JP6993557B2 - 切削工具 - Google Patents

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本発明は、切削工具に関する。より特定的には、本発明は、寿命の低下を抑止しつつ切れ味を向上することのできる切削工具に関する。
ドリルビット、エンドミル、タップ、リーマ、またはフライスなどの切削工具は、切削装置のチャックに取り付けられ、切削装置により電動や手動などで回転駆動されることで被切削物を切削加工する。従来の切削工具は、たとえば下記特許文献1および2などに開示されている。
下記特許文献1には、切削ヘッドのねじれ角が20度~40度であり、切削ヘッドを着脱自在に取り付ける工具本体のねじれ角が、切削ヘッドのねじれ角よりも小さい刃先交換式ツイストドリルが開示されている。これにより、ドリル中心側における切れ刃の切れ味が向上され、剛性低下が防止されている。切削ヘッド先端の切れ刃には20度~40度の範囲の一定すくい角を付与するすくい面が設けられており、さらに、そのすくい面の終端のねじれ溝への切れ上がり部でチップブレーカが形成されている。
下記特許文献2には、左右の先端切刃に沿ってチップブレーカが凹設され、その左右の先端切刃に適数のニックが設けられたスペードドリル用スローアウェイチップが開示されている。このスローアウェイチップにおいては、各すくい面の外周寄り部位に対し、チップブレーカから連続して凹部が設けられており、すくい面の外周寄り部位に、切刃に沿うチップブレーカから連続して凹部が設けられている。
特開2003-136319号公報 特開平10-109210号公報
通常、回転駆動される切削工具において、被切削物に当接する切刃部は切削工具の外周面の溝内に形成されている。回転軸を含む平面で切った断面で見た場合に、切刃部のすくい面は、外径側端部に設けられた刃先を含んでいる。刃先は、被切削物に対して与えるトルクが最も大きい部分であるため、被切削物から受ける負荷も大きく、欠けやすい性質を有している。
従来、切削工具の刃先の欠けを抑止し寿命を向上する目的で、刃先は、回転軸を含む平面で切った断面で見た場合に直線の表面となるように面取りされていた。その結果、回転軸に直交する断面で見た場合に、すくい面における刃先よりも内径側に存在する部分が、刃先よりも切削工具の回転方向下流側に突出していた。このため、切削工具を用いて切削する場合に、被切削物に対して鋭利な角度で刃先が当たらず、切れ味の低下を招いていた。
本発明は、上記課題を解決するためのものであり、その目的は、寿命の低下を抑止しつつ切れ味を向上することのできる切削工具を提供することである。
本発明の一の局面に従う切削工具は、被切削物に当接する切刃部であって回転軸を中心として螺旋状に形成された切刃部を備え、回転軸を中心として所定の回転方向に回転される切削工具であって、切刃部は、回転軸を中心として螺旋状に形成された溝内の回転方向の下流側を向いた面を含み、下流側を向いた面は、下流側を向いた面の外径側端部に設けられた刃先面と、刃先面よりも内径側に設けられた本体刃面とを含み、回転軸と直交する断面で見た場合に、刃先面および本体刃面の各々は回転方向の下流側に向かって凹の曲面であり、回転軸と直交する断面で見た場合に、刃先面の内径側端部と本体刃面の外径側端部との境界点は、回転軸と下流側を向いた面の外径側端部とを結ぶ刃先中心線よりも回転方向の上流側に位置し、下流側を向いた面と刃先中心線との交差位置から下流側を向いた面の外径側端部までの刃先中心線に沿った長さHと、切削工具の半径RAとは、0.55RA≦H≦0.65RAの関係を有し、刃先中心線に沿った刃先面の長さTは、0.2mm以上1.0mm以下である
上記切削工具において好ましくは、回転軸と直交する断面で見た場合に、刃先面および本体刃面の各々は円弧形状を有しており、刃先面の曲率半径R1と本体刃面の曲率半径R2とは、0.9R2≦R1≦1.1R2の関係を有する。
上記切削工具において好ましくは、切刃部は複数であり、回転軸と直交する断面で見た場合に、複数の切刃部の各々は回転軸に対して等間隔に配置されている。
上記切削工具において好ましくは、切刃部は複数であり、回転軸と直交する断面で見た場合に、複数の切刃部の各々は回転軸に対して不等間隔に配置されている。
上記切削工具において好ましくは、下流側を向いた面は被覆層で被覆されている。
本発明によれば、寿命の低下を抑止しつつ切れ味を向上することのできる切削工具を提供することができる。
本発明の一実施の形態における切削工具1の外観の構成を模式的に示す斜視図である。 本発明の一実施の形態における切削工具の、図1において矢印Wで示す方向から見た場合(切削工具1の先端側から見た場合)の構成を示す正面図である。 図1のIII―III線に沿った断面図であり、回転軸AXに直交する平面で切った場合の断面図である。 図3中A部の拡大図である。 従来の切削工具におけるすくい面112の一の構成を示す断面図である。 従来の切削工具におけるすくい面112の他の構成を示す断面図である。 本発明の一実施の形態における切削工具1において、刃先面41が被切削物に当接する様子を模式的に示す断面図である。 本発明の一実施例において、切削加工に必要としたトルクおよびスラスト荷重の時間変化を示す図である。
以下、本発明の一実施の形態について、図面に基づいて説明する。
[切削工具の構成]
図1は、本発明の一実施の形態における切削工具1の外観の構成を模式的に示す斜視図である。
図1を参照して、本実施の形態における切削工具1は、切削装置(図示無し)のチャックに取り付けられた状態で、切削装置により電動や手動などで回転駆動されることで被切削物を切削加工するものである。切削工具1は、切削加工を行う際に回転軸AXを中心として回転方向Dに回転駆動される。
切削工具1は、刃部10と、シャンク50とを備えている。刃部10は、切削工具1における先端側に設けられており、被切削物に対する切削加工を行う部分である。シャンク50は、切削工具1における後端側に設けられており、切削工具1の使用時にチャックに取り付けられる部分である。
刃部10は、切刃部11および21を含んでいる。切刃部11および21は、被切削物に当接する部分であり、回転軸AXを中心として螺旋状に形成されている。切刃部11および21は、回転軸AXに対して点対称である。切刃部11および21は、溝31および32の各々によって隔てられている。切刃部11および21の各々は、溝31および32によって規定されている。
溝31および32は、同一形状であり、回転軸AXに沿って螺旋状に形成されている。溝31および32の各々は、回転軸AXに対して互いに点対称である。
切刃部11および21は、同一形状であり、回転軸AXに沿って螺旋状に形成されている。切刃部11および21の各々は、回転軸AXに対して互いに点対称である。
図2は、本発明の一実施の形態における切削工具の、図1において矢印Wで示す方向から見た場合(切削工具1の先端側から見た場合)の構成を示す正面図である。図3は、図1のIII―III線に沿った断面図であり、回転軸AXと直交する平面で切った場合の断面図である。
図1~図3を参照して、切刃部11は、すくい面12と、マージン部13aと、逃げ面13bと、マージン部13cと、壁面14と、軸方向端面15~17とを含んでいる。すくい面12は、溝31内の面であり、回転方向Dの下流側を向いている。すくい面12は、被切削物に対して作用する面であり、外径側端部に刃先12aを有している。マージン部13aは、すくい面12と隣接している。マージン部13a、逃げ面13b、およびマージン部13cの各々は、回転方向Dの上流側に向かってこの順序で設けられており、切削工具1の円筒形状の外周面を構成している。マージン部13aおよび13cの各々は、逃げ面13bよりも外径方向に突出している。壁面14は、溝32内の面であり、回転方向Dの上流側を向いている。壁面14は、マージン部13cと隣接しており、溝32内において切刃部21のすくい面22へと連続している。
軸方向端面15~17は、切削工具1の先端側の面である。軸方向端面15は、回転方向Dの下流側に位置しており、すくい面12と隣接している。軸方向端面17は、回転方向Dの上流側に位置しており、壁面14と隣接している。軸方向端面16は、軸方向端面15と軸方向端面17との間に位置している。軸方向端面16の面積は、軸方向端面15および17の各々の面積よりも広い。
切刃部21は、すくい面22と、マージン部23aと、逃げ面23bと、マージン部23cと、壁面24と、軸方向端面25~27とを含んでいる。すくい面22は、溝32内の面であり、回転方向Dの下流側を向いている。すくい面22は、被切削物に対して作用する面であり、外径側端部に刃先22aを有している。マージン部23aは、すくい面22と隣接している。マージン部23a、逃げ面23b、およびマージン部23cの各々は、回転方向Dの上流側に向かってこの順序で設けられており、切削工具1の円筒形状の外周面を構成している。マージン部23aおよび23cの各々は、逃げ面23bよりも外径方向に突出している。壁面24は、溝31内の面であり、回転方向Dの上流側を向いている。壁面24は、マージン部23cと隣接しており、溝31内において切刃部11のすくい面12へと連続している。
軸方向端面25~27は、切削工具1の先端側の面である。軸方向端面25は、回転方向Dの下流側に位置しており、すくい面22と隣接している。軸方向端面27は、回転方向Dの上流側に位置しており、壁面24と隣接している。軸方向端面26は、軸方向端面25と軸方向端面27との間に位置している。軸方向端面26の面積は、軸方向端面25および27の各々の面積よりも広い。
軸方向端面15~17および25~27は、切削工具1の最先端となる頂点TPを中心とした錐体状を構成している。
なお、軸方向端面16および26(または軸方向端面17および27)の各々には、油穴が形成されていてもよい。軸方向端面15とマージン部13aとの境界線、および軸方向端面25とマージン部23aとの境界線の各々は、平面状や曲面状に面取りされていてもよい。マージン部13cおよび23cは設けられていなくてもよい。
すくい面12および22は被覆層で被覆されていてもよい。この被覆層は、たとえばTiNやTiCNなどよりなり、PVD(Physical Vapor Deposition)法またはCVD(Chemical Vapor Deposition)法などを用いて形成されてもよい。また、すくい面12および22の他、軸方向端面15および25、ならびにマージン部13aおよび23aなどもこの被覆層で被覆されていてもよいし、刃部10全体がこの被覆層で被覆されていてもよい。
以降、切刃部11の構成について詳細に説明を行う。切刃部21の構成については、切刃部11の構成と同一であるため、その説明を繰り返さない。
図4は、図3中A部の拡大図である。
図3および図4を参照して、すくい面12は、刃先面41と、本体刃面42とを含んでいる。刃先面41は、すくい面12の刃先12aに設けられており、マージン部13a(切削工具1の外周面)と隣接している。本体刃面42は、刃先面41と隣接しており、刃先面41よりも内径側に設けられている。位置PO1は、刃先面41と本体刃面42との境界点である。刃先面41は、図4の断面で見た場合に円弧形状の曲面を有しており、曲率半径R1を有している。本体刃面42は、図4の断面で見た場合に円弧形状の曲面を有しており、曲率半径R2を有している。刃先面41の曲率半径R1は、本体刃面42の曲率半径R2の0.9倍以上の大きさであり、本体刃面42の曲率半径R2の1.1倍以下の大きさである(0.9R2≦R1≦1.1R2)ことが好ましい。曲率半径R1およびR2の各々は、たとえば2.1mm以上2.5mm以下である。
特に曲率半径R1と曲率半径R2との関係を上述のように設定した場合には、同一の砥石を用いて刃先面41および本体刃面42を形成することができるので、製造工程の簡略化を図ることができる。
回転軸AXと刃先12a(すくい面12の外径側端部)とを結ぶ直線を刃先中心線LNとする。なお、刃先中心線LNは刃先22a(すくい面22の外径側端部)も通過する。刃先中心線LNは、切削工具1が被切削物を切削する際に被切削物に対して力を及ぼす中心線となる。
以降、刃先中心線LNを基準として回転方向Dの下流側(すくい面12付近の刃先中心線LNにおける図4中右側)をネガ(ネガティブ)側、回転方向Dの上流側(すくい面12付近の刃先中心線LNにおける図4中左側)をポジ(ポジティブ)側と記すことがある。
すくい面12における最内径側の部分(壁面24と隣接する部分)は、ネガ側に存在している。すくい面12は、回転方向Dの上流側に向かって窪んでいるため、すくい面12と刃先中心線LNとは位置PO2において交差する。すくい面12における位置PO2から刃先12aまでの部分(位置PO1および刃先面41全体を含む部分)は、ポジ側に存在している。
刃先中心線LNに沿ったすくい面12における位置PO2から刃先12aまでの部分の長さ(幅)Hの、切削工具1の半径RAに対する比率(すくい比率)は、55%以上65%以下(0.55RA≦H≦0.65RA)であることが好ましい。長さHが上記範囲にある場合には、本体刃面42の曲がり具合が急になる(本体刃面42の曲率半径R2が小さくなる)ため、刃先12aが回転方向Rの下流側へ一層突出した構成となる。本実施の形態では、このような構成であっても刃先12aの欠けを防ぐことができる。
刃先中心線LNに沿った刃先面41の長さ(幅)Tは、切削工具1の半径RAに関わらず0より大きく1.0mm以下(0<T≦1.0mm)、好ましくは0.2mm以上0.3mm以下(0.2mm≦T≦0.3mm)という一定の範囲に設定されてもよい。
[実施の形態の効果]
次に、本実施の形態における切削工具1の効果について説明する。
図5および図6は、従来の切削工具におけるすくい面112の構成を示す断面図である。なお、図5および図6は、すくい面112における図4に対応する部分の断面図である。
図5を参照して、従来の切削工具におけるすくい面112は、外径側端部の刃先112aに設けられた刃先面141と、刃先面141よりも内径側に設けられた本体刃面142とを含んでいる。刃先112aの欠けを抑止し寿命を向上する目的で、刃先112aは面取りされている。刃先面141は、直線状の断面形状を有しており、刃先面141と本体刃面142との境界点である位置PO101から刃先112aに向かってポジ側に窪んでいる。その結果、すくい面112における位置PO101付近の部分はネガ側に突出する。
図5に示す切削工具の構成ではすくい角αが鈍角となるため、被切削物を切削する際に被切削物に対して刃先112aが鋭利な角度で当たらない。このため、被切削物に対して力が加わりにくく、切れ味が悪い。
図6を参照して、一方、この切削工具のすくい面112では、刃先112aは切削工具の外周面に対して直角に面取りされている。刃先面141は、直線状の断面形状を有しており、刃先中心線LNに沿って延在している。
図6に示す切削工具の構成では、すくい角αが直角となるため、被切削物を切削する際に、図5に示す切削工具の場合よりも被切削物に対して力が加わり易くなる。一方で、刃先面141が刃先中心線LNに沿って延在しているので、被切削物を切削する際に、刃先面141全体が被切削物から一様に負荷を受ける。その結果、刃先112aが受ける荷重が大きくなり、刃先112aが欠けやすくなる。
図7は、本発明の一実施の形態における切削工具1において、刃先面41が被切削物に当接する様子を模式的に示す断面図である。
図7を参照して、一方、本実施の形態の切削工具1において、回転軸AXと直交する断面で見た場合に、刃先面41は曲面であり、位置PO1はポジ側に位置している。これにより、すくい角αが鋭角となり、被切削物を切削する際に被切削物に対して刃先12aが鋭利な角度で当たる。その結果、被切削物に対して力が加わり易くなり、切れ味を向上することができる。
また、従来の切削工具においては、切刃稜線部に欠け防止のための刃先処理が施されているために切味が低下し、切削工具を用いて被切削物を切削する際に必要なスラスト方向の力が大きくなっていた。このため、切削工具を用いて被切削物に貫通穴を形成した場合に、貫通穴における切削工具の抜け側にバリが発生していた。本実施の形態の切削工具によれば、切れ味が向上するため、被切削物に貫通穴を形成した場合に、貫通穴における切削工具の抜け側に発生するバリを抑制することができる。
また、刃先面41が曲面であるため、被切削物を切削する際に、刃先面41は矢印ARで示すように、刃先12aから位置PO1に向かって徐々に被切削物に当接する。刃先12aが被切削物から受ける負荷は、矢印ARで示す方向に沿って刃先面41全体に分散される。これにより、刃先12aが欠けにくくなり、切削工具1の寿命の低下を抑止することができる。
[実施例]
続いて、本発明の一実施例について説明する。
本願発明者は、本発明例および比較例の切削工具を用いて、被切削物に対して切削加工(穴開け加工)を行い、切削加工に必要な力を計測した。被切削物としては、厚さ6mmの64チタン(6質量%のアルミニウムと、4質量%のバナジウムと、残部チタンよりなる合金)を用いた。
図8は、本発明の一実施例において、切削加工に必要としたトルクおよびスラスト荷重の時間変化を示す図である。図8(a)は、図5に示す従来の切削工具を用いた場合の結果である。図8(b)は、図1~図4に示す本実施の形態における切削工具1を用いた場合の結果である。
図8を参照して、図5に示す従来の切削工具を用いて切削加工を行った場合(図8(a))には、最大で182.2Ncmのトルク(切削工具を回転させる力)を必要とし、平均で853Nのスラスト荷重(切削工具を被切削物に押し付ける荷重)を必要とした。一方、本実施の形態における切削工具1を用いて切削加工を行った場合(図8(b))には、最大で159.8Ncmのトルクを必要とし、平均で189Nのスラスト荷重を必要とした。
これらの結果により、本実施の形態によれば、切削加工の際に必要な力を低減することができ、切削工具の切れ味が向上することが分かった。
[その他]
発明の切削工具は、エンドミル、タップ、リーマ、またはフライスなどであってもよい。
切刃部および溝の個数は任意である。切刃部が複数である場合、回転軸と直交する断面で見たときに、複数の切刃部の各々は回転軸に対して等間隔に配置されていてもよいし、不等間隔に配置されていてもよい。
切刃部21は、切刃部11と異なる構成を有していてもよく。切刃部21と切刃部11とは非対称であってもよい。
刃先面41は、上述のように回転軸AXに沿ったすくい面12全体に設けられていてもよいし、すくい面12の一部のみに設けられていてもよい。刃先面41は、たとえば軸方向端面15の付近のすくい面12のみに設けられていてもよい。
上述の実施の形態および実施例は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 切削工具
10 刃部
11,21 切刃部
12,22,112 すくい面
12a,22a,112a 刃先
13a,13c,23a,23c マージン部
13b,23b 逃げ面
14,24 壁面
15~17,25~27 軸方向端面
31,32 溝
41,141 刃先面
42,142 本体刃面
50 シャンク
AX 回転軸
D 切削工具の回転方向
LN 刃先中心線
PO1,PO101 刃先面と本体刃面との境界点
PO2 すくい面と刃先中心線との交差点
TP 切削工具の最先端となる頂点
α すくい角

Claims (5)

  1. 被切削物に当接する切刃部であって回転軸を中心として螺旋状に形成された切刃部を備え、前記回転軸を中心として所定の回転方向に回転される切削工具であって、
    前記切刃部は、前記回転軸を中心として螺旋状に形成された溝内の前記回転方向の下流側を向いた面を含み、
    前記下流側を向いた面は、
    前記下流側を向いた面の外径側端部に設けられた刃先面と、
    前記刃先面よりも内径側に設けられた本体刃面とを含み、
    前記回転軸と直交する断面で見た場合に、前記刃先面および前記本体刃面の各々は前記回転方向の下流側に向かって凹の曲面であり、
    前記回転軸と直交する断面で見た場合に、前記刃先面の内径側端部と前記本体刃面の外径側端部との境界点は、前記回転軸と前記下流側を向いた面の外径側端部とを結ぶ刃先中心線よりも前記回転方向の上流側に位置し、
    前記下流側を向いた面と前記刃先中心線との交差位置から前記下流側を向いた面の外径側端部までの前記刃先中心線に沿った長さHと、前記切削工具の半径RAとは、0.55RA≦H≦0.65RAの関係を有し、
    前記刃先中心線に沿った前記刃先面の長さTは、0.2mm以上1.0mm以下である、切削工具。
  2. 前記回転軸と直交する断面で見た場合に、前記刃先面および前記本体刃面の各々は円弧形状を有しており、
    前記刃先面の曲率半径R1と前記本体刃面の曲率半径R2とは、0.9R2≦R1≦1.1R2の関係を有する、請求項1に記載の切削工具。
  3. 前記切刃部は複数であり、
    前記回転軸と直交する断面で見た場合に、複数の前記切刃部の各々は前記回転軸に対して等間隔に配置されている、請求項1または2に記載の切削工具。
  4. 前記切刃部は複数であり、
    前記回転軸と直交する断面で見た場合に、複数の前記切刃部の各々は前記回転軸にて不等間隔に配置されている、請求項1または2に記載の切削工具。
  5. 前記下流側を向いた面は被覆層で被覆されている、請求項1~のいずれかに記載の切削工具。
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JP2022020835A (ja) * 2017-02-10 2022-02-01 マコトロイ工業株式会社 切削工具

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