JP7018847B2 - スイッチング電源システム及び直流給電システム - Google Patents

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Description

本発明は、複数のスイッチング電源を並列運転するスイッチング電源システム及び直流給電システムに関する。
複数のスイッチング電源、例えばDC/DCコンバータを並列接続し、負荷に対して電流を供給することが知られている。複数のスイッチング電源を並列接続した場合、各々の出力電圧に差があると、最も高い出力電圧の電源から優先的に電流が出力される。その結果、出力電流が上限を超えた電源は稼動停止となり、負荷への電流供給が中断されることになる。
例えば、特許文献1~3では、共通の入力端と共通の出力端の間で並列運転される各スイッチング電源がそれぞれ出力電圧制御回路を備えている。出力電圧制御回路は、出力電圧を検出して基準電圧との誤差に基づいてスイッチング電源のスイッチング素子のデューティ比を制御することにより出力電圧を一定に保持する。さらに出力電圧制御回路は、各電源の出力電流を検出し、出力電流の大きさに基づいて基準電圧を調整するか又は出力電圧の検出値を調整することにより、スイッチング素子のデューティ比の制御量を変化させる。これにより、1つの電源の出力電圧が上昇してその出力電流が過大となったとき、その出力電圧が降下するようにデューティ比が制御される。その結果、1つの電源に出力電流が偏ることなく、各電源から適切に配分された出力電流がそれぞれ出力される。このような制御はドループ制御と称されている。
特開平8-289468号公報 実公平6-19319号公報 特開2000-116125号公報
例えば風力発電装置又は太陽電池等の自然エネルギー発電装置と系統電源とを含む複数の電力供給源を連係させて、負荷に電力供給する直流給電システムが提案されている。その場合、複数の発電装置や系統電源の各々と負荷との間には、電力変換用のスイッチング電源がそれぞれ設けられる。それらのスイッチング電源は並列運転されることになる。
いずれかのスイッチング電源の出力電圧が他のスイッチング電源のそれよりも高くなった場合、そのスイッチング電源のみから出力電流が負荷に流れ、他のスイッチング電源からの出力電流が停止する。さらに、出力電流を集中的に出力しているスイッチング電源がその上限に達して停止すると、負荷への出力電流が遮断されてしまうことになる。
本発明は、複数の多様な電力供給源と負荷との間に並列接続された複数のスイッチング電源を有するスイッチング電源システムにおいて、各スイッチング電源から負荷に対してそれぞれ適切に電流供給可能とすることを目的とする。
上記の目的を達成するべく、本発明は、以下の構成を提供する。
・本発明の一態様は、複数の電力供給源の各々からそれぞれ直流を入力されかつ共通の出力端に直流を出力するように構成された複数のスイッチング電源と、
前記複数のスイッチング電源の各々にそれぞれ設けられ、そのスイッチング電源のスイッチング素子を駆動するPWM信号のデューティ比をそれぞれ制御する、複数のドループ制御回路とを備えたスイッチング電源システムであって、
前記ドループ制御回路の各々が、
前記共通の出力端における出力電圧と前記スイッチング電源の出力する出力電流とを検出し、前記出力電流が増加すると前記出力電圧が降下するドループ特性を有するように、前記デューティ比を制御する電圧を生成することにより帰還増幅を行うと共に、
前記複数の電力供給源が1又は複数の自然エネルギー発電装置及び系統電源を含み、前記複数の電力供給源の各々の電力供給能力に対応して各スイッチング電源が出力電流を分担するように、前記複数のドループ制御回路の各々のドループ特性がそれぞれ予め設定されており、かつ、各前記ドループ制御回路は、当該ドループ制御回路が設けられている各スイッチング電源を予め設定されたドループ特性に従ってそれぞれ制御することを特徴とする
・ 上記態様において、前記ドループ特性が、前記出力電流が増加すると前記出力電圧が一定の傾きで降下するように設定されていることが、好適である。
・ 上記態様において、前記ドループ特性が、前記出力電流が増加すると前記出力電圧が非線形的に降下するように設定されていることが、好適である。
・ 上記態様において、前記ドループ制御回路が、
前記共通の出力端における出力電圧を検出する出力電圧検出部と、
前記スイッチング電源の出力する出力電流を検出する出力電流検出部と、
検出された前記出力電流に比例する出力電流検出値を所定の増幅率で増幅する出力電流増幅部と、
検出された前記出力電圧に比例する出力電圧検出値に、前記出力電流増幅部の出力電圧に比例するドループ制御値を加算した加算値が、所定の基準値と等しくなるように前記デューティ比を制御する電圧を出力する、帰還増幅を行う誤差増幅部と、を有することが、好適である。
・ 本発明の別の態様は、上記いずれかに記載のスイッチング電源システムと、
前記複数のスイッチング電源の各々に入力される直流を供給可能な複数の電力供給源とを備えた直流給電システムである。
本発明により、複数の電力供給源と負荷との間に並列接続された複数のスイッチング電源を有するスイッチング電源システムにおいて、各スイッチング電源にそれぞれドループ制御回路を設けることにより、各スイッチング電源から負荷に対して適切な電流供給が可能となる。
図1は、本発明によるスイッチング電源システムを直流給電システムに適用した例を模式的に示した図である。 図2は、図1に示したスイッチング電源システムの具体的な実施例を示した回路構成図である。 図3は、図2の3つのスイッチング電源からなるシステムにおける出力電流(横軸)、出力電圧(縦軸)の関係の一例を示す図である。 図4は、図2の3つのスイッチング電源からなるシステムにおける出力電流(横軸)、出力電圧(縦軸)の関係の別の例を示す図である。 図5は、図2の3つのスイッチング電源からなるシステムにおける出力電流(横軸)、出力電圧(縦軸)の関係の別の例を示す図である。
以下、例として示した図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
(1)スイッチング電源システムの適用例
図1は、本発明によるスイッチング電源システムを直流給電システムに適用した例を模式的に示した図である。直流給電システムは、ここでは、複数の多様な電力供給源を有する。一例として、風力発電装置10,太陽光発電装置20、系統電源30を示している。複数の電力供給源の各々から送られてくる電力が、本発明の複数のスイッチング電源PS1、PS2、PS3にそれぞれ入力される。風力発電装置10及び系統電源30のように、三相交流等の交流を出力する電力供給源からの入力については、整流要素40により整流した後、直流としてスイッチング電源に入力される。
スイッチング電源PS1、PS2、PS3の各々は、入力側の各電力供給源に適合するようにそれぞれ設計されている。なお、各スイッチング電源は、その対応する電力供給源を構成する発電システム等における出力段の構成要素として組み込まれていてもよい。
スイッチング電源PS1、PS2、PS3は、符号50で示す共通の出力端p、n(直流バスとも称される)の間に並列接続されている。従って、スイッチング電源PS1、PS2、PS3はそれぞれ、共通の出力端p、n間に直流を出力する。このスイッチング電源システムが正常な並列運転を行っている(すなわち平衡状態である)間、出力端p、n間の出力電圧Voは、全てのスイッチング電源PS1、PS2、PS3に共通である。そして、スイッチング電源PS1からは出力電流Io1が、スイッチング電源PS2からは出力電流Io2が、そしてスイッチング電源PS3からは出力電流Io3がそれぞれ出力される。そしてこれらの出力電流Io1、Io2、Io3が加算されて総和の出力電流Ioが共通の出力端p、n間に流れ、1又は複数の負荷60に供給される。
各スイッチング電源は、PWM信号により駆動される少なくとも1つのスイッチング素子を有する。PWM信号のデューティ比を制御することにより、出力電圧及び出力電流の制御が可能である。各スイッチング電源は、PWM信号を生成する制御部をそれぞれ備えている。本発明では、各スイッチング電源の制御部が、PWM信号を生成するPWMIC4と、ドループ制御回路1とを備えている。PWMIC4は一般的なICである。
ドループ制御回路1は、それが接続されたスイッチング電源の出力電圧と出力電流を検出し、それらに基づいてPWM信号のデューティ比を制御するための所定の電圧を生成してPWMIC4に出力することにより、そのスイッチング電源の出力電圧及び出力電流を平衡状態の一定の値に維持する帰還増幅を行う。
ドループ制御回路1は、ドループ特性を有する。ドループ特性は、出力電流が増加するとそれに応じて出力電圧が降下する特性である。各スイッチング電源に設けられるドループ制御回路1は、他のスイッチング電源のドループ制御回路1とは独立している。従って、各ドループ制御回路1は、互いの間でノイズ干渉や接地電位の差等の影響を受けない。また、各ドループ制御回路1は、スイッチング電源同士の距離の影響も受けない。よって、本発明のスイッチング電源システムは、スイッチング電源の並列台数に関係なく適用可能である。本発明は、スマートグリッド等の遠隔給電に適している。
ドループ制御を行わない一般的な制御回路では、出力電圧を一定とする制御のみが行われている。仮にドループ制御を行わない場合、例えば、各スイッチング電源の出力電圧の設定値にばらつきがあると、最も出力電圧の高いいずれかのスイッチング電源からのみ出力電流が出力される。また例えば、いずれかのスイッチング電源の出力電圧が平衡状態から逸脱して、他のスイッチング電源の出力電圧より高くなったときも、そのスイッチング電源からのみ出力電流が出力される。究極的には、出力電流が過電流となってそのスイッチング電源が停止されると、次に高い出力電圧のスイッチング電源から出力され、同様な事象が連鎖的に発生し、終には全停止に至る可能性がある。
(2)スイッチング電源システムの実施例
図2は、図1に示したスイッチング電源システムの具体的な実施例を示した回路構成図である。図2には、3つの電力供給源からそれぞれ直流を入力され、共通の出力端p、nに直流を入力する3つのスイッチング電源PS1、PS2、PS3を有するスイッチング電源システムが示されている。
<スイッチング電源>
先ず、スイッチング電源PS1を例として、スイッチング電源について簡単に説明する。スイッチング電源PS1は、ここでは一例として、絶縁型フォワード方式の電源として構成されている。スイッチング電源PS1の構成は、これに限られない。入力側の電力供給源の種類及び/又は構成に応じて、非絶縁型とすることもでき、フライバック方式又は他の方式のスイッチング電源とすることもできる。また、並列接続された複数のスイッチング電源PS1、PS2、PS3の各々が異なる構成を有していてもよい。
スイッチング電源PS1の入力端子IN1、IN2には、種々の電力供給源の出力電圧が、入力電圧Vin1として入力される。電力供給源の出力電圧は、交流も直流もあり得る。交流の場合は、少なくとも整流回路(図示せず)により整流された後、入力される。従って入力電圧Vin1は、基本的に直流電圧(基準電位に対して正電位)である。入力電圧Vin1の波形は、一定値に限られず、正弦波、三角波、方形波も含まれる。スイッチング電源PS1の出力端p、nの間には平滑コンデンサCが接続されている。これによりほぼ一定の直流の出力電圧Voが出力される。
スイッチング電源PS1は、少なくとも1つのスイッチング素子Qを有する。スイッチング素子Qは、PWM信号によりオンオフ制御される。図示の例では、PWM信号は、一般的なPWMIC4により生成される。図中のPWMIC4は、極めて簡略化して示している。PWMIC4の主な機能は、スイッチング周波数(1/T、Tはスイッチング周期)に相当する周波数の三角波搬送波と、所定の直流電圧とを比較器に入力することにより、所定のデューティ比(Ton/T、Tonはオン時間)をもつPWM信号を生成することである。ここでは、所定の直流電圧は、PWMIC4のfb端子に入力される電圧Vfbに対応する。
PWMIC4のfb端子は、スイッチング電源PS1の出力電圧Voを帰還制御するための端子である。従って、fb端子に入力される電圧Vfbにより、out端子から出力されるPWM信号のデューティ比を制御することができる。電圧Vfbが上昇すると、デューティ比が狭くなり出力電圧Voは降下し、電圧Vfbが降下すると、デューティ比が広くなり出力電圧Voが上昇する。
<ドループ制御回路>
3つのスイッチング電源PS1、PS2、PS3の各々は、実質的に同じ構成のドループ制御回路を有することができる。「実質的に同じ」は、動作原理が基本的に共通することを意味する。しかしながら、例えば、ドループ特性を決定する具体的な設定値、ドループ制御回路の具体的構成及び/又は各素子の数値等は異なっていてもよい。
ここでは、スイッチング電源PS1に設けられたドループ制御回路1を例として説明する。本発明によるドループ制御回路1は、PWMIC4のfb端子に供給する直流電圧Vfbを出力する制御回路である。ドループ制御回路1は、出力電流検出部、出力電圧検出部、出力電流増幅部2と、誤差増幅部3とを有する。
出力電流検出部は、スイッチング電源PS1が出力する出力電流Io1を検出する。負荷に供給される全出力電流Ioは、各スイッチング電源の出力電流Io1、Io2..の和である。具体的に図示しないが、出力電流検出部は、例えば出力電流Io1の帰還電流路に設けたカレントトランス、又は、帰還電流路に直列接続した抵抗等により構成される。出力電流検出部により出力電流Io1が、対応する電圧値に変換される。ここでは一例として、出力電流Io1が増加するとき、それに対応する電圧値は、符号が負であってその絶対値が出力電流Io1に比例して増加すると想定する。以下、この電圧値を、「-VIo1(VIo1>0)」で表し、「出力電流検出値」と称することとする。
出力電圧検出部は、スイッチング電源PS1が出力する出力電圧Voを検出する。出力電圧Voは、共通の出力端子p、n間の電圧であり、平衡状態では各スイッチング電源において同じ値となる。ここでは正の出力端子pに接続された電流路から出力電圧Voを取得している。
出力電流増幅部2は、オペアンプOP1を有する。オペアンプOP1の非反転入力端には、第1の基準電圧Vrf1が入力される。オペアンプOP1の反転入力端には、出力電流検出値-VIo1が抵抗R1を介して入力される。オペアンプOP1の反転入力端と出力端の間には抵抗R2が接続されている。出力電流検出値-VIo1は、オペアンプOP1により増幅率R2/R1で反転増幅される。オペアンプOP1の出力端の電圧Vdrは、以下の式で表される。
Vdr=(R2/R1)・VIo1+(1+R2/R1)・Vrf1
=k1・VIo1+k2 ・・・式1
式1において、k1=R2/R1、
k2=(1+R2/R1)・Vrf1)
出力電流検出値-VIo1(すなわち出力電流Io1)の増幅率は、オペアンプOP1の外付け抵抗R1、R2により設定可能である。
オペアンプOP1の出力電圧Vdrは抵抗R3及び抵抗R4により分圧され、出力電圧Vdrに比例するドループ制御値Vdr’が得られる。ドループ制御値Vdr’が誤差増幅部3に対して与えられる。(本明細書において「AがBに比例する」場合には、「AとBが等しい」場合も含む。)ドループ制御値Vdr’は、以下の式で表される。
Vdr’=(R3/(R3+R4))・Vdr
=k3・VIo1+k4 ・・・式2
式2において、k3=(R3/(R3+R4))・k1、
k4=(R3/(R3+R4))・k2
誤差増幅部3は、オペアンプOP2を有する。オペアンプOP2の非反転入力端には、第2の基準電圧Vrf2が入力される。出力電圧Voが抵抗R4~R8により分圧され、出力電圧Voに比例する出力電圧検出値Vo’がオペアンプOP2の反転入力端に入力される。従って、出力電圧検出値Vo’は、以下の式で表される。
Vo’=k5・Vo ・・・式3
式3において、k5=R4/(R4+R5+Rx)
(RxはR6、R7、R8の合成抵抗)
抵抗R8は可変抵抗であるので、これにより出力電圧Voを一定の範囲で調整可能である。
オペアンプOP2の反転入力端には、出力電圧検出値Vo’とドループ制御値Vdr’が加算されて入力されることになる。オペアンプOP2は、非反転入力端の電位Vrf2と、反転入力端の電位Vo’+Vdr’が同電位となるように帰還制御を行う。よって、次式が成り立つ。
Vrf2=Vo’+Vdr’ ・・・・式4
式2、式3を式4に適用し変形すると、出力電圧Voと出力電流検出値-VIo1(すなわち出力電流Io1)との関係が次式のように得られる。
Vo=-k6・VIo1+k7 ・・・式5
但し、k6=k3/k5、
k7=(Vrf2-k4)/k5
式5の傾きk6を抵抗R1~R5及びRxで表すと次のようになる。
k6=(R2/R1)・(R3/(R3+R4))・(1+(R5+Rx)/R4)
・・・式6
式5から、負荷電流Io1(出力電流検出値-VIo1)と出力電圧Voとの関係は、傾きが負の一次関数(線形)となる。これは、出力電圧Io1が増加すると出力電圧Voが降下する、いわゆるドループ特性に相当する。これによりドループ制御が実現される。また、式5の一次関数の傾きk6及び切片k7は、ドループ制御回路1の各抵抗R1~R5及びRx及び基準電圧Vrf1、Vrf2の値により設定することができる。式6から判るように、特に傾きk6は、オペアンプOP1の外付け抵抗R1、R2により、すなわちオペアンプOP1の増幅率により調整することができる。
OPアンプ2による帰還制御は、OPアンプ2の出力端の電圧VfbがPWMIC4のfb端子に入力され、PWMIC4が電圧Vfbの大きさに対応するデューティ比をもつPWM信号によりスイッチング素子Qを駆動することによって行われる。
ドループ制御回路1は、図2の構成例に限られず、式4に示すようにオペアンプOP2の2つの入力端の電位を揃えようとする帰還制御の条件を満たす構成であれば、多様な変形が可能である。例えば、オペアンプOP1の出力端の電圧Vdrを反転して、オペアンプOP2の非反転入力端に入力することも可能である。また、例えば、出力電圧検出値Vo’を反転してオペアンプOP2の非反転入力端に入力することも可能である。
(3)並列接続されたスイッチング電源の制御例
図3は、図2に示した3つのスイッチング電源からなるシステムにおける出力電流(横軸)、出力電圧(縦軸)の関係の一例を示す図である。
図3の例では、スイッチング電源PS1、PS2、PS3が同じ仕様であり、従って、3つのドループ制御回路も同じ仕様で構成されている。すなわち、いずれのドループ制御回路も、上記の式5が同じ一次関数となるドループ特性を有している。図3のX点が、出力電圧Voと各出力電流Io1、Io2、Io3が平衡状態となる点である。この場合、各スイッチング電源の出力電流Io1、Io2、Io3は、均等に分担される。
図3は、例えば、三相交流のR相、S相、T相をそれぞれスイッチング電源PS1、PS2、PS3の電力供給源とした場合に適用されるドループ特性である。これにより、三相交流の各相のバラツキを解消し、安定化することができる。
図3中のΔVは、出力電圧Voの調整可能な設定範囲であり、図2の回路の可変抵抗R8により調整することができる。
図3を参照して、例えば出力電圧Voの非平衡状態が生じたときのドループ制御回路の帰還制御の過程(i)~(v)について説明する。この説明はイメージ的なものである。実際には過渡的現象であって帰還制御により瞬間的に平衡状態が回復される。但し、これは、図1に示した負荷60が不変(一定)と想定した場合の例である。
(i)例えばスイッチング電源PS1の出力電圧Voが、何らかの原因で上昇する。
(ii)スイッチング電源PS1のみが出力電流Io1を出力し、他のスイッチング電源PS2、PS3の出力電流Io2、Io3は停止する。出力電流Io1は負荷の要求に応じるように増加する。
(iii)出力電流Io1が増加すると、ドループ制御回路の帰還制御により、出力電圧Voが降下する。
(iv)出力電圧Voが降下すると、出力電流Io1が減少する。同時に、他のスイッチング電源PS2、PS3の出力電流Io2、Io3が出力されるようになる。
(v)ドループ制御回路の帰還制御により、出力電圧Voが平衡状態の値に戻る。
図4は、図2に示した3つのスイッチング電源からなるシステムにおける出力電流(横軸)、出力電圧(縦軸)の関係の別の例を示す図である。
図4の例では、スイッチング電源PS1、PS2、PS3が異なる仕様であり、従って、3つのドループ制御回路も異なる仕様で構成されている。すなわち、上記の式5が、互いに異なる傾きと切片をもつ一次関数のドループ特性を有している。図4のX1、X2、X3の各点が、出力電圧Voと各出力電流Io1、Io2、Io3が平衡状態となる点である。この場合、各スイッチング電源の出力電流Io1、Io2、Io3は、不均一に分担される。例えば、各電力供給源の電力供給能力の大小に応じて、それに接続されるスイッチング電源の出力電流の負担の大小を適切に設定することができる。
図5は、図2に示した3つのスイッチング電源からなるシステムにおける出力電流(横軸)、出力電圧(縦軸)の関係の別の例を示す図である。
図5の例では、スイッチング電源PS1、PS2、PS3が異なる仕様であり、従って、3つのドループ制御回路も異なる仕様で構成されている。図4とは異なり、図5の場合、上記の式5が一次関数ではないドループ特性を有している。図5のX1、X2、X3の各点が、出力電圧Voと各出力電流Io1、Io2、Io3が平衡状態となる点である。
このような非線形のドループ特性は、例えば、上記の式5の傾きk6を表している上記の式6に含まれる抵抗R1又は抵抗R2を、ダイオード、バリスタ、コンデンサ及び/又はリアクトル等を組み合わせた非線形素子に置き換えることで実現することができる。また、スイッチング電源PS1のドループ特性のように、傾きの異なる複数の一次関数を組合せた特性を実現するオペアンプ増幅回路は、公知である。
以上に述べた本発明によるスイッチング電源システム及び、これを適用した直流給電システムは、本発明の主旨に沿う限りにおいて多様な変形形態が可能であり、それらについても本発明の範囲に含まれる。
1 ドループ制御回路
2 出力電流増幅部
3 誤差増幅部
4 PWMIC
PS1、PS2、PS3 スイッチング電源
IN1 入力端(正)
IN2 入力端(負)
p 出力端子(正)
n 出力端子(負)
Q スイッチング電源
10 風力発電装置
20 太陽光発電装置
30 系統電源
40 整流要素
50 共通の出力端
60 負荷

Claims (5)

  1. 複数の電力供給源の各々からそれぞれ直流を入力されかつ共通の出力端に直流を出力するように構成された複数のスイッチング電源と、
    前記複数のスイッチング電源の各々にそれぞれ設けられ、そのスイッチング電源のスイッチング素子を駆動するPWM信号のデューティ比をそれぞれ制御する、複数のドループ制御回路とを備えたスイッチング電源システムであって、
    前記ドループ制御回路の各々が、
    前記共通の出力端における出力電圧と前記スイッチング電源の出力する出力電流とを検出し、前記出力電流が増加すると前記出力電圧が降下するドループ特性を有するように、前記デューティ比を制御する電圧を生成することにより帰還増幅を行うと共に、
    前記複数の電力供給源が1又は複数の自然エネルギー発電装置及び系統電源を含み、前記複数の電力供給源の各々の電力供給能力に対応して各スイッチング電源が出力電流を分担するように、前記複数のドループ制御回路の各々のドループ特性がそれぞれ予め設定されており、かつ、各前記ドループ制御回路は、当該ドループ制御回路が設けられている各スイッチング電源を予め設定されたドループ特性に従ってそれぞれ制御することを特徴とするスイッチング電源システム。
  2. 前記ドループ特性が、前記出力電流が増加すると前記出力電圧が一定の傾きで降下するように設定されていることを特徴とする請求項1に記載のスイッチング電源システム。
  3. 前記ドループ特性が、前記出力電流が増加すると前記出力電圧が非線形的に降下するように設定されていることを特徴とする請求項1に記載のスイッチング電源システム。
  4. 前記ドループ制御回路が、
    前記共通の出力端における出力電圧を検出する出力電圧検出部と、
    前記スイッチング電源の出力する出力電流を検出する出力電流検出部と、
    検出された前記出力電流に比例する出力電流検出値を所定の増幅率で増幅する出力電流増幅部と、
    検出された前記出力電圧に比例する出力電圧検出値に、前記出力電流増幅部の出力電圧に比例するドループ制御値を加算した加算値が、所定の基準値と等しくなるように前記デューティ比を制御する電圧を出力する、帰還増幅を行う誤差増幅部と、を有することを特徴とする
    請求項1~のいずれかに記載のスイッチング電源システム。
  5. 請求項1~のいずれかに記載のスイッチング電源システムと、
    前記複数のスイッチング電源の各々に入力される直流を供給可能な複数の電力供給源とを備えた直流給電システム。
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