JP7014873B2 - 準瞬間的なジャンプを伴う機構のための計時器用運動機構 - Google Patents

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Description

本発明は、準瞬間的なジャンプを伴う機構のための計時器用運動機構に関する。当該運動機構は、止めメンバー、弾性戻し手段及び駆動車を備え、この駆動車は、回転軸のまわりにて前記止めメンバーをガイドするためのハブを備える。前記止めメンバーは、前記駆動車に対して動くことができ、かつ、巻かれた位置と巻かれていない位置の間で動くことができる少なくとも1つの係合解除可能な止めフィンガーを備え、前記巻かれた位置においては、前記回転軸を中心とする前記止めフィンガーの半径方向の延びが最大であり、前記巻かれていない位置においては、前記回転軸を中心とする前記止めフィンガーの半径方向の延びが最小である。前記止めフィンガーは、前記止めフィンガーを前記回転軸から離す傾向のある前記弾性戻し手段の作用を受ける。
本発明は、さらに、このような運動機構を備える準瞬間的なジャンプを伴う計時器用表示機構に関する。
本発明は、さらに、少なくとも1つのこのような準瞬間的なジャンプを伴う計時器用表示機構を備える、計時器、特に、携行型時計(例、腕時計、懐中時計)、に関する。
本発明は、計時器用表示機構の分野に関し、特に、日付機構のようなジャンプを伴う表示の分野に関する。
準瞬間的なジャンプを伴う計時器用機構は、しばしば、フィンガーを備えるばねを備え、このばねは、かなり長い間巻かれたままにされ、ジャンプの間、例えば、日付を表示するために日が変わる際に弛緩するような一又は複数のコイルを備える。このようなばねの変形を制御することは難しい。
ERARDによるスイス特許文献CH525508Aは、計時器のための日付インジケーターを駆動するデバイスについて記載している。これは、時車が担持する機構、そして、分車とピニオンが担持する機構のみによって構成している。時車と、分車とピニオンとの間の伝達比は、24時間で1回合うように定められる。これによって、時車が担持する機構は、分車とピニオンが担持する機構を変位させて、日付表示機構を駆動する。分車とピニオンが担持する機構は、まず、この機構が解放される瞬間までこの機構と一体化されたばねを巻くように変位し、そして、前記ばねの作用の下で、日付インジケーターディスクの瞬間的なジャンプを確実にするように前方に突き出る。時車が担持する機構は、様々な機能が実行されている間に、時刻合わせのときに逆の方向に動いているときに作用しないように設計されている。
本発明は、準瞬間的なジャンプを伴う係合解除可能な駆動システムのばね変形の制御を改善することを提案するものである。
本発明の概念は、既存の機構におけるよりも正確な角度的巻きを可能にし、ばね要素の塑性変形をほぼあり得なくし、耐久性を確実にすることを目的とする。
このために、本発明は、請求項1に記載の準瞬間的ジャンプを伴う機構のための計時器用運動機構に関する。
本発明は、さらに、このような運動機構を備える準瞬間的なジャンプを伴う計時器用表示機構に関する。
本発明は、さらに、少なくとも1つのこのような準瞬間的なジャンプを伴う計時器用表示機構を備える、計時器、特に、携行型時計に関する。
添付の図面を参照しながら下記の詳細な説明を読むことによって、本発明の他の特徴及び利点が明らかになるであろう。
本発明に係る準瞬間的ジャンプを伴う機構のための計時器用運動機構を上から見た概略的な図である。これには、歯車、ハブ、及び渦巻きばねの内側部分があり、これらは互いに一体化されている。このばねの堅固な外側端は、止めメンバーに形成されたハウジング内に収容され、この止めメンバーには、この止めメンバーに対するハブの半径方向の動きを可能にする長円状の溝が形成されている。この運動機構は、ばねの巻きの間の中間位置となっている。 図1と同様な形態の図であり、ばねの外側コイルが、広い角度範囲にわたって、止めメンバーに形成されたボア又は凹部又はカウンターボアに、支持されながら接触しているような、巻かれた構成の同じ運動機構を示している。 図1及び図2と同様な形態の図であり、このボア又は凹部又はカウンタボアと、ばねの外側コイルの間の接触が最小ないしゼロに減じられているような、巻かれていない構成の同じ運動機構を示している。 図1及び2と同様な形態の図であり、巻かれていない構成の同じ運動機構を示している。これにおいては、ボア又は凹所又はカウンターボアと、ばねの外側コイルとの接触が最小ないしゼロに減じられており、ハブがその長円状の溝内で摺動することによって止めメンバーに対する相対位置を変えている。この構成は、表示機構の別の運動機構が、下記に説明する図7の示している日付インジケーターなどの調整の取り扱い時に止めメンバーのフィンガーを中心の方に半径方向に押すときに発生する。 図1~4の運動機構を概略的に示している分解斜視図である。 図1~3の運動機構の止めメンバーとばねの連係を概略的に示している斜視図である。 準瞬間的ジャンプを伴う計時器用表示機構を上から見た概略的な部分図であり、これは、図1~5の運動機構の止めフィンガーと連係するように構成している歯列がある表示用運動機構を備える日付機構である。 少なくとも1つのこのような準瞬間的なジャンプを伴う計時器用表示機構を備える、計時器、特に、携行型時計、を示しているブロック図である。
本発明は、準瞬間的ジャンプを伴う機構100のための計時器用運動機構10に関する。この運動機構10は、止めメンバー7と、弾性戻し手段3と、及び駆動車1とを備え、この駆動車1は、回転軸Dのまわりにて止めメンバー7をガイドするハブ2を備える。
この止めメンバー7は、駆動車1に対して動くことができ、少なくとも1つの止めフィンガー8を備え、この止めフィンガー8は、係合解除可能であり、軸Dを中心とする止めフィンガー8の半径方向の延びが最大であるような巻かれた位置と、軸Dを中心とする止めフィンガー8の半径方向の延びが最小であるような巻かれていない位置の間で動くことができる。
この止めフィンガー8は、この止めフィンガー8を軸Dから離す傾向のある弾性戻し手段3の作用を受け、又は伝統的にはフィンガーばねの形状であるこの弾性戻し手段3の一部を構成する。
本発明によれば、止めメンバー7には、第1のハウジング71が形成されており、この第1のハウジング71の壁は、弾性戻し手段3の巻きの間に、弾性戻し手段3にある接触面51を支持するようにこれと連係して、巻きの量を制限して、弾性戻し手段3の変形をその弾性範囲のみに制限するように構成している。このように、下で説明するように、特に調整操作中に、この弾性戻し手段3の損傷を防ぐことができる。
本発明について、準瞬間的な日付駆動車の特定の場合を用いて図示している。
具体的には、ハブ2は駆動車1と一体化される。
特に、弾性戻し手段3は、ばねであり、その内側端4は、ハブ2及び/又は駆動車1と一体化される。
特に、弾性戻し手段3は、ばねであり、その外側端6は、止めメンバー7に形成された第2のハウジング76内に収容される。特に、この外側端6は、第2のハウジング76内にて緩い状態で動くことができる。
特に、弾性戻し手段3は、コイル51を備えるばねであり、このコイル51は、巻かれた位置において、軸Dを中心とする10°より大きい角度振幅の大きな接触領域ZCで、止めメンバー7の第1のハウジング71と接触し、巻かれていない位置において、第1のハウジング71から離れた位置にとどまるように構成している。
好ましくは、この第1のハウジング71は、ばねのコイルに接触することができる少なくとも1つの角度的部分にわたって、ボア、又は凹部、又はカウンターボアによって形成される。例として、図面には、約355°にわたって凹部によって構成している第1のハウジング71を示しており、この第1のハウジング71は、中心における約5°の角度にわたる範囲においては壁がなくなっており、これによって、ばね6の外側端の通過及びその外側端を第2のハウジング76へと挿入することを可能にしている。
特に、止めメンバー7には、長円状の開口9が形成されており、この開口9内にハブ2が収容され、この開口9によって、ハブ2に対する止めメンバー7の半径方向の運動が可能になり、このことによって、止めメンバー7に形成された周部の止めフィンガー8の半径方向の位置を変える。
本発明は、さらに、このような運動機構10を備える準瞬間的なジャンプを伴う計時器用表示機構100に関する。特に、この機構100は、駆動輪1を駆動するための駆動手段と、及び少なくとも1つの表示用運動機構110とを備え、この表示用運動機構110には、運動機構10の止めフィンガー8と連係するように構成している歯列108があり、又はこの止めフィンガー8と連係することができるリリーフを含むプロファイルがある。
特に、この機構100は、日付機構である。
図7は、日付機構であるこの特定の場合を示している。なお、これに限定されない。ユーザーによる日付変更の間、この図の矢印の時計回りの方向に回転する日付インジケーター110の歯108がフィンガー8を押し、したがって、図4に示しているように、歯108が与える押し作用の下でのフィンガー8の半径方向の後退の間に、係合解除及び長円9に対するハブ2の位置の相対的変化を制御する。歯108が通過した後で、ばね3は、フィンガー8を図7に示している位置に戻す。このフィンガー8は、次の日付変更の際に1つの歯108を駆動する。
本発明は、さらに、特に制御手段500とともに、少なくとも1つのこのような準瞬間的ジャンプを伴う計時器用表示機構100を備える、計時器1000に関する。特に、この計時器1000は、携行型時計である。
短く書くと、本発明は、既存の機構と比べて空間的な要件を大幅に向上させつつ、脆弱な機構の確実性を向上させることを可能にする。なぜなら、本発明は、ばねの大きなベアリング領域上にて当接するので、ばね要素の破損のリスクを低減させるからである。ばねの弾性を維持することが確実になる。本発明は、力の制御を良好にすることを確実にする。本発明に係る機構は、精密な角度的巻きを利用して、制御された形態でエネルギーを格納する。
1 駆動車
2 ハブ
3 弾性戻し手段
4 内側端
6 外側端
7 止めメンバー
8 止めフィンガー
9 開口
10 運動機構
71 第1のハウジング
76 第2のハウジング
100 表示機構
108 歯列
110 運動機構
1000 計時器
D 回転軸

Claims (11)

  1. 準瞬間的なジャンプを伴う機構(100)のための計時器用運動機構(10)であって、
    当該運動機構(10)は、止めメンバー(7)、弾性戻し手段(3)及び駆動車(1)を備え、
    この駆動車(1)は、回転軸(D)のまわりにて前記止めメンバー(7)をガイドするためのハブ(2)を備え、
    前記止めメンバー(7)は、前記駆動車(1)に対して動くことができ、かつ、前記弾性戻し手段(3)の巻かれた位置と前記弾性戻し手段(3)の巻かれていない位置の間で動くことができる少なくとも1つの係合解除可能な止めフィンガー(8)を備え、
    前記巻かれていない位置においては、前記回転軸(D)を中心とする前記止めフィンガー(8)の半径方向の距離の延びが最大であり、
    前記巻かれ位置においては、前記回転軸(D)を中心とする前記止めフィンガー(8)の半径方向の距離の延びが最小であり、
    前記止めフィンガー(8)は、前記止めフィンガー(8)を前記回転軸(D)から離す傾向のある前記弾性戻し手段(3)の作用を受け、
    前記止めメンバー(7)には、第1のハウジング(71)が形成されており、この第1のハウジング(71)の壁は、前記弾性戻し手段(3)の巻きの間に、前記弾性戻し手段(3)にある接触面(51)を支持するようにこの接触面(51)と連係して、これによって、前記巻きの量を制限し、かつ、前記弾性戻し手段(3)の変形をその弾性範囲のみに制限する
    ことを特徴とする運動機構(10)。
  2. 前記ハブ(2)は、前記駆動車(1)と一体化されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の運動機構(10)。
  3. 前記弾性戻し手段(3)は、ばねであり、
    このばねの内側端(4)は、前記ハブ(2)及び/又は前記駆動車(1)と一体化されている
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の運動機構(10)。
  4. 前記弾性戻し手段(3)は、ばねであり、
    このばねの外側端(6)は、前記止めメンバー(7)に形成された第2のハウジング(76)内に収容される
    ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の運動機構(10)。
  5. 前記外側端(6)は、前記第2のハウジング(76)内にて緩い状態で動くことができる
    ことを特徴とする請求項4に記載の運動機構(10)。
  6. 前記弾性戻し手段(3)であるばねは、前記巻かれていない位置において、前記回転軸(D)を中心とする角度振幅が10°よりも大きい大きな接触領域(ZC)で、前記止めメンバー(7)の前記第1のハウジング(71)と接触し、かつ、前記巻かれ位置において、前記第1のハウジング(71)から離れた位置にとどまるように構成しているコイル(51)を備える
    ことを特徴とする請求項2~5のいずれか一項に記載の運動機構(10)。
  7. 前記止めメンバー(7)には、長円状の開口(9)が形成されており、この開口(9)内に前記ハブ(2)が収容され、この開口(9)によって、前記ハブ(2)に対する前記止めメンバー(7)の半径方向の運動を可能にして、これによって、前記止めメンバー(7)に形成された前記止めフィンガー(8)の半径方向の位置を変える
    ことを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の運動機構(10)。
  8. 準瞬間的なジャンプを伴う計時器用表示機構(100)であって、
    請求項1~7のいずれか一項に記載の運動機構(10)と、
    前記駆動車(1)を駆動するための駆動手段と、及び
    前記運動機構(10)の前記止めフィンガー(8)と連係するように構成している歯列(108)を備える表示用運動機構(110)と
    を備えることを特徴とする表示機構(100)。
  9. 日付機構である
    ことを特徴とする請求項8に記載の表示機構(100)。
  10. 少なくとも1つの請求項8又は9に記載の表示機構(100)を備える
    ことを特徴とする計時器(1000)。
  11. 携行型時計である
    ことを特徴とする請求項10に記載の計時器(1000)。
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