JP7002013B2 - 流体散布ユニット - Google Patents

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Description

本発明は、建物の解体作業等において高所において流体を散布する流体散布ユニットに関する。
建物の解体作業においては、建物を破壊・粉砕する際に粉塵が発生するため、周辺環境への配慮から発生する粉塵に対して水等の流体を噴霧して粉塵を落下させる方法が用いられている。一般的には作業員が高所から流体を散布する手法であるが、作業員の安全の観点から特許文献1や特許文献2のような方法・装置が用いられることもある。
例えば特許文献1では、建物の周囲に設けた足場の上部に水を直進噴射する直噴ノズル及び霧状に水を拡散させる噴霧ノズルが設けられたパネルとともに、パネルを昇降させるためのガイドレールを足場に設けた構造物解体用自動散水方法が記載されている。
また特許文献2では、粉塵が発生する場所に配設される支持体に取り付けられ、水が流入する導入口及び水を外部に噴霧する噴霧ノズルを有し、内部が導入口及び噴霧ノズルを連通させる供給水の通路をなすパイプと、パイプを支持体に着脱可能に固定するホルダを有する固定具と、パイプの導入口どうしを連結してパイプに水を流通させる可撓性ホースとを備える粉塵抑制用散水具が記載されている。
特許第3840174号公報 特許第5843278号公報
しかしながら、特許文献1の構造物解体用自動散水方法ではパネルに直噴ノズル及び噴霧ノズルが設けられるとともに、直噴ノズル及び噴霧ノズルに水を供給する直噴連結管や噴霧連結管も設置されているためパネル自体に重量があり、これをガイドレールに取り付ける作業やパネル同士を連結させる作業には困難が伴う。しかも作業者はこの作業を高所において行わねばならないが、高所において重量のあるものを扱うことは安全性の観点から好ましくない。
また、パネル同士を連結するとともに、連結したパネルのいずれか1つに給水ホースを連結して水を供給するが、給水ホースが連結されたパネルから離間したパネルほど、流束が低下して粉塵を落下させることが可能な水量を供給することが難しくなる。さらに給水ホースへの水の供給を止めるために、作業者はわざわざ地上にある給水装置やバルブまで移動する必要があり、作業効率が低下するという問題もある。
一方、特許文献2の粉塵抑制用散水具は、パイプと、パイプを支持体に着脱可能に固定するホルダを有する固定具と、パイプに水を流通させる可撓性ホースとで構成されるため、特許文献1記載のパネルより軽量化されてはいるが、1つのパイプで散水可能な範囲が狭く、解体現場全体に水を散水するためには多くのパイプを用意する必要がある。そのため、解体作業の進捗に合わせて多くのパイプを昇降する必要があり、作業者の手間が増えて作業効率が悪化する。
また、パイプ同士を可撓性ホースを介して連結するとともに、パイプのいずれか1つに水を供給するための給水用ホースを連結するので、給水用ホースが連結されたパイプから離間したパイプほど、流束が低下して粉塵を落下させることが可能な水量を供給することが難しくなる。さらにパネルとともに給水用ホースも昇降しなくてはならないために手間がかかるとともに、水供給装置に接続される地上から解体作業が行われる高所まで延びる給水用ホースを昇降することには危険が伴う。加えて、給水用ホースへの水の供給を止めるために、作業者はわざわざ地上にある給水装置やバルブまで移動する必要があり、引用文献2においても作業効率が低下するという問題もある。
本発明は上述した問題に鑑みてなされたものであって、作業の安全性及び効率性に優れるとともに、安定的に粉塵を落下させることができる流体散布ユニットを提供することをその主たる目的とするものである。
本発明の流体散布ユニットは、建物に設けられた足場に取り付けられて、高所において流体を散布するための流体散布ユニットであって、前記足場に所定距離を隔てて取り付けられるとともに、内部に第1流路が形成されて鉛直方向に延伸する一対の第1配管と、内部に第2流路が形成されて水平方向に延伸するとともに、複数の流体噴出部が設けられる第2配管と、前記第1配管に鉛直方向に等間隔に設けられ、内部に前記第1流路と前記第2流路とを連通する第3流路が形成された複数の連結継手とを備え、前記連結継手は、内部に前記第3流路が形成されるとともに前記第2配管を着脱可能に連結する接続部材と、前記第3流路を開閉するバルブとを備え、前記第2配管は、その両端部が前記連結継手を介して一対の前記第1配管に接続されることを特徴とする。
上述の構成により、流体散布ユニットが自動的に流体を散布するため、作業員を高所に配置する必要がなくなり、作業員の安全性を高めることができる。さらに夏場の解体現場は炎天下での作業となるため作業員が熱中症等になるおそれがあったが、本発明の流体散布ユニットにおいて高所から水を散布すれば作業員の熱中症対策とすることもできる。
また、解体作業の進捗に合わせて流体散布位置を下降させる場合、バルブ及び接続部材を備えた連結継手を第1配管に鉛直方向に等間隔に設けているので、作業者はバルブを閉めて第2配管を接続部材から抜脱して連結継手から第2配管を外し、この連結継手よりも鉛直方向下方にある連結継手まで第2配管を運んで、該連結継手において第2配管を接続部材に嵌着することで第2配管を連結継手に連結してバルブを開ければ流体の散布を開始できる。つまり、第2配管を付け替えるだけで解体作業の進捗に合わせて流体散布位置を下降することができる。そのため、作業者が持ち運ぶ重量を軽量化するとともに第2配管のみを移動させるので、作業者の安全性を向上させることができる。
また、連結継手にバルブを設けたことにより、流体散布作業の開始及び停止のたびに作業者がわざわざ地上に往復する手間を省いて作業効率を向上させることができる。さらにバルブの開閉によって流体量を調整することができ、状況に合わせて最適な流量の流体を散布することができる。
第2配管は、その両端部から流体が供給されることになるため、第2配管の第2流路に供給される流束が低下することを防止して流体噴出部から噴出される流体を安定的に供給することができる。これにより、粉塵を確実に落下させて粉塵を解体現場に封じ込めて周辺環境に配慮した解体作業を行うことができる。また、例えば平面視矩形状をなす建物の場合、第2配管の水平方向の長さを解体する建物の一辺の長さとなるように構成すれば、作業者は4本の第2配管を昇降するだけで済み、作業負担を減らし作業効率を向上することができる。
さらに、解体現場には多くの重機が行きかうため、解体現場にホースを這わせていると、重機が誤ってホースを轢いて破損させることがある。しかし、本発明の流体散布ユニットは第1配管に第1流路を設けて流体を供給するので、重機がホースを破損することを防止できる。
本発明の流体散布ユニットの具体的な一態様としては、前記第2配管は、軸方向に回転可能に両端部が前記接続部材に接続されるものを挙げることができる。
本発明の流体散布ユニットの具体的な一態様としては、前記流体噴出部は、前記流体を霧状に散布するものを挙げることができる。
本発明によれば、安定的に流体を供給して粉塵を確実に落下させることができるとともに、作業の安全性及び効率に優れた流体散布ユニットを提供することができる。
本実施形態における流体散布ユニットが設置された解体現場の斜視図。 本実施形態における流体散布ユニットにおいて開始直後の散水状態を示す説明図。 本実施形態における流体散布ユニットにおいて解体作業が進行した場合での散水状態を示す説明図 本実施形態における流体散布ユニットを示す斜視図。 解体作業が進行した場合における本実施形態の流体散布ユニットを示す斜視図。 バルブを閉めた状態における本実施形態における流体散布ユニットの断面図。 バルブを開けた状態における本実施形態における流体散布ユニットの断面図。
本発明の流体散布ユニット1は、解体現場で発生する粉塵や防音を抑えることを主たる目的として用いられるものであって、以下、その具体的な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。
本実施形態の流体散布ユニット1は、建物200に設けられた足場100に取り付けられて、高所において流体を散布するためのものであって、足場100に互いに平行に取り付けられるとともに、内部に第1流路2aが形成されて鉛直方向に延伸する一対の第1配管2と、内部に第2流路3aが形成されて水平方向に延伸するとともに、複数の流体噴出部3bが設けられる第2配管3と、第1配管2に鉛直方向に等間隔に設けられ、内部に第1流路2aと第2流路3aとを連通する第3流路4dが形成された複数の連結継手4とを備える。
足場100は、図1~図3に示すように解体すべき建物200の外周を覆うように複数のフレームを適宜縦横斜めに組んでクランプ等で固定した略直方体形状をなす複数の枠組101で構成される。この枠組101は、解体すべき建物200の形状に合わせて上下左右方向に適宜組み合わせて構成される。ここで、建物200の1階分の高さは通常枠組101を上下に2つ組み合わせた高さと同等となるように構成されている。
枠組101の下方開口には該開口を塞ぐように取り付けられ、作業者が移動するための床となる作業床102が設けられ、平面視において建物200と離間する枠組101の側方開口には解体現場と周囲との境界を区切るパネル103が設置される。
第1配管2は、図1~図3に示すように、平面視において建物200と近接する枠組101の鉛直方向に延伸するフレームにクランプ等を用いて取り付けられるものであって、例えば鉄管等を用いることができる。第1配管2の内部には、図6及び図7に示すように、鉛直方向に延伸する第1流路2aが形成されており、地面に近接する始端部に連結された図示しない流体供給装置から第1流路2aに流体が供給される。また、第1配管2の鉛直方向の最上部に位置する終端部は開口が塞がれている。第1配管2の延伸方向の長さは建物200の高さよりも長くなるように設けられる。この第1配管2は一対設けられて、所定間隔を隔てて互いに鉛直方向に平行に配置されている。
第2配管3は、図6、図7に示すように、水平方向に延伸して内部に第2流路3aが形成されたものであり、例えば鉄管やビニール管等を用いることができる。第2配管3の水平方向の長さは解体する建物の一辺の長さと同等となるように構成することが望ましいが、建物の大きさによっては建物の一辺の1/2や1/3となるように構成することもできる。本実施形態では、第2配管3の水平方向の長さは解体する建物の一辺の長さと同等とする。
第2配管3には図3及び図4に示すように所定間隔を隔てて複数の流体噴出部3bが設けられている。この流体噴出部3bは、第2配管3に所定間隔を隔てて設けられた複数の開口にそれぞれノズルが嵌めこまれており、このノズルは第2流路3aに挿通される。本実施形態においてこのノズルは第2配管3に設けられた開口端部に配置する円環状のつまみを回転させることで流体を霧状又は直噴状に切り替えて噴霧するものである。また、第2配管3の両端部には連結継手4を連結するためのネジ切りが設けられている。
連結継手4は、図2~図5に示すように、第1配管2の鉛直方向に等間隔に複数設けられたものである。本実施形態では、枠組101の高さ間隔を空けて連結継手4が鉛直方向に等間隔に配置され、該連結継手4が配置される位置には互いに平面視略直角となるように連結継手4が第1配管2の外周面に2つ設けられているが、以下では説明を簡単にするため、図4~図7においては1つの連結継手4のみを表すこととする。
この連結継手4は、所定間隔を隔てて配置する一対の第1配管2において、鉛直方向及び平行方向ともに同位置に設けられている。また、枠組101の高さ間隔を空けて連結継手4が等間隔に配置されるので、第1配管2を枠組101に取り付けると、枠組101の上部フレームに連結継手4が配置する。この連結継手4は、図6及び図7に示すように、第1配管2から水平方向に延伸するとともに第1流路2aに連通する第3配管4aと、第1流路2aと第2流路3aとを連通する第3流路4dを形成する接続部材4bと、第3流路4dを開閉するバルブ4cとを備える。
第3配管4aは、第1配管2から平行方向に突出するものであって、その突出する先端部は接続部材4bに連結される。この第3配管4aの内部には第1配管2に形成された第1流路2aから平行方向に分岐した第1流路2aがそれぞれ形成されている。また、第3配管4aと第1配管2とは一体に設けられる。
接続部材4bは、図4~図7に示すように、第3配管4a及び第2配管3を連結するものであって両端部が開口するとともに略中央部に上方に貫通する孔部が設けられた管体5を備える。
管体5は、第3配管4aに連結されるとともに第2配管3を着脱可能に連結する。本実施形態においては管体5の両端部の開口の内径は、第3配管4aの外径及び第2配管3の外径にそれぞれ合致し、第3配管4aが配置される管体5の一方開口の内周面は第3配管4aの先端部の外周面と溶接等によって隙間なく嵌合されている。また、第2配管3が配置される管体5の他方開口の内周面にはネジ切りが設けられている。
この管体5の他方開口に、図4~図7に示すように第2配管3が挿通されて、第2配管3に設けられたネジ切りと管体5の内周面に設けられたネジ切りとが螺合することで、第2配管3が管体5に連結する。そのため、第2配管3は接続部材4bに対して着脱可能に連結されている。
管体5が第3配管4a及び第2配管3を連結した状態において、管体5の第3配管4aと第2配管3との間には第3流路4dが形成される。この第3流路4dは、第3配管4aの第1流路2aと第2配管3の第2流路3aとを連通するものである。
バルブ4cは、図6及び図7に示すように、管体5に設けられた孔部に挿入して配置されるものであって、本実施形態ではボールバルブが用いられる。このボールバルブは、レバー6とボール体7とを備える。ボール体7は管体5の第3流路4dに配置される。レバー6はボール体7を軸方向に回動させるものであって管体5の上方に貫通する孔部から突出して配置される。なお、特に図示していないが管体5とバルブ4cとの隙間や第3配管4a及び第2配管3と管体5との間はシール部材によって隙間なく構成されている。
ボール体7には図7に示すように、水平方向に貫通孔7aが設けられている。この貫通孔7aが第3配管4aの第1流路2aと第2配管3の第2流路3aとを連通した場合に第3流路4dに流体が流れ、貫通孔7aが軸方向に回動して図6に示すように第3配管4aの第1流路2aと第2配管3の第2流路3aとをボール体7の外周面によって遮断された場合に第3流路4dへの流体の供給が停止される。
本実施形態のバルブ4cでは、作業者がレバー6を回動させる(本実施形態ではレバー6を第2配管3の軸方向に略90度回動させる)と、図7に示すように貫通孔7aが軸周りに回動して貫通孔7aの開口が第3配管4aと第2配管3の開口にそれぞれ嵌合する。これにより、第1流路2aと第2流路3aとが第3流路4dにより連通する(以下では上記状態をバルブ4cが開くと記載する)。また、作業者がレバー6を回動させる(本実施形態ではレバー6を第2配管3の軸方向から略90度回動させる)と、図6に示すように貫通孔7aが軸周りに回動してボール体7の外周面が第3配管4a及び第2配管3の開口を塞いで第3流路4dはボール体7によって遮断される(以下では上記状態をバルブ4cが閉まると記載する)。
上述のように構成した本実施形態における流体散布ユニット1による建物200の解体方法の一実施例について以下説明する。
作業者は解体すべき建物200の外周に足場100を設置した状態で流体散布ユニット1を配置する。本実施形態では平面視矩形状の建物において建物の四方から流体を散布するために本実施形態の流体散布ユニット1を4つ配置する。
この流体散布ユニット1の設置作業としては、建物200の四隅に配置され建物200に近接するフレームに第1配管2をクランプ等を用いて取り付ける。ここで、四隅に配置された第1配管2のうち、互いに隣り合うものが請求項にいう一対の第1配管2となる。また、本実施形態では流体散布ユニット1を4つ配置しているが、建物の形状・大きさ等に合わせて流体散布ユニット1を配置する個数、場所等は適宜変更される。
ここで、解体現場では足場100の方が建物200の高さよりも高くなるように配置するので、枠組101は建物200の高さよりも高くなる位置まで組み立てられている。この枠組101に設置される第1配管2には連結継手4が複数配置されており、各連結継手4は各枠組101の上部フレームに配置しているので、最上部に位置する枠組101の上部フレームに配置する連結継手4は建物200よりも高い位置に配置される。
作業者は建物200よりも高い位置に配置されて隣り合う連結継手4の接続部材4bに第2配管3の両端部を挿入して螺合することで、連結継手4を介して第1配管2に第2配管3を連結する。本実施形態では建物200の4隅に第1配管2を配置するとともに第1配管2の外周面に互いに平面視略直角となるように2つの連結継手4を配置しているので、所定距離を隔てて隣り合う第1配管2に第2配管3を全て連結すると、図1に示すように1つの第1配管2に2つの第2配管3が取り付けられることとなり、建物200を取り囲むように第2配管3が設置される。
第1配管2及び第2配管の設置が完了すると、地面に近接する第1配管2の始端部に図示しない流体供給装置を連結して第1流路2aに流体を供給する。なお、本実施形態ではこの流体は水とし、当初バルブ4cは全て閉じられているものとする。
以上の設置作業が完了すると、作業者は第2配管3を連結した連結継手4に設けられたバルブ4cをそれぞれ開く。すると、第1流路2a及び第2流路3aを連通する第3流路4dに流体が流れ、第2流路3aに水が供給される。
このとき、第2流路3aには両端部から水が供給されるので、第2流路3aを流れる水の流束が第1配管2から離間するにつれて低下することなく、流体噴出部3bから水が噴出されて解体時に発生する粉塵を落下させる。また、本実施形態においては建物200の周囲を取り囲むように第2配管3を設置したことにより建物200の解体に伴い発生する粉塵を確実に落下させるとともに、解体に伴い発生する騒音も防ぐことができる。加えて、建物200の周囲を取り囲むように第2配管3が設置されて水が散布されるので、建物の中で解体作業を行う作業者の熱中症を予防することができる。
所望の階の解体が終了すると、作業者はバルブ4cを閉めて第2流路3aへの水の供給を止める。その後、第2配管3を接続部材4bから取り外す。このとき、足場100は解体の進行状況に合わせて適宜撤去されていくが、上述したように足場100が建物200よりも高い位置に配置されるように枠組101を撤去する。本実施形態においては、上述したように、建物200の1階分の高さが枠組101を上下に2つ組み合わせた高さと同等となるように構成されているので、撤去した階に対応する上下に組み合わせた2つの枠組101のうち、下方の枠組101を残すように上方の枠組101のみを撤去する。これにより、解体作業が進んでも足場100は建物200よりも高い位置にあり、この足場100を構成する枠組101の上部フレームに配置する連結継手4も建物200よりも高い位置に配置する。
作業者は足場100を撤去した後、解体が進む建物200よりも高い位置にある連結継手4の接続部材4bに先ほど取り外した第2配管3の両端部を取り付ける。そして、この連結継手4に設けられたバルブ4cを開く。これによりこれから解体を行う階において第2配管3から水が散布されて粉塵を落下させることができる。
このように一つの階の解体が終了したら、作業者は第2配管3のみを下降させて、建物200よりも高い位置に配置する連結継手4に第2配管3を取り付けてバルブ4cの開閉することで、解体の進捗に合わせて解体作業時に発生する粉塵を落下させるための流体を散布する。
上述のように構成した本実施形態における流体散布ユニット1は以下のような格別の効果を奏する。
つまり、流体散布ユニット1が自動的に流体を散布するため、作業員を高所に配置する必要がなくなり、作業員の安全性を高めることができる。さらに夏場の解体現場は炎天下での作業となるため作業員が熱中症等になるおそれがあったが、本実施形態の流体散布ユニット1において高所から水を散布すれば作業員の熱中症対策とすることもできる。
また、バルブ4c及び接続部材4bを備えた連結継手4を第1配管2に鉛直方向に等間隔に設けているので、作業者はバルブ4cを閉めて第2配管3を接続部材4bから抜脱して第2配管3を連結継手4から外す。そして、足場100の撤去後に解体する建物200よりも高い位置にある連結継手4まで第2配管3を運んで、該連結継手4において接続部材4bに第2配管3を嵌着して、連結継手4を介して第2配管3を第1配管2に連結した後にバルブ4cを開ければ流体の散布を開始できる。つまり、第2配管3を付け替えるだけで解体作業の進捗に合わせて流体散布位置を下降することができる。そのため、作業者が持ち運ぶ重量を軽量化するとともに第2配管3のみを移動させるので、作業者の安全性を向上させることができる。
また、連結継手4にバルブ4cを設けたことにより、流体散布作業の開始及び停止のたびに作業者がわざわざ地上に往復する手間を省いて作業効率を向上させることができる。
第2配管3は、その両端部から流体が供給されることになるため、第2配管3の第2流路3aに供給される流束が低下することを防止して流体噴出部3bから噴出される流体を安定的に供給することができる。これにより、粉塵を確実に落下させて粉塵を解体現場に封じ込めて周辺環境に配慮した解体作業を行うことができる。また、第2配管3の水平方向の長さが解体する建物の一辺の長さとなるので、本実施形態のように建物の周囲を取り囲むように流体散布を行う場合、作業者は4本の第2配管を昇降するだけで済み、作業負担を減らして作業効率を向上することができる。
加えて、第2配管3によってライン状に流体を散布するため、部分的に流体を散布する場合と比べて、境界を区切って確実に粉塵を落下させることができる。
また、連結継手4にバルブ4cを設けたことによりバルブ4cの開閉によって流体量を調整することができ、状況に合わせて最適な流量の流体を散布することができる。
さらに、解体現場には多くの重機が行きかうため、解体現場にホースを這わせていると、重機が誤ってホースを轢いて破損させることがある。しかし、本実施形態の流体散布ユニット1は第1配管2に第1流路2aを設けて流体を供給するので、重機がホースを破損することを防止できる。
また、流体噴出部3bが霧状または直噴状に噴霧する水の形態を切り替えることができるので解体状況に応じて適宜最適な流体の散布を行うことができる。特に霧状に噴霧する場合には噴霧される水の下で作業する作業者の視界を遮ることを防止して、安全に作業を行うことができる。
本発明の流体散布ユニットの別の実施形態としては、第2配管の両端部が軸方向に回転可能に接続部材に接続されるように構成する。このように構成すれば、第2配管の軸方向に配管を回動させることにより、散布する方向を調整して散布される水によって作業者の視界が遮らないように構成することもできる。
本発明は上述の実施形態に限られたものではない。
上記実施形態において散布する流体は水としたが、水以外の流体を散布するものであってもよい。
さらに、第1配管は枠組と同程度の長さを有する複数の配管体を鉛直方向に組み合わせて構成しても良い。このように構成すれば、第1配管も解体作業の進捗に合わせて適宜短くなるように構成することができる。
加えて、バルブは上述の実施形態に記載したボールバルブに限られたものではなく、ゲートバルブやグローブバルブ等、状況に合わせて適宜最適なバルブを使用することができる。
また、第2配管の着脱方式は上述の実施形態に限られたものではなく、例えばカプラや、第2配管を差し込むと弾性力により接続部材と係合するもの等、様々な形式のものを使用することができる。
さらに、ノズルも上述の実施形態に限られたものではなく例えば直噴のみを行うノズルや霧状散布のみを行うノズル、シャワー状ノズル等、噴霧口の形状、口径等を適宜選択することができる。また、各ノズルが間欠的に噴霧を行ったり、ノズル自体が揺動したり回動するように構成してもよい。
加えて、本発明の流体散布ユニットの配置形式は上述の実施形態に限られたものではなく、建物の形状や大きさ等に合わせて適宜変更することができる。また、上記実施形態では複数の連結継手が、枠組の高さ間隔を空けて等間隔に配置されていたが、この間隔に限られたものではない。さらに、本実施形態において連結継手は第1配管の外周面の平面視略直角となる位置に2つ設けられていたが、1つであってもよいし、複数設けられていてもよい。複数設ける場合において互いにどのような角度で設置するかは個々の建物の形状に合わせて適宜変更される。
本発明は、その趣旨に反しない範囲で様々な変形が可能である。
1・・・流体散布ユニット
2・・・第1配管
2a・・・第1流路
3・・・第2配管
3a・・・第2流路
3b・・・流体噴出部
4・・・連結継手
4a・・・第3配管
4b・・・接続部材
4c・・・バルブ
4d・・・第3流路
100・・・足場

Claims (3)

  1. 建物に設けられた足場に取り付けられて、高所において流体を散布するための流体散布ユニットであって、
    前記足場に所定距離を隔てて取り付けられるとともに、内部に第1流路が形成されて鉛直方向に延伸する一対の第1配管と、
    内部に第2流路が形成されて水平方向に延伸するとともに、複数の流体噴出部が設けられる第2配管と、
    前記第1配管に鉛直方向に等間隔に設けられ、内部に前記第1流路と前記第2流路とを連通する第3流路が形成された複数の連結継手とを備え、
    前記連結継手は、内部に前記第3流路が形成されるとともに前記第2配管を着脱可能に連結する接続部材と、前記第3流路を開閉するバルブとを備え、
    前記第2配管は、その両端部が前記連結継手を介して一対の前記第1配管に接続されることを特徴とする流体散布ユニット。
  2. 前記第2配管は、軸方向に回転可能に両端部が前記接続部材に接続されることを特徴とする請求項1記載の流体散布ユニット。
  3. 前記流体噴出部は、前記流体を霧状に散布することを特徴とする請求項1又は2記載の流体散布ユニット。


JP2019097401A 2019-05-24 2019-05-24 流体散布ユニット Active JP7002013B2 (ja)

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