JP6993029B2 - 排ガス処理方法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明は、安全性を強化した排ガス処理方法及び装置に関し、特に大気中に放散される揮発性炭化水素(以下、「VOC」ということがある。)等の揮発性成分を含む排ガスを浄化し、揮発性成分を効率よく分離して再利用することができるようにするとともに、安全性を強化した排ガス処理方法及び装置に関する。
従来、VOC等の揮発性成分を含む多量の排ガスを処理する排ガス処理装置は、多数提案されてきている。これらの排ガス処理装置の開発目的は、公害防止上、法的に義務付けられたVOC等の排出濃度の規制値を満足するように、排ガス中のVOC等の大気放出濃度及び大気放出量を基準値以下にするためである。このような大量の排ガス中のVOC等の揮発性成分を除去する方法として、燃焼法は温暖化ガス(炭酸ガス)の排出規制の強化によって適用が著しく困難なため、吸着及び脱着を交互に繰り返す吸着法が多く採用されている。
例えば、特許文献1(特開2004-042013号公報)には、図6に示したように、排ガス中に混在するVOCを除去してゼロエミツションを達成させ、排ガス中のVOCを分離・回収する排ガス処理装置100が開示されている。この排ガス処理装置100は、揮発性炭化水素で予めプレコートして成るメソポアー活性炭(MPC)を充填した吸着塔101a,101bを用い、吸・脱着の切り換え時間を1~30分としている。吸着時には排ガス供給管路102から供給された排ガスを吸着塔101a又は101b内に導入してVOCを吸着除去し、VOCを除去された清浄な排ガスはガス管路103a又は103bから大気中に放散される。
また、脱着時には、真空ポンプ104とパージ管路105からのパージガス(空気)を併用し、得られたパージ排ガスを気液分離器106を経て、液化したVOCを回収管路107を経て回収するとともに、未凝縮のVOCは戻し管路108を経て吸着塔101a,101bの入口の排ガス中に戻されるようになっている。この排ガス処理装置100では、MPCが排ガス中の水分をほとんど吸着しないため、排ガス中の水分はそのまま放出ガス中にスルーさせているので、脱着時の真空ポンプに必要な真空排気容量は小さくてすむという利点が存在する。
また、特許文献2(特開2008-068205号公報)には、実質的に特許文献1に開示されている排ガス処理装置の前段に、予め排ガス中に水分ないし含まれる揮発性炭化水素で飽和させて爆発限界値を避けた後に加圧し、排ガス中に含まれる揮発性炭化水素を数倍に濃縮する前処理装置を設けた排ガス処理装置が開示されている。この排ガス処理装置によれば、後段の吸着・脱着装置を著しく小型化することができ、特にガソリンベーパー含有排ガスを処理するのに有用となる。
さらに、特許文献3(特開2015-113336号公報)には、吸着材として疎水性のシリカゲルを用い、吸着法によってガス状塩化ビニルモノマーを含有する排気ガスから塩化ビニルモノマーを回収し、さらに回収された塩化ビニルモノマーを用いて塩化ビニルポリマーを製造する方法が示されている。この特許文献3に開示されている発明によれば、塩化ビニルポリマーの製造プラントで発生した排気ガスから塩化ビニルモノマーを回収して塩化ビニルポリマーの製造原料として再利用することができるので、経済的となる。
特開2004-042013号公報 特開2008-068205号公報 特開2015-113336号公報
上述したように、吸着法によるVOC含有排ガス処理装置は、性能が既に基準値以下にすることを十分に満足する装置であること、安全性が良好であること、さらには塩化ビニルモノマーも含むVOCを濃縮ガス回収及び液化回収できるというメリットもあることから、稼働実績も増えてきている。さらに、現在では、吸着法によるVOC含有排ガス処理装置は、製造工程から発生するVOC含有排ガスの環境規制対応の排ガス処理装置として、VOC等の回収液を原料として再利用できるリサイクル機器しての排ガス処理装置として、製造設備の一部として組み込まれてきている。そのため、製造設備としての排ガス処理装置は、排ガス処理装置としての性能だけでなく、使い易さ及び耐久性も要求されている。製造設備に組み込まれる排ガス処理装置として満足した性能を得るためには、製造設備には1年に1回は点検時期があるため、耐久性として最低1年間は故障がないこと、また点検修理が必要な場合でも簡単な作業対応で処理できること、故障の事前予知ができることなどが必要である。
加えて、排ガス処理装置を製造設備に組み込む際には、製造設備の排ガス管路に悪影響を与える大きな背圧を持たない構造とすることが要求される。排ガス処理装置は、製造設備の後段に取り付けられるものである。製造設備からの排気ガスには、真空ポンプからの排出ガス、製造設備から発生するブリージングガス等がある。しかしながら、製造設備の出口に背圧があると、最悪の場合、製造設備を破損させることがあり、また、後段に設置する排ガス処理装置にも圧損の制約がある。圧損の許容範囲は、それぞれの製造設備において異なるが、おおよその背圧は大気圧~0.5KPaG以内であれば安全に使用できる許容範囲とされている。
本発明は従来技術のこのような課題を解決すべくなされたものである。すなわち、本発明の目的は、排ガス処理装置を製造設備に組み込む際に、製造設備の排ガス管路の背圧を自動的に所定値以下となるようにし、さらには、脱着時の流量制御弁による吸引風量を最適な範囲に保てるようにして、製造設備に損傷が生じ難い、安全性に優れた吸着法によるVOC含有排ガス処理方法を提供することにある。
さらに、本発明の別の目的は、制御盤もVOC含有排ガス処理装置及び製造設備と同様の防爆区域に設置できる構造のものとし、かつ、防爆区域において簡単に排ガス処理装置の所定のパラメータを設定・修正できるようにしたVOC含有排ガス処理装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の第1の態様の揮発性成分含有排ガスの処理方法は、吸着と脱着を交互に行う吸着剤層を有する吸着塔を複数用い、前記複数の吸着塔の一つに、揮発性成分を含む排ガスを吸引ブロワを経て供給することにより前記吸着塔内の吸着剤層に前記揮発性成分を吸着させ、実質的に前記揮発性成分を含まない排ガスを前記吸着塔の出口から取り出して系外に放出し、その間に、他の吸着塔の少なくとも一つを脱着に切り換えて先に吸着された前記揮発性成分を流量制御弁及び真空ポンプを有するバイパス管路を経てパージ排ガスとして系外に取り出すことからなる揮発性成分含有排ガスの処理方法において、
前記吸引ブロワとしてスピルバック機能を有するものを用い、
前記吸着塔の出口管路と前記吸引ブロワの入口側との間に排ガスバイパス弁を有する排ガスバイパス管路を設け、
前記吸引ブロワの入口側の圧力に応じて前記スピルバック機能によって前記吸引ブロワの入口側の圧力を予め定めた所定値となるように制御し、
前記吸引ブロワの入口側の圧力が前記予め定めた所定値を越えた際には、前記バイパス弁を開状態として前記吸引ブロワの入口側を前記吸着塔の出口と直結させることを特徴とする。
本発明の第1の態様の揮発性成分含有排ガスの処理方法においては、製造設備の排ガス管路は排ガス処理装置の吸引ブロワの入口側に接続されるので、この吸引ブロアの入口側の圧力が背圧として製造設備に印加されることになる。本発明の第1の態様の揮発性成分含有排ガスの処理方法によれば、吸引ブロアの入口側の圧力を吸引ブロアのスピルバック機能(定圧機能)によって実質的に予め定めた一定の圧力に制御することができるようになるので、製造設備の排ガス管路に過大な圧力が掛からなくなる。加えて、吸引ブロアの入口側の圧力が予め定めた所定の圧力を超えて増大する場合には、バイパス弁が開いて吸引ブロワの入口側が吸着装置の出口と直結されるため、製造設備からの揮発性成分含有排ガスは直接大気中に放出され、製造設備の排ガス管路に過大な背圧が掛かることがなくなって製造設備の破損の可能性が減少する。
なお、排ガス処理装置内の排ガス処理装置内の圧力損失は、装置規模にもよるが、およそ1KPaG~3KPaG程度で、これにより配管サイズ及び吸着塔サイズが決定される。また、製造設備からの排ガス許容圧損は、大気圧~0.5KPaG程度である。さらに、本発明で適用し得る揮発性成分含有排ガスとしては、製油所、ガソリン貯蔵基地等におけるVOC含有排ガスだけでなく、各種製品製造工場、リサイクル工場、製薬会社、電気・半導体メーカー等におけるVOC、各種溶剤、各種揮発性成分等の含有排ガス、化学工場の不活性ガス含有排ガス等に対しても適用可能である。なお、本発明における揮発性成分ないしVOCとしては、重合性を有する揮発性成分も含まれる。
また、本発明の第2の態様の揮発性成分含有排ガスの処理方法は、第1の態様の揮発性成分含有排ガスの処理方法において、前記吸引ブロワの前記スピルバック機能が、前記吸引ブロワに圧力コントロール弁を有するバイパス管路を設けることにより付与されたものであることを特徴とする。また、本発明の第3の態様の揮発性成分含有排ガスの処理方法は、第1の態様の揮発性成分含有排ガスの処理方法において、前記吸引ブロワの前記スピルバック機能が、前記吸引ブロワの駆動用モータをインバータモータとし、前記インバータモータの回転数を制御することにより付与されたものであることを特徴とする。
本発明の第2及び第3の態様の揮発性成分含有排ガスの処理方法によれば、容易に吸引ブロワの入口側の圧力を予め定めた所定値に維持することができ、製造設備の排ガス管路に過大な圧力が掛からないようにすることができる。
また、本発明の第4の態様の揮発性成分含有排ガスの処理方法は、第1~3のいずれかの態様の揮発性成分含有排ガスの処理方法において、前記パージ排ガスを冷却処理し、この際の未凝縮ガスを前記吸着塔の入口側に戻すことを特徴とする。
本発明の第4の態様の揮発性成分含有処理方法によれば、パージ排ガスの未凝縮ガス中には微量の揮発性成分が含まれているが、この微量の揮発性成分も再度吸着塔を通すことにより回収できるため、揮発性成分含有排ガス中の揮発性成分の回収効率が向上する。
さらに、本発明の第5の態様の揮発性成分含有排ガスの処理方法は、第1~4のいずれかの態様の揮発性成分含有排ガスの処理方法において、前記揮発性成分を含む排ガスが重合性物質含有排ガスであり、前記吸着剤層がシリカゲル、疎水性シリカゲル又は合成ゼオライトから選択された少なくとも1種を含むことを特徴とする。また、本発明の第6の態様の揮発性成分含有排ガスの処理方法は、第5の態様の揮発性成分含有排ガスの処理方法において、前記重合性物質が、アクリロニトリル、メチルエチルケトン、塩化ビニルモノマー、スチレン、テトラヒドロフランから選択される1種であることを特徴とする。
本発明の第5及び第6の態様の揮発性成分含有排ガスの処理方法によれば、所定の組成の吸着剤を用いることにより、重合性物質を吸着した際にも吸着熱が少ないばかりか重合反応が進行しないようにできるので、安全にアクリロニトリル、メチルエチルケトン、塩化ビニルモノマー、スチレン、テトラヒドロフラン等の重合性物質を含有する排ガスを浄化し、これらの重合性物質を回収することができるようになる。
また、本発明の第7の態様の揮発性成分含有排ガスの処理方法を実施するための装置は、第1~6のいずれかの態様の揮発性成分含有排ガスの処理方法を実施するための装置であって、少なくとも前記複数の吸着塔と、前記スピルバック機能を有する吸引ブロワと、前記排ガスバイパス弁を有する排ガスバイパス管路と、前記流量制御弁及び真空ポンプを有するバイパス管路と、これらの機器の動作を制御するための制御盤とを備え、前記制御盤は、前記制御盤の扉内に取り付けられた外部から視認し得る表示装置と、前記扉の外部から各種パラメータを設定することができるタッチパネルと、を有し、かつ耐圧防爆構造とされていることを特徴とする。
一般の制御盤であれば、制御盤内及び制御盤表面にタッチパネルを設置すれば、簡単な操作で各種機器のパラメータを設定できるが、排ガス処理装置で使用する制御盤は、安全のため、耐圧防爆タイプとなる。一般的な耐圧防爆制御盤の扉は20mm程度の鉄板製で、さらには多くのボルトで締め付けられているため、扉の開閉には約20分程度が必要である。また、耐圧防爆制御盤による各種パラメータ変更操作は、防爆指針により、運転中は防爆制御盤の蓋を開放できず、防爆制御盤の蓋を開けるには電源を切断しなければならない等の規制がある。そのため、作動中のパラメータの設定は、その都度非防爆エリアの安全地帯でシーケンサに入力して使用しなければならず、防爆エリアで使用各種パラメータを変更できるようにするには防爆機器仕様の高額なパラメータ入力機器を設置しなければならなかった。
本発明の第7の態様の揮発性成分含有排ガスの処理方法を実施するための装置によれば、耐圧防爆制御盤の扉内に取り付けられた表示装置が外部から視認でき、しかも耐圧防爆制御盤に扉の外部から各種パラメータを設定することができるタッチパネルを設けたため、扉を開放せずに容易に各種パラメータ入力が可能となるので、より多くの設定を設けて効率のよい排ガス処理ができるようにすることができ、しかも、故障予測などの機能を追加して、より安全な装置とすることができる。
さらに、本発明の第8の態様の揮発性成分含有排ガスの処理方法を実施するための装置は、第7の態様の揮発性成分含有排ガスの処理方法を実施するための装置において、少なくとも前記複数の吸着塔と、前記スピルバック機能を有する吸引ブロワと、前記排ガスバイパス弁を有する排ガスバイパス管路と、前記流量制御弁及び真空ポンプを有するバイパス管路と、前記制御盤とは、防爆エリアに設けられていることを特徴とする。
本発明の第8の態様の揮発性成分含有排ガスの処理方法を実施するための装置によれば、実質的に全ての作動機器及び制御盤が防爆エリアに設けられているので、安全性が向上に、しかも防爆エリア内で容易に各種パラメータの設定ができるようになる。
また、本発明の第9の態様の揮発性成分含有排ガスの処理方法は、吸着と脱着を交互に行う吸着剤層を有する吸着塔を複数用い、前記複数の吸着塔の一つに、揮発性成分を含む排ガスを供給することにより前記吸着塔内の吸着剤層に前記揮発性成分を吸着させ、実質的に前記揮発性成分を含まない排ガスを前記吸着塔の出口から取り出して系外に放出し、その間に、他の吸着塔の少なくとも一つを脱着に切り換えて先に吸着された前記揮発性成分を流量制御弁及び真空ポンプを有するバイパス管路を経てパージ排ガスとして系外に取り出すことからなる揮発性成分含有排ガスの処理方法において、
予め前記複数の吸着塔のいずれかの内部圧力に対応する適切な前記量制御弁の開度及び開度の時間当たりの変化量を、当該内部圧力を大気圧から真空の間で複数段階に区切って予め設定値として決定しておき、前記複数の吸着塔のいずれかの内部圧力に基いて前記流量制御弁の開度を前記予め定めた設定値となるように制御することを特徴とする。
また、本発明の第10の態様の揮発性成分含有排ガスの処理方法は、第9の態様の揮発性成分含有排ガスの処理方法において、前記真空ポンプの起動直後の前記流量制御弁の開度を、前記複数の吸着塔のいずれかの内部圧力が予め定めた圧力に達するまでは予め定めた一定値に制御し、前記複数の吸着塔のいずれかの内部圧力が予め定めた圧力に達した後は前記流量制御弁の開度を予め定めた所定の増加率で増大させるように制御することを特徴とする。
一般的な吸着と脱着を交互に行う吸着剤層を有する吸着塔を複数用いた揮発性成分含有排ガスの処理装置における圧力変動幅は、100KPaA(大気圧)~3.3KPaA程度である。そのため、脱着工程時の吸着塔内の圧力は、大気圧から3.3KPaAまで真空ポンプで排気して3.3KPaAが到達真空度となるが、排気風量は大気圧時点が最大で、真空になるにつれて小さくなる。そこで、脱着工程時は、吸着塔から真空ポンプの間に流量制御弁を設けて真空ポンプによる吸引風量を制御する必要がある。
本発明の第9及び10の態様の揮発性成分含有排ガスの処理方法によれば、流量制御弁による吸引風量制御は、複数の吸着塔のいずれかの内部圧力に基いて流量制御弁の開度を予め定めた設定値となるように制御しているので、真空ポンプの後段に設置している熱交換器や気液分離機の内部流量を望ましい範囲内に保つことができるようになり、フラッディングが生じ難く、また、気液分離機で発生したミストが吸着塔に到達して吸着効果を低下するようなことが抑制され、さらには、真空ポンプが過電流により停止することも少なくなる。なお、複数の吸着塔のいずれかの内部圧力に基く流量制御弁の所定の開度の設定値としては、実験的に適宜に定めればよい。
また、本発明の第11の態様の揮発性成分含有排ガスの処理方法は、第9又は10の態様の揮発性成分含有排ガスの処理方法において、前記揮発性成分を含む排ガスを供給する管路と前記吸着塔の間に圧力制御弁を設けたことを特徴とする。
揮発性成分を含む排ガスを供給する管路(製造設備の排ガス管路)の圧力が排ガス処理装置内の圧力損失相当の圧力よりも高い場合には、特に吸引ブロアを設けなくても吸着塔に揮発性成分を含む排ガスを供給することができるようになる。第11の態様の揮発性成分含有排ガスの処理方法によれば、揮発性成分を含む排ガスを供給する管路の圧力が高い場合には、圧力制御弁を設けるのみで吸着塔に供給される揮発性成分を含む排ガスの圧力を最適な値に維持することができるようになる。なお、係る態様の揮発性成分含有排ガスの処理方法は、製造設備の排ガス管路の圧力が低くてこの製造設備の出口側にブロアが設けられて圧力が高められている場合にも適用可能である。
また、本発明の第12の態様の揮発性成分含有排ガスの処理方法は、第9~第11のいずれかの態様の揮発性成分含有排ガスの処理方法において、前記吸着塔の出口管路と前記揮発性成分を含む排ガスを供給する管路との間に排ガスバイパス弁を有する排ガスバイパス管路を設け、前記揮発性成分を含む排ガスを供給する管路の圧力が予め定めた所定値を越えた際には、前記排ガスバイパス弁を開状態として前記揮発性成分を含む排ガスを供給する管路を前記吸着塔の出口と直結させることを特徴とする。
第12の態様の揮発性成分含有排ガスの処理方法によれば、揮発性成分を含む排ガスを供給する管路の圧力が何らかの原因によって急増した場合には、外部に直結して前記揮発性成分を含む排ガスを供給する管路の圧力を逃がすことができるので、製造設備の排ガス管路に過大な圧力が掛からないようにすることができる。
また、本発明の第13の態様の揮発性成分含有排ガスの処理方法は、第9又は10の態様の揮発性成分含有排ガスの処理方法において、
前記吸引ブロワとしてスピルバック機能を有するものを用い、
前記吸着塔の出口管路と前記吸引ブロワの入口側との間に排ガスバイパス弁を有する排ガスバイパス管路を設け、
前記吸引ブロワの入口側の圧力に応じて前記圧力コントロール弁を作動させて前記吸引ブロワの入口側の圧力を予め定めた所定値となるように制御し、
前記吸引ブロワの入口側の圧力が前記予め定めた所定値を越えた際には、前記バイパス弁を開状態として前記吸引ブロワの入口側を前記吸着塔の出口と直結させることを特徴とする。
本発明の第13の態様の揮発性成分含有排ガスの処理方法によれば、第9~12のいずれかの態様の揮発性成分含有排ガスの処理方法の作用効果だけでなく、少なくとも第1の態様の揮発性成分含有排ガスの処理方法の作用効果をも奏することができるようになる。
また、本発明の第14の態様の揮発性成分含有排ガスの処理方法は、第13の態様の揮発性成分含有排ガスの処理方法において、前記吸引ブロワの前記スピルバック機能が、前記吸引ブロワに圧力コントロール弁を有するバイパス管路を設けることにより付与されたものであることを特徴とする。さらに、本発明の第15の態様の揮発性成分含有排ガスの処理方法は、第13の態様の揮発性成分含有排ガスの処理方法において、前記吸引ブロワの前記スピルバック機能が、前記吸引ブロワの駆動用モータをインバータモータとし、前記インバータモータの回転数を制御することにより付与されたものであることを特徴とする。
本発明の第14及び第15の態様の揮発性成分含有排ガスの処理方法によれば、容易に吸引ブロワの入口側の圧力を予め定めた所定値に維持することができ、製造設備の排ガス管路に過大な圧力が掛からないようにすることができる。
また、本発明の第16の態様の揮発性成分含有排ガスの処理方法は、第9~15のいずれかの態様の揮発性成分含有排ガスの処理方法において、前記パージ排ガスを冷却処理し、この際の未凝縮ガスを前記吸着装置の入口側に戻すことを特徴とする。
本発明の第16の態様の揮発性成分含有排ガスの処理方法によれば、パージ排ガスの未凝縮ガス中には微量の揮発性成分が含まれているが、この微量の揮発性成分も再度吸着塔を通すことにより回収できるため、揮発性成分含有排ガスの揮発性成分回収効率が向上する。
また、本発明の第17の態様の揮発性成分含有排ガスの処理方法は、第9~16のいずれか態様の揮発性成分含有排ガスの処理方法において、前記揮発性成分を含む排ガスが重合性物質含有排ガスであり、前記吸着剤層がシリカゲル、疎水性シリカゲル又は合成ゼオライトから選択された少なくとも1種を含むことを特徴とする。
また、本発明の第18の態様の揮発性成分含有排ガスの処理方法は、第17の態様の揮発性成分含有排ガスの処理方法において、前記重合性物質が、アセトン、アクリロニトリル、メチルエチルケトン、塩化ビニルモノマー、スチレン、テトラヒドロフランから選択される1種であることを特徴とする。
本発明の第17及び18の態様の揮発性成分含有排ガスの処理方法によれば、本発明の第5及び第6の態様の揮発性成分含有排ガスの処理方法の場合と同様の作用効果を奏することができるようになる。
さらに、本発明の第19の態様の揮発性成分含有排ガスの処理方法を実施するための装置は、第9~18のいずれかの態様の揮発性成分含有排ガスの処理方法を実施するための装置であって、
少なくとも前記複数の吸着塔、前記流量制御弁及び真空ポンプを有するバイパス管路、及び、これらの機器の動作を制御するための制御盤を備え、
前記制御盤は、前記制御盤の扉内に取り付けられた外部から視認し得る表示装置と、前記扉の外部から各種パラメータを設定することができるタッチパネルとを有し、かつ耐圧防爆構造とされていることを特徴とする。
また、本発明の第20の態様の揮発性成分含有排ガスの処理方法を実施するための装置は、第15の態様の揮発性成分含有排ガスの処理方法を実施するための装置において、少なくとも前記複数の吸着塔、前記流量制御弁及び真空ポンプを有するバイパス管路及び前記制御盤は、防爆エリアに設けられていることを特徴とする。
本発明の第19及び第20の態様の揮発性成分含有排ガスの処理方法を実施するための装置によれば、それぞれ本発明の第7及び第8の態様の揮発性成分含有排ガスの処理方法を実施するための装置の場合と同様の作用効果を奏することができるようになる。
以上述べたように、本発明の揮発性成分排ガス処理方法及び排ガス処理装置によれば、排ガス処理装置を製造設備に組み込む際に、製造設備の排ガス管路の背圧を自動的に所定値以下とするとともに、脱着時の流量制御弁による吸引風量を最適な範囲に保てるようになるので、製造設備に損傷が生じ難い、安全性に優れた吸着法による排ガス処理方法を提供ことができる。
実施形態の揮発性成分含有排ガス処理装置のフローシートである。 実施形態の揮発性成分含有排ガス処理装置の作動状態を纏めて示す概念図である。 実施形態の揮発性成分含有排ガス処理装置の脱着時の流量制御弁の制御状態を示す図である。 変形例2の揮発性成分含有排ガス処理装置のフローシートである。 実施形態で使用した耐圧防爆制御盤の平面図である。 従来の揮発性成分含有排ガス処理装置のフローシートである。
本発明の実施形態の揮発性成分含有排ガス処理装置を、図1及び図2を用いて、揮発性成分が揮発性炭化水素(VOC)の場合を例にとって説明する。なお、図1は実施形態1の揮発性成分含有排ガス処理装置のフローシートである。図2は実施形態の揮発性成分含有排ガス処理装置の作動状態を纏めて示す概念図である。なお、図1における一点鎖線で挟まれた領域は防爆エリアを示している。
本発明の一実施形態の揮発性成分含有排ガス処理装置10は、図1に示すように、2基の吸着塔11a、11bと、吸引ブロワ12と、真空ポンプ13と、熱交換器14と、気液分離器15と、回収ポンプ16とを備えている。このうち、吸着塔11aを含む部分がA系統を形成し、吸着塔11bを含む領域がB系統を形成している。
2基の吸着塔11a、11b内にはそれぞれ同一の吸着材17a、17bが配置されている。これらの吸着剤17a、17bは、それぞれ揮発性成分や排ガスの種類によって最適なものが選択される。例えば、揮発性成分が重合性成分を含まないVOCである場合、吸着剤としては、予め揮発性成分をプレコートしたメソポアー(20~40Å程度)からなる難燃性の活性炭、同様にプレコートしたシリカゲルないし合成ゼオライトを使用することができる。これらの吸着剤17a、17bは、単一層のものであっても、複数層に分かれているものであってもよく、複数層に分かれているものではそれぞれ異なる種類の吸着剤からなるものも採用することができる。なお、揮発性成分が重合性成分を含む場合は、吸着時に重合体が生じないようにするため、シリカゲル、疎水性シリカゲル又は合成ゼオライト~選択された少なくとも1種を用いる。
図示省略した製造設備からの揮発性成分含有排ガスは、排ガス導入管路18を介して吸引ブロワ12の入口側12aに供給され、吸引ブロワ12の出口側12bは2分され、それぞれ管路19a、19b、自動開閉弁20a、20bを介して吸着塔11a、11bの下部の入口側に接続されている。また、吸着塔11a、11bの上部の出口側はそれぞれ管路21a、21b及び自動開閉弁22a、22bを介して合流され、大気放出管路23を介して図示省略した大気中への放出路へ接続されている。また、系外からのパージガス(例えば空気)は、パージガス供給管路24及び自動開閉弁25を介して2分され、それぞれ自動開閉弁26a、26b及び管路27a、27bを介して吸着塔11a、11bの出口側の管路21a、21bに接続されている。
また、吸着塔11a、11bの下部の入口側には、それぞれ脱着回収管路28a、28b及び自動開閉弁29a、29bを介して合流され、流量制御弁30を介して真空ポンプ13の入口側に接続されている。真空ポンプ13の出口側は、チェッキ弁(逆止弁)31、熱交換器14、管路32を経て気液分離器15の入口側に接続されている。気液分離器15の下部の液体出口側は、管路33、仕切バルブ34を経て回収ポンプ16の入口側に接続されている。回収ポンプ16の出口側は、自動開閉弁35、VOC回収管路36を介して、液化されたVOCを系外へ取り出すようになっている。
また、気液分離器15の出口側は、管路37を経て吸引ブロワ12の出口側に接続されており、気液分離器15で液化回収されなかったVOCを含むパージガスは、管路19a、19b及び自動開閉弁20a、20bを経て吸着塔11a、11bの入口側に導入されるようになっている。
さらに、吸引ブロワ12の出口側と入口側とは、バイパス管路40によって接続されており、バイパス管路40の途中には圧力調節弁からなるバイパス弁41が設けられている。このバイパス管路40とバイパス弁41とが本発明のスピルバック機能を形成する。また、排ガス導入管路18と大気放出管路23との間には排ガスバイパス管路42が設けられており、この排ガスバイパス管路43の途中には排ガスバイパス弁43が設けられている。また、吸引ブロワ12の入口側には吸引ブロワの入口側の圧力を測定する圧力センサ44が設けられており、この圧力センサ44の出力によりバイパス弁41及び排ガスバイパス弁43が制御されるようになっている。なお、排ガス圧力が異常に上昇することがない場合には、バイパス管路40及びバイパス弁41を省略することも可能である。
以下において、図1に示した揮発性成分含有排ガス処理装置10の動作を説明する。まず、A系統は吸着操作が、B系統は脱着操作が、それぞれ行われているものとする。このとき、吸着塔11aに連なる自動開閉弁20a及び22aは開となっており、同じく自動開閉弁26a及び29aは閉となっている。また、吸着塔11bに連なる自動開閉弁20b及び22bは閉となっており、自動開閉弁26b及び29bは開となっている。
さらに、排ガスバイパス管路40に設けられている排ガスバイパス弁43は閉となっており、また、吸引ブロワ12に並列に設けられているバイパス管路40の圧力コントロール弁41は所定の開度で開となっており、吸引ブロワ12の入口側12aの圧力は所定の圧力(背圧)に維持されているものとする。
製造設備から導入された揮発性成分としてのVOC含有排ガスは、排ガス導入管路18を経て吸引ブロワ12により吸引され、管路19a、自動開閉弁20aを経て吸着塔11aに導入される。そして、吸着塔11aでVOCが吸着剤17aに吸着・除去され、清浄化された排ガスは管路21a、自動開閉弁22a及び大気放出管路23を経て、大気中へ放出される。
その間にパージガス供給管路24から供給された空気等のパージガスは、自動開閉弁25及び26bを経て吸着塔11bに導入され、吸着剤17bに吸着されていたVOCは脱着され、パージガスとともに脱着回収管路28b、自動開閉弁29b、流量制御弁30を経て真空ポンプ13により吸引される。真空ポンプ13の出口から排気されたVOCを含むパージガスは、熱交換器14で冷却されてVOCが液化され、管路32を介して気液分離器15に導入される。気液分離器15で分離された液化されたVOCは、管路33、仕切バルブ34、回収ポンプ16、自動開閉弁35及びVOC回収管路36を介して系外においてVOCが回収される。
一方、気液分離器15で吸着されなかったVOCを含むパージガスは、管路37、管路19a、自動開閉弁20aを介して製造設備から導入されたVOC含有排ガスとともに吸着塔11aに導入され、清浄化され、大気放出管路23を経て大気中へ放出される。
予め定めた所定時間、吸着塔11aでの吸着操作が行われた後、所定の休止時間後に、A系統とB系統とが互いに逆の操作を行うように切り替えられる。すなわち、A系統は脱着操作が、B系統は吸着操作が、それぞれ行われるようになる。このとき、吸着塔11aに連なる自動開閉弁20a及び22aは閉とされ、同じく自動開閉弁26a及び29aは開とされる。また、吸着塔11bに連なる自動開閉弁20b及び22bは開とされ、自動開閉弁26b及び29bは閉とされる。
この実施形態の揮発性成分含有排ガス処理装置10では、所定の時間間隔でA系統及びB系統の動作が切り替えられ、実質的に連続して製造設備から導入された揮発性成分としてのVOC含有排ガスが清浄化されて大気中へ放出されるとともに、液化されたVOCが回収される。このような実施形態の揮発性成分含有排ガス処理装置10の作動状態を纏めて図2に示した。
なお、排ガスバイパス管路40に設けられている排ガスバイパス弁43及び吸引ブロワ12に並列に設けられているバイパス管路40の圧力コントロール弁41は先の場合と同様に維持されており、吸引ブロワ12の入口側12aの圧力は所定の圧力(背圧)に維持されている。
この実施形態の揮発性成分含有排ガス処理装置10では、製造設備の排ガス管路は吸引ブロワ12の入口側12aに接続されているので、この吸引ブロア12の入口側12aの圧力が背圧として製造設備に印加されることになる。そこで、吸引ブロア12の入口側12aの圧力を圧力センサ44で測定し、測定された圧力が予め定めた所定の圧力となるように排ガスバイパス管路40に設けられたバイパス弁41の開度を調節して測定された圧力が予め定めた所定の圧力の範囲内となるようにしている。
このような構成を採用すると、実質的に製造設備の排ガス管に掛かる背圧を予め定めた一定の圧力に制御することができるようになるので、製造設備の排ガス管路に過大な圧力が掛からなくなる。加えて、吸引ブロア12の入口側12aの圧力が予め定めた所定の圧力を超えて増大する場合には、圧力センサ44の出力に基づいてバイパス管路バイパス弁が開き、吸引ブロワ12の入口側12aが吸着塔11a、11bの出口と直結されるため、に製造設備からのVOC含有排ガスはそのまま大気中に放出される。これにより、吸引ブロワ12の入口側12aの圧力が、大気圧近くまで落ちるので、製造設備の排ガス管路に過大な背圧が掛かることがなくなる。なお、排ガス処理装置内の排ガス処理装置内の圧力損失は、装置規模にもよるが、およそ1KPaG~3KPaG程度で、これにより配管サイズ及び吸着塔サイズが決定される。また、製造設備からの排ガス許容圧損は、大気圧~0.5KPaG程度である。
上記実施形態では、揮発性成分含有排ガスとしてVOC含有排ガスの場合を例にとって説明したが、VOC含有排ガスとしては、製油所、化学品貯蔵基地等におけるVOC含有排ガスだけでなく、各種製品製造工場、リサイクル工場、製薬会社、電気・半導体メーカー等におけるVOC、各種溶剤、各種揮発性成分等の含有排ガス、化学工場の不活性ガス含有排ガス等に対しても適用可能である。また、揮発性成分含有排ガスとして重合性成分を含むVOC含有排ガスの場合は、吸着剤17a,17bとしてシリカゲル、疎水性シリカゲル又は合成ゼオライトから選択された少なくとも1種を含むものを用いれば、吸着及び脱着時時に重合性成分を重合させることなく吸着及び脱着させることができるので、上記のVOC含有排ガスの場合と同様に処理が可能となる。
ここで、図3を用いて脱着時の流量制御弁30による真空ポンプ13の吸引流量制御について説明する。なお、図3は、実施形態の揮発性成分含有排ガス処理装置10の脱着時の流量制御弁30の制御状態を示す図である。
吸着塔11a、11bを真空排気する場合は、大気圧から3.3KPaAを真空ポンプで排気して3.3KPaAが到達真空度となる。真空ポンプの排気量は、大気圧時点で最大となり、真空になるにつれて小さくなる。そこで、真空ポンプ13の入口側にある流量制御弁30によって排気流量を制御する必要がある。その理由は、真空ポンプ13の排気流量が増えた場合、後段の熱交換器14、気液分離機15内の線速が増え、最悪フラッディングを発生することがあるからである。
従来の脱着時の排気流量の制御は、圧力スイッチないし圧力センサからの信号に追従した開閉方式であったが、排気流量によっては圧力調整が一定でないため、設定が難しく、最悪は真空ポンプの過電流異常によるシステムダウン等が発生していた。圧力センサからの信号の追従で弁開度を開放する方法もあるが、ガス濃度の変化等もあるので調整が困難である。そこで、実施形態の実施形態の揮発性成分含有排ガス処理装置10では、吸着塔11a、11b内の圧力センサ44a、44bからの信号での流量制御弁30の開度制御を行い、流量制御弁30の開度を例えば3段など数段の開度設定を設けることで、円滑な真空ポンプ13の排気量調整を行うことができるようにし、真空ポンプ13に負荷がかからない運転制御を可能とした。図3に示したそれぞれの制御開始ポイントの圧力α、β、γ及びδは、吸着剤の離脱性能に基いて実績値を基にして決定し、初期設定時の入力操作を終えれば、その後に数値を変更する必要はなくなる。
まず、脱着工程開始時の状態は、吸引開始時の状態はいずれの脱着工程時であっても実施的に一定であるので、流量制御弁30を予め定めた所定の開度、例えば約20%として真空ポンプ13により脱着を行っていく。時間の経過に伴って吸着塔11a、11b内の圧力は低下していくが、この圧力が予め定めた第1の設定値αに達したとき、流量制御弁30の開度を一定速度、例えば0.2%/秒ずつ増大させていく。この場合は、時間の経過に伴って流量制御弁30の開度が増大していくとともに吸着塔11a、11b内の圧力も低下していく。さらに吸着塔11a、11b内の圧力が予め定めた第2の設定値βに達したとき、流量制御弁30の開度を別の一定速度、例えば0.1%/秒ずつ増大させていく。この場合も、時間の経過に伴って流量制御弁30の開度が増大していくとともに吸着塔11a、11b内の圧力も低下していく。
さらに、吸着塔11a、11b内の圧力が予め定めた第3の設定値γに達したとき、流量制御弁30の開度を別の一定速度、例えば0.15%/秒ずつ増大させていき、時間の経過に伴って流量制御弁30の開度が増大していくとともに吸着塔11a、11b内の圧力も低下して予め定めた第4の設定値δに達したとき、流量制御弁30を全開とする。このときは、吸着塔11a、11b内の圧力は実質的に真空に近い状態となっているので、流量制御弁30を全開としても大きな流量変化は生じない。
このように吸着塔11a、11b内の圧力に応じて流量制御弁30の開度を一定速度で増大させると、真空ポンプ13に過大な負荷が掛からなくなり、真空ポンプが過電流停止することもなくなるだけでなく、真空ポンプ13の後段に設置している熱交換器14及び気液分離器内の流量も良好な性能を奏する範囲に維持できるので、良好な脱着効率が得られるようになる。なお、流量制御弁30の開度、制御時間ないし圧力の設定値は、予め実験的に最適な値を求めておけばよい。
[耐圧防爆制御盤]
ここで、実施形態の揮発性成分含有排ガス処理装置で使用した耐圧防爆制御盤50の概略構成について図5を用いて説明する。なお、図5は実施形態で使用した耐圧防爆制御盤の平面図である。なお、本発明おいては耐圧防爆制御盤を使用することは必ずしも必要な構成ではなく、非防爆区域に設ける場合は耐圧防爆型ではない通常の制御盤を使用することができる。
この耐圧防爆制御盤は、耐圧ケース51に扉52が開閉可能に取り付けられており、ケース51及び扉ともに約20mm厚の鉄板製であって、使用時には扉52の周囲が多数のボルト53によって密閉された状態で使用される。そのため、扉52の開閉には約20分程度必要となる。また、扉52の内部には各種操作スイッチ54が設けられており、これらの操作スイッチ54の設定状態は扉52に設けられた窓55を介して外部から視認できるようになっている。なお、窓55には耐圧ガラスがはめ込まれている。
さらに、耐圧防爆制御盤50の内部には、液晶表示パネル等の表示部56と、複数、例えば5個のタッチパネル57とが設けられており、これらの表示部56及びタッチパネル57の表面も耐圧ガラスで覆われており、表示部56及びタッチパネル57ともに外部には露出していない。このタッチパネル57により、扉52の外部から各種パラメータを設定することができるようになっており、設定した各種パラメータは表示部56によって確認できるようになっている。
従来の耐圧防爆制御盤による各種パラメータ変更操作は、防爆指針により、運転中は防爆制御盤の蓋を開放できず、防爆制御盤の蓋を開けるには電源を切断しなければならない等の規制があった。しかしながら、実施形態の揮発性成分含有排ガス処理装置で使用した耐圧防爆制御盤50によれば、扉52を開放せずに容易に各種パラメータ入力が可能となるので、より多くの設定を設けて効率のよい排ガス処理ができるようにすることができ、しかも、故障予測などの機能を追加して、より安全な揮発性成分含有排ガス処理装置とすることができる
[変形例1]
上記の実施形態では、吸引ブロア12のスピルバック機能として吸引ブロア12に並列に設けられた排ガスバイパス管路40と、この排ガスバイパス管路40に設けられたバイパス弁41とからなるものを用いた例を示したが、これに限らず吸引ブロア12として吸引ブロワ12の駆動用モータ(図示せず)をインバータモータとし、このインバータモータの回転数を制御することにより吸引ブロア12にスピルバック機能を与えることもできる。この場合は、吸引ブロア12の入口側12aに設けられた圧力センサ44で検出された圧力が予め定めた所定の範囲内となるようにインバータ信号(4~20mA)をコントロールしてインバータモータの回転数を制御すればよい。ただし、このようなインバータモータを備えたVOC等の実施形態の揮発性成分含有排ガス処理装置10を日本国内で用いるには、防爆エリアで使用するインバータモータとインバータとについて同一の防爆検定を受ける必要があるが、外国向けはこのような規制がないために不要である。そこで、この変形例の構成を採用するかどうかは、経済性をも考慮する必要がある。
[変形例2]
上記の実施形態では、揮発性成分を含む排ガスを供給する排ガス導入管路18と吸着塔11a、11bとの間にスピルバック機能を有する吸引ブロア12を設けた例を示したが、製造設備の排ガス管路内の排ガスの圧力が高くて排ガス導入管路18内の圧力が吸着塔11a、11bを含む揮発性成分含有排ガス処理装置内の圧力損失相当の圧力よりも高い場合には、特に吸引ブロア12を設けなくても吸着塔に揮発性成分を含む排ガスを供給することができる。例えば、製造設備の排ガス出口側にブロアが設けられている場合には、予め排ガスの圧力を高めておくことができるため、排ガス処理装置の入口側に吸引ブロア12を設ける必要がない。吸引ブロア12を排除した変形例2の揮発性成分含有排ガス処理装置のフローシートを、図4を用いて説明する。
変形例2の揮発性成分含有排ガス処理装置は、図1に示した実施形態の揮発性成分含有排ガス処理装置において、吸引ブロワ12と、吸引ブロア12に並列に設けられたバイパス管路及びバイパス弁41に換えて圧力調節弁45を設け、この圧力制御弁45を排ガス導入管路18の圧力を検知する圧力センサ44の出力によって制御するようにしたものであり、その他の構成は実質的に実施形態のものと同様である。このような構成を備えている変形例2の揮発性成分含有排ガス処理装置によれば、排ガス導入管路18の圧力が高くても、圧力制御弁45によって吸着塔11a、11bに供給される揮発性成分を含む排ガスの圧力を最適な値に維持することができ、しかも、圧力制御弁のコストはスピルバック機能を有する吸引ブロア12よりも安価であるため、経済的となる。なお、変形例2の揮発性成分含有排ガス処理装置の構成は、製造設備の排ガス管路の圧力が低く、この製造設備の出口側にブロアが設けられている場合にも適用可能である。
変形例2の揮発性成分含有排ガス処理装置においては、実施形態の揮発性成分含有排ガス処理装置の場合と同様に、排ガス導入管路18と大気放出管路23との間に排ガスバイパス管路42を設け、この排ガスバイパス管路43の途中に排ガスバイパス弁43を設けてもよい。この場合も、何らかの原因で排ガス導入管路18の圧力が予め定めた所定の圧力を超えて増大する場合には、圧力センサ44の出力に基づいてバイパス管路バイパス弁が開き、排ガス導入管路18が吸着塔11a、11bの出口と直結されるため、増大した圧力を逃がすことができるので、製造設備の排ガス管路に過大な圧力が掛からないようにすることができる。なお、圧力制御弁45又は排ガスバイパス弁43を設けた排ガスバイパス管路43の少なくともいずれか一方は、省略可能である。
10…揮発性成分含有排ガス処理装置 11a、11b…吸着塔
12…吸引ブロワ 12a…吸引ブロワの入口側
12b…吸引ブロワの出口側 13…真空ポンプ
14…熱交換器 15…気液分離器
16…回収ポンプ 17a,17b…吸着剤
18…排ガス導入管路
19a、19b、21a、21b、27a、27b、32、33、37…管路
20a、20b、22a、22b…自動開閉弁
23…大気放出管路 24…パージガス供給管路
25、26a、26b、29a、29b…自動開閉弁
28a、28b…脱着回収管路 30…流量制御弁
31…チェッキ弁 34…仕切バルブ
35…自動開閉弁 36…VOC回収管路
40…バイパス管路 41…バイパス弁
42…排ガスバイパス管路 43…排ガスバイパス弁
44、44a、44b…圧力センサ 45…圧力制御弁
50…耐圧防爆制御盤 51…耐圧ケース
52…扉 53…ボルト
54…各種操作スイッチ 55…窓
56…表示部 57…タッチパネル

Claims (20)

  1. 吸着と脱着を交互に行う吸着剤層を有する吸着塔を複数用い、前記複数の吸着塔の一つに、揮発性成分を含む排ガスを吸引ブロワを経て供給することにより前記吸着塔内の吸着剤層に前記揮発性成分を吸着させ、実質的に前記揮発性成分を含まない排ガスを前記吸着塔の出口から取り出して系外に放出し、その間に、他の吸着塔の少なくとも一つを脱着に切り換えて先に吸着された前記揮発性成分を流量制御弁及び真空ポンプを有するバイパス管路を経てパージ排ガスとして系外に取り出すことからなる揮発性成分含有排ガスの処理方法において、
    前記吸引ブロワとしてスピルバック機能を有するものを用い、
    前記吸着塔の出口管路と前記吸引ブロワの入口側との間に排ガスバイパス弁を有する排ガスバイパス管路を設け、
    前記吸引ブロワの入口側の圧力に応じて前記スピルバック機能によって前記吸引ブロワの入口側の圧力を予め定めた所定値となるように制御し、
    前記吸引ブロワの入口側の圧力が前記予め定めた所定値を越えた際には、前記バイパス弁を開状態として前記吸引ブロワの入口側を前記吸着塔の出口と直結させることを特徴とする、揮発性成分含有排ガスの処理方法。
  2. 前記吸引ブロワの前記スピルバック機能が、前記吸引ブロワに圧力コントロール弁を有するバイパス管路を設けることにより付与されたものであることを特徴とする、請求項1に記載の揮発性成分含有排ガスの処理方法。
  3. 前記吸引ブロワの前記スピルバック機能が、前記吸引ブロワの駆動用モータをインバータモータとし、前記インバータモータの回転数を制御することにより付与されたものであることを特徴とする、請求項1に記載の揮発性成分含有排ガスの処理方法。
  4. 前記パージ排ガスを冷却処理し、この際の未凝縮ガスを前記吸着塔の入口側に戻すことをと特徴とする、請求項1~3のいずれか1項に記載の揮発性成分含有排ガスの処理方法。
  5. 前記揮発性成分を含む排ガスが重合性物質含有排ガスであり、前記吸着剤層がシリカゲル、疎水性シリカゲル又は合成ゼオライトから選択された少なくとも1種を含むことを特徴とする、請求項1~4のいずれか1項に記載の揮発性成分含有排ガスの処理方法。
  6. 前記重合性物質が、アクリロニトリル、メチルエチルケトン、塩化ビニルモノマー、スチレン、テトラヒドロフランから選択される1種であることを特徴とする、請求項5に記載の揮発性成分含有排ガスの処理方法。
  7. 請求項1~6のいずれか1項に記載の揮発性成分含有排ガスの処理方法を実施するための装置であって、
    少なくとも前記複数の吸着塔と、前記スピルバック機能を有する吸引ブロワと、前記排ガスバイパス弁を有する排ガスバイパス管路と、前記流量制御弁及び真空ポンプを有するバイパス管路と、これらの機器の動作を制御するための制御盤とを備え、
    前記制御盤は、前記制御盤の扉内に取り付けられた外部から視認し得る表示装置と、前記扉の外部から各種パラメータを設定することができるタッチパネルと、を有し、かつ耐圧防爆構造とされていることを特徴とする、揮発性成分含有排ガスの処理方法を実施するための装置。
  8. 少なくとも前記複数の吸着塔と、前記スピルバック機能を有する吸引ブロワと、前記排ガスバイパス弁を有する排ガスバイパス管路と、前記流量制御弁及び真空ポンプを有する
    バイパス管路と、前記制御盤とは、防爆エリアに設けられていることを特徴とする、請求項7に記載の揮発性成分含有排ガスの処理方法を実施するための装置。
  9. 吸着と脱着を交互に行う吸着剤層を有する吸着塔を複数用い、前記複数の吸着塔の一つに、揮発性成分を含む排ガスを供給することにより前記吸着塔内の吸着剤層に前記揮発性成分を吸着させ、実質的に前記揮発性成分を含まない排ガスを前記吸着塔の出口から取り出して系外に放出し、その間に、他の吸着塔の少なくとも一つを脱着に切り換えて先に吸着された前記揮発性成分を流量制御弁及び真空ポンプを有するバイパス管路を経てパージ排ガスとして系外に取り出すことからなる揮発性成分含有排ガスの処理方法において、
    予め前記複数の吸着塔のいずれかの内部圧力に対応する適切な前記流量制御弁の開度及び開度の時間当たりの変化量を、当該内部圧力を大気圧から真空の間で複数段階に区切って予め設定値として決定しておき、前記複数の吸着塔のいずれかの内部圧力に基いて前記流量制御弁の開度を前記予め定めた設定値となるように制御することを特徴とする、揮発性成分含有排ガスの処理方法。
  10. 前記真空ポンプの起動直後の前記流量制御弁の開度を、前記複数の吸着塔のいずれかの内部圧力が予め定めた圧力に達するまでは予め定めた一定値に制御し、前記複数の吸着塔のいずれかの内部圧力が予め定めた圧力に達した後は前記流量制御弁の開度を予め定めた所定の増加率で増大させるように制御することを特徴とする、請求項9に記載の揮発性成分含有排ガスの処理方法。
  11. 前記揮発性成分を含む排ガスを供給する管路と前記吸着塔の間に圧力制御弁を設けたことを特徴とする、請求項9又は10に記載の揮発性成分含有排ガスの処理方法。
  12. 前記吸着塔の出口管路と前記揮発性成分を含む排ガスを供給する管路との間に排ガスバイパス弁を有する排ガスバイパス管路を設け、
    前記揮発性成分を含む排ガスを供給する管路の圧力が予め定めた所定値を越えた際には、前記排ガスバイパス弁を開状態として前記揮発性成分を含む排ガスを供給する管路を前記吸着塔の出口と直結させることを特徴とする、請求項9~11のいずれか1項に記載の発性成分含有排ガスの処理方法。
  13. 前記揮発性成分を含む排ガスを供給する管路と前記吸着塔の間にスピルバック機能を有する吸引ブロワを設け、
    前記吸着塔の出口管路と前記吸引ブロワの入口側との間に排ガスバイパス弁を有する排ガスバイパス管路を設け、
    前記吸引ブロワの入口側の圧力に応じて前記スピルバック機能によって前記吸引ブロワの入口側の圧力を予め定めた所定値となるように制御し、
    前記吸引ブロワの入口側の圧力が予め定めた所定値を越えた際には、前記排ガスバイパス弁を開状態として前記吸引ブロワの入口側を前記吸着塔の出口と直結させることを特徴とする、請求項9又は10に記載の揮発性成分含有排ガスの処理方法。
  14. 前記吸引ブロワの前記スピルバック機能が、前記吸引ブロワに圧力コントロール弁を有するバイパス管路を設けることにより付与されたものであることを特徴とする、請求項13に記載の揮発性成分含有排ガスの処理方法。
  15. 前記吸引ブロワの前記スピルバック機能が、前記吸引ブロワの駆動用モータをインバータモータとし、前記インバータモータの回転数を制御することにより付与されたものであることを特徴とする、請求項13に記載の揮発性成分含有排ガスの処理方法。
  16. 前記パージ排ガスを冷却処理し、この際の未凝縮ガスを前記吸着塔の入口側に戻すことをと特徴とする、請求項9~15のいずれか1項に記載の揮発性成分含有排ガスの処理方
    法。
  17. 前記揮発性成分を含む排ガスが重合性物質含有排ガスであり、前記吸着剤層がシリカゲル、疎水性シリカゲル又は合成ゼオライトから選択された少なくとも1種を含むことを特徴とする、請求項9~16のいずれか1項に記載の揮発性成分含有排ガスの処理方法。
  18. 前記重合性物質が、アセトン、アクリロニトリル、メチルエチルケトン、塩化ビニルモノマー、スチレン、テトラヒドロフランから選択される1種であることを特徴とする、請求項17に記載の揮発性成分含有排ガスの処理方法。
  19. 請求項9~18のいずれか1項に記載の揮発性成分含有排ガスの処理方法を実施するための装置であって、
    少なくとも前記複数の吸着塔、前記流量制御弁及び真空ポンプを有するバイパス管路、及び、これらの機器の動作を制御するための制御盤を備え、
    前記制御盤は、前記制御盤の扉内に取り付けられた外部から視認し得る表示装置と、前記扉の外部から各種パラメータを設定することができるタッチパネルとを有し、かつ耐圧防爆構造とされていることを特徴とする、揮発性成分含有排ガスの処理方法を実施するための装置。
  20. 少なくとも前記複数の吸着塔、前記流量制御弁及び真空ポンプを有するバイパス管路及び前記制御盤は、防爆エリアに設けられていることを特徴とする、請求項19に記載の揮発性成分含有排ガスの処理方法を実施するための装置。
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