JP7016607B2 - ウレタン樹脂塗料組成物及びコンクリート基材の保護方法 - Google Patents

ウレタン樹脂塗料組成物及びコンクリート基材の保護方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7016607B2
JP7016607B2 JP2016143414A JP2016143414A JP7016607B2 JP 7016607 B2 JP7016607 B2 JP 7016607B2 JP 2016143414 A JP2016143414 A JP 2016143414A JP 2016143414 A JP2016143414 A JP 2016143414A JP 7016607 B2 JP7016607 B2 JP 7016607B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coating composition
mass
coating film
coating
polyisocyanate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016143414A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018012788A (ja
Inventor
康孝 田邉
剛 宮下
弘人 田崎
智行 関
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Toryo KK
Original Assignee
Dai Nippon Toryo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Toryo KK filed Critical Dai Nippon Toryo KK
Priority to JP2016143414A priority Critical patent/JP7016607B2/ja
Publication of JP2018012788A publication Critical patent/JP2018012788A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7016607B2 publication Critical patent/JP7016607B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Description

本発明は、ウレタン樹脂塗料組成物及び該ウレタン樹脂塗料組成物を用いたコンクリート基材の保護方法に関し、特には、1回の塗装で膜厚が100μm以上の長期にわたり耐久性に優れる塗膜を形成することが可能で、環境負荷が小さいウレタン樹脂塗料組成物に関するものである。
コンクリートを保護するために、表面に塗膜を形成し環境因子(例えば水、酸素等)を遮断する方法が用いられる。以下に一例として4つの塗装工程からなるコンクリート保護工法を示す。
(1)プライマー塗装:コンクリート基材にプライマーを塗装し、コンクリート基材とパテの付着性を向上させるとともにコンクリート基材表層の脆弱な部分を補強する工程。
(2)パテ塗装:工程(1)より補強されたコンクリート基材に顔料を多く含む塗料を塗装し、パテ層を形成し、コンクリート基材の空隙を埋め、表面を平滑にする工程。
(3)中塗り塗装:パテ層に中塗り塗料を塗装し、防食性が付与できる連続層として中塗り塗膜を形成する工程。ここで、中塗り塗料としては、エポキシ樹脂塗料を使用する場合が多い。
(4)上塗り塗装:中塗り塗膜に上塗り塗料を塗装する工程。
エポキシ樹脂は、通常、基材に対する付着性が良好であり、プライマー塗装、パテ塗装及び中塗り塗装に用いられる塗料の樹脂材料として好適に採用される。しかしながら、エポキシ樹脂は、耐候性が悪いといった欠点を有するため、上塗り塗料を塗装することによって紫外線による劣化を防ぐことが行われている。そのため、コンクリート保護塗膜を形成するために複数回の塗装により塗膜を得る方法が取られてきた(例えば、一般社団法人日本建築学会、「建築工事標準仕様書・同解説 JASS18 塗装工事」、第8版、丸善出版株式会社、2013年3月5日、p.235-239及びp.151-153(非特許文献1)参照)。また、これら塗料には揮発性有機化合物の一種である有機溶剤が含まれており、環境負荷が大きいことが問題となっている。
一般社団法人日本建築学会、「建築工事標準仕様書・同解説 JASS18 塗装工事」、第8版、丸善出版株式会社、2013年3月5日、p.235-239
先に述べたプライマー塗り、パテ塗り、中塗り、上塗りからなるコンクリート保護工法では、少なくとも4工程の施工が必要であり、施工に掛かる日数、費用などが問題となっている。また、これらの工程に使用される塗料には揮発性有機化合物の一種である有機溶剤が含まれており、環境負荷が大きいことが問題となっている。
そこで、本発明の目的は、上記従来技術の問題を解決し、1回の塗装で膜厚が100μm以上の長期にわたり耐久性に優れる塗膜を形成することが可能で、環境負荷が小さいウレタン樹脂塗料組成物を提供することにある。また、本発明の他の目的は、かかるウレタン樹脂塗料組成物を用いたコンクリート基材の保護方法を提供することにある。
本発明者は、まず、コンクリートの保護の目的から使用されていたエポキシ樹脂塗料組成物をウレタン樹脂塗料組成物に置き換えることについて検討した。なぜなら、ウレタン樹脂は、エポキシ樹脂に比べて耐候性に優れるという特徴を有するためである。
次に、ウレタン樹脂塗料組成物によって得られる膜厚を厚くすることについて検討した。なぜなら、膜厚を厚くすることによって耐久性に優れる、すなわち、長期にわたりコンクリートを保護することが可能となるとともに、コンクリートのひび割れに対する追従性も向上すると考えたからである。ところでウレタン樹脂は、例えばポリイソシアネートのイソシアネート基とポリオールの水酸基との反応によってウレタン結合が形成されることで合成されるが、イソシアネート基は、例えば空気中に存在する水や顔料に吸着されている水とも反応し、生じるカルバミン酸から二酸化炭素が発生し、最終的に尿素結合が形成される。このため、膜厚を厚くすればする程、塗膜中に二酸化炭素を由来とする気泡が残存することになり、塗膜の耐久性が低下するといった問題があった。
このような状況下、本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、数平均分子量が300~10,000であり且つ1分子あたりの水酸基の数が2.3~9.0であるポリオールと、イソシアネート基の割合が10.0~20.0質量%であるポリイソシアネートとを用い、さらに水酸基に対するイソシアネート基の量を適正な範囲内とすることにより、膜厚を厚く塗装しても、更には塗膜形成成分中に占める顔料の割合を増やしても、水とイソシアネート基の反応による二酸化炭素の発生が抑えられ、長期間にわたり高い耐久性を有する塗膜を形成することが可能なウレタン樹脂塗料組成物を提供できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明のウレタン樹脂塗料組成物は、塗料組成物中に占める塗膜形成成分の割合が70質量%以上であり、数平均分子量が300~10,000であり且つ1分子あたりの水酸基の数が2.3~9.0であるポリオールと、イソシアネート基の割合が10.0~20.0質量%であるポリイソシアネートとを含み、ポリイソシアネートは、ポリオールの水酸基に対するイソシアネート基が0.5~1.5当量であり、さらに塗膜形成成分中に占める顔料の割合が10質量%を超えて且つ60質量%以下であることを特徴とする。
本発明のウレタン樹脂塗料組成物の好適例においては、温度23℃及び相対湿度50%の雰囲気下で、前記ウレタン樹脂塗料組成物から膜厚300μmの塗膜を形成した場合、該塗膜の水蒸気透過度が10mg/cm・24h以下である。
本発明のウレタン樹脂塗料組成物の他の好適例においては、塗膜形成成分中に占める顔料の割合が30~60質量%である。
本発明のウレタン樹脂塗料組成物の他の好適例において、前記ポリオール及び前記ポリイソシアネートは、それぞれ23℃での粘度が100,000mPa・s以下の液体である。
本発明のウレタン樹脂塗料組成物の他の好適例においては、前記塗料組成物の、せん断速度0.1s-1の粘度が0.1~10,000Pa・sであり、且つせん断速度1,000s-1の粘度が0.05~10Pa・sである。
本発明のウレタン樹脂塗料組成物の他の好適例においては、2液硬化形塗料組成物である。
また、本発明のコンクリート基材の保護方法は、コンクリート基材上に、塗膜を形成するコンクリート基材の保護方法であって、塗膜を形成する塗料が、上記のウレタン樹脂塗料組成物であることを特徴とする。
本発明のコンクリート基材の保護方法の好適例においては、1回の塗装で100μm以上の膜厚で塗膜を形成する。
本発明のウレタン樹脂塗料組成物によれば、1回の塗装で膜厚が100μm以上の長期にわたり耐久性に優れる塗膜を形成することが可能で、環境負荷が小さいウレタン樹脂塗料組成物を提供することができる。
本発明のコンクリート基材の保護方法によれば、長期にわたりコンクリートを保護するとともに、コンクリートのひび割れに対する追従性を有する塗膜によるコンクリート基材の保護方法を提供することができる。
以下に、本発明のウレタン樹脂塗料組成物(以下、単に本発明の塗料組成物とも称する)を詳細に説明する。本発明のウレタン樹脂塗料組成物は、塗料組成物中に占める塗膜形成成分の割合が70質量%以上であり、数平均分子量が300~10,000であり且つ1分子あたりの水酸基の数が2.3~9.0であるポリオールと、イソシアネート基の割合が10.0~20.0質量%であるポリイソシアネートとを含み、ポリイソシアネートは、ポリオールの水酸基に対するイソシアネート基が0.5~1.5当量であり、さらに塗膜形成成分中に占める顔料の割合が10質量%を超えて且つ60質量%以下であることを特徴とする。
なお、本発明においては、ポリオールとポリイソシアネートとの反応によってウレタン樹脂を合成し、塗膜が形成されるため、本発明の塗料組成物をウレタン樹脂塗料組成物と称している。
本発明の塗料組成物は、環境負荷が小さいウレタン樹脂塗料組成物を提供するため、塗膜形成成分の割合が70質量%以上であることを要し、80~100質量%であることが好ましい。塗膜形成成分の割合が70質量%以上であれば、環境負荷が小さいだけでなく、乾燥時に揮発性有機化合物の蒸発に伴う塗膜の収縮が少ないため、厚膜塗装性に優れるという効果も得られる。なお、本発明において、塗膜形成成分とは、塗膜を形成するための塗料組成物中に含まれる成分を意味し、ポリオールやポリイソシアネートの他、必要に応じて配合される体質顔料等が挙げられる。また、本発明においては、塗料組成物を130℃で30分間乾燥させた際に残存する成分を塗膜形成成分として取り扱う。塗料組成物に占める塗膜形成成分の割合(R)(質量%)は、以下の式により求められる。
R=(塗膜形成成分の質量)×100/(塗料組成物の質量)
本発明の塗料組成物は、温度23℃及び相対湿度50%の雰囲気下で該塗料組成物から膜厚300μmの塗膜を形成した場合、該塗膜の水蒸気透過度が10mg/cm・24h 以下であることが好ましい。本発明の塗料組成物は、水とイソシアネート基の反応による二酸化炭素の発生が抑えられており、膜厚300μmの塗膜の水蒸気透過度を10mg/cm・24h 以下にすることが可能であり、塗膜の耐久性をより確実に確保することができる。
本発明のウレタン樹脂塗料組成物をポリプロピレン板に刷毛で膜厚300μmとなるように塗布し、温度23℃相対湿度50%の環境下で168時間乾燥させた塗膜を剥離後、その剥離した塗膜の水蒸気透過度を、温度40℃相対湿度90%の環境下でJIS K7129のA法に規定の感湿センサー法に準拠して測定することができる。なお、本発明において、膜厚とは硬化乾燥後の塗膜の厚みを指す。測定には水蒸気透過率測定装置(スイスリッシー社製「L80-4000J」)を使用できる。
また、水蒸気透過度を測定するための塗膜は、温度、湿度及び塗膜の厚みが上記特定した値である限り、常法に従って形成できる。例えば、塗料の塗布方法は、公知の塗布方法が利用でき、例えば、ハケ塗装、ローラー塗装、コテ塗装、ヘラ塗装、エアースプレー塗装、エアレススプレー塗装等が挙げられ、1回の塗装で膜厚300μmの塗膜を作製する。
水蒸気透過度を測定する際の膜厚は、本発明の塗料組成物の用途を考慮して300μmに設定されている。本発明の塗料組成物でコンクリート基材を塗装することで、長期にわたりコンクリートを保護するとともに、コンクリートのひび割れに対する追従性を有する塗膜によるコンクリート基材の保護方法を提供することができるが、耐久性を確保する観点から、膜厚が100~300μmの塗膜を形成することを想定している。このため、水蒸気透過度を測定する際の膜厚を300μmに設定した。
また、発泡性を評価する塗膜を作成する際の温度及び相対湿度は、それぞれが35℃及び90%に設定されている。この条件は、常温乾燥型塗料の塗装に適する条件(気温10~30℃、相対湿度80%以下 『一般社団法人日本建築学会、「建築工事標準仕様書・同解説 JASS18 塗装工事」、第8版、丸善出版株式会社、2013年3月5日、p151~153』参照)に比べて、高温高湿度である。
高温高湿度になるに従い、イソシアネート基と空気中に存在する水の反応によって二酸化炭素が発生しやすく、塗膜の耐久性が低くなる傾向がある。そのため、温度35℃及び相対湿度90%の条件で発泡が少なく連続した塗膜が得られれば、気温10~30℃、相対湿度80%以下の条件で塗装しても、十分に耐久性のある塗膜が形成できると推測できる。
本発明の塗料組成物は、イソシアネート基の割合が10.0~20.0質量%であるポリイソシアネートを含むことを要する。ポリイソシアネートは、イソシアネート基(NCO基)を複数有する化合物であるが、本発明においては、ポリイソシアネートに占めるイソシアネート基の割合が10.0~20.0質量%であり、好ましくは10.0~15.0質量%である。ポリイソシアネートに占めるイソシアネート基の割合が20.0質量%以下であれば、上記の温度および相対湿度の条件で塗装しても塗膜に発泡がなく耐久性に優れる塗膜が得られる。この理由は明らかでないが、発生する二酸化炭素の量を低く抑えることが可能であり、且つ、架橋密度が高過ぎないため、二酸化炭素が発生しても気泡にならずに塗膜内を移動し、空気中に放散するためと考えられる。また、イソシアネート基の割合が10.0質量%未満であると、不粘着性が十分な塗膜が得られないため好ましくない。
上記ポリイソシアネートは、塗膜形成成分の割合を高める観点から、液体であることが好ましい。具体的には23℃で粘度が100,000mPa・s以下の液体であることが好ましく、23℃で粘度が100~10,000mPa・sの液体であることが更に好ましい。なお、本発明において、ポリイソシアネートの粘度は、液温23℃においてB型粘度計を用いて60rpmで測定された値である。
上記ポリイソシアネートとしては、例えば、脂肪族、芳香族又は芳香脂肪族のポリイソシアネートが含まれ、具体例としては、トリレンジイソシアネート、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、4,4’-メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、イソホロンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート、リジンジイソシアネート等のほか、これらイソシアネート化合物の変性体が挙げられる。変性体の具体例としては、ビウレット変性体、イソシアヌレート変性体、アダクト変性体(例えばトリメチロールプロパン付加物)、アロファネート変性体、ウレトジオン変性体等が挙げられる。特に耐候性の観点からヘキサメチレンジイソシアネートの各種変性体、イソホロンジイソシアネートの各種変性体が好ましい。なお、これらポリイソシアネートは、単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の塗料組成物において、ポリイソシアネートは、ポリオールの水酸基に対してイソシアネート基が0.5~1.5当量であることを要し、0.8~1.2当量であることが好ましい。ポリオールの水酸基に対してイソシアネート基が0.5当量未満であるとポリオールの水酸基過剰となり架橋密度が低下するため、不粘着性や耐溶剤性を満足する塗膜が得られない。また、ポリオールの水酸基に対してイソシアネート基が1.5当量を超えるとイソシアネート過剰となり残存したイソシアネート基が水と反応し二酸化炭素が発生し、塗膜中に泡となり残存し耐久性の高い塗膜が得られないと同時に、塗膜の伸び性が低下する。
本発明の塗料組成物において、塗膜形成成分中に占めるポリイソシアネートとポリオールを合計した割合は、30質量%以上で且つ90質量%未満であることが好ましく、40~80質量%であることが更に好ましい。
本発明の塗料組成物は、数平均分子量が300~10,000、より好ましくは400~2,000であり、且つ1分子あたりの水酸基の数が2.3~9.0、より好ましくは2.5~5.0のポリオールを含むことを要する。なお、ポリオール1分子あたりの水酸基の数(n)は、ポリオールの持つ水酸基価(OHV)と数平均分子量(Mn)から次の計算式により求められる。
n=Mn(g/mol)×OHV(mgKOH/g)/56110
ここで、水酸基価とは、試料1g中の遊離水酸基を無水酢酸で完全にアセチル化した後、それを中和するのに要する水酸化カリウムのmg数である。また、数平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィーによって測定されるポリスチレン換算した数平均分子量である。
ポリオールの数平均分子量が300未満であると、不粘着性が十分な塗膜が得られないため好ましくない。また、数平均分子量が10,000を超えると塗装作業性が不良となるため好ましくない。
ポリオール1分子あたりの水酸基の数が2.3未満であり、且つポリオールの水酸基に対するイソシアネート基が0.5~1.5当量の場合、塗膜の不粘着性が十分な塗膜が得られないため好ましくない。また、1分子あたりの水酸基の数が9.0を超え、且つポリオールの水酸基に対するイソシアネート基が0.5~1.5当量である場合、コンクリートのひび割れに対する追従性が十分でなく、塗膜の耐久性が得られない。
上記ポリオールは、塗膜形成成分の割合を高める観点から、液体であることが好ましい。具体的には23℃で粘度が100,000mPa・s以下の液体であることが好ましく、23℃で粘度が500~5,000mPa・sの液体であることが更に好ましい。なお、本発明において、ポリオールの粘度は、液温23℃においてB型粘度計を用いて60rpmで測定された値である。
上記ポリオールとしては、例えば、アクリルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリウレタンポリオール、ポリエーテルポリオール等が挙げられる。アクリルポリオールは、水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルと重合性不飽和基を有する化合物を共重合して得られる。水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルとしては、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。重合性不飽和基を有する化合物としては、スチレン、ビニルトルエン、(メタ)アクリル酸、フマル酸、マレイン酸、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロニトリル等が挙げられる。これら重合性不飽和基を有する化合物は、単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。ポリエステルポリオールは、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、プロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の多価アルコールと、フタル酸、マレイン酸、トリメリット酸、アジピン酸、グルタル酸、コハク酸、セバシン酸、ピメリン酸、スベリン酸等の多塩基カルボン酸とを脱水縮合反応して得られる。また、大豆油、亜麻仁油、米ぬか油、綿実油、桐油、ひまし油、やし油などの天然油を上記多価アルコールで分解して得られる水酸基含有脂肪酸エステルを多価アルコールの全部又は一部として含むこともできる。ポリウレタンポリオールは、上記多価アルコールと、上述のポリイソシアネートとをアルコール過剰の条件で反応して得られる。また、上記水酸基含有脂肪酸エステルを多価アルコールの全部又は一部として含むこともできる。ポリエーテルポリオールは、例えば、上記多価アルコールや水酸基含有脂肪酸エステルに、エチレンオキシドやプロピレンオキシド等のアルキレンオキシドを付加させて得られる。なお、これらポリオールは、単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の塗料組成物は、例えばコンクリート基材上に形成される下塗り塗膜への紫外線の透過を防ぐ目的で、塗膜形成成分中に占める顔料の割合が10質量%を超えて且つ60質量%以下であり、30~60質量%であることが好ましい。通常、顔料には水分が含まれており、ウレタン樹脂塗料組成物においては、ポリイソシアネートのイソシアネート基と顔料中に含まれる水が反応し、塗膜の耐久性が低下するという問題が起こり得るものの、本発明の塗料組成物によれば、十分な耐久性を確保することができる。
本発明の塗料組成物に用いる顔料としては、着色顔料や体質顔料等の各種顔料が挙げられる。着色顔料としては、例えば、酸化チタン及びカーボンブラック等が好適に挙げられる。また、体質顔料としては、例えば、炭酸カルシウム、シリカ、ホワイトカーボン、アルミナ、水和アルミナ、マグネシア、タルク、クレー、硫酸バリウム、炭酸バリウム、ウォラストナイト、セラミック粉末、ガラス繊維粉末等が挙げられ、これらの中でも、炭酸カルシウム、シリカ、ホワイトカーボン、硫酸バリウムが好ましい。これら顔料は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の塗料組成物は粘度を調整する等の目的で有機溶剤を含んでもよい。有機溶剤としては、例えば、芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、ケトン類、酢酸エステル類、エーテル類、アルコール系溶剤等が挙げられる。これら有機溶剤は、単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。本発明の塗料組成物において、塗料組成物中に占める有機溶剤の割合は、0~30質量%であり、より好ましくは0~20質量%である。塗料組成物中に占める有機溶剤の割合が0~30質量%であれば、含有する揮発性有機化合物の量が少なく、環境負荷が小さいウレタン樹脂塗料組成物を提供することが可能となる。
本発明の塗料組成物には、硬化促進剤、防錆剤、分散剤、消泡剤、脱水剤、レベリング剤、沈降防止剤、ダレ止め剤、防藻剤、防カビ剤、防腐剤、紫外線吸収剤、光安定剤等を必要に応じて適宜配合してもよい
本発明の塗料組成物は、2液硬化形塗料組成物であることが好ましい。本発明の塗料組成物が2液硬化形塗料組成物である場合、通常、ポリオールを含む主剤と、ポリイソシアネートを含む硬化剤の形態を取り、塗装直前に主剤と硬化剤とを混合させる。主剤には、ポリオールの他、必要に応じて適宜選択される各種成分を配合することができる。また、硬化剤には、ポリイソシアネートの他、必要に応じて適宜選択される各種成分を配合することができる。なお、本発明の塗料組成物の粘度を調整するため、主剤と、硬化剤とを混合した後に、有機溶剤を更に加えてもよい。
本発明の塗料組成物は、1回の塗装で膜厚100μm以上の塗膜を形成させる観点から、せん断速度0.1s-1の粘度が0.1~10,000Pa・sであり、且つせん断速度1,000s-1の粘度が0.05~10Pa・sであることが好ましい。それぞれのせん断速度での粘度が上記の範囲内にあることで、塗装作業性、タレ性に優れるため、1回の塗装で膜厚100μm以上の均一な塗膜を容易に形成することが可能となる。なお、本発明において、粘度はTAインスツルメンツ社製レオメーターARESを用い、液温を23℃に調整した後測定される。
次に、本発明のコンクリート基材の保護方法を詳細に説明する。本発明のコンクリート基材の保護方法は、コンクリート基材上に、塗膜を形成するコンクリート基材の保護方法であって、塗膜を形成する塗料が、上記した本発明のウレタン樹脂塗料組成物であることを特徴とする。
本発明のコンクリート基材の保護方法においては、コンクリート基材を上述した本発明のウレタン樹脂塗料組成物で塗装することにより塗膜を形成することになるが、塗装方法は、特に限定されず、既知の塗装手段、例えば、ハケ塗装、ローラー塗装、コテ塗装、ヘラ塗装、エアースプレー塗装、エアレススプレー塗装等が利用できる。なお、コンクリートを保護する塗膜は、1回の塗装で100μm以上の厚みで形成されることが好ましく、また、コンクリートを保護する塗膜の膜厚は、合計で300μm以上であることが好ましい。本発明によれば、1回の塗装で、長期にわたりコンクリートを保護するとともに、コンクリートのひび割れに対する追従性を有する塗膜を形成できるため、少ない工程で施工を行うことも可能であり、施工に掛かる日数、費用などの問題を解決することができる。
上記コンクリート基材は、コンクリートを単体で利用した基材や鉄筋コンクリートを利用した基材であり、その具体例としては、橋脚、橋台、桁、床版、高欄、ドルフィン、トンネル、道路、導水路、貯蔵槽、壁、屋根、バルコニー等の各種コンクリート構造物やその部材等が挙げられる。なお、これらコンクリート基材の表面には、例えば塗料と基材との密着性を向上させる等の目的でプライマーを塗布する場合も多く、また、例えば空隙を埋める等の目的で、下塗り塗膜が形成されている場合も多く、プライマー及び下塗り塗膜形成用塗料としてはエポキシ樹脂系塗料やウレタン樹脂系塗料が好適である。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
<主剤1>
混合器にURIC H-854(伊藤製油社製ポリオール、加熱残分100質量%、数平均分子量800、水酸基価215、1分子あたりの水酸基の数3.0、粘度800mPa・s)を40質量部投入し、酸化チタン5質量部、炭酸カルシウム42質量部を加えて練合した後、BYK-358N(BYK社製レベリング剤)を2.0質量部、BYK-A535(BYK社製消泡剤)を3.0質量部、及びジブチルスズジラウレート(硬化促進剤)を0.2質量部、チヌビン400(BASF社製、ヒドロキシフェニルトリアジン(HPT)系紫外線吸収剤)を2.0質量部、オルソ蟻酸エチル(脱水剤)を3.0質量部それぞれ攪拌環境下で徐々に投入し20分間攪拌を行い、主剤1を調製した。
<主剤2~20>
上記主剤1の調製方法と同様に、以下の表1に示す配合処方に従って主剤2~20を調製した。なお、主剤8において、有機溶剤は練合前に投入した。
Figure 0007016607000001
(注1)AEROSIL 200(日本アエロジル社製親水性フュームドシリカ、ホワイトカーボン、平均粒子径12nm)
(注2)URIC H-81(伊藤製油社製ポリオール、加熱残分100質量%、数平均分子量500、水酸基価340、1分子あたりの水酸基の数3.0、粘度1,200mPa・s)
(注3)URIC H-102(伊藤製油社製ポリオール、加熱残分100質量%、数平均分子量880、水酸基価320、1分子あたりの水酸基の数5.0、粘度1,100mPa・s)
(注4)URIC H-368(伊藤製油社製ポリオール、加熱残分100質量%、数平均分子量700、水酸基価200、1分子あたりの水酸基の数2.5、粘度1,300mPa・s)
(注5)URIC F-40(伊藤製油社製ポリオール、加熱残分100質量%、数平均分子量700、水酸基価240、1分子あたりの水酸基の数3.0、粘度3,900mPa・s)
(注6)URIC HF-2009(伊藤製油社製ポリオール、加熱残分100質量%、数平均分子量2,550、水酸基価44、1分子あたりの水酸基の数2.0、粘度1,500mPa・s)
(注7)URIC H-1830(伊藤製油社製ポリオール、加熱残分100質量%、数平均分子量1,600、水酸基価77、1分子あたりの水酸基の数2.2、粘度1,100mPa・s)
(注8)アクリディック WTU-152(DIC社製ポリオールワニス、加熱残分66質量%、数平均分子量5,100、水酸基価100、1分子あたりの水酸基の数9.1、加熱残分の粘度は100,000mPa・sを超える)
<塗料組成物1>
先に調製した主剤1 64質量部にデュラネートAE700-100(旭化成ケミカルズ社製ヘキサメチレンジイソシアネートのアダクト変性体、加熱残分100質量%、ポリイソシアネートに占めるイソシアネート基の割合11.9質量%、粘度800mPa・s)36質量部を混合撹拌し、塗料組成物1を調製した。ポリオールの水酸基に対するイソシアネート基は1.0当量、塗料組成物1の塗膜形成成分の割合は93.3質量%であった。
<塗料組成物2~60>
上記塗料組成物1の調製方法と同様に、表2~9に示す配合処方に従って塗料組成物2~60を調製した。各塗料組成物の塗膜形成成分の割合は表2~9に示す通りであった。
(注9)デュラネートTSS-100(旭化成ケミカルズ社製ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート変性体、加熱残分100質量%、ポリイソシアネートに占めるイソシアネート基の割合17.6質量%、粘度420mPa・s)
(注10)タケネートD-140N(三井化学社製イソホロンジイソシアネートのビュレット変性体の酢酸エチル溶液、加熱残分75質量%、ポリイソシアネートに占めるイソシアネート基の割合10.5質量%、粘度2500mPa・s)
(注11)デスモジュールE21(バイエル社製芳香族ポリイソシアネート、加熱残分100質量%、ポリイソシアネートに占めるイソシアネート基の割合16.0質量%、粘度5400mPa・s)
(注12)デュラネートTSA-100(旭化成ケミカルズ社製ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート変性体、加熱残分100質量%、ポリイソシアネートに占めるイソシアネート基の割合20.6質量%、粘度500mPa・s)
(注13)デスモジュールN3400(バイエル社製ヘキサメチレンジイソシアネートのウレトジオン変性体、加熱残分100質量%、ポリイソシアネートに占めるイソシアネート基の割合21.8質量%、粘度175mPa・s)
<実施例1~43、比較例1~19>
該塗料組成物1~62の塗装作業性、タレ限界、発泡性、不粘着性、水蒸気透過度、伸び性、耐候性を測定及び評価した。結果を表2~9に示す。
<塗装作業性>
コンクリート基材の水平面にパテ材又は塗料組成物を膜厚300μmとなるようにヘラで塗装し、下記の基準に従って評価した。このコンクリート基材は、表面が平滑な基材が、JIS A 5372:2004(プレキャスト鉄筋コンクリート製品)に規定するU形ふた、呼び名1種(400×600×60mm)を用いた。
〇:塗料組成物を容易に塗りつけられ、均一に仕上がり、規定の膜厚に容易に塗装できる。
△:塗料組成物を容易に塗りつけられ、均一に仕上がるが、規定の膜厚に容易に塗装できない。
×:塗料組成物を容易に塗りつけられない、または均一に仕上がらない。
<タレ限界>
ポリプロピレン板(厚み150mm、幅70mm)の垂直面に、下塗塗料組成物をヘラでタレが生じるまで塗装し、温度23℃相対湿度50%で168時間乾燥させた後、基材上端から20mmの位置の膜厚をタレ限界とした。なお、膜厚は塗膜を基材から剥離し、ノギスを用いて測定した。
<発泡性>
ポリプロピレン板(厚み150mm、幅70mm)に塗料組成物を膜厚700μmとなるようにヘラで塗装し、温度35℃相対湿度90%で168時間乾燥させた塗膜について、基材に対し垂直に断面をとり、泡のない連続膜が得られている塗膜の表面積が占める割合を求め、その割合について下記の基準に従って評価した。
◎:70%以上である。
○:50%以上で且つ70%未満である。
×:50%未満である。
<不粘着性>
ガラス板に調製した塗料組成物を膜厚700μmとなるようにヘラで塗装し、温度35℃相対湿度90%で168時間乾燥させた塗膜に砂を撒き、刷毛で払い落とした際に塗膜に砂が残存するかを観察し、下記の基準に従って評価した。
〇:砂が残存しない。
×:砂が残存する。
<水蒸気透過性>
本発明のウレタン樹脂塗料組成物をポリプロピレン板に刷毛で膜厚300μmとなるように塗布し、温度23℃相対湿度50%の環境下で168時間乾燥させた塗膜を剥離後、その剥離した塗膜の水蒸気透過度を、温度40℃相対湿度90%の環境下でJIS K7129のA法に規定の感湿センサー法に準拠して測定した。測定には水蒸気透過率測定装置(スイスリッシー社製「L80-4000J」)を用い、下記の基準に従い評価した。
◎: 水蒸気透過度が5mg/cm・24h 以下である。
〇: 水蒸気透過度が5mg/cm・24h より大きく、10mg/cm・24h 以下である。
△:水蒸気透過度が10mg/cm・24h より大きく、30mg/cm・24h 以下である。
×: 水蒸気透過度が30mg/cm・24h よりも大きい。
<耐久性(伸び性)>
JSCE-K 532-2010に基づき作製した基板に、調製した塗料組成物を刷毛で膜厚300μmとなるように塗装し、気温23℃相対湿度50%の条件で28日乾燥させた試験体について、島津製作所社製オートグラフAG-100KN I型を用いJSCE-K 532-2010に定められた試験条件で引っ張り試験を行って、下記の基準に従って評価を行った。
◎:塗膜の破断距離が0.9mm以上
〇:塗膜の破断距離が0.6mm以上で且つ0.9mm未満
×:塗膜の破断距離が0.6mm未満
<耐久性(耐候性)>
試験板に対して、JIS K5600-4-7に記載の方法で照射試験前と照射試験後の60°鏡面光沢度を測定し、60°鏡面光沢度保持率を計算し、またJIS K5600-4-6 3.2に記載の方法でサカタインクス株式会社製マクベス分光光度計CE-3100を用いて、照射試験前と照射試験後の色相を測定し、色差ΔEを算出した。この方法で、下記評価基準で評価した。
◎:60°鏡面光沢度保持率70%以上、かつ、ΔEが1.0未満
〇:60°鏡面光沢度保持率70%未満、50%以上、または、ΔEが1.0以上、1.5未満
△:60°鏡面光沢度保持率50%未満、40%以上、または、ΔEが1.5以上、2.0未満
×:60°鏡面光沢度保持率40%未満、または、ΔEが2.0以上
Figure 0007016607000002
Figure 0007016607000003
Figure 0007016607000004
Figure 0007016607000005
Figure 0007016607000006
Figure 0007016607000007
Figure 0007016607000008
Figure 0007016607000009

Claims (15)

  1. 塗料組成物中に占める塗膜形成成分の割合が80~100質量%であり、数平均分子量が300~10,000であり且つ1分子あたりの水酸基の数が2.3~9.0であるポリオールと、イソシアネート基の割合が10.0~17.7質量%であるポリイソシアネートとを含み、ポリイソシアネートは、ポリオールの水酸基に対するイソシアネート基が0.5~1.5当量であり、さらに塗膜形成成分中に占める顔料の割合が30~60質量%であり、前記ポリオール及び前記ポリイソシアネートは、それぞれ23℃での粘度が100,000mPa・s以下の液体であることを特徴とするウレタン樹脂塗料組成物。
  2. 塗料組成物中に占める塗膜形成成分の割合が80~100質量%であり、数平均分子量が300~10,000であり且つ1分子あたりの水酸基の数が2.3~9.0であるポリオールと、イソシアネート基の割合が10.0~17.7質量%であるポリイソシアネートとを含み、ポリイソシアネートは、ポリオールの水酸基に対するイソシアネート基が0.5~1.5当量であり、さらに塗膜形成成分中に占める顔料の割合が30~60質量%であるウレタン樹脂塗料組成物であって、前記塗料組成物の、せん断速度0.1s -1 の粘度が0.1~10,000Pa・sであり、且つせん断速度1,000s -1 の粘度が0.05~10Pa・sであることを特徴とするウレタン樹脂塗料組成物。
  3. 塗料組成物中に占める塗膜形成成分の割合が80~100質量%であり、数平均分子量が300~10,000であり且つ1分子あたりの水酸基の数が2.3~9.0であるポリオールと、イソシアネート基の割合が10.0~17.7質量%であるポリイソシアネートとを含み、ポリイソシアネートは、ポリオールの水酸基に対するイソシアネート基が0.5~1.5当量であり、さらに塗膜形成成分中に占める顔料の割合が30~60質量%であるウレタン樹脂塗料組成物であって、前記塗料組成物が2液硬化形塗料組成物であることを特徴とするウレタン樹脂塗料組成物。
  4. 温度23℃及び相対湿度50%の雰囲気下で、前記ウレタン樹脂塗料組成物から膜厚300μmの塗膜を形成した場合、該塗膜の水蒸気透過度が10mg/cm・24h以下であることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載のウレタン樹脂塗料組成物。
  5. 前記塗料組成物中に占める有機溶剤の割合が0~20質量%であり、前記塗料組成物中に占める塗膜形成成分と有機溶剤の合計割合が100質量%であることを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載のウレタン樹脂塗料組成物。
  6. 前記ポリオール及び前記ポリイソシアネートは、それぞれ23℃での粘度が100,000mPa・s以下の液体であることを特徴とする請求項2又は3に記載のウレタン樹脂塗料組成物。
  7. 前記塗料組成物の、せん断速度0.1s-1の粘度が0.1~10,000Pa・sであり、且つせん断速度1,000s-1の粘度が0.05~10Pa・sであることを特徴とする請求項1又は3に記載のウレタン樹脂塗料組成物。
  8. 2液硬化形塗料組成物であることを特徴とする請求項1又は2に記載のウレタン樹脂塗料組成物。
  9. コンクリート基材上に、塗膜を形成するコンクリート基材の保護方法であって、塗膜を形成する塗料が、塗料組成物中に占める塗膜形成成分の割合が80~100質量%であり、数平均分子量が300~10,000であり且つ1分子あたりの水酸基の数が2.3~9.0であるポリオールと、イソシアネート基の割合が10.0~17.7質量%であるポリイソシアネートとを含み、ポリイソシアネートは、ポリオールの水酸基に対するイソシアネート基が0.5~1.5当量であり、さらに塗膜形成成分中に占める顔料の割合が30~60質量%であるウレタン樹脂塗料組成物であることを特徴とするコンクリート基材の保護方法。
  10. 1回の塗装で100μm以上の膜厚で塗膜を形成することを特徴とする請求項に記載のコンクリート基材の保護方法。
  11. 温度23℃及び相対湿度50%の雰囲気下で、前記ウレタン樹脂塗料組成物から膜厚300μmの塗膜を形成した場合、該塗膜の水蒸気透過度が10mg/cm ・24h以下であることを特徴とする請求項9又は10に記載のコンクリート基材の保護方法。
  12. 前記塗料組成物中に占める有機溶剤の割合が0~20質量%であり、前記塗料組成物中に占める塗膜形成成分と有機溶剤の合計割合が100質量%であることを特徴とする請求項9~11のいずれか一項に記載のコンクリート基材の保護方法。
  13. 前記ポリオール及び前記ポリイソシアネートは、それぞれ23℃での粘度が100,000mPa・s以下の液体であることを特徴とする請求項9~12のいずれか一項に記載のコンクリート基材の保護方法。
  14. 前記塗料組成物の、せん断速度0.1s -1 の粘度が0.1~10,000Pa・sであり、且つせん断速度1,000s -1 の粘度が0.05~10Pa・sであることを特徴とする請求項9~13のいずれか一項に記載のコンクリート基材の保護方法。
  15. 前記塗料組成物が2液硬化形塗料組成物であることを特徴とする請求項9~14のいずれか一項に記載のコンクリート基材の保護方法。
JP2016143414A 2016-07-21 2016-07-21 ウレタン樹脂塗料組成物及びコンクリート基材の保護方法 Active JP7016607B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016143414A JP7016607B2 (ja) 2016-07-21 2016-07-21 ウレタン樹脂塗料組成物及びコンクリート基材の保護方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016143414A JP7016607B2 (ja) 2016-07-21 2016-07-21 ウレタン樹脂塗料組成物及びコンクリート基材の保護方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018012788A JP2018012788A (ja) 2018-01-25
JP7016607B2 true JP7016607B2 (ja) 2022-02-07

Family

ID=61020025

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016143414A Active JP7016607B2 (ja) 2016-07-21 2016-07-21 ウレタン樹脂塗料組成物及びコンクリート基材の保護方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7016607B2 (ja)

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001181569A (ja) 1999-12-24 2001-07-03 Asahi Glass Co Ltd 防食被覆材
JP2003171614A (ja) 2001-12-05 2003-06-20 Degussa Ag ポリウレタン粉体塗料の使用
WO2007126107A1 (ja) 2006-04-25 2007-11-08 Kansai Paint Co., Ltd. 複層塗膜形成方法
JP2011236360A (ja) 2010-05-12 2011-11-24 Asahi Kasei Chemicals Corp 難黄変性厚膜型塗り床材
JP2014047272A (ja) 2012-08-31 2014-03-17 Kansai Paint Co Ltd 多成分型有機溶剤系の下塗り用塗料組成物及びこれを用いた補修塗装方法
WO2015166983A1 (ja) 2014-05-02 2015-11-05 旭化成ケミカルズ株式会社 ポリイソシアネート硬化物、及びポリイソシアネート硬化物の製造方法
JP2016132742A (ja) 2015-01-21 2016-07-25 大日本塗料株式会社 ウレタン樹脂塗料組成物及びコンクリート基材の保護方法
JP2016199690A (ja) 2015-04-10 2016-12-01 関西ペイント株式会社 塗料組成物

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS592712B2 (ja) * 1979-03-31 1984-01-20 大日本インキ化学工業株式会社 塗装方法
JPS58162581A (ja) * 1982-03-19 1983-09-27 Nippon Polyurethan Kogyo Kk ポリウレタン塗料用組成物
JPS6230159A (ja) * 1985-07-31 1987-02-09 Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd 塗装組成物
JPS6291569A (ja) * 1985-10-18 1987-04-27 Dainippon Ink & Chem Inc 表面仕上げ塗装方法
JPH0423874A (ja) * 1990-05-18 1992-01-28 Hodogaya Chem Co Ltd 弾性トップコート組成物
DE4118231A1 (de) * 1991-06-04 1992-12-10 Bayer Ag Waessrige beschichtungsmittel und seine verwendung

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001181569A (ja) 1999-12-24 2001-07-03 Asahi Glass Co Ltd 防食被覆材
JP2003171614A (ja) 2001-12-05 2003-06-20 Degussa Ag ポリウレタン粉体塗料の使用
WO2007126107A1 (ja) 2006-04-25 2007-11-08 Kansai Paint Co., Ltd. 複層塗膜形成方法
JP2011236360A (ja) 2010-05-12 2011-11-24 Asahi Kasei Chemicals Corp 難黄変性厚膜型塗り床材
JP2014047272A (ja) 2012-08-31 2014-03-17 Kansai Paint Co Ltd 多成分型有機溶剤系の下塗り用塗料組成物及びこれを用いた補修塗装方法
WO2015166983A1 (ja) 2014-05-02 2015-11-05 旭化成ケミカルズ株式会社 ポリイソシアネート硬化物、及びポリイソシアネート硬化物の製造方法
JP2016132742A (ja) 2015-01-21 2016-07-25 大日本塗料株式会社 ウレタン樹脂塗料組成物及びコンクリート基材の保護方法
JP2016199690A (ja) 2015-04-10 2016-12-01 関西ペイント株式会社 塗料組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018012788A (ja) 2018-01-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8389591B2 (en) Opaque waterborne UV scratch resistant coatings
JP6437322B2 (ja) ウレタン樹脂塗料組成物及びコンクリート基材の保護方法
CA2773877C (en) Polyurethane formulation with high green strength and gunnability
US5502148A (en) Two-component polyurethane coating compositions and their use for coating or sealing floors
JP2011528612A (ja) 書き込み消去可能表面用の周囲温度で硬化する溶剤系被覆物
KR102313313B1 (ko) 방수막 하도용 폴리우레아 조성물 및 이를 이용한 방수 구조 시공 방법
US20050137322A1 (en) Silane modified two-component polyurethane coating
CA3119657A1 (en) Two-component polyurethane composition
JP3161593B2 (ja) 耐久性に優れる弾性非汚染塗料組成物
JP7016607B2 (ja) ウレタン樹脂塗料組成物及びコンクリート基材の保護方法
JP4451390B2 (ja) 低臭気性溶剤型塗料組成物
JP2001311264A (ja) 積層防水構造
JP6684175B2 (ja) コンクリート剥落防止工法
JP2010235652A (ja) 無溶剤型硬化性樹脂組成物
KR101808389B1 (ko) 자동차 보수용 서페이서 도료 조성물
JPH0423874A (ja) 弾性トップコート組成物
JP6410259B2 (ja) パテ組成物及びこれを用いた補修塗装方法
JP2004339278A (ja) 無溶剤型の無機質基材用下地処理剤、および該処理剤を用いた無機質基材の下地処理方法
JP2024001483A (ja) 被覆材
KR102225932B1 (ko) 차열 효과가 향상된 방수막 코팅 시공 방법
EP3818117B1 (en) Two-component solvent-based coating composition, method for coating a substrate, coated substrate, and use of such coating composition for improving erosion resistance
JP2002235035A (ja) 塗料組成物
JP2023129289A (ja) 被覆材
JP2023145921A (ja) 高耐久性塗り床とその施工方法
JP2023104036A (ja) 被覆材

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190422

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200325

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200421

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200604

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201208

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210121

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210706

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210819

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220118

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220126