JP7018964B2 - 空気調和機の室内機 - Google Patents

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Description

本発明は、空気調和機の室内機に関し、特に温度センサの配置に関する。
従来の空気調和機の室内機は、室内の空気の温度を測定するための温度センサを備えている。温度センサは、正しい室温を検知するために、室内機内部に設置されている熱交換器の熱影響が無い位置に配置される。そこで、温度センサを室内機の筐体内部の左右方向の一方の端部に配置し、その端部を覆っている筐体の温度センサと対応する位置に室内空気を導入する通気口を設けている。空気調和機の運転中は、通気口から流れ込む室内の空気の温度を温度センサが検出し、空調制御に使用している。
例えば、特許文献1に開示されている空気調和機の室内機によれば、筐体の壁面に、温度センサに対応する外気連通口が形成され、温度センサが、筐体の外気連通口の内側近傍に位置するように設けられているので、筐体の外気連通口を通じて温度センサに外気を接触させることにより、温度センサによって、熱交換器の影響を受けずに室内温度を検出することができる。
特開平11-230601号公報
特許文献1に開示されているところでは、空気調和機の室内機の筐体の一方の側面に通気口が開口されている。室内空気の正確な温度を検出するためには、十分な空気量が必要である。そのため、温度センサは、筐体内部であって通気口のすぐ内側に設けられており、他の電気部品が収められている電気品箱の外に設けられている。しかし、温度センサが設けられている空間は、背面側が開放されており、通気口から入った空気が散乱し易いため、温度センサによる温度検知が適正に行われないという課題があった。さらに、温度センサが電気品箱の外に設けられているため、人の指先が触れないように温度センサをカバーで覆う必要があり、温度センサの配置にスペースが多く必要となるという課題があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、温度センサにより正確な室温検知を行うとともに、使用者が温度センサに容易に触れることのない空気調和機の室内機を提供するものである。
本発明の空気調和機の室内機は、背面が壁に取り付けられ吸込口および吹出口が形成された筐体と、前記筐体の内部の側面側に設けられ内部に電気部品を備える電気部品箱と、取り込んだ空気の温度を検知する温度センサと、前記電気部品箱の下方に前記筐体の背面に平行に設けられ、前記筐体の内部の空間を仕切る仕切り板と、前記電気部品箱、前記筐体、及び前記仕切り板により囲まれて形成される空気滞留部と、前記筐体の内部に前記吸込口から前記吹出口に至る主風路に配置された熱交換器及び送風機と、を備え、前記筐体は、側面に、前記温度センサに送る空気を取り込む空気流入口を有し、前記温度センサは、前記空気滞留部の内側であって、前記電気部品箱の下方かつ前記仕切り板の前方に配置され、前記空気流入口は、前記空気滞留部に連通し、前記空気滞留部は、前記空気滞留部を挟んで前記空気流入口の対面側に設けられた風路により前記主風路と連通し、前記風路は、前記電気部品箱に沿って上下に延び、前記主風路の前記送風機よりも前記吸込口側に連通している。
本発明によれば、空気調和機の運転時に、温度センサ周りの空間に通気口からの空気が滞留しやすくなるため、正確な室内温度を検知することができる。また、温度センサは、周りが囲まれているため、使用者が容易に触れることが出来ない。
実施の形態1に係る空気調和機の室内機の外観斜視図である。 実施の形態1に係る空気調和機の冷媒回路図である。 図1の空気調和機の室内機の分解斜視図である。 図3のA部の拡大図である。 図3のB部の拡大図である。 実施の形態1に係る空気調和機の室内機の正面図である。 図6の空気調和機の室内機の側部の内部構造の説明図である。 図6の空気調和機の室内機の側部の内部構造の説明図である。 実施の形態1に係る空気調和機の室内機の空気滞留部から送風機に至る風路を示す説明図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。各図において、同一の符号を付した機器等については、同一の又はこれに相当する機器を表すものであって、これは明細書の全文において共通している。また、明細書全文に表れている構成要素の形態は、あくまで例示であって、本発明は明細書内の記載のみに限定されるものではない。また、図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。
実施の形態1.
<空気調和機の室内機100>
図1は、実施の形態1に係る空気調和機の室内機100の外観斜視図である。図1に示されるように、室内機100は、直方体の意匠パネル30の上面に吸込口11が配置され、下面に吹出口12が配置されている。意匠パネル30の正面は、グリル40で覆われている。また、意匠パネル30の上面は、開口が設けられており吸込口11となっている。意匠パネル30の背面側は、背面ケーシング20があり、背面ケーシング20を室内の壁面に取り付けて室内機100が設置される。実施の形態1において空気調和機の室内機100の外観を構成する背面ケーシング20、意匠パネル30、及びグリル40をあわせて筐体と呼ぶ。
図2は、実施の形態1に係る空気調和機の冷媒回路図である。空気調和機は、圧縮機210と、冷媒の流れる方向を変える流路切替装置220と、室外熱交換器230と、膨張装置240と、室内熱交換器110と、を冷媒配管により接続した冷媒回路を備える。図1に示される室内機100と室外機200とは、接続配管300、400により接続されている。空気調和機は、流路切替装置220を切り替えて冷媒の流れる方向を変えることができる。これにより、空気調和機は、冷房運転及び暖房運転を切り替えることができる。
<室内機100を構成する意匠パネル30の構造>
図3は、図1の空気調和機の室内機100の分解斜視図である。図3は筐体を構成する部品のうち、グリル40及び意匠パネル30を背面ケーシング20から外した状態の図である。筐体の内部において、筐体を正面から見て右側の側部に室内機100を制御する制御装置が内蔵された電気部品箱60が配置されている。なお、筐体を構成する各部品は、図2に示される構成だけに限定されるものではなく、複数の部品から構成されていてもよい。例えば、意匠パネル30が複数の部品から構成されていても良い。
<室内機100の内部構造>
図4は、図3のA部の拡大図である。図5は、図3のB部の拡大図である。図4に示される様に、空気調和機の室内機100は、意匠パネル30の側面部に室内の空気を取り込む空気流入口50を備える。空気流入口50は、複数のスリットから構成されており、ユーザーが内部の部品に容易に触れることが出来ないように構成されている。図5に示される様に、空気流入口50が連通する筐体内部の空間には、温度センサ70が配置されている。
図6は、実施の形態1に係る空気調和機の室内機100の正面図である。図7及び図8は、図6の空気調和機の室内機100の側部の内部構造の説明図である。図7は、図6のZ-Z断面を示しており、図8は、図6のY-Y断面を示している。温度センサ70は、電気部品箱60の下方に配置されている。また、電気部品箱60の下方であって、温度センサ70の背面側には、室内機100の内部の空間を仕切る仕切り板80が設けられている。仕切り板80は、筐体の背面に平行に設けられており、電気部品箱60の下面から意匠パネル30の内面の近傍まで伸びている。つまり、室内機100の内部に電気部品箱60と、意匠パネル30と、仕切り板80とにより囲まれた空間が形成されており、この空間を空気滞留部90と呼ぶ。空気滞留部90は、仕切り板80の前方に形成されている筐体内部の空間であり、空気流入口50により室内機100が設置されている室内の空間と連通している。温度センサ70は、空気滞留部90の内部に配置されている。そして、温度センサ70は、空気流入口50から空気滞留部90に流れ込んだ室内の空気に触れて、室内の温度を検知する。なお、実施の形態1において、空気滞留部90は、電気部品箱60と、意匠パネル30と、仕切り板80とにより囲まれて形成されるが、意匠パネル30の代わりに背面ケーシング20により形成されていてもよい。すなわち、空気滞留部90は、電気部品箱60、筐体、及び仕切り板80とにより囲まれて形成されていてもよい。
温度センサ70を熱交換器に隣接して配置しないことにより、温度センサ70は、熱交換器の熱影響を受けることがない。従って、温度センサ70は、正しい室温を検知することができる。また、温度センサ70は、電気部品箱60の下側の電気部品箱60に近い場所に配置されている。温度センサ70により検知された室温は、空調制御に用いられる。そのため、温度センサ70は、配線により電気部品箱60内の図示されていない制御装置に接続されている。温度センサ70と制御装置との間の配線を短くするためには、温度センサ70は、電気部品箱60の近傍に配置することが望ましい。また、空気調和機の運転中は、空調制御が行われることにより、制御装置に熱を生じる。よって、電気部品箱60も空気調和機の運転中に熱を生ずる。電気部品箱60で生じた熱は、上方向に移動しやすいため、温度センサ70は、電気部品箱60の下側に配置することが望ましい。
図9は、実施の形態1に係る空気調和機の室内機100の空気滞留部90から送風機10に至る風路95を示す説明図である。空気調和機の室内機100は、筐体の上面に設けられている吸込口11から筐体の下部に設けられている吹出口12に至る主風路を有している。主風路には室内熱交換器110及び送風機10が設置され、室内熱交換器110で吸込口11から取り込んだ空気と冷媒との間で熱交換し、調和した空気を吹出口12から吹き出す。空気滞留部90と主風路とは筐体の内部で連通しており、主風路に配置された送風機10により空気滞留部90にある空気は風路95を通じて主風路に引き込まれる。実施の形態1において、風路95の入口部は、電気部品箱60の下面と意匠パネル30との間の隙間であり、風路95に引き込まれた空気滞留部90の空気が通過する。
空気滞留部90にある空気が主風路に引き込まれるとともに、室内の空気が空気流入口50から空気滞留部90に引き込まれる。空気滞留部90に引き込まれた空気は、仕切り板80が設けられていることにより、筐体内部の背面側の空間に散乱することを抑制する。そのため、筐体内部に引き込まれた室内の空気が温度センサ70に当たる時間が増え、正確な温度検知が可能となる。また、空気滞留部90が設けられていることにより、温度センサ70を空気流入口50から離しても正確な温度検知ができる。さらには、空気滞留部90が設けられていることにより、温度センサ70は、空気流入口50の近傍に設ける必要がないため、カバーで覆う等の構造が必要無くなり、簡易な構造で温度センサ70を配置できるという利点がある。
空気滞留部90と主風路とを繋ぐ風路95の入口部は、空気滞留部90を挟んで空気流入口50の対面側に設けられている。風路95は、電気部品箱60に沿って上下に伸び、主風路の吸込口11側に連通している。このように構成されることにより、空気流入口50から取り込まれた室内の空気は、空気滞留部90を通り風路95に流入する。そのため、空気調和機の運転中は空気滞留部90に設けられた温度センサ70に常に取り込まれた室内の空気が触れる状態を保つことができる。
また、実施の形態1に係る空気調和機の室内機100においては、温度センサ70の背面側に仕切り板80が設けられているため、使用者が温度センサ70に容易に触れるのを防止できる。また、仕切り板80は、電気部品箱60と一体に設けられているため、仕切り板80と電気部品箱60と意匠パネル30とにより簡易な構造により空気滞留部90を構成することができる。
10 送風機、11 吸込口、12 吹出口、20 背面ケーシング、30 意匠パネル、40 グリル、50 空気流入口、60 電気部品箱、70 温度センサ、80 仕切り板、90 空気滞留部、95 風路、100 室内機、110 室内熱交換器、200 室外機、210 圧縮機、220 流路切替装置、230 室外熱交換器、240 膨張装置、300 接続配管、400 接続配管。

Claims (3)

  1. 背面が壁に取り付けられ吸込口および吹出口が形成された筐体と、
    前記筐体の内部の側面側に設けられ内部に電気部品を備える電気部品箱と、
    取り込んだ空気の温度を検知する温度センサと、
    前記電気部品箱の下方に前記筐体の背面に平行に設けられ、前記筐体の内部の空間を仕切る仕切り板と、
    前記電気部品箱、前記筐体、及び前記仕切り板により囲まれて形成される空気滞留部と、
    前記筐体の内部に前記吸込口から前記吹出口に至る主風路に配置された熱交換器及び送風機と、を備え、
    前記筐体は、
    側面に、前記温度センサに送る空気を取り込む空気流入口を有し、
    前記温度センサは、
    前記空気滞留部の内側であって、前記電気部品箱の下方かつ前記仕切り板の前方に配置され、
    前記空気流入口は、
    前記空気滞留部に連通し
    前記空気滞留部は、
    前記空気滞留部を挟んで前記空気流入口の対面側に設けられた風路により前記主風路と連通し、
    前記風路は、
    前記電気部品箱に沿って上下に延び、前記主風路の前記送風機よりも前記吸込口側に連通している、空気調和機の室内機。
  2. 前記温度センサは、
    前記仕切り板の前方に配置されている、請求項1に記載の空気調和機の室内機。
  3. 前記仕切り板は、
    前記電気部品箱と一体に形成されている、請求項1又は2に記載の空気調和機の室内機。
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