JP7017414B2 - 重質炭化水素又は分子に極性を与える元素を含む系に生成したスラッジ及び硬質化皮膜除去用の洗浄液組成物、ならびにそれを用いた洗浄方法 - Google Patents

重質炭化水素又は分子に極性を与える元素を含む系に生成したスラッジ及び硬質化皮膜除去用の洗浄液組成物、ならびにそれを用いた洗浄方法 Download PDF

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Description

本発明は、重質炭化水素又は分子に極性を与える元素を含む系に生成したスラッジ及び硬質化皮膜除去用の洗浄液組成物、ならびにそれを用いた洗浄方法に関する。
炭化水素を反応成分とする化学プロセスやコークス炉ガス(Coke Oven Gas:COG)精製プロセス等に発生する強固な汚れを除去するためには、一般に、洗浄剤を用いた化学洗浄が適用される。
しかし、汚れは、プロセス機器を構成する炭素鋼等の材料の腐食物(硫化膜や酸化膜)や原料由来の無機物が混在して安定化していることが多く、従来の洗浄剤では有機分(油分)のみが溶解あるいは乳化除去されるにとどまり、プロセス機器の内部に固着した汚れすべてを除去することはできず、完全に清浄になるとは言い難い。そのため、洗浄剤を用いた化学洗浄後に、さらにウォータージェット洗浄等の物理洗浄が必要になる場合も多く、手間とコストがかかる。
固着した被除去物を除去するための洗浄剤としては、例えば、液晶パネルの配向膜を剥離するためのもの(特許文献1)や、注型重合したポリウレタンを除去するためのもの(特許文献2)が開示されている。しかし、炭化水素を反応成分とする化学プロセスやCOG精製プロセス等のプロセス中に発生した強固な汚れを有効に除去できる洗浄剤及び洗浄方法は知られていない。
特開2008-7660号公報 特開平5-278041号公報
COG精製プロセスは、高温かつ還元雰囲気で生成されたCOGから、多量に含まれるタールやピッチのような重質油成分、シアン系化合物や硫化水素のような有害物等を順に除去して、ガスをクリーン化するプロセスである。
本発明者らは、COG精製プロセスのいずれの機器においても、スラッジ(固形凝集物)の生成、付着や堆積が多く、また硬質化した皮膜が形成されていることも多いことを見出した。その結果、伝熱効率等の装置効率が低下してしまうため、いかにスラッジや皮膜を効率よく完全に除去するかが課題である。COGプロセスは、あらゆる化学プロセスの中で最も汚れる系である。COGプロセスを始めとする重質炭化水素油が存在する系において、安定した連続運転を達成するための洗浄技術が求められる。
本発明の目的は、重質炭化水素又は分子に極性を与える元素を含む系に生成したスラッジ及び硬質化皮膜を除去するために有効である新規な洗浄液組成物と、それを用いた洗浄方法を提供することである。
本発明によれば、以下の重質炭化水素又は分子に極性を与える元素を含む系に生成したスラッジ及び硬質化皮膜除去用の洗浄液組成物等が提供される。
1.ジメチルスルホキシド、水酸化カリウム、及び水を含む、重質炭化水素又は分子に極性を与える元素を含む系に生成したスラッジ及び硬質化皮膜除去用の洗浄液組成物。
2.前記ジメチルスルホキシドの含有量が、前記ジメチルスルホキシド、前記水酸化カリウム、及び前記水の全重量に対して、10~85重量%であり、
前記水酸化カリウムの含有量が、前記ジメチルスルホキシド、前記水酸化カリウム、及び前記水の全重量に対して、5~30重量%であり、
前記水の含有量が、前記ジメチルスルホキシド、前記水酸化カリウム、及び前記水の全重量に対して、10~60重量%である、
1に記載の洗浄液組成物。
3.前記ジメチルスルホキシドの含有量が、前記ジメチルスルホキシド、前記水酸化カリウム、及び前記水の全重量に対して、40~85重量%であり、
前記水酸化カリウムの含有量が、前記ジメチルスルホキシド、前記水酸化カリウム、及び前記水の全重量に対して、5~25重量%であり、
前記水の含有量が、前記ジメチルスルホキシド、前記水酸化カリウム、及び前記水の全重量に対して、10~35重量%である、
1又は2に記載の洗浄液組成物。
4.前記ジメチルスルホキシドが、使用済みの洗浄液組成物を蒸留することにより回収して再利用したジメチルスルホキシドを含む、1~3のいずれかに記載の洗浄液組成物。
5.さらにアルコールを含む、1~4のいずれかに記載の洗浄液組成物。
6.前記アルコールの含有量が、前記ジメチルスルホキシド、前記水酸化カリウム、及び前記水の合計を100重量部としたときに、1~10重量部である、5に記載の洗浄液組成物。
7.さらにN-メチルピロリドンを含む、1~6のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
8.前記N-メチルピロリドンの含有量が、前記ジメチルスルホキシド、前記水酸化カリウム、及び前記水の合計を100重量部としたときに、5~30重量部である、7に記載の洗浄液組成物。
9.1~8のいずれかに記載の洗浄液組成物を用いる、重質炭化水素又は分子に極性を与える元素を含む系に生成したスラッジ及び硬質化皮膜の洗浄方法。
10.前記洗浄液組成物を、洗浄すべきプロセス中に往復動式ポンプを用いて流通させる9に記載の洗浄方法。
11.前記洗浄液組成物を乱流状態でスラッジ及び硬質化皮膜と接触させる9又は10に記載の洗浄方法。
12.前記洗浄液組成物を、0.4~2m/sの線速度で、洗浄すべきプロセス中に流通させる9~11のいずれかに記載の洗浄方法。
本発明によれば、重質炭化水素又は分子に極性を与える元素を含む系に生成したスラッジ及び硬質化皮膜を除去するために有効である新規な洗浄液組成物と、それを用いた洗浄方法を提供できる。
図1は、本発明の洗浄液組成物の洗浄性を示す図である。
[洗浄液組成物]
本発明の洗浄液組成物は、重質炭化水素又は分子に極性を与える元素を含む系に生成したスラッジ及び硬質化皮膜を除去するためのものであって、ジメチルスルホキシド(DMSO)、水酸化カリウム(KOH)、及び水を含む。
本発明の洗浄液組成物は、ジメチルスルホキシド、水酸化カリウム、及び水という特定の成分を含むことにより、従来、除去することが困難であった、重質炭化水素が存在する系に生成したスラッジ及び硬質化皮膜を除去できる。各成分が相乗的に機能することにより、有機分(油分)、無機分、塩類のほか、軽微に発錆した材料表面も同時に洗浄できる性能を有し、安定化している汚れを確実かつ効率的に除去できる。
ここで材料表面とは、例えば、プロセスを構成する機器の材料表面をいい、材料としては、例えば、炭素鋼が挙げられる。本発明の洗浄液組成物によれば、プロセス機器の材料表面に発生した、鉄錆(Fe)や酸化銅(CuO)も除去できる。
本発明の洗浄液組成物は、重質炭化水素が存在する系に生成したスラッジ及び硬質化皮膜を除去するのに適しているが、除去できるスラッジ及び硬質化皮膜は、重質炭化水素が存在する系に生成したものだけに限定されない。重質炭化水素が存在する系では、汚れ生成の化学的要因として、例えば、炭素(C)や水素(H)の不安定な結合形態や分子全体の構造的偏り等が考えられる。
一方、自然界の油や石炭は常に混合物であり、分子に極性を与える元素が必ず含まれる。分子に極性を与える元素とは、電気陰性度の比較的高い硫黄(S)、窒素(N)、酸素(O)等である。分子に極性を与える元素を含む化合物が存在する系では、その分子に生ずる分極性(即ち、不安定さ)が要因となり、スラッジや硬質化皮膜の汚れが生成する。分子に極性を与える元素を主鎖又は官能基に含む化合物が存在する系は、重質炭化水素が存在する系だけに限定されず、例えば、食品やバイオマス等のタンパク質が存在する系にも当てはまる。分子に極性を与える元素を含む化合物として、例えば、硫化水素、アンモニア、各種アミン等が挙げられる。
したがって、本発明の洗浄液組成物の適用範囲は非常に広く、除去できるスラッジ及び硬質化皮膜は、特定の系に限定されない。本発明の洗浄液組成物は、少なくとも、重質炭化水素又は分子に極性を与える元素を含む系に生成したスラッジ及び硬質化皮膜を除去するためのものである。
本発明において「スラッジ及び硬質化皮膜」とは、反応、蒸留、抽出、分離、精製等の化学プロセスにおいて生じたスラッジ及び硬質化皮膜であり、例えば、複数種の炭化水素成分が結合又は重縮合した重質成分から構成されるものをいう。スラッジ及び硬質化皮膜は、発生するプロセスに依存して、重質油成分、それがさらに重縮合又はコーク化した成分、水分、炭化水素以外の硫黄や窒素を含む成分、バイオマス(動植物)等を含み得る。さらに他の成分を含んでいてもよい。
「スラッジ」は、プロセス内に堆積したり、プロセスの機器表面に付着したりした、固形の凝集物をいい、「硬質化皮膜」は、プロセスの機器表面に付着した薄膜状の硬化物をいうものとする。
ジメチルスルホキシドは、スラッジ及び硬質化皮膜中の油分を溶解する。ジメチルスルホキシドは水及び油に可溶であり、水を添加することで塩の溶解性を発現する。通常、有機溶剤は、塩の溶解性を持たないが、ジメチルスルホキシドは塩の溶解性を発現し得る点で、スラッジ及び硬質化皮膜中に塩を含む場合に有利である。ジメチルスルホキシドは水に可溶であるため、スラッジ及び硬質化皮膜中に水が混入している場合でも、ジメチルスルホキシドの存在により、スラッジ及び硬質化皮膜と洗浄液組成物との接触性(濡れ性)が良好に維持される。一般に、水や蒸気(凝縮水)は、例えば化学反応プロセスを停止・開放させる際に使用されるものである。
ジメチルスルホキシドの凝固点は19℃であり、水を添加すると0℃に低下する。したがって、本発明の洗浄液組成物は、0℃以上の周囲温度において使用することができる。本発明の洗浄液組成物は、適宜加温して用いてもよい。
ジメチルスルホキシドの含有量は、ジメチルスルホキシド、水酸化カリウム、及び水の合計重量に対して、例えば、10~85重量%であり、好ましくは40~85重量%であり、より好ましくは50~80重量%である。
水酸化カリウムは、後述する水に溶解して、水酸化カリウム水溶液として洗浄液組成物中に存在する。水酸化カリウムは、スラッジ及び硬質化皮膜中の油分を洗浄液組成物中に乳化する。具体的には、スラッジ及び硬質化皮膜中に含まれる分子中に極性を有する炭化水素と水酸化カリウムとの反応により、ケン化反応が起き、炭化水素骨格(構造)が維持された界面活性能を有する物質が生成される。結果として、本発明の洗浄液組成物は、スラッジ及び硬質化皮膜との馴染みが非常に良く、高い洗浄効果を発揮できる。また、水酸化カリウム水溶液は強アルカリであるため、反応性が高く、例えばスラッジ及び硬質化皮膜中の無機成分や(プロセス機器の)酸化した金属材料表面との間で化学反応を起こし、その結果、材料表面も清浄化される。さらに高濃度の水酸化カリウムはスラッジ及び硬質皮膜への浸透性が高く、材料表面からそれらを剥離させる特有の機能を持つ。
水酸化カリウムと水酸化ナトリウムは物性や化学特性が殆ど同じであることから、洗浄剤の分野では、従来、これらは同等のものと考えられ、水酸化ナトリウムで洗浄できない汚れは水酸化カリウムでも同様であると考えられる傾向があった。そのため、より安価な水酸化ナトリウムを使用する場合が多く、(人に対して)より危険性の高い水酸化カリウムを積極的に選択することは稀であった。
しかし、本発明者らは、重質炭化水素又は分子に極性を与える元素を含む系に生成した、非常に強固なスラッジ及び硬質化皮膜、即ち、水酸化ナトリウムでは洗浄できない汚れに対して、ジメチルスルホキシドと水酸化カリウムの組み合わせが有効であることを見出した。また、洗浄対象のスラッジ及び硬質化皮膜に依存して、洗浄液組成物中の水酸化カリウムの含有量(水酸化カリウムの濃度)が重要であり、低濃度では洗浄性がない場合でも、高濃度とすればそれが発現し、かつ汚れを表面から剥離させる機能があることを見出した。
従来は化学洗浄によりスラッジは除去できたとしても、重縮合や硫化等が複合的に起こって安定化したような硬質化皮膜までは除去できなかった。硬質化皮膜は、熱フラックスの抵抗となるため、機器材料への蓄熱を引き起こし、オーバーヒートにつながる要因ともなる。本発明の洗浄液組成物によれば、スラッジだけでなく、硬質化皮膜も除去することが可能となる。
水酸化カリウムの含有量は、ジメチルスルホキシド、水酸化カリウム、及び水の合計重量に対して、例えば、5~30重量%であり、好ましくは5~25重量%であり、より好ましくは6~25重量%である。
水は、スラッジ及び硬質化皮膜中の塩分を溶かす。また、スラッジ及び硬質化皮膜中の水分と親和する。
水の含有量は、ジメチルスルホキシド、水酸化カリウム、及び水の合計重量に対して、例えば、10~60重量%であり、好ましくは10~35重量%であり、より好ましくは14~35重量%である。
本発明の洗浄液組成物は、さらに、アルコールを含んでいてもよい。アルコールの存在により、主としてジメチルスルホキシドを含む有機相と、主として水酸化カリウムを含む水相との親和性を向上できる。また、さらに、スラッジ及び硬質化皮膜と、有機相及び水相との親和性を向上できる。
また、本発明の洗浄液組成物を用いてスラッジ及び硬質化皮膜を洗浄する過程で、汚れ成分が洗浄され、洗浄液組成物中に溶解されるにつれ、スラッジ及び硬質化皮膜と洗浄液組成物との界面が変化して洗浄効率に影響を与える。実際に洗浄する場合、汚れが未知、油分が少ない、油分がアロマ系(芳香族化合物)の重合物である等が予想された場合は、アルコールを加えることが有効である。アルコールが存在することにより、洗浄液組成物中に溶解され分散された油分が界面化学的に安定化され(親和性向上)、その結果、油分分散が進行すると考えられる。
アルコールとしては、例えば、炭素数1~5の低級モノアルコール又はジオール、芳香族アルコール等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、又は、2種以上を組み合わせて用いてもよい。好ましくは、ジオール、芳香族アルコールであり、より好ましくは、芳香族アルコールである。
アルコールの含有量は、ジメチルスルホキシド、水酸化カリウム及び水の合計を100重量部として、例えば、1~10重量部であり、好ましくは3~8重量部であり、より好ましくは5~7重量部である。
本発明の洗浄液組成物は、さらに、N-メチルピロリドンを含んでいてもよい。N-メチルピロリドンは、ジメチルスルホキシドと同様にスラッジ及び硬質化皮膜中の油分を溶解すると考えられるが、汚れ(スラッジ及び硬質化皮膜)中の重質分の割合が高いほど、その成分と親和し、洗浄速度を向上させる添加効果が認められる。
N-メチルピロリドンの含有量が、ジメチルスルホキシド、水酸化カリウム及び水の合計を100重量部として、例えば、5~30重量部であり、好ましくは5~20重量部であり、より好ましくは10~15重量部である。
本発明の洗浄液組成物は、所定量のジメチルスルホキシド、水酸化カリウム、及び水を混合することにより調製できる。水酸化カリウムは潮解性があるため、固体ではなく、適当な濃度の水溶液(例えば、30%水酸化カリウム溶液)を用いることが好ましい。混合する順序は特に限定されないが、例えば、水酸化カリウムを水に溶解し、得られた水酸化カリウム水溶液にジメチルスルホキシドを添加することができる。混合は、既知の任意の手段で行えばよい。
水酸化カリウムを水溶液として扱う場合、ジメチルスルホキシドと水酸化カリウム水溶液を混合すると、ジメチルスルホキシドと水は二層に分離する。このとき水の一部がジメチルスルホキシド側に移行するので、水層中の水酸化カリウム濃度が濃縮される。
例えば、ジメチルスルホキシドと30%水酸化カリウム水溶液を8:2の容積比で混合した場合、重量割合はジメチルスルホキシド:水酸化カリウム:水=77:7:16となるが、混合により水酸化カリウム水溶液から水がジメチルスルホキシド側に引き抜かれ、水酸化カリウム水溶液層の水酸化カリウム濃度は約50%に濃縮される。
これにより、高濃度の水酸化カリウムを含む水層が汚れに対して作用することとなり、高い洗浄効果を得ることができるとともに、危険な高濃度の水酸化カリウム水溶液をジメチルスルホキシド中に分散させることで、洗浄液全体としての安全性や取扱い性を確保することができる。
本発明の洗浄液組成物は、静置すると二層に分離する。上層が、主としてジメチルスルホキシドを含む有機層であり、下層が、主として水酸化カリウムを含む水層である。ジメチルスルホキシドは水親和性が非常に高いため、水層の水は有機相側に移行する。水層から有機層への水の移行が進行することにより、有機層側のジメチルスルホキシドの引火点(89℃、タグ密閉法による)は消失し(本発明者らは、ジメチルスルホキシドと水の混合系で水が約13重量%以上存在すると引火点が消失することを確認した。)、水層側の水酸化カリウムは、溶液の状態を維持できる最大濃度まで濃縮される。このとき、例えば、水層中の水酸化カリウム濃度は50~60重量%となり、水層は、洗浄液組成物の全体積に対して、8~10体積%程度となる。
本発明の洗浄液組成物は、洗浄に用いると、スラッジ及び硬質化皮膜中の油分が洗浄液組成物中に溶解し、あるいは分散することで有機相と水相の界面状態が変化して、洗浄液組成物が二層化しなくなり、見かけ単層となってより確実にスラッジ及び硬質化皮膜に接触する性状に変化する。
本発明の洗浄液組成物は、溶剤の溶媒和による油分溶解、アルカリの乳化(生成した界面活性剤にもよる)による油分分散、高濃度アルカリによる化学反応、汚れの形状崩壊と表面からの剥離、軽微な鉄錆の除去、等を1液で同時に達成できる多機能性と、汚れの種類を選ばない万能性を有する。さらに、汚れを利用して上記機能を向上できるという特異性も有している。
一般的には、2層分離する洗浄液は扱いにくく、その使い難さから実用されることは殆どない。また、60%程度のアルカリ剤の使用も危険性から同様である。しかしながら、本発明の洗浄液組成物は、汚れによって液がしだいに単層となり、アルカリも高濃度であるが液中に滴状で存在し、全体からみれば量は少なく、危険性もかなり低減されているといえる。
本発明の洗浄液組成物は、重質炭化水素系スラッジを洗浄するために使用した後に、蒸留することにより、ジメチルスルホキシドを回収して再利用することができる。即ち、本発明に洗浄液組成物に使用するジメチルスルホキシドは、使用済みの洗浄液組成物を蒸留することにより回収して再利用したジメチルスルホキシドを含んでいてもよい。
ジメチルスルホキシドの再利用により、洗浄により生ずる廃液を少なくできる。
[洗浄液組成物を用いた洗浄方法]
本発明の洗浄方法は、重質炭化水素油が存在する系に生成したスラッジ及び硬質化皮膜の洗浄方法であって、前記説明した本発明の洗浄液組成物を用いるものである。本発明の洗浄液組成物を用いて洗浄することにより、一般に洗浄が極めて困難で安定化しているスラッジ及び硬質化皮膜を確実かつ効率的に除去できる。
洗浄は、具体的には、洗浄すべきプロセス中に本発明の洗浄液組成物を流通させればよい。プロセス中に洗浄液組成物を流通させることにより、機器の内部表面に固着するスラッジ及び硬質化皮膜に洗浄液組成物を接触させることができる。ウォータージェット洗浄等の物理洗浄では、機器内部の構造により、ジェットが届きにくかったり、当たりが弱くなったりすると、スラッジや硬質化皮膜を確実には洗浄できないが、本発明の洗浄方法によれば、物理洗浄より機器内部の構造による影響を受けにくい。
本発明の洗浄方法では、洗浄液組成物を乱流状態でスラッジ及び硬質化皮膜と接触させることが好ましい。さらに液の循環には圧力が変動する往復動式ポンプを使用することが好ましい。これは液による汚れのいわばハンマリング効果を狙ったものであり、より効率的に洗浄できるためである。
また、本発明の洗浄方法では、洗浄液組成物を、例えば0.4~2m/s、好ましくは0.4~1m/s、より好ましくは1m/sの線速度で、洗浄すべきプロセス中に流通させることが好ましい。これにより、より確実・効率的に洗浄できる。
本発明の洗浄液組成物は、静置すると二層に分離するが、循環洗浄に使用するポンプ吸入ライン端位置を適正化することにより、水酸化カリウムを含む重い水相を滴状として洗浄液組成物全体に分散させることができる。水相においては水酸化カリウムが濃縮されており、この高濃度の水酸化カリウムが洗浄の開始剤あるいは促進剤として機能する。さらに、ジメチルスルホキシド、水、及び任意成分のそれぞれの機能が相乗的に働く。その結果、従来全く洗浄できなかった汚れ(特に硫黄や炭素からなる硬質化皮膜)が除去できるようになる。
洗浄を続けると、スラッジ及び硬質化皮膜中の油分が洗浄液組成物中に溶解し、分散することにより、界面が変化して、洗浄液組成物が二層化しなくなり、見かけ単層となってより確実にスラッジ及び硬質化皮膜に接触する性状に変化する。
以下、実施例により、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。
試験例1
1年間の運転を経てCOG精製プラント実機に付着した汚れ(スラッジと硬質皮膜を含む)を物理的に採取し、トルエンを用いて処理した。具体的には、汚れを50倍量のトルエン中に添加し、30分間超音波処理したのち、ろ過して得られた残渣を乾燥した。トルエンによる処理で溶解しない残渣を、表1に示す種々の洗浄液組成物で洗浄し、洗浄特性を評価した。洗浄は、スラッジ残渣を、洗浄液組成物を入れた容器に浸漬し、室温で容器を2時間振とうすることにより行った。結果を表1に示す。
洗浄特性は、濡れ性、溶解性、分散性、洗浄性を定性的に評価し、「効果が顕著である」を+++、「効果がある」を++、「効果がわずかにある」を+、「効果がみられない」を-とした。
濡れ性は、洗浄液組成物と汚れ(スラッジ及び硬質化皮膜)との接触性である。
溶解性は、洗浄液組成物による汚れ(スラッジ及び硬質化皮膜)を溶解する能力である。
分散性は、洗浄液組成物中に汚れ(スラッジ及び硬質化皮膜)を分散させる能力である。
洗浄性は、付着した汚れ(スラッジ及び硬質化皮膜)を洗浄して落とす能力であり、溶解性と分散性を足し合わせた特性である。
Figure 0007017414000001
一般的な有機溶媒であるトルエンは油分を溶解除去する効果があると考えられる。トルエンによっても洗浄(溶解)されない強固な汚れ(残渣)に対して、実施例1の洗浄剤組成物はすぐれた洗浄特性を示した。
試験例2
1年間の運転を経てCOG精製プラント実機に付着した汚れ(スラッジと硬質皮膜を含む)を物理的に採取し、表2に示す種々の洗浄液組成物で洗浄し、洗浄特性を評価した。洗浄は、実機から採取した汚れをガラス製容器の壁面に付着させた後、洗浄液組成物を入れ、室温で容器を2時間振とうすることにより行った。結果を表2に示す。
洗浄特性の評価は、試験例1と同様に行った。
Figure 0007017414000002
実施例2の洗浄液組成物は、トルエンで処理していない油分を含む汚れに対しても、すぐれた洗浄特性を示した。
比較例2の洗浄液組成物は、同様にすぐれた洗浄特性を示した。しかし、ジメチルスルホキシドは凝固点が19℃であるため、洗浄の周囲環境の温度に制約があり、適用が制限されてしまう。また、後述する試験例3の比較例5では、汚れの再付着がみられた。
比較例3の洗浄液組成物は、洗浄後の洗浄液に呈色がみられ、溶解性(又は乳化分散性)にわずかに効果がみられたが、総合的な洗浄特性はすぐれた効果は得られなかった。
試験例3
1年間の運転を経てCOG精製プラント実機に付着した汚れ(スラッジと硬質皮膜を含む)を物理的に採取し、表3に示す種々の洗浄液組成物で洗浄し、洗浄特性を評価した。洗浄は、実機から採取した汚れ90mgをガラス製容器の壁面に付着させた後、洗浄液組成物5mlを入れ、室温で容器を2時間振とうすることにより行った。
洗浄後に洗浄液中に分散した固形分をろ過、秤量し、分散分(重量%)とした。
洗浄後に容器壁面に付着している固形物を秤量し、残留分(重量%)とした。残留分は、洗浄開始前から洗浄後まで容器壁面に付着したままの固形物と、洗浄により一旦洗浄液中に分散したものの容器壁面に再付着した固形物を含む。
洗浄前の汚れから分散分と残留分を控除したものを、溶解分(重量%)とした。
分散分と溶解分とを加算して、洗浄分(重量%)とした。
ろ過後に容器を水洗して、水洗性を評価した。
結果を表3に示す。
Figure 0007017414000003
実施例3~5の洗浄液組成物は、いずれも洗浄効果を示した。なかでも実施例5の洗浄液組成物は、すべての汚れを溶解ないし分散して洗浄した。また、水洗性も良好で、溶解した油分や固形物が水洗により再び壁面に再付着して表面を汚すことはなかった。
比較例4の洗浄液組成物は、汚れの濡れ性が乏しく、洗浄効果が得られなかった。
比較例5の洗浄液組成物は、水洗により汚れの析出がみられた。
プラント実機において洗浄を行う際、洗浄に用いた洗浄液全てを排水することは事実上不可能であり、洗浄後にはある程度の量の洗浄液がプラント実機内に残留し、この残留液を含む状態で次の工程である水洗を行うのが通常である。本試験例では、洗浄液による洗浄後に容器内から洗浄液を抜いたが、容器の壁面や底面に僅かに洗浄液が残留した状態で水洗を行い、水洗性を評価した。比較例5では、汚れのすべてを洗浄液中に溶解又は分散できていたが、その後の水洗により、容器内に残留した僅かな洗浄液中に溶解していた汚れ油分が、溶解状態を保てなくなり、容器の壁面に再付着する様子が観察された。
実施例6
1年間の運転を経たCOG精製プラント実機のプロセス内に、ジメチルスルホキシド(蒸留再生物を含む):水酸化カリウム:水=77:7:16(重量基準)の組成の洗浄液組成物を張り込み、室温で一晩浸漬した。その後、50℃以下で15時間、往復動ポンプを使って流通させた。洗浄液組成物の線速度は0.4~1.0m/sとした。
洗浄液組成物の流通後、水を流通させて水洗を行ったうえでプロセスの機器を開放し、汚れ(スラッジ及び硬質化皮膜)が固着していないことを確認した。
試験例4
ジメチルスルホキシド:水酸化カリウム:水=77:7:16(重量基準)の組成の洗浄液組成物(実施例7)と、ジメチルスルホキシド:水酸化カリウム:水:N-メチルピロリドン=62:7:16:15(重量基準)の組成の洗浄液組成物(実施例8)とを用いて、洗浄試験を行った。
具体的には、1年間の運転を経て重質油精製プラント実機に付着した汚れ(スラッジと硬質皮膜を含む)を物理的に採取し、20mLのサンプル瓶に入れた。このサンプル瓶を減圧加温(1mmHg、160℃)下に置き、汚れ上面を平滑に成形してから、汚れの重量(W)を測定した。汚れ上面を平滑にしたのは、後の洗浄性の比較において汚れの接液表面の違いをなくして洗浄液組成物の違いによる評価をするためである。
次いで、サンプル瓶に洗浄液組成物10mLを入れ、室温下、200rpmで、一定時間、サンプル瓶を振とうすることにより洗浄してから洗浄液を抜き出し、残留した汚れの重量(W)を測定し、汚れ除去率(重量%)=(1-W/W)×100を算出した。
次いで、抜き出した洗浄液を再びサンプル瓶に戻し、洗浄を行い、汚れ除去率の経時的な変化を比較して洗浄性を評価した。
実施例7、8の洗浄液組成物はともに良好な洗浄性を示した。N-メチルピロリドンを含む実施例7の洗浄液組成物は、N-メチルピロリドンを含まない実施例8の洗浄液組成物に比べて、汚れの除去に要する時間が短く、高い洗浄性を示した。
本発明の洗浄液組成物及び洗浄方法は、重質炭化水素又は分子に極性を与える元素を含む系に生成したスラッジ及び硬質化皮膜を洗浄するために使用できる。特に、コークス炉ガス精製プロセスに好適に適用できるが、他の種々のプロセスにも適用できる。
上記に本発明の実施形態及び/又は実施例を幾つか詳細に説明したが、当業者は、本発明の新規な教示及び効果から実質的に離れることなく、これら例示である実施形態及び/又は実施例に多くの変更を加えることが容易である。従って、これらの多くの変更は本発明の範囲に含まれる。
この明細書に記載の文献及び本願のパリ優先の基礎となる日本出願明細書の内容を全てここに援用する。

Claims (9)

  1. 重質炭化水素を含む系又は分子に極性を与える元素を含む系に生成したスラッジ及び硬質化皮膜を洗浄するための洗浄液組成物であって、
    前記分子に極性を与える元素が、硫黄、窒素、又は酸素であり、
    前記洗浄液組成物は、ジメチルスルホキシド、水酸化カリウム、及び水を含み、
    記ジメチルスルホキシドの含有量が、前記ジメチルスルホキシド、前記水酸化カリウム、及び前記水の全重量に対して、62~85重量%であり、
    前記水酸化カリウムの含有量が、前記ジメチルスルホキシド、前記水酸化カリウム、及び前記水の全重量に対して、5~30重量%である、前記洗浄組成物。
  2. 前記水酸化カリウムの含有量が、前記ジメチルスルホキシド、前記水酸化カリウム、及び前記水の全重量に対して、5~25重量%であり、
    前記水の含有量が、前記ジメチルスルホキシド、前記水酸化カリウム、及び前記水の全重量に対して、10~35重量%である、
    請求項1に記載の洗浄液組成物。
  3. 重質炭化水素を含む系又は分子に極性を与える元素を含む系に生成したスラッジ及び硬質化皮膜を洗浄するための洗浄液組成物であって、
    前記分子に極性を与える元素が、硫黄、窒素、又は酸素であり、
    ジメチルスルホキシド、水酸化カリウム、及び水のみを含む、前記洗浄液組成物。
  4. 前記ジメチルスルホキシドの含有量が、前記ジメチルスルホキシド、前記水酸化カリウム、及び前記水の全重量に対して、10~85重量%であり、
    前記水酸化カリウムの含有量が、前記ジメチルスルホキシド、前記水酸化カリウム、及び前記水の全重量に対して、5~30重量%であり、
    前記水の含有量が、前記ジメチルスルホキシド、前記水酸化カリウム、及び前記水の全重量に対して、10~60重量%である、
    請求項3に記載の洗浄液組成物。
  5. 前記ジメチルスルホキシドが、使用済みの洗浄液組成物を蒸留することにより回収して再利用したジメチルスルホキシドを含む、請求項1~4のいずれかに記載の洗浄液組成物。
  6. 請求項1~5のいずれかに記載の洗浄液組成物を用いる、重質炭化水素を含む系又は分子に極性を与える元素を含む系に生成したスラッジ及び硬質化皮膜の洗浄方法であって、前記分子に極性を与える元素が、硫黄、窒素、又は酸素である、前記洗浄方法。
  7. 前記洗浄液組成物を、洗浄すべきプロセス中に往復動式ポンプを用いて流通させる請求項6に記載の洗浄方法。
  8. 前記洗浄液組成物を乱流状態でスラッジ及び硬質化皮膜と接触させる請求項6又は7に記載の洗浄方法。
  9. 前記洗浄液組成物を、0.4~2m/sの線速度で、洗浄すべきプロセス中に流通させる請求項6~8のいずれかに記載の洗浄方法。
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