JP7008989B2 - 路盤コンクリート打設のための組立構造物、コンクリート圧入器及び路盤コンクリートの打設方法 - Google Patents

路盤コンクリート打設のための組立構造物、コンクリート圧入器及び路盤コンクリートの打設方法 Download PDF

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Description

本発明は、勾配を有する路盤コンクリート打設のための組立構造物、特に、路盤コンクリートを拘束する網体の配置構造、そのためのコンクリート圧入器及び路盤コンクリートの打設方法に関する。
コンクリート構造物の歴史は古く、古代ローマ時代から実用化されてきた。しかし、これに鉄筋を入れて補強するRC(Reinforced Concrete)構造物は、19世紀になって登場したものである。一般に、RC構造物は、圧縮に強く引張に弱いコンクリートとその逆の鉄筋の一体構造において、代表的な破壊形態である曲げ破壊とせん断破壊について構造解析をした上で、大きくは鉄筋の引っ張り負担とコンクリートの圧縮負担に対して設計する。
このため、鉄筋とコンクリートがジャンカを出さず密実に一体化するように、セメントペースト中に細骨材や粗骨材が均一に分散し、各仕上げ面が設計図と同一となるように締め固めて仕上げなければならないことが、コンクリート標準示方書などに定められている。
図9に示す工具を参照して、RC構造物のコンクリート打設の手順について説明する。
コンクリートを、ポンプ車からのホース81を移動させて、型枠内隅々に充填しつつ、振動機82にてジャンカが出ないように均一に締固める。その上で、木鏝83やトンボ84にて表面を粗仕上げする。
その後、骨材やセメント分の沈降に伴いブリージングし、余剰水が表面に露呈後に、タンパー(人力タンパー85、エンジンタンパー86)にてタンピングする。
さらに、表面に露呈した余剰水が、水和反応の再吸収や蒸発などにて散逸してから、凝結始発までの僅かな時間に、表面を金鏝88やトロウェル89などで段階的に圧着力を増大させつつ平滑に鏝仕上げして、打設を完了する。
このように、RC構造物のコンクリート打設は、通常、充填・締固め、粗仕上げ、タンピング及び最終仕上げ、の順に行う。また、RC構造物は、このような施工制約上、一般に、鏝仕上げする表面と型枠にて保持する鉛直面とから構成することを前提に、設計される。
RC構造物の劣化について、図10を参照して説明する。図10は、劣化メカニズムとタンピングの効果を示す図である。
RC構造物の劣化は、鉄筋の被り部11の表面から始まる。表面から侵入する劣化因子12には、塩化物イオン、二酸化炭素、酸素、水分などがある。それらの侵入速度の決定要因としては、セメントの種類や骨材の吸水率などのほか、この鉄筋16の被り部11の空隙の状態、すなわち緻密性が影響する。劣化因子12の侵入後における鉄筋の錆の進捗は、鉄筋とコンクリートとの密着の状態、すなわち密実性が影響する(図10の右側の図を参照)。
型枠にて保持する鉛直面は、コンクリートの配合品質と締固めの良否によって、緻密性、密実性及び耐久性が決まる。しかし、鏝仕上げする表面は型枠がないため、これに加え、粗仕上げ後のタンピング及び最終仕上げ(図9)の良否によって、緻密性や密実性及び耐久性が左右される。これは、ひとつには、コンクリートは、充填後、鉄筋の拘束を受ける箇所と受けない箇所においてコンクリートの凝結始発に至るまでの骨材やセメント分の沈降の度合いや収縮の度合いが異なるからである。もうひとつには、ブリージングに伴う水の抜け道となる水筋15は緻密性が低下するからである(図10の左側の図を参照)。
つまり、タンピングを省くと、粗仕上げ後において、鉄筋直上の割れ13や鉄筋直下の空隙14が残り、鉄筋16の被り部11の緻密化や、鉄筋16自体のコンクリートとの密実化が図れない(図10の左側の図を参照)。また、コンクリートが柔らかい状態では木鏝83など軽量で幅広の鏝で柔らかく仕上げる。そして、表面に露呈した余剰水が散逸してから凝結始発までのコンクリートが固くなる状態では、金鏝88で段階的に強く圧着して仕上げる(図9、参照)。このことで、鉄筋16の被り部11の緻密化を効果的に高めることができる。
要するに、タンピング及び段階的な鏝仕上げは、単に表面を平坦に仕上げるだけでなく、鉄筋起因による鉄筋直上の割れ13や鉄筋直下の空隙14を散逸させ、鉄筋を保護する被り部分の緻密性と密実性の向上を目的としている。また、ブリージングや凝結始発に対する、タンピング及び段階的な鏝仕上げのタイミングを間違えると、鉄筋の被り部は緻密化や密実化どころか脆弱になる場合もある。
一方、社会インフラにおけるRC構造物には、その機能から、7度を超える勾配の仕上げが求められる場合がある。例えば、「高速道路ランプの路盤面」や「ダムの副堤の水路面」などの勾配を有するRC構造物の場合がそれに当たる。
これらの勾配を有する路盤コンクリートの、充填・締固め・粗仕上げ、及び、タンピング・最終仕上げにおいては、ポンプにて充填したコンクリートは振動機にて締固めると局部的には水平になり仕上げ勾配を保てない。また、全体的には円弧滑りを伴う側方流動を起こし仕上げ面が下方は隆起し上方は逆に陥没する場合もある。
したがって、充填後、締固めてもその後の粗仕上げにおいては人力による掻き揚げが必要となり、十分締め固めることができない。その後、タンピングをすると、チクソトロピー性を有するコンクリートは再流動化し、局部的には垂れて仕上げ勾配が保てず、また、全体的には円弧滑りを伴う側方流動を起こす場合もある。このため、鉄筋の被り部や鉄筋周辺の緻密性や密実性及び耐久性が確保できないという問題があった(図19に示す「従来工法の課題」、参照)。
特開平9-67890号公報 特開2000-38839号公報 特開2002-309699号公報 特許第6621441号公報
次に、先行技術について説示する。
特許文献1に記載の技術は、打設するコンクリート表面に金網を活用するもので、建築分野の屋根のような薄層の急勾配コンクリートの仕上げ方法に関するものである。鉄筋の表面に亀甲金網を配し、亀甲金網より下方部分をまず充填し、その後亀甲金網の上方部分を仕上げる。急勾配にも拘わらず、コンクリートの垂れを解決するのに、好適な工法である。
しかし、急勾配の「高速道路ランプの路盤面」や「ダムの副堤の水路面」などの場合、コンクリートの層の厚みが厚いから、以下の課題がある。
1)亀甲金網は、下方部分を充填時コンクリートの揚圧力がかかるため、剥離するか固定する鉄筋ごとに位置ずれを起こす。
2)鉄筋の表面に、壁筋などの立ち上げ鉄筋や機械基礎などを固定する金物がある場合、亀甲金網を配置することができない。
3)亀甲金網は、剛性が低く、剥離脱落を防ぐため鉄筋に多頻度の固定が必要となるため、施工が煩雑となる。
4)亀甲金網は、拘束する下方部分のコンクリートの局部的な垂れを防ぐが、全体的な円弧滑りを伴う側方流動を起こす場合、剛性がないからそれを防ぐことが難しい。
5)亀甲金網は、上方の仕上げに対して、拘束するものがないから依然として垂れを防ぐことができず、品質不良の問題が残る。
6)亀甲金網は、鉄筋の被り部に配置するので異物となり、塩化物イオン、二酸化炭素、酸素、水分などの劣化因子が表面から侵入することを助長し、耐久性を損なう。
7)亀甲金網を配置すると振動機にて締め固められないことから、ブリージング及び骨材やセメント分の沈降に伴う、鉄筋直上の割れや鉄筋直下の空隙の発生を除去できない。
8)薄層の急勾配の仕上げ技術であるため、コンクリートの層が肉厚である「高速道路ランプの路盤面」や「ダムの副堤の水路面」などの場合、コンクリートのチクソトロピー性に起因する力学挙動には対応できない。
以上のように、特許文献1に記載の技術は、網体を表面に活用する技術であり、また、特許文献2と特許文献3に記載の技術は、網体を側面に活用する技術である(特許文献2の図1及び特許文献3の図1を参照)。要するに従来、一般的なRC構造物において、網体は、外側の面的な活用以外に活用されることはないのが通例である。
一方、特許文献4に記載の技術は、急勾配の打設するコンクリートの表面仕上げを行う車両搭載型の移動型枠装置に関するものである。表面型枠の角度を機械的に変化させることで、勾配の変化に追随する、いわゆる高価なコンクリートフィニッシャーに関する技術である(特許文献4の図9、参照)。
以上を踏まえ、例えば「高速道路ランプの路盤面」や「ダムの副堤の水路面」など、勾配を有するRC構造物を構築する場合において、勾配の仕上げに求められる課題を列挙する。
1)勾配がある場合、充填したコンクリートは、振動機によって締固めると局部的には水平になり、勾配を保つことができない。したがって、締固めの度に、人力による掻き揚げが必要となる。そうすると、鉄筋とコンクリートとを密実に一体化できず、また、セメントペースト中に骨材が均一に分散されないため、品質が悪化する。
2)7度を超えるような急な勾配でスランプが15cm程度の場合、充填したコンクリートは、振動機によって締固めると、全体的には円弧滑りを伴う側方流動を起こすので、仕上げ面において上方は沈降し下方は隆起する。この事態を恐れて十分に締め固めることができないため、締め固めに不良をきたす。
3)コンクリートの充填後に鉄筋の拘束を受ける箇所と受けない箇所では、コンクリートの凝結始発に至るまでに、骨材やセメント分の沈降の度合いや収縮の度合いが異なる。このため、タンピングを省くと、鉄筋直上の割れや鉄筋直下の空隙が残る。しかし、急勾配の場合、タンピングするとチクソトロピー性を有するコンクリートが再流動化して勾配を保つことができない。したがって、鉄筋直上の割れや鉄筋直下の空隙が残り、鉄筋の被り部の品質が悪化する。
4)勾配がある場合、十分なタンピングなしで鏝による最終仕上げを行うことになるから、単に平滑性の確保の意味しかなく、鉄筋の被り部は緻密化しない。そうすると、容易に、塩化物イオン、二酸化炭素、酸素、水分などの侵入を許すことになり、鉄筋の被り部の表面から始まるRC構造物の劣化につながる。このため、鉄筋の錆を助長させ、耐久性を損なう。
5)急勾配の場合、スランプが8cm程度の固練りのコンクリートや、増粘性を付与する混和剤を混入する高価な増粘コンクリートを全域に採用すれば、表面の仕上げ性を改善できる。しかし、このようなコンクリートでも、チクソトロピー性に起因する締固めによる円弧滑りを伴う側方流動を起こす根本的な問題は、本質的に解決しない。また、増粘コンクリートは、ポンプ圧送性が悪く閉塞しやすいので、施工ロスが大きくなる問題がある。
6)仮に、コンクリートフィニッシャーを開発し勾配の仕上げの問題を機械的に解決しようとすれば、個々の構造物の形状に対して個別に開発が必要となるため、その開発に要する期間や費用は莫大となり実用的ではない(特許文献3の図9、参照)。
7)コンクリートは、AE減水剤の表面活性作用による、気泡径が25~250μm程度の微細な気泡を内包する粘弾性体である。この微細な気泡は、全体に圧縮力を受けるとエネルギーを内包しつつ弾性変形し収縮する。したがって、充填時、蓋を被せ全体に拘束し所定の圧で封入すれば、ブリージングに伴う沈降や収縮は凝結始発まで継続する弾性効果によって相殺でき、鉄筋直上の割れや鉄筋直下の空隙は発生しない。しかし、蓋を被すと、振動機で締め固めることができないため品質が悪化する。
一方、上述した勾配の仕上げが求められるRC構造物を構築する際の課題を、特許文献1に記載の、鉄筋の上筋表面全域に網体を配し内部充填する方法によって解決を図る場合における課題を列挙する。
8)網体は、下方内部を充填時に、コンクリートの揚圧力が卓越し剥離するか、固定する上筋ごと位置ずれを起こす。
9)網体は、下方内部を充填時に、上方の1辺からの1方向の充填となり、充填経路が長く骨材が分離しセメントペーストのみが先走る。したがって、均一なコンクリートが打設できない。
10)鉄筋の上筋表面に壁筋などの立ち上げ鉄筋や機械基礎などを固定する金物がある場合には、網体を配置することができない。
11)網体には剛性がなく、鉄筋に多頻度箇所の固定が必要となるため、施工が煩雑となる。
12)上方の仕上げにおいて網体を拘束するものがないから、依然として垂れの問題やこれに伴う品質不良の問題が残る。
13)網体は、鉄筋の被り部に配置することから異物となり、この被り部の表面から塩化物イオン、二酸化炭素、酸素、水分などの劣化因子が侵入することを増長させ、耐久性を損なう。
14)勾配の仕上げが求められるRC構造物における網体の活用に関して、表面的な活用以外の実施例は過去には見当たらない。また、勾配の仕上げにおける品質劣化の要因解析や充填・締固め・タンピングに伴うコンクリートの力学挙動は、未解明である。
また、上述した勾配の仕上げが求められるRC構造物を構築する際の課題を、RC構造物全体を側部と上部に鋼製型枠を組付けして内部充填する方法によって解決を図る場合における課題を列挙する。
15)振動機が使用できないので、締固めが不要であるが高価なノンブリージングタイプの高流動コンクリートが必要となるため、工費を増大させる。
16)側部と上部から構成する鋼製型枠の組立と解体が煩雑となるため、工期を遅延させる。
17)上筋表面に、壁筋などの立ち上げ鉄筋や機械基礎などを固定する金物がある場合には、上部から鋼製型枠で覆うことができない。
さらに、上述した勾配の仕上げが求められるRC構造物を構築する際の課題を、RC構造物全体をプレキャスト化して組み立てる方法によって解決を図る場合の課題を列挙する。
18)現場打設による工法に比べて運搬費用(運賃)が嵩むため、工費を増大させる。
19)プレキャスト工法は、多くは従来の設計思想を逸脱するため、設計責任や製造物責任の上で、発注者と受注者間での新たな取り決めが生じ煩雑となる。
20)用いるプレキャスト部材は、運搬重量上の制約があるため、適用できる現場が限られる。
上記課題を解決するために、路盤コンクリート打設のための組立構造物として、本発明は、概格子状に組む直線状の第1の縦横の棒鋼が形成する面の向きが路盤コンクリートの上面の向きと概合致し、第1の縦横の棒鋼のいずれかの棒鋼の方向が前記上面の水勾配の方向に概直交し、前記上面から所定の被り部を空けて配置される第1の縦横の棒鋼から成る上筋と、概格子状に組む直線状の第2の縦横の棒鋼のいずれかの棒鋼の方向が第1の縦横の棒鋼の前記水勾配の方向に概直交する棒鋼の方向に概合致する構造を有し、前記路盤コンクリートの下面から所定の被り部を空けて配置される第2の縦横の棒鋼から成る下筋と、上筋と下筋に対して両者の離隔を拘束する態様として、上筋を成す第1の縦横の棒鋼と下筋を成す第2の縦横の棒鋼のいずれかの棒鋼を、自らの両端にフック部を有し自らを概門型あるいは棒型に成す第3の棒鋼の当該フック部にて引っ掛ける構造を有して配置されるスターラップ筋とを備える路盤鉄筋と、
帯状で細長の少なくとも1以上の平面を有する複数の網体を備え、上筋を成す第1の縦横の棒鋼と下筋を成す第2の縦横の棒鋼との狭隘に、複数の網体の軸方向を前記水勾配の方向と概直交させ、少なくとも網体が有する平面の1つは、スターラップ筋を成す第3の棒鋼の概鉛直のいずれかの棒鋼部分に面してあるいは第1の縦横の棒鋼の下面に面して配置され、断面視で少なくとも網体が有する平面の1つの端部は、第1の縦横の棒鋼の下面に面して前記水勾配の方向の縦断面視で勾配を持って配置される網体構造物と
から構成されることを特徴とする。
本発明によれば、次のような効果を奏することができる。
1)網体は、上筋の下面に面することから、
・コンクリート充填時に発生する揚圧力においても上筋に拘束されるので、浮き上がり剥離することはない。
・路盤鉄筋の上筋表面に壁筋などの立ち上がる鉄筋や機械基礎などを固定する金物がある場合でも、支障がない。
・鉄筋の被り部に網体などの異物を配さないから、被り部の表面からの劣化因子(塩化物イオン、二酸化炭素、酸素、水分など)の侵入を最小化し、耐久性が向上する。
2)網体は、帯状細長の軸方向を路盤の水勾配の方向と概直交させることから、コンクリートの充填上昇に伴い断面視同時に下から包含でき、位置ずれを起こしにくい。
3)網体は、軸方向を水勾配の方向と概直交方向とし、平面視で離隔を設け間欠に固定する。このため、間欠に空く離隔部において、コンクリート充填に伴いここより表面に吹き出そうとするコンクリートは、離隔をおいて向かい合う網体間に形成される粗骨材のアーチング効果により低減し、十分に締固めてタンピングを施すことができる(図17のステップ5に示すアーチング効果77を参照)。
4)網体として、金属板に切込みを入れ、引き延ばした網目を持つラス網またはエキスパンドメタルを採用すれば、セメントペーストの透過率は大きくなる。したがって、タンピングの際、網体下方から必要なセメントペーストが容易に上方へ供給されるので、鉄筋直上の割れや鉄筋直下の空隙を逸散させ鉄筋の付着性能が向上する。
5)網体として、鉄にクロムまたはクロムとニッケルを含む、錆びにくい合金鋼であるステンレス仕様のラス網またはエキスパンドメタルを採用することにより、密着する鉄筋との異種材料間に発生するガルパニック腐食(異種金属接触腐食)を最小化する。
6)網体として、FRP(FIber ReInforced PLastIcs)などの繊維強化プラスチックを格子状、概ハニカム状又は水玉状などに成型した有孔板を加工して採用することにより、エキスパンドメタルのステンレス仕様の場合と同様の効果を得つつ、さらに軽量化し設置も簡便化できる。
7)網体の網に空く孔は、例えばφ30~50mmの円形を必要最小限に包含する。そうすると、φ25~40mmの粗骨材の透過は許さないから側方流動を抑止でき、φ28mmの小径バイブレータにてここを貫通させつつ上下一体に締固められる。したがって、密実かつ均一なコンクリートを打設することができる。
8)上述の効果は、露天、トンネル内を問わず、カント勾配を有し、路盤面の水勾配に位置付けられる横断勾配を距離程方向に連続的に変化させる、「高速道路ランプの路盤面」や「高速新幹線の路盤面」においても、同様の効果を得ることができる。
9)概格子状の上筋及び下筋を構成するいずれかの棒鋼は、水勾配の方向に概直交するから、ここにスターラップ筋を組み付ければ、容易にスターラップ筋を構成する概鉛直の棒鋼は、水勾配の方向に概直交して林立する。したがって、この林立するスターラップ筋を構成する概鉛直の棒鋼に面して網体を配置すれば、網体は水勾配の方向に概直交する配置となり、上述した網体としての必要機能を容易に実現できる。
図1は、各網体の構造を示す図である。 図2は、実施例1の路盤コンクリート勾配5度の打設を示す図である。 図3は、実施例2の路盤コンクリート勾配10度の打設を示す図である。 図4は、実施例3の路盤コンクリート勾配15度の打設を示す図である。 図5は、図4の一部を拡大し、その後のステップを示す図である。 図6は、コンクリート圧入器を設置する鉄筋及び網体を示す図である。 図7は、コンクリート圧入器の構造を示す図である。 図8は、コンクリート圧入器を鉄筋及び網体に設置した状況を示す図である。 図9は、路盤コンクリートの打設の各段階で使用する工具をコンクリートの各打設段階に分類して示す図である。 図10は、劣化メカニズムとタンピングの効果を示す図である。 図11は、実施例2の路盤コンクリートの全体の配筋図を示す図である。 図12は、実施例2の図11の一部を拡大する図である。 図13は、実施例2の路盤コンクリートの全体の型枠図を示す図である。 図14は、実施例2の図13のアンカー用棒鋼(スターラップ筋26(38)固定用)68付近を拡大する図である。 図15は、実施例2の図13のセパレーター用棒鋼(上筋31固定用)69付近を拡大する図である。 図16は、実施例2の打設ステップ1~3を示す図である。 図17は、実施例2の打設ステップ4~6を示す図である。 図18は、実施例2の打設ステップ1~3の平面的な打設順序を示す図である。 図19は、実施例2の打設ステップを従来工法にて施工した場合の課題と、本発明の効果を示す図である。 図20は、実施例1~3に用いるスターラップ筋の種類を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態として、実施例1~実施例3について、図を参照して説明する。
本発明に係る施工要素としては、「路盤鉄筋の組立構造」と、「型枠構造」と、「路盤コンクリートの打設方法」及び「網体の配置構造」がある。その共通した目的は、側方流動を抑止し、十分な締固めとタンピングを行うことにある。
図1は、実施例1~実施例3において用いる網体を示す図である。I状網体(縦配置)51、I状網体(横配置)52及び逆L状網体53の3種類があり、図1には、それぞれの網体の、正面図、その右側に側面図、その下側に平面図、の3面図を示している。
3種類の網体に共通する特徴は、部材表面が網状で、断面視概I状または概L状で帯状細長の形態であって、正面図に示す状態で、上筋と下筋の間の上筋下面に面して結束線にて結束し配置することである。
また、I状網体(横配置)52には、ポンプホース挿入孔76が開口する(図1の下の図)。これは、コンクリート圧入器のガイド管の挿入を受けるためのもので(これについては後述する)、必要に応じて、各網体の水平に配するいずれかの各面54に開口してもよい。これらを、勾配条件や施工条件に合わせて適切に選定し配置する。
次に、図2~図4に基づき、路盤コンクリートの勾配条件を異にする場合のコンクリート打設例について説明する。
図2は、実施例1として、路盤コンクリート勾配5度の場合の打設であり、図3は、実施例2として、路盤コンクリート勾配10度の場合の打設であり、図4は、実施例3として、路盤コンクリート勾配15度の場合の打設である。
実施例1~3について、共通の施工要素である、「路盤鉄筋の組立構造」、「型枠構造」及び「路盤コンクリートの打設方法」の構成と効果については、まとめて説明する。
また、個別の施工要素である、「網体の配置構造」の構成と効果については、各実施例個別に説明する。その理由は、「網体の配置構造」は、コンクリートの締固めとタンピングに対する側方流動性を低減するために、勾配の大小で定まる側方流動性の大小によって定まるからである。実際には、勾配条件や配合条件、構造条件などの個別の施工条件に対し、網体及びその配置構造を適切に組み合わせかつ変更してもよい。
さらに、本発明の施工要素を多岐にわたり活用する実施例2の「路盤コンクリート勾配10度の打設」については、図11~19を用いて補足を加えて詳細に説明する。
先ず、実施例1~3(図2~図4)において共通の施工要素である、「路盤鉄筋の組立構造」について説明する。なお、実施例2については、図11、図12を併せて参照する。
1)上筋24
概格子状に組む直線状の棒鋼の縦横の面の向きが、路盤上面1の向きと概合致し、縦横いずれかの棒鋼の方向が路盤上面1の水勾配3の方向に概直交し、路盤上面1から所定の被り部11を空けて配置する。なお、図2~4に示す実施例1~3では、上筋24の棒鋼の端部はフック状であるが、この端部をコの字に屈曲して下筋側に定着しても差し支えない(図示せず)。
2)下筋25
概格子状に組む直線状の棒鋼の縦横の面の向きが、路盤下面2の向きと概合致し、縦横の棒鋼の方向が上筋24の縦横の棒鋼の方向に概合致し、路盤下面2から所定の被り部11を空けて配置する。なお、図2~4に示す実施例1~3では、下筋25の棒鋼の端部はフック状であるが、この端部をコの字に屈曲して上筋側に定着しても差し支えない(図示せず)。
3)スターラップ筋26
両端にフック部を有し、自らの概門型の棒鋼の形状にて、上筋24と下筋25とを、片方から他方に互いに両者を拘束するように、∩(キャップ)状に被せるかあるいは∪(カップ)状に抄う。また、自らの概門型の棒鋼の中央の辺26(37)を、上筋24又は下筋25を成す片方の棒鋼に押し付け、先端のフック部を上筋24又は下筋25を成す他方の棒鋼に引っ掛ける態様にて配置する。
また、概門型の中央の棒鋼の辺37が、水勾配と直交方向に、また、上筋24(32)及び下筋25の水勾配と直交方向の棒鋼の水勾配の高位側となる面に面して配筋する。
図20は、実施例1~3に用いるスターラップ筋の種類を示す図である。先の説明では、スターラップ筋26は、図20の左側に示す概門型の棒鋼の形状としたが、図20の右側に示すように。両端にフック部を有し自らの棒型の棒鋼の形状98にて、上筋24と下筋25とを、片方から他方に互いに両者を拘束するように、先端のフック部40を上筋24又は下筋25を成す棒鋼に引っ掛ける態様にて配置してもよい。その際に、フック部の形状として、先端プレート型のフック部99を採用してもよい(図20の右端の場合)。この棒型の形状の場合には、せん断補強における剛性が概門型の場合に比して損なわれるのでRC構造物としての耐震性能は低下するが、設置が簡便となる効果がある。
4)網体51、52、53
細長の軸方向を路盤の水勾配の方向3と概直交させて、断面視で少なくとも各面54の内のいずれかの端部55は、上筋24の下面に面するよう、水勾配の方向3の縦断面視で勾配を持って配置する。
さらに、少なくとも概鉛直に配置する面は、スターラップ筋26の両側の辺26(38)の棒鋼の水勾配の高位側となる面に面して配置する。
続いて、この「路盤鉄筋の組立構造」の効果を説明する。
スターラップ筋26を上記3)のように配筋すると、スターラップ筋26の概門型の両側の辺26(38)の棒鋼の水勾配の高位側の面に概鉛直面を面する網体が、その高位側の面に受けるコンクリートの各側圧は、スターラップ筋26の結束箇所の結束強度に依存することなく、各スターラップ筋26を通じ上筋24と下筋25にスムーズに伝達されるので、配筋の結束箇所のずれや外れが生じない。
次に、実施例1~3(図2~4)において共通の施工要素である、「型枠構造」の構成について説明する。なお、実施例2については、図13~図15を併せて参照する。
路盤コンクリートの高位側4と低位側5の両側に配置する側面型枠61は、コンパネ60を保持する縦端太材63をさらに保持する横端太材62の背面を、水勾配の方向3に貫通するセパレーター用棒鋼(貫通用)64の両端の箱金物65にて固定する。
続いて、この「型枠構造」の効果を説明する。
例えば、「高速道路ランプの路盤面」のように、路盤面の水勾配に位置付けられる横断勾配を距離程方向に連続的に変化させる場合の適用では、水勾配の方向3が短辺となり、この方向に貫通するセパレーター用棒鋼(貫通用)64は短くて済み、効率よく強固に組み立てられる。
また、側面型枠61は、縦端太材63の背面に横端太材62を配置するため、横端太材62は、コンパネ60と一体の縦端太材63の背面にて距離程方向に長手を取れるので、効率よく組み立てられる。
次に、実施例1~3(図2~4)において共通の施工要素である、「路盤コンクリートの打設方法」の構成について説明する。なお、実施例2については、図16~図18を併せて参照する。
上筋24の下側の水平打設範囲96については、低位側5から高位側4に向かってd~hの順に打設する。
続いて、上筋24の下面側に面する勾配打設範囲97については、低位側5から高位側4に向かってd~hの順に打設する。この際に、水勾配の低位側5のI状網体(縦配置)51または逆L状網体53の概鉛直の面とその水勾配の高位側4のI状網体(縦配置)51または逆L状網体53の概鉛直の面との狭隘の空間において、少なくとも低位側5のI状網体(縦配置)51または逆L状網体53の概鉛直の面の上筋24の下面に面する一端まで打設し、勾配を上がるように狭隘の空間に対し所定回数繰り返し打設する。
その後、上筋24の下面側に面する勾配打設範囲97の打設終了後、残る上筋24の上面側を含む打設範囲について、路盤上面1の仕上げ面まで、水勾配の高いほうから順に勾配を下るように打設する。
ここで、コンクリートは、ポンプホース81から充填し、振動機(締固め)82にて締め固める。なお、図4に示すコンクリート圧入器71の活用は、実施例2の補足説明として後述する。
続いて、この「路盤コンクリートの打設方法」の効果を説明する。
・各網体の概鉛直の面の上筋24の下面に面する一端まで、低位5から高位4に向かう勾配に打設するから、低位5の打設箇所から順に水和反応が進み硬化しつつ上方に積み上げるように充填する。このため、落差のある段状の打設においても円弧滑りを伴う側方流動を低減し、各段に十分に締め固めることができる。
・上筋24の下面側に面する勾配打設範囲97において各網体の上端まで、低位5から高位4に向かう勾配に打設した後、残る上筋24の上面側を含む打設範囲において、路盤上面1の仕上げ面まで、高位側4から低位側5に向けて打設し仕上げる。このため、打設に伴いかき揚げ作業がなくなり、効率と品質を向上する。
・上筋24の下方に予め設置するI状網体(横配置)52または逆L状網体53は、エキスパンドメタルなどの網状の有孔板とするか、またはこれに加え、振動機の挿入孔を配置すれば、ここより下方に網状自体の網目または挿入孔から振動機を挿入できる。この振動機を使って、コンクリートは下方と上方一体に十分に締め固められ、品質が向上する。
・上筋24の下面側に面する勾配打設範囲97について、水勾配の低位側5のI状網体(縦配置)51または逆L状網体53の概鉛直の面と、その水勾配の高位側4のI状網体(縦配置)51または逆L状網体53の概鉛直の面との狭隘の空間において、コンクリートにポリプロピレンなどの繊維を混入する。そうすると、路盤上面1側へ吹き出そうとするコンクリートの粗骨材のアーチング効果を助長でき、軟練りのコンクリートでも確実に締固めてタンピングを施すことができる。
また、繊維を混入するコンクリートは、繊維自体には吸水性が少なくチクソトロピー性が顕著になるので、圧送性がよく閉塞しにくいにも拘わらず、各網体によくからむため、円弧滑りを伴う側方流動を本質的に解決する。ここで、繊維としては、例えば、繊維径1.00mm、繊維長30mm、引張強度500N/mm程度のポリプロピレン繊維を、コンクリートに、4kgf/m程度混和すればよい。
・上筋24の上面側を含む打設範囲の鉄筋の被り部11の仕上げは、増粘剤とポリプロピレンなどの繊維とを混入するコンクリートを打設する。そうすると、仕上げ性能を向上し垂れの問題やこれに伴う品質不良の問題を最小にできる。この場合、網体により十分にタンピングできるから、表面から繊維が突出する問題もない。
次に、「網体の配置構造」について、勾配条件を異にする実施例1~3について、図2~図4を参照して、構成と効果を個別に説明する。
1)実施例1に係る「路盤コンクリート勾配5度の打設」(図2)の場合の構成
・I状網体(縦配置)51は、概鉛直の態様にて、上筋24と下筋25との狭隘に細長の軸方向を路盤の水勾配の方向3と概直交させる。また、その一面は概門型のスターラップ筋26の両側の辺38のいずれかの棒鋼に面し、少なくとも一端は上筋24の下面に面するように、配置する。
・平面視で網体の離隔部57を間欠に空けて配置し、水勾配の方向3の縦断面視で勾配を持って配置する。
2)実施例1に係る「路盤コンクリート勾配5度の打設」(図2)の場合の効果
・勾配5度の場合、施工条件によって異なるが、コンクリートは塑性流動体に近い側方流動性のある挙動をするため、網体は、I状網体(縦配置)51とし、側面がスターラップ筋26の門型の両側の辺38の棒鋼に面するように、上筋24の下面に配置すればよい。そうすることにより、下方において累進する各側圧は、個別にスターラップ筋26を介し上筋24及び下筋25にて保持できる。よって、垂れを低減しタンピングに支障がない。
・網体51は、軸方向を水勾配の方向3と概直交方向とし、離隔を設け水平方向に間欠に固定するため、間欠に空く平面視網体の離隔部57は、コンクリートポンプのホース81及び振動機82の挿入口として、スムーズに充填し頻度細かく締め固めることができる。
3)実施例2に係る「路盤コンクリート勾配10度の打設」(図3)の場合の構成(なお図11、図12に示す「網体の配置構造」については、補足説明を後述)
・逆L状網体53は、L字の上下逆さの態様にて、上筋24と下筋25との狭隘に細長の軸方向を路盤の水勾配の方向3と概直交させる。また、その一面は概門型のスターラップ筋26の両側の辺38のいずれかの棒鋼に面し、残る一面は上筋24の下面に面するように、配置する。
・平面視で網体の離隔部57を間欠に空けて配置し、水勾配の方向3の縦断面視で勾配を持って配置する。
・少なくとも一部の概格子状の上筋24の路盤の水勾配の方向3に概合致する棒鋼は、当該鉄筋自体、あるいは当該鉄筋に沿わせて固定するセパレーター用棒鋼69をPコン(プラスチックコーン)66(図15、参照)を介し、路盤の水勾配の方向3において高位側4の側面型枠を貫通させ、その背面で箱金物65にて固定する。
4)実施例2に係る「路盤コンクリート勾配10度の打設」(図3)の場合の効果
・勾配10度の場合、施工条件によって異なるが、コンクリートは、塑性流動体として円弧滑りを伴う側方流動性の挙動を示すため、網体は、この揚圧力に対抗するべく逆L状網体53とし、各面が上筋24の下面とスターラップ筋26の両側の辺に面するように配置すればよい。
そうすると、各揚圧力は、逆L状網体53の上の面及び横の面を介し、各鉄筋を通じて下筋を含む全鉄筋の自重で保持できるので、全体的な円弧滑りを伴う側方流動を効果的に抑止でき、タンピングに支障がない。
・さらに、網体は、概I状よりも概L状の方が、高価な反面、閉塞性と剛性が高いためより確実に円弧滑りを伴う側方流動を抑止することができ、また、概門型のスターラップ筋26の両側の辺の棒鋼に面して配置する場合には、位置を合わせ上筋24の上から結束固定すればよく、設置が簡便化する。
・網体から側圧を受けるスターラップ筋26を保持する上筋24は、沿わせて固定するセパレーター用棒鋼69を、側面型枠を貫通させてその背面で箱金物65にて固定するため、全体に滑動することがない。
5)実施例3に係る「路盤コンクリート勾配15度の打設」(図4)の場合の構成
・逆L状網体53を、実施例2(「路盤コンクリート勾配10度の打設」)と同様に配置する。続いて、I状網体(横配置)52を、水平の態様にて、上筋24と下筋25の狭隘に細長の軸方向を、路盤の水勾配の方向3と概直交させ、水平面は、上筋24の下面に面するように、逆L状網体53の平面視で網体の離隔部57に配置する。
・少なくとも一部の概格子状の上筋24の路盤の水勾配の方向3に概合致する棒鋼は、当該鉄筋自体、あるいは当該鉄筋に沿わせて固定するセパレーター用棒鋼69をPコン66(図15、参照)を介し、路盤の水勾配の方向3において高位側4の側面型枠を貫通させ、その背面で箱金物65にて固定する。
・少なくとも一部のスターラップ筋26の門型の両側の辺38の棒鋼に沿わせて固定するアンカー用棒鋼68を、基礎コンクリートに定着し固定する。
・続いて、ポンプホース挿入孔76が開口するI状網体(横配置)52に組み合わせるコンクリート圧入器71によって、ポンプホース81を上筋24下方に挿入してコンクリートを圧入する。
・ここで、コンクリート圧入器71について、図5~8を参照して説明する。
コンクリート圧入器71は、図6~図8に示すように、概格子状の上筋24より下方に下がるポンプホース81のガイド管72、ガイド管72を概格子状の上筋24の概矩形の開口に配置する少なくとも2列から成る固定桁74及び固定桁74同士の間にガイド管72を挟み両者を接続する接続材75、から構成される。そして、図5、図6に示すように、上筋24下方に予めポンプホース挿入孔76を有するI状網体52を横に配置し、このポンプホース挿入孔76を貫通するガイド管72を通じてコンクリートを所定圧で圧入する。
その使用手順は、図4の中央部に示す円形枠内において、コンクリート圧入器71を設置し、ポンプホース81を挿入し、図5の上側の拡大図に示すように、コンクリートを圧入し、圧入が終了すれば、図5の下側の拡大図に示すように、コンクリート圧入器71を撤去する。
6)実施例3に係る「路盤コンクリート勾配15度の打設」(図4)の場合の効果
・勾配15度の場合、施工条件によって異なるが、コンクリートは、液性の流動体として円弧滑りを伴う側方流動性の高い挙動を示すため、揚圧力も増大する。そこで、網体は、逆L状網体53を、実施例2と同様に平面視網体の離隔部57を空けて間欠に配置し、その離隔部に、I状網体(横配置)52を水平の態様にて配置する。揚圧力や液圧に耐荷するために、両者を上筋24の下面全域に配置すれば、タンピングに支障がない。
なお、コンクリートのポンプホース挿入孔76を予め、いずれかの網体の水平の面の所定箇所に設置しておく。また、鉄筋が滑動する場合には、鉄筋全体を、スターラップ筋26を介して下方に打設するアンカー用棒鋼68に固定すればよい。
・概I状を上筋24の下面に配置するI状網体(横配置)52は、ロール状に工場で製造し、これを現場にて上筋24の下面に設置すれば、効率よく配置することができる。また、I状網体(横配置)を、立体的なT状、あるいは面的に波を打つM状又はW状の網体(共に図示せず)として上筋24の下面に面して設置すれば、剛性を上げつつ同様の効果を得ることができる。
・網体から側圧を受けるスターラップ筋26を保持する上筋24は、沿わせて固定するセパレーター用棒鋼69を、側面型枠を貫通させてその背面で箱金物65にて固定するため、全体に滑動することがない。
・網体から揚圧力を受ける上筋24を保持するスターラップ筋26は、基礎コンクリートに定着するアンカー棒鋼に固定するので、浮き上がることがないため、鉄筋は、滑動も浮き上がることもなく、設計書に基づき精度よく配置できる。
・コンクリート打設においては、図10に示すように、ブリージングに伴う沈降17により、鉄筋直上の割れ13や鉄筋直下の空隙14が発生するので、図9に示すタンピング85が必須である。
しかし、勾配を有するRC構造物の場合、振動機81にて締め固めると、全体的な円弧滑りを伴う側方流動が発生し、十分締め固めることができない。そこで、上述したように、コンクリート圧入器71によって、コンクリートを所定圧で圧入する。コンクリートは、元来、AE剤などの表面活性作用によって、気泡径が25~250μm程度の微細な気泡を内包する粘弾性体であるから、所定の圧で圧入すれば、凝結始発まで継続する弾性効果により、ブリージングに伴う沈降17を相殺する。したがって、鉄筋直上の割れ13や鉄筋直下の空隙14を低減し、品質を向上できる。
・コンクリート圧入器71は、フックを有するゴムバンド(図示せず)により、固定桁74あるいは接続材75を介し上筋24に簡便に脱着できるため、複数の本圧入器を列状に配置し、打設進捗に対し下方から上方へ脱着すれば、連続的にコンクリートが打設でき、作業効率を向上できる。
・圧入時に、コンクリート圧入器71にかかる揚圧力に対する反力は、フックを有するゴムバンド(図示せず)から上筋を通じて鉄筋全体の重量で耐荷するから、所定の圧にて確実にコンクリートを充填・圧縮でき、上述したように、鉄筋直上の割れ14や鉄筋直下の空隙14を低減し、品質を向上できる。
・コンクリート圧入器71のガイド管72は、ポンプホース81よりやや拡径にし、全体形状を漏斗状にしてポンプホース81を挿入する。それにより、ポンプホース81を挿入しやすく網体の破損も招かず、コンクリート管のジョイント締結作業を不用にし、作業効率を向上できる。
・コンクリートの圧入が終了してポンプホース81をガイド管72から抜く際、ポンプホース挿入孔76はガイド管72によって防護されているから網体は破損することがないため、所定の圧力でのコンクリート封入を継続することができる。したがって、ブリージングに伴う沈降17の相殺、鉄筋直上の割れ13や鉄筋直下の空隙14の低減に寄与し、品質を向上できる。
・同様に、コンクリートの圧入が終了し、ポンプホース81をガイド管72から抜く際、所定の圧力で封入されるコンクリートは、図5の下側の図に示すように、ポンプホース挿入孔76の近傍で、粗骨材のアーチング効果77により噴出することがないので、円弧滑りを伴う側方流動を効果的に抑止できる。
次に、図3に示す実施例2に係る「路盤コンクリート勾配10度の打設」は、本発明の施工要素を多岐にわたり活用しているが、図11~15に示す「網体の配置構造」を基にして、補足説明をする。
図3は、高位側の逆L状網体53の状況を限定して示す図であるが、低位側については、図11の断面図に示すとおり、実施例3と同様に、逆L状網体53の平面視網体の離隔部57に、I状網体(横配置)52を、その水平面は上筋24の下面に面するように配置する。
ここで、上述したように、少なくとも一部の概格子状の上筋24の路盤の水勾配の方向3に概合致する棒鋼は、図15に示すように、当該鉄筋自体、あるいは当該鉄筋に沿わせて固定するセパレーター用棒鋼69をPコン66を介し、路盤の水勾配の方向3において高位側4の側面型枠を貫通させ、その背面で箱金物65にて固定する。
実施例3と同様に、少なくとも一部のスターラップ筋26の門型の両側の辺38の棒鋼に沿わせて固定するアンカー用棒鋼68は、図14に示すように、基礎コンクリートに定着し固定する。
ここで、上述した、上筋24に沿わせて固定するセパレーター用棒鋼69及びスターラップ筋26の門型の両側の辺38の棒鋼に沿わせて固定するアンカー用棒鋼68、それぞれの固定方法としては、図14、図15に示すように、それぞれ両者をかしめる楕円筒状のかしめ材79に両者(鉄筋と棒鋼)を挿入した上で、その間にかしめ用ピン80を油圧治具にてかしめる方法によってもよい。また、溶接その他の方法によっても差し支えない。
実施例3で使用するコンクリート圧入器71については、実施例2でも、図11の断面図及び平面図に示すように、低位側(ポンプホース挿入孔76を有するI状網体52を配置した部分)において活用する。
次に、実施例2に係る「路盤コンクリート勾配10度の打設」の場合の「網体の配置構造」の効果を、図11~図15を参照して補足説明をする。
上述したように、実施例2におけるコンクリートは、塑性流動体として円弧滑りを伴う側方流動性の挙動を示し、その際に、高位側に比して低位側は、さらに側方流動性が卓越する。
そこで、図11に示すように、高位側の網体は、この揚圧力に対抗するために、逆L状網体53とし、上筋24の下面とスターラップ筋26の両側の辺に面するように配置すればよい。
一方で、側方流動性が卓越する低位側の網体は、高位側に比して揚圧力も増大するので、図12に示すように、実施例3の場合と同様、逆L状網体53を平面視網体の離隔部57を空けて間欠に配置し、その離隔部に、I状網体(横配置)52を水平の態様にて配置し、揚圧力や液圧に耐荷するように両者を上筋24の下面に配置すれば、タンピングに支障がない。
また、低位側の網体は、実施例3の場合と同様に、コンクリートのポンプホース挿入孔76を予め、いずれかの網体の概水平の面において、所定箇所に設置しておく。さらに、鉄筋が浮き上がる場合には、図14に示すように、鉄筋全体を、スターラップ筋26を介して下方に打設するアンカー用棒鋼68に固定すればよい。
以上により、全体的な円弧滑りを伴う側方流動を、効果的に抑止でき、タンピングに支障がない。
さらに、実施例2に係る「路盤コンクリート勾配10度の打設」の場合の方法手順を、図16~図18を参照して、図16、図17に示すステップごとに説明する。ここで、図16は、実施例2におけるステップ1(Step1)~ステップ3(Step3)を示す図、図17は、実施例2におけるステップ4(Step4)~ステップ6(Step6)を示す図、図18は、実施例2におけるステップ1~3の平面的な打設順序を示す図、である。
1)ステップ1(Step1)
水平の打設範囲Iは、上筋24の下側に水平に位置する。そこで、低位側5から高位側4に向かってa~hの順に、ポンプホース(充填)81による打設、振動機による締固め82を効率よく行う。なお、I状網体(横配置)52が障害する箇所は、局部的に結束をはずしてずらせばよい(図示せず)。
2)ステップ2(Step2)
勾配の打設範囲IIは、上筋24の下面側に面する。そこで、低位側の網体の概鉛直の面と高位側の網体の概鉛直の面との狭隘の空間に対して、勾配を上がるように所定回数打設を繰り返し、低位側5から高位側4に向かってa~cの順に、ポンプホース(充填)81による打設、振動機による締固め82を行う。網体の下方への振動機の挿入は、予め網体に小径の挿入孔(図示せず)を設けて貫通させても、網体自体の網目を貫通させてもよい。
また、勾配の打設範囲IIは、逆L状網体53のみの配置だけでは、その後のタンピングにおいて円弧滑りを伴う側方流動が懸念される。そこで、勾配の打設範囲IIでは、逆L状網体53に加えてI状網体(横配置)52を配置し、側方流動を抑止しつつ、コンクリート圧入器71によって、コンクリートを圧入しつつ、振動機による締固め82を行う。コンクリート圧入器71は、複数設置しておき、連続的にずらせばよい(図示せず)。
3)ステップ3(Step3)
水平の打設範囲IIIでは、間欠に配置する逆L状網体53の平面視網体の離隔部57から、ポンプホース(充填)81によって、効率よく打設し、振動機による締固め82を行う。
4)ステップ4(Step4)
残る勾配の打設範囲IVでは、間欠に配置する逆L状網体53の平面視網体の離隔部57から、ポンプホース(充填)81にて、低位側の網体の概鉛直の面と高位側の網体の概鉛直の面との狭隘の空間に対して、勾配を上がるように所定回数打設を繰り返し、低位側5から高位側4に向かってd~hの順に、ポンプホース(充填)81による打設、振動機による締固め82を行う。網体の下方への振動機の挿入も、逆L状網体53の平面視網体の離隔部57から効率よく行う。
5)ステップ5(Step5)
仕上げ面の打設範囲Vは、残る上筋24の上面側を含む。そこで、仕上げ面の打設範囲Vでは、路盤上面の仕上げ面まで、水勾配の高い方から、順に勾配を下るように、ポンプホース(充填)81による打設、振動機による締固め82、木鏝による粗仕上げ83を行った上で、所定のタイミングにて人力タンパーによるタンピング85を行う。
6)ステップ6(Step6)
仕上げ面の打設範囲Vに対して、金鏝による最終仕上げ88を行う。
ここで、実施例2について先に述べた効果以外の効果について、補足して説明する。
上述したように、実施例2では、コンクリートは、塑性流動体として円弧滑りを伴う側方流動性の挙動を示し、高位側に比して低位側は、さらに側方流動性が卓越する。
そこで、低位側は、逆L状網体53及びI状網体(横配置)52を配置して、この側方流動を抑止しつつ、コンクリート圧入器71によって、コンクリートを圧入しつつ締固め、低位側の円弧滑りを伴う側方流動を抑止する。
また、高位側は、逆L状網体53のみを間欠に配して、安価かつ効率よく締固め、再流動するコンクリートの垂れを抑止する。そうすれば、十分に締固めてタンピングをすることができる。
図19は、実施例2の打設ステップを従来工法にて施工した場合の課題と本発明による効果を示す図である。
実施例2のステップ2~4(Step2~4)及びステップ5(Step5)に対して、無対策の従来工法で行った場合を対比する。実施例2が対象とする勾配10度の場合、上述したように、コンクリートは、塑性流動体として円弧滑りを伴う側方流動性21の挙動を示すが、高位側に比して低位側は、さらに揚圧力22が増大し側方流動性21が卓越する。そのため、十分に締固めてタンピングをすることができない。しかし、本発明によれば、上述したとおり、十分に締固めてタンピングをすることができる。
1 路盤上面、2 路盤下面、3 水勾配の方向、4 高位側、5 低位側、
11 被り部、12 劣化因子、13 鉄筋直上の割れ、14 鉄筋直下の空隙、
15 水筋、16 鉄筋、17 ブリージング沈降、20 鉄筋の滑動、
21 側方流動(円弧滑り)、22 揚圧力、23 反力、24 上筋、25 下筋、
26 スターラップ筋(概門型)、31 上筋(水勾配の方向の棒鋼)、
32 上筋(水勾配と概直交方向の棒鋼)、33 下筋(水勾配の方向の棒鋼)、
34 下筋(水勾配と概直交方向の棒鋼)、35 スターラップ筋(被せ)、
36 ターラップ筋(抄い)、37 門型の中央の辺、38 門型の両側の辺、
39 門型の両側の辺の棒鋼の水勾配の高位側の面、40 フック部、41 端部筋、
51 I状網体(縦配置)、52 I状網体(横配置)、53 逆L状網体、
54 網体の各面、55 網体の各端、57 平面視網体の離隔部、
58 上筋の上面側を含む打設範囲、59 上筋の下面側に面する打設範囲、
60 コンパネ、61 側面型枠、62 横端太材、63 縦端太材、
64 セパレーター用棒鋼(貫通用)、65 箱金物、
66 Pコン(プラスチックコーン)、67 既設コンクリート、
68 アンカー用棒鋼(スターラップ筋26固定用)、
69 セパレーター用棒鋼(上筋31固定用)、70 基礎コンクリート、
71 コンクリート圧入器、72 ガイド管、73 ガイド管の下端、74 固定桁、
75 接続材、76 網体のポンプホース挿入孔、77 粗骨材のアーチング効果、
79 かしめ材、80 かしめ用ピン、81 ポンプホース(充填)、
82 振動機(締固め)、83 木鏝(粗仕上げ)、84 トンボ(粗仕上げ)、
85 人力タンパー(タンピング)、86 エンジンタンパー(タンピング)、
87 振動体、88 金鏝(最終仕上げ)、89 トロウェル(最終仕上げ)、
90 回転体、91 打設順序、92 打設範囲I、93 打設範囲II、
94 打設範囲III、95 打設範囲IV、95 打設範囲V、96 水平打設範囲、
97 勾配打設範囲、98 スターラップ筋(棒型)、
99 フック部(先端プレート型)

Claims (4)

  1. 路盤コンクリート打設のための組立構造物であって、
    概格子状に組む直線状の第1の縦横の棒鋼が形成する面の向きが路盤コンクリートの上面の向きと概合致し、前記第1の縦横の棒鋼のいずれかの棒鋼の方向が前記上面の水勾配の方向に概直交し、前記上面から所定の被り部を空けて配置される前記第1の縦横の棒鋼から成る上筋と、
    概格子状に組む直線状の第2の縦横の棒鋼のいずれかの棒鋼の方向が前記第1の縦横の棒鋼の前記水勾配の方向に概直交する棒鋼の方向に概合致する構造を有し、前記路盤コンクリートの下面から所定の被り部を空けて配置される前記第2の縦横の棒鋼から成る下筋と、
    前記上筋と前記下筋に対して両者の離隔を拘束する態様として、前記上筋を成す前記第1の縦横の棒鋼と前記下筋を成す前記第2の縦横の棒鋼のいずれかの棒鋼を、自らの両端にフック部を有し自らを概門型あるいは棒型に成す第3の棒鋼の当該フック部にて引っ掛ける構造を有して配置されるスターラップ筋と
    を備える路盤鉄筋と、
    帯状で細長の少なくとも1つ以上の平面を有する複数の網体を備え、
    前記上筋を成す前記第1の縦横の棒鋼と前記下筋を成す前記第2の縦横の棒鋼との狭隘に、前記複数の網体の軸方向を前記水勾配の方向と概直交させ、少なくとも前記網体が有する前記平面の1つは、前記スターラップ筋を成す前記第3の棒鋼の概鉛直のいずれかの棒鋼部分に面してあるいは前記第1の縦横の棒鋼の下面に面して配置され、断面視で少なくとも前記網体が有する前記平面の1つの端部は、前記第1の縦横の棒鋼の下面に面して前記水勾配の方向の縦断面視で勾配を持って配置される網体構造物と
    から構成される組立構造物。
  2. 請求項1に記載の組立構造物であって、
    前記水勾配の方向の高位側に配置する側面型枠を更に有し、
    前記上筋を成す前記第1の縦横の棒鋼の前記水勾配の方向に概合致する棒鋼自体、あるいは、前記第1の縦横の棒鋼の前記水勾配の方向に概合致する棒鋼に沿わせて固定するセパレーター用棒鋼が、前記側面型枠の背面で固定される
    ことを特徴とする組立構造物。
  3. 請求項1または2に記載の組立構造物に着脱するコンクリート圧入器であって、
    コンクリートのポンプホースを挿入し前記上筋より下方に突出する下向きのガイド管と、
    前記ガイド管を前記上筋を成す前記第1の縦横の棒鋼の概矩形の開口に配置する少なくとも2列から成る固定桁と、
    前記固定桁の前記2列の間に前記ガイド管を挟み当該2列を接続する接続材と
    から構成されるコンクリート圧入器。
  4. 請求項1又は2に記載の組立構造物への路盤コンクリートの打設方法であって、
    前記上筋の下面側に面する打設範囲に対しては、前記水勾配の低位側に配置する前記網体の概鉛直の面と前記水勾配の高位側に隣接して配置する前記網体の概鉛直の面との狭隘の空間に、少なくとも前記低位側に配置する前記網体の概鉛直の面で前記上筋の下面に面する一端まで路盤コンクリートを打設する工法を、順次勾配を上げて前記狭隘の空間に対して所定回数繰り返す第1の工程と、
    続いて、前記上筋の上面側を含む打設範囲に対しては、路盤上面の仕上げ面まで、前記水勾配の高い方から順次勾配を下げて路盤コンクリートを打設する第2の工程と
    を有する路盤コンクリートの打設方法。
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