JP6999189B2 - 釣り竿の竿管保持用具 - Google Patents
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実釣現場で、一旦固着が起こると、並継ぎタイプでは、竿管を分割することができなくなり、振出しタイプでは、竿先側の竿管を竿元側の竿管の内部に戻して収めることができなくなる。
そのままでは持ち運びができなくなってしまうことから、竿管を石等で叩いたりして固着を無理やりにでも解除しようとするが、往々にして、竿管が破損したり、竿管の開口が割れたりする。一方、持ち運びができたとしても、後日販売店に持ち込んで固着を解除してもらうことになり、煩わしいことこの上ない。
本発明は上記従来の問題点に着目して為されたものであり、竿管どうしの連結部を跨いで握り、竿管どうしを互いに異なる方向に捩じることで連結部の固着を解除する際に、竿管に装着してグリップとして利用でき、竿管の破損等を回避しつつ容易に固着を解除できる、新規かつ有用な釣り竿の竿管保持用具を提供することを、その目的とする。
図1~図4に示すように、この竿管保持用具1の本体3は中実構造で、その外面5は、長手方向に沿ってその両端部に向かうにしたがって漸次先窄みになっており、卵形に似たグリップ状をなしている。
本体3の軸心方向に保持穴7が貫通しており、この保持穴7の軸心方向に直交する断面、すなわち直交断面は、同径の円形になっている。
そして、外面5から保持穴7に向かって延び、保持穴7と連なるスリット9が形成されている。このスリット9は保持穴7の軸心方向に沿って延びている。また、スリット9は、直交断面側から見ると、保持穴7から外面5に向かって直径方向にほぼ直状に延びており、対向内面9a、9aは外面5に向かうにしたがって均等に漸次広がっている。
なお、境界は面取りにより鋭い角部が取られている。
それぞれの保持穴11、15、19、23は、保持穴7と同様に軸心方向に平行に本体3を貫通しており、直交断面は、同径の円形になっている。但し、保持穴11、15、19、23の順に穴径が大きくなっており、保持穴19の穴径は保持穴7の穴径とほぼ同じになっており、保持穴23の穴径は保持穴7の穴径よりもやや大きくなっている。
また、保持穴11、15、19、23の軸心は、本体3の軸心よりも外面5側にやや偏っており、保持穴7を含めて互いの保持機能に影響を及ぼさないよう十分な間隔があけられている。
これらのスリット13、17、21、25も、直交断面側から見ると、それぞれの対になる保持穴11、15、19、23から外面5に向かって直径方向に延びており、保持穴7とスリット9と同様な寸法関係で形成されているので、それぞれの境界には括れが形成されている。但し、スリット13、17、21、25のそれぞれの対になる保持穴11、15、19、23の穴径が異なり、保持穴が大きいものほどその保持穴の穴縁が外面5側に接近しているので、その分だけスリットの直径方向の長さが短くなり、かつ、スリットの直径方向の長さが短いものは幅寸法が保持穴から外面5に至るまでほぼ一定になっている。すなわち、短い方のスリット21、25の幅寸法はほぼ一定になっている。残りのスリット13、17の幅寸法は外面5に向かうにしたがって均等に漸次大きくなっている。
そして、5つのスリット9、13、17、21、25が放射状に外面5に向かって延びており、それぞれの外面5側のスリット縁が、直交断面に現れる外面5をほぼ五分割した部位に当たっている。
外面5は隣り合うスリットどうしの間が平面状になっており、図1の正面図や図2の背面図では、この平面5aの輪郭が五角形状に現れている。
また、スリット9、13、17、21、25が放射状に延びているので、隣り合うスリットどうしの間にある部分は本体3の中心側を括れ状の基部として突出した突出部分3a(図5)になっており、両側のスリットを逃げ場として利用し、弾性的に回動してスリット側に寄せるような僅かではあるが有意的な動きが可能となっている。
そして、スリット9の幅寸法は十分に小さくなっているので、図5(2)に示すように、竿管Sを保持したときには、保持穴7の穴縁は周方向に十分な長さで巻き付いて密接している。突出部分3a、3aも弾性的に曲げられていたので、元の位置に近い位置まで戻る。
スリット9は保持穴7側からも同様に押し広げることができるので、竿管Sを取り外すことも容易である。
しかしながら、竿管保持用具1では、形状的工夫によりそのような欠点は克服されている。
この保持穴7とスリット9との関係は、別の四組の装着部でも同様に適用される。
その状態で、図7に示すように、竿管保持用具1A、1Bをグリップとして手で握ると、本体3の外面5には平面5aが設けられて角形状になっているのでそれが滑り防止機能を発揮して、掌と外面5は滑り不能に密着する。
竿管S1、S2と、竿管保持用具1A、1Bも周方向に十分巻き付いた状態で密接しているので、矢印に示すように互いに反対方向に捩じると、それぞれの竿管S1、S2には摩擦により大きな捩じりモーメントが作用して、固着が容易に解除される。
並継ぎタイプでは、釣り竿を構成する複数の竿管を分割して持ち運ぶことになるが、この分割した複数の竿管をその外径に近い穴径の保持穴にそれぞれ嵌め込んで保持させれば複数の竿管を結束させた状態になる。竿管保持用具1を手で握って持ち運べば、竿管どうしが接触して傷付くことが阻止される。スリット9等を押し広げるのを突出部分3aの回動を利用して実現していることから、素材側に十分な剛性を有して本体3を構成することが可能となっており、結束用に保持させたときにも不用意に竿管が脱着することはない。
図8では、太い竿管S1と細い竿管S3を、保持穴7と保持穴11を利用して結束させた状態を示し、図9では、保持穴23と保持穴11を利用して結束させた状態を示す。
例えば、固着解除の際には、穴径が合えば本体3の中心側にある保持穴に竿管Sを保持させた方が握り易いため、上記では保持穴7を利用して竿管Sを保持させているが、竿管Sが細い場合には、小さめの穴径の保持穴に保持させて密接性を優先することが好ましい。このように、竿管Sの穴径に合わせて、保持穴を使い分けることが可能となっている。
3…本体 3a…突出部分 5…外面 5a…平面 7…保持穴
9…スリット 9a…対向内面 11…保持穴 13…スリット 15…保持穴
17…スリット 19…保持穴 21…スリット 23…保持穴 25…スリット
S、S1、S2、S3…竿管 R…連結部
Claims (3)
- 竿管どうしの連結部を跨いで握り、前記竿管どうしを互いに異なる方向に捩じることで前記連結部の固着を解除する際に、前記竿管に装着してグリップとして利用される釣り竿の竿管保持用具であって、
エラストマーで一体成型され、
軸心方向で貫通した保持穴と、前記軸心方向と交差する方向から延びて前記軸心方向で貫通した保持穴側と括れ状の境界を介して連なるスリットで構成された一組の装着部を一つ、
軸心方向と平行な方向で貫通した保持穴と、前記平行な方向と交差する方向から延びて前記平行な方向で貫通した保持穴側と括れ状の境界を介して連なるスリットで構成された一組の装着部を複数備え、
前記軸心方向で貫通した保持穴を前記平行な方向で貫通した保持穴が複数で囲んで、それぞれに連なる複数の前記スリットが放射状に外面に向かって延び、前記外面では前記複数のスリットが間隔をあけて並行に設けられており、
前記保持穴は固着解除用だけでなく、結束用にも利用可能であり、
前記スリットが竿菅の通過により押し広げられる際に、前記押し広げられるスリットと、隣り合うスリットとの間で中心側を括れ状の基部として相対的に突出した突出部分が弾性的に回動して前記隣り合うスリット側に弾性的に逃げることを特徴とする竿管保持用具。 - 請求項1に記載した釣り竿の竿管保持用具において、
隣り合うスリットの間は平面状になっており、保持穴の貫通方向に直交する直交断面が多角形状になっていることを特徴とする竿管保持用具。 - 請求項1または2に記載した釣り竿の竿管保持用具において、
保持穴が異なる穴径で形成されていることを特徴とする竿管保持用具。
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JP2020045448A JP6999189B2 (ja) | 2020-03-16 | 2020-03-16 | 釣り竿の竿管保持用具 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2020045448A JP6999189B2 (ja) | 2020-03-16 | 2020-03-16 | 釣り竿の竿管保持用具 |
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Family
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Family Applications (1)
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JP2020045448A Active JP6999189B2 (ja) | 2020-03-16 | 2020-03-16 | 釣り竿の竿管保持用具 |
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2020
- 2020-03-16 JP JP2020045448A patent/JP6999189B2/ja active Active
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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Non-Patent Citations (1)
Title |
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ジャクソン ロッドエッグ(フィッシングショー大阪2020),TAKUの何でもルアー釣行記,2020年02月25日,p.1,https://taku.naturum.ne.jp/e3310340.html |
Also Published As
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---|---|
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