JP7007965B2 - 撮像素子およびそれを有する電子機器 - Google Patents

撮像素子およびそれを有する電子機器 Download PDF

Info

Publication number
JP7007965B2
JP7007965B2 JP2018051517A JP2018051517A JP7007965B2 JP 7007965 B2 JP7007965 B2 JP 7007965B2 JP 2018051517 A JP2018051517 A JP 2018051517A JP 2018051517 A JP2018051517 A JP 2018051517A JP 7007965 B2 JP7007965 B2 JP 7007965B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
counter
pixel
image
image pickup
pixels
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018051517A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019165324A (ja
Inventor
聡 熊木
寛和 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2018051517A priority Critical patent/JP7007965B2/ja
Priority to US16/354,933 priority patent/US10819908B2/en
Publication of JP2019165324A publication Critical patent/JP2019165324A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7007965B2 publication Critical patent/JP7007965B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N23/00Cameras or camera modules comprising electronic image sensors; Control thereof
    • H04N23/60Control of cameras or camera modules
    • H04N23/68Control of cameras or camera modules for stable pick-up of the scene, e.g. compensating for camera body vibrations
    • H04N23/681Motion detection
    • H04N23/6811Motion detection based on the image signal
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N23/00Cameras or camera modules comprising electronic image sensors; Control thereof
    • H04N23/60Control of cameras or camera modules
    • H04N23/68Control of cameras or camera modules for stable pick-up of the scene, e.g. compensating for camera body vibrations
    • H04N23/681Motion detection
    • H04N23/6812Motion detection based on additional sensors, e.g. acceleration sensors
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N23/00Cameras or camera modules comprising electronic image sensors; Control thereof
    • H04N23/60Control of cameras or camera modules
    • H04N23/68Control of cameras or camera modules for stable pick-up of the scene, e.g. compensating for camera body vibrations
    • H04N23/682Vibration or motion blur correction
    • H04N23/684Vibration or motion blur correction performed by controlling the image sensor readout, e.g. by controlling the integration time

Description

本発明は、撮像素子およびそれを有する電子機器に関する。
従来、撮像装置の動きによる像ブレを補正する方法として、電子式の振れ補正が知られている。電子式の振れ補正は機械的な駆動を必要としないため、小型化や低コスト化の点で光学式の振れ補正より優位である。
また、複数の画像を加算することにより、ダイナミックレンジの広い画像を生成することが知られている(特許文献1)。特許文献1には、画像を加算する際、画像の位置合わせを行うことにより、加算画像における像ブレを補正することが開示されている。
特開2010-193524号公報
しかしながら、特許文献1の構成では、画像を加算するためのフレームメモリを撮像素子に設ける必要があるため、回路規模が増大する。画像の解像度(1フレームあたりの画素数)は増加する一方であるため、フレームメモリの容量も今後増加することが予想される。
本発明は、回路規模の増大を抑制しつつ、ブレを補正した画像を容易に得ることが可能な撮像素子を提供することを目的の1つとする。
上述の目的は、複数の画素が配置された撮像素子であって、複数の画素のそれぞれが、単一フォトンの入射を検出可能な受光素子と、信号に含まれるパルスをカウントするカウンタと、を備え、撮像素子はさらに、検出されたブレに基づいて、カウンタに供給する受光素子の信号を切り替えるか、カウンタのカウント値を、他の画素が有するカウンタのカウント値に置き換える制御手段を有する、ことを特徴とする撮像素子によって達成される。
本発明によれば、回路規模の増大を抑制しつつ、ブレを補正した画像を容易に得ることが可能な撮像素子を提供することができる。
実施形態に係る撮像装置の機能構成例を示すブロック図。 第1の実施形態に係る撮像素子の構成例を示す図。 第1の実施形態に係る画素部の構成例を示す回路図。 第1の実施形態に係る受光素子の構成例および画素部の有効画素領域を示す図。 第1の実施形態に係る撮像素子の構造例を示す模式図。 第1の実施形態に係るブレ補正駆動に関する図。 第1の実施形態に係る撮像素子の駆動方法に関するタイミングチャート。 第2の実施形態に係る撮像素子の構成例を示す図。 第2の実施形態に係る画素部の構成例を示す回路図。 第2の実施形態に係る画素部の有効画素領域および注目領域と、ブレ補正駆動に関する図。 第2の実施形態に係る撮像素子の駆動方法に関するタイミングチャート。
以下、本発明の例示的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図において、同一の部材については同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。なお、以下では本発明を撮像素子を有する電子機器の一例としての撮像装置に適用した実施形態について説明するが、本発明は撮像素子を有しうる任意の電子機器に適用することができる。このような電子機器には撮像装置はもちろん、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、携帯電話機、ゲーム機、ドライブレコーダ、ロボット、ドローンなどが含まれるが、これらに限定されない。
●<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る撮像装置の概略的な機能構成例を示すブロック図である。撮影レンズ101はレンズ群および絞りを備え、被写体の光学像を撮像素子100の撮像面に形成する。また、撮影レンズ101は可動レンズや絞りを駆動する機構(例えばモータやアクチュエータ)を備える。絞りはメカニカルシャッタとして機能してもよい。
撮像素子100は、複数の画素を有し、各画素が有する光電変換部により、撮影レンズ101が形成する光学像を画像データに変換する。本実施形態では、撮像素子100は単一フォトンを検出可能な光電変換部を用い、A/D変換を行うことなく直接デジタル値の画素値を取得することができる。撮像素子100の詳細については後述する。
レンズ制御部102は制御部103の指示に従い、撮影レンズ101が有するフォーカスレンズや絞りの駆動を制御する。
制御部103は例えばCPUのようなプログラマブルプロセッサであり、予め記憶されたプログラムを例えばメモリ部105に読み込んで実行することにより、撮像装置の各部の動作を制御し、撮像装置の機能を実現する。撮像素子100の露光および読み出し動作、撮像素子100から読み出した画像データに対する画像処理、画像データに基づく自動露出制御や自動焦点検出などは制御部103が実行する。また、制御部103は、撮像装置の動きを検出するブレ検出部104の動作も制御する。なお、制御部103が実行するプログラムは、メモリ部105に含まれる不揮発性メモリに記憶しておくことができる。
ブレ検出部104は例えば加速度センサを有し、撮像装置の動きに応じたブレ検出信号を撮像素子100に供給する。撮像素子100はブレ検出信号を基に、ブレを補正するように駆動される。ブレ検出部104は、例えば100kHz程度の間隔で加速度をサンプリングし、10kHz~20kHzの頻度でブレ検出信号を撮像素子100に供給する。
メモリ部105は不揮発性メモリと揮発性メモリを有し、不揮発性メモリにはプログラム、設定値、GUIデータなどを記憶する。また、不揮発性メモリはプログラムの実行時にはシステムメモリとして用いられたり、画像データを一時的に保存するバッファメモリとして用いられたり、表示用メモリとして用いられたりする。
表示部106は例えばLCDやOLEDであり、撮像画像、記録部107から読み出した画像、撮像装置の設定値や状態などの各種情報、GUIなどを表示する。撮影スタンバイ時や動画記録中には表示部106にライブビュー画像を表示させ、電子ビューファインダとして機能させることもできる。
記録部107は撮影によって得られた画像データを記録する記録媒体や記憶装置である。記録部107が用いる代表的な記録媒体は半導体メモリカードである。
操作部108はユーザが撮像装置に指示を入力するためのデバイスの総称である。操作部108には電源スイッチ、シャッタボタン、メニューボタン、方向キー、決定ボタン、記録/再生モード切り替えスイッチ、撮影モード選択ダイヤルなどが含まれるが、これらは単なる例示である。表示部106がタッチディスプレイの場合、表示部106は操作部108としても機能する。制御部103は操作部108のユーザ操作を監視し、検出した操作に応じた動作を実行する。
次に、図2を参照して、撮像素子100の構成例について説明する。撮像素子100は、複数の画素200が行列状に配置された画素部201と、ブレ補正制御部202と、読み出し回路203と、信号処理回路204と、タイミング制御回路205とを有する。
画素200は、単一フォトンを検出可能な光電変換部を有し、入射したフォトンの数に応じたデジタル値を出力する。また、詳細は後述するが、画素部201は電子式ブレ補正を実行可能である。
ブレ補正制御部202は、ブレ検出部104より供給されるブレ検出信号に基づいて、撮影レンズ101が撮像素子100の撮像面に形成する被写体像がブレにより移動する方向および量を算出する。そして、ブレ補正制御部202は、電子式ブレ補正のために用いるズレ方向およびズレ量を算出し、ズレ方向およびズレ量に基づく選択信号を画素部201に供給する。
読み出し回路203は、画素部201に配置された画素200の値(画素データ)を1行ごとに順次読み出し、信号処理回路204に出力する。
信号処理回路204は、読み出された画素データに対し、黒レベル補正等の各種補正を行い、補正された画素データを制御部103に出力する。
タイミング制御回路205は、画素部201、読み出し回路203、および信号処理回路204の駆動タイミングを制御する制御信号を供給する。
次に、図3を参照して、撮像素子100の画素部201の構成例について説明する。図3には画素部201のうち、水平方向3画素、垂直方向3画素の領域の構成について示している。同様の構成が画素部201全体に設けられている。
個々の画素200は同じ構成を有し、受光素子(光電変換部)300、選択回路301、およびカウンタ302を備える。受光素子300は、例えばガイガーモードで動作するアバランシェフォトダイオード(APD)であり、単一フォトンが入射する都度、出力電位がパルス状に変化する。
ここで、図4(a)を参照して、画素200の受光素子300の構成例について説明する。受光素子300はアバランシェフォトダイオード(APD)400、クエンチ抵抗401、波形整形回路402を有する。APD400は、クエンチ抵抗401を介して逆バイアス電圧VAPDと接続されており、フォトンが入射するとアバランシェ増倍による電荷を発生させる。発生した電荷はクエンチ抵抗401を介して排出される。波形整形回路402は、フォトンの入射に応じた電荷の生成および排出による電位変化を、増幅およびエッジ検出によって矩形パルスとして出力する。
選択回路301には、同じ画素200に配置される受光素子300の出力と、周りを取り囲む8つの画素200の受光素子300の出力信号が入力され、選択信号に従って一つの信号を選択してカウンタ302に出力する。
カウンタ302は入力信号に含まれるパルスの数をカウントする。つまり、カウンタ302のカウンタ値は、選択回路が選択した信号を出力している受光素子300に入射したフォトンの数を表す。
上述のように、選択回路301は、9つの受光素子の出力信号のうち、ブレ補正制御部202から供給される選択信号に従って1つを選択してカウンタ302に出力する。選択信号は画素部201に配置される全ての画素200に対して供給されるため、個々の画素200において、選択回路301は、9つの信号のうち同じ1つを選択する。例えば、あるタイミングにおいて、各画素200のカウンタ302は、自身が配置される画素200内の受光素子300の出力信号に含まれるパルスの数をカウントする。一方で、別のタイミングでは、各画素200のカウンタ302は、自身が配置される画素200の左上に隣接する画素200内の受光素子300の出力信号に含まれるパルスの数をカウントする。
このように、本実施形態では、ブレ補正制御部202から提供する選択信号により、個々の画素200のカウンタ302がパルスの数をカウントする対象の受光素子300を、周囲の8つの隣接画素を含む9つの画素の受光素子300から選択することができる。つまり、個々の画素200は、周囲の8つの隣接画素もしくは自身が有する受光素子300に入射したフォトンの数を、自身の受光素子300に入射したフォトンの数としてカウントすることができる。これにより、水平方向、垂直方向、斜め45度方向に、1画素ピッチ分、画像の読み出し範囲をずらすことができる。したがって、ブレ補正制御部202から、ブレ検出信号が表す装置の動きを打ち消す方向に画像の読み出し範囲をずらすように選択信号を供給することにより、電子式ブレ補正を実現できる。
カウンタ302は、タイミング制御回路205より供給される制御信号により、カウント値のリセット、カウントの有効/無効の切り替え、カウント値の出力の有無に関して制御される。カウンタ302が出力するカウント値は、垂直方向に配置される複数の画素200に共通して接続された垂直出力線303を通じて読み出し回路203に入力する。
なお、画素部201に配置される画素200のうち、最外周に位置する画素200は、隣接画素が存在しない方向がある。そのため、最外周に位置する画素200が有する選択回路301が有する8つの入力のうち、存在しない隣接画素に対応する入力は接地される。接地された入力が選択信号によって選択された場合、カウンタ302にはパルスが入力されないため、カウント値は初期値から変化しない。
そのため、撮像画像を構成する最外周の画素についても画素値が得られるよう、画素部201には撮影画像の画素数よりも多くの画素200を設けている。図4(b)は、画素部201に配置された画素200のうち、撮像画像を構成する画素信号を出力する画素(有効画素)が配置される有効画素領域500を模式的に示している。有効画素領域500の周囲には、それぞれ1行また1列分以上のブレ補正用画素が配置されている。これにより、有効画素領域500の最外周に位置する画素についても、周囲に隣接する少なくとも8つの画素が存在するようになり、選択回路301の8つの入力はいずれも接地されなくなる。したがって、どのような選択信号が入力されても、全ての有効画素で適切な画素値(カウント値)が得られる。
次に、図5を参照して、撮像素子100の構造例について説明する。図5は、撮像素子100を半導体チップを積層した構造で実施する場合の構成例を模式的に示す斜視図である。図3に示したように、本実施形態の撮像素子100は、個々の画素200が多くの構成要素を含んでおり、特にカウンタ302は多bitのカウンタで構成されるため、回路規模が大きくなる。複数の半導体チップを画素単位で接続した積層構造で撮像素子100を実施すると、撮像素子100の実装面積や配線長を削減することができるため、有利である。
撮像素子100は上部基板600と下部基板601とから構成され、画素200のうち受光素子300は上部基板600に、選択回路301およびカウンタ302は下部基板601に設けられる。下部基板601にはさらに、ブレ補正制御部202、読み出し回路203、信号処理回路204、タイミング制御回路205が設けられる。個々の画素200において、上部基板600に設けられる受光素子300と、下部基板601に設けられる選択回路301とは、図示しない電極によって電気的に接続される。
このように構成することで、撮像素子100は、APD400にフォトンを入射させるための十分な開口面積を上部基板600側に確保しつつ、下部基板601側ではカウンタ302を配置する面積を確保することができる。なお、撮像素子100は、目的や用途に応じて他の構造で実現してもよい。例えば、3つ以上の半導体チップの積層構造としてもよいし、単一チップで構成してもよい。また、積層構造とする複数の半導体チップのプロセスルールは異なっていてもよい。
図6および図7を参照して、撮像素子100の駆動方法について説明する。まず、図6を参照して、ブレ補正を目的とした駆動方法について説明する。
図6(a)は撮影開始時における被写体像と撮像素子100との位置関係を模式的に示している。図6(b)は撮影開始時における各画素200におけるカウンタ302と受光素子300との接続関係を示している。図6(c)は撮影中にブレが発生し、被写体像と撮像素子100との位置関係が変化した状態を模式的に示している。図6(d)は、ブレを補正するために、カウンタ302と受光素子300との接続関係を選択信号によって変更した状態を示している。なお、図6(b)および図6(d)は、画素部201の画素200のうち、中心に位置する3×3画素を示している。また、各画素が有する選択回路は図示を省略している。
撮影開始時(初期状態)では、図6(b)に示すように、個々の画素200のカウンタ302は、同一の画素200内の受光素子300の出力信号のパルスをカウントするように接続されている。
例えば動画撮影中の手振れにより、図6(c)に示すように、撮像素子100上の被写体像が、図の右方向に、画素200の水平ピッチと同じ距離だけ移動したとする。この場合、ブレ補正制御部202は、ブレを補正するように選択信号を生成し、カウンタ302に接続する受光素子300を変更する。具体的には、ブレ補正制御部202は、水平方向右に隣接する画素の受光素子300の出力信号に含まれるパルスの数をカウントするように、選択信号を生成する。
なお、ブレ補正制御部202は、ブレ検出部104からのブレ検出信号に基づく装置の移動量を、撮影レンズ101の現在の画角を考慮した、撮像素子上の光学像の移動量に変換する。そして、ブレ補正制御部202は、光学像の移動量を、予め記憶された画素200の垂直方向および水平方向の配置間隔(画素ピッチ)と比較することにより、移動量が画素ピッチ分に達したことを検出する。なお、ブレ検出信号から撮像素子上の光学像の移動量への変換は、計算によっても実現できるし、予め用意した変換テーブルを参照することによっても実現できる。ブレ検出信号に基づいて撮像素子上の光学像の移動量が得られさえすれば、どのような方法を用いてもよい。
このように、検出されたブレに従ってカウンタと受光素子との接続関係を変更することにより、撮像素子100上の被写体像がブレにより移動しても、ブレを補正した画像を得ることが可能となる。撮像素子の画素がカウントする受光素子を切り替える構成であるため、メモリに記憶した画像の切り出し範囲を変更する構成と異なり、画像を記憶するためのメモリが不要である。
ここで、便宜上、カウンタ302が存在する画素を原点(0,0)として、パルス数のカウント対象の受光素子300が存在する相対的な画素座標(x,y)により、選択信号を表記する。したがって、図6(b)の状態の選択信号は(0,0)と表記する。また、図6(d)に示すような、水平方向右に隣接する画素200内の受光素子300の出力信号のパルス数をカウントする状態に制御する選択信号は(1,0)となる。同様に、垂直方向下および垂直方向上に隣接する画素200内の受光素子300の出力信号のパルス数をカウントする状態に制御する選択信号はそれぞれ(0,-1)および(0,1)となる。
次に、図7に示すタイミングチャートを参照して、撮像素子100から1フレーム分の画像データを取得するための駆動動作について説明する。ここで、VDは制御部103からタイミング制御回路205に入力されるタイミング制御通信であり、1フレームの画像の取得開始タイミングを示している。タイミング制御回路205は例えば取得開始タイミングを基準として各種の制御信号を予め定められたタイミングで出力することができる。
また、RES、EN、OUT_1~OUT_nはカウンタ302に入力される制御信号である。RESがHレベルになると、カウンタ302はカウント値を初期値(ここでは0)にリセットする。また、ENはカウンタ302のカウント動作の有効、無効を制御する信号である。ここでは、ENがHレベルの期間、カウンタ302はパルスの数をカウントするものとする。OUT_1~OUT_nは、有効画素領域500内のn(nは1以上の整数)行目に配置されている画素200が有するカウンタ302のカウント値を出力タイミングを制御する。OUT_1~OUT_nがHレベルになると、対応する画素200はカウンタ302からカウント値を垂直信号線に出力する。これにより、読み出し回路203は、1行ごとに各画素からカウント値を読み出すことができる。ブレ検出部出力は、ブレ検出部104がブレ検出信号を出力するタイミングおよび頻度を模式的に表している。選択信号は、ブレ補正制御部202が画素に供給する選択信号を上述した方法で表記している。
時刻t800で制御部103がVDをHレベルとすることにより、1フレームの画像取得が開始される。この時、ブレ補正制御部202は選択信号(0,0)を出力しているため、カウンタ302は図6(b)に示したように、同じ画素内の受光素子300と接続されている。
時刻t801で、タイミング制御回路205がRESをHレベルとし、全ての画素200が有するカウンタ302のカウント値をリセットする。また、ブレ検出部104がブレ検出信号の出力を開始する。ブレ補正制御部202は、ブレ検出信号を基に、撮像素子100上の被写体像がブレにより移動する方向および量を算出する。
時刻t802で、タイミング制御回路205がENをHレベルとし、全ての画素200が有するカウンタ302がパルス数のカウントを開始する。この時点においても選択信号は(0,0)のままなので、カウンタ302は同じ画素200内の受光素子300の出力信号に含まれるパルスの数(入射したフォトンの数)をカウントする。
時刻t803で、ブレ補正制御部202が、撮像素子100上の被写体像の水平方向もしくは垂直方向の移動量が、同方向における画素200の配置間隔(ピッチ)に等しくなったことを検知したとする。ブレ補正制御部202は、ブレ補正制御を開始する。まず、ブレ補正制御部202は、カウント動作を一時的に停止させるために、タイミング制御回路205に通知する。
タイミング制御回路205は、ブレ補正制御部202からの通知を受信すると、ENをLowレベル(Lレベル)にして、カウンタ302の動作を停止させる。一方、ブレ補正制御部202は、ブレを補正するための選択信号を生成し、全ての画素に供給する。ブレによって被写体像が図6(a)に示す状態から右方向に水平画素ピッチ分移動して図6(c)に示す状態になったものとすると、ブレ補正回路202は、選択信号を(0,0)から(1,0)に変更する。
タイミング制御回路205は、時刻t803から予め定められた時間経過し、時刻t804になると、ENをHレベルに戻す。これにより、各画素200のカウンタ302はカウント動作を再開する。選択信号が(1,0)に変更されているため、これ以降、カウンタ302は水平方向右に隣接する画素200内の受光素子300の出力信号についてパルスの数をカウントする。
時刻t805で、ブレ補正制御部202が、選択信号を変更してからの撮像素子100上の被写体像の移動量が画素ピッチ分になったことを検知したとする。ここでは、下方向に移動したものとする。時刻t803での処理と同様にして、ブレ補正制御部202は、選択信号を(1,-1)に変更する。
時刻t806で、タイミング制御回路205がENをHレベルに戻すと、カウンタ302はカウント動作を再開する。選択信号は(1,-1)に変更されているため、カウンタ302はこれ以降、右斜め下に隣接する画素200内の受光素子300の出力信号についてパルスの数をカウントする。
時刻t807でタイミング制御回路205は、撮影期間(露光期間)を終了させるため、ENをLレベルとして、カウンタ302のカウント動作を停止させる。
時刻t808以降、タイミング制御回路205はOUT_1~OUT_nを順次Hレベルとする。これにより、OUT_nがHレベルになったn行目の画素200のそれぞれから、カウンタ302のカウント値が画素信号として垂直信号線を通じて読み出し回路203に順次読み出される。読み出された画素信号は信号処理回路204を経て撮像素子100の外部へと出力される。
時刻t809で、有効画素領域500の全ての画素200の画素信号が撮像素子100より出力されると、撮像素子100の1フレームの画像取得が終了する。
撮像素子100は、時刻t802~t807の期間に入射したフォトンをカウントして画素信号として出力する。厳密には、選択信号を変更するための期間(t803~t804およびt805~t806)に入射したフォトンをカウントしていない、これらの期間はいずれも露光期間に比べて非常に短いので、画像への影響は無視できる。
本実施形態によれば、単一フォトンの入射を検出が可能な受光素子300と、入射したフォトンの数をカウントするカウンタ302とを有する画素に、周囲の画素が有する受光素子の出力信号を選択的にカウンタ302に入力可能な構成とした。そして、撮像素子の振れに応じて、各カウンタ302に入力する出力信号を切り替えることにより、振れによる像ブレを補正した画像を得ることができる。本実施形態の構成によれば、画像を記憶するためのメモリを必要とすることなく、電子的なブレ補正を実現できる。
また、受光素子に入射したフォトンの数をカウントして画素値を得るため、デジタル値を得るためのA/D変換が不要である。そのため、A/D変換によって生じる量子化誤差が原理的に発生せず、量子化誤差による画質劣化を生じないという利点もある。複数の撮影画像から1枚の合成画像を生成する場合、個々の画像の生成時にA/D変換を行うと、A/D変換の量子化誤差に起因するノイズが合成画像に累積されるという問題がある。本実施形態ではA/D変換が不要であるため、このような問題は生じない。そのため、合成画像の元となる画像を撮影するのに特に適している。
なお、本実施形態では、説明および理解を容易にするため、ある画素のカウンタ302に、周囲の8つの隣接画素の受光素子300から信号を入力可能にした構成について説明した。しかし、より広い範囲の画素の受光素子300からの信号をカウンタに入力可能に構成してもよい。
●<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。以下では、第1の実施形態と異なる点について主に説明する。本実施形態では、ブレ検出部104の機能を撮像素子が有していることと、画素の構成が第1の実施形態と異なる。
図8を参照して、本実施形態における撮像素子900の構成例について説明する。撮像素子900の構成のうち、信号処理回路905およびタイミング制御回路906は第1の実施形態における同名の回路と同一である。
読み出し回路903は、1フレームの画像取得の最後に画素部902内の有効画素領域の画素信号を読み出して信号処理回路905に出力する点は第1の実施形態と同様である。それに加えて、本実施形態の読み出し回路903は、露光期間中(カウント動作が有効な期間中)、有効画素領域内の注目領域の画素信号を定期的に読み出し、ブレ検出・制御部904に出力する。
ブレ検出・制御部904は、読み出し回路903が定期的に読み出す注目領域の画素信号に基づいて、撮像素子のブレを検出する。例えば、ブレ検出・制御部904は、今回読み出した画素信号と過去に読み出した画素信号との差分を計算する。そして、ブレ検出・制御部904は、得られた差分画像に対してエッジや特徴点を検出したり、エッジや特徴点の動きを検出したりする。そして、ブレ検出・制御部904は、エッジや特徴点の動きから撮像素子の動き(ブレ)の方向および量を検出する。さらに、ブレ検出・制御部904は、検出したブレに基づいて画素部902のシフト方向およびシフト量を演算し、ブレを補正するための制御信号として、選択信号およびシフトCLKを画素部902に供給する。このように、本実施形態では、撮像素子がブレを検出する機能を有するため、撮像装置が有するブレ検出部104は必須でない。
次に、図9を参照して、撮像素子900の画素部902の構成例について説明する。図9には画素部902のうち、水平方向3画素、垂直方向3画素の領域の構成について示している。同様の構成が画素部902全体に設けられている。
個々の画素901は同じ構成を有し、受光素子(光電変換部)1000、カウンタ1001、および選択回路1002を備える。受光素子1000は、第1の実施形態の受光素子300と同じ構成を有する。
カウンタ1001は受光素子1000の出力信号に含まれるパルスの数をカウントし、カウント値を、出力スイッチ1003および垂直出力線1004を介して読み出し回路903に出力する。また、カウンタ1001のカウント値は、垂直方向および水平方向に隣接する4つの画素901内の選択回路1002にも出力される。さらに、カウンタ1001はシフトCLKが入力されると、選択回路1002より入力されるカウント値で、自身のカウント値を置き換える。
選択回路1002には、水平および垂直方向に隣接する4つの画素901内のカウンタ1001のカウント値が入力される。選択回路1002は、4つのカウント値のうち、選択信号に応じた1つを、同じ画素901内のカウンタ1001へ出力する。
出力スイッチ1003は、カウンタ1001のカウント値を垂直出力線1004に出力するか否かを制御する。出力スイッチ1003は、画素行ごとに共通の制御信号であるOUTによって制御され、画素部902内のm行目の画素に共通する制御信号をOUT_mと表す。OUT_mを1つずつHレベルにすることで、行順次に出力スイッチ1003はオンとなる。オンの出力スイッチ1003に接続されたカウンタ1001から、カウント値が垂直出力線1004に出力される。全ての画素901には、カウント値の垂直出力線1004への出力を制御するOUTを除き、共通の選択信号、シフトCLK、および制御信号が入力される。
なお、画素部902に配置される画素901のうち、最外周に位置する画素901は、隣接画素が存在しない方向がある。そのため、最外周に位置する画素901が有する選択回路1002が有する4つの入力のうち、存在しない隣接画素に対応する入力は接地される。
図10(a)を参照して、本実施形態の撮像素子900の画素部902の有効画素領域1100および注目領域1101について説明する。有効画素領域1100は第1の実施形態と同様、撮像画像を構成する画素信号を出力する画素(有効画素)が配置された領域である。有効画素領域1100の周囲には、それぞれ20行分または20列分のブレ補正用画素が配置されている。
本実施形態においても、ブレ補正のために、撮像画像の最大画素数よりも多くの画素901を配置する必要がある。本実施形態においても、有効画素領域の外に配置するブレ補正画素の列数・行数によって、補正可能な最大ブレ量が決まる。そのため、撮像素子の面積と、補正可能な最大ブレ量とのトレードオフを鑑み、ブレ補正用画素の列数および行数を決定する。また、ブレ検出・制御部904は、カウント値のシフト量を、ブレ補正用画素の列数・行数を越えないように制御する。
注目領域1101は、ブレ検出・制御部904にてブレ検出を行う為に、読み出し回路903がカウンタ1001のカウント値を周期的に読み出す領域である。注目領域1101は、ユーザーによる操作や、制御部103による被写体認識結果などに基づいて設定することができる。
本実施形態では、選択信号により選択回路1002が上下左右の内、一方向のカウンタ1001のカウント値を選択し、シフトCLKに応じてカウンタ1001のカウント値を入力された隣接するカウンタ1001のカウント値に置き換える。この置き換え動作を、方向を切り替えながら繰り返すことにより、カウンタ1001のカウント値を離れた画素901のカウンタ1001までシフトすることが可能である。ブレを補正するようにカウンタ1001のカウント値をシフトしながら、受光素子1000のパルス信号をカウントすることで、ブレの補正された画像を得ることが可能である。
次に、図10(b)、(c)および図11を参照して、本実施形態の撮像素子900の駆動方法について説明する。まず、図10(b)および(c)を参照して、ブレ補正を目的とした駆動方法について説明する。
図10(b)は、撮影開始時における被写体像と、画素部902および有効画素領域1100との位置関係を模式的に示している。また、図10(c)は、撮影中にブレが発生し、撮像素子900がブレを補正する制御を行った後の、被写体像と、画素部902および有効画素領域1100との位置関係を模式的に示している。以下の説明では、i列j行目に位置する画素を、画素901(i,j)と表す。
図10(b)に示した状態からブレが発生し、被写体像が図中の上方向に1画素ピッチ分の距離を、右方向に2画素ピッチ分移動し、図10(c)に示す状態に変化したとする。ブレ検出・制御部904は、読み出し回路903が周期的に読み出す注目領域1101のカウント値の変化に基づいて、ブレによる被写体像の移動を検知する。そして、ブレ検出・制御部904は、ブレを補正するためのシフト方向およびシフト量を算出する。そして、ブレ検出・制御部904は、現時点でカウンタ1001が保持するカウント値を、算出したシフト方向およびシフト量だけ移動した画素のカウンタ1001が保持するカウント値に置き換えるようにシフトCLKおよび選択信号を生成する。
図10(b)および図10(c)に示した例では、ブレ検出・制御部904は、上方向に1回、右方向に2回シフトを行う。これにより、画素901(i,j)のカウンタ1001に保持されていたカウント値は、画素901(i+2,j-1)のカウンタ1001に保持されていたカウント値で置き換えられる。
このように、ブレの方向および量に従ってカウント値をシフトさせることにより、被写体像がブレにより移動しても、移動する前のカウント値に対してカウントを継続できる。そのため、ブレ補正が繰り返し実行されることによる画質劣化を抑制することができる。
なお、本実施形態では、撮影開始時における被写体像と画素部902との位置関係を維持するようにブレ補正を行う第1の実施形態と異なり、移動後の被写体像の位置に画像をシフトすることによってブレ補正を行うものである。そのため、撮影期間終了後に、撮影開始時における被写体像と画素部902との位置関係となるように、信号処理回路905が画像の壊れない範囲で画素信号をシフトさせてから出力するようにしてもよい。
次に、図11に示すタイミングチャートを参照して、撮像素子900から1フレーム分の画像データを取得するための駆動動作について説明する。ここで、VDは制御部103からタイミング制御回路906に入力されるタイミング制御通信であり、1フレームの画像の取得開始タイミングを示している。タイミング制御回路906は例えば取得開始タイミングを基準として各種の制御信号を予め定められたタイミングで出力することができる。また、RES、EN、OUT_1~OUT_nは第1の実施形態と同様である。ただし、OUT_iは注目領域1101の上端行の画素901に接続される信号であり、OUT_jは注目領域1101の下端行の画素901に接続される信号である。
CNTは、カウンタ1001のカウント値の一例を表している。選択信号は選択回路1002に入力され、U,D,L,Rは、それぞれ下,上,右,左方向に隣接するカウンタ1001のカウント値を選択する状態を表す。選択信号がU、D、L、Rの状態でシフトCLKが入力されることにより、カウンタ1001のカウント値はそれぞれ、上、下、左、右方向にシフトする。
RES、EN、LATCH、シフトCLK、選択信号は、画素部902内の全ての画素901にそれぞれ共通の信号が入力される。
OUT_i~OUT_jのみを順にHレベルとする読み出し駆動は、注目領域1101の画素信号(カウント値)のみを撮像素子900内のブレ検出・制御部904に読み出す動作である。注目領域1101の読み出しは、通常の1フレーム分の読み出しと異なり、読み出す画素901の数が少ないだけでなく、読み出したカウント値を撮像素子900の外部に出力しない。そのため、撮像素子900の外部インターフェースの速度に依存せずに、高速な読み出しが可能である。
ブレ検出・制御部は、ブレ検出・制御部904が、注目領域1101から読み出されたカウント値に基づいて、ブレ検出および、ブレを補正するためのシフト量およびシフト方向を算出するタイミングを示している。
時刻t1300で制御部103がVDをHレベルとすることにより、1フレームの画像取得が開始される。
時刻t1301でタイミング制御回路906がRESをHレベルとし、全ての画素901が有するカウンタ1001のカウント値をリセットする。
時刻t1302でタイミング制御回路906がENをHレベルとし、全ての画素901が有するカウンタ1001がパルス数のカウントを開始する。フォトンが入射するごとに受光素子1000の出力信号にパルスが発生し、カウンタ1001のカウント値CNTが上昇していく。
時刻t1303でタイミング制御回路906は、注目領域1101のカウント値を読み出すため、OUT_i~OUT_jを順次Hレベルとする。これにより、注目領域1101内の画素901のカウンタ1001のカウント値が読み出し回路903を経てブレ検出・制御部904に入力される。
注目領域1101から全てのカウント値がブレ検出・制御部904に入力された後、ブレ検出・制御部904はブレ検出処理を実行する。なお、注目領域1101から最初にカウント値を読み出した際には、過去に読み出したカウント値が存在しないため、ブレ検出処理は行わなくてもよい。以降、周期的にt1303と同様の処理が実行される。
時刻t1304では、時刻t1303と同様に、注目領域1101の読み出しと、それに引き続くブレ検出処理が実行される。ここでは、ブレが検出されなかったものとする。
時刻t1305で読み出された注目領域1101のカウント値により、ブレ検出・制御部904が、ブレによる被写体像の移動を検出したものとする。ブレ検出・制御部904は、検出したブレを補正するために必要なシフト量およびシフト方向を算出する。ここでは、ブレを補正するためのシフト量およびシフト方向として、上に1画素ピッチ分、右に2画素ピッチ分が算出されたものとする。
時刻t1306でブレ検出・制御部904は、算出したシフト量およびシフト方向に基づき、ブレ補正制御(カウント値のシフト駆動)を開始する。まず、ブレ検出・制御部904は、カウント動作を一時的に停止させるために、タイミング制御回路906に通知する。タイミング制御回路906は、ブレ検出・制御部904からの通知を受信すると、ENをLレベルにして、カウンタ1001の動作を停止させる。
一方、ブレ検出・制御部904は、選択信号Rを全ての画素901に供給する。これにょり、各画素901の選択回路1002が、水平方向左に隣接する画素901のカウンタ1001のカウント値を選択する。その後、ブレ検出・制御部904は、シフトCLKを2つ出力する。これにより、画素部902内の全てのカウンタ1001のカウント値が、水平右方向に2画素シフトする。
次に、ブレ検出・制御部904は選択信号Uを全ての画素に供給する。これにょり、各画素901の選択回路1002が、下に隣接する画素901のカウンタ1001のカウント値を選択する。その後、ブレ検出・制御部904は、シフトCLKを1つ出力する。これにより、画素部902内の全てのカウンタ1001のカウント値が、上方向に1画素シフトする。これら一連のシフト駆動により、カウンタ値CNTは1行下、2列左の画素のカウント値に置き換わる。ブレ検出・制御部904は、シフト駆動が終了したら、タイミング制御回路906に通知してもよい。
その後、時刻t1307にて、タイミング制御回路906は、ENをHレベルに戻す。これにより、各画素901のカウンタ1001はカウント動作を再開する。
その後、ブレ検出・制御部904が再度ブレを検出し、時刻t1308~t1309において、時刻t1306~t1307と同様にブレ補正制御(シフト駆動)が行われる。ここでは、ブレを補正するためのシフト量およびシフト方向として、下に1画素ピッチ分、左に2画素ピッチ分が算出されたものとする。
ブレ検出・制御部904は、選択信号Lを供給した状態でシフトCLKを2つ出力し、次いで、選択信号Dを供給した状態でシフトCLKを1つ出力する。これらの一連のシフトにより、カウンタ1001のカウント値CNTは1行上、2列右の画素のカウント値に置き換わる。
時刻t1310でタイミング制御回路906は、撮影期間(露光期間)を終了させるため、ENをLレベルとして、カウンタ1001のカウント動作を停止させる。
時刻t1311以降、タイミング制御回路906はOUT_1~OUT_nを順次Hレベルとする。これにより、OUT_nがHレベルになったn行目の画素901のそれぞれから、カウンタ1001のカウント値が画素信号として垂直信号線を通じて読み出し回路903に順次読み出される。読み出された画素信号は信号処理回路905を経て撮像素子900の外部へと出力される。
時刻t1312で、有効画素領域1100の全ての画素901の画素信号が撮像素子900より出力されると、撮像素子900の1フレームの画像取得が終了する。
撮像素子900は、時刻t1302~t1310の期間に入射したフォトンをカウントして画素信号として出力する。厳密には、ブレ補正制御(シフト駆動)のための期間(時刻t1306~t1307、および時刻t1308~t1309)に入射したフォトンをカウントしていない、これらの期間はいずれも露光期間に比べて非常に短いので、画像への影響は無視できる。
本実施形態によれば、単一フォトンの入射を検出が可能な受光素子と、入射したフォトンの数をカウントするカウンタとを有する画素が配列された画素部において、各カウンタの保持する値を全体的に移動(シフト)可能な構成とした。そして、撮像素子の振れに応じたシフト方向およびシフト量に基づいて、カウンタの値をシフトさせることにより、振れによる像ブレを補正した画像を得ることができる。本実施形態の構成によっても、画像を記憶するためのメモリを必要とすることなく、電子的なブレ補正を実現できる。
また、本実施形態においてもデジタル値を得るためのA/D変換が不要であるため、A/D変換の量子化誤差に起因するノイズが発生しない。さらに、本実施形態では、抑制可能な最大ブレ量にかかわらず、上下左右4方向に隣接する画素との配線があればよいため、第1の実施形態よりも配線量を削減することができる。
なお、本実施形態では、ブレ検出機能を撮像素子に持たせた構成について説明したが、第1の実施形態で説明したように、撮像装置が有するブレ検出部104が出力するブレ検出信号に基づいて撮像素子のブレを検出するようにしてもよい。また、第1の実施形態の構成において、第2の実施形態のように、ブレ検出機能を撮像素子に持たせる構成としてもよい。
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
100、900…撮像素子、103…制御部、200、901…画素、201、902…画素部、300、1000…受光素子、302、1001…カウンタ、203、903…読み出し回路、204、905…信号処理回路、205、906…タイミング制御回路

Claims (11)

  1. 複数の画素が配置された撮像素子であって、
    前記複数の画素のそれぞれが、
    単一フォトンの入射を検出可能な受光素子と、
    信号に含まれるパルスをカウントするカウンタと、
    を備え、
    前記撮像素子はさらに、
    検出されたブレに基づいて、前記カウンタに供給する受光素子の信号を切り替えるか、前記カウンタのカウント値を、他の画素が有するカウンタのカウント値に置き換える制御手段を有する、ことを特徴とする撮像素子。
  2. 前記制御手段は、前記検出されたブレに基づいて、前記カウンタに供給する信号を、該カウンタが設けられた画素の受光素子の出力信号と、他の複数の画素が有する受光素子の出力信号とのうちの1つに切り替える、ことを特徴とする請求項1に記載の撮像素子。
  3. 前記制御手段は、前記検出されたブレによる被写体像の移動量が、前記複数の画素の配置間隔に等しくなった際に、前記切り替えを行うことを特徴とする請求項2に記載の撮像素子。
  4. 前記他の複数の画素が、水平方向、垂直方向、斜め45度方向のそれぞれで隣接する画素であることを特徴とする請求項2または3に記載の撮像素子。
  5. 前記制御手段は、前記カウンタのカウンタ値を、前記検出されたブレに基づく方向および量に応じてシフトさせることにより、該カウンタのカウンタ値を、他の画素が有するカウンタのカウンタ値に置き換える、ことを特徴とする請求項1に記載の撮像素子。
  6. 前記制御手段は、前記シフトを水平方向および垂直方向に行うことを特徴とする請求項5に記載の撮像素子。
  7. 前記制御手段は、外部から供給される信号に基づいて前記ブレを検出することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の撮像素子。
  8. 前記外部から供給される信号が、加速度センサの出力信号であることを特徴とする請求項7に記載の撮像素子。
  9. 前記複数の画素のうち、予め定められた領域の画素が有するカウンタからカウント値を周期的に読み出す読み出し手段をさらに有し、
    前記制御手段は、前記読み出し手段が読み出したカウント値に基づいて前記ブレを検出することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の撮像素子。
  10. 前記制御手段は、異なる時刻に読み出されたカウント値の差分に基づいて前記ブレを検出することを特徴とする請求項9に記載の撮像素子。
  11. 請求項1から10のいずれか1項に記載の撮像素子を有することを特徴とする電子機器。
JP2018051517A 2018-03-19 2018-03-19 撮像素子およびそれを有する電子機器 Active JP7007965B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018051517A JP7007965B2 (ja) 2018-03-19 2018-03-19 撮像素子およびそれを有する電子機器
US16/354,933 US10819908B2 (en) 2018-03-19 2019-03-15 Image sensor and electronic device having the same

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018051517A JP7007965B2 (ja) 2018-03-19 2018-03-19 撮像素子およびそれを有する電子機器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019165324A JP2019165324A (ja) 2019-09-26
JP7007965B2 true JP7007965B2 (ja) 2022-01-25

Family

ID=67904298

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018051517A Active JP7007965B2 (ja) 2018-03-19 2018-03-19 撮像素子およびそれを有する電子機器

Country Status (2)

Country Link
US (1) US10819908B2 (ja)
JP (1) JP7007965B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7379119B2 (ja) 2019-11-28 2023-11-14 キヤノン株式会社 光電変換装置、光電変換システム、移動体、光電変換装置の検査方法
WO2024090075A1 (ja) * 2022-10-28 2024-05-02 ソニーグループ株式会社 情報処理装置、情報処理方法およびプログラム

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002135659A (ja) 2000-10-27 2002-05-10 Nikon Corp 撮像装置
JP2006270657A (ja) 2005-03-25 2006-10-05 Casio Comput Co Ltd 撮像装置、及び固体撮像素子、固体撮像素子の駆動方法
JP2007189472A (ja) 2006-01-13 2007-07-26 Hitachi Ltd 撮像装置および撮像素子
WO2016042734A1 (ja) 2014-09-19 2016-03-24 パナソニックIpマネジメント株式会社 固体撮像装置

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6630950B1 (en) * 1998-03-19 2003-10-07 Canon Kabushiki Kaisha Apparatus for improving image vibration suppression
US7016550B2 (en) * 2002-04-19 2006-03-21 Lockheed Martin Corporation Scene-based non-uniformity offset correction for staring arrays
KR100721543B1 (ko) * 2005-10-11 2007-05-23 (주) 넥스트칩 통계적 정보를 이용하여 노이즈를 제거하는 영상 처리 방법및 시스템
JP5168319B2 (ja) 2010-05-26 2013-03-21 ソニー株式会社 固体撮像装置および固体撮像装置の駆動方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002135659A (ja) 2000-10-27 2002-05-10 Nikon Corp 撮像装置
JP2006270657A (ja) 2005-03-25 2006-10-05 Casio Comput Co Ltd 撮像装置、及び固体撮像素子、固体撮像素子の駆動方法
JP2007189472A (ja) 2006-01-13 2007-07-26 Hitachi Ltd 撮像装置および撮像素子
WO2016042734A1 (ja) 2014-09-19 2016-03-24 パナソニックIpマネジメント株式会社 固体撮像装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019165324A (ja) 2019-09-26
US10819908B2 (en) 2020-10-27
US20190289213A1 (en) 2019-09-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6127869B2 (ja) 固体撮像素子及びその駆動方法、並びに電子機器
KR102261981B1 (ko) 고체 촬상 장치 및 그 구동 방법, 및 전자 기기
US7340160B2 (en) Imaging apparatus
US9247126B2 (en) Image pickup device and focus detection apparatus
JP2006352843A (ja) 撮像装置及び制御方法
JP2014160930A (ja) 固体撮像素子およびその駆動方法、並びに電子機器
KR20150000072A (ko) 이미지 생성 장치 및 이미지 생성 방법
CN109997352B (zh) 摄像装置、相机以及摄像方法
JP2002135659A (ja) 撮像装置
JP7007965B2 (ja) 撮像素子およびそれを有する電子機器
JP2019197985A (ja) 撮像装置及び撮像装置の制御方法
US8853607B2 (en) Solid-state image pickup apparatus and image pickup system
JP6992753B2 (ja) 撮像制御装置および撮像制御方法、並びに撮像素子
US20160337606A1 (en) Imaging apparatus and imaging system
JP6884590B2 (ja) 撮像装置、撮像装置の制御方法、およびプログラム
JP2021090134A (ja) 撮像装置およびその制御方法
TW201507482A (zh) 固體攝像元件及其驅動方法與電子機器
JP6261334B2 (ja) 画像処理装置、その制御方法、および制御プログラム、並びに撮像装置
JP7271131B2 (ja) 撮像装置および撮像装置の制御方法
JP2013197697A (ja) 固体撮像装置及び電子機器
JP6590055B2 (ja) 撮像装置
WO2023042246A1 (ja) 撮像素子、及び電子機器
JP4569342B2 (ja) 撮像装置
JP6470589B2 (ja) 撮像装置およびその制御方法、プログラム、並びに記憶媒体
WO2018124044A1 (ja) 撮像素子、撮像装置、カメラ、及び撮像方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20210103

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210113

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210317

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20211129

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20211210

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220107