JP7002247B2 - 透明樹脂の製造方法及び組立体の製造方法 - Google Patents

透明樹脂の製造方法及び組立体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、透明樹脂及びこの透明樹脂を備えた組立体に関する。
透明樹脂は、例えば、車両や電気機器等に組み込まれる表示器や灯光器、あるいは化粧板等の種々の用途に使用されている。透明樹脂をこれらの機器に取り付けるに当たっては、液晶パネルや発光体、あるいはこれらの部材を保持する枠体と透明樹脂とを接合することがある。また、透明樹脂の表面を保護材や装飾フィルムなどにより被覆することもある。更に、透明樹脂と発光パネル等とを予め接合して組立体を作製した後、この組立体を車両等の機器に取り付けることもある。
透明部材と相手方部材との接合には、通常、接着剤及び粘着剤等の接合材が使用されている。また、相手方部材からの透明樹脂の剥離を長期間に亘って抑制するために、透明樹脂の表面に改質処理が施されることがある。この種の改質処理として、酸素ラジカルを含むプラズマを処理対象物の表面に供給する、いわゆる酸素プラズマ処理の適用が検討されている。例えば特許文献1には、大気雰囲気下で、基板表面に向けて窒素ガスと酸素ガスとを用い発生させた第1プラズマを供給することにより、基板表面を表面処理する表面処理工程を備えた表面処理方法が記載されている。
特開2009-129666号公報
酸素ガス等を電離させてプラズマを発生させる場合、プラズマ中には、実際には、酸素ラジカル以外に、窒素ラジカル等の活性種及びガスの電離によって生じた荷電粒子等の種々の成分が含まれている。しかし、これらの成分がどのように透明樹脂と反応して透明樹脂が改質されるかを明らかにすることは極めて困難である。そのため、特許文献1のような従来の酸素プラズマ処理においては、改質後の透明樹脂の表面特性を所望の特性とするための手段として、酸素ガス等を電離させるために要するエネルギーや酸素ガスの供給量等の、プラズマ処理における処理条件を調節する手段が採用されている。
透明樹脂を表示器等のカバーや化粧板等に適用する場合、透明樹脂には、接合材との接合性が高いことに加えて、外観が無色透明であることが求められる。しかし、発明者らの詳細な検討の結果、従来の酸素プラズマ処理においては、透明樹脂と接合材との接合性の向上と、外観の劣化の抑制とを両立する処理条件を見出すことが難しいという課題が見出された。即ち、従来の酸素プラズマ処理において、透明樹脂と接合材との接合性を向上させることができる条件を採用した場合には、透明樹脂の透明度が低下する、あるいは透明樹脂が着色される等の外観の劣化を招くことがある。また、透明樹脂の外観の劣化を抑制することができる条件を採用した場合には、透明樹脂と接合材との接合性が低下するおそれがある。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、接合材との接合性に優れるとともに、外観の劣化を抑制することができる透明樹脂およびこの透明樹脂を備えた組立体を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、成形体(100)の表面の少なくとも一部に、1×1014~1×1018cm-2の酸素ラジカル(R)を照射することにより改質部(11、111、112)を形成する、透明樹脂(1)の製造方法にある。
本発明の他の態様は、前記の態様の透明樹脂の製造方法により形成された透明樹脂部材(31、33、34、35)と、
相手方部材(4)とを、
前記透明樹脂部材の前記改質部上に配置された接合材(32)を介して接合する、組立体(3、303、304、305)の製造方法にある。
前記透明樹脂の製造方法によって得られる透明樹脂は、その表面の少なくとも一部に、前記特定の量の酸素ラジカルの照射によって形成された改質部を有している。これにより、改質部の外観の劣化を抑制しつつ、改質部上に接合材を配置した場合に、改質部と接合材との接合性を向上させることができる。
即ち、従来の酸素プラズマ処理においては、前述したようにプラズマ中の各成分がどのように透明樹脂と反応するかを明らかにすることが極めて困難であるため、プラズマ中に含まれる各成分の量を測定する試みはなされてこなかった。これに対し、発明者らは、鋭意検討の結果、プラズマ中に含まれる酸素ラジカルの量を直接的に測定する手法を見出した。そして、酸素ラジカルの量の測定が可能となったことにより、初めて、前記特定の量の酸素ラジカルの照射によって、外観の劣化を回避しつつ改質部と接合材との接合性を向上させることができることを見出し、本発明の完成に至ったのである。
また、前記の態様の製造方法によって得られる組立体は、透明樹脂部材の改質部と、相手方部材とが接合材を介して互いに接合されている。そのため、透明樹脂部材からの相手方部材の剥離を長期間に亘って抑制することができる。
以上のごとく、上記態様によれば、接合材との接合性に優れるとともに、外観の劣化を抑制することができる透明樹脂およびこの透明樹脂を備えた組立体を提供することができる。
なお、特許請求の範囲及び課題を解決する手段に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
実施形態1における、透明樹脂の要部を示す断面図である。 実施形態1における、酸素ラジカルを照射するためのプラズマ発生装置の要部を示す側面図である。 実施形態2における、表示器として構成された組立体の要部を示す断面図である。 実施形態3における、表示器の部品として構成された組立体の要部を示す断面図である。 実施形態4における、灯光器用の部品として構成された組立体の要部を示す断面図である。 実施形態5における、化粧板として構成された組立体の要部を示す断面図である。
(実施形態1)
前記透明樹脂に係る実施形態について、図1~図2を参照して説明する。図1に示すように、本実施形態の透明樹脂1は、表面の少なくとも一部に改質部11を有している。改質部11は、1×1014~1×1018cm-2の酸素ラジカルRを照射することにより形成される。
透明樹脂1の形状は特に限定されるものではないが、例えば本実施形態の透明樹脂1は、図1に示すように板状を呈している。
透明樹脂1としては、例えば、ポリカーボネート(つまりPC)、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート(つまりPET)等を使用することができる。透明性、強度及び耐熱性の観点からは、透明樹脂1として、ポリカーボネート、アクリル樹脂及びポリエチレンテレフタレートのうちいずれか1種を主成分として含む樹脂を使用することが好ましく、ポリカーボネートを主成分として含む樹脂を使用することがより好ましい。なお、前述した「主成分」とは、透明樹脂中の50質量%以上を占める成分をいう。また、主成分以外の成分としては、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、難燃剤、可塑剤、透明化剤等のプラスチック用添加剤が挙げられる。
本実施形態の改質部11は、透明樹脂1の片面全体に形成されている。透明樹脂1における改質部11以外の部分は、酸素ラジカルRの照射による改質がなされていない、非改質部10となっている。
なお、改質部は、透明樹脂の表面の一部に形成されていてもよい。この場合、改質部を設ける位置や数、改質部の形状は、種々の態様を採り得る。例えば、改質部の数は、1か所であってもよいし、2か所以上であってもよい。また、改質部は、透明樹脂の平坦部に設けてもよいし、湾曲部に設けてもよい。即ち、改質部の表面は平坦であってもよいし、凹状または凸状に湾曲していてもよい。また、改質部は、透明樹脂の外周縁部に設けられていてもよいし、外周縁部よりも内側に設けられていてもよい。
本実施形態の透明樹脂1は、例えば、以下の方法により作製することができる。即ち、まず、改質部11を形成しようとする成形体100を準備する。次いで、図2に示すように、成形体100の表面の少なくとも一部に、1×1014~1×1018cm-2の酸素ラジカルRを照射して改質部11を形成すればよい。
成形体100に照射する酸素ラジカルRの量(単位:cm-2)は、単位面積及び単位時間当たりの酸素ラジカルRの流束(単位:cm-2-1)に酸素ラジカルRの照射時間(単位:s)を乗じることにより算出される値である。
前述した酸素ラジカルRの流束は、例えば、以下の方法により測定することができる。まず、酸素ラジカルRを含む雰囲気に光を照射し、酸素ラジカルRに由来する波長における吸光度を測定する。この際、当該吸光度が酸素ラジカルRの密度と比例するように測定の吸収長を設定することにより、吸光度から雰囲気中の酸素ラジカルRの密度ρ(単位:cm-3)を算出することができる。
また、吸光度の測定とは別の方法により酸素ラジカルRの温度を測定する。この温度に基づいて酸素ラジカルRの熱速度v(単位:cm・s-1)を算出することができる。
このようにして得られた酸素ラジカルRの密度ρと熱速度vとを用い、下式により酸素ラジカルRの流束Φを算出することができる。
Φ=1/4×ρ×v
改質部11の外観の劣化をより効果的に抑制しつつ、接合材との接合性をより向上させる観点からは、成形体100の表面に照射する酸素ラジカルRの量を1×1015~1×1017cm-2とすることが好ましく、1×1016~1×1017cm-2とすることがより好ましい。
成形体100に照射する酸素ラジカルRは、例えば、プラズマ中に含まれるものであってもよいし、透明樹脂1の表面においてコロナ放電を発生させる、いわゆるコロナ放電処理によって発生したものであってもよい。
また、接合材との接合性及び外観を損なわない範囲であれば、酸素ラジカルRの照射とともに、成形体100にオゾン、荷電粒子、可視光、紫外光及び真空紫外光などが照射されてもよい。なお、オゾン等は、例えば、酸素ガスを含む原料ガスからプラズマを発生させた場合に、酸素ラジカルRとともに発生することがある。オゾン等の照射は、酸素ラジカルRの照射と同時であってもよいし、酸素ラジカルRを照射する前または照射した後に行ってもよい。また、酸素ラジカルRとオゾン等とを同時に照射する場合には、酸素ラジカルRの照射時間の全体に亘ってオゾン等を照射してもよいし、照射時間の一部にオゾン等を照射することもできる。
酸素ラジカルRを含むプラズマを成形体100に照射する場合には、例えば、酸素ラジカルRを含むプラズマを発生させるためのプラズマ発生部21を有するプラズマ照射装置2を使用することができる。例えば、本実施形態のプラズマ照射装置2は、図2に示すプラズマ発生部21、屈曲管22、図には示さない密度測定部及び温度測定部を有している。プラズマ発生部21は、成形体100に対向して配置されている。屈曲管22は、プラズマ発生部21から発生したプラズマを成形体100に供給することができる。密度測定部は、屈曲管22の出口における酸素ラジカルRの密度を測定することができる。温度測定部は、プラズマ中の酸素ラジカルRの温度を測定することができる。
屈曲管22は、プラズマ発生部21から成形体100側に延設された入口部221と、入口部221の先端から入口部221と直交する方向に延設された中間部223と、中間部223の先端から成形体100側に延設された出口部225とを有している。入口部221と中間部223との間、及び、中間部223と出口部225との間に屈曲部222、224が形成されている。また、成形体100は、出口部225に対面する位置に配置される。
図には示さないが、密度測定部は、例えば、屈曲管22の出口部225から放出されたプラズマに酸素ラジカルの吸収波長を含む光を照射する光照射部と、プラズマを通過した光を受光し、酸素ラジカルの吸収波長における吸光度を測定する受光部とを有している。光照射部及び受光部は、酸素ラジカルの吸収波長における吸光度が酸素ラジカルの密度に比例するように配置されている。これにより、密度測定部において、酸素ラジカルの吸収波長における吸光度からプラズマ中の酸素ラジカルRの密度を測定することができる。
本実施形態のプラズマ照射装置2において、プラズマ発生部21から発生したプラズマは、入口部221、中間部223及び出口部225を順次通過して成形体100の表面に供給される。また、プラズマ発生部21からプラズマを発生させた場合、図2に示すように、ガスの電離によって生じた可視光や紫外光等の光Lが入口部221に沿って直進する。これらの光Lは屈曲管22の形状に沿って曲がることができないため、入口部221と中間部223との間の屈曲部222から先に進むことができない。そのため、プラズマ照射装置2によれば、成形体100への光の照射を抑制しつつ、成形体100に酸素ラジカルRを含むプラズマを照射することができる。そして、プラズマ中の酸素ラジカルRによって成形体100の表面を改質し、改質部11を形成することができる。
本実施形態のプラズマ照射装置2は、成形体100上を移動可能に構成されている。例えば、図2の矢印200に示すようにプラズマを照射しながらプラズマ照射装置を移動させることにより、成形体100の片面全体に酸素ラジカルRを含むプラズマを照射することができる。これにより、片面に改質部11を備えた透明樹脂1を形成することができる。透明樹脂1における改質部11以外の部分は、酸素ラジカルRの照射による改質がなされていない、非改質部10となる。また、例えば、プラズマ照射装置2の位置を固定し、プラズマを照射しながら成形体100を移動させることも可能である。
また、例えば、成形体100の一部に酸素ラジカルRが照射されないようにプラズマ照射装置2を移動させることにより、成形体100における酸素ラジカルRが照射された部分のみに改質部11を形成することもできる。
本実施形態の透明樹脂1は、その表面の少なくとも一部に、前記特定の量の酸素ラジカルRの照射によって形成された改質部11を有している。そのため、改質部11の外観の劣化を抑制しつつ、改質部11上に接合材を配置した場合に、改質部11と接合材との接合性を向上させることができる。
また、本実施形態においては、プラズマ発生部21及び屈曲管22を備えたプラズマ照射装置2により、酸素ラジカルRを含むプラズマを成形体100に照射している。本実施形態のプラズマ照射装置2は、屈曲管22を介してプラズマを成形体100の表面に供給することにより、プラズマの発生に伴って生じる可視光等の光が成形体100へ照射されることを抑制することができる。それ故、これらの光の照射による、外観の劣化等の意図しない特性の変化を回避し、所望の表面特性を備えた改質部11を形成することができる。
(実施形態2)
本実施形態は、表示器として構成された組立体3の例である。本実施形態に係る組立体3は、図3に示すように、透明樹脂1からなる透明樹脂部材31と、透明樹脂部材31の改質部11上に接合された接合材32と、接合材32を介して透明樹脂部材31に接合された相手方部材4と、を有している。なお、実施形態2以降において用いた符号のうち、既出の実施形態において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、既出の実施形態におけるものと同様の構成要素等を表す。
透明樹脂部材31の形状は特に限定されるものではないが、例えば、図3に示すように板状を呈していてもよい。また、改質部11の配置も特に限定されるものではなく、透明樹脂部材31の表面全体に形成されていてもよいし、表面の一部に形成されていてもよい。例えば、本実施形態の改質部11は、板状を呈する透明樹脂部材31の両面に形成されている。
改質部11には、それぞれ、接合材32が配置されている。接合材32としては、透明樹脂1及び相手方部材4の材質に応じて適宜選択した透明な接着剤、粘着剤、接着シート、粘着シートまたは粘着テープ等を使用することができる。接着剤としては、例えば、エポキシ樹脂系接着剤、アクリル樹脂系接着剤、ウレタン樹脂系接着剤、シリコーン樹脂系接着剤等を使用することができる。また、粘着剤としては、例えば、エポキシ樹脂系粘着剤、アクリル樹脂系粘着剤、ウレタン樹脂系粘着剤またはシリコーン樹脂系粘着剤等を使用することができる。
接着シートとしては、基材フィルムの両面に前述した接着剤が塗布された接着シートを使用することができる。また、粘着シートとしては、基材の両面に前述した粘着剤が塗布された粘着シートを使用することができる。同様に、粘着テープとしては、基材の片面または両面に前述した粘着剤が塗布された粘着テープを使用することができる。
透明樹脂部材31の内表面311には、接合材32を介して、相手方部材4としての表示体41が接合されている。表示体41としては、例えば、TFT(つまりThin Film Transistor)液晶パネル等を採用することができる。また、透明樹脂1の外表面312には、接合材32を介して、相手方部材4としての保護材42が接合されている。保護材42としては、例えば、ハードコート材や耐UVコート材等を採用することができる。なお、これらの保護材42に代えて、フィルム状の透明なタッチセンサなど相手方部材4として透明樹脂部材31の外表面312に配置してもよい。
本実施形態の組立体3は、例えば以下の方法により作製することができる。即ち、まず、改質部11を備えた透明樹脂部材31と、相手方部材4としての表示体41及び保護材42とを準備する。そして、接合材32を介してこれらの相手方部材4を透明樹脂部材31の改質部11に接合することにより、組立体3を得ることができる。
本実施形態の組立体3における相手方部材4は、接合材32を介して透明樹脂部材31の改質部11に接合されている。そのため、透明樹脂部材31からの相手方部材4の剥離を長期間に亘って抑制することができる。また、前述したように、改質部11は、前記特定の量の酸素ラジカルの照射によって形成されているため、外観の劣化が抑制されている。それ故、本実施形態の組立体3によれば、表示体41の表示性能の悪化を回避することができる。本実施形態の組立体3は、例えば、ナビゲーションシステムや車両用のインストルメンタルパネル、デジタルメータ等に組み込まれる表示器として好適である。
(実施形態3)
本実施形態は、表示器の部品として構成された組立体303の例である。本実施形態に係る組立体303は、図4に示すように、透明樹脂1からなり、板状を呈する透明樹脂部材33を有している。透明樹脂部材33は、その内表面331の外周縁部と、外表面332の全面とに改質部111、112を有している。
外表面332に設けられた改質部112には、相手方部材4としての保護材42が接合材32を介して接合されている。
内表面331に設けられた改質部111には、相手方部材4としての表示体保持部43が接合材32を介して接合されている。表示体保持部43は、表示体5を保持することができるように構成されている。また、表示体保持部43は、更に、車両等の機器に組立体303を取り付けることができるように構成されていてもよい。
透明樹脂部材33の内表面331に設けられた接合材32は、少なくとも改質部111上に配置されていればよい。即ち、接合材32は、改質部111上のみに配置されていてもよいし、図4に示すように改質部111の外側まで広がっていてもよい。
表示体保持部43は、例えば図4に示すように、表示体5を保持することができる。また、表示体保持部43は、車両等の機器に組立体303を取り付けることができるように構成されていてもよい。
本実施形態の組立体303は、例えば、表示器のカバーとして使用することができる。組立体303を表示器のカバーとして使用する場合には、透明樹脂部材33の内表面331側に表示体5を配置すればよい。表示体5としては、例えば、TFT(つまりThin Film Transistor)液晶パネル等を採用することができる。
表示体5は、例えば、図4に示すように、表示体保持部43に保持されていてもよい。表示体5の配置は特に限定されるものではないが、例えば、図4に示すように、表示体5を透明樹脂部材33と対面する位置に配置することができる。また、透明樹脂部材33と表示体5との間には隙間が形成されていてもよい。その他は実施形態2と同様である。
本実施形態の組立体303は、実施形態2と同様の作用効果を奏することができる。
(実施形態4)
本実施形態は、灯光器の部品として構成された組立体304の例である。本実施形態に係る組立体304は、図5に示すように、改質部11を外表面342に備えた透明樹脂部材34と、改質部11上に配置された接合材32と、接合材32を介して透明樹脂部材34に接合された相手方部材としての保護材42とを有している。
本実施形態の組立体304は、例えば、灯光器のカバーとして使用することができる。組立体304を灯光器のカバーとして使用する場合には、透明樹脂部材34の内表面341側、即ち改質部11を有しない側に発光体6を配置すればよい。これにより、発光体6と、発光体6を覆う組立体304とを備えた灯光器を構成することができる。発光体6としては、例えば、発光ダイオード等を採用することができる。
発光体6の配置は特に限定されるものではないが、例えば図5に示すように、発光体6を透明樹脂部材34と対面する位置に配置することができる。また、透明樹脂部材34と発光体6との間には隙間が形成されていてもよい。また、発光体6は、図示しない保持部材により保持されていてもよい。
透明樹脂部材34は、保持部材に取り付けられていてもよいし、保持部材とは別の部材を介して保持部材に取り付けられていてもよい。透明樹脂部材34における保持部材に取り付けられる部分に更に改質部11を設け、保持部材と改質部11とを接合材32を介して接合してもよい。その他は実施形態2と同様である。
本実施形態の組立体304は、実施形態2と同様に、透明樹脂部材34からの保護材42の剥離を長期間に亘って抑制することができる。また、本実施形態の組立体304は、発光体6から発生する光の強度の低下や色調の悪化を回避しつつ、組立体304の外部へ光を照射することができる。本実施形態の組立体304は、例えば、車両用のヘッドランプ等の灯光器の部品として好適である。
(実施形態5)
本実施形態は、化粧板として構成された組立体305の例である。本実施形態に係る組立体305は、図6に示すように、片面に改質部11を備えた透明樹脂部材35と、改質部11上に配置された接合材32としての粘着剤と、接合材32を介して透明樹脂部材35に接合された相手方部材4としての装飾材44とを有している。装飾材44としては、例えば、インク層や金属層等の装飾層を備えた装飾材を採用することができる。装飾層は、例えば、樹脂フィルム等の基材上に形成されていてもよいし、シート状の接合材32に積層されていてもよい。その他は実施形態2と同様である。
本実施形態の組立体305は、実施形態2と同様に、透明樹脂部材35からの装飾材44の剥離を長期間に亘って抑制することができる。また、本実施形態の組立体305は、装飾材44の外観の悪化を回避することができる。本実施形態の組立体305は、例えば、ミリ波等の電波を透過可能に構成されたエンブレムや車両用のインストルメンタルパネル等に組み込まれる化粧板として好適である。
(実験例1)
本例は、成形体に照射する酸素ラジカルの量を種々変更した場合の改質部の接合性及び外観を評価した例である。本例においては、表1に示す樹脂からなる平板状の成形体を作製し、その片面に、実施形態1のプラズマ照射装置2を用いて酸素ラジカルを含むプラズマを照射した。なお、プラズマの原料ガスとしては、酸素とアルゴンとの混合ガスを使用した。また、原料ガスの電離には、周波数13.56MHz、出力140Wのマイクロ波を使用した。
プラズマを照射した後の成形体を目視により観察し、プラズマを照射する前の成形体と比較して外観の劣化の有無を評価した。その結果、プラズマを照射する前の成形体からの外観の変化がなかった場合には表1に記号「A+」を、プラズマを照射する前に比べて透明度が若干低下したが、成形体越しに表示体等を観察した際の視認性が良好な場合には同表に記号「A」を、改質部が不透明となり、成形体越しに表示体等を視認することが不可能な場合には記号「B」を記載した。
外観の評価においては、表示体等を視認可能な記号「A+」「A」の場合を、外観の劣化を抑制することができたため合格と判定し、表示体等を視認不可能な記号「B」の場合を、外観が劣化したため不合格と判定した。
Figure 0007002247000001
表1に示したように、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレートのいずれの樹脂においても、酸素ラジカルの照射量が1×1018以下の場合には、プラズマを照射した後に、成形体越しに表示体等を視認することができ、外観の劣化を抑制することができた。一方、酸素ラジカルの照射量が1×1019以上の場合には、改質部が不透明となり、成形体越しに表示体等を視認することができなかった。
(実験例2)
本例は、実験例1において作製した成形体と、接合材としての接着剤との接合性を評価した例である。本例においては、実験例1において作製した成形体、表2に示す接合材としての接着剤、及び別途準備した被着材とを組み合わせ、JIS K6850:1999に基づいて試験片を作製した。なお、被着材としては、鋼板を使用した。
得られた試験片を用い、JIS K6850:1999に規定された方法に基づき引張せん断接着強さ試験を実施した。試験が完了した後、接合材の破壊の態様を目視により観察した。その結果、接合材の破壊態様が完全な凝集破壊であった場合には、表2中に記号「A+」を、凝集破壊した部分と、透明樹脂と接合材との間の界面において界面破壊した部分とが混在していた場合には、同表に記号「A」を、完全な界面破壊であった場合には、同表に記号「B」を記載した。
接合材の破壊態様の評価においては、接合材の少なくとも一部が凝集破壊していた記号「A+」「A」の場合を、透明樹脂との接合性に優れているため合格と判定し、接合材の全面が界面破壊していた記号「B」の場合を、透明樹脂との接合性に劣るため不合格と判定した。
Figure 0007002247000002
表2に示したように、いずれの組合せにおいても、酸素ラジカルの照射量が1×1014以上の場合には、接合材の一部または全部が凝集破壊した。一方、酸素ラジカルの照射量が1×1013以下の場合には、接合材の全部が界面破壊した。
(実験例3)
本例は、実験例1において作製した成形体と、接合材としての粘着剤との接合性を評価した例である。本例においては、実験例1において作製した成形体の改質部に表2に示す粘着剤を備えた粘着フィルムを貼り付けて、JIS K6854-1:1999に規定された試験片を作製した。そして、得られた試験片を用い、JIS K6854-1:1999に準拠した方法により90度はく離接着強さ試験を行った。
試験が完了した後、接合材の破壊の態様を目視により観察した。その結果、接合材の破壊態様が完全な凝集破壊であった場合には、表3中に記号「A+」を、凝集破壊した部分と、透明樹脂と接合材との間の界面において界面破壊した部分とが混在していた場合には、同表に記号「A」を、完全な界面破壊であった場合には、同表に記号「B」を記載した。
Figure 0007002247000003
表3に示したように、いずれの組合せにおいても、酸素ラジカルの照射量が1014以上の場合には、接合材の一部または全部が凝集破壊した。一方、酸素ラジカルの照射量が1013以下の場合には、接合材の全部が界面破壊した。
これらの実験例1~3の結果から、1×1014~1×1018の酸素ラジカルを照射することによって形成された改質部は、外観の劣化が抑制されているとともに、接合材との接合性に優れていることが理解できる。
本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の実施形態に適用することが可能である。例えば、実施形態1の透明樹脂1は、その片面全体に改質部11を有しているが、透明樹脂1の外周縁部に改質部11を形成してもよい。この場合には、改質部11上に接合材32を配置し、接合材32を介して透明樹脂1と車両等の機器とを直接接合することができる。
また、実施形態4においては、発光体6を覆うことにより、灯光器のカバーとして使用可能な組立体304の例を示したが、組立体304の用途はこれに限定されるものではない。例えば、実施形態4における発光体6に代えて表示体5を配置することにより、組立体304を表示器のカバーとして構成することができる。
1 透明樹脂
11、111、112 改質部
3、303、304、305 組立体
31、33、34、35 透明樹脂部材
32 接合材
4 相手方部材

Claims (6)

  1. 成形体(100)の表面の少なくとも一部に、1×1014~1×1018cm-2の酸素ラジカル(R)を照射することにより改質部(11、111、112)を形成する、透明樹脂(1)の製造方法
  2. 前記改質部は、前記酸素ラジカルを含むプラズマを照射することにより形成されている、請求項1に記載の透明樹脂の製造方法
  3. 前記透明樹脂は、ポリカーボネート、アクリル樹脂またはポリエチレンテレフタレートのうちいずれか1種を含んでいる、請求項1または2に記載の透明樹脂の製造方法
  4. 請求項1~3のいずれか1項に記載の透明樹脂の製造方法により形成された透明樹脂部材(31、33、34、35)と、
    相手方部材(4)とを、
    前記透明樹脂部材の前記改質部上に配置された接合材(32)を介して接合する、組立体(3、303、304、305)の製造方法
  5. 前記接合材は、エポキシ樹脂系接着剤、アクリル樹脂系接着剤、ウレタン樹脂系接着剤、シリコーン樹脂系接着剤、エポキシ樹脂系粘着剤、アクリル樹脂系粘着剤、ウレタン樹脂系粘着剤またはシリコーン樹脂系粘着剤のいずれかを有している、請求項4に記載の組立体の製造方法
  6. 前記組立体は、表示器、灯光器、化粧板またはこれらの部品である、請求項4または5に記載の組立体の製造方法
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