JP7000264B2 - 放射能濃度評価システムおよび放射能濃度評価方法 - Google Patents

放射能濃度評価システムおよび放射能濃度評価方法 Download PDF

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Description

本発明は、放射能濃度評価システムおよび放射能濃度評価方法に関する。
原子力発電施設等の廃止措置においては、施設の解体に伴い、放射化された廃棄物や放射能により汚染された廃棄物等の放射性廃棄物が発生する。これらの廃棄物については、放射能濃度のレベルに応じた処理・処分が義務付けられているため、その放射能濃度を測定する必要がある。放射能濃度の測定では、Co‐60やCs‐137等のガンマ線源から放射されるガンマ線が主な対象となる。放射性廃棄物には配管や弁等の金属や、建屋の解体に伴い発生するコンクリート等がある。従来、これらの廃棄物は、ドラム缶に収納され、さらにドラム缶にはモルタルや砂等が充填された上で、廃棄物の管理、処理、処分等が実行される。管理、処理、処分等にあたっては、ドラム缶に収納された廃棄物等の計測対象物の放射能濃度を測定し、定量化する必要がある。ドラム缶内の放射能濃度を測定する方法として、例えば特許文献1に示す方法が知られている。
特許文献1の要約書には、「放射線検出器の前面にコリメータを設置し、放射性廃棄体を回転昇降させながら放射性廃棄体から放出される放射線をエネルギースペクトルとして放射性廃棄体の高さ方向に複数の領域で測定し、領域毎のエネルギースペクトルから得られる散乱線強度と非散乱線強度比率に基づいて、領域における放射線の減衰量を評価する。」と記載されている。
また、近年、廃棄物の輸送や処理・処分を合理化するため、廃棄物の収納容器をドラム缶から角型の容器とすることが議論されている。特許文献2~4には、角型の容器を対象に、容器内の放射能を測定する装置が記載されている。
すなわち、特許文献2の要約書には、「放射能測定対象の放射線量を検出する放射線検出部2と、放射能測定対象の質量と高さと密度を取得する情報取得部8と、放射能測定対象の質量と高さと密度に応じた放射線検出限界と放射線検出時間との関係が予め記憶される記憶部9と、情報取得部8から質量と高さと密度を入力し、これに基づいて記憶部9に記憶された放射線検出限界と放射線検出時間との関係を読み出し、放射線検出部2における放射線検出時間を設定する放射能量算出部5と、を備える。」と記載されている。
また、特許文献3の要約書には、「測定対象物の測定部位の分割により区切られた小領域毎の放射能量の最大値を、測定対象物における放射性物質の汚染状況の事前調査により得られる単位メッシュ当たりの放射能量の最大値に基づいて求める。また、前記小領域毎の放射能量の最大値と、前記小領域毎の放射能換算係数とに基づいて小領域毎に放射線検出器の計数率を算出する。そして、前記計数率を前記小領域の放射能換算係数が大きい順番に加算して得られた和が、前記放射線検出器で前記測定対象物を実測して得られた計数率以上となったときの前記小領域の加算個数と前記小領域の最大値に基づいて前記測定対象物の放射能量とする。」と記載されている。
また、特許文献4の要約書には、「放射性廃棄体を収納容器に収納した状態で、収納容器の外部において内側から漏洩する放射線のエネルギスペクトルを測定することを模擬して、放射線エネルギスペクトルを解析する放射線エネルギスペクトル解析手順と、放射線エネルギスペクトル測定手順と、放射線エネルギスペクトル解析結果を参照し、放射線エネルギスペクトル測定結果と比較し、差異に基づき放射線エネルギスペクトル解析結果の探索を繰り返し、放射線エネルギスペクトル測定結果との差異が小さい放射線エネルギスペクトル解析結果を決定する放射線エネルギスペクトル探索手順と、決定した放射線エネルギスペクトル解析結果に基づき、放射能量あるいは放射能濃度を推定する放射能推定手順とを備えた。」と記載されている。
特開2000-56025号公報 特開2015-121505号公報 特開2015-145792号公報 特開2015-219046号公報
ところで、廃棄物容器としてドラム缶を使用した場合、ドラム缶の輸送や処分場への埋設の際に隙間が生じるため、空間を有効に活用できないという問題がある。そこで、輸送や処理・処分の合理化を目的として、ドラム缶に替えて角型(略直方体型)の容器を収納容器として利用することが好ましい。また、原子力プラント解体時に発生する解体廃棄物には、様々な形状・サイズのものが想定される。従って、容器がドラム缶であるか角型容器であるか否か関わらず、廃棄物を容器に収納した場合には、放射性廃棄物密度の分布や放射能濃度分布の偏りが容器内に生じる可能性がある。ここで、放射性廃棄物密度や放射能濃度分布の偏りの可能性を考慮せず、容器内の密度や濃度が一様であると仮定して放射能を評価した場合、評価誤差が非常に大きくなる可能性がある。
特許文献1に記載の技術によれば、ドラム缶を回転しながら放射能濃度分布等を測定する。従って、ドラム缶内における放射性廃棄物密度や放射能濃度分布に偏在がある場合であっても、ドラム缶を回転しながら測定することにより、平均化した値として測定することが可能である。一方、角型容器の場合には、ドラム缶のような回転対称性がないため、特許文献1に記載の方法を適用することが困難である。そのため、容器内の放射性廃棄物密度や放射能濃度分布に偏りがある場合にその影響を評価することが難しいという問題がある。
特許文献2に記載された技術は、主に角型容器を対象とした測定装置であるが、評価を行うにあたって使用する放射性廃棄物密度は、容器内一様の平均密度を使用している。さらに、同文献の技術は、容器内の放射能濃度においてもほぼ一様であると仮定した上で評価する。従って、同文献の技術は、上述した評価誤差が大きくなるという問題がある。
また、特許文献3に記載された技術は、区分された小領域からの影響に基づき放射能濃度を評価する。同文献の技術は、放射能濃度分布を考慮しているものの、小領域の放射能が最大値であると仮定して評価するため、放射能濃度等が過大評価される問題がある。
特許文献4に記載された装置は、放射能濃度分布を考慮した測定・評価方法であるため、評価精度は向上する(評価誤差は小さくなる)が、評価のために設定される小領域のサイズが粗い場合、小領域内の放射能濃度分布が考慮されないという問題がある。また、放射能濃度分布をより詳細に評価するために、小領域のサイズをさらに細分化した場合、評価における計算時間が増大してしまうという問題がある。
この発明は上述した事情に鑑みてなされたものであり、短い計算時間で高精度に放射能濃度分布を評価できる放射能濃度評価システムおよび放射能濃度評価方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため本発明の放射能濃度評価システムは、容器に収納された計測対象物の3次元モデルに基づいて第1のガンマ線スペクトルを計算する解析部と、前記容器に前記計測対象物を収納する前に、前記計測対象物における放射線分布の実測データである放射線実測データを取得するスクリーニング計測部と、前記容器に前記計測対象物を収納した後に前記容器の周囲に配置された複数のガンマ線検出器を用いて実測されるとともに前記第1のガンマ線スペクトルに対応する実測ガンマ線スペクトルと、前記放射線実測データと、に基づいて、前記容器内の放射能濃度分布を評価する容器内濃度分布評価部と、前記放射線実測データに基づいて、前記第1のガンマ線スペクトルを補正することによって第2のガンマ線スペクトルを算出するガンマ線スペクトル補正部と、を備え、前記容器内濃度分布評価部は、前記実測ガンマ線スペクトルと、前記放射線実測データと、前記第2のガンマ線スペクトルと、に基づいて、前記容器内の放射能濃度分布を評価することを特徴とする。
本発明によれば、短い計算時間で高精度に放射能濃度分布を評価できる。
使用が想定される容器および計測対象物の一例を示す斜視図である。 計測対象物を収納した容器の3次元モデルの模式図である。 計測対象物を収納した容器の他の3次元モデルの模式図である。 本発明の第1実施形態による放射能濃度評価システムのブロック図である。 評価部において、補正後計測モデルデータ等を算出する動作の動作説明図である。 第2実施形態による放射能濃度評価システムのブロック図である。 第3実施形態による放射能濃度評価システムのブロック図である。
[第1実施形態]
〈計測対象物およびモデルデータ〉
まず、第1実施形態および後述する他の実施形態に適用される計測対象物およびモデルデータについて説明する。
図1は、使用が想定される容器41および計測対象物24の一例を示す斜視図である。計測対象物24は、例えば放射性廃棄物である。実際の計測対象物は、様々な形状を有しているが、説明を単純化するため、図1では矩形板状のものを例として図示している。
容器41は、略直方体の箱状に形成されており、その内部には、複数の板状の計測対象物24が収納される。なお、図示の例では、容器41は、1m(メートル)×1m×1mの立方体の箱状になっている。
また、容器41の外側面には、複数のガンマ線検出器47が配置される。これらガンマ線検出器47は、各々の配置箇所におけるガンマ線を検出する。
図2は、容器41および計測対象物24(図1参照)の3次元モデルを表現したモデルデータ16(3次元モデル)の模式図である。
図2において、モデルデータ16は、容器41のモデルである容器モデル141と、計測対象物24のモデルである計測対象物モデル124と、を含んでいる。また、モデルデータ16に対して、ガンマ線検出器47のモデルであるガンマ線検出器モデル17を加えたものを計測モデルデータ36と呼ぶ。図中の破線で示す境界L1によって、計測対象物モデル124を仮想的に領域分割したものを「仮想分割領域61」と呼ぶ。図2では、一例として、計測対象物モデル124を3×3=9領域に分割した仮想分割領域61(グループ化仮想領域)を示している。
計測モデルデータ36によって放射能濃度分布を解析する場合には、1つの仮想分割領域61を体積線源とした放射線源モデルを想定する。そして、これら放射線源モデルに基づいて、ガンマ線検出器モデル17における計算ガンマ線スペクトル68が求められる。計算ガンマ線スペクトル68は、図示のように、横軸のエネルギと、縦軸の計数率とを関連付けた二次元グラフとして表現される。
図3は、容器41に収納された計測対象物24(図1参照)の他のモデルデータである細分化モデルデータ18(3次元モデル)の模式図である。細分化モデルデータ18は、容器モデル141と、細分化計測対象物モデル134と、を含んでいる。すなわち、細分化モデルデータ18においては、図2における計測対象物モデル124に代えて、細分化計測対象物モデル134が適用されている。また、細分化モデルデータ18に対して、ガンマ線検出器モデル17を加えたものを細分化計測モデルデータ38と呼ぶ。
細分化計測対象物モデル134においては、仮想分割領域61を縦横にさらに2分割する境界L2に沿って、各仮想分割領域61が各4個(合計で6×6=36個)の細分化仮想分割領域63(仮想領域)に分割されている。細分化モデルデータ18によって放射能濃度分布を解析する場合には、1つの細分化仮想分割領域63を体積線源とした放射線源モデルを想定する。そして、これら放射線源モデルに基づいて、ガンマ線検出器モデル17における細分化計算ガンマ線スペクトル65(第1のガンマ線スペクトル)が求められる。細分化計算ガンマ線スペクトル65は、上述した計算ガンマ線スペクトル68(図2参照)と同様に、横軸のエネルギと、縦軸の計数率とを関連付けた二次元グラフとして表現される。
ここで、モデルデータ16と細分化モデルデータ18とを併用する理由について説明しておく。
まず、図3において、各放射線源モデル(仮想分割領域61または細分化仮想分割領域63)における放射能濃度を設定し、これによって各ガンマ線検出器モデル17における計算ガンマ線スペクトルを求める場合を想定してみる。計算ガンマ線スペクトルを求めるための計算量は、各放射線源モデル(61または63)の数にほぼ比例する。従って、各放射線源モデルの数が大きくなったとしても、計算量は、さほど大きくはならない。このような場合は、図3に示すように、細分化仮想分割領域63を放射線源モデルとした細分化計測モデルデータ38を採用することが好ましい。これによって、正確な細分化計算ガンマ線スペクトル65が得られるためである。
次に、実際にガンマ線検出器47(図1参照)によって計測されたガンマ線スペクトル(以下、実測ガンマ線スペクトルという)に基づいて放射線源モデル(61または63)の放射能濃度を評価する(すなわち推定する)場合を想定してみる。この評価を行うにあたっては、例えばモンテカルロ法に基づく解析手法が適用される。すなわち、各放射線源モデルにおける放射能濃度をランダムに変化させながら、各ガンマ線検出器モデル17における計算ガンマ線スペクトルを計算し、複数回に渡って計算した計算ガンマ線スペクトルの中から実測ガンマ線スペクトルに近似するもの(例えば、所定の許容範囲内に収まる程度に近似するもの)を選択する。
各放射線源モデル(61または63)における放射能濃度を評価する手法は、モンテカルロ法以外の解析手法を採用することもできる。しかし、今日知られている様々な解析手法において、必要な計算量は、放射線源モデルの数が多くなるに従って、指数関数的に増加する。従って、かかる評価を行う場合は、原子力発電施設の解体作業時等に、リアルタイムで計算可能な程度にまで、放射線源モデルの数を抑制することが好ましい。例えば、図2に示すように、仮想分割領域61を放射線源モデルとした計測モデルデータ36を採用し、計算時間を抑制することが好ましい。
〈図4:第1実施形態の全体構成〉
図4は、本発明の第1実施形態による放射能濃度評価システム1のブロック図である。
図4において放射能濃度評価システム1は、解析部101(解析過程)と、スクリーニング計測部201(スクリーニング計測過程)と、計測対象物収納部301と、容器内濃度分布計測部401と、容器内濃度分布評価部501(容器内濃度分布評価過程)と、を備えている。
ここで、解析部101および容器内濃度分布評価部501は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)等、一般的なコンピュータとしてのハードウエアを備えており、HDDには、OS(Operating System)、アプリケーションプログラム、各種データ等が格納されている。OSおよびアプリケーションプログラムは、RAMに展開され、CPUによって実行される。図4において、解析部101および容器内濃度分布評価部501の内部は、アプリケーションプログラム等によって実現される機能を、ブロックとして示している。
(解析部101)
解析部101は、容器内放射能濃度を評価するにあたり、後述するスクリーニング計測部201や容器内濃度分布計測部401の動作に先立ち、各種解析を実行するものである。
解析部101は、プラント解体計画支援システム11(解体支援システム)と、モデルデータベース12と、解析条件入力部13と、ガンマ線スペクトル解析部14と、計算ガンマ線スペクトル記憶部15と、を備えている。
ここで、プラント解体計画支援システム11は、原子力発電施設、その他プラント等の廃止措置の実施計画策定を支援するものである。プラント解体計画支援システム11は、解体によって生じる廃棄物すなわち計測対象物24の寸法を算出する。モデルデータベース12は、プラント解体計画支援システム11によって作成されるデータを収納したデータベースである。すなわち、モデルデータベース12は、様々な形状の計測対象物24およびこれを収納した容器41(図1参照)に対応して、様々な細分化モデルデータ18(図3参照)を記憶する。モデルデータベース12に記憶されている細分化モデルデータ18(図3参照)は、各放射線源モデルである細分化仮想分割領域63が一様の放射能濃度を有しているものと仮定して作成されている。
解析条件入力部13は、細分化モデルデータ18をモデルデータベース12から読み出し、これにガンマ線検出器モデル17を付加することによって細分化計測モデルデータ38(図3参照)を生成する。換言すれば、解析条件入力部13は、細分化モデルデータ18に対してガンマ線検出器モデル17を付加することによって、解析条件を決定する。ガンマ線スペクトル解析部14は、解析条件入力部13によって決定された解析条件に基づいて、細分化計測モデルデータ38の解析を実行する。具体的には、各ガンマ線検出器モデル17における細分化計算ガンマ線スペクトル65を算出する。計算ガンマ線スペクトル記憶部15は、ガンマ線スペクトル解析部14の解析結果である細分化計算ガンマ線スペクトル65と、対応する細分化計測モデルデータ38と、を記憶する。
一般的に、原子力発電施設等の廃止措置において、放射性廃棄物の放射能濃度を確認するために実行される計測では、計測対象とするガンマ線核種は、通常、Co-60あるいはCs-137である。そのため、本システムの計算ガンマ線スペクトル解析においても、Co-60あるいはCs-137を対象とするが、計測可能であれば、他のガンマ線核種について計算ガンマ線スペクトルを解析してもよい。同様に、実測ガンマ線スペクトルについてもCo-60あるいはCs-137を対象とするが、計測可能であれば、他のガンマ線核種について実測ガンマ線スペクトルを計測してもよい。但し、解析部101で計算対象となる計算ガンマ線スペクトルと、後述する容器内濃度分布計測部401において計測対象とするガンマ線核種は同一にしておく。
なお、上述の例では、計測対象物の細分化モデルデータ18は、プラント解体計画支援システム11によって作成されるものであった。しかし、細分化モデルデータ18は、後述するスクリーニング計測部201や容器内濃度分布計測部に先立って作成されていれば、通常の3次元CADソフトウェアにて作成した3次元モデルデータであってもよい。上述した解析部101の動作は、スクリーニング計測部201、容器内濃度分布計測部401等の動作とは独立しているため、解体作業の前に事前に完了させることができる。このように、解体作業の前に、細分化計測モデルデータ38および細分化計算ガンマ線スペクトル65を求めておくと、解析部101の動作時間は、解体作業にかかる時間に対して、ほとんど影響がない。
但し、細分化計測モデルデータ38および細分化計算ガンマ線スペクトル65は、必ずしも事前に求める必要はない。すなわち、解体作業に伴って、計測対象物24が切り出された際に、計測対象物24を容器41に収納する前に、レーザ形状計測、ステレオカメラ等による3次元形状計測を行い、その結果に基づいて細分化モデルデータ18、細分化計測モデルデータ38および細分化計算ガンマ線スペクトル65を求めるようにしてもよい。このように、計測対象物24の現物の形状に基づいて細分化モデルデータ18等を構成すると、正確な細分化モデルデータ18を得ることができる。
(スクリーニング計測部201)
スクリーニング計測部201は、計測対象物24を容器41に収納する前に、計測対象物24の表面汚染等、放射線をスクリーニング計測するものである。
図4において、スクリーニング計測部201は、スクリーニング計測器21と、データ収集部22と、スクリーニング計測結果記憶部23と、ベルトコンベア25と、を備えている。
スクリーニング計測器21は、計測対象物24の放射線濃度分布を計測する。また、データ収集部22は、スクリーニング計測器21による計測データを収集する。また、スクリーニング計測結果記憶部23は、収集した計測データを、スクリーニング計測データ70(放射線実測データ)として記憶する。ここで、スクリーニング計測データ70は、細分化仮想分割領域63(図3参照)に対応するサイズを単位(空間解像度)として、計測対象物24の各部の放射線濃度を表すものである。換言すれば、図3において、細分化仮想分割領域63のサイズは、スクリーニング計測器21の分解能まで小さくすることが可能である。
ベルトコンベア25は、計測対象物24を搬送する。このように、計測対象物24をベルトコンベア25によって搬送すると、スクリーニング計測器21の位置を固定することができ、計測作業の効率を向上させることができる。ベルトコンベア25がスクリーニング計測器21の設置位置まで、計測対象物24を搬送すると、スクリーニング計測器21によってスクリーニング計測が実行される。スクリーニング計測器21は、スループットの観点から、広範囲を高い空間解像度で一括計測可能なものが好ましい。
本実施形態において、スクリーニング計測器21は、約10m~20mの範囲を一括計測可能な一対のPSF(Plastic Scintillating Fiber;プラスチックシンチレーションファイバ)を、計測対象物24の通過経路を挟むように配置したものである。これにより、スクリーニング計測器21は、計測対象物24の表面および裏面の放射線濃度を同時に計測できる。計測時間を短縮するためには、このように、2本のPSFを配置することが好ましい。但し、1本のPSFを用いて、計測対象物24の表面および裏面を順次計測するようにしてもよい。これにより、スクリーニング計測部201を安価に構成できる。
PSFを用いたスクリーニング計測器21は、一般的には、単位時間中に計測器に入射するガンマ線の数を表す計数率を計測する。スクリーニング計測器21は、事前に求めておいた換算係数を用いて、計測した計数率を放射能量に変換する。ここで、換算係数とは、計測対象物24の形状や線源分布状況に基づいて、放射能量と計数率との関係をシミュレーションや実験等により求めたものである。
但し、スクリーニング計測器21は、図4に示した構成に限定されるものではなく、例えば2次元のマトリックス状に配置された放射線検出器であってもよい。また、計測対象物24の放射線濃度分布は、必ずしも一括計測しなくてもよい。従って、スクリーニング計測器21は、サーベイメータや1次元のアレイ状の放射線検出器(図示せず)を計測対象物24に沿って走査するものであってもよい。また、スクリーニング計測器21として、作業員によって保持されるハンドヘルド型計測装置を適用してもよい。これにより、スクリーニング計測器21やスクリーニング計測部201を経済的に構築することができる。
(計測対象物収納部301)
計測対象物収納部301では、計測対象物24が容器41に収納される。ここで、収納される計測対象物24は、スクリーニング計測部201において、既に放射線濃度分布が計測された物である。
(容器内濃度分布計測部401)
計測対象物収納部301にて、計測対象物24が収納された容器41は、容器内濃度分布計測部401に供給される。上述したように、容器内濃度分布計測部401では、計測対象物24が収納された容器41の外側面には、複数のガンマ線検出器47が配置される。そして、その状態で、計測対象物24に由来したガンマ線がガンマ線検出器47によって計測される。
容器内濃度分布計測部401は、上述したガンマ線検出器47に加えて、ガンマ線スペクトル収集部48と、実測ガンマ線スペクトル記憶部49と、を備えている。ガンマ線スペクトル収集部48は、ガンマ線検出器47の計測データを収集し、各ガンマ線検出器47の実測ガンマ線スペクトル72を出力する。そして、実測ガンマ線スペクトル記憶部49は、実測ガンマ線スペクトル72を記憶する。これら実測ガンマ線スペクトル72は、上述した細分化計算ガンマ線スペクトル65(図3参照)と同様に、横軸のエネルギと、縦軸の計数率とを関連付けた二次元グラフとして表現されるものである。
なお、ガンマ線検出器47の設置位置は、容器41との相対的な位置関係が把握できれば、容器41の外側面に限定されない。
(容器内濃度分布評価部501)
容器内濃度分布評価部501は、解析部101と、スクリーニング計測部201と、容器内濃度分布計測部401との解析結果に基づいて、容器41内の放射能濃度分布および放射能濃度を評価する。容器内濃度分布評価部501は、計算ガンマ線スペクトル補正部51と、評価条件入力部52と、評価部53と、出力部54と、を備えている。
計算ガンマ線スペクトル補正部51には、解析部101から細分化計測モデルデータ38と、細分化計算ガンマ線スペクトル65と、が入力される。さらに、計算ガンマ線スペクトル補正部51には、スクリーニング計測部201からスクリーニング計測データ70が入力される。計算ガンマ線スペクトル補正部51は、スクリーニング計測データ70に基づいて、細分化計測モデルデータ38に対して補正処理を施し、その結果を補正後細分化計測モデルデータ138として出力する。
この補正処理の内容を以下説明する。まず、計算ガンマ線スペクトル補正部51に供給される細分化計測モデルデータ38および細分化計算ガンマ線スペクトル65は、各放射線源モデルである細分化仮想分割領域63(図3参照)が一様の放射能濃度を有しているものと仮定して計算されたものである。一方、スクリーニング計測データ70は、細分化仮想分割領域63(図3参照)に対応するサイズを単位として、計測対象物24の各部の実際の放射線濃度を表すものである。
計算ガンマ線スペクトル補正部51は、細分化計測モデルデータ38における各細分化仮想分割領域63に対して、スクリーニング計測データ70に応じた放射能濃度を付与し、その結果を補正後細分化計測モデルデータ138として出力する。さらに、計算ガンマ線スペクトル補正部51は、補正後細分化計測モデルデータ138に含まれる各ガンマ線検出器モデル17におけるガンマ線スペクトルを算出する。このようにして算出されたガンマ線スペクトルを、「補正後ガンマ線スペクトル66(第2のガンマ線スペクトル)」と呼ぶ。換言すれば、計算ガンマ線スペクトル補正部51は、スクリーニング計測データ70に基づいて細分化計算ガンマ線スペクトル65を補正することによって、補正後ガンマ線スペクトル66を算出する。
評価条件入力部52には、補正後細分化計測モデルデータ138と、補正後ガンマ線スペクトル66と、実測ガンマ線スペクトル72と、が入力される。評価条件入力部52は、これら入力されたデータに基づいて各種の評価条件を決定し、決定した評価条件と、補正後ガンマ線スペクトル66と、補正後細分化計測モデルデータ138と、を評価部53に供給する。評価部53は、入力された評価条件等に基づいて、容器41内の放射能濃度と、容器41および計測対象物24の放射能濃度分布と、を評価する。
上述したように、評価部53において評価を行うための計算量は、放射線源モデル(仮想分割領域61または細分化仮想分割領域63)の数が多くなるに従って、指数関数的に増加する。そして、評価条件入力部52を介して供給された補正後細分化計測モデルデータ138は、細分化仮想分割領域63(図3参照)を放射線源モデルとしているため、そのままでは計算量が過大になる。そこで、評価部53は、補正後細分化計測モデルデータ138を、仮想分割領域61を放射線源モデルとした補正後計測モデルデータ136に変換する。その際、仮想分割領域61の大きさは、計測対象物24および容器41の放射能濃度分布や放射能濃度を評価部53がリアルタイムで評価できる程度の大きさにすることが好ましい。
図5は、評価部53において、補正後計測モデルデータ等を算出する動作の動作説明図である。
図5において、細分化計算ガンマ線スペクトル65は、解析部101(図4参照)にて演算されるものである。上述したように、細分化計算ガンマ線スペクトル65は、各放射線源モデルである細分化仮想分割領域63(図3参照)が一様の放射能濃度を有しているものと仮定して計算されたものである。また、補正後ガンマ線スペクトル66は、上述した補正後細分化計測モデルデータ138(図4参照)に含まれるものである。補正後ガンマ線スペクトル66は、細分化仮想分割領域63に対して、計測対象物24における実際の濃度分布に対応した放射能濃度を割り当てた場合のガンマ線スペクトルである。
また、補正後合計計算ガンマ線スペクトル67(第3のガンマ線スペクトル)は、補正後計測モデルデータ136における放射線源モデルすなわち仮想分割領域61(図3参照)に対応するガンマ線スペクトルである。図3に示した例では、1個の仮想分割領域61が4個の細分化仮想分割領域63に分割されている。そこで、これら4個の細分化仮想分割領域63の放射能濃度の平均値を、補正後計測モデルデータ136における仮想分割領域61の放射能濃度として設定するとよい。また、これら4個の細分化仮想分割領域63に対応する補正後ガンマ線スペクトル66の平均値のグラフを求め、その結果を補正後合計計算ガンマ線スペクトル67として採用するとよい。
図4に戻り、評価部53は、補正後計測モデルデータ136を初期値として、仮想分割領域61に割り当てる放射能濃度を変化させつつ、実測ガンマ線スペクトル72を評価する。すなわち、実測ガンマ線スペクトル72を実現するような仮想分割領域61の放射能濃度分布を算出し、容器41内の放射能濃度を求める。上述したように、評価部53においては、例えばモンテカルロ法に基づく解析手法が適用される。すなわち、各放射線源モデルにおける放射能濃度をランダムに変化させながらガンマ線スペクトルを計算し、複数回に渡って計算した計算ガンマ線スペクトルの中から実測ガンマ線スペクトルに近似するもの(例えば、所定の許容範囲内に収まる程度に近似しているもの)を選択する。
但し、モンテカルロ法等においても、各放射線源モデル(すなわち仮想分割領域61)の初期値として確度の高い値を与えておくと、評価が収束するまでの時間を短くすることができる。本実施形態においては、計測対象物24の放射能濃度の実測値であるスクリーニング計測データ70に基づいて、補正後計測モデルデータ136の初期値が決定されるため、補正後計測モデルデータ136は、その初期値の段階で、相当に確度の高いものになっている。従って、評価部53は、容器41および計測対象物24の放射能濃度分布および放射能濃度の評価を、速やかに収束させ、高い作業効率を実現できる。
評価部53が評価した、放射能濃度の評価結果を、「放射能濃度評価値」と呼ぶ。また、評価部53が評価した放射能濃度分布の評価結果を、「放射能濃度分布評価結果」と呼ぶ。出力部54は、評価部53から供給された放射能濃度評価値と、放射能濃度分布評価結果と、を、数字、グラフ、図形等の形態でディスプレイ等に表示する。
〈第1実施形態の効果〉
以上のように本実施形態の放射能濃度評価システム(1)は、容器(41)に収納された計測対象物(24)の3次元モデル(18)に基づいて第1のガンマ線スペクトル(65)を計算する解析部(101)と、容器(41)に計測対象物(24)を収納する前に、計測対象物(24)における放射線分布の実測データである放射線実測データ(70)を取得するスクリーニング計測部(201)と、容器(41)に計測対象物(24)を収納した後に容器(41)の周囲に配置された複数のガンマ線検出器(47)を用いて実測されるとともに第1のガンマ線スペクトル(65)に対応する実測ガンマ線スペクトル(72)と、放射線実測データ(70)と、に基づいて、容器(41)内の放射能濃度分布を評価する容器内濃度分布評価部(501)と、を備えている。
これにより、容器内濃度分布評価部(501)は、実測された実測ガンマ線スペクトル(72)に基づいて容器(41)内の放射能濃度分布を評価できるため、短い計算時間で高精度に放射能濃度分布を評価できる。
また、本実施形態によれば、放射線実測データ(70)に基づいて、第1のガンマ線スペクトル(65)を補正することによって第2のガンマ線スペクトル(66)を算出するガンマ線スペクトル補正部(51)を備え、容器内濃度分布評価部(501)は、実測ガンマ線スペクトル(72)と、放射線実測データ(70)と、第2のガンマ線スペクトル(66)と、に基づいて、容器(41)内の放射能濃度分布を評価する。
これにより、容器内濃度分布評価部(501)は、放射線実測データ(70)に基づいて算出された第2のガンマ線スペクトル(66)を用いて容器(41)内の放射能濃度分布を評価するため、一層短い計算時間で、高精度に放射能濃度分布を評価できる。
また、スクリーニング計測部(201)が、作業員によって保持されるハンドヘルド型計測装置を備えている構成によれば、スクリーニング計測部(201)を経済的に構築することができる。
また、スクリーニング計測部(201)として、計測対象物(24)から放射される放射線の分布を、所定の空間解像度で計測する態様によれば、放射線の分布を正確に計測できる。
また、計測対象物(24)の3次元モデル(18)として、計測対象物(24)を容器(41)に収納する前に、計測対象物(24)の形状計測を行って得られたモデルを適用する態様によれば、計測対象物(24)の正確な形状を反映させた3次元モデル(18)を適用することができる。
また、計測対象物(24)の3次元モデル(18)として、機器の解体計画を支援する解体支援システムによって出力されたものを適用する態様によれば、計測対象物(24)の現物が無い状態であっても3次元モデル(18)を構築することができ、効率的に解析を行うことができる。
また、第1のガンマ線スペクトル(65)および実測ガンマ線スペクトル(72)において、対象とするガンマ線核種はCo-60またはCs-137である。これにより、主要なガンマ線核種に対応して放射能濃度を評価できる。
また、解析部(101)は、3次元モデル(18)における計測対象物(24)のモデル(134)を複数の仮想領域(63)に分割し、複数の仮想領域(63)を個別に放射線源として、第1のガンマ線スペクトル(65)を計算するものであり、スクリーニング計測部(201)は、計測対象物(24)において各々の仮想領域(63)に対応する部分の放射線量の計測結果を放射線実測データ(70)として出力するものであり、容器内濃度分布評価部(501)は、放射線実測データ(70)に基づいて第1のガンマ線スペクトル(65)を補正し第2のガンマ線スペクトル(66)を生成する。
これにより、放射線実測データ(70)に基づいて、確度の高い第2のガンマ線スペクトル(66)を生成することができる。
また、容器内濃度分布評価部(501)は、仮想領域(63)に対応するガンマ線の計数値または単位時間当たりの計数率の比率に基づいて、第2のガンマ線スペクトル(66)に平均演算を施すことにより、仮想領域(63)をグループ化したグループ化仮想領域(61)に対応する第3のガンマ線スペクトル(67)を求める。
このように、仮想領域(63)をグループ化したグループ化仮想領域(61)を適用することにより、容器内濃度分布評価部(501)における計算時間を短くすることができる。
また、上述した放射能濃度評価システム(1)の内容は、一連の過程を有する「放射能濃度評価方法」であると考えることもできる。すなわち、本実施形態による放射能濃度評価方法は、容器(41)に収納された計測対象物(24)の3次元モデル(18)に基づいて第1のガンマ線スペクトル(65)を計算する解析過程(101)と、容器(41)に計測対象物(24)を収納する前に、計測対象物(24)における放射線分布の実測データである放射線実測データ(70)を取得するスクリーニング計測過程(201)と、容器(41)に計測対象物(24)を収納した後に容器(41)の周囲に配置された複数のガンマ線検出器(47)を用いて、実測ガンマ線スペクトル(72)を実測する過程と、実測ガンマ線スペクトル(72)と、放射線実測データ(70)と、に基づいて容器(41)内の放射能濃度分布を評価する容器内濃度分布評価過程(501)と、を有するものである。
[第2実施形態]
〈第2実施形態の構成〉
図6は、本発明の第2実施形態による放射能濃度評価システム2のブロック図である。なお、以下の説明において、第1実施形態の各部に対応する部分には同一の符号を付し、その説明を省略する場合がある。
図6において放射能濃度評価システム2は、第1実施形態における放射能濃度評価システム1(図4参照)と同様に、解析部101と、スクリーニング計測部201と、計測対象物収納部301と、容器内濃度分布計測部401と、容器内濃度分布評価部501と、を備えている。
そして、本実施形態による放射能濃度評価システム2は、さらに詰替え処理判断部81(処理判断部)を備えている。
詰替え処理判断部81は、評価部53から供給された、放射能濃度評価値が、所定の放射能濃度基準値以下であるか否かを判定する。さらに、詰替え処理判断部81は、判定結果が否定である(放射能濃度評価値が放射能濃度基準値を超える)場合には、容器41内に収納された計測対象物24の詰替えを指示する情報(詰替え指示情報という)を出力する。ここで、放射能濃度基準値は、容器41に対して予め指定されている放射能濃度レベルに基づいて決定されている。
詰替え処理判断部81が詰替え指示情報を出力すると、この詰替え指示情報は、プラント解体計画支援システム11に通知される。これに応じて、プラント解体計画支援システム11は、容器41および計測対象物24の対応関係を変更して、変更後の対応関係に基づいて、容器41に収納された計測対象物24の再評価を実行する。この再評価が実行された後、解析部101は、モデルデータベース12以降の処理を再実行する。さらに、詰替え処理判断部81が出力する詰替え指示情報は、計測対象物収納部301にも供給される。これにより、計測対象物収納部301において、実際の詰替え作業が実行される。
上述したように、詰替え処理判断部81が詰替え指示情報を出力する場合とは、放射能濃度評価値が、放射能濃度基準値を超えた場合である。かかる場合、プラント解体計画支援システム11は、スクリーニング計測部201から出力されたスクリーニング計測データ70に基づいて、放射能レベルの高い計測対象物24を特定する。そして、プラント解体計画支援システム11は、特定した計測対象物24を、より放射能レベルの低い計測対象物24に入れ替えるように、容器41および計測対象物24の対応関係を変更する。
〈第2実施形態の効果〉
以上のように、本実施形態の放射能濃度評価システム(2)は、第1実施形態の放射能濃度評価システム(1)と同様の構成を有することにより、容器(41)に収納された計測対象物(24)に放射能濃度分布が存在する場合であっても、評価における計算時間を増大させることなく、高精度に放射能濃度分布および放射能濃度を評価することができる。
さらに、本実施形態によれば、放射能濃度評価値が所定の放射能濃度基準値以下であるか否かを判定し、判定結果が否定である場合に、計測対象物(24)の詰替えを指示する情報を出力する処理判断部(81)を備える。これにより、放射能濃度評価値が放射能濃度基準値を超える場合であっても、作業員は、処理判断部(81)等の判定結果に基づいて、情報をフィードバックすることができ、計測対象物(24)の詰替えを行うことができ、放射能濃度基準値以下の放射能濃度で、計測対象物(24)を容器(41)に収納することができる。
[第3実施形態]
図7は、本発明の第3実施形態による放射能濃度評価システム3のブロック図である。なお、以下の説明において、上述した他の実施形態の各部に対応する部分には同一の符号を付し、その説明を省略する場合がある。
図7において放射能濃度評価システム3は、解析部101と、スクリーニング計測部221と、計測対象物収納部301と、容器内濃度分布計測部401と、容器内濃度分布評価部501と、を備えている。すなわち、放射能濃度評価システム3は、第1実施形態における放射能濃度評価システム1(図4参照)におけるスクリーニング計測部201に代えて、スクリーニング計測部221を備えている。
本実施形態のスクリーニング計測部221において、計測対象は、計測対象物24として切り出される前の解体前構造物26である。そして、図示の例では、解体前構造物26は鉛直方向に設置されている壁状の構造物である。また、スクリーニング計測器21は第1実施形態のもの(図4参照)と同様であるが、本実施形態において、スクリーニング計測器21は、昇降装置27に装着されている。昇降装置27は、解体前構造物26の表面に沿ってスクリーニング計測器21を昇降させる。これにより、データ収集部22は、スクリーニング計測器21による計測結果と、スクリーニング計測器21の昇降位置と、に基づいて、切り出された後の計測対象物24(図1参照)に対応するスクリーニング計測データ70を出力する。
図7に示した例において、解体前構造物26は、鉛直方向に設置されているが、解体前構造物26は水平方向に設置されている物であってもよい。この場合、スクリーニング計測器21を水平方向に移動させながら、スクリーニング計測データ70を取得することができる。図示のように、スクリーニング計測器21としてPSFを適用した場合には、PSFの形状がフレキシビリティに富むため、解体前構造物26の形状が複雑であったとしても正確なスクリーニング計測データ70を得ることができる。なお、解体前構造物26は、全く解体されていない状態の構造物であっても、途中まで解体された構造物であってもよい。すなわち、少なくとも容器41の容積よりも大きい体積を有する構造物、または、容器41の間口よりも幅の広い構造物であれば、解体前構造物26として適用できる。
〈第3実施形態の効果〉
以上のように本実施形態によれば、計測対象物(24)は、容器(41)の容積よりも大きい体積を有し、または、容器(41)の間口よりも広い幅を有する解体前構造物(26)を分断した物であり、スクリーニング計測部(201)には、解体前構造物(26)の放射線実測データ(70)を取得する計測装置を適用した。
このように、解体前構造物(26)をスクリーニング計測することで、解体前構造物(26)を解体してゆく過程で計測対象物(24)が生じた際に、計測対象物(24)を直ちに容器(41)に収納することが可能になり、スループットをさらに向上させることができる。
[変形例]
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。上述した実施形態は本発明を理解しやすく説明するために例示したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について削除し、もしくは他の構成の追加・置換をすることが可能である。また、図中に示した制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上で必要な全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。上記実施形態に対して可能な変形は、例えば以下のようなものである。
(1)上記各実施形態における解析部101および容器内濃度分布評価部501のハードウエアは一般的なコンピュータによって実現できるため、これらの機能を実現するプログラム等を記憶媒体に格納し、または伝送路を介して頒布してもよい。
(2)また、解析部101および容器内濃度分布評価部501において実行される処理は、上記各実施形態ではプログラムを用いたソフトウエア的な処理として説明したが、その一部または全部をASIC(Application Specific Integrated Circuit;特定用途向けIC)、あるいはFPGA(Field-programmable Gate Array)等を用いたハードウエア的な処理に置き換えてもよい。
1,2,3 放射能濃度評価システム
11 プラント解体計画支援システム(解体支援システム)
16 モデルデータ(3次元モデル)
18 細分化モデルデータ(3次元モデル)
24 計測対象物
26 解体前構造物
41 容器
47 ガンマ線検出器
51 計算ガンマ線スペクトル補正部(ガンマ線スペクトル補正部)
52 評価条件入力部
53 評価部
54 出力部
61 仮想分割領域(グループ化仮想領域)
63 細分化仮想分割領域(仮想領域)
65 細分化計算ガンマ線スペクトル(第1のガンマ線スペクトル)
66 補正後ガンマ線スペクトル(第2のガンマ線スペクトル)
67 補正後合計計算ガンマ線スペクトル(第3のガンマ線スペクトル)
68 計算ガンマ線スペクトル
70 スクリーニング計測データ(放射線実測データ)
72 実測ガンマ線スペクトル
81 放射能濃度評価結果比較・処理判断装置(処理判断部)
101 解析部(解析過程)
134 細分化計測対象物モデル(モデル)
201,221 スクリーニング計測部(スクリーニング計測過程)
501 容器内濃度分布評価部(容器内濃度分布評価過程)

Claims (11)

  1. 容器に収納された計測対象物の3次元モデルに基づいて第1のガンマ線スペクトルを計算する解析部と、
    前記容器に前記計測対象物を収納する前に、前記計測対象物における放射線分布の実測データである放射線実測データを取得するスクリーニング計測部と、
    前記容器に前記計測対象物を収納した後に前記容器の周囲に配置された複数のガンマ線検出器を用いて実測されるとともに前記第1のガンマ線スペクトルに対応する実測ガンマ線スペクトルと、前記放射線実測データと、に基づいて、前記容器内の放射能濃度分布を評価する容器内濃度分布評価部と
    前記放射線実測データに基づいて、前記第1のガンマ線スペクトルを補正することによって第2のガンマ線スペクトルを算出するガンマ線スペクトル補正部と、を備え、
    前記容器内濃度分布評価部は、前記実測ガンマ線スペクトルと、前記放射線実測データと、前記第2のガンマ線スペクトルと、に基づいて、前記容器内の放射能濃度分布を評価する
    ことを特徴とする放射能濃度評価システム。
  2. 前記スクリーニング計測部は、作業員によって保持されるハンドヘルド型計測装置を備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の放射能濃度評価システム。
  3. 前記スクリーニング計測部は、前記計測対象物から放射される放射線の分布を、所定の空間解像度で計測するものである
    ことを特徴とする請求項1に記載の放射能濃度評価システム。
  4. 前記計測対象物の前記3次元モデルは、前記計測対象物を前記容器に収納する前に、前記計測対象物の形状計測を行って得られたモデルである
    ことを特徴とする請求項1ないしの何れか一項に記載の放射能濃度評価システム。
  5. 前記計測対象物の前記3次元モデルは、機器の解体計画を支援する解体支援システムによって出力されたものである
    ことを特徴とする請求項1ないしの何れか一項に記載の放射能濃度評価システム。
  6. 容器に収納された計測対象物の3次元モデルに基づいて第1のガンマ線スペクトルを計算する解析部と、
    前記容器に前記計測対象物を収納する前に、前記計測対象物における放射線分布の実測データである放射線実測データを取得するスクリーニング計測部と、
    前記容器に前記計測対象物を収納した後に前記容器の周囲に配置された複数のガンマ線検出器を用いて実測されるとともに前記第1のガンマ線スペクトルに対応する実測ガンマ線スペクトルと、前記放射線実測データと、に基づいて、前記容器内の放射能濃度分布を評価する容器内濃度分布評価部と、
    前記容器内の放射能濃度を評価し、その結果である放射能濃度評価値を出力する評価部と、
    前記放射能濃度評価値が所定の放射能濃度基準値以下であるか否かを判定し、判定結果が否定である場合に、前記計測対象物の詰替えを指示する情報を出力する処理判断部と、を備える
    ことを特徴とする放射能濃度評価システム。
  7. 容器に収納された計測対象物の3次元モデルに基づいて第1のガンマ線スペクトルを計算する解析部と、
    前記容器に前記計測対象物を収納する前に、前記計測対象物における放射線分布の実測データである放射線実測データを取得するスクリーニング計測部と、
    前記容器に前記計測対象物を収納した後に前記容器の周囲に配置された複数のガンマ線検出器を用いて実測されるとともに前記第1のガンマ線スペクトルに対応する実測ガンマ線スペクトルと、前記放射線実測データと、に基づいて、前記容器内の放射能濃度分布を評価する容器内濃度分布評価部と、を備え、
    前記計測対象物は、前記容器の容積よりも大きい体積を有し、または、前記容器の間口よりも広い幅を有する解体前構造物を分断した物であり、
    前記スクリーニング計測部は、前記解体前構造物の前記放射線実測データを取得する計測装置である
    ことを特徴とする放射能濃度評価システム。
  8. 前記第1のガンマ線スペクトルおよび前記実測ガンマ線スペクトルにおいて、対象とするガンマ線核種はCo-60またはCs-137である
    ことを特徴とする請求項1ないしの何れか一項に記載の放射能濃度評価システム。
  9. 前記解析部は、前記3次元モデルにおける前記計測対象物のモデルを複数の仮想領域に分割し、複数の前記仮想領域を個別に放射線源として、前記第1のガンマ線スペクトルを計算するものであり、
    前記スクリーニング計測部は、前記計測対象物において各々の前記仮想領域に対応する部分の放射線量の計測結果を前記放射線実測データとして出力するものであり、
    前記容器内濃度分布評価部は、前記放射線実測データに基づいて前記第1のガンマ線スペクトルを補正し前記第2のガンマ線スペクトルを生成する
    ことを特徴とする請求項に記載の放射能濃度評価システム。
  10. 前記容器内濃度分布評価部は、前記仮想領域に対応するガンマ線の計数値または単位時間当たりの計数率の比率に基づいて、前記第2のガンマ線スペクトルに平均演算を施すことにより、前記仮想領域をグループ化したグループ化仮想領域に対応する第3のガンマ線スペクトルを求める
    ことを特徴とする請求項に記載の放射能濃度評価システム。
  11. 容器に収納された計測対象物の3次元モデルに基づいて第1のガンマ線スペクトルを計算する解析過程と、
    前記容器に前記計測対象物を収納する前に、前記計測対象物における放射線分布の実測データである放射線実測データを取得するスクリーニング計測過程と、
    前記容器に前記計測対象物を収納した後に前記容器の周囲に配置された複数のガンマ線検出器を用いて、実測ガンマ線スペクトルを実測する過程と、
    前記実測ガンマ線スペクトルと、前記放射線実測データと、に基づいて前記容器内の放射能濃度分布を評価する容器内濃度分布評価過程と、
    前記放射線実測データに基づいて、前記第1のガンマ線スペクトルを補正することによって第2のガンマ線スペクトルを算出する過程と、を実行し、
    前記容器内濃度分布評価過程は、前記実測ガンマ線スペクトルと、前記放射線実測データと、前記第2のガンマ線スペクトルと、に基づいて、前記容器内の放射能濃度分布を評価する
    ことを特徴とする放射能濃度評価方法。
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