ51内に圧縮機凝縮水43として導入し、残渣液中の残存するCO2吸収剤を回収蒸気53に同伴させて、回収する。
<回収後期>
回収後期は、リクレーマ51への供給水として、圧縮機凝縮水43のみを用いる。
図4に示すように、リクレーマ操作の回収後期のリクレーミング水として利用する場合には、図3の場合からさらに第6開閉弁V6を閉鎖し、還流水31aの供給を停止し、リクレーマ51内に圧縮機凝縮水43のみを導入し、リクレーマ残渣水中にごく微量残存するCO2吸収剤を回収蒸気53に同伴させて、回収する。
これは、還流水31a中には、CO2吸収剤が残存(残存量:数wt%)しているので、そのCO2吸収剤が残存していると、気液平衡により、回収蒸気53中に同伴しているCO2吸収剤の気化割合が低下する。
そこで、回収後期においては、CO2吸収剤の残存が零又は極めて微量の圧縮機で圧縮された圧縮機凝縮水43を用いることで、さらに回収割合の向上を図ることができる。
<リクレーマ残渣排出>
CO2吸収剤の回収が終了した後は、図5に示すように、図4の場合からさらに第3開閉弁V3を閉鎖し、圧縮機凝縮水43のリクレーマ51への供給を停止すると共に、第4圧縮機凝縮水ラインL34の第9開閉弁V9を開放し、還流水ドラム30に圧縮機凝縮水43を系内供給水として供給し、水バランスを保持するようにしている。そして、残渣排出ラインL14の第8開閉弁V8を開放すると共に図示しない残渣排出ポンプを稼働することで、リクレーマ残渣54がリクレーマ51の外部に排出される。
図6は、吸収剤回収運転の運転時間(h)とリクレーマ内残渣水中の吸収剤濃度(wt%)との関係を示す図である。
図6に示すように、リクレーマ操作の運転終了時において、吸収剤の濃度がx1と高い場合には、リクレーマ51への供給水として、還流水31aと圧縮機凝縮水43を併用する。回収初期の後半では、吸収剤の回収効率が低下し、回収曲線のカーブがなだらかになり、低濃度x2となる。この低濃度x2となった際、リクレーマ51への供給水として、圧縮機凝縮水43のみを用いて、残存しているCO2吸収剤のさらに気化させて、CO2吸収剤の回収効率の向上を図る。
この結果、従来、リクレーマ51へのリクレーミング水として、還流水31aを用いる場合に較べて、吸収剤の混入率が零又は極めて低い圧縮機凝縮水43を用いることで、CO2吸収剤の回収効率の向上を図ることができる。よって、従来では残渣水中に残存するCO2吸収剤をリクレーマ残渣54として系外に排出して損失していたものの有効利用を図ることができる。
表1は、CO2回収装置を用いて排ガス中のCO2を回収する年間スケジュールの一例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
本説明では、CO2回収装置は排ガスを常時処理しており、メンテナンス等以外には停止せずに、運転している。リクレーマ処理は使用するCO2吸収液の使用頻度、使用温度にも左右されるが、例えば一年に数回実施している。この実施は、予め決められた回数を実施するか、循環系内を循環するCO2吸収液の劣化物の濃度を分析し、分析の結果規定値を越えたら、循環系内を循環するCO2吸収液の一部を抜出してリクレーマに供給し、リクレーマにアルカリ剤を添加して劣化物をCO2吸収液から分離しつつ除去し、CO2吸収剤を循環系内に戻している。
本説明では1年に2回リクレーマ運転することを一例として説明する。年間スケジュールにおいて、6月と12月に1~4週間、リクレーミング装置50へリーン溶液17の一部をリーン抜出液17aとして抜出し、リクレーマ運転を実施する。
よって、このリクレーマ運転以外は、圧縮機凝縮水である圧縮機凝縮水43を系内供給水43Aとして、図1に示すように、例えばポンプシール水として利用する。そして、リクレーマ運転を実施する際には、図2~図5に示すように、ポンプシール水としての利用を停止し、圧縮機凝縮水43をリクレーミング水としてリクレーマ51に導入している。
Figure 0007019022000001
図7は、実施例2に係るCO2回収装置の構成を示す概略図である。なお、実施例1の構成と同一の構成部材については、同一符号を付して重複する説明は省略する。図7に示すように、本実施例に係るCO2回収装置10Bは、第3圧縮機凝縮水ラインL33にフラッシュドラム60を介装している。このフラッシュドラム60は、凝縮器圧縮水43中のCO2ガスを除去するものであり、リクレーマ操作におけるガス成分の導入を防止して、CO2吸収剤の回収効率を向上させている。
図8は、実施例3に係るCO2回収装置の構成を示す概略図である。なお、実施例1の構成と同一の構成部材については、同一符号を付して重複する説明は省略する。図8に示すように、本実施例に係るCO2回収装置10Cは、実施例1のCO2回収装置10Aにおいて、排ガス11を吸収塔18に導入するガス導入ラインL1に入口ガス温度(t1)を計測する入口温度計T1と、吸収塔18の塔頂部18bから排出する排出ガスの出口ガス温度(t2)を計測する出口温度計T2とを設置している。
以下、本実施例では、凝縮水ドラム44からの圧縮機凝縮水ラインL30で分離される圧縮機凝縮水43を、システム系外で利用される水としての系外供給水43Bとして利用する態様について説明する。
システム系外で利用する系外供給水43Bは、システムのユーティリティで用いるものであり、例えばリボイラ26へ供給する飽和水蒸気27用の水蒸気用の供給水や、クーリングタワーで利用する冷却水のメークアップ水として利用される。
システム系外で利用する場合には、吸収塔18に導入される排ガス11中の水分の持ち込み量より、排出量を少なくする必要がある。
本実施例では、吸収塔から排出される排出ガス11Aの出口ガス温度(t2)を、吸収塔18に導入される排ガス11の入口ガス温度(t1)よりも、低く調節して、水バランスを保つようにしている。すなわち、システム系内は閉鎖系であるので、水分を外部に排出する分調整する必要があるからである。よって、圧縮機凝縮水43を、系外供給水43Bとして利用する際には、吸収塔18へ導入される排ガス11の温度を計測する入口温度計(T1)と、CO2吸収塔から排出される排出ガス11Aの温度を計測する出口温度計(T2)と、を備え、排出ガス11Aの出口ガス温度(t2)を排ガス11の入口ガス温度(t1)よりも下げて運転することで、システム系外で利用する水分を確保することができる。
なお、吸収塔18の底部18aの底部液溜まり部には、液レベル計Lを設置し、液レベルを監視している。これにより底部液溜まり部における液レベルを適正に保つことができる。この結果、CO2回収装置において、外部からの取水量の低減を図ることができる。
表2は、圧縮機凝縮水43を系外供給水43Bとして利用する場合と、系内供給水43Aとして利用する場合との比較を示す。
系外供給水43Bとして圧縮機凝縮水を利用する場合には、吸収塔18へ導入される排ガス11の温度を計測する入口温度計(T1)と、吸収塔18から排出される排出ガス11Aの温度を計測する出口温度計(T2)と、を備え、排出ガス11Aの出口ガス温度(t2)を排ガス11の入口ガス温度(t1)よりも下げて運転するようにしている。これにより、排出ガス11Aのガス温度が低下するので、排出ガス11Aに同伴されるCO2吸収液の同伴量が低下し、エミッションの低減を図っている。
一例を示すと、吸収塔18に導入する排ガス11中の水分量が7.3Vol%の場合で、入口ガス温度(t1)が40℃とする場合、吸収塔18の塔頂部18bから排出される排出ガス11Aの出口ガス温度(t2)を38℃とすると、排ガスの0.8Vol%分の水分が得られることとなる。
これに対して、系内供給水43Aとして水バランスを保持するように運転する際には、吸収塔18に導入する排ガス11中の水分量が7.3Vol%の場合で、入口ガス温度(t1)を40℃とする場合、吸収塔18の塔頂部18bから排出される排出ガス11Aの出口ガス温度(t2)を41℃として、出口側の排出ガス11Aの水分量を吸収塔18に導入する排ガス11中の水分量となるように、一定に維持するようにしている。なお、温度と水分量は一例であり、本発明はこれに限定されるものではない。
Figure 0007019022000002
このように、圧縮機凝縮水43を系外供給水43Bとして利用する際には、外部へ排出される排出ガス11Aに同伴されるCO2吸収剤の排出を防止し、エミッションの低減を図ることができる。
また、系外供給水43Bの得る運転とリクレーマ操作の運転を併用する場合には、表3に示すように、本説明では1年に2回リクレーマ運転することを一例として説明する。年間スケジュールにおいて、6月と12月に1~3週間、リクレーミング装置へリーン溶液17の一部をリーン抜出液17aとして抜出し、リクレーマ運転を実施する。よって、このリクレーマ運転以外は、圧縮機凝縮水である圧縮機凝縮水43を系外供給水43Bとして、図8に示すように、例えばリボイラ26へ供給する飽和水蒸気27用の水蒸気用の供給水や、クーリングタワーで利用する冷却水のメークアップ水として利用される。
Figure 0007019022000003
そして、リクレーマ運転を実施する際には、図2~図5に示すように、ポンプシール水としての利用を停止し、圧縮機凝縮水43をリクレーミング水としてリクレーマ51に導入している。本実施例によれば、系外供給水43Bとして利用するので、外部へ排出される排出ガス11Aに同伴されるCO2吸収剤の排出を防止し、エミッションの低減を図ることができる。
また、系外供給水43Bとしては、例えば周辺機器であるユーティリティー設備のメークアップ水の代替、もしくは一部として利用することもできる。この際、例えばイオン交換樹脂等の除去装置を設置するようにしている。この結果、凝縮器圧縮水43中に極微量に含まれるCO2吸収剤を除去処理することができる。
10A~10C CO2回収装置
11 CO2を含有する排ガス
16 排ガス冷却塔
17 CO2吸収液
18 CO2回収部
20 吸収液再生塔

Claims (6)

  1. CO2を含有する排ガスとCO2吸収液とを接触させて、前記排ガスからCO2を除去するCO2吸収塔と、
    CO2を吸収したリッチ溶液からCO2を分離して、リーン溶液として前記CO2吸収液を再生する吸収液再生塔と、
    前記吸収液再生塔の塔頂部から排出されるCO2同伴ガスを排出するガス排出ラインと、
    前記ガス排出ラインに設けられ、前記CO2同伴ガス中の水分を還流水として分離する還流水ドラムと、
    前記還流水ドラムで分離したCO2ガスを排出する分離ガス排出ラインと、
    前記分離ガス排出ラインに設けられ、分離したCO2ガスを圧縮する圧縮機と、
    前記分離ガス排出ラインに設けられ、分離したCO2ガス中の水分を圧縮機凝縮水として分離する凝縮水ドラムと、
    前記凝縮水ドラムに接続され、前記凝縮水ドラムから分離した前記圧縮機凝縮水を、系内供給水又は系外供給水として供給する圧縮機凝縮水ラインと、を具備すると共に、
    前記圧縮機凝縮水ラインの端部が、前記CO2吸収液を再生するリクレーミング装置に接続されていると共に、
    前記リクレーミング装置は、
    前記吸収液再生塔で再生された前記リーン溶液の一部を分抜する分岐ラインと、
    抜出したリーン抜出液を導入して貯留するリクレーマと、
    前記リクレーマ内部にアルカリ剤をアルカリ供給ラインにより供給するアルカリ剤供給部と、
    前記リクレーマ内部に還流水を供給する還流水供給ラインと、
    前記リクレーマから排出する回収蒸気を前記吸収液再生塔の底部側に導入する回収蒸気排出ラインと、
    前記リクレーマ内部を加熱する加熱部と、を備えることを特徴とするCO2回収装置。
  2. 請求項1において、
    前記系内供給水が、前記CO2吸収塔の洗浄部の洗浄水又はポンプシール水のいずれか一方又は両方であることを特徴とするCO2回収装置。
  3. 請求項1において、
    前記リクレーミング装置でリクレーマ操作を実施する際、
    前記CO2吸収液の再生が完了した後、
    前記リーン溶液の一部を分抜する前記分岐ラインのラインを閉鎖し、前記リクレーマ内への前記リーン抜出液の導入を停止し、前記CO2吸収液のCO と反応する成分であるCO2吸収剤を気化させ回収蒸気とともに回収する初期回収操作と、
    前記還流水を供給する前記還流水供給ラインのラインを閉鎖し、前記リクレーマ内への前記還流水の導入を停止し、前記CO2吸収液のCO と反応する成分であるCO2吸収剤を気化させ回収蒸気とともに回収する後期回収操作と、を実施することを特徴とするCO2回収装置。
  4. 請求項1において、
    前記リクレーミング装置に導入する前記圧縮機凝縮水中のガスを分離するフラッシュドラムを備えることを特徴とするCO2回収装置。
  5. CO2を含有する排ガスとCO2吸収液とを接触させて、前記排ガスからCO2を除去するCO2吸収塔と、
    CO2を吸収したリッチ溶液からCO2を分離して、リーン溶液として前記CO2吸収液を再生する吸収液再生塔と、
    前記吸収液再生塔の塔頂部から排出されるCO2同伴ガスを排出するガス排出ラインと、
    前記ガス排出ラインに設けられ、前記CO2同伴ガス中の水分を還流水として分離する還流水ドラムと、
    前記還流水ドラムで分離したCO2ガスを排出する分離ガス排出ラインと、
    前記分離ガス排出ラインに設けられ、分離したCO2ガスを圧縮する圧縮機と、
    前記分離ガス排出ラインに設けられ、分離したCO2ガス中の水分を圧縮機凝縮水として分離する凝縮水ドラムと、
    前記凝縮水ドラムに接続され、前記凝縮水ドラムから分離した前記圧縮機凝縮水を、系内供給水又は系外供給水として供給する圧縮機凝縮水ラインと、を具備すると共に、
    前記圧縮機凝縮水を、前記系外供給水として利用する際、
    前記CO2吸収塔へ導入される排ガスの温度を計測する入口温度計と、
    前記CO2吸収塔から排出される排出ガスの温度を計測する出口温度計と、を備え、
    前記排出ガスの出口温度を排ガスの入口温度よりも下げて運転することを特徴とするCO2回収装置。
  6. CO2を含有する排ガスとCO2吸収液とを接触させて、前記排ガスからCO2を除去するCO2吸収塔と、CO2を吸収したCO2吸収液であるリッチ溶液からCO2を分離してCO2吸収液をリーン溶液として再生する吸収液再生塔とを用い、前記吸収液再生塔でCO2が除去されたCO2吸収液を前記CO2吸収塔で循環再利用するCO2回収方法であって、
    前記吸収液再生塔の塔頂部から排出されるCO2同伴ガス中の水分を還流水として分離する工程と、
    還流水ドラムで分離したCO2ガスを圧縮する圧縮工程と、
    圧縮されたCO2ガス中の水分を圧縮機凝縮水として分離する工程と、を有し、
    前記圧縮機凝縮水を、系内供給水又は系外供給水として利用すると共に、
    リクレーミング装置で還流水と前記圧縮機凝縮水とを用いて前記CO2吸収液のリクレーマ操作を実施する際、
    前記CO2吸収液の再生が完了した後、
    前記リーン溶液の一部のリーン抜出液の前記リクレーミング装置への導入を停止し、前記CO2吸収液のCO と反応する成分であるCO2吸収剤を気化させ回収蒸気とともに回収する初期回収操作と、
    前記還流水の前記リクレーミング装置への導入を停止し、前記圧縮機凝縮水で前記CO2吸収液のCO と反応する成分であるCO2吸収剤を気化させ回収蒸気とともに回収する後期回収操作と、を実施することを特徴とするCO2回収方法。
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