JP7008435B2 - 小腸の腸内環境改善剤 - Google Patents

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本発明は、小腸の細菌叢を改善させる小腸の腸内環境改善剤に関する。
ヒトの腸内には細菌が常在し、腸内細菌叢を構成している。腸内の総菌数は、胃酸による菌数減少の後、小腸では徐々に菌数が増加し、回腸下部ではさらに菌数が増加する。回盲弁を境として、大腸では菌叢の著しい変化と菌数の急激な増加があり、1011/g以上となると言われている。小腸ではラクトバチルス(Lactobacillus)属やストレプトコッカス(Streptococcus)属等の乳酸菌などが主であり、大腸ではビフィドバクテリウム(Bificobacterium)属やクロストリジウム(Clostridiumu)属等の嫌気性菌が優勢であると言われており、大腸の菌叢は糞便の菌叢として測定できる(非特許文献1)。
腸内細菌叢の状態は、宿主の年齢、疾病、微生物感染、ストレス、栄養成分、薬物投与等種々の要因により変動し、腸内細菌叢が悪化して、有害菌(悪玉菌)が有用菌(善玉菌)よりも優勢となると、宿主の健康に悪い影響を及ぼす原因となる。有用菌としては、ビフィズス菌などのビフィドバクテリウム属細菌、ラクトバチルス属細菌などが挙げられ、有害菌としては、クロストリジウム属細菌や大腸菌などが挙げられる。したがって、近年、有用菌数が増加するように腸内環境を改善し、健康状態の維持又は改善を図る研究が盛んに行われ、例えば、ラクトバチルス属細菌を摂取或いは生体内で増加させることにより、免疫機能の調整や各種疾患の抑制・予防効果が得られることが報告されている(非特許文献2、3)。
小腸は長さ6メートルをこえる筋肉の管で、栄養分の吸収・輸送と、免疫機能を担う重要な臓器である。小腸には、腸管関連リンパ組織(gut-associated lymphoid tissue、GALT)の一つであるパイエル板が存在し、腸内細菌を認識、モニタリングするなど免疫応答制御の重要な働きを担っている。また、喘息、食品アレルギー、鼻炎、アトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患の原因にはIgEが深く関与するが、IgEの生産に小腸のパイエル板が関わると報告されている(非特許文献4,5)。一方で、腸内環境維持改善効果が知られる乳酸菌は、炎症性腸疾患改善効果、免疫調節作用等の効果を有し、さらに乳酸菌の摂取が小腸パイエル板の維持および血清IgE量を抑制していると報告されており、小腸内での乳酸菌の増殖はアレルギー疾患の改善が予想される(非特許文献6,7)。
小腸の腸内環境は、小腸の免疫細胞の多さから大腸に比べて疾患が起こりにくいとされているが、実際にはノロウィルスによる感染性胃腸炎、熱帯性スプルー、小腸内細菌異常増殖といった、小腸の腸内環境に起因するとされる疾患が存在する(非特許文献8、9、10)。ノロウィルスは小腸で感染して増殖するが(非特許文献15)、この場合に小腸内のラクトバチルス属細菌の割合が低下することが知られている。そして、in vitroによる検討によりマクロファージに感染したノロウィルスの増殖はラクトバチルス属細菌により抑制されることから、小腸においてラクトバチルス属細菌を増加させる素材は、ノロウィルスの感染予防や抑制に有効であると考えられている(非特許文献8)。
小腸内細菌異常増殖(small intestinal bacterial overgrowth、SIBO)は、小腸内において特に大腸菌群の微生物が過剰に増殖することが原因とされている(非特許文献16)。小腸内細菌異常増殖は中枢神経系における炎症の要因となることが知られており(非特許文献11)、さらに、中枢神経の炎症は認知症やパーキンソン病等の疾患の原因となるといわれている(非特許文献12)。乳酸菌の投与により小腸内異常増殖症が改善されることより(非特許文献13)、これらの疾患の予防、改善も期待される。また、小腸内の細菌叢は小腸潰瘍等の疾患と関係があることも知られている(非特許文献14)。
一方、グルコン酸類であり、グルコン酸無水物であるグルコノ-δ-ラクトン(GDL)は、グルコースの1位のヒドロキシル基がケトンに置き換わった代表的な糖ラクトンである。グルコノ-δ-ラクトンは、生体内ではグルコース-1-デヒドロゲナーゼの作用によりグルコースから変換され、その6-リン酸誘導体はペントースリン酸回路の代謝中間体でもある。グルコン酸類は、我が国ではともに医薬品、食品添加物として指定され、安定化剤、矯味剤、pH調整剤、粘着剤、酸味料、膨張剤、豆腐の凝固剤等として使われている。また、グルコン酸にはビフィドバクテリウム菌の増殖促進作用があること(特許文献1)、グルコノ‐δ‐ラクトンには紫外線抵抗性向上作用があること(特許文献2)等が報告されている。
しかしながら、グルコン酸類が小腸菌叢に対して如何なる効果を有するのかはこれまでに知られていない。
特許第2893953号公報 特開2015-27996号公報
光岡知足、腸内フローラの研究と機能性食品、腸内細菌学雑誌15:57-89、2002 光岡知足、上野川修一、「腸内細菌の関わりを中心としたその研究と意義」(財)日本ビフィズス菌センター 2006年 上野川修一「乳酸菌の保健機能と応用」、シーエムシー出版 2007年 椛島健治「実験医学 実験医学増刊 病態の理解に向かう アレルギー疾患研究」羊土社 2013年 Durkin HG et al. J Exp Med. 1981 154(3) p640-8. 加地留美「乳酸菌の免疫調節作用に関わる細胞内シグナルとその制御」化学と生物、2012 50(3)p182~187 Sung Hwan Kim et al. J. Microbiol. Biotechnol. 2016 26(6) p1035~1045 Lee H, Ko G. Sci. Rep. 6, 2016 p1~9 J Glynn, J R Soc Med. 1986 79(10) p599~606 Vanderhoof J A et al. J Pediatr Gastroenterol Nutr. 1998 27(2) p155~60 Leo Galland、J Med Food 2014 17(12) p1261-1272 Amor S et al. Immunology 2014 Jun. 142(2) p151-166 Kwak DS et al. European J of Gastroenterology & Hepatology 2014 26(12) p1353-1359 Otani K et al. Digestion. 2017 95(1) p22~28 T. M. Straub et al. Emerging Infectious Diseases 2007 13(3) p396~403 Dukowicz, A.C et al. Gastroenterology & Hepatology 2007 3(2) p112~122
本発明は、小腸において乳酸菌の割合を増加させ、小腸の腸内環境や菌叢の改善に有効な医薬品、医薬部外品、食品又はその素材を提供することに関する。
本発明者らは、腸内環境を改善させる素材について検討した。その結果、グルコノ-δ-ラクトンに、小腸において乳酸菌の割合を増加させ、小腸の腸内環境や菌叢の改善に有効であることを見出した。
すなわち、本発明は、以下の1)~6)に係るものである。
1)グルコン酸類を有効成分とする小腸の腸内環境改善剤。
2)グルコン酸類を有効成分とする小腸菌叢改善剤。
3)グルコン酸類を有効成分とする小腸内細菌異常増殖の予防又は改善剤。
4)グルコン酸類を有効成分とする小腸の腸内環境改善用食品。
5)グルコン酸類を有効成分とする小腸の菌叢改善用食品。
6)グルコン酸類を有効成分とする小腸内細菌異常増殖の予防又は改善用食品。
本発明によれば、小腸において乳酸菌、特にラクトバチルス属細菌を増加させ、小腸の腸内環境改善、小腸の菌叢改善、小腸内細菌異常増殖の予防又は改善に有用である。
小腸菌叢中に占めるラクトバチルス属細菌及びツリチバクター属細菌の割合を示す図。 グルコノ-δ-ラクトン接種後の小腸菌叢解析結果を示す図。
本発明において用いられるグルコン酸類としては、グルコノ-δ-ラクトン及びグルコン酸又はその塩を含む。グルコノ-δ-ラクトン(グルコノ-1,5-ラクトン)は、グルコン酸から1分子の水が脱水された分子内エステルである。グルコノ-δ-ラクトンを水に溶解すると徐々にグルコン酸に変化し、グルコノ-δ-ラクトンとグルコン酸の平衡状態に達する。したがって、本発明において、グルコノ-δ-ラクトンが好ましいが、グルコン酸を使用することもできる。グルコン酸を使用する場合は、グルコン酸又はグルコン酸の非毒性塩を使用することができ、斯かる塩としては、例えばナトリウムおよびカリウムのようなアルカリ金属との塩、カルシウムおよびマグネシウムのようなアルカリ土類金属との塩が挙げられる。
グルコン酸類である、グルコノ-δ-ラクトン或いはグルコン酸は、公知の方法、例えば、グルコースを有機溶媒存在下にパラジウム触媒を用い、分子状酸素とともに反応させることにより製造できる(特開昭55-40606号公報)。また、ある種のカビ(PenicilliumLuteum purpurogenum、Penicillium chrysogenum、Aspergillus niger等)または細菌(Bacterium suboxydans、Bacterium puridum)によってブドウ糖を発酵酸化させることによってグルコン酸液を製造することができ、当該グルコン酸液を減圧濃縮することによりグルコノ-δ-ラクトンを製造することができる(第8版 食品添加物公定書解説書(廣川書店))。さらに、グルコノ-δ-ラクトン或いはグルコン酸は、医薬品添加物、食品添加物等として流通している、市販品を購入して使用することができる。
後記実施例に示すように、グルコン酸類であるグルコノ-δ-ラクトン(GDL)をマウスに摂取した後に、小腸、主に空腸部位内容物からDNAを抽出して網羅的菌叢解析を行ったところ、コントロール群に比べてGDL群において、ラクトバチルス属細菌の割合が高い傾向があり、ツリチバクター(Turicibacter)属細菌の割合が有意に低かった。
したがって、グルコン酸類は、小腸の腸内環境の改善に有効であり、小腸の腸内環境が改善された結果、小腸内の菌叢が改善される。本発明において、「小腸の腸内環境改善」とは、グルコン酸類を摂取することによって、小腸内において、有用菌の割合を増加又は有用菌を活性化させるような腸内環境にすることを意味する。活性化とは有用菌の代謝が活発化することを意味し、その結果としての菌数の割合の増加を含む。またここで、有用菌としては、ヒトまたは動物の健康に有益な効果をもたらす微生物を意味し、例えば、ビフィズス菌、乳酸菌などが挙げられる。このうち、本発明においては、乳酸菌、好ましくはラクトバチルス属細菌が増加又は活性化すること、更にはラクトバチルス・ブレービス(Lactobacillus brevis)、ラクトバチルス・ヘルベチカス(Lactobacillus helveticus)、ラクトバチルス・パラカゼイ(Lactobacillus paracasei subsp. paracasei)、ラクトバチルス・アシドフィラス(Lactobacillus acidophilus)、ラクトバチルス・ブルガリクス(Lactobacillus delbrueckii subsp. bulgaricus)、ラクトバチルス・ラムノーサス(Lactobacillus rhamnosus)、ラクトバチルス・カゼイ(Lactobacillus casei)、ラクトバチルス・ファーメンタム(Lactobacillus fermentum)及びラクトバチルス・ロイテリ(Lactobacillus reuteri)から選ばれる1種以上が増加又は活性化することが好ましく、ラクトバチルス・ロイテリを含む1種以上が増加又は活性化するのがより好ましい。
前述したとおり、小腸内細菌異常増殖は、小腸の腸内環境に起因する疾患であると考えられていることから(非特許文献11、12、13)、小腸の腸内環境の改善および小腸の菌叢改善は、小腸内細菌異常増殖の予防又は改善に有用である。
ここで、「改善」とは、悪化した状態または症状を緩和すること、改善すること、若しくは回復を促進することを意味し、「予防又は改善」とは、上記疾患の発症を予防すること、又は発症しても症状等を緩和すること、改善すること、若しくは回復を促進することを意味する。
また、本発明の「小腸の腸内環境改善」は、乳酸菌の割合の増加に加え、好ましくはツリチバクター属細菌の割合が低下する腸内環境とすることであり、「小腸の菌叢改善」とは乳酸菌の割合の増加に加え、好ましくはツリチバクター属細菌の割合が低下することである。動物性脂肪食を摂取すると体重増加、脂肪細胞の炎症が起き、肥満になりやすいとされているが、動物性脂肪食の摂取によりツリチバクター属細菌が腸内において増加することが報告されており、ツリチバクター属細菌は脂肪細胞の炎症などとの関係が示唆されている(Caesar R. et al., Cell Metab.;22(4) 2015 p658~668)。したがって、ツリチバクター属細菌の割合が低下させることは、体重増加抑制の点で有利である。
斯様に、グルコン酸類は、小腸の腸内環境を改善するため、小腸の菌叢を改善するため、小腸内細菌異常増殖の予防又は改善するために使用することができ、小腸の腸内環境改善剤、小腸の菌叢改善剤、小腸内異常増殖の予防又は改善剤(以下、「小腸の腸内環境改善剤等」と称する)となり得る。また、グルコン酸類は、小腸の腸内環境改善剤、小腸の菌叢改善剤、小腸内細菌異常増殖の予防又は改善剤を製造するために使用することができる。
尚、当該グルコン酸類の使用は、ヒト若しくは非ヒト動物に対する使用であり得、また治療的使用であっても非治療的使用であってもよい。ここで、「非治療的」とは、医療行為を含まない概念、すなわち人間を手術、治療又は診断する方法を含まない概念、より具体的には医師又は医師の指示を受けた者が人間に対して手術、治療又は診断を実施する方法を含まない概念である。
従って、本発明の小腸の腸内環境改善剤等は、小腸の腸内環境を改善するため、小腸の菌叢を改善するため、及び小腸内細菌異常増殖の予防又は改善するための医薬品、医薬部外品、サプリメント又は食品、或いは当該医薬品、医薬部外品、サプリメント又は食品へ配合するための素材又は製剤として有用である。
上記医薬品又は医薬部外品の剤型は、例えば錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、シロップ剤等による経口投与、又は注射剤、坐剤、吸入薬等による非経口投与が挙げられる。また、このような種々の剤型の製剤は、本発明のグルコン酸類を単独で、又は他の薬学的に許容される賦形剤、結合剤、増量剤、崩壊剤、界面活性剤、滑沢剤、分散剤、緩衝剤、保存剤、嬌味剤、香料、被膜剤、担体、希釈剤、本発明のグルコン酸類以外の薬効成分等を適宜組み合わせて調製することができる。これらの投与形態のうち、好ましい形態は経口投与である。また、サプリメントは、上記の経口投与製剤と同様の剤型が挙げられる。
上記製剤には、薬学的に許容される担体を配合することができる。斯かる担体としては、例えば、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、希釈剤、浸透圧調整剤、流動性促進剤、吸収助剤、pH調整剤、乳化剤、防腐剤、安定化剤、酸化防止剤、着色剤、湿潤剤、増粘剤、光沢剤、活性増強剤、抗炎症剤、殺菌剤、矯味剤、矯臭剤、増量剤、界面活性剤、分散剤、緩衝剤、保存剤、固着剤、香料、被膜剤等が挙げられる。また、当該製剤には公知の薬効成分を適宜配合することもできる。斯かる成分としては、例えば、各種ビタミン類(好ましくは、ビタミンB、ビタミンC若しくはビタミンE、又はこれらの組み合わせ(例えば、ビタミンC及びE等))、アミノ酸やペプチドおよびその誘導体、核酸およびその誘導体、糖類及びその誘導体、その他、カロチノイド、大豆イソフラボン、カテキン類、クロロゲン酸等の抗酸化剤等が挙げられる。
上記製剤におけるグルコン酸類の含有量は、グルコノ-δ-ラクトン換算で通常、製剤全質量の0.01質量%以上、好ましくは0.1質量%以上であり、より好ましくは0.5質量%以上であり、さらに好ましくは1質量%以上であり、そして90質量%以下、好ましくは60質量%以下である。例えば0.01~90質量%、好ましくは0.1~60質量%、より好ましくは0.5~60質量%、さらに好ましくは1~60質量%が挙げられる。
また、上記食品には、一般飲食品のほか、小腸の腸内環境の改善、小腸の菌叢改善又は小腸内異常増殖の予防又は改善をコンセプトとし、必要に応じてその旨を表示した病者用食品、栄養機能食品、保健食品、特定保健用食品又は機能性表示食品等の機能性食品が包含される。これらの機能性食品は表示により一般の食品と区別される食品である。
食品の形態は、固形、半固形または液状であり得る。食品の例としては、パン類、麺類、クッキー等の菓子類、ゼリー類、乳製品、冷凍食品、インスタント食品、でんぷん加工製品、加工肉製品、その他加工食品、炭酸飲料、果汁飲料、茶系飲料、清涼飲料、野菜飲料、コーヒー飲料等の飲料、スープ類、調味料、栄養補助食品等、及びそれらの原料が挙げられる。また、上記の経口投与製剤と同様、錠剤形態、丸剤形態、カプセル形態、液剤形態、シロップ形態、粉末形態、顆粒形態等であってもよい。
斯かる食品は、任意の飲食品材料や、溶剤、軟化剤、油、乳化剤、防腐剤、香科、安定剤、着色剤、酸化防止剤、保湿剤、増粘剤、固着剤、分散剤、湿潤剤等を適宜組み合わせて配合し、調製することができる。また、各種ビタミン類(好ましくは、ビタミンB、ビタミンC若しくはビタミンE、又はこれらの組み合わせ(例えば、ビタミンC及びE等))、アミノ酸やペプチド及びその誘導体、核酸及びその誘導体、糖類及びその誘導体、その他、カロチノイド、大豆イソフラボン、カテキン類、クロロゲン酸等の抗酸化成分等も適宜配合することができる。
上記の飲食品中のグルコン酸類は、その使用形態により異なるが、グルコノ-δ-ラクトン換算で通常、0.01質量%以上、好ましくは0.1質量%以上であり、より好ましくは0.2質量%以上であり、更に好ましくは0.4質量%以上であり、そして50質量%以下であり、好ましくは20質量%以下であり、更に好ましくは10質量%以下である。例えば、0.01~50質量%、好ましくは0.1~10質量%、より好ましくは0.2~10質量%、更に好ましくは0.4~10質量%が挙げられる。
本発明の小腸の腸内環境改善剤等を医薬品として、或いは医薬品又は食品に配合して使用する場合の投与量又は摂取量は、ヒトの状態、体重、性別、年齢又はその他の要因に従って変動し得るが、経口投与の場合の成人1人当たりの1日の投与量は、通常、グルコノ-δ-ラクトン換算で0.01g以上、好ましくは0.05g以上であり、より好ましくは1g以上であり、更に好ましくは2g以上であり、そして10g以下であり、好ましくは5g以下である。成人1人当たりの1日の投与量は、例えば0.01~10g、好ましくは0.05~10g、より好ましくは1g~10g、さらに好ましくは2g~5gが挙げられる。
また、上記製剤は、任意の投与計画に従って投与され得るが、1日1回~数回に分け、数週間~数ヶ月間継続して投与することが好ましい。例えば1日1回から10回に分け1週間以上継続して投与又は摂取することが好ましい。1日1回から5回に分け、2週間以上継続して投与又は摂取することがさらに好ましい。
また、投与又は摂取対象としては、それを必要としている若しくは希望している動物であれば特に限定されないが、小腸の腸内環境改善、小腸の菌叢改善又は小腸内細菌異常増殖の予防又は改善を必要とする若しくは希望するヒトが挙げられる。
上述した実施形態に関し、本発明においてはさらに以下の態様が開示される。
<1>グルコン酸類を有効成分とする小腸の腸内環境改善剤。
<2>グルコン酸類を有効成分とする小腸の菌叢改善剤
<3>グルコン酸類を有効成分とする小腸内細菌異常増殖の予防又は改善剤。
<4>グルコン酸類を有効成分とする小腸の腸内環境改善用食品。
<5>グルコン酸類を有効成分とする小腸の菌叢改善用食品。
<6>グルコン酸類を有効成分とする小腸内細菌異常増殖の予防又は改善用食品。
<7>小腸の腸内環境改善剤を製造するためのグルコン酸類の使用。
<8>小腸の菌叢改善剤を製造するためのグルコン酸類の使用。
<9>小腸内細菌異常増殖の予防又は改善剤を製造するためのグルコン酸類の使用。
<10>小腸の腸内環境改善用食品を製造するためのグルコン酸類の使用。
<11>小腸の菌叢改善用食品を製造するためのグルコン酸類の使用。
<12>小腸内細菌異常増殖の予防又は改善用食品を製造するためのグルコン酸類の使用。
<13>小腸の腸内環境改善に使用するためのグルコン酸類。
<14>小腸の菌叢改善に使用するためのグルコン酸類。
<15>小腸内細菌異常増殖の予防又は改善に使用するためのグルコン酸類。
<16>グルコン酸類の有効量を経口投与又は摂取する小腸の腸内環境改善方法。
<17>グルコン酸類の有効量を経口投与又は摂取する小腸の菌叢改善方法。
<18>グルコン酸類の有効量を経口投与又は摂取する小腸内細菌異常増殖の予防又は改善方法。
<19>前記<1>、<4>、<7>、<10>、<13>、<16>において、腸内環境改善は、小腸において、乳酸菌、好ましくはラクトバチルス属細菌が増加又は活性化するように腸内環境を変化させるものである。
<20>前記<2>、<5>、<8>、<11>、<14>、<17>において、菌叢改善は、小腸において、乳酸菌、好ましくはラクトバチルス属細菌が増加又は活性化することである。
<21>前記<19>及び<20>において、ラクトバチルス属細菌は、好ましくはラクトバチルス・ラムノーサス、ラクトバチルス・カゼイ、ラクトバチルス・ファーメンタム、及びラクトバチルス・ロイテリから選ばれる1種以上である。
<22>前記<13>~<15>において、使用は非治療的使用である。
<23>前記<16>~<18>において、方法は非治療的方法である。
<24>前記<1>~<23>において、グルコン酸類はグルコノ-δ-ラクトンである。
<25>前記<1>~<18>において、成人1人当たりの1日の投与量又は摂取量は、グルコノ-δ-ラクトン換算で0.01g以上、好ましくは0.05g以上であり、より好ましくは1g以上であり、更に好ましくは2g以上であり、そして10g以下であり、好ましくは5g以下である。
<26>前記<1>、<2>、<3>、<7>、<8>、<9>において、製剤中のグルコン酸類の含有量は、グルコノ-δ-ラクトン換算で製剤全質量の0.01質量%以上、好ましくは0.1質量%以上であり、より好ましくは0.5質量%以上であり、さらに好ましくは1質量%以上であり、そして90質量%以下、好ましくは60質量%以下である。
<27>前記<4>、<5>、<6>、<10>、<11>、<12>において、飲食品中のグルコン酸類の含有量は、グルコノ-δ-ラクトン換算で全質量の0.01質量%以上、好ましくは0.1質量%以上であり、より好ましくは0.2質量%以上であり、更に好ましくは0.4質量%以上であり、そして50質量%以下であり、好ましくは20質量%以下であり、更に好ましくは10質量%以下である。
実施例1 グルコノ-δ-ラクトン(GDL)による小腸の菌叢改善効果
(1)動物試験
1)9週齢のHR-1ヘアレスマウス♀(日本SLC)を自由摂取・自由飲水、温度23℃、明暗周期12時間の環境で飼育した。
2)飼料はγ線(30kGy)照射滅菌済みAIN-93G(オリエンタル酵母工業)をcontrol食として用い、control食にGDLを1%(w/w)含有した飼料をGDL食として作製した。水はフィルター滅菌した水道水を利用した。飼育については自由摂取、自由飲水とした。
3)2週間のcontrol飼料或いはGDL含有飼料摂取後(各群n=10)、イソフルラン深麻酔下にて、腹部大静脈からの全採血及び小腸内容物の採取を行った。
(2)腸管内容物からのDNA抽出
採取した小腸内容物をジルコプレップミニ(日本ジェネティクス)に移し、DNA Stool Mini Kit(QIAGEN)付属のASL Bufferを1.4mL加えた後に10 minボルテックスミキサーにて撹拌した。チューブをミキサーミル MM300(レッチェ)にセットし、30回/secで2min振盪破砕処理した。破砕処理後DNA Stool Mini Kitに供し、サンプルからDNAを抽出した。DNA Stool Mini Kitの使用方法は付属の使用方法に準じ、下記のように行った。なお、エタノール以外は全てDNA Stool Mini Kitに含まれているものである。
破砕懸濁液を95℃で5分間加熱した後に、15秒間ボルテックスで混合した。15000rpmで1分間遠心操作した後に、1.2mLの上清を新しい2mL遠心チューブに移した。各チューブに InhibitEX錠剤を1錠添加後すぐに錠剤が完全に懸濁するまでボルテックスし、上清を室温で1分間静置した。次にサンプルを15000rpmで3分間遠心操作し、全上清を新しい1.5mL遠心チューブに移し、再度15000rpmで3分間遠心操作を行なった。
上清200μLを、1.5mLチューブに移し、15μLのProteinase Kを加えた後に、200μLのBuffer ALを添加し、15秒間ボルテックスした。その後70℃で10分間インキュベートを行い、200μLの99.5%エタノール(和光純薬)を添加し、ボルテックスした。2mLコレクションチューブにセットしたQIAamp Spin Columnにサンプル全量を添加し、15000rpmで1分間遠心操作を行なった。QIAamp Spin Columnを新しい2mLコレクションチューブに移し、QIAamp Spin Columnに500μLのBuffer AW1を添加した15000rpmで1分間遠心操作を行った。QIAamp Spin Columnを新しい2mLコレクションチューブに移し、500μLのBuffer AW2を添加した。15000rpmで3分間遠心操作を行ない、QIAamp Spin Columnを新しい2mLコレクションチューブに移し、何も加えずに15000rpmで1分間遠心操作を行った。
1.5mLマイクロ遠心チューブ(別途準備)にQIAamp Spin Columnをセットし、100μLのBuffer AEをQIAamp メンブレン上に直接添加した。室温で1分間インキュベートした後、15000rpmで1分間遠心分離してDNAを溶出した。
(3)網羅的菌叢解析
次世代シーケンサー Miseq(イルミナ)を用いて細菌菌叢を解析する際に使用する16S rRNA領域増幅プライマーを表1に示す。16S rRNA遺伝子の増幅(1st PCR)は、KAPA HiFi HotStart Ready Mix(Kapa Biosystems)を使用し、表2に示した組成でPCR反応溶液を調製し、表3に示した条件でPCRを行った。PCR後の増幅産物はAMPure XPを用いて精製した。続いて、サンプル別解析に必要なインデックス配列を付加するPCR(2nd PCR)を行った。PCRに用いたプライマーはNextera XT Index Kit(イルミナ)付属のプライマーを使用し、表4に示した組成でPCR反応溶液を調製しPCRはKAPA HiFi HostStart Ready Mix (Kapa Biosystems)を用いて表5に示した条件で行った。PCR後の精製はAMPure XP(ベックマンコールター)を用いて行い、精製後のサンプルは、Bioanalyzer(アジレント)を用いて確認した。
Figure 0007008435000001
Figure 0007008435000002
Figure 0007008435000003
Figure 0007008435000004
Figure 0007008435000005
精製したサンプルに関しては、等量の0.1N NaOH水溶液を用いて室温で5分間静置し変性後、MiSeq Reagent Kits v3 600 cycle(イルミナ)及びMiSeqにて遺伝子配列の取得を行った。
取得した遺伝子情報の解析は、Linux(登録商標)環境下にてQiime(Quantitative Insights Into Microbial Ecology)(http://qiime.org/)を用いて行った。まず、fastq-join(http://code.google.com/p/ea-utils/)によりペアエンドで取得された配列を、ミスマッチ許容率を8%条件で連結した。続いて、split_libraries_fastq.py(http://qiime.org/scripts/split_libraries_fastq.htmL)を用いて連結した配列のクオリティチェックを行った。次にopen reference OTU pick(http://qiime.org/scripts/pick_open_reference_otus.htmL)を実行し、配列のクラスタリング及び菌種同定を行った。この際、取得配列はuclust(http://www.drive5.com/usearch/)にて97%以上の相同性を指標にクラスタリングし、各クラスター内で最も平均的な配列を菌種同定に使用した。菌種同定のデータベースにはGreenGenes 13_8(http://qiime.org/home_static/dataFiles.htmL)を利用した。
(4)試験結果
小腸内容物の網羅的菌叢解析の結果、コントロール群に比べてGDL群においてラクトバチルス属細菌の割合が高い傾向があり、ツリチバクター属細菌の割合が有意に低かった(表6、図1、図2)。なお、図1に示す統計学的有意差の検定にはMann-WhitneyのU検定を用いた。
Figure 0007008435000006

Claims (5)

  1. グルコノ-δ-ラクトン又はグルコン酸若しくはその塩を有効成分とする、小腸においてラクトバチルス属細菌が増加又は活性化するように腸内環境を変化させる小腸の腸内環境改善剤。
  2. グルコノ-δ-ラクトン又はグルコン酸若しくはその塩を有効成分とする、小腸においてラクトバチルス属細菌を増加又は活性化するように腸内菌叢を変化させる小腸菌叢改善剤。
  3. グルコノ-δ-ラクトン又はグルコン酸若しくはその塩を有効成分とする、小腸においてラクトバチルス属細菌が増加又は活性化するように腸内環境を変化させる小腸の腸内環境改善用食品。
  4. グルコノ-δ-ラクトン又はグルコン酸若しくはその塩を有効成分とする、小腸においてラクトバチルス属細菌が増加又は活性化するように腸内菌叢を変化させる小腸菌叢改善用食品。
  5. ラクトバチルス属細菌が、ラクトバチルス・ブレービス、ラクトバチルス・ヘルベチカス、ラクトバチルス・パラカゼイ、ラクトバチルス・アシドフィラス、ラクトバチルス・ブルガリクス、ラクトバチルス・ラムノーサス、ラクトバチルス・カゼイ、ラクトバチルス・ファーメンタム及びラクトバチルス・ロイテリから選ばれる1種以上である請求項1又は2に記載の剤、又は請求項3又は4に記載の食品
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Cell Metabolism,Vol.22,2015年,pp.658-668

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