JP7018753B2 - ケースの接合構造 - Google Patents

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Description

本発明は、樹脂製材料からなるケース部材同士が互いに接合されたケースの接合構造に関する。
本出願人は、自動車等の車両に搭載される内燃機関の燃焼室へ供給される空気の供給量を調整可能な流量制御装置を提案している(特許文献1及び2参照)。
この流量制御装置は、樹脂製材料からなりモータの収容された第1ケーシングと、樹脂製材料からなり該第1ケーシングに連結され、且つ、制御弁を収容した第2ケーシングとを備え、前記第2ケーシングがスロットルボディに連結される。また、第1ケーシングの端面には、環状の係合凸部が第2ケーシング側に突出するように形成され、第2ケーシングの端面に形成された環状の係合溝へ挿入されると共に、前記係合溝には、電熱線として機能する線材が収容されている。
そして、第1ケーシングの係合凸部が、線材の収納された第2ケーシングの係合溝へと挿入された状態で、前記線材に通電することで発熱し前記係合凸部及び前記係合溝が軟化して流動する。その後に、通電を停止することで流動した樹脂製材料が硬化して係合凸部と係合溝とが接合される。これにより、第1ケーシングと第2ケーシングとが接合された流量制御装置が構成される。
特開2016-188636号公報 特開2016-037877号公報
本発明は、前記の提案に関連してなされたものであり、簡素な構成でケース部材同士を確実且つ安定的に接合することが可能なケースの接合構造を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、樹脂製材料によって形成され互いに対向する端部にそれぞれ接合部を有した一組のケース部材において、一方の接合部は発熱部材の挿入される係合溝であり、
他方の接合部は係合溝へ挿入される係合凸部であり、
一組のケース部材のうち少なくともいずれか一方には、係合溝の深さ方向に沿って延在し端部に開口した内部空間を備え、
係合溝の内壁と係合凸部とが互いに溶着されることで、一方のケース部材と他方のケース部材とが深さ方向に結合され、一方のケース部材と他方のケース部材とから内部空間が画成されるケースの接合構造において、
発熱部材は、端部に開口した内部空間の外側を囲む囲み部と、
囲み部から径方向外側に延出する一組の延出部と、
を備え、
囲み部は、略対称形状に形成された第1囲み区間と第2囲み区間とから構成され、
延出部の一方は、第1囲み区間の一端から延出する第1延出端部と、第2囲み区間の一端から延出する第2延出端部とからなり、
延出部の他方は、第1囲み区間の他端から延出する第3延出端部と、第2囲み区間の他端から延出する第4延出端部とからなり、
第1延出端部の端部と第2延出端部の端部とを互いに電気的に接続するように溶接によって形成された第1接続部と、
第3延出端部の端部と第4延出端部の端部とが一体的に連続して形成され、第3延出端部と第4延出端部とを互いに電気的に接続する第2接続部とを備え
係合凸部は、囲み部に臨み係合溝の深さ方向に配置される環状の囲み凸部と、
囲み凸部から径方向外側に延出し、深さ方向において延出部の少なくとも一部 に臨むように配置される延出凸部と、
を備え、
第1及び第2接続部は、深さ方向において延出凸部に対向することなく、延出部の延出方向において延出凸部の外側となる位置に設けられることを特徴とする。
本発明によれば、樹脂製材料からなる一組のケース部材同士を溶着することで互いに接合する接合構造において、一方のケース部材の接合部には、発熱部材の挿入される係合溝が形成され、他方のケース部材には係合溝に挿入される係合凸部を有し、発熱部材は、ケース部材における内部空間の外側を囲む囲み部と、囲み部から径方向外側に延出する一組の延出部とを備え、この囲み部を構成する第1及び第2囲み区間の一端から第1及び第2延出端部が延出し、他端から第3及び第4延出端部がそれぞれ延出し、第1及び第2延出端部が第1接続部によって互いに電気的に接続され、第3及び第4延出端部が第2接続部によって互いに電気的に接続されている。
従って、一方のケース部材と他方のケース部材とを接合する際、発熱部材を電極からの通電作用下に発熱させ、その熱によって溶融し流動したケース部材の樹脂組成物の内部で発熱部材が不安定となり、第1及び第2延出端部の一方、又は、第3及び第4延出端部の一方が電極から離れたとしても、離れてしまった延出端部に対しても接続部によって接続され電極に接触している延出端部側から電流を確実且つ安定的に流すことが可能となるため、発熱部材の発熱が不均一になることがない。
その結果、発熱部材における2つの延出端部を接続部によって互いに電気的に接続するという簡素な構成で、電極に接触する発熱部材を均一に発熱させ、一方のケース部材と他方のケース部材とを確実且つ安定的に接合することができる。
また、発熱部材において電極の当接する部位から囲み部に至るまでの区間で、2つの延出端部に流れる電流差を抑制できるため、ケース部材の接合工程を安定的に行うことができ、流量制御装置における品質の安定化と製造効率の向上とを図ることができる。
本発明によれば、以下の効果が得られる。
すなわち、樹脂製材料からなる一組のケース部材の接合構造において、一方のケース部材に形成された係合溝には、他方のケース部材の係合凸部と共に発熱部材が挿入され、この発熱部材は、囲み部の一端から径方向外側に延出した第1及び第2延出端部と、囲み部の他端から延出した第3及び第4延出端部とを備えている。そして、第1及び第2延出端部を第1接続部によって電気的に接続し、第3及び第4延出端部を第2接続部によって互いに電気的に接続することで、発熱部材を通電作用下に発熱させ、その熱によって溶融し流動したケース部材の内部で発熱部材が不安定となった場合でも、第1及び第2延出端部の一方、又は、第3及び第4延出端部の少なくとも一方に対して電極を接触させることで確実に電流を流して均一に発熱させることが可能となる。
その結果、発熱部材における2つの延出端部を接続部によって電気的に接続するという簡素な構成で、一方のケース部材と他方のケース部材とを確実且つ安定的に接合することが可能となる。
本発明の実施の形態に係る流量制御装置の概略断面図である。 図2Aは、図1のIIA-IIA線に沿った断面図であり、図2Bは、図1のIIB-IIB線に沿った断面図である。 図3Aは、係合溝において係合凸部の先端が線材に当接した状態を示す図2BのIIIA-IIIA線に沿った断面図であり、図3Bは、図3Aの状態から係合凸部が軟化して流動することで第1ケーシングと第2ケーシングとが互いに接近した状態を示す拡大断面図である。 図4Aは、図3AのIVA-IVA線に沿った断面図であり、図4Bは、図4Aの線材が電極に対して水平方向にずれた場合を示す断面図である。
本発明に係るケースの接合構造について好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に説明する。図1において、参照符号10は、本発明の実施の形態に係るケースの接合構造が適用された流量制御装置を示す。
この流量制御装置10は、例えば、車両の内燃機関へ供給される空気、すなわち、いわゆる吸入空気の流量を制御するために用いられ、スロットルボディ12を介して内燃機関に装着される。
流量制御装置10は、図1に示されるように、動作源としてのモータ14を収容した第1ケーシング(ケース部材)16と、該第1ケーシング16に連結(接合)され且つ制御弁18を収容した第2ケーシング(ケース部材)20と、第2ケーシング20に設けられる制御弁18とを有し、前記第2ケーシング20がスロットルボディ12の端部に装着されることで固定されている。
このスロットルボディ12には、図示しない内燃機関の吸気ポートに連通する吸気通路22が形成され、この吸気通路22にはスロットルバルブ24が開閉可能に設置される。また、スロットルボディ12の内部にはバイパス往路26及びバイパス復路28が形成され、このバイパス往路26はスロットルバルブ24の上流側(矢印A方向)で吸気通路22に接続され、バイパス復路28が前記スロットルバルブ24の下流側(矢印B方向)で吸気通路22に接続される。
第1ケーシング16は、図1、図2A及び図3Aに示されるように、例えば、給電用端子30を収容したカプラ部32と、該カプラ部32に連なる略円筒形状の本体部34と、該本体部34に対して若干だけ大径な第1フランジ部(接合部)36とを含む。すなわち、第1ケーシング16は単一部材から構成されている。
本体部34には、有底の第1モータ収容孔(内部空間)38が形成され、その内部にはモータ14の一部が嵌合され収容されると共に、このモータ14は給電用端子30に対して電気的に接続されている。
第1フランジ部36は、図2A及び図3Aに示されるように、その中央に第1モータ収容孔38が開口すると共に、第2ケーシング20に臨む端面に環状の係合凸部40が形成される。この係合凸部40は、第2ケーシング20側(矢印A方向)に向かって所定高さだけ突出するように形成され、略円形状の円環凸部42と、この円環凸部42から径方向外側に突出した一対の直線凸部44a、44bとを有する。なお、一方の直線凸部(延出凸部)44aと他方の直線凸部(延出凸部)44bとは、円環凸部42を挟んで一直線状に形成される。
また、第1フランジ部36には、径方向外側に膨出した一組の第1リブ46a、46bが形成され、一方の第1リブ46aと他方の第1リブ46bとが第1モータ収容孔38を挟んで一直線状となるように配置される。また、第1リブ46a、46bには、直線凸部44a、44bの先端よりも径方向外側となる位置に後述する電極チップ112の挿通される第1挿入孔48がそれぞれ貫通している。
第2ケーシング20は、図1、図2B及び図3Aに示されるように、第1フランジ部36に対向する第2フランジ部(接合部)50と、その内部に第2モータ収容孔(内部空間)52及び摺動孔54が形成された弁収容部56と、該弁収容部56の端部に設けられスロットルボディ12に装着される装着部58とを有する。すなわち、第2ケーシング20は単一部材から構成されている。
第2フランジ部50には、図2B及び図3Aに示されるように、第1ケーシング16に臨む側の端面に環状の係合溝60が形成され、この係合溝60は、端面に対して所定深さだけ窪んで係合凸部40及び後述する線材(発熱部材)88が挿入可能に形成される。すなわち、係合溝60は、第1ケーシング16の係合凸部40と略同一形状となるように形成されている。
係合溝60は、第2モータ収容孔52の外周側に形成された環状の円環溝部62と、この円環溝部62に対して径方向外側に延在した一組の延出溝部64a、64bとを有し、前記円環溝部62には係合凸部40の円環凸部42が挿入され、延出溝部64a、64bには前記係合凸部40の直線凸部44a、44bがそれぞれ挿入される。
また、第2フランジ部50には、径方向外側に膨出した一組の第2リブ66a、66bが形成され、一方の第2リブ66aと他方の第2リブ66bとが第2モータ収容孔52を挟んで一直線状となるように配置されると共に、係合溝60の延出溝部64a、64bが前記第2リブ66a、66bまで延在している。
そして、第2リブ66a、66bには、延出溝部64a、64bの先端となる位置に後述する受けピン110の挿通される第2挿入孔68が貫通し、第2フランジ部50を第1フランジ部36と接合する際、第1リブ46a、46bの第1挿入孔48と一直線状となるように形成される。
第2モータ収容孔52は、図1に示されるように、第1ケーシング16の第1モータ収容孔38と共にモータ本体70を収容可能に形成される。このモータ14は、給電用端子30と電気的に接続され、図示しないコントローラからの制御信号によって駆動すると共に、端部に設けられた回転軸72が後述する制御弁18のスライダ84に対して連結される。
また、第2モータ収容孔52と摺動孔54とが同軸上に形成され、この両者の間には弾性材料からなる円盤状のシール部材74が設けられる。
シール部材74は、第2モータ収容孔52と摺動孔54とを隔てるように配置され、その中央には貫通孔が形成される。そして、モータ14の回転軸72は貫通孔を通じて摺動孔54へと突出して後述する制御弁18のスライダ84が連結される。
装着部58には、バイパス往路26及び摺動孔54を連通させる入口連通路76と、摺動孔54及びバイパス復路28を連通させる出口連通路78とが形成され、このバイパス往路26、入口連通路76、摺動孔54、出口連通路78及びバイパス復路28によってスロットルバルブ24を迂回するバイパス通路が構成される。
制御弁18は、例えば、中空状に形成された弁体82の内部にスライダ84が回り止め機構を介して収納され、前記スライダ84がモータ14の回転軸72に連結されると共に、前記弁体82の底壁とスライダ84との間に介装されたコイルスプリング86が前記スライダ84の外周側に設けられる。そして、スライダ84は、コイルスプリング86の弾発作用下に前記弁体82の回り止め機構へと付勢されている。
そして、係合凸部40が線材88と共に係合溝60へ挿入され、第1ケーシング16における第1フランジ部36と第2ケーシング20における第2フランジ部50とが当接した状態で、溶着によって互いに接合され、第1ケーシング16と第2ケーシング20とが同軸上に連結されている。なお、係合凸部40、線材88及び係合溝60の間は、溶着時に溶融して流動した樹脂組成物の硬化物で充填されている。
線材88は、図1~図4Bに示されるように、例えば、1本の金属線(例えば、銅線又はステンレス線)の所定部位が互いに離れて位置するように湾曲された円環部(囲み部)90と、この円環部90から径方向外側に突出した第1電極当接部92及び第2電極当接部94とを含む。この第1電極当接部92と第2電極当接部94とは、円環部90の周方向に沿って互いに略180°間隔をとって配置されている(図2B参照)。
円環部90は、図2Bに示されるように、互いに対向する略半円状の第1湾曲部(第1囲み区間)96及び第2湾曲部(第2囲み区間)98からなり、この第1電極当接部92は、線材88における長手方向の端部同士が集束されることで構成され、第1湾曲部96から径方向外側に突出する第1突出部(第1延出端部)100と、第2湾曲部98から径方向外側に突出する第2突出部(第2延出端部)102とを有する。
また、第1突出部100及び第2突出部102の各先端は、図4Aに示されるように、互いに略平行となるように幅方向(矢印C方向)に当接し、その間には溶接によって両者を互いに固定する固定部(第1接続部)104を有する。
この固定部104は、断面円形状となる第1突出部100と第2突出部102との間となるように形成され、前記第1及び第2突出部100、102の外周面より突出することがないように幅方向(矢印C方向)に沿って略平坦状に形成される。これにより、固定部104を含む第1突出部100及び第2突出部102の先端が、後述する電極チップ112の当接する第1電極当接部92の先端となる。
なお、第1突出部100と第2突出部102とを接続する固定部104は、溶接によって形成されるものに限定されるものではなく、例えば、ロウ付けやカシメ等によって形成してもよい。すなわち、第1突出部100と第2突出部102とを互いに固定し、且つ、電気的に接続可能な構成であればよい。
第2電極当接部94は、図2Bに示されるように、第1湾曲部96から径方向外側に向かう第1直線形状部(第3延出端部)106と、第2湾曲部98から径方向外側に向かう第2直線形状部(第4延出端部)108とが集束されることで構成される。すなわち、線材88の中間部分を折曲して折り返すことにより第1及び第2直線形状部106、108が形成され、第2電極当接部(第2接続部)94を構成する。
この第1及び第2直線形状部106、108は、第1電極当接部92と同様に、後述する電極チップ112が当接可能に形成される。換言すれば、一体的に形成された第1及び第2直線形状部106、108からなる第2電極当接部94と、第1及び第2突出部100、102、固定部104からなる第1電極当接部92とが、後述する電極チップ112及び受けピン110に挟持される一組の電極当接部としてそれぞれ機能する。
そして、線材88は、第2ケーシング20における係合溝60へ収納され、その第1及び第2電極当接部92、94の端部がそれぞれ第2挿入孔68に露呈すると共に、前記第2ケーシング20に第1ケーシング16が組み付けられた際、第1フランジ部36の第1挿入孔48にも露呈する。
本発明の実施の形態に係るケースの接合構造の適用された流量制御装置10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次に、第1ケーシング16と第2ケーシング20とを溶着によって接合する場合について図3A及び図3Bを参照しながら説明する。
最初に、第2ケーシング20の係合溝60に対して線材88を挿入して装着しておく。具体的には、線材88の第1及び第2電極当接部92、94が、第2リブ66a、66bにおける第2挿入孔68に臨むように延出溝部64a、64bへとそれぞれ挿入されると共に、第1及び第2湾曲部96、98がそれぞれ円環溝部62へと挿入される。
モータ14は予め第1ケーシング16の内部へ収納され、その回転軸72をシール部材74に挿通してから制御弁18に組み込まれたスライダ84を連結した仮組み状態とされており、この仮組み状態の制御弁18を摺動孔54へ挿入し、シール部材74とモータ14とを第2ケーシング20の内部へ挿入した後に、図3Aに示されるように、第1フランジ部36と第2フランジ部50とを互いに接近させ係合凸部40を係合溝60へと挿入する。
これにより、係合凸部40の先端が線材88に当接した状態となり、且つ、第1及び第2挿入孔48、68を介して線材88の第1及び第2電極当接部92、94が露呈した状態となる(図2B参照)。
この際、第1フランジ部36の端面は第2フランジ部50の端面に当接しておらず、両面の間に所定のクリアランスが形成された状態となる(図3A参照)。
次に、図3Aに示されるように、第2フランジ部50の第2挿入孔68を通じて絶縁性の受けピン110を下方から挿入すると共に、第1フランジ部36の上方から第1挿入孔48を通じて電極チップ112をそれぞれ挿入する。すなわち、一方の受けピン110と電極チップ112とによって第1電極当接部92を上下方向から挟持する一方、他方の受けピン110と他方の電極チップ112とによって第2電極当接部94を上下方向から挟持する。
具体的には、一方の受けピン110及び電極チップ112が、第1電極当接部92の先端側に対して略垂直に接触し、他方の受けピン110及び電極チップ112が、第2電極当接部94の先端側に対して略垂直に接触する。
この際、第1電極当接部92では、第1突出部100の先端と第2突出部102の先端とが固定部104によって一体化されているため、電極チップ112及び受けピン110に対して前記第1突出部100と前記第2突出部102とが互いに離間する方向(図4B中、矢印C方向)にずれてしまうことがなく、前記第1及び第2突出部100、102からなる第1電極当接部92を確実に電極チップ112と受けピン110との間に挟持して接触させることができる。そのため、第1電極当接部92に対して確実且つ安定的な通電を行うことが可能となる。
そして、上記の状態において、第1ケーシング16を第2ケーシング20側に向かって押圧すると同時に、図示しない電源からの電流が、第1電極当接部92に当接した一方の電極チップ112から線材88を経由し、第2電極当接部94に当接した他方の電極チップ112へと到達するように通電を行う。
この際、何らかの原因で、図4Bに示されるように第1電極当接部92が電極チップ112と受けピン110に正対する位置から幅方向に若干だけずれてしまい、前記第1電極当接部92を構成する第1突出部100のみが前記電極チップ112に接触している状態となったとしても、この第1突出部100のみが電極チップ112と接していれば、固定部104を介して電気的に接続された第2突出部102側へも通電することが可能となる。そのため、第1電極当接部92が電極チップ112に対して幅方向に若干だけずれてしまった場合でも、線材88への通電を安定的に行って発熱させることができる。
すなわち、第1電極当接部92を構成する第1及び第2突出部100、102の少なくともいずれか一方が電極チップ112に当接していれば、線材88に対して安定した通電を行うことが可能である。
この通電に伴って線材88が発熱し、線材88からの熱が係合溝60の内壁部と係合凸部40の先端とに伝達されることで、係合溝60の内壁部及び係合凸部40の双方の温度が上昇し軟化することで流動可能な状態となる。
この状態で、第1ケーシング16を第2ケーシング20に対してさらに押し込むと、図3Bに示されるように係合凸部40が係合溝60へとさらに進入し、溶融して軟化している係合凸部40及び係合溝60の樹脂組成物が線材88を囲繞するように流動する。
最後に、図3Bに示されるように、係合凸部40が係合溝60へさらに進入し、第1フランジ部36の端面が第2フランジ部50の端面に当接することで、前記第2フランジ部50に対する第1フランジ部36の相対的な押し込みが係止され、線材88に対する通電を停止することで該線材88の発熱が停止する。
これにより、係合凸部40及び係合溝60において軟化して流動した樹脂組成物が線材88を囲んだ状態で硬化し始め、この硬化により係合凸部40と係合溝60とが一体化し、それに伴って、第1ケーシング16と第2ケーシング20とが第1及び第2フランジ部36、50を介して接合される。その後、受けピン110及び電極チップ112が第1及び第2挿入孔48、68からそれぞれ下方、上方へと取り出されることで、流量制御装置10を構成する第1ケーシング16と第2ケーシング20との接合作業が完了する。
次に、上述したように第1ケーシング16と第2ケーシング20とが接合された流量制御装置10の動作について簡単に説明する。
先ず、流量制御装置10において、図示しないコントローラから給電用端子30に対して制御信号が入力されモータ14が回転駆動することで、その回転軸72に連結されたスライダ84が弁体82を軸方向へと移動させ、それに伴って、前記スライダ84によって出口連通路78の開度が調整される。
すなわち、コントローラは、スロットルバルブ24が全閉である場合に、内燃機関の運転状況に関する情報に基づき、前記出口連通路78が適切な開度となるように制御弁18を所定距離だけ移動させる。
そして、上述した制御弁18によって出口連通路78の開度調整がなされ、それに伴って吸入空気の流通路であるバイパス通路の開度が制御される。
吸気通路22に導入された吸入空気は、バイパス往路26から入口連通路76を介して摺動孔54内に進入し、出口連通路78からバイパス復路28を経て吸気通路22に戻る。
以上のように、スロットルバルブ24が全閉状態であっても、吸入空気は、流量制御装置10の内部、すなわち、バイパス通路を介して吸気通路22に戻される。これにより、バイパス通路を流通する吸入空気は出口連通路78の開度に対応する流量に制御される。
一方、吸入空気の流量を増加させる場合には、図示しないコントローラからの制御信号に基づき、モータ14の回転軸72を上記とは逆回転方向に所定量回転させることで、制御弁18のスライダ84が、摺動孔54に沿って第1ケーシング16側(矢印B方向)へと移動して図1に示される初期位置へと戻る。その結果、出口連通路78が全開状態となり、吸入空気の流量が増加する。
以上のように、本実施の形態では、流量制御装置10を構成する第1及び第2ケーシング16、20が樹脂製材料からそれぞれ形成され、この第2ケーシング20の第2フランジ部50には、第1ケーシング16の係合凸部40及び線材88の挿入される係合溝60が形成されている。この線材88は、1本の金属線からなり第2フランジ部50の第2モータ収容孔52を囲む円環部90と、前記円環部90から径方向外側に延出する一組の第1及び第2突出部100、102とを備え、第1突出部100と第2突出部102の先端が固定部104によって互いに溶接で電気的に接続されている。
従って、線材88を通電することで発熱させ、第1ケーシング16と第2ケーシング20とを溶着させることで接合する際、その接合工程において溶融し流動した樹脂組成物の内部で前記線材88が不安定となり、第1及び第2突出部100、102のいずれか一方が電極チップ112と受けピン110との間から離れたとしても、電極チップ112に接触している一方の突出部から固定部104を通じて離れた他方の突出部に対して電流を流すことが可能となり、線材88に対して確実且つ安定的に通電することで均一に発熱させることができる。
その結果、線材88の端部となる第1突出部100と第2突出部102とを固定部104によって互いに電気的に接続するという簡素な構成で、線材88を均一に発熱させ第1ケーシング16と第2ケーシング20とを確実且つ安定的に接合することが可能となる。
また、第1ケーシング16と第2ケーシング20との接合強度は、接合される箇所が多いほど高くなるため、本願発明に係るケースの接合構造においては、第2ケーシング20の円環溝部62に第1ケーシング16の円環凸部42が挿入されるだけでなく、係合溝60の延出溝部64a、64bに係合凸部40の直線凸部44a、44bが挿入されることで接触箇所を増やして接合強度を高める構成としている。
さらに、上述したような電極チップ112を通じて線材88を発熱させ第1ケーシング16と第2ケーシング20とを接合する接合工程においては、一般的に、前記線材88に流れる電流が所定値となるようコントローラで制御している。しかしながら、第1及び第2突出部100、102が前記電極チップ112に対して幅方向(図4B中、矢印C方向)にずれてしまい、一方の突出部にしか電流が流れなかった場合には、第1及び第2突出部100、102が固定部104によって固定されていたとしても、この固定部104が第1及び第2ケーシング16、20の軸方向(矢印A、B方向)において直線凸部44a、44bに対向した箇所に配置されていると、前記第1及び第2突出部100、102に対して電極チップ112が接触している箇所から前記固定部104までの前記電流の流れる断面積が小さくなる。そのため、この電流の流れた側の突出部の発熱量が想定よりも大きくなり高温となってしまい、前記線材88の発熱が不均一となって前記突出部の前記電極チップ112に接触している箇所から固定部104に至るまでの第1及び第2ケーシング16、20の接合状態が不安定となることが想定される。
さらにまた、線材88が高温となることで抵抗値が上昇するため、所定の電流値を流し続けるためにはコントローラにおいて電圧値を高くする制御を行う必要があるが、前記コントローラにおいて監視している電圧値が所定電圧値よりも高くなると工程不良と判断し、接合状態の不十分な流量制御装置10が製造されてしまうことを回避できるが、その一方で、製造歩留まりが悪くなってしまう。
このような課題に対し、本願発明では、第1ケーシング16の係合凸部40を、線材88の円環部90に臨み該第1ケーシング16の軸方向に突出した円環凸部42と、前記円環凸部42から径方向外側に延出し前記軸方向において前記突出部の少なくとも一部に臨むように配置される直線凸部44a、44bとから構成し、線材88における第1電極当接部92の固定部104を、前記軸方向において前記円環凸部42及び前記直線凸部44a、44bに対向させることなく、その径方向外側となる第1挿入孔48に臨む位置に設けている。
これにより、第1電極当接部92の電極チップ112が当接する部位から円環部90に至るまでの区間において、固定部104によって電気的に接続された第1突出部100と第2突出部102とに流れる電流差を抑制できるため、第1ケーシング16と第2ケーシング20との接合工程を確実且つ安定的に行うことができ、流量制御装置10における品質の安定化と製造効率の向上とを図ることができる。
またさらに、第2電極当接部94を折曲された第1及び第2直線形状部106、108とし、線材88を1本の金属線から構成することで、部品点数の削減を図ることができると共に、製造コスト及び製造工数の削減を図ることが可能となる。
またさらに、上述したように第1及び第2突出部100、102からなる第1電極当接部92に固定部104を設ける場合に限定されるものではなく、2本の金属線から線材88を構成し、その第1及び第2突出部100、102を溶接すると共に、第2電極当接部94側も第3突出部と第4突出部とを同様に溶接等によって固定することで固定部104を形成するようにしてもよい。
なお、本発明に係るケースの接合構造は、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
10…流量制御装置 14…モータ
16…第1ケーシング 20…第2ケーシング
36…第1フランジ部 40…係合凸部
48…第1挿入孔 50…第2フランジ部
60…係合溝 68…第2挿入孔
88…線材 92…第1電極当接部
94…第2電極当接部 100…第1突出部
102…第2突出部 104…固定部
106…第1直線形状部 108…第2直線形状部
110…受けピン 112…電極チップ

Claims (1)

  1. 樹脂製材料によって形成され互いに対向する端部にそれぞれ接合部を有した一組のケース部材において、一方の接合部は発熱部材の挿入される係合溝であり、
    他方の接合部は前記係合溝へ挿入される係合凸部であり、
    前記一組のケース部材のうち少なくともいずれか一方には、前記係合溝の深さ方向に沿って延在し前記端部に開口した内部空間を備え、
    前記係合溝の内壁と前記係合凸部とが互いに溶着されることで、一方のケース部材と他方のケース部材とが前記深さ方向に結合され、前記一方のケース部材と前記他方のケース部材とから前記内部空間が画成されるケースの接合構造において、
    前記発熱部材は、前記端部に開口した前記内部空間の外側を囲む囲み部と、
    前記囲み部から径方向外側に延出する一組の延出部と、
    を備え、
    前記囲み部は、略対称形状に形成された第1囲み区間と第2囲み区間とから構成され、
    前記延出部の一方は、前記第1囲み区間の一端から延出する第1延出端部と、前記第2囲み区間の一端から延出する第2延出端部とからなり、
    前記延出部の他方は、前記第1囲み区間の他端から延出する第3延出端部と、前記第2囲み区間の他端から延出する第4延出端部とからなり、
    前記第1延出端部の端部と前記第2延出端部の端部とを互いに電気的に接続するように溶接によって形成された第1接続部と、
    前記第3延出端部の端部と前記第4延出端部の端部とが一体的に連続して形成され、前記第3延出端部と前記第4延出端部とを互いに電気的に接続する第2接続部とを備え
    前記係合凸部は、前記囲み部に臨み前記係合溝の深さ方向に配置される環状の
    囲み凸部と、
    前記囲み凸部から径方向外側に延出し、前記深さ方向において前記延出部の少
    なくとも一部に臨むように配置される延出凸部と、
    を備え、
    前記第1及び第2接続部は、前記深さ方向において前記延出凸部に対向することなく、前記延出部の延出方向において前記延出凸部の外側となる位置に設けられることを特徴とするケースの接合構造。
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