JP6996913B2 - 構造体、並びに該構造体を含む遮音材、制振材、材料及び各種部材 - Google Patents

構造体、並びに該構造体を含む遮音材、制振材、材料及び各種部材 Download PDF

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Description

本発明は、構造体、並びに該構造体を含む遮音材、制振材、材料及び各種部材に関する。
近年、自動車の快適性を推し量る一つの基準であるNVH(Noise,Vibration,Harshness)の低減が、新車開発において重要になっている。Noiseは、エンジン音、こもり音、風切り音、及びロードノイズ等の雑音や騒音のことである。Vibrationは、エンジン、プロペラシャフト、ドライブシャフト、ロードホイール(ホイール+タイヤ)等のアンバランスに起因して伝わってくる振動のことである。Harshnessは、路面の段差や立て付けの悪さ等によってステアリング、シート、あるいはフロアに感じる振動のことである。
Noiseの周波数範囲は、20~125Hz及び400~10kHz、Vibrationの周波数範囲は、5~40Hz、Harshnessの周波数は、過渡応答における20~100Hzである。従って、NVHを低減するためには、広い範囲の周波数を有した振動・騒音に有効な手段が必要である。
NVHを低減する方策として、騒音・振動が車内に入ってくることを遮音材や制振材によって遮断する手段がある。最近、フォノニック結晶や機械的メタマテリアルから構成される遮音材や制振材に期待が集まっている。
フォノニック結晶は、周期的な構造であり、禁止周波数域、即ち、音や振動を通さない周波数領域を有することが知られている。禁止周波数域内の音や振動は、フォノニック結晶を通過しないので、当該フォノニック結晶によって遮断される。しかし、フォノニック結晶の禁止周波数領域は、フォノニック結晶の周期によって決まるので、低周波の音・振動を遮断するためには、周期の長いフォノニック結晶を作成する必要がある。従って、フォノニック結晶を用いた遮音材をNVH低減に用いる場合、遮音材が嵩高くなるという問題がある。特許文献1には、粘弾体材料から構成されるフォノニック結晶を用いた遮音材が開示されるが、1kHz~200kHzの範囲で遮音性が向上しているものの、1kHzより低い周波領域では、遮音性が発現していない。
一方、メタマテリアルとは、人工的に設計された、自然界では存在しない特性を有した物質であり、機械的メタマテリアルとは、音や振動に対するメタマテリアルのことである。代表的な機械的メタマテリアルによって実現できる特性として、負密度、負圧縮率、負密度と負圧縮を同時に満たすことによって実現できる負屈折、大きい屈折率、及び、異方性密度が挙げられる。更に、機械的メタマテリアルが、高い遮音性・制振性を実現するために重要な禁止周波数域を有することも知られている。
機械的メタマテリアルは、特定の周波数で共振する共振子を母材に結合させることで実現できる。上記の共振子の固有周波数の付近に、禁止周波数域が形成され、禁止周波数域内の周波数は、その構造を通過することができない。これによって、特定の周波数域において、高い遮音性が発現する。しかし、機械的メタマテリアルの禁止周波数領域の範囲が狭いことが知られている。
特許文献2には、周期的に反復する熱可塑性樹脂の複数の分域の分散相を備えるエラストマのマトリクスを備える機械的メタマテリアルが開示されるが、遮音性を発現する周波数領域については開示されていない。
非特許文献1には、周期構造を有した母体に共振構造を付与した機械的メタマテリアルが開示されるが、500~900Hzの範囲では、平坦な樹脂板と比較して、遮音性が向上しているものの、500Hzより低い周波領域及び900Hzより高い周波数領域では、平坦な樹脂板と比較して遮音性が向上していない。
特許第5457368号公報 特開2014-215617号公報
C. Claeys, E. Deckers, B. Pluymers and W. Desmet, " A lightweight vibro-acoustic metamaterial demonstrator: Numerical and experimental investigation," Mechanical Systems and Signal Processing, Vol. 70-71, 853 (2016).
しかしながら、NVH低減のための遮音材・制振材の材料として、機械的メタマテリアルを実用化させるには、幅広い周波数において遮音性を有する必要がある。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、幅広い周波数域において、高い遮音性・制振性を実現できる構造体、並びに該構造体を含む遮音材、制振材、材料及び各種部材を提供することをその目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決するため、幅広い周波数域において、高い遮音性・制振性を実現できる機械的メタマテリアルを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、
(1)入射波の振幅を弱める波動を発する共振子を有する構造体であって、
複数の空隙部と、
一部またはすべての該空隙部の内部に配された共振子と、
を備えており、
空隙部が不均等に設けられている、構造体。
(2)空隙部の大きさが不均等である、上記(1)の構造体。
(3)空隙部の中心位置が周期的に配置されている、上記(2)の構造体。
(4)空隙部の中心位置が非周期的に配置されている、上記(2)の構造体。
(5)空隙部の大きさが均等であり、且つ、空隙部の中心位置が非周期的に配置されている、上記(1)の構造体。
(6)空隙部に結合させる共振子の固有振動数が5Hz以上10kH以下の範囲である、上記(1)~(5)の構造体。
(7)空隙部の少なくとも1つに、2個以上の共振子が設けられている、上記(1)~(6)の構造体。
(8)樹脂を原料とした、上記(1)~(7)の構造体。
(9)樹脂発泡体から構成される、上記(8)の構造体。
(10)金属を原料とした、上記(1)~(7)の構造体。
(11)金属発泡体から構成される、上記(10)の構造体。
(12)上記(1)~(11)のいずれかに記載の構造体を含む遮音材。
(13)上記(1)~(11)のいずれかに記載の構造体を含む制振材。
(14)上記(1)~(11)のいずれかに記載の構造体を含む遮音と制振の両方の機能を有した材料。
(15)上記(1)~(11)の構造体を積層させた遮音材。
(16)上記(1)~(11)の構造体を積層させた制振材。
(17)上記(1)~(11)の構造体を積層させた遮音と制振の両方の機能を有した材料。
(18)上記(1)~(17)の材料を含む車両用部材。
(19)上記(1)~(17)の材料を含む航空機用部材。
(20)上記(1)~(17)の材料を含む住宅用部材。
(21)上記(1)~(17)の材料を含むビル用部材。
(22)上記(1)~(17)の材料を含む音響機器。
(23)上記(1)~(17)の材料を含む音響設備。
(24)上記(1)~(11)の材料を含む地震波減衰装置。
(25)上記(1)~(11)の材料を含む津波減衰装置。
本発明によれば、5~10kHzに含まれる幅広い周波数域において、遮音性及び制振性を有した材料を実現できる。更に、それらの材料を積層させることによって、自動車のNVHをすべて低減できる部材を実現できる。
本発明に係る構造体の一例を示す、ある断面における模式的な図である。 (A)一種類の樹脂発泡粒子を用いたときの遮音性能と周波数の関係の一例を示すグラフと、(B)複数種類の樹脂発泡粒子を用いたときの遮音性能と周波数の関係を示すグラフである。 (A)周期的な形状の一例としての、周期的なホスト構造を示す斜視図と、(B)非周期的な形状の一例としての、非周期的な構造の発泡体を示す概略図である。 空隙サイズ、空隙位置、共振子の種類、共振子の位置のいずれか、あるいはすべてに対して非周期性が与えられた構造体の構成例を表す表である。 構造体の具体例(ケース1)のイメージを示す参考図である。 構造体の具体例(ケース2)のイメージを示す参考図である。 構造体の具体例(ケース3)のイメージを示す参考図である。 構造体の具体例(ケース4)のイメージを示す図である。 構造体の具体例(ケース4’)の別のイメージを示す図である。 構造体の具体例(ケース5)のイメージを示す図である。 構造体の具体例(ケース6)のイメージを示す図である。 構造体の具体例(ケース7)のイメージを示す図である。 構造体の具体例(ケース8)のイメージを示す図である。 構造体の具体例(ケース9)のイメージを示す図である。 構造体の具体例(ケース10)のイメージを示す図である。 構造体の具体例(ケース11)のイメージを示す図である。 構造体の具体例(ケース12)のイメージを示す図である。 構造体の具体例(ケース1,2)を適用した場合の遮音性能と周波数の関係を示すグラフである。 構造体の具体例(ケース3,4)を適用した場合の遮音性能と周波数の関係を示すグラフである。 構造体の具体例(ケース5,7,8,11)を適用した場合の遮音性能と周波数の関係を示すグラフである。 構造体の具体例(ケース9,10,12)を適用した場合の遮音性能と周波数の関係を示すグラフである。 共振構造を含む樹脂発泡粒子の形態例を示す(A)斜視図、(B)平面図、(C)側面図である。 共振構造を含む樹脂発泡粒子の形態例を示す(A)斜視図、(B)平面図、(C)側面図である。 共振構造を含む樹脂発泡粒子の形態例を示す(A)斜視図、(B)平面図、(C)側面図である。 共振構造を含む樹脂発泡粒子の形態例を示す(A)斜視図、(B)平面図、(C)側面図である。 共振構造を含む樹脂発泡粒子の形態例を示す(A)斜視図、(B)平面図、(C)側面図である。 共振構造を含む樹脂発泡粒子の形態例を示す(A)斜視図、(B)平面図、(C)側面図である。 共振構造を含む樹脂発泡粒子の形態例を示す(A)斜視図、(B)平面図、(C)側面図である。 共振構造を含む樹脂発泡粒子の形態例を示す(A)斜視図、(B)平面図、(C)側面図である。 共振構造を含む樹脂発泡粒子の形態例を示す(A)斜視図、(B)平面図、(C)側面図である。 共振構造を含む樹脂発泡粒子の形態例を示す(A)斜視図、(B)平面図、(C)側面図である。 共振構造を含む樹脂発泡粒子の形態例を示す(A)斜視図、(B)平面図、(C)側面図である。 共振構造を含む樹脂発泡粒子の形態例を示す(A)斜視図、(B)平面図、(C)側面図である。 共振構造を含む樹脂発泡粒子の形態例を示す(A)斜視図、(B)平面図、(C)側面図である。 共振構造を含む樹脂発泡粒子の形態例を示す(A)斜視図、(B)平面図、(C)側面図である。 共振構造を含む樹脂発泡粒子の形態例を示す(A)斜視図、(B)平面図、(C)側面図である。 共振構造を含む樹脂発泡粒子の形態例を示す(A)斜視図、(B)平面図、(C)側面図である。 共振構造を含む樹脂発泡粒子の形態例を示す(A)斜視図、(B)平面図、(C)側面図である。 共振構造を含む樹脂発泡粒子の形態例を示す(A)斜視図、(B)平面図、(C)側面図である。 共振構造を含む樹脂発泡粒子の形態例を示す(A)斜視図、(B)平面図、(C)側面図である。 共振構造を含む樹脂発泡粒子の形態例を示す(A)斜視図、(B)平面図、(C)側面図である。 共振構造を含む樹脂発泡粒子の形態例を示す(A)斜視図、(B)平面図、(C)側面図である。 共振構造を含む樹脂発泡粒子の形態例を示す(A)斜視図、(B)平面図、(C)側面図である。 構造体またはこれを含む材料を車両用部材として利用する場合の例を示す図である。 構造体またはこれを含む材料を航空機の遮音・制振をするための航空機用部材として利用する場合の例を示す図である。 構造体またはこれを含む材料を、住宅やビル等の建造物において遮音・制振をするための住宅用部材、ビル用部材として利用する場合の例を示す(A)建造物、(B)床拡大図、(C)壁拡大図である。 構造体またはこれを含む材料を、地震波減衰装置として利用する場合の例を示す(A)通常基礎の住宅、(B)地震波減衰装置が構成された住宅の一例、(C)地震波減衰装置が構成された住宅の他の例を示す図である。 構造体またはこれを含む材料で津波減衰装置を構成する場合の例を示す図である。
以下、図面を参照して本発明を詳細に説明する。図1は、本発明に係る構造体の一例を示す、ある断面における模式的な図である。
構造体1は、媒質2の中に、大きさが不均等である空隙部3を複数含む構造を有する。複数の空隙部3の一部または全部には、共振構造5を形成する共振子51が1個以上(単数あるいは複数)設けられている。
空隙部3には、閉じた空隙からなる空隙部と、外界4とつながった空隙からなる空隙部のいずれも含まれる(図1参照)。空隙部3の少なくとも1個の表面には、5~10kHzの固有振動数を有している共振子51を含む共振構造5が結合(「結合」とは、空隙部3の表面と共振子51が一体化している、もしくは、空隙部3の表面と接着剤を用いて共振子41が接着されている、もしくは、空隙部3の表面と共振子51が溶融によって一体化している状態を意味する)している。
共振子51は、入射波の振幅を弱める波動を発する。すなわち、構造体1に外部からの信号が入射すると、当該入射波によって共振子51も励振され、波動を発する。ここで、特定の周波数を持った入射波では、共振子51の位相が入射波のそれに対して半波長遅れるため、入射波と共振子51の発する波動が干渉し合い、打ち消し合う。この干渉による波動の打ち消し合いによって、入射波の振幅を減衰させることが可能である。
媒質2に形成される複数の空隙部3の中心位置は、媒質2において周期的に並んでいてもよいが、非周期的に並んでいれば、媒質2における共振子51の位置が非周期的になる。共振子51の位置が非周期的になれば、共振構造5が非周期的となり、禁止周波数の帯域がさらに広がることになる(図2参照)。なお、空隙部3の中心位置とは、当該空隙部3の3次元空間において中心となる位置をいう。また、構造体1から共振子51を取り除いた部分をホスト構造という。
媒質2に形成される複数の空隙部3は、そのサイズ(空隙サイズ)が均等であってもよいが、不均等であれば、共振構造が非周期的となり、禁止周波数の帯域がさらに広がることになる(図2参照)。なお、空隙部3のサイズ(空隙サイズ)とは、一般にはその容積のことをいうが、最大径などを用いて表すこともできる。
共振構造5は、媒質2の空隙部3、及び該空隙部3に設けられた共振子51を含む構造である。本実施形態では、このような、特定の周波数で共振する共振子51を母材(本実施形態では、媒質2)に結合させることで実現される構造を共振構造と呼んでいる。
空隙部3は、媒質2に形成された各種形状の壁部で画定される空間によって構成される。空隙部3の形状は、通常は球状ないしはこれに近似した形状であるが、その他、楕円を回転させたような形状、断面略矩形の形状、断面略三角形の形状など、種々のものがある。
空隙部3には、1個以上の共振構造5が結合している。共振構造5において、異なる空隙部3に結合している共振子51は、異なる固有振動数を有していることが好ましい。複数の共振子51が互いに異なる固有振動数を有していれば、空隙部や共振構造が周期的であることから禁止周波数域が狭く狭帯域にのみ対応している従来の機械的メタマテリアル(図2(A)、図3(A)参照)と比較して、禁止周波数の帯域が広がる(図2(B)、図3(B)参照)。
また、一つの空隙部3に複数の共振子51が結合している場合、当該複数の共振子51が互いに等しい固有振動数を有していても、異なる固有振動数を有していてもよい。異なる固有振動数である場合、禁止周波数の帯域が広がる。
外界4は、構造体1の外郭11から外側の領域のことを指す(図1参照)。図中で示しているとおり、本願では、符号4を付して当該外界を表している。
構造体1の媒質2は、例えば金属、樹脂、金属発泡体、あるいは樹脂発泡体を用いて作成することができる。一例として、以下、樹脂発泡体を用いた場合について説明する(図3(B)、図21等参照)。
<樹脂発泡体の製法例>
樹脂発泡体の主な製造方法としては、先述のビーズ発泡成形法の他、押出発泡成形法がある。このうち、前者のビーズ発泡成形法の押出発泡成形法と比較した利点としては、様々な複雑な3次元形状の発泡体製品が高生産性で製造可能な点、切削加工で発生する材料ロスの発生が無い点、および成形用金型が低コストで製造可能な点が挙げられる。ビーズ発泡成形法は、種々の構造部材用発泡材の成形方法として特に好ましい方法であるということができる。
ビーズ発泡成型法に使用する樹脂発泡粒子7の成形法としては、例えば特殊形状の吐出断面を設けたダイを使用した異形押出し法により作成し、作成された異形押し出し樹脂ペレットを発泡して異形発泡粒子を形成する場合、押出発泡成型で直接、異形発泡粒子を形成する場合が可能である。
一般的に、樹脂発泡体では樹脂発泡粒子の形成過程または樹脂発泡体の成形過程で空隙部3に結合している共振構造5の空隙サイズが不均一となり、固有振動数の分布に広がる傾向がある。上述したごとき本実施形態の成形例では、この傾向を利用して共振構造5の空隙サイズ、空隙部3の位置などをあえて周期的にはしないことで、幅広い周波数領域で遮音性あるいは制振性を有する構造体1を作成することができる。こうした場合には、従来のごとき周期的な機械的メタマテリアルを実現する際に必要となる高度な微細加工が不要である。
<樹脂発泡体を用いた構造体の成形例>
樹脂発泡体を用いて構造体1を成形する場合、一例として、共振構造(の素となる形状)を含む樹脂発泡粒子7を用いたビーズ発泡成形によって当該構造体1を作成することができる。ここで、共振構造を含む樹脂発泡粒子とは、球や円柱のような粒子ではなく、凹部、もしくは空隙部に共振子が結合した粒子(図21~図42参照)を指す。また、ビーズ発泡成形法は、樹脂粒子を予備的に発泡させて(すなわち、金型に充填する前に、発泡剤を含む樹脂ビーズに蒸気をあて加熱させることで膨張させてふくらませて)得られた粒状の樹脂発泡粒子(発泡ビーズ)7を所望の形状の成型用型(図示省略)内に充填した後、樹脂発泡粒子7を熱膨張させ、互いを融着・融合させることにより成形品をつくる方法である。図21~図42に示すような、共振構造を含む樹脂発泡粒子7、より詳細には、熱膨張して融着・融合したときに共振子51からなる共振構造5が形成される形態の樹脂発泡粒子7を用いることで、共振構造5が結合した空隙部3を有する構造体1を作成することができる。また、様々な異形の樹脂発泡粒子(発泡ビーズ)7を混合することで非周期な共振構造5を付加した構造体1を容易に実現することができる。
<樹脂発泡粒子の具体例>
構造体1を成形に用いられる樹脂発泡粒子(樹脂発泡体)7の具体例を図示する(図21~図42参照)。各図に示すそれぞれの樹脂発泡粒子7は異形押出し法により丸形あるいは角形の筒状に作製されている。これら樹脂発泡粒子7は、複数が型に充填された状態で加熱されて熱膨張し、互いが融着・融合する。樹脂発泡粒子7の筒状部分の内側には、成形された状態で共振子51及び共振構造5を形づくる、共振構造の素となる形状の予備的な共振子51’および予備的な共振構造5’が形成されている。
<構造体の具体例>
空隙サイズ(複数の空隙部3のサイズ)、空隙位置、共振子種類(複数の共振子51の種類)、共振子位置(複数の共振子51の位置)のいずれか、あるいはすべてに対して非周期性が与えられた構造体1の構成例をケース4~ケース12に分けて説明する(図4参照)。なお、ケース1~ケース3は比較例として示す構成例である。また、図4中の用語について説明しておくと以下のとおりである。
「空隙サイズ」は、上述したとおり空隙部3のサイズのことであり、一般にはその容積のことをいうが、最大径などを用いて表すこともできる。「空隙サイズ」の項目では、複数の空隙部3のサイズが均等であるか否かを表している。
「空隙位置」とは、構造体1における複数の空隙部3の中心位置を意味する。「空隙位置」の項目では、複数の空隙部3の中心位置が周期的に位置した状態になっているか否かを表している。図12等においては、縦の破線と横の破線の交点により周期的な位置を表している。
「共振子種類」とは、共振子51の形状・大きさなどの種別を意味する。例えば形状が互いに異なる共振子51は種類が異なる(つまり、不均一な)共振子であるとする。
「共振子位置」とは、構造体1における複数の共振子51の位置が周期的か否かを、「周期的」「非周期的」という表現で表すものである。また、本明細書では、空隙部3の空隙形状が同じで、且つ、共振子51が空隙表面と結合している部分の中心位置が空隙中心に対して同じ方位にある場合を「擬周期」と呼ぶ、擬周期では、複数の共振子51の位置が周期的ではないものの、ある程度の周期性が認められる。なお、先述の「空隙位置」が非周期的であれば、「共振子位置」も非周期的となり、あるいはその傾向が極めて強くなる。
「広帯域効果」とは、遮音性能を表す周波数帯域が狭帯域であった従来の構造体(図3(a)参照)に比して、空隙サイズ等に非周期性を与えることにより周波数帯域がどれほど広帯域になったかを表すもので(図3(b)参照)、×は効果なし、○は効果あり、◎は顕著な効果あり をそれぞれ表す。
「プロセス」とは、上述した樹脂発泡粒子7を用いたビーズ発泡形成によって構造体1を作成する場合の作成しやすさを表すもので、「難」は作成が比較的難しい場合、「易」作成が比較的優しい場合をそれぞれ表す。
[ケース1(図5参照)]
(空隙サイズ/空隙位置/共振子種類/共振子位置=均等/周期的/均一/周期的)
[ケース2(図6参照)]
(空隙サイズ/空隙位置/共振子種類/共振子位置=均等/周期的/均一/非周期的)
[ケース3(図7参照)]
(空隙サイズ/空隙位置/共振子種類/共振子位置=均等/周期的/不均一/周期的)
[ケース4(図8参照)、ケース4’(図9参照)]
(空隙サイズ/空隙位置/共振子種類/共振子位置=均等/周期的/不均一/非周期的)
[ケース5(図10参照)]
(空隙サイズ/空隙位置/共振子種類/共振子位置=均等/非周期的/均一/非周期的)
[ケース6(図11参照)]
(空隙サイズ/空隙位置/共振子種類/共振子位置=均等/非周期的/不均一/非周期的)
[ケース7(図12参照)]
(空隙サイズ/空隙位置/共振子種類/共振子位置=不均等/周期的/均一/擬周期的)
[ケース8(図13参照)]
(空隙サイズ/空隙位置/共振子種類/共振子位置=不均等/周期的/均一/非周期的)
[ケース9(図14参照)]
(空隙サイズ/空隙位置/共振子種類/共振子位置=不均等/周期的/不均一/擬周期的)
[ケース10(図15参照)]
(空隙サイズ/空隙位置/共振子種類/共振子位置=不均等/周期的/不均一/非周期的)
[ケース11(図16参照)]
(空隙サイズ/空隙位置/共振子種類/共振子位置=不均等/非周期的/均一/非周期的)
[ケース12(図17参照)]
(空隙サイズ/空隙位置/共振子種類/共振子位置=不均等/非周期的/不均一/非周期的)
<各ケースの遮音性能、固有モード分布の比較>
ケース1(図5参照)、ケース2(図6参照)は、(空隙サイズ/空隙位置/共振子種類=均等/周期的/均一)であり、特定の周波数帯域における固有モード分布(周波数に対して、構造体1に含まれる共振子51の固有モードの個数を示した分布のこと)のピーク値が比較的高く、当該周波数帯域(音や振動に対する禁止周波数域)における遮音性能に優れる一方で、当該帯域の幅は比較的狭く、それ以外の周波数帯域での遮音性能に劣る(図18参照)。別言すれば、これらケース1、ケースでは、遮音性を発現する周波数領域が選択的になっている。
ケース3(図7参照)、ケース4(図8参照)は、(空隙サイズ/空隙位置/共振子種類=均等/周期的/不均一)であり、遮音性を発現しうる周波数帯域の幅が広がる。また、周波数帯域の中に、音や振動に対する禁止周波数域の山(極大値)が複数発現する場合がある(図19参照)。固有モード分布のピーク値はケース1と比較して低下するものの、広い周波数帯域の中で遮音性を発現することが可能である。
ケース6(図11参照(空隙位置が非周期で共振子の種類が不均一))、ケース9(図14参照)、ケース10(図15参照)、ケース12(図17参照)は、(空隙サイズ/共振子種類=不均等/不均一)であり、遮音性を発現しうる周波数帯域の幅が広がる。また、周波数帯域の中に、音や振動に対する禁止周波数域の山(極大値)が複数発現する場合がある(図20B参照。図20Bは、(空隙サイズ不均一 or 空隙位置の非周期)と(共振子の種類の不均一)を両方満たす場合)。固有モード分布のピーク値はケース1と比較して低下するものの、広い周波数帯域の中で遮音性を発現することが可能である。
これらの各種ケースのうち、ケース12は、(空隙サイズ/空隙位置/共振子種類/共振子位置)のすべてに対して非周期性が与えられている(不均等/非周期的/不均一/非周期的)ことから、そのぶんピーク性能は落ちるが、より幅広い周波数帯域において遮音性能、あるいは制振性能を発揮することができる点でもっとも好適である。
<樹脂発泡体を用いた別の構造体の例>
更に、異なる固有振動数を有した共振構造5を結合させた樹脂発泡粒子7を複数種類混合させることで、幅広い周波数領域において遮音性、あるいは制振性を有した構造体1を作成することができる。図2(A)に、一種類の樹脂発泡粒子を用いたときの遮音性能と周波数の関係を、図2(B)に複数種類の樹脂発泡粒子を用いたときの遮音性能と周波数の関係を示す。
共振構造5の固有振動数は、共振構造5の材料物性と形状によって決定される。また、有限要素法に基づく固有値解析によって予測することができる。固有値解析は有限要素法を用いた構造解析の市販等されている一般的なソフトウエアで利用可能である。有限要素法を用いた構造解析の市販ソフトウエアとしては、Abaqus、Ansys、あるいは、Nastran等が利用できる。更に、形状最適化や位相最適化等の最適化手法と有限要素法を組み合わせることで、固有振動数が5~10kHzの範囲に入るように共振構造5を設計することができる。
ここまで説明したように、本実施形態の構造体1は、空隙サイズ、空隙位置、共振子51の種類、共振子51の位置のいずれか、あるいはすべてに対して非周期性を与えることで実現した非周期な共振構造5を付加した機械的メタマテリアル(発泡体音響メタマテリアル)によって構成されていることから、ピーク性能こそ落ちるものの、幅広い周波数帯域において高い遮音性・制振性を実現することができる。このような構造体1は、自動車等の車両のNVHを幅広い周波数帯域において低減させる遮音材・制振材の材料として好適である。
<車両用部材>
上記のごとき構造体1またはこれを含む材料を車両用部材110として利用する場合の好適な例を示す(図43参照)。
車両100のエンジン(Engine)101からの騒音や振動を遮音・制振するために、バルクヘッド、ダッシュパネル、及びボンネットに装着する遮音材・制振材として構造体1またはこれを含む材料を車両用部材110として使うとよい。また、エンジン101の騒音や振動を遮音・制振するために、エンジンカバー、シリンダーヘッドカバー、オイルパン、及び排気管に構造体1またはこれを含む材料を車両用部材110として使うとよい。また、ロードノイズ(Road Noise)102や路面からの振動を遮音・制振するために、タイヤ及びアッパーマウントに構造体1またはこれを含む材料を車両用部材110として使うとよい。また、排気音、排気系(Exhaust)103からの振動を遮音・制振するために、タイヤ及びアッパーマウントに構造体1またはこれを含む材料を車両用部材110として使うとよい。また、エンジン、プロペラシャフトドライブシャフト等からの固体伝播振動(Transmitted Vibrations)や固体伝播音104を遮音・制振するために、車内フロア、ガーニッシュ、ルーフ、ドアに装着する遮音材・制振材(車両用部材110)として構造体1またはこれを含む材料を使うとよい。また、風切り音(Aerodynamic Noise)や雨の音105を遮音するために、ガーニッシュ、ルーフ、ドアに装着する遮音材・制振材(車両用部材110)として構造体1またはこれを含む材料を使うとよい。
<航空機用部材>
上記のごとき構造体1またはこれを含む材料を、航空機200の遮音・制振をするための航空機用部材210として利用してもよい(図44参照)。航空機用部材210は、例えば、航空機200の機体外板202と客室内側面パネル204の間に配置される構造体として利用されうる。
<住宅用部材、ビル用部材>
上記のごとき構造体1またはこれを含む材料を、住宅300やビル400等の建造物において遮音・制振をするための住宅用部材310、ビル用部材410として利用してもよい(図45参照)。図では、表面側から順に、フローリング301、住宅用部材310、合板302、2層目の住宅用部材310(両側に根太303が配置されている)、合板304、コンクリートスラブ305を配した床を例示している(図45(B)参照)。あるいは、住宅用部材310、ビル用部材410を壁部に適用してもよい。図では、枠403の周囲にビル用部材410を設け、該ビル用部材410の両面に石膏ボード402を設け、さらに両石膏ボード402の表面に壁クロス401を設けて形成した壁部を例示している(図45(C)参照)。
<音響機器>
上記のごとき構造体1またはこれを含む材料を利用して、特定の音や振動を遮る機能をもった音響機器500を構成することができる(図45参照)。
<音響設備>
上記のごとき構造体1またはこれを含む材料を利用して、特定の音や振動を遮る機能をもった音響設備600を構成することができる(図45参照)。
<地震波減衰装置>
上記のごとき構造体1またはこれを含む材料を、地震波減衰装置710(または該地震波減衰装置710を構成する部材)として利用することができる(図46参照)。例えば、通常的な基礎308を有する住宅300において(図46(A)参照)、当該基礎308の外側に、基礎308を囲うように構造体1の層を形成して地震波減衰装置710を構成したり(図46(B)参照)、基礎308自体を構造体1で形成することによって地震波減衰装置710を構成したり(図46(C)参照)、といったことが可能である。
<津波減衰装置>
上記のごとき構造体1またはこれを含む材料で津波減衰装置810を構成することができる(図47参照)。図では、構造体1を組んで構成した津波減衰装置810を海岸近くの海底に設置した例を示している。
また、本実施形態では、非周期な共振構造5を付加した機械的メタマテリアルによって構造体1を構成する場合に、上述のごとく樹脂発泡粒子7を用いて構造体1を成形することで、高度な微細加工を不要としている。従来、周期的な機械的メタマテリアルを作成するには高度な微細加工が必要であったのに対し、本実施形態によれば高度な微細加工プロセスを省くことができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。例えば、上述した実施形態では、遮音性あるいは制振性を有する構造体1について説明したが、これは、構造体1を材料とした場合に実現しうる特性の例として説明したものにすぎない。機械的メタマテリアルによって実現できる特性としては、音響だけでなく、応力波(振動)などもある。また、応力振幅の大きい応力波に対し、強度の小さいポリマー材料から構成される機械的メタマテリアルは、大きく変形するため、破壊される可能性がある。そこで、応力振幅の大きい応力波に対し、破壊されないような強度の大きい金属材料から構成される機械的メタマテリアルを採用してもよい。本願における機械的マテリアルにはこのような強度の大きい金属材料から構成されるものも含まれる。
また、上述した実施形態では自動車(車両)用の部材に適用する例を挙げて説明したが、この他、航空機用部材をはじめとする乗物用の部材、住宅用部材、ビル用部材などをはじめとする建造物用の部材、音響機器、及び、音響設備のための遮音材・制振材などの部材において、音や振動を抑える部材として上述のごとき構造体1を利用することができる。
また、上述のごとき構造体1を、波の一種である地震や津波を減衰させる装置(地震波減衰装置、津波減衰装置)に適用することもできる。地震の減衰では、地震から守りたい建物の基礎部分を地面から地中において覆うように、構造体1を配置させる。これによって、地震波が構造体1に入射すると、構造体1は、地震波の振幅を小さくさせる波動を発することで、地震波が減衰し、その建物の倒壊を防ぐことができる。また、津波の減衰では、海岸線に沿って、海面から海中にかけて、構造体1を配置させる。これによって、津波が構造体1に入射すると、構造体1は、地震波の振幅を小さくさせる波動を発することで、津波が減衰する。
本発明は、産業用車両をはじめとする乗物、住宅をはじめとする建造物、音響機器等を含む各種設備などにおいて好適に利用できる。
1…構造体、2…媒質、4…外界、3…空隙部、5…共振構造、7…樹脂発泡粒子(樹脂発泡体)、11…外郭、51…共振子、51’…(予備的な)共振子、100…車両、110…車両用部材、200…航空機、210…航空機用部材、300…住宅、310…住宅用部材、400…ビル、410…ビル用部材、500…音響機器、600…音響設備、710…地震波減衰装置、810…津波減衰装置

Claims (21)

  1. 入射波の振幅を弱める波動を発する共振子を有する構造体であって、
    複数の空隙部と、
    一部またはすべての該空隙部の内部に配された共振子と、
    を備えており、
    前記空隙部が不均等に設けられており、前記空隙部の大きさが均等であり、且つ、前記空隙部の中心位置が非周期的に配置されている、構造体。
  2. 前記空隙部に結合される前記共振子の固有振動数が5Hz以上10kHz以下の範囲である、請求項に記載の構造体。
  3. 前記空隙部の少なくとも1つに、2個以上の共振子が設けられている、請求項1または2に記載の構造体。
  4. 樹脂を原料とした、請求項1~のいずれかに記載の構造体。
  5. 樹脂発泡体から構成される、請求項に記載の構造体。
  6. 金属を原料とした、請求項1~のいずれかに記載の構造体。
  7. 金属発泡体から構成される、請求項に記載の構造体。
  8. 請求項1~のいずれかに記載の構造体を含む遮音材。
  9. 請求項1~のいずれかに記載の構造体を含む制振材。
  10. 請求項1~のいずれかに記載の構造体を含む遮音と制振の両方の機能を有した材料。
  11. 請求項1~のいずれかに記載の構造体を積層させた遮音材。
  12. 請求項1~のいずれかに記載の構造体を積層させた制振材。
  13. 請求項1~のいずれかに記載の構造体を積層させた遮音と制振の両方の機能を有した材料。
  14. 請求項1~13のいずれかに記載の材料を含む車両用部材。
  15. 請求項1~13のいずれかに記載の材料を含む航空機用部材。
  16. 請求項1~13のいずれかに記載の材料を含む住宅用部材。
  17. 請求項1~13のいずれかに記載の材料を含むビル用部材。
  18. 請求項1~13のいずれかに記載の材料を含む音響機器。
  19. 請求項1~13のいずれかに記載の材料を含む音響設備。
  20. 請求項1~のいずれかに記載の材料を含む地震波減衰装置。
  21. 請求項1~のいずれかに記載の材料を含む津波減衰装置。
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