JP7005629B2 - Tnap阻害活性を有するスルホンアミド化合物 - Google Patents

Tnap阻害活性を有するスルホンアミド化合物 Download PDF

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Description

発明の詳細な説明
[関連出願の相互参照]
本出願は、2016年12月23日に出願された米国特許出願第62/438,722号の利益を主張するものであり、その全体が参照によって明示的にここに組み込まれる。
[発明の分野]
本発明は、優れた組織非特異型アルカリホスファターゼ(tissue non-specific alkaline phosphatase、以下、TNAPと称す)阻害活性を有する新規なスルホンアミド化合物又はその薬理学上許容される塩に関する。
本発明はまた、上記化合物又はその薬理学上許容される塩を有効成分として含む、弾性線維性仮性黄色腫(PXE)、乳児全身性動脈石灰化(GACI)、頭蓋骨幹端異形成症(CMD)、黄色靭帯骨化症(OYL)、黄色靭帯石灰化症、CD73欠損性動脈石灰化(ACDC)、関節と動脈の石灰化(CALJA)、変形性関節症、骨関節炎、関節強直症、特発性乳児動脈石灰化(IIAC)、強直性脊椎炎(AS)、腫瘍性石灰沈着症(TC)、進行性骨異形成(POH)、Keutel症候群、慢性腎不全(糸球体腎炎、IgA腎症、高血圧性腎症及び糖尿病性腎症を含む)と二次性副甲状腺過形成に伴う血管石灰化、転移性石灰化、カルシフィラキシス、石灰沈着性頚長筋炎、進行性骨化性線維異形成症(FOP)、石灰化性大動脈弁狭窄症、石灰化性心膜炎、アテローム硬化性血管石灰化、尿毒症性細小動脈石灰化症(CUA)、川崎病、肥満性及び加齢性石灰化、脛骨動脈石灰化、骨転移、人工装具関連性石灰化、骨ページェット病、特発性基底核石灰化症(IBGC)、異所性骨化(HO)、石灰化大動脈弁疾患(大動脈弁狭窄症)、石灰性腱炎、後縦靱帯骨化症(OPLL)、前縦靱帯骨化症(OALL)、広汎性特発性骨増殖症(DISH)、半月板石灰化、或いは腹膜石灰化の治療薬及び/又は予防薬(治療薬が好ましい)に関する。
更に、本発明は、上記化合物又はその薬理学上許容される塩を有効成分として含む上記疾患の治療又は予防のための組成物、上記疾患の処置又は予防のための医薬を製造するための上記化合物又はその薬理学上許容される塩の使用、及び上記化合物又はその薬理学上許容される塩の薬理的な有効量を哺乳動物(ヒトが好ましい)に投与することを含む上記疾患の処置又は予防のための方法に関する。
[関連技術の説明]
in vivoにおける石灰化は、骨芽細胞と破骨細胞の活性化バランス、血漿中リン及びカルシウム濃度、及びそれらの濃度の恒常性を維持するために分泌される副甲状腺ホルモン又はビタミンDによって厳密に調節されている(非特許文献1)。異所性石灰化は、例えば、弾性線維性仮性黄色腫(PXE)、乳児全身性動脈石灰化(GACI)、頭蓋骨幹端異形成症(CMD)、黄色靭帯骨化症(OYL)、黄色靭帯石灰化症、CD73欠損性動脈石灰化(ACDC)、関節と動脈の石灰化(CALJA)、変形性関節症、骨関節炎、関節強直症、特発性乳児動脈石灰化(IIAC)、強直性脊椎炎(AS)、腫瘍性石灰沈着症(TC)、進行性骨異形成(POH)、Keutel症候群、慢性腎不全(糸球体腎炎、IgA腎症、高血圧性腎症及び糖尿病性腎症を含む)と二次性副甲状腺過形成に伴う血管石灰化、転移性石灰化、カルシフィラキシス、石灰沈着性頚長筋炎、進行性骨化性線維異形成症(FOP)、石灰化性大動脈弁狭窄症、石灰化性心膜炎、アテローム硬化性血管石灰化、尿毒症性細小動脈石灰化症(CUA)、川崎病、肥満性及び加齢性石灰化、脛骨動脈石灰化、骨転移、人工装具関連性石灰化、骨ページェット病、特発性基底核石灰化症(IBGC)、異所性骨化(HO)、石灰化大動脈弁疾患(大動脈弁狭窄症)、石灰性腱炎、後縦靱帯骨化症(OPLL)、前縦靱帯骨化症(OALL)、広汎性特発性骨増殖症(DISH)、半月板石灰化、及び腹膜石灰化などの疾患で認められる。これらの病態では、上記調節機構が破綻することで本来起こるべきではない組織(血管、軟部組織など)に石灰化が起こり、活動制限による著しい生活の質(QOL)の低下及び心血管系リスクの増大をもたらすことが知られている(非特許文献2及び非特許文献3)。異所性石灰化には有効な治療薬が存在しない。そのため、アンメットメディカルニーズが非常に高い疾患であると言える(非特許文献4)。
TNAPは、アルカリホスファターゼの1種で、膜型及び分泌型が存在する。TNAPは骨、肝、及び腎臓に発現するが、軟骨細胞及び骨芽細胞の基質小胞での発現が特に高い。この酵素は内在性石灰化抑制因子であるピロリン酸の分解を介してin vivoでの石灰化において重要な役割を担っていることが知られている(非特許文献5)。異所性石灰化の病変部位でのTNAPの発現量増大又は活性上昇の報告が多数存在することや、ヒトTNAPを過剰発現させたマウスにおいても異所性石灰化が起こることから、異所性石灰化におけるTNAPの重要性が示唆されている(非特許文献6及び非特許文献7)。したがって、TNAPを阻害することは、血中及び組織中ピロリン酸濃度を上昇させ、異所性石灰化を抑制すると考えられる(非特許文献8)。
TNAP阻害活性を有するいくつかの化合物が知られている(例えば、特許文献1及び2及び、非特許文献9~12を参照)。その中で、一部共通する骨格を有する化合物が開示されているが、ピリジン環に7員環が縮合した化合物は未だ開示されていない。
国際公開第2009/017863号(PCT/US2008/063106) 国際公開第2013/126608号(米国特許出願公開第2015-0011551号)
J.Bone Miner Res、2006年、第24巻、176~181頁 Clin.Kidery.J.、2014年、第7巻、167~173頁 Eur.Heart.J.、2014年、第35巻、1515~1525頁。 Int.J.Nephrol.Renovasc.Dis.、2014年、第7巻、161~168頁 J.Histochem.Cytochem.、2002年、第50巻、333~340頁 J.Am.Soc.Nephrol.、2004年、第15巻、1392~1401頁 J.Bone Miner Res、2013年、第7巻、1587~1598頁 J.Bone Miner Res、2007年、第22巻、1700~1710頁 Bioorg.Med.Chem.Lett.、2009年、第19巻、222~225頁 J.Med.Chem.、2009年、第52巻、6919~6925頁 Bioorg.Med.Chem.、2013年、第21巻、7981~7987頁 J.Bone Miner Res、2015年、第30巻、824~836頁)
本発明者等は、鋭意研究を重ねた結果、後記式(I)で表される化合物がその特異的な化学構造に基づいて優れたTNAP阻害活性を有し、医薬としての物理化学的な特性(例えば、安定性)においても優れた性質を有しており、異所性石灰化に関連する病態又は疾患の予防薬又は治療薬として安全で、有用な医薬となることを見出し、これらの知見に基づいて本発明を完成した。
具体的には、本発明の化合物は、TNAP阻害活性、溶解性、細胞膜透過性、経口吸収性、血中濃度、代謝安定性、組織移行性、バイオアベイラビリティー(bioavailability;以下BAとも呼ぶ)、in vitro活性、in vivo活性、ex vivo活性、薬効発現の早さ、薬効の持続性、物理的安定性、薬物相互作用、安全性(例えば、心毒性又は肝毒性)等の点で優れた性質を有し、医薬[特に、弾性線維性仮性黄色腫(PXE)、乳児全身性動脈石灰化(GACI)、頭蓋骨幹端異形成症(CMD)、黄色靭帯骨化症(OYL)、黄色靭帯石灰化症、CD73欠損性動脈石灰化(ACDC)、関節と動脈の石灰化(CALJA)、変形性関節症、骨関節炎、関節強直症、特発性乳児動脈石灰化(IIAC)、強直性脊椎炎(AS)、腫瘍性石灰沈着症(TC)、進行性骨異形成(POH)、Keutel症候群、慢性腎不全(糸球体腎炎、IgA腎症、高血圧性腎症及び糖尿病性腎症を含む)と二次性副甲状腺過形成に伴う血管石灰化、転移性石灰化、カルシフィラキシス、石灰沈着性頚長筋炎、進行性骨化性線維異形成症(FOP)、石灰化性大動脈弁狭窄症、石灰化性心膜炎、アテローム硬化性血管石灰化、尿毒症性細小動脈石灰化症(CUA)、川崎病、肥満性及び加齢性石灰化、脛骨動脈石灰化、骨転移、人工装具関連性石灰化、骨ページェット病、特発性基底核石灰化症(IBGC)、異所性骨化(HO)、石灰化大動脈弁疾患(大動脈弁狭窄症)、石灰性腱炎、後縦靱帯骨化症(OPLL)、前縦靱帯骨化症(OALL)、広汎性特発性骨増殖症(DISH)、半月板石灰化、又は腹膜石灰化の治療又は予防(治療が好ましい)のための医薬]として有用である。
本発明は、以下を提供する:
(1)式(I):
Figure 0007005629000001

[式中、
Xは、-CH=、-C(-R)=、又は-N=を表し、
各置換基Rは、同一又は異なってもよく、
C1~6アルキル基(該アルキル基は、置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1~3つの基で置換されていてもよい)、
C1~6アルコキシ基(該アルコキシ基は、置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1~3つの基で置換されていてもよい)、
ハロゲノ基、
C6~10アリール基(該アリール基は、置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい)、
窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1~4個のヘテロ原子を含有する3~10員ヘテロシクリル基(該ヘテロシクリル基は、置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい)、
ヒドロキシ基、
アミノ基(該アミノ基は、それぞれが置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1~3つの基で置換されていてもよい同一又は異なったC1~6アルキル基であってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい)、
カルボキシル基、
C1~6アルコキシカルボニル基(該アルコキシカルボニル基は、置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1~3つの基で置換されていてもよい)、
アミノカルボニル基(該アミノカルボニル基は、それぞれが置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1~3つの基で置換されていてもよい同一又は異なったC1~6アルキル基であってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい)、又は
シアノ基
をそれぞれ表してもよく、
mは1~4から選択される整数を表し、
Aは、式(IIa)~(IIh)
Figure 0007005629000002

のうちの1つで表され、
Yは-CH-、-CH(-R8g)-、-O-、又は-N(-R8g)-を表し、
Zは-CH-、-CH(-R8h)-、-O-、又は-N(-R8h)-を表し、
及びRは同じ又は異なり、
水素原子、
C1~6アルキル基(該アルキル基は、以下の置換基から選択される同一又は異なってもよい1~3つの基で置換されていてもよい:
ヒドロキシ基、
置換基群Aから選択される1つの基で置換されていてもよいC1~6アルコキシ基、
置換基群Aから選択される1つの基で置換されていてもよいC3~8シクロアルキル基、
置換基群Aから選択される1又は2つの基で置換されていてもよいC6~10アリール基、
窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1~4個のヘテロ原子を含有し、置換基群Aから選択される1又は2つの基で置換されていてもよい3~10員ヘテロシクリル基、
カルボキシル基、
C1~6アルキルカルボニル基、
C1~6アルコキシカルボニル基、
同一又は異なったC1~6アルキル基であってもよい1又は2つの基で置換されていてもよいアミノ基、
同一又は異なったC1~6アルキル基であってもよい1又は2つの基で置換されていてもよいアミノカルボニル基、
窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1又は2個のヘテロ原子を含有する4~7員飽和ヘテロシクリルカルボニル基、
同一又は異なったC1~6アルキル基であってもよい1又は2つの基で置換されていてもよいアミノカルボニルオキシ基、
窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1又は2個のヘテロ原子を含有する4~7員飽和ヘテロシクリルカルボニルオキシ基、
ハロゲノ基、並びに
シアノ基)、
C6~10アリール基(該アリール基は、以下の置換基から選択される同一又は異なってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい:
ヒドロキシ基、
同一又は異なったハロゲノ基であってもよい1~3つの基で置換されていてもよいC1~6アルコキシ基、
置換基群Aから選択される1つの基で置換されていてもよいC1~6アルキル基、
置換基群Aから選択される1つの基で置換されていてもよいC3~8シクロアルキル基、
置換基群Aから選択される1つの基で置換されていてもよいC6~10アリール基、
窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1~4個のヘテロ原子を含有し、置換基群Aから選択される1つの基で置換されていてもよい3~10員ヘテロシクリル基、
同一又は異なったC1~6アルキル基であってもよい1又は2つの基で置換されていてもよいアミノ基、
カルボキシル基、
C1~6アルキルカルボニル基、
C1~6アルコキシカルボニル基、
同一又は異なったC1~6アルキル基であってもよい1又は2つの基で置換されていてもよいアミノカルボニル基、
窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1又は2個のヘテロ原子を含有する4~7員飽和ヘテロシクリルカルボニル基、
同一又は異なったC1~6アルキル基であってもよい1又は2つの基で置換されていてもよいアミノカルボニルオキシ基、
窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1又は2個のヘテロ原子を含有する4~7員飽和ヘテロシクリルカルボニルオキシ基、
ハロゲノ基、並びに
シアノ基)、
窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一若しくは異なってもよい1~4個のヘテロ原子を含有する3~10員ヘテロシクリル基(該ヘテロシクリル基は、以下の置換基から選択される同一又は異なってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい:
ヒドロキシ基、
同一又は異なったハロゲノ基であってもよい1~3つの基で置換されていてもよいC1~6アルコキシ基、
置換基群Aから選択される1つの基で置換されていてもよいC1~6アルキル基、
置換基群Aから選択される1つの基で置換されていてもよいC3~8シクロアルキル基、
置換基群Aから選択される1つの基で置換されていてもよいC6~10アリール基、
窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1~4個のヘテロ原子を含有し、置換基群Aから選択される1つの基で置換されていてもよい3~10員ヘテロシクリル基、
同一又は異なったC1~6アルキル基であってもよい1又は2つの基で置換されていてもよいアミノ基、
カルボキシル基、
C1~6アルキルカルボニル基、
C1~6アルコキシカルボニル基、
同一又は異なったC1~6アルキル基であってもよい1又は2つの基で置換されていてもよいアミノカルボニル基、
窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1又は2個のヘテロ原子を含有する4~7員飽和ヘテロシクリルカルボニル基、
同一又は異なったC1~6アルキル基であってもよい1又は2つの基で置換されていてもよいアミノカルボニルオキシ基、
窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1又は2個のヘテロ原子を含有する4~7員飽和ヘテロシクリルカルボニルオキシ基、
ハロゲノ基、並びに
シアノ基)、
C1~6アルキルカルボニル基(該アルキルカルボニル基は、置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1~3つの基で置換されていてもよい)、
C6~10アリールカルボニル基(該アリールカルボニル基は、置換基群A及びC1~6ハロゲノアルキル基から選択される同一又は異なってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい基)、
窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一若しくは異なってもよい1~4個のヘテロ原子を含有する3~10員ヘテロシクリルカルボニル基(該ヘテロシクリルカルボニル基は、置換基群A及びC1~6ハロゲノアルキル基から選択される同一又は異なってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい)、
カルボキシル基、
C1~6アルコキシカルボニル基(該アルコキシカルボニル基は、置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1~3つの基で置換されていてもよい)、
アミノカルボニル基(該アミノカルボニル基は、それぞれが置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1~3つの基で置換されていてもよい同一又は異なったC1~6アルキル基であってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい)、
C6~10アリールアミノカルボニル基(該アリールアミノカルボニル基は、置換基群A及びC1~6ハロゲノアルキル基から選択される同一又は異なってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい)、
窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一若しくは異なってもよい1若しくは2個のヘテロ原子を含有する4~7員飽和ヘテロシクリルカルボニル基(該ヘテロシクリルカルボニル基は、置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1~3つの基で置換されていてもよい)、又は
窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一若しくは異なってもよい1~4個のヘテロ原子を含有する3~10員ヘテロシクリルアミノカルボニル基(該ヘテロシクリルアミノカルボニル基は、置換基群A及びC1~6ハロゲノアルキル基から選択される同一又は異なってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい)を
それぞれ表すか、
或いは
及びRのC1~6アルキル基は、互いに結合していてもよく、3~6員飽和炭素環を形成するか、又は1個の窒素若しくは酸素原子を介して4~6員飽和複素環を形成し(該4~6員飽和複素環の1個の窒素原子は、水素原子、C1~6アルキル基、C1~6アルキルカルボニル基、C1~6アルコキシカルボニル基で置き換えられていてもよい)、
及びRは、同じ又は異なり、
水素原子、
C1~6アルキル基(該アルキル基は、置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1~3つの基で置換されていてもよい)、
C6~10アリール基(該アリール基は、置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい)、又は
窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一若しくは異なってもよい1~4個のヘテロ原子を含有する3~10員ヘテロシクリル基(該ヘテロシクリル基は、置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい)を
それぞれ表し、
は、
水素原子、
C1~6アルキル基(Rはピリジニル環の炭素置換基であり、窒素置換基ではない)又は
ヒドロキシ基
を表し、
各置換基R7a~R7eは同一又は異なってもよく、
水素原子、
C1~6アルキル基(該アルキル基は、置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1~3つの基で置換されていてもよい)、
C6~10アリール基(該アリール基は、置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい)、
窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一若しくは異なってもよい1~4個のヘテロ原子を含有する3~10員ヘテロシクリル基(該ヘテロシクリル基は、置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい)、又は
ヒドロキシ基を
それぞれ表してもよく、
各置換基R8f~R8hは、同一又は異なってもよく、
水素原子、
C1~6アルキル基(該アルキル基は、置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1~3つの基で置換されていてもよい)、
C3~8シクロアルキル基(該シクロアルキル基は、置換基Aから選択される1つの基で置換されていてもよい)、
C6~10アリール基(該アリール基は、置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい)、
窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一若しくは異なってもよい1~4個のヘテロ原子を含有する3~10員ヘテロシクリル基(該ヘテロシクリル基は、置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい)、
ヒドロキシ基、
C1~6アルコキシ基(該アルコキシ基は、置換基群Aから選択される1つの基で置換されていてもよい)、
C3~8シクロアルキルオキシ基(該シクロアルキルオキシ基は、置換基群Aから選択される1つの基で置換されていてもよい)、
C6~10アリールオキシ基(該C6~10アリールオキシ基は、置換基群Aから選択される1又は2つの基で置換されていてもよい)、
カルボキシル基、
C1~6アルキルカルボニル基(該アルキルカルボニル基は、置換基群Aから選択される1又は2つの基で置換されていてもよい)、
C1~6アルコキシカルボニル基(該アルコキシカルボニル基は、置換基群Aから選択される1又は2つの基で置換されていてもよい)、
アミノカルボニル基(該アミノカルボニル基は、同一又は異なったC1~6アルキル基であってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい)、
窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一若しくは異なってもよい1又は2個のヘテロ原子を含有する4~7員飽和ヘテロシクリルカルボニル基、
C1~6アルキルカルボニルオキシ基(該アルキルカルボニルオキシ基は、1~3つのハロゲノ基で置換されていてもよい)、
アミノカルボニルオキシ基(該アミノカルボニルオキシ基は、同一又は異なったC1~6アルキル基であってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい)、
窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一若しくは異なってもよい1又は2個のヘテロ原子を含有する4~7員飽和ヘテロシクリルカルボニルオキシ基、
アミノ基(該アミノ基は、以下の置換基から選択される同一又は異なってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい:
置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1~3つの基で置換されていてもよいC1~6アルキル基、
置換基群Aから選択される1つの基で置換されていてもよいC3~8シクロアルキル基、
置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1又は2つの基で置換されていてもよいC6~10アリール基、
窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1~4個のヘテロ原子を含有し、置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい3~10員ヘテロシクリル基、
置換基群Aから選択される1又は2つの基で置換されていてもよいC1~6アルコキシカルボニル基、
同一又は異なったC1~6アルキル基であってもよい1又は2つの基で置換されていてもよいアミノカルボニル基)、
ハロゲノ基、又は
シアノ基
をそれぞれ表してもよく、
nは、1~4から選択される整数を表し、
上記置換基群は、
: ヒドロキシ基、
C1~6アルコキシ基、
C3~8シクロアルキル基、
C6~10アリール基、
窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1~4個のヘテロ原子を含有する3~10員ヘテロシクリル基、
カルボキシル基、
C1~6アルコキシカルボニル基、
アミノカルボニル基(該アミノカルボニル基は、同一又は異なったC1~6アルキル基であってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい)、
アミノ基(該アミノ基は、同一又は異なったC1~6アルキル基であってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい)、
ハロゲノ基、並びに
シアノ基;
: ヒドロキシ基、
C1~6アルコキシ基、
アミノ基(該アミノ基は、同一又は異なったC1~6アルキル基であってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい)、
ハロゲノ基、及び
シアノ基;
: C1~6アルキル基、
C1~6アルコキシ基、
カルボキシル基、
C3~8シクロアルキル基、
C6~10アリール基、
窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1~4個のヘテロ原子を含有する3~10員ヘテロシクリル基、
カルボキシル基、
C1~6アルコキシカルボニル基、
アミノカルボニル基(該アミノカルボニル基は、同一又は異なったC1~6アルキル基であってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい)、
ハロゲノ基、並びに
シアノ基;
: C6~10アリール基、
窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1~4個のヘテロ原子を含有する3~10員ヘテロシクリル基、並びに
ハロゲノ基;
: ヒドロキシ基、
C1~6アルキル基(該アルキル基は、1~3つのハロゲノ基で置換されていてもよい)、
C1~6アルコキシ基(該アルコキシ基は、1~3つのハロゲノ基で置換されていてもよい)、
ハロゲノ基、
アミノ基、及び
シアノ基;
: ヒドロキシ基、
C1~6アルコキシ基、
アミノ基、
ハロゲノ基、及び
シアノ基;
: ヒドロキシ基、
C1~6アルコキシ基、
C3~8シクロアルキル基、
C6~10アリール基、
窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1~4個のヘテロ原子を含有する3~10員ヘテロシクリル基、
アミノ基(該アミノ基は、同一又は異なったC1~6アルキル基であってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい)、
ハロゲノ基、並びに
シアノ基;
: C1~6アルコキシ基、
C3~8シクロアルキル基、
C6~10アリール基、
窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1~4個のヘテロ原子を含有する3~10員ヘテロシクリル基、
ハロゲノ基、並びに
シアノ基、
: ヒドロキシ基、
C1~6アルキル基(該アルキル基は、1~3つのハロゲノ基で置換されていてもよい)、
C1~6アルコキシ基(該アルコキシ基は、1~3つのハロゲノ基で置換されていてもよい)、
カルボキシル基、
C1~6アルコキシカルボニル基、
アミノカルボニル基(該アミノカルボニル基は、同一又は異なったC1~6アルキル基であってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい)、
アミノ基(該アミノ基は、同一又は異なったC1~6アルキル基であってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい)、
ハロゲノ基、及び
シアノ基を表す]
で表される化合物又はその薬理学上許容される塩;
(2)式(I):
Figure 0007005629000003

[式中
Xは-CH=又は-N=を表し、
各置換基Rは、同一又は異なってもよく、C1~6アルコキシ基又はハロゲノ基を表してもよく、
mは1~2から選択される整数を表し、
Aは、式(IIIa)~(IIId)
Figure 0007005629000004

のうちの1つで表され、
及びRは同じ又は異なり、水素原子又はC1~6アルキル基をそれぞれ表し、
各置換基R7a~R7dは同一又は異なってもよく、水素原子又はC1~6アルコキシ基をそれぞれ表してもよい]
で表される化合物又はその薬理学上許容される塩;
(3)Aが式(IIId)
Figure 0007005629000005

である、上記2に記載の化合物又はその薬理学上許容される塩;
(4)各置換基Rが同一又は異なってもよく、エトキシ基又はフルオロ基を表してもよい、上記2若しくは3に記載の化合物又はその薬理学上許容される塩;
(5)R及びRが同じ又は異なり、水素原子又はメチル基をそれぞれ表す、上記2~4に記載の化合物又はその薬理学上許容される塩;
(6)R7dが水素原子である、上記2~5に記載の化合物、又はその薬理学上許容される塩;
(7)5-クロロ-N-(5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イル)-2-メトキシベンゼンスルホンアミド、
2-エトキシ-5-フルオロ-N-[(5S)-5-メチル-5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イル]ベンゼンスルホンアミド、
5-クロロ-2-メトキシ-N-[(5S)-5-メチル-5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イル]ピリジン-3-スルホンアミド、又はその薬理学上許容される塩;
(8)5-クロロ-2-メトキシ-N-(3-メチル-5,6-ジヒドロピリド[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-d][1,4]オキサゼピン-10-イル)ベンゼンスルホンアミド、
5-クロロ-N-(3-エチル-5,6-ジヒドロピリド[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-d][1,4]オキサゼピン-10-イル)-2-メトキシベンゼンスルホンアミド、又はその薬理学上許容される塩;
(9)N-(5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イル)-2-エトキシ-5-フルオロピリジン-3-スルホンアミド、又はその薬理学上許容される塩;
(10)N-(5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イル)-2-エトキシ-5-フルオロベンゼンスルホンアミド、又はその薬理学上許容される塩;
(11)2-エトキシ-5-フルオロ-N-[(5S)-5-メチル-5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イル]ピリジン-3-スルホンアミド、又はその薬理学上許容される塩;
(12)5-クロロ-N-[(8S,9aR)-8-ヒドロキシ-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-3-イル]-2-(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホンアミド、又はその薬理学上許容される塩;
(13)5-クロロ-N-[(8R,9aR)-8-ヒドロキシ-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-3-イル]-2-(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホンアミド、又はその薬理学上許容される塩;
(14)薬理学上許容される塩がナトリウム塩である、上記1~13に記載の化合物;
(15)薬理学上許容される塩がカリウム塩である、上記1~13に記載の化合物;
(16)上記1~13に記載の化合物、又はその薬理学上許容される塩を有効成分として含む医薬組成物;
(17)異所性石灰化、弾性線維性仮性黄色腫(PXE)、乳児全身性動脈石灰化(GACI)、関節と動脈の石灰化(CALJA)、CKD/ESRDにおける血管石灰化、カルシフィラキシス、後縦靱帯骨化症(OPLL)、黄色靭帯骨化症(OYLL)、又は大動脈狭窄症の治療又は予防のための、上記16に記載の医薬組成物;
(18)上記1~13に記載の化合物、又はその薬理学上許容される塩を有効成分として含むTNAP阻害剤;
(19)医薬組成物を製造するための、上記1~13に記載の化合物、又はその薬理学上許容される塩の使用;
(20)異所性石灰化、弾性線維性仮性黄色腫(PXE)、乳児全身性動脈石灰化(GACI)、関節と動脈の石灰化(CALJA)、CKD/ESRDにおける血管石灰化、カルシフィラキシス、後縦靱帯骨化症(OPLL)、黄色靭帯骨化症(OYLL)、及び大動脈狭窄症からなる群から選択される疾患又は状態の治療又は予防のための方法であって、上記1~13に記載の化合物、又はその薬理学上許容される塩の治療有効量を、それを必要とする対象に投与することを含む方法;
(21)疾患又は状態が弾性線維性仮性黄色腫(PXE)である、上記20に記載の方法;
(22)対象中のTNAPを阻害するための方法であって、上記1~13に記載の化合物、又はその薬理学上許容される塩の有効量を対象に投与することを含む方法;
(23)対象がヒトである、上記20~22に記載の方法;
(24)異所性石灰化、弾性線維性仮性黄色腫(PXE)、乳児全身性動脈石灰化(GACI)、関節と動脈の石灰化(CALJA)、CKD/ESRDにおける血管石灰化、カルシフィラキシス、後縦靱帯骨化症(OPLL)、黄色靭帯骨化症(OYLL)、及び大動脈狭窄症からなる群から選択される疾患又は状態の治療における使用のための、上記1~13に記載の化合物、又はその薬理学上許容される塩;
(25)弾性線維性仮性黄色腫(PXE)の治療における使用のための、上記1~13に記載の化合物、又はその薬理学上許容される塩;並びに
(26)式(I):
Figure 0007005629000006

[式中、
Xは-CH=、-C(-R)=、又は-N=を表し、
各置換基Rは、同一又は異なってもよく、
C1~6アルキル基(該アルキル基は、置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1~3つの基で置換されていてもよい)、
C1~6アルコキシ基(該アルコキシ基は、置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1~3つの基で置換されていてもよい)、
ハロゲノ基、
C6~10アリール基(該アリール基は、置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい)、
窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一若しくは異なってもよい1~4個のヘテロ原子を含有する3~10員ヘテロシクリル基(該ヘテロシクリル基は、置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい)、
ヒドロキシ基、
アミノ基(該アミノ基は、それぞれが置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1~3つの基で置換されていてもよい同一又は異なったC1~6アルキル基であってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい)、
カルボキシル基、
C1~6アルコキシカルボニル基(該アルコキシカルボニル基は、置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1~3つの基で置換されていてもよい)、
アミノカルボニル基(該アミノカルボニル基は、それぞれが置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1~3つの基で置換されていてもよい同一又は異なったC1~6アルキル基であってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい)、又は
シアノ基
をそれぞれ表してもよく、
mは1~4から選択される整数を表し、
Aは式(IIa)~(IIe)
Figure 0007005629000007

のうちの1つで表され、
及びRは同じ又は異なり、
水素原子、
C1~6アルキル基(該アルキル基は、以下の置換基から選択される同一又は異なってもよい1~3つの基で置換されていてもよい:
ヒドロキシ基、
置換基群Aから選択される1つの基で置換されていてもよいC1~6アルコキシ基、
置換基群Aから選択される1つの基で置換されていてもよいC3~8シクロアルキル基、
置換基Aから選択される1又は2つの基で置換されていてもよいC6~10アリール基、
窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1~4個のヘテロ原子を含有し、置換基Aから選択される1又は2つの基で置換されていてもよい3~10員ヘテロシクリル基、
カルボキシル基、
C1~6アルキルカルボニル基、
C1~6アルコキシカルボニル基、
同一又は異なったC1~6アルキル基であってもよい1又は2つの基で置換されていてもよいアミノ基、
同一又は異なったC1~6アルキル基であってもよい1又は2つの基で置換されていてもよいアミノカルボニル基、
窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1又は2個のヘテロ原子を含有する4~7員飽和ヘテロシクリルカルボニル基、
同一又は異なったC1~6アルキル基であってもよい1又は2つの基で置換されていてもよいアミノカルボニルオキシ基、
窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1又は2個のヘテロ原子を含有する4~7員飽和ヘテロシクリルカルボニルオキシ基、
ハロゲノ基、並びに
シアノ基)、
C6~10アリール基(該アリール基は、以下の置換基から選択される同一又は異なってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい:
ヒドロキシ基、
同一又は異なったハロゲノ基であってもよい1~3つの基で置換されていてもよいC1~6アルコキシ基、
置換基群Aから選択される1つの基で置換されていてもよいC1~6アルキル基、
置換基群Aから選択される1つの基で置換されていてもよいC3~8シクロアルキル基、
置換基群Aから選択される1つの基で置換されていてもよいC6~10アリール基、
窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1~4個のヘテロ原子を含有し、置換基群Aから選択される1つの基で置換されていてもよい3~10員ヘテロシクリル基、
同一又は異なったC1~6アルキル基であってもよい1又は2つの基で置換されていてもよいアミノ基、
カルボキシル基、
C1~6アルキルカルボニル基、
C1~6アルコキシカルボニル基、
同一又は異なったC1~6アルキル基であってもよい1又は2つの基で置換されていてもよいアミノカルボニル基、
窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1又は2個のヘテロ原子を含有する4~7員飽和ヘテロシクリルカルボニル基、
同一又は異なったC1~6アルキル基であってもよい1又は2つの基で置換されていてもよいアミノカルボニルオキシ基、
窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1又は2個のヘテロ原子を含有する4~7員飽和ヘテロシクリルカルボニルオキシ基、
ハロゲノ基、並びに
シアノ基)、
窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一若しくは異なってもよい1~4個のヘテロ原子を含有する3~10員ヘテロシクリル基(該ヘテロシクリル基は、以下の置換基から選択される同一又は異なってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい:
ヒドロキシ基、
同一又は異なったハロゲノ基であってもよい1~3つの基で置換されていてもよいC1~6アルコキシ基、
置換基群Aから選択される1つの基で置換されていてもよいC1~6アルキル基、
置換基群Aから選択される1つの基で置換されていてもよいC3~8シクロアルキル基、
置換基群Aから選択される1つの基で置換されていてもよいC6~10アリール基、
窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1~4個のヘテロ原子を含有し、置換基群Aから選択される1つの基で置換されていてもよい3~10員ヘテロシクリル基、
同一又は異なったC1~6アルキル基であってもよい1又は2つの基で置換されていてもよいアミノ基、
カルボキシル基、
C1~6アルキルカルボニル基、
C1~6アルコキシカルボニル基、
同一又は異なったC1~6アルキル基であってもよい1又は2つの基で置換されていてもよいアミノカルボニル基、
窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1又は2個のヘテロ原子を含有する4~7員飽和ヘテロシクリルカルボニル基、
同一又は異なったC1~6アルキル基であってもよい1又は2つの基で置換されていてもよいアミノカルボニルオキシ基、
窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1又は2個のヘテロ原子を含有する4~7員飽和ヘテロシクリルカルボニルオキシ基、
ハロゲノ基、並びに
シアノ基)、
C1~6アルキルカルボニル基(該アルキルカルボニル基は、置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1~3つの基で置換されていてもよい)、
C6~10アリールカルボニル基(該アリールカルボニル基は、置換基群A及びC1~6ハロゲノアルキル基から選択される同一又は異なってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい)、
窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1~4個のヘテロ原子を含有する3~10員ヘテロシクリルカルボニル基(該ヘテロシクリルカルボニル基は、置換基群A及びC1~6ハロゲノアルキル基から選択される同一又は異なってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい)
カルボキシル基、
C1~6アルコキシカルボニル基(該アルコキシカルボニル基は、置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1~3つの基で置換されていてもよい)、
アミノカルボニル基(該アミノカルボニル基は、それぞれが置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1~3つの基で置換されていてもよい同一又は異なったC1~6アルキル基であってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい)、
C6~10アリールアミノカルボニル基(該アリールアミノカルボニル基は置換基群A及びC1~6ハロゲノアルキル基から選択される同一又は異なってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい)、
窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一若しくは異なってもよい1若しくは2個のヘテロ原子を含有する4~7員飽和ヘテロシクリルカルボニル基(該ヘテロシクリルカルボニル基は置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1~3つの基で置換されていてもよい)、又は
窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一若しくは異なってもよい1~4個のヘテロ原子を含有する3~10員ヘテロシクリルアミノカルボニル基(該ヘテロシクリルアミノカルボニル基は置換基群A及びC1~6ハロゲノアルキル基から選択される同一又は異なってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい)を
それぞれ表すか、
或いは
及びRのC1~6アルキル基は、互いに結合していてもよく、3~6員飽和炭素環を形成するか、又は1個の窒素若しくは酸素原子を介して4~6員飽和複素環を形成し(該4~6員飽和複素環の1個の窒素原子は、水素原子、C1~6アルキル基、C1~6アルキルカルボニル基、C1~6アルコキシカルボニル基で置き換えられていてもよい)、
及びRは同じ又は異なり、
水素原子、
C1~6アルキル基(該アルキル基は、置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1~3つの基で置換されていてもよい)、
C6~10アリール基(該アリール基は、置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい)、又は
窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1~4個のヘテロ原子を含有する3~10員ヘテロシクリル基(該ヘテロシクリル基は、置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい)を
それぞれ表し、
は、
水素原子、
C1~6アルキル基(Rは、ピリジニル環の炭素置換基であり、窒素置換基ではない)又は
ヒドロキシ基
を表し、
各置換基R7a~R7eは同一又は異なってもよく、
水素原子、
C1~6アルキル基(該アルキル基は、置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1~3つの基で置換されていてもよい)、
C6~10アリール基(該アリール基は、置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい)、
窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一若しくは異なってもよい1~4個のヘテロ原子を含有する3~10員ヘテロシクリル基(該ヘテロシクリル基は、置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい)、又は
ヒドロキシ基を
それぞれ表してもよく、
上記置換基群は、
: ヒドロキシ基、
C1~6アルコキシ基、
C3~8シクロアルキル基、
C6~10アリール基、
窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1~4個のヘテロ原子を含有する3~10員ヘテロシクリル基、
カルボキシル基、
C1~6アルコキシカルボニル基、
アミノカルボニル基(該アミノカルボニル基は、同一又は異なったC1~6アルキル基であってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい)、
アミノ基(該アミノ基は、同一又は異なったC1~6アルキル基であってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい)、
ハロゲノ基、並びに
シアノ基;
: ヒドロキシ基、
C1~6アルコキシ基、
アミノ基(該アミノ基は、同一又は異なったC1~6アルキル基であってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい)、
ハロゲノ基、及び
シアノ基;
: C1~6アルコキシ基、
C3~8シクロアルキル基、
C6~10アリール基、
窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1~4個のヘテロ原子を含有する3~10員ヘテロシクリル基、
カルボキシル基、
C1~6アルコキシカルボニル基、
アミノカルボニル基(該アミノカルボニル基は、同一又は異なったC1~6アルキル基であってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい)、
ハロゲノ基、並びに
シアノ基;
: C6~10アリール基、
窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1~4個のヘテロ原子を含有する3~10員ヘテロシクリル基、並びに
ハロゲノ基;
: ヒドロキシ基、
C1~6アルキル基(該アルキル基は、1~3つのハロゲノ基で置換されていてもよい)、
C1~6アルコキシ基(該アルコキシ基は、1~3つのハロゲノ基で置換されていてもよい)、
ハロゲノ基、
アミノ基、及び
シアノ基;
: ヒドロキシ基、
C1~6アルコキシ基、
アミノ基、
ハロゲノ基、及び
シアノ基;
: ヒドロキシ基、
C1~6アルコキシ基、
C3~8シクロアルキル基、
C6~10アリール基、
窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1~4個のヘテロ原子を含有する3~10員ヘテロシクリル基、
アミノ基(該アミノ基は、同一又は異なったC1~6アルキル基であってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい)、
ハロゲノ基、並びに
シアノ基;
: C1~6アルコキシ基、
C3~8シクロアルキル基、
C6~10アリール基、
窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1~4個のヘテロ原子を含有する3~10員ヘテロシクリル基、
ハロゲノ基、並びに
シアノ基を表す]
で表される化合物又はその薬理学上許容される塩。
本発明において、「C1~6アルキル基」とは、1~6個の炭素原子を有する直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基を指す。その例として、メチル、エチル、n-プロピル、n-ブチル、イソブチル、s-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、イソペンチル、2-メチルブチル、ネオペンチル、1-エチルプロピル、n-ヘキシル、イソヘキシル、4-メチルペンチル、3-メチルペンチル、2-メチルペンチル、1-メチルペンチル、3,3-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、1,1-ジメチルブチル、1,2-ジメチルブチル、1,3-ジメチルブチル、2,3-ジメチルブチル、及び2-エチルブチル基を挙げることができる。R、R、R、R、R、R、R7a~R7e、A、A、A、A、又はAにおいては、C1~6アルキル基は、1~3個の炭素原子を有するアルキル基が好ましく、エチル又はメチル基が最も好ましい。
本発明において、「C1~6アルキルカルボニル基」とは、上記「C1~6アルキル基」がカルボニル基に結合した基を指す。その例として、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n-プロピルカルボニル、n-ブチルカルボニル、イソブチルカルボニル、s-ブチルカルボニル、tert-ブチルカルボニル、n-ペンチルカルボニル、イソペンチルカルボニル、2-メチルブチルカルボニル、ネオペンチルカルボニル、1-エチルプロピルカルボニル、n-ヘキシルカルボニル、イソヘキシルカルボニル、4-メチルペンチルカルボニル、3-メチルペンチルカルボニル、2-メチルペンチルカルボニル、1-メチルペンチルカルボニル、3,3-ジメチルブチルカルボニル、2,2-ジメチルブチルカルボニル、1,1-ジメチルブチルカルボニル、1,2-ジメチルブチルカルボニル、1,3-ジメチルブチルカルボニル、2,3-ジメチルブチルカルボニル、及び2-エチルブチルカルボニル基を挙げることができる。R又はRに対して、C1~6アルキルカルボニル基は1~3個の炭素原子を有するアルキルカルボニル基が好ましく、メチルカルボニル基が最も好ましい。
本発明において、「C3~8シクロアルキル基」とは、3~8員飽和環状炭化水素基を指す。その例として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、及びシクロオクチル基を挙げることができる。R、R、A、A、A、又はAにおいては、C3~8シクロアルキル基は3~6員飽和環状炭化水素基が好ましく、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、又はシクロヘキシル基がより好ましい。
本発明において、「C1~6ハロゲノアルキル基」とは、上記「C1~6アルキル基」が1~6個のハロゲン原子で置換されている基を指す。その例として、それぞれ1~6個の炭素原子を有する直鎖状又は分枝鎖状のハロゲノアルキル基、例えば、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2-トリフルオロエチル、1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-プロピル、クロロメチル、2-クロロエチル、3-クロロ-n-プロピル、4-クロロ-n-ブチル、5-クロロ-n-ペンチル、及び6-クロロ-n-ヘキシル基などを挙げることができる。R又はRにおいては、C6~10ハロゲノアルキル基はトリフルオロメチル基が好ましい。
本発明において、「C6~10アリール基」とは、6~10個の炭素原子を有する芳香族炭化水素基を指す。その例として、フェニル、インデニル、及びナフチル基を挙げることができる。R、R、R、R、R、R7a~R7e、A、A、A、A、又はAにおいては、C6~10アリール基はフェニル基が好ましい。
本発明において、「C1~6アルコキシ基」とは、上記「C1~6アルキル基」が酸素原子に結合した基を指す。その例として、それぞれが1~6個の炭素原子を有する直鎖状又は分枝鎖状のアルコキシ基、例えば、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、イソブトキシ、s-ブトキシ、tert-ブトキシ、n-ペントキシ、イソペントキシ、2-メチルブトキシ、ネオペントキシ、n-ヘキシルオキシ、4-メチルペントキシ、3-メチルペントキシ、2-メチルペントキシ、3,3-ジメチルブトキシ、2,2-ジメチルブトキシ、1,1-ジメチルブトキシ、1,2-ジメチルブトキシ、1,3-ジメチルブトキシ、及び2,3-ジメチルブトキシなどを挙げることができる。R、R、R、A、A、A、A、A、A、又はAにおいては、C1~6アルコキシ基はメトキシ又はエトキシ基が好ましい。
本発明において、「C1~6アルコキシカルボニル基」とは、上記「C1~6アルコキシ基」がカルボニル基に結合した基を指す。その例として、それぞれが1~6個の炭素原子を有する直鎖状又は分枝鎖状のアルコキシカルボニル基、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n-プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、n-ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、s-ブトキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル、n-ペントキシカルボニル、イソペントキシカルボニル、2-メチルブトキシカルボニル、ネオペントキシカルボニル、n-ヘキシルオキシカルボニル、4-メチルペントキシカルボニル、3-メチルペントキシカルボニル、2-メチルペントキシカルボニル、3,3-ジメチルブトキシカルボニル、2,2-ジメチルブトキシカルボニル、1,1-ジメチルブトキシカルボニル、1,2-ジメチルブトキシカルボニル、1,3-ジメチルブトキシカルボニル、及び2,3-ジメチルブトキシカルボニルなどを挙げることができる。R、R、R、A、又はAにおいて、C1~6アルコキシカルボニル基はメトキシカルボニル又はエトキシカルボニル基が好ましい。
本発明において、「窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1又は2個のヘテロ原子を含有する4~7員飽和ヘテロシクリル基」とは、窒素、酸素、及び硫黄の原子を1又は2個含有する4~7員飽和複素環基を指す。その例として、オキセタニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピロリジニル、ピロリニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピペリジニル、ピペラジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、及び5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾリル基を挙げることができる。
本発明において、「窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1又は2個のヘテロ原子を含有する4~7員飽和ヘテロシクリルカルボニル基」とは、上記「窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1又は2個のヘテロ原子を含有する4~7員飽和ヘテロシクリル基」がカルボニル基に結合した基を指す。その例として、モルホリニルカルボニル、チオモルホリニルカルボニル、ピロリジニルカルボニル、ピロリニルカルボニル、ピペリジニルカルボニル、ピペラジニルカルボニル、テトラヒドロフラニルカルボニル、テトラヒドロピラニルカルボニル、及び5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾリルカルボニル基を挙げることができる。
本発明において、「窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1又は2個のヘテロ原子を含有する4~7員飽和ヘテロシクリルカルボニルオキシ基」とは、上記「窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1又は2個のヘテロ原子を含有する4~7員飽和ヘテロシクリルカルボニル基」が酸素原子に結合した基を指す。その例として、モルホリニルカルボニルオキシ、チオモルホリニルカルボニルオキシ、ピロリジニルカルボニルオキシ、ピロリニルカルボニルオキシ、ピペリジニルカルボニルオキシ、ピペラジニルカルボニルオキシ、テトラヒドロフラニルカルボニルオキシ、テトラヒドロピラニルカルボニルオキシ、及び5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾリルカルボニルオキシ基を挙げることができる。
本発明において、「窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1~4個のヘテロ原子を含有する3~10員ヘテロシクリル基」とは、窒素、酸素、及び硫黄の原子を1~4個含有する3~10員複素環基を指す。その例として、上記「窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1又は2個のヘテロ原子を含有する4~7員ヘテロシクリル基」の例として列挙された基、及び芳香族複素環基、例えば、フリル、チエニル、ピロリル、アゼピニル、ピラゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、1,2,3-オキサジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、チアジアゾリル、ピラニル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、及びピラジニルなどを挙げることができる。「3~10員複素環基」は追加の環式基と縮合していてもよい。その例として、ベンゾフラニル、クロメニル、インドリジニル、イソインドリル、インドリル、インダゾリル、プリニル、キノリジニル、イソキノリル、キノリル、フタラジニル、ナフチリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、イソインドリニル、2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラニル、3,4-ジヒドロ-1H-イソクロメニル、1,2,3,4-テトラヒドロキノリニル、及び1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリニル基を挙げることができる。
本発明において、「窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1~4個のヘテロ原子を含有する3~10員ヘテロシクリルカルボニル基」とは、上記「窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1~4個のヘテロ原子を含有する3~10員ヘテロシクリル基」がカルボニル基に結合した基を指す。その例として、上記「窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1又は2個のヘテロ原子を含有する4~7員飽和ヘテロシクリルカルボニル基」がカルボニル基に結合した基の例として列挙された基、例えば、フリルカルボニル、チエニルカルボニル、ピロリルカルボニル、アゼピニルカルボニル、ピラゾリルカルボニル、イミダゾリルカルボニル、オキサゾリルカルボニル、オキサジアゾリルカルボニル、イソオキサゾリルカルボニル、チアゾリルカルボニル、イソチアゾリルカルボニル、1,2,3-オキサジアゾリルカルボニル、トリアゾリルカルボニル、テトラゾリルカルボニル、チアジアゾリルカルボニル、ピラニルカルボニル、ピリジルカルボニル、ピリダジニルカルボニル、ピリミジニルカルボニル、及びピラジニルカルボニル基などを挙げることができる。
本発明において、「窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1又は2個のヘテロ原子を含有する3~10員ヘテロシクリルアミノカルボニル基」とは、上記「窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1~4個のヘテロ原子を含有する3~10員ヘテロシクリル基」がアミノ基を介してカルボニル基に結合した基を指す。その例として、例えば、フリルアミノカルボニル、チエニルアミノカルボニル、ピロリルアミノカルボニル、アゼピニルアミノカルボニル、ピラゾリルアミノカルボニル、イミダゾリルアミノカルボニル、オキサゾリルアミノカルボニル、オキサジアゾリルアミノカルボニル、イソオキサゾリルアミノカルボニル、チアゾリルアミノカルボニル、イソチアゾリルアミノカルボニル、1,2,3-オキサジアゾリルアミノカルボニル、トリアゾリルアミノカルボニル、テトラゾリルアミノカルボニル、チアジアゾリルアミノカルボニル、ピラニルアミノカルボニル、ピリジルアミノカルボニル、ピリダジニルアミノカルボニル、ピリミジニルアミノカルボニル、及びピラジニルアミノカルボニル基などを挙げることができる。
本発明において、「ハロゲノ基」とは、フルオロ、クロロ、ブロモ、又はヨード基を指す。R、R、R、A、A、A、A、A、A、A、又はAにおいては、ハロゲノ基はフルオロ、クロロ、又はブロモ基が好ましい。
同一又は異なってもよい本発明の各Rは、C1~6アルコキシ基又はハロゲノ基を表すことが好ましい。
本発明のXは-CH=又は-N=が好ましい。
本発明のAは、以下の一般式(IIIa)~(IIId)
Figure 0007005629000008

のうちの1つが好ましい。
本発明のR及びRは、同じ若しくは異なり、水素原子又はC1~6アルキル基をそれぞれ表すか、又はR及びRのC1~6アルキル基は互いに結合して、3~6員飽和炭素環を形成することが好ましい。
本発明のR及びRのそれぞれは水素原子であることが好ましい。
本発明のRは水素原子であることが好ましい。
本発明のRは水素原子又はC1~6アルキル基であることが好ましい。
本発明の一般式(I)で表される化合物は、塩基との塩を形成することができる。このような塩基との塩は本発明の範囲に含まれる。塩基との塩の例として、アルカリ金属塩、例えば、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、及びセシウム塩など;アルカリ土類金属塩、例えば、マグネシウム塩、カルシウム塩、及びバリウム塩など;無機窒素化合物塩、例えば、アンモニウム塩及びヒドラジン塩など;第1級アミン塩、例えば、メチルアミン塩、エチルアミン塩、n-プロピルアミン塩、イソプロピルアミン塩、n-ブチルアミン塩、2-ブチルアミン塩、イソブチルアミン塩、及びtert-ブチルアミン塩など;第2級アミン塩、例えば、ジメチルアミン塩、ジエチルアミン塩、ジイソプロピルアミン塩、ピロリジン塩、ピペリジン塩、及びモルホリン塩など;第3級アミン塩、例えば、トリエチルアミン塩及びN-メチルモルホリン塩など;並びに芳香族アミン塩、例えば、ピリジン塩、4-(N,N-ジメチルアミノ)ピリジン塩、イミダゾール塩、及び1-メチルイミダゾール塩などを挙げることができる。塩はアルカリ金属塩が好ましく、ナトリウム塩又はカリウム塩が最も好ましい。本発明の一般式(I)で表される化合物は、任意の比率の塩基との塩を形成することができる。それぞれの塩基との塩又はこれらの混合物は本発明の範囲内に含まれる。
本発明の一般式(I)で表される化合物は、その置換基に応じて酸付加塩を形成することができる。このような酸付加塩は本発明の範囲に含まれる。本発明の一般式(I)で表される化合物は、その置換基に応じて任意の比率の酸付加塩を形成することができる。それぞれの酸付加塩(例えば、一酸塩及びヘミ酸塩)又はこれらの混合物は本発明の塩に含まれる。
本発明の一般式(I)で表される化合物又はその薬理学上許容される塩は、無水物、水和物、又は溶媒和物を形成することができる。そのそれぞれの形態又は混合物は本発明の範囲に含まれる。
本発明の一般式(I)で表される化合物又はその薬理学上許容される塩が少なくとも1つの不斉中心、炭素-炭素二重結合、軸不斉、互変異性などを有する場合、光学異性体(エナンチオマー及びジアステレオマーを含む)、幾何異性体、回転異性体、及び互変異性体が存在し得る。これらの異性体及びこれらの混合物は、式(I)などの単一の式で表される。本発明は、これらの異性体及びこれらの混合物(ラセミ体を含む)を任意の比率で包含する。
本発明の一般式(I)で表される化合物又はその薬理学上許容される塩は、化合物又は塩を構成する1個又は複数の原子が非天然の比率で同位体に置換された同位体化合物を形成することができる。同位体は、放射性又は非放射性であり得る。その例として、重水素(H;D)、トリチウム(H;T)、炭素-13(13C)、炭素-14(14C)、及びヨウ素-125(125I)が挙げられる。放射性又は非放射性の同位体化合物は、疾患の治療又は予防のための医薬、研究用試薬(例えば、アッセイ用試薬)、診断薬(例えば、画像診断薬)などとして使用することができる。本発明は、これらの放射性又は非放射性の同位体化合物を包含する。
本発明の一般式(I)で表される化合物は、例えば、以下の方法で生成することができる:
A法
Aが一般式(IIa)で表される場合、本発明の一般式(I)で表される化合物はA法で生成することができる。
Figure 0007005629000009
B法
Aが一般式(IIb)で表される場合、本発明の一般式(I)で表される化合物はB法で生成することができる。
Figure 0007005629000010
C法
Aが一般式(IIc)で表される場合、本発明の一般式(I)で表される化合物はC法で生成することができる。
Figure 0007005629000011
D法
Aが一般式(IId)で表される場合、本発明の一般式(I)で表される化合物はD法で生成することができる。
Figure 0007005629000012
E法
Aが一般式(IIe)で表される場合、本発明の一般式(I)で表される化合物はE法で生成することができる。
Figure 0007005629000013
F法
Aが一般式(IIf)で表される場合、本発明の一般式(I)で表される化合物はF法で生成することができる。
Figure 0007005629000014
A法、B法、C法、D法、E法及びF法の化合物の構造式、及び以下の記載において、R、R、R、R、R、R、R7a-e、R8f、m、n及びXは式(I)に定義されている通りである;
は、ニトロ基、ハロゲノ基、又はアミノ基(該アミノ基はC1~6アルコキシカルボニル基で置換されていてもよい)を表し、ニトロ基又はブロモ基が好ましく、
は、ハロゲノ基を表し、フルオロ基又はクロロ基が好ましく、
は、水素原子又はC1~6アルキル基(該アルキル基はエテニル基、フェニル基、4-メトキシフェニル基又は2,4-ジメトキシフェニル基で置換されていてもよい)を表し、2,4-ジメトキシベンジル基が好ましく、
は、C1~6アルコキシ基、ハロゲノ基、又はアミノ基(該アミノ基は同一又は異なったC1~6アルキル基、又はC1~6アルキル基及びC1~6アルコキシ基であってもよい1若しくは2つの基で置換されていてもよい)を表し、ジメチルアミノ基又はN,O-ジメチルヒドロキシアミノ基が好ましく、
は、水素原子、C1~6アルキル基(該アルキル基はエテニル基、フェニル基、又は4-メトキシフェニル基で置換されていてもよい)又はシリル基(該シリル基は同一又は異なったC1~6アルキル基又はフェニル基であってもよい3つの基で置換されている)を表し、tert-ブチルジメチルシリル基又はtert-ブチルジフェニルシリル基が好ましく、
は、ハロゲノ基又はスルホネート基(該スルホネート基はメチル基、トリフルオロメチル基、又は4-メチルフェニル基で置換されている)を表し、ブロモ基が好ましく、
は、C1~6アルコキシ基、又はアミノ基(該アミノ基は同一又は異なったC1~6アルキル基、又はC1~6アルキル基及びC1~6アルコキシ基であってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい)を表し、ジメチルアミノ基又はN,O-ジメチルヒドロキシアミノ基が好ましい。
A法、B法、C法、D法及びE法の各ステップの反応において反応基質として機能する化合物が、アミノ基、ヒドロキシ基、又はカルボニル基などの目的の反応を阻害する基を有する場合、必要に応じて、適当な保護基を官能基に導入し、導入した保護基を除去することができる。このような保護基は、保護基が普通使用されているものである限り、特に限定されない。保護基は、例えば、T.W.Greene、P.G.M.Wuts、Protective Groups in Organic Synthesis、第5版、2014年、John Wiley & Sons、Inc.に記載されている保護基とすることができる。これらの保護基の導入及び除去のための反応は、文献に記載されている方法などの常法に従い行うことができる。
A法、B法、C法、D法及びE法の各ステップの反応に使用するための溶媒は、この溶媒が反応を阻害せず、出発原料を部分的に溶解する限り、特に限定されない。溶媒は、例えば、以下の溶媒群から選択される:脂肪族炭化水素、例えば、ヘキサン、ペンタン、ヘプタン、石油エーテル、及びシクロヘキサンなど;芳香族炭化水素、例えば、トルエン、ベンゼン、及びキシレンなど;ハロゲン化炭化水素、例えば、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、クロロベンゼン、及びジクロロベンゼンなど;エーテル、例えば、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、t-ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ジメトキシエタン、及びジエチレングリコールジメチルエーテルなど;ケトン、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、及びシクロヘキサノンなど;エステル、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、及び炭酸ジエチルなど;ニトリル、例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、及びイソブチロニトリルなど;有機酸、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸、及びペンタフルオロプロピオン酸など;アルコール、例えば、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、2-ブタノール、2-メチル-1-プロパノール、及び2-メチル-2-プロパノールなど;アミド、例えば、ホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、N,N’-ジメチルプロピレンウレア、及びヘキサメチルホスホロトリアミド;スルホキシド、例えば、ジメチルスルホキシド及びスルホランなど;水;並びにこれらの混合物。
以下に述べられているA法、B法、C法、D法及びE法の各ステップの反応に使用するための酸は、この酸が反応を阻害しない限り、特に限定されない。酸は以下の酸群から選択される:無機酸、例えば、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、リン酸、硫酸、及び硝酸など;有機酸、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸、及びペンタフルオロプロピオン酸など;並びに有機スルホン酸、例えば、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、及びカンファースルホン酸など。
以下に述べられているA法、B法、C法、D法及びE法の各ステップの反応に使用するための塩基は、この塩基が反応を阻害しない限り、特に限定されない。塩基は、以下の塩基群から選択される:アルカリ金属炭酸塩、例えば、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、及び炭酸セシウムなど;アルカリ金属炭酸水素塩、例えば、炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、及び炭酸水素カリウムなど;アルカリ金属水酸化物、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、及び水酸化カリウムなど;アルカリ土類金属水酸化物、例えば、水酸化カルシウム及び水酸化バリウムなど;アルカリ金属リン酸塩、例えば、リン酸ナトリウム及びリン酸カリウムなど;アルカリ金属水素化物、例えば、水素化リチウム、水素化ナトリウム、及び水素化カリウムなど;アルカリ金属アミド、例えば、リチウムアミド、ナトリウムアミド、及びカリウムアミドなど;金属アルコキシド、例えば、リチウムメトキシド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムtert-ブトキシド、及びカリウムtert-ブトキシドなど;リチウムアミド、例えば、リチウムジイソプロピルアミド(LDA)、リチウムシクロヘキシルイソプロピルアミド、及びリチウムテトラメチルピペラジド;アルカリ金属シリルアミド、例えば、リチウムビストリメチルシリルアミド、ナトリウムビストリメチルシリルアミド、及びカリウムビストリメチルシリルアミドなど;アルキルリチウム、例えば、メチルリチウム、n-ブチルリチウム、sec-ブチルリチウム、及びtert-ブチルリチウムなど;アルキルマグネシウムハライド、例えば、塩化メチルマグネシウム、臭化メチルマグネシウム、ヨウ化メチルマグネシウム、塩化エチルマグネシウム、臭化エチルマグネシウム、塩化イソプロピルマグネシウム、臭化イソプロピルマグネシウム、及び塩化イソプロピルマグネシウム;並びに有機アミン、例えば、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ジエチルアミン、ジイソプロピルアミン、N-メチルピペリジン、N-メチルモルホリン、N-エチルモルホリン、ピリジン、ピコリン、2,6-ルチジン、4-(N,N-ジメチルアミノ)ピリジン、N,N-ジメチルアニリン、N,N-ジエチルアニリン、1,5-ジアザビシクロ[4,3,0]ノナ-5-エン、1,4-ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン(DABCO)、及び1,8-ジアザビシクロ[5,4,0]-7-ウンデセン(DBU)。
以下に述べられているA法、B法、C法、D法及びE法の各ステップの反応において、反応温度は、溶媒、出発原料、試薬などに応じて異なり、反応時間は、溶媒、出発原料、試薬などに応じて異なる。
以下に述べられているA法、B法、C法、D法及びE法の各ステップの反応完了後、各ステップの目的化合物は、常法に従い反応混合物から単離される。目的化合物は、例えば、(i)必要に応じて、触媒などの不溶物を濾去し、(ii)反応混合物に水及び水と混和しない溶媒(例えば、塩化メチレン、クロロホルム、ジエチルエーテル、酢酸エチル、又はトルエン)を加えて、目的化合物を抽出し、(iii)有機層を水洗し、これに続いて、無水硫酸ナトリウム又は無水硫酸マグネシウムなどの乾燥剤を用いて乾燥させ、(iv)溶媒を留去することによって得られる。得られた目的化合物は、必要に応じて、例えば、再結晶化、再沈殿、又はシリカゲルカラムクロマトグラフィーなどの常法により、更に精製することができる。代わりに、各ステップの目的化合物は精製することなくそのまま次の反応に使用することもできる。
以下に述べられているA法、B法、C法、D法及びE法の各ステップの反応において、光学活性カラムを用いた分離により、光学異性体を分離することができる。
これより以下に、A法、B法、C法、D法及びE法の各ステップの反応を記載する。
(ステップA-1)
ステップA-1は、化合物(1)を化合物(2)と縮合させて、化合物(3)を生成するステップである。化合物(1)及び(2)は当技術分野で公知であるか、又は当技術分野で公知の化合物から容易に得られる。
カルボン酸をアミンと縮合させるための方法は、カルボン酸の種類に応じて異なるが、一般的に有機合成化学の技術において周知の方法、例えば、Comprehensive Organic Transformations(第2版、1999年、JohnWiley&Sons、Inc.、1929~1930頁、1941~1949頁、及び1953~1954頁)に記載されている方法により行うことができる。好ましい方法は、カルボン酸を対応する酸ハライドへと変換し、次いで対応するアミンと縮合させることを含む。したがって、ステップA-1は、以下を含む:
(ステップA-1-1):化合物(1)をハロゲン化剤と反応させるステップ;及び
(ステップA-1-2):ステップA-1-1で得た化合物を、塩基の存在下にて化合物(2)と反応させるステップ。
(ステップA-1-1)
使用されているハロゲン化剤の例として、塩化チオニル、三塩化リン、オキシ塩化リン、五塩化リン、三臭化リン、五臭化リン、塩化オキサリル、四塩化炭素-トリフェニルホスフィン、ヘキサクロロエタン-トリフェニルホスフィン、N-クロロスクシンイミド-トリフェニルホスフィン、四臭化炭素-トリフェニルホスフィン、及びN-ブロモスクシンイミド-トリフェニルホスフィン、並びにこれらのハロゲン化剤とN,N-ジメチルホルムアミドなどの添加剤との組合せを挙げることができる。ハロゲン化剤は塩化チオニルと添加剤との組合せ又は塩化オキサリルと添加剤との組合せが好ましく、塩化オキサリルとN,N-ジメチルホルムアミドとの組合せがより好ましい。
使用されている溶媒の例として、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、エーテル、及びエステルを挙げることができる。溶媒はハロゲン化炭化水素又はエーテルが好ましく、塩化メチレン又はテトラヒドロフランがより好ましい。
反応温度は0℃~100℃が好ましく、室温がより好ましい。
反応時間は15分間~6時間が好ましい。
(ステップA-1-2)
使用されている塩基の例として、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属炭酸水素塩、アルカリ金属水素化物、リチウムアミド、アルカリ金属シリルアミド、アルキルリチウム、及び有機アミンを挙げることができる。塩基は有機アミンが好ましく、トリエチルアミン又はジイソプロピルエチルアミンがより好ましい。
使用されている溶媒の例として、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、エーテル、エステル、及びアミドを挙げることができる。溶媒はエーテル又はアミドが好ましく、テトラヒドロフラン又はN,N-ジメチルホルムアミドがより好ましい。
反応温度は-78℃~100℃が好ましく、-20℃~室温がより好ましい。
反応時間は15分間~24時間が好ましい。
(ステップA-2)
ステップA-2は、ステップA-1-2で得た化合物(3)を、塩基の存在下にて分子内環化させて、化合物(4)を生成するステップである。本ステップの目的化合物(4)はまた、必要に応じて脱保護反応を介して、別の目的化合物(4)に変換することもできる。保護基の除去により、得た目的化合物(4)を別の目的化合物(4)に変換するための方法は、保護基の種類に応じて異なるが、一般的に有機合成化学の技術において周知の方法、例えば、T.W.Greene、P.G.M.Wuts、Protective Groups in Organic Synthesis、第5版、2014年、John Wiley & Sons、Inc.に記載されている方法などの常法に従い行うことができる。
が2,4-ジメトキシベンジル基の場合、方法は、カチオンスカベンジャーの存在下にて酸を用いた方法が好ましい。したがって、ステップA-2は、以下を含む:
(ステップA-2-1):ステップA-1-2で得た化合物(3)を、塩基の存在下にて分子内環化して化合物(4)を生成するステップ;及び
(ステップA-2-1):ステップA-2-1で得た目的化合物(4)を脱保護反応させて、別の化合物(4)を生成するステップ。
(ステップA-2-1)
使用されている塩基の例として、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属炭酸水素塩、アルカリ金属水素化物、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ金属アルコキシド、リチウムアミド、アルカリ金属シリルアミド、及び有機アミンを挙げることができる。塩基はアルカリ金属水素化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属シリルアミド、又は有機アミンが好ましく、ナトリウムビストリメチルシリルアミド、水素化ナトリウム、炭酸カリウム、又は炭酸セシウムがより好ましい。
使用されている溶媒の例として、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、アルコール、エーテル、エステル、ニトリル、ケトン、及びアミドを挙げることができる。溶媒はエーテル、ニトリル、又はアミドが好ましく、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、又はN,N-ジメチルホルムアミドがより好ましい。
反応温度は-78℃~100℃が好ましい。
反応時間は15分間~24時間が好ましい。
(ステップA-2-2)
使用されている酸の例として、無機酸、有機酸、有機スルホン酸及びこれらの混合物を挙げることができる。酸は有機酸と有機スルホン酸の混合物が好ましく、トリフルオロ酢酸とトリフルオロメタンスルホン酸の混合物がより好ましい。
使用されているカチオンスカベンジャーの例として、アニソール、チオアニソール、イソアミレン、トリエチルシラン、トリイソプロピルシラン、及びトリフェニルホスフィンを挙げることができる。カチオンスカベンジャーはアニソールが好ましい。
使用されている溶媒の例として、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、及びハロゲン化炭化水素を挙げることができる。溶媒はハロゲン化炭化水素が好ましく、クロロホルムがより好ましい。
反応温度は-10℃~60℃が好ましい。
反応時間は30分間~6時間が好ましい。
(ステップA-3)
ステップA-3は、ステップA-2-2で得た化合物(4)を化合物(5)と反応させて、化合物(6)を生成するステップである。化合物(5)は当技術分野で公知であるか、又は当技術分野で公知の化合物から容易に得られる。
アミドからのトリアゾール環形成のための方法は、アミドの種類に応じて異なるが、この反応が化合物の他の部分に影響を与えない限り、特に限定されない。この反応は、例えば、アミドをクロロイミデートに変換し、次いでこれを対応するヒドラジドと反応させることを含む、L.Johan、J.Martin、Synthetic Communications、36巻、2217頁(2006年)に記載されている方法、及びアミドをチオイミデートに変換し、次いでこれを対応するヒドラジドと反応させることを含む、K.D.Robarge、M.S.Dina、T.C.Somers、A.Lee、T.E.Rawson、A.G.Olivero、M.H.Tischler、R.R.Webb II、K.J.Weese、I.Aliagas、B.K.Blackburn、Bioorganic and Medicinal Chemistry、6巻、2345頁(1998年)に記載されている方法により行うことができる。
本方法は、アミドをチオイミデートに変換し、次いでこれを対応するヒドラジドと反応させることを含む方法であることが好ましい。したがって、ステップA-3は以下を含む:
(ステップA-3-1):ステップA-2-2で得た化合物(4)を硫化剤と反応させて、チオアミドを生成するステップ;
(ステップA-3-2):ステップA-3-1で得たチオアミドを、塩基の存在下にてアルキル化剤と反応させて、チオイミデートを生成するステップ;及び
(ステップA-3-3):ステップA-3-2で得たチオイミデートを、添加剤の存在下又は非存在下にて化合物(5)と反応させて化合物(6)を生成するステップ。
(ステップA-3-1)
硫化剤は2,4-ビス(4-メトキシフェニル)-1,3,2,4-ジチアジホスフェタン-2,4-ジスルフィド(ローソン試薬)が好ましい。
使用されている溶媒の例として脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、エーテル、及びこれらの混合物を挙げることができる。溶媒はエーテルが好ましく、テトラヒドロフランがより好ましい。
反応温度は0℃~65℃が好ましい。
反応時間は30分間~24時間が好ましい。
(ステップA-3-2)
使用されているアルキル化剤の例として、ハロゲン化メチル、ハロゲン化エチル、ハロゲン化アリル、ハロゲン化ベンジル、スルホン酸メチル、スルホン酸エチル、トリメチルオキソニウム塩及びトリエチルオキソニウム塩を挙げることができる。アルキル化剤はハロゲン化メチルが好ましく、ヨウ化メチルがより好ましい。
使用されている塩基の例として、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属水素化物、リチウムアミド、及びアルカリ金属シリルアミドを挙げることができる。塩基はアルカリ金属水素化物が好ましく、水素化ナトリウムがより好ましい。
使用されている溶媒の例として、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、エーテル、エステル、ニトリル、ケトン、及びアミドを挙げることができる。溶媒はエーテル又はアミドが好ましく、テトラヒドロフラン又はN,N-ジメチルホルムアミドがより好ましい。
反応温度は-20℃~60℃が好ましい。
反応時間は15分間~6時間が好ましい。
(ステップA-3-3)
使用されている添加剤の例として、無機酸、有機酸、有機スルホン酸を挙げることができる。代わりに、添加剤は使用されなくてもよい。添加剤は使用されないことが好ましい。
使用されている溶媒の例として、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、アルコール、エーテル及びこれらの混合物を挙げることができる。溶媒はアルコールが好ましく、エタノールがより好ましい。
反応温度は室温~100℃が好ましい。
反応時間は1時間~48時間が好ましい。
(ステップA-4)
ステップA-4は、ステップA-3-3で得た化合物(6)を、塩基の存在下にて化合物(7)と反応させて、化合物(I)を生成するステップである。化合物(7)は当技術分野で公知であるか、又は当技術分野で公知の化合物から容易に得られる。
これより以下、このステップは、Lがニトロ基の場合をステップA-4-1、Lがアミノ基の場合をステップA-4-2、Lがハロゲノ基の場合をステップA-3-3と称す。
(ステップA-4-1)
がニトロ基の場合、ステップA-4-1は、以下を含む:
(ステップA-4-1a):ステップA-3-3で得た化合物のニトロ基を選択的に還元して、アミノ基とするステップ;及び
(ステップA-4-1b):ステップA-4-1aで得た化合物を、塩基の存在下にて化合物(7)と反応させて、化合物(I)を生成するステップ。
(ステップA-4-1a)
ニトロ基を選択的に還元するための方法は、この方法が化合物の他の部分に影響を与えない限り、特に限定されない。本方法は一般的に、有機合成化学の技術において周知の方法、例えば、Comprehensive Organic Transformations(第2版、1999年、John Wiley & Sons、Inc.、821~828頁)に記載されている方法により行うことができる。本方法は、接触還元法又は還元剤と添加剤との組合せを用いた方法が好ましい。
接触還元法に使用するための金属触媒の例として、以下を挙げることができる:パラジウム触媒、例えば、パラジウム-炭素、パラジウムブラック、水酸化パラジウム-炭素、及びパラジウム-硫酸バリウムなど;白金触媒、例えば、酸化白金及び白金ブラック、白金-炭素など;ロジウム触媒、例えば、ロジウム-酸化アルミニウム及びクロロトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム(I)など;並びにニッケル触媒、例えば、ラネーニッケルなど。金属触媒はパラジウム触媒が好ましく、10%パラジウム-炭素がより好ましい。
接触還元法における水素圧は1~10気圧が好ましく、1気圧がより好ましい。
接触還元法に使用するための溶媒は、この溶媒が本反応に不活性なものである限り、特に限定されない。その例として、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、アルコール、エーテル、エステル、ニトリル、ケトン、アミド、及びこれらの混合物を挙げることができる。溶媒はアルコール、エーテル、アミド、又はこれらの混合物が好ましく、メタノール又はテトラヒドロフランとエタノールの混合物がより好ましい。
接触還元法の反応温度は室温~60℃が好ましい。
接触還元法の反応時間は1時間~24時間が好ましい。
還元剤と添加剤との組合せを使用する反応に使用するための試薬の組合せは、水素化ホウ素ナトリウムと塩化ニッケル(II)六水和物との組合せ、亜鉛末と酢酸との組合せ、鉄粉と酢酸との組合せ、又は塩化スズ(II)と塩酸との組合せが好ましく、水素化ホウ素ナトリウムと塩化ニッケル(II)六水和物との組合せがより好ましい。
還元剤と添加剤との組合せを使用する反応に使用するための溶媒は、アルコールとエーテルの混合物が好ましく、テトラヒドロフランとメタノールの混合物がより好ましい。
還元剤と添加剤との組合せを使用する反応の反応温度は0℃~室温が好ましい。
還元剤と添加剤との組合せを使用する反応の反応時間は5分間~2時間が好ましい。
(ステップA-4-1b)
使用されている塩基の例として、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属炭酸水素塩、アルカリ金属水素化物、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属アルコキシド、リチウムアミド、アルカリ金属シリルアミド、及び有機アミンを挙げることができる。塩基は有機アミンが好ましく、ピリジンがより好ましい。
使用されている溶媒の例として、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、エーテル、エステル、ニトリル、ケトン、及びアミドを挙げることができる。代わりに、溶媒は使用されなくてもよい。溶媒を使用されないことが好ましい。
反応温度は0℃~100℃が好ましく、室温~80℃がより好ましい。
反応時間は5分間~24時間が好ましく、15分間~3時間がより好ましい。
保護基を除去することによって、本ステップで得た目的化合物(I)を別の目的化合物(I)へ変換するための反応は、この反応が化合物の他の部分に影響を与えない限り、特に限定されない。この反応は、例えば、T.W.Greene、P.G.M.Wuts、Protective Groups in Organic Synthesis、第5版、2014年、John Wiley & Sons、Inc.に記載されている方法などの常法に従い行うことができる。
(ステップA-4-2)
がアミノ基の場合、ステップA-4-1bに従い化合物(I)を生成することができる。
(ステップA-4-3)
がハロゲノ基の場合、ステップA-4-3は、以下を含む:
(ステップA-4-3a):ステップA-3-3で生成された化合物のブロモ基を、塩基の存在下、金属触媒を用いてN-Bocアミド基に変換するステップ;
(ステップA-4-3b):ステップA-4-3aで得た化合物のN-Boc基を脱保護してアミノ基を形成するステップ;及び
(ステップA-4-3c):ステップA-4-3bで得た化合物を、塩基の存在下にて化合物(7)と反応させて、化合物(I)を生成するステップ。
(ステップA-4-3a)
芳香環上のブロモ基をN-Bocアミド基に変換するための方法は、この方法が化合物の他の部分に影響を与えない限り、特に限定されない。本方法は、有機合成化学の技術において周知の方法、例えば、A.P.Dishington、P.D.Johnson、J.G.Kettle、Tetrahedron Letters、第45巻、3733頁(2004年)又はS.Bhagwanth、A.G.Waterson、G.M.Adjabeng、K.R.Hornberger、Journal of Organic Chemistry、第74巻、4634頁(2009年)に記載されている方法に従い行うことができる。
使用されている金属触媒は、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)クロロホルム錯体と9,9-ジメチル-4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)キサンテン(Xantphos)(商標)の組合せ又はトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)クロロホルム錯体とジ-tert-ブチル(2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニル-2-イル)ホスフィン(tBuXPhos)(商標)の組合せが好ましい。
使用されている塩基は、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属リン酸塩、又はアルカリ金属アルコキシドが好ましく、炭酸カリウム、炭酸セシウム、リン酸カリウム、又はtert-ブトキシドナトリウムがより好ましい。
使用されている溶媒の例として、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、アルコール、エーテル、エステル、ニトリル、ケトン、アミド、及びこれらの混合物を挙げることができる。溶媒は、芳香族炭化水素、エーテル、ニトリル、又はアミドが好ましく、トルエン、1,4-ジオキサン、アセトニトリル、又はN,N-ジメチルホルムアミドがより好ましい。
反応温度は室温~100℃が好ましい。
反応時間は1時間~48時間が好ましい。
(ステップA-4-3b)
N-Boc基を脱保護するための方法は、この方法が化合物の他の部分に影響を与えない限り、特に限定されない。本方法は、例えば、T.W.Greene、P.G.M.Wuts、Protective Groups in Organic Synthesis、第5版、2014年、John Wiley & Sons、Inc.、930~946頁に記載されている方法などの常法に従い行うことができる。
(ステップA-4-3c)
化合物(I)はステップA-4-1bに従い生成することができる。
がブロモ基の場合、化合物(I)はまた、塩基の存在下、金属触媒を用いて、化合物(6)と以下の化合物(28):
Figure 0007005629000015

との反応を介して生成することもできる。
芳香環上のブロモ基をアリールスルホンアミド基に変換するための方法は、この方法が化合物の他の部分に影響を与えない限り、特に限定されない。本方法は、有機合成化学の技術において周知の方法、例えば、X.Wang、A.Guram、M.Ronk、J.E.Milne、J.S.Tedrow及びM.M.Faul、Tetrahedron Letters、53巻、7頁(2012年)、W.Deng、L.Liu、C.Zhang、M.Liu、及びQ.-X.Guo、Tetrahedron Letters、46巻、7295頁(2005年)、又はD.K.Luci、J.B.Jameson、A.Yasgar、G.Diaz、N.Joshi、A.Kantz、K.Markham、S.Perry、N.Kuhn、J.Yeung、E.H.Kerns、L.chultz、M.Holinstat、J.Nadler、D.A.Taylor-Fishwick、A.Jadhav、A.Simeonov、T.R.Holman及びD.J.Maloney、Journal of Medicinal Chemistry、57巻、495頁(2014年)に記載されている方法に従い行うことができる。
使用されている金属触媒は、ヨウ化銅(I)とN-メチル-2-(メチルアミノ)エチルアミンとの組合せ、又はヨウ化銅(I)及びtrans-N,N’-ジメチルシクロヘキサン-1,2-ジアミンとの組合せが好ましい。
使用されている塩基は、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属リン酸塩、又はアルカリ金属アルコキシドが好ましく、炭酸カリウム、炭酸セシウム、又はリン酸カリウムがより好ましい。
使用されている溶媒の例として、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、アルコール、エーテル、エステル、ニトリル、ケトン、アミド、及びこれらの混合物を挙げることができる。溶媒は芳香族炭化水素、エーテル、ニトリル、又はアミドが好ましく、キシレン、1,4-ジオキサン、アセトニトリル、又はN,N-ジメチルホルムアミドがより好ましい。
反応温度は室温~100℃が好ましい。
反応時間は1時間~48時間が好ましい。
(ステップB-1)
ステップB-1は、化合物(8)をアミノ化して、化合物(9)を生成するステップである。
3-アミノピリジンをアミノ化して、3-ヒドラジノピリジンを生成するための方法は、この方法が化合物の他の部分に影響を与えない限り、特に限定されない。本方法は、有機合成化学の技術において周知の方法、例えば、D.Thomae、M.Jeanty、J.Coste、G.Guillaumet及びF.Suzenet、European Journal of Organic Chemistry、16巻、3328頁(2013年)、H.Y.Lo、C.C.Man、R.W.FlecK、N.A.Neil、R.H.Ingraham、A.Kukulka、J.R.Proudfoot、R.Betageri、T.Kirrane、U.Patel、R.Sharma、M.A.Hoermann、A.Kabcenell、及びS.D.Lombaert、Bioorganic and Medicinal Chemistry Letters、20巻、6379頁(2010年)、又はN.Lachance、L.-P.Bonhomme-Beaulieu及びP.Joly、Synthesis、2009年、721頁に記載されている方法に従い行うことができる。
(ステップB-2)
ステップB-2は、ステップB-1で得た化合物(9)を、添加剤の存在下又は非存在下にて、化合物(10)と反応させて、化合物(11)を生成するステップである。化合物(10)は、当技術分野で公知であるか、又は当技術分野で公知の化合物から容易に得られる。ヒドラジンをα,β-不飽和ケトンと反応させてピラゾールを生成するための方法は、この方法が化合物の他の部分に影響を与えない限り、特に限定されない。本方法は、有機合成化学の技術において周知の方法、例えば、K.Y.Chang、S.H.Kim、G.Nam、J.H.Seo、J.H.Kim及びD.-C.Ha、Bioorganic and Medicinal Chemistry Letters、10巻、1211頁(2000年)に記載されている方法に従い行うことができる。
使用されている添加剤の例として、無機酸、例えば、塩酸など;有機酸、例えば、酢酸、トリフルオロ酢酸など;及び有機スルホン酸、例えば、メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸など;アルカリ金属炭酸塩、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、及び炭酸セシウムなど;アルカリ金属炭酸水素塩、例えば、炭酸水素ナトリウムなど;有機アミン、例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N-メチルモルホリン、ピリジン、2,6-ルチジンなどを挙げることができる。代わりに、添加剤は使用しなくてもよい。添加剤はアルカリ金属炭酸塩が好ましく、炭酸ナトリウム又は炭酸カリウムがより好ましい。
使用されている溶媒の例として、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、アルコール、エーテル、水及びこれらの混合物を挙げることができる。溶媒はアルコール又はアルコールと水の混合物が好ましく、メタノール又はメタノールと水の混合物がより好ましい。
反応温度は室温~65℃が好ましい。
反応時間は1時間~24時間が好ましい。
このステップの目的化合物(11)はまた、必要に応じて、脱保護反応を介して別の目的化合物(11)に変換することもできる。保護基を除去することにより、得た目的化合物(11)を別の目的化合物(11)に変換するための方法は、保護基の種類に応じて異なるが、一般的に有機合成化学の技術において周知の方法、例えば、T.W.Greene、P.G.M.Wuts、Protective Groups in Organic Synthesis、第5版、2014年、John Wiley & Sons、Inc.に記載されている方法などの常法に従い行うことができる。
(ステップB-3)
ステップB-3は、ステップB-2で得た化合物(11)を、塩基の存在下にて環化して、化合物(12)を生成するステップである。
がシリル基の場合、化合物(12)は、シリル基の脱保護反応により生成することができる。脱保護反応のための方法は塩基を使用する方法が好ましい。
使用されている塩基の例として、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ金属フッ化物、又はテトラ(C1~6アルキル)フッ化アンモニウムを挙げることができる。塩基はテトラ(C1~6アルキル)フッ化アンモニウムが好ましく、フッ化テトラ-n-ブチルアンモニウムがより好ましい。
使用されている溶媒はエーテルが好ましく、テトラヒドロフランがより好ましい。
反応温度は室温~65℃が好ましい。
反応時間は1時間~48時間が好ましい。
が水素原子の場合、化合物(12)はステップA-2-1に従い生成することができる。
(ステップB-4)
ステップB-4は、ステップB-3で得た化合物(12)を、塩基の存在下にて化合物(7)と反応させて、化合物(I)を生成するステップである。
がニトロ基の場合、化合物(I)はステップA-4-1に従い生成することができる。
がアミノ基の場合、化合物(I)はステップA-4-1bに従い生成することができる。
がハロゲノ基の場合、化合物(I)はステップA-4-3に従い生成することができる。
(ステップC-1)
ステップC-1は、化合物(13)を、アンモニウム源の存在下にて、化合物(14)と反応させて、化合物(15)を生成するステップである。化合物(14)は当技術分野で公知であるか、又は当技術分野で公知の化合物から容易に得られる。
アルデヒドを、アンモニウム源の存在下にて1,2-ジケトンと反応させて、イミダゾールを生成するための方法は、この方法が化合物の他の部分に影響を与えない限り、特に限定されない。本方法は、有機合成化学の技術において周知の方法、例えば、J.Chen、Z.Wang、C.-M.Li、Y.Lu、P.K.Vaddady、B.Meibohm、J.T.Dalton、D.D.Miller及びW.Li、Journal of Medicinal Chemistry、53巻、7414頁(2010年)又はM.A.Toledo、C.Pedregal、C.Lafuente、N.Diaz、M.A.Martinez-Grau、A.Jimenez、A.Benito、A.Torrado、C.Mateos、E.M.Joshi、S.D.Kahl、K.S.Rash、D.R.Mudra、V.N.Barth、D.B.Shaw、D.McKinzie、J.M.Witkin及びM.A.Statnick、Journal of Medicinal Chemistry、57巻、3418頁(2014年)に記載されている方法に従い行うことができる。
使用されているアンモニウム源はアンモニア又は酢酸アンモニウムが好ましい。
使用されている溶媒は、アルコール又はアルコールと水の混合物が好ましく、メタノールと水の混合物又はイソプロパノールと水の混合物がより好ましい。
反応温度は0~80℃が好ましい。
反応時間は1時間~4日が好ましい。
(ステップC-2)
ステップC-2は、ステップC-1で得た化合物(15)を、塩基の存在下にて化合物(16)と反応させて、化合物(17)を生成するステップである。化合物(16)は当技術分野で公知であるか、又は当技術分野で公知の化合物から容易に得られる。
使用されている塩基の例として、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属水素化物、リチウムアミド、及びアルカリ金属シリルアミドを挙げることができる。塩基はアルカリ金属炭酸塩が好ましく、炭酸カリウム又は炭酸セシウムがより好ましい。
使用されている溶媒の例として、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、エーテル、エステル、ニトリル、ケトン、及びアミドを挙げることができる。溶媒はアミドが好ましく、N,N-ジメチルホルムアミドがより好ましい。
反応温度は0℃~80℃が好ましい。
反応時間は15分間~24時間が好ましい。
(ステップC-3)
ステップC-3は、ステップC-2で得た化合物(17)を、塩基の存在下にて環化して、化合物(18)を生成するステップである。
がシリル基の場合、化合物(18)はステップB-3に従い生成することができる。
が水素原子の場合、化合物(18)は、ステップA-2-1に従い生成することができる。
(ステップC-4)
ステップC-4は、ステップC-3で得た化合物(18)を、塩基の存在下にて化合物(7)と反応させて、化合物(I)を生成するステップである。
がニトロ基の場合、化合物(I)はステップA-4-1に従い生成することができる。
がアミノ基の場合、化合物(I)はステップA-4-1bに従い生成することができる。
がハロゲノ基の場合、化合物(I)はステップA-4-3に従い生成することができる。
(ステップD-1)
ステップD-1は、化合物(19)を化合物(20)と縮合させて、化合物(21)を生成するステップである。化合物(20)は当技術分野で公知であるか、又は当技術分野で公知の化合物から容易に得られる。
ケトンをアセタールと縮合させて、α,β-不飽和ケトンを生成するための方法は、この方法が化合物の他の部分に影響を与えない限り、特に限定されない。本方法は、有機合成化学の技術において周知の方法、例えば、D.W.Boykin、A.Kumar、M.Bajic、G.Xiao、W.D.Wilson、B.C.Bender、D.R.McCurdy、J.E.Hall及びR.R.Tidwell、European Journal of Medicinal Chemistry、32巻、965頁(1997年)又はI.M.El-Deeb、M.Ibrahim及びS.H.Lee、Bioorganic and Medicinal Chemistry、18巻、3860頁(2010年)に記載されている方法に従い行うことができる。
使用されている溶媒の例として、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、エーテル、及びアミドを挙げることができる。代わりに、溶媒は使用されなくてもよい。溶媒が使用されないことが好ましい。
反応温度は室温~140℃が好ましい。
反応時間は30分間~12時間が好ましい。
(ステップD-2)
ステップD-2は、ステップD-1で得た化合物(21)を、添加剤の存在下又は非存在下にて化合物(22)と反応させて、化合物(23)を生成するステップである。化合物(22)は当技術分野で公知であるか、又は当技術分野で公知の化合物から容易に得られる。このステップの目的化合物(23)はまた、必要に応じて、脱保護反応を介して別の目的化合物(23)に変換することもできる。保護基を除去することによって、得た目的化合物(23)を別の目的化合物(23)に変換するための方法は、保護基の種類に応じて異なるが、一般的に、有機合成化学の技術において周知の方法、例えば、T.W.Greene、P.G.M.Wuts、Protective Groups in Organic Synthesis、第5版、2014年、John Wiley & Sons、Inc.に記載されている方法などの常法に従い行うことができる。
使用されている添加剤の例として、無機酸、例えば、塩酸など;有機酸、例えば、酢酸、トリフルオロ酢酸など;及び有機スルホン酸、例えば、メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸など;アルカリ金属炭酸塩、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、及び炭酸セシウムなど;アルカリ金属炭酸水素塩、例えば、炭酸水素ナトリウムなど;有機アミン、例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N-メチルモルホリン、ピリジン、2,6-ルチジンなどを挙げることができる。代わりに、添加剤は使用しなくてもよい。添加剤は有機酸が好ましく、酢酸がより好ましい。
使用されている溶媒の例として、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、アルコール、エーテル、水及びこれらの混合物を挙げることができる。溶媒はアルコール又はアルコールと水の混合物が好ましく、エタノール又はエタノールと水の混合物がより好ましい。
反応温度は室温~90℃が好ましい。
反応時間は1時間~24時間が好ましい。
(ステップD-3)
ステップD-3は、ステップD-2で得た化合物(23)を、塩基の存在下にて環化して、化合物(24)を生成するステップである。
がシリル基の場合、化合物(24)はステップB-3に従い生成することができる。
が水素原子の場合、化合物(24)はステップA-2-1に従い生成することができる。
(ステップD-4)
ステップD-4は、ステップD-3で得た化合物(24)を、塩基の存在下にて化合物(7)と反応させて、化合物(I)を生成するステップである。
がニトロ基の場合、化合物(I)はステップA-4-1に従い生成することができる。
がアミノ基の場合、化合物(I)はステップA-4-1bに従い生成することができる。
がハロゲノ基の場合、化合物(I)はステップA-4-3に従い生成することができる。
(ステップE-1)
ステップE-1は、化合物(1)を化合物(25)及び化合物(22)と反応させて、化合物(26)を生成するステップである。化合物(25)は当技術分野で公知であるか、又は当技術分野で公知の化合物から容易に得られる。
カルボン酸を第1級アミジンと反応させ、これに続いて一置換ヒドラジンと反応させて、1,3,4-トリアゾールを生成するための方法は、この方法が化合物の他の部分に影響を与えない限り、特に限定されない。例えば、本方法は、G.M.Castanedo、P.S.Seng、N.Blaquiere及びS.T.Staben、Journal of Organic Chemistry、76巻、1177頁(2011年)に記載されている方法に従い行うことができる。
(ステップE-2)
ステップE-2は、ステップE-2で得た化合物(26)を、塩基の存在下にて環化して、化合物(27)を生成するステップである。
がシリル基の場合、化合物(27)はステップB-3に従い生成することができる。
が水素原子の場合、化合物(27)はステップA-2-1に従い生成することができる。
(ステップE-3)
ステップE-3は、ステップE-2で得た化合物(27)を、塩基の存在下にて化合物(7)と反応させて、化合物(I)を生成するステップである。
がニトロ基の場合、化合物(I)はステップA-4-1に従い生成することができる。
がアミノ基の場合、化合物(I)はステップA-4-1bに従い生成することができる。
がハロゲノ基の場合、化合物(I)はステップA-4-3に従い生成することができる。
(ステップF-1)
ステップF-1は、化合物(1)を化合物(29)と縮合させて、化合物(30)を生成するステップである。化合物(1)及び(29)は当技術分野で公知であるか、又は当技術分野で公知の化合物から容易に得られる。
カルボン酸をアミンに縮合させるための方法は、カルボン酸の種類に応じて異なり、一般的に有機合成化学の技術において周知の方法、例えば、Comprehensive Organic Transformations(第2版、1999年、John Wiley & Sons、Inc.、1929~1930頁、1941~1949頁、及び1953~1954頁)に記載されている方法により行うことができる。好ましい方法は、カルボン酸を対応する酸ハロゲン化物に変換し、次いでこれを対応するアミンと縮合させることを含む。したがって、ステップF-1は以下を含む:
(ステップF-1-1):化合物(1)をハロゲン化剤と反応させるステップ;及び
(ステップF-1-2):ステップF-1-1で得た化合物を、塩基の存在下にて化合物(29)と反応させるステップ。
(ステップF-1-1)
使用されているハロゲン化剤の例として、塩化チオニル、三塩化リン、オキシ塩化リン、五塩化リン、三臭化リン、五臭化リン、塩化オキサリル、四塩化炭素-トリフェニルホスフィン、ヘキサクロロエタン-トリフェニルホスフィン、N-クロロスクシンイミド-トリフェニルホスフィン、四臭化炭素-トリフェニルホスフィン、及びN-ブロモスクシンイミド-トリフェニルホスフィン;及びこれらのハロゲン化剤とN,N-ジメチルホルムアミドなどの添加剤との組合せを挙げることができる。ハロゲン化剤は塩化チオニルと添加剤との組合せ又は塩化オキサリルと添加剤との組合せが好ましく、塩化オキサリルとN,N-ジメチルホルムアミドとの組合せがより好ましい。
使用されている溶媒の例として、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、エーテル、及びエステルを挙げることができる。溶媒はハロゲン化炭化水素又はエーテルが好ましく、塩化メチレン又はテトラヒドロフランがより好ましい。
反応温度は0℃~100℃が好ましく、室温がより好ましい。
反応時間は15分間~6時間が好ましい。
(ステップF-1-2)
使用されている塩基の例として、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属炭酸水素塩、アルカリ金属水素化物、リチウムアミド、アルカリ金属シリルアミド、アルキルリチウム、及び有機アミンを挙げることができる。塩基は有機アミンが好ましく、トリエチルアミン又はジイソプロピルエチルアミンがより好ましい。
使用されている溶媒の例として、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、エーテル、エステル、及びアミドを挙げることができる。溶媒はエーテル又はアミドが好ましく、テトラヒドロフラン又はN,N-ジメチルホルムアミドがより好ましい。
反応温度は-78℃~100℃が好ましく、-20℃~室温がより好ましい。
反応時間は15分間~24時間が好ましい。
(ステップF-2)
ステップF-2は、ステップF-1-2で得た化合物(30)を塩基の存在下にて分子内環化して、化合物(31)を生成するステップである。本ステップの目的化合物(31)はまた、必要に応じて、化学修飾を介して別の目的化合物(31)に変換することもできる。得た目的化合物(31)を別の目的化合物(31)に変換するための方法は、官能基の種類に応じて異なるが、一般的に有機合成化学の技術において周知の方法、例えば、Comprehensive Organic Transformations、第2版、1999年、John Wiley & Sons、Inc.に記載されている方法などの常法に従い行うことができる。
使用されている塩基の例として、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属炭酸水素塩、アルカリ金属水素化物、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ金属アルコキシド、リチウムアミド、アルカリ金属シリルアミド、及び有機アミンを挙げることができる。塩基は、アルカリ金属水素化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属シリルアミド、又は有機アミンが好ましく、ナトリウムビストリメチルシリルアミド、水素化ナトリウム、炭酸カリウム、又は炭酸セシウムがより好ましい。
使用されている溶媒の例として、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、アルコール、エーテル、エステル、ニトリル、ケトン、及びアミドを挙げることができる。溶媒はエーテル、ニトリル、又はアミドが好ましく、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、又はN,N-ジメチルホルムアミドがより好ましい。
反応温度は-78℃~100℃が好ましい。
反応時間は15分間~24時間が好ましい。
(ステップF-3)
ステップF-3は、ステップF-2で得た化合物(31)を、塩基の存在下にて化合物(32)と反応させて、化合物(I)を生成するステップである。化合物(32)は当技術分野で公知であるか、又は当技術分野で公知の化合物から容易に得られる。
これより以下、このステップは、Lがニトロ基の場合をステップF-3-1、Lがアミノ基の場合をステップF-3-2、Lがハロゲノ基の場合をステップF-3-3と称す。
(ステップF-3-1)
がニトロ基の場合、ステップF-3-1は以下を含む:
(ステップF-3-1a):ステップF-2で得た化合物のニトロ基を選択的に還元してアミノ基にするステップ;及び
(ステップF-3-1b):ステップF-3-1aで得た化合物を、塩基の存在下にて化合物(32)と反応させて、化合物(I)を生成するステップ。
(ステップF-3-1a)
ニトロ基を選択的に還元するための方法は、この方法が化合物の他の部分に影響を与えない限り、特に限定されない。本方法は、一般的に有機合成化学の技術において周知の方法、例えば、Comprehensive Organic Transformations(第2版、1999、John Wiley & Sons、Inc.、821~828頁)に記載されている方法で行うことができる。本方法は接触還元法又は還元剤と添加剤との組合せを使用する方法が好ましい。
接触還元法に使用するための金属触媒の例として、パラジウム触媒、例えば、パラジウム-炭素、パラジウムブラック、水酸化パラジウム-炭素、及びパラジウム-硫酸バリウムなど;白金触媒、例えば、酸化白金及び白金ブラック、白金-炭素など;ロジウム触媒、例えば、ロジウム-酸化アルミニウム及びクロロトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム(I)など;並びにニッケル触媒、例えば、ラネーニッケルなどを挙げることができる。金属触媒はパラジウム触媒が好ましく、10%パラジウム-炭素がより好ましい。
接触還元法における水素圧は1~10気圧が好ましく、1気圧がより好ましい。
接触還元法に使用するための溶媒は、この溶媒が本反応に不活性なものである限り、特に限定されない。その例として、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、アルコール、エーテル、エステル、ニトリル、ケトン、アミド、及びこれらの混合物を挙げることができる。溶媒は、アルコール、エーテル、アミド、又はこれらの混合物が好ましく、メタノール又はテトラヒドロフランとエタノールの混合物がより好ましい。
接触還元法における反応温度は室温~60℃が好ましい。
接触還元法における反応時間は1時間~24時間が好ましい。
還元剤と添加剤との組合せを使用する反応に使用するための試薬の組合せは、水素化ホウ素ナトリウムと塩化ニッケル(II)六水和物との組合せ、亜鉛末と酢酸との組合せ、鉄粉と酢酸との組合せ、又は塩化スズ(II)と塩酸との組合せが好ましく、水素化ホウ素ナトリウムと塩化ニッケル(II)六水和物との組合せがより好ましい。
還元剤と添加剤との組合せを使用する反応に使用するための溶媒は、アルコールとエーテルの混合物が好ましく、テトラヒドロフランとメタノールの混合物がより好ましい。
還元剤と添加剤の組合せを使用する反応の反応温度は0℃~室温が好ましい。
還元剤と添加剤との組合せを使用する反応における反応時間は5分間~2時間が好ましい。
(ステップF-3-1b)
使用されている塩基の例として、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属炭酸水素塩、アルカリ金属水素化物、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属アルコキシド、リチウムアミド、アルカリ金属シリルアミド、及び有機アミンを挙げることができる。塩基は有機アミンが好ましく、ピリジンがより好ましい。
使用されている溶媒の例として、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、エーテル、エステル、ニトリル、ケトン、及びアミドを挙げることができる。代わりに、溶媒は使用されなくてもよい。溶媒は使用されないことが好ましい。
反応温度は0℃~100℃が好ましく、室温~80℃がより好ましい。
反応時間は5分間~24時間が好ましく、15分間~3時間がより好ましい。
保護基を除去することによって、本ステップで得た目的化合物(I)を、別の目的化合物(I)に変換するための反応は、この反応が化合物の他の部分に影響を与えない限り、特に限定されない。本反応は、例えば、T.W.Greene、P.G.M.Wuts、Protective Groups in Organic Synthesis、第5版、2014、John Wiley & Sons、Inc.に記載されている方法などの常法に従い行うことができる。
(ステップF-3-2)
がアミノ基の場合、化合物(I)はステップF-3-1bに従い生成することができる。
(ステップF-3-3)
がハロゲノ基の場合、ステップF-3-3は以下を含む:
(ステップF-3-3a):塩基の存在下、金属触媒を用いて、ステップF-2で生成された化合物のブロモ基を、N-Bocアミド基に変換するステップ;
(ステップF-3-3b):ステップF-3-3aで得た化合物のN-Boc基を脱保護してアミノ基を形成するステップ;及び
(ステップF-3-3c):ステップF-3-3bで得た化合物を、塩基の存在下にて化合物(32)と反応させて、化合物(I)を生成するステップ。
(ステップF-3-3a)
芳香環上のブロモ基をN-Bocアミド基に変換するための方法は、この方法が化合物の他の部分に影響を与えない限り、特に限定されない。本方法は、有機合成化学の技術において周知の方法、例えば、A.P.Dishington、P.D.Johnson、J.G.Kettle、Tetrahedron Letters、45巻、3733頁(2004年)又はS.Bhagwanth、A.G.Waterson、G.M.Adjabeng、K.R.Hornberger、Journal of Organic Chemistry、74巻、4634頁(2009年)に記載されている方法に従い行うことができる。
使用されている金属触媒は、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)クロロホルム錯体と9,9-ジメチル-4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)キサンテン(Xantphos)(商標)との組合せ又はトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)クロロホルム錯体とジ-tert-ブチル(2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニル-2-イル)ホスフィン(tBuXPhos)(商標)との組合せが好ましい。
使用されている塩基は、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属リン酸塩、又はアルカリ金属アルコキシドが好ましく、及び炭酸カリウム、炭酸セシウム、リン酸カリウム、又はtert-ブトキシドナトリウムがより好ましい。
使用されている溶媒の例として、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、アルコール、エーテル、エステル、ニトリル、ケトン、アミド、及びこれらの混合物を挙げることができる。溶媒は芳香族炭化水素、エーテル、ニトリル、又はアミドが好ましく、トルエン、1,4-ジオキサン、アセトニトリル、又はN,N-ジメチルホルムアミドがより好ましい。
反応温度は室温~100℃が好ましい。
反応時間は1時間~48時間が好ましい。
(ステップF-3-3b)
N-Boc基を脱保護するための方法は、この方法が化合物の他の部分に影響を与えない限り、特に限定されない。本方法は、例えば、T.W.Greene、P.G.M.Wuts、Protective Groups in Organic Synthesis、第5版、2014年、John Wiley & Sons、Inc.、930~946頁に記載されている方法などの常法に従い行うことができる。
(ステップF-3-3c)
化合物(I)はステップF-3-1bに従い生成することができる。
がブロモ基の場合、化合物(I)はまた、塩基の存在下、金属触媒を用いた、化合物(31)と化合物(32)との反応を介して生成することもできる。
芳香環上のブロモ基をアリールスルホンアミド基に変換するための方法は、この方法が化合物の他の部分に影響を与えない限り、特に限定されない。本方法は、有機合成化学の技術において周知の方法、例えば、X.Wang、A.Guram、M.Ronk、J.E.Milne、J.S.Tedrow及びM.M.Faul、Tetrahedron Letters、53巻、7頁(2012年)、W.Deng、L.Liu、C.Zhang、M.Liu、及びQ.-X.Guo、Tetrahedron Letters、46巻、7295頁(2005年)、又はD.K.Luci、J.B.Jameson、A.Yasgar、G.Diaz、N.Joshi、A.Kantz、K.Markham、S.Perry、N.Kuhn、J.Yeung、E.H.Kerns、L.Schultz、M.Holinstat、J.Nadler、D.A.Taylor-Fishwick、A.Jadhav、A.Simeonov、T.R.Holman及びD.J.Maloney、Journal of Medicinal Chemistry、57巻、495頁(2014年)に記載されている方法に従い行うことができる。
使用されている金属触媒は、ヨウ化銅(I)とN-メチル-2-(メチルアミノ)エチルアミンとの組合せ、又はヨウ化銅(I)とtrans-N,N’-ジメチルシクロヘキサン-1,2-ジアミンとの組合せが好ましい。
使用されている塩基は、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属リン酸塩、又はアルカリ金属アルコキシドが好ましく、炭酸カリウム、炭酸セシウム、又はリン酸カリウムがより好ましい。
使用されている溶媒の例として、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、アルコール、エーテル、エステル、ニトリル、ケトン、アミド、及びこれらの混合物を挙げることができる。溶媒は芳香族炭化水素、エーテル、ニトリル、又はアミドが好ましく、キシレン、1,4-ジオキサン、アセトニトリル、又はN,N-ジメチルホルムアミドがより好ましい。
反応温度は室温~100℃が好ましい。
反応時間は1時間~48時間が好ましい。
Aが一般式(IIg)及び(IIh)で表される場合、本発明の一般式(I)で表される化合物は、A~F法に従い生成することができる。
本発明の一般式(I)で表される化合物又はその薬理学上許容される塩が医薬として使用される場合には、化合物又は塩は、それ自体(すなわち、原末のまま)で投与することができ、或いは適当な薬学的に許容される、錠剤、カプセル剤、粒剤、散剤、若しくはシロップ剤などの製剤として経口的に、又は適当な薬学的に許容される、注射剤、坐剤、若しくはパッチなどの製剤として非経口的に投与することができる(経口が好ましい)。
これらの製剤は、添加剤、例えば、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、乳化剤、安定剤、矯味矯臭剤、希釈剤、注射用溶剤、油脂性基剤、及び水溶性基剤などを用いて、周知の方法で生成される。
賦形剤の例として、有機系賦形剤及び無機系賦形剤を挙げることができる。有機系賦形剤の例として、糖誘導体、例えば、乳糖、白糖、ブドウ糖、マンニトール、及びソルビトールなど;デンプン誘導体、例えば、トウモロコシデンプン、ジャガイモデンプン、α-デンプン、デキストリン、及びカルボキシメチルデンプンなど;セルロース誘導体、例えば、結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、及び内部架橋カルボキシメチルセルロースナトリウムなど;アラビアガム;デキストラン;並びにプルランを挙げることができる。無機系賦形剤の例として、軽質無水ケイ酸、及びケイ酸塩誘導体、例えば、合成ケイ酸アルミニウム及びケイ酸カルシウムなど;リン酸塩、例えば、リン酸カルシウムなど;並びに硫酸塩、例えば、硫酸カルシウムなどを挙げることができる。
結合剤の例として、上記に列挙された賦形剤;ゼラチン;ポリビニルピロリドン;及びポリエチレングリコールを挙げることができる。
崩壊剤の例として、上記に列挙された賦形剤;化学修飾された、デンプン若しくはセルロース誘導体、例えば、クロスカルメロースナトリウム及びカルボキシメチルデンプンナトリウム;並びに架橋ポリビニルピロリドンを挙げることができる。
滑沢剤の例として、タルク;ステアリン酸;ステアリン酸金属塩、例えば、ステアリン酸カルシウム及びステアリン酸マグネシウムなど;コロイドシリカ;ワックス、例えば、蜜ろう及び鯨ろうなど;ホウ酸;グリコール;D,L-ロイシン;カルボン酸、例えば、フマル酸及びアジピン酸など;カルボン酸ナトリウム塩、例えば、安息香酸ナトリウムなど;硫酸塩、例えば、硫酸ナトリウムなど;ラウリル硫酸塩、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム及びラウリル硫酸マグネシウムなど;ケイ酸、例えば、無水ケイ酸及びケイ酸水和物など;並びに賦形剤として列挙されたデンプン誘導体を挙げることができる。
乳化剤の例として、コロイド性粘土、例えば、ベントナイト及びビーガムなど;陰イオン界面活性剤、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム及びステアリン酸カルシウムなど;陽イオン界面活性剤、例えば、塩化ベンズアルコニウムなど;並びに非イオン界面活性剤、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、及びショ糖脂肪酸エステルなどを挙げることができる。
安定剤の例として、p-ヒドロキシ安息香酸エステル、例えば、メチルパラベン及びプロピルパラベンなど;アルコール、例えば、クロロブタノール、ベンジルアルコール、及びフェニルエチルアルコールなど;塩化ベンズアルコニウム;フェノール、例えば、フェノール及びクレゾールなど;チメロサール;デヒドロ酢酸;並びにソルビン酸を挙げることができる。
矯味矯臭剤の例として、普通使用される甘味剤、酸味料、及び香味料を挙げることができる。
希釈剤の例として、水、エタノール、プロピレングリコール、エトキシ化イソステアリルアルコール、及びポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルを挙げることができる。
注射用溶剤の例として、水、エタノール、及びグリセリンを挙げることができる。
油脂性基剤の例として、カカオ脂、ラウリン脂、ヤシ油、パーム核油、ツバキ油、流動パラフィン、白色ワセリン、精製ラノリン、モノステアリン酸グリセリン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ステアリルアルコール、及びセタノールを挙げることができる。
水溶性の基剤の例として、グリセリン、ポリエチレングリコール、エタノール、及び精製水を挙げることができる。
有効成分として作用する本発明の一般式(I)で表される化合物又はその薬理学上許容される塩の投与量は、患者の症状及び年齢などに応じて異なる。経口投与の場合には、1回あたり下限0.001mg/kg(0.01mg/kgが好ましい)、上限10mg/kg(1mg/kgが好ましい)を、非経口投与の場合には、1回あたり下限0.001mg/kg(0.01mg/kgが好ましい)、上限10mg/kg(1mg/kgが好ましい)を、1日当たり1~6回、症状に従い投与することができる。
本発明の化合物は、本発明の化合物が有効と考えられる上記疾患の様々な治療又は予防薬のいずれかと併用することができる。当該併用において、本発明の化合物及び薬剤は、同時に、別個に連続して、又は所望の時間間隔をおいて投与してもよい。同時投与製剤は、配合剤として製剤化されてもよいし、又は別個の製剤として製剤化されてもよい。
本発明の化合物である、スルホンアミド化合物又はその薬理学上許容される塩は、優れたTNAP阻害作用を有し、弾性線維性仮性黄色腫(PXE)、乳児全身性動脈石灰化(GACI)、頭蓋骨幹端異形成症(CMD)、黄色靭帯骨化症(OYL)、CD73欠損性動脈石灰化(ACDC)、変形性関節症、骨関節炎、関節強直症、特発性乳児動脈石灰化(IIAC)、強直性脊椎炎(AS)、腫瘍性石灰沈着症(TC)、進行性骨異形成(POH)、Keutel症候群、慢性腎不全(糸球体腎炎、IgA腎症、高血圧性腎症及び糖尿病性腎症を含む)と二次性副甲状腺過形成に伴う血管石灰化、転移性石灰化、カルシフィラキシス、石灰沈着性頚長筋炎、進行性骨化性線維異形成症(FOP)、石灰化性大動脈弁狭窄症、石灰化性心膜炎、アテローム硬化性血管石灰化、尿毒症性細小動脈石灰化症(CUA)、川崎病、肥満性及び加齢性石灰化、脛骨動脈石灰化、骨転移、人工装具関連性石灰化、骨ページェット病、又は腹膜石灰化に対する治療又は予防薬として有用である。更に、本発明の化合物は、毒性が低く、安全性に優れることから、医薬として極めて有用である。
これより以下、本発明は、実施例などを参照してより詳細に記載されることになる。しかし、本発明の範囲は、これらに限定されるものではない。
実施例において記載されている化学構造式は、対応するフリー体化合物の化学構造を表す。
実施例のカラムクロマトグラフィーにおける溶出は、薄層クロマトグラフィー(TLC)による観察下にて行われた。TLC観察において、TLCプレートとしてはMerck KGaA製シリカゲル60F254を使用し、展開溶媒としてはカラムクロマトグラフィーで溶出溶媒として使用された溶媒を使用し、検出法としてはUV検出器又は呈色剤(例えば、ニンヒドリン呈色液、アニスアルデヒド呈色液、リンモリブデン酸アンモニウム呈色液、硝酸セリウムアンモニウム(CAM)呈色液、又はアルカリ過マンガン酸呈色液)を用いた発色法を使用した。カラム用シリカゲルは、同じくMerck KGaA製シリカゲルSK-85(230~400メッシュ)、Kanto Chemical Co.、Inc.製シリカゲル60N(40~50μm)、又はFuji Silysia Chemical Ltd.製Chromatorex NH(200~350メッシュ)を使用した。通常のカラムクロマトグラフィーに加えて、Shoko Scientific Co.、Ltd.製自動クロマトグラフィー装置(Purif-α2又はPurif-espoir2)、Yamazen Corp.製自動クロマトグラフィー装置(W-Prep 2XY)、Biotage Japan Ltd.製自動クロマトグラフィー装置(Isolera One)、又はTeledyne Isco、Inc.製自動クロマトグラフィー装置(CombiFlash Rf)を適切に使用した。溶出溶媒はTLC観察に基づいて決定した。
実施例において、核磁気共鳴(H NMR)スペクトルは、テトラメチルシランを標準物質として用いて決定される化学シフト値δ値(ppm)にて記録した。分裂パターンは、一重線をs、二重線をd、三重線をt、四重線をq、多重線をm、ブロードをbrで示した。質量分析法(これより以下MSと称す)は、電子イオン化(EI)、エレクトロスプレーイオン化(ESI)、大気圧化学イオン化(APCI)、電子スプレー大気圧化学イオン化(ES/APCI)、又は高速原子衝撃(FAB)法で行った。
実施例の各ステップにおいて、温度について特に記載のない限り、反応液の調節及び反応は室温で行った。
(実施例1) 5-クロロ-2-メトキシ-N-(3-メチル-5,6-ジヒドロピリド[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-d][1,4]オキサゼピン-10-イル)ベンゼンスルホンアミド
Figure 0007005629000016
(1a)2-[(2,4-ジメトキシベンジル)アミノ]エタノール
2,4-ジメトキシベンズアルデヒド(16.20g、97.5mmol)及び2-アミノエタノール(5.98g、97.9mmol)のメタノール(120mL)中の混合物に、無水硫酸ナトリウム(6.23g、43.9mmol)を加え、混合物を室温下にて20時間撹拌した。次いで、混合物に、水素化ホウ素ナトリウム(1.84g、48.6mmol)を15分間かけて加え、混合物を22℃にて30分間撹拌した。反応混合物に、酢酸(2.8mL、49mmol)を加え、混合物を10分間撹拌し、減圧下にて約1/2量に濃縮した。濃縮した混合物に水及び飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて希釈し、これに続いて塩化メチレンにて抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去した。残渣に、n-ヘキサン(100mL)及び酢酸エチル(4mL)を加え、析出固体を濾取し、n-ヘキサンにて洗浄し、次いで乾燥して、表題化合物(18.44g、収率:90%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 7.12 (1H, d,J = 8.2Hz)、6.47~6.42 (2H, m)、3.82 (3H, s)、3.80 (3H, s)、3.74 (2H, S)、3.65~3.63(2H, m)、2.76~2.74 (2H, m)。
(1b)2-クロロ-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-N-(2-ヒドロキシエチル)-5-ニトロピリジン-3-カルボキサミド
2-クロロ-5-ニトロピリジン-3-カルボン酸(4.91g、24.2mmol)及び塩化オキサリル(2.6mL、30mmol)の塩化メチレン(120mL)懸濁液に、N,N-ジメチルホルムアミド(0.10mL、1.3mmol)を室温下にて加え、混合物を上記と同温度にて30分間撹拌した。反応混合物を減圧下にて濃縮して、2-クロロ-5-ニトロピリジン-3-カルボン酸クロリドの粗生成物を調製した。実施例(1a)で得た2-[(2,4-ジメトキシベンジル)アミノ]エタノール(5.11g、24.2mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(8.25mL、48.5mmol)のテトラヒドロフラン(50mL)溶液に、氷冷下にて、2-クロロ-5-ニトロピリジン-3-カルボン酸クロリドの粗生成物のテトラヒドロフラン(70mL)溶液を20分間かけて加え、反応混合物を上記と同温度にて90分間撹拌した。反応混合物に、水(0.05mL)を加え、次いで、混合物を減圧下にて濃縮した。濃縮した混合物に水を加えて希釈し、これに続いて酢酸エチルにて抽出した。有機層を水及び飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸マグネシウム及びチャコールをこれに加えた。セライト545(登録商標)のパッドを用いた濾過後、減圧下にて溶媒を留去した。残渣に、ジイソプロピルエーテル(50mL)及び酢酸エチル(10mL)を加えて固体を析出させた。懸濁液を室温下にて30分間撹拌した。析出固体を濾取し、ジイソプロピルエーテル/酢酸エチル=5/1の混合溶媒にて洗浄し、次いで乾燥して、表題化合物(8.30g、収率:87%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 9.24 (0.8H,d, J = 2.7 Hz)、9.21 (0.2H, d, J = 2.7 Hz)、8.57 (0.2H, d, J = 2.7 Hz)、8.44 (0.8H, d, J= 2.7 Hz)、7.38 (0.2H, d, J = 8.2 Hz)、6.99 (0.8H, d, J = 8.2 Hz)、6.54~6.48 (0.4H, m)、6.45~6.40(1.6H, m)、5.13 (0.2H, d, J = 14.9 Hz)、4.53 (0.2H, d, J = 14.9 Hz)、4.38~3.54 (10.8H, m)、3.24~3.19 (0.4H, t, J = 5.1 Hz)、2.42 (0.4H, t, J= 5.1 Hz)。
(1c)4-(2,4-ジメトキシベンジル)-7-ニトロ-3,4-ジヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-5(2H)-オン
ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミドのテトラヒドロフラン(約1.9モル/L、14.4mL、27.4mmol)溶液をテトラヒドロフラン(450mL)で希釈した。実施例(1b)で得た2-クロロ-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-N-(2-ヒドロキシエチル)-5-ニトロピリジン-3-カルボキサミド(7.22g、18.2mmol)のテトラヒドロフラン(450mL)溶液を、氷冷下にて70分間かけてこれに加え、混合物を上記と同温度にて10分間撹拌し、更に室温下にて30分間撹拌した。反応混合物に、飽和塩化アンモニウム水溶液(100mL)を加え、次いで、反応混合物を減圧下にて約1/5量に濃縮した。濃縮した混合物に水を加えて希釈し、これに続いて酢酸エチルにて2回抽出した。有機層を水及び飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n-ヘキサン/塩化メチレン=1/1/1~3/2/2)にて精製した。得た固体に、ジイソプロピルエーテル(20mL)及び酢酸エチル(10mL)を加え、懸濁液を室温下にて終夜撹拌した。析出固体を濾取し、ジイソプロピルエーテル/酢酸エチル=2/1の混合溶媒にて洗浄し、次いで乾燥して、表題化合物(4.18g、収率:64%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 9.34 (1H, d,J = 2.7 Hz)、9.20 (1H, d, J = 2.7 Hz)、7.34~7.32 (1H, m)、6.50~6.48 (2H, m)、4.76 (2H, s)、4.53~4.51 (2H, m)、3.84(3H, s)、3.81 (3H, s)、3.78~3.76 (2H, m)。
(1d)7-ニトロ-3,4-ジヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-5(2H)-チオン
実施例(1c)で得た4-(2,4-ジメトキシベンジル)-7-ニトロ-3,4-ジヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-5(2H)-オン(2.4261g、6.75mmol)及びアニソール(1.48mL、13.6mmol)のクロロホルム(50mL)溶液に、トリフルオロ酢酸(15mL)及びトリフルオロメタンスルホン酸(1.78mL、20.3mmol)を加え、混合物を室温下にて3時間撹拌した。反応混合物を減圧下にて濃縮し、濃縮混合物にクロロホルム及び飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて希釈し、混合物を室温下にて更に30分間撹拌した。析出固体を濾取して、粗製の固体を得た。濾液をクロロホルムにて抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去した。残渣を上記粗製の固体と合わせ、ジイソプロピルエーテルをこれに加え、析出固体を再度濾取し、ジイソプロピルエーテルにて洗浄し、次いで乾燥して、7-ニトロ-3,4-ジヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-5(2H)-オン(971.1mg、収率:69%)を得た。上記ステップで得た7-ニトロ-3,4-ジヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-5(2H)-オン(667mg、3.19mmol)のテトラヒドロフラン(30mL)懸濁液にローソン試薬(785mg、1.94mmol)を室温下にて加え、混合物を、油浴上、50℃にて3時間で撹拌した。反応混合物を冷却し、次いで減圧下にて濃縮した。残渣にジイソプロピルエーテルを加えて懸濁し、懸濁液を室温下にて3時間撹拌した。析出固体を濾取して、表題化合物(630.5mg)を得た。濾液を減圧下にて濃縮し、残渣を自動クロマトグラフィー装置(n-ヘキサン/酢酸エチル=100/0~0/100)にて精製して、表題化合物(254.7mg;合計:885.2mg、収率:定量的)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ:9.48(1H, t, J = 2.4 Hz)、9.23 (1H, d, J = 2.4 Hz)、8.70 (1H, br s)、4.78 (2H, t, J = 4.6 Hz)、3.86~3.73 (3H, m)。
(1e)5-(メチルスルファニル)-7-ニトロ-2,3-ジヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン
実施例(1d)で得た7-ニトロ-3,4-ジヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-5(2H)-チオン(215mg、1.11mmol)のテトラヒドロフラン(15mL)溶液に、水素化ナトリウム(63%含量、73mg、1.92mmol)を氷冷下にて加え、混合物を上記と同温度にて15分間撹拌した。ヨードメタン(0.139mL、2.23mmol)を氷冷下にてこれに加え、混合物を室温下にて40分間撹拌した。混合物を氷水浴にて冷却し、飽和塩化ナトリウム水溶液を加えて希釈し、これに続いて酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣を自動クロマトグラフィー装置(n-ヘキサン/酢酸エチル=100/0~50/50)にて精製して、表題化合物(107.0mg、収率:40%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 9.20 (1H, d,J = 3.0 Hz)、8.96 (1H, d, J = 3.0 Hz)、4.75 (2H, t, J = 4.3 Hz)、4.09 (2H, t, J =4.3 Hz)、2.48 (3H, s)。
(1f)3-メチル-10-ニトロ-5,6-ジヒドロピリド[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-d][1,4]オキサゼピン
実施例(1e)で得た5-(メチルスルファニル)-7-ニトロ-2,3-ジヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン(107.0mg、0.45mmol)のエタノール(15mL)懸濁液に、アセトヒドラジド(134mg、1.81mmol)を室温下にて加え、混合物を、油浴上、23.5時間加熱還流した。反応混合物を冷却し、次いで減圧下にて濃縮した。析出固体を濾取し、最小量のエタノールにて洗浄して、表題化合物(50.9mg)を得た。濾液を減圧下にて濃縮し、残渣を自動クロマトグラフィー装置(酢酸エチル/メタノール=100/0~75/25)にて精製して、表題化合物(34.1mg;合計:85.0mg、収率:77%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 9.45 (1H, d, J = 2.4Hz)、9.13 (1H, d, J = 2.4 Hz)、4.76~4.74 (3H, m)、4.45~4.43(3H, m)、2.45 (5H, s)。
(1g)3-メチル-5,6-ジヒドロピリド[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-d][1,4]オキサゼピン-10-アミン
実施例(1f)で得た3-メチル-10-ニトロ-5,6-ジヒドロピリド[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-d][1,4]オキサゼピン(85.0mg、0.34mmol)のテトラヒドロフラン(2mL)及びメタノール(2mL)中の混合物に、塩化ニッケル(II)六水和物(164mg、0.69mmol)を加えた。次いで、混合物を氷水浴にて冷却した。水素化ホウ素ナトリウム(56mg、1.48mmol)をこれに加え、混合物を室温下にて30分間撹拌した。反応混合物にアセトン及び飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて希釈し、更にセライト545(登録商標)(約0.3g)をこれに加え、混合物を室温下にて更に30分間撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液を減圧下にて濃縮した。残渣を、逆相シリカゲルカラムクロマトグラフィー(Chromatorex ODS100~200メッシュ、水/メタノール=100/0~70/30)にて精製して、表題化合物(67.1mg、収率:90%)を得た。
1H NMRスペクトル (CD3OD, 400MHz) δ: 8.10 (1H, brd, J = 2.4 Hz)、7.73 (1H, br d, J = 2.4 Hz)、4.53 (2H, t, J = 4.3 Hz)、4.37 (2H, t, J =4.3 Hz)、2.50 (3H, s)。
(1h)5-クロロ-2-メトキシ-N-(3-メチル-5,6-ジヒドロピリド[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-d][1,4]オキサゼピン-10-イル)ベンゼンスルホンアミド
実施例(1g)で得た3-メチル-5,6-ジヒドロピリド[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-d][1,4]オキサゼピン-10-アミン(67.1mg、0.31mmol)及びピリジン(2mL、25mmol)の混合物に、5-クロロ-2-メトキシベンゼンスルホニルクロリド(84mg、0.35mmol)を加え、混合物を、油浴上、80℃にて1.5時間撹拌した。反応混合物を冷却し、次いで減圧下にて濃縮した。残渣に1N 塩酸(1mL)を加えて希釈し、逆相シリカゲルカラムクロマトグラフィー(Chromatorex ODS 100~200メッシュ、水/メタノール/クロロホルム=100/0/0~50/50/0~0/100/0~0/50/50)にて精製して、表題化合物(49.1mg、収率:38%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 10.39 (1H,s)、8.58 (1H, d, J = 2.4 Hz)、8.02(1H, d, J = 2.4 Hz)、7.67~7.64(2H, m)、7.26 (1H, d, J = 9.1 Hz)、4.50~4.49 (2H, m)、4.30~4.28 (2H, m)、3.90 (3H, s)、2.39 (3H, s)。
MSスペクトル (ES/APCI+):422 (M+H)、424 (M+2+H)。
(実施例2) カリウム[(5-クロロ-2-メトキシフェニル)スルホニル](3-メチル-5,6-ジヒドロピリド[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-d][1,4]オキサゼピン-10-イル)アザニド(実施例1のカリウム塩)
Figure 0007005629000017
実施例(1h)で得た5-クロロ-2-メトキシ-N-(3-メチル-5,6-ジヒドロピリド[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-d][1,4]オキサゼピン-10-イル)ベンゼンスルホンアミド(33.5mg、0.079mmol)のエタノール(1mL)懸濁液に、0.5N 水酸化カリウムのエタノール(0.174mL、0.087mmol)溶液を室温下にて加え、混合物を室温下にて29時間撹拌した。析出固体を濾取し、次いで乾燥して、表題化合物(23.1mg、収率:63%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 8.25 (1H, d, J = 2.4Hz)、7.67~7.65 (2H, m)、7.34~7.32 (1H, m)、6.99(1H, br d, J = 9.1 Hz)、4.37~4.36(2H, m)、4.23~4.22 (2H, m)、3.67 (3H, s)、2.37 (3H, s)。
(実施例3) 5-クロロ-N-(3-エチル-5,6-ジヒドロピリド[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-d][1,4]オキサゼピン-10-イル)-2-メトキシベンゼンスルホンアミド
Figure 0007005629000018
(3a)3-エチル-10-ニトロ-5,6-ジヒドロピリド[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-d][1,4]オキサゼピン
実施例(1e)で得た5-(メチルスルファニル)-7-ニトロ-2,3-ジヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン(120mg、0.50mmol)及びプロパン酸ヒドラジド(90mg、1.02mmol)を出発物質として用いて、実施例(1f)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(140.1mg、収率:定量的)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 9.46 (1H, d,J = 3.0 Hz)、9.13 (1H, d, J = 3.0 Hz)、4.76~4.74 (2H, m)、4.46~4.45 (2H, m)、2.81 (2H, q, J = 7.5 Hz)、1.30 (3H, t, J = 7.5 Hz)。
(3b)5-クロロ-N-(3-エチル-5,6-ジヒドロピリド[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-d][1,4]オキサゼピン-10-イル)-2-メトキシベンゼンスルホンアミド
実施例(3a)で得た3-エチル-10-ニトロ-5,6-ジヒドロピリド[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-d][1,4]オキサゼピン(131mg、0.50mmol)及び5-クロロ-2-メトキシベンゼンスルホニルクロリド(62.5mg、0.26mmol)を出発物質として用いて、実施例(1g)及び(1h)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(28.4mg、2ステップ通算収率:26%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 9.00~8.97 (1H, m)、8.41 (1H, t, J = 3.0 Hz)、7.82 (1H, t, J = 3.0 Hz)、7.42 (1H, dd, J =9.1, 2.4 Hz)、6.93~6.91 (1H, m)、4.55~4.54 (2H, m)、4.29~4.28 (2H, m)、3.95~3.92(3H, m)、2.91~2.87 (2H, m)、1.43 (3H, t, J = 7.6 Hz)。
MSスペクトル (ES/APCI+):436 (M+H)、438 (M+2+H)。
(実施例4) カリウム[(5-クロロ-2-メトキシフェニル)スルホニル](3-エチル-5,6-ジヒドロピリド[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-d][1,4]オキサゼピン-10-イル)アザニド(実施例3のカリウム塩)
Figure 0007005629000019
実施例(3b)で得た5-クロロ-N-(3-エチル-5,6-ジヒドロピリド[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-d][1,4]オキサゼピン-10-イル)-2-メトキシベンゼンスルホンアミド(22mg、0.050mmol)及び0.5N 水酸化カリウムのエタノール(0.11mL、0.055mmol)溶液を用いて実施例2に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(16.7mg、収率:70%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 8.26 (1H, s)、7.68~7.67 (2H, m)、7.35~7.33 (1H, m)、7.00 (1H, br d, J = 8.5 Hz)、4.38~4.37 (2H, m)、4.25~4.24 (2H, m)、3.68 (3H, s)、2.73 (2H, q, J = 7.6 Hz)、1.27 (3H, t, J =7.6 Hz)。
(実施例5) 5-クロロ-2-メトキシ-N-[3-(プロパン-2-イル)-5,6-ジヒドロピリド[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-d][1,4]オキサゼピン-10-イル]ベンゼンスルホンアミド
Figure 0007005629000020
(5a)10-ニトロ-3-(プロパン-2-イル)-5,6-ジヒドロピリド[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-d][1,4]オキサゼピン
実施例(1e)で得た5-(メチルスルファニル)-7-ニトロ-2,3-ジヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン(120mg、0.50mmol)及びイソブチロヒドラジド(111mg、1.09mmol)を出発物質として用いて、実施例(1f)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(61.2mg、収率:44%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 9.46 (1H, d,J = 3.0 Hz)、9.13 (1H, d, J = 3.0 Hz)、4.76~4.74 (2H, m)、4.51~4.50 (2H, m)、3.21~3.15(1H, m)、1.31 (6H, d, J = 6.7 Hz)。
(5b)5-クロロ-2-メトキシ-N-[3-(プロパン-2-イル)-5,6-ジヒドロピリド[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-d][1,4]オキサゼピン-10-イル]ベンゼンスルホンアミド
実施例(5a)で得た10-ニトロ-3-(プロパン-2-イル)-5,6-ジヒドロピリド[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-d][1,4]オキサゼピン(61.2mg、0.22mmol)及び5-クロロ-2-メトキシベンゼンスルホニルクロリド(60.8mg、0.25mmol)を出発物質として用いて、実施例(1g)及び(1)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(41.2mg、2ステップ通算収率:41%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 8.74~8.72 (1H, m)、8.39~8.38(1H, m)、7.75~7.75 (1H, m)、7.43 (1H, dd, J = 8.5, 2.7 Hz)、6.97 (1H, d,J = 8.5 Hz)、4.55~4.54 (2H, m)、4.30~4.29 (2H, m)、4.05~4.04 (3H, m)、3.05~2.98(1H, m)、1.44 (6H, d, J = 6.7 Hz)。
MSスペクトル (ES/APCI+):450 (M+H)、452 (M+2+H)。
(実施例6) 5-クロロ-N-(5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イル)-2-メトキシベンゼンスルホンアミド
Figure 0007005629000021
(6a)5-ブロモ-2-クロロ-3-(1H-イミダゾール-2-イル)ピリジン
5-ブロモ-2-クロロ-ピリジン-3-カルボアルデヒド(2.00g、9.07mmol)のイソプロパノール(20mL)及び水(20mL)溶液に、酢酸アンモニウム(6.29g、81.7mmol)及びグリオキサール(39%含量、3.09mL、27.2mmol)水溶液を室温下にて加え、混合物を上記と同温度にて3日間撹拌した。混合物を減圧下にて濃縮し、残渣に水を加えて希釈し、これに続いて酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣を自動クロマトグラフィー装置(n-ヘキサン/酢酸エチル=100/0~0/100)にて精製して、表題化合物(1.25g、収率:53%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 8.86~8.78 (2H, m)、8.42~8.40(2H, m)。
(6b)5-ブロモ-3-[1-(2-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)-1H-イミダゾール-2-イル]-2-クロロピリジン
実施例(6a)で得た5-ブロモ-2-クロロ-3-(1H-イミダゾール-2-イル)ピリジン(830mg、3.21mmol)及び(2-ブロモエトキシ)-tert-ブチルジメチルシラン(1.92g、8.03mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(30mL)溶液に、炭酸カリウム(2.22g、16.1mmol)を室温下にて加え、混合物を上記と同温度にて24時間撹拌し、次いで油浴上、60℃にて5時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、水を加えて希釈し、これに続いて酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣を、自動クロマトグラフィー装置(n-ヘキサン/酢酸エチル=100/0~40/60)にて精製し、表題化合物(948mg、収率:71%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 8.55 (1H, d,J = 2.7 Hz)、8.01 (1H, d, J = 2.7 Hz)、7.20 (1H, d, J = 1.2 Hz)、7.18 (1H, d, J =1.2 Hz)、3.95 (2H, t, J = 5.1 Hz)、3.78 (2H, t, J = 5.3 Hz)、0.83 (9H, s)、-0.03 (6H, s)。
(6c)10-ブロモ-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン
実施例(6b)で得た5-ブロモ-3-[1-(2-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)-1H-イミダゾール-2-イル]-2-クロロピリジン(948mg、2.27mmol)のテトラヒドロフラン(20mL)溶液に、フッ化テトラブチルアンモニウムのテトラヒドロフラン(4.5mL、4.5mmol)1.0モル/L溶液を室温下にて加え、混合物を上記と同温度にて3日間撹拌し、次いで油浴上、60℃にて8時間撹拌した。混合物を氷水浴にて冷却し、飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて希釈し、これに続いて酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣を、自動クロマトグラフィー装置(酢酸エチル/メタノール=100/0~90/10)にて精製して、表題化合物(364mg、収率:60%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 9.03~9.01 (1H, m)、8.26~8.24(1H, m)、7.20~7.19 (1H, m)、7.04 (1H, s)、4.60~4.58(2H, m)、4.46~4.44 (2H, m)。
(6d)tert-ブチル5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イルカルバメート
実施例(6c)で得た10-ブロモ-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン(65.0mg、0.24mmol)の1,4-ジオキサン(5mL)溶液に、tert-ブチルカルバメート(34.3mg、0.29mmol)、酢酸パラジウム(II)(6.0mg、0.027mmol)、ジシクロヘキシル[3,6-ジメトキシ-2’,4’,6’-トリス(1-メチルエチル)[1,1’-ビフェニル]-2-イル]ホスフィン(39.3mg、0.073mmol)及び炭酸セシウム(111mg、0.34mmol)を室温下にて加え、混合物を、油浴上、窒素大気下にて、100℃にて10時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、水を加えて希釈し、これに続いて酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣を、自動クロマトグラフィー装置(酢酸エチル/メタノール=100/0~85/15)にて精製して、表題化合物(42mg、収率:57%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 8.77 (1H, d,J = 2.7 Hz)、8.40 (1H, br s)、7.16(1H, d, J = 1.2 Hz)、7.01~6.92(2H, m)、4.56~4.54 (2H, m)、4.44~4.42 (2H, m)、1.52(9H, s)。
(6e)5-クロロ-N-(5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イル)-2-メトキシベンゼンスルホンアミド
実施例(6d)で得たtert-ブチル5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イルカルバメート(42.0mg、0.14mmol)のメタノール(3mL)溶液に、塩化水素の1,4-ジオキサン(3mL、12mmol)4.0モル/L溶液を室温下にて加え、混合物を室温下にて2時間撹拌した。混合物を減圧下にて濃縮し、残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて希釈した。減圧下にて溶媒を留去して、無機物質を含有する混合物として5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-アミンを得た。無機物質を含有する混合物としての5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-アミンのピリジン(0.224mL、2.78mmol)中の混合物に、5-クロロ-2-メトキシベンゼンスルホニルクロリド(40.2mg、0.17mmol)を加え、混合物を油浴上、80℃にて3.5時間撹拌した。冷却後、混合物を減圧下にて濃縮し、残渣を、自動クロマトグラフィー装置(酢酸エチル/メタノール=100/0~90/10)にて精製して、固体を得た。固体をテトラヒドロフラン(5mL)に溶解し、フッ化テトラブチルアンモニウムのテトラヒドロフラン(4.5mL、4.5mmol)1.0モル/L溶液を室温下にてこれに加え、混合物を室温下にて1時間撹拌した。混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて希釈し、これに続いて酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣を、自動クロマトグラフィー装置(酢酸エチル/メタノール=100/0~85/15)にて精製して、表題化合物(29mg、3ステップ通算収率:51%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 10.28 (1H, br s)、8.57 (1H, d, J = 2.7 Hz)、7.90 (1H, d, J =2.7 Hz)、7.67~7.64 (2H, m)、7.35 (1H, br s)、7.25 (1H, d, J = 9.8 Hz)、7.07 (1H, br s)、4.48~4.46 (2H, m)、4.42~4.40(2H, m)、3.91 (3H, s)。
MSスペクトル (ES/APCI+):407 (M+H)、409 (M+2+H)。
(実施例7) 5-クロロ-N-(5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イル)-2-メトキシベンゼンスルホンアミド
Figure 0007005629000022
(7a)10-ブロモ-5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン
1-(5-ブロモ-2-クロロピリジン-3-イル)エタノン(4.85g、0.85mmol)及びN,N-ジメチルホルムアミドジメチルアセタール(15mL、113mmol)の混合物を油浴上、85℃にて90分間撹拌した。混合物を室温に冷却し、減圧下にて濃縮した。残渣にエタノール(30mL)及び水(15mL)を加えて希釈し、酢酸(3.3mL、58mmol)及び2-ヒドラジノエタノール(1.83mL、26.9mmol)を室温下にてこれに加え、混合物を、油浴上、90℃にて4時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、水酸化ナトリウムの1.0モル/L水溶液を加えて中和し、これに続いてクロロホルムにて抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣を、自動クロマトグラフィー装置(n-ヘキサン/酢酸エチル=100/0~0/100)にて精製して、位置異性体を含有する混合物として、2-[5-(5-ブロモ-2-クロロピリジン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]エタノール(3.62g)を得た。上記ステップで得た位置異性体を含有する混合物として、2-[5-(5-ブロモ-2-クロロピリジン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]エタノール(3.62g)のN,N-ジメチルホルムアミド(240mL)溶液に、炭酸カリウム(3.31g、23.9mmol)を室温下にて加え、混合物を、油浴上、120℃にて2時間撹拌した。反応混合物を冷却し、不溶性物質を濾別した。残渣を酢酸エチルにて洗浄し、濾液及び洗浄物を合わせた。減圧下にて溶媒を留去し、残渣を、自動クロマトグラフィー装置(Yamazen Co.Ltd.、ハイ-フラッシュ(High-flash)(商標)カラム Amino、n-ヘキサン/酢酸エチル=100/0~30/70)にて精製して、表題化合物(101mg、2ステップ通算収率:57%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 8.27 (1H, d,J = 2.3 Hz)、8.18 (1H, d, J = 2.3 Hz)、7.55 (1H, d, J = 2.0 Hz)、6.69 (1H, d, J =2.0 Hz)、4.74~4.72 (2H, m)、4.62~4.60 (2H, m)。
(7b)tert-ブチル5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イルカルバメート
実施例(7a)で得た10-ブロモ-5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン(3.15g、11.8mmol)とトルエン(130mL)の混合物に、tert-ブチルカルバメート(1.66g、14.2mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)-クロロホルム付加体(613.5mg、0.59mmol)、2-ジ-tert-ブチルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニル(1.01g、2.37mmol)及びtert-ブトキシドナトリウム(2.64g、27.5mmol)を室温下にて加え、混合物を、窒素大気下、上記と同温度にて15時間撹拌した。混合物に水を加えて希釈し、不溶性物質を、セライト545(登録商標)のパッドを介して濾別した。残渣を酢酸エチルにて洗浄し、濾液及び洗浄物を合わせた。有機層を分離し、飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣を、自動クロマトグラフィー装置(n-ヘキサン/酢酸エチル=100/0~20/80)にて精製して、表題化合物(2.07g、収率:58%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 8.44 (1H, brs)、8.07 (1H, br d, J = 2.7 Hz)、7.53(1H, br d, J = 2.7 Hz)、6.74~6.65(2H, m)、4.72~4.71 (2H, m)、4.58~4.57 (2H, m)、1.54(9H, s)。
(7c)5-クロロ-N-(5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イル)-2-メトキシベンゼンスルホンアミド
実施例(7b)で得たtert-ブチル5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イルカルバメート(53.0mg、0.18mmol)のメタノール(10mL)溶液に、塩化水素の1,4-ジオキサン(5mL、20mmol)の4.0モル/L溶液を室温下にて加え、混合物を上記と同温度にて1時間撹拌した。混合物を減圧下にて濃縮した。残渣をピリジン(0.282mL、3.51mmol)にて希釈し、5-クロロ-2-メトキシベンゼンスルホニルクロリド(46.5mg、0.19mmol)を室温下にてこれに加え、混合物を、油浴上、80℃にて2時間撹拌した。冷却後、混合物を減圧下にて濃縮し、残渣を、自動クロマトグラフィー装置(酢酸エチル/メタノール=100/0~90/10)にて精製して、表題化合物(36mg、収率:51%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 10.28 (1H, br s)、7.93 (1H, d, J = 2.3 Hz)、7.87 (1H, d, J =2.3 Hz)、7.69~7.67 (2H, m)、7.54 (1H, d, J = 2.0 Hz)、7.26 (1H, d, J =9.0 Hz)、6.67 (1H, d, J = 2.0 Hz)、4.61~4.60 (2H, m)、4.49~4.48 (2H, m)、3.89 (3H, s)。
MSスペクトル (ES/APCI+):407 (M+H)、409 (M+2+H)。
(実施例8) カリウム[(5-クロロ-2-メトキシフェニル)スルホニル](5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イル)アザニド(実施例7のカリウム塩)
Figure 0007005629000023
実施例(7c)で得た5-クロロ-N-(5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イル)-2-メトキシベンゼンスルホンアミド(28mg、0.069mmol)のエタノール(5mL)懸濁液に、0.5N水酸化カリウムのエタノール(0.137mL、0.069mmol)溶液を室温下にて加え、混合物を上記と同温度にて1時間撹拌した。溶媒を減圧下に留去して、表題化合物(31mg、収率:定量的)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 7.73 (1H, d, J = 2.7Hz)、7.62 (1H, d, J = 2.7 Hz)、7.55(1H, d, J = 2.3 Hz)、7.47 (1H, d, J = 2.0 Hz)、7.34 (1H, dd, J = 8.6, 2.3 Hz)、6.99 (1H, d,J = 8.6 Hz)、6.52 (1H, d, J = 2.0 Hz)、4.53~4.52 (2H, m)、4.36~4.35 (3H, m)、3.65 (3H, s)。
(実施例9) N-(5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イル)-2-エトキシ-5-フルオロベンゼンスルホンアミド
Figure 0007005629000024
(9a)5-フルオロ-2-エトキシベンゼンスルホニルクロリド
クロロスルホン酸(30.0mL、451mmol)に、1-エトキシ-4-フルオロベンゼン(10.33mL、73.7mmol)を-12℃にて10分間かけて加え、混合物を上記と同温度にて30分間撹拌し、次いで氷水浴にて1時間撹拌した。反応混合物を慎重に氷(約300mL)に注ぎ入れ、これに続いて酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン/酢酸エチル=4/1)にて精製した。得た固体に、n-ヘキサンを加え、懸濁液を氷水浴にて冷却した。析出固体を濾取し、n-ヘキサンにて洗浄し、次いで乾燥して、表題化合物(7.69g、収率:44%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 7.70 (1H, dd,J = 7.4, 3.1 Hz)、7.41~7.36 (1H,m)、7.07 (1H, dd, J = 9.4, 3.9 Hz)、4.26 (2H, q, J = 6.8 Hz)、1.55 (3H, t, J =6.8 Hz)。
(9b)N-(5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イル)-2-エトキシ-5-フルオロベンゼンスルホンアミド
実施例(7b)で得たtert-ブチル5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イルカルバメート(48.0mg、0.16mmol)のメタノール(10mL)溶液に、塩化水素の1,4-ジオキサン(5mL、20mmol)の4.0モル/L溶液を室温下にて加え、混合物を上記と同温度にて1時間撹拌した。混合物を減圧下にて濃縮した。残渣をピリジン(0.256mL、3.18mmol)で希釈し、実施例(9a)で得た5-フルオロ-2-エトキシベンゼンスルホニルクロリド(42.0mg、0.18mmol)を室温下にてこれに加え、混合物を、油浴上、80℃にて30分間撹拌した。冷却後、混合物を減圧下にて濃縮し、残渣を、自動クロマトグラフィー装置(酢酸エチル/メタノール=100/0~95/5)にて精製して、表題化合物(49mg、収率:76%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 10.13 (1H, br s)、7.92 (1H, d, J = 2.3 Hz)、7.88 (1H, d, J =2.3 Hz)、7.58 (1H, dd, J = 8.2, 3.1 Hz)、7.54 (1H, d, J = 2.0 Hz)、7.49~7.44 (1H, m)、7.26~7.23(1H, m)、6.64 (1H, d, J = 2.0 Hz)、4.60 (2H, t, J = 3.9 Hz)、4.48 (2H, t, J =3.9 Hz)、4.17 (2H, q, J = 7.0 Hz)、1.27 (3H, t, J = 7.0 Hz)。
MSスペクトル (ES/APCI+):405 (M+H)。
(実施例10) カリウム5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イル[(2-エトキシ-5-フルオロフェニル)スルホニル]アザニド(実施例9のカリウム塩)
Figure 0007005629000025
実施例(9b)で得たN-(5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イル)-2-エトキシ-5-フルオロベンゼンスルホンアミド(37.0mg、0.092mmol)のエタノール(3mL)懸濁液に、0.5N水酸化カリウムのエタノール(0.182mL、0.092mmol)溶液を室温下にて加え、混合物を上記と同温度にて1時間撹拌した。溶媒を減圧下にて留去して、表題化合物(44mg、収率:定量的)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: δ: 7.65 (1H, d, J = 2.7 Hz)、7.59 (1H, d, J =2.7 Hz)、7.50~7.47 (2H, m)、7.11~7.08 (1H, m)、6.96(1H, dd, J = 9.0, 4.3 Hz)、6.51 (1H, d, J = 2.0 Hz)、4.53~4.52 (2H, m)、4.37~4.34 (2H, m)、3.91 (2H, q, J = 7.0 Hz)、1.10 (3H, t, J = 7.0 Hz)。
(実施例11) N-(5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イル)-5-フルオロ-2-(2-メトキシエトキシ)ベンゼンスルホンアミド
Figure 0007005629000026
(11a)2-ブロモ-4-フルオロ-1-(2-メトキシエトキシ)ベンゼン
2-ブロモ-4-フルオロフェノール(3.39g、17.7mmol)及び2-ブロモエチルメチルエーテル(2.55mL、26.8mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(35mL)溶液に、炭酸カリウム(4.92g、35.6mmol)を室温下にて加え、混合物を上記と同温度にて2時間撹拌し、次いで60℃にて2時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、水を加えて希釈し、これに続いて酢酸エチルにて抽出した。有機層を水にて2回、及び飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン/酢酸エチル=4/1)にて精製して、表題化合物(4.34g、収率:98%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 7.29 (1H, dd,J = 7.8, 2.7 Hz)、6.99~6.96 (1H,m)、6.89 (1H, dd, J = 9.0, 4.7 Hz)、4.15~4.13 (2H, m)、3.80~3.79 (2H, m)、3.48 (3H, s)。
(11b)5-フルオロ-2-(2-メトキシエトキシ)ベンゼンスルホニルクロリド
実施例(11a)で得た2-ブロモ-4-フルオロ-1-(2-メトキシエトキシ)ベンゼン(3.42g、13.7mmol)、フェニルメタンチオール(1.62mL、13.8mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.3150g、0.34mmol)及び(9,9-ジメチル-9H-キサンテン-4,5-ジイル)ビス(ジフェニルホスファン)(0.3930g、0.68mmol)と1,4-ジオキサン(70mL)の混合物に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(4.8mL、28mmol)を室温下にて加え、混合物を、油浴上、窒素大気下で、100℃にて8時間撹拌した。混合物を冷却し、減圧下にて濃縮した。残渣に水を加えて希釈し、これに続いて酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン/酢酸エチル=6/1)にて精製して、未知の物質を含有する混合物として、2-(ベンジルスルファニル)-4-フルオロ-1-(2-メトキシエトキシ)ベンゼン(5.02g)を得た。上記ステップで得た2-(ベンジルスルファニル)-4-フルオロ-1-(2-メトキシエトキシ)ベンゼン(5.02g)、酢酸(7.8mL、140mmol)及び水(3.5mL)のアセトニトリル(70mL)の混合物に、1,3-ジクロロ-5,5-ジメチルヒダントイン(5.41g、27.5mmol)を数回に分けて、氷冷下にて5分間かけて加え、混合物を上記と同温度にて20分間撹拌した。混合物を減圧下にて濃縮し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて希釈し、酢酸エチルにて抽出した。有機層を水及び飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣を、カラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン/酢酸エチル=4/1~2/1)にて精製して、表題化合物(3.66g、2ステップ通算収率:99%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 7.69 (1H, dd,J = 7.4, 3.1 Hz)、7.40~7.37 (1H,m)、7.16 (1H, dd, J = 9.2, 4.1 Hz)、4.34~4.32 (2H, m)、3.87~3.85 (2H, m)、3.47 (3H, s)。
(11c)N-(5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イル)-5-フルオロ-2-(2-メトキシエトキシ)ベンゼンスルホンアミド
実施例(7b)で得たtert-ブチル5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イルカルバメート(70.0mg、0.23mmol)及び実施例(11b)で得た5-フルオロ-2-(2-メトキシエトキシ)ベンゼンスルホニルクロリド(77.3mg、0.29mmol)を出発物質として用いて、実施例(7c)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(46mg、収率:46%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 9.83 (1H, br s)、7.95 (1H, d, J = 2.3 Hz)、7.91 (1H, d, J =2.3 Hz)、7.56~7.46 (3H, m)、7.33 (1H, dd, J = 9.2, 4.1 Hz)、6.70 (1H, d,J = 2.0 Hz)、4.61~4.60 (2H, m)、4.49~4.48 (2H, m)、4.31(2H, t, J = 4.7 Hz)、3.73 (2H, t, J = 4.7 Hz)、3.29 (3H, s)。
MSスペクトル (ES/APCI+):435 (M+H)。
(実施例12) 5-クロロ-N-(5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イル)-2-メトキシピリジン-3-スルホンアミド
Figure 0007005629000027
(12a)5-クロロ-2-メトキシピリジン-3-スルホニルクロリド
3-ブロモ-5-クロロ-2-メトキシピリジン(2.24g、10.1mmol)、フェニルメタンチオール(1.18mL、10.1mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.2319g、0.25mmol)及び(9,9-ジメチル-9H-キサンテン-4,5-ジイル)ビス(ジフェニルホスファン)(0.2955g、0.51mmol)と1,4-ジオキサン(100mL)の混合物に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(3.5mL、20mmol)を室温下にて加え、混合物を、油浴上、窒素大気下にて100℃にて30分間撹拌した。混合物を冷却し、減圧下にて濃縮した。残渣に水を加えて希釈し、これに続いて酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン/酢酸エチル=15/1)にて精製して、未知の物質を含有する混合物として、3-(ベンジルスルファニル)-5-クロロ-2-メトキシピリジン(2.76g)を得た。上記ステップで得た3-(ベンジルスルファニル)-5-クロロ-2-メトキシピリジン(2.76g)、酢酸(5.8mL、100mmol)及び水(2.5mL、139mmol)とアセトニトリル(50mL)の混合物に、1,3-ジクロロ-5,5-ジメチルヒダントイン(3.97g、20.2mmol)を数回に分けて、氷冷下にて5分間かけて加え、混合物を上記と同温度にて20分間撹拌した。混合物を減圧下にて濃縮し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて希釈し、これに続いて酢酸エチルにて抽出した。有機層を水及び飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣を、カラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン/酢酸エチル=4/1~2/1)にて精製した。得られた固体に、n-ヘキサン(4mL)を加え、析出固体を濾取し、n-ヘキサンにて洗浄し、次いで乾燥して、表題化合物(1.86g、2ステップ通算収率:76%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 8.43 (1H, d,J = 2.7 Hz)、8.22 (1H, d, J = 2.7 Hz)、4.19 (3H, s)。
(12b)5-クロロ-N-(5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イル)-2-メトキシピリジン-3-スルホンアミド
実施例(7b)で得たtert-ブチル5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イルカルバメート(61.0mg、0.20mmol)及び実施例(12a)で得た5-クロロ-2-メトキシピリジン-3-スルホニルクロリド(54.2mg、0.22mmol)を出発物質として用いて、実施例(7c)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(47mg、収率:57%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 10.55 (1H, br s)、8.49 (1H, d, J = 2.3 Hz)、8.20 (1H, d, J =2.3 Hz)、7.96 (1H, d, J = 2.3 Hz)、7.89 (1H, d, J = 2.3 Hz)、7.54 (1H, d, J =2.0 Hz)、6.72 (1H, d, J = 2.0 Hz)、4.63~4.61 (2H, m)、4.51~4.50 (2H, m)、3.96 (3H, s)。
MSスペクトル (ES/APCI+):408 (M+H)、410 (M+2+H)。
(実施例13) 5-クロロ-N-(5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イル)-2-エトキシピリジン-3-スルホンアミド
Figure 0007005629000028
(13a)3-ブロモ-5-クロロ-2-エトキシピリジン
4-ブロモ-5-クロロ-2-フルオロ-ピリジン(2.00g、9.50mmol)のエタノール(50mL)溶液に、ナトリウムエトキシド(6.12mL、14.3mmol)の20%エタノール溶液を室温下にて加え、混合物を、油浴上、80℃にて1時間撹拌した。混合物を冷却し、減圧下にて濃縮した。残渣を、自動クロマトグラフィー装置(n-ヘキサン/酢酸エチル=100/0~90/10)にて精製して、表題化合物(2.155g、収率:96%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 8.02 (1H, d,J = 2.7 Hz)、7.48 (1H, d, J = 2.7 Hz)、4.07 (2H, q, J = 7.0 Hz)、1.44 (3H, t, J =7.0 Hz)。
(13b)5-クロロ-2-エトキシピリジン-3-スルホニルクロリド
実施例(13a)で得た3-ブロモ-5-クロロ-2-エトキシピリジン(1.04g、4.40mmol)を出発物質として用いて、実施例(12a)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(1.39g、2ステップ通算収率:定量的)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 8.40 (1H, d,J = 2.3 Hz)、8.20 (1H, d, J = 2.3 Hz)、4.63 (2H, q, J = 7.0 Hz)、1.50 (3H, t, J =7.0 Hz)。
(13c)5-クロロ-N-(5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イル)-2-エトキシピリジン-3-スルホンアミド
実施例(7b)で得たtert-ブチル5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イルカルバメート(70.0mg、0.23mmol)及び実施例(13b)で得た5-クロロ-2-エトキシピリジン-3-スルホニルクロリド(96.0mg、0.37mmol)を出発物質として用いて、実施例(7c)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(91mg、収率:93%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 10.49 (1H, br s)、8.47 (1H, d, J = 2.7 Hz)、8.22 (1H, d, J =2.7 Hz)、7.96 (1H, d, J = 2.7 Hz)、7.92 (1H, d, J = 2.7 Hz)、7.54 (1H, d, J =2.0 Hz)、6.69 (1H, d, J = 2.0 Hz)、4.62~4.61 (2H, m)、4.50~4.49 (2H, m)、4.44 (2H, q, J = 7.0 Hz)、1.25 (3H, t, J = 7.0 Hz)。
MSスペクトル (ES/APCI+):422 (M+H)、424 (M+2+H)。
(実施例14) N-(5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イル)-2-エトキシ-5-フルオロピリジン-3-スルホンアミド
Figure 0007005629000029
(14a)3-ブロモ-2-エトキシ-5-フルオロピリジン
3-ブロモ-5-フルオロ-ピリジン-2-アミン(1.50g、7.85mmol)及びフッ化水素ピリジン(4mL、44mmol)の混合物に、亜硝酸ナトリウムを数回に分けて-10℃にて加え、混合物を室温下にて2時間撹拌した。混合物が塩基性になるまで、これに飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて希釈し、続いて酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去して、3-ブロモ-2,5-ジフルオロ-ピリジン(1.00g)の粗生成物を得た。上記ステップで得た3-ブロモ-2,5-ジフルオロ-ピリジン(1.00g)の粗生成物のエタノール(20mL)溶液に、ナトリウムエトキシド(2.84mL、6.61mmol)の20%エタノール溶液を室温下にて加え、混合物を、油浴上、80℃にて1時間撹拌した。混合物を冷却し、減圧下にて濃縮した。残渣を自動クロマトグラフィー装置(n-ヘキサン/酢酸エチル=100/0~90/10)にて精製して、表題化合物(1.04g、2ステップ通算収率:66%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 8.02 (1H, d,J = 2.3 Hz)、7.80 (1H, d, J = 2.3 Hz)、4.41 (2H, q, J = 7.0 Hz)、1.43 (3H, t, J =7.0 Hz)。
(14b)2-エトキシ-5-フルオロピリジン-3-スルホニルクロリド
3-(ベンジルスルファニル)-2-エトキシ-5-フルオロピリジン
実施例(14a)で得た3-ブロモ-2-エトキシ-5-フルオロピリジン(2.60g、11.8mmol)、フェニルメタンチオール(1.39mL、11.8mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.2702g、0.30mmol)及び(9,9-ジメチル-9H-キサンテン-4,5-ジイル)ビス(ジフェニルホスファン)(0.3415g、0.59mmol)と1,4-ジオキサン(120mL)の混合物に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(4.11mL、23.6mmol)を室温下にて加え、混合物を、油浴上、窒素大気下にて、100℃にて4時間撹拌した。混合物を冷却し、減圧下にて濃縮した。残渣に水を加えて希釈し、これに続いて酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣を、自動クロマトグラフィー装置(n-ヘキサン/酢酸エチル=100/0~90/10)にて精製して、未知の物質を含有する混合物として、3-(ベンジルスルファニル)-2-エトキシ-5-フルオロピリジン(3.11g)を得た。上記ステップで得た3-(ベンジルスルファニル)-2-エトキシ-5-フルオロピリジン(3.11g)、酢酸(0.9mL、16mmol)及び水(0.6mL、33mmol)のアセトニトリル(60mL)の混合物に、1,3-ジクロロ-5,5-ジメチルヒダントイン(4.65g、23.6mmol)を、氷冷下にて数回に分けて加え、混合物を上記と同温度にて3時間撹拌した。混合物を室温に戻し、減圧下にて濃縮し、残渣を、自動クロマトグラフィー装置(n-ヘキサン/酢酸エチル=100/0~80/20)にて精製して、表題化合物(2.67g、2ステップ通算収率:94%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 8.34 (1H, d,J = 3.1 Hz)、8.02 (1H, dd, J = 6.6, 3.1 Hz)、4.61 (2H, q, J = 7.0 Hz)、1.49 (3H, t, J =7.0 Hz)。
(14c)N-(5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イル)-2-エトキシ-5-フルオロピリジン-3-スルホンアミド
実施例(7b)で得たtert-ブチル5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イルカルバメート(70.0mg、0.23mmol)のメタノール(10mL)溶液に、塩化水素の1,4-ジオキサン(5mL、20mmol)の4.0モル/L溶液を室温下にて加え、混合物を上記と同温度にて4時間撹拌した。混合物を減圧下にて濃縮した。残渣をピリジン(0.373mL、4.63mmol)に希釈し、実施例(14b)で得た2-エトキシ-5-フルオロピリジン-3-スルホニルクロリド(83.2mg、0.35mmol)を、室温下にてこれに加え、混合物を、油浴上、80℃にて2時間撹拌した。冷却後、混合物を減圧下にて濃縮し、残渣を自動クロマトグラフィー装置(酢酸エチル/メタノール=100/0~90/10)にて精製して、表題化合物(86mg、収率:92%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 10.49 (1H, br s)、8.43 (1H, d, J = 3.1 Hz)、8.17 (1H, dd, J =7.4, 3.1 Hz)、7.96 (1H, d, J = 2.7 Hz)、7.92 (1H, d, J = 2.7 Hz)、7.54 (1H, d, J =2.3 Hz)、6.69 (1H, d, J = 2.3 Hz)、4.62~4.60 (2H, m)、4.50~4.48 (2H, m)、4.43 (2H, q, J = 7.0 Hz)、1.25 (3H, t, J = 7.0 Hz)。
MSスペクトル (ES/APCI+):406 (M+H)。
(実施例15) カリウム5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イル[(2-エトキシ-5-フルオロピリジン-3-イル)スルホニル]アザニド(実施例14のカリウム塩)
Figure 0007005629000030
実施例(14c)で得たN-(5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イル)-2-エトキシ-5-フルオロピリジン-3-スルホンアミド(66.0mg、0.16mmol)のエタノール(5mL)懸濁液に、0.5N水酸化カリウムのエタノール(0.325mL、0.16mmol)溶液を室温下にて加え、混合物を室温下にて1時間撹拌した。溶媒を減圧下にて留去して、表題化合物(80mg、収率:定量的)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 8.07 (1H, d, J = 3.1Hz)、7.87 (1H, dd, J = 8.2, 3.1 Hz)、7.71 (1H, d, J = 2.7 Hz)、7.64 (1H, d, J =2.7 Hz)、7.48 (1H, d, J = 2.0 Hz)、6.57 (1H, d, J = 2.0 Hz)、4.55~4.52 (2H, m)、4.38~4.35(3H, m)、4.18 (2H, q, J = 7.0 Hz)、1.05 (3H, t, J = 7.0 Hz)。
(実施例16) 5-クロロ-2-メトキシ-N-[(5S)-5-メチル-5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イル]ベンゼンスルホンアミド
Figure 0007005629000031
(16a)メチル(2S)-2-ヒドラジニルプロパノエート塩酸塩
メチル(2R)-2-ヒドロキシプロパノエート(4.14g、39.8mmol)及び2.6-ルチジン(10.5mL、85.8mmol)の塩化メチレン(55mL)溶液に、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(7.4mL、44.1mmol)を氷冷下にて加え、混合物を上記と同温度にて15分間撹拌した。混合物に、tert-ブチルカルバゼート(5.33g、40.3mmol)溶液を氷冷下にて25分間かけて加え、混合物を上記と同温度にて4時間撹拌した。混合物を室温まで戻し、溶媒を減圧下にて留去した。残渣にエーテル(70mL)を加えて希釈し、混合物を-20℃にて3日間貯蔵した。混合物を室温まで戻し、析出固体を、セライト545(登録商標)のパッドを介して濾別した。濾液を水及び飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣を、自動クロマトグラフィー装置(n-ヘキサン/酢酸エチル=65/35~40/60)にて精製して、いくらかの未知の物質を含有する混合物として、tert-ブチル2-[(2S)-1-メトキシ-1-オキソプロパン-2-イル]ヒドラジンカルボキシレート(5.96g)を得た。上記ステップで得たtert-ブチル2-[(2S)-1-メトキシ-1-オキソプロパン-2-イル]ヒドラジンカルボキシレート(5.96g)のメタノール(100mL)溶液に、水酸化ナトリウム(55mL、55mmol)の1.0モル/L水溶液を室温下にて加え、混合物を室温下にて2日間撹拌した。大部分の有機溶媒を減圧下にて留去し、エーテルをこれに加え、水層を分離した。水層に2.0モル/L塩酸を加えて酸性化し、これに続いてクロロホルム/イソプロパノール=4/1の混合溶媒にて抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去して、(2S)-2-[2-(tert-ブトキシカルボニル)ヒドラジニル]プロパン酸(3.45g)の粗生成物を得た。上記ステップで得た(2S)-2-[2-(tert-ブトキシカルボニル)ヒドラジニル]プロパン酸の粗生成物(3.45g)のメタノール(35mL)溶液に、塩化チオニル(2.44mL、33.6mmol)を氷冷下にて加え、混合物を室温下にて14時間撹拌した。溶媒を減圧下にて留去して、表題化合物(2.55g、3ステップ通算収率:42%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 3.82 (1H, q, J = 7.3Hz)、3.70 (3H, s)、1.26 (3H, d, J= 7.3 Hz)。
(16b)(5S)-10-ブロモ-5-メチル-5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン
1-(5-ブロモ-2-クロロピリジン-3-イル)エタノン(980mg、3.97mmol)及びN,N-ジメチルホルムアミドジメチルアセタール(4.0mL、30mmol)の混合物を、油浴上、90℃にて90分間撹拌した。混合物を室温に冷却し、減圧下にて濃縮した。残渣にエタノール(13mL)及び水(6.5mL)を加えて希釈し、酢酸(1.6mL、28mmol)及び実施例(16a)で得たメチル(2S)-2-ヒドラジニルプロパノエート塩酸塩(0.859g、5.56mmol)を室温下にてこれに加え、混合物を、油浴上、90℃にて4時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、水酸化ナトリウムの2.0モル/L水溶液を加えて中和し、これに続いてクロロホルムにて抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去して、位置異性体を含有する混合物として、(2S)-2-[5-(5-ブロモ-2-クロロピリジン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]プロパン酸の粗生成物(1.39g)を得た。上記ステップで得た(2S)-2-[5-(5-ブロモ-2-クロロピリジン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]プロパン酸の粗生成物(1.31g)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液に、ボラン-テトラヒドロフラン錯体のテトラヒドロフラン(6.5mL、6.0mmol)の0.92モル/L溶液を氷冷下にて加え、混合物を上記と同温度にて10分間撹拌し、次いで室温下にて20時間撹拌した。混合物を氷水浴にて冷却し、水酸化ナトリウムの1.0モル/L水溶液をこれに加え、これに続いて酢酸エチル/n-ヘキサン=4/1の混合溶媒にて抽出した。有機層を水及び飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去して、位置異性体を含有する混合物として、(2S)-2-[5-(5-ブロモ-2-クロロピリジン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]プロパン-1-オールの粗生成物(760mg)を得た。上記ステップで得た位置異性体を含有する混合物としての、(2S)-2-[5-(5-ブロモ-2-クロロピリジン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-イル]プロパン-1-オールの粗生成物(760mg)のN,N-ジメチルホルムアミド(50mL)溶液に、炭酸カリウム(829mg、6.00mmol)を室温下にて加え、混合物を、油浴上、120℃にて2時間撹拌した。反応混合物を冷却し、飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて希釈し、これに続いて酢酸エチル/n-ヘキサン=4/1の混合溶媒にて抽出した。有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液及び飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣を、自動クロマトグラフィー装置(Yamazen Co.Ltd.、ハイ-フラッシュ(商標)カラムAmino、n-ヘキサン/酢酸エチル=96/4-66/34)にて精製して、表題化合物(597mg、3ステップ通算収率:54%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 8.26 (1H, d,J = 2.4 Hz)、8.19 (1H, d, J = 2.4 Hz)、7.55 (1H, d, J = 1.8 Hz)、6.66 (1H, d, J =1.8 Hz)、4.95~4.89 (1H, m)、4.59 (1H, dd, J = 13.1, 4.6 Hz)、4.44~4.43 (1H, m)、1.64 (3H, d, J = 7.3 Hz)。
(16c)tert-ブチル[(5S)-5-メチル-5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イル]カルバメート
実施例(16b)で得た(5S)-10-ブロモ-5-メチル-5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン(590mg、2.11mmol)のトルエン(10mL)の混合物に、tert-ブチルカルバメート(321mg、2.74mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)-クロロホルム付加体(109mg、0.11mmol)、2-ジ-tert-ブチルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニル(179mg、0.42mmol)及びt-ブトキシドナトリウム(466mg、4.84mmol)を室温下にて加え、混合物を窒素大気下、上記と同温度にて17時間撹拌した。混合物に酢酸エチル及び飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて希釈し、これに続いて酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣を自動クロマトグラフィー装置(n-ヘキサン/酢酸エチル=61/39~40/60)にて精製した。得られた固体に、ジイソプロピルエーテルを加え、析出固体を濾取し、ジイソプロピルエーテルにて洗浄し、次いで乾燥して、表題化合物(493mg、収率:74%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 8.43 (1H, brs)、8.06 (1H, d, J = 2.4 Hz)、7.54(1H, d, J = 1.8 Hz)、6.71 (1H, d, J = 1.8 Hz)、6.55 (1H, br s)、4.91~4.88 (1H, m)、4.55 (1H, dd, J = 12.8, 4.3 Hz)、4.41 (1H, dd, J = 12.8, 1.2 Hz)、1.64 (3H, d,J = 6.7 Hz)、1.54 (9H, s)。
(16d)5-クロロ-2-メトキシ-N-[(5S)-5-メチル-5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イル]ベンゼンスルホンアミド
実施例(16c)で得たtert-ブチル[(5S)-5-メチル-5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イル]カルバメート(90.1mg、0.29mmol)及び5-クロロ-2-メトキシベンゼンスルホニルクロリド(72.8mg、0.30mmol)を出発物質として用いて、実施例(7c)に記載されている方法に従い生成することで表題化合物(108mg、収率:90%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 10.29 (1H, br s)、7.95 (1H, d, J = 2.4 Hz)、7.87 (1H, d, J =2.4 Hz)、7.70~7.68 (2H, m)、7.56 (1H, d, J = 1.8 Hz)、7.27 (1H, d, J =8.5 Hz)、6.63 (1H, d, J = 1.8 Hz)、4.85~4.79 (1H, m)、4.49(1H, dd, J = 13.1, 4.6 Hz)、4.38 (1H, br d, J = 13.1 Hz)、3.89 (3H, s)、1.44 (3H, d, J = 6.7 Hz)。
MSスペクトル (ES/APCI+):421 (M+H)、423 (M+2+H)。
(実施例17) 5-クロロ-2-メトキシ-N-[(5R)-5-メチル-5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イル]ベンゼンスルホンアミド
Figure 0007005629000032
(17a)メチル(2R)-2-ヒドラジニルプロパノエート塩酸塩
(2S)-2-ヒドロキシプロパノエート(5.00g、48.0mmol)を出発物質として用いて、実施例(16a)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(6.82g、3ステップ通算収率:92%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 3.82 (1H, q, J = 7.3Hz)、3.70 (3H, s)、1.26 (3H, d, J= 7.3 Hz)。
(17b)(5R)-10-ブロモ-5-メチル-5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン
1-(5-ブロモ-2-クロロピリジン-3-イル)エタノン(825mg、3.34mmol)及び実施例(17b)で得たメチル(2R)-2-ヒドラジニルプロパノエート塩酸塩(672mg、4.35mmol)を出発物質として用いて、実施例(16b)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(285mg、3ステップ通算収率:31%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 8.26 (1H, d,J = 2.4 Hz)、8.19 (1H, d, J = 2.4 Hz)、7.55 (1H, d, J = 1.8 Hz)、6.66 (1H, d, J =1.8 Hz)、4.95~4.88 (1H, m)、4.60 (1H, dd, J = 13.1, 4.6 Hz)、4.45~4.43 (1H, m)、1.64 (3H, d, J = 6.7 Hz)。
(17c)tert-ブチル[(5R)-5-メチル-5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イル]カルバメート
実施例(17b)で得た(5R)-10-ブロモ-5-メチル-5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン(282mg、1.01mmol)を出発物質として用いて、実施例(7b)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(290mg、収率:91%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 8.43 (1H, brs)、8.05 (1H, d, J = 2.4 Hz)、7.54(1H, d, J = 1.8 Hz)、6.71 (1H, d, J = 1.8 Hz)、6.52 (1H, br s)、4.93~4.86 (1H, m)、4.55 (1H, dd, J = 12.8, 4.6 Hz)、4.42 (1H, d, J = 12.8Hz)、1.64 (3H, d, J =6.7 Hz)、1.54 (9H, s)。
(17d)5-クロロ-2-メトキシ-N-[(5R)-5-メチル-5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イル]ベンゼンスルホンアミド
実施例(17c)で得たtert-ブチル[(5R)-5-メチル-5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イル]カルバメート(85.1mg、0.27mmol)及び5-クロロ-2-メトキシベンゼンスルホニルクロリド(69.2mg、0.27mmol)を出発物質として用いて、実施例(7c)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(104mg、収率:92%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 10.28 (1H, br s)、7.95 (1H, d, J = 2.4 Hz)、7.87 (1H, d, J =2.4 Hz)、7.75~7.63 (2H, m)、7.56 (1H, d, J = 1.8 Hz)、7.27 (1H, d, J =9.2 Hz)、6.63 (1H, d, J = 1.8 Hz)、4.85~4.79 (1H, m)、4.49(1H, dd, J = 12.8, 4.6 Hz)、4.38 (1H, dd, J = 12.8, 1.2Hz)、3.89 (3H, s)、1.44 (3H, d, J= 6.7 Hz)。
MSスペクトル (ES/APCI+):421 (M+H)、423 (M+2+H)。
(実施例18) 2-エトキシ-5-フルオロ-N-[(5S)-5-メチル-5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イル]ベンゼンスルホンアミド
Figure 0007005629000033
実施例(16c)で得たtert-ブチル[(5S)-5-メチル-5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イル]カルバメート(90.9mg、0.29mmol)及び実施例(9a)で得た5-フルオロ-2-エトキシベンゼンスルホニルクロリド(74.2mg、0.31mmol)を出発物質として用いて、実施例(7c)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(113mg、収率:93%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 10.14 (1H, s)、7.94 (1H, d, J = 2.4 Hz)、7.88 (1H, d, J =2.4 Hz)、7.60 (1H, dd, J = 7.9, 3.1 Hz)、7.56 (1H, d, J = 2.4 Hz)、7.50~7.45 (1H, m)、7.25 (1H, dd, J = 9.2, 3.7 Hz)、6.61 (1H, d, J = 2.4 Hz)、4.83~4.81 (1H, m)、4.49 (1H, dd, J = 13.1, 4.6 Hz)、4.36 (1H, br d, J = 13.1 Hz)、4.17 (2H, q, J= 7.0 Hz)、1.44 (3H, d, J = 6.7 Hz)、1.26 (3H, t, J = 7.0 Hz)。
MSスペクトル (ES/APCI+):419 (M+H)。
(実施例19) カリウム[(2-エトキシ-5-フルオロフェニル)スルホニル][(5S)-5-メチル-5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イル]アザニド(実施例18のカリウム塩)
Figure 0007005629000034
実施例18で得た2-エトキシ-5-フルオロ-N-[(5S)-5-メチル-5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イル]ベンゼンスルホンアミド(34.1mg、0.082mmol)のエタノール(0.8mL)懸濁液に、0.5N 水酸化カリウムのエタノール(0.171mL、0.086mmol)溶液を室温下にて加え、混合物を室温下にて3.5時間撹拌した。溶媒を減圧下にて留去して、粗製の固体を得た。粗製の固体に、エタノールを加え、析出固体を濾取し、酢酸エチルにて洗浄し、次いで乾燥して、表題化合物(30.5mg、収率:82%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 7.66 (1H, d, J = 2.4Hz)、7.59 (1H, d, J = 2.4 Hz)、7.51~7.48 (2H, m)、7.11~7.09(1H, m)、6.96 (1H, dd, J = 9.1, 4.3 Hz)、6.48 (1H, d, J = 1.8 Hz)、4.75~4.72 (1H, m)、4.34 (1H, dd, J = 13.4, 4.9 Hz)、4.23~4.20 (1H, m)、3.91(2H, q, J = 7.0 Hz)、1.44 (3H, d, J = 6.7 Hz)、1.10 (3H, t, J = 7.0 Hz)。
(実施例20) 2-エトキシ-5-フルオロ-N-[(5R)-5-メチル-5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イル]ベンゼンスルホンアミド
Figure 0007005629000035
実施例(17c)で得たtert-ブチル[(5R)-5-メチル-5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イル]カルバメート(91.4mg、0.29mmol)及び実施例(9a)で得た5-フルオロ-2-エトキシベンゼンスルホニルクロリド(72.9mg、0.31mmol)を出発物質として用いて、実施例(7c)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(110mg、収率:91%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 10.14 (1H, s)、7.94 (1H, d, J = 2.4 Hz)、7.88 (1H, d, J =2.4 Hz)、7.60 (1H, dd, J = 7.9, 3.1 Hz)、7.56 (1H, d, J = 2.4 Hz)、7.52~7.43 (1H, m)、7.25 (1H, dd, J = 9.5, 4.0 Hz)、6.60 (1H, d, J = 2.4 Hz)、4.85~4.79 (1H, m)、4.49 (1H, dd, J = 13.4, 4.3 Hz)、4.36 (1H, dd, J = 13.4, 1.2 Hz)、4.17 (2H, q,J = 7.0 Hz)、1.44 (3H, d, J = 6.7 Hz)、1.26 (3H, t, J = 7.0 Hz)。
MSスペクトル (ES/APCI+):419 (M+H)。
(実施例21) 5-クロロ-2-メトキシ-N-[(5S)-5-メチル-5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イル]ピリジン-3-スルホンアミド
Figure 0007005629000036
実施例(16c)で得たtert-ブチル[(5S)-5-メチル-5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イル]カルバメート(91.0mg、0.29mmol)及び実施例(12a)で得た5-クロロ-2-メトキシピリジン-3-スルホニルクロリド(73.1mg、0.30mmol)を出発物質として用いて、実施例(7c)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(104mg、収率:86%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ:10.56 (1H, br s)、8.50 (1H, d, J = 2.4 Hz)、8.21 (1H, d, J =2.4 Hz)、7.98 (1H, d, J = 2.4 Hz)、7.89 (1H, d, J = 2.4 Hz)、7.56 (1H, d, J =2.4 Hz)、6.69 (1H, d, J = 2.4 Hz)、4.89~4.78 (1H, m)、4.50(1H, dd, J = 13.4, 4.3 Hz)、4.39 (1H, br d, J = 13.4 Hz)、3.96 (3H, s)、1.45 (3H, d, J = 6.7 Hz)。
MSスペクトル (ES/APCI+):422 (M+H)、424 (M+2+H)。
(実施例22) カリウム[(5-クロロ-2-メトキシピリジン-3-イル)スルホニル][(5S)-5-メチル-5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イル]アザニド(実施例21のカリウム塩)
Figure 0007005629000037
実施例21で得た5-クロロ-2-メトキシ-N-[(5S)-5-メチル-5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イル]ピリジン-3-スルホンアミド(33.8mg、0.080mmol)のエタノール(0.8mL)懸濁液に、0.5N水酸化カリウムのエタノール(0.168mL、0.084mmol)溶液を室温下にて加え、混合物を室温下にて4時間撹拌した。溶媒を減圧下にて留去し、酢酸エチルをこれに加え、溶媒を再度減圧下にて留去して、粗生成物の固体を得た。粗生成物の固体に、ジイソプロピルエーテルを加え、析出固体を濾取し、ジイソプロピルエーテルにて洗浄し、次いで乾燥して、表題化合物(34.7mg、収率:94%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 8.17 (1H, d, J = 2.4Hz)、8.01 (1H, d, J = 2.4 Hz)、7.66(1H, d, J = 2.4 Hz)、7.59 (1H, d, J = 2.4 Hz)、7.49 (1H, d, J = 1.8 Hz)、6.54 (1H, d, J =1.8 Hz)、4.76~4.73 (1H, m)、4.36 (1H, dd, J = 13.1, 4.6 Hz)、4.25 (1H,dd, J = 13.1, 1.5 Hz)、3.76 (3H, s)、1.44 (3H, d, J = 7.3 Hz)。
(実施例23) 5-クロロ-2-メトキシ-N-[(5R)-5-メチル-5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イル]ピリジン-3-スルホンアミド
Figure 0007005629000038
実施例(17c)で得たtert-ブチル[(5R)-5-メチル-5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イル]カルバメート(93.0mg、0.29mmol)及び実施例(12a)で得た5-クロロ-2-メトキシピリジン-3-スルホニルクロリド(65.5mg、0.27mmol)を出発物質として用いて、実施例(7c)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(107mg、収率:86%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 10.56 (1H, br s)、8.50 (1H, d, J = 3.1 Hz)、8.21 (1H, d, J =3.1 Hz)、7.98 (1H, d, J = 2.4 Hz)、7.89 (1H, d, J = 2.4 Hz)、7.56 (1H, d, J =2.4 Hz)、6.69 (1H, d, J = 2.4 Hz)、4.87~4.78 (1H, m)、4.51(1H, dd, J = 13.4, 4.3 Hz)、4.39 (1H, dd, J = 13.4, 1.2Hz)、3.96 (3H, s)、1.45 (3H, d, J= 6.7 Hz)。
MSスペクトル (ES/APCI+):422 (M+H)、424 (M+2+H)。
(実施例24) 2-エトキシ-5-フルオロ-N-[(5S)-5-メチル-5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イル]ピリジン-3-スルホンアミド
Figure 0007005629000039
実施例(16c)で得たtert-ブチル[(5S)-5-メチル-5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イル]カルバメート(92.1mg、0.29mmol)のメタノール(1mL)溶液に、塩化水素の1,4-ジオキサン(2mL、8mmol)の4.0モル/L溶液を室温下にて加え、混合物を上記と同温度にて3時間撹拌した。混合物を減圧下にて濃縮した。残渣をピリジン(1.0mL、12mmol)にて希釈し、実施例(14b)で得た2-エトキシ-5-フルオロピリジン-3-スルホニルクロリド(83.7mg、0.35mmol)を室温下にてこれに加え、混合物を、油浴上、80℃にて30分間撹拌した。冷却後、混合物を減圧下にて濃縮し、残渣を、自動クロマトグラフィー装置(塩化メチレン/メタノール=99/1~91/9、及びYamazen Co.Ltd.、ハイ-フラッシュ(商標)カラムAmino、塩化メチレン/メタノール=95/5~88/12)にて精製した。得られた固体に、ジイソプロピルエーテルを加え、析出固体を濾取し、ジイソプロピルエーテルにて洗浄し、次いで乾燥して、表題化合物(87.1mg、収率:71%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 10.48 (1H, br s)、8.43 (1H, d, J = 3.1 Hz)、8.18 (1H, dd, J =7.3, 3.1 Hz)、7.98 (1H, d, J = 2.4 Hz)、7.92 (1H, d, J = 2.4 Hz)、7.56 (1H, d, J =1.8 Hz)、6.66 (1H, d, J = 1.8 Hz)、4.88~4.79 (1H, m)、4.50(1H, dd, J = 12.8, 4.3 Hz)、4.44~4.36 (3H, m)、1.45 (3H, d, J = 6.7 Hz)、1.24 (3H, t, J = 7.0 Hz)。
MSスペクトル (ES/APCI+):420 (M+H)。
(実施例25) カリウム[(2-エトキシ-5-フルオロピリジン-3-イル)スルホニル][(5S)-5-メチル-5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イル]アザニド(実施例24のカリウム塩)
Figure 0007005629000040
実施例24で得た2-エトキシ-5-フルオロ-N-[(5S)-5-メチル-5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イル]ピリジン-3-スルホンアミド(33.7mg、0.080mmol)のエタノール(0.8mL)懸濁液に、0.5N水酸化カリウムのエタノール(0.169mL、0.084mmol)溶液を室温下にて加え、混合物を上記と同温度にて2時間撹拌した。溶媒を減圧下にて留去し、酢酸エチルをこれに加え、溶媒を再度減圧下にて留去して、粗生成物の固体を得た。粗生成物の固体に、ジイソプロピルエーテルを加え、析出固体を濾取し、ジイソプロピルエーテルにて洗浄し、次いで乾燥して、表題化合物(40.3mg、収率:定量的)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 8.07 (1H, d, J = 3.0Hz)、7.87 (1H, dd, J = 7.9, 3.9 Hz)、7.72 (1H, d, J = 2.4 Hz)、7.64 (1H, d, J =3.0 Hz)、7.49 (1H, d, J = 1.8 Hz)、6.54 (1H, d, J = 1.8 Hz)、4.77~4.73 (1H, m)、4.36 (1H, dd, J = 13.1, 4.6 Hz)、4.25~4.15 (3H, m)、1.44(3H, d, J = 6.7 Hz)、1.04 (3H, t, J = 7.0 Hz)。
(実施例26) 5-クロロ-N-(4,5-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[2,3-b][1,4]オキサゼピン-9-イル)-2-メトキシベンゼンスルホンアミド
Figure 0007005629000041
(26a)3-{[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}-N-メトキシ-N-メチルプロパンアミド
メチル3-ヒドロキシプロパノエート(1.50g、14.4mmol)の塩化メチレン(70mL)溶液に、イミダゾール(1.96g、28.8mmol)及びtert-ブチルジフェニルクロロシラン(4.36g、15.8mmol)を室温下にて加え、混合物を上記と同温度にて5日間撹拌した。混合物に水を加えて希釈し、これに続いて塩化メチレンにて抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣を、自動クロマトグラフィー装置(n-ヘキサン/酢酸エチル=100/0~40/60)にて精製して、メチル3-{[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}プロパノエート(5.54g)を得た。上記ステップで得たメチル3-{[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}プロパノエート(5.54g)のメタノール(200mL)溶液に、水酸化ナトリウム(40mL、40mmol)の1.0モル/L水溶液を室温下にて加え、混合物を上記と同温度にて4時間撹拌した。混合物に飽和水性塩化アンモニウムを氷冷下にて加えて希釈し、これに続いて酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣を、自動クロマトグラフィー装置(n-ヘキサン/酢酸エチル=100/0~40/60)にて精製して、3-{[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}プロパン酸(5.81g)を得た。上記ステップで得た3-{[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}プロパン酸(5.81g)の塩化メチレン(100mL)溶液に、N,N’-カルボニルジイミダゾール(3.01g、18.6mmol)を室温下にて加え、混合物を上記と同温度にて1時間撹拌した。次いで、N,O-ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(1.81g、18.6mmol)及びトリエチルアミン(2.94mL、21.2mmol)をこれに加え、混合物を室温下にて19時間撹拌した。混合物に水を加えて希釈し、これに続いて塩化メチレンにて抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣を、自動クロマトグラフィー装置(n-ヘキサン/酢酸エチル=100/0~35/65)にて精製して、表題化合物(4.80g、3ステップ通算収率:73%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 7.69~7.67 (4H, m)、7.44~7.36(6H, m)、4.00 (2H, t, J = 6.8 Hz)、3.66 (3H, s)、3.18 (3H, s)、2.71~2.70 (2H, m)、1.04(9H, s)。
(26b)(4E)-3,11,11-トリメチル-10,10-ジフェニル-2,9-ジオキサ-3-アザ-10-シラドデカ-4-エン-6-オン
実施例(26a)で得た3-{[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}-N-メトキシ-N-メチルプロパンアミド(1.50g、4.04mmol)に、エチニルマグネシウムブロミドのテトラヒドロフラン(10.1mL、5.05mmol)の0.5モル/L溶液を室温下にて加え、混合物を、油浴上、50℃にて40分間撹拌した。混合物を室温に冷却し、飽和塩化アンモニウム水溶液(10mL)をこれに加え、混合物を、油浴上、50℃にて更に40分間撹拌した。混合物を室温に冷却し、これに続いて酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣を、自動クロマトグラフィー装置(n-ヘキサン/酢酸エチル=100/0~40/60)にて精製して、表題化合物(1.48g、収率:92%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 7.69~7.66 (4H, m)、7.44~7.33(7H, m)、5.48 (1H, d, J = 12.9 Hz)、3.98 (2H, t, J = 6.6 Hz)、3.64 (3H, s)、3.10 (3H, s)、2.65 (2H, t, J = 6.6 Hz)、1.03 (9H, s)。
(26c)5-ブロモ-2-クロロ-3-ヒドラジニルピリジン塩酸塩
5-ブロモ-2-クロロ-ピリジン-3-アミン(1.50g、7.23mmol)と35%塩酸(10mL)の混合物に、亜硝酸ナトリウム(500.1mg、7.23mmol)の水(5mL)溶液を氷冷下にて加えた。次いで、混合物を、スズ(II)クロリド二水和物(3.26g、14.5mmol)の35%塩酸(4mL)溶液に氷冷下にて加え、混合物を室温下にて1時間撹拌した。析出固体を濾取し、35%塩酸にて洗浄し、次いで乾燥して、表題化合物(1.465g、収率:78%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 10.07 (3H, br s)、8.63 (1H, br s)、8.12~8.11 (1H, m)、7.73~7.72(1H, m)。
(26d)9-ブロモ-4,5-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[2,3-b][1,4]オキサゼピン
実施例(26b)で得た(4E)-3,11,11-トリメチル-10,10-ジフェニル-2,9-ジオキサ-3-アザ-10-シラドデカ-4-エン-6-オン(507mg、1.28mmol)のメタノール(1.5mL)溶液に、実施例(26c)で得た5-ブロモ-2-クロロ-3-ヒドラジニルピリジン塩酸塩(396.5mg、1.53mmol)を氷冷下にて加え、混合物を、油浴上、還流まで加熱した。次いで、炭酸ナトリウム(257.9mg、2.42mmol)の水(10mL)溶液をこれに加え、混合物を還流下にて1.5時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、減圧下にて濃縮した。残渣に水を加えて希釈し、これに続いて酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣を、自動クロマトグラフィー装置(n-ヘキサン/酢酸エチル=100/0~60/40)にて精製して、5-ブロモ-3-[5-(2-{[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}エチル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2-クロロピリジン(390mg)を得た。上記ステップで得た5-ブロモ-3-[5-(2-{[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}エチル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2-クロロピリジン(390mg)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液に、フッ化テトラブチルアンモニウムのテトラヒドロフラン(1.08mL、1.08mmol)1.0モル/L溶液を氷冷下にて加え、混合物を室温下にて16時間撹拌した。
混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて希釈し、これに続いて、クロロホルム/イソプロパノール=3/1の混合溶媒にて抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣を、自動クロマトグラフィー装置(酢酸エチル/メタノール=100/0~50/50)にて精製して、表題化合物(60mg、2ステップ通算収率:18%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 8.75 (1H, d,J = 2.0 Hz)、8.21 (1H, d, J = 2.0 Hz)、7.66 (1H, d, J = 2.0 Hz)、6.27 (1H, br s)、4.56 (2H, t, J = 5.4 Hz)、3.31 (2H, t, J =5.4 Hz)。
(26e)tert-ブチル4,5-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[2,3-b][1,4]オキサゼピン-9-イルカルバメート
実施例(26d)で得た9-ブロモ-4,5-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[2,3-b][1,4]オキサゼピン(60.0mg、0.22mmol)を出発物質として用いて、実施例(7b)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(54mg、収率:79%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 8.66 (1H, brs)、8.17 (1H, br d, J = 2.7 Hz)、7.65(1H, br d, J = 1.6 Hz)、6.59 (1H, br s)、6.25~6.25 (1H, m)、4.55(2H, t, J = 5.5 Hz)、3.25 (2H, t, J = 5.5 Hz)、1.53 (9H, s)。
(26f)5-クロロ-N-(4,5-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[2,3-b][1,4]オキサゼピン-9-イル)-2-メトキシベンゼンスルホンアミド
実施例(26e)で得たtert-ブチル4,5-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[2,3-b][1,4]オキサゼピン-9-イルカルバメート(54.0mg、0.18mmol)及び5-クロロ-2-メトキシベンゼンスルホニルクロリド(47.5mg、0.20mmol)を出発物質として用いて、実施例(7c)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(51mg、収率:70%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 10.46 (1H, br s)、8.28 (1H, d, J = 2.7 Hz)、7.87 (1H, d, J =2.7 Hz)、7.71~7.66 (2H, m)、7.25 (1H, d, J = 9.0 Hz)、6.38~6.37 (1H, m)、4.43 (2H, t, J = 5.3 Hz)、3.89 (3H, s)、3.22 (2H, t, J = 5.3 Hz)。
MSスペクトル (ES/APCI+):407 (M+H)、409 (M+2+H)。
(実施例27) 5-クロロ-2-メトキシ-N-[(9aS)-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-3-イル]ベンゼンスルホンアミド
Figure 0007005629000042
(27a)(2-クロロ-5-ニトロピリジン-3-イル)[(2S)-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-イル]メタノン
2-クロロ-5-ニトロピリジン-3-カルボン酸(300mg、1.48mmol)及び塩化オキサリル(0.17mL、2.0mmol)の塩化メチレン(8mL)懸濁液に、N,N-ジメチルホルムアミド(0.05mL)を室温下にて加え、混合物を上記と同温度にて1時間撹拌した。反応混合物を減圧下にて濃縮して、2-クロロ-5-ニトロピリジン-3-カルボニルクロリドの粗生成物を調製した。(2S)-ピロリジン-2-イルメタノール(0.145mL、1.49mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.5mL、3mmol)のテトラヒドロフラン(4mL)溶液に、2-クロロ-5-ニトロピリジン-3-カルボニルクロリドの粗生成物のテトラヒドロフラン(4mL)溶液を氷冷下にて加え、次いで反応混合物を室温下にて40分間撹拌した。混合物に酢酸エチルを加えて希釈し、有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣を、自動クロマトグラフィー装置(n-ヘキサン/酢酸エチル=100/0~0/100)にて精製して、表題化合物(338mg、収率:80%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 9.27~9.22 (1H, m)、8.54~8.52(1H, m)、4.41~4.39 (1H, m)、3.91~3.78 (2H, m)、3.42~3.25 (2H, m)、2.25~2.19(1H, m)、2.09~1.78 (4H, m)。
(27b)(9aS)-3-ニトロ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-5-オン
実施例(27a)で得た(2-クロロ-5-ニトロピリジン-3-イル)[(2S)-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-イル]メタノン(338mg、1.18mmol)のテトラヒドロフラン(60mL)溶液に、水素化ナトリウム(約63%含量、102mg、2.68mmol)を室温下にて加え、混合物を上記と同温度にて24時間撹拌した。追加の水素化ナトリウム(約63%含量、101mg、2.65mmol)を室温下にてこれに加え、混合物を上記と同温度にて更に24時間撹拌した。反応混合物を、氷水槽で冷却し、水酸化ナトリウムの2.0モル/L水溶液をこれに加え、室温下にて30分間撹拌し、これに続いて酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣を、自動クロマトグラフィー装置(n-ヘキサン/酢酸エチル=100/0~0/100)にて精製して、表題化合物(180mg、収率:61%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 9.48 (1H, d,J = 3.0 Hz)、9.21 (1H, d, J = 3.0 Hz)、4.76 (1H, d, J = 12.1 Hz)、4.25 (1H, dd, J =12.8, 7.9 Hz)、4.11~4.05 (1H, m)、3.89~3.84 (1H, m)、3.78~3.75 (1H, m)、2.39~2.32(1H, m)、2.12~2.05 (1H, m)、2.00~1.88 (1H, m)、1.80~1.70 (1H, m)。
(27c)(9aS)-3-アミノ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-5-オン
実施例(27b)で得た(9aS)-3-ニトロ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-5-オン(180mg、0.72mmol)のテトラヒドロフラン(3mL)及びメタノール(3mL)の混合物に、塩化ニッケル(II)六水和物(358mg、1.51mmol)を加えた。次いで、混合物を氷水浴にて冷却した。水素化ホウ素ナトリウム(107mg、2.83mmol)をこれに加え、混合物を室温下にて50分間撹拌した。反応混合物にアセトン及び飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて希釈し、更にセライト545(登録商標)(約0.7g)をこれに加え、混合物を室温下にて更に30分間撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液を酢酸エチルとテトラヒドロフランの混合溶媒にて抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣を、自動クロマトグラフィー装置(酢酸エチル/メタノール=100/0~80/20)にて精製して、表題化合物(140mg、収率:89%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 7.88~7.87 (2H, m)、4.55~4.52(1H, m)、4.05~3.98 (2H, m)、3.77~3.73 (2H, m)、3.60(2H, br s)、2.24~2.20 (1H, m)、2.04~1.88 (2H, m)、1.73~1.64 (1H, m)。
(27d)5-クロロ-2-メトキシ-N-[(9aS)-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-3-イル]ベンゼンスルホンアミド
実施例(27c)で得た(9aS)-3-アミノ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-5-オン(140mg、0.64mmol)及びピリジン(3mL、37mmol)の混合物に、5-クロロ-2-メトキシベンゼンスルホニルクロリド(170mg、0.70mmol)を加え、混合物を、油浴上、80℃にて1時間撹拌した。反応混合物を冷却し、次いで減圧下にて濃縮した。残渣を自動クロマトグラフィー装置(酢酸エチル/メタノール=100/0~80/20)で精製した。得た固体に、ジイソプロピルエーテルを加え、析出固体を濾取し、次いで乾燥して、表題化合物(172mg、収率:63%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 8.32 (1H, d,J = 3.0 Hz)、8.24 (1H, d, J = 3.0 Hz)、7.73 (1H, d, J = 2.7 Hz)、7.46 (1H, dd, J =8.8, 2.7 Hz)、7.03 (1H, br s)、7.00(1H, d, J = 8.8 Hz)、4.60 (1H, d, J = 11.5 Hz)、4.04~3.98 (5H, m)、3.80~3.66 (2H, m)、2.29~2.23(1H, m)、2.06~1.84 (2H, m)、1.70~1.65 (1H, m)。
MSスペクトル (ES/APCI+):424 (M+H)、426 (M+2+H)。
(実施例28) 5-クロロ-2-メトキシ-N-[(9aR)-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-3-イル]ベンゼンスルホンアミド
Figure 0007005629000043
(28a)(2-クロロ-5-ニトロピリジン-3-イル)[(2R)-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-イル]メタノン
2-クロロ-5-ニトロピリジン-3-カルボン酸(500mg、2.49mmol)及び(2R)-ピロリジン-2-イルメタノール(0.258mg、2.55mmol)を出発物質として用いて、実施例(27a)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(594mg、収率:71%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 9.27~9.22 (1H, m)、8.54~8.52(1H, m)、4.41~4.39 (1H, m)、3.91~3.78 (2H, m)、3.42~3.25 (2H, m)、2.25~2.19(1H, m)、2.09~1.78 (4H, m)。
(28b)(9aR)-3-ニトロ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-5-オン
実施例(28a)で得た(2-クロロ-5-ニトロピリジン-3-イル)[(2R)-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-イル]メタノン(594mg、2.08mmol)のテトラヒドロフラン(100mL)溶液に、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミドのテトラヒドロフラン(1.6mL、3.0mmol)の約1.9モル/L溶液を氷冷下にて加え、混合物を同じ温度にて1時間撹拌した。混合物に飽和塩化ナトリウム水溶液を加えて希釈し、これに続いて酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、溶媒を減圧下にて留去し、残渣を自動クロマトグラフィー装置(n-ヘキサン/酢酸エチル=100/0~20/80)にて精製して、表題化合物(385mg、収率:52%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 9.48 (1H, d,J = 3.0 Hz)、9.21 (1H, d, J = 3.0 Hz)、4.76 (1H, d, J = 12.1 Hz)、4.25 (1H, dd, J =12.8, 7.9 Hz)、4.11~4.05 (1H, m)、3.89~3.84 (1H, m)、3.78~3.75 (1H, m)、2.39~2.32(1H, m)、2.12~2.05 (1H, m)、2.00~1.88 (1H, m)、1.80~1.70 (1H, m)。
(28c)(9aR)-3-アミノ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-5-オン
実施例(28b)で得た(9aR)-3-ニトロ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-5-オン(385mg、1.54mmol)を出発物質として用いて、実施例(27c)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(341mg、収率:定量的)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 7.88~7.87 (2H, m)、4.55~4.52(1H, m)、4.05~3.98 (2H, m)、3.77~3.73 (2H, m)、3.60(2H, br s)、2.24~2.20 (1H, m)、2.04~1.88 (2H, m)、1.73~1.64 (1H, m)。
(28d)5-クロロ-2-メトキシ-N-[(9aR)-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-3-イル]ベンゼンスルホンアミド
実施例(28c)で得た(9aR)-3-アミノ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-5-オン(165mg、0.75mmol)及び5-クロロ-2-メトキシベンゼンスルホニルクロリド(60.8mg、0.25mmol)を出発物質として用いて、実施例(27d)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(178mg、収率:58%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 8.32 (1H, d,J = 3.0 Hz)、8.24 (1H, d, J = 3.0 Hz)、7.73 (1H, d, J = 2.7 Hz)、7.46 (1H, dd, J =8.8, 2.7 Hz)、7.03 (1H, br s)、7.00(1H, d, J = 8.8 Hz)、4.60 (1H, d, J = 11.5 Hz)、4.04~3.98 (5H, m)、3.80~3.66 (2H, m)、2.29~2.23(1H, m)、2.06~1.84 (2H, m)、1.70~1.65 (1H, m)。
MSスペクトル (ES/APCI+):424 (M+H)、426 (M+2+H)。
(実施例29) 5-クロロ-N-[(8R,9aS)-8-ヒドロキシ-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-3-イル]-2-メトキシベンゼンスルホンアミド
Figure 0007005629000044
(29a)(2-クロロ-5-ニトロピリジン-3-イル)[(2S,4R)-4-ヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-イル]メタノン
2-クロロ-5-ニトロピリジン-3-カルボン酸(470mg、2.32mmol)及び(3R,5S)-5-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-3-オール(0.354mg、2.30mmol)を出発物質として用いて、実施例(27a)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(540mg、収率:77%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 9.28 (1H, d, J = 3.0Hz)、8.79~8.74 (1H, m)、5.00~4.24 (4H, m)、3.79~2.96 (4H, m)、2.08~1.97(2H, m)。
(29b)(8R,9aS)-8-ヒドロキシ-3-ニトロ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-5-オン
実施例(29a)で得た(2-クロロ-5-ニトロピリジン-3-イル)[(2S,4R)-4-ヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-イル]メタノン(265mg、0.88mmol)を出発物質として用いて、実施例(28b)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(182mg、収率:78%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 9.51 (1H, d,J = 2.4 Hz)、9.23 (1H, d, J = 2.4 Hz)、4.80 (1H, d, J = 12.8 Hz)、4.63 (1H, d, J =3.6 Hz)、4.47~4.40 (1H, m)、4.27~4.24 (1H, m)、3.95(1H, dd, J = 13.7, 3.6 Hz)、3.83 (1H, dd, J = 13.7, 2.1Hz)、2.37~2.33 (1H, m)、1.90~1.81 (2H, m)。
(29c)(8R,9aS)-3-アミノ-8-ヒドロキシ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-5-オン
実施例(29b)で得た(8R,9aS)-8-ヒドロキシ-3-ニトロ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-5-オン(180mg、0.68mmol)を出発物質として用いて、実施例(27c)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(134mg、収率:84%)を得た。
1H NMRスペクトル (CD3OD, 400MHz) δ: 7.84 (1H, d,J = 3.0 Hz)、7.81 (1H, d, J = 3.0 Hz)、4.55 (1H, dd, J = 11.5, 1.8 Hz)、4.44 (1H, brs)、4.21~4.08 (2H, m)、3.77~3.73 (2H, m)、2.22~2.19 (1H, m)、1.91~1.85(1H, m)。
(29d)5-クロロ-N-[(8R,9aS)-8-ヒドロキシ-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-3-イル]-2-メトキシベンゼンスルホンアミド
実施例(29c)で得た(8R,9aS)-3-アミノ-8-ヒドロキシ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-5-オン(66mg、0.28mmol)及び5-クロロ-2-メトキシベンゼンスルホニルクロリド(77mg、0.32mmol)を出発物質として用いて、実施例(27d)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(96mg、収率:78%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 10.28 (1H, br s)、8.23 (1H, br s)、8.08 (1H, br s)、7.64 (2H, br s)、7.25 (1H, br s)、5.07 (1H, br s)、4.53~4.52 (1H, m)、4.26 (1H, br s)、4.13~4.05 (2H, m)、3.89(3H, s)、3.64~3.46 (2H, m)、2.04 (1H, br s)、1.72 (1H, br s)。
MSスペクトル (ES/APCI+):440 (M+H)、442 (M+2+H)。
(実施例30) 5-クロロ-N-[(8S,9aR)-8-ヒドロキシ-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-3-イル]-2-メトキシベンゼンスルホンアミド
Figure 0007005629000045
(30a)(2-クロロ-5-ニトロピリジン-3-イル)[(2R,4S)-4-ヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-イル]メタノン
2-クロロ-5-ニトロピリジン-3-カルボン酸(280mg、1.38mmol)及び塩化オキサリル(0.154mL、1.80mmol)の塩化メチレン(8mL)懸濁液に、N,N-ジメチルホルムアミド(0.05mL)を室温下にて加え、混合物を上記と同温度にて1時間撹拌した。反応混合物を減圧下にて濃縮して、2-クロロ-5-ニトロピリジン-3-カルボニルクロリドの粗生成物を調製した。(3S,5R)-5-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-3-オール(212mg、1.38mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(1mL、5.9mmol)のテトラヒドロフラン(4mL)混合物に、2-クロロ-5-ニトロピリジン-3-カルボニルクロリドの粗生成物のテトラヒドロフラン(4mL)溶液を氷冷下にて加え、次いで反応混合物を室温下にて80分間撹拌した。混合物を減圧下にて濃縮し、残渣を、自動クロマトグラフィー装置(酢酸エチル/メタノール=100/0~85/15)にて精製して、表題化合物(243mg、収率:80%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 9.28 (1H, d, J = 3.0Hz)、8.79~8.74 (1H, m)、5.00~4.24 (4H, m)、3.79~2.96 (4H, m)、2.08~1.97(2H, m)。
(30b)(8S,9aR)-8-ヒドロキシ-3-ニトロ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-5-オン
ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミドのテトラヒドロフラン(1.7mmol、1.9mmol)の1.09モル/L溶液をテトラヒドロフラン(50mL)で希釈し、実施例(30a)で得た(2-クロロ-5-ニトロピリジン-3-イル)[(2R,4S)-4-ヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-イル]メタノン(243mg、0.80mmol)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液を氷冷下にてこれに加え、混合物を同じ温度にて40分間撹拌した。混合物に飽和塩化ナトリウム水溶液を加えて希釈し、これに続いて酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣を自動クロマトグラフィー装置(酢酸エチル/メタノール=100/0~85/15)で精製して、表題化合物(77.4mg、収率:36%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 9.51 (1H, d,J = 2.4 Hz)、9.23 (1H, d, J = 2.4 Hz)、4.80 (1H, d, J = 12.8 Hz)、4.63 (1H, d, J =3.6 Hz)、4.47~4.40 (1H, m)、4.27~4.24 (1H, m)、3.95(1H, dd, J = 13.7, 3.6 Hz)、3.83 (1H, dd, J = 13.7, 2.1Hz)、2.37~2.33 (1H, m)、1.90~1.81 (2H, m)。
(30c)(8S,9aR)-3-アミノ-8-ヒドロキシ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-5-オン
実施例(30b)で得た(8S,9aR)-8-ヒドロキシ-3-ニトロ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-5-オン(77.4mg、0.29mmol)及び10%パラジウム炭素(含水量:54.6%、20mg)のメタノール(6mL)の混合物を、水素大気下、標準圧で、室温下にて1.5時間撹拌した。反応物容器内の水素を窒素と置き換え、次いで、反応混合物を、セライト545(登録商標)のパッドを介して濾過した。濾液中の溶媒を減圧下にて留去して、表題化合物(64.2mg、収率:94%)を得た。
1H NMRスペクトル (CD3OD, 400MHz) δ: 7.84 (1H, d,J = 3.0 Hz)、7.81 (1H, d, J = 3.0 Hz)、4.55 (1H, dd, J = 11.5, 1.8 Hz)、4.44 (1H, brs)、4.21~4.08 (2H, m)、3.77~3.73 (2H, m)、2.22~2.19 (1H, m)、1.91~1.85(1H, m)。
(30d)5-クロロ-N-[(8S,9aR)-8-ヒドロキシ-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-3-イル]-2-メトキシベンゼンスルホンアミド
実施例(30c)で得た(8S,9aR)-3-アミノ-8-ヒドロキシ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-5-オン(64.2mg、0.27mmol)及び5-クロロ-2-メトキシベンゼンスルホニルクロリド(70.5mg、0.29mmol)を出発物質として用いて、実施例(27d)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(83.7mg、収率:70%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 10.28 (1H, br s)、8.23 (1H, br s)、8.08 (1H, br s)、7.64 (2H, br s)、7.25 (1H, br s)、5.07 (1H, br s)、4.53~4.52 (1H, m)、4.26 (1H, br s)、4.13~4.05 (2H, m)、3.89(3H, s)、3.64~3.46 (2H, m)、2.04 (1H, br s)、1.72 (1H, br s)。
MSスペクトル (ES/APCI+):440 (M+H)、442 (M+2+H)。
(実施例31) 5-フルオロ-N-[(8S,9aR)-8-ヒドロキシ-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-3-イル]-2-メトキシベンゼンスルホンアミド
Figure 0007005629000046
実施例(30c)で得た(8S,9aR)-3-アミノ-8-ヒドロキシ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-5-オン(180mg、0.76mmol)及び5-フルオロ-2-メトキシベンゼンスルホニルクロリド(190mg、0.85mmol)を出発物質として用いて、実施例(27d)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(211mg、収率:65%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 10.25 (1H, br s)、8.23 (1H, d, J = 2.4 Hz)、8.09 (1H, d, J =2.4 Hz)、7.51~7.46 (2H, m)、7.26~7.24 (1H, m)、5.06(1H, br s)、4.52 (1H, d, J = 11.5 Hz)、4.25 (1H, br s)、4.09~4.04 (2H, m)、3.88 (3H, s)、3.63 (1H, dd, J = 13.1, 6.5 Hz)、3.45 (1H, d,J = 12.8 Hz)、2.05 (1H, dd, J = 13.1, 5.8 Hz)、1.75~1.68 (1H, m)。
MSスペクトル (ES/APCI+):424 (M+H)。
(実施例32) 5-クロロ-N-[(8S,9aR)-8-ヒドロキシ-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-3-イル]-2-(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホンアミド
Figure 0007005629000047
(32a)5-クロロ-2-(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホニルクロリド
5-クロロ-2-(トリフルオロメトキシ)アニリン(5.00g、23.6mmol)及びジベンジルジスルフィド(4.66g、18.9mmol)のアセトニトリル(75mL)懸濁液に、亜硝酸イソアミル(3.46mL、26.0mmol)を、油浴上、60℃にてゆっくりと加え、混合物を上記と同温度にて2時間撹拌した。反応混合物を冷却し、次いで減圧下にて濃縮し、残渣を、自動クロマトグラフィー装置(n-ヘキサン/酢酸エチル=100/0~95/5)にて精製し、2-(ベンジルスルファニル)-4-クロロフェニルトリフルオロメチルエーテル(3.86g、収率:51%)を調製した。上記ステップで得た2-(ベンジルスルファニル)-4-クロロフェニルトリフルオロメチルエーテル(4.84g、15.2mmol)、酢酸(4.5mL)及び水(3mL)とアセトニトリル(120mL)の混合物に、1,3-ジクロロ-5,5-ジメチルヒダントイン(5.98g、30.4mmol)を氷冷下にて加え、混合物を上記と同温度にて3時間撹拌した。混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて希釈し、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣を、自動クロマトグラフィー装置(ヘキサン/酢酸エチル=100/0~85/15)にて精製して、表題化合物(3.64g、収率:81%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 8.09 (1H, d,J = 2.3 Hz)、7.75 (1H, dd, J = 9.0, 2.7 Hz)、7.50~7.47 (1H, m)。
(32b)5-クロロ-N-[(8S,9aR)-8-ヒドロキシ-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-3-イル]-2-(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホンアミド
実施例(30c)で得た(8S,9aR)-3-アミノ-8-ヒドロキシ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-5-オン(562mg、2.39mmol)及びピリジン(3.86mL、47.8mmol)の混合物に、実施例(32a)で得た5-クロロ-2-(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホニルクロリド(740mg、2.51mmol)を加え、混合物を、油浴上、80℃にて2時間撹拌した。冷却後、追加の5-クロロ-2-(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホニルクロリド(141mg、0.48mmol)をこれに加え、混合物を、油浴上、80℃にて更に2時間撹拌した。反応混合物を冷却し、次いで減圧下にて濃縮した。残渣を、自動クロマトグラフィー装置(酢酸エチル/メタノール=100/0~90/10)にて精製した。得た固体に、エタノールを加え、析出固体を濾取し、次いで乾燥して、表題化合物(844mg、収率:72%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 10.78 (1H, br s)、8.20 (1H, d, J = 2.7 Hz)、8.13 (1H, d, J =2.7 Hz)、7.90~7.88 (2H, m)、7.64~7.61 (1H, m)、5.08(1H, br s)、4.56 (1H, d, J = 12.1 Hz)、4.26 (1H, br s)、4.14~4.06 (2H, m)、3.65 (1H, dd, J = 12.9, 3.9 Hz)、3.45 (2H, d, J = 12.9 Hz)、2.07 (1H, dd, J =12.9, 6.6 Hz)、1.77~1.70 (1H, m)。
MSスペクトル (ES/APCI+):494 (M+H)、496 (M+2+H)。
(実施例33) カリウム{[5-クロロ-2-(トリフルオロメトキシ)フェニル]スルホニル}[(8S,9aR)-8-ヒドロキシ-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-3-イル]アザニド(実施例32のカリウム塩)
Figure 0007005629000048
実施例(32b)で得た5-クロロ-N-[(8S,9aR)-8-ヒドロキシ-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-3-イル]-2-(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホンアミド(26.8mg、0.054mmol)のエタノール(0.5mL)懸濁液に、水酸化カリウムのエタノール(0.119mL、0.060mmol)の0.5モル/L溶液を室温下にて加え、混合物を室温下にて3時間撹拌した。混合物を減圧下にて濃縮し、ジイソプロピルエーテルをこれに加え、析出固体を濾取し、次いで乾燥して、表題化合物(27.2mg、収率:94%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 7.79~7.78 (2H, m)、7.74 (1H, d, J = 2.7 Hz)、7.51 (1H, dd, J = 8.6, 2.7 Hz)、7.34 (1H, dd,J = 8.6, 1.2 Hz)、5.03 (1H, d, J = 3.5 Hz)、4.38 (1H, d, J = 9.4 Hz)、4.25 (1H, br s)、3.96~3.95 (2H, m)、3.60~3.57 (1H, m)、3.48 (1H, d, J = 12.1 Hz)、2.03~1.99 (1H, m)、1.74~1.67 (1H, m)。
(実施例34) 5-フルオロ-N-[(8S,9aR)-8-ヒドロキシ-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-3-イル]-2-(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホンアミド
Figure 0007005629000049
(34a)5-フルオロ-2-(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホニルクロリド
5-フルオロ-2-(トリフルオロメトキシ)アニリン(2.00g、10.3mmol)を用いて、実施例(32a)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(0.82g、2ステップ通算収率:29%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 7.84 (1H, dd,J = 6.8, 2.9 Hz)、7.56~7.47 (2H,m)。
(34b)5-フルオロ-N-[(8S,9aR)-8-ヒドロキシ-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-3-イル]-2-(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホンアミド
実施例(30c)で得た(8S,9aR)-3-アミノ-8-ヒドロキシ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-5-オン(60mg、0.26mmol)及び実施例(34a)で得た5-フルオロ-2-(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホニルクロリド(78mg、0.28mmol)を出発物質として用いて、実施例(27d)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(81mg、収率:67%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 10.75 (1H, br s)、8.20 (1H, d, J = 2.9 Hz)、8.12 (1H, d, J =2.9 Hz)、7.74~7.73 (1H, m)、7.67~7.66 (2H, m)、5.06(1H, d, J = 3.4 Hz)、4.56 (1H, d, J = 12.0 Hz)、4.26 (1H, d, J = 3.4 Hz)、4.13 (1H, dd, J =12.0, 8.1 Hz)、4.08~4.05 (1H, m)、3.64 (1H, dd, J = 12.7, 3.9 Hz)、3.45 (1H,dd, J = 12.7, 1.5 Hz)、2.08~2.05(1H, m)、1.75~1.72 (1H, m)。
MSスペクトル (ES/APCI+):478 (M+H)。
(実施例35) 5-クロロ-N-[(8R,9aR)-8-ヒドロキシ-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-3-イル]-2-メトキシベンゼンスルホンアミド
Figure 0007005629000050
(35a)tert-ブチル(2R,4R)-4-ヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-カルボキシレート
(4R)-1-(tert-ブトキシカルボニル)-4-ヒドロキシ-D-プロリン(820mg、3.55mmol)及びトリエチルアミン(0.516mL、3.72mmol)のテトラヒドロフラン(30mL)溶液に、クロロギ酸イソブチル(0.489mL、3.72mmol)を氷冷下にて加え、混合物を上記と同温度にて30分間撹拌した。不溶性物質を濾別し、残渣をテトラヒドロフランにて洗浄した。濾液及び洗浄液を合わせ、水素化ホウ素ナトリウム(268mg、7.09mmol)を氷冷下にてこれに加え、これに続いて水(3mL)を加え、混合物を上記と同温度にて30分間撹拌した。混合物に水を加えて希釈し、これに続いて酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。減圧下にて溶媒を留去し、残渣を、自動クロマトグラフィー装置(n-ヘキサン/酢酸エチル=100/0~0/100)にて精製して、表題化合物(725mg、収率:94%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 4.42~3.95 (4H, m)、3.59~3.47(4H, m)、2.38~2.35 (1H, m)、1.94~1.83 (1H, m)、1.47(9H, s)。
(35b)(3R,5R)-5-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-3-オール塩酸塩
実施例(35a)で得たtert-ブチル(2R,4R)-4-ヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-カルボキシレート(725mg、3.34mmol)のメタノール(18mL)溶液に、塩酸の1,4-ジオキサン(12mL、48mmol)の4.0モル/L溶液を室温下にて加え、混合物を同じ温度にて1時間撹拌した。減圧下にて溶媒を留去して、表題化合物の粗生成物(513mg、収率:定量的)を得た。
1H NMRスペクトル (CD3OD, 400MHz) δ: 4.52~4.51 (1H, m)、3.84~3.70(3H, m)、3.24~3.23 (2H, m)、2.37~2.30 (1H, m)、1.74~1.68 (1H, m)。
(35c)(2-クロロ-5-ニトロピリジン-3-イル)[(2R,4R)-4-ヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-イル]メタノン
2-クロロ-5-ニトロピリジン-3-カルボン酸(676mg、3.34mmol)の塩化メチレン(15mL)懸濁液に、塩化オキサリル(0.358mL、4.17mmol)及びN,N-ジメチルホルムアミド(0.128mL、0.128mmol)を室温下にて加え、混合物を上記と同温度にて1.5時間撹拌した。反応混合物を減圧下にて濃縮して2-クロロ-5-ニトロピリジン-3-カルボニルクロリドの粗生成物を調製した。実施例(35b)で得た(3R,5R)-5-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-3-オール塩酸塩(513mg、3.34mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(2.91mL、16.7mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(15mL)の混合物に、2-クロロ-5-ニトロピリジン-3-カルボニルクロリドの粗生成物のN,N-ジメチルホルムアミド(5mL)溶液を氷冷下にて加え、次いで、反応混合物を室温下にて1時間撹拌した。混合物を減圧下にて濃縮し、残渣を、自動クロマトグラフィー装置(酢酸エチル/メタノール=100/0~90/10)にて精製して、表題化合物(966mg、収率:96%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 9.25~9.24 (1H, m)、8.59 (1H, br s)、5.27 (1H, br s)、4.76~4.33 (4H, m)、4.06~3.30(3H, m)、2.53~2.48 (1H, m)、2.07~2.01 (1H, m)。
(35d)(8R,9aR)-8-ヒドロキシ-3-ニトロ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-5-オン
実施例(35c)で得た(2-クロロ-5-ニトロピリジン-3-イル)[(2R,4R)-4-ヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-イル]メタノン(966mg、3.20mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(160mL)溶液に、炭酸カリウム(1.33g、9.61mmol)を室温下にて加え、混合物を同じ温度で3日間撹拌した。不溶性物質を濾別し、残渣を酢酸エチルにて洗浄した。濾液及び洗浄物を合わせ、減圧下にて溶媒を留去し、残渣を、自動クロマトグラフィー装置(酢酸エチル/メタノール=100/0~85/15)にて精製して、表題化合物(626mg、収率:74%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 9.38 (1H, d,J = 2.7 Hz)、9.23 (1H, d, J = 2.7 Hz)、4.73~4.68 (2H, m)、4.59~4.57 (1H, m)、4.16~4.12(2H, m)、3.74 (1H, dd, J = 13.3, 4.3 Hz)、2.62~2.55 (1H, m)、2.04~2.01 (2H, m)。
(35e)(8R,9aR)-3-アミノ-8-ヒドロキシ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-5-オン
実施例(35d)で得た(8R,9aR)-8-ヒドロキシ-3-ニトロ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-5-オン(243mg、0.92mmol)及び10%パラジウム炭素(含水量:54.6%、100mg)のメタノール(15mL)の混合物を、水素大気下、標準圧で、室温下にて5時間撹拌した。反応容器内の水素を窒素と置き換え、次いで、反応混合物を、セライト545(登録商標)のパッドを介して濾過した。濾液中の溶媒を減圧下にて留去して、表題化合物(208mg、収率:97%)を得た。
1H NMRスペクトル (CD3OD, 400MHz) δ: 7.79 (1H, d,J = 3.1 Hz)、7.61 (1H, d, J = 3.1 Hz)、4.55~4.53 (1H, m)、4.47~4.45 (1H, m)、4.41 (1H, dd, J = 11.0, 3.1 Hz)、4.08~4.01 (1H, m)、3.79~3.75 (1H, m)、3.70 (1H, dd, J = 12.9, 4.7 Hz)、2.43~2.36 (1H, m)、1.85~1.80 (1H, m)。
(35f)5-クロロ-N-[(8R,9aR)-8-ヒドロキシ-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-3-イル]-2-メトキシベンゼンスルホンアミド
実施例(35e)で得た(8R,9aR)-3-アミノ-8-ヒドロキシ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-5-オン(120mg、0.51mmol)及び5-クロロ-2-メトキシベンゼンスルホニルクロリド(135mg、0.56mmol)を出発物質として用いて、実施例(27d)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(165mg、収率:74%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 10.30 (1H, br s)、7.67 (1H, dd, J = 9.0, 2.3 Hz)、7.64 (1H, d,J = 2.3 Hz)、7.26 (1H, d, J = 9.0 Hz)、5.21 (1H, d, J = 3.5 Hz)、4.47~4.44 (1H, m)、4.34 (1H, t, J = 10.2 Hz)、4.27~4.25 (1H, m)、3.97~3.93 (1H, m)、3.88 (3H, s)、3.55~3.54 (2H, m)、2.31~2.26 (1H, m)、1.71~1.65(1H, m)。
MSスペクトル (ES/APCI+):440 (M+H)、442 (M+2+H)。
(実施例36) 5-フルオロ-N-[(8R,9aR)-8-ヒドロキシ-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-3-イル]-2-メトキシベンゼンスルホンアミド
Figure 0007005629000051
実施例(35e)で得た(8R,9aR)-3-アミノ-8-ヒドロキシ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-5-オン(88mg、0.37mmol)及び5-フルオロ-2-メトキシベンゼンスルホニルクロリド(92.4mg、0.41mmol)を出発物質として用いて、実施例(27d)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(135mg、収率:85%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 10.28 (1H, br s)、8.09~8.08 (2H, m)、7.51~7.47 (2H, m)、7.26~7.23(1H, m)、5.20 (1H, d, J = 3.1 Hz)、4.46~4.44 (1H, m)、4.33~4.26 (2H, m)、3.94 (1H, dd, J = 12.5, 9.4 Hz)、3.87 (3H, s)、3.55~3.54(2H, m)、2.32~2.28 (1H, m)、1.69~1.65 (1H, m)。
MSスペクトル (ES/APCI+):424 (M+H)。
(実施例37) 5-クロロ-N-[(8R,9aR)-8-ヒドロキシ-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-3-イル]-2-(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホンアミド
Figure 0007005629000052
実施例(35e)で得た(8R,9aR)-3-アミノ-8-ヒドロキシ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-5-オン(44.0mg、0.19mmol)及びピリジン(2mL、25mmol)の混合物に、実施例(32a)で得た5-クロロ-2-(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホニルクロリド(60mg、0.20mmol)を加え、混合物を、油浴上、80℃にて4.5時間撹拌した。反応混合物を冷却し、次いで減圧下にて濃縮した。残渣を、自動クロマトグラフィー装置(酢酸エチル/メタノール=100/0~90/10)にて精製して、表題化合物(49.2mg、収率:53%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 10.80 (1H, br s)、8.12 (1H, d, J = 2.4 Hz)、8.06 (1H, d, J =2.4 Hz)、7.90~7.88 (2H, m)、7.63~7.62 (1H, m)、5.22(1H, d, J = 3.0 Hz)、4.49 (1H, dd, J = 11.8, 1.8 Hz)、4.36 (1H, dd, J = 11.8, 5.9 Hz)、4.27~4.25 (1H, m)、3.97~3.94(1H, m)、3.63~3.50 (3H, m)、2.34~2.30 (1H, m)、1.73~1.67 (1H, m)。
MSスペクトル (ES/APCI+):494 (M+H)、496 (M+2+H)。
(実施例38) カリウム{[5-クロロ-2-(トリフルオロメトキシ)フェニル]スルホニル}[(8R,9aR)-8-ヒドロキシ-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-3-イル]アザニド(実施例37のカリウム塩)
実施例37で得た5-クロロ-N-[(8R,9aR)-8-ヒドロキシ-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-3-イル]-2-(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホンアミド(807mg、1.63mmol)のエタノール(20mL)懸濁液に、水酸化カリウムのエタノール(3.26mL、1.63mmol)の0.5モル/L溶液を室温下にて加え、混合物を室温下にて1.5時間撹拌した。混合物を減圧下にて濃縮し、ジイソプロピルエーテル(10mL)及び酢酸エチル(5mL)をこれに加え、析出固体を濾取して、表題化合物(743mg、収率:86%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 7.78~7.76 (2H, m)、7.63 (1H, br s)、7.54 (1H, br d, J = 7.8 Hz)、7.36 (1H, br d,J = 7.8 Hz)、5.15 (1H, d, J = 2.7 Hz)、4.33~4.26 (3H, m)、3.86~3.82 (1H, m)、3.53~3.52(2H, m)、2.27~2.20 (1H, m)、1.65~1.62 (1H, m)。
(実施例39) 5-フルオロ-N-[(8R,9aR)-8-ヒドロキシ-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-3-イル]-2-(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホンアミド
実施例(35e)で得た(8R,9aR)-3-アミノ-8-ヒドロキシ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-5-オン(50mg、0.21mmol)及び実施例(34a)で得た5-フルオロ-2-(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホニルクロリド(71mg、0.26mmol)を出発物質として用いて、実施例(27d)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(92mg、収率:91%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 10.79 (1H, br s)、8.12 (1H, d, J = 2.4 Hz)、8.05 (1H, d, J =2.4 Hz)、7.75~7.73 (1H, m)、7.68~7.67 (2H, m)、5.21(1H, d, J = 3.4 Hz)、4.49 (1H, dd, J = 11.7, 2.0 Hz)、4.35 (1H, dd, J = 11.7, 8.8 Hz)、4.26 (1H, brs)、3.97~3.96 (1H, m)、3.55~3.52 (2H, m)、2.34~2.29 (1H, m)、1.70~1.68(1H, m)。
MSスペクトル (ES/APCI+):478 (M+H)。
(実施例40) 5-クロロ-N-[(9R,9aS)-9-ヒドロキシ-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-3-イル]-2-メトキシベンゼンスルホンアミド
(40a)(3R)-1-(tert-ブトキシカルボニル)-3-ヒドロキシ-D-プロリン
(3R)-3-ヒドロキシ-D-プロリン(2.0g、15mmol)のテトラヒドロフラン(50mL)溶液に、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(30mL)を室温下にて加え、これに続いて二炭酸ジ-tert-ブチル(4.9g、22mmol)を加え、混合物を上記と同温度にて24時間撹拌した。大部分の有機溶媒を減圧下にて留去し、濃縮混合物を酢酸エチルにて洗浄した。酸性になるまで、水層に1.0モル/Lの塩酸を加えて希釈し、これに続いて酢酸エチルにて4回抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去して、表題化合物(3g、収率:85%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 12.66 (1H, br s)、5.44 (1H, br s)、4.24~4.20 (1H, m)、3.95 (0.4H, s)、3.90 (0.6H, s)、3.45~3.31(2H, m)、1.90~1.84 (1H, m)、1.77~1.70 (1H, m)、1.40(3.6H, s)、1.34 (5.4H, s)。
(40b)(2S,3R)-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-3-オール塩酸塩
実施例(40a)で得た(3R)-1-(tert-ブトキシカルボニル)-3-ヒドロキシ-D-プロリン(1g、4.3mmol)を出発物質として用いて、実施例(35a)及び(35b)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物の粗生成物(247mg、2ステップ通算収率:36%)を得た。
(40c)(9R,9aS)-9-ヒドロキシ-3-ニトロ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-5-オン
2-クロロ-5-ニトロピリジン-3-カルボン酸(305mg、1.51mmol)及び実施例(40b)で得た(2S,3R)-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-3-オール塩酸塩(0.24g、1.57mmol)を出発物質として用いて、実施例(35c)及び(35d)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(253mg、2ステップ通算収率:63%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 9.50 (1H, d,J = 3.0 Hz)、9.22 (1H, d, J = 3.0 Hz)、5.02 (1H, br d, J = 12.1 Hz)、4.24 (1H, dd, J= 12.1, 8.5 Hz)、4.16~4.12 (1H,m)、3.89~3.78 (3H, m)、3.06 (1H, d, J = 5.5 Hz)、2.38~2.31 (1H, m)、2.03~1.99(1H, m)。
(40d)(9R,9aS)-3-アミノ-9-ヒドロキシ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-5-オン
実施例(40c)で得た(9R,9aS)-9-ヒドロキシ-3-ニトロ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-5-オン(253mg、0.95mmol)を出発物質として用いて、実施例(30c)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物の粗生成物(120mg、収率:53%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 7.70 (1H, d, J = 3.0Hz)、7.51 (1H, d, J = 3.0 Hz)、5.37(1H, d, J = 4.3 Hz)、5.21 (2H, br s)、4.45 (1H, dd, J = 11.5, 3.0 Hz)、3.97~3.93 (2H, m)、3.62~3.48(3H, m)、2.11~2.08 (1H, m)、1.80~1.77 (1H, m)。
(40e)5-クロロ-N-[(9R,9aS)-9-ヒドロキシ-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-3-イル]-2-メトキシベンゼンスルホンアミド
実施例(40d)で得た(9R,9aS)-3-アミノ-9-ヒドロキシ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-5-オン(54.1mg、0.23mmol)及び5-クロロ-2-メトキシベンゼンスルホニルクロリド(70mg、0.29mmol)を出発物質として用いて、実施例(27d)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(49.6mg、収率:49%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 10.29 (1H, br s)、8.22 (1H, d, J = 2.4 Hz)、8.08 (1H, d, J =2.4 Hz)、7.67~7.64 (2H, m)、7.26 (1H, d, J = 9.1 Hz)、5.56 (1H, br s)、4.61 (1H, dd, J = 12.1, 1.2 Hz)、4.11 (1H,dd, J = 12.1, 9.1 Hz)、3.90~3.88(4H, m)、3.57~3.47 (3H, m)、3.37 (1H, br s)、2.09~2.06 (1H, m)、1.77~1.72(1H, m)。
MSスペクトル (ES/APCI+):440 (M+H)、442 (M+2+H)。
(実施例41) 5-クロロ-N-[(9S,9aS)-9-ヒドロキシ-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-3-イル]-2-メトキシベンゼンスルホンアミド
(41a)tert-ブチル(2S,3S)-3-ヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-カルボキシレート
(3S)-1-(tert-ブトキシカルボニル)-3-ヒドロキシ-D-プロリン(988mg、4.27mmol)のテトラヒドロフラン(20mL)とメタノール(20mL)の混合溶媒の溶液に、トリメチルシリルジアゾメタン(14mL、8.6mmol)の約0.60モル/L溶液を氷冷下にて加え、混合物を室温下にて2時間撹拌した。減圧下にて溶媒を留去し、残渣を、自動クロマトグラフィー装置(n-ヘキサン/酢酸エチル=100/0~0/100)にて精製して、1-tert-ブチル2-メチル(2R,3S)-3-ヒドロキシピロリジン-1,2-ジカーボキシレート(1.117g)を得た。上記ステップで得た1-tert-ブチル2-メチル(2R,3S)-3-ヒドロキシピロリジン-1,2-ジカーボキシレート(1.117g)のテトラヒドロフラン(40mL)溶液に、水素化ホウ素リチウムのテトラヒドロフラン(2.7mL、5.5mmol)の2.0モル/L溶液を氷冷下にて加え、混合物を室温下にて4日間撹拌した。混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて希釈し、これに続いて酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣を、自動クロマトグラフィー装置(n-ヘキサン/酢酸エチル=100/0~0/100)にて精製して、表題化合物(793mg、収率:2ステップ通算80%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 4.50 (1H, brs)、4.00~3.78 (4H, m)、3.48~3.46 (2H, m)、2.30~1.87 (2H, m)、1.47 (9H, s)。
(41b)(2S,3S)-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-3-オール塩酸塩
実施例(41a)で得たtert-ブチル(2S,3S)-3-ヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-カルボキシレート(793mg、3.65mmol)を出発物質として用いて、実施例(35b)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物の粗生成物(561mg、収率:定量的)を得た。
1H NMRスペクトル (CD3OD, 400MHz) δ: 4.44~4.43 (1H, m)、3.94 (1H, dd, J = 11.7, 4.3 Hz)、3.84 (1H, dd, J = 11.7, 8.6 Hz)、3.66 (1H, s)、3.52~3.30 (2H, m)、2.22~2.13 (1H, m)、2.08~2.02(1H, m)。
(41c)(9S,9aS)-9-ヒドロキシ-3-ニトロ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-5-オン
2-クロロ-5-ニトロピリジン-3-カルボン酸(50mg、0.25mmol)及び実施例(41b)で得た(2S,3S)-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-3-オール塩酸塩(38.5mg、0.25mmol)を出発物質として用いて、実施例(35c)及び(35d)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(43.0mg、2ステップ通算収率:66%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 9.56 (1H, d,J = 3.0 Hz)、9.21 (1H, d, J = 3.0 Hz)、5.04 (1H, d, J = 13.4 Hz)、4.76 (1H, br s)、4.36 (1H, dd, J = 13.4, 7.3 Hz)、4.08~4.04 (2H, m)、3.92~3.89(1H, m)、2.10~2.07 (2H, m)。
(41d)(9S,9aS)-3-アミノ-9-ヒドロキシ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-5-オン
実施例(41c)で得た(9S,9aS)-9-ヒドロキシ-3-ニトロ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-5-オン(43.0mg、0.16mmol)を出発物質として用いて、実施例(27c)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物の粗生成物(28.3mg、収率:74%)を得た。
(41e)5-クロロ-N-[(9S,9aS)-9-ヒドロキシ-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-3-イル]-2-メトキシベンゼンスルホンアミド
実施例(41d)で得た(9S,9aS)-3-アミノ-9-ヒドロキシ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-5-オン(28.3mg、0.12mmol)及び5-クロロ-2-メトキシベンゼンスルホニルクロリド(32mg、0.13mmol)を出発物質として用いて、実施例(27d)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(36.1mg、収率:68%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 10.25 (1H, br s)、8.30 (1H, d, J = 3.0 Hz)、8.07 (1H, d, J =3.0 Hz)、7.67~7.63 (2H, m)、7.26 (1H, d, J = 9.1 Hz)、5.24 (1H, br s)、4.71 (1H, d, J = 12.8 Hz)、4.43 (1H, br s)、4.01 (1H, dd, J = 12.8, 7.9 Hz)、3.90 (4H, s)、3.72~3.68 (1H, m)、3.57~3.55 (1H, m)、1.92~1.77(2H, m)。
MSスペクトル (ES/APCI+):440 (M+H)、442 (M+2+H)。
(実施例42) 5-クロロ-N-[(9S,9aS)-9-ヒドロキシ-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-3-イル]-2-(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホンアミド
実施例(41d)で得た(9S,9aS)-3-アミノ-9-ヒドロキシ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-5-オン(53mg、0.23mmol)及び実施例(32a)で得た5-クロロ-2-(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホニルクロリド(73.1mg、0.25mmol)を出発物質として用いて、実施例(27d)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(70mg、収率:63%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 10.75 (1H, br s)、8.26 (1H, d, J = 2.7 Hz)、8.11 (1H, d, J =2.7 Hz)、7.89~7.87 (2H, m)、7.64~7.61 (1H, m)、5.25(1H, d, J = 4.3 Hz)、4.75 (1H, d, J = 12.9 Hz)、4.46~4.44 (1H, m)、4.05~3.99 (1H, m)、3.91~3.89(1H, m)、3.73~3.67 (1H, m)、3.59~3.53 (1H, m)、1.95~1.78 (2H, m)。
MSスペクトル (ES/APCI+):494 (M+H)、496 (M+2+H)。
(実施例43) カリウム{[5-クロロ-2-(トリフルオロメトキシ)フェニル]スルホニル}[(9S,9aS)-9-ヒドロキシ-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-3-イル]アザニド(実施例42のカリウム塩)
実施例42で得た5-クロロ-N-[(9S,9aS)-9-ヒドロキシ-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-3-イル]-2-(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホンアミド(54mg、0.11mmol)を出発物質として用いて、実施例33に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(49mg、収率:84%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 7.84 (1H, d, J = 2.7Hz)、7.78 (1H, d, J = 2.7 Hz)、7.73(1H, d, J = 2.7 Hz)、7.50 (1H, dd, J = 9.0, 2.7 Hz)、7.35~7.32 (1H, m)、4.52(1H, dd, J = 12.5, 2.0 Hz)、4.43~4.40 (1H, m)、3.94 (1H, dd, J = 12.3, 8.8 Hz)、3.80~3.76 (1H, m)、3.65~3.62 (1H, m)、3.53~3.51(1H, m)、1.95~1.76 (2H, m)。
(実施例44) 5-クロロ-N-[(8S,9aR)-8-フルオロ-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-3-イル]-2-メトキシベンゼンスルホンアミド
(44a)[(2R,4S)-4-フルオロピロリジン-2-イル]メタノール塩酸塩
(4S)-1-(tert-ブトキシカルボニル)-4-フルオロ-D-プロリン(500mg、2.14mmol)を出発物質として用いて、実施例(35a)及び(35b)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物の粗生成物(218mg、2ステップ通算収率:65%)を得た。
1H NMRスペクトル (CD3OD, 400MHz) δ: 5.45 (1H, dt,J = 52.0, 3.4 Hz)、3.99~3.96(1H, m)、3.90 (1H, dd, J = 11.7, 3.5 Hz)、3.65 (1H, dd, J = 11.9, 6.1 Hz)、3.59~3.45 (2H, m)、2.46~2.40(1H, m)、2.19~2.02 (1H, m)。
(44b)(8S,9aR)-8-フルオロ-3-ニトロ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-5-オン
2-クロロ-5-ニトロピリジン-3-カルボン酸(400mg、1.97mmol)及び実施例(44a)で得た[(2R,4S)-4-フルオロピロリジン-2-イル]メタノール塩酸塩(218mg、1.4mmol)を出発物質として用いて、実施例(35c)及び(35d)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(144mg、2ステップ通算収率:28%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 9.53 (1H, d,J = 2.7 Hz)、9.23 (1H, d, J = 2.7 Hz)、5.33 (1H, dt, J = 51.5, 3.5 Hz)、4.83 (1H, d,J = 13.3 Hz)、4.44~4.40 (1H, m)、4.27~4.24 (1H, m)、4.13~4.00 (2H, m)、2.70~2.58(1H, m)、2.00~1.88 (1H, m)。
(44c)(8S,9aR)-3-アミノ-8-フルオロ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-5-オン
実施例(44b)で得た(8S,9aR)-8-フルオロ-3-ニトロ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-5-オン(144mg、0.54mmol)を出発物質として用いて、実施例(30c)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物の粗生成物(109mg、収率:85%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 7.98 (1H, d,J = 2.7 Hz)、7.89 (1H, d, J = 2.7 Hz)、5.27 (1H, dt, J = 52.2, 3.3 Hz)、4.61 (1H,dd, J = 12.5, 1.2 Hz)、4.32~4.28(1H, m)、4.10~3.87 (4H, m)、3.60 (2H, br s)、2.55~2.49 (1H, m)、1.91~1.73(1H, m)。
(44d)5-クロロ-N-[(8S,9aR)-8-フルオロ-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-3-イル]-2-メトキシベンゼンスルホンアミド
実施例(44c)で得た(8S,9aR)-3-アミノ-8-フルオロ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-5-オン(61mg、0.26mmol)及び5-クロロ-2-メトキシベンゼンスルホニルクロリド(68.2mg、0.26mmol)を出発物質として用いて、実施例(27d)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(91mg、収率:80%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 10.27 (1H, br s)、8.27 (1H, d, J = 2.7 Hz)、8.11 (1H, d, J =2.7 Hz)、7.66~7.64 (2H, m)、7.26 (1H, d, J = 8.6 Hz)、5.39~5.26 (1H, m)、4.58 (1H, d, J = 11.0 Hz)、4.18~4.12 (2H, m)、3.89(3H, s)、3.77~3.71 (2H, m)、2.44~2.36 (2H, m)。
MSスペクトル (ES/APCI+):442 (M+H)、444 (M+2+H)。
(実施例45) 5-クロロ-N-[(9aR)-8,8-ジフルオロ-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-3-イル]-2-メトキシベンゼンスルホンアミド
(45a)[(2R)-4,4-ジフルオロピロリジン-2-イル]メタノール塩酸塩
1-(tert-ブトキシカルボニル)-4,4-ジフルオロ-D-プロリン(500mg、1.89mmol)を出発物質として用いて、実施例(35a)及び(35b)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物の粗生成物(332mg、2ステップ通算収率:定量的)を得た。
1H NMRスペクトル (CD3OD, 400MHz) δ: 4.07~4.00 (1H, m)、3.88 (1H, dd, J = 11.7, 3.1 Hz)、3.78~3.68 (3H, m)、2.72~2.61 (1H, m)、2.52~2.38(1H, m)。
(45b)(9aR)-8,8-ジフルオロ-3-ニトロ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-5-オン
2-クロロ-5-ニトロピリジン-3-カルボン酸(387mg、1.91mmol)及び実施例(45a)で得た[(2R)-4,4-ジフルオロピロリジン-2-イル]メタノール塩酸塩(332mg、1.91mmol)を出発物質として用いて、実施例(35c)及び(35d)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(223mg、2ステップ通算収率:41%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 9.47 (1H, dd,J = 2.7, 1.2 Hz)、9.25 (1H, d, J = 2.7 Hz)、4.83~4.77 (1H, m)、4.46~4.34 (2H, m)、4.27~4.22(1H, m)、4.07~4.03 (1H, m)、2.84~2.74 (1H, m)、2.39~2.25 (1H, m)。
(45c)(9aR)-3-アミノ-8,8-ジフルオロ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-5-オン
実施例(45b)で得た(9aR)-8,8-ジフルオロ-3-ニトロ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-5-オン(223mg、0.78mmol)を出発物質として用いて、実施例(30c)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物の粗生成物(150mg、収率:75%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 7.91 (1H, d,J = 3.1 Hz)、7.86 (1H, d, J = 3.1 Hz)、4.57 (1H, dd, J = 11.7, 2.0 Hz)、4.32~4.30 (1H, m)、4.23~4.11(2H, m)、4.05~4.02 (1H, m)、3.66 (2H, br s)、2.73~2.62 (1H, m)、2.27~2.19(1H, m)。
(45d)5-クロロ-N-[(9aR)-8,8-ジフルオロ-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-3-イル]-2-メトキシベンゼンスルホンアミド
実施例(45c)で得た(9aR)-3-アミノ-8,8-ジフルオロ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-5-オン(78mg、0.31mmol)及び5-クロロ-2-メトキシベンゼンスルホニルクロリド(81.1mg、0.34mmol)を出発物質として用いて、実施例(27d)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(106mg、収率:75%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 10.34 (1H, br s)、8.20 (1H, d, J = 2.7 Hz)、8.12 (1H, d, J =2.7 Hz)、7.68~7.64 (2H, m)、7.27~7.25 (1H, m)、4.57~4.54 (1H, m)、4.28~4.27(2H, m)、4.12~3.99 (1H, m)、3.90~3.87 (4H, m)、2.49~2.42 (2H, m)。
MSスペクトル (ES/APCI+):460 (M+H)、462 (M+2+H)。
(実施例46) 5-クロロ-2-メトキシ-N-[(8S,9aR)-8-メトキシ-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-3-イル]ベンゼンスルホンアミド
(46a)(8S,9aR)-8-メトキシ-3-ニトロ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-5-オン
実施例(30b)で得た(8S,9aR)-8-ヒドロキシ-3-ニトロ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-5-オン(150mg、0.57mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(5mL)溶液に、水素化ナトリウム(約63%含量、25.9mg、0.68mmol)を氷冷下にて加え、混合物を上記と同温度にて30分間撹拌した。次いで、ヨウ化メチル(0.070mL、1.13mmol)を、氷冷下にてこれに加え、混合物を室温下にて18時間撹拌した。混合物に水を加えて希釈し、これに続いて酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣を、自動クロマトグラフィー装置(酢酸エチル/メタノール=100/0~85/15)にて精製して、表題化合物(66mg、収率:42%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 9.50 (1H, d,J = 2.7 Hz)、9.21 (1H, d, J = 2.7 Hz)、4.78 (1H, d, J = 11.7 Hz)、4.30~4.26 (2H, m)、4.04~4.03(1H, m)、3.95 (1H, br d, J = 13.9 Hz)、3.82 (1H, dd, J = 13.9, 3.7 Hz)、3.36 (3H, s)、2.46~2.44 (1H, m)、1.80~1.77 (1H, m)。
(46b)(8S,9aR)-3-アミノ-8-メトキシ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-5-オン
実施例(46a)で得た(8S,9aR)-8-メトキシ-3-ニトロ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-5-オン(66mg、0.24mmol)を出発物質として用いて、実施例(30c)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(41mg、収率:70%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 7.96 (1H, d,J = 3.1 Hz)、7.89 (1H, d, J = 3.1 Hz)、4.57 (1H, dd, J = 12.1, 1.6 Hz)、4.23~4.17 (1H, m)、4.04~3.99(2H, m)、3.93 (1H, dd, J = 13.7, 2.0 Hz)、3.78 (1H, dd, J = 13.7, 4.3 Hz)、3.62 (2H, brs)、2.37~2.34 (1H, m)、1.74~1.70 (1H, m)。
(46c)5-クロロ-2-メトキシ-N-[(8S,9aR)-8-メトキシ-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-3-イル]ベンゼンスルホンアミド
実施例(46b)で得た(8S,9aR)-3-アミノ-8-メトキシ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-5-オン(41mg、0.16mmol)及び5-クロロ-2-メトキシベンゼンスルホニルクロリド(43.6mg、0.18mmol)を出発物質として用いて、実施例(27d)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(58mg、収率:78%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 10.27 (1H, br s)、8.23 (1H, d, J = 2.7 Hz)、8.09 (1H, d, J =2.7 Hz)、7.67~7.64 (2H, m)、7.26 (1H, d, J = 9.0 Hz)、4.52 (1H, br d, J =12.1 Hz)、4.12 (1H, dd, J = 12.1, 8.2 Hz)、4.00~3.94 (2H, m)、3.89(3H, s)、3.66~3.61 (2H, m)、2.46~2.44 (1H, m)、2.31~2.25 (1H, m)。
MSスペクトル (ES/APCI+):454 (M+H)、456 (M+2+H)。
(実施例47) (8S,9aR)-3-({[5-クロロ-2-(トリフルオロメトキシ)フェニル]スルホニル}アミノ)-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-8-イルアセテート
(47a)(8S,9aR)-3-ニトロ-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-8-イルアセテート
実施例(30b)で得た(8S,9aR)-8-ヒドロキシ-3-ニトロ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-5-オン(200mg、0.75mmol)のピリジン(8mL)溶液に、無水酢酸(0.143mL、1.51mmol)及び4-ジメチルアミノピリジン(18.4mg、0.15mmol)を室温下にて加え、混合物を上記と同温度にて18時間撹拌した。混合物を減圧下にて濃縮し、残渣を、自動クロマトグラフィー装置(酢酸エチル/メタノール=100/0~90/10)にて精製して、表題化合物(229mg、収率:99%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 9.52 (1H, d,J = 2.7 Hz)、9.23 (1H, d, J = 2.7 Hz)、5.41 (1H, t, J = 4.3 Hz)、4.80 (1H, d, J =12.1 Hz)、4.37~4.33 (1H, m)、4.27 (1H, dd, J = 12.1, 7.8 Hz)、4.05 (1H,dd, J = 14.5, 4.3 Hz)、3.90 (1H, dd, J = 14.5, 2.0 Hz)、2.48~2.45 (1H, m)、2.07(3H, s)、1.99~1.96 (1H, m)。
(47b)(8S,9aR)-3-アミノ-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-8-イルアセテート
実施例(47a)で得た(8S,9aR)-3-ニトロ-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-8-イルアセテート(229mg、0.75mmol)を出発物質として用いて、実施例(30c)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(169mg、収率:82%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 8.03 (1H, d,J = 3.1 Hz)、7.94 (1H, d, J = 3.1 Hz)、5.40 (1H, t, J = 4.3 Hz)、4.63 (1H, dd, J =12.5, 1.2 Hz)、4.30~4.26 (1H, m)、4.08~4.02 (2H, m)、3.91(1H, br d, J = 14.1 Hz)、3.66 (2H, br s)、2.41~2.38 (1H, m)、2.10(3H, s)、1.95~1.92 (1H, m)。
(47c)(8S,9aR)-3-({[5-クロロ-2-(トリフルオロメトキシ)フェニル]スルホニル}アミノ)-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-8-イルアセテート
実施例(47b)で得た(8S,9aR)-3-アミノ-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-8-イルアセテート(80mg、0.29mmol)及び実施例(32a)で得た5-クロロ-2-(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホニルクロリド(102mg、0.35mmol)を出発物質として用いて、実施例(27d)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(95mg、収率:61%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 8.47 (1H, brs)、8.36 (1H, d, J = 2.7 Hz)、7.91(1H, d, J = 2.7 Hz)、7.57 (1H, dd, J = 8.8, 2.5 Hz)、7.36 (1H, br d, J = 9.4 Hz)、5.37 (1H, t, J =4.3 Hz)、4.65 (1H, d, J = 12.1 Hz)、4.27~4.24 (1H, m)、4.08~4.01 (2H, m)、3.87 (1H, br d, J = 14.3 Hz)、2.41~2.36 (1H, m)、2.05(3H, s)、1.92~1.88 (1H, m)。
MSスペクトル (ES/APCI+):536 (M+H)、538 (M+2+H)。
(実施例48) (8S,9aR)-3-{[(5-クロロ-2-メトキシフェニル)スルホニル]アミノ}-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-8-イルメチルカルバメート
(48a)(8S,9aR)-3-ニトロ-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-8-イルメチルカルバメート
実施例(30b)で得た(8S,9aR)-8-ヒドロキシ-3-ニトロ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-5-オン(200mg、0.75mmol)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液に、N,N’-カルボニルジイミダゾール(135mg、0.83mmol)を室温下にて加え、混合物を上記と同温度にて18時間撹拌した。次いで、メチルアミンのテトラヒドロフラン(0.829mL、2.00mmol)の2.0モル/L溶液を、氷冷下にてこれに加え、混合物を上記と同温度にて2時間撹拌した。混合物に水を加えて希釈し、これに続いて酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣を、自動クロマトグラフィー装置(酢酸エチル/メタノール=100/0~95/5)にて精製して、表題化合物(154mg、収率:63%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 9.51 (1H, brs)、9.22 (1H, d, J = 2.7 Hz)、5.33~3.11 (5H, m)、2.81~2.74(4H, m)、2.49~1.91 (2H, m)。
(48b)(8S,9aR)-3-アミノ-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-8-イルメチルカルバメート
実施例(48a)で得た(8S,9aR)-3-ニトロ-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-8-イルメチルカルバメート(154mg、0.48mmol)を出発物質として用いて、実施例(30c)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物の粗生成物(156mg、収率:定量的)を得た。
1H NMRスペクトル (CD3OD, 400MHz) δ: 7.84 (1H, d,J = 2.7 Hz)、7.81 (1H, d, J = 2.7 Hz)、5.22 (1H, t, J = 3.7 Hz)、4.57 (1H, d, J =11.3 Hz)、4.18~4.11 (2H, m)、3.89~3.85 (2H, m)、2.68(3H, s)、2.38~2.34 (1H, m)、2.04~1.97 (1H, m)。
(48c)(8S,9aR)-3-{[(5-クロロ-2-メトキシフェニル)スルホニル]アミノ}-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-8-イルメチルカルバメート
実施例(48b)で得た(8S,9aR)-3-アミノ-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-8-イルメチルカルバメート(29mg、0.10mmol)及び5-クロロ-2-メトキシベンゼンスルホニルクロリド(28.7mg、0.12mmol)を出発物質として用いて、実施例(27d)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(43mg、収率:87%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 10.26 (1H, br s)、8.23 (1H, d, J = 2.9 Hz)、8.10 (1H, d, J =2.9 Hz)、7.67~7.64 (2H, m)、7.26 (1H, d, J = 8.8 Hz)、7.06 (1H, br q, J =4.4 Hz)、5.09 (1H, t, J = 3.9 Hz)、4.55 (1H, d, J = 12.2 Hz)、4.15 (1H, dd, J =12.2, 7.8 Hz)、4.03~3.98 (1H, m)、3.89 (3H, s)、3.81 (1H, dd, J = 13.9, 4.1 Hz)、3.57 (1H, d, J = 13.9 Hz)、2.54 (3H, d, J =4.4 Hz)、2.25~2.22 (1H, m)、1.95~1.89 (1H, m)。
MSスペクトル (ES/APCI+):497 (M+H)、499 (M+2+H)。
(実施例49) カリウム[(5-クロロ-2-メトキシフェニル)スルホニル]{(8S,9aR)-8-[(メチルカルバモイル)オキシ]-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-3-イル}アザニド(実施例48のカリウム塩)
実施例(48c)で得た(8S,9aR)-3-{[(5-クロロ-2-メトキシフェニル)スルホニル]アミノ}-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-8-イルメチルカルバメート(32.0mg、0.064mmol)を出発物質として用いて、実施例33に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(23mg、収率:67%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 7.76 (1H, d, J = 2.9Hz)、7.71 (1H, d, J = 2.9 Hz)、7.64(1H, d, J = 2.9 Hz)、7.32 (1H, dd, J = 9.0, 3.2 Hz)、7.12 (1H, br q, J = 4.4 Hz)、6.98 (1H, d, J =8.8 Hz)、5.09 (1H, br s)、4.40(1H, dd, J = 11.7, 2.0 Hz)、4.02~3.90 (2H, m)、3.71~3.67(5H, m)、2.53 (4H, d, J = 4.4 Hz)、2.21~2.19 (1H, m)、1.94~1.89 (1H, m)。
(実施例50) メチル[(8R,9aR)-3-{[(5-クロロ-2-メトキシフェニル)スルホニル]アミノ}-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-8-イル]カルバメート
(50a)tert-ブチル(2R,4R)-4-{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-カルボキシレート
1-tert-ブチル2-メチル(2R,4R)-4-アミノピロリジン-1,2-ジカーボキシレート(2.53g、10.4mmol)のテトラヒドロフラン(50mL)溶液に、飽和炭酸ナトリウム水溶液(25mL)を室温下にて加え、これに続いてクロロギ酸ベンジル(1.77mL、12.4mmol)を氷冷下にて加え、混合物を室温下にて24時間撹拌した。混合物に水を加えて希釈し、これに続いて酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣を、自動クロマトグラフィー装置(n-ヘキサン/酢酸エチル=100/0~50/50)にて精製して、1-tert-ブチル2-メチル(2R,4R)-4-{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}ピロリジン-1,2-ジカーボキシレート(3.82g、収率:98%)を得た。上記ステップで得た1-tert-ブチル2-メチル(2R,4R)-4-{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}ピロリジン-1,2-ジカーボキシレート(3.28g、10.1mmol)のテトラヒドロフラン(100mL)溶液に、水素化ホウ素リチウムのテトラヒドロフラン(10.1mL、20.2mmol)の2.0モル/L溶液を氷冷下にて加え、混合物を室温下にて4日間撹拌した。混合物に氷冷下にて水及び飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて希釈し、これに続いて酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣を、自動クロマトグラフィー装置(n-ヘキサン/酢酸エチル=100/0~30/70)にて精製して、表題化合物(2.99g、収率:85%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 7.36~7.30 (5H, m)、5.61~3.56(9H, m)、3.19 (1H, br s)、2.41(1H, br s)、1.46 (9H, s)。
(50b)ベンジル[(3R,5R)-5-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-3-イル]カルバメート塩酸塩
実施例(50a)で得たtert-ブチル(2R,4R)-4-{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-カルボキシレート(2.99g、8.54mmol)を出発物質として用いて、実施例(35b)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物の粗生成物(2.45g、収率:定量的)を得た。
1H NMRスペクトル (CD3OD, 400MHz) δ: 7.34~7.31 (5H, m)、5.09 (2H, br s)、4.31~4.30 (1H, m)、3.86~3.83 (1H, m)、3.76~3.70(2H, m)、3.51~3.48 (1H, m)、3.21~3.18 (1H, m)、2.45~2.42 (1H, m)、1.82~1.78(1H, m)。
(50c)ベンジル[(8R,9aR)-3-ニトロ-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-8-イル]カルバメート
2-クロロ-5-ニトロピリジン-3-カルボン酸(1.73g、8.54mmol)及び実施例(50b)で得た(ベンジル[(3R,5R)-5-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-3-イル]カルバメート塩酸塩(2.45g、8.54mmol)を出発物質として用いて、実施例(35c)及び(35d)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(2.74g、2ステップ通算収率:81%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 9.46 (1H, d,J = 2.7 Hz)、9.21 (1H, d, J = 3.1 Hz)、7.40~7.33 (5H, m)、5.13(2H, br s)、4.94 (1H, br s)、4.74(1H, d, J = 12.5 Hz)、4.34~4.31(2H, m)、4.16~4.11 (2H, m)、3.63~3.60 (1H, m)、2.68~2.66 (1H, m)、1.79~1.76(1H, m)。
(50d)メチル[(8R,9aR)-3-ニトロ-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-8-イル]カルバメート
実施例(50c)で得たベンジル[(8R,9aR)-3-ニトロ-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-8-イル]カルバメート(484mg、1.21mmol)に、臭化水素酸の酢酸(約5.1モル/L、12mL、61mmol)30%溶液を氷冷下にて加え、混合物を室温下にて1時間撹拌した。混合物を減圧下にて濃縮し、残渣を塩化メチレン(20mL)で希釈し、トリエチルアミン(0.505mL、3.64mmol)及びクロロギ酸メチル(0.140mL、1.82mL)を氷冷下にてこれに加え、混合物を室温下にて20時間撹拌した。混合物に水を加えて希釈し、これに続いて塩化メチレンにて抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣を、自動クロマトグラフィー装置(酢酸エチル/メタノール=100/0~90/10)にて精製して、表題化合物(242mg、収率:62%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 9.47 (1H, d,J = 2.7 Hz)、9.22 (1H, d, J = 2.7 Hz)、4.77~4.74 (2H, m)、4.33~4.30 (2H, m)、4.17~4.12(2H, m)、3.72 (3H, s)、3.59~3.53 (1H, m)、2.70~2.64(1H, m)、1.81~1.73 (1H, m)。
(50e)メチル[(8R,9aR)-3-アミノ-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-8-イル]カルバメート
実施例(50d)で得たメチル[(8R,9aR)-3-ニトロ-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-8-イル]カルバメート(322mg、1.00mmol)を出発物質として用いて、実施例(30c)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物の粗生成物(293mg、収率:定量的)を得た。
1H NMRスペクトル (CD3OD, 400MHz) δ: 7.80 (1H, d,J = 2.7 Hz)、7.78 (1H, d, J = 2.7 Hz)、4.51 (1H, dd, J = 11.5, 2.2 Hz)、4.22~4.19 (2H, m)、4.12~4.09(1H, m)、4.00 (1H, dd, J = 12.1, 7.4 Hz)、3.50~3.45 (1H, m)、2.52~2.45 (1H, m)、1.75~1.71(1H, m)。
(50f)メチル[(8R,9aR)-3-{[(5-クロロ-2-メトキシフェニル)スルホニル]アミノ}-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-8-イル]カルバメート
実施例(50e)で得たメチル[(8R,9aR)-3-アミノ-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-8-イル]カルバメート(50mg、0.17mmol)及び5-クロロ-2-メトキシベンゼンスルホニルクロリド(49.5mg、0.21mmol)を出発物質として用いて、実施例(27d)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(80mg、収率:94%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 10.26 (1H, br s)、8.22 (1H, d, J = 2.9 Hz)、8.08 (1H, d, J =2.9 Hz)、7.67~7.62 (2H, m)、7.49 (1H, br d, J = 6.8 Hz)、7.26 (1H, d, J =8.8 Hz)、4.51 (1H, d, J = 12.2 Hz)、4.16 (1H, dd, J = 12.2, 8.3 Hz)、4.09~3.99 (2H, m)、3.89 (3H, s)、3.76~3.74 (1H, m)、3.55(4H, br s)、2.39~2.35 (1H, m)、1.58~1.55 (1H, m)。
MSスペクトル (ES/APCI+):497 (M+H)、499 (M+2+H)。
(実施例51) カリウム[(5-クロロ-2-メトキシフェニル)スルホニル]{(8R,9aR)-8-[(メトキシカルボニル)アミノ]-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-3-イル}アザニド(実施例50のカリウム塩)
実施例(50f)で得たメチル[(8R,9aR)-3-{[(5-クロロ-2-メトキシフェニル)スルホニル]アミノ}-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-8-イル]カルバメート(55.0mg、0.11mmol)を出発物質として用いて、実施例33に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(59mg、収率:定量的)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 7.76 (1H, d, J = 2.9Hz)、7.71 (1H, d, J = 2.9 Hz)、7.64(1H, d, J = 2.9 Hz)、7.49 (1H, br d, J = 5.4 Hz)、7.33~7.31 (1H, m)、6.98(1H, d, J = 8.8 Hz)、4.36~4.33(2H, m)、4.05~4.00 (2H, m)、3.93~3.89 (1H, m)、3.80~3.77 (1H, m)、3.65 (3H, s)、3.54 (3H, br s)、3.45~3.43 (2H, m)、2.34~2.32(1H, m)、1.58~1.56 (1H, m)。
(実施例52) 5-クロロ-2-メトキシ-N-[(9aS)-7-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-3-イル]ベンゼンスルホンアミド
(52a)(5S)-5-({[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)ピロリジン-2-オン
(5S)-5-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-2-オン(1.00g、8.69mmol)及びイミダゾール(0.710g、10.4mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(15mL)溶液に、tert-ブチルジメチルクロロシラン(1.44g、9.55mmol)を氷冷下にて加え、混合物を室温下にて3日間撹拌した。混合物に水を加えて希釈し、これに続いて酢酸エチルにて抽出した。有機層を水、1.0モル/Lの塩酸及び飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣を、自動クロマトグラフィー装置(n-ヘキサン/酢酸エチル=27/73~6/94)にて精製して、表題化合物(1.66g、収率:83%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 5.75 (1H, brs)、3.79~3.73 (1H, m)、3.63 (1H, dd, J = 9.8, 4.0 Hz)、3.44 (1H, dd,J = 9.8, 7.9 Hz)、2.37~2.34 (2H,m)、2.20~2.16 (1H, m)、1.78~1.69 (1H, m)、0.89(9H, s)、0.06 (6H, s)。
(52b)(5-ブロモ-2-クロロピリジン-3-イル)メチルメタンスルホン酸
5-ブロモ-2-クロロ-ピリジン-3-カルボン酸(6.50g、27.5mmol)及びトリエチルアミン(4.19mL、30.2mmol)のテトラヒドロフラン(70mL)溶液に、クロロギ酸イソブチル(3.79mL、28.9mmol)を氷冷下にて加え、混合物を上記と同温度にて1.5時間撹拌した。不溶性物質を濾別し、残渣をテトラヒドロフランにて洗浄した。濾液及び洗浄液を合わせ、水(14mL)を氷冷下にてこれに加え、これに続いて水素化ホウ素ナトリウム(1.56g、41.2mmol)を加え、混合物を上記と同温度にて1時間撹拌し、次いで、室温下にて19時間撹拌した。混合物を減圧下にて約1/3量に濃縮し、1.0モル/Lの塩酸を加えて希釈し、これに続いて酢酸エチルにて抽出した。有機層を水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して、(5-ブロモ-2-クロロピリジン-3-イル)メタノールの粗生成物(5.29g)を得た。
上記ステップで得た(5-ブロモ-2-クロロピリジン-3-イル)メタノール(5.29g)及びトリエチルアミン(8.3mL、59.4mmol)の塩化メチレン(82mL)溶液に、塩化メタンスルホニル(3.7mL、47.6mmol)を氷冷下にて加え、混合物を上記と同温度にて1時間撹拌した。混合物を減圧下にて濃縮し、残渣に水を加えて希釈し、これに続いて酢酸エチルにて抽出した。有機層を水及び飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。減圧下にて溶媒を留去し、残渣を、自動クロマトグラフィー装置(n-ヘキサン/酢酸エチル=90/10~65/35)にて精製して、表題化合物(5.03g、2ステップ通算収率:61%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 8.48 (1H, d,J = 2.4 Hz)、7.98 (1H, d, J = 2.4 Hz)、5.29 (2H, s)、3.14 (3H, s)。
(52c)(5S)-1-[(5-ブロモ-2-クロロピリジン-3-イル)メチル]-5-({[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)ピロリジン-2-オン
水素化ナトリウム(約63%含量、160mg、3.99mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(11mL)懸濁液に、実施例(52a)で得た(5S)-5-({[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)ピロリジン-2-オン(840mg、3.66mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(5.5mL)溶液を氷冷下にて加え、混合物を同じ温度で20分間撹拌した。次いで、実施例(52b)で得た(5-ブロモ-2-クロロピリジン-3-イル)メチルメタンスルホン酸(1.00g、3.33mmol)を氷冷下にてこれに加え、混合物を上記と同温度にて10分間撹拌し、次いで室温下にて30分間撹拌した。混合物を氷水の中に注ぎ入れ、これに続いて酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液及び飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。減圧下にて溶媒を留去し、残渣を、自動クロマトグラフィー装置(n-ヘキサン/酢酸エチル=92/8~68/32)にて精製して、表題化合物(786mg、収率:55%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 8.36 (1H, d,J = 2.4 Hz)、7.73 (1H, d, J = 1.8 Hz)、4.74 (1H, d, J = 16.5 Hz)、4.45 (1H, d, J =16.5 Hz)、3.74 (1H, dd, J = 10.7, 2.7 Hz)、3.70~3.62 (1H, m)、3.58(1H, dd, J = 10.4, 4.3 Hz)、2.62~2.54 (1H, m)、2.47~2.35(1H, m)、2.24~2.12 (1H, m)、2.00~1.89 (1H, m)、0.85(9H, s)、0.01 (6H, s)。
(52d)(9aS)-3-ブロモ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-7-オン
(5S)-1-[(5-ブロモ-2-クロロピリジン-3-イル)メチル]-5-({[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)ピロリジン-2-オン(783mg、1.80mmol)のテトラヒドロフラン(30mL)懸濁液に、フッ化テトラ-n-ブチルアンモニウムのテトラヒドロフラン(3.6mL、3.6mmol)の1.0モル/L溶液を室温下にて加え、混合物を、油浴上、65~70℃にて6.5時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、水を加えて希釈し、これに続いて酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。減圧下にて溶媒を留去し、残渣を、自動クロマトグラフィー装置(酢酸エチル/メタノール=93/7~68/32)にて精製して、表題化合物(393mg、収率:77%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 8.24 (1H, d,J = 2.4 Hz)、7.80 (1H, d, J = 2.4 Hz)、4.95 (1H, d, J = 15.3 Hz)、4.50 (1H, dd, J =12.2, 3.1 Hz)、4.19~4.03 (2H, m)、3.77 (1H, dd, J = 12.8, 7.9 Hz)、2.53~2.36 (2H, m)、2.28~2.19(1H, m)、1.77~1.71 (1H, m)。
(52e)(9aS)-3-アミノ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-7-オントリフルオロ酢酸塩
実施例(52d)で得た(9aS)-3-ブロモ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-7-オン(389mg、1.37mmol)、tert-ブチルカルバメート(209mg、1.79mmol)、2-ジ-tert-ブチルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニル(117mg、0.28mmol)及びtert-ブトキシドナトリウム(198mg、2.06mmol)とトルエン(120mL)の混合物に、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)-クロロホルム付加体(72mg、0.068mmol)を室温下にて加え、混合物を窒素大気下、上記と同温度にて1時間撹拌し、次いで油浴上、80~90℃にて5.5時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、酢酸エチルを加えて希釈した。不溶性物質を、セライト545(登録商標)のパッドを介して濾別し、濾液を減圧下にて濃縮し、残渣を、自動クロマトグラフィー装置(塩化メチレン/メタノール=99/1~91/9)にて精製して、少量の未知の物質を含有する混合物として、tert-ブチル[(9aS)-7-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-3-イル]カルバメート(214mg)を得た。
上記ステップで得たtert-ブチル[(9aS)-7-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-3-イル]カルバメート(214mg)の塩化メチレン(3mL)の混合物に、トリフルオロ酢酸(1.5mL、20mmol)を室温下にて加え、混合物を上記と同温度にて12時間撹拌した。減圧下にて溶媒を留去し、残渣にトルエンを加えて希釈し、減圧下にて溶媒を再度留去した。残渣を、自動クロマトグラフィー装置(塩化メチレン/メタノール=99/1~89/11)にて精製して、表題化合物(86.2mg、2ステップ通算収率:39%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 7.41 (1H,d, J= 3.1 Hz)、6.91 (1H, d, J= 2.4 Hz)、5.10 (2H, s)、4.57 (1H, d, J= 15.3 Hz)、4.27 (1H, dd, J= 12.8, 3.1 Hz)、4.04~3.95 (2H, m)、3.56~3.42(1H, m)、2.29~2.20 (2H, m)、2.11~2.02 (1H, m)、1.58~1.45 (1H, m)。
(52f)5-クロロ-2-メトキシ-N-[(9aS)-7-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-3-イル]ベンゼンスルホンアミド
実施例(52e)で得た(9aS)-3-アミノ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-7-オントリフルオロ酢酸塩(80.6mg、0.24mmol)及び5-クロロ-2-メトキシベンゼンスルホニルクロリド(71mg、0.29mmol)を出発物質として用いて、実施例(27d)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(31.8mg、収率:31%)を得た。
zx1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 10.28 (1H, br s)、7.78 (1H, d, J = 2.4 Hz)、7.72~7.61 (2H, m)、7.45 (1H, d, J = 2.4 Hz)、7.25 (1H, d, J = 9.2 Hz)、4.68 (1H, d, J =15.9 Hz)、4.41 (1H, dd, J = 12.5, 2.7 Hz)、4.13 (1H, d, J = 15.3 Hz)、4.04~3.96 (1H, m)、3.86 (3H, s)、3.74 (1H, dd, J = 12.8, 6.7 Hz)、2.36~2.02 (3H, m)、1.68~1.55(1H, m)。
MSスペクトル (ES/APCI+):424 (M+H)、426 (M+2+H)。
(実施例53) 5-クロロ-N-[(8R,9aS)-8-ヒドロキシ-7-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-3-イル]-2-メトキシベンゼンスルホンアミド
(53a)tert-ブチル(2S,4R)-4-ヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-カルボキシレート
1-tert-ブチル2-メチル(2S,4R)-4-ヒドロキシピロリジン-1,2-ジカーボキシレート(5.20g、21.2mmol)のテトラヒドロフラン(53mL)溶液に、塩化リチウム(2.70g、63.6mmol)及び水素化ホウ素ナトリウム(2.41g、63.6mmol)を室温下にて加え、これに続いてエタノール(106mL)を加え、混合物を上記と同温度にて24時間撹拌した。水(40mL)を慎重にこれに加え、混合物を減圧下にて濃縮した。残渣に水(80mL)を加えて希釈し、これに続いて酢酸エチルにて4回抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して、表題化合物の粗生成物(5.11g、収率:定量的)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ:5.03 (1H, d, J= 6.1Hz)、4.38 (1H, s)、4.25~4.01 (1H, m)、3.78~3.65(1H, m)、3.63~3.48 (2H, m)、3.44 (1H, dd, J = 12.1, 3.6 Hz)、1.48 (9H, s)。
(53b)tert-ブチル(3R,5S)-3-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-5-({[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)-2-オキソピロリジン-1-カルボキシレート
実施例(53a)で得たtert-ブチル(2S,4R)-4-ヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-カルボキシレート(4.61g、21.2mmol)及びイミダゾール(5.05g、74.2mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(45mL)溶液に、tert-ブチルジメチルクロロシラン(9.59g、63.6mmol)を氷冷下にて加え、混合物を室温下にて23.5時間撹拌した。混合物にn-ヘキサン、酢酸エチル及び飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて希釈し、これに続いて酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣を、自動クロマトグラフィー装置(n-ヘキサン/酢酸エチル=99/1~95/5)にて精製して、(tert-ブチル(2S,4R)-4-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-2-({[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)ピロリジン-1-カルボキシレート)(9.55g)を得た。
過ヨウ素酸ナトリウム(11.3g、53.0mmol)の水(140mL)溶液に、ルテニウム(IV)オキシド水和物(0.480g、3.18mmol)を室温下にて加え、混合物を上記と同温度にて10分間撹拌した。混合物を氷水槽内で冷却し、次いで、上記ステップで得た(tert-ブチル(2S,4R)-4-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-2-({[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)ピロリジン-1-カルボキシレート)(9.55g)の酢酸エチル(85mL)溶液を、25分間かけてこれに加え、混合物を室温下にて15時間撹拌した。混合物に酢酸エチルを加えて希釈し、不溶性物質を、セライト545(登録商標)のパッドを介して濾別し、濾液を酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣を、自動クロマトグラフィー装置(n-ヘキサン/酢酸エチル=99/1~88/12)にて精製して、表題化合物(6.85g、2ステップ通算収率:70%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 4.66 (1H, t,J = 9.2 Hz)、4.13 (1H, d, J = 9.2 Hz)、3.96 (1H, dd, J = 10.4, 2.4 Hz)、3.61 (1H, d,J = 10.4 Hz)、2.32 (1H, dd, J = 12.2, 8.5 Hz)、2.11~2.00 (1H, m)、1.53(9H, s)、0.91 (9H, s)、0.87 (9H,s)、0.16 (3H, s)、0.12 (3H, s)、0.04 (3H, s)、0.01 (3H, s)。
(53c)(3R,5S)-3-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-5-({[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)ピロリジン-2-オン
実施例(53b)で得たtert-ブチル(3R,5S)-3-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-5-({[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)-2-オキソピロリジン-1-カルボキシレート(6.85g、14.9mmol)の塩化メチレン(150mL)溶液に、トリフルオロ酢酸(11.4mL、149mmol)を室温下にて加え、混合物を上記と同温度にて30分間撹拌した。混合物を氷水槽内で冷却し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(180mL)を加えて希釈し、これに続いて塩化メチレンにて抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣を、自動クロマトグラフィー装置(n-ヘキサン/酢酸エチル=95/5-65/35)において精製して、表題化合物(5.28g、収率:99%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 4.35 (1H, t,J = 7.0 Hz)、5.71 (1H, br s)、3.79~3.69 (1H, m)、3.60 (1H, dd, J = 10.4, 3.7 Hz)、3.44 (1H, dd, J = 10.1, 6.4 Hz)、2.09 (2H, t,J = 6.4 Hz)、0.91 (9H, s)、0.89(9H, s)、0.16 (3H, s)、0.14 (3H,s)、0.06 (3H, s)、0.05 (3H, s)。
(53d)(3R,5S)-1-[(5-ブロモ-2-クロロピリジン-3-イル)メチル]-3-ヒドロキシ-5-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-2-オン
水素化ナトリウム(約63%含量、56mg、1.42mmol)のテトラヒドロフラン(5mL)懸濁液に、実施例(53c)で得た(3R,5S)-3-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-5-({[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)ピロリジン-2-オン(500mg、1.39mmol)溶液を室温下にて加え、混合物を同じ温度で30分間撹拌した。次いで、実施例(52b)で得た(5-ブロモ-2-クロロピリジン-3-イル)メチルメタンスルホン酸(422mg、1.40mmol)のテトラヒドロフラン(2.5mL)溶液をこれに加え、混合物を還流下で1.5時間撹拌した。冷却後、混合物を、氷と飽和塩化アンモニウム水溶液の混合物に注ぎ入れ、これに続いて酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。減圧下にて溶媒を留去し、残渣を、自動クロマトグラフィー装置(n-ヘキサン/酢酸エチル=99/1~78/22)にて精製して、((3R,5S)-1-[(5-ブロモ-2-クロロピリジン-3-イル)メチル]-3-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-5-({[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)ピロリジン-2-オン)(753mg 収率:96%)を得た。
上記ステップで得た((3R,5S)-1-[(5-ブロモ-2-クロロピリジン-3-イル)メチル]-3-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-5-({[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)ピロリジン-2-オン)(751mg、1.33mmol)のテトラヒドロフラン(22mL)溶液に、フッ化テトラ-n-ブチルアンモニウムのテトラヒドロフラン(3.3mL、3.3mmol)の1.0モル/L溶液を室温下にて加え、混合物を上記と同温度にて20分間撹拌した。混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて希釈し、これに続いて、酢酸エチルにて2回抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。減圧下にて溶媒を留去し、残渣を自動クロマトグラフィー装置(酢酸エチル/メタノール=99/1~89/11)で精製して、表題化合物(331mg、収率:74%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 8.51 (1H,d, J = 2.4 Hz)、7.85 (1H, d, J = 2.4 Hz)、5.74~5.45 (1H, m)、4.96(1H, br s)、4.59 (1H, d, J = 16.5 Hz)、4.37~4.28 (2H, m)、3.61~3.51 (2H, m)、3.42~3.36(1H, m)、2.22 (1H, ddd, J = 12.8, 8.2, 1.8 Hz)、1.97~1.85 (1H, m)。
(53e)(8R,9aS)-3-ブロモ-8-ヒドロキシ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-7-オン
実施例(53d)で得た(3R,5S)-1-[(5-ブロモ-2-クロロピリジン-3-イル)メチル]-3-ヒドロキシ-5-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-2-オン(335mg、1.00mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(20mL)溶液に、炭酸カリウム(414mg、2.99mmol)を室温下にて加え、混合物を、油浴上、120~125℃にて4時間撹拌した。冷却後、混合物を、酢酸エチルと飽和塩化アンモニウム水溶液の混合物に注ぎ入れ、これに続いて、塩化メチレン/イソプロパノール=3/1の混合溶媒にて3回抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。減圧下にて溶媒を留去し、イソプロパノールを残渣に加え、懸濁液を室温下にてしばらくの間撹拌した。析出固体を濾取して、表題化合物(284mg、収率:95%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 8.23 (1H,d, J = 2.4 Hz)、8.11 (1H, d, J = 2.4 Hz)、5.73 (1H, br s)、4.81 (1H, d, J = 15.9 Hz)、4.48 (1H, dd, J = 12.8, 3.1 Hz)、4.26 (1H, d,J = 15.9 Hz)、4.16~4.05 (2H, m)、3.84 (1H, dd, J = 12.5, 7.0 Hz)、2.04~1.87 (2H, m)。
(53f)5-クロロ-2-メトキシベンゼンスルホンアミド
5-クロロ-2-メトキシベンゼンスルホニルクロリド(3g、12.4mmol)のテトラヒドロフラン(20mL)溶液に、28%アンモニア水溶液(20mL、295mmol)を加え、混合物を室温下にて19時間撹拌した。反応混合物に1モル/Lの塩酸を加えて希釈し、これに続いて酢酸エチルにて抽出した。有機層を水及び飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去して、表題化合物(2.74g、収率:定量的)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 7.91 (1H, d, J = 3.0 Hz)、7.56~7.46 (1H, m)、7.00(1H, d, J = 8.5 Hz)、5.06 (2H, br s)、4.02 (3H, s)。
(53g)5-クロロ-N-[(8R,9aS)-8-ヒドロキシ-7-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-3-イル]-2-メトキシベンゼンスルホンアミド
実施例(53e)で得た(8R,9aS)-3-ブロモ-8-ヒドロキシ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-7-オン(120mg、0.40mmol)、実施例(53f)で得た5-クロロ-2-メトキシベンゼンスルホンアミド(116mg、0.52mmol)、N,N-ジメチルグリシン(20.7mg、0.20mmol)及びリン酸三カリウム(255mg、1.20mmol)とジメチルスルホキシド(1.2mL)の混合物に、ヨウ化銅(I)(31mg、0.12mmol)を室温下にて加え、混合物を、油浴上、窒素大気下、120~125℃にて3.5時間撹拌した。冷却後、混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて希釈し、不溶性物質を濾別した。濾液に2.0モル/Lの塩酸(5mL)及び飽和塩化ナトリウム水溶液を加えて希釈し、これに続いて、塩化メチレン/イソプロパノール=3/1の混合溶媒にて抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。減圧下にて溶媒を留去し、残渣を、自動クロマトグラフィー装置(塩化メチレン/メタノール=98/2~91/9)にて精製して、固体を得た。固体に、イソプロパノールを加え、懸濁液を室温下にてしばらくの間撹拌した。析出固体を濾取して、表題化合物(57.3mg、収率:33%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 10.31 (1H,br s)、7.79 (1H, d, J = 2.4 Hz)、7.71~7.65 (2H, m)、7.47 (1H, d, J = 3.1 Hz)、7.24 (1H, d, J = 8.5 Hz)、5.69 (1H, d, J =4.9 Hz)、4.67 (1H, d, J = 15.3 Hz)、4.38 (1H, dd, J = 12.8, 3.1 Hz)、4.17 (1H, d,J = 15.3 Hz)、4.09~4.00 (2H, m)、3.85 (3H, s)、3.68 (1H, dd, J = 12.8, 7.9 Hz)、1.98~1.84 (2H, m)。
MSスペクトル (ES/APCI+):440 (M+H)、442 (M+2+H)。
(実施例54) 5-クロロ-N-[(8S,9aS)-8-ヒドロキシ-7-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-3-イル]-2-メトキシベンゼンスルホンアミド
(54a)tert-ブチル(2S,4S)-4-ヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-カルボキシレート
(4S)-1-(tert-ブトキシカルボニル)-4-ヒドロキシ-L-プロリン(9.00g、36.7mmol)を出発物質として用いて、実施例(53a)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(8.02g、収率:定量的)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 4.31 (1H, br s)、4.07~4.00 (3H, m)、3.60~3.44 (4H, m)、2.36~2.32(1H, m)、1.94~1.83 (1H, m)、1.47 (9H, s)。
(54b)tert-ブチル(3S,5S)-3-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-5-({[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)-2-オキソピロリジン-1-カルボキシレート
実施例(54a)で得たtert-ブチル(2S,4S)-4-ヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-カルボキシレート(3.6g、17mmol)を出発物質として用いて、実施例(53b)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(4.73g、2ステップ通算収率:63%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 4.24 (1H, dd, J = 8.2,5.5 Hz)、4.03~3.99 (1H, m)、3.85~3.80 (2H, m)、2.25~2.21 (1H, m)、2.06~2.00(1H, m)、1.53 (9H, s)、0.90 (9H,s)、0.88 (9H, s)、0.15 (3H, s)、0.13 (3H, s)、0.05 (3H, s)、0.04 (3H, s)。
(54c)(3S,5S)-3-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-5-({[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)ピロリジン-2-オン
実施例(54b)で得たtert-ブチル(3S,5S)-3-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-5-({[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)-2-オキソピロリジン-1-カルボキシレート(4.73g、10.3mmol)を出発物質として用いて、実施例(53c)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(2.32g、収率:63%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 5.85 (1H, br s)、4.30 (1H, t, J = 7.8 Hz)、3.68~3.43 (3H, m)、2.43~2.39(1H, m)、1.59~1.56 (2H, m)、0.91 (9H, s)、0.89 (9H, s)、0.17 (3H, s)、0.14 (3H, s)、0.06 (6H, s)。
(54d)(8S,9aS)-3-ブロモ-8-ヒドロキシ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-7-オン
実施例(54c)で得た(3S,5S)-3-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-5-({[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)ピロリジン-2-オン(1.976g、5.51mmol)及び実施例(52b)で得た(5-ブロモ-2-クロロピリジン-3-イル)メチルメタンスルホン酸(1.74g、5.78mmol)を出発物質として用いて、実施例(53d)及び(53e)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(734mg、3ステップ通算収率:45%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 8.20 (1H,d, J = 2.4 Hz)、8.10 (1H, d, J = 2.4 Hz)、4.80 (1H, d, J = 16.4 Hz)、4.62 (1H, dd, J =13.4, 3.0 Hz)、4.33 (1H, d, J = 15.8 Hz)、4.24 (1H, t, J = 8.8 Hz)、3.99 (1H, dd, J =13.1, 3.9 Hz)、3.92~3.83 (1H, m)、2.48~2.38 (1H, m)、1.64~1.54 (1H, m)。
(54e)5-クロロ-N-[(8S,9aS)-8-ヒドロキシ-7-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-3-イル]-2-メトキシベンゼンスルホンアミド
実施例(54d)で得た(8S,9aS)-3-ブロモ-8-ヒドロキシ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-7-オン(870mg、2.91mmol)及び実施例(53f)で得た5-クロロ-2-メトキシベンゼンスルホンアミド(838mg、3.78mmol)を出発物質として用いて、実施例(53g)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(550mg、収率:43%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 10.25 (1H,br s)、7.76 (1H, d, J = 2.4 Hz)、7.71~7.64 (2H, m)、7.47 (1H, d, J = 2.4 Hz)、7.25 (1H, dd, J = 7.3, 2.4 Hz)、5.57 (1H, d,J = 6.1 Hz)、4.68 (1H, d, J = 15.8 Hz)、4.51 (1H, dd, J = 14.6, 4.3 Hz)、4.28~4.16 (2H, m)、3.89~3.79(5H, m)、2.44~2.35 (1H, m)、1.56~1.46 (1H, m)。
MSスペクトル (ES/APCI+):440 (M+H)、442 (M+2+H)。
(実施例55) カリウム[(5-クロロ-2-メトキシフェニル)スルホニル][(8S,9aS)-8-ヒドロキシ-7-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-3-イル]アザニド(実施例54のカリウム塩)
実施例(54e)で得た5-クロロ-N-[(8S,9aS)-8-ヒドロキシ-7-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-3-イル]-2-メトキシベンゼンスルホンアミド(22.4mg、0.051mmol)を出発物質として用いて、実施例33に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(23.2mg、収率:95%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 7.65 (1H, d, J = 3.1Hz)、7.41 (1H, d, J = 2.4 Hz)、7.33(1H, dd, J = 8.9, 2.7 Hz)、7.18 (1H, d, J = 3.1 Hz)、6.98 (1H, d, J = 9.2 Hz)、5.57 (1H, br s)、4.51 (1H, d, J = 15.3 Hz)、4.31 (1H, dd, J =12.8, 3.1 Hz)、4.15 (1H, t, J =8.2 Hz)、4.07~3.98 (1H, m)、3.84~3.74 (1H, m)、3.65(3H, s)、3.53 (1H, dd, J = 12.5, 7.0 Hz)、2.43~2.32 (1H, m)、1.41~1.30 (1H, m)。
(実施例56) 5-クロロ-N-[(8S,9aS)-8-ヒドロキシ-7-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-3-イル]-2-(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホンアミド
(56a)5-クロロ-2-(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホンアミド
実施例(32a)で得た5-クロロ-2-(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホニルクロリド(3.52g、11.9mmol)を出発物質として用いて、実施例(53f)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(2.44g、収率:74%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 7.92 (1H, d, J = 2.4Hz)、7.89~7.80 (3H, m)、7.62 (1H, dd, J = 8.8, 1.5 Hz)。
(56b)5-クロロ-N-[(8S,9aS)-8-ヒドロキシ-7-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピ リド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-3-イル]-2-(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホンアミド
実施例(54d)で得た(8S,9aS)-3-ブロモ-8-ヒドロキシ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-7-オン(150mg、0.50mmol)及び実施例(56a)で得た5-クロロ-2-(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホンアミド(838mg、3.78mmol)を出発物質として用いて、実施例(53g)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(28mg、収率:11%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 10.75 (1H,br s)、7.93 (1H, d, J = 2.3 Hz)、7.85(1H, dd, J = 8.6, 2.3 Hz)、7.75 (1H, d, J = 2.3 Hz)、7.61 (1H, d, J = 9.4 Hz)、7.48 (1H, d, J =2.3 Hz)、5.58 (1H, d, J = 6.3 Hz)、4.70 (1H, d, J = 16.0 Hz)、4.52~4.49 (1H, m)、4.24~4.18(2H, m)、3.85~3.83 (2H, m)、2.44~2.37 (1H, m)、1.52~1.49 (1H, m)。
MSスペクトル (ES/APCI+):494 (M+H)、496 (M+2+H)。
(実施例57) カリウム{[5-クロロ-2-(トリフルオロメトキシ)フェニル]スルホニル}[(8S,9aS)-8-ヒドロキシ-7-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-3-イル]アザニド(実施例56のカリウム塩)
実施例(56b)で得た5-クロロ-N-[(8S,9aS)-8-ヒドロキシ-7-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-3-イル]-2-(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホンアミド(22mg、0.045mmol)を出発物質として用いて、実施例33に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(23mg、収率:97%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 7.79 (1H, d, J = 2.7Hz)、7.51 (1H, dd, J = 8.6, 2.7 Hz)、7.45 (1H, d, J = 2.7 Hz)、7.34 (1H, d, J =8.6 Hz)、7.15 (1H, d, J = 2.7 Hz)、4.52 (1H, d, J = 14.9 Hz)、4.33~4.31 (1H, m)、4.16~4.14(1H, m)、4.03 (1H, d, J = 14.9 Hz)、3.80~3.77 (1H, m)、3.56(1H, dd, J = 12.7, 6.8 Hz)、2.40~2.33 (1H, m)、1.40~1.33(1H, m)。
(実施例58) 5-クロロ-2-メトキシ-N-[(9aR)-7-オキソ-9a,10-ジヒドロ-5H,9H-[1,3]オキサゾロ[4,3-c]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-3-イル]ベンゼンスルホンアミド
(58a)(4S)-4-({[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン
(4R)-4-(ヒドロキシメチル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン(272mg、2.32mmol)を出発物質として用いて、実施例(52a)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(426mg、収率:79%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 5.19 (1H, brs)、4.46 (1H, t, J = 8.5 Hz)、4.14(1H, dd, J = 9.1, 4.9 Hz)、3.97~3.91(1H, m)、3.66~3.58 (2H, m)、0.89 (9H, s)、0.07 (6H, s)。
(58b)(9aR)-3-ブロモ-9a,10-ジヒドロ-5H,9H-[1,3]オキサゾロ[4,3-c]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-7-オン
実施例(58a)で得た(4S)-4-({[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン(428mg、1.85mmol)及び実施例(52b)で得た(5-ブロモ-2-クロロピリジン-3-イル)メチルメタンスルホン酸(530mg、1.76mmol)を出発物質として用いて、実施例(53d)及び(53e)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(248mg、3ステップ通算収率:49%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 8.28 (1H, d,J = 2.4 Hz)、7.80 (1H, d, J = 2.4 Hz)、4.71 (1H, d, J = 15.8 Hz)、4.54~4.45 (2H, m)、4.38~4.27(2H, m)、4.02 (1H, dd, J = 9.1, 5.5 Hz)、3.90 (1H, dd, J = 12.8, 8.5 Hz)。
(58c)(9aR)-3-アミノ-9a,10-ジヒドロ-5H,9H-[1,3]オキサゾロ[4,3-c]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-7-オン
実施例(58b)で得た(9aR)-3-ブロモ-9a,10-ジヒドロ-5H,9H-[1,3]オキサゾロ[4,3-c]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-7-オン(246mg、0.86mmol)を出発物質として用いて、実施例(52e)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(43.3mg、2ステップ通算収率:23%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 7.65 (1H, d,J = 3.1 Hz)、7.01 (1H, d, J = 3.1 Hz)、4.60 (1H, d, J = 15.3 Hz)、4.47~4.38 (2H, m)、4.34~4.24(2H, m)、3.92 (1H, dd, J = 9.2, 5.5 Hz)、3.76 (1H, dd, J = 12.5, 9.5 Hz)、3.65~3.57 (2H, m)。
(58d)5-クロロ-2-メトキシ-N-[(9aR)-7-オキソ-9a,10-ジヒドロ-5H,9H-[1,3]オキサゾロ[4,3-c]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-3-イル]ベンゼンスルホンアミド
実施例(58c)で得た(9aR)-3-アミノ-9a,10-ジヒドロ-5H,9H-[1,3]オキサゾロ[4,3-c]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-7-オン(42.8mg、0.19mmol)及び5-クロロ-2-メトキシベンゼンスルホニルクロリド(51mg、0.21mmol)を出発物質として用いて、実施例(27d)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(76.2mg、収率:93%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 10.29 (1H,br s)、7.78 (1H, d, J = 2.4 Hz)、7.70~7.65 (2H, m)、7.48 (1H, d, J = 3.1 Hz)、7.28~7.21 (1H, m)、4.53~4.38 (4H, m)、4.28~4.18(1H, m)、4.04 (1H, dd, J = 9.2, 5.5 Hz) 3.94 (1H, dd, J= 13.1, 5.2 Hz)、3.84 (3H, s)。
MSスペクトル (ES/APCI+):426 (M+H)、428 (M+2+H)。
(実施例59) 5-クロロ-2-メトキシ-N-[(10aS)-7-オキソ-7,8,9,10,10a,11-ヘキサヒドロ-5H-ジピリド[2,1-c:3’,2’-f][1,4]オキサゼピン-3-イル]ベンゼンスルホンアミド
(59a)(6S)-6-({[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)ピペリジン-2-オン
(6S)-6-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-2-オン(421mg、3.26mmol)を出発物質として用いて、実施例(52a)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(318mg、収率:40%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 6.12 (1H, brs)、3.63 (1H, dd, J = 9.4, 3.3 Hz)、3.53~3.43 (1H, m)、3.37(1H, t, J = 9.4 Hz)、2.49~2.36(1H, m)、2.35~2.22 (1H, m)、1.94~1.87 (1H, m)、1.86~1.77 (1H, m)、1.76~1.66(1H, m)、1.33~1.23 (1H, m)、0.89 (9H, s)、0.06 (6H, s)。
(59b)(10aS)-3-ブロモ-9,10,10a,11-テトラヒドロ-5H-ジピリド[2,1-c:3’,2’-f][1,4]オキサゼピン-7(8H)-オン
実施例(59a)で得た(6S)-6-({[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)ピペリジン-2-オン(260mg、1.05mmol)及び実施例(52b)で得た(5-ブロモ-2-クロロピリジン-3-イル)メチルメタンスルホン酸(300mg、1.00mmol)を出発物質として用いて、実施例(52c)及び(52d)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(178mg、2ステップ通算収率:60%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 8.19 (1H, d,J = 2.4 Hz)、7.82 (1H, d, J = 2.4 Hz)、5.33 (1H, d, J = 14.6 Hz)、4.50 (1H, dd, J =15.3, 5.5 Hz)、4.03~3.93 (3H, m)、2.53~2.43 (1H, m)、2.36~2.28 (1H, m)、2.08~1.98(1H, m)、1.90~1.73 (3H, m)。
(59c)5-クロロ-2-メトキシ-N-[(10aS)-7-オキソ-7,8,9,10,10a,11-ヘキサヒドロ-5H-ジピリド[2,1-c:3’,2’-f][1,4]オキサゼピン-3-イル]ベンゼンスルホンアミド
実施例(59b)で得た(10aS)-3-ブロモ-9,10,10a,11-テトラヒドロ-5H-ジピリド[2,1-c:3’,2’-f][1,4]オキサゼピン-7(8H)-オン(178mg、0.60mmol)及び5-クロロ-2-メトキシベンゼンスルホニルクロリド(45mg、0.19mmol)を出発物質として用いて、実施例(52e)及び(27d)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(7.5mg、3ステップ通算収率:3%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 10.19 (1H,br s)、7.73 (1H, d, J = 2.4 Hz)、7.67~7.66 (2H, m)、7.40 (1H, d, J = 2.4 Hz)、7.24 (1H, d, J = 9.8 Hz)、5.00 (1H, d, J =15.3 Hz)、4.51 (1H, dd, J = 12.8, 2.4 Hz)、4.15 (1H, d, J = 15.3 Hz)、3.92~3.87 (5H, m)、2.33~2.12(2H, m)、1.92 (1H, s)、1.71~1.66 (3H, m)。
MSスペクトル (ES/APCI+):438 (M+H)、440 (M+2+H)。
(実施例60) 5-クロロ-2-メトキシ-N-[(10aS)-7-オキソ-7,8,10a,11-テトラヒドロ-5H,10H-[1,4]オキサジノ[3,4-c]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-3-イル]ベンゼンスルホンアミド
(60a)tert-ブチル(3S)-3-({[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)-5-オキソモルホリン-4-カルボキシレート
4-tert-ブチル3-メチル(3S)-5-オキソモルホリン-3,4-ジカーボキシレート(1.67g、6.81mmol)を出発物質として用いて、実施例(53a)及び(53b)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(753mg、3ステップ通算収率:56%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 4.29~4.10 (3H, m)、4.10~4.04(1H, m)、3.79 (1H, t, J = 9.1 Hz)、3.73~3.65 (2H, m)、1.55(9H, s)、0.89 (9H, s)、0.08 (6H,s)。
(60b)(5S)-5-({[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)モルホリン-3-オン
実施例(60a)で得たtert-ブチル(3S)-3-({[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)-5-オキソモルホリン-4-カルボキシレート(750mg、2.17mmol)を出発物質として用いて、実施例(53c)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(371mg、収率:70%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 6.23 (1H, br s)、4.24~4.08 (2H, m)、3.88~3.83 (1H, m)、3.70~3.52(4H, m)、0.90 (9H, s)、0.08 (6H,s)。
(60c)(10aS)-3-ブロモ-10a,11-ジヒドロ-5H,10H-[1,4]オキサジノ[3,4-c]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-7(8H)-オン
実施例(60b)で得た(5S)-5-({[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)モルホリン-3-オン(190mg、0.77mmol)及び実施例(52b)で得た(5-ブロモ-2-クロロピリジン-3-イル)メチルメタンスルホン酸(256mg、0.85mmol)を出発物質として用いて、実施例(53d)及び(53e)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(117mg、3ステップ通算収率:50%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 8.19 (1H, d,J = 2.4 Hz)、8.07 (1H, d, J = 2.4 Hz)、5.12 (1H, d, J = 15.8 Hz)、4.67 (1H, dd, J =14.0, 4.3 Hz)、4.38 (1H, d, J = 15.8 Hz)、4.17~3.98 (5H, m)、3.79~3.70 (1H, m)。
(60d)5-クロロ-2-メトキシ-N-[(10aS)-7-オキソ-7,8,10a,11-テトラヒドロ-5H,10H-[1,4]オキサジノ[3,4-c]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-3-イル]ベンゼンスルホンアミド
実施例(60c)で得た5-クロロ-2-メトキシ-N-[(10aS)-7-オキソ-7,8,10a,11-テトラヒドロ-5H,10H-[1,4]オキサジノ[3,4-c]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-3-イル]ベンゼンスルホンアミド(115mg、0.38mmol)及び実施例(53f)で得た5-クロロ-2-メトキシベンゼンスルホンアミド(119mg、0.54mmol)を出発物質として用いて、実施例(53g)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(68.6mg、収率:41%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 10.24 (1H,br s)、7.75 (1H, d, J = 3.0 Hz)、7.69~7.64 (2H, m)、7.44 (1H, d, J = 3.0 Hz)、7.27~7.21 (1H, m)、5.00(1H, d, J = 15.8 Hz)、4.56 (1H, dd, J = 13.1, 2.7 Hz)、4.27 (1H, d, J = 15.2 Hz)、4.11~3.93 (5H, m)、3.86 (3H, s)、3.71 (1H, dd, J = 13.1, 8.8 Hz)。
MSスペクトル (ES/APCI+):440 (M+H)、442 (M+2+H)。
(実施例61) 2-エトキシ-5-フルオロ-N-[(10aS)-7-オキソ-7,8,10a,11-テトラヒドロ-5H,10H-[1,4]オキサジ[3,4-c]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-3-イル]ベンゼンスルホンアミド
(61a)(10aS)-3-アミノ-10a,11-ジヒドロ-5H,10H-[1,4]オキサジノ[3,4-c]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-7(8H)-オン
実施例(60c)で得た(10aS)-3-ブロモ-10a,11-ジヒドロ-5H,10H-[1,4]オキサジノ[3,4-c]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-7(8H)-オン(210mg、0.70mmol)を出発物質として用いて、実施例(52e)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(114.5mg、2ステップ通算収率:69%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 7.63 (1H, d,J = 3.0 Hz)、7.07 (1H, d, J = 3.0 Hz)、5.23 (1H, d, J = 14.6 Hz)、4.42 (1H, dd, J =12.1, 2.4 Hz)、4.21~4.08 (2H, m)、4.06~3.92 (4H, m)、3.86(1H, dd, J = 11.5, 3.6 Hz)、3.58 (2H, br s)。
(61b)5-フルオロ-2-エトキシベンゼンスルホニルクロリド
クロロスルホン酸(30.0mL、451mmol)に、1-エトキシ-4-フルオロベンゼン(10.33mL、73.7mmol)を-12℃にて10分間をかけて加え、混合物を上記と同温度にて30分間撹拌し、次いで氷水浴にて1時間撹拌した。反応混合物を慎重に氷水(約300mL)に注ぎ入れ、これに続いて酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン/酢酸エチル=4/1)にて精製した。得た固体に、n-ヘキサンを加え、懸濁液を氷水浴にて冷却した。析出固体を濾取し、n-ヘキサンにて洗浄し、次いで、乾燥して、表題化合物(7.69g、収率:44%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 7.70 (1H, dd,J = 7.4, 3.1 Hz)、7.41~7.36 (1H,m)、7.07 (1H, dd, J = 9.4, 3.9 Hz)、4.26 (2H, q, J = 6.8 Hz)、1.55 (3H, t, J =6.8 Hz)。
(61c)2-エトキシ-5-フルオロ-N-[(10aS)-7-オキソ-7,8,10a,11-テトラヒドロ-5H,10H-[1,4]オキサジノ[3,4-c]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-3-イル]ベンゼンスルホンアミド
実施例(61a)で得た(10aS)-3-アミノ-10a,11-ジヒドロ-5H,10H-[1,4]オキサジノ[3,4-c]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-7(8H)-オン(41.5mg、0.18mmol)及び実施例(61b)で得た5-フルオロ-2-エトキシベンゼンスルホニルクロリド(48.3mg、0.19mmol)を出発物質として用いて、実施例(27d)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(50.9mg、収率:66%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 10.11 (1H,br s)、7.77 (1H, d, J = 2.4 Hz)、7.54(1H, dd, J = 7.9, 3.0 Hz)、7.50~7.41(2H, m)、7.23 (1H, dd, J = 9.1, 4.3 Hz)、4.99 (1H, d, J = 15.8 Hz)、4.54 (1H, dd, J =13.4, 3.0 Hz)、4.25 (1H, d, J = 15.8 Hz)、4.14 (2H, q, J = 6.9 Hz)、4.10~3.98 (4H, m)、3.97~3.93(1H, m)、3.72 (1H, dd, J = 12.8, 8.5 Hz)、1.22 (3H, t, J = 7.0 Hz)。
MSスペクトル (ES/APCI+):438 (M+H)。
(実施例62) カリウム[(2-エトキシ-5-フルオロフェニル)スルホニル][(10aS)-7-オキソ-7,8,10a,11-テトラヒドロ-5H,10H-[1,4]オキサジノ[3,4-c]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-3-イル]アザニド(実施例61のカリウム塩)
実施例(61c)で得た2-エトキシ-5-フルオロ-N-[(10aS)-7-オキソ-7,8,10a,11-テトラヒドロ-5H,10H-[1,4]オキサジノ[3,4-c]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-3-イル]ベンゼンスルホンアミド(29.8mg、0.068mmol)を出発物質として用いて、実施例33に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(32.1mg、収率:99%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 7.45~7.40 (2H, m)、7.19 (1H, d, J = 3.0 Hz)、7.08 (1H, td, J = 8.5, 3.2 Hz)、6.94 (1H, dd,J = 9.1, 4.3 Hz)、4.90 (1H, d, J = 14.6 Hz)、4.33 (1H, dd, J = 12.5, 2.1 Hz)、4.08~3.86 (7H, m)、3.78~3.71(2H, m)、1.09 (3H, t, J = 7.0 Hz)。
(実施例63)5-クロロ-N-[(10aS)-7-オキソ-7,8,10a,11-テトラヒドロ-5H,10H-[1,4]オキサジノ[3,4-c]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-3-イル]-2-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホンアミド
実施例(61a)で得た(10aS)-3-アミノ-10a,11-ジヒドロ-5H,10H-[1,4]オキサジノ[3,4-c]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-7(8H)-オン(35.1mg、0.15mmol)及び実施例(32a)で得た5-クロロ-2-(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホニルクロリド(49.5mg、0.16mmol)を出発物質として用いて、実施例(27d)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(38.0mg、収率:52%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 10.72(1H,br s)、7.91 (1H, d, J = 2.4 Hz)、7.87(1H, dd, J = 8.5, 2.4 Hz)、7.77 (1H, d, J= 2.4 Hz)、7.61 (1H, dd, J = 8.8, 1.5 Hz)、7.46 (1H, d,J = 3.0 Hz)、5.03 (1H, d, J =15.2 Hz)、4.56 (1H, dd, J = 13.4, 2.4 Hz)、4.25 (1H, d,J = 15.2 Hz)、4.12~3.92 (5H, m)、3.73 (1H, dd, J = 12.8, 8.5 Hz)。
MSスペクトル (ES/APCI+):494(M+H)、496 (M+2+H)。
(実施例64) 5-クロロ-2-メトキシ-N-[(10aS)-9-メチル-7-オキソ-7,8,9,10,10a,11-ヘキサヒドロ-5H-ピラジノ[2,1-c]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-3-イル]ベンゼンスルホンアミド
(64a)(6S)-4-ベンジル-6-(ヒドロキシメチル)ピペラジン-2-オン
tert-ブチル(4R)-4-ホルミル-2,2-ジメチル-1,3-オキサゾリジン-3-カルボキシレート(4.00g、17.4mmol)、エチルN-ベンジルグリシネート(6.42mL、34.9mmol)及び酢酸(2.00mL、34.9mmol)とメタノール(60mL)の混合物に、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(1.64g、26.2mmol)を、氷冷下にて、10分間かけて少しずつ加え、混合物を上記と同温度にて30分間撹拌し、次いで、室温下にて18時間撹拌した。気体生成が停止するまで、炭酸カリウムをこれに加え、混合物を室温下にてしばらくの間撹拌した。混合物を減圧下にて濃縮し、水(50mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)及び飽和塩化ナトリウム水溶液(50mL)を加えて希釈し、これに続いて塩化メチレンで3回抽出した。有機層を合わせ、無水物硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣を、自動クロマトグラフィー装置(n-ヘキサン/酢酸エチル=90/10~70/30)にて精製して、tert-ブチル(4S)-4-{[ベンジル(2-エトキシ-2-オキソエチル)アミノ]メチル}-2,2-ジメチル-1,3-オキサゾリジン-3-カルボキシレート(4.56g、収率:64%)を得た。
上記ステップで得たtert-ブチル(4S)-4-{[ベンジル(2-エトキシ-2-オキソエチル)アミノ]メチル}-2,2-ジメチル-1,3-オキサゾリジン-3-カルボキシレート(4.40g、10.8mmol)のメタノール(50mL)溶液に、5.0モル/Lの塩酸(5mL、25mmol)を室温下にて加え、混合物を、油浴上、100℃にて26.5時間撹拌した。冷却後、混合物を減圧下にて約1/3量に濃縮し、弱塩基性になるまで飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて希釈し、これに続いて塩化メチレンにて4回抽出した。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。減圧下にて溶媒を留去し、残渣を、自動クロマトグラフィー装置(塩化メチレン/メタノール=100/0~90/10)にて精製して、表題化合物(1.47g、収率:62%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 7.37~7.28 (5H, m)、6.70 (1H, br s)、3.65~3.61 (2H, m)、3.55~3.51 (2H, m)、3.41 (1H, br s)、3.21 (1H, d, J = 16.4 Hz)、3.09 (1H, d, J =16.4 Hz)、2.72 (1H, dd, J = 12.1, 4.3 Hz)、2.61 (1H, dd, J = 12.1, 5.1 Hz)。
(64b)tert-ブチル(3S)-3-({[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)-5-オキソピペラジン-1-カルボキシレート
実施例(64a)で得た(6S)-4-ベンジル-6-(ヒドロキシメチル)ピペラジン-2-オン(1.42g、6.45mmol)、二炭酸ジ-tert-ブチル(1.69g、7.74mmol)及び20%水酸化パラジウム-炭素(含水量:50%、500mg)とメタノール(30mL)の混合物を、水素大気下、標準圧で、室温下にて20時間撹拌した。反応物容器内の水素を窒素と置き換え、次いで、反応混合物を、セライト545(登録商標)のパッドを介して濾過した。濾液中の溶媒を減圧下にて留去し、残渣を、自動クロマトグラフィー装置(塩化メチレン/メタノール=100/0~95/5)にて精製して、tert-ブチル(3S)-3-(ヒドロキシメチル)-5-オキソピペラジン-1-カルボキシレート(1.31g、収率:88%)を得た。
上記ステップで得たtert-ブチル(3S)-3-(ヒドロキシメチル)-5-オキソピペラジン-1-カルボキシレート(1.30g、5.65mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(15mL)溶液に、イミダゾール(0.846g、12.4mmol)及びtert-ブチルジメチルクロロシラン(0.936g、6.21mmol)を室温下にて加え、混合物を上記と同温度にて23時間撹拌した。混合物を減圧下にて濃縮し、飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて希釈し、これに続いて酢酸エチルにて3回抽出した。有機層を合わせ、水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣を、自動クロマトグラフィー装置(塩化メチレン/メタノール=100/0~97/3)にて精製して、表題化合物(1.91g、収率:98%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 6.26 (1H, br s)、4.23~3.55 (5H, m)、3.45(1H, t, J = 8.8 Hz)、3.23~3.10(1H, m)、1.47 (9H, s)、0.90 (9H,s)、0.07 (6H, s)。
(64c)tert-ブチル(10aS)-3-ブロモ-7-オキソ-7,8,10a,11-テトラヒドロ-5H-ピラジノ[2,1-c]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-9(10H)-カルボキシレート
実施例(64b)で得たtert-ブチル(3S)-3-({[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)-5-オキソピペラジン-1-カルボキシレート(1.20g、3.49mmol)及び実施例(52b)で得た(5-ブロモ-2-クロロピリジン-3-イル)メチルメタンスルホン酸(1.00g、3.33mmol)を出発物質として用いて、実施例(52c)及び(52d)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(396mg、2ステップ通算収率:19%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 8.22 (1H, d,J = 2.3 Hz)、7.81 (1H, d, J = 2.3 Hz)、5.29 (1H, d, J = 15.3 Hz)、4.62~4.56 (1H, m)、4.17~4.01(5H, m)、3.90~3.70 (2H, m)、1.45 (9H, s)。
(64d)(10aS)-3-ブロモ-9-メチル-9,10,10a,11-テトラヒドロ-5H-ピラジノ[2,1-c]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-7(8H)-オン
実施例(64c)で得たtert-ブチル(10aS)-3-ブロモ-7-オキソ-7,8,10a,11-テトラヒドロ-5H-ピラジノ[2,1-c]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-9(10H)-カルボキシレート(335mg、0.84mmol)のメタノール(2mL)溶液に、塩酸の1,4-ジオキサン(4mL、16mmol)の4.0モル/L溶液を室温下にて加え、混合物を上記と同温度にて3時間撹拌した。混合物を、氷冷下にて飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ入れ、これに続いて、塩化メチレン/メタノール=5/1の混合溶媒にて6回抽出した。有機層を合わせ、無水物硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去して、(10aS)-3-ブロモ-9,10,10a,11-テトラヒドロ-5H-ピラジノ[2,1-c]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-7(8H)-オン(201mg、80%)を得た。
上記ステップで得た(10aS)-3-ブロモ-9,10,10a,11-テトラヒドロ-5H-ピラジノ[2,1-c]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-7(8H)-オン(158mg、0.53mmol)の1,2-ジクロロエタン(10mL)とメタノール(1mL)の混合溶媒の溶液に、ホルムアルデヒド(0.047mL、2.65mmol)及び酢酸(0.036mL、0.63mmol)の37%水溶液を氷冷下にて加え、これに続いてトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(449mg、2.12mmol)を加え、混合物を上記と同温度にて5時間撹拌した。混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて希釈し、これに続いて塩化メチレンで3回抽出した。有機層を合わせ、無水物硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去して、表題化合物(159mg、96%)を得た。
1H NMRスペクトル (CDCl3, 400MHz) δ: 8.21 (1H, d, J = 2.3 Hz)、7.82 (1H, d, J = 2.3 Hz)、5.28 (2H, d, J =15.3 Hz)、4.49 (1H, dd, J = 12.9, 2.7 Hz)、4.10 (1H, dd, J = 12.9, 6.7 Hz)、4.02~3.97 (2H, m)、3.08 (2H, s)、2.79 (1H, dd, J = 12.1, 4.7 Hz)、2.66 (1H,dd, J = 12.1, 5.9 Hz)、2.29 (3H, s)。
(64e)5-クロロ-2-メトキシ-N-[(10aS)-9-メチル-7-オキソ-7,8,9,10,10a,11-ヘキサヒドロ-5H-ピラジノ[2,1-c]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-3-イル]ベンゼンスルホンアミド
実施例(64d)で得た(10aS)-3-ブロモ-9-メチル-9,10,10a,11-テトラヒドロ-5H-ピラジノ[2,1-c]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-7(8H)-オン(90mg、0.29mmol)及び実施例(53f)で得た5-クロロ-2-メトキシベンゼンスルホンアミド(77mg、0.35mmol)を出発物質として用いて、実施例(53g)に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(36mg、収率:28%)を得た。
1H NMRスペクトル (CD3OD, 400MHz) δ: 7.81 (1H, d,J = 2.7 Hz)、7.70 (1H, d, J = 2.7 Hz)、7.55~7.53 (2H, m)、7.15(1H, d, J = 9.0 Hz)、5.12 (1H, d, J = 15.3 Hz)、4.58~4.54 (1H, m)、4.22(1H, d, J = 15.3 Hz)、4.03~4.01(2H, m)、3.93 (3H, s)、3.14 (1H,d, J = 16.8 Hz)、2.97 (1H, d, J = 16.8 Hz)、2.91~2.88 (1H, m)、2.65~2.62 (1H, m)、2.30 (3H, s)。
MSスペクトル (ES/APCI+):453 (M+H)、455 (M+2+H)。
(実施例65) カリウム[(5-クロロ-2-メトキシフェニル)スルホニル][(10aS)-9-メチル-7-オキソ-7,8,9,10,10a,11-ヘキサヒドロ-5H-ピラジノ[2,1-c]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-3-イル]アザニド(実施例64のカリウム塩)
実施例(64e)で得た5-クロロ-2-メトキシ-N-[(10aS)-9-メチル-7-オキソ-7,8,9,10,10a,11-ヘキサヒドロ-5H-ピラジノ[2,1-c]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-3-イル]ベンゼンスルホンアミド(15mg、0.033mmol)を出発物質として用いて、実施例33に記載されている方法に従い生成することで、表題化合物(12.5mg、収率:77%)を得た。
1H NMRスペクトル (DMSO-d6, 400MHz) δ: 7.64 (1H, d, J = 2.7Hz)、7.39 (1H, d, J = 2.7 Hz)、7.32(1H, dd, J = 9.0, 2.7 Hz)、7.15 (1H, d, J = 2.7 Hz)、6.97 (1H, d, J = 9.0 Hz)、4.88 (1H, d, J =14.9 Hz)、4.38~4.31 (2H, m)、3.96 (1H, d, J = 14.9 Hz)、3.86 (1H, s)、3.74 (1H, dd, J = 12.3, 6.8 Hz)、3.65 (3H, s)、2.88~2.85 (2H, m)、2.72~2.69 (1H, m)、2.16 (3H, s)。
<試験例>
(試験例1) TNAP活性阻害試験
ヒトTNAP(OriGene Technologies、Inc.)を、Lipofectamine LTX & Plus reagent(Invitrogen Corp.)にてCOS1細胞(DSPharma Biomedical Co.、Ltd.)にトランスフェクションした。翌日、培地を新鮮培地に交換し、3日間インキュベーター内で細胞を培養した。3日後、培養上清を回収し、Amicon 14、10cut(Merck Millipore)で5000G、30分間の遠心分離を行い、培養上清の濃縮を行った。濃縮した培養上清は、5Lの50mM Tris/200mM NaCl/1mM MgCl/20μM ZnClで2回透析し、それを酵素源(酵素溶液)として用いた。基質であるpNPP(ProteoChem Inc.)をミリQ水で3.1mMに調整し、各試験化合物をジメチルスルホキシド(DMSO;Wako Pure Chemical Industries、Ltd.)に、100μMから5倍公比、6段階の希釈になるように溶解した溶液、又はDMSOを最終濃度1容量%になるようにこれに添加した。アッセイ緩衝液(200mM Tris/2mM MgCl/0.04mM ZnCl/0.01% Tween20)で2μg/mLに調整した酵素溶液を基質溶液と同量加え、室温下にて60分間インキュベートした。次いで、マイクロプレートリーダー(モデルプラス384、Molecular Devices、LLC)にて吸光度(ABS:405nm)を測定し、生成したp-ニトロフェノール濃度を算出した。試験化合物のヒトTNAP活性阻害は、p-ニトロフェノールの生成を50%抑制する各試験化合物の濃度であるIC50値に基づいて評価した。
結果を表1に示す。
Figure 0007005629000053
本発明の化合物は、優れたヒトTNAP活性阻害を示し、異所性石灰化の治療又は予防のための医薬剤として有用である。
(試験例2) TNAP活性阻害特異性試験
ヒトIAP(小腸型アルカリホスファターゼ、OriGene Technologies、Inc.より購入)又はヒトPLAP(胎盤型アルカリホスファターゼ、OriGene Technologies、Inc.より購入)をLipofectamine LTX & Plus reagent(Invitrogen Corp.)にてCOS1細胞(DS Pharma Biomedical Co.、Ltd.)にトランスフェクションした。翌日、培地を新鮮培地に交換し、3日間インキュベーター内で細胞を培養した。3日後、培養上清を回収し、Amicon 14、10cut(Merck Millipore)で5000G、30分間の遠心分離を行い、培養上清を濃縮した。濃縮した培養上清を、5Lの50mM Tris/200mMNaCl/1 mM MgCl/20μM ZnClで2回透析し、それを酵素源(酵素溶液)として用いた。基質であるpNPP(ProteoChem Inc.)をミリQ水で3.1mMに調整し、各試験化合物をジメチルスルホキシド(DMSO;Wako Pure Chemical Industries、Ltd.)に100μMから5倍公比、6段階の希釈になるよう溶解した溶液、又はDMSOを最終濃度1容量%になるようにこれに加えた。アッセイ緩衝液(200mM Tris/2mM MgCl/0.04mM ZnCl/0.01% Tween 20)で2μg/mLに調整したヒトIAP又はヒトPLAPの酵素溶液を基質液と同量加え、室温下にて60分間インキュベートした。次いで、マイクロプレートリーダー(モデルplus 384、Molecular Devices、LLC)にて吸光度(ABS:405nm)を測定し、生成したp-ニトロフェノール濃度を算出した。試験化合物のヒトIAP又はPLAP阻害活性は、p-ニトロフェノールの生成を50%抑制する各試験化合物の濃度であるIC50値に基づいて評価した。
本発明の化合物は、TNAPに対して優れた特異的な活性阻害を示し、異所性石灰化の治療又は予防のための医薬物として有用である。
(試験例3) B6マウス(Charles River Laboratories Japan、Inc.)における血漿TNAP活性阻害試験
ヘパリン処理したヘマトクリット毛細管(EM Meister Hematocrit Capillary Tube、AS ONE Corp.)にて尾静脈採血実施(化合物投与前サンプル)後、0.5%メチルセルロース液(Wako Pure Chemical Industries、Ltd.より購入した粉末をOtsuka蒸留水で0.5%に調整)に懸濁した各試験化合物をマウスに経口投与した。投与後1、2、4、6、及び24時間後にヘパリン処理したヘマトクリット毛細管にて尾静脈採血を実施し、血漿サンプルを得た。アッセイ緩衝液(1M Tris、1M MgCl、20mM ZnCl、及び水、pH7.5)に血漿サンプルを加え、混合物を5分間静置させた。次いで、405nmにて吸光度を測定し、ブランク値として使用した。基質であるpNPPを血漿サンプルに加え、室温下にて180分間インキュベートした。次いで、マイクロプレートリーダー(モデルplus384、Molecular Devices、LLC)にて吸光度(ABS:405nm)を測定し、生成したp-ニトロフェノール濃度を算出した。ブランク値をすべての測定値から差し引いて、化合物投与前サンプルのTNAP活性を100%として各時間点でのTNAP活性を算出した。試験化合物の薬学的作用は、試験化合物投与から0時間から6時間後まで、6時間の血漿ALP(80~90%を含有するTNAP)活性の平均阻害で評価した。これは下記式によって算出した:
100-((0時間での血漿ALP活性+1時間での血漿ALP活性)*1/2+(1時間での血漿ALP活性+2時間での血漿ALP活性)*1/2+(2時間での血漿ALP活性+4時間での血漿ALP活性)*2/2+(4時間での血漿ALP活性+6時間での血漿ALP活性)*2/2)/6
結果を表2に示す。
Figure 0007005629000054
本発明の化合物は、優れたin vivoTNAP阻害作用を示し、異所性石灰化の治療又は予防のための医薬剤として有用である。
(試験例4) ビタミンD誘発性石灰化モデルにおけるin vivo石灰化抑制試験
DBA/2マウス(雄性、使用時6週齢、Charles River Laboratories Japan、Inc.)に、各試験化合物を含有する粉末飼料(FR-2粉末飼料、Funabashi Farm Co.、Ltd.)を与える。翌日より3日間、3.75mg/kgのコレカルシフェロール(Sigma-Aldrich Corp.)を腹腔内投与する。最終のコレカルシフェロール投与終了7日後に動物を安楽殺し、胸大動脈及び腎臓をサンプル採取する。組織サンプルを凍結乾燥する(FREEZE DRYER、FRD-50M、Iwaki Asahi Techno Glass Corp.)。次いで、10%ギ酸(Kishida Chemical Co.、Ltd.より購入した原液をミリQ水にて10%に調整)を各組織サンプルに加え、次いで、QIAGEN Retsch MM300 TissueLyser(Qiagen N.V.)でホモジナイズする。ホモジネートを遠心分離し、上清をサンプルとして使用する。サンプル中のカルシウム濃度は、Calciumアッセイキット(Wako Pure Chemical Industries、Ltd.)を用いて吸光度(ABS 612nm、Microplate reader、モデルplus 384、Molecular Devices、LLC)として測定し、組織中カルシウム量を算出する。
本発明の化合物は、優れた石灰化抑制作用を示し、異所性石灰化の治療又は予防のための治療薬として有用である。
(試験例5) 腎摘マウスにおけるin vivo石灰化抑制試験
CLEA Japan、Inc.より、5/6腎摘手術を実施したDBA/2マウス(雄性、8週齢)を購入する。このマウスに1.2%高リン食(Oriental Yeast Co.、Ltd.)を負荷する。0.5%メチルセルロース溶液(Wako Pure Chemical Industries、Ltd.より購入した粉末をOtsuka蒸留水で0.5%に調整)に懸濁した各試験化合物を毎日2回3カ月間経口投与する。3カ月後、動物を安楽殺し、腎臓をサンプル採取する。組織サンプルを凍結乾燥する(FREEZE DRYER、FRD-50M、Iwaki Asahi Techno Glass Corp.)。次いで、10%ギ酸(Kishida Chemical Co.、Ltd.より購入した原液をミリQ水にて10%に調整)を組織サンプルに加え、次いで、QIAGEN Retsch MM300 TissueLyser(Qiagen N.V.)でこれをホモジナイズする。ホモジネートを遠心分離し、上清をサンプルとして使用する。サンプル中のカルシウム濃度は、Calciumアッセイキット(Wako Pure Chemical Industries、Ltd.)を用いて吸光度(ABS 612nm、Microplate reader、モデルplus 384、Molecular Devices、LLC)として測定し、組織中カルシウム量を算出する。
本発明の化合物は、優れた石灰化抑制作用を示し、異所性石灰化の治療又は予防のための医薬物として有用である。
(試験例6) 薬物動態試験
薬物動態試験は、薬物動力学の分野において周知の方法に従い行うことができる。
各試験化合物を0.5%メチルセルロース水溶液に懸濁した。得た懸濁液を、薬物動態試験で一般的に使用される動物(例えば、マウス、ラット、イヌ、又はカニクイザル)に対し、適当な範囲の用量(例えば、0.01mg/kg~10mg/kg)で経口投与した。また、試験化合物を生理食塩水に溶解した。得た溶液を、薬物動態試験で一般的に使用される動物(例えば、マウス、ラット、イヌ、又はカニクイザル)に対し、適当な範囲の用量(例えば、0.1mg/kg~10mg/kg)で静脈内(例えば、尾静脈、橈側皮静脈、又は伏在静脈を介して)投与した。投与から一定時間(例えば、0.08、0.25、0.5、1、2、4、6、8、及び24時間)の後に、適当な血液採取部位(例えば、頸静脈、橈側皮静脈、又は伏在静脈)より血液を採取した。得た血液を遠心分離して、血漿サンプルを調製した。液体クロマトグラフィー質量分析器(LC-MS/MS)を用いた定量分析により、血漿サンプル中に含有される試験化合物の濃度を測定した。
試験化合物の薬物動態は、最高血漿中濃度(Cmax)、血漿中濃度-時間曲線下面積(AUC)、全身クリアランス(CL)、及びバイオアベイラビリティーに基づき評価し、ソフトウエア(Phoenixなど)を使用して分析した。Cmaxは、試験化合物を経口投与後の最高血漿中濃度を示す。AUCは、試験化合物を投与した時点から、試験化合物が定量化可能であった最終時点までの試験化合物の血漿中濃度から台形公式に従い算出した。バイオアベイラビリティーは、下記式:
[(経口投与後のAUC/経口投与の投与量)/(静脈内投与後のAUC/静脈内投与の投与量)]
に従い算出した。
本発明の化合物は、優れた薬物動態(Cmax、AUC、CL、又はバイオアベイラビリティー)を示し、医薬(特に、異所性石灰化の治療又は予防のための医薬)として有用である。
<製剤例>
(製剤例1) カプセル剤
実施例1の化合物 50mg
乳糖 128mg
トウモロコシデンプン 70mg
ステアリン酸マグネシウム 2mg
--------------------
250mg
上述された製剤を有する粉末を混合し、60メッシュのふるいに通す。次いで、この粉末をゼラチンカプセル剤シェルに入れ、カプセル剤を調製する。
(製剤例2) 錠剤
実施例1の化合物 50mg
乳糖 126mg
トウモロコシデンプン 23mg
ステアリン酸マグネシウム 1mg
--------------------
200mg
上述された製剤を有する粉末を混合し、トウモロコシデンプン糊を用いて造粒、乾燥し、これに続いて打錠機により打錠して、錠剤を調製する(各200mg)。この錠剤は、必要に応じてコーティングを施すことができる。
本発明の一般式(I)で表される新規なピリジン化合物又はその薬理学上許容される塩は、優れたTNAP阻害作用を有し、医薬として有用である。

Claims (25)

  1. 式(I):
    Figure 0007005629000055

    [式中、
    Xは、-CH=、-C(-R)=、又は-N=を表し、
    各置換基Rは同一又は異なってもよく、
    C1~6アルキル基(前記アルキル基は、置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1~3つの基で置換されていてもよい)、
    C1~6アルコキシ基(前記アルコキシ基は、置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1~3つの基で置換されていてもよい)、
    ハロゲノ基、
    C6~10アリール基(前記アリール基は、置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい)、
    窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1~4個のヘテロ原子を含有する3~10員ヘテロシクリル基(前記ヘテロシクリル基は、置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい)、
    ヒドロキシ基、
    アミノ基(前記アミノ基は、それぞれが置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1~3つの基で置換されていてもよい同一又は異なってもよい1又は2つのC1~6アルキル基で置換されていてもよい)、
    カルボキシル基、
    C1~6アルコキシカルボニル基(前記アルコキシカルボニル基は、置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1~3つの基で置換されていてもよい)、
    アミノカルボニル基(前記アミノカルボニル基は、それぞれが置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1~3つの基で置換されていてもよい同一又は異なってもよい1又は2つのC1~6アルキル基で置換されていてもよい)、又は
    シアノ基
    をそれぞれ表し、
    mは1~4から選択される整数を表し、
    Aは、式(IIa)~(IIh)
    Figure 0007005629000056

    のうちの1つで表され、
    Yは、-CH-、-CH(-R8g)-、-O-、又は-N(-R8g)-を表し、
    Zは、-CH-、-CH(-R8h)-、-O-、又は-N(-R8h)-を表し、
    及びRは同じ又は異なり、
    水素原子、
    C1~6アルキル基(前記アルキル基は、以下の置換基から選択される同一又は異なってもよい1~3つの基で置換されていてもよい:
    ヒドロキシ基、
    置換基群Aから選択される1つの基で置換されていてもよいC1~6アルコキシ基、
    置換基群Aから選択される1つの基で置換されていてもよいC3~8シクロアルキル基、
    置換基群Aから選択される1又は2つの基で置換されていてもよいC6~10アリール基、
    窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1~4個のヘテロ原子を含有し、置換基群Aから選択される1又は2つの基で置換されていてもよい3~10員ヘテロシクリル基、
    カルボキシル基、
    C1~6アルキルカルボニル基、
    C1~6アルコキシカルボニル基、
    同一又は異なってもよい1又は2つのC1~6アルキル基で置換されていてもよいアミノ基、
    同一又は異なってもよい1又は2つのC1~6アルキル基で置換されていてもよいアミノカルボニル基、
    窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1又は2個のヘテロ原子を含有する4~7員飽和ヘテロシクリルカルボニル基、
    同一又は異なってもよい1又は2つのC1~6アルキル基で置換されていてもよいアミノカルボニルオキシ基、
    窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1又は2個のヘテロ原子を含有する4~7員飽和ヘテロシクリルカルボニルオキシ基、
    ハロゲノ基、並びに
    シアノ基)、
    C6~10アリール基(前記アリール基は、以下の置換基から選択される同一又は異なってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい:
    ヒドロキシ基、
    同一又は異なったハロゲノ基であってもよい1~3つの基で置換されていてもよいC1~6アルコキシ基、
    置換基群Aから選択される1つの基で置換されていてもよいC1~6アルキル基、
    置換基群Aから選択される1つの基で置換されていてもよいC3~8シクロアルキル基、
    置換基群Aから選択される1つの基で置換されていてもよいC6~10アリール基、
    窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1~4個のヘテロ原子を含有し、置換基群Aから選択される1つの基で置換されていてもよい3~10員ヘテロシクリル基、
    同一又は異なってもよい1又は2つのC1~6アルキル基で置換されていてもよいアミノ基、
    カルボキシル基、
    C1~6アルキルカルボニル基、
    C1~6アルコキシカルボニル基、
    同一又は異なってもよい1又は2つのC1~6アルキル基で置換されていてもよいアミノカルボニル基、
    窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1又は2個のヘテロ原子を含有する4~7員飽和ヘテロシクリルカルボニル基、
    同一又は異なってもよい1又は2つのC1~6アルキル基で置換されていてもよいアミノカルボニルオキシ基、
    窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1又は2個のヘテロ原子を含有する4~7員飽和ヘテロシクリルカルボニルオキシ基、
    ハロゲノ基、並びに
    シアノ基)、
    窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一若しくは異なってもよい1~4個のヘテロ原子を含有する3~10員ヘテロシクリル基(前記ヘテロシクリル基は、以下の置換基から選択される同一又は異なってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい:
    ヒドロキシ基、
    同一又は異なったハロゲノ基であってもよい1~3つの基で置換されていてもよいC1~6アルコキシ基、
    置換基群Aから選択される1つの基で置換されていてもよいC1~6アルキル基、
    置換基群Aから選択される1つの基で置換されていてもよいC3~8シクロアルキル基、
    置換基群Aから選択される1つの基で置換されていてもよいC6~10アリール基、
    窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1~4個のヘテロ原子を含有し、置換基群Aから選択される1つの基で置換されていてもよい3~10員ヘテロシクリル基、
    同一又は異なってもよい1又は2つのC1~6アルキル基で置換されていてもよいアミノ基、
    カルボキシル基、
    C1~6アルキルカルボニル基、
    C1~6アルコキシカルボニル基、
    同一又は異なってもよい1又は2つのC1~6アルキル基で置換されていてもよいアミノカルボニル基、
    窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1又は2個のヘテロ原子を含有する4~7員飽和ヘテロシクリルカルボニル基、
    同一又は異なってもよい1又は2つのC1~6アルキル基で置換されていてもよいアミノカルボニルオキシ基、
    窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1又は2個のヘテロ原子を含有する4~7員飽和ヘテロシクリルカルボニルオキシ基、
    ハロゲノ基、並びに
    シアノ基)、
    C1~6アルキルカルボニル基(前記アルキルカルボニル基は、置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1~3つの基で置換されていてもよい)、
    C6~10アリールカルボニル基(前記アリールカルボニル基は、置換基群A及びC1~6ハロゲノアルキル基から選択される同一又は異なってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい)、
    窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1~4個のヘテロ原子を含有する3~10員ヘテロシクリルカルボニル基(前記ヘテロシクリルカルボニル基は、置換基群A及びC1~6ハロゲノアルキル基から選択される同一又は異なってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい)、
    カルボキシル基、
    C1~6アルコキシカルボニル基(前記アルコキシカルボニル基は、置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1~3つの基で置換されていてもよい)、
    アミノカルボニル基(前記アミノカルボニル基は、それぞれが置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1~3つの基で置換されていてもよい同一又は異なってもよい1又は2つのC1~6アルキル基で置換されていてもよい)、
    C6~10アリールアミノカルボニル基(前記アリールアミノカルボニル基は、置換基群A及びC1~6ハロゲノアルキル基から選択される同一又は異なってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい)、
    窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一若しくは異なってもよい1若しくは2個のヘテロ原子を含有する4~7員飽和ヘテロシクリルカルボニル基(前記ヘテロシクリルカルボニル基は、置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1~3つの基で置換されていてもよい)、又は
    窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一若しくは異なってもよい1~4個のヘテロ原子を含有する3~10員ヘテロシクリルアミノカルボニル基(前記ヘテロシクリルアミノカルボニル基は、置換基群A及びC1~6ハロゲノアルキル基から選択される同一又は異なってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい基)を
    それぞれ表すか、
    或いは
    及びRのC1~6アルキル基は、互いに結合していてもよく、3~6員飽和炭素環を形成するか、又は1個の窒素若しくは酸素原子を介して4~6員飽和複素環を形成し(前記4~6員飽和複素環の1個の窒素原子は、水素原子、C1~6アルキル基、C1~6アルキルカルボニル基、C1~6アルコキシカルボニル基で置き換えられていてもよい)、
    及びRは、同じ又は異なり、
    水素原子、
    C1~6アルキル基(前記アルキル基は、置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1~3つの基で置換されていてもよい)、
    C6~10アリール基(前記アリール基は、置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい)、又は
    窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1~4個のヘテロ原子を含有する3~10員ヘテロシクリル基(前記ヘテロシクリル基は、置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい)を
    それぞれ表し、
    は、
    水素原子、
    C1~6アルキル基又
    ヒドロキシ基
    を表し、 はピリジニル環の炭素置換基であり、窒素置換基ではなく、
    各置換基R7a~R7eは同一又は異なってもよく、
    水素原子、
    C1~6アルキル基(前記アルキル基は、置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1~3つの基で置換されていてもよい)、
    C6~10アリール基(前記アリール基は、置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい)、
    窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1~4個のヘテロ原子を含有する3~10員ヘテロシクリル基(前記ヘテロシクリル基は、置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい)、又は
    ヒドロキシ基を
    それぞれ表し、
    各置換基R8f~R8hは、同一又は異なってもよく、
    水素原子、
    C1~6アルキル基(前記アルキル基は、置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1~3つの基で置換されていてもよい)、
    C3~8シクロアルキル基(前記シクロアルキル基は、置換基群Aから選択される1つの基で置換されていてもよい)、
    C6~10アリール基(前記アリール基は、置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい)、
    窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1~4個のヘテロ原子を含有する3~10員ヘテロシクリル基(前記ヘテロシクリル基は、置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい)、
    ヒドロキシ基、
    C1~6アルコキシ基(前記アルコキシ基は、置換基群Aから選択される1つの基で置換されていてもよい)、
    C3~8シクロアルキルオキシ基(前記シクロアルキルオキシ基は、置換基群Aから選択される1つの基で置換されていてもよい)、
    C6~10アリールオキシ基(前記C6~10アリールオキシ基は、置換基群Aから選択される1又は2つの基で置換されていてもよい)、
    カルボキシル基、
    C1~6アルキルカルボニル基(前記アルキルカルボニル基は、置換基群Aから選択される1又は2つの基で置換されていてもよい)、
    C1~6アルコキシカルボニル基(前記アルコキシカルボニル基は、置換基群Aから選択される1又は2つの基で置換されていてもよい)、
    アミノカルボニル基(前記アミノカルボニル基は、同一又は異なってもよい1又は2つのC1~6アルキル基で置換されていてもよい)、
    窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1又は2個のヘテロ原子を含有する4~7員飽和ヘテロシクリルカルボニル基、
    C1~6アルキルカルボニルオキシ基(前記アルキルカルボニルオキシ基は、1~3つのハロゲノ基で置換されていてもよい)、
    アミノカルボニルオキシ基(前記アミノカルボニルオキシ基は、同一又は異なってもよい1又は2つのC1~6アルキル基で置換されていてもよい)、
    窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一若しくは異なってもよい1又は2個のヘテロ原子を含有する4~7員飽和ヘテロシクリルカルボニルオキシ基、
    アミノ基(前記アミノ基は、以下の置換基から選択される同一又は異なってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい:
    置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1~3つの基で置換されていてもよいC1~6アルキル基、
    置換基群Aから選択される1つの基で置換されていてもよいC3~8シクロアルキル基、
    置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1又は2つの基で置換されていてもよいC6~10アリール基、
    窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1~4個のヘテロ原子を含有し、置換基群Aから選択される同一又は異なってもよい1又は2つの基で置換されていてもよい3~10員ヘテロシクリル基、
    置換基群Aから選択される1又は2つの基で置換されていてもよいC1~6アルコキシカルボニル基、並びに
    同一又は異なってもよい1又は2つのC1~6アルキル基で置換されていてもよいアミノカルボニル基)、
    ハロゲノ基、又は
    シアノ基
    をそれぞれ表し、
    nは、1~4から選択される整数を表し、
    前記置換基群は、
    : ヒドロキシ基、
    C1~6アルコキシ基、
    C3~8シクロアルキル基、
    C6~10アリール基、
    窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1~4個のヘテロ原子を含有する3~10員ヘテロシクリル基、
    カルボキシル基、
    C1~6アルコキシカルボニル基、
    アミノカルボニル基(前記アミノカルボニル基は、同一又は異なってもよい1又は2つのC1~6アルキル基で置換されていてもよい)、
    アミノ基(前記アミノ基は、同一又は異なってもよい1又は2つのC1~6アルキル基で置換されていてもよい)、
    ハロゲノ基、並びに
    シアノ基;
    : ヒドロキシ基、
    C1~6アルコキシ基、
    アミノ基(前記アミノ基は、同一又は異なってもよい1又は2つのC1~6アルキル基で置換されていてもよい)、
    ハロゲノ基、及び
    シアノ基;
    : C1~6アルキル基、
    C1~6アルコキシ基、
    カルボキシル基、
    C3~8シクロアルキル基、
    C6~10アリール基、
    窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1~4個のヘテロ原子を含有する3~10員ヘテロシクリル基、
    カルボキシル基、
    C1~6アルコキシカルボニル基、
    アミノカルボニル基(前記アミノカルボニル基は、同一又は異なってもよい1又は2つのC1~6アルキル基で置換されていてもよい)、
    ハロゲノ基、並びに
    シアノ基;
    : C6~10アリール基、
    窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1~4個のヘテロ原子を含有する3~10員ヘテロシクリル基、並びに
    ハロゲノ基;
    : ヒドロキシ基、
    C1~6アルキル基(前記アルキル基は、1~3つのハロゲノ基で置換されていてもよい)、
    C1~6アルコキシ基(前記アルコキシ基は、1~3つのハロゲノ基で置換されていてもよい)、
    ハロゲノ基、
    アミノ基、及び
    シアノ基;
    : ヒドロキシ基、
    C1~6アルコキシ基、
    アミノ基、
    ハロゲノ基、及び
    シアノ基;
    : ヒドロキシ基、
    C1~6アルコキシ基、
    C3~8シクロアルキル基、
    C6~10アリール基、
    窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1~4個のヘテロ原子を含有する3~10員ヘテロシクリル基、
    アミノ基(前記アミノ基は、同一又は異なってもよい1又は2つのC1~6アルキル基で置換されていてもよい)、
    ハロゲノ基、並びに
    シアノ基;
    : C1~6アルコキシ基、
    C3~8シクロアルキル基、
    C6~10アリール基、
    窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一又は異なってもよい1~4個のヘテロ原子を含有する3~10員ヘテロシクリル基、
    ハロゲノ基、並びに
    シアノ基、
    : ヒドロキシ基、
    C1~6アルキル基(前記アルキル基は、1~3つのハロゲノ基で置換されていてもよい)、
    C1~6アルコキシ基(前記アルコキシ基は、1~3つのハロゲノ基で置換されていてもよい)、
    カルボキシル基、
    C1~6アルコキシカルボニル基、
    アミノカルボニル基(前記アミノカルボニル基は、同一又は異なってもよい1又は2つのC1~6アルキル基で置換されていてもよい)、
    アミノ基(前記アミノ基は、同一又は異なってもよい1又は2つのC1~6アルキル基で置換されていてもよい)、
    ハロゲノ基、及び
    シアノ基を表す]
    で表される化合物、又はその薬理学上許容される塩。
  2. 式(I):
    Figure 0007005629000057

    [式中、
    Xは、-CH=、又は-N=を表し、
    各置換基Rは、同一又は異なってもよく、C1~6アルコキシ基又はハロゲノ基を表し、
    mは1~2から選択される整数を表し、
    Aは、式(IIIa)~(IIId)
    Figure 0007005629000058

    のうちの1つで表され、
    及びRは同じ又は異なり、水素原子又はC1~6アルキル基をそれぞれ表し、
    各置換基R7a~R7dは同一又は異なってもよく、水素原子又はC1~6アルキル基をそれぞれ表す]
    で表される化合物、又はその薬理学上許容される塩。
  3. Aが式(IIId)
    Figure 0007005629000059

    である、請求項2に記載の化合物、又はその薬理学上許容される塩。
  4. 各置換基Rが同一又は異なってもよく、エトキシ基又はフルオロ基を表す、請求項2若しくは3に記載の化合物、又はその薬理学上許容される塩。
  5. 及びRが同じ又は異なり、水素原子又はメチル基をそれぞれ表す、請求項2~4のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬理学上許容される塩。
  6. 7dが水素原子である、請求項2~5のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬理学上許容される塩。
  7. 5-クロロ-N-(5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イル)-2-メトキシベンゼンスルホンアミド、
    2-エトキシ-5-フルオロ-N-[(5S)-5-メチル-5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イル]ベンゼンスルホンアミド、
    5-クロロ-2-メトキシ-N-[(5S)-5-メチル-5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イル]ピリジン-3-スルホンアミド;
    又はその薬理学上許容される塩。
  8. 5-クロロ-2-メトキシ-N-(3-メチル-5,6-ジヒドロピリド[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-d][1,4]オキサゼピン-10-イル)ベンゼンスルホンアミド、
    5-クロロ-N-(3-エチル-5,6-ジヒドロピリド[3,2-f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-d][1,4]オキサゼピン-10-イル)-2-メトキシベンゼンスルホンアミド;
    又はその薬理学上許容される塩。
  9. N-(5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イル)-2-エトキシ-5-フルオロピリジン-3-スルホンアミド
    又はその薬理学上許容される塩。
  10. N-(5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イル)-2-エトキシ-5-フルオロベンゼンスルホンアミド
    又はその薬理学上許容される塩。
  11. 2-エトキシ-5-フルオロ-N-[(5S)-5-メチル-5,6-ジヒドロピラゾロ[1,5-d]ピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-10-イル]ピリジン-3-スルホンアミド
    又はその薬理学上許容される塩。
  12. 5-クロロ-N-[(8S,9aR)-8-ヒドロキシ-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-3-イル]-2-(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホンアミド
    又はその薬理学上許容される塩。
  13. 5-クロロ-N-[(8R,9aR)-8-ヒドロキシ-5-オキソ-8,9,9a,10-テトラヒドロ-5H,7H-ピリド[3,2-f]ピロロ[2,1-c][1,4]オキサゼピン-3-イル]-2-(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホンアミド
    又はその薬理学上許容される塩。
  14. 前記薬理学上許容される塩がナトリウム塩である、請求項1~13のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬理学上許容される塩
  15. 前記薬理学上許容される塩がカリウム塩である、請求項1~13のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬理学上許容される塩
  16. 請求項1~13のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬理学上許容される塩を有効成分として含む医薬組成物。
  17. 異所性石灰化、弾性線維性仮性黄色腫(PXE)、乳児全身性動脈石灰化(GACI)、関節と動脈の石灰化(CALJA)、CKD/ESRDにおける血管石灰化、カルシフィラキシス、後縦靱帯骨化症(OPLL)、黄色靭帯骨化症(OYLL)、又は大動脈狭窄症の治療又は予防のための、請求項16に記載の医薬組成物。
  18. 請求項1~13のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬理学上許容される塩を有効成分として含むTNAP阻害剤。
  19. 医薬組成物を製造するための、請求項1~13のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬理学上許容される塩の使用。
  20. 異所性石灰化、弾性線維性仮性黄色腫(PXE)、乳児全身性動脈石灰化(GACI)、関節と動脈の石灰化(CALJA)、CKD/ESRDにおける血管石灰化、カルシフィラキシス、後縦靱帯骨化症(OPLL)、黄色靭帯骨化症(OYLL)、及び大動脈狭窄症からなる群から選択される疾患又は状態の対象における治療又は予防のための医薬を製造するための、請求項1~13のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬理学上許容される塩の使用。
  21. 前記疾患又は状態が弾性線維性仮性黄色腫(PXE)である、請求項20に記載の使用。
  22. 対象においてTNAPを阻害するための医薬を製造するための、請求項1~13のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬理学上許容される塩の使用。
  23. 前記対象がヒトである、請求項20~22のいずれか一項に記載の使用。
  24. 異所性石灰化、弾性線維性仮性黄色腫(PXE)、乳児全身性動脈石灰化(GACI)、関節と動脈の石灰化(CALJA)、CKD/ESRDにおける血管石灰化、カルシフィラキシス、後縦靱帯骨化症(OPLL)、黄色靭帯骨化症(OYLL)、及び大動脈狭窄症からなる群から選択される疾患又は状態の治療における使用のための、請求項1~13のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬理学上許容される塩。
  25. 弾性線維性仮性黄色腫(PXE)の治療における使用のための、請求項1~13のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬理学上許容される塩。
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