JP7003319B1 - 圧縮機および熱交換システム - Google Patents

圧縮機および熱交換システム Download PDF

Info

Publication number
JP7003319B1
JP7003319B1 JP2021128354A JP2021128354A JP7003319B1 JP 7003319 B1 JP7003319 B1 JP 7003319B1 JP 2021128354 A JP2021128354 A JP 2021128354A JP 2021128354 A JP2021128354 A JP 2021128354A JP 7003319 B1 JP7003319 B1 JP 7003319B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
discharge
refrigerant
roller
cylinder
partition plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2021128354A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2023023120A (ja
Inventor
宏介 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Johnson Controls Air Conditioning Inc
Original Assignee
Hitachi Johnson Controls Air Conditioning Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Johnson Controls Air Conditioning Inc filed Critical Hitachi Johnson Controls Air Conditioning Inc
Priority to JP2021128354A priority Critical patent/JP7003319B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7003319B1 publication Critical patent/JP7003319B1/ja
Priority to CN202210798896.7A priority patent/CN115875232A/zh
Publication of JP2023023120A publication Critical patent/JP2023023120A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)

Abstract

【課題】 吐出弁を開くのに十分な噴流力を確保して圧力損失を小さくできる圧縮機および熱交換システムを提供すること。【解決手段】 圧縮機は、複数の圧縮機構の各々が、冷媒の吸込経路を有するシリンダ60と、回転軸の回転により偏心して回転するローラ62と、ローラ62の外周面に当接してシリンダ60内を2つの空間に分離するベーン63と、軸受吐出ポート80を有する軸受と、軸受吐出ポート80を塞ぐように設けられ、ローラ62の回転により圧縮された冷媒により持ち上げられて該冷媒を吐出させる吐出弁と、仕切板吐出ポート81を有する仕切板68と、仕切板吐出ポート81を塞ぐように設けられ、ローラ62の回転により圧縮された冷媒により持ち上げられて該冷媒を吐出させる吐出弁とを含む。軸受吐出ポート80および仕切板吐出ポート81の軸方向に対して垂直方向における各位置が一定の距離以上ずれている。【選択図】 図6

Description

本発明は、複数の圧縮機構を有する圧縮機および熱交換システムに関する。
空気調和装置等の熱交換システムには、冷媒を圧縮し、系内を循環させるための圧縮機として、ロータリ圧縮機が用いられる。ロータリ圧縮機は、圧縮機構として、中空の筒状体(シリンダ)と、シリンダ内を回転運動する回転体(ローラ)とを含み、シリンダ内をローラが回転運動することによりシリンダ内に取り込んだ冷媒ガスを圧縮する。
ロータリ圧縮機には、2つの圧縮機構を有するものがあり、1つのシリンダの上側を主軸受、下側を仕切板により密閉して1つの圧縮室を形成し、もう1つのシリンダの上側を当該仕切板、下側を下軸受により密閉してもう1つの圧縮室を形成する。この場合、各圧縮室において圧縮された冷媒ガスは、主軸受および下軸受にそれぞれ設けられた各吐出経路を通して吐出される。
圧縮機のサイズをそれほど大きくせず、圧縮機の吐出量を増加させて大容量化したい場合、吐出経路を拡大するべく、吐出経路の穴の断面積を大きくすることができる。しかしながら、単純に1つの穴の断面積を大きくすると、吐出経路に設けられる吐出弁が圧縮室内外の差圧により圧縮室内へ押される際の応力が増大して変形し、信頼性が低下してしまう。
そこで、上下の圧縮室を仕切る仕切板にも吐出経路を設け、1つの圧縮室につき2つの吐出経路を備えた圧縮機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この圧縮機では、ローラを回転させる回転軸を中心とし、その中心とローラがシリンダ壁面に接触している位置とを結ぶ直線と、ローラに接触して圧縮室を2つに仕切るベーンが延びる方向とのなす角をクランク角度とし、仕切板に設けた吐出経路が、主軸受および下軸受に設けた吐出経路とほぼ同じクランク角度350°近傍に設けられている。
特許第6022247号公報
各吐出経路に設けられた吐出弁は、吐出経路へ流入した冷媒ガスの噴流力により開く。クランク角度が350°に近づくにつれて、圧縮室に連続する吐出経路の穴がローラによって閉鎖されていき、次第に流量が低下していくが、1つの圧縮室につき1つの吐出経路を設けた構成では、クランク角度が270°を超えた場合においても十分な噴流力を得ることができる。
しかしながら、従来の上記技術では、ローラが1回転する中で一様に2つの吐出経路へ分配され、1つの吐出経路当たりの流量が低下するため、クランク角度が270°を超えると、吐出弁を開くのに十分な噴流力が得られず、小さな隙間から吐出されることになり、圧力損失が大きくなるという問題があった。
本発明は、上記課題に鑑み、複数の圧縮機構を有する圧縮機であって、
各圧縮機構は、
冷媒を吸込むための吸込経路を有する中空の筒状体と、
筒状体内の中心に配置される回転軸の回転により偏心して回転する回転体と、
回転体の外周面に当接して筒状体内を2つの空間に分離する分離手段と、
第1の吐出経路を有し、回転軸の軸方向の筒状体の一端を覆う第1の被覆部材と、
第1の吐出経路を塞ぐように設けられ、回転体の回転により圧縮された冷媒により持ち上げられて該冷媒を吐出させる第1の吐出弁と、
第2の吐出経路を有し、回転軸の軸方向の筒状体の他端を覆う第2の被覆部材と、
第2の吐出経路を塞ぐように設けられ、回転体の回転により圧縮された冷媒により持ち上げられて該冷媒を吐出させる第2の吐出弁と
を含み、
第1の吐出経路および第2の吐出経路の軸方向に対して垂直方向における各位置が一定の距離以上ずれていることを特徴とする、圧縮機が提供される。
本発明によれば、吐出弁を開くのに十分な噴流力を確保して圧力損失を小さくすることができる圧縮機および熱交換システムを提供できる。
熱交換システムの一例である空気調和装置の構成例を示した図。 空気調和装置の冷媒回路について説明する図。 室外機が備える圧縮機の主要な構成要素を示した図。 電動機の構成例を示した図。 圧縮機構の構成例を示した図。 圧縮機の第1の構成例を示した図。 仕切板に設ける吐出経路の穴の位置を変えた場合のバルブ挙動を示した図。 圧縮機の第2の構成例を示した図。 圧縮機の第3の構成例を示した図。 圧縮機の第4の構成例を示した図。 圧縮機の第5の構成例を示した図。
本実施形態に係る熱交換システムは、流体を冷媒と熱交換させるシステムであり、密閉された系内に冷媒を循環させ、取り込んだ流体を、循環する冷媒と熱交換させることにより加熱または冷却して排出するシステムである。流体は、空気等の気体であってもよいし、水や溶液等の液体であってもよい。熱交換システムは、系内の冷媒を加熱し、冷却するべく、圧縮機、熱交換器、膨張弁を備える。このような圧縮機、熱交換器、膨張弁を備える熱交換システムとしては、例えば空気調和装置、チラー(冷却水循環装置)、冷凍機等を挙げることができる。
図1は、空気調和装置の構成例を示した図である。ここでは、熱交換システムを空気調和装置として説明する。空気調和装置10は、空気調和を行う空間内(室内)に設置される室内機11と、室外に設置される室外機12と、利用者によって操作されるリモコン13とを含み、室内機11と室外機12との間で、冷媒を循環させ、室内の空気と熱交換させることにより空気調和を行う。このため、室内機11と室外機12は、冷媒を循環させるための2本の冷媒配管14、15により接続されている。
室内機11および室外機12は、それぞれ2台以上で構成されていてもよく、室内機11は、1台の室外機12に対し、2台以上接続されていてもよい。冷媒としては、ハイドロフルオロカーボン(HFC)を使用することができ、HFCの種類としては、R-410A、R-32等を挙げることができる。
室内機11は、リモコン13との間で赤外線等を使用した無線通信を行い、運転指令、停止指令、設定温度の変更指令、運転モードの変更指令等の種々の信号を受信する。室内機11は、室外機12と通信線を介して接続され、室外機12と協働して室内の空気調和を行う。
室内機11は、リモコン13からの運転指令を受信して起動し、室外機12に対し、起動を指示する。室外機12は、起動後、室内の温度が設定温度になるように、圧縮機の回転数や膨張弁の開度等を調整し、冷媒の循環量等を制御する。
図2を参照して、空気調和装置10の冷媒回路について簡単に説明する。図2に示す矢印は、冷房運転時における冷媒の流れを示し、冷房運転時の動作を中心に説明する。なお、暖房運転時は、冷媒の流れの向きが逆向きになる。
室内機11は、室内熱交換器20と、室内ファン21と、室内ファン用駆動モータ22とを備える。室内ファン21は、室内ファン用駆動モータ22により駆動し、室内の空気を取り込み、室内熱交換器20へ送り込む。室内熱交換器20は、内部に冷媒が流通する伝熱管を有し、送り込まれた空気が伝熱管の表面に接触して熱交換を行うように構成されている。室内熱交換器20により熱交換された空気は、室内へ排出される。
室内機11は、そのほか、室内温度等を計測するための各種センサや膨張弁等を備えることができる。
室外機12は、圧縮機30と、アキュームレータ31と、四方弁32と、膨張弁33と、室外熱交換器34と、室外ファン35と、室外ファン用駆動モータ36とを備える。圧縮機30は、圧縮機用駆動モータにより駆動し、低圧のガス冷媒を圧縮し、高圧のガス冷媒として吐出する。アキュームレータ31は、過渡時の液戻りを貯留するための容器で、冷媒を適度な乾き度に調整する。乾き度は、蒸気と微小液滴との混合状態を示す湿り蒸気中における蒸気の占める割合である。
四方弁32は、空気調和装置10の運転状態(運転モード)に応じて、冷媒の流路を切り替える弁である。運転モードは、冷房モード、暖房モード、送風モード等である。膨張弁33は、高圧の冷媒を減圧し、膨張させる弁である。室外ファン35は、室外ファン用駆動モータ36により駆動し、室外の空気を取り込み、室外熱交換器34へ送り込む。室外熱交換器34は、室内熱交換器20と同様、内部に冷媒が流通する伝熱管を有し、送り込まれた空気が伝熱管の表面に接触して熱交換を行うように構成されている。室外熱交換器34により熱交換された空気は、室外へ排出される。
室外機12は、制御装置37を備えている。制御装置37は、圧縮機30、四方弁32、膨張弁33、室内ファン用駆動モータ22、室外ファン用駆動モータ36と接続され、これらの制御を行う。具体的には、圧縮機30の回転数、膨張弁33の開度、室内ファン用駆動モータ22および室外ファン用駆動モータ36の回転数等の制御である。これらを制御するため、室外機12にも、各種センサが取り付けられる。制御装置37は、各種センサにより検出された情報に基づき、これらの制御を行う。
冷房運転時は、室内熱交換器20を蒸発器とし、室外熱交換器34を凝縮器として利用する。このため、制御装置37は、矢印に示すように、圧縮機30、室外熱交換器34、膨張弁33、室内熱交換器20、四方弁32、アキュームレータ31、圧縮機30の順で系内に封入された冷媒を循環させる。
圧縮機30は、低温低圧のガス状態の冷媒(冷媒ガス)を圧縮し、高温高圧の冷媒ガスとして吐出する。室外熱交換器34は、室外の空気と熱交換を行い、冷媒ガスを冷却して凝縮させる。膨張弁33は、冷媒を減圧して一部を気化させる。このため、冷媒は、気液が混合した状態で室内機11へ供給される。膨張弁33は、適度な液体の量になるように制御装置37により開度が調整される。
室内熱交換器20は、室内の空気と熱交換を行い、凝縮した液体の冷媒が全て気化し、冷媒ガスとして室外機12へ戻す。室内熱交換器20から戻された冷媒ガスは、四方弁32を通してアキュームレータ31へ送られ、圧縮機30へ戻される。
制御装置37は、室外機12に実装されるが、これに限られるものではなく、室内機11に実装されてもよいし、その他の中央制御盤等に実装されていてもよい。
熱交換システムは、圧縮機30として、ロータリ圧縮機を採用することができる。ロータリ圧縮機は、冷媒を吸込むための吸込経路を有する中空の筒状体(シリンダ)と、シリンダ内の中心に配置される回転軸の回転により偏心して回転する回転体(ローラ)との組み合わせにより、冷媒を圧縮する圧縮機である。
図3を参照して、室外機12が備える圧縮機30の主要な構成要素について説明する。圧縮機30は、中空円筒状のケース40と、ケース40の上部を覆う上部キャップ41と、ケース40の下部を覆う下部キャップ42とを含み、これらにより密閉空間を形成する。ケース40には、吸込パイプ43が設けられ、シール材44を介してアキュームレータ31と接続され、冷房運転時にアキュームレータ31から冷媒ガスを吸込むように構成されている。上部キャップ41には、吐出パイプ45が設けられ、冷房運転時に圧縮機30により圧縮された冷媒ガスを室外熱交換器34へ供給することができるように構成されている。
ケース40、上部キャップ41、下部キャップ42により密閉された空間内には、圧縮機30を構成する電動機46と圧縮機構47が収容されており、電動機46により駆動する圧縮機構47により冷媒ガスを吸込み、圧縮する。この例では、圧縮機構47が、上下に2段に設けられており、圧縮された冷媒ガスは、電動機46と上段の圧縮機構47との間の空間および下段の圧縮機構47と下部キャップ42との間の空間へ吐出され、圧縮機構47および電動機46とケース40との隙間を通して電動機46と上部キャップ41との間の空間へ送られ、上部キャップ41に設けられた吐出パイプ45から吐出される。
図4を参照して、電動機46の構成について詳細に説明する。電動機46は、固定子(ステータ)50と、回転子(ロータ)51とを含む。ステータ50は、コイルを有し、コイルには、電流を供給するためのコード52が接続されている。ロータ51は、永久磁石等であり、コイルに電流が流れることにより回転する。
ロータ51には、中央に所定の径の穴が形成されており、回転軸53を挿入して取り付けることができるようになっている。回転軸53の外周部には、ローラを偏心して回転させることができるように偏心カム54が設けられている。ここでは、圧縮機構47が2段に設けられ、2段にローラを有することから、偏心カム54が2段に設けられている。
回転軸53は、下端から軸方向に延びる空洞を有し、空洞内には、下部キャップ42と下段の圧縮機構47との間に充填される冷凍機油をくみ上げ、シリンダとローラとの間等の摺動部分に供給するためのパドル55と給油ピース56とが設けられている。冷凍機油は、高い潤滑性を有し、摺動部分の摩耗を低減するために供給される。また、冷凍機油は、圧縮機構47から冷媒ガスとともに吐出されるため、貯留される下部キャップ42上へ戻す必要があり、ある程度冷媒に溶け合う性質(冷媒相溶性)を有している。なお、圧縮機構47上へ冷媒ガスとともに吐出された冷凍機油は、ミスト状であり、傾斜する圧縮機構47上に落下し、その傾斜面を流れ、圧縮機構47の縁部に設けられた下部キャップ42へ向けて連通する排出孔を通して落下し、下部キャップ42上へと戻される。
図5を参照して、圧縮機構47の構成について詳細に説明する。図5は、圧縮機構47が2段に設けられた例を示した図である。上段の圧縮機構は、上段シリンダ60と、主軸受61と、ローラ62と、ベーン63と、スプリング64と、吐出弁65と、吐出弁保持器(リテーナ)66と、上段吐出キャップ67と、仕切板68とから構成される。
下段の圧縮機構は、下段シリンダ70と、下軸受71と、ローラ72と、ベーン73と、スプリング74と、吐出弁75と、リテーナ76と、下段吐出キャップ77と、仕切板68とから構成される。なお、仕切板68は、上段と下段を仕切る部材であるため、両方の圧縮機構に共通に使用される。下段の圧縮機構の構成は、上段の圧縮機構の構成と同様であり、動作も同様であるため、ここでは上段の圧縮機構についてのみ説明する。
上段シリンダ60は、中空の筒状体で、分離手段として機能するベーン63およびスプリング64を収容する溝および穴を有する。上段シリンダ60の内部には、中空円筒形のローラ62が収容される。ベーン63は、一端がローラ62の外周面に当接し、他端がスプリング64と係合し、スプリング64によりローラ62に押し付けられた状態を維持する。スプリング64は、一端がベーン63の他端と係合し、他端がケース40の内面に当接する形で設置される。
ローラ62には、回転軸53の偏心カム54が挿入される。ローラ62は、回転軸53の回転により上段シリンダ60内を偏心して回転する。ベーン63は、ローラ62の外周面に当接した状態を維持しながら、上段シリンダ60内を2つの空間に分離する。上段シリンダ60には、ベーン63により分離された2つの空間のうちの1つに連続する吸込経路が設けられ、吸込パイプ43から吸い込まれた冷媒ガスが供給される。
主軸受61は、下軸受71とともに回転軸53に回転可能に支持される。主軸受61は、上段シリンダ60の回転軸53の軸方向の一方を覆い、圧縮した冷媒ガスを吐出するための吐出経路を有する。吐出弁65は、吐出経路に設けられ、冷媒ガスの噴流力により持ち上げられ、その隙間を通して主軸受61上の空間に吐出される。上段吐出キャップ67は、主軸受61上に配置され、吐出される冷媒ガスが発する音を消音するためのサイレンサとして機能する。冷媒ガスの噴流力により持ち上げられた吐出弁65は、変形しないようにリテーナ66により形状が保持される。吐出弁65は、リテーナ66により、冷媒ガスの噴流力が低下した場合に再び元の位置に戻り、吐出経路を塞ぐことができる。
仕切板68は、上段シリンダ60の回転軸53の軸方向の他方を覆い、圧縮した冷媒ガスを吐出するための吐出経路を有する。この吐出経路にも、吐出弁、リテーナが設けられ、吐出弁は、冷媒ガスの噴流力により持ち上げられ、その隙間を通して仕切板68内に設けられた空間へ吐出される。仕切板68内に設けられた空間は、上段シリンダ60の縁部にボルト穴とともに設けられる排出経路へと繋がっており、排出経路を通して上段シリンダ60と上段吐出キャップ67との間の空間に排出される。
これまで主軸受61と仕切板68、下軸受71と仕切板68の両方に吐出経路を設けること、すなわち1つの圧縮室につき2つの吐出経路を設けることについて説明してきたが、2つの吐出経路を設ける位置について、以下に説明する。
図6は、圧縮機の第1の構成例を示した図である。図6(a)は、図3~図5を参照して説明した圧縮機30の構成を示した図であり、図6(b)は、図6(a)中、切断線A-Aで切断した断面図である。図6(c)は、図6(b)中、切断線B-Bで切断した断面図であり、図6(d)は、図6(c)中、領域Cで示される部分を拡大して示した図である。
図6(b)に示すように、上段シリンダ60内には、ローラ62が偏心して回転し、ローラ62の外周面にベーン63の一端が当接している。上段シリンダ60は、縁部にボルト穴等が設けられ、内部の空間に連続し、ベーン63を収容する溝を有している。ベーン63は、一端がローラ62の外周面に当接した状態を維持しつつ、溝内を摺動する。
図6(b)では、回転軸53の軸方向に対して垂直な水平方向においてベーン63が延びる方向をクランク角度0°とし、主軸受61に設けた吐出経路(第1軸受吐出ポート)80が、上段シリンダ60の内面に沿ったクランク角度350°近傍の位置に存在している。ちなみに、冷媒ガスの吸込経路は、ベーン63を挟み、第1軸受吐出ポート80とは反対側に形成される空間(吸込側の空間)に連続するように形成されている。
図6(b)では、仕切板68に設けた吐出経路(第1仕切板吐出ポート)81の回転軸53の軸方向に対して垂直方向における位置が、第1軸受吐出ポート80の該垂直方向における位置とは一定の距離以上ずれており、上段シリンダ60の内面に沿った位置であって、クランク角度270°近傍に存在している。
第1仕切板吐出ポート81は、図6(d)に示すように、仕切板68内の空間に設けられた流路82に連続している。仕切板68には、主軸受61等と同様、吐出弁83、84およびリテーナ85、86が設けられる。このため、冷媒ガスの噴流力により吐出弁83、84が開くことにより流路82内へ冷媒ガスが吐出される。流路82へ吐出された冷媒ガスは、排出経路を通して主軸受61上の空間へ排出され、さらには電動機46とケース40との隙間を通して電動機46と上部キャップ41との間の空間へ移動し、吐出パイプ45から吐出される。
ロータリ圧縮機の吐出ガスの流量は、クランク角度が360°に近づくにつれて減少していく。例えば、ローラ62がクランク角度180°の位置に存在するとき、ベーン63により、吸込経路が存在する低圧側の空間と、第1軸受吐出ポート80および第1仕切板吐出ポート81が存在する高圧側の空間とに分離される。ローラ62は、偏心して回転することにより、上段シリンダ60の内面にローラ62の外周面が接触しながらクランク角度180°から360°へ向けて移動するが、この移動により高圧側の空間が小さくなるため、吐出ガスの流量が減少していく。
クランク角度が180°から270°といった高圧側の空間が広く、吐出ガスの流量が多い区間では、第1仕切板吐出ポート81の水平方向位置と、第1軸受吐出ポート80の水平方向位置がほぼ同じ位置であっても、2つの吐出ポートから吐出させることで、圧力損失低減を図ることができる。
しかしながら、クランク角度が270°を超え、高圧側の空間が小さくなり、吐出ガスの流量が少なくなると、2つの吐出ポートに分配されることで、1つの吐出ポート当たりの流量が過小になってしまい、吐出弁65を押し上げる力が不足し、小さい流路から吐出することになり圧力損失が増大する。圧力損失が増大すると、所望の流量が得られなくなり、性能に影響が及ぶ。
図6(b)に示すように、第1仕切板吐出ポート81と第1軸受吐出ポート80とを同軸上に配置せず、その位置をずらすことで、流量が多い区間では、第1軸受吐出ポート80と第1仕切板吐出ポート81の2つの吐出ポートから吐出させ、クランク角度が350°に近づき、流量が少なくなる区間では、第1軸受吐出ポート80のみの1つの吐出ポートから吐出させることができる。これにより、流量が過小になり、吐出弁を押し上げる力が不足することを防止することができ、圧力損失の増加を抑制することができる。
具体的に説明すると、第1軸受吐出ポート80をクランク角度350°近傍に設け、第1仕切板吐出ポート81をクランク角度270°近傍に設けるものとする。クランク角度が、例えば200°の位置にローラ62が存在する場合、第1仕切板吐出ポート81をローラ62により塞いでいないため、第1軸受吐出ポート80と第1仕切板吐出ポート81の2つの吐出ポートから吐出させることができる。ローラ62が270°の位置に近づくと、ローラ62により第1仕切板吐出ポート81が塞がれていき、270°近傍に到達すると、第1仕切板吐出ポート81が塞がれる。このため、第1軸受吐出ポート80のみから吐出されるようになる。
その後、ローラ62の移動により、第1仕切板吐出ポート81は開いてくるが、低圧側の空間へと連続することとなり、冷媒ガスが低圧であることから、吐出弁を押し上げることができず、冷媒ガスは吐出されない。
図7を参照して、仕切板68に設ける吐出経路の穴の位置を変えた場合のバルブ挙動について説明する。図7中、左側の図は、第1軸受吐出ポート80と第1仕切板吐出ポート81がクランク角度350°近傍の同軸上にある場合の例を示した図である。中央の図は、第1軸受吐出ポート80はクランク角度350°近傍にあるが、第1仕切板吐出ポート81をクランク角度270°近傍とし、その位置をずらした場合の例を示した図である。右側の図は、第1軸受吐出ポート80はクランク角度350°近傍にあるが、第1仕切板吐出ポート81をクランク角度240°近傍とし、その位置をずらした場合の例を示した図である。
バルブ挙動は、冷房運転時の吐出弁の挙動として、クランク角度(deg)とリフト量(mm)および流路面積(mm2)との関係を示したものである。各図には、クランク角度に応じた主軸受61側の吐出弁65のリフト量、流路面積、仕切板68側の吐出弁83のリフト量、流路面積がそれぞれ示されている。また、各図には、2つの流路面積を合計したものも示されている。
左側の図を参照すると、クランク角度が200°近傍から吐出弁が開き始め、クランク角度が240°近傍でリフト量、流路面積が最大となり、クランク角度が310°近傍でリフト量、流路面積がほぼ0となり、それ以降、吐出されなくなっている。これは、第1軸受吐出ポート80と第1仕切板吐出ポート81の両方がクランク角度350°近傍に設けられ、2つの吐出ポートに分配されることで、クランク角度が310°以降は1つの吐出ポート当たりの流量が過小になってしまい、吐出弁65、83を押し上げる力が不足したためと考えられる。
中央の図を参照すると、クランク角度が200°近傍から吐出弁が開き始め、クランク角度が240°近傍でリフト量、流路面積が最大となっている。しかしながら、クランク角度が270°で仕切板68の第1仕切板吐出ポート81がローラ62により塞がれてしまい、リフト量、流路面積が0になっている。
クランク角度が270°以降は、主軸受61の第1軸受吐出ポート80のみが開いた状態であるため、左側の図のように流量が過小になることはなく、クランク角度が330°近傍まで吐出弁65が開き、冷媒が吐出されている。
右側の図を参照すると、クランク角度が200°近傍から吐出弁が開き始め、クランク角度が240°近傍でリフト量、流路面積が最大となっている。この図に示す例では、クランク角度が240°近傍で仕切板68の第1仕切板吐出ポート81がローラ62により塞がれてしまい、リフト量、流路面積が0になっている。
クランク角度が240°以降は、主軸受61の第1軸受吐出ポート80のみが開いた状態であるため、中央の図に示す例と同様、流量が過小になることはなく、クランク角度が330°近傍まで吐出弁65が開き、冷媒が吐出されている。なお、右側の図に示した例では、中央の図に示した例より第1仕切板吐出ポート81が早く塞がれる結果、主軸受61側の吐出弁65のリフト量、流路面積が最大となる期間が長くなっている。
これらの結果から、第1軸受吐出ポート80は、従来からの通り、クランク角度350°近傍に設け、第1仕切板吐出ポート81は、第1軸受吐出ポート80から一定の距離以上ずらして設けることができ、クランク角度240°や270°の位置に設けることができる。なお、これらの吐出ポートの位置は一例であるため、これらの位置に限定されるものではなく、例えば第1軸受吐出ポート80は、クランク角度330°~355°の位置に設けることができ、第1仕切板吐出ポート81は、クランク角度220°~300°の位置に設けることができる。
ところで、第1仕切板吐出ポート81へ流入した高温の冷媒ガスは、仕切板68内の空間に設けられた流路82を通して最終的にケース40、上部キャップ41、下部キャップ42により構成される密閉ケース内に吐出される。仕切板68内に流路82を設ける場合、上段シリンダ60内の空間や下段シリンダ70内の空間と流路82とを仕切る仕切板68の厚さが、流路82の部分のみ薄くなる。
流路82が、例えば上段シリンダ60のクランク角度0°~180°の冷媒ガスの吸込側の空間の下側に設けられている場合、吸込側の空間の冷媒ガスの温度が低いため、流路82内を流れる高温の冷媒ガスの熱が仕切板68を介して上段シリンダ60内の低温の冷媒ガスへ伝熱し、密閉ガス内に吐出される冷媒ガスの温度が低下する。冷媒ガスの温度が低下すると、冷媒ガスが凝縮するおそれがあり、凝縮して滞留すると、冷媒ガスが吐出されなくなってしまう。
そこで、低温の冷媒ガスが存在する吸込側の空間と、仕切板68内の空間に設けられた流路82とが回転軸53の軸方向で重ならないように、流路82を形成することができる。
図8は、圧縮機の第2の構成例を示した図である。圧縮機30の主要な構成は、図6(a)に示した構成と同様である。図8は、図6(a)の切断線A-Aと同じ位置で切断した断面図である。
図8においてハッチングで示したクランク角度0°~180°の範囲は、低温の冷媒ガスが存在する吸込側の空間を示しており、この範囲に仕切板68内の空間に設けられた流路が回転軸53の軸方向で重ならないように、クランク角度180°~360°の範囲に流路82を設けている。
図8おいて第1仕切板吐出ポート81を通して下側へ吐出された冷媒ガスは、破線で示される流路82を通り、上段シリンダ60の一方の端面から他方の端面へと貫通するボルト穴と並んで設けられた排出経路87を通して主軸受61上の空間へ吐出される。
なお、主軸受61上に吐出された冷媒ガスは高温であるが、吸込側の空間に重なる主軸受61の部分は、一定の厚さを有し、仕切板68の流路82がある部分より十分に厚いため、高温の冷媒ガスの熱が上段シリンダ60内へ伝わりにくい。主軸受61上の空間は、仕切板68内の空間より大きく、仮に上段シリンダ60内へ熱が伝わったとしても、冷媒ガスの温度が大きく低下することはない。
主軸受61に設けられる第1軸受吐出ポート80、下軸受71に設けられる第2軸受吐出ポート、仕切板68の上段シリンダ60内の空間に連続して設けられる第1仕切板吐出ポート81、仕切板68の下段シリンダ70内の空間に連続して設けられる第2仕切板吐出ポートのそれぞれの穴は、いずれも同じ径とすることができる。
しかしながら、同じ径では、第1仕切板吐出ポート81および第2仕切板吐出ポートから吐出された冷媒ガスは、仕切板68内の空間に設けられた流路および排出経路87を通して主軸受61上の空間へ吐出されるため、圧力損失が生じ、圧力が低下した冷媒ガスの割合が増え、全体として吐出圧が低下する。
そこで、第1仕切板吐出ポート81および第2仕切板吐出ポートの径を、第1軸受吐出ポート80および第2軸受吐出ポートの径より小さくすることができる。これにより、第1軸受吐出ポート80および第2軸受吐出ポートから吐出される冷媒ガスの量が増加し、全体としての吐出圧の低下を抑制することができる。
図9は、圧縮機の第3の構成例を示した図である。圧縮機30の主要な構成は、図6(a)に示した構成と同様である。図9は、図6(a)の切断線A-Aと同じ位置で切断した断面図である。
図9に示すように、第1仕切板吐出ポート81の径は、第1軸受吐出ポート80の径より小さくなっている。なお、図示していないが、第2仕切板吐出ポートの径も、第2軸受吐出ポートの径より小さくなっている。第1仕切板吐出ポート81および第2仕切板吐出ポートの径Dは、第1軸受吐出ポート80および第2軸受吐出ポートの径Dより小さければいかなるサイズであってもよいが、例えばDは0.5D~0.95Dとすることができる。
第1軸受吐出ポート80、第2軸受吐出ポート、第1仕切板吐出ポート81、第2仕切板吐出ポートは、任意の径とすることができる。
しかしながら、第1仕切板吐出ポート81および第2仕切板吐出ポートの径が、ローラ62の端面の幅、すなわち回転軸53の軸方向の、ローラ62の仕切板68の表裏の平面に接する平坦な平面部の幅より大きいと、ローラ62によって第1仕切板吐出ポート81および第2仕切板吐出ポートを完全に塞ぐことができない。
第1仕切板吐出ポート81および第2仕切板吐出ポートは、上段シリンダ60および下段シリンダ70の内面に沿った位置に設けられるため、ローラ62の端面の幅より大きいと、ローラ62およびベーン63により仕切られた吸込側(低圧側)の空間と吐出側(高圧側)の空間が繋がってしまい、所望の圧力に圧縮することができなくなってしまう。
そこで、第1仕切板吐出ポート81および第2仕切板吐出ポートの径を、ローラ62の端面の平面部の幅より小さくすることができる。これにより、ローラ62の移動に伴い、第1仕切板吐出ポート81および第2仕切板吐出ポートが高圧側の空間に続いて低圧側の空間に露出することになるが、その間、ローラ62によって完全に閉鎖されるため、両方の空間が繋がることを防止することができる。
図10は、圧縮機の第4の構成例を示した図である。圧縮機30の主要な構成は、図6(a)に示した構成と同様である。図10(a)は、図6(a)の切断線A-Aと同じ位置で切断した断面図であり、図10(b)は、図10(a)中、範囲Dで囲まれた部分を拡大して示した図である。
図10(b)に示すように、第1仕切板吐出ポート81の径Dが、ローラ62の一方の端面の平面部の幅Wより小さくなっている。なお、第2仕切板吐出ポートの径もDであり、ローラ62の他方の端面の平面部の幅Wより小さくなっている。第1仕切板吐出ポート81および第2仕切板吐出ポートの径Dは、幅Wより小さければいかなるサイズであってもよいが、Dは、例えば0.5W~0.95Wとすることができる。
これまで、主軸受61に第1軸受吐出ポート80が1つ設けられ、下軸受71に第2軸受吐出ポートが1つ設けられ、仕切板68に第1仕切板吐出ポート81および第2仕切板吐出ポートが設けられることを説明した。しかしながら、これらの吐出ポートの数は、これらの数に限定されるものではない。したがって、主軸受61に第1軸受吐出ポート80が2以上設けられていてもよいし、下軸受71に第2軸受吐出ポートが2以上設けられていてもよい。また、仕切板68に第1仕切板吐出ポートが2以上設けられていてもよいし、第2仕切板吐出ポートが2以上設けられていてもよい。
図11は、圧縮機30の第5の構成例を示した図である。圧縮機30の主要な構成は、図6(a)に示した構成と同様である。図11(a)は、図6(a)の切断線A-Aと同じ位置で切断した断面図であり、図11(b)は、図11(a)中、切断線B-Bで切断した断面図であり、図11(c)は、図11(a)中、切断線C-Cで切断した断面図である。
図11に示す例では、第1軸受吐出ポート80が1つ、第1仕切板吐出ポート81が2つ設けられている。第1軸受吐出ポート80は、クランク角度350°近傍に設けられている。第1仕切板吐出ポート81は、1つが符号81aとして、クランク角度270°近傍に設けられ、もう1つが符号81bとして、クランク角度350°近傍に設けられている。したがって、クランク角度350°近傍には、同軸上に第1軸受吐出ポート80と第1仕切板吐出ポート81bが設けられている。
吐出経路を2つに拡大し、それらを同軸上に設けると、クランク角度が270°以降の流量が少ないときに吐出弁を開くのに十分な噴流力が得られないという問題がある。しかしながら、図11に示す例のように、吐出経路を3つに拡大し、そのうちの2つを同軸上に設けた場合、元々3つの吐出経路から吐出できるだけの十分な流量があるので、単に吐出経路を2つに拡大し、それらを同軸上に設けた場合とは異なり、クランク角度が270°以降の流量が減少する場合であっても、吐出弁を開くのに十分な噴流力を確保することができる。
したがって、1の第1軸受吐出ポート80と、1の第1仕切板吐出ポート81とが、回転軸53の軸方向で重ならないようにずれて配置されていれば、他の第1軸受吐出ポート80と当該1の第1仕切板吐出ポート81とが、また、当該1の第1軸受吐出ポート80と他の第1仕切板吐出ポート81とが同軸上に配置されていてもよい。
このように吐出ポートの数を増やすことで、吐出経路を拡大し、大容量化に対応することが可能となる。
これまでに説明してきたように、吐出経路を拡大するために、2つの吐出ポートを設けることができるが、それらを同軸上に配置するのではなく、位置をずらして配置することで、シリンダ内の高圧側の空間が減少し、吐出流量が少なくなる区間(クランク角度)においても、吐出経路の面積を変化させて所定の噴流力を確保することが可能となる。これにより、圧力損失を抑制し、圧縮機の性能を向上させることができる。
これまで本発明の圧縮機および熱交換システムについて上述した実施形態をもって詳細に説明してきたが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態や、追加、変更、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
10…空気調和装置
11…室内機
12…室外機
13…リモコン
20…室内熱交換器
21…室内ファン
22…室内ファン用駆動モータ
30…圧縮機
31…アキュームレータ
32…四方弁
33…膨張弁
34…室外熱交換器
35…室外ファン
36…室外ファン用駆動モータ
37…制御装置
40…ケース
41…上部キャップ
42…下部キャップ
43…吸込パイプ
44…シール材
45…吐出パイプ
46…電動機
47…圧縮機構
50…ステータ
51…ロータ
52…コード
53…回転軸
54…偏心カム
55…パドル
56…給油ピース
60…上段シリンダ
61…主軸受
62…ローラ
63…ベーン
64…スプリング
65…吐出弁
66…リテーナ
67…上段吐出キャップ
68…仕切板
70…下段シリンダ
71…下軸受
72…ローラ
73…ベーン
74…スプリング
75…吐出弁
76…リテーナ
77…下段吐出キャップ
80…第1軸受吐出ポート
81、81a、81b…第1仕切板吐出ポート
82…流路
83、84…吐出弁
85、86…リテーナ
87…排出経路

Claims (5)

  1. 2つの圧縮機構を有する圧縮機であって、
    前記各圧縮機構は、
    冷媒を吸込むための吸込経路を有するシリンダと、
    前記シリンダ内の中心に配置される回転軸の回転により偏心して回転するローラと、
    前記ローラの外周面に当接して前記シリンダ内を2つの空間に分離するベーンと、
    第1の吐出経路を有し、前記回転軸の軸方向の前記シリンダの一端を覆う軸受と、
    前記第1の吐出経路を塞ぐように設けられ、前記ローラの回転により圧縮された冷媒により持ち上げられて該冷媒を吐出させる第1の吐出弁と、
    第2の吐出経路を有し、前記回転軸の軸方向の前記シリンダの他端を覆う仕切板と、
    前記第2の吐出経路を塞ぐように設けられ、前記ローラの回転により圧縮された冷媒により持ち上げられて該冷媒を吐出させる第2の吐出弁と
    を含み、
    前記各圧縮機構の第1の吐出経路は、該各圧縮機構のシリンダの内周面に該各圧縮機構のローラが接する位置に応じて決定されるクランク角度が330°~355°の位置に設けられ、
    前記各圧縮機構の第2の吐出経路は、前記クランク角度が220°~300°の位置に設けられ、
    前記各圧縮機構の第2の吐出経路の径が、該各圧縮機構の第1の吐出経路の径より小さいことを特徴とする、圧縮機。
  2. 前記仕切板は、前記第1の吐出弁および第2の吐出弁から吐出される冷媒が流れる第1の流路および第2の流路を有し、
    前記第1の流路および前記第2の流路は、前記2つの圧縮機構が備える第1のシリンダ内および第2のシリンダ内のそれぞれに形成される2つの空間のうち、各吸込経路に連続する空間に前記軸方向で重ならないように配置される、請求項に記載の圧縮機。
  3. 前記第1のシリンダ内で回転する第1のローラおよび前記第2のシリンダ内で回転する第2のローラは、前記軸方向に向いた端面を有し、
    前記各圧縮機構の第2の吐出経路の径が、前記各端面の幅より小さいことを特徴とする、請求項に記載の圧縮機。
  4. 2つの圧縮機構を有する圧縮機であって、
    前記各圧縮機構は、
    冷媒を吸込むための吸込経路を有するシリンダと、
    前記シリンダ内の中心に配置される回転軸の回転により偏心して回転するローラと、
    前記ローラの外周面に当接して前記シリンダ内を2つの空間に分離するベーンと、
    1以上の第1の吐出経路を有し、前記回転軸の軸方向の前記シリンダの一端を覆う軸受と、
    前記第1の吐出経路を塞ぐように設けられ、前記ローラの回転により圧縮された冷媒により持ち上げられて該冷媒を吐出させる第1の吐出弁と、
    1以上の第2の吐出経路を有し、前記回転軸の軸方向の前記シリンダの他端を覆う仕切板と、
    前記第2の吐出経路を塞ぐように設けられ、前記ローラの回転により圧縮された冷媒により持ち上げられて該冷媒を吐出させる第2の吐出弁と
    を含み、
    前記各圧縮機構の1以上の第1の吐出経路のうちの少なくとも1つは、該各圧縮機構のシリンダの内周面に該各圧縮機構のローラが接する位置に応じて決定されるクランク角度が330°~355°の位置に設けられ、
    前記各圧縮機構の1以上の第2の吐出経路のうちの少なくとも1つは、前記クランク角度が220°~300°の位置に設けられ、
    前記各圧縮機構の前記1以上の第2の吐出経路の少なくとも1つの径が、該各圧縮機構の前記1以上の第1の吐出経路の少なくとも1つの径より小さいことを特徴とする、圧縮機。
  5. 請求項1~のいずれか1項に記載の圧縮機を含み、前記圧縮機により冷媒を循環させて熱交換を行う熱交換システム。
JP2021128354A 2021-08-04 2021-08-04 圧縮機および熱交換システム Active JP7003319B1 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021128354A JP7003319B1 (ja) 2021-08-04 2021-08-04 圧縮機および熱交換システム
CN202210798896.7A CN115875232A (zh) 2021-08-04 2022-07-06 压缩机以及热交换系统

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021128354A JP7003319B1 (ja) 2021-08-04 2021-08-04 圧縮機および熱交換システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP7003319B1 true JP7003319B1 (ja) 2022-01-20
JP2023023120A JP2023023120A (ja) 2023-02-16

Family

ID=80500324

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021128354A Active JP7003319B1 (ja) 2021-08-04 2021-08-04 圧縮機および熱交換システム

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP7003319B1 (ja)
CN (1) CN115875232A (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006118421A (ja) * 2004-10-21 2006-05-11 Matsushita Electric Ind Co Ltd 密閉型回転式圧縮機
JP2016050528A (ja) * 2014-08-29 2016-04-11 東芝キヤリア株式会社 回転式圧縮機及び冷凍サイクル装置
WO2016076064A1 (ja) * 2014-11-10 2016-05-19 東芝キヤリア株式会社 回転式圧縮機及び冷凍サイクル装置
JP2019132254A (ja) * 2018-02-02 2019-08-08 東芝キヤリア株式会社 回転式圧縮機、および冷凍サイクル装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006118421A (ja) * 2004-10-21 2006-05-11 Matsushita Electric Ind Co Ltd 密閉型回転式圧縮機
JP2016050528A (ja) * 2014-08-29 2016-04-11 東芝キヤリア株式会社 回転式圧縮機及び冷凍サイクル装置
WO2016076064A1 (ja) * 2014-11-10 2016-05-19 東芝キヤリア株式会社 回転式圧縮機及び冷凍サイクル装置
JP2019132254A (ja) * 2018-02-02 2019-08-08 東芝キヤリア株式会社 回転式圧縮機、および冷凍サイクル装置

Also Published As

Publication number Publication date
CN115875232A (zh) 2023-03-31
JP2023023120A (ja) 2023-02-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5005579B2 (ja) 密閉型圧縮機および冷凍サイクル装置
JP4815286B2 (ja) 2元冷凍サイクル装置
JP4247077B2 (ja) 空気調和機
US11841020B2 (en) Variable volume ratio screw compressor
JP6568841B2 (ja) 密閉形回転圧縮機及び冷凍空調装置
EP3244065B1 (en) Variable displacement type compressor and refrigeration device having same
JP7003319B1 (ja) 圧縮機および熱交換システム
CN105570138A (zh) 变容式压缩机和具有其的制冷装置
JP2010156498A (ja) 冷凍装置
KR101275921B1 (ko) 밀폐형 압축기
JP2006132377A (ja) 流体機械
JP4013552B2 (ja) 密閉形圧縮機
KR102403950B1 (ko) 고압식 압축기 및 이를 구비한 냉동사이클 장치
WO2018016364A1 (ja) 密閉形回転圧縮機、及び、冷凍空調装置
JP4018908B2 (ja) 冷凍空調装置
JP7358674B1 (ja) 圧縮機および空気調和装置
CN111379706A (zh) 用于螺杆压缩机的润滑剂注入
JP2006214610A (ja) 冷凍装置
JP7357178B1 (ja) 圧縮機および空気調和装置
WO2021214913A1 (ja) 圧縮機
EP3252309B1 (en) Intermediate discharge port for a compressor
EP4166787A1 (en) Compressor and refrigeration cycle device having same
JP7403307B2 (ja) 圧縮機、冷凍冷蔵機器および空気調和装置
JP2010084954A (ja) 冷凍サイクル装置
JP6391816B2 (ja) ロータリ圧縮機および蒸気圧縮式冷凍サイクル装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210804

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20210804

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210914

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211109

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20211130

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20211228

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7003319

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150