JP7016096B2 - イオンの測定装置及びそれを用いた点欠陥の位置検出方法 - Google Patents
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分析室には、好ましくは、質量分析装置及び/又はオージェ電子分光分析器が備えられている。
原子、分子またはイオンが、好ましくは水素、重水素、ヘリウム、酸素、窒素、水、試料作成時又は試料使用目的に係わるガスの何れかに由来するか、その中の複数のガスに由来するものである。
点欠陥を有している試料を準備するステップ。
前記点欠陥を有している試料を温度可変型試料ホルダーに配設するステップ。
前記試料のSEM像を取得するステップ。
前記試料のESD像を取得するステップ。
前記試料のSEM像とESD像との対比を行うことにより試料の点欠陥の特定をするステップ。
ガスを、好ましくは、水素又は重水素、ヘリウム、酸素、窒素、水、試料作成時又は試料使用目的に係わるガスの何れかに由来するか、あるいはその中の複数のガスに由来するものとする。
最初に、第1の実施の形態に係るイオンの測定装置について説明する。
図1は、第1の実施の形態に係るイオンの測定装置10の構成を模式的に示し、図2(a)に、温度可変型試料ホルダー12の平面図を、図2(b)にその断面図を示す。図3~図6は、温度可変型試料ホルダー12の変形例を示す図であり、図7は、分析室11内のイオン検出部20と、温度可変型試料ホルダー12Aと、温度可変型試料ホルダー12Aに試料台部31を介して接続されるガス配管14等の関係を示す部分拡大図である。
図1に示すように、イオンの測定装置10は、走査型電子顕微鏡15を備え、この走査型電子顕微鏡15には、試料17と、試料17に電子線を照射する電子源16を収容する分析室11と、分析室11に配設され試料17に照射された電子線により生じる二次電子を検出する二次電子検出器18とが配備されている。さらに、イオンの測定装置10は、電子源16から試料17に照射された電子線により生じるイオンを検出するイオン検出部20と、試料17の裏面側に接続される水素配管14に水素を供給するガス供給部19と、制御部50と、を具備している。
図2(a)に示すように、試料は単一の試料17だけではなく、複数の試料17が温度可変型試料ホルダー12に保持されてもよい。試料17の寸法は、例えば、縦8mm、横1.5mm、厚さ1mmとすることができる。
上記構成を備えたイオンの測定装置10によれば、試料17に吸着、含有、固溶されるガス、ガスの構成成分となる原子の何れかの放出を測定することができる。
図3は、温度可変型試料ホルダーの変形例12Aである。
図3の試料ホルダー12Aは、フランジ部12aと、このフランジ部12aの上部に接続され、開口Wを有する試料搭載部12cと、を備え、試料搭載部12cの開口Wを試料17で塞ぐ構造で成っている。温度可変試料ホルダー12Aと試料17との界面は、真空シールが可能な、エラストマーシール、金属ガスケットシールなど、一般的な真空シール方法を用いる。他の構成は、温度可変型試料ホルダー12と同じであるので、説明は省略する。図3に示す温度可変型試料ホルダー12Aは、試料搭載部12cが開口Wを有する点で、図2に示す温度可変型試料ホルダー12の試料搭載部12bの構造と相違する。
図4に示す温度可変型試料ホルダー12Aは、試料17を載置していない状態においては試料台部31を介してガス配管14に接続される。温度可変型試料ホルダー12Aの一端部の開口が、試料固定板13を介して試料17で塞がれることにより、ガス配管14から供給されるガスが、試料17を透過した場合には、測定面である試料17の上面に湧き出す現象が測定されることになる。温度可変型試料ホルダー12Aを、隔膜型試料ホルダー12Aとも呼ぶ。
図5及び図6に示す温度可変型試料ホルダー12Bは、フランジ部12eと、フランジ部12eに接続されるコンテナ12dとを備えて構成されている。このコンテナ12dは、試料17の裏面側からガスを供給するためにガスが封入され、フランジ部12eに載置されて、図示しないボルト等によりフランジ部12eに固定される。
図5に示すように、コンテナ12dの上部には、開口部Wが設けられおり、この開口部Wの上から試料17で塞がれる。これにより、温度可変型試料ホルダー12Bによれば、コンテナ12dから供給されるガスが、試料17を透過し、測定面である上面に湧き出す現象を測定することができる。つまり、温度可変型試料ホルダー12Aでは、ガス供給がガス配管14を介して行われていたのが、温度可変型試料ホルダー12Bにおいてはガスを封入したコンテナ12dにより行われる。
上記温度可変型試料ホルダー12Bによれば、ガスを封入したコンテナ12dの開口Wを閉塞するように試料17を試料固定板13により固定してフランジ部12eに接続すればよいので、試料17の交換の簡易化が図れる。
検出するガスとしては、一例としてあげた水素以外には、重水素、ヘリウム、酸素、窒素、水等が挙げられ、これらのガス以外のガスとして、試料17の作成時及び試料17の使用目的に関係するガスが挙げられる。さらに、ガスは一つではなく、複数のガスを供給してもよい。基端側は、フランジ、配管、ストップバルブ等を介して第2の真空排気部38に接続されている。
ガス配管14は、第2の真空排気部38により真空にされる。第2の真空排気部38は、図示しないターボ分子ポンプ等の真空ポンプと、ストップバルブや真空計等を備えて構成されている。第2の真空排気部38は、ガス配管14、試料台座部31及び温度可変型試料ホルダー12Aを所定の真空度に排気する。
制御部50は、電子源16から照射する電子線16aの走査により試料から発生する二次電子による走査電子顕微鏡像(SEM像と呼ぶ)を取得し、かつ、試料の裏面から該試料内を拡散して表面に湧出する原子、例えば水素原子を、電子線の電子衝撃脱離(ESD)により水素イオンとし、水素イオンのESD像を電子線の走査に同期して取得する。
図8に示すように、制御部50は、走査型電子顕微鏡15を制御する電子顕微鏡全体制御部51と、ESD像の取得を制御する電子衝撃脱離全体制御部52とを含んで構成されている。電子顕微鏡全体制御部51は、試料17の走査型電子顕微鏡像(SEM像)を取得するための二次電子検出部53と、電子光学系制御部54と、SEM用の画像演算部55と、高電圧安定化電源56と、入力装置57と、ディスプレイ58と、記憶装置59等を備えており、これらの各部を制御するように構成されている。分析室11内に配設される二次電子検出器18の出力は、二次電子検出部53に入力される。
図9に示すように、ESD像の取得を制御する電子衝撃脱離全体制御部52は、二次元のマルチチャンネルスケーラー60と、パルス計数部61と、同期制御部62と、測定信号の二次元平面への並べ替え部63と、マイクロプロッセッサ72等から構成される。
分析室11内に配設されるイオン検出部20の出力は、電子衝撃脱離イオン検出部67を介してパルス計数部61に入力される。電子衝撃脱離全体制御部52には電子光学系制御部54から走査信号が入力され、SEM像と同期して制御される。さらに電子衝撃脱離全体制御部52には、ディスプレイ65と記憶装置66が接続されている。
図10は、電子源16の走査とESD像の二次元計測との関係を示す模式図である。図10に示すように、電子源16から発生した電子線16aは、第1の偏向コイル16bと第2の偏向コイル16cを通過することにより、垂直方向と水平方向に走査されて試料17に二次元に照射される。
1パルスの垂直走査信号のパルス幅の期間に、水平方向の画素信号(Horizontal clock)が、合計2048パルス出力される。これにより、2048行×2048列(=4194304)の約419万画素の二次元走査を生成する。つまり、パルス計数部61でカウントされる信号は、ST信号、垂直走査用のクロック信号、水平走査用のクロック信号からなる複数のカウンターを同期させることで、各走査位置におけるイオン検出器23からの水素イオンのカウント数として取得することができる。
図11は走査による二次元のESD像を計測するフロー図である。この図に示すように、二次元のESD像は、以下のステップで行うことができる。
ステップ1:試料17の表面から脱離したイオンが、イオン検出器23で検出される。
ステップ2:イオン検出器23で検出したイオンの定量計測を、パルス計数部61で行う。
ステップ3:図6に示した垂直走査用のクロック信号及び水平走査用のクロック信号を生成する同期制御部62により、試料17の二次元の各測定点のイオンをカウントする。
ステップ4:ステップ3で測定した試料17の二次元の各測定点のイオンのカウント数を記憶装置66のメモリーに保存する。
ステップ5:垂直走査用のクロック信号及び水平走査用のクロック信号を元に記憶装置66のメモリーに保存されたイオン信号を二次元画像として並び替える。
ステップ6:ステップ5で取得したESD像をディスプレイ65に表示し、画像及び数値データとして、記憶装置66に保存する。
これにより、SEM像と同じ領域のESD像が取得される。
次に、第2の実施形態として、イオンの測定装置を用いた点欠陥の検出方法について説明する。
図12は点欠陥の検出方法を示すフロー図である。図12に示すように、点欠陥の検出は以下のステップで行うことができる。
ステップ11:点欠陥を有している試料を準備する。
点欠陥を有する試料としては、表面構造が改質された表面を有している試料、バリア膜を塗布した表面を有している試料、多層膜が成膜された表面を有している試料等が挙げられる。
ステップ12:ステップ11で用意した点欠陥を有している試料を温度可変型試料ホルダー12,12A,12Bの何れかに配設する。例えば、試料は、試料搭載部12bに試料固定板13により配設することができる。
ステップ13:試料のSEM像を取得する。
ステップ14:必要に応じて、試料表面の分析を行う。試料表面の分析には、オージェ電子分光器36を用いることができる。
ステップ15:必要に応じて、試料の裏面からガスを導入し、質量分析器35により質量分析を行う。
ステップ16:試料のESD像を取得する。ESD像は、イオンの測定装置10で述べたステップ1~6により取得することができる。
ステップ17:試料のSEM像とESD像との対比を行う。これにより、試料の点欠陥の特定ができる。
点欠陥を有している試料の作製について説明する。
図13は、表面改質層を有している試料を示す模式的な断面図であり、(a)は試料となる母材の表面構造を変化させた場合、(b)は表面酸化層など試料の母材の表面を反応させて別の物質とした場合、(c)は試料の母材の表面に別の材料の膜をつけた場合を示す図である。
図13に示すように、試料81の母材の表面構造を変化させて表面改質層81aを形成する場合には、試料の化学エッチングや物理的な衝撃を与える方法が挙げられる。
図13(b)に示すように、試料の母材を反応させて別の物質とする場合には、例えば酸化や窒化により試料81の表面及び/又は裏面に表面構造を変化させて表面酸化層又は表面窒化層81bとすればよい。
さらに、図13(c)に示すように、試料の母材上に試料81とは別の物質からなる膜の表面改質層81cを形成してもよい。
図14は、バリア膜82aを塗布した表面を有している試料82を示す模式的な断面図である。図14に示すように、試料82の表面にはバリア膜82aが塗布されている。バリア膜82aは、例えば絶縁膜等からからなり、化学蒸気堆積(CVD)法等により形成される。バリア膜82aは単層ではなく、多層の膜でもよい。バリア膜82aを塗布した表面を有している試料82においても、バリア膜82aや多層膜に欠陥があれば、図13の表面改質層で生じる欠陥と同様に、バリア膜82aや多層膜の点欠陥を介して分析室11に透過してくる遮蔽を目的とするガス分子の成分である原子、例えば水素原子などがESD像として取得される。
本発明の点欠陥の検出方法によれば、この点欠陥の位置の特定ができ、追加加工等の点欠陥が生じないような加工に変更することが可能となる。
さらに、真空シール(真空封止とも呼ばれる)を考えたとき、シール部分のガス漏れが発生したときに、ガス漏れが何処で起きているかについては測定が難しい。最も漏れやすい小さな元素である水素あるいはヘリウムを漏れ位置から透過させ、本発明の点欠陥の検出方法により検出することで、漏れ位置の特定ができる。
上述の点欠陥の検出では、試料裏面側に水素を導入することで試料内を拡散しつつ表面側に透過(湧出)する水素により取得したが、試料を透過させる元素は、任意に選定することができる。試料を透過させる元素は、水素に限らず他の元素であってもよい。他の元素を使用する場合には、水素のガス供給部19を他の元素のガス供給部とし、水素イオン検出部20を他の元素のイオン検出部とすればよい。例えば、酸素を使用する場合には、水素のガス供給部19を酸素のガス供給部とし、水素イオン検出部20を酸素イオン検出部とすればよい。
本発明のイオンの測定装置10及びそれを用いた点欠陥の検出方法の実施例を、以下さらに詳細に説明する。
(実施例1)
実施例1のイオンの測定装置10は、走査型電子顕微鏡15(日本電子社製、JAMP-10)に、温度可変型試料ホルダー12A、試料加熱部32、試料位置調整部34、第2の真空排気部38、重水素ガス供給部19、収集用機構21、イオンエネルギー分解部22、イオン検出器23を付加して、試料17の表面から脱離した重水素イオンが検出できるようにし、さらに、分析室11内に四重極型質量分析器(Pfeiffer Vacuum 社製QMS200)を付帯した。また、重水素イオンの信号検出に関しては、二次元のマルチチャンネルスケーラー60と、パルス計数部61と、同期制御部62と、測定信号の二次元平面への並べ替え部63等から構成される電子衝撃脱離全体制御部52を製作して、制御部50に組み込んだ。収集用機構21、イオンエネルギー分解部22及びイオン検出器23と、ESDの取得方法等は、特許文献2と同様である。
分析室11を第1の真空排気部37により1.0×10-7Paに排気し、同時に水素ガス導入系となる水素配管14は、第2の真空排気部38により8.0×10-4Paに排気した後、上記二つの試料のSEM像とESD像を測定した。
図16(a)及び(b)に示すように各像において、100μm×100μmの視野の中に、二つの試料が上下方向に並べておかれている。上側の像が実施例の表面処理を施したステンレス(SUS316)鋼であり、下側のSEM像が表面処理を施していないステンレス(SUS316)鋼である。
図16(b)に示すように、実施例の低ガス放出の表面処置が有効で、視野の上半分である表面処理部分からのイオン放出は少ない、つまり、表面に水素が存在しにくいということが分かる。
図17(a)に示すように、視野を広げたことで欠陥(SEM像での暗点)が撮影されている。
図17(b)は、図17(a)と同じ位置からの水素イオンの放出を示すESD像である。試料温度は200℃とし、24時間積算を行った。図16と同様に装置に付帯した四重極型質量分析器のガス分析結果から、放出イオンの90%が水素であることがわかっているので、図17(b)は、水素イオン像と特定した。表面処理の効果と同時に、欠陥位置からの水素イオン放出が撮影されている。
図19に示すように、欠陥位置1においては、低ガス放出表面処理を行った試料の欠陥から、水素が湧き出しているのが分かる。しかしながら、図20の欠陥位置2及び図21の欠陥位置3の処理を行わなかった表面の欠陥からは、目だった水素イオンの放出は見られないことが分かった。
図22に示すように、実施例の表面改質を施したステンレス(SUS316)鋼では、表面改質の構成原子であるクロムが上側の半分に分布していることが分かり、下側の表面改質を施していないステンレス(SUS316)鋼ではクロムが検出されていないことが分かる。
さらに、図24に示すように、炭素の分布は実施例の表面改質を施したステンレス(SUS316)鋼と表面改質を施さないステンレス(SUS316)鋼の双方で観測されないことが分かった。エッジ近くに存在した欠陥部分でクロム、鉄、炭素いずれの局在も観測されなかった。
11:分析室
11a:導線引き出しポート
12:温度可変型試料ホルダー
12A,12B:温度可変型試料ホルダーの変形例
12a,12e:フランジ部
12b,12c:試料搭載部
12d:コンテナ
13:試料固定板
14:ガス配管
15:走査型電子顕微鏡
16:電子源
16a:電子線
16b:第1の偏向コイル
16c:第2の偏向コイル
17:試料
18:二次電子検出器
19:ガス供給部(水素ガス供給部)
20:イオン検出部(水素イオン検出部)
21:収集機構
22:イオンエネルギー分解部
23:イオン検出器
31:試料台部
32:試料加熱部
33:試料温度測定部
34:試料位置調整部
35:質量分析器
36:オージェ電子分光分析器
37:第1の真空排気部
38:第2の真空排気部
41:水素イオン
50:制御部
51:電子顕微鏡全体制御部
52:電子衝撃脱離全体制御部
53:二次電子検出部
54:電子光学系制御部
55:SEM用の画像演算部
56:高電圧安定化電源
57:入力装置
58:ディスプレイ
59:記憶装置
60:二次元のマルチチャンネルスケーラー
61:パルス計数部
61a:水素イオンのカウント数信号
62:同期制御部
62a:垂直走査信号
62b:水平走査信号
62c:走査位置に関する情報
62d、62e:デジタルアナログ変換器
63:測定信号の二次元平面への並べ替え部
64:ESD用の画像演算部
65:ディスプレイ
66:記憶装置
67:電子衝撃脱離イオン検出部
72:マイクロプロッセッサ
72a、72b:入出力インターフェース
81,82:試料
81a,81c:表面改質層
81b:表面酸化層又は表面窒化層
82a:バリア膜
Claims (7)
- 試料に電子線を照射する電子源を収容する分析室と該分析室に配設され前記試料に照射された電子線により生じる二次電子を検出する二次電子検出器とを備える走査型電子顕微鏡と、
前記電子源から前記試料に照射された電子線により生じるイオンを検出するイオン検出部と、
制御部と、を具備し、
前記試料は、前記分析室内の温度可変型試料ホルダーに配設され、
前記温度可変型試料ホルダーは、ガスを封入したコンテナを備え、該コンテナの開口部に前記試料が試料固定板により固定され、
前記イオン検出部は、前記試料表面から生じるイオンを収集する収集機構と該イオン以外を除去するイオンエネルギー分解部と該イオンエネルギー分解部を通過したイオンを検出するイオン検出器とからなり、
前記制御部は、
電子源から発生する電子線の走査により試料から発生する二次電子を用いてSEM像を撮影し、かつ、
前記試料の内部あるいは背面から該試料内を拡散して表面に存在する点欠陥部分より湧出する原子を前記電子線の電子衝撃脱離によりイオンとし、該イオンのESD像を前記電子線の走査に同期して取得し、
前記試料のSEM像とESD像とから前記試料の点欠陥の位置を検出する、イオンの測定装置。 - 前記温度可変型試料ホルダーに配設された前記試料が、前記分析室と前記コンテナとを仕切る隔膜として構成される、請求項1に記載のイオンの測定装置。
- 前記分析室は、質量分析装置及び/又はオージェ電子分光分析器を備えている、請求項1又は2に記載のイオンの測定装置。
- 前記原子、分子またはイオンが、水素、重水素、ヘリウム、酸素、窒素、水、試料作成時又は試料使用目的に係わるガスの何れかに由来するか、その中の複数のガスに由来するものである、請求項1~3の何れかに記載のイオンの測定装置。
- 請求項1~4の何れかに記載のイオンの測定装置を用いて試料内部又は背面から点欠陥を経由して漏れ出る原子、または分子をイオンとして検出する方法であって、以下のステップにより、試料の点欠陥を測定する、点欠陥の位置検出方法:
点欠陥を有している試料を準備するステップと、
前記試料を温度可変型試料ホルダーに配設するステップと、
前記試料のSEM像を取得するステップと、
前記試料のESD像を取得するステップと、
前記試料のSEM像とESD像との対比を行うことにより試料の点欠陥を特定するステップと、を含む。 - 前記点欠陥を有している試料を準備するステップにおいて、該試料の表面に表面改質層、バリア膜及び多層膜の何れかを設けて形成する、請求項5に記載の点欠陥の位置検出方法。
- 前記ガスを、水素又は重水素、ヘリウム、酸素、窒素、水、試料作成時又は試料使用目的に係わるガスの何れかに由来するか、その中の複数のガスに由来するものとする、請求項5又は6に記載の点欠陥の位置検出方法。
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