JP7000107B2 - コンクリートの均し作業可能時期の予測方法、予測装置およびコンクリートの施工方法 - Google Patents

コンクリートの均し作業可能時期の予測方法、予測装置およびコンクリートの施工方法 Download PDF

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Description

本発明は、例えばコンクリートスラブなどのコンクリートの均し作業可能時期の予測方法、予測装置およびコンクリートの施工方法に関するものである。
従来、コンクリートスラブを施工する際には、プラントからミキサーで運ばれたフレッシュコンクリートを型枠上に打設した後、全体を決められた高さになるように均していく作業が行われている(例えば、特許文献1を参照)。コンクリートは時間の経過とともに硬化が進み、作業者が上に乗ることができる硬さになってから、ブリーディング水や端部の処理などを行い、手押しトロウェルや鏝などで表面を繰返し押えていく。
この繰返しの押え作業は、コンクリート表面の平滑化、緻密化に必要な作業であり、スラブの良し悪しに大きな影響を与える。ところが、この押えタイミングは、作業者がコンクリート表面を指で触った硬さ、見た目の色、ブリーディング水の発生具合などで判断している。したがって、スラブの平滑性などの仕上がりの良さ、表面の緻密さなどの品質は、特に施工が難しい環境条件では作業者の経験に左右されやすい。例えば、気温が高い時期ではコンクリートの硬化が早く、押えタイミングが遅すぎることで、平滑性が悪くなるケースがある。一方、気温が低い時期では、押えタイミングが早すぎたり、作業終了のタイミングが早すぎたりして、表面の剥がれ等の不具合が発生することがある。
コンクリートの硬化具合を把握する方法としては、JISの貫入抵抗試験(JIS A 1147:2007)がある。これは、コンクリートから粗骨材を除去したモルタルを試験体とし、規定の貫入針を垂直に刺した際の貫入抵抗値を求める方法である。この方法によれば、図1の測定例に示すように、測定結果をプロットしてコンクリートの始発時間(貫入抵抗値が例えば3.4N/mmになるまでの時間)、終結時間(貫入抵抗値が例えば28.0N/mmになるまでの時間)と、これらプロットの近似曲線から傾きAと切片Bおよび近似式を求めることができる。作業者は、経験的に貫入抵抗値0.5(N/mm)あたりの、網下駄を履いて少し足が沈む程度の硬さになってからコンクリートの上に乗ってブリーディング水の除去などの作業の前準備を始め、始発時間から押え作業を開始し、終結時間で作業を終えている。
ところが、この貫入抵抗値は硬化が進むコンクリートをその都度、リアルタイムに測定して得られるものであるため、この方法で予め押えタイミング(押え作業を開始できる時間)を予測することはできない。また、試験作業も手間が掛かり、現場での施工管理に使用するケースはほとんどなく、貫入抵抗試験はデータの取得が主目的となっている。
また、コンクリートの硬化具合を定量的に測定し、作業タイミングの目安とする従来の方法としては、例えば、特許文献2に記載の方法が知られている。この方法は、型枠内に打設したコンクリートの表面と内部の温度差によって脱型のタイミングを得るものであるが、打設から脱型までの時間が数日間と長く、数時間で終わるスラブ施工には不向きである。また、表面が解放しているスラブは、気温や直射日光の影響が大きい。こうしたことから、スラブ施工に、表面と内部の温度差を用いた上記の方法を適用することは難しい。
特開2015-203204号公報 特開2017-106243号公報
このため、スラブなどの表面が解放されたコンクリートの施工において、コンクリート表面の均し作業(押え作業)を始める前に、均し作業を適正に行うことが可能な時期(均し作業可能時期)を容易に把握することのできる技術が求められていた。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、コンクリート表面の均し作業を始める前に、均し作業可能時期を容易に把握することのできるコンクリートの均し作業可能時期の予測方法、予測装置およびコンクリートの施工方法を提供することを目的とする。
上記した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るコンクリートの均し作業可能時期の予測方法は、施工中のコンクリートの表面に対する均し作業を実施する前に、均し作業を行うのに好適な均し作業可能時期を予測するための方法であって、施工中のコンクリートの導電率を測定し、導電率低下時刻を求めるステップと、求めた導電率低下時刻を、予め把握されたフレッシュコンクリートを作製する際の注水時刻からコンクリートの導電率低下時刻までの時間と、所定の貫入抵抗試験により得られる貫入抵抗値と経過時間の関係を表す近似式の傾き情報の関係に当てはめることで、求めた導電率低下時刻に対応する傾き情報を求めるステップと、求めた傾き情報に対応する貫入抵抗値と経過時間の関係を推定するステップと、推定した貫入抵抗値と経過時間の関係と、求めた導電率低下時刻から、コンクリートの均し作業可能時期を予測するステップとを備えることを特徴とする。
また、本発明に係るコンクリートの均し作業可能時期の予測装置は、施工中のコンクリートの表面に対する均し作業を実施する前に、均し作業を行うのに好適な均し作業可能時期を予測するための装置であって、施工中のコンクリートの導電率を測定し、導電率低下時刻を求める手段と、求めた導電率低下時刻を、予め把握されたフレッシュコンクリートを作製する際の注水時刻からコンクリートの導電率低下時刻までの時間と、所定の貫入抵抗試験により得られる貫入抵抗値と経過時間の関係を表す近似式の傾き情報の関係に当てはめることで、求めた導電率低下時刻に対応する傾き情報を求める手段と、求めた傾き情報に対応する貫入抵抗値と経過時間の関係を推定する手段と、推定した貫入抵抗値と経過時間の関係と、求めた導電率低下時刻から、コンクリートの均し作業可能時期を予測する手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係るコンクリートの施工方法は、上述したコンクリートの均し作業可能時期の予測方法を用いて均し作業可能時期を予測するステップと、コンクリートを打設するステップと、予測した均し作業可能時期に基づいて、コンクリートの表面に対する均し作業を実施するステップとを備えることを特徴とする。
本発明に係るコンクリートの均し作業可能時期の予測方法によれば、施工中のコンクリートの表面に対する均し作業を実施する前に、均し作業を行うのに好適な均し作業可能時期を予測するための方法であって、施工中のコンクリートの導電率を測定し、導電率低下時刻を求めるステップと、求めた導電率低下時刻を、予め把握されたフレッシュコンクリートを作製する際の注水時刻からコンクリートの導電率低下時刻までの時間と、所定の貫入抵抗試験により得られる貫入抵抗値と経過時間の関係を表す近似式の傾き情報の関係に当てはめることで、求めた導電率低下時刻に対応する傾き情報を求めるステップと、求めた傾き情報に対応する貫入抵抗値と経過時間の関係を推定するステップと、推定した貫入抵抗値と経過時間の関係と、求めた導電率低下時刻から、コンクリートの均し作業可能時期を予測するステップとを備えるので、コンクリート表面の均し作業を始める前に、均し作業可能時期を容易に把握することができるという効果を奏する。
また、本発明に係るコンクリートの均し作業可能時期の予測装置によれば、施工中のコンクリートの表面に対する均し作業を実施する前に、均し作業を行うのに好適な均し作業可能時期を予測するための装置であって、施工中のコンクリートの導電率を測定し、導電率低下時刻を求める手段と、求めた導電率低下時刻を、予め把握されたフレッシュコンクリートを作製する際の注水時刻からコンクリートの導電率低下時刻までの時間と、所定の貫入抵抗試験により得られる貫入抵抗値と経過時間の関係を表す近似式の傾き情報の関係に当てはめることで、求めた導電率低下時刻に対応する傾き情報を求める手段と、求めた傾き情報に対応する貫入抵抗値と経過時間の関係を推定する手段と、推定した貫入抵抗値と経過時間の関係と、求めた導電率低下時刻から、コンクリートの均し作業可能時期を予測する手段とを備えるので、コンクリート表面の均し作業を始める前に、均し作業可能時期を容易に把握することができるという効果を奏する。
また、本発明に係るコンクリートの施工方法によれば、上述したコンクリートの均し作業可能時期の予測方法を用いて均し作業可能時期を予測するステップと、コンクリートを打設するステップと、予測した均し作業可能時期に基づいて、コンクリートの表面に対する均し作業を実施するステップとを備えるので、予測した均し作業可能時期に基づいて均し作業を適正に行うことが可能となり、安定した品質のコンクリートを施工することができるという効果を奏する。
図1は、JISによる貫入抵抗試験の測定例を示す図である。 図2は、導電率の時間変化の一例を示す図である。 図3は、注水時刻から導電率低下時刻までの時間tと傾きAの関係を示す図である。 図4は、傾きAが60である場合の貫入抵抗値と経過時間の関係を示す図である。 図5は、本発明に係るコンクリートの均し作業可能時期の予測方法の実施の形態を示すフローチャート図である。 図6は、本発明に係るコンクリートの均し作業可能時期の予測装置の実施の形態を示す入出力画面図である。 図7は、貫入抵抗値における経過時間と各作業時刻の算出例を示す図である。
以下に、本発明に係るコンクリートの均し作業可能時期の予測方法、予測装置およびコンクリートの施工方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
[コンクリートの均し作業可能時期の予測方法]
まず、本発明に係るコンクリートの均し作業可能時期の予測方法の実施の形態について説明する。
(基本原理)
まず、本発明の基本原理について説明する。
一般に、凝結過程にあるコンクリートについて、例えばJIS A 1147に記載の貫入抵抗試験を行い、経過時間ごとに貫入抵抗値をプロットすると、図1に示すような散布図が得られる。これらのプロットから、貫入抵抗値Pと経過時間tの関係は、t=A×Ln(P)+Bという対数近似式で表すことができる。ここで、Aは傾き(傾き情報)、Bは切片である。
一方、コンクリートに導電率計の電極を設置し、導電率を測定すると、図2に示すように導電率は徐々に上昇していくが、ある時刻から低下を開始する(図の例では12:50頃)。この導電率が低下を開始する時刻を導電率低下時刻というものとする。この導電率低下時刻は、コンクリート中のセメントの反応に関係しており、0.1(N/mm)の貫入抵抗値が発現する時刻と一致することがわかっている。
図3は、注水時刻から導電率低下時刻までの時間tと傾きAの関係を示す図である。この図に示すように、コンクリートの注水時刻(フレッシュコンクリート作製の際にプラントでセメントと水を混ぜた時間)から導電率低下時刻までの時間tは、傾きAと相関が高いことがわかる。注水時刻は、現場に搬入されるコンクリートの製品情報として必ず付属しているため、導電率低下時刻がわかれば、注水時刻から導電率低下時刻までの時間tから傾きAを求めることができる。
図4は、傾きA=60の場合の貫入抵抗値と経過時間の関係を示したものである。上述したように、導電率低下時刻は、貫入抵抗値0.1(N/mm)となる時刻と一致するため、この図においては、この時刻を原点(0分)としている。この図より、例えば導電率低下時刻が10:00の場合、貫入抵抗値が0.5(N/mm)に達するのは導電率低下時刻の10:00から96分後であるから11:36であり、始発時間の貫入抵抗値3.4(N/mm)に達するのは211分後の13:31であり、終結時間の貫入抵抗値28.0(N/mm)に達するのは338分後の15:38であるとして求めることができる。これらの時刻は、導電率低下時刻が得られた時点で求められるため、作業を開始するまでには十分な時間がある。
(具体的な予測手順)
次に、本実施の形態に係る予測方法により、コンクリートスラブ施工時の押えタイミングを予測する場合の手順について説明する。
図5に示すように、まず、コンクリートサンプルを採取するとともに、注水時刻を記録する(ステップS1)。次に、採取したコンクリートサンプルに導電率計を設置して導電率の測定を開始する(ステップS2)。次に、導電率低下時刻を記録して(ステップS3)、注水時刻から導電率低下時刻までの時間を算出し、さらに、図3に示す近似式から傾きAを算出する(ステップS4)。次に、傾きAを用いて貫入抵抗値と経過時間の関係を算出する(ステップS5)。
次に、算出した貫入抵抗値と経過時間の関係を用い、導電率低下時刻に経過時間を加算することで、各貫入抵抗値における時刻を算出する(ステップS6)。これにより、以下の作業時刻(均し作業可能時期)および時間を施工前に予測することが可能となる(ステップS7)。
すなわち、コンクリートスラブ表面に人が乗れる時刻、押え開始時刻、押え終了時刻といった作業時刻を予測することが可能となる。人が乗れる時刻から押え開始時刻までの時間は、ブリーディング水除去、コンクリートスラブ端部の直しなどの前準備が可能な時間である。押え開始時刻から押え終了時刻までの時間は、押え作業が可能な時間である。
このように、本実施の形態の予測方法によれば、コンクリートの導電率低下時刻を測定することで、コンクリートスラブの押えタイミングを施工前に容易に予測することができる。これにより、施工に適切な作業者や施工機械の数、配置を計画することが可能となり、さらに、施工準備および施工管理に活かすことが可能となる。このため、安定した品質のコンクリートスラブを施工することができる。
[コンクリートの均し作業可能時期の予測装置]
次に、本発明に係るコンクリートの均し作業可能時期の予測装置の実施の形態について説明する。
本実施の形態に係るコンクリートの均し作業可能時期の予測装置は、上述したコンクリートの均し作業可能時期の予測方法を装置として具現化したものであり、例えば入力部、出力部、演算部、表示部とからなる。この予測装置は、例えばCPUを有するコンピュータ、メモリ、ディスプレイ等のハードウェア、これらハードウェア上で稼働するコンピュータプログラム等のソフトウェアにより構成することができる。
図6は、本実施の形態に係るコンクリートの均し作業可能時期の予測装置の入出力画面の一例である。ディスプレイ等の表示部には、図のような画面が表示される。この画面には、入力部(INPUT)と、出力部(OUTPUT)が配置される。
入力部(INPUT)は、フレッシュコンクリート作製時のセメントと水を混ぜる「注水時刻」を入力するための欄と、コンクリートの導電率が低下する「導電率低下時刻」を入力するための欄からなる。各欄に対する入力値は、演算部の演算処理に使用される。
出力部(OUTPUT)は、中間出力項目である「(注水-低下)時間」(注水時刻から導電率低下時刻までの時間)と「傾きA」を出力するための欄と、最終出力項目である「人が乗れる時刻」、「押え作業開始時刻」、「押え作業終了時刻」、「作業開始までの時間」、「押え作業可能時間」を出力するための欄からなる。各欄には、演算部の演算処理によって算出された算出値が出力される。
入力部の「注水時刻」と「導電率低下時刻」の2つの項目を入力すると、演算部の演算処理により、注水時刻から導電率低下時刻までの時間が算出されるとともに、傾きAが算出される。そして、これらの算出値から「人が乗れる時刻」、「押え作業開始時刻」、「押え作業終了時刻」、「作業開始までの時間」、「押え作業可能時間」が算出される。これらの算出値は出力部の各欄に瞬時に出力表示される。したがって、この予測装置の利用者は、この入出力画面を通じて、上記の作業時刻および時間を容易に把握することができる。なお、図の例では、注水時刻に9:00、導電率低下時刻に12:00を入力した場合の出力結果を示している。
(傾きAの算出方法)
次に、演算部による傾きAの算出方法について説明する。
演算部は、入力された注水時刻と導電率低下時刻を用いて、図3に示す近似式から傾きAを求める。例えば、注水時刻9:00、導電率低下時刻12:00とした場合、注水時刻から導電率低下時刻までの時間t=180分が算出される。図3の近似式にt=180分が代入され、傾きAとして46.4が算出される。
(各作業時刻の算出方法)
次に、演算部による各作業時刻の算出方法について説明する。
演算部は、各作業時刻を、貫入抵抗値Pと経過時間tの関係を表す近似式(t=A×Ln(P)+B)から求める。ここで、上述したように、貫入抵抗値P=0.1(N/mm)は導電率低下時刻の貫入抵抗値に一致することから、この時刻を0分とするため、切片Bについては、P=0.1のときt=0となる値を採用する。この場合、上記の近似式は、t=A×(Ln(P)-log(0.1))=A×(Ln(P)+2.3)のように表すことができる。
演算部は、上記の近似式を使用して貫入抵抗値Pにおける経過時間tおよびそれぞれの時刻を算出し、例えば図7に示すようなテーブルを作成する。例えば傾きA=46.4の場合には、近似式はt=46.4×(Ln(P)+2.3)となる。図7に示すように、この近似式に貫入抵抗値P=x(例えば、x=0.1,0.2,・・・,30.0)を代入して、各貫入抵抗値xに対応する経過時間tを算出する。
ここで、導電率低下時刻12:00が経過時間0分に相当する。導電率低下時刻に、近似式から算出した経過時間tを加算することで、各貫入抵抗値xに対応する時刻を算出する。このようにすることで、図7のようなテーブルを作成することができる。
この図より、導電率低下時刻(経過時間0分)が12:00であるから、貫入抵抗値が0.5(N/mm)に達するのは75分後の13:14であり、始発時間の貫入抵抗値3.4(N/mm)に達するのは164分後の14:43、終結時間の貫入抵抗値28.0(N/mm)に達するのは261分後の16:21であることがわかる。演算部は、こうした時刻を算出値として出力部に出力する。また、演算部は、それぞれの対象となる時刻の差から作業開始までの時間、押え作業可能時間を算出して出力部に出力する。
上記の構成によれば、「注水時刻」と「導電率低下時刻」の2つの項目を入力するだけで、コンクリートスラブの施工前に、「人が乗れる時刻」、「押え作業開始時刻」、「押え作業終了時刻」、「作業開始までの時間」、「押え作業可能時間」を瞬時に得ることができる。
また、施工日当日の作業中に導電率を測定することで、施工準備や押え作業が可能な時間を把握することができる。これにより、作業者や施工機械の数や配置準備を具体的に計画でき、作業終了時刻を把握することができる。また、これを施工管理に活かすことで、安定した品質のコンクリートスラブを施工することが可能となる。
[コンクリートの施工方法]
次に、本発明に係るコンクリートの施工方法の実施の形態について、コンクリートスラブを施工する場合を例にとり説明する。
まず、コンクリートスラブを施工する前に、上述したコンクリートの均し作業可能時期の予測方法を用いて均し作業可能時期を予測する。これにより、施工前に「人が乗れる時刻」、「押え作業開始時刻」、「押え作業終了時刻」、「作業開始までの時間」、「押え作業可能時間」を把握することが可能となる。
次に、フレッシュコンクリートを型枠上に打設してコンクリートスラブを施工する。そして、「人が乗れる時刻」になったら、作業員が硬化中のコンクリートスラブ上に乗り、ブリーディング水や端部の処理などの作業を行う。この作業は、「作業開始までの時間」内に終えるように計画的に実施する。その後、「押え作業開始時刻」になったら、手押しトロウェルや鏝などで表面を繰返し押えていく。この作業は「押え作業可能時間」内に終えるように計画的に実施し、「押え作業終了時刻」で作業を終了する。
このように、本実施の形態によれば、施工前に予測した均し作業可能時期に基づいて、コンクリートスラブの表面に対する均し作業を適正に行うことが可能となる。これにより、安定した品質のコンクリートスラブを施工することができる。
以上説明したように、本発明に係るコンクリートの均し作業可能時期の予測方法によれば、施工中のコンクリートの表面に対する均し作業を実施する前に、均し作業を行うのに好適な均し作業可能時期を予測するための方法であって、施工中のコンクリートの導電率を測定し、導電率低下時刻を求めるステップと、求めた導電率低下時刻を、予め把握されたフレッシュコンクリートを作製する際の注水時刻からコンクリートの導電率低下時刻までの時間と、所定の貫入抵抗試験により得られる貫入抵抗値と経過時間の関係を表す近似式の傾き情報の関係に当てはめることで、求めた導電率低下時刻に対応する傾き情報を求めるステップと、求めた傾き情報に対応する貫入抵抗値と経過時間の関係を推定するステップと、推定した貫入抵抗値と経過時間の関係と、求めた導電率低下時刻から、コンクリートの均し作業可能時期を予測するステップとを備えるので、コンクリート表面の均し作業を始める前に、均し作業可能時期を容易に把握することができる。
また、本発明に係るコンクリートの均し作業可能時期の予測装置によれば、施工中のコンクリートの表面に対する均し作業を実施する前に、均し作業を行うのに好適な均し作業可能時期を予測するための装置であって、施工中のコンクリートの導電率を測定し、導電率低下時刻を求める手段と、求めた導電率低下時刻を、予め把握されたフレッシュコンクリートを作製する際の注水時刻からコンクリートの導電率低下時刻までの時間と、所定の貫入抵抗試験により得られる貫入抵抗値と経過時間の関係を表す近似式の傾き情報の関係に当てはめることで、求めた導電率低下時刻に対応する傾き情報を求める手段と、求めた傾き情報に対応する貫入抵抗値と経過時間の関係を推定する手段と、推定した貫入抵抗値と経過時間の関係と、求めた導電率低下時刻から、コンクリートの均し作業可能時期を予測する手段とを備えるので、コンクリート表面の均し作業を始める前に、均し作業可能時期を容易に把握することができる。
また、本発明に係るコンクリートの施工方法によれば、上述したコンクリートの均し作業可能時期の予測方法を用いて均し作業可能時期を予測するステップと、コンクリートを打設するステップと、予測した均し作業可能時期に基づいて、コンクリートの表面に対する均し作業を実施するステップとを備えるので、予測した均し作業可能時期に基づいて均し作業を適正に行うことが可能となり、安定した品質のコンクリートを施工することができる。
以上のように、本発明に係るコンクリートの均し作業可能時期の予測方法、予測装置およびコンクリートの施工方法は、コンクリートスラブの施工に有用であり、特に、コンクリートスラブの均し作業の開始タイミングを予測するのに適している。

Claims (3)

  1. 施工中のコンクリートの表面に対する均し作業を実施する前に、均し作業を行うのに好適な均し作業可能時期を予測するための方法であって、
    施工中のコンクリートの導電率を測定し、導電率低下時刻を求めるステップと、
    求めた導電率低下時刻を、予め把握されたフレッシュコンクリートを作製する際の注水時刻からコンクリートの導電率低下時刻までの時間と、所定の貫入抵抗試験により得られる貫入抵抗値と経過時間の関係を表す対数近似式の傾き情報の関係に当てはめることで、求めた導電率低下時刻に対応する傾き情報を求めるステップと、
    求めた傾き情報に対応する貫入抵抗値と経過時間の関係を推定するステップと、
    推定した貫入抵抗値と経過時間の関係と、求めた導電率低下時刻から、コンクリートの均し作業可能時期を予測するステップとを備えることを特徴とするコンクリートの均し作業可能時期の予測方法。
  2. 施工中のコンクリートの表面に対する均し作業を実施する前に、均し作業を行うのに好適な均し作業可能時期を予測するための装置であって、
    施工中のコンクリートの導電率を測定し、導電率低下時刻を求める手段と、
    求めた導電率低下時刻を、予め把握されたフレッシュコンクリートを作製する際の注水時刻からコンクリートの導電率低下時刻までの時間と、所定の貫入抵抗試験により得られる貫入抵抗値と経過時間の関係を表す対数近似式の傾き情報の関係に当てはめることで、求めた導電率低下時刻に対応する傾き情報を求める手段と、
    求めた傾き情報に対応する貫入抵抗値と経過時間の関係を推定する手段と、
    推定した貫入抵抗値と経過時間の関係と、求めた導電率低下時刻から、コンクリートの均し作業可能時期を予測する手段とを備えることを特徴とするコンクリートの均し作業可能時期の予測装置。
  3. 請求項1に記載のコンクリートの均し作業可能時期の予測方法を用いて均し作業可能時期を予測するステップと、
    コンクリートを打設するステップと、
    予測した均し作業可能時期に基づいて、コンクリートの表面に対する均し作業を実施するステップとを備えることを特徴とするコンクリートの施工方法。
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