JP7015063B2 - ハンドル - Google Patents
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Description
本発明は、壁面等に取り付けるハンドルに関する。
扉を開閉するときに握持する棒状のグリップ部と、グリップ部の両端それぞれに取り付けられるとともに扉に対して固定されるポール部とを有するハンドルは周知である。
例えば、特許文献1に記載の把手付き扉における把手は、棒状の握り部の両端に取り付けられた足部が扉本体に固定される。握り部において、左右の足部の中間となる部分には扉本体に係合して握り部と扉本体との間隔を調整することのできる固定部が設けられている。
また、特許文献2に開示された把手構造は、引き出しまたは扉用のものであって、例えば扉の前板の横幅方向において、扉の端から端にまで延びる把手部と、把手部の両端から前板にまで延びる連結部を有し、連結部は前板と把手部を把持するのに必要な隙間を前板と把手部との間に形成している。連結部からは前板の側端に沿ってサイドエッジ部が延びている。
特許文献1に記載の把手は、複数の部品を組み立てて得られるもので、扉に把手を固定する作業は、扉の内側から行うことになる。
特許文献2に記載の把手構造は、把手部と連結部とサイドエッジ部とが一体を成すものであるから、把手構造が大型のものである場合には、一つ一つの把手構造が広い空間を占拠することになって、在庫管理が難しくなるという問題がある。また、この把手構造は、扉に対する取り付けが扉の側面に限られている。
本発明が課題とするところは、扉等に取り付けて使用するハンドルにおいて、そのハンドルを扉に取り付けようとするときに、扉の両面のいずれからでも取り付け作業を行うことができるように従来の技術に改良を施すことを課題にしている。
前記課題を解決するために、本発明が対象とするのは、離間平行して壁面に取り付けられる2本の筒状のポール部材と、前記ポール部材のそれぞれに直交する筒状のグリップ部材とを有するハンドルである。
このハンドルにおいて、本発明が特徴とするところは、次のとおりである。前記ポール部材のそれぞれには、径方向において前記ポール部材の外周面から前記ポール部材の中空部にまで延びていて、前記グリップ部材の両端部それぞれを前記ポール部材に直交する方向から挿入可能な透孔が形成され、前記グリップ部材の前記両端部それぞれには、前記両端部それぞれを前記ポール部材それぞれの前記透孔へ進入させると前記ポール部材の前記中空部に連通して前記グリップ部材を径方向において貫通する第1貫通孔が形成され、前記グリップ部材の前記両端部それぞれにおける中空部には、前記第1貫通孔を介して前記ポール部材の前記中空部に連通する第2貫通孔が形成された第1ブロック状部材が挿入されており、2本の前記ポール部材それぞれにおける前記中空部と、前記ポール部材の前記透孔に進入している前記グリップ部材の前記第1貫通孔と、前記グリップ部材の前記中空部に挿入されている前記第1ブロック状部材の前記第2貫通孔とに挿通されるとともに、前記壁面に形成された貫通孔にも挿通されるボルトと、前記ボルトに螺合可能なナットとを使用して、前記ハンドルの前記壁面への取り付けが可能になる。
本発明の実施態様の一つにおいて、前記ボルトが前記壁面の外側から前記ポール部材の前記中空部と、前記グリップ部材の前記第1貫通孔と、前記第1ブロック状部材の前記第2貫通孔とを通って、前記壁面の内側にまで延びていて、前記ナットが前記壁面の内側において前記ボルトに螺合して、前記壁面への取り付けが可能になる。
本発明の実施態様の一つにおいて、前記ボルトが前記壁面の内側から前記ポール部材の前記中空部と、前記グリップ部材の前記第1貫通孔と、前記第1ブロック状部材の前記第2貫通孔とを通り抜けて前記壁面の外側にまで延びていて、前記ナットが前記壁面の外側において前記ボルトに螺合して、前記ハンドルの前記壁面への取り付けが可能になる。
本発明の実施態様の一つにおいて、前記第1ブロック状部材と前記ナットとに替えて、前記グリップ部材の前記両端部それぞれにおける前記中空部に挿入されていて、前記第1透孔を介して前記ポール部材の前記中空部に連通し、内周面に螺条が形成された第3貫通孔を有する第2ブロック状部材を使用し、前記壁面の内側から前記ポール部材の前記中空部に進入して、前記グリップ部材の前記第1貫通孔を介して前記第2ブロック状部材の前記第3透孔に達することが可能なボルトが前記第3貫通孔に螺合して、前記ハンドルの前記壁面への取り付けが可能になる。
本発明の実施態様の一つにおいて、前記壁面が扉の外面および内面のいずれかである。
本発明の実施態様の一つにおいて、前記ポール部材、前記グリップ部材、前記第1ブロック状部材および前記第2ブロック状部材は、相互に分離・組み立てが可能に形成されている。
本発明の実施態様の一つにおいて、前記筒状のポール部材および前記筒状のグリップ部材のうちの少なくとも一方が円筒状のものである。
本発明に係るハンドルは、筒状のポール部材と、筒状のグリップ部材と、グリップ部材の中空部に挿入される第1ブロック状部材とを使用することによって、壁面の外側からでも内側からでも壁面への取り付けが可能になる。
図面は、本開示に係る本発明の特定の実施の形態を示し、発明の不可欠な構成ばかりでなく、選択的及び好ましい実施の形態を含む。
扉に取り付けられているハンドルの斜視図。
図1のII-II線断面図。
図1のハンドルの分解組立図。
図1のハンドルの使用態様の一例を示す図2と同様な図。
ハンドルの使用態様の他の一例を示す図2と同様な図。
図5のハンドルの分解組立図。
図6のVII-VII線断面図。
添付の図面を参照して本発明に係るハンドルの詳細を説明すると、以下のとおりである。
図1は、壁面1の外側2に取り付けられているハンドル5の斜視図であるが、壁面1は、その一部分だけが示されている。
ハンドル5は、2本の円筒状のポール部材6と、2本のポール部材6どうしの間に延びる円筒状のグリップ部材7とを有し、ポール部材6に挿通されたボルト8と、壁面1の内側3の側からボルト8に螺合するナット9とによって壁面1に固定されている。壁面1は、それが例えば扉である場合、グリップ部材7を把持することによって開閉することができる。
図2は図1のII-II線断面図であり、図3はハンドル5の分解組立図である。図2,3において明らかなように、ポール部材6とグリップ部材7とのそれぞれは、中空部12,13のそれぞれを有する円筒状の部材であって、中空部12,13それぞれの径方向断面は円形である。また、ポール部材6それぞれの周壁14には、周面から中空部12にまで延びていてグリップ部材7を挿入可能な透孔15が形成されている。グリップ部材7は、両端部それぞれに第1貫通孔17が形成されている。第1貫通孔17は、グリップ部材7の径方向において互いに対向する部分の周壁16を貫くように形成されている。また、グリップ部材7の両端部における中空部13には、中空部13の周面に沿って中空部12の長さ方向へ延びる円柱状の第1ブロック状部材21が取り出し可能な状態で嵌合している。第1ブロック状部材21には、グリップ部材7における第1貫通孔17と、ポール部材6における中空部12とに整列して、ボルト8を挿通可能(図2参照)である第2貫通孔22が形成されている。
図3において、第1ブロック状部材21をグリップ部材7の両端部それぞれにおける中空部13に挿入して、ポール部材6の中空部12と、グリップ部材7の第1貫通孔17と、第1ブロック状部材21の第2貫通孔22とを整列させ、スプリングワッシャー23と平ワッシャー24(図3参照)とを介してボルト8を壁面1の外側2から中空部12へ挿入すると、ボルト8の先端部分26が壁面1における孔1aを通り、壁面1の内側3から突出する。螺条8aを有する先端部分26にナット9を螺合させることによって、ハンドル5を壁面1に固定することができる(図2参照)。このときに、ボルト8は、頭の部分27がワッシャー23,24を介してグリップ部材7の外周面に圧接する。しかし、グリップ部材7の中空部13には第1ブロック状部材21が嵌合しているので、ワッシャー23,24を介してボルト8がグリップ部材7に圧接しても、グリップ部材7は変形するということがない。
図4は、壁面1に対してのハンドル5の取り付け態様が図2の態様とは異なる場合を例示する図2と同様な図である。図4においては、ボルト8が壁面1の内側3の側からポール部材6の中空部12に挿入されている。ボルト8の螺条8aは、ポール部材6の頂部にあり、ナット9がワッシャー23,24を介して螺合している。このように、ハンドル5は、ボルト8を壁面1の内側3からポール部材6に挿入する態様で壁面1に取り付けることもできる。
図5は図2,4とは異なる使用態様のハンドル5についての図4と同様な断面図であり、図6は図5のハンドル5についての分解組立図である。
図5のハンドル5には、図1~4に例示のハンドル5におけるポール部材6とグリップ部材7とが使用されて、壁面1に取り付けられている。ただし、図5のハンドル5では、図2,4におけるボルト8に代えて、下方ボルト28と上方ボルト29とが使用され、第1ブロック状部材21に代えて、外形は第1ブロック状部材21と同じに作ることができるが、第2貫通孔に代わる第3貫通孔32に雌ネジ30(図5参照)が形成されている第2ブロック状部材31が使用されている。
図7は、図6における第2ブロック状部材31についてのVII-VII線断面図である。第2ブロック状部材31では、第3貫通孔32の周面に雌ネジ30が形成されている。
図5~7において、ポール部材6の中空部12と、グリップ部材7の第1貫通孔17と、第2ブロック状部材31の第3貫通孔とを整列させておき、壁面1の内側3の側から壁面1の孔1aに通した下方ボルト28を中空部12に進入させ、第2ブロック状部材31の雌ネジ30に下方ボルト28を螺合させる。このような操作によって、壁面1の内側3の側からハンドル5を壁面1の外側2に取り付けることができる。その後、壁面1の外側2の側から上方ボルト29をポール部材6の中空部12に挿入して第2ブロック状部材31の雌ネジ30に螺合させると、ポール部材6の中空部12を塞ぐことができる。また、下方ボルト28を中空部12へ挿入するよりも前の段階において、上方ボルト29を第2ブロック状部材31に螺着させてポール部材6とグリップ部材7とを仮止めの状態にしておけば、ハンドル5を壁面1に固定するときの作業が容易になる。このように、雌ネジ30が形成されている第2ブロック状部材31を使用することによっても、ハンドル5は、壁面1の内側3の側から壁面1に取り付けることができる。そのようにして取り付けられたハンドル5において、グリップ部材7は、ポール部材6に対して、径方向にも長さ方向にも動くことがない。
本発明において、ハンドル5に使用されるポール部材6やグリップ部材7、第1ブロック状部材21、第2ブロック状部材31等の部品は、少なくとも一部のものが分離不能に組み立てられた状態で需要者に供給されてもよいのであるが、好ましくは部品相互が分離可能に作られた状態で需要者に供給される。部品相互が分離可能であれば、ハンドル5の在庫管理では、ハンドル5を組み立てることなく、部品ごとに管理をすればよいから、ハンドル5が大型のものであっても倉庫等で広いスペースを占拠するということがなく、在庫管理が容易かつ経済的になる。ハンドル5において、部品のそれぞれは比較的単純な形状のものであるから、例えばグリップ部材7の径や長さを変更したり、ポール部材6の径や長さを変更したりするような設計変更を必要とする場合であっても、その必要に応じることは容易である。
本発明においてはまた、図示例において円筒状であったポール部材6とグリップ部材7とは、少なくとも一方を正多角形等の適宜の断面形状を有する筒状のものにすることができる。
本発明においてはまた、図示例において円筒状であったポール部材6とグリップ部材7とは、少なくとも一方を正多角形等の適宜の断面形状を有する筒状のものにすることができる。
1 壁面
2 外側
3 内側
6 ポール部材
7 グリップ部材
8 ボルト
9 ナット
12 中空部
13 中空部
15 透孔
17 第1貫通孔
21 第1ブロック状部材
22 第2貫通孔
31 第2ブロック状部材
32 第3貫通孔
2 外側
3 内側
6 ポール部材
7 グリップ部材
8 ボルト
9 ナット
12 中空部
13 中空部
15 透孔
17 第1貫通孔
21 第1ブロック状部材
22 第2貫通孔
31 第2ブロック状部材
32 第3貫通孔
Claims (7)
- 離間平行して壁面に取り付けられる2本の筒状のポール部材と、前記ポール部材のそれぞれに直交する筒状のグリップ部材とを有するハンドルであって、
前記ポール部材のそれぞれには、径方向において前記ポール部材の外周面から前記ポール部材の中空部にまで延びていて、前記グリップ部材の両端部それぞれを前記ポール部材に直交する方向から挿入可能な透孔が形成され、
前記グリップ部材の前記両端部それぞれには、前記両端部それぞれを前記ポール部材それぞれの前記透孔へ進入させると前記ポール部材の前記中空部に連通して前記グリップ部材を前記径方向において貫通する第1貫通孔が形成され、前記グリップ部材の前記両端部それぞれにおける中空部には、前記第1貫通孔を介して前記ポール部材の前記中空部に連通する第2貫通孔が形成された第1ブロック状部材が挿入されており、
2本の前記ポール部材それぞれにおける前記中空部と、前記ポール部材の前記透孔に進入している前記グリップ部材の前記第1貫通孔と、前記グリップ部材の前記中空部に挿入されている前記第1ブロック状部材の前記第2貫通孔とに挿通されるとともに、前記壁面に形成された貫通孔にも挿通されるボルトと、前記ボルトに螺合可能なナットとを使用して前記壁面への取り付けが可能になることを特徴とする前記ハンドル。 - 前記ボルトが前記壁面の外側から前記ポール部材の前記中空部と、前記グリップ部材の前記第1貫通孔と、前記第1ブロック状部材の前記第2貫通孔とを通って、前記壁面の内側にまで延びていて、前記ナットが前記壁面の内側において前記ボルトに螺合して、前記壁面への取り付けが可能になる請求項1記載のハンドル。
- 前記ボルトが前記壁面の内側から前記ポール部材の前記中空部と、前記グリップ部材の前記第1貫通孔と、前記第1ブロック状部材の前記第2貫通孔とを通り抜けて前記壁面の外側にまで延びていて、前記ナットが前記壁面の外側において前記ボルトに螺合して、前記ハンドルの前記壁面への取り付けが可能になる請求項1記載のハンドル。
- 前記第1ブロック状部材と前記ナットとに替えて、前記グリップ部材の前記両端部それぞれにおける前記中空部に挿入されていて、第1透孔を介して前記ポール部材の前記中空部に連通し、内周面に螺条が形成された第3貫通孔を有する第2ブロック状部材を使用し、前記壁面の内側から前記ポール部材の前記中空部に進入して、前記グリップ部材の前記第1貫通孔を介して前記第2ブロック状部材の前記第3貫通孔に達することが可能な前記ボルトが前記第3貫通孔に螺合して、前記ハンドルの前記壁面への取り付けが可能になる請求項3記載のハンドル。
- 前記壁面が扉の外面および内面のいずれかである請求項1~4のいずれかに記載のハンドル。
- 前記ポール部材、前記グリップ部材、前記第1ブロック状部材および前記第2ブロック状部材は、相互に分離・組み立てが可能に形成されている請求項1~4のいずれかに記載のハンドル。
- 前記筒状のポール部材および前記筒状のグリップ部材のうちの少なくとも一方が円筒状のものである請求項1~6のいずれかに記載のハンドル。
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Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH08187197A (ja) * | 1995-01-12 | 1996-07-23 | Inax Corp | 浴槽用グリップ |
JP4523373B2 (ja) * | 2004-09-30 | 2010-08-11 | 大和ハウス工業株式会社 | 建具の戸板における取っ手の取付け構造 |
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