以下、図面を参照して本発明を実施するための形態について詳細に説明する。
図2A、図3は、本実施形態による操作パネルユニットの一例を示すものであり、操作パネルユニット700は、表示部(液晶画面)701、タッチパネル702、電源キー703、節電スイッチ704、ホームスイッチ705、NFCアンテナ706、検出用スイッチ707、近距離無線通信(NFC)コントローラ809を備える。
操作パネルユニット700は、複合機の操作全般に関連した処理を行うユニットである。表示部(液晶画面)701は、必要な情報を表示するデバイスである。タッチパネル702は、表示部701と少なくとも一部の領域が重複していて、利用者の指などにより押下された位置を、機械的接点又は静電容量変化により検知し、その位置の二次元座標を複合機に伝達するデバイスである。電源キー703は、複合機の電源をオン又はオフに切り替えるためのキーであり、機械的接点を有する。節電スイッチ704は、複合機を節電モードに移行させるための静電容量式のスイッチである。ホームスイッチ705は、表示部701にホーム画面を表示させるための静電容量式のスイッチである。NFCアンテナ706は、NFCを行うためのループコイルアンテナである。検出用スイッチ707は、携帯端末がNFCアンテナ706の上に近接したことを検出するための静電容量式のスイッチであり、図の例ではループ状のNFCアンテナ706の内部に配設されている。これが好適であるが、そうでなくてもよい。近距離無線通信(NFC)コントローラ809は、NFCアンテナ706を経由して接続されるスマートフォンなどの携帯端末と通信処理を行い、また、CPU802とも通信可能なデバイスである。
図3を更に参照すると、複合機800は、上述の操作パネルユニット700、コントローラユニット801を備える。コントローラユニット801は、CPU(Central Processing Unit)802、RAM(Random Access Memory)803、ROM(Read Only Memory)804、記憶装置805、表示部コントローラ806、操作部コントローラ807、これらを接続するバス808を備える。
CPU(Central Processing Unit)802は、ROM(Read Only Memory)804に格納されているプログラムをRAM(Random Access Memory)803に転送してから、読み込んで実行することにより、複合機800の各部を制御したり、各部の機能を実現したりする。
記憶装置805は、例えば、ハードディスクドライブであり、複合機がそれに備わる画像入力装置、それに接続されたネットワーク、携帯端末、メモリーカードなどから入力した画像データなどを記憶する。
表示部コントローラ806は、表示部701に画面を表示するためのコントローラである。操作部コントローラ807は、タッチパネル702および電源キー703、節電スイッチ704、ホームスイッチ705などのキーに対する入力を認識するためのコントローラである。
図2Aを参照すると、利用者は、携帯端末708にNFCリーダライタとNFCを行わせるためには、携帯端末708をNFCアンテナ706に翳すように近接させる。携帯端末708が図2Aにおいて破線の矩形で示す領域を覆うならば、その領域の内部にあるホームスイッチ705に近接することになる。その場合、ホームスイッチ705は携帯端末708の近接を利用者による操作と誤認識してしまう可能性がある。本実施形態では、これを防止する。
なお、以下の説明では、ホームスイッチ705、節電スイッチ704などの操作スイッチが押下されることにより操作スイッチが非押下状態から押下状態に変化することをスイッチダウンといい、操作スイッチの押下が解除されることにより操作スイッチが押下状態から非押下状態に変化することをスイッチアップということにする。また、操作スイッチが押下されている状態にあることを、スイッチプレスということにする。
また、検出用スイッチ707が押下されることにより操作スイッチが非押下状態から押下状態に変化することをスイッチダウンといい、検出用スイッチ707の押下が解除されることにより検出用スイッチ707が押下状態から非押下状態に変化することをスイッチアップということにする。また、検出用スイッチ707が押下されている状態にあることを、スイッチプレスということにする。
なお、スイッチダウン、スイッチアップ、スイッチプレスは、これらのスイッチに携帯端末を近づけることによっても発生する。
[第1の実施の形態]
第1の実施の形態は、操作スイッチの押下に伴うスイッチダウンにより操作スイッチに関連した処理が起動される構成を基本としている。
そして、NFCを行うために携帯端末がNFCアンテナ706のみならずそれに近接して配置されているホームスイッチ705、節電スイッチ704などの操作スイッチに近接した場合には、操作スイッチが携帯端末により擬似的に押下されるので、何の対策もしなければ、これにより操作スイッチに関連した処理が起動されてしまう。
本実施形態は、NFCを行うために携帯端末が操作スイッチに近接した場合には、操作スイッチの近傍に配置された検出スイッチ707が携帯端末により擬似的に押下されることを利用する。
具体的には、操作スイッチの近くに配設された検出スイッチが携帯端末により擬似的に押下されスイッチプレス状態にあるならば、その期間は、操作スイッチの擬似的な押下に伴うスイッチダウンにより操作スイッチに関連した処理が起動されることを回避する。
図4、図5、図6は、第1の実施の形態による操作スイッチ押下誤検出防止方法を実施した場合のタイミング図である。
図4は、利用者の指などにより操作スイッチが押下された場合のものである。操作スイッチの押下に伴うスイッチダウンが発生する前に検出スイッチが押下されていないのでそのスイッチダウンが利用者の指などによる操作スイッチに対する押下によるものであると判断し、その操作スイッチに関連付けられた処理を起動する。
図5は、NFCを行う携帯端末により操作スイッチが押下された場合のものである。検出スイッチが押下されている期間において、操作スイッチの押下によるスイッチダウンが検出された場合には、そのスイッチダウンが携帯端末による操作スイッチに対する擬似的な押下によるものであると判断し、この判断により禁止フラグnon_SWがセットすることと、検出スイッチが押下されたことを次のプログラム実行サイクルにおいて再度検出しても、禁止フラグnon_SWがセットされているので、操作スイッチに関連付けられた処理の起動が回避されることを示す。
図6は、検出スイッチが押下されている期間では、操作スイッチの押下に伴うスイッチダウンが発生しても、その操作スイッチに関連付けられた処理の起動を回避することができることを示す。
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態は、操作スイッチの押下に伴うスイッチアップにより操作スイッチに関連した処理が起動される構成を基本としている。
そして、NFCを行うために携帯端末がNFCアンテナ706のみならずそれに近接して配置されているホームスイッチ705、節電スイッチ704などの操作スイッチに近接した場合には、操作スイッチが携帯端末により擬似的に押下されるので、何の対策もしなければ、携帯端末を持ち上げることにより操作スイッチに関連した処理が起動されてしまう。
本実施形態は、NFCを行うために携帯端末が操作スイッチに近接した場合には、操作スイッチ707の近傍に配置された検出スイッチが携帯端末により擬似的に押下されることを利用する。
具体的には、操作スイッチの近くに配設された検出スイッチが携帯端末により擬似的に押下されスイッチプレス状態にあるならば、その期間は操作スイッチの擬似的な押下に伴うスイッチアップにより操作スイッチに関連した処理が起動されることを回避する。
図7、図8、図9は、第2の実施の形態による操作スイッチ押下誤検出防止方法を実施した場合のタイミング図である。
図7は、利用者の指などにより操作スイッチが押下された場合のものである。操作スイッチの押下に伴うスイッチアップが発生する前に検出スイッチが押下されていないのでそのスイッチアップが利用者の指などによる操作スイッチに対する押下によるものであると判断し、その操作スイッチに関連付けられた処理を起動する。
図8は、NFCを行う携帯端末により操作スイッチが押下された場合のものである。操作スイッチの押下に伴うスイッチアップが発生する前から検出スイッチの押下により禁止フラグnon_SWがセットされているので、そのスイッチアップが携帯端末による操作スイッチに対する擬似的な押下によるものであると判断し、その操作スイッチに関連付けられた処理の起動を回避する。
図9は、検出スイッチの押下に伴うスイッチダウン状態にあるなら、操作スイッチの押下に伴うスイッチアップが発生しても、その操作スイッチに関連付けられた処理の起動を回避することができることを示す。
なお、そのすべては図示していないが、検出スイッチが押下されている期間に続く規定期間に、操作スイッチの押下に伴うスイッチアップが発生しても、その操作スイッチに関連付けられた処理の起動を回避することができるようにしてもよい。
[第3の実施の形態]
第3の実施の形態は、操作スイッチの押下後に発生するスイッチアップにより操作スイッチに関連した処理が起動される構成を基本としている。
そして、NFCを行うために携帯端末がNFCアンテナ706のみならずそれに近接して配置されているホームスイッチ705、節電スイッチ704などの操作スイッチにも近接した場合には、操作スイッチが携帯端末により擬似的に押下されるので、何の対策もしなければ、携帯端末を翳した後、離すことにより操作スイッチに関連した処理が起動されてしまう。
本実施形態は、NFCを行うために携帯端末が操作スイッチに近接した場合には、操作スイッチの近傍に配置された検出スイッチ707が携帯端末により擬似的に押下されると共に、NFCが実行されることを利用する。
具体的には、操作スイッチの近くに配設された検出スイッチが携帯端末により擬似的に押下されることと、その押下に伴うスイッチダウンの時に先行する時かそのスイッチダウンの時から一定期間内の何れかの時に開始するNFCの双方を検出したならば操作スイッチの押下に伴うスイッチアップにより操作スイッチに関連した処理が起動されることを回避する。なお、NFCは、NFCアンテナ706に誘導される電流又はNFC用の回路でのデジタル信号などにより検出することができる。
図10、図11、図12は、第3の実施の形態による操作スイッチ押下誤検出防止方法を実施した場合のタイミング図である。
図10は、利用者の指などにより操作スイッチが押下された場合のものである。操作スイッチの押下に伴うスイッチアップが発生する前に検出スイッチが押下されず、NFCが不実行であるのでそのスイッチアップが利用者の指などによる操作スイッチに対する押下によるものであると判断して、その操作スイッチに関連付けられた処理を起動する。
図11は、NFCを行う携帯端末により操作スイッチが擬似的に押下され、且つ、NFCが実行された場合のものである。操作スイッチの近傍に配置された検出スイッチの押下に伴うスイッチダウンから規定期間Tが経過する迄にNFCの実行を検出したならば、禁止フラグnon_SWをセットする。そして、禁止フラグnon_SWがセットされている状態において、操作スイッチの押下に伴うスイッチアップが発生したならば、そのスイッチアップが携帯端末による操作スイッチに対する擬似的な押下によるものであると判断し、その操作スイッチに関連付けられた処理の起動を回避する。
また、操作スイッチの近傍に配置された検出スイッチの押下に伴うスイッチダウンから規定期間Tが経過する迄にNFCの実行を検出しなければ、禁止フラグnon_SWをセットしない。そのような場合には、仮にその後NFCの実行を検出したとしても、操作スイッチの押下に伴うスイッチアップが発生したならば、そのスイッチアップが利用者の操作による押下によるものであると判断し、その操作スイッチに関連付けられた処理を起動する。
図12は、上述したように、操作スイッチの近くに配設された検出スイッチが携帯端末により擬似的に押下されることと、それに先行する時かそれから一定期間内の時に開始するNFCの双方を検出したならば操作スイッチの押下に伴うスイッチアップにより操作スイッチに関連した処理が起動されることを回避することを示す。特に、検出スイッチの押下に伴うスイッチダウンに対するNFC開始の先行期間、NFCの全体期間、検出スイッチが押下されている期間、操作スイッチの押下に伴うスイッチダウンのタイミング、操作スイッチの押下に伴うスイッチアップのタイミングに許容度がある。なお、許容度に所定の限界を設けてもよい。また、上述の規定時間Tは調整可能である。
また、検出スイッチの押下に関する信号とNFC検出に関する信号を入れ替えてもよい。その場合、図12における検出スイッチの信号とNFC検出の信号は入れ替わる。
[第4の実施の形態]
第4の実施の形態は、操作スイッチの押下後に発生するスイッチアップにより操作スイッチに関連した処理が起動される構成を基本としている。
そして、NFCを行うために携帯端末がNFCアンテナ706のみならずそれに近接して配置されているホームスイッチ705、節電スイッチ704などの操作スイッチに近接した場合には、操作スイッチが携帯端末により擬似的に押下されるので、何の対策もしなければ、これにより操作スイッチに関連した処理が起動されてしまう。
本実施形態は、NFCを行うために携帯端末が操作スイッチに近接した場合には、操作スイッチの近傍に配置された検出スイッチ707が携帯端末により擬似的に押下されると共に、NFCが実行されることを利用する。
具体的には、操作スイッチの近くに配設された検出スイッチが携帯端末により擬似的に押下されることと、その押下に伴うスイッチダウンの時に先行する時、又は、その押下の期間内の何れかの時、又は、その押下に伴うスイッチアップの時から一定期間内の何れかの時に開始するNFCの双方を検出したならば操作スイッチの押下に伴うスイッチアップにより操作スイッチに関連した処理が起動されることを回避する。
図13、図14、図15は、第4の実施の形態による操作スイッチ押下誤検出防止方法を実施した場合のタイミング図である。
図13は、利用者の指などにより操作スイッチが押下された場合のものである。操作スイッチの押下に伴うスイッチアップが発生する前に検出スイッチが押下されず、NFCが不実行であるので、そのスイッチアップが利用者の指などによる操作スイッチに対する押下によるものであると判断して、その操作スイッチに関連付けられた処理を起動する。
図14は、NFCを行う携帯端末により操作スイッチが擬似的に押下され、且つ、NFCが実行された場合のものである。操作スイッチの近傍に配置された検出スイッチの押下に伴うスイッチダウンが発生した時を開始時として検出スイッチのスイッチアップが発生した時から規定期間Tが経過した時を終了時とする禁止フラグセット可能期間(後述する実施例4においてタイマーTIMERがゼロでない期間)に含まれる任意の有限な期間(実際には一定時間以上続く期間)にNFCの実行を検出したならば、禁止フラグnon_SWをセットする。そして、禁止フラグnon_SWがセットされている状態において、操作スイッチの押下に伴うスイッチアップが発生したならば、そのスイッチアップが携帯端末による操作スイッチに対する擬似的な押下によるものであると判断し、その操作スイッチに関連付けられた処理の起動を回避する。
また、禁止フラグセット可能期間にNFCの実行を検出しなければ、禁止フラグnon_SWをセットしない。
図15は、上述したように、操作スイッチの近くに配設された検出スイッチが携帯端末により擬似的に押下され、禁止フラグセット可能期間A(=検出スイッチの押下期間P+規定期間T)にNFCが実行されるならば操作スイッチの押下に伴うスイッチアップにより操作スイッチに関連した処理が起動されることを回避することを示す。ここで、禁止フラグセット可能期間A(=検出スイッチの押下期間P+規定期間T)にNFCが実行されるとは、NFCが禁止フラグセット可能期間Aの一部又は全部において実行されることであり、この限りにおいては、NFCが禁止フラグセット可能期間Aの前後において追加的に実行されてもよい。
特に、検出スイッチの押下に伴うスイッチダウンに対するNFC開始の先行期間、NFCの全体期間、検出スイッチが押下されている期間、操作スイッチの押下に伴うスイッチダウンのタイミング、操作スイッチの押下に伴うスイッチアップのタイミングに許容度がある。なお、許容度に所定の限界を設けてもよい。また、上述の規定時間は調整可能である。
また、検出スイッチの押下に関する信号とNFC検出に関する信号を入れ替えてもよい。その場合、図15における検出スイッチの信号とNFC検出の信号は入れ替わる。
[第5の実施の形態]
第5の実施の形態は、第1乃至第4の実施の形態による原稿読取装置を含む複合機800に関するものである。図16及び図17は、複合機800の構成などを示すものである。
図16及び図17に示すように、複合機800は、原稿の画像を読み取る原稿読取装置820と、シートに画像を形成する複合機本体(画像形成部本体)830と、原稿読取装置820及び複合機本体830を操作するための操作パネルユニット700と、操作パネルユニット700による操作に基づいて原稿読取装置820及び複合機本体830を制御する演算処理部841と、を備えている。
画像読取りのために原稿読取装置820を単体で用いること、画像形成のために複合機本体830を単体で用いることの他に、画像を複写するためにこれらを連動させることもできる。また、複合機800は図示しない記憶装置及びファクシミリ装置を含んでいてもよい。記憶装置は、原稿読取装置820により読み取られた画像やファクシミリ装置により受信した画像を格納することができる。ファクシミリ装置は、原稿読取装置820により読み取られた画像や記憶装置に格納されている画像を送信することと、外部から画像を受信することができる。更に、複合機800は、ネットワークを介してパーソナルコンピュータと接続するためのインターフェースを含んでいてもよい。複合機800に接続されたパーソナルコンピュータは、これが管理できるデータについて複合機の機能を利用することができる。
原稿読取装置820は、原稿を自動給送する原稿自動給送部SPF(Single Pass Feeder)824と、原稿の画像を読み取る読取装置本体822と、を備えている。なお、原稿読取装置820は、図17に示す構成要素の他に、図17は示されないが図16に示される構成要素も含む。また、図16に示すように、読取装置本体822には、原稿台826が備わる。
複合機本体830は、シートを給送するシート給送部10と、シートを手差し給送可能な手差し給送部20と、シート給送部10又は手差し給送部20により給送されるシートに画像を形成する画像形成部30と、を備えている。
シート給送部10は、シートを積載するシート積載部11と、シート積載部11に積載されたシートを1枚ずつ分離給送する分離給送部12と、を備えている。シート積載部11は、回転軸13を中心に回動する中板14を備えており、中板14は、シートを給送する際に回動してシートを上方に持ち上げる。分離給送部12は、中板14により持ち上げられたシートを給送するピックアップローラ15と、ピックアップローラ15により給送されるシートを1枚ずつに分離する分離ローラ対16と、を備えている。
手差し給送部20は、シートを積載可能な手差しトレイ21と、手差しトレイ21に積載されたシートを1枚ずつ分離給送する分離給送部22と、を備えている。手差しトレイ21は、複合機本体830に回動自在に支持されており、手差し給送する際には、所定の角度に固定させることでシートを積載可能になる。分離給送部22は、手差しトレイ21に積載されたシートを給送するピックアップローラ23と、ピックアップローラ23により給送されるシートを1枚ずつに分離する分離ローラ24及び分離パッド25と、を備えている。
画像形成部30は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の画像を形成する4つのプロセスカートリッジ31Y~31Kと、後述する感光体ドラム740Y~740Kと、これらの表面を露光する露光装置32と、感光体ドラム740Y~740Kの表面に形成されたトナー像をシートに転写する転写部(転写手段)33と、転写したトナー像をシートに定着させる定着部34と、を備えている。なお、符号の最後に付すアルファベット(Y、M、C、K)は、それぞれの色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)を示している。
4つのプロセスカートリッジ31Y~31Kのそれぞれは、複合機本体830から取り外し可能に構成されており、交換可能となっている。なお、4つのプロセスカートリッジ31Y~31Kは、形成する画像の色が異なること以外は同様な構成であるため、イエロー(Y)の画像を形成するプロセスカートリッジ31Yの構成のみの説明し、プロセスカートリッジ31M~31Kの説明は省略する。
プロセスカートリッジ31Yは、像担持体としての感光体ドラム740Yと、感光体ドラム740Yを帯電させる帯電器741Yと、感光体ドラム740Y上に形成された静電潜像を現像する現像装置742Yと、感光体ドラム740Yの表面に残留するトナーを除去するドラムクリーナと、を備えている。現像装置742Yは、感光体ドラム740Yを現像する現像装置本体(詳細には図示せず)と、現像装置本体にトナーを供給するトナーカートリッジ(詳細には図示せず)と、を備えている。トナーカートリッジは、現像装置本体に着脱可能に構成されており、収容されたトナーが無くなると、現像装置本体から取り外して、交換することができるようになっている。
露光装置32は、レーザ光を照射する光源(図示せず)と、レーザ光を感光体ドラム740Y~740Kに導く複数のミラー(図示せず)等と、を備えている。転写部33は、感光体ドラム740Y~740Kに形成されたトナー像を担持する中間転写ベルト35と、感光体ドラム740Y~740Kに形成されたトナー像を中間転写ベルト35に一次転写する一次転写ローラ36Y~36Kと、中間転写ベルト35に転写されたトナー像をシートに二次転写する二次転写ローラ37と、中間転写ベルト35に残留するトナーを除去するベルトクリーナ38と、を備えている。中間転写ベルト35は、駆動ローラ39a及び従動ローラ39bに掛け渡されており、一次転写ローラ36Y~36Kによって感光体ドラム740Y~740Kに押し付けられている。二次転写ローラ37は、駆動ローラ39aとで中間転写ベルト35をニップ(挟持)しており、ニップ部Nで中間転写ベルト35が担持するトナー像をシートに転写する。定着部34は、シートを加熱する加熱ローラ34aと、加熱ローラ34aに圧接する加圧ローラ34bと、を備えている。
操作パネルユニット700は、所定の情報を表示する表示部701と、利用者が原稿読取装置820及び複合機本体830への指示を入力する入力部702と、を備えている。本実施形態においては、操作パネルユニット700は、読取装置本体822の正面側に配設されている。なお、正面側は図16の紙面の手前側に対応し、裏面側は図16の背面側に対応する。
図17に示すように、演算処理部841は、シート給送部10、手差し給送部20、画像形成部30及び原稿読取装置820を駆動制御するCPU802と、CPU802を動作させるための各種プログラムとCPU802が用いる各種情報等を記憶するメモリ803、804と、を備えている。演算処理部802は、利用者による操作パネルユニット700への操作に基づいて、シート給送部10、手差し給送部20、画像形成部30及び原稿読取装置820の動作を統合して制御し、シートに画像を形成させる。
次に、上述のように構成された複合機800による画像形成動作(演算処理部841による画像形成制御)について説明する。本実施形態においては、原稿自動給送部824により給送され、読取装置本体822により読み取られた読取原稿の画像を、シート給送部10により給送されるシートに画像形成部30が形成する画像形成動作を例にとり説明する。
利用者による操作パネル部843の入力部702への入力により、画像形成開始信号が発信されると、利用者により原稿自動給送部824に載置された読取原稿が原稿読取位置に向けて自動給送され、原稿読取位置で読取装置本体822によって画像が読み取られる。
読取装置本体822により原稿の画像が読み取られると、読み取られた原稿の画像情報に基づいて、露光装置32が感光体ドラム740Y~740Kに向けて、それぞれに対応する複数のレーザ光を照射する。このとき、感光体ドラム740Y~740Kは、それぞれ、帯電器741Y~741Kにより予め帯電されており、それぞれに対応するレーザ光が照射されることで感光体ドラム740Y~740K上にそれぞれの静電潜像が形成される。その後、現像装置742Y~742Kにより感光体ドラム740Y~740K上にそれぞれ形成された静電潜像が現像され、感光体ドラム740Y~740K上に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)のトナー像が形成される。感光体ドラム740Y~740K上に形成された各色のトナー像は、一次転写ローラ36Y~36Kによって中間転写ベルト35に重畳転写され、重畳転写されたトナー像(フルカラーのトナー像)は、中間転写ベルト35に担持された状態でニップ部Nまで搬送される。
上述の画像形成動作に並行して、シート積載部11に積載されたシートが、分離給送部12によって1枚ずつに分離されながら、ピックアップローラ15によりシート搬送路26に給送される。そして、ニップ部Nのシート搬送方向上流にあるレジストローラ対27で、斜行が補正されると共に、所定の搬送タイミングでニップ部Nに搬送される。ニップ部Nに搬送されたシートは、二次転写ローラ37によって中間転写ベルト35が担持するフルカラーのトナー像が転写される。
トナー像が転写されたシートは、定着部34で加熱・加圧されることでトナー像が溶融定着され、排出ローラ対18により装置外に排出される。装置外に排出されたシートは、排出シート積載部19に積載される。
なお、シートの両面(第1面及び第2面)に画像を形成する場合には、第1面に画像が形成されたシートが装置外に排出される前に、排出ローラ対18を逆回転させて両面搬送路17に搬送し、両面搬送路17を介して画像形成部30に再搬送する。そして、第1面と同様に、第2面に画像を形成し、装置外に排出する。装置外に排出されたシートは、排出シート積載部19に積載される。
実施例1は、第1の実施の形態に対応した方法の一例の詳細である。
図18A、図18Bを参照すると、まず、機器を操作するための静電容量検出スイッチ(以下、「操作スイッチ」という。)が押下されているか否かを示す押下フラグSWをゼロにリセットし、検出用スイッチが携帯端末により擬似的に押下されているか否かを示す擬似押下フラグSW2をゼロにリセットし、操作スイッチを無効にするための無効フラグnon_SWをゼロにリセットし、フローを制御するためのステートフラグSTATEをゼロにリセットする(ステップS201A)。ここで、操作スイッチを無効にするとは操作スイッチに関してスイッチダウンにより操作スイッチに関連した処理が起動されないようにすることである。
次に、ステートフラグSTATEの値を調べる(ステップS203A)。
ステートフラグSTATEが1bであればステップS211Aに進み、0bであればステップS241Aに進む。
ステップS211Aでは、押下フラグSWがゼロであるか否かを調べる。
押下フラグSWが1であれば(ステップS211AでNO)、操作スイッチについて前回の繰り返しでステップS215Aを実行した時にスイッチダウンが発生していたことになるので、操作スイッチに関連付けられた処理を起動する必要がある可能性があるため、無効フラグnon_SWがゼロであるか否かを調べる(ステップS221A)。
無効フラグnon_SWがゼロであれば(ステップS221AでYES)、操作スイッチに関連付けられた処理を起動する(ステップS223A)。
無効フラグnon_SWがゼロでなければ(ステップS221AでNO)、操作スイッチに関連付けられた処理の起動を回避する。従って、ステップS223Aがバイパスされるので、携帯端末の近接による擬似的な操作スイッチの押下の開始時に発生するスイッチダウンにより操作スイッチに関連した処理が起動されることを避けることができる。
ステップS221A又はステップS223Aの次に、操作用スイッチがONからOFFに変化していれば(ステップS226A)、押下フラグSWをゼロにリセットしてから(ステップS2267)、ステップ281Aに進む。
押下フラグSWがゼロであれば(ステップS211AでYES)、操作スイッチがONになったかを調べる(ステップS213A)。
そうであれば(ステップS213AでYES)、操作スイッチについてスイッチダウンが発生したことになるので、押下フラグSWを1にセットしてから(ステップS215A)、ステップS271Aに進む。
そうでなければ(ステップS213AでNO)、操作スイッチが離されたままであるので、押下フラグSWをゼロのままにして、ステップS271Aに進む。
ステップS241Aでは、擬似押下フラグSW2が1であるか否かを調べる。
擬似押下フラグSW2がゼロであれば(ステップS241AでYES)、検出用スイッチがONになったかを調べ、そうであれば(ステップS243AでYES)、検出用スイッチについてスイッチダウンが発生したことになるので、擬似押下フラグSW2を1にセットし(ステップS245A)、更に、無効フラグnon_SWを1にセットしてから(ステップS250A)、ステップS271Aに進む。
擬似押下フラグSW2がゼロであれば(ステップS241AでYES)、検出用スイッチがONになったかを調べ、そうでなければ(ステップS243AでNO)、検出用スイッチが離されたままであるので、擬似押下フラグSW2をゼロのままにして、ステップS271Aに進む。
擬似押下フラグSW2が1であれば(ステップS241AでNO)、検出用スイッチがOFFになったかを調べ、そうであれば(ステップS247AでYES)、検出用スイッチについてスイッチアップが発生したことになるので、擬似押下フラグSW2をゼロにリセットし(ステップS249A)、ステップS271Aに進む。
擬似押下フラグSW2が1であれば(ステップS241AでNO)、検出用スイッチがOFFになったかを調べ、そうでなければ(ステップS247AでNO)、検出用スイッチが押されたままであるので、擬似押下フラグSW2を1のままにして、ステップS271Aに進む。
ステップS271Aでは、押下フラグSWが1であり、且つ、擬似押下フラグSW2が1であるか否かを調べ、そうであれば無効フラグnon_SWを1にセットする(ステップS273A)。操作スイッチが押されている期間に検出スイッチが押されている期間が重複した場合には、これは、これらのスイッチが同時に押下されている原因が、携帯端末の近接によるものであることを示していることになる。従って、ステップS273Aで1にセットした無効フラグnon_SWがステップS221AでNOと判断されることに有効に働くことになる。つまり、無効フラグnon_SWが1にセットされた直後では、押下フラグSWが1であり(ステップS211AでNO)、無効フラグnon_SWがゼロであるか否かを調べるステップS221AでNOとなるので、操作スイッチに関連付けられた処理を起動が回避されることになる。
ステップS271A又はステップS273Aからは、ステップ281Aに進む。
ステップS281Aでは、ステートフラグSTATEを1だけ増加させ、増加後にステートフラグSTATEが1bよりも大きければ0bに戻す。
実施例2は、第2の実施の形態に対応した方法の一例の詳細である。
図19A、図19Bを参照すると、まず、機器を操作するための静電容量検出スイッチ(以下、「操作スイッチ」という。)が押下されているか否かを示す押下フラグSWをゼロにリセットし、検出用スイッチが携帯端末により擬似的に押下されているか否かを示す擬似押下フラグSW2をゼロにリセットし、操作スイッチを無効にするための無効フラグnon_SWをゼロにリセットし、フローを制御するためのステートフラグSTATEをゼロにリセットする(ステップS201B)。ここで、操作スイッチを無効にするとは操作スイッチに関してスイッチアップにより操作スイッチに関連した処理が起動されないようにすることである。
次に、ステートフラグSTATEの値を調べる(ステップS203B)。
ステートフラグSTATEが1bであればステップS211Bに進み、0bであればステップS241Bに進む。
ステップS211Bでは、押下フラグSWがゼロであるか否かを調べる。
押下フラグSWが1であれば(ステップS211BでNO)、操作スイッチがOFFになったかを調べる(ステップS217B)。
押下フラグSWが1であるときに操作スイッチがOFFになったのであれば(ステップS217BでYES)、操作スイッチについてスイッチアップが発生したことになるので、操作スイッチに関連付けられた処理を起動する必要がある可能性があるため、無効フラグnon_SWがゼロであるか否かを調べ、そうであれば(ステップS221BでYES)、操作スイッチに関連付けられた処理を起動する(ステップS223B)。
押下フラグSWが1であるときに操作スイッチがOFFになっても無効フラグnon_SWがゼロでなければ(ステップS221BでNO)、操作スイッチに関連付けられた処理の起動を回避する。従って、ステップS223Bがバイパスされるので、携帯端末の近接による擬似的な操作スイッチの押下の終了時に発生するスイッチアップにより操作スイッチに関連した処理が起動されることを避けることができる。
ステップS221B又はステップS223Bからは、現在の操作スイッチの状態を反映するように、押下フラグSWをゼロにリセットしてから(ステップS227B)、ステップS281Bに進む。
なお、押下フラグSWが1であれば(ステップS211BでNO)、操作スイッチがOFFになったかを調べ(ステップS217B)、そうでなければ(ステップS217BでNO)、スイッチアップが発生していないことになるので、ステップS271Bに進む。
押下フラグSWがゼロであれば(ステップS211BでYES)、操作スイッチがONになったかを調べる(ステップS213B)。
押下フラグSWがゼロであるときに操作スイッチがONになったのであれば(ステップS213BでYES)、操作スイッチについてスイッチダウンが発生したことになるので、押下フラグSWを1にセットしてから、ステップS271Bに進む。
押下フラグSWがゼロであるときに操作スイッチがONにならなかったのであれば(ステップS213BでNO)、操作スイッチが離されたままであるので、押下フラグSWをゼロのままにして、ステップS271Bに進む。
ステップS241Bでは、擬似押下フラグSW2がゼロであるか否かを調べる。
擬似押下フラグSW2がゼロであれば(ステップS241BでYES)、検出用スイッチがONになったかを調べ、そうであれば(ステップS243BでYES)、検出用スイッチについてスイッチダウンが発生したことになるので、擬似押下フラグSW2を1にセットしてから、ステップS271Bに進む。
擬似押下フラグSW2がゼロであれば(ステップS241BでYES)、検出用スイッチがONになったかを調べ、そうであれば(ステップS243BでYES)、検出用スイッチについてスイッチダウンが発生したことになるので、擬似押下フラグSW2を1にセットし(ステップS245B)、更に、無効フラグnon_SWを1にセットしてから(ステップS246B)、ステップS271Bに進む。
擬似押下フラグSW2がゼロであれば(ステップS241BでYES)、検出用スイッチがONになったかを調べ、そうでなければ(ステップS243BでNO)、検出用スイッチが離されたままであるので、擬似押下フラグSW2をゼロのままにして、ステップS271Bに進む。
擬似押下フラグSW2が1であれば(ステップS241BでNO)、検出用スイッチがOFFになったかを調べ、そうであれば(ステップS247BでYES)、検出用スイッチについてスイッチアップが発生したことになるので、擬似押下フラグSW2をゼロにリセットし(ステップS249B)、無効フラグnon_SWをゼロにリセットしてから(ステップS250B)、ステップS271Bに進む。
擬似押下フラグSW2が1であれば(ステップS241BでNO)、検出用スイッチがOFFになったかを調べ、そうでなければ(ステップS247BでNO)、検出用スイッチが押されたままであるので、擬似押下フラグSW2を1のままにして、ステップS271Bに進む。
ステップS271Bでは、押下フラグSWが1であり、且つ、擬似押下フラグSW2が1であるか否かを調べ、そうであれば無効フラグnon_SWを1にセットする(ステップS273B)。従って、操作スイッチが押されている期間に検出スイッチが押されている期間が重複した場合には、これは、これらのスイッチが同時に押下されている原因が、携帯端末の近接によるものであることを示していることになるので、無効フラグnon_SWが1にセットされることになる。
なお、説明が重複するが、無効フラグnon_SWが1にセットされていれば、操作スイッチについてのスイッチアップ発生により、押下フラグSWが1のままで(ステップS211BでNO)、操作スイッチがOFFになったときに(ステップS217BでYES)、操作スイッチに関連付けられた処理を起動する必要がある可能性があるため、無効フラグnon_SWがゼロであるか否かを調べると(ステップS221B)、NOとなるので、操作スイッチに関連付けられた処理を起動が回避されることになる。
ステップS281Bでは、ステートフラグSTATEを1だけ増加させ、増加後にステートフラグSTATEが1bよりも大きければ0bに戻す。
実施例3は、第3の実施の形態に対応した方法の一例の詳細である。
図20A、図20Bを参照すると、まず、NFCを行っているか否かを示す通信フラグNFCをゼロにリセットし、機器を操作するための静電容量検出スイッチ(以下、「操作スイッチ」という。)が押下されているか否かを示す押下フラグSWをゼロにリセットし、検出用スイッチが携帯端末により擬似的に押下されているか否かを示す擬似押下フラグSW2をゼロにリセットし、操作スイッチを無効にするための無効フラグnon_SWをゼロにリセットし、タイマーTIMERをゼロにリセットし、フローを制御するためのステートフラグSTATEをゼロにリセットする(ステップS201C)。ここで、操作スイッチを無効にするとは操作スイッチに関してスイッチアップにより操作スイッチに関連した処理が起動されないようにすることである。
次に、ステートフラグSTATEの値を調べる(ステップS203C)。
ステートフラグSTATEが00bであればステップS211Cに進み、01bであればステップS231Cに進み、10bであればステップS241Cに進み、11bであればステップS253Cに進む。
ステップS211Cでは、押下フラグSWがゼロであるか否かを調べる。
押下フラグSWが1であれば(ステップS211CでNO)、操作スイッチがOFFになったかを調べる(ステップS217C)。
押下フラグSWが1であるときに操作スイッチがOFFになったのであれば(ステップS217CでYES)、操作スイッチについてスイッチアップが発生したことになるので、操作スイッチに関連付けられた処理を起動する必要がある可能性があるため、無効フラグnon_SWがゼロであるか否かを調べ、そうであれば(ステップS221CでYES)、操作スイッチに関連付けられた処理を起動する(ステップS223C)。
押下フラグSWが1であるときに操作スイッチがOFFになっても無効フラグnon_SWがゼロでなければ(ステップS221CでNO)、操作スイッチに関連付けられた処理の起動を回避し、無効フラグnon_SWをゼロにリセットする(ステップS225C)。従って、ステップS223Cがバイパスされるので、携帯端末の近接による擬似的な操作スイッチの押下の終了時に発生するスイッチアップにより操作スイッチに関連した処理が起動されることを避けることができる。また、ステップS225Cが実行されることにより無効フラグnon_SWがゼロにリセットされるので、これ以降に利用者の指による操作スイッチの押下の終了時に発生するスイッチアップにより操作スイッチに関連した処理が起動されるようになる。
ステップS223C又はステップS225Cからは、現在の操作スイッチの状態を反映するように、押下フラグSWをゼロにリセットしてから(ステップS227C)、ステップS281Cに進む。
なお、押下フラグSWが1であり(ステップS221CでNO)、操作スイッチがOFFになったかを調べたときに、そうでなければ(ステップS217CでNO)、スイッチアップが発生していないことになるので、ステップS271Cに進む。
押下フラグSWがゼロであれば(ステップS211CでYES)、操作スイッチがONになったかを調べる(ステップS213C)。
そうであれば(ステップS213CでYES)、操作スイッチについてスイッチダウンが発生したことになるので、押下フラグSWを1にセットしてから、ステップS271Cに進む。そうでなければ(ステップS213CでNO)、操作スイッチが離されたままであるので、押下フラグSWをゼロのままにして、ステップS271Cに進む。
ステップS231Cでは、通信フラグNFCがゼロであるか否かを調べる。
通信フラグNFCがゼロであり(ステップS231CでYES)、NFCの実行を検出するならば(ステップS233CでYES)、これまで休止していたNFCが開始したことになるので、通信フラグNFCを1にセットしてから(ステップS235C)、ステップS271Cに進む。
通信フラグNFCがゼロであり(ステップS231CでYES)、NFCの実行を検出しないならば(ステップS233CでNO)、NFCの休止が継続していることになるので、通信フラグNFCを1にセットせずに、ステップS271Cに進む。
通信フラグNFCが1であり(ステップS231CでNO)、NFCの実行を検出しないならば(ステップS237CでYES)、これまで行われていたNFCが終了したことになるので、通信フラグNFCをゼロにリセットしてから(ステップS239C)、ステップS271Cに進む。
通信フラグNFCが1であり(ステップS231CでNO)、NFCの実行を検出するならば(ステップS237CでNO)、NFCの実行が継続していることになるので、通信フラグNFCをゼロにリセットしないで、ステップS271Cに進む。
ステップS241Cでは、擬似押下フラグSW2が1であるか否かを調べる。
擬似押下フラグSW2がゼロであれば(ステップS241CでYES)、検出用スイッチがONになったかを調べ、そうであれば(ステップS243CでYES)、検出用スイッチについてスイッチダウンが発生したことになるので、擬似押下フラグSW2を1にセットしてから、ステップS271Cに進む。
擬似押下フラグSW2がゼロであれば(ステップS241CでYES)検出用スイッチがONになったかを調べ、そうでなければ(ステップS343CでYES)、検出用スイッチが離されたままであるので、擬似押下フラグSW2をゼロのままにして、ステップS271Cに進む。
ステップS253Cでは、タイマーTIMERがゼロであるか否かを調べる。
タイマーTIMERがゼロであり(ステップS253CでYES)、擬似押下フラグSW2が1ならば(ステップS251CでYES)、検出用スイッチがスイッチプレスの状態にあるが、まだタイマーTIMERが起動されていないので、タイマーを起動するために、タイマーTIMERを1にする(ステップS255C)。
タイマーTIMERがゼロでない場合には(ステップS253CでNO)、TIMERが規定時間以上でなければ(ステップS257CでNO)、タイマーTIMERを増加させ(ステップS261C)、規定時間以上(実際には規定時間+1)ならば、タイマーTIMERを規定値+1に維持する。
ステップS271Cでは、タイマーTIMERがゼロを超え、規定時間未満であり、且つ、通信フラグNFCが1にセットされているか否かを調べ、そうであれば無効フラグnon_SWを1にセットする(ステップS273C)。従って、検出用スイッチが携帯端末により擬似的に押下されてから規定時間Tが経過するまでの期間に通信フラグNFCが1にセットされていれば、これは、検出用スイッチについてスイッチダウンが発生した原因が、携帯端末の近接によるものであることを示していることになるので、無効フラグnon_SWが1にセットされることになる。検出用スイッチが携帯端末により擬似的に押下されてから規定時間が経過するまでの期間であっても、通信フラグNFCがゼロにリセットされていれば、これは、検出用スイッチについてスイッチダウンが発生した原因が、携帯端末の近接によるものであることを示していることにはならないので、無効フラグnon_SWは1にセットされない。
なお、説明が重複するが、無効フラグnon_SWが1にセットされていれば、操作スイッチについてのスイッチアップ発生により、押下フラグSWが1のままで(ステップS211CでNO)、操作スイッチがOFFになったときに(ステップS217CでYES)、操作スイッチに関連付けられた処理を起動する必要がある可能性があるため、無効フラグnon_SWがゼロであるか否かを調べると(ステップS221C)、NOとなるので、操作スイッチに関連付けられた処理を起動が回避されることになる。また、無効フラグnon_SWがゼロにリセットされる(ステップS225C)。
ステップS281Cでは、ステートフラグSTATEを1だけ増加させ、増加後にステートフラグSTATEが11bよりも大きければ00bに戻す。
実施例4は、第4の実施の形態に対応した方法の一例の詳細である。
図21A、図21Bを参照すると、まず、NFCを行っているか否かを示す通信フラグNFCをゼロにリセットし、機器を操作するための静電容量検出スイッチ(以下、「操作スイッチ」という。)が押下されているか否かを示す押下フラグSWをゼロにリセットし、検出用スイッチが携帯端末により擬似的に押下されているか否かを示す擬似押下フラグSW2をゼロにリセットし、操作スイッチを無効にするための無効フラグnon_SWをゼロにリセットし、タイマーTIMERをゼロにリセットし、フローを制御するためのステートフラグSTATEをゼロにリセットする(ステップS201D)。ここで、操作スイッチを無効にするとは操作スイッチに関してスイッチアップにより操作スイッチに関連した処理が起動されないようにすることである。
次に、ステートフラグSTATEの値を調べる(ステップS203D)。
ステートフラグSTATEが00bであればステップS211Dに進み、01bであればステップS231Dに進み、10bであればステップS241Dに進み、11bであればステップS251Dに進む。
ステップS211Dでは、押下フラグSWがゼロであるか否かを調べる。
押下フラグSWが1であれば(ステップS211DでNO)、操作スイッチがOFFになったかを調べ、そうであれば(ステップS217DでYES)、操作スイッチについてスイッチアップが発生したことになるので、操作スイッチに関連付けられた処理を起動する必要がある可能性があるため、無効フラグnon_SWがゼロであるか否かを調べ、そうであれば(ステップS221DでYES)、操作スイッチに関連付けられた処理を起動する(ステップS223D)。
押下フラグSWが1であるときに操作スイッチがOFFになっても無効フラグnon_SWがゼロでなければ(ステップS221DでNO)、操作スイッチに関連付けられた処理の起動を回避し、無効フラグnon_SWをゼロにリセットする(ステップS225D)。従って、ステップS223Dがバイパスされるので、携帯端末の近接による擬似的な操作スイッチの押下の終了時に発生するスイッチアップにより操作スイッチに関連した処理が起動されることを避けることができる。また、ステップS225Dが実行されることにより無効フラグnon_SWがゼロにリセットされるので、これ以降に利用者の指による操作スイッチの押下の終了時に発生するスイッチアップにより操作スイッチに関連した処理が起動されるようになる。
ステップS223D又はステップS225Dからは、現在の操作スイッチの状態を反映するように、押下フラグSWをゼロにリセットしてから(ステップS227D)、ステップS281Dに進む。
なお、押下フラグSWが1であれば(ステップS221DでNO)、操作スイッチがOFFになったかを調べ、そうでなければ(ステップS217DでNO)、スイッチアップが発生していないことになるので、ステップS271Dに進む。
押下フラグSWがゼロであれば(ステップS211DでYES)、操作スイッチがONになったかを調べる(ステップS213D)。
押下フラグSWがゼロであるときに操作スイッチがONになったのであれば(ステップS213DでYES)、操作スイッチについてスイッチダウンが発生したことになるので、押下フラグSWを1にセットしてから(ステップS215D)、ステップS271Dに進む。
押下フラグSWがゼロであるときに操作スイッチがONにならなかったのであれば(ステップS213DでNO)、操作スイッチが離されたままであるので、押下フラグSWをゼロのままにして、ステップS271Dに進む。
ステップS231Dでは、通信フラグNFCがゼロであるか否かを調べる。
通信フラグNFCがゼロであり(ステップS231DでYES)、NFCの実行を検出するならば(ステップS223DでYES)、これまで休止していたNFCが開始したことになるので、通信フラグNFCを1にセットしてから(ステップS235D)、ステップS271Dに進む。
通信フラグNFCがゼロであり(ステップS231DでYES)、NFCの実行を検出しないならば(ステップS233DでNO)、NFCの休止が継続していることになるので、通信フラグNFCを1にセットせずに、ステップS271Dに進む。
通信フラグNFCが1であり(ステップS231DでNO)、NFCの実行を検出しないならば(ステップS237DでYES)、これまで行われていたNFCが終了したことになるので、通信フラグNFCをゼロにリセットしてから(ステップS239D)、ステップS271Dに進む。
通信フラグNFCが1であり(ステップS231DでNO)、NFCの実行を検出するならば(ステップS237DでNO)、NFCの実行が継続していることになるので、通信フラグNFCをゼロにリセットしないで、ステップS271Dに進む。
ステップS241Dでは、擬似押下フラグSW2が0であるか否かを調べる。
擬似押下フラグSW2がゼロであれば(ステップS241DでYES)、検出用スイッチがONになったかを調べ、そうであれば(ステップS243DでYES)、検出用スイッチについてスイッチダウンが発生したことになるので、擬似押下フラグSW2を1にセットしてから、ステップS271Dに進む。
擬似押下フラグSW2がゼロであれば(ステップS241DでYES)検出用スイッチがONになったかを調べ、そうでなければ(ステップS243DでNO)、検出用スイッチが離されたままであるので、擬似押下フラグSW2をゼロのままにして、ステップS271Dに進む。
擬似押下フラグSW2が1であれば(ステップS241DでNO)、検出用スイッチがOFFになったかを調べ、そうであれば(ステップS247DでYES)、検出用スイッチが押されなくなったことになるので、擬似押下フラグSW2を0にリセットして(ステップS249D)、ステップS271Dに進む。
擬似押下フラグSW2が1であれば(ステップS241DでNO)、検出用スイッチがOFFになったかを調べ、そうでなければ(ステップS247DでNO)、検出用スイッチが押されたままであるので、擬似押下フラグSW2を1のままにして、ステップS271Dに進む。
ステップS251Dでは、擬似押下フラグSW2が1であるか否かを調べる。
擬似押下フラグSW2が1であれば(ステップS251DでYES)、検出用スイッチが押下されていることになるので、タイマーTIMERを1に設定してから(ステップS255D)、ステップS271Dに進む。従って、検出用スイッチが押下されている期間では、タイマーTIMERは継続的に1となる。
擬似押下フラグSW2がゼロであれば(ステップS251DでNO)、検出用スイッチが押下されていないことになる。この場合には、まず、タイマーTIMERがゼロであるか否かを調べる(ステップS253D)。
タイマーTIMERがゼロでないならば(ステップS253DでNO)、タイマーTIMERによる時間計測が続いていることになるのでタイマーTIMERの値がまだ規定時間に達していないならば(ステップS257DでNO)、タイマーTIMERの値を増加させてから(ステップS261D)、ステップS271Dに進む。
また、タイマーTIMERの値が測定時間に達しているならば(ステップS257DでYES)、タイマーTIMERをゼロにリセットしてから(ステップS259D)、無効フラグnon_SWをステップS262Dにてゼロにリセットした後(ステップS260D)、ステップS271Dに進む。
こうすることにより、タイマーは、検出用スイッチの押下に伴いスイッチダウンが発生してから、その押下に伴うスイッチアップから規定時間が経過する迄の期間において、ゼロ以外の値(1又は規定時間に相当する迄の値)を持つことになる。
ステップS271Dでは、タイマーTIMERがゼロを超えて規定時間未満であり、且つ、通信フラグNFCが1にセットされているか否かを調べ、そうであれば無効フラグnon_SWを1にセットする(ステップS273D)。従って、検出用スイッチが携帯端末により擬似的に押下された時に始まり、押下が終了してから規定時間が経過するまでの期間に通信フラグNFCが1にセットされていれば、これは、検出用スイッチについてスイッチダウンが発生した原因が、携帯端末の近接によるものであることを示していることになるので、無効フラグnon_SWが1にセットされることになる。
なお、説明が重複するが、無効フラグnon_SWが1にセットされていれば、操作スイッチについてのスイッチアップ発生により、押下フラグSWが1のままで(ステップS211DでNO)、操作スイッチがOFFになったときに(ステップS217DでYES)、操作スイッチに関連付けられた処理を起動する必要がある可能性があるため、無効フラグnon_SWがゼロであるか否かを調べると(ステップS221D)、NOとなるので、操作スイッチに関連付けられた処理を起動が回避されることになる。また、無効フラグnon_SWがゼロにリセットされる(ステップS225D)。
ステップS281Dでは、ステートフラグSTATEを1だけ増加させ、増加後にステートフラグSTATEが11bよりも大きければ00bに戻す。
なお、上記の実施形態は、操作パネルとして図2Aに示すようなものを利用することを想定したものであるが、図2Bに示すような操作パネルにもそのまま又は変形して上記の実施形態を適用することができる。例えば、検出用スイッチ707A、707B、707Cの少なくとも1つが押下されたならば、図2Aに示す検出用スイッチ707が押下された場合と同様な扱いとしてもよい。また、節電スイッチ704については、検出用スイッチ707Aの押下が検出されても検出用スイッチ707Cの押下が検出されなければ、何れの検出用スイッチも押下されていない扱いとしてもよい。更に、図示しないが、NFCアンテナ706の上端とホームスイッチ705との間にも第4の検出用スイッチを設け、ホームスイッチ705については、検出用スイッチ707Aの押下が検出されても第4の検出用スイッチの押下が検出されなければ、何れの検出用スイッチも押下されていない扱いとしてもよい。更に、検出用スイッチ707Aと検出用スイッチ707Bとが押下されている事が検出され、機種が判別された載置されている機器のサイズから判断すると、機器が検出用スイッチ707Aと検出用スイッチ707Bとを同時に押下する状況下ではホームスイッチ705まで差し掛かる可能性が無いことが判断されるのならば、何れの検出用スイッチも押下されていない扱いとしてもよい。
また、上記の操作スイッチ押下誤検出防止装置は、ハードウェア、ソフトウェア又はこれらの組合わせにより実現することができる。また、上記の操作スイッチ押下誤検出防止装置により行なわれる操作スイッチ押下誤検出防止方法も、ハードウェア、ソフトウェア又はこれらに組合わせにより実現することができる。ここで、ソフトウェアによって実現されるとは、コンピュータがプログラムを読み込んで実行することにより実現されることを意味する。
プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えば、フレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば、光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(random access memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
また、上記では、NFCリーダライタと携帯端末がNFCを実行するために、携帯端末がNFCアンテナに近接する場合を例にとり説明をしたが、NFCリーダライタとNFCを行うものは携帯端末に限定されることはない。例えば、携帯端末をNFCを行うことが可能なカード(ICカードなど)に置き換えてもよい。
更に、NFCリーダライタとその通信相手(例えば、携帯端末、カード等)の組合せのない構成にも本発明を適用することができる。例えば、操作スイッチ又は操作スイッチに近接して設けられたものに何かしらの目的又は何かの理由により操作スイッチに近づいた物が、擬似的に操作スイッチを押下してしまうような構成に本発明を適用することができる。
特に、その物は、NFCの機能を有する代わりに、操作スイッチに近接して設けられたものに近づいたことを検出できるような特性を有するものであればよい。例えば、操作スイッチに近接して設けられた何かしらのセンサ(例えば、バーコードリーダ、光センサ、磁気センサ、電界センサ、カメラ、圧力センサなど)を用いて検出することが可能な検出対象を含む物により、操作スイッチが擬似的に押下された場合に、誤って操作スイッチが利用者により押下されたと誤認識してしまうことを防止するものならば、それは本発明の範囲に入るものである。
本発明はその精神または主要な特徴から逸脱することなく、他の種々の形で実施することができる。そのため、前述した各実施形態は単なる例示にすぎず、限定的に解釈されるべきではない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文にはなんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更はすべて本発明の範囲内のものである。