実施の形態1.
図1を参照して、実施の形態1における対象管理システム100の全体的な構成例について説明する。図1に示すように、対象管理システム100は、対象管理装置10と、集約装置20と、運営端末30と、検温装置50と、1又は複数の情報端末80と、を有している。対象管理装置10と、集約装置20と、運営端末30と、情報端末80とは、インターネットなどのネットワークNを介して、有線又は無線による通信が可能に接続されている。
対象管理装置10は、旅行ツアーなどのイベントへの参加や施設等への入場などの際に検温の対象となる対象者を現地で管理するためのデバイスである。より具体的に、対象者とは、イベントへの参加を申請して登録された者や、施設等への入場を申請して登録された者などのことである。イベントは、旅行会社等が運営し管理する旅行ツアー、コンサート、展示会、会食、会議などを広く指す。施設等は、イベント会場でもあり、公共施設、公共交通機関の施設、テーマパーク、遊戯施設、映画館、美術館、博物館、コンサートホール、ホテル、旅館、百貨店、会社の社屋、飲食店の店舗などを広く指す。なお、図1では、旅行ツアーを想起させるバスを例示しているが、上記のとおり、対象管理システム100は、旅行ツアーに限らず、種々のイベント・施設等に適用することができる。
対象管理装置10は、スマートフォンもしくはタブレット端末などのモバイル端末、又はPC(Personal Computer)などにより構成される。PCには、ノートPCの他、デスクトップ型PCなども含まれる。対象管理装置10には、各種設定用及び操作用のアプリケーションプログラムである対象管理プログラム13pが予めダウンロードされ、インストールされているものとする。
集約装置20は、運営端末30との連携により、少なくとも1つのイベントを管理するものである。集約装置20は、クラウドコンピューティングに基づくクラウドサーバ、もしくはオンプレミス型の物理サーバ、又はこれらを組み合わせたシステムなどにより構成される。運営端末30は、イベントの主催者など、イベントや施設等の運営側が使用するPCなどである。検温装置50は、例えば、非接触式の体温計であり、電池又は蓄電池などにより駆動する。情報端末80は、対象者が使用する携行可能なモバイル端末である。
図2を参照して、図1の情報端末80の機能的構成例について説明する。情報端末80は、通信部81と、情報処理部82と、記憶部83と、入力表示部84と、撮像装置86と、を有している。通信部81は、対象管理装置10、集約装置20、運営端末30などの外部機器との間で情報処理部82が有線又は無線により通信を行うためのインタフェースである。記憶部83には、情報処理部82の動作プログラムの他、種々の情報が記憶される。記憶部83は、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、eMMC(embedded Multi Media Card)、又はSSD(Solid State Drive)などにより構成される。
入力表示部84は、文字又は画像等の表示を行う表示部84aと、表示部84aに積層されてタッチ操作を検出する入力部84bと、を有している。表示部84aは、例えば液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)からなり、情報処理部82からの指示により種々の情報を表示する。入力部84bは、ユーザによる入力操作を受け付け、受け付けた操作の内容に応じた操作信号を情報処理部82へ出力する。撮像装置86は、CCD(Charge Coupled Devices)又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの撮像素子を有し、動画又は静止画などを撮像するものである。撮像装置86は、撮像した動画又は静止画を撮像データとして情報処理部82へ出力する。
情報処理部82は、入力部84bに対するユーザの操作に応じて、イベントの申し込みサイトにアクセスし、入力された対象者の個人情報などを集約装置20へ送信する機能を有している。情報処理部82は、撮像装置86から出力される撮像データを表示部84aに表示させる機能と、撮像データに含まれる画像を読み取る機能と、を有している。情報処理部82は、CPU(Central Processing Unit)又はGPU(Graphics Processing Unit)などの演算装置と、こうした演算装置と協働して上記又は下記の各種機能を実現させるソフトウェアとにより構成される。
ところで、上記の説明では、表示部84aと入力部84bとが一体的に構成されたタッチパネルである入力表示部84を例示したが、これに限定されない。表示部84aと入力部84bとは別体として構成されてもよい。この場合、入力部84bは、キーボードやマウスなどにより構成されてもよい。もっとも、入力表示部84は、タッチパネルとは別にキーボードやマウスなどを有する構成としてもよい。
図3を参照して、図1の集約装置20の機能的構成例について説明する。集約装置20は、通信部21と、集約制御部22と、記憶部23と、を有している。通信部21は、対象管理装置10、集約装置20、運営端末30、及び情報端末80などの外部機器との間で集約制御部22が通信を行うためのインタフェースである。記憶部23には、集約制御部22の動作プログラムの他、種々の情報が記憶される。記憶部23には、複数の対象者に関する情報である対象者リスト23aが格納される。対象者リスト23aは、例えば、複数の対象者それぞれの識別情報と、各対象者の個人情報とが関連づけられて整理されたデータベースである。対象者は、イベントに参加するために情報端末80等を用いてイベントの申込サイトにアクセスし、所定の個人情報を入力して申込みを行った者である。記憶部23には、検温の対象となる複数の対象者が予め登録されている。対象者リスト23aは、イベントごとに存在し、それぞれが記憶部23に格納されている。記憶部23は、RAM及びROM、フラッシュメモリ、SSD、又はHDD(Hard Disk Drive)などにより構成される。
集約制御部22は、情報端末80からネットワークNを介して送信される対象者の個人情報などを、記憶部23の対象者リスト23aに蓄積させる。集約制御部22は、対象管理装置10から送信されるリスト要求信号に応じて記憶部23から対象者リスト23aを抽出し、抽出した対象者リスト23aを対象管理装置10に返送する。集約制御部22は、対象管理装置10から送信される承諾データをもとに、記憶部23内の対象者リスト23aを更新する。集約制御部22は、対象管理装置10から送信される判定データをもとに、記憶部23内の対象者リスト23aを更新する。集約制御部22は、対象管理装置10から送信される管理要求信号に応じて記憶部23から管理データを抽出し、抽出した管理データを対象管理装置10に返送する。なお、対象者リスト23aと管理データとは、同じデータベースであってもよい。集約制御部22は、CPU又はGPUなどの演算装置と、こうした演算装置と協働して上記又は下記の各種機能を実現させるソフトウェアとにより構成することができる。
図4と共に図5~図11を参照して、図1の対象管理装置10及び検温装置50の機能的構成例について説明する。図5~図11では、対象管理装置10として、携行が容易なモバイル端末を例示している。
検温装置50は、通信部51と、検温処理部52と、測定部53と、表示部54と、操作部55と、を有している。通信部51は、対象管理装置10等の外部機器との間で無線による通信を行うためのインタフェースである。通信部51は、Bluetooth(登録商標、以下同様)、BLE(Bluetooth Low Energy)、WiFi(登録商標)など、任意の無線通信の規格によりデータ通信を行う機能を有している。
測定部53は、温度を計測するための非接触式の温度センサである。測定部53は、対向する物体の温度を測定する機能を有している。測定部53は、測定した温度の情報を検温処理部52へ出力する。表示部54は、例えば7セグメントディスプレイからなり、測定部53により測定された体温の情報を表示するものである。操作部55は、ユーザによる入力操作を受け付けるものである。操作部55は、例えば、検温可能な状態であるON状態と、検温不可の状態であるOFF状態とを切り替える指示ボタンを含んで構成される。操作部55は、ユーザによる操作を受け付け、受け付けた操作に応じた操作信号を検温処理部52へ出力する。
検温処理部52は、測定部53から出力される温度の情報を測定値として対象管理装置10等の外部機器へ送信する。検温処理部52は、操作部55から出力される操作信号に応じた情報を表示部54に表示させる。例えば、検温処理部52は、測定部53から出力される温度の情報を表示部54に表示させる。検温処理部52は、例えば、CPUなどの演算装置と、RAM及びROMなどのメモリ装置と、を含むマイコンにより構成される。メモリ装置には、演算装置の動作プログラムの他、種々の情報が格納される。
対象管理装置10は、通信部11と、制御部12と、記憶部13と、表示処理部14と、を有している。通信部11は、集約装置20、運営端末30、検温装置50、及び情報端末80などの外部機器との間で制御部12が有線又は無線により通信を行うためのインタフェースである。記憶部13には、対象管理プログラム13pなどの制御部12の動作プログラムの他、種々の情報が記憶される。記憶部13には、制御部12が測定値との比較に用いる閾値である基準値が記憶される。記憶部13は、RAM及びROM、フラッシュメモリ、SSD、又はHDDなどにより構成される。
表示処理部14は、文字又は画像等の表示を行う表示部14aと、表示部14aに積層されてタッチ操作を検出する入力部14bと、を有している。表示部14aは、例えば液晶ディスプレイからなり、制御部12からの指示により種々の情報を表示する。入力部14bは、ユーザによる入力操作を受け付け、受け付けた操作の内容に応じた操作信号を制御部12へ出力する。
表示部14aは、制御部12から出力される表示信号に基づき、種々の情報を含む各種の表示画面を表示する。例えば、表示部14aは、図5に例示するようなログイン画面G1を表示する。図5に例示するログイン画面G1は、コード入力欄1aと、パス入力欄1bと、ID入力欄1cと、ログインボタン1dと、を有している。コード入力欄1aは、イベントの運営側の識別コードを入力するための入力欄である。コード入力欄1aには、イベントの運営側である企業等を示す識別情報が入力される。パス入力欄1bは、イベントに設定されたパスワードを入力するための入力欄である。ID入力欄1cは、イベントに対応づけられた個別IDを入力するための入力欄である。各欄上の文字(運営コード・パスワード・イベントID)は、あくまで例示である。ログインボタン1dは、対象管理装置10を現地で使用するユーザ(現地管理者)が、イベントの参加者や施設等への入場者として予め登録されている対象者を管理するためのシステム(以下、現地管理システムとする)へのログインを指示するための仮想ボタンである。現地管理システムは、対象管理プログラム13pに基づくものである。
表示部14aは、図6又は図7に例示するようなリスト画面G2を表示するものである。リスト画面G2は、予め登録された複数の対象者各々を示す対象者データ2cが指定可能に整理されたリスト部2bを含む。図6及び図7に例示するリスト画面G2は、題目部2aと、リスト部2bと、状況データ2dと、を有している。題目部2aは、表示中の画面の題目が表示される箇所であり、図6では「参加者リスト」の文字を例示している。リスト部2bは、対象者を示す情報として、対象者の氏名等を示す対象者データ2cを有している。図6では、対象者データ2cとして「AAAAAA」「BBBBBBB」「CCCCCCC」「DDDDDDD」「EEEEEE」を例示している。本実施の形態1において、対象者データ2cは、タッチ操作等により指定可能な仮想ボタンとして機能する。状況データ2dは、対象者データ2cの各々に関連づけられた個別表示部2eを有している。個別表示部2eは、関連づけられた対象者データ2cに係る対象者の検温が完了しているか否かにより表示態様が変化する。図6及び図7では、検温未完了の対象者に対応する個別表示部2eが白丸となり、検温が完了した対象者に対応する個別表示部2eが黒丸となる例を示している。
表示部14aは、図8に例示するような承諾画面G3を表示するものである。承諾画面G3は、体温の高さに関する検温条項に対する承諾受付用の承諾情報を含み、リスト部2bを介して指定された対象者に紐付く表示画面である。検温条項とは、体温が基準値以上であればイベントへの参加又は施設等への入場が不可である旨の条項、すなわち「体温が基準値未満である」という参加条件を示す条項である。
図8に例示する承諾画面G3は、題目部3aと、条項データ3cと、承諾情報としての承諾ボタン3dと、戻るボタン3eと、を有している。図8の承諾画面G3は、図6のリスト画面G2において、「EEEEEE」と表示された対象者データ2cがタッチ操作等により指定されて遷移した画面の想定である。したがって、図8に例示する題目部3aには「EEEEEE」が表示されている。
条項データ3cは、検温条項の内容を示す文字情報である。承諾画面G3は、条項データ3cと共に「検温条項」などの文字が表示される条項表示部3bを有していてもよい。条項表示部3bには、条項データ3c以外の、1又は複数の条項の内容を示す他条項データが表示されてもよい。承諾ボタン3dは、検温条項に対する承諾受付用の仮想ボタンである。戻るボタン3eは、表示部14aの表示画面をリスト画面G2等へ遷移させるための仮想ボタンである。
表示部14aは、図9に例示するような検温画面G4を表示するものである。図9に例示する検温画面G4は、題目部4aと、個人表示部4bと、済データ4cと、体温表示部4dと、戻るボタン4eと、を有している。図9の検温画面G4は、図8の承諾画面G3において、承諾ボタン3dがタッチ操作等により選択されて遷移した画面の想定である。したがって、図9に例示する題目部4aにも「EEEEEE」が表示されている。個人表示部4bは、対象者の個人情報のうちの少なくとも一部が表示される箇所である。図9~図11では、個人表示部4bに、対象者の個人情報として、氏名のデータと、氏名の読み仮名のデータと、電話番号のデータとが表示された例を示している。
済データ4cは、承諾ボタン3dを介して検温条項への承諾が得られた対象者に紐付けられ、該対象者が検温条項に承諾済みであることを示す情報である。図9では、済データ4cとして、済アイコン41cと、促進情報42cと、を例示している。済アイコン41cは、対象者が検温条項に承諾済みであることを示し、例えば文字を含む画像により構成される。もっとも、済アイコン41cは、記号や絵柄で表した図形により構成されてもよい。促進情報42cは、例えば検温を促すためのメッセージにより構成される。済データ4cは、済アイコン41c又は促進情報42cの何れか一方により構成されてもよい。体温表示部4dは、結果表示画面G5に遷移した際に測定値が表示される箇所であるため、「体温」の文字の右側が空白となっている。したがって、検温画面G4は、体温表示部4dを有しなくてもよい。戻るボタン4eは、表示部14aの表示画面を承諾画面G3等へ遷移させるための仮想ボタンである。
表示部14aは、図10又は図11に例示するような結果表示画面G5を表示するものである。図10及び図11に例示する結果表示画面G5は、題目部4aと、個人表示部4bと、済アイコン41cと、体温表示部4dと、戻るボタン4eと、を有している。図10の結果表示画面G5は、表示部14aに図9のような検温画面G4(対象者「EEEEEE」に対応する検温画面G4)が表示された状態で、検温装置50から測定値が送信されたときに表示される画面である。図11の結果表示画面G5は、表示部14aに対象者「AAAAAA」に対応する検温画面G4が表示された状態で、検温装置50から測定値が送信されたときに表示される画面である。
ここでは、対象者「EEEEEE」の測定値が36.4(℃)で、対象者「AAAAAA」の測定値が38.1(℃)であることを想定して説明する。図10の結果表示画面G5は、判定情報として、検温条項を具備することを示す正常データ5aを有している。図10に例示する正常データ5aは、対象者の体温が基準値未満(正常)であることを示す正常アイコン51aと、対象者の体温の情報である測定値情報52aと、により構成されている。正常アイコン51aは、文字を含む画像であってもよく、記号や絵柄で表した図形の画像であってもよい。正常データ5aは、正常アイコン51a及び測定値情報52aのうちの何れかを有する構成としてもよい。
図11の結果表示画面G5は、判定情報として、検温条項を具備しないことを示す不具備データ5bを有している。図11に例示する不具備データ5bは、対象者の体温が基準値以上であることを示す不具備アイコン51bと、対象者の体温の情報である測定値情報52bと、検温条項を満たさないことに関連する文章などの情報である要求データ53bと、を有している。不具備アイコン51bは、文字を含む画像であってもよく、記号や絵柄で表した図形の画像であってもよい。不具備データ5bは、不具備アイコン51b、測定値情報52b、及び要求データ53bのうちの少なくとも1つを有するように構成してもよい。ただし、対象者に発熱を明確に認識させるためには、不具備データ5bが少なくとも測定値情報52bを含むようにするとよい。結果表示画面G5に紐付く対象者に、不具備データ5bと共に、検温装置50の表示部54の表示を視認させると、より効果的である。
制御部12は、入力部14bを介してのユーザの操作又は検温装置50から送信される測定値に応じて、ログイン画面G1、リスト画面G2、承諾画面G3、検温画面G4、結果表示画面G5などの種々の表示画面を表示部14aに表示させる。制御部12は、承諾情報を介して検温条項への承諾が得られた対象者の体温の情報である測定値を取得し、取得した測定値が基準値以上であるか否かを判定すると共に、判定の結果に基づく判定情報を出力する。制御部12は、対象者の現在の測定値(リアルタイムでの測定値)を検温装置50から取得する。制御部12は、測定部53を対象者に向けた状態の検温装置50から、該対象者の体温の情報である測定値を取得する。基準値は、例えば「37.5(℃)」に設定され、適宜変更することができる。
対象管理装置10は、スピーカを含み、音又は音声を出力する報知部や、LED(light emitting diode)などの光源を含む発光部を有していてもよい。すなわち、制御部12は、表示部14a、報知部、及び発光部のうちの少なくとも1つを介して判定情報を出力するように構成してもよい。制御部12は、判定情報のうちの正常データ5aとして、例えば、報知部から「正常です」といった音声を出力してもよい。制御部12は、判定情報のうちの不具備データ5bとして、報知部から「感染のおそれがあります」「参加をご遠慮ください」といった音声を出力してもよい。制御部12は、発光部から点滅又は点灯などにより判定結果を示す光を出力してもよい。
より具体的に、制御部12は、情報処理手段12aと、出力処理手段12bと、判定処理手段12cと、を有している。情報処理手段12aは、通信部11を介して外部機器から送信される情報、及び入力部14bから出力される操作信号に応じた処理を実行する。情報処理手段12aは、承諾ボタン3dを介して検温条項への承諾が得られた対象者の測定値を取得する。情報処理手段12aは、検温装置50から対象者の測定値を取得し、取得した測定値を記憶部13に記憶させる。情報処理手段12aは、検温装置50から取得した測定値を判定処理手段12cへ出力してもよい。情報処理手段12aは、ユーザによる入力操作に応じて、操作の内容を示す制御信号を出力処理手段12bへ出力する。例えば、情報処理手段12aは、ユーザが入力部14bを介して対象管理プログラム13pの起動を指示すると、該指示に応じた制御信号を出力処理手段12bへ出力する。
出力処理手段12bは、情報処理手段12aからの制御信号に応じて、種々の情報を表示部14aに表示させたり、表示画面への情報の追加や表示画面上の情報の変更を行ったり、表示画面を遷移させたりする。ユーザは、表示部14aの表示画面を視認しながら、入力部14bを介して、データ入力や設定処理などを行うことができる。
出力処理手段12bは、予め登録された複数の対象者の情報が指定可能に整理されたリスト部2bを含むリスト画面G2を表示部14aに表示させる。出力処理手段12bは、複数の対応者それぞれが検温を完了したか否かを示す状況データ2dを、リスト部2bに対応づけてリスト画面G2に表示させる。より具体的に、出力処理手段12bは、リスト部2bの各対象者データ2cそれぞれに対応づけて個別表示部2eを表示させる。出力処理手段12bは、リスト部2b内の複数の対象者データ2cを、予め設定された決まり、もしくはユーザの指示をもとにソートして表示させる機能を有している。判定処理手段12cは、情報処理手段12aを介して取得した測定値が基準値以上であるか否かを判定し、判定の結果に基づく判定情報を、表示部14a、報知部、及び発光部のうちの少なくとも1つを介して出力するものである。判定処理手段12cは、情報処理手段12aにおいて取得された測定値が基準値以上であるか否かを判定する。
出力処理手段12bは、リスト部2bにおいて一人の対象者が指定されたとき、指定された対象者に紐付く承諾画面G3を表示部14aに表示させる。出力処理手段12bは、承諾情報としての承諾ボタン3dを承諾画面G3に表示させる。出力処理手段12bは、承諾ボタン3dと共に、検温条項の内容を示す条項データ3cを表示させてもよい。イベントが旅行ツアーであれば、出力処理手段12bは、例えば『観光庁指針、ウィズコロナ時代「新しい生活様式」に基づく旅のあり方を厳守し、安全・安心な旅行を行う為、37.5度以上の発熱が確認される場合は参加を辞退いたします。』といった文章を、条項データ3cとして表示部14aに表示させる。コンサートホールや劇場等への入場時の検温場面では、出力処理手段12bは、例えば『公益社団法人全国公立文化施設協会が示す「劇場、音楽堂等における新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン」に沿った対策に基づき、37.5度以上の発熱が確認された場合は入場を辞退いたします。』といった文章を、条項データ3cとして表示部14aに表示させる。出力処理手段12bは、太字や色彩等を用いて、条項データ3cの一部又は全部を強調表示するようにしてもよい。
出力処理手段12bは、承諾ボタン3dを介して検温条項への承諾が得られた対象者に紐付けられ、該対象者が検温条項に承諾済みであることを示す済データ4cを含む検温画面G4を表示部14aに表示させる。出力処理手段12bは、判定処理手段12cにおける判定の結果に基づく判定情報を含む結果表示画面G5を表示部14aに表示させる機能を有している。
出力処理手段12bは、判定処理手段12cにおいて測定値が基準値未満であると判定された場合、検温条項を具備することを示す正常データ5aを、判定情報として表示部14aに表示させる。出力処理手段12bは、正常データ5aと共に済アイコン41cを表示させてもよい。出力処理手段12bは、判定処理手段12cにおいて測定値が基準値以上であると判定された場合、検温条項を具備しないことを示す不具備データ5bを、判定情報として表示部14aに表示させる。出力処理手段12bは、測定値情報52bを表示させる場合、太字や色彩等を用いて強調表示してもよい。出力処理手段12bは、判定処理手段12cにおいて測定値が基準値以上であると判定された場合、不具備データ5bと共に、検温条項に承諾済みである旨の済アイコン41cを表示させてもよい。
制御部12は、CPU又はGPUなどの演算装置と、こうした演算装置と協働して上記又は下記の各種機能を実現させる対象管理プログラム13pとにより構成することができる。すなわち、対象管理プログラム13pは、コンピュータとしての制御部12及び記憶部13を、情報処理手段12a、出力処理手段12b、及び判定処理手段12cとして機能させるためのプログラムである。上述の説明では、表示部14aと入力部14bとが一体的に構成されたタッチパネルである表示処理部14を例示したが、これに限定されない。表示部14aと入力部14bとは別体として構成されてもよい。この場合、入力部14bは、キーボードやマウスなどにより構成される。もっとも、表示処理部14は、タッチパネルとは別にキーボードやマウスなどを有する構成としてもよい。
図12と共に図13を参照して運営端末30の機能的構成例について説明する。運営端末30は、端末通信部31と、端末制御部32と、端末記憶部33と、端末表示部34と、端末入力部35と、を有している。端末通信部31は、対象管理装置10、集約装置20、及び情報端末80などの外部機器との間で端末制御部32が有線又は無線により通信を行うためのインタフェースである。端末記憶部33には、端末制御部32の動作プログラムの他、種々の情報が記憶される。端末記憶部33は、RAM及びROM、フラッシュメモリ、SSD、又はHDDなどにより構成される。
端末表示部34は、例えば液晶ディスプレイからなり、端末制御部32からの指示により種々の情報を表示する。端末表示部34は、ユーザの操作に応じて、図13に例示するような管理画面G35を表示する。図13に例示する管理画面G35は、題目部35aと、リスト部35bと、状況データ35dと、体温表示部35fと、戻るボタン35hと、を有している。図13の題目部35aには、運営側の名称としての企業名と、イベントIDとしての旅行IDと、が表示されている。
リスト部35bは、図6及び図7に例示するリスト部2bと同様に構成されており、複数の対象者の氏名などを示す対象者データ35cが列挙されている。状況データ35dは、図6及び図7に例示する状況データ2dと同様に構成されており、対象者データ35cの各々に関連づけられた個別表示部35eを有している。すなわち、端末制御部32は、複数の対応者それぞれが検温を完了したか否かを示す状況データ35dを、リスト部35bに対応づけて管理画面G35に表示させる。体温表示部35fには、リスト部35bの各対象者それぞれの測定値が表示される。体温表示部35fは、対象者の体温が基準値以上であることを示す不具備アイコン35gが表示されるように構成してもよい。戻るボタン35hは、直前の表示画面などに遷移させるための仮想ボタンである。端末制御部32は、端末入力部35を介してのユーザの操作に応じて、端末表示部34に種々の情報を表示させる。端末制御部32は、CPU又はGPUなどの演算装置と、こうした演算装置と協働して上記又は下記の各種機能を実現させるソフトウェアとにより構成される。
端末入力部35は、例えば、キーボードと、マウス又はトラックボールなどのポインティングデバイスと、を含んで構成される。端末入力部35は、ユーザによる入力操作を受け付け、受け付けた操作の内容に応じた操作信号を端末制御部32へ出力する。例えば、ユーザは、端末入力部35を介して、対象者ごとの座席番号などの情報である付加データを端末記憶部33及び集約装置20のうちの少なくとも一方に登録させてもよい。座席番号としては、コンサート会場、映画館、旅行ツアーの乗り物などの座席番号が想定される。付加データは、対象者ごとの宿泊先の部屋番号の情報を含んでいてもよい。このように、付加データを登録しておけば、旅行ツアーの途中やイベントの後日などにおいて、ある対象者が新型コロナウイルス等に感染したことが発覚した場合、該対象者と座席番号が近かった対象者などに、注意喚起等の情報を迅速に伝達することができる。そのため、参加者等に健康と安全を確保するための対処を促すと共に、感染の拡大を抑制することができる。なお、運営端末30は、端末表示部34及び端末入力部35の代わりに、文字又は画像等の表示を行う表示パネルと、該表示パネルに積層されてタッチ操作を検出する検出手段とを含むタッチパネルを有していてもよい。もっとも、運営端末30は、端末表示部34及び端末入力部35のうちの少なくとも一方とタッチパネルとを併せ持つものであってもよい。
続いて、図14のシーケンスチャート及び図4~図13を参照して、本実施の形態1に係る対象管理方法の動作例について説明する。ここでは、イベントとして旅行ツアーを例にとり、旅行ツアーの添乗員や乗務員等である現地管理者が、対象管理装置10を使用して、対象者としての旅行ツアーの参加者を管理する場合について説明する。
旅行ツアーの主催者等の運営側は、運営端末30を用いて、企業コード、企業名、及びパスワードなどのイベント情報を集約装置20に登録しているものとする。参加者は、情報端末80又は自宅のPCなどを用い、例えば集約装置20がネットワークNを介して提供する旅行ツアーの申し込みサイトにアクセスし、氏名及び連絡先などの個人情報を入力して申し込みを完了しているものとする。もっとも、参加者が紙媒体・FAX・電話などによる申し込みを行った場合は、運営側の担当者が、運営端末30などを用いて該参加者の個人情報を集約装置20に登録することになる。運営側の担当者は、運営端末30などを用いて、各対象者に紐付く付加データを集約装置20に登録するとよい。付加データは、例えば、バス等の乗り物の座席番号の情報や、宿泊先の部屋番号の情報などを含む。
まず、現地管理者は、旅行ツアーの集合場所等において、対象管理装置10の入力部14bを介してログイン画面G1を呼び出すための操作を行う。すると、情報処理手段12aは、ログイン画面G1の呼び出し操作を受け付け(ステップS101)、出力処理手段12bは、図5のようなログイン画面G1を表示部14aに表示させる(ステップS102)。
次いで、現地管理者が、ログイン画面G1の各入力欄に、入力部14bを介して必要な情報を入力している間、出力処理手段12bは、現地管理者の入力操作に応じて各入力欄に文字等を表示させる。現地管理者が、ログインボタン1dの押下などによりシステムへのログインを要求すると、情報処理手段12aは、ログインの要求操作を受け付け(ステップS103)、旅行ツアーの参加者の情報である対象者リスト23aを要求するリスト要求信号を集約装置20へ送信する(ステップS104)。
集約装置20の集約制御部22は、対象管理装置10から送信されたリスト要求信号に対応する対象者リスト23aを記憶部23から抽出する(ステップS105)。そして、集約制御部22は、抽出した対象者リスト23aを対象管理装置10へ送信する(ステップS106)。出力処理手段12bは、集約装置20から送信された対象者リスト23aに基づいて、図6のようなリスト画面G2を表示部14aに表示させる(ステップS107)。
リスト画面G2のリスト部2bにおいて1つの対象者データ2cが指定されると、情報処理手段12aが対象者の指定を受け付け(ステップS108)、出力処理手段12bが、図7のように、指定された対象者に紐付く承諾画面G3を表示部14aに表示させる(ステップS109)。承諾ボタン3dが押下される等により、情報処理手段12aが検温条項への承諾の意思を示す操作を受け付けると(ステップS110)、出力処理手段12bは、図8のような検温画面G4を表示部14aに表示させる(ステップS111)。また、情報処理手段12aは、承諾画面G3に紐付く対象者から検温条項への承諾が得られた旨の承諾データを集約装置20へ送信する(ステップS112)。集約装置20の集約制御部22は、承諾データの内容を対象者リスト23aに反映させる(ステップS113)。このとき、運営端末30において図13のような管理画面G35を表示させると、検温条項への承諾が得られた対象者に対応する個別表示部35eは、承諾済みを示す態様に変化している。
現地管理者は、表示部14aの表示画面が検温画面G4に切り替わると、測定部53を対象者の額や手などに向け、検温装置50に、該対象者の測定値を測定させると共に、該測定値を対象管理装置10へ送信させる。すなわち、検温装置50は、現地管理者による検温に係る操作を受け付け(ステップS114)、測定部53に対向する対象者の温度を測定する検温処理を実行し(ステップS115)、検温処理で得た測定値を対象管理装置へ送信する(ステップS116)。
判定処理手段12cは、検温装置50から送信された測定値と基準値とを比較し、測定値が基準値以上であるか否かを判定する(ステップS117)。そして、判定処理手段12cは、判定結果に基づく判定情報を出力する。例えば、判定処理手段12cは、測定値が基準値未満であると判定した場合、出力処理手段12bを介して表示部14aに正常データ5aを表示させる。判定処理手段12cは、測定値が基準値以上であると判定した場合、出力処理手段12bを介して表示部14aに不具備データ5bを表示させる。出力処理手段12bは、判定結果に応じて、検温画面G4を図10又は図11のような結果表示画面G5に遷移させてもよく、検温画面G4の情報の一部変更、又は検温画面G4への正常データ5a又は不具備データ5bの追加などにより、結果表示画面G5のような表示画面を表示させてもよい(ステップS118)。
また、判定処理手段12cは、測定値が基準値以上であるか否かの判定結果を示す判定データを集約装置20へ送信する(ステップS119)。集約装置20の集約制御部22は、対象管理装置10から送信される判定データを対象者リスト23aに反映させる(ステップS120)。対象管理システム100は、現地管理者による操作に応じて、ステップS107~S120の一連の処理(図14の破線囲み部分参照)を、登録された全ての対象者の検温が完了するまで繰り返し実行する。
運営端末30の端末制御部32は、端末入力部35を介して管理画面G35の呼び出しを受け付けると(ステップS121)、管理画面G35に関連する管理データを要求する管理要求信号を集約装置20へ送信する(ステップS122)。
集約装置20の集約制御部22は、対象管理装置10から送信された管理要求信号に対応する管理データを記憶部23から抽出する(ステップS123)。そして、集約制御部22は、抽出した管理データを運営端末30へ送信する(ステップS124)。端末制御部32は、集約装置20から送信された管理データに基づいて、図13のような管理画面G35を端末表示部34に表示させる。すなわち、全ての対象者の検温が完了した段階で、運営端末30に管理画面G35を表示させると、図13の例のように、全ての個別表示部35eが諾済みを示す態様となっている(ステップS125)。上記の説明は、図14に付したステップ番号の順に説明したが、これに限らず、各処理の順序は、同様の結果が得られる範囲で適宜変更してもよい。例えば、ステップS111の処理とステップS112及びS113の処理とは、順序を入れ替えてもよい。この場合、出力処理手段12bは、集約制御部22から、承諾データの内容を対象者リスト23aに反映させた旨の信号が送信されてから、表示部14aに検温画面G4を表示させてもよい。
以上のように、対象管理装置10は、検温条項に対する承諾が得られた対象者の測定値を取得し、取得した測定値が基準値以上であるか否かの判定結果に基づく判定情報を出力するようになっている。より具体的に、対象管理装置10は、予め登録された複数の対象者の情報が指定可能に整理されたリスト部2bを含むリスト画面G2を表示する表示部14aと、リスト部2bにおいて一人の対象者が指定されたとき、承諾情報としての承諾ボタン3dを含み、指定された対象者に紐付く承諾画面G3を表示部14aに表示させる制御部12と、を有している。制御部12は、承諾ボタン3dを介して検温条項への承諾が得られた対象者の測定値が基準値以上であるか否かを判定すると共に、判定の結果に基づく判定情報を出力するようになっている。したがって、判定処理に用いる測定値は、少なくとも検温条項に対する承諾が得られた対象者の体温の情報であるため、該対象者には、検温を受ける時点で『該条項に承諾した』という抗いようのない事実が存在する。よって、測定値が基準値以上となった対象者が譲歩を要求するようなことがあっても、運営側は検温条項に基づく画一的な対応を採ることができるため、対象者と運営側との間で発生し得るトラブルを抑制することができる。
すなわち、対象管理装置10によれば、検温の前に規定条件への承諾を得ておくことにより、大きなトラブルへの発展を防ぐための前提を構築しておくことができるため、イベントへの参加や施設等への入場の際に発生し得るトラブルを未然に回避することができる。具体的には、承諾ボタン3dへのタッチ操作等により、検温条項に対する承諾の意思を明示した対象者にだけ検温を行う流れとなるため、発熱が認められたときに言い逃れができない状況を作ることができる。
また、制御部12は、承諾ボタン3dと共に、検温条項の内容を示す条項データ3cを表示させる機能を有している。条項データ3cを表示させない構成を採ると、現地管理者が、口頭伝達又は紙媒体等により温度条項を対象者に伝える必要があり、「聞いてない」「見えなかった」など、弁解の余地を与えてしまうことも想定される。この点、同一の画面上に承諾ボタン3dと条項データ3cとが表示されていれば、対象者が視認したことの立証容易性が高まるため、より確実に弁解の余地をなくすことができる。
制御部12は、承諾ボタン3dを介して検温条項への承諾が得られた対象者に紐付けられ、該対象者が検温条項に承諾済みであることを示す済データ4cを含む検温画面G4を表示させる機能を有している。よって、現地管理者は、対象者の検温を行う際、該対象者に検温画面G4を視認させることで、承諾したことへの念押しが可能となるため、より円滑に対象者の体温管理を行うことができる。
制御部12は、複数の対応者それぞれが検温を完了したか否かを示す状況データ2dを、リスト部2bに対応づけてリスト画面G2に表示させる機能を有している。よって、現地管理者は、リスト部2bを一見することにより、検温が完了していない対象者を容易にピックアップすることができるため、検温作業の効率化を図ることができる。
制御部12は、測定値が基準値以上であると判定した場合、判定情報として不具備データ5bを表示部14aに表示させる機能を有している。そのため、現地管理者は、不具備データ5bを対象者に視認させることにより、体温の状況を瞬時に把握させることができる。そして、対象者は、病院に行く、自宅で安静にする、といった行動を迅速に行うことができるため、症状の悪化を防ぐことができる。また、制御部12は、測定値が基準値以上であると判定した場合、不具備データ5bと共に、検温条項に承諾済みである旨の済アイコン41cを表示させる機能を有している。すなわち、体温の状況に添えて、対象者が検温条項に承諾済みであることを確認的に示すことができるため、対象者と運営側との間での円満なやり取りを促進することができる。
<変形例>
図15及び図16を参照して、実施の形態1の変形例に係る対象管理システム100の構成例について説明する。図15は、イベント会場などの特定の領域の入口付近で、現地管理者が、対象管理装置10を用いて対象者の体温を管理する状況を例示した説明図である。対象管理システム100の全体的な構成は図1の例と同様であり、図15ではその一部を例示している。
図15の対象管理装置10は、図4の対象管理装置10と同様の機能構成を有する対象管理装置10Aと、対象管理装置10Aに接続された表示処理装置10Bと、により構成されている。表示処理装置10Bは、表示処理部14と同様に構成され、制御部12により制御されて、図8に例示する承諾画面G3、図9に例示する検温画面G4、図10又は図11に例示する結果表示画面G5などの表示画面を表示するようになっている。
図16は、本変形例に係る対象管理装置10Aの表示部14aに表示されるリスト画面G2を例示した説明図である。図16のリスト画面G2は、図7のリスト画面G2に例示する構成以外に、体温表示部2fと、題目部2hと、を有している。体温表示部2fには、リスト部2bの各対象者それぞれに対応づけて測定値が表示される。制御部12は、体温表示部2fに、対象者の体温が基準値以上であることを示す不具備アイコン2gを表示するようにしてもよい。なお、図16では、題目部2hに、イベント名とイベントIDとが表示された例を示している。
このように、本実施の形態1における対象管理システム100は、様々なシチュエーションに対応づけて利用することができる。もっとも、対象管理システム100は、複数台の対象管理装置10を有し、複数人の現地管理者が、それぞれ、1台の対象管理装置10を用いて対象者の入場管理を行うようにしてもよい。かかる場合、対象管理システム100は、対象管理装置10と同数の検温装置50を有するとよい。このようにすれば、各現地管理者がそれぞれ自由に検温作業を行うことができる。
実施の形態2.
図17を参照して、本発明の実施の形態2に係る対象管理システム100の構成例について説明する。上述した実施の形態1と同等の構成については同一の符号を用いて説明は省略する。本実施の形態2の対象管理装置10は、承諾情報として、検温条項に対する承諾受付用のサイト(Webサイト)に係る承諾コード30dを表示部14aに表示するようになっている。以降では、検温条項に対する承諾受付用のサイトのことを承諾サイトともいう。
すなわち、図17に例示する承諾画面G32は、図8に例示する承諾ボタン3dの代わりに承諾コード30dを有している。承諾画面G32は、図17のように、承諾コード30dの読取処理へ誘導するための誘導情報3mを有していてもよい。承諾コード30dは、QRコード(登録商標)などの二次元コードであり、承諾サイトのURL(Uniform Resource Locator)の情報を含んでいる。
現地管理者が対象管理装置10を操作し、図6のようなリスト画面G2において一人の対象者が指定されると、制御部12は、図17のような承諾コード30dを含む承諾画面G32を表示部14aに表示させる。すると、対象者は、情報端末80の撮像装置86を起動させ、表示部14aに表示された承諾コード30dを読み取ることにより、承諾コード30dに紐付く承諾サイトにジャンプさせ、該承諾サイトにおいて検温条項に対する承諾処理を実行する。
制御部12は、リスト画面G2のリスト部2bにおいて指定可能な対象者ごとの承諾コード30dを生成して表示させる機能を有している。制御部12は、リスト部2bにおいて一人の対象者が指定されたときに、該対象者に紐付く承諾コード30dを生成し、生成した承諾コード30dを表示部14aに表示させてもよい。もしくは、制御部12は、集約装置20から対象者リスト23aを受信したタイミング等において、対象者リスト23a内の各対象者のそれぞれに紐付く承諾コード30dを生成し、記憶部13に記憶させてもよい。そして、制御部12は、リスト部2bにおいて一人の対象者が指定されたときに、該対象者に紐付く承諾コード30dを記憶部13から読み出して表示部14aに表示させてもよい。制御部12は、承諾コード30dを介して検温条項への承諾が得られた旨の承諾確認データが送信されると、承諾コード30dに紐付けられた対象者が検温条項に承諾済みであることを示す済データ4cを含む検温画面G4を表示部14aに表示させる。制御部12は、承諾コード30dと共に、検温条項の内容を示す条項データ3cを表示させる機能を有していてもよい。本実施の形態2の対象管理システム100における他の構成及び代替構成は、前述の実施の形態1と同様である。本実施の形態2の対象管理システム100も、前述した変形例の場面等、様々なシチュエーションに適用することができる。
次に、図18のシーケンスチャートを参照して、本実施の形態2に係る対象管理方法の動作例を、図14の場合と同様の場面設定で説明する。図14の例と同様の工程には同一のステップ番号を付して説明は省略する。まず、対象管理装置10及び集約装置20は、ステップS101~S107の一連の処理を、図14の場合と同様に実行する。情報処理手段12aが一人の対象者の指定を受け付けると(ステップS108)、出力処理手段12bは、該対象者に紐付く承諾コード30dを生成し、もしくは記憶部13から読み出し、図17のように、指定された対象者に紐付く承諾画面G32に承諾コード30dを含めて表示部14aに表示させる(ステップS201)。
対象者は、情報端末80の撮像装置86を起動させ(ステップS202)、読取モードの撮像装置86を承諾コード30dにかざすことにより、撮像装置86に承諾コード30dを読み取らせる。具体的には、情報処理部82は、撮像装置86から出力される撮像データを解析して承諾コード30dを抽出し、例えば、承諾サイトへの移行指示用の確認ウィンドウを表示部84aに表示させる(ステップS203)。対象者による確認ウィンドウのタッチ操作等により、情報端末80は、承諾サイトへジャンプし、例えば図8の承諾画面G3のような態様の外部承諾画面を表示部84aに表示させる。外部承諾画面は、対象者の氏名等を表示する題目部3aと、検温条項の内容を示す条項データ3cと、検温条項に対する承諾受付用の仮想ボタンである承諾ボタン3dと、を有するように構成するとよい(ステップS204)。
情報端末80は、承諾ボタン3dが押下される等により、検温条項への承諾の意思を示す操作を受け付けると(ステップS205)、外部承諾画面に紐付く対象者から検温条項への承諾が得られた旨の承諾データを集約装置20へ送信する(ステップS206)。集約装置20の集約制御部22は、承諾データの内容を、記憶部23内の対象者リスト23aに反映させる(ステップS207)。また、集約制御部22は、承諾画面G32に紐付く対象者から検温条項への承諾が得られた旨の承諾確認データを対象管理装置10へ送信する(ステップS208)。
次いで、対象管理システム100は、ステップS111及びS114~S120の一連の処理を図14の場合と同様に実行する。さらに、対象管理システム100は、現地管理者による操作に応じて、ステップS107、S108、S201~S208、S111、及びS114~S120の一連の処理(図17の破線囲み部分参照)を、登録された全ての対象者の検温が完了するまで繰り返し実行する。そして、対象管理システム100は、ステップS121~S125の一連の処理を図14の場合と同様に実行する。上記の説明は、図18に付したステップ番号の順に説明したが、これに限らず、各処理の順序は、同様の結果が得られる範囲で適宜変更してもよい。
以上のように、本実施の形態2の対象管理装置10は、予め登録された複数の対象者の情報が指定可能に整理されたリスト部2bを含むリスト画面G2を表示する表示部14aと、リスト部2bにおいて一人の対象者が指定されたとき、承諾情報としての承諾コード30dを含み、指定された対象者に紐付く承諾画面G32を表示部14aに表示させる制御部12と、を有している。制御部12は、承諾コード30dを介して検温条項への承諾が得られた対象者の測定値が基準値以上であるか否かを判定すると共に、判定の結果に基づく判定情報を出力するようになっている。したがって、判定処理に用いる測定値は、少なくとも検温条項に対する承諾が得られた対象者の体温の情報であることから、運営側は検温条項に基づく画一的な対応を採ることができるため、対象者と運営側との間で発生し得るトラブルを抑制することができる。
また、本実施の形態2の対象管理システム100では、表示部14aに表示された承諾コード30dを、対象者が自身の情報端末80で読み取ると共に、その情報端末80を用いて、承諾サイトでの検温条項への承諾処理を行うことができる。よって、対象者は、検温条項への承諾に際して、旅行ツアーやイベント会場の現地スタッフなどの現地管理者が使用する対象管理装置10に触れる必要がないため、接触感染のリスクを回避することができる。他の効果等は、上述した実施の形態1と同様である。
上記の説明では、承諾コード30dを制御部12が生成する例を示したが、これに限らず、承諾コード30dは、集約装置20の集約制御部22が生成するようにしてもよい。かかる構成の場合、制御部12は、リスト部2bにおいて一人の対象者が指定されたとき、該対象者に紐付く承諾コード30dの生成を要求する生成要求を集約制御部22へ送信してもよい。集約制御部22は、制御部12からの生成要求をもとに承諾コード30dを生成して返送してもよい。そして、制御部12は、集約制御部22から送信された承諾コード30dを表示部14aに表示させてもよい。もしくは、集約制御部22は、対象者の登録を受け付けた段階で、該対象者に紐付く承諾コード30dを生成し、記憶部23に記憶させておいてもよい。そして、集約制御部22は、制御部12から生成要求が送信されたときに、該生成要求に対応する対象者の承諾コード30dを記憶部23から読み出して返送してもよい。
ところで、承諾コード30dは、登録された全ての対象者に共通のものであってもよいが、その場合は、対象者が自身の個人情報の一部を入力するといった手間が生じ、運営側も確認作業が必要となる。この点、対象管理装置10が対象者ごとの承諾コード30dを生成する構成を採れば、対象者は、自身専用の承諾サイトにおいて、簡単な操作により承諾処理を行うことができる。つまり、簡易かつ迅速な承諾処理を実現することができるため、ユーザビリティーの向上を図ることができる。また、運営側は、承諾済みであるか否かについての対象者ごとの管理が容易となる。すなわち、対象者ごとの承諾コード30dを個別に生成するという構成を採ることで、対象者及び運営側の作業負担の軽減を図ることができる。
制御部12は、承諾情報として、承諾ボタン3dと承諾コード30dとの双方を承諾画面G32に表示させてもよい。このようにすれば、対象者に、承諾ボタン3dを介しての承諾処理と、承諾コード30dを介しての承諾処理とを選択させることができるため、対象者の嗜好に応じた柔軟な体温管理を実現することができる。また、対象管理装置10は、ユーザの操作により、承諾情報として承諾ボタン3dを表示させる迅速モード、承諾情報として承諾コード30dを表示させる非接触モード、及び承諾情報として承諾ボタン3dと承諾コード30dとの双方を表示させる柔軟モードのうちの少なくとも2つを選択可能な構成としてもよい。
実施の形態3.
図19を参照して、本発明の実施の形態3に係る対象管理システム100の構成例について説明する。上述した実施の形態1及び2と同等の構成については同一の符号を用いて説明は省略する。本実施の形態3の集約装置20は、対象者が使用する情報端末80へ向けて、温度条項への承諾受付用のサイト情報を送信し、該サイト情報を介して検温条項への承諾が得られた対象者にフラグを立てるようになっている。サイト情報は、承諾サイトのURLのデータ、もしくは承諾サイトのURLのデータを含む承諾コード30dと同様の二次元コードの情報である。
すなわち、本実施の形態3の対象管理システム100は、予め登録された複数の対象者それぞれが使用する情報端末80へ向けて、検温条項への承諾受付用のサイト情報を送信し、サイト情報を介して検温条項への承諾が得られた対象者に関連付けて承諾フラグを立てる集約制御部22を備えた集約装置20を有している。また、対象管理システム100は、予め登録された複数の対象者の情報が指定可能に整理されたリスト部2bを含むリスト画面G2を表示部14aに表示させる制御部12を備えた対象管理装置10を有している。
制御部12は、リスト部2bにおける、集約制御部22によって承諾フラグが立てられた対象者の情報に対応づけて、該対象者が検温条項に承諾済みであることを示す済アイコン2nを表示させる。制御部12は、リスト部2bにおいて済アイコン2nが対応づけられた対象者が指定された場合、該対象者が検温条項に承諾済みであることを示す済データ4cを含む検温画面G4を表示部14aに表示させる。制御部12は、該対象者の測定値が検温装置50から送信されると、送信された測定値が基準値以上であるか否かを判定すると共に、判定の結果に基づく判定情報を表示部14aに表示させる。
より具体的に、集約装置20は、集約制御部22により、対象者リスト23a内の各対象者の個人情報を参照し、ショートメール(SMS:ショートメッセージサービス)又はeメールにより、各対象者宛てにサイト情報を送信する。したがって、本実施の形態3の対象管理システム100では、現地管理者が対象管理装置10から現地管理システムにログインする際、既にサイト情報を介して検温条項に承諾済みの対象者が存在する想定となる。かかる利点を活かすべく、制御部12は、リスト画面G23上に、検温条項への承諾が得られた対象者に対応づけて済アイコン2nを表示する機能を有している。
図19のリスト画面G23では、4つの済アイコン2nを例示している。したがって、現地管理者は、リスト画面G23を視認し、済アイコン2nが対応づけて表示されている対象者については、即時に検温を実行することができる。一方、現地管理者は、済アイコン2nが対応づけて表示されていない対象者に対しては、実施の形態1又は実施の形態2と同様の手法で検温条項に対する承諾を得た上で検温を実行するとよい。登録された全ての対象者の承諾が得られている場合、制御部12は、承諾画面G3を表示部14aに表示させる必要がない。他の構成及び代替構成(変形例も含む)は、上述した実施の形態1及び2と同様である。
次に、図20のシーケンスチャートを参照して、本実施の形態3に係る対象管理方法の動作例を、図14の場合と同様の場面設定で説明する。図14及び図17の例と同様の工程には同一のステップ番号を付して説明は省略する。
イベントへの参加を希望するユーザが、情報端末80を用いてイベントの申込サイトにアクセスし、申込サイトの所定箇所に個人情報を入力する(ステップS301)。個人情報の入力を終えたユーザが、イベントへの申込みを指示する操作を行うと、情報端末80は、該ユーザの個人情報を含む申請データを集約装置20へ送信する(ステップS302)。集約装置20の集約制御部22は、情報端末80から送信された申請データをもとに、申請データに紐付くユーザを、イベントの参加者、つまり対象者として記憶部23内の対象者リスト23aに登録する(ステップS303)。
なお、ステップS301~S303の各工程は、図14及び図17の対象管理方法においても前提となるものであり、これらは対象者ごとに行われれる。ただし、本実施の形態3において、申請データに含まれる個人情報には、対象者の携帯電話(スマートフォンを含む)の番号及びeメールの情報のうちの少なくとも1つが含まれるものとする。携帯電話の番号は、集約制御部22がショートメールによりサイト情報を送信する際に用いられる。
集約制御部22は、ショートメール又はeメールにより、対象者宛てにサイト情報を送信する(ステップS304)。これにより、対象者は、情報端末80などを用いてショートメール又はeメールに添付されたサイト情報を確認し、サイト情報のクリック又は読み取り等により承諾サイトにアクセスすることができる。情報端末80は、承諾サイトにアクセスすると、例えば図8の承諾画面G3のような態様の外部承諾画面を表示部84aに表示させる。外部承諾画面は、対象者の氏名等を表示する題目部3aと、検温条項の内容を示す条項データ3cと、検温条項に対する承諾受付用の仮想ボタンである承諾ボタン3dと、を有するように構成するとよい(ステップS305)。
情報端末80は、承諾ボタン3dが押下される等により、検温条項への承諾の意思を示す操作を受け付けると(ステップS306)、外部承諾画面に紐付く対象者から、検温条項への承諾が得られた旨の承諾データを集約装置20へ送信する(ステップS307)。集約装置20の集約制御部22は、承諾データの内容を、記憶部23内の対象者リスト23aに反映させる。例えば、集約制御部22は、サイト情報を介して検温条項への承諾が得られた対象者に関連付けて承諾フラグを立てる(ステップS308)。
次いで、対象管理システム100は、ステップS101~S106の一連の処理を図14の例と同様に実行する。そして、出力処理手段12bは、集約装置20から送信された対象者リスト23aに基づいて、図19のようなリスト画面G23を表示部14aに表示させる。このとき、出力処理手段12bは、リスト部2bにおける、集約制御部22によって承諾フラグが立てられた対象者の情報に対応づけて、該対象者が検温条項に承諾済みであることを示す済アイコン2nを表示させるとよい(ステップS309)。
図19のように、一部の対象者の承諾が得られていない場合、制御部12は、承諾が得られていない対象者について、ステップS108の処理と、ステップS109又はステップS201の処理を実行する。すなわち、出力処理手段12bは、リスト部2bにおいて済アイコン2nが対応づけられていない対象者が指定された場合(ステップS108)、承諾情報を含み、指定された対象者に紐付く承諾画面G3又はG32を表示部14aに表示させる(ステップS109、ステップS201)。出力処理手段12bは、リスト部2bにおいて済アイコン2nが対応づけられた対象者が指定された場合、該対象者が検温条項に承諾済みであることを示す済データ4cを含む検温画面G4を表示部14aに表示させる。以降の工程は、図14又は図17の場合と同様であるため省略する。上記の説明は、図19に付したステップ番号の順に説明したが、これに限らず、各処理の順序は、同様の結果が得られる範囲で適宜変更してもよい。
以上のように、本実施の形態3における対象管理システム100は、予め登録された複数の対象者それぞれが使用する情報端末80へ向けて、検温条項への承諾受付用のサイト情報を送信する集約装置20を有している。集約装置20は、サイト情報を介して検温条項への承諾が得られた対象者に関連付けて承諾フラグを立てる。つまり、集約装置20は、サイト情報を介して検温条項への承諾が得られた対象者を、温度条項に承諾済みの対象者として登録する。また、対象管理システム100は、リスト画面G2のリスト部2bにおける、集約制御部22によって承諾フラグが立てられた対象者の情報(対象者データ2c)に対応づけて、該対象者が検温条項に承諾済みであることを示す済アイコン2nを表示させる。よって、現地管理者は、既に検温条項への承諾が得られている対象者、つまり済アイコン2nが対応づけられている対象者には、温度条項への承諾を得ることなく検温を行うことができるため、現地での作業を減らすことができる。また、本実施の形態3の制御部12は、リスト部2bにおいて済アイコン2nが対応づけられた対象者が指定された場合、表示部14aに、承諾画面G3又はG32を表示させることなく、検温画面G4を表示させるため、処理の迅速化・簡素化を図ることができる。一方、制御部12は、リスト部2bにおいて済アイコン2nが対応づけられていない対象者が指定されると、実施の形態1又は2と同様に、承諾画面G3又はG32を表示部14aに表示させるため、対象者の承諾を効率よく得ることができる。他の効果等については、上述した実施の形態1及び2と同様である。
上述した各実施の形態は、対象管理装置、対象管理システム、対象管理プログラム、及び対象管理方法における具体例であり、本発明の技術的範囲は、これらの態様に限定されるものではない。例えば、上記の各実施の形態では、対象管理装置10側で測定値の判定処理を行う例を示したが、これに限らず、集約装置20が測定値の判定処理を行うようにしてもよい。かかる構成を採る場合、対象管理システム100は、予め登録された複数の対象者の情報が指定可能に整理されたリスト部2bを含むリスト画面G2を表示する表示部14aと、リスト部2bにおいて一人の対象者が指定されたとき、検温条項に対する承諾受付用の承諾情報を含み、指定された対象者に紐付く承諾画面G3を表示部14aに表示させると共に、承諾情報を介して検温条項への承諾が得られた対象者の測定値を取得して送信する制御部12と、を備えた対象管理装置10を有する。また、対象管理システム100は、制御部12から送信される測定値が基準値以上であるか否かを判定すると共に、判定の結果に基づく結果データを返送する集約制御部22を備えた集約装置20を有する。そして、制御部12は、集約制御部22から返送される結果データに基づく判定情報を表示部14aに表示させる。制御部12は、集約装置20から測定値が基準値以上である旨の結果データが返送された場合、判定情報としての不具備データ5bを表示部14aに表示させる。
対象管理装置10は、音声認識機能により対象者の承諾を得るように構成してもよい。すなわち、対象管理装置10の制御部12は、「承諾します」などの特定の音声を認識する音声認識機能を有していてもよい。制御部12は、例えば承諾画面G3を表示させた状態で音声認識機能を実行し、対象者による所定の音声を捉えたときに検温画面G4へ遷移させてもよい。集約装置20は、複数の運営端末30と連携して上記同様のサービスを提供してもよい。すなわち、対象管理システム100は、複数の現地管理システムを運用するものであってよい。対象管理システム100は、対象管理装置10と集約装置20とにより構成されてもよく、対象管理装置10と運営端末30とにより構成されてもよい。
また、対象管理システム100は、対象管理装置10と検温装置50とにより構成されてもよい。例えば、情報処理手段12aは、検温条項への承諾の意思を示す操作を受け付けたときに(図14のステップS110に対応)、検温装置50へ検温指令を送信するようにしてもよい。検温装置50は、情報処理手段12aから検温指令が送信されたときにON状態となる、という構成を採ってもよい。このようにすれば、検温装置50の状態からも、対象者が検温条項に承諾したか否かを確認することができる。上記の説明では、検温装置50が対象管理装置10との間で無線により通信を行う例を示したが、これに限らず、検温装置50は、対象管理装置10との間で有線により通信を行うものであってもよい。
上述した各表示画面のそれぞれに表示される情報の組み合わせは、各図のものに限定されない。例えば、制御部12は、検温画面G4に済データ4cを表示させなくてもよく、結果表示画面G5に済アイコン41cを表示させなくてもよい。上記各図において例示した、各表示画面の構成、アイコン、表示する文字などは、あくまでも例示であり、使用環境やニーズ等に応じて適宜変更することができる。
1a コード入力欄、1b パス入力欄、1c ID入力欄、1d ログインボタン、2a 題目部、2b、35b リスト部、2c 対象者データ、2d 状況データ、2e、35e 個別表示部、2f 体温表示部、2g 不具備アイコン、2h、3a、4a、35a 題目部、2n、41c 済アイコン、3b 条項表示部、3c 条項データ、3d 承諾ボタン、3e、4e、35h 戻るボタン、3m 誘導情報、4b 個人表示部、4c 済データ、4d 体温表示部、5a 正常データ、5b 不具備データ、10、10A 対象管理装置、10B 表示処理装置、11、21、51、81 通信部、12 制御部、12a 情報処理手段、12b 出力処理手段、12c 判定処理手段、13、23、83 記憶部、13p 対象管理プログラム、14 表示処理部、14a、54、84a 表示部、14b、84b 入力部、20 集約装置、22 集約制御部、23a 対象者リスト、30 運営端末、30d 承諾コード、31 端末通信部、32 端末制御部、33 端末記憶部、34 端末表示部、35 端末入力部、35c 対象者データ、35d 状況データ、35f 体温表示部、35g、51b 不具備アイコン、42c 促進情報、50 検温装置、51a 正常アイコン、52 検温処理部、52a 測定値情報、52b 測定値情報、53 測定部、53b 要求データ、55 操作部、80 情報端末、82 情報処理部、84 入力表示部、86 撮像装置、100 対象管理システム、G1 ログイン画面、G2、G23 リスト画面、G3、G32 承諾画面、G35 管理画面、G4 検温画面、G5 結果表示画面。