JP7015453B2 - リアクトル - Google Patents

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Description

本開示は、リアクトルに関する。
特許文献1には、巻線を巻回してなる巻回部を有するコイルと、閉磁路を形成する磁性コアとを備え、ハイブリッド自動車のコンバータの構成部品などに利用されるリアクトルが開示されている。磁性コアは、巻回部内に配置される複数の内コア片と、巻回部外に配置される外コア片とを備える。このリアクトルでは、磁性コアの外周面を樹脂モールド部で覆うことで、内コア片と外コア片とを一体に保持している。
特開2017-135334号公報
各コア片と樹脂モールド部の材質によっては、コア片と樹脂モールド部との密着性が十分に得られず、樹脂モールド部が割れたり剥離したりして、コア片同士を一体に保持できない虞がある。このような事態を回避するために樹脂モールド部を厚くすると、巻回部と内コア片との間に大きな隙間を確保する必要があり、リアクトルが大型化する。
そこで、本開示は、樹脂モールド部で磁性コアを強固に一体に保持でき、かつ小型であるリアクトルを提供することを目的の一つとする。
本開示の一態様に係るリアクトルは、
巻回部を有するコイルと、
前記巻回部の内部に配置される内側コア部と、前記巻回部の外部に配置される外側コア部とを有する磁性コアと、
前記磁性コアの表面の少なくとも一部を覆う樹脂モールド部とを備えるリアクトルであって、
前記内側コア部は、
非分割構造の一体物であり、
軸方向の端部近傍の表面に、軸方向と交差する方向に沿って設けられた溝部を備え、
前記樹脂モールド部は、
前記外側コア部の表面の少なくとも一部を覆う外側樹脂部と、
前記外側樹脂部に連続し、前記内側コア部の軸方向の端部の表面を覆うと共に、前記溝部の内部に充填される内側樹脂部とを備える。
上記リアクトルは、樹脂モールド部で磁性コアを強固に一体に保持でき、かつ小型である。
実施形態1に係るリアクトルの概略斜視図である。 実施形態1に係るリアクトルに備える組合体の概略分解斜視図である。 図1に示す(III)-(III)線で切断した概略縦断面図である。 実施形態1に係るリアクトルに備える組合体を外側コア部側から見た概略正面図である。 実施形態2に係るリアクトルに備える内側コア部の軸方向の端部近傍を示す概略斜視図である。 実施形態3に係るリアクトルに備える内側コア部の軸方向の端部近傍を示す概略斜視図である。
[実施形態の説明]
最初に、本開示の実施態様を列記して説明する。
(1)本開示の一態様に係るリアクトルは、
巻回部を有するコイルと、
前記巻回部の内部に配置される内側コア部と、前記巻回部の外部に配置される外側コア部とを有する磁性コアと、
前記磁性コアの表面の少なくとも一部を覆う樹脂モールド部とを備えるリアクトルであって、
前記内側コア部は、
非分割構造の一体物であり、
軸方向の端部近傍の表面に、軸方向と交差する方向に沿って設けられた溝部を備え、
前記樹脂モールド部は、
前記外側コア部の表面の少なくとも一部を覆う外側樹脂部と、
前記外側樹脂部に連続し、前記内側コア部の軸方向の端部の表面を覆うと共に、前記溝部の内部に充填される内側樹脂部とを備える。
上記リアクトルは、内側コア部が非分割構造の一体物であり、かつ外側コア部の表面の少なくとも一部を覆う外側樹脂部と、内側コア部の軸方向の端部の表面を覆う内側樹脂部とが連続して設けられている。そのため、内側コア部と外側コア部とを樹脂モールド部で一体に保持できる。このとき、内側樹脂部の一部が内側コア部に形成された溝部の内部に充填される。そのため、溝部内の内側樹脂部が内側コア部に対して引っ掛けられた嵌め合い構造を形成できる。この嵌め合い構造により、樹脂モールド部で内側コア部と外側コア部とを強固に一体に保持できる。また、上記嵌め合い構造により、樹脂モールド部を必要以上に厚くすることなく、磁性コアを強固に一体に保持できる。よって、巻回部と内側コア部との間の間隔を狭くすることができ、小型なリアクトルとできる。巻回部と内側コア部との間の間隔を狭くしたとしても、内側樹脂部の一部を確実に溝部に充填できる。それは、溝部が内側コア部の軸方向の端部近傍に設けられているからである。
(2)上記リアクトルの一形態として、
前記内側コア部の軸方向の端部が挿入される貫通孔を有する枠状体で、前記巻回部の軸方向の端面と前記外側コア部とを保持する保持部材を備え、
前記保持部材は、前記貫通孔の内周面から前記内側コア部の中央側に向かって突出し、前記溝部を露出するように、前記内側コア部の軸方向の端部の表面を支持するコア支持部を備え、
前記コア支持部は、前記貫通孔の内周面から前記溝部に通じる切欠き部を備えることが挙げられる。
上記リアクトルは、保持部材を備えることで、保持部材を介して巻回部及び磁性コアの相対的な位置決めを行い易い。特に、保持部材にコア支持部を備えることで、巻回部に対する内側コア部の位置決めをより行い易い。保持部材にコア支持部を備える場合であっても、コア支持部に切欠き部を備えることで、溝部内に樹脂を充填し易い。外側コア部の表面に樹脂をモールドして外側樹脂部を形成する際に、その樹脂が切欠き部を通って巻回部と内側コア部との間に入り込み易いからである。つまり、上記切欠き部が樹脂の流路として機能することで、溝部内に樹脂が充填された状態で内側樹脂部を形成し易い。
(3)上記リアクトルの一形態として、
前記溝部は、前記内側コア部における対向する表面に位置する部分を有することが挙げられる。
内側コア部における対向する表面に溝部が設けられていることで、内側コア部の表面のうち少なくとも対向する表面の二か所で内側コア部に対する内側樹脂部による嵌め合い構造を形成できる。内側コア部における対向する表面に上記嵌め合い構造を形成できることで、樹脂モールド部で内側コア部と外側コア部とを安定して強固に一体に保持し易い。
(4)上記リアクトルの一形態として、
前記コイルは、並列される一対の前記巻回部を備え、
前記内側コア部は、前記巻回部のそれぞれの内部に配置される一対の前記内側コア部を備え、
前記溝部は、前記内側コア部における対向する表面に位置する一端及び他端と、前記一端と前記他端とを繋ぐ中間部とを有し、前記中間部は、前記内側コア部における並列方向の外方側の表面に設けられていることが挙げられる。
一対の巻回部のそれぞれの内部に配置される一対の内側コア部を備える場合、磁束は、内側コア部における並列方向の内方側の領域を通過し易い。そのため、内側コア部における並列方向の外方側の表面に溝部が設けられていることで、磁束の通過が阻害され難く、磁気特性の低下を抑制できる。溝部は、内側コア部における対向する表面に一端及び他端を有し、内側コア部における並列方向の外方側の表面に設けられる中間部が一端及び他端と連続して設けられている。このような溝部を備えることで、樹脂モールド部で内側コア部と外側コア部とを安定して強固に一体に保持し易い。
(5)上記リアクトルの一形態として、
前記内側コア部は、樹脂中に軟磁性粉末が分散された複合材料の成形体で構成されることが挙げられる。
内側コア部が上記複合材料の成形体で構成されることで、内側コア部の表面に溝部を形成し易い。
(6)上記リアクトルの一形態として、
前記内側コア部は、軸方向の端面から前記溝部に向かって設けられたガイド溝部を備えることが挙げられる。
内側コア部にガイド溝部を備えることで、外側コア部の表面に樹脂をモールドして外側樹脂部を形成する際に、その樹脂がガイド溝部を通って溝部まで流れ込み易く、溝部内に樹脂が充填され易い。樹脂は、ガイド溝部内にも充填される。ガイド溝部内に樹脂が充填されることで、樹脂モールド部と内側コア部との接触面積を大きくでき、樹脂モールド部と内側コア部とを強固に保持し易い。樹脂モールド部と内側コア部とを強固に保持できることで、樹脂モールド部を介して内側コア部と外側コア部とをより強固に一体に保持できる。
[実施形態の詳細]
本開示の実施形態に係るリアクトルの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。図中の同一符号は同一名称物を示す。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
<実施形態1>
≪概要≫
図1~図4に基づいて、実施形態1に係るリアクトル1を説明する。実施形態1に係るリアクトル1は、巻回部2cを有するコイル2と、巻回部2cの内外に配置されて閉磁路を形成する磁性コア3と、磁性コア3の表面の少なくとも一部を覆う樹脂モールド部5とを備える。磁性コア3は、巻回部2cの内部に配置される内側コア部31と、巻回部2cの外部に配置される外側コア部32とを備える。この例のリアクトル1は、更に、巻回部2cと磁性コア3とを保持する保持部材4を備える。実施形態1に係るリアクトル1は、内側コア部31が非分割構造の一体物である点を特徴の一つとする。また、実施形態1に係るリアクトル1は、内側コア部31の軸方向の端部近傍の表面に溝部311を備え、樹脂モールド部5の一部が上記溝部311に充填されている点を特徴の一つとする。
リアクトル1は、例えば、コンバータケースなどの設置対象(図示せず)に設置される。ここでは、リアクトル1において、図1における紙面下側が、設置対象に面する設置側であり、設置側を「下」、その反対側を「上」とし、上下方向を縦方向(高さ方向)とする。また、コイル2の巻回部2cの並列方向を横方向(幅方向)とし、巻回部2cの軸方向に沿った方向を長さ方向とする。以下、リアクトル1の構成について詳しく説明する。
≪コイル≫
コイル2は、図1及び図2に示すように、巻線を巻回してなる一対の巻回部2cと、両巻回部2cの一方の端部同士が接合されてなる接合部2rとを備える。巻回部2cは、巻線を螺旋状に巻回して筒状に形成される。両巻回部2cは、互いの軸方向が平行するように横並び(並列)に配置されている。接合部2rの接続には、各種の溶接や半田付け、ロウ付けなどが利用できる。両巻回部2cの他方の端部は、巻回部2cから引き出され、端子金具(図示せず)が取り付けられ、コイル2に電力供給を行う電源などの外部装置(図示せず)に電気的に接続される。
巻回部2cは、銅などからなる平角線の導体と、導体の外周を覆うポリアミドイミドなどからなる絶縁被覆とを備える被覆平角線(いわゆるエナメル線)によって構成される。この例では、巻回部2cはいずれも、角部を丸めた四角筒状のエッジワイズコイルである。また、巻回部2cはいずれも、形状・大きさ・巻回方向・ターン数が同一である。コイル2は、二つの巻回部2cを横並びに備える同一仕様のもので、公知のものを利用できる。例えば、1本の連続する巻線で形成されてもよいし、両巻回部2cの端部同士が溶接などで接合されたものでもよい。巻線や巻回部2cの仕様は適宜変更でき、二つの巻回部2cの形状・大きさ・巻回方向・ターン数が異なっていてもよい。巻回部2cは、円筒状に形成してもよい。円筒状の巻回部とは、その端面形状が閉曲面形状(楕円形状や真円形状、レーストラック形状など)の巻回部のことである。
≪磁性コア≫
磁性コア3は、図1及び図2に示すように、二つの巻回部2cのそれぞれの内部に配置される一対の内側コア部31と、巻回部2cの外部に配置される一対の外側コア部32とを備える。磁性コア3は、離間して配置される一対の内側コア部31を挟むように一対の外側コア部32が配置され、各内側コア部31の端面31eと外側コア部32の内端面32eとを接触させて環状に形成される。コイル2が励磁されると環状の磁性コア3に閉磁路が形成される。
〔内側コア部〕
内側コア部31は、磁性コア3のうち、巻回部2cの軸方向に沿った部分である。この例では、磁性コア3のうち、巻回部2cの軸方向に沿った部分の両端部が巻回部2cの端面から突出している。その突出する部分も内側コア部31の一部である。巻回部2cから突出した内側コア部31の端部は、後述する保持部材4の貫通孔40(図2)に挿入される。
内側コア部31は、非分割構造の一体物である。内側コア部31が非分割構造の一体物であることで、後述する溝部311内に充填された内側樹脂部51で嵌め合い構造を形成した際に、樹脂モールド部5により内側コア部31と外側コア部32とを強固に一体に保持できる。内側コア部31の形状は、巻回部2cの内部形状に沿った形状であれば特に限定されない。この例の内側コア部31は、図2に示すように略直方体状である。
内側コア部31は、軸方向の端部近傍の表面に、軸方向と交差する方向に沿って設けられた溝部311を備える。内側コア部31の軸方向の端部近傍とは、内側コア部31の長さ方向の全長をLとしたとき、内側コア部31の端面31eから全長Lの20%以下の範囲のことである。
溝部311は、内側コア部31の周方向の少なくとも一部に設けられている。溝部311は、内側コア部31の周方向に見たときに、連続して設けられていてもよいし、断続して設けられていてもよい。溝部311は、内側コア部31の周方向の全長をMとしたとき、内側コア部31の周方向に沿った長さ(断続して設けられている場合にはそれらの合計長さ)が、全長Mの40%以上、更にMの75%以上、特に全長Mに亘って設けられていることが挙げられる。この例の溝部311は、内側コア部31の軸方向に直交する方向に沿って、つまり内側コア部31の周方向に沿って、内側コア部31の周方向の全長に亘って設けられている。
溝部311は、内側コア部31における対向する表面に位置する部分を有することが好ましい。内側コア部31が図2に示すように略直方体状である場合、内側コア部31は、対向する二平面を有する。具体的には、内側コア部31は、上面31uと下面31dとで対向する第一の二平面を有し、外側面31oと内側面31iとで対向する第二の二平面を有する。このとき、溝部311は、第一の二平面及び第二の二平面の少なくとも一方の二平面において、その対向する二平面のそれぞれの少なくとも一部に設けられることが好ましい。この場合、溝部の形態として、例えば、以下の五形態が挙げられる。一形態目は、上面31uと下面31dのそれぞれの少なくとも一部に溝部を備え、外側面31oと内側面31iには溝部を備えない。二形態目は、外側面31oと内側面31iのそれぞれの少なくとも一部に溝部を備え、上面31uと下面32dには溝部を備えない。三形態目は、上面31uと下面31dのそれぞれの少なくとも一部に溝部を備えると共に、上面31uと下面31dとを繋ぐ外側面31oと内側面31iの一方に上記溝部と連続又は断続して溝部を備え、外側面31oと内側面31iの他方には溝部を備えない。四形態目は、外側面31oと内側面31iのそれぞれの少なくとも一部に溝部を備えると共に、外側面31oと内側面31iとを繋ぐ上面31uと下面31dの一方に上記溝部と連続又は断続して溝部を備え、上面31uと下面31dの他方には溝部を備えない。五形態目は、上面31u、下面31d、外側面31o、内側面31iの全ての面に連続又は断続して溝部を備える。
その他に、内側コア部31が略円柱状である場合、溝部311は、径方向に対向する位置に設けられることが好ましい。例えば、内側コア部31の径方向に対向する位置に設けられる一対の溝部を複数対備えてもよいし、内側コア部31の径方向に対向する位置に設けられる部分を有するような連続した一つの溝部を備えてもよい。この構成は、換言すれば、内側コア部31の周方向の半周以上に亘って溝部が設けられている構成といえる。
溝部311の深さは、0.5mm以上4mm以下であることが挙げられる。溝部311の深さが0.5mm以上であることで、溝部311の内部に後述する樹脂モールド部5の一部が充填され易い。溝部311内に充填された樹脂モールド部5(内側樹脂部51)は、内側コア部31に対して引っ掛けられた嵌め合い構造となる。よって、溝部311の深さは、深い方が上記嵌め合い構造を形成し易く、更に1mm以上、特に2mm以上であることが挙げられる。一方、溝部311の深さが4mm以下であることで、磁束の通過を阻害し難く、磁気特性の低下を抑制し易い。溝部311の深さは、更に3mm以下、特に2.5mm以下であることが挙げられる。
溝部311の断面形状は、溝部311の内部に後述する樹脂モールド部5の一部が充填され、その充填された樹脂モールド部5で内側コア部31に対して引っ掛けられた嵌め合い構造を形成できる形状であれば特に限定されない。溝部311の断面形状は、矩形状、V字状、半円形状、半楕円形状などが挙げられる。溝部311の断面形状は、溝部311の両内側面のうち、外側コア部32側に位置する内側面が内側コア部31の端面31eと平行な直線状であることが挙げられる。そうすることで、内側コア部31と外側コア部32とを分離する力に対する抗力が高い上記嵌め合い構造を形成し易い。この例では、溝部311の断面形状は、矩形状である。
内側コア部31は、樹脂中に軟磁性粉末が分散された複合材料の成形体で構成されることが挙げられる。内側コア部31が上記複合材料の成形体で構成されることで、内側コア部31の表面に溝部311を形成し易い。複合材料による内側コア部31の成形時に、溝部311も併せて形成できるからである。内側コア部31は、軟磁性粉末や、絶縁被覆を備える被覆軟磁性粉末などを圧縮成形した圧粉成形体で構成することもできる。
(複合材料)
複合材料の軟磁性粉末は、鉄などの鉄族金属やその合金(Fe-Si合金、Fe-Ni合金など)などで構成される軟磁性粒子の集合体である。軟磁性粒子の表面には、リン酸塩などで構成される絶縁被覆が形成されていてもよい。一方、複合材料に含まれる樹脂としては、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、常温硬化性樹脂、低温硬化性樹脂などが挙げられる。熱硬化性樹脂は、例えば、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂などが挙げられる。熱可塑性樹脂は、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂、液晶ポリマー(LCP)、ナイロン6やナイロン66といったポリアミド(PA)樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)樹脂などが挙げられる。その他、不飽和ポリエステルに炭酸カルシウムやガラス繊維が混合されたBMC(Bulk molding compound)、ミラブル型シリコーンゴム、ミラブル型ウレタンゴムなども利用できる。上記複合材料は、軟磁性粉末及び樹脂に加えて、アルミナやシリカなどの非磁性かつ非金属粉末(フィラー)を含有すると、放熱性をより高められる。非磁性かつ非金属粉末の含有量は、0.2質量%以上20質量%以下、更に0.3質量%以上15質量%以下、0.5質量%以上10質量%以下であることが挙げられる。
複合材料中の軟磁性粉末の含有量は、30体積%以上80体積%以下であることが挙げられる。飽和磁束密度や放熱性の向上の観点から、磁性粉末の含有量は更に、50体積%以上、60体積%以上、70体積%以上であることが挙げられる。製造過程での流動性の向上の観点から、磁性粉末の含有量を75体積%以下とすることが好ましい。
複合材料の成形体では、軟磁性粉末の充填率を低く調整すれば、その比透磁率を小さくし易い。例えば、複合材料の成形体の比透磁率を5以上50以下とすることが挙げられる。複合材料の比透磁率は、更に10以上45以下、15以上40以下、20以上35以下とすることができる。
(圧粉成形体)
圧粉成形体の軟磁性粉末には、複合材料の軟磁性粉末と同じものを使用できる。圧粉成形体は、複合材料の成形体よりも軟磁性粉末の含有量を高め易く、飽和磁束密度や比透磁率を大きくし易い。圧粉成形体中の軟磁性粉末の含有量は、80体積%超、更に85体積%以上であることが挙げられる。圧粉成形体の比透磁率は、50以上500以下とすることが挙げられる。圧粉成形体の比透磁率は、更に80以上、100以上、150以上、180以上とすることができる。
〔外側コア部〕
外側コア部32は、磁性コア3のうち、巻回部2cの外部に配置される部分である。外側コア部32の形状は、一対の内側コア部31の端部を繋ぐ形状であれば特に限定されない。この例の外側コア部32は、その上面32uと下面32dとが略ドーム形状のブロック体である。外側コア部32は、上面32uと、下面32dと、内端面32eと、外周面32oとを備える。内端面32eは、内側コア部31の端面31eと接触する。外側コア部32の内端面32eと内側コア部31の端面31eとの間には接着剤が介在されてもよいし、無くてもよい。この例の外側コア部32は、圧粉成形体で構成された非分割構造の一体物である。外側コア部32は、内側コア部31と同様の複合材料の成形体で構成されてもよいし、圧粉成形体で構成されてもよい。
その他に、外側コア部32は、巻回部2cの内部に配置される部分を有するU字状であってもよい。U字状の外側コア部32は、巻回部2cの外部に配置されて巻回部2c間に跨るように配置されるブロック体と、このブロック体から突出して巻回部2cの内部にそれぞれ配置される一対の突出部とを備える。突出部は、巻回部2cの端面近傍に配置される程度の突出長さである。突出部が短いことで、内側コア部31に形成された溝部311まで樹脂を導き易いからである。U字状の外側コア部32の場合、突出部が、後述する保持部材4の貫通孔40に挿入される。
≪保持部材≫
保持部材4は、巻回部2cの端面と、外側コア部32の内端面32eとの間に介在され、巻回部2cの軸方向の端面と外側コア部32とを保持する部材である(図3)。保持部材4は、代表的には絶縁材料からなる。保持部材4は、コイル2と磁性コア3との間の絶縁部材として機能する。また、保持部材4は、巻回部2cに対する内側コア部31及び外側コア部32の位置決め部材として機能する。この例では、同一形状の二つの保持部材4を備える。
保持部材4は、一対の貫通孔40と、コア支持部41と、コイル収納部42と、コア収納部43とを備える。貫通孔40は、保持部材4の厚み方向に貫通し、内側コア部31の端部が挿入される。コア支持部41は、各貫通孔40の内周面から内側コア部31の中央側に向かって突出する。コア支持部41は、内側コア部31に備わる溝部311を露出するように、内側コア部31の端部の表面を支持する。コイル収納部42は、コア支持部41を囲むように形成された環状の凹みであって、巻回部2cの端面の形状に沿った深さを有する。この凹みに巻回部2cの端面とその近傍が嵌め込まれる。コア収納部43は、保持部材4における外側コア部32側の面の一部が厚み方向に凹むことで形成され、外側コア部32の内端面32e及びその近傍が嵌め込まれる。保持部材4の貫通孔40に嵌め込まれた内側コア部31の端面31eはコア収納部43の底面とほぼ面一になっている。そのため、内側コア部31の端面31eと、外側コア部32の内端面32eとが接触する。
ここで、この例の貫通孔40の四隅(コア支持部41と一体になった部分)は、内側コア部31の端面31eの角部にほぼ沿った形状となっている。この貫通孔40の四隅によって、貫通孔40内に内側コア部31が支持される。この貫通孔40の四隅を除く上縁部、下縁部、及び両側縁部は、内側コア部31の端面31eの輪郭線よりも外方側に拡がっている。よって、貫通孔40に内側コア部31を挿入した状態では、その拡がった部分の位置に、保持部材4を貫通する隙間が形成される。コア収納部43は、上述した一対の貫通孔40を含む底面を備える浅底の凹みである。コア収納部43に外側コア部32を嵌め込むと、コア収納部43に嵌め込まれた外側コア部32の内端面32eは、コア収納部43の底面に当接して支持される。この底面は、一対の貫通孔40で挟まれる高さ方向に沿った部分と、貫通孔40よりも下方側で幅方向に沿った部分とで構成される逆T字状の面である。このコア収納部43は、図4の概略正面図に示すように、外側コア部32の輪郭線にほぼ沿った形状となっているが、コア収納部43の上縁部と側縁部の上方側の部分は、上記輪郭線よりも外方側に拡がっている。その外方に拡がっている部分以外の部分は、外側コア部32の輪郭線に沿っているので、コア収納部43に嵌め込まれた外側コア部32の左右方向(貫通孔40の並列方向)への移動は規制される。
図4に示すように、上記コア収納部43に外側コア部32を嵌め込むと、コア収納部43の内壁面と外側コア部32の外周面32oとの間に隙間(図4に示すハッチング部分)が形成される。この隙間は、貫通孔40の内周面と内側コア部31の周面との間に形成された隙間に連通している。そのため、外側コア部32の表面(上面32u、下面32d、及び外周面32o)に樹脂をモールドして外側樹脂部52を形成する際に、その樹脂が巻回部2cと内側コア部31との間にまで流れ込む。この巻回部2cと内側コア部31との間に流れ込んだ樹脂は、内側コア部31の表面(上面31u、下面32d、外側面31o、内側面31i)を覆う内側樹脂部51を形成する。つまり、上記隙間は、巻回部2cと内側コア部31との間に樹脂を導く樹脂充填孔として機能する。
この例では、コア支持部41は、貫通孔40の内周面の両側縁部から内側コア部31に形成された溝部311に通じる切欠き部411を備える。この切欠き部411は、貫通孔40の内周面と内側コア部31の周面との間の隙間に対応した箇所に形成されている。上述したコア収納部43の内壁面と外側コア部32の外周面32oとの間の隙間、及び貫通孔40の内周面と内側コア部31の周面との間の隙間は、樹脂の流路となる。この流路を通じて流れ込んだ樹脂は、切欠き部411を通って巻回部2cと内側コア部31との間に入り込み易く、溝部311内に樹脂が充填され易い。つまり、切欠き部411は、巻回部2cと内側コア部31との間に樹脂を導く樹脂流路として機能する。この例の切欠き部411は、貫通孔40の軸方向に沿って形成されている。
保持部材4は、例えば、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂、液晶ポリマー(LCP)、ナイロン6やナイロン66といったポリアミド(PA)樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)樹脂などの熱可塑性樹脂で構成することができる。その他、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂などの熱硬化性樹脂などで保持部材4を形成することができる。これらの樹脂にセラミックスフィラーを含有させて、保持部材4の放熱性を向上させても良い。セラミックスフィラーとしては、例えば、アルミナやシリカなどの非磁性粉末を利用することができる。
≪樹脂モールド部≫
樹脂モールド部5は、磁性コア3の表面の少なくとも一部を覆い、内側コア部31と外側コア部32とを一体に保持する。樹脂モールド部5は、外側コア部32の表面の少なくとも一部を覆う外側樹脂部52と、内側コア部31の軸方向の端部の表面を覆う内側樹脂部51とを備える。外側樹脂部52と内側樹脂部51とは、連続した一体物である。
図3では、巻回部2cと内側コア部31との隙間を誇張して示しているが、実際には当該隙間は非常に狭くなっており、当該隙間に樹脂が入り込み難くなっている。そのため、樹脂モールド部5は、内側コア部31の軸方向の中央部には及んでいない。内側コア部31と外側コア部32とを一体に保持するという樹脂モールド部5の機能に鑑みれば、樹脂モールド部5の形成範囲は、内側コア部31の端部近傍までで十分である。なお、樹脂モールド部5は、内側コア部31の軸方向の中央部にまで及んでいてもよい。つまり、内側樹脂部51は、内側コア部31の長さ方向の全長に亘って形成されていてもよい。
樹脂モールド部5は、巻回部2cと磁性コア3と保持部材4とを備える組合体10の外周を未固化の樹脂でモールドすることで形成される。未固化の樹脂は、外側コア部32の表面の少なくとも一部を覆う。この樹脂が固化することで、外側樹脂部52が形成される。この例の外側樹脂部52は、外側コア部32の内端面32eを除く表面(上面32u、下面32d、及び外周面32o)を覆うように設けられている。外側樹脂部52は、例えば外側コア部32の下面32dを露出するように設けられていてもよい。そして、外側コア部32の表面を未固化の樹脂でモールドする際、未固化の樹脂の一部が、巻回部2cと内側コア部31との隙間にも入り込み、内側コア部31の端部の表面を覆う。このとき、未固化の樹脂は、保持部材4のコア支持部41に形成された切欠き部411を通じて、内側コア部31に形成された溝部311まで流れ込み、溝部311の内部に充填される。巻回部2cと内側コア部31との間に入り込んだ樹脂が固化することで、内側樹脂部51が形成される。
溝部311内の内側樹脂部51は、内側コア部31に対して引っ掛けられた嵌め合い構造となる。この嵌め合い構造により、内側コア部31と外側コア部32とは、樹脂モールド部5で強固に一体化される。そのため、樹脂モールド部5の厚さを過度に厚くする必要はない。例えば、樹脂モールド部5の厚さは、5mm以下、更に3mm以下、特に2mm以下とすることができる。なお、樹脂モールド部5の厚さは、1mm以上であることが挙げられる。
樹脂モールド部5は、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂などの熱硬化性樹脂や、PPS樹脂、PA樹脂、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂などの熱可塑性樹脂、常温硬化性樹脂、あるいは低温硬化性樹脂を利用することができる。これらの樹脂にアルミナやシリカなどのセラミックスフィラーを含有させて、樹脂モールド部5の放熱性を向上させても良い。
≪使用態様≫
本例のリアクトル1は、ハイブリッド自動車や電気自動車、燃料電池自動車といった電動車両に搭載される双方向DC-DCコンバータなどの電力変換装置の構成部材に利用することができる。本例のリアクトル1は、液体冷媒に浸漬された状態で使用することができる。液体冷媒は特に限定されないが、ハイブリッド自動車でリアクトル1を利用する場合、ATF(Automatic Transmission Fluid)などを液体冷媒として利用できる。その他、フロリナート(登録商標)などのフッ素系不活性液体、HCFC-123やHFC-134aなどのフロン系冷媒、メタノールやアルコールなどのアルコール系冷媒、アセトンなどのケトン系冷媒などを液体冷媒として利用することもできる。
≪効果≫
上記リアクトル1では、溝部311内の内側樹脂部51が、内側コア部31に対して引っ掛けられた嵌め合い構造となる。この嵌め合い構造により、樹脂モールド部5で内側コア部31と外側コア部32とを強固に一体に保持できる。また、上記嵌め合い構造により、樹脂モールド部5を必要以上に厚くすることなく、磁性コア3を強固に一体に保持できる。そのため、巻回部2cと内側コア部31との間の間隔を狭くすることができ、小型なリアクトル1とできる。巻回部2cと内側コア部31との間の間隔を狭くしたとしても、溝部311が内側コア部31の端部近傍に設けられているため、内側樹脂部51の一部を確実に溝部311に充填できる。特に、保持部材4のコア支持部41に切欠き部411を備えるため、その切欠き部411を樹脂流路として溝部311まで樹脂を導き易い。この例のリアクトル1では、内側コア部31の周方向の全長に亘って溝部311が設けられている。そのため、上記嵌め合い構造により、樹脂モールド部5で内側コア部31と外側コア部32とを安定して強固に一体に保持し易い。
<実施形態2>
図5に基づいて、実施形態2に係るリアクトルを説明する。実施形態2に係るリアクトルは、溝部311の形成領域が実施形態1と異なる。図5は、内側コア部31の軸方向の端部近傍のみを図示している。溝部311の形成領域以外の構成は、実施形態1と同様であり、その説明を省略する。
この例の溝部311は、内側コア部31の上面31u、下面31d、及び外側面31oに連続して設けられ、内側面31iには設けられない。つまり、溝部311は、内側コア部31の上面31uに位置する一端と、下面31dに位置する他端と、一端と他端とを繋ぎ、外側面31oに位置する中間部とを備える。この例では、溝部311の一端は、上面31uの幅方向の中央部分に位置する。また、溝部311の他端は、下面31dの幅方向の中央部分に位置する。
一対の巻回部2cのそれぞれの内部に配置される一対の内側コア部31を備える場合、磁束は、内側コア部31のうち巻回部2cの並列方向の内方側の領域を通過し易い。そのため、内側コア部31における並列方向の内方側の表面には溝部311を設けない方がよい。ここで、内側コア部31における並列方向の内方側とは、並列する一対の内側コア部31(巻回部2c)同士に挟まれる側、つまり並列する一対の内側コア部31(巻回部2c)間の中心線に近い側のことである。一方、内側コア部31における並列方向の外方側とは、並列する一対の内側コア部31(巻回部2c)同士に挟まれる側と反対側、つまり並列する一対の内側コア部31(巻回部2c)間の中心線から遠い側のことである。内側コア部31における並列方向の外方側の表面に溝部311が設けられることで、内側樹脂部51による嵌め合い構造を形成でき、かつ磁束の通過を阻害し難い。溝部311が、内側コア部31の上面31u、外側面31o、及び下面31dに亘って連続して設けられていることで、樹脂モールド部5で内側コア部31と外側コア部32とを安定して強固に一体に保持し易い。なお、溝部311は、上面31u、外側面31o、及び下面31dのそれぞれに断続して設けられていてもよい。
<実施形態3>
図6に基づいて、実施形態3に係るリアクトルを説明する。実施形態3に係るリアクトルは、内側コア部31にガイド溝部312を備える点が実施形態1及び実施形態2と異なる。図6は、内側コア部31の軸方向の端部近傍のみを図示している。また、図6は、溝部311の形成領域を図5と同様に図示している。溝部311の形成領域は、実施形態1と同様であってもよい。ガイド溝部312以外の構成は、実施形態1や実施形態2と同様であり、その説明を省略する。
ガイド溝部312は、内側コア部31の端面31e(図2)から溝部311に向かって設けられている。この例では、ガイド溝部312は、内側コア部31の軸方向に沿って、内側コア部31の端面31eと溝部311とを繋ぐように設けられている。また、ガイド溝部312は、保持部材4のコア支持部41に形成された切欠き部411に対応した位置に設けられている。ガイド溝部312の深さや断面形状は、溝部311と同様としてもよいし、異なっていてもよい。
内側コア部31にガイド溝部312を備えることで、外側コア部32の表面に樹脂をモールドして外側樹脂部52を形成する際に、その樹脂がガイド溝部312を通って溝部311まで流れ込み易く、溝部311内に樹脂が充填され易い。樹脂はガイド溝部312内にも充填されるため、樹脂モールド部5と内側コア部31との接触面積を大きくできる。よって、樹脂モールド部5と内側コア部31とを強固に保持し易く、樹脂モールド部5を介して内側コア部31と外側コア部32とをより強固に一体に保持し易い。
ガイド溝部312は、内側コア部31の軸方向に交差する方向に沿って、内側コア部31の端面31eと溝部311とを繋ぐように設けられていてもよい。この場合、ガイド溝部312内に充填された樹脂(内側樹脂部51)によっても、内側コア部31と外側コア部32とを分離する力に対する抗力を作用できる嵌め合い構造を形成できる。
1 リアクトル
10 組合体
2 コイル
2c 巻回部
2r 接合部
3 磁性コア
31 内側コア部
31e 端面
31u 上面
31d 下面
31o 外側面
31i 内側面
311 溝部
312 ガイド溝部
32 外側コア部
32e 内端面
32o 外周面
32u 上面
32d 下面
4 保持部材
40 貫通孔
41 コア支持部
411 切欠き部
42 コイル収納部
43 コア収納部
5 樹脂モールド部
51 内側樹脂部
52 外側樹脂部

Claims (6)

  1. 巻回部を有するコイルと、
    前記巻回部の内部に配置される内側コア部と、前記巻回部の外部に配置される外側コア部とを有する磁性コアと、
    前記磁性コアの表面の少なくとも一部を覆う樹脂モールド部とを備えるリアクトルであって、
    前記内側コア部は、
    非分割構造の一体物であり、
    軸方向の端部近傍の表面に、軸方向と交差する方向に沿って設けられた溝部を備え、
    前記樹脂モールド部は、
    前記外側コア部の表面の少なくとも一部を覆う外側樹脂部と、
    前記外側樹脂部に連続し、前記内側コア部の軸方向の端部の表面を覆うと共に、前記溝部の内部に充填される内側樹脂部とを備えるリアクトル。
  2. 前記内側コア部の軸方向の端部が挿入される貫通孔を有する枠状体で、前記巻回部の軸方向の端面と前記外側コア部とを保持する保持部材を備え、
    前記保持部材は、前記貫通孔の内周面から前記内側コア部の中央側に向かって突出し、前記溝部を露出するように、前記内側コア部の軸方向の端部の表面を支持するコア支持部を備え、
    前記コア支持部は、前記貫通孔の内周面から前記溝部に通じる切欠き部を備える請求項1に記載のリアクトル。
  3. 前記溝部は、前記内側コア部における対向する表面に位置する部分を有する請求項1又は請求項2に記載のリアクトル。
  4. 前記コイルは、並列される一対の前記巻回部を備え、
    前記内側コア部は、前記巻回部のそれぞれの内部に配置される一対の前記内側コア部を備え、
    前記溝部は、前記内側コア部における対向する表面に位置する一端及び他端と、前記一端と前記他端とを繋ぐ中間部とを有し、前記中間部は、前記内側コア部における並列方向の外方側の表面に設けられている請求項3に記載のリアクトル。
  5. 前記内側コア部は、樹脂中に軟磁性粉末が分散された複合材料の成形体で構成される請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のリアクトル。
  6. 前記内側コア部は、軸方向の端面から前記溝部に向かって設けられたガイド溝部を備える請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のリアクトル。
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