JP6993829B2 - 長尺装飾原反、及び長尺装飾シートの製造方法 - Google Patents
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Description
このような原反は、通常、長尺帯状のウェブと、前記ウェブの長さ方向に繰り返して印刷された複数のデザイン印刷部と、を有する。この長尺装飾原反を長さ方向に沿って切断することによって長尺装飾シートが得られる。
具体的に、容器などに貼り付けて使用されるラベルを例に採って説明する。
ラベルを得るための長尺装飾原反は、ウェブの長さ方向に、任意のデザインを表したデザイン印刷部が繰り返して印刷され、この長さ方向に繰り返されたデザイン印刷部の列が幅方向に複数配置されている。この原反をデザイン印刷部の列毎に分割するために、前記原反を長さ方向に沿って切断することによって、1つのデザイン印刷部が長さ方向に繰り返された長尺装飾シートが得られる。この長尺装飾シートを1つのデザイン印刷部ごとに切断することによって、1つのラベルが得られる。
ところで、長さ方向を搬送方向として長尺装飾原反をラインに搬送していると、長尺装飾原反が幅方向に位置ずれする(蛇行する)ことがある。蛇行した状態で前記スリット加工を行うと、予め決められた位置(以下、予定位置という)で切断できない。そのため、長尺装飾原反の蛇行を矯正する矯正システムが用いられている。矯正システムは、長尺装飾原反のウェブに印刷された基準線であってウェブの長さ方向に延びる基準線と、搬送ラインの途中に配設された前記基準線を検出する検出器と、検出器の検出結果に基づいて搬送ローラの向きなどを調整して原反の蛇行を矯正する制御部と、から構成される。前記検出器で基準線を常時読み取ることにより、長尺装飾原反の蛇行が矯正され、長さ方向全体に亘って予定位置で切断することが可能となる。
この点、本発明者等は、前記デザイン印刷部や基準線などをフレキソ印刷法にて印刷した長尺装飾原反を製造したが、かかるフレキソ印刷法で印刷した長尺装飾原反は、予定位置から位置ずれした状態でスリット加工されるおそれがあることが判ってきた。
本発明の第2の目的は、長さ方向全体に亘って予定位置で切断され得る長尺装飾シートの製造方法を提供することである。
フレキソ印刷法は、円筒状の版胴とその版胴の周囲に巻き付けたシート状の印刷版とを有する円筒状版を用いてフレキソインキを印刷する方式である。フレキソ印刷法や凸版輪転印刷法などのような印刷方式に用いられる円筒状版にあっては、シート状の印刷版を版胴に巻き付けて装着した際に、印刷版の1つの端部とその反対側の端部を付き合わせた継ぎ目が生じる。かかる継ぎ目部分には印刷版がなく(インキが載らない)、円筒状版の継ぎ目部分に対応する箇所ではウェブにインキを印刷できない。従って、フレキソ印刷法や凸版輪転印刷法などのシート状の印刷版を版胴に巻き付けた円筒状版を用いる印刷方式により、基準線を印刷すると、円筒状版の継ぎ目部分に対応する箇所において、基準線が途切れて印刷される。このように基準線が長さ方向において途切れていることによって、搬送ラインに配設された検出器が基準線を部分的に読み取ることができなくなり、原反の位置ずれを精度良く矯正できないおそれがあることを本発明者等は突き止めた。
なお、現在のグラビア印刷方式は、インキを溜めるセルをシリンダに直接形成したグラビア版シリンダを用いるので、前記フレキソ印刷法などの印刷方式による、基準線の途切れが生じない。本発明者は、上記懸念事項がシート状の印刷版を版胴に巻き付けた円筒状版を用いる印刷方式による特有の事項であることを見出し、本発明を完成した。
本発明の好ましい長尺装飾原反は、前記第1デザイン部及び第2デザイン部並びに第1インキ印刷部及び第2インキ印刷部が、凸版印刷によって形成されている。
本発明の長尺装飾シートの製造方法は、長尺帯状のウェブと、任意のデザインを表した印刷部であって前記ウェブの長さ方向に繰り返して印刷された複数のデザイン印刷部と、前記ウェブの長さ方向に印刷された基準線印刷部と、を有し、前記デザイン印刷部が、第1インキから形成された第1デザイン部と、第2インキから形成された第2デザイン部と、を有し、前記基準線印刷部が、前記第1デザイン部と同じインキから形成された第1インキ印刷部であって前記ウェブの長さ方向に断続的に形成された複数の第1インキ印刷部と、前記第2デザイン部と同じインキから形成された第2インキ印刷部であって前記第1インキ印刷部の間に生じた第1インキ不存在部に形成された第2インキ印刷部と、を有し、前記基準線印刷部が、前記第1インキ印刷部と第2インキ印刷部によって前記ウェブの長さ方向に延びる連続した線状に形成されている、長尺装飾原反を、その長さ方向に搬送する工程、前記搬送中の長尺装飾原反の基準線を検出器で検出し、前記搬送中の原反の幅方向における位置ずれを矯正する工程、前記長尺装飾原反を長さ方向に沿って切断する工程、を有する。
本明細書において、平面視形状は、ウェブ(又は長尺装飾原反又は長尺装飾シート)の表面側から法線方向にウェブを見たときの形状をいう。また、用語の頭に、「第1」、「第2」などを付す場合があるが、この第1などは、用語を区別するためだけに付加されたものであり、その順序や優劣などの特別な意味を持たない。「~」で表される数値範囲は、「~」の前後の数値を下限値及び上限値として含む数値範囲を意味する。複数の下限値と複数の上限値が別個に記載されている場合、任意の下限値と任意の上限値を選択し、「~」で結んだ範囲とすることができるものとする。
また、各図における印刷部などの各構成の寸法、厚み、縮尺比などは、実際のものとは異なっていることに留意されたい。
<長尺装飾原反>
図1は、長尺装飾原反を表面側から見た図である。ただし、長尺装飾原反の長さ方向及び幅方向において長尺装飾原反を省略して表している。省略された部分は同じ構成が繰り返されている。図2は、図1の一部分を拡大した平面図である。
図1において、本発明の長尺装飾原反1は、平面視で、長尺帯状である。
本明細書において、長尺帯状は、長さ方向の長さが幅方向よりも十分に長い平面視略長方形状をいう。前記幅方向は、長さ方向と直交する方向である。長尺帯状の長さ方向の長さとしては、例えば、5m以上、好ましくは10m以上である。
長尺装飾原反1は、長尺帯状のウェブ2を有し、そのウェブ2には、長尺装飾原反1の表面側から視認できる任意のデザイン3と基準線4が表示されている。
前記デザイン3は、デザイン印刷部5によって表されており、前記基準線4は、基準線印刷部6によって表されている。
合成樹脂製シートなどの材質は特に限定されず、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、環状オレフィン、ポリエチレンを含む共重合ポリマーなどのポリオレフィン系、ポリエチレンテレフタレート、ポリ乳酸などのポリエステル系、ポリアミド系、ポリスチレン系などが挙げられる。
ここで、透明(有色透明又は無色透明)は、対象物の裏面側に、その裏面から1cm離れた箇所に、白地の紙に黒色インキで任意の数字(大きさ12ポイント)を印刷したものを配置し、前記対象物を透かしてその数字を表面側から識別できる状態をいう。不透明は、前記と同じ条件で裏面側に配置した数字を対象物の表面側から視認できない状態(数字を認識できない状態)をいう。透明(無色透明又は有色透明)の指標としては、例えば、全光線透過率などを用いて表すことができる。透明(無色透明又は有色透明)の指標としては、例えば、全光線透過率が70%以上であり、好ましくは80%以上であり、より好ましくは90%以上である。ただし、全光線透過率は、透明である測定対象(透明なウェブ2である場合にはそのウェブ2が測定対象、透明な印刷部である場合には、前記透明なウェブ2に透明な印刷層を設けたものが測定対象)を、JIS K 7361(プラスチック-透明材料の全光線透過率の試験方法)に準拠した測定法によって測定される値をいう。
ウェブ2が透明である場合、デザイン印刷部5及び基準線印刷部6は、ウェブ2の表面及び裏面の少なくともいずれか一方に設けられる。ウェブ2が不透明である場合、デザイン印刷部5及び基準線印刷部6は、ウェブ2の少なくとも表面(表面のみ又は表面及び裏面)に設けられる。
図示例では、透明なウェブ2の裏面にデザイン印刷部5及び基準線印刷部6が設けられている。
デザイン印刷部5は、纏まりある任意のデザイン3を1つのデザインパターンとし、そのデザインパターンからなるデザイン印刷部5が、ウェブ2の長さ方向に繰り返して印刷されている。その長さ方向に並んだ複数のデザイン印刷部5を「列」とすると、デザイン印刷部5は、ウェブ2の幅方向に1列だけ設けられていてもよいが、通常、幅方向に2列以上(複数列)設けられる。
なお、図示例では、1つのデザイン印刷部5のデザインパターンとして、平面視で、長方形状の背景の中に長方形と文字Aと正方形とが長さ方向にこの順で配設されたデザイン3を例示している。
前記少なくとも2つのインキは、同じ色彩のインキでもよく、或いは、同系色のインキでもよく、或いは、異なる色彩のインキ(色違いのインキ)でもよい。
なお、前記同じ色彩のインキは、複数の健康な成人が2つの色彩を隔離的観察したときに同じ色であると認識する程度に同じという意味であり、前記同系色のインキは、同様に観察したときに異なる色であると認識する者と同じ色である認識する者の双方が出現する程度に似た色彩という意味であり、異なる色彩のインキ(色違いのインキ)は、同様に観察したときに異なる色であると認識する程度に異なるという意味である。
前記インキは、有色透明又は有色不透明のいずれでもよい。有色透明なインキを重ね印刷した部分をウェブ2の表面側から見たときには、2つのインキの色彩が融合された色に見える。有色不透明のインキを重ね印刷した部分をウェブ2の表面側から見たときには、最も表面側に印刷されたインキの色に見える。
以下、デザイン印刷部5のうち、第1インキから形成された印刷部を「第1デザイン部」、第2インキから形成された印刷部を「第2デザイン部」、第3インキから形成された印刷部を「第3デザイン部」という。また、ウェブ3の表面側から見たときに視認できるデザイン3のうち、第1デザイン部によって表されるデザインを「第1デザイン」、第2デザイン部によって表されるデザインを「第2デザイン」、第3デザイン部によって表されるデザインを「第3デザイン」という。
また、少なくとも第1デザイン部51及び第2デザイン部52は、凸版印刷によって形成されていることが好ましい。
第1デザイン部51が設けられることにより、ウェブ2の表面から第1デザイン31を視認できる。第2デザイン部52が設けられることにより、ウェブ2の表面から第2デザイン32を視認できる。第3デザイン部53が設けられることにより、ウェブ2の表面から第3デザイン33を視認できる。図2に便宜上、第1デザイン31に細い右斜線を、第2デザイン32に細い左斜線を、第3デザイン33に無数のドットを付している(図16も同様)。
インキの性状としては、水性インキ、溶剤揮発型インキ、紫外線硬化型などの電離線硬化型インキなどが挙げられ、好ましくは、水性インキが用いられる。
基準線印刷部6は、前記第1デザイン部51の第1インキと同じインキ(つまり、第1インキ)から形成された第1インキ印刷部61と、前記第2デザイン印刷部52の第2インキと同じインキ(つまり、第2インキ)から形成された第2インキ印刷部62と、から構成されている。検出器によって基準線をより確実に検出できるようにする点では、第1インキと第2インキは、同じ色彩のインキ又は同系色のインキであることが好ましく、さらに、印刷コストを考慮すると、同系色のインキであることがより好ましい。また、少なくとも第1インキ印刷部61及び第2インキ印刷部62は、凸版印刷によって形成されていることが好ましい。
さらに、第1インキと第2インキは、無彩色と有彩色又は無彩色の組み合わせでもよく、例えば、第1インキと第2インキが(或いは、第2インキと第1インキが)、黒色と灰色;黒色と藍色;白色と黄色などが挙げられる。
ウェブ2の長さ方向において、第1インキ印刷部61は、前記第1インキ不存在部6aにて途切れているが、この第1インキ不存在部6aに少なくとも重なるように、第2インキ印刷部62が形成されている。
基準線印刷部6の幅(ウェブ2の幅方向に対応する基準線印刷部6の長さ)は、特に限定されないが、余りに小さいと、検出器で検出できないおそれがあることから、例えば、0.1mm以上であり、好ましくは、0.3mm以上であり、より好ましくは、0.5mm以上である。基準線印刷部6が幅広であっても検出器の検出に支障を来さないので、基準線印刷部6の幅の好ましい上限は特にないが、ウェブ2の歩留まりを良くする観点では、基準線印刷部6の幅は、10mm以下が好ましく、5mm以下がより好ましい。
第1インキ印刷部61は、それぞれウェブ2の長さ方向に延びる細長い直線状であり、ウェブ2の長さ方向に断続的に設けられている。すなわち、複数の第1インキ印刷部61は、間隔をあけてウェブ2の長さ方向に設けられている。長さ方向に隣接する第1インキ印刷部61の間に、第1インキ印刷部61の長さに比して十分に小さい第1インキ不存在部6aが存在している。複数の第1インキ印刷部61が設けられることにより、ウェブ2の表面から複数の第1基準線41を視認できる。
例えば、図示例の細長い第1インキ印刷部61の長さ(ウェブ2の長さ方向に対応する第1インキ印刷部61の長さ)は、後述するシート状の第1印刷版の長さ-その第1印刷版の継ぎ目部分の長さ、である。また、例えば、第1インキ不存在部6aの長さ(ウェブ2の長さ方向に対応する第1インキ不存在部6aの長さ)は、後述するシート状の第1印刷版の継ぎ目部分の長さ、である。
例えば、図示例の細長い第2インキ印刷部62の長さ(ウェブ2の長さ方向に対応する第2インキ印刷部62の長さ)は、後述するように、シート状の第2印刷版の長さ-その第2印刷版の継ぎ目部分の長さ、である。また、例えば、第2インキ不存在部6bの長さ(ウェブ2の長さ方向に対応する第2インキ不存在部6bの長さ)は、後述するシート状の第2印刷版の継ぎ目部分の長さ、である。
なお、第2インキ印刷部62の長さは、少なくとも第1インキ不存在部6aに重なる長さであれば特に限定されず、適宜設定できる。また、第2インキ不存在部6bの長さも、上記に限られず、適宜設定できる。
従って、基準線印刷部6は、第2インキ印刷部62のみからなる部分(第1インキ不存在部6a)と、第1インキ印刷部61と第2インキ印刷部62が重なった重なり部分と、第1インキ印刷部61のみからなる部分(第2インキ不存在部6b)と、からなる。
また、ウェブ2の表面側から見える基準線4は、第1基準線41と、第1基準線41及び第2基準線42が重なった重なり線43と、第2基準線42と、からなり、第1基準線41、重なり線43、第2基準線42、重なり線43の順で長さ方向に繰り返され且つ長さ方向に延びる連続した1つの線状を成している。
図2に便宜上、第1基準線41(第1インキ印刷部61によって表される基準線)に細い右斜線を、第2基準線42(第2インキ印刷部62によって表される基準線)に細い左斜線を、重なり線43(第1インキ印刷部61と第2インキ印刷部62が重なった部分)に前記斜線の双方を付している。
なお、第1インキ印刷部61の幅と第2インキ印刷部62の幅は、例えば、0.1mm以上であり、好ましくは、0.3mm以上であり、より好ましくは、0.5mm以上であり、好ましい上限値は10mm以下、より好ましくは5mm以下である。
上記長尺装飾原反1は、例えば、次のような方法で得ることができる。ただし、本発明の長尺装飾原反1は、下記製法によって得られたものに限定されるわけではない。
長尺装飾原反1は、長尺帯状のウェブ2を長さ方向に搬送する工程、搬送中のウェブ2に、少なくとも2つのインキ(第1インキ及び第2インキ)を印刷してデザイン印刷部5及び基準線印刷部6を形成する工程、によって得られる。
前記デザイン印刷部5及び基準線印刷部6を形成する際の印刷方式は、シート状の印刷版を版胴に巻き付けた円筒状版を用いた印刷方式であり、好ましくは、前記円筒状版を用いた凸版印刷方式であり、より好ましくは、前記円筒状版を用いたフレキソ印刷方式である。
第1円筒状版81、第2円筒状版82及び第3円筒状版83には、それぞれアニロックスロール72とドクターチャンバー73が具備されている。ドクターチャンバー73からアニロックスロール72にインキが付着し、アニロックスロール72から円筒状版8の凸版にインキが転移し、円筒状版8の凸版からウェブ2にインキが印刷される。
前記円筒状版は、円筒状の版胴と、その版胴の周囲に巻き付けたシート状の印刷版と、を有する。版胴及びシート状の印刷版並びにアニロックスロール72及びドクターチャンバー73などの印刷機は、従来公知のフレキソ印刷方式で用いられているものを用いることができる。
例えば、図9に示す第2印刷版821を、版胴822の周囲に巻き付け且つ第2印刷版821の長さ方向両端部を付き合わせ、その突き合わせ部分の隙間に目地接着剤823を充填して装着することにより、図10に示すように第2印刷版821を有する第2円筒状版82が得られる。第2円筒状版82の継ぎ目824は、前記第2印刷版821の両端部及び目地接着剤に相当し、その継ぎ目824は凸版を有さない。
図8に示す第1印刷版811も、図9と同様にして、版胴812に装着することにより、図7に示すように、継ぎ目814を有し且つ第1印刷版811を有する第1円筒状版81が得られる。
また、第3デザイン部53を印刷する凸版が形成された第3印刷版831も、図9と同様にして、版胴832に装着することにより、継ぎ目834を有し且つ第3印刷版831を有する第3円筒状版83が得られる。第1円筒状版81及び第3円筒状版83についても、それらの継ぎ目814,834は印刷版(インキを印刷するための部分)を有さない。
次に、第2円筒状版82により、ウェブ2の裏面に第2インキを印刷し、第2デザイン部52及び第2インキ印刷部62を形成する。第2インキ印刷部62は、ウェブ2の長さ方向に細長い線状に形成されるが、この第2インキ印刷部62を印刷する第2円筒状版82の凸版が前記第1インキ不存在部6aに重なるように、第2円筒状版82をセットしている。このため、第1インキ不存在部6aに第2インキ印刷部62が形成される。
なお、第2円筒状版82の継ぎ目824に対応する箇所には、第2インキが印刷されないが(つまり、第2インキ不存在部6bとなるが)、この第2インキ不存在部6bには、第1インキ印刷部61が既に印刷されている。
最後に、第3円筒状版83により、ウェブ2の裏面に第3インキを印刷し、第3デザイン部53を形成することにより、長尺装飾原反1が得られる。なお、インキの種類に応じて、インキの乾燥或いは紫外線などの電離線照射などを行い、各インキを硬化させる。
得られた長尺装飾原反1は、通常、図7に示すように芯材79に巻き取られて、保管・運搬に供される。
上記長尺装飾シートは、上記長尺装飾原反1を長さ方向に沿って切断することによって得られる。
すなわち、長尺装飾シートの製造方法は、長尺装飾原反1を長さ方向に搬送する工程、前記搬送中の長尺装飾原反1の基準線4を検出器で検出し、前記搬送中の原反の幅方向における位置ずれを矯正する工程、及び、前記長尺装飾原反1を長さ方向に沿って切断する工程、を有する。
長尺装飾原反1は長さ方向が十分に長い長尺状であるため、その搬送途中に幅方向に位置ずれすることがある。つまり、長尺装飾原反1は搬送途中において幅方向に蛇行する。長尺装飾原反1の蛇行に伴い基準線4が幅方向へずれると、そのズレを検出器75が検出し、その検出結果に基づいて製造ラインの搬送ローラの向きなどを調整し、長尺装飾原反1の蛇行が矯正される。このような矯正は、図示しない制御部によって予めプログラミングされている。
なお、検出器や制御部などの原反の蛇行を矯正するシステム及び切断機は、従来公知の製造ラインのものを適宜用いることができる。
長尺装飾原反1は切断機76によって長さ方向に沿って切断される。通常、図12に示すように、長尺装飾原反1を1列毎に分割するように、隣接する列間において長さ方向に沿って切断される。ただし、前記のように1列毎に分割するように切断する場合に限られず、2列又は3列などの複数列毎に分割してもよい。
なお、基準線印刷部6を含み一方の側部及びその反対側の側部は、デザイン印刷部5を有さない部分であり、スリット加工時に廃棄される。
このようにして図13に示すような、長尺装飾シート10が得られる。この長尺装飾シート10は、長尺帯状のウェブ2の長さ方向に1つのデザインパターンのデザイン印刷部5が繰り返して印刷されている。
一般に、フレキソ印刷のようなシート状の印刷版を有する円筒状版を用いる印刷方式で基準線を印刷すると部分的に途切れるが、本発明にあっては、前記印刷方式にて第1インキを印刷して途切れた部分に第2インキを印刷してその部分を補完し、前記印刷方式の懸念事項を解決できるものである。
長尺装飾シート10は、デザイン印刷部5によって表されたデザイン3が長さ方向に繰り返して配置されている。
かかる長尺装飾シート10は、各種のラベル、包装材、ラッピングリボンなどとして使用できる。
この巻き付けラベル101の少なくとも両端部の裏面に接着剤を塗布し、図14(a)に示すように、その一方の端部101aを容器などの物品9に貼り付け、巻き付けラベル101を物品9の周囲に巻き付けた後、同図(b)に示すように、その他方の端部101bの裏面を一方の端部101aの表面に貼り付ける(又はその他方の端部101bの裏面を物品9に貼り付ける)ことにより、ラベル付き物品が得られる。
また、特に図示しないが、巻き付けラベル101の一方の端部101aの裏面を容器などの物品9に貼り付け、巻き付けラベル101を物品9の周囲に巻き付けた後、その他方の端部101bの裏面をその物品9に貼り付けてもよい。
その他、熱収縮性を有するウェブ2を使用した長尺装飾シート10は、オーバーラッピングフィルムとして使用することもできる。
また、特に図示しないが、長尺装飾シート10の裏面に感熱接着剤層又は粘着剤層が設けられていてもよく、或いは、長尺装飾シート10の裏面に粘着剤層と離型紙が設けられていてもよい。このような粘着剤層が設けられた長尺装飾シート10は、例えば、タックラベルとして使用できる。すなわち、粘着剤層が設けられた長尺装飾シート10を1つのデザイン3毎に分割することにより、粘着剤層を有するラベル(タックラベル)が得られる。
その他、粘着剤層を予め設けずに、物品に貼り付ける際にグルーなどの水系接着剤を塗布して物品に貼り付けるグルーラベルとして使用することもできる。
上記第1実施形態では、第1インキ不存在部6aに重なる第2インキ印刷部62として、その不存在部6aよりも十分に長い第2インキ印刷部62を図示したが、例えば、図16に示すように、第2インキ印刷部62が、第1インキ不存在部6aの長さよりも少し長く形成されていてもよく、又は、第1インキ不存在部6aの長さと同じ長さに形成されていてもよい。なお、図16は、表面側から見た平面図なので、第1インキ印刷部61によって表される第1基準線41、第2インキ印刷部62によって表される第2基準線42、第1インキ印刷部61と第2インキ印刷部62が重なった重なり部分によって表される重なり線43にて、第1インキ不存在部6aや第2インキ印刷部62の配置や長さを示している。この場合、第1インキ印刷部61と第2インキ印刷部62が重なった重なり部分の長さは、可及的に小さいことが好ましく、例えば、前記重なり部分(重なり線43)の長さは、30mm以下であり、好ましくは20mm以下であり、より好ましくは10mm以下である。第2インキ印刷部62の長さが、第1インキ不存在部6aの長さと同じに形成されている場合には、重なり部分は生じない(図示せず)。
上記各実施形態において、基準線印刷部6及びこれによって表される基準線4は、長さ方向に延びる平面視直線状に形成されているが、長さ方向に連続した線状であることを条件として、必ずしも直線状に限られない。
例えば、基準線印刷部6及びこれによって表される基準線4を、一定の周期及び波長の平面視波線状に形成してもよい。基準線4が前記一定の波線状であっても、かかる波線を検出器及び制御部にプログラミングしておくことにより、蛇行を矯正できる。同様な理由から、基準線印刷部6及び基準線4を、一定の平面視ジグザグ状などに形成してもよい。
10 長尺装飾シート
2 ウェブ
3 デザイン
4 基準線
5 デザイン印刷部
51 第1インキで形成されたデザイン印刷部
52 第2インキで形成されたデザイン印刷部
6 基準線印刷部
61 第1インキで形成された基準線印刷部(第1インキ印刷部)
62 第2インキで形成された基準線印刷部(第2インキ印刷部)
6a 第1インキ不存在部
6b 第2インキ不存在部
Claims (4)
- 長尺帯状のウェブと、
任意のデザインを表した印刷部であって前記ウェブの長さ方向に繰り返して印刷された複数のデザイン印刷部と、
前記ウェブの長さ方向に印刷された基準線印刷部と、を有し、
前記デザイン印刷部が、第1インキから形成された第1デザイン部と、第2インキから形成された第2デザイン部と、を有し、
前記基準線印刷部が、前記第1デザイン部と同じインキから形成された第1インキ印刷部であって前記ウェブの長さ方向に断続的に形成された複数の第1インキ印刷部と、前記第2デザイン部と同じインキから形成された第2インキ印刷部であって前記第1インキ印刷部の間に生じた第1インキ不存在部に形成され且つこの第1インキ不存在部を挟んだ2つの第1インキ印刷部の一部分に重なって形成された第2インキ印刷部と、を有し、
前記基準線印刷部が、前記第1インキ印刷部、前記第1インキ印刷部と第2インキ印刷部が重なった重なり部分、前記第2インキ印刷部、及び前記重なり部分の順で前記ウェブの長さ方向に繰り返され、前記ウェブの長さ方向に延びる連続した線状に形成されている、長尺装飾原反。 - 前記第2インキ印刷部が前記ウェブの長さ方向に断続的に形成されており、
前記第2インキ印刷部の間に生じた第2インキ不存在部に、前記第1インキ印刷部が形成されている、請求項1に記載の長尺装飾原反。 - 前記第1デザイン部及び第2デザイン部並びに第1インキ印刷部及び第2インキ印刷部が、凸版印刷によって形成されている、請求項1または2に記載の長尺装飾原反。
- 長尺帯状のウェブと、任意のデザインを表した印刷部であって前記ウェブの長さ方向に繰り返して印刷された複数のデザイン印刷部と、前記ウェブの長さ方向に印刷された基準線印刷部と、を有し、前記デザイン印刷部が、第1インキから形成された第1デザイン部と、第2インキから形成された第2デザイン部と、を有し、前記基準線印刷部が、前記第1デザイン部と同じインキから形成された第1インキ印刷部であって前記ウェブの長さ方向に断続的に形成された複数の第1インキ印刷部と、前記第2デザイン部と同じインキから形成された第2インキ印刷部であって前記第1インキ印刷部の間に生じた第1インキ不存在部に形成された第2インキ印刷部と、を有し、前記基準線印刷部が、前記第1インキ印刷部と第2インキ印刷部によって前記ウェブの長さ方向に延びる連続した線状に形成されている、長尺装飾原反を、その長さ方向に搬送する工程、
前記搬送中の長尺装飾原反の基準線を検出器で検出し、前記搬送中の原反の幅方向における位置ずれを矯正する工程、
前記長尺装飾原反を長さ方向に沿って切断する工程、を有する長尺装飾シートの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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