JP6997779B2 - 音響共鳴分光測定方法及びシステム - Google Patents

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Description

本発明は、概して、顕微鏡スケール又はナノスコピックスケールでサンプルの機械的特性を測定するための装置の分野に関する。
特に、本発明は、サンプルの非破壊分析のためのブリルアン散乱測定システム及び方法に関する。より正確には、本発明は、光ビームによって誘発及び検出される光音響タイプの測定に関する。
薄膜材料における弾性の機械的特性を測定するための異なる技術が存在する。
薄膜弾性測定は、インデンテーションによって一般に実行される。インデンテーションは、決められた負荷を材料の表面に印加し、次に材料の変形によって誘発されるインデントを測定することを含む。インデンテーションは、本来、破壊的である。更に、インデンテーションは、材料の可塑性と同様に圧縮及び剪断の弾性特性を同時に伴う。従って、インデントの定量分析は複雑である。最後に、インデンテーションは、材料の粘着性を定量化できるようにしない。
自然ブリルアン散乱技術は、分析される媒体内に自然に存在する熱的起源のインコヒーレントフォノンによる入射連続光ビームの非弾性散乱に基づく。散乱された光信号は、フォノン速度に関する情報を含み、その情報は、媒体の弾性及び特に異方性弾性にアクセスできるようにする。自然ブリルアン散乱技術は、非常に多数の分野に適用されてきた。しかしながら、非常に低レベルのブリルアン散乱信号は、一般に、かなり大きい相互作用体積を要求する。この限界を克服するために、A.A.Stashkevich,P.Djemia,Y.K.Fetisov,N.Biziere and C.Fermon,“High-Intensity Brillouin light scattering by spin waves in a permalloy film under microwave resonance pumping”,J.Appl.Phys.102,103905,2007の刊行物は、外部マイクロ波源からの信号の増幅を提案する。更に、位相格子分光計の使用により、ブリルアン散乱光子の検出における感度の向上が可能になった。G.Scarcelli and S.H.Yun,“Confocal Brillouin microscopy for three-dimensional mechanical imaging”,Nat.Photonics 2,39-43,2008の刊行物は、撮像媒体、特に生物媒体のための共焦点ブリルアン顕微鏡の実験を示す。しかしながら、インコヒーレント熱フォノンの非常に低い振幅は、一方で画像の空間分解能の低下を要求し、他方でポイントごとの取得を必要とし、それは、リアルタイム画像取得を不可能にする。
自然ブリルアン散乱に基づく測定技術は、研究室の外部ではほとんど用いられない。この技術は、全視野撮像と適合せず、材料間の粘着性の測定値を全視野撮像から推定できるようにしない。
マイクロエレクトロニクスにおいて、薄層弾性特性の計測は、ピコ秒音響技術によって実行される。ピコ秒音響は、時間分解ポンプ-プローブ技術であり、この技術は、コヒーレント音響フォノンを生成するための1つ又は幾つかのレーザパルスを含むポンプ光ビームと、GHz~THzのスペクトル範囲におけるコヒーレントフォノンにおけるブリルアン散乱を検出するためのポンプビームに対して調整可能な遅延を備えた適時にオフセットされたプローブ光ビームとを用いる。ポンプレーザパルスは、超短レーザパルスである。本明細書において、期間が約10フェムト秒~約100ピコ秒に含まれるパルスは、超短パルスによって意味される。ポンプ光ビーム及びプローブ光ビームは、同じ源又は2つの別個の源から到来し得る。ポンプ光ビーム及びプローブ光ビームは、同じ波長又は異なる波長を有し得る。
図1は、先行技術によるピコ秒音響装置及び方法を概略的に示す。分析されるサンプル2は、光音響トランスデューサ1とのインターフェース3を有する。例として、光音響トランスデューサ1は、金属であるか又は薄膜金属コーティングを含む。サンプルは、例えば、ボンディングにより、光音響トランスデューサ1上に配置又は固定され得る。サブピコ秒幅の単一レーザパルスからなるポンプ光ビーム又はポンプビーム10が考慮される。単一パルスポンプ光ビーム10は、分析されるサンプル2上に入射し、インターフェース3の方へ伝達される。トランスデューサ材料1によるポンプレーザパルスの部分的な吸収は、入射レーザパルスの反対方向にサンプル2において伝搬する音響面20を光音響変換によって生成する。この音響面20は、サンプルの屈折率の乱れを誘発する一時的な変形場を発生させる。プローブ光ビーム又はプローブビーム15は、サンプルの方へ導かれる。図1の例において、ポンプビーム及びプローブビームは、サンプル上に垂直入射する。プローブビーム15は、ポンプビーム10に対して適時にオフセットされる。吸収されないプローブビームの部分11は、光音響トランスデューサ1とサンプル2との間のインターフェース3で反射される。プローブビームの別の部分12は、音響波面20におけるブリルアン相互作用のために後方散乱される。反射ビーム及び後方散乱ビームは、互いに干渉し、且つ時間変調又は振動を生成する。これらの干渉の周波数は、サンプルにおけるコヒーレントフォノンの速度に連結される。反射ビーム及び後方散乱ビームが収集される。プローブビームの反射率の相対変化の時間トレースの検出により、サンプルの屈折率の乱れを測定することが可能になる。ポンプビーム及びプローブビームに対して十分に透過性の伝搬媒体からなるサンプルのために、ピコ秒音響技術は、音波の速度にアクセスできるようにする時間領域ブリルアン振動における検出を可能にする。この技術の利点は、従来のピコ秒音響技術により、即ちコヒーレントフォノンにより生成されたブリルアン散乱信号の振幅が、この散乱が熱フォノンによって開始される場合よりも高いという事実に起因する。
しかしながら、従来のピコ秒音響実験において、パルス励起は、テラヘルツ(THz)まで広がるコヒーレントフォノンの広帯域スペクトルを生成する。次に、ブリルアン周波数と調和する一時的な音響信号のスペクトル成分のみが光弾性相互作用に寄与する。従って、ピコ秒音響によるコヒーレントフォノンの検出は、同期検出システムの使用を要求する。ここで、本発明者らが知る限り、例えば、カメラの各画素上での同期検出を具備する、例えばCCDカメラに基づく撮像システムは存在せず、その結果、CCDカメラ上の全視野検出は、ピコ秒音響において可能ではない。
ピコ秒音響技術の開発は、固体物理学における研究によって開始され、主な産業用途は、マイクロエレクトロニクスの分野で見出される。生物学に対するピコ秒音響技術の第1の適用により、画像として表現されるサブ細胞スケールの生体細胞の機械的特性にアクセスできるようになった。
ピコ秒音響技術は、非透過性薄層にも適用することができる。それは、厚さ測定にアクセスできるようにし得る。非常に低い信号対雑音比は、同期検出を用いることを必要にする。しかしながら、取得時間が長く、結像と容易に適合しない。
従来のピコ秒音響技術によるブリルアン線の測定中、スペクトル分解能は、一般に約80MHz又は50MHz程度のパルスレーザの繰り返し周波数によって制限される。
H.J.Maris“Picosecond ultrasonics”Sci.Am.278,64-67,1998の文献は、分析される多層サンプルに入射するピコ秒レーザパルスの放射に基づく測定装置を説明する。ポンプパルスと呼ばれる第1のピコ秒レーザパルスがサンプルを加熱し、且つ多層サンプルにおいて伝搬する音響パルスを誘発する。この音響パルスは、異なる層を通ってサンプルの表面へ伝達され、且つ表面の光学特性を修正する。プローブパルスと呼ばれる第2のピコ秒レーザパルスがサンプルへ導かれる。表面上で反射された光波の時間的形状を、放射されたプローブパルスの時間的形状と比較することにより、音波のエコーがピークに到達する瞬間がサブピコ秒分解能で決定され得る。従って、ピコ秒超音波技術は、1オングストローム未満の精度で多層サンプルの厚さ及びインターフェースの非破壊的測定を可能にする。
H.N.Lin,R.J.Stoner,H.J.Maris and J.Tauc,“Phonon attenuation and velocity measurement in transparent materials by picosecond acoustic interferometry,J.Appl.Phys.,69,3816,1991”の刊行物は、ピコ秒音響干渉法の別の技術を説明し、そこでは、ピコ秒ポンプパルスは、分析されるサンプルを通して伝達され、次に金属膜とのインターフェース上で吸収される。この吸収は、サンプルにおいて伝搬し且つ光学指数のローカルな修正を誘発するコヒーレント音響フォノンを生成する。ピコ秒プローブパルスは、ポンプパルスに対して適時にオフセットされ、サンプルへ導かれる。プローブパルスは、フォノンと、金属膜とのインターフェースとの間で多重散乱及び反射をもたらす。時間の関数としてのサンプル上の光反射率の変動の測定は、多重散乱と反射との間の干渉のために振動を見えるようにする。時間の関数としてのこれらのピコ秒音響干渉測定の分析は、それからフォノンの速度を推定できるようにする。
G.Scarcelli and S.H.Yun,“Confocal Brillouin microscopy for three-dimensional mechanical imaging”,Nat.Photonics 2,39-43,2008の刊行物は、2次元又は3次元(2D又は3D)光学顕微鏡画像を形成するための、連続レーザ源及びブリルアン散乱分光計に基づく共焦点顕微鏡装置を説明し、溶液における生体細胞の機械的特性を明らかにする。しかしながら、ブリルアン散乱スペクトルの強度は、一般に非常に低い。
A.A.Stashkevich,P.Djemia,Y.K.Fetisov,N.Biziere and C.Fermon,“High-Intensity Brillouin light scattering by spin waves in a permalloy film under microwave resonance pumping”,J.Appl.Phys.102,103905,2007の刊行物は、マイクロ波励起によって支援されたブリルアン散乱測定装置を説明する。光励起源及びマイクロ波励起のこの結合は、著者によれば、スピン波との共鳴が存在する場合、ブリルアン散乱測定を3桁向上させ得るようにする。
T.Dehoux,M.Abi Ghanem,O.F.Zouani,J.-M.Rampnoux,Y.Guillet,S.Dilhaire,M.-C.Durrieu and B.Audoin,“All-optical broadband ultrasonography of single cells”,Scientific Reports, 5:8650,DOI 10.1038,2015の刊行物は、第1及び第2のピコ秒パルスレーザと、フォトダイオード検出器と、チタン膜とのインターフェースを有するサファイヤ基板からなる光音響トランスデューサとを含む光音響パルス倒立顕微鏡を説明する。第1のレーザは、第1の波長及び第1の繰り返し周波数のポンプレーザパルスを光音響トランスデューサのサファイヤ基板の方へ放射し、チタン膜のもう一方のインターフェースは、分析される単細胞に接触する。各ポンプレーザパルスは、チタン膜へ吸収され且つ音響パルスを生成し、音響パルスは、チタン-細胞インターフェース上で反射される。第2のレーザは、別の波長及び別の繰り返し周波数でプローブパルスを放射する。プローブパルスは、チタン-サファイアインターフェースに合焦され、従って観察される細胞の機械的特性を検出できるようにする。フォトダイオードは、時間の関数として、チタン-サファイアインターフェース上の弾性光結合によって光反射率変動を取得する。この光音響パルス倒立顕微鏡は、チタン膜への単細胞の粘着性の研究を可能にする。このシステムにおいて、レーザパルスは、チタン-細胞インターフェースに到達しない。このシステムの欠点は、ポイントごとの取得が長いことである。
感度の向上を有しながら、数百ナノメートル~数マイクロメートルの距離にわたって分解される2次元又は場合により3次元の不均質材料、薄層又は生体細胞の音響特性の高速な分析を自由に有することが望ましい。
従来技術の上記の欠点を改善するために、本発明は、サンプルの機械的特性を分析するための音響共鳴分光測定法によるブリルアン散乱測定のためのシステムを提案する。
特に、音響共鳴分光測定システムであって、
- 分析されるサンプルに接触するインターフェースを有する光音響変換手段と、
- ポンプビーム及びプローブビームを生成するように適合された光ポンプ-プローブ装置であって、ポンプビームは、数百メガヘルツ~数十ギガヘルツに含まれるスペクトル領域に位置する繰り返し周波数を有する一連の超短ポンプ光パルスによって構成され、ポンプ波長は、サンプルの材料の透過性に適合される、光ポンプ-プローブ装置と、
- 光音響変換手段の方へポンプビームを導き、且つ光音響変換によってサンプルにコヒーレント音響フォノンの周期空間格子を生成するための光学機械手段であって、フォノンの周期空間格子は、ポンプビームの繰り返し周波数と、サンプルにおけるフォノンの音響速度との間の比率の関数として決定されるピッチを有し、プローブビームは、サンプルの材料の透過性に適合されたプローブ波長を有する、光学機械手段と、
- フォノンの周期格子上でプローブビームの散乱ビームを形成するために、サンプルの方へプローブビームを導くための他の光学機械手段と、
- サンプルにおけるフォノンの周期格子のピッチPを変更するために、スペクトル範囲においてポンプビームの繰り返し周波数Fを変更するように適合された周波数変更装置と、
- 散乱ビームを受信し、且つ繰り返し周波数の関数として散乱信号を測定するように構成された光検出システムと
を含む音響共鳴分光測定システムが本発明に従って提案される。
有利には、ポンプビームの繰り返し周波数は、数百メガヘルツ~数十ギガヘルツ、例えば0.5GHz~50GHz、好ましくは4GHz~20GHzに広がる範囲に含まれる。
有利には、信号処理システムは、検出された散乱信号を可変繰り返し周波数Fの関数として処理し、且つフォノンの格子上の共鳴によって増幅されたブリルアン散乱に対応する共鳴周波数fをその処理から抽出するように構成される。
従って、この音響分光測定システムは、フォノンの周期格子のピッチ(P)が、垂直入射するプローブビームのためにプローブビームの半波長の整数倍と等しい場合、共鳴ブリルアン散乱測定を可能にする。
理論に縛られずに、ポンプパルスの繰り返し周波数がブリルアン共鳴に到達した場合、プローブビームは、サンプル上で一層効率的に反射され、それは、プローブビームのためのブラッグ条件に対応する。ブリルアン散乱測定システムは、サンプルと、ギガヘルツ領域、即ちほとんどの材料のためのブリルアン散乱周波数領域における高繰り返し周波数を有するピコ秒ポンプレーザパルス列との間のブリルアン相互作用に基づく。更に、この繰り返し周波数は、例えば、ギガヘルツ領域に同様に位置するスペクトル範囲において調整可能である。例えば、繰り返し周波数の変更は、5~20GHzに含まれるスペクトル範囲にわたって広がる。所与の用途において、繰り返し周波数の走査は、より制限されたスペクトル範囲、例えば16.4GHz~17.1GHzの例えば図12に示された例における予め評価されたブリルアン散乱周波数の近くに制限され得る。
ポンプビームとサンプルとの間の相互作用は、ポンプビームの繰り返し周波数で維持されるコヒーレント音響フォノンの周期格子を生成できるようにする。材料のブリルアン共鳴周波数は、フォノンの格子へのプローブビームの散乱によって形成された信号において直接検出され得、この信号は、ポンプビームの繰り返し周波数の走査の関数として測定される。
従って、フォノンの周期格子上の散乱からもたらされる検出信号は、ブリルアン周波数における共鳴によって増幅される。この共鳴ブリルアン散乱信号の高振幅は、リアルタイムの全視野光学撮像システムによってサンプルの画像を形成できるようにする。
個別に又は全ての技術的に可能な組み合わせに従って得られる、本発明による周波数分解された音響共鳴分光測定システムの他の非限定的且つ有利な特徴は、以下の通りである。
- 光ポンプ-プローブ装置は、単色連続レーザビームを放射するように構成されたレーザと、前記繰り返し周波数で制御信号を生成するように構成された可変周波数マイクロ波発生装置と、制御信号を受信し、且つ前記繰り返し周波数での振幅及び位相において単色連続レーザビームを変調するように構成された複数の電気光学変調器と、前記繰り返し周波数での振幅及び位相において変調されたレーザビームを受信して、ポンプビームを生成するように構成されたコンプレッサとを含み、このポンプビームは、繰り返し周波数によって決定される自由スペクトル間隔によって分離された複数の離散波長を含む光コム状のスペクトル分布を有する。
- プローブビームは、時間的に連続している。
- プローブビームは、別の一連の超短プローブ光パルスからなる。
- ポンプビームは、ポンプ波長を有し、プローブ波長は、ポンプ波長と異なるか、又は代替実施形態によれば、プローブ波長は、ポンプ波長と等しい。
特定の実施形態において、単一レーザ源は、ポンプビーム及びプローブビームを生成するために用いられ、プローブビームは、ポンプビームの一部からなる。
音響共鳴分光測定システムの他の特定の有利な態様によれば、
- 光学機械手段は、ポンプビーム及びプローブビームがサンプル上に垂直入射するか、代替実施形態によれば、ポンプビームがサンプル上に垂直入射し、且つプローブビームがサンプル上に斜入射するか、又は別の代替実施形態によれば、ポンプビームがサンプル上に斜入射し、且つプローブビームがサンプル上に垂直入射するか、又は更に別の代替実施形態によれば、ポンプビームがサンプル上に斜入射し、且つプローブビームがサンプル上の別に斜入射を有するように構成される。
- 周波数変更装置は、0.5GHz~20GHz、好ましくは5GHz~20GHzに含まれるスペクトル範囲において、連続的に又は数ヘルツ若しくは数kHzのピッチでポンプビームの繰り返し周波数を変更するように適合される。
- プローブビームは、サンプルのエリアを照射するように構成され、光検出システムは、2次元分解画像検出器と、画像検出器上に前記サンプルエリアの画像を形成するように構成された光学系とを含み、光検出装置は、好ましくは、サンプルのマイクロメートル又はサブマイクロメートルの空間分解能を有する。
有利には、周波数分解された音響分光測定法による共鳴ブリルアン散乱測定のためのシステムは、ポンプビームの繰り返し周波数が、フォノンの周期格子のピッチがプローブビームの半波長の整数倍と等しいようなものである場合、繰り返し周波数の関数として音響散乱信号を分析し、且つそれから共鳴ブリルアン散乱周波数を推定するように適合された信号処理システムを含む。有利には、信号処理システムは、共鳴ブリルアン散乱周波数の関数として分析されるサンプルの機械的特性の少なくとも1つの値を計算するように適合される。
本発明は、音響共鳴分光測定方法であって、
- 数百メガヘルツ~数十ギガヘルツに含まれるスペクトル領域に位置する繰り返し周波数を有する一連の超短ポンプ光パルスによって構成されたポンプビームを生成するステップと、
- サンプルにコヒーレント音響フォノンの周期格子を生成するために、分析されるサンプルとのインターフェースを有する光音響変換手段上に、好ましくは分析されるサンプルを通る伝達によってポンプビームが入射するステップであって、フォノンの周期格子は、ポンプビームの繰り返し周波数と、サンプルにおけるコヒーレント音響フォノンの音響速度との間の比率の関数として決定されるピッチを有する、ステップと、
- プローブ波長を有するプローブビームを生成するステップであって、プローブビームは、コヒーレント音響フォノンの周期格子上のプローブビームの散乱によって散乱ビームを形成するためにサンプルの方へ導かれる、ステップと、
- サンプルにおけるコヒーレント音響フォノンの周期格子のピッチを変更するために、スペクトル範囲においてポンプビームの繰り返し周波数を変更するステップと、
- 前記スペクトル範囲における可変繰り返し周波数の関数として散乱ビームを光検出するステップと、
- 前記スペクトル範囲における繰り返し周波数の関数として散乱信号を測定するステップと
を含む音響共鳴分光測定方法も提案する。
有利には、繰り返し周波数の関数としての散乱信号の処理は、繰り返し周波数が、フォノンの周期格子のピッチがプローブビームの半波長の整数倍と等しいようなものである場合、共鳴ブリルアン散乱測定を処理から推定できるようにする。
周波数分解された音響分光測定法による共鳴ブリルアン散乱測定のためのこのシステム及び方法は、特に材料の特徴及びバイオフォトニクスに用途を見出す。
非限定的な例として与えられた添付の図面に関する以下の説明は、本発明がどのようなものを含み、及び本発明がどのように実施され得るかの良好な理解を可能にする。
先行技術によるピコ秒音響測定の原理を概略的に示す。 本発明の第1の実施形態に従う音響共鳴分光測定システムを概略的に示す。 光コムタイプのパルス源の構造及び動作を概略的に示す。 本発明の第1の実施形態に従う共鳴ブリルアン散乱測定のための構成を示す。 本発明の第2の実施形態に従う共鳴ブリルアン散乱測定のための構成を示す。 本発明の第3の実施形態に従う共鳴ブリルアン散乱測定のための構成を示す。 本発明の第4の実施形態に従う共鳴ブリルアン散乱測定のための構成を示す。 サンプル上に垂直入射するポンプビーム及びプローブビームの構成を概略的に示す。 斜入射するポンプビーム及び垂直入射するプローブビームの構成を概略的に示す。 垂直入射するポンプビーム及び斜入射するプローブビームの構成を概略的に示す。 サンプル上に入射するポンプビーム及び斜入射するプローブビームの構成を概略的に示す。 音響共鳴分光測定の例を示す。
本開示は、光ポンプ-プローブ技術に基づく音響共鳴分光測定技術に関し、音響周波数は、プローブビームのブリルアン散乱のためのブラッグ条件を決定するために、ポンプビームのパルスの繰り返し周波数を変更することによって連続的に走査され得る。次に、システムは、音響モノクロメータとしての役割を果たす。この周波数分解された音響分光測定技術は、ブリルアン散乱の検出の効率を向上させることを可能にする。
従来のピコ秒音響技術に関連する限界は、共鳴におけるブリルアン散乱の正確な測定のための数kHzの音響周波数分解能と組み合わせて、繰り返し周波数操作を実行する周波数分析のために本開示において克服される。
装置
システムの動作を説明するために、光音響トランスデューサと接触して配置されるか又は据えられる、分析されるサンプル2が考慮される。光音響トランスデューサ1とサンプル2との間のインターフェース3は、好ましくは、平面である。
図2には、本発明の第1の実施形態による音響共鳴分光測定システムが示されている。この第1の実施形態において、超短レーザパルスの単一で同じ源がポンプビーム14及びプローブビーム15を形成するために用いられる。以下で詳細に説明されるように、ポンプビーム14は、サンプルにコヒーレント音響フォノンの周期空間格子を生成する。プローブビーム15は、コヒーレント音響フォノンのこの周期格子上でプローブビーム15のブリルアン相互作用によって後方散乱ビームを生成できるようにする。
図2のシステムは、光源装置4と、周波数変更装置5と、検出システム6と、制御及び信号処理ユニット7とを含む。図2に示されている例において、システムは、半波長板9、偏光分割キューブ8、四分の一波長板19を更に含む。サポートは、入射放射が、好ましくは、サンプル2に且つ/又はサンプル2と光音響トランスデューサ1との間のインターフェース3に垂直入射するように配置される。
光源装置4は、繰り返し周波数Fで超短レーザパルス列を生成する。
本明細書において、レーザパルス列又は均等に一連のレーザパルス、時間的な一連のレーザパルスにより、各パルスは、後続の及び/又は先行するパルスから1/Fだけ時間的に分離された瞬間に放射され、ここで、Fは、パルス列の繰り返し周波数を表すことが理解される。有利には、同じパルス列のレーザパルスは、全て同じスペクトル及び時間特性を有する。
光源装置4の出口において、レーザパルスは、例えば、線形的に偏光される。半波長板9は、好ましくは、一方では光源パルスの線形偏光軸から、且つ他方では偏光分割キューブ8の軸から45度で配置される。四分の一波長板19は、ポンプビーム14又はプローブビーム15の入射光線パルスにより、往路で第1の時間を通して通過される。四分の一波長板19は、サンプル2上でのプローブビーム15の反射及び散乱によって形成された光ビームにより、別の時間を通して通過される。従って、合計として、四分の一波長板19は、半波長板の遅延と等しい遅延を導入する。結果として、偏光分割キューブ8において、反射及び/又は散乱光ビーム120は、ポンプビーム14及びプローブビーム15に対して垂直に偏光される。従って、偏光分割キューブ8は、反射及び散乱光ビーム120を検出システム6の方へ導くために反射及び散乱光ビーム120を分離できるようにする。
検出システム6は、反射及び散乱光ビーム120を検出し、且つ電気信号160を形成する。ユニット7は、光源装置4によって放射されたパルス列の繰り返し周波数Fを変更するように繰り返し周波数変更装置5を制御する。光源装置4は、ギガヘルツ程度のスペクトル領域に位置する繰り返し周波数Fを有するパルスからなるポンプビーム14を生成する。非限定的な例として、繰り返し周波数のスペクトル領域は、0.5GHz~40GHzに位置する。更に、繰り返し周波数変更装置5は、同様にギガヘルツ領域に位置する周波数範囲又はスペクトル範囲における繰り返し周波数Fを走査する。周波数Fの走査は、連続的であるか又はスペクトル範囲における数ヘルツ~数kHzのステップであり得る。ユニット7は、検出された反射及び散乱信号をポンプビーム14のパルスの繰り返し周波数Fの関数として処理し、それからブリルアン散乱信号測定値を抽出できるようにする。このブリルアン散乱信号は、フォノン格子のピッチPがプローブビーム15の半波長と等しい場合に共鳴する。
可変周波数光源装置4は、好ましくは、0.5~40GHz、好ましくは1~20GHz又は5~11GHzのスペクトル範囲において簡単に調整可能な繰り返し周波数Fを有する光周波数コム型の源を含む。
現在、2つの光周波数コム生成技術が主として存在する。周知の技術は、パルスモードにおける動作がモードロッキングによって得られるレーザ空洞の使用にある。かかるレーザ空洞は、10MHz~1GHz程度の繰り返し周波数を備えたピコ秒~フェムト秒幅のレーザパルスの生成を可能にし、自由スペクトル間隔が空洞の長さによって決定される光周波数コムを定義する。空洞長さを変更することにより、繰り返し周波数を変更することが可能である。しかしながら、次に、繰り返し周波数走査は、空洞における不安定性のために限りのあるスペクトル範囲に制限される。
本開示において、図3に概略的に示されている技術は、好ましくは、ポンプビーム14を生成するために用いられる。ここで、光源装置4は、光周波数コムを生成するために単一周波数連続レーザ源40及び電気光学変調器41、42、43、44を含む。ある実施形態において、同じ光源装置4は、プローブビーム15も生成する。
図3は、可変繰り返し周波数光パルス生成システムのために提案されたアーキテクチャの例を概略的に示す。この装置は、レーザダイオード40と、光変調器41、42、43、44と、光増幅器システム45と、コンプレッサ46とを含む。レーザダイオード40、異なる光変調器及びコンプレッサ46のそれぞれの出力光放射の波長スペクトル及び時間的形状も図3に概略的に示されている。
レーザダイオード40は、好ましくは、時間的に連続するレーザ放射140を放射するファイバレーザダイオードである。非限定的な例として、レーザ放射140は、1030nmの波長で放射される。レーザダイオード40の出口には、3相変調器41、42、43が直列に配置される。位相変調器41、42、43は、同じ低騒音マイクロ波発生装置50によって制御される。より正確には、マイクロ波発生装置50は、各位相変調器41、42、43のそれぞれの変調電圧51、52、53をそれぞれ変調する。マイクロ波発生装置50は、例えば、0.5~20GHz又は更には40GHz程度のギガヘルツのスペクトル範囲に位置する変調周波数Fを有する。
従って、位相変調器41は、位相シフトPHI1を導入する。位相変調器41の出口において、レーザ放射は、時間的に連続しており、且つスペクトル141に示されている複数の離散波長を有する。同様に、各位相変調器42、43は、それぞれ追加の位相シフトPHI2、PHI3をそれぞれ導入する。3つの変調電圧51、52、53は、スペクトル141、142、143にそれぞれ示されているように、離散波長のコムを備えた時間的に連続するレーザ放射(時間的形状241、242、243をそれぞれ参照されたい)を生成するように慎重に調整される。第4の振幅変調器44は、位相変調器の出口に配置され、且つ調整装置を完成させる。マイクロ波発生装置50は、振幅変調器44の変調電圧を変調する。振幅変調器44は、発生装置50の変調周波数において放射の振幅を変調する。次に、光変調器41~44の出力レーザ放射は、光増幅器システム45によって増幅され、次にコンプレッサ46によって時間的に圧縮される。好ましくは、光増幅器システム45及び/又はコンプレッサは、光ファイバコンポーネントに基づく。光増幅器システム45は、例えば、直列に配置された1つ又は幾つかのイッテルビウムドープファイバ増幅器を含む。コンプレッサ46は、光増幅器システム45の出口に配置される。コンプレッサ46は、放射パルス14の幅を1ピコ秒又は更には数百フェムト秒まで圧縮するように、変調器41~44によって誘発された位相シフトを補償できるようにする。光源装置4の出口において、放射の時間的形状246は、もはや連続的ではなく、繰り返し周波数Fに変調される。
有利には、マイクロ波発生装置50は、0.5~20GHzに達し得るマイクロ波周波数のスペクトル領域において、それぞれ位相変調器41、42、43及び振幅変調器45に位相及び振幅変調をそれぞれ適用する。従って、光源装置4は、ギガヘルツのスペクトル領域に位置するマイクロ波発生装置の変調周波数と等しい繰り返し周波数Fを有する超短パルス列246の生成を可能にする。
更に、繰り返し周波数Fは、マイクロ波発生装置50の周波数の調整によって調整可能である。従って、繰り返し周波数Fは、ギガヘルツのスペクトル領域に位置し、且つ例えば5GHz~20GHzに達し得るスペクトル範囲において調整可能である。そのように、超短レーザパルス246の繰り返し周波数は、マイクロ波発生装置50の周波数の修正によって容易に調整可能である。
超短パルス列246は、変調器41、42、43、44を制御する信号の変調周波数によって決定される自由スペクトル間隔又はISLによって分離された光周波数コム146、換言すれば離散波長コムをスペクトル的に示す。実際に、多重変調は、連続レーザの光周波数140を中心に側線141、142、143を生成する。例として、波長コムは、1030nmの波長を中心に約3nmにわたってスペクトル的に延びる。
約1030nmに中心輝線を有するイッテルビウムドープファイバレーザ源40の技術は、好ましくは、例えば100Wより高い非常に高い平均電力レベルまでの光増幅器45による効率的な増幅に適合される。一方では、かかる光ファイバレーザ源は、パルス246の繰り返し周波数Fを容易に調整できるようにする。他方では、かかる光ファイバレーザ源は、高出力レーザを生成できるようにする。
従って、スペクトル範囲において調整可能である、非常に高い繰り返し周波数で光パルス列246を生成する光源装置が利用可能である。時間領域において、これらの超短光パルス246は、ギガヘルツ程度のスペクトル範囲において連続的に又は離散的に調整可能な超短幅及び繰り返し周波数Fを有する。スペクトル範囲において、これらの超短光パルス14は、繰り返し周波数Fによって決定される自由スペクトル間隔ISLによって分離された離散的な周期光周波数コムを形成する。
ブリルアン散乱測定に適用される、音響分光測定のための繰り返し周波数Fにおいて調整可能なこのパルス列の使用がここで説明される。第1の実施形態によれば、同じ光源装置がポンプビーム14及びプローブビーム15を生成する。この場合、ポンプビーム14及びプローブビーム15は、同じ繰り返し周波数Fの超短パルスからなる。
分析されるサンプル2が図4に示されている。サンプルは、光音響トランスデューサ1とのインターフェース3を有する。サンプル2は、例えば、ボンディングにより、光音響トランスデューサ1に配置又は固定される。
図2及び3に関連して説明されているように、ポンプビーム14が生成され、ポンプビーム14は、ギガヘルツのスペクトル領域における可変繰り返し周期Fの且つ自由スペクトル間隔ISLを有する光周波数コムをスペクトル領域において形成する超短レーザパルス列を含む。例えば、ミラー又は偏光コンポーネントを備えた光学機械システムは、例えば、表面31からサンプル2を通る伝達により、ポンプビーム14をインターフェース3の方へ導く。図4に示されている例において、ポンプビーム14は、サンプル2の表面31及びインターフェース3に垂直入射角度で入射する。
ポンプビーム14の第1のパルスは、光音響トランスデューサ1によって部分的に吸収され、且つ第1の音響面21を生成する。同様に、ポンプビーム14のそれぞれの第2、第3、第4、第5のパルスは、光音響トランスデューサ1によって部分的に吸収され、且つそれぞれ第2、第3、第4、第5の音響波面22、23、24、25をそれぞれ生成する。それぞれの音響波面21、22、23、24、25は、サンプル2におけるフォノンの音響速度Vに依存する速度でこのサンプル2におけるインターフェース3から伝搬する。同じパルス列の光パルスは、1/Fに等しい時間間隔によって互いに時間的に分離され、ここで、Fは、繰り返し周期であることが留意される。サンプル2が均質である場合、音響波面21、22、23、24、25は、空間周期Pだけ互いに空間的に分離され、空間周期Pは、一方ではポンプビーム14のパルスの繰り返し周波数Fに、且つ他方ではサンプル2におけるフォノンの音響速度Vに依存する。従って、ポンプビーム14は、フォノン200の空間周期格子を生成する。ポンプビーム14のパルス列が十分な数のパルス、例えば200パルスを含む場合、フォノン格子200が維持され、サンプル2において漸進的である。
同時に、光音響トランスデューサ1によって吸収されない入射パルスの別の部分は、インターフェース3によってサンプル2の方へ反射され、且つ反射ビーム34を形成する。ここで、プローブビーム15は、繰り返し周波数Fの超短光パルスからなる。プローブビーム15は、フォノン格子200上のブリルアン相互作用によって誘発された複数のビーム121、122、123、124、125を生成する。ビーム121、122、123、124、125は、干渉し、フォノン格子200上のブリルアン散乱によって散乱ビーム120を形成する。入射プローブビーム15の逆方向において、反射ビーム34及び散乱ビーム120が収集される。2つの連続面を分離する音響経路がプローブビーム15の半波長と一致する場合、散乱ビーム121、122、123、124、125は、同相であり、且つ強め合う干渉をもたらす。従って、干渉は、互いに積み重なり、ブリルアン散乱信号は、リターン方向に増幅される。従って、共鳴ブリルアン散乱効果が得られる。
理論に縛られずに、共鳴ブリルアン散乱のこの物理的現象の第1の分析がここで詳細に説明される。ポンプビーム14の光パルスが光音響トランスデューサ材料1(例えば、金属材料である)によって吸収される場合、コヒーレント音響フォノンが生成される。コヒーレントフォノンの重畳は、変形面121をもたらし、変形面121は、その伝搬中に媒体の光学指数を局所的に乱す。
サンプル光学指数のこの変調は、音響光学相互作用により、生成されたフォノンの幾らかを検出できるようにする。実際に、弱い吸収性のサンプルのために、ブリルアン相互作用は、フォノンの波の数がプローブビーム15の波の数の2倍である場合に生成され得る。この条件は、音響周波数がブリルアン共鳴周波数と等しい場合に満たされる。
=2nV/λ
式中、nは、サンプルの光屈折率を表し、Vは、音響速度を表し、λは、プローブビームの波長を表す。従って、屈折率nが周知である場合、ブリルアン共鳴周波数の測定は、透過性サンプルの機械的特性(V)につながる。
本開示によれば、リアルタイムで調整可能な繰り返し周期1/Fの光パルス列からなるプローブビームは、ブリルアン相互作用の狭帯域に音響励起スペクトルを集中させるようにコヒーレント音響フォノンを周期的に励起させるために用いられる。従って、ポンプビーム14のパルスの繰り返し周波数Fがプローブビーム15の所与の光学波長のためにブリルアン相互作用の音響周波数と一致する場合、散乱信号の顕著な増加が得られ、それは、ブリルアン共鳴周波数において、コヒーレント音響フォノンの格子上の共鳴ブリルアン散乱に対応する検出信号の一部の反射(表面31又はインターフェース3における反射であり、この反射信号は、繰り返し周波数Fの関数としてわずかに変化する)に対応する検出信号の一部の分離を可能にする。
共鳴ブリルアン散乱の物理的現象の別の分析が以下で詳細に説明される。プローブビーム15の一部は、音響波面121の伝搬に伴う光ステップインデックス上で反射されると考えられる。プローブビーム15の別の部分は、別の音響波面122、123、124、125のそれぞれの伝搬に伴う別の光ステップインデックスによって反射される。音響波面121の伝搬中、反射ビームは、関係
=2nV/λ (I)
により、スペクトル周波数が音響波面の音響速度に連結される干渉を光検出器6上でもたらす。
従って、媒体2を伝搬する音響波面121、122、123、125は、時間の関数として周期的に生成される。2つの連続音響波面を分離する音響経路が媒体におけるプローブ光ビームの光波長に合わせられる場合、反射信号の顕著な増加が得られる。
換言すれば、光音響トランスデューサ媒体1におけるポンプビーム14のパルス列の吸収は、透過性サンプル2における周期音響面21、22、23、24、25を生成する。入射パルスの数ギガヘルツの繰り返し周波数Fがブリルアン相互作用の周波数fに合わせられる場合、プローブビーム15は、ブリルアン散乱によって効率的に屈折される。
同じパルス列がポンプビーム14及びプローブビーム15を生成するために用いられ得、それは、図2に示されているようにアセンブリを非常に単純にすることに寄与する。ポンプビーム14は、波面の周期的励起をもたらし、プローブビーム15は、これらの波面上で散乱されるビーム間の干渉を検出できるようにする。
ここで、干渉は、ポンプビーム14の可変繰り返し周波数Fの関数として、時間的ではなく、それに対してスペクトル的に分解されることが強調される。従って、本開示によって実現される検出システムは、非常に単純な検出に基づくことが可能であり、同期検出の使用を回避する。
本開示の音響分光測定システムは、多くの利点を提供する。第1に、パルスコム14の繰り返し周波数Fを容易に調整する可能性は、分析されるサンプルのブリルアン相互作用でコヒーレント音響フォノンの生成を調整できるようにする。第2に、今日では高出力レーザが利用可能であり、それは、カメラを用いた空間分解検出、及び従ってポイントごとではなく、リアルタイムの全視野結像を可能にする。
非空間分解用途において、検出システム6は、光検出器を含む。
別の特定の有利な実施形態において、検出システム6は、画素アレイと、サンプルにおけるエリアの画像を画素アレイ上に形成する光学系とを含む例えばCDDタイプのカメラを含む。1030nmにおける高強度ファイバレーザに基づく光源系の使用は、ブリルアン相互作用からもたらされる信号をカメラ画素アレイ上で検出できるようにする。従って、パルスの繰り返し周波数の関数としての音響分光測定画像が得られる。コヒーレントフォノンの生成がブリルアン散乱周波数に合わせられる場合、検出信号は、強く増幅される。従って、繰り返し周波数Fの走査は、生体細胞などの不均質なサンプル内の不均一なブリルアン相互作用周波数を明らかにできるようにする。リアルタイムの全視野結像に対する共鳴刺激されたブリルアン相互作用のこの適用は、機械的特性の顕微鏡検査のための顕著な進歩を可能にする。
更に、カメラの光学系は、検出器アレイでサンプルにおけるエリアの画像を変化させる。有利には、光学系は、サンプルの構造の3次元画像を再構成するためにサンプルの幾つかの平面の連続画像を取得するように構成される。例えば、光学系は、例えば、微生物の透過性サンプルにおける特定の平面の画像を形成するために共焦点構成における顕微鏡レンズを含む。
上記で説明された第1の実施形態において、単一レーザは、コヒーレント音響フォノンの格子の生成のために且つ共鳴ブリルアン相互作用の検出のために使用される。
変形形態において、2つの別個のレーザパルス源が用いられる。第1の源は、サンプルにコヒーレント音響フォノンの周期格子を生成するために、可変繰り返し周波数Fにおけるパルスからなるポンプビーム14を生成する。第2の源は、フォノンのこの周期格子上のブリルアン散乱信号を読み取るためにプローブビーム15を生成する。第2の源は、別の繰り返し周波数でパルスを生成する時間的に連続する源又は光パルスの源であり得る。
図5に示されている第2の実施形態において、光音響トランスデューサ1は、ポンプビーム14の波長において吸収性であり、且つプローブビーム15の波長において透過性である薄膜からなり、プローブビーム15は、ここで、ポンプビーム14の波長と異なる。光音響トランスデューサ1は、分析されるサンプル2とのインターフェース3を有する。ポンプビーム14は、インターフェース3に到達する前に光音響トランスデューサ1において吸収されるように光音響トランスデューサ1の表面33の方へ導かれる。光音響トランスデューサ1は、光音響変換により、サンプル2におけるコヒーレント音響フォノンの格子を生成する。ここで、コヒーレント音響フォノンの格子は、入射ポンプレーザパルスと同じ方向にサンプル2において伝搬する。プローブビーム15は、インターフェース3を介してサンプルにおいて伝達されるように光音響トランスデューサ1の表面33の方へ導かれる。プローブビーム15は、フォノン格子上のブリルアン散乱によって散乱ビーム120を生成する。この実施形態の利点は、ポンプビーム14からサンプルを保護することである。
図6に示されている第3の実施形態において、光音響トランスデューサ1は、ポンプビーム14の波長において吸収性であり、且つプローブビーム15の波長において透過性である薄膜からなり、プローブビーム15は、ここで、ポンプビーム14の波長と異なる。サンプルは、ここで、プローブ波長15及びポンプ波長において透過性である。光音響トランスデューサ1は、分析されるサンプル2とのインターフェース3を有する。ポンプビーム14は、インターフェース3の方へ伝達されるようにサンプルの表面31の方へ導かれ、且つ光音響トランスデューサ1において吸収される。光音響トランスデューサ1は、光音響変換により、サンプル2におけるコヒーレント音響フォノンの格子を生成する。ここで、コヒーレント音響フォノンの格子は、入射ポンプビームの反対方向にサンプル2において伝搬する。プローブビーム15は、インターフェース3を介してサンプルにおいて伝達されるように光音響トランスデューサ1の表面33の方へ導かれる。プローブビーム15は、フォノン格子上のブリルアン散乱によって散乱ビーム120を生成する。
図7に示されている第4の実施形態において、光音響トランスデューサ1は、ポンプビームの波長において吸収性である薄膜からなる。サンプルは、ここで、プローブ15の波長において透過性である。光音響トランスデューサ1は、分析されるサンプル2とのインターフェース3を有する。ポンプビーム14は、インターフェース3に到達する前に光音響トランスデューサ1に吸収されるように光音響トランスデューサ1の表面33の方へ導かれる。光音響トランスデューサ1は、光音響変換により、サンプル2においてコヒーレント音響フォノンの格子を生成する。ここで、コヒーレント音響フォノンの格子は、入射ポンプレーザパルスと同じ方向にサンプル2において伝搬する。プローブビーム15は、サンプルの表面31の方へ導かれる。プローブビーム15は、フォノン格子上のブリルアン散乱によって散乱ビーム120を生成する。この実施形態の利点もポンプビーム14からサンプルを保護することである。
図2、4~7及び8に関連して説明される実施形態において、フォノン格子を生成するポンプビーム14は、垂直入射角度で光音響トランスデューサ又はインターフェースに入射し、且つこのフォノン格子上で干渉を形成するプローブビーム15は、垂直入射角度でサンプル2の表面31及びインターフェース3に入射する。
ここで、他の入射角度が本開示の範囲から逸脱せずに考慮される。
従って、図9において、ポンプビーム14は、斜入射角度でサンプル2に入射し、且つプローブビーム15は、垂直入射角度でサンプル2に入射する。図10において、ポンプビーム14は、垂直入射角度でサンプル2に入射し、且つプローブビーム15は、斜入射角度でサンプル2に入射する。図11において、ポンプビーム14は、斜入射角度でサンプル2に入射し、且つプローブビーム15は、別の斜入射角度でサンプル2に入射する。サンプル上のプローブビーム15の入射角度は、A.I.として表される。散乱ビーム120は、サンプルへの垂線に対して対角-A.I.を形成する方向において測定される。当業者は、図4~7に関連して説明される実施形態にこれらの異なる入射角度を容易に適合させるであろう。
フォノン格子のピッチPは、励起ビームの入射角度の周知の関数に従って変化する。同様に、ブリルアン散乱周波数及び干渉の外観は、サンプルに対するプローブビームの入射角度の関数として周知の方法で変化する。
図12には、16.4GHz~17.1GHzに含まれるスペクトル範囲におけるレーザパルスの繰り返し周波数Fの関数として、シリカの2つの異なるサンプル上の表面反射率測定の例が示されている。ここで、光音響トランスデューサは、サンプルとの平面インターフェースを有する金属膜である。ここで、繰り返し周波数は、20MHzのステップによって漸増的に修正される。検出信号の強度は、図12に示されている。検出信号の著しい増加は、ポンプビームパルスの繰り返し周波数Fが約16.8GHzである場合、1030nmのプローブビームの波長におけるシリカの予想されるブリルアン相互作用を明らかにする。この繰り返し周波数は、シリカの光学指数及び音響速度の周知の値と一致する。
従って、本開示が対象とするシステム及び方法は、場合により生物学的性質の透過性媒体、液体又は固体の弾性特性の測定を可能にする。これらの機械的特性の測定は、非破壊方法で接触なしに実行され、それは、顕著な利点である。全視野撮像システムと組み合わされた音響分光測定システムの作製により、数ミリ秒以内に1マイクロメートル程度の空間分解能でサンプルのブリルアン周波数をマッピングすることが可能になる。
信号処理システムは、これらのブリルアン散乱測定から、異なる用途に関連する異なる特性を推定できるようにする。
以下の用途が特に考えられる。
ブリルアン散乱は、媒体の圧縮性に依存する散乱音波の速度の測定を可能にする。光学屈折率nと同様に、音響速度も、残留する機械的拘束に敏感であるため、本開示が対象とするシステム及び方法は、これらの機械的拘束を検出できるようにし得る。
光音響トランスデューサ1は、コヒーレント音響フォノンを生成し、それらを分析されるサンプルの方へ伝達する。ここで、サンプルに存在するコヒーレント音響フォノンの振幅は、光音響トランスデューサ1の金属と、分析されるサンプルの透過性薄層との間のインターフェースにおける機械的接触に依存する。従って、粘着特性は、特にマイクロエレクトロニクスの分野のアセンブリのために特徴付けられ得る。
これらの分析は、異なる技術的分野に用途を見出す。フォトニクスにおいて、ブリルアン散乱測定は、例えば、アイウェアにおける例えば光学系又はコンポーネントに用いられる1つ又は幾つかの透過性薄層間の接着不良の弾性測定値及び/又は結像をブリルアン散乱測定から推定するために分析され得る。エレクトロニクスにおいて、ブリルアン散乱測定は、例えば、携帯電話において用いられるか又は透過性薄型エレクトロニックコンポーネントの粘着性の制御のために用いられる透過性薄膜の弾性の測定値をブリルアン散乱測定から推定するために分析され得る。機械産業において、機械加工、特に高速機械加工(例えば、カーバイドで作製された切断工具コーティング)において用いられる切削工具に置かれた薄層の硬化の弾性及び粘着性の測定がブリルアン測定から推定され得る。細胞生物学又は医学生物学用途において、従来の音波顕微鏡において用いられる音波よりはるかに高い周波数の音波が光学的に生成され、細胞培地におけるブリルアン相互作用によって検出され得る。特に、植物細胞の核及び液胞のそれぞれに関係する信号が実質的に異なることが示された。本開示による撮像システムの用途は、個別細胞又は例えば組織学的切片に由来する細胞の母集団の圧縮性及び粘着性のマップを作成できるようにする。健康細胞及び腫瘍細胞の異なる圧縮性は、生物学的分析及び/又は診断分析のためのそれらの細胞の識別を可能にし得る。

Claims (10)

  1. サンプル(2)を分析するための音響共鳴分光測定システムであって、
    - 前記分析されるサンプル(2)に接触するインターフェース(3)を有する光音響変換手段(1)と、
    - ポンプビーム(14)及びプローブビーム(15)を生成するように適合された光ポンプ-プローブ装置(4)であって、
    - 前記ポンプビーム(14)は、数百メガヘルツ~数十ギガヘルツに含まれるスペクトル領域に位置する繰り返し周波数(F)を有する一連の超短ポンプ光パルスによって構成される、光ポンプ-プローブ装置(4)と、前記サンプル(2)にコヒーレント音響フォノン(200)の周期格子を生成するために前記光音響変換手段(1)の方へ前記ポンプビーム(14)を導くための光学機械手段であって、フォノン(200)の前記周期格子は、前記ポンプビーム(14)の前記繰り返し周波数(F)と、前記サンプル(2)における前記コヒーレント音響フォノン(200)の音響速度(V)との間の比率(V/F)の関数として決定されるピッチ(P)を有する、光学機械手段と、
    - コヒーレント音響フォノン(200)の前記周期格子上で前記プローブビーム(15)の散乱ビーム(120)を形成するために、前記サンプル(2)の方へ前記プローブビーム(15)を導くための他の光学機械手段と、
    - 前記サンプル(5)におけるコヒーレント音響フォノン(200)の前記格子の前記ピッチ(P)を変更するために、前記スペクトル領域のスペクトル範囲において前記ポンプビーム(14)の前記繰り返し周波数(F)を変更するように適合された周波数変更装置(5)と、
    - 前記散乱ビーム(120)を受信し、且つ前記スペクトル範囲における前記繰り返し周波数の関数として散乱信号を測定するように構成された光検出システム(6)と
    を含む音響共鳴分光測定システム。
  2. 前記光ポンプ-プローブ装置(4)は、単色連続レーザビーム(140)を放射するように構成されたレーザ(40)と、前記繰り返し周波数で制御信号を生成するように構成された可変周波数マイクロ波発生装置と、前記制御信号を受信し、且つ前記繰り返し周波数での振幅及び位相において前記単色連続レーザビームを変調するように構成された複数の電気光学変調器(41、42、43、44)と、前記繰り返し周波数での振幅及び位相において変調された前記レーザビームを受信し、且つ前記ポンプビーム(14)を生成するように構成されたコンプレッサ(46)とを含み、前記ポンプビーム(14)は、前記繰り返し周波数によって決定される自由スペクトル間隔によって分離された複数の離散波長を含むスペクトル分布を有する、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記プローブビーム(15)は、時間的に連続している、請求項1又は2に記載のシステム。
  4. 前記プローブビーム(15)は、別の一連の超短光パルスによって構成される、請求項1又は2に記載のシステム。
  5. 前記ポンプビーム(14)は、ポンプ波長を有し、前記プローブビーム(15)は、プローブ波長を有し、前記プローブ波長は、前記ポンプ波長と異なる、請求項1~4のいずれか一項に記載のシステム。
  6. 前記ポンプビーム(14)は、ポンプ波長を有し、前記プローブビーム(15)は、プローブ波長を有し、前記プローブ波長は、前記ポンプ波長と等しい、請求項1~4のいずれか一項に記載のシステム。
  7. 前記プローブビーム(15)は、前記ポンプビーム(14)の一部からなる、請求項4~6のいずれか一項に記載のシステム。
  8. 前記ポンプビーム(14)及び前記プローブビーム(15)は、前記サンプル上に垂直入射するか、又は前記ポンプビーム(14)は、前記サンプル上に垂直入射し、且つ前記プローブビーム(15)は、前記サンプル上に斜入射するか、又は前記ポンプビーム(14)は、前記サンプル上に斜入射し、且つ前記プローブビーム(15)は、前記サンプル上に垂直入射するか、又は前記ポンプビーム(14)は、前記サンプル上に斜入射し、且つ前記プローブビーム(15)は、前記サンプル上の別の斜入射を有する、請求項1~7のいずれか一項に記載のシステム。
  9. 前記プローブビーム(15)は、前記サンプル(2)のエリアを照射するように構成され、前記光検出システム(6)は、2次元分解画像検出器と、前記画像検出器上に前記サンプルエリアの画像を形成するように構成された光学系とを含む、請求項1~8のいずれか一項に記載のシステム。
  10. 音響共鳴分光測定方法であって、
    - 数百メガヘルツ~数十ギガヘルツに含まれるスペクトル領域に位置する繰り返し周波数(F)を有する一連の超短ポンプ光パルスによって構成されたポンプビーム(14)を生成するステップと、
    - サンプル(2)にコヒーレント音響フォノン(200)の周期格子を生成するために、前記分析されるサンプル(2)とのインターフェース(3)を有する光音響変換手段(1)上に前記ポンプビーム(14)が入射するステップであって、フォノン(200)の前記周期格子は、前記ポンプビーム(14)の前記繰り返し周波数(F)と、前記サンプル(2)における前記コヒーレント音響フォノン(200)の音響速度(V)との間の比率(V/F)の関数として決定されるピッチ(P)を有する、ステップと、
    - プローブビーム(15)を生成するステップであって、前記プローブビーム(15)は、コヒーレント音響フォノン(200)の前記周期格子上の前記プローブビーム(15)の散乱によって散乱ビーム(120)を形成するために前記サンプル(2)の方へ導かれる、ステップと、
    - 前記サンプル(5)におけるコヒーレント音響フォノン(200)の前記周期格子の前記ピッチ(P)を変更するために、スペクトル範囲において前記ポンプビーム(14)の前記繰り返し周波数(F)を変更するステップと、
    - 前記スペクトル範囲における前記繰り返し周波数(F)の関数として前記散乱ビーム(120)を光検出するステップと、
    - 前記スペクトル範囲における前記繰り返し周波数(F)の関数として散乱信号を測定するステップと
    を含む音響共鳴分光測定方法。
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