以下、図面とともに制御装置の実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。以下の説明における実施形態は、本発明の具体例であり、特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの実施形態に限定されないものとする。
まず、図1~5を用いてSDNに基づく従来技術による移動体ネットワークについて説明する。
図1は、従来技術による移動体ネットワークのシステム構成図である。図1に示す通り、従来技術による移動体ネットワークは、制御装置(Controller、Cont)であるCont1Z、ゲートウェイ装置であるGW2aZ(識別情報は「GW #1」)、GW2bZ(識別情報は「GW #2」)、GW2cZ(識別情報は「GW #3」)、GW2dZ(識別情報は「GW #4」)及びGW2eZ(識別情報は「GW #5」)(以上のゲートウェイ装置を総称して「GW2Z」と適宜呼ぶ)、並びに、UE(User Equipment)であるUE3aZ(識別情報は「UE #1」)、UE3bZ(識別情報は「UE #2」)及びUE3cZ(識別情報は「UE #3」)(以上のUEを総称して「UE3Z」と適宜呼ぶ)を含んで構成される。
GW2Zは、例えば、5G(第5世代移動通信システム)におけるeNodeB又はUPF(User Plane Function)等である。GW2Zは、自装置が管轄する(自装置の電波が届く)エリアに位置するUE3Zを収容する。UE3Zは、当該UE3Zを収容しているGW2Zを介して移動体通信を行う。UE3Zが別のエリアに移動した場合、UE3Zの収容先は、当該別のエリアを管轄する別のGW2Zに変更となる。図1では、当初GW2aZに収容されていたUE3aZが、移動したことに伴い、GW2bZに収容されるようになった場面を示している。その他、UE3bZはGW2dZに収容されている。また、GW2Z同士はネットワーク等を介して互いに通信可能である。
GW2Zは、UE3Z又は別のGW2Z等の移動体ネットワークを構成するノードから送信されたパケット(U-Planeパケット)を受信し、自装置に予め格納された宛先情報に基づいて、UE3Z又は別のGW2Z等の移動体ネットワークを構成するノードにパケットを転送する。図2及び3は、GW2Zに格納された宛先情報のテーブル例を示す図である。図2及び3の詳細については後述する。GW2Zは、Cont1Zからの指示(制御、C-Plane信号)又は管理者からの指示等に基づいて、宛先情報を更新する。
Cont1Zは、例えば、5GにおけるAMF(Access and Mobility Management Function)又はSMF(Session Management Function)等である。Cont1Zは、UE3Zを収容するGW2Zを管理する。Cont1Zは、配下のGW2Z又はUE3Zとネットワーク等を介して互いに通信可能である。Cont1Zは、自装置に予め格納された制御情報に基づいて、配下のGW2Z又はUE3Zを管理及び制御する。図4は、Cont1Zに格納された制御情報のテーブル例を示す図である。図4の詳細については後述する。Cont1Zは、移動体ネットワークのノードの変化又は管理者からの指示等に基づいて、制御情報を更新する。
UE3Zは、ユーザが携帯する端末である。UE3Z同士は、図1に示す移動体ネットワークを介して互いに通信可能である。より具体的には、通信元のUE3Zは、当該通信元のUE3Zを収容しているGW2Z及び通信先のUE3Zを収容しているGW2Zを順に介して通信先のUE3Zと通信を行う。
図5は、図1に示す移動体ネットワークで実行される処理を示すシーケンス図である。前提として、GW2aZは、図2(a)に示す宛先情報を格納し、GW2dZは、図3(a)に示す宛先情報を格納し、Cont1Zは、図4(a)に示す制御情報を格納しているものとする。図2(a)に示すように、GW2aZに格納された宛先情報は、UE3Zの識別情報であるEIDと、当該UE3Zを収容している(UE3Zの場所を示す)GW2Zの識別情報であるRLOC(Routing Locators)とを含む。図2(a)に示す宛先情報は、GW2dZがUE3bZを収容していることを示している。また、図3(a)に示すように、GW2dZに格納された宛先情報は、UE3Zの識別情報であるEIDと、当該UE3Zを収容している(UE3Zの場所を示す)GW2Zの識別情報であるRLOCとを含む。図3(a)に示す宛先情報は、GW2aZがUE3aZを収容していることを示している。また、図4(a)に示すように、Cont1Zに格納された制御情報は、UE3Zの識別情報であるEIDと、当該UE3Zを収容している(UE3Zの場所を示す)GW2Zの識別情報であるRLOCとを含む。図4(a)に示す制御情報は、GW2aZがUE3aZを収容し、GW2dZがUE3bZを収容していることを示している。
まず、UE3aZの移動に伴い、UE3aZの収容先がGW2aZからGW2bZに変更になった際の更新通知を行っている図5のステップS1Z~S3Zを説明する。UE3aZが移動した後、UE3aZは新しい収容先であるGW2bZに対して、自端末の識別情報「UE #1」及び新しい収容先であるGW2bZの識別情報「GW #2」を含む登録指示を送信する(S1Z)。登録指示を受信したGW2bZはCont1Zに対して、登録指示に含まれる識別情報「UE #1」及び「GW #2」を含む更新指示を送信する(S2Z)。更新指示を受信したCont1Zは、更新指示に基づいて制御情報を更新する。図4(b)は、図4(a)に示す制御情報が更新指示に基づいて更新された後の制御情報を示す。図4(b)に示す通り、UE3aZを収容するゲートウェイ装置がGW2aZからGW2bZに変更されている。
続いて、Cont1Zは、UE3aZはGW2bZによって収容されている旨の情報(例えば、S2Zにて受信した更新指示に含まれる識別情報「UE #1」と識別情報「GW #2」との組の情報)を含む宛先情報の更新指示を、配下の全てのGW2それぞれに対して送信する(S3Z)。このようにUE3Zの移動ごとに、全てのGW2それぞれに対して更新指示が送信されるため、シグナリングコストが増加すると共に、全GW2の処理負荷が増加する。なお、以上のS1Z~S3Zの通信は、C-Plane信号による通信であるため、C-Planeドリブンの更新通知(経路更新)である。
S3Zにて更新指示を受信したGW2aZは、更新指示に基づいて宛先情報を更新する。図2(b)は、図2(a)に示す宛先情報が更新指示に基づいて更新された後の宛先情報を示す。図2(b)に示す通り、(更新指示に含まれる識別情報「UE #1」が示す)UE3aZを収容するゲートウェイ装置として(更新指示に含まれる識別情報「GW #2」が示す)GW2bZが追加で登録されている。
S3Zにて更新指示を受信したGW2dZは、更新指示に基づいて宛先情報を更新する。図3(b)は、図3(a)に示す宛先情報が更新指示に基づいて更新された後の宛先情報を示す。図3(b)に示す通り、(更新指示に含まれる識別情報「UE #1」が示す)UE3aZを収容するゲートウェイ装置がGW2aZから(更新指示に含まれる識別情報「GW #2」が示す)GW2bZに変更されている。
次に、上述の更新通知後にパケット送信を行っている図5のステップS4Z~S6Zを説明する。送信元となるUE3bZは収容先のGW2dZに対して、宛先である宛先端末のUE3aZの識別情報「UE #1」を含むパケット(U-Planeパケット)を送信する(S4Z)。パケットを受信したGW2dZは、宛先情報に基づいてパケットをGW2bZに転送する(S5Z)。より具体的には、GW2dZは、図3(b)の宛先情報において受信したパケットに含まれる識別情報「UE #1」に対応付いた識別情報「GW #2」が示すGW2bZにパケットを転送する。パケットを受信したGW2bZは、収容しているUE3aZに対して受信したパケットを転送する(S6Z)。以上がパケット送信の説明である。
以上が従来技術による移動体ネットワークについての説明である。続いて、図6~14を用いてCont1を含む移動体ネットワークについて説明する。なお、図6に示すCont1を含む移動体ネットワークのシステム構成図は、図1に示す従来技術による移動体ネットワークのシステム構成図と同様であり(図6に示す各ノードは、図1中の、当該ノードの参照符号の最後に「Z」を付けた名称のノードに対応する)、図8、10、11及び13に示す宛先情報又は制御情報は、図2~4に示す宛先情報又は制御情報と同様であるため、以降では同じ説明は省略し、主に差分について説明する。なお、便宜上、図6に示すシステム構成図は、以降で説明する第1実施形態から第4実施形態まで共通して利用する(実施形態に応じて参照符号は変更していない)。
[第1実施形態]
図7は、第1実施形態における、図6に示す移動体ネットワークで実行される処理を示すシーケンス図である。前提として、GW2a、GW2b及びGW2dは地理的(物理的)に隣接しており、GW2a又はGW2bに収容されているUE3aと、GW2dに収容されているUE3bとは近距離端末間通信を行う。
まず、UE3aの移動に伴い、UE3aの収容先がGW2aからGW2bに変更になった際の更新通知を行っている図7のステップS1a~S3aを説明する。UE3aが移動した後、UE3aは新しい収容先であるGW2bに対して、自端末の識別情報「UE #1」及び新しい収容先であるGW2bの識別情報「GW #2」を含む登録指示を送信する(S1a)。登録指示を受信したGW2bはCont1に対して、登録指示に含まれる識別情報「UE #1」及び「GW #2」を含む更新指示を送信する(S2a)。更新指示を受信したCont1は、更新指示に基づいて制御情報を更新する。図4(b)は、図4(a)に示す制御情報(当該制御情報をCont1は格納していたものとする)が更新指示に基づいて更新された後の制御情報を示す。図4(b)に示す通り、UE3aを収容するゲートウェイ装置がGW2aからGW2bに変更されている。
続いて、Cont1は、UE3aはGW2bによって収容されている旨の情報(例えば、S2aにて受信した更新指示に含まれる識別情報「UE #1」と識別情報「GW #2」との組の情報)を含む宛先情報の更新指示を、UE3aの移動前にUE3aを収容していたGW2a(のみ)に対して送信する(S3a)。より具体的には、Cont1は、S2aの後にて制御情報を更新する前の図4(a)の制御情報(当該制御情報をCont1は格納していたものとする)において、S2aにて受信した更新指示に含まれる識別情報「UE #1」に対応付いた識別情報「GW #1」が示すGW2aに対して更新指示を送信する。なお、S1aの登録指示及びS2aの更新指示に、UE3aの移動前にUE3aを収容していたGW2aの識別情報「GW #1」がさらに含まれ、Cont1は、S2aにて受信した更新指示に含まれる識別情報「GW #1」が示すGW2aに対して更新指示を送信してもよい。S3aにて更新指示を受信したGW2aは、更新指示に基づいて宛先情報を更新する。図2(b)は、図2(a)に示す宛先情報が更新指示に基づいて更新された後の宛先情報を示す。図2(b)に示す通り、(更新指示に含まれる識別情報「UE #1」が示す)UE3aを収容するゲートウェイ装置として(更新指示に含まれる識別情報「GW #2」が示す)GW2bが追加で登録されている。以上が第1実施形態における更新通知の説明である。
次に、上述の更新通知後に遠隔のGW2であるGW2cが収容するUE3cからのパケット送信を行っている図7のステップS1’~S6’を説明する。送信元となるUE3cは収容先のGW2cに対して、宛先である宛先端末のUE3aの識別情報「UE #1」を含むパケット(U-Planeパケット)を送信する(S1’)。パケットを受信したGW2cは、宛先情報に基づいてパケットをGW2aに転送する(転送を継続する)(S2’)。より具体的には、GW2cは、図3(a)の宛先情報(当該制御情報をGW2cは格納しているものとする)において受信したパケットに含まれる識別情報「UE #1」に対応付いた識別情報「GW #1」が示すGW2aにパケットを転送する。
パケットを受信したGW2aは、宛先情報に基づいてパケットをGW2bに転送する(S3’)。より具体的には、GW2aは、図2(b)の宛先情報(当該制御情報をGW2aは格納しているものとする)において受信したパケットに含まれる識別情報「UE #1」に対応付いた識別情報「GW #2」が示すGW2bにパケットを転送する。次に、GW2aは、S3aの処理で得られた、UE3aはGW2bによって収容されている旨の情報を含む、宛先情報の更新指示を、S2’にて受信したパケットの送信元であるGW2cに対して送信する(S4’)。なお、S3’とS4’の順番は逆でもよい。すなわち、S2’の後、GW2aは、宛先情報の更新指示をGW2cに対して送信してから、S2’にて受信したパケットをGW2bに転送してもよい。
S4’にて更新指示を受信したGW2cは、更新指示に基づいて宛先情報を更新する。図3(b)は、図3(a)に示す宛先情報が更新指示に基づいて更新された後の宛先情報を示す。図3(b)に示す通り、UE3aを収容するゲートウェイ装置がGW2aからGW2bに変更されている。以降、GW2cは、更新された宛先情報に基づいて、受信したパケットがUE3aを宛先とする場合は当該パケットをUE3aを収容するGW2bに転送する(転送を継続する)(S5’)。より具体的には、GW2cは、宛先として識別情報「UE #1」を含むパケットを受信した場合、図3(b)の宛先情報において当該識別情報「UE #1」に対応付いた識別情報「GW #2」が示すGW2bにパケットを転送する。パケットを受信したGW2bは、宛先情報に基づいて、収容しているUE3aに対して受信したパケットを転送する(S6’)。
なお、S3aの後においてGW2aが保持するUE3aの情報を更新する前に、遠隔のGW2cからパケットが送信された場合は、S3’の前にGW2aは、Cont1に対して、受信パケットに含まれる識別情報「UE #1」を含むRLOC要求(宛先端末を収容するGW2の問い合わせ)を送信し、その応答として識別情報「GW #2」を含むRLOC回答を受信し、受信したRLOC回答に基づいてS3’及びS4’の処理を行う。以上が第1実施形態におけるパケット送信の説明である。
[第2実施形態]
図9は、第2実施形態における、図6に示す移動体ネットワークで実行される処理を示すシーケンス図である。前提として、GW2a、GW2b及びGW2dは地理的(物理的)に隣接しており、GW2a又はGW2bに収容されているUE3aと、GW2dに収容されているUE3bとは近距離端末間通信を行う。また、前提として、Cont1は、図8に示す制御情報を格納しているものとする。図8に示すように、Cont1に格納された制御情報は、GW2の識別情報と、当該GW2に隣接する一つ以上のGW2の識別情報とを含む。図8に示す制御情報は、GW2a及びGW2dがGW2bに隣接していることを示している。
UE3aの移動に伴い、UE3aの収容先がGW2aからGW2bに変更になった際の更新通知を行っている図9のステップS1b~S3bを説明する。UE3aが移動した後、UE3aは新しい収容先であるGW2bに対して、自端末の識別情報「UE #1」及び新しい収容先であるGW2bの識別情報「GW #2」を含む登録指示を送信する(S1b)。登録指示を受信したGW2bはCont1に対して、登録指示に含まれる識別情報「UE #1」及び「GW #2」を含む更新指示を送信する(S2b)。更新指示を受信したCont1は、更新指示に基づいて制御情報を更新する。図4(b)は、図4(a)に示す制御情報(当該制御情報をCont1は格納していたものとする)が更新指示に基づいて更新された後の制御情報を示す。図4(b)に示す通り、UE3aを収容するゲートウェイ装置がGW2aからGW2bに変更されている。
続いて、Cont1は、UE3aはGW2bによって収容されている旨の情報(例えば、S2aにて受信した更新指示に含まれる識別情報「UE #1」と識別情報「GW #2」との組の情報)を含む宛先情報の更新指示を、移動後のUE3aを収容しているGW2bに隣接するGW2a及びGW2d(隣接GW2のみ)に対して送信する(S3b)。より具体的には、Cont1は、図8の制御情報において、S2bにて受信した更新指示に含まれる識別情報「GW #2」に対応付いた識別情報「GW #1」及び「GW #4」がそれぞれ示すGW2a及びGW2dに対して更新指示を送信する。S3bにて更新指示を受信したGW2a及びGW2dは、更新指示に基づいて宛先情報を更新する(第1実施形態と同様のため説明を省略)。以上が第2実施形態における更新通知の説明である。
上述の更新通知後に遠隔のGW2であるGW2cが収容するUE3cからのパケット送信の処理については、第1実施形態の図7のS1’~S6’と同様のため、説明を省略する。
[第3実施形態]
図12は、第3実施形態における、図6に示す移動体ネットワークで実行される処理を示すシーケンス図である。前提として、Cont1は、図10(a)に示す制御情報を格納し、GW2dは、図11(a)に示す宛先情報を格納しているものとする。図10(a)に示すように、Cont1に格納された制御情報は、UE3の識別情報であるEIDと、当該UE3を収容している(UE3の場所を示す)GW2の識別情報であるRLOCとを含む。図10(a)に示す制御情報は、GW2aがUE3aを収容し、GW2dがUE3bを収容していることを示している。また、図11(a)に示すように、GW2dに格納された宛先情報は、UE3の識別情報であるEIDと、当該UE3を収容している(UE3の場所を示す)GW2の識別情報であるRLOCとを含む。図11(a)に示す宛先情報は、GW2aがUE3aを収容していることを示している。
UE3aの移動に伴い、UE3aの収容先がGW2aからGW2bに変更になった際の更新通知を行っている図12のステップS1c~S5cを説明する。UE3aが移動した後、UE3aは新しい収容先であるGW2bに対して、自端末の識別情報「UE #1」及び新しい収容先であるGW2bの識別情報「GW #2」を含む登録指示を送信する(S1c)。登録指示を受信したGW2bはCont1に対して、登録指示に含まれる識別情報「UE #1」及び「GW #2」を含む更新指示を送信する(S2c)。更新指示を受信したCont1は、更新指示に基づいて制御情報を更新する。図10(b)は、図10(a)に示す制御情報が更新指示に基づいて更新された後の制御情報を示す。図10(b)に示す通り、UE3aを収容するゲートウェイ装置がGW2aからGW2bに変更されている。
続いて、Cont1は、送信元のUE3aに対して、UE3aと通信中のGW2を問い合わせる要求を送信する(S3c)。要求を受信したUE3aは、UE3aと通信中のGW2の識別情報「GW #1」及び「GW #4」を含む回答を送信する(S4c)。より具体的には、UE3aは、例えば、通信ベアラを現在確立しているGW2の識別情報を取得し、当該識別情報を含む回答を送信する。回答を受信したCont1は、受信した回答に基づいて、UE3aと通信中のGW2a及びGW2dに対して、UE3aはGW2bによって収容されている旨の情報(例えば、S2aにて受信した更新指示に含まれる識別情報「UE #1」と識別情報「GW #2」との組の情報)を含む宛先情報の更新指示を送信する(S5c)。より具体的には、Cont1は、受信した回答に含まれる識別情報「GW #1」及び「GW #4」がそれぞれ示すGW2a及びGW2dに対して、宛先情報の更新指示を送信する。S5cにて更新指示を受信したGW2a及びGW2dは、更新指示に基づいて宛先情報を更新する(第1実施形態と同様のため説明を省略)。以上が第3実施形態における更新通知の説明である。
[第4実施形態]
図14は、第4実施形態における、図6に示す移動体ネットワークで実行される処理を示すシーケンス図である。第4実施形態は、第3実施形態と同様であり、主な差分は、第3実施形態における図12のS3c及びS4cが、第4実施形態における図14のS3dに置き換わっている点である。以下では当該差分について説明する。
前提として、Cont1は、図13(a)に示す制御情報を格納しているものとする。図13(a)に示すように、Cont1に格納された制御情報は、セッション情報を含む。図13(a)に示す制御情報は、UE3aとGW2dとがセッションを持ち、UE3bとGW2aとがセッションを持っていることを示している。セッション情報は、Cont1がUE3から通信要求等を受ける際等に、Cont1が適宜更新してもよい。また、セッション情報は、予め設定されたタイマーに基づいてCont1が適宜更新(削除、expire)してもよい。
図14のS2dの後、Cont1は、制御情報に基づいて、UE3aと通信中のGW2としてGW2a及びGW2dを決定する。より具体的には、Cont1は、図13(a)に示す制御情報に含まれるGW2の識別情報「GW #1」及び「GW #4」それぞれが示すGW2a及びGW2dをUE3aと通信中のGW2として決定する。決定後のS4dの処理は、第3実施形態の図12のS5cと同様である。続いて、Cont1は、S2dにて受信した更新指示に基づいて制御情報を更新する。図13(b)は、図13(a)に示す制御情報が更新指示に基づいて更新された後の制御情報を示す。図13(b)に示す通り、UE3bとセッションを持っているのが、GW2aからGW2bに変更されている。以上が第4実施形態における更新通知の説明である。
続いて、第1実施形態~第4実施形態におけるCont1(制御装置)の機能の詳細について説明する。図15はCont1の機能ブロック図である。図15に示す通りCont1は、更新指示受信部10、制御情報格納部11、制御情報更新部12、更新対象決定部13及び更新指示送信部14を含んで構成される。
更新指示受信部10は、GW2又はUE3等の他のノードから更新指示を受信する。更新指示受信部10による受信は、上述の図7のS2a後の処理、図9のS2b後の処理、図12のS2c後の処理、図14のS2d後の処理の説明の通りである。
制御情報格納部11は、制御情報を格納する。例えば、図8、10及び13の制御情報は制御情報格納部11によって格納される。
制御情報更新部12は、更新指示受信部10が更新指示を受信すると、受信した更新指示に基づいて制御情報格納部11によって格納された制御情報を更新する。制御情報の更新指示には、制御情報の更新に必要な情報が含まれる。制御情報更新部12による制御情報の更新は、上述の図7のS2a後の処理、図9のS2b後の処理、図12のS2c後の処理、図14のS4d後の処理の説明の通りである。
更新対象決定部13は、更新指示受信部10が更新指示を受信すると、受信した更新指示に基づく変更を通知するGW2として、配下の複数のGW2のうち一部のGW2を決定する。更新対象決定部13は、変更を通知するGW2として、変更前にUE3を収容していたGW2を決定してもよいし(第1実施形態)、変更後にUE3を収容しているGW2に隣接するGW2を決定してもよいし(第2実施形態)、UE3と通信中のGW2を決定してもよい(第3実施形態及び第4実施形態)。更新対象決定部13は、UE3と通信中のGW2を決定する際に、当該UE3に対して当該UE3と通信中のGW2について問い合わせ、問い合わせにより得られたGW2を、変更を通知するGW2として決定してもよい(第4実施形態)。更新対象決定部13による通知するGW2の決定は、上述の図7のS3aの処理、図9のS3bの処理、図12のS3c~S5cの処理、図14のS3d~S4dの処理の説明の通りである。
更新指示送信部14は、更新指示受信部10が受信した更新指示に基づく変更を、更新対象決定部13が決定したGW2に対して通知する。更新指示送信部14による通知は、上述の図7のS3aの処理、図9のS3bの処理、図12のS5cの処理、図14のS4dの処理の説明の通りである。
なお、上記実施の形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現手段は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的及び/又は論理的に結合した1つの装置により実現されてもよいし、物理的及び/又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的及び/又は間接的に(例えば、有線及び/又は無線)で接続し、これら複数の装置により実現されてもよい。
例えば、本発明の一実施の形態におけるCont1などは、図7、9、12及び14に示す処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図16は、Cont1のハードウェア構成の一例を示す図である。Cont1は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。Cont1のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
Cont1における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることで、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信や、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び/又は書き込みを制御することで実現される。
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)で構成されてもよい。例えば、上述の更新指示受信部10、制御情報更新部12、更新対象決定部13及び更新指示送信部14などは、プロセッサ1001で実現されてもよい。
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールやデータを、ストレージ1003及び/又は通信装置1004からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態で説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、更新指示受信部10、制御情報格納部11、制御情報更新部12、更新対象決定部13及び更新指示送信部14は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001で動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001で実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップで実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されても良い。
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つで構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、図7、9、12及び14に示す処理を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD-ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つで構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記憶媒体は、例えば、メモリ1002及び/又はストレージ1003を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
通信装置1004は、有線及び/又は無線ネットワークを介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。例えば、更新指示受信部10、制御情報更新部12、更新対象決定部13及び更新指示送信部14などは、通信装置1004で実現されてもよい。
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
また、プロセッサ1001やメモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007で接続される。バス1007は、単一のバスで構成されてもよいし、装置間で異なるバスで構成されてもよい。
また、GW2aは、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つで実装されてもよい。
次に、本実施形態のように構成されたCont1の作用効果について説明する。
本実施形態のCont1は、複数のGW2を管理し、GW2が収容するUE3に関する変更が通知された場合、当該変更を通知するGW2として、配下の複数のGW2のうち一部のGW2を決定し、決定したGW2に当該変更を通知する。このようなCont1によれば、GW2が収容するUE3に関する変更が通知された場合、配下の複数のGW2のうち一部のGW2に当該変更が通知される。すなわち、配下の複数のGW2の全てに対して変更が通知されず、一部のGW2に対して変更が通知されるため、ネットワーク全体のシグナリングコストを削減することができる。
また、本実施形態のCont1は、第1実施形態の通り、変更を通知するGW2として、変更前にUE3を収容していたGW2を決定してもよい。これにより、近距離端末間通信のUE3移動に伴うネットワーク全体のシグナリングコストの削減と、通信断に伴う通信遅延の防止とを両立することができる。また、隣接GW2のシグナリングコストを削減することができる。
また、本実施形態のCont1は、第2実施形態の通り、変更を通知するGW2として、変更後にUE3を収容しているGW2に隣接するGW2を決定してもよい。これにより、近距離端末間通信のUE3移動に伴うネットワーク全体のシグナリングコストの削減と、通信断に伴う通信遅延の防止とを両立することができる。
また、本実施形態のCont1は、第3実施形態の通り、変更を通知するGW2として、UE3と通信中のGW2を決定してもよい。これにより、端末間通信のUE3移動に伴うネットワーク全体のシグナリングコストを削減することができる。また、UE3の移動が契機となりC-Plane(制御)信号で送信元の宛先情報を書き換得るため、移動前のGW2にU-Planeパケットが届くのが契機になる既存技術の通信遅延を削減することができる。
また、本実施形態のCont1は、第4実施形態の通り、UE3に対して当該UE3と通信中のGW2について問い合わせ、問い合わせにより得られたGW2を、変更を通知するGW2として決定してもよい。これにより、端末間通信のUE3移動に伴うネットワーク全体のシグナリングコストを削減することができる。また、UE3の移動が契機となりC-Plane(制御)信号で送信元の宛先情報を書き換得るため、移動前のGW2にU-Planeパケットが届くのが契機になる既存技術の通信遅延を削減することができる。
以上、本実施形態について詳細に説明したが、当業者にとっては、本実施形態が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本実施形態は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本実施形態に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
情報の通知は、本明細書で説明した態様/実施形態に限られず、他の方法で行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI(Downlink Control Information)、UCI(Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、MAC(Medium Access Control)シグナリング、報知情報(MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block)))、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRC Connection Setup)メッセージ、RRC接続再構成(RRC Connection Reconfiguration)メッセージなどであってもよい。
本明細書で説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G、5G、FRA(Future Radio Access)、W-CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi-Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及び/又はこれらに基づいて拡張された次世代システムに適用されてもよい。
本明細書で説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本明細書で説明した方法については、例示的な順序で様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
本明細書において基地局によって行われるとした特定動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われることもある。基地局を有する1つまたは複数のネットワークノード(network nodes)からなるネットワークにおいて、端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局および/または基地局以外の他のネットワークノード(例えば、MMEまたはS-GWなどが考えられるが、これらに限られない)によって行われ得ることは明らかである。上記において基地局以外の他のネットワークノードが1つである場合を例示したが、複数の他のネットワークノードの組み合わせ(例えば、MMEおよびS-GW)であってもよい。
情報等は、上位レイヤ(または下位レイヤ)から下位レイヤ(または上位レイヤ)へ出力され得る。複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルで管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、または追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:trueまたはfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
本明細書で説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
以上、本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
また、ソフトウェア、命令などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア及びデジタル加入者回線(DSL)などの有線技術及び/又は赤外線、無線及びマイクロ波などの無線技術を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び/又は無線技術は、伝送媒体の定義内に含まれる。
本明細書で説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
なお、本明細書で説明した用語及び/又は本明細書の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル及び/又はシンボルは信号(シグナル)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。また、コンポーネントキャリア(CC)は、キャリア周波数、セルなどと呼ばれてもよい。
本明細書で使用する「システム」および「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
また、本明細書で説明した情報、パラメータなどは、絶対値で表されてもよいし、所定の値からの相対値で表されてもよいし、対応する別の情報で表されてもよい。例えば、無線リソースはインデックスで指示されるものであってもよい。
上述したパラメータに使用する名称はいかなる点においても限定的なものではない。さらに、これらのパラメータを使用する数式等は、本明細書で明示的に開示したものと異なる場合もある。様々なチャネル(例えば、PUCCH、PDCCHなど)及び情報要素(例えば、TPCなど)は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々なチャネル及び情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的なものではない。
基地局は、1つまたは複数(例えば、3つ)の(セクタとも呼ばれる)セルを収容することができる。基地局が複数のセルを収容する場合、基地局のカバレッジエリア全体は複数のより小さいエリアに区分でき、各々のより小さいエリアは、基地局サブシステム(例えば、屋内用の小型基地局RRH:Remote Radio Head)によって通信サービスを提供することもできる。「セル」または「セクタ」という用語は、このカバレッジにおいて通信サービスを行う基地局、および/または基地局サブシステムのカバレッジエリアの一部または全体を指す。さらに、「基地局」「eNB」、「セル」、および「セクタ」という用語は、本明細書では互換的に使用され得る。基地局は、固定局(fixed station)、NodeB、eNodeB(eNB)、アクセスポイント(access point)、フェムトセル、スモールセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
移動局は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、またはいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
本明細書で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up)(例えば、テーブル、データベースまたは別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。
「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。本明細書で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及び/又はプリント電気接続を使用することにより、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどの電磁エネルギーを使用することにより、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
本明細書で使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
「含む(including)」、「含んでいる(comprising)」、およびそれらの変形が、本明細書あるいは特許請求の範囲で使用されている限り、これら用語は、用語「備える」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本明細書あるいは特許請求の範囲において使用されている用語「または(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
本開示の全体において、例えば、英語でのa、an及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、これらの冠詞は、文脈から明らかにそうではないことが示されていなければ、複数のものを含むものとする。