JP6991410B1 - 電圧管理装置、電圧指令装置、電力系統監視システム、計測装置、電圧管理方法および電圧管理プログラム - Google Patents

電圧管理装置、電圧指令装置、電力系統監視システム、計測装置、電圧管理方法および電圧管理プログラム Download PDF

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Abstract

本開示にかかる電圧管理装置(1)は、監視点により区分される電力系統における区間ごとに、区間に接続されるスマートメーターによって計測された電圧の計測値を取得する通信部(11)と、区間ごとに、計測値を用いて区間における電圧降下量および電圧上昇量を推定する電圧推定部(13)と、を備える。

Description

本開示は、電力系統の電圧を監視する電圧管理装置、電圧指令装置、電力系統監視システム、計測装置、電圧管理方法および電圧管理プログラムに関する。
配電系統は、一般に高圧系統と低圧系統とから構成され、一般需要家の受電端はこの低圧系統に接続されている。電力事業者は、一般需要家の受電端の電圧を適正電圧範囲に維持することが義務付けられている。一例として、100Vの受電の場合、電圧を95V~107Vに維持することが義務付けられている。このため、電力事業者は、高圧系統の電圧を計測する計測装置により高圧系統の電圧を監視したり、高圧系統の電圧の計測値を用いて高圧系統に接続された電圧制御機器の制御量を調整したり、といった監視制御を行っている。
近年、配電系統の各地点のローカルな監視制御に代えて、配電系統の電圧を系統全体で監視制御する集中制御方式の検討が進んでいる。配電系統の監視制御を行うためには、配電系統における電圧分布を把握する必要がある。特許文献1には、特許文献1には、スマートメーターにより計量された電力量を活用して、配電系統の電圧分布を推定する技術が開示されている。
特開2015-109737号公報
しかしながら、監視点によって区分される区間内では、低圧系統に接続される負荷および発電設備が多数あるが、低圧系統におけるトポロジー情報およびインピーダンス情報は一般には電子化されておらず、電力量を用いて電圧降下および電圧上昇を推定することは難しい。
本開示は、上記に鑑みてなされたものであって、監視点で区分された区間における電圧降下および電圧上昇を推定することが可能な電圧管理装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示にかかる電圧管理装置は、高圧配電線において電圧を計測する計測装置が設置される監視点により区分される電力系統における区間ごとに、区間に接続される需要家の連系点における電圧を計測する電圧計測装置によって計測された電圧の計測値を取得し、計測装置によって計測された電圧を取得する取得部と、区間ごとに、計測装置によって計測された電圧と計測値を用いて区間における電圧降下量および電圧上昇量を推定する電圧推定部と、を備える。
本開示にかかる電圧管理装置は、監視点で区分された区間における電圧降下および電圧上昇を推定することができるという効果を奏する。
実施の形態1にかかる電圧管理装置と監視対象の電力系統の構成例を示す図 実施の形態1の配電線における区間の一例を示す図 実施の形態1の電圧管理装置の構成例を示す図 実施の形態1の電圧管理装置における推定情報の生成処理手順の一例を示すフローチャート 実施の形態1の推定情報算出部によって算出された電圧変化量の一例を模式的に示す図 実施の形態1の推定情報の一例を示す図 実施の形態1の電圧の監視処理手順の一例を示すフローチャート 実施の形態1の適正電圧範囲の算出方法を示す図 実施の形態1の適正電圧範囲の表示画面の一例を示す図 実施の形態1の電圧管理装置を実現するコンピュータシステムの構成例を示す図 実施の形態2にかかる電圧管理制御装置と監視制御対象の電力系統の構成例を示す図 実施の形態2の電圧管理制御装置の構成例を示す図 実施の形態2の集中電圧制御手順の一例を示すフローチャート
以下に、実施の形態にかかる電圧管理装置、電圧指令装置、電力系統監視システム、計測装置、電圧管理方法および電圧管理プログラムを図面に基づいて詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1にかかる電圧管理装置と監視対象の電力系統の構成例を示す図である。本実施の形態では、電圧管理装置1が、電力系統の一例である配電系統を監視する例について説明する。図1に示すように、電圧管理装置1の監視対象の配電系統には、配電用変圧器2と、配電用変圧器2の二次側の母線に接続される配電線3-1,3-2と、が設けられている。配電線3-1,3-2は、高圧系統の配電線である。なお、高圧系統の電圧は例えば6600Vであり、低圧系統の電圧は一般には100V~200Vであるが、具体的な電圧値はこの例に限定されない。
配電線3-1には、遮断器4-1およびセンサ付き開閉器5-1,5-2が設置され、配電線3-2には、遮断器4-2およびセンサ付き開閉器5-11が設置されている。センサ付き開閉器5-1,5-2は、配電線3-1の有効電力(三相合計有効潮流)、無効電力(三相合計無効潮流)および電圧(三相平均電圧)を計測する計測装置としての機能を有する開閉器であり、対応する配電線3-1の電路の開閉を行う。センサ付き開閉器5-11は、同様に、配電線3-2の有効電力、無効電力および電圧を計測する計測装置としての機能を有する開閉器であり、対応する配電線3-2の電路の開閉を行う。センサ付き開閉器5-1,5-2,5-11が設置される箇所は、対応する配電線3-1,3-2の電圧が監視される監視点の一例である。センサ付き開閉器5-1,5-2,5-11は、有効電力(図1ではPと記載)、無効電力(図1ではQと記載)および電圧(図1ではVと記載)の計測値を、第1ネットワーク20を介して計測情報として電圧管理装置1へ送信する。第1ネットワーク20は例えば光通信回線であるが、これに限定されない。
以下、センサ付き開閉器5-1,5-2,5-11および同様のセンサ付き開閉器を個別に区別せずに示すときには、センサ付き開閉器5と呼び、配電線3-1,3-2を個別に区別せずに示すときには、配電線3と呼ぶ。図示は省略するが、配電線3-1にはセンサ付き開閉器5-2より末端側にはさらにセンサ付き開閉器5が接続され、配電線3-2にはセンサ付き開閉器5-11より末端側にはさらにセンサ付き開閉器5が接続される。配電線3-1は、監視点によって区分される。監視点によって区分される領域を区間と呼ぶ。例えば、図1に示した例では配電線3-1におけるセンサ付き開閉器5-1とセンサ付き開閉器5-2との間が1つの区間である。
配電線3-1のうちセンサ付き開閉器5-1とセンサ付き開閉器5-2との間の配電線3-1には、柱上変圧器6-1,6-2が接続される。また、配電線3-2には、柱上変圧器6-3が接続される。以下、柱上変圧器6-1,6-2を個別に区別せずに示すときは、柱上変圧器6と記載する。柱上変圧器6は、高圧の電力を、例えば100Vまたは200Vといった低圧の電力に変換して、低圧配電線へ出力する変圧器である。ここでは、柱上変圧器6を例に挙げて説明するが、高圧と低圧の変換を行う変換器は地上などに設置されていてもよい。
柱上変圧器6-1に接続される低圧配電線には、スマートメーター(図ではSMと略す)7-1,7-2、負荷8-1,8-2および発電設備9-2が接続される。柱上変圧器6-2に接続される低圧配電線には、スマートメーター7-3,7-4、負荷8-3,8-4および発電設備9-3が接続される。負荷8-1~8-4は、それぞれ需要家#1~#4が有する電力を消費する機器である。需要家#1~#4は、低圧配電線から電力の供給を受ける低圧需要家である。需要家#2および需要家#3は、それぞれ発電設備9-2および発電設備9-3を有しており、需要家#1および需要家#4は発電設備を有していない。
配電線3-2には、スマートメーター7-5、負荷8-5および発電設備9-5が接続される。負荷8-5は需要家#5の有する負荷であり、需要家#5は高圧系統の配電線3から電力の供給を受ける高圧需要家である。以下、負荷8-1~8-5を個別に区別せずに示すときには負荷8と呼び、発電設備9-2,9-3,9-5を個別に区別せずに示すときには発電設備9と呼ぶ。
スマートメーター7-1~7-5は、電力量の自動検針のために設置される計量装置であり、それぞれ対応する需要家#1~#5のみかけ上の電力の使用量を計量するとともに各需要家#1~#5の連系点における電圧を計測する。すなわち、スマートメーター7-1~7-5は、受電点の一次側すなわち系統側の電圧を計測する電圧計測装置としての機能を有する。以下、スマートメーター7-1~7-5を個別に区別せずに示すときにはスマートメーター7と呼ぶ。みかけ上の電力の使用量とは、発電設備9を備えない需要家#1および需要家#4においては、負荷8により消費される電力量そのものであり、発電設備9を備える需要家#2、需要家#3および需要家#5においては、負荷8により消費される電力量から発電設備9によって発電された電力に対応する電力量を差し引いたものである。発電設備9は、例えば、太陽光発電設備であるが、太陽光発電設備以外の発電設備を含んでいてもよい。また、図1では図示を省略しているが、需要家の蓄電設備が接続されていてもよい。蓄電設備は充電時には負荷8と同様に扱うことができ、放電時には発電設備9と同様に扱うことができる。
スマートメーター7-1~7-5は、電力の使用量すなわち電力量の計量結果と、電圧の計測結果とを、第2ネットワーク21を介してメーターデータ管理装置30へ送信する。スマートメーター7-1~7-5によって計測された計測結果には各計測値に対応する日時を示す情報も格納される。メーターデータ管理装置30は、各需要家の電力量の計量結果を管理する装置である。第2ネットワーク21は、例えば、1つ以上のコンセントレータとHES(Head End System)と呼ばれる中央装置とを含む通信ネットワークである。コンセントレータは、複数のスマートメーター7とともに無線マルチホップネットワークを構成し、コンセントレータは配下のスマートメーター7から収集したデータを中央装置へ送信し、中央装置が各コンセントレータから収集したデータをメーターデータ管理装置30へ送信する。なお、第2ネットワーク21は上述した無線マルチホップネットワークに限らず、電力線通信を用いたものでもよく、携帯電話網を用いたものであってもよく、インターネットなどの回線を用いたものでもよい。電圧管理装置1は、メーターデータ管理装置30から、スマートメーター7によって計測された電圧を取得する。なお、ここでは、電圧管理装置1がメーターデータ管理装置30を介してスマートメーター7によって計測された電圧を取得する例を説明するが、電圧管理装置1はメーターデータ管理装置30を介さず、第2ネットワーク21を介してスマートメーター7によって計測された電圧を取得してもよいし、図示しない他のルートでスマートメーター7によって計測された電圧を取得してもよい。
図示を省略しているが柱上変圧器6-3には低圧配電線が接続され、低圧配電線には低圧需要家のスマートメーター7、負荷8、発電設備9が接続される。また、配電線3-1,3-2には、図示した以外の多数の低圧需要家の負荷8および発電設備9が柱上変圧器6を介して接続される。また、配電線3-1,3-2には、図示した以外の高圧需要家の負荷8および発電設備9が接続されていてもよい。これら図示しない低圧需要家および高圧需要家にもスマートメーター7が設置されている。以下、配電線3-1,3-2に接続される全ての需要家にスマートメーター7が設置されているとして説明するが、低圧需要家のうち一部にスマートメーター7が設置されていなくてもよい。配電線3-1,3-2における各区間内に対応する低圧需要家のうちスマートメーター7が設置されていない低圧需要家が非常に少ない場合には、低圧需要家のうち一部にスマートメーター7が設置されていなくても本実施の形態の電圧の監視方法を適用可能である。また、図1では、配電線3-1,3-2の2本の配電線3が配電用変圧器2に接続されているが、配電用変圧器2に接続される配電線3の数は、1本でもよく3本以上でもよい。
また、配電線3に、負荷8を有さず発電設備9を有する事業者の設備が接続されていてもよく、この場合も連系点においてスマートメーター7または他の計測装置により電力量および連系点における電圧が計測され、計測情報がメーターデータ管理装置30を介して電圧管理装置1へ送信される。または、計測情報は、メーターデータ管理装置30を介さず別の経路で電圧管理装置1に送信されてもよい。
電圧管理装置1は、監視対象の配電線3の電圧を監視する電圧管理装置である。詳細には、電圧管理装置1は、各監視点の配電線3の電圧が定められた範囲内であるか否かを監視する。一方、上述したように、監視点の一例であるセンサ付き開閉器5の設置個所以外では、配電線の電圧は計測されていない。したがって、監視点で区分される各区間において生じる電圧降下および電圧上昇を把握することができない。
図2は、本実施の形態の配電線3における区間の一例を示す図である。図2では、一例として、配電線3-1における区間#1および区間#2を示している。区間#1は、センサ付き開閉器5-1とセンサ付き開閉器5-2との間の区間であり、区間#2は、センサ付き開閉器5-2とセンサ付き開閉器5-3との間の区間である。センサ付き開閉器5-1~5-3のそれぞれの設置点では、配電線3-1における電圧、有効電力および無効電力が計測される。図2では、センサ付き開閉器5-1~5-3の電圧、有効電力および無効電力をそれぞれ{V1,P1,Q1}、{V2,P2,Q2}、{V3,P3,Q3}として示している。
電圧管理装置1は、例えば、区間#1に関して、センサ付き開閉器5-1の計測情報を取得することで、センサ付き開閉器5-1の設置個所の電圧がV1であることを把握することができるが、区間#1内で生じる電圧降下、および電圧上昇については把握することができない。一方、電力事業者は、需要家の受電端すなわち連系点の電圧を、あらかじめ定められた許容範囲内に維持することが義務付けられている。一例として、100Vの受電の場合、電圧を95V~107Vに維持することが義務付けられている。一般には、電気事業者は、従来は、95V~107Vから低圧系統における電圧降下などの想定量を固定値として除いた範囲を高圧換算してセンサ付き開閉器5の設置点における適正電圧範囲を決定している。なお、高圧換算は、各柱上変圧器6のタップ比に基づいて、柱上変圧器6の低圧側の電圧を高圧側の電圧に変換することを意味する。例えば、従来は、一律に低圧系統において6Vの電圧降下が発生すると仮定して、101V~107Vの範囲を高圧換算した値を、センサ付き開閉器5の設置点における適正電圧範囲に設定している。発電設備からの逆潮流による電圧上昇を考慮するとさらに適正電圧範囲を狭める必要が生じ、配電線3の電圧の適正電圧範囲が非常に狭くなり、適正電圧範囲からの逸脱が生じることになる。これにより、電圧制御機器を追加したり、線路を増設したりといった対策が必要となり、配電系統の設備コストが増加する。
そこで、本実施の形態では、スマートメーター7によって計測された電圧を用いて、各区間における電圧上昇および電圧降下の最大値を推定する。電圧の計測値は、実効値の瞬時値であってもよいし、実効値の1分間平均値などの平均値であってもよい。なお、スマートメーター7により計測された電力量を用いて区間内の電圧降下および電圧上昇を推定する場合、区間内の各需要家の設備のトポロジー情報とインピーダンス情報とが必要となるが、低圧系統に関してはこれらが計算機の利用できる電子データとなっていないケースが多い。また、高圧系統であってもインピーダンス情報の精度が高くない場合もある。また、スマートメーター7の計測値は、リアルタイムに入手することが難しく、またリアルタイムに入手することが可能であったとしても、多数の需要家のスマートメーター7の計測情報を用いて監視を行うことは現実的ではない。
これらのことから、本実施の形態では、区間内の多数のスマートメーター7の電圧の計測結果を用いて、時間帯ごとに最大の電圧上昇量と最大の電圧降下量とを推定するための情報を求めておく。電圧上昇量および電圧降下量は、それぞれ電圧上昇および電圧降下の量すなわち絶対値を示す。最大の電圧降下量と最大の電圧上昇量とを推定するための情報である推定情報は、例えば、各区間に対応するセンサ付き開閉器5の計測結果を用いて各区間の最大の電圧降下量と最大の電圧上昇量とを算出するための推定式を示す情報、または各区間の最大の電圧降下量と最大の電圧上昇量そのものである。そして、求めておいた推定情報を用いて最大の電圧降下量と最大の電圧上昇量とを推定し、推定した結果を各区間の上流側すなわち配電用変圧器2側の監視点の適正電圧範囲に反映する。これにより、区間ごとに、より実態にあった適正電圧範囲を設定することが可能になり、設備コストを抑制することができる。また、推定情報は、過去のスマートメーター7の電圧の計測結果を用いて算出することができるため、スマートメーター7の計測結果をリアルタイムに用いる必要はない。最大の電圧降下量と最大の電圧上昇量とを推定するための情報の詳細については後述する。
図3は、本実施の形態の電圧管理装置1の構成例を示す図である。図3に示すように、電圧管理装置1は、通信部11、推定情報算出部12、電圧推定部13、適正電圧範囲更新部14、監視部15、記憶部16および表示部17を備える。本実施の形態の電圧管理装置1は、スマートメーター7およびセンサ付き開閉器5とともに電力系統監視システムを構成する。
通信部11は、メーターデータ管理装置30と通信を行うとともに、第1ネットワーク20を介してセンサ付き開閉器5と通信を行う。通信部11は、メーターデータ管理装置30からスマートメーター7によって計測された電圧を示す計測情報を受信すると、電圧計測情報として記憶部16へ格納する。すなわち、通信部11は、監視点により区分される電力系統における区間ごとに、区間に接続される電圧計測装置によって計測された電圧の計測値を取得する取得部であり、センサ付き開閉器5によって計測された計測情報を取得する取得部でもある。スマートメーター7の計測情報は、リアルタイムに取得される必要はなく、例えば1日一回取得されたり、1週間に一度取得されたりしてもよい。電圧管理装置1は、配電線3に接続される全需要家のスマートメーター7の計測情報を一度に取得する必要はなく、例えば、需要家を複数のグループに分け、グループごとに異なる日にスマートメーター7の計測情報を取得してもよい。また、電圧管理装置1は、全ての日のスマートメーター7の計測情報を取得する必要はなく一部の日のスマートメーター7の計測情報を取得してもよい。
また、通信部11は、第1ネットワーク20を介してセンサ付き開閉器5から有効電力、無効電力および電圧の計測値である計測情報を受信すると、監視部15へ出力するとともに、監視点計測情報として記憶部16に格納する。計測情報には各計測値に対応する日時を示す情報も格納される。センサ付き開閉器5の計測情報は、周期的に電圧管理装置1に送信されている。センサ付き開閉器5の計測情報の送信周期は、例えば1分であるが1分に限定されない。また、ここでは、センサ付き開閉器5は、送信周期より短い計測周期で計測され、計測結果の1分間の平均値を電圧管理装置1へ送信するとする。計測結果は、これに限定されず、実効値の瞬時値であってもよいし、実効値の1分間などの平均値であってもよい。なお、センサ付き開閉器5が平均値ではなく瞬時値を送信する場合、例えば、電圧管理装置1は、受信した計測結果の1分間の平均値を算出するデータ処理部を備え、データ処理部が平均値を監視部15へ出力するとともに、監視点計測情報として記憶部16に格納する。なお、計測結果の平均値は30秒の平均値、2分間の平均値などであってもよく、1分間の平均値に限定されない。
また、通信部11は、図示を省略した気象情報提供システムなどから気象情報を受信し、記憶部16へ格納する。気象情報は、天候、気温などの実績値および予報値を示す情報である。気象情報は、日射強度の実績値および予報値を含んでいてもよい。
推定情報算出部12は、記憶部16に格納されているスマートメーター7の計測情報を用いて、時間帯ごとに推定情報を求め、求めた推定情報を記憶部16に格納する。推定情報は、上述したように最大の電圧降下量と最大の電圧上昇量とを推定するための情報である。例えば、推定情報算出部12は、記憶部16に格納されているスマートメーター7の計測情報と、記憶部16に格納されている監視点計測情報とを用いて、各区間に対応するセンサ付き開閉器5の計測結果から各区間の最大の電圧降下量と最大の電圧上昇量とを算出するための推定式を示す情報を推定情報として算出する。推定情報の詳細については後述する。
電圧推定部13は、スマートメーター7の計測情報を用いて、各区間における電圧降下量および電圧上昇量を推定する。詳細には、電圧推定部13は、スマートメーター7の計測情報から算出されて記憶部16に格納されている推定情報を用いて、各区間における最大の電圧降下量および最大の電圧上昇量を推定し、推定結果を適正電圧範囲更新部14に渡す。例えば、推定情報が各区間に対応するセンサ付き開閉器5の計測結果から各区間の最大の電圧降下量と最大の電圧上昇量とを算出するための推定式を示す情報である場合、電圧推定部13は、推定情報と、通信部11から受け取った対応するセンサ付き開閉器5の計測情報とを用いて各区間における最大の電圧降下量および最大の電圧上昇量を推定する。
適正電圧範囲更新部14は、区間ごとに、電圧推定部13から受け取った最大の電圧降下量および最大の電圧上昇量を用いて適正電圧範囲を更新し、更新した適正電圧範囲を記憶部16に適正電圧範囲情報として格納する。監視部15は、通信部11から受け取った計測情報に含まれる電圧を示す情報と、記憶部16に格納されている適正電圧範囲情報と、を用いて監視点ごとにすなわちセンサ付き開閉器5ごとに、電圧が適正電圧範囲から逸脱しているか否かを判定し、判定結果を記憶部16に格納する。
記憶部16は、監視点計測情報、電圧計測情報、区間情報、気象情報、推定情報、適正電圧範囲情報および判定結果を記憶する。区間情報は、区間ごとの当該区間の開始位置に設置される上流側のセンサ付き開閉器5と当該区間の終了位置に設置される末端側のセンサ付き開閉器5とを示す情報を含むとともに、各区間に接続されるスマートメーター7を示す情報を含む。また、区間情報には、気象情報と対応づけられるように各区間の地理的位置を示す情報も含まれていてもよい。区間情報は、オペレータから入力されてもよいし、図示しない他の装置から送信されてもよい。
表示部17は、記憶部16に格納されている各種の情報を表示する。例えば、表示部17は、区間ごとの適正電圧範囲、監視部15による判定結果などを表示する。なお、ここでは、電圧管理装置1が表示部17を備える例を説明するが、電圧管理装置1は表示部17を備えていなくてもよい。この場合、判定結果は、別の装置に送信され、別の表示装置によって表示されてもよい。
次に、本実施の形態の動作について説明する。図4は、本実施の形態の電圧管理装置1における推定情報の生成処理手順の一例を示すフローチャートである。推定情報の生成処理は、記憶部16に、スマートメーター7により計測された電圧を示す電圧計測情報およびセンサ付き開閉器5により計測された監視点計測情報が格納されていれば任意のタイミングで行うことができる。図4では、全区間に関して推定情報が生成されていない初回の推定情報を生成する場合を想定し、電圧管理装置1の監視対象の全区間の推定情報を生成する例を説明するが、各区間の推定情報が生成された後は、新たに電圧計測情報を取得した区間についてのみ処理をするといったように、区間ごとに推定情報を生成してもよい。上述したように、電圧計測情報は全ての需要家の情報を一度に取得する必要はないため、例えば、月曜日には区間#1に対応する需要家の月曜日の電圧計測情報を取得して区間#1に対応する推定情報を生成し、火曜日には区間#1に対応する需要家の火曜日の電圧計測情報を取得して区間#1に対応する推定情報を生成するといったように、曜日ごとに推定情報を算出する区間を定めておいてもよい。なお、推定情報は、平日と祝休日とを区別せずに生成されてもよく、平日と祝休日とで分けて生成されてもよい。
図4に示すように、電圧管理装置1は、区間を選択する(ステップS1)。詳細には、推定情報算出部12は、処理対象の区間のうち推定情報を生成していない区間のなかから推定情報の生成の対象となる区間を選択する。
次に、電圧管理装置1は、区間内の需要家の電圧計測値を抽出する(ステップS2)。詳細には、推定情報算出部12は、記憶部16に格納されている区間情報を用いて、記憶部16に格納されている電圧計測情報のなかから、ステップS1で選択した区間に接続されるスマートメーター7によって計測された電圧の計測値を抽出する。区間情報には、例えば、各区間を区分するセンサ付き開閉器5のうち上流側のセンサ付き開閉器5を示す情報と、各区間に対応する各需要家のスマートメーター7の識別情報が格納される。電圧計測情報には、スマートメーター7の識別情報が格納されているため、推定情報算出部12は、スマートメーター7の識別情報を用いてステップS1で選択した区間に対応するスマートメーター7によって計測された電圧の計測値を抽出することができる。また、電圧計測情報にスマートメーター7の識別情報の代わりに需要家の識別情報が格納されていてもよく、この場合、区間情報には各区間に対応する需要家の識別情報が格納される。
次に、電圧管理装置1は、区間に対応する監視点の計測情報を抽出する(ステップS3)。詳細には、推定情報算出部12は、記憶部16に格納されている区間情報を用いて、記憶部16に格納されている監視点計測情報のなかから、ステップS1で選択した区間に対応するセンサ付き開閉器5によって計測された計測情報を抽出する。
次に、時間帯別に、区間の開始点から需要家までの電圧上昇量の最大値である最大上昇量ΔVmaxと、区間の開始点から需要家までの電圧降下量の最大値である最大降下量ΔVminとを算出する(ステップS4)。詳細には、推定情報算出部12は、1日を24時間で示した時間帯別に、ステップS2で抽出した電圧計測値から当該時間帯に対応する電圧値である第1の電圧値を抽出し、ステップS3で抽出した計測情報のうち当該第1の電圧値に対応する日時の第2の電圧値を抽出する。なお、スマートメーター7の電圧の計測日時とセンサ付き開閉器5の計測結果の計測日時とが一致するとは限らないため、例えば、第2の電圧値としては第1の電圧値の日時に最も近い日時に計測されたものを用いることができる。または、第2の電圧値としては、第1の電圧計測値の日時に対応する時間帯内におけるセンサ付き開閉器5の計測情報の平均値を用いてもよい。例えば、スマートメーター7の電圧計測値の5分間の平均値を第1の電圧値とし、第1の電圧値に対応する日時のセンサ付き開閉器5の計測結果の5分間の平均値を第2の電圧値として用いることができる。平均値の算出対象の期間は5分間に限定されない。推定情報算出部12は、第1の電圧値から低圧換算した第2の電圧値を減算することで、時間帯別の各区間の上流側の監視点からの電圧降下量または電圧上昇量を算出する。以下、電圧降下量および電圧上昇量を電圧変化量とも呼ぶ。なお、推定情報算出部12は、高圧需要家のスマートメーター7の電圧計測値については、上記第1の電圧計測値から第2の電圧値を減算し、減算した値を低圧換算することで時間帯別の各区間の上流側の監視点からの電圧降下量または電圧上昇量を算出する。
以上のように、推定情報算出部12は、監視対象時刻以前に取得された複数の計測値を用いて区間の監視点からの電圧の変化量を算出し、電圧上昇に対応する変化量のうちの最大値である最大上昇量を算出し、電圧降下に対応する変化量の最大値である最大降下量を算出する。また、推定情報算出部12は、最大上昇量と当該最大上昇量に対応する日時に計測されたセンサ付き開閉器5による電圧の計測結果とを用いて、センサ付き開閉器5によって計測される電圧から最大上昇量を算出するための推定情報を算出し、最大降下量と当該最大降下量に対応する日時に計測されたセンサ付き開閉器5による電圧の計測結果とを用いて、センサ付き開閉器5によって計測される電圧から最大降下量を算出するための推定情報を算出する。
図5は、本実施の形態の推定情報算出部12によって算出された電圧変化量の一例を模式的に示す図である。図5では、横軸に時間を示し、縦軸に上流側監視点からの電圧変化量を示しており、電圧変化量が正の場合には電圧上昇が生じ、電圧変化量が負の場合は電圧降下が生じていることを示す。図5では1つの丸に符号を付しているが、図5において丸で示した各点は、符号の付されていないものも各スマートメーター7に対応する電圧変化量200である。図5では、1つの区間に対応する電圧変化量200を示しており、例えば、当該区間に接続されるスマートメーター7の数をNとし、スマートメーター7における電圧の送信周期をk分とすると、N×(24×60/k)個の電圧変化量200がプロットされることになる。なお、図5は模式的にイメージを示した図であるため、電圧変化量200の数は実際の数とは異なっている。
また、図5の包絡線201は、電圧変化量200の電圧上昇側の包絡線を示し、図5の包絡線202は、電圧変化量200の電圧降下側の包絡線を示している。推定情報を算出する各時間帯の長さをTとすると、Tの長さの各時間帯における包絡線201が最大上昇量ΔVmaxとなり、Tの長さの各時間帯における包絡線202が最大降下量ΔVminとなる。Tを例えば30分とすると、ステップS4では、時間帯別の合計48組の最大上昇量ΔVmaxおよび最大降下量ΔVminが算出される。なお、Tは30分に限定されず、1時間であってもよいし、20分であってもよい。また、Tはスマートメーター7の計測結果の送信周期と同じにすることができるが、スマートメーター7の計測結果の送信周期より長くてもよい。
図4の説明に戻る。次に、電圧管理装置1は、時間帯別に、監視点の計測情報および最大上昇量ΔVmaxの実績値を用いて、最大上昇量ΔVmaxの推定式を示す推定情報を生成する(ステップS5)。詳細には、推定情報算出部12は、時間帯別に、ステップS4で算出した最大上昇量ΔVmaxと当該最大上昇量ΔVmaxに対応する日時の上流側および末端側のセンサ付き開閉器5の計測情報とを用いて、最大上昇量ΔVmaxを推定するための推定式を示す情報を生成する。例えば、最大上昇量ΔVmaxを、区間の上流側すなわち上流端のセンサ付き開閉器5によって計測された電圧と区間の末端側すなわち下流端のセンサ付き開閉器5によって計測された電圧との差の一次式で表した場合の係数を回帰分析など統計手法により算出する。
例えば、図2に示した区間#1を推定対象の区間とするとき、推定情報算出部12は、センサ付き開閉器5-1の電圧の計測値であるV1と、センサ付き開閉器5-2の電圧の計測値であるV2とを用いて最大上昇量ΔVmaxを以下の式(1)で表した場合の係数であるaおよびFを回帰分析などにより算出する。
ΔVmax = a・(V2-V1) + F …(1)
上記式(1)における(V2-V1)は、センサ付き開閉器5-1からセンサ付き開閉器5-2までの区間全体の電圧上昇(値がマイナスの場合は電圧降下)を示しており、センサ付き開閉器5-1から区間内の需要家の連系点までの電圧上昇量の最大値である最大上昇量ΔVmaxは(V2-V1)との相関が高いと考えられる。したがって、ここでは、ΔVmaxを上記式(1)のように(V2-V1)の一次式で表すことができると仮定している。このように、推定情報として、区間の末端側すなわち区間の下流端の監視点に配置されるセンサ付き開閉器5によって計測された電圧と区間の上流端の監視点に配置されるセンサ付き開閉器5によって計測された電圧とを用いて最大上昇量を推定するための推定式における係数を用いることができる。
または、電圧だけでなく、推定情報算出部12は、以下のように、センサ付き開閉器5-1,5-2における有効電力および無効電力の計測値も用いて、以下の式(2)により最大上昇量ΔVmaxを表したときのa,b,c,d,e,Fを重回帰分析などにより求めてもよい。
ΔVmax = a・(V2-V1)+ b・P1 + c・Q1
+ d・P2 + e・Q2 + F …(2)
最大上昇量ΔVmaxは、電圧だけでなく、区間の両端のセンサ付き開閉器5-1,5-2における有効電力および無効電力にも依存すると考えられるため、上記式(2)のように、有効電力および無効電力も考慮することで、さらに、最大上昇量ΔVmaxの推定精度の向上を図ることができる。
また、区間の末端側にセンサ付き開閉器5が存在しない場合もある。この場合、推定情報算出部12は、例えば、区間の上流側のセンサ付き開閉器5の有効電力Pおよび無効電力Qを用いて、以下の式(3)により最大上昇量ΔVmaxを表した場合のb,c,Fを重回帰分析などにより求める。
ΔVmax = b・P + c・Q + F …(3)
次に、電圧管理装置1は、時間帯別に、監視点の計測情報および最大降下量ΔVminの実績値を用いて、最大降下量ΔVminの推定式を示す推定情報を生成する(ステップS6)。詳細には、推定情報算出部12は、時間帯別に、ステップS4で算出した最大降下量ΔVminと当該最大降下量ΔVminに対応する日時の上流側および末端側のセンサ付き開閉器5の計測情報とを用いて、最大降下量ΔVminを推定するための推定式を示す情報を生成する。最大上昇量ΔVmaxと同様に、上流側および末端側のセンサ付き開閉器5の電圧の計測値を用いて推定式を算出してもよいし、上流側および末端側のセンサ付き開閉器5の電圧、有効電力および無効電力を用いて推定式を算出してもよい。
例えば、図2に示した区間#1を推定対象の区間とするとき、推定情報算出部12は、最大降下量ΔVminを以下の式(4)で表した場合の係数であるgおよびLを回帰分析などにより算出する。このように、推定情報として、区間の末端側すなわち区間の下流端の監視点に配置されるセンサ付き開閉器5によって計測された電圧と区間の上流端の監視点に配置されるセンサ付き開閉器5によって計測された電圧とを用いて最大降下量を推定するための推定式における係数を用いることができる。
ΔVmin = (g・(V2-V1) + L)×(-1) …(4)
または、以下の式(5)により最大降下量ΔVminを表したときのg,h,i,j,k,Lを重回帰分析などにより求めてもよい。
ΔVmin = (g・(V2-V1) + h・P1 + i・Q1
+ j・P2 + k・Q2 + L)×(-1) …(5)
また、区間の末端側にセンサ付き開閉器5が存在しない場合、推定情報算出部12は、例えば、区間の上流側のセンサ付き開閉器5の有効電力Pおよび無効電力Qを用いて、以下の式(6)により最大降下量ΔVminを表した場合のh,i,Lを重回帰分析などにより求める。
ΔVmin = (h・P + i・Q + L) …(6)
推定情報算出部12は、ステップS5およびステップS6で算出された推定情報を記憶部16に格納する。図6は、本実施の形態の推定情報の一例を示す図である。図6では、1つの区間に対応する推定情報を示している。図6では、上記式(1)および式(4)の推定式の係数であるa,F,g,Lが算出される例を示している。図6に示した例では、時間帯の長さは30分であり、1区間について、30分ごとに合計48組の係数が算出されて、推定情報として記憶部16に格納される。推定情報は区間ごとに生成されるため、これら48組の係数が推定情報として区間の数だけ記憶部16に格納される。
なお、以上述べた例では、推定情報は、時間帯別のセンサ付き開閉器5の計測情報を用いて最大上昇量ΔVmaxおよび最大降下量ΔVminを推定するための推定式を示す情報であったが、推定情報は、これに限らず、時間帯別の最大上昇量ΔVmaxおよび最大降下量ΔVmin自体であってもよい。この場合、上記式(1)のFおよび上記式(4)のLだけが算出されることに相当し、センサ付き開閉器5の計測情報によらず、過去の最大上昇量ΔVmaxおよび最大降下量ΔVminの実績値自体を、各区間の最大上昇量ΔVmaxおよび最大降下量ΔVminの推定値として用いることになる。
以上述べた例では、曜日、気象情報などに応じて分類せずに、時間帯別のスマートメーター7の電圧計測値を用いて、最大上昇量ΔVmaxおよび最大降下量ΔVminを算出したが、推定情報算出部12は、曜日、気象情報などに応じてスマートメーター7の電圧計測値を分類し、分類された電圧計測値ごとに、推定情報を算出してもよい。例えば、スマートメーター7の電圧計測値を、平日と祝休日とに分け、平日および祝休日のそれぞれに関して、最大上昇量ΔVmaxおよび最大降下量ΔVminを算出し、算出した最大上昇量ΔVmaxおよび最大降下量ΔVminを用いて最大上昇量ΔVmaxおよび最大降下量ΔVminの推定式を示す情報を算出してもよい。例えば、推定式として上記式(1)および式(4)を用いる場合、平日と祝休日とのそれぞれに関して、a,F,g,Lが算出されることになる。
同様に、推定情報算出部12は、記憶部16に格納されている気象情報を用いて晴れ、曇り、雨などの天候に応じてスマートメーター7の電圧計測値を分類して、天候ごとに推定情報を算出してもよい。また、あらかじめ複数の段階ごとの日射強度の値の範囲を定義しておき、推定情報算出部12は、日射強度の段階ごとにスマートメーター7の電圧計測値を分類して、日射強度の段階ごとに推定情報を算出してもよい。また、あらかじめ複数の段階ごとの気温の値の範囲を定義しておき、推定情報算出部12は、気温の段階ごとにスマートメーター7の電圧計測値を分類して、気温の段階ごとに推定情報を算出してもよい。また、推定情報算出部12は、季節ごとに推定情報を算出してもよい。また、推定情報算出部12は、平日と祝休日との別、および天候ごとに推定情報を算出するといったように、複数の情報を用いてスマートメーター7の電圧計測値を分類して、分類されたグループごとに推定情報を算出してもよい。
また、推定情報算出部12は、気温の段階ごとに推定情報を算出する代わりに、最大上昇量ΔVmaxおよび最大降下量ΔVminを推定するための推定式に、気温Tempの関数で表される項を追加して、関数における係数を回帰分析などにより算出してもよい。関数は例えば一次関数でもよいし高次関数でもよいしこれら以外の関数でもよい。
また、推定情報算出部12は、スマートメーター7の電圧計測値が長期にわたって収集されている場合には、日付の新しい電圧計測値を優先して用いて、推定情報を算出するようにしてもよい。
また、推定情報算出部12は、上記推定式を仮定して係数を求める代わりに、機械学習を用いて、最大上昇量ΔVmaxおよび最大降下量ΔVminをそれぞれ推定するための学習済モデルを生成してもよい。例えば、上記式(1)と同様に、区間の上流側のセンサ付き開閉器5の電圧の計測値と、区間の末端側のセンサ付き開閉器5の電圧の計測値とを用いて最大上昇量ΔVmaxを推定するとする。このとき、推定情報算出部12は、時間帯ごとに、区間の上流側のセンサ付き開閉器5の電圧の計測値と区間の末端側のセンサ付き開閉器5の電圧の計測値とを入力データとし、ステップS4で算出した最大上昇量ΔVmaxを正解データとし、入力データと正解データとを含む学習用データを複数用いて教師あり学習により、最大上昇量ΔVmaxを推定するための学習済モデルを生成する。推定情報算出部12は、生成した学習済モデルを推定情報として記憶部16に格納する。同様に、推定情報算出部12は、時間帯ごとに、区間の上流側のセンサ付き開閉器5の電圧の計測値と区間の末端側のセンサ付き開閉器5の電圧の計測値とを入力データとし、ステップS4で算出した最大降下量ΔVminを正解データとし、入力データと正解データとを含む学習用データを複数用いて教師あり学習により、最大降下量ΔVminを推定するための学習済モデルを生成する。
区間の上流側および末端側のセンサ付き開閉器5の有効電力、無効電力および電圧を用いる場合も同様に、これらを入力データとして用いることで、学習済モデルを生成することができる。また、上記式(3)、式(6)のように、区間の上流側のセンサ付き開閉器5の有効電力、無効電力を用いる場合も、同様にこれらを入力データとして用いることで、学習済モデルを生成することができる。
教師あり学習のアルゴリズムとしては、例えばニューラルネットワークを用いることができるが、これに限らずどのようなアルゴリズムを用いてもよい。また、時間帯別に学習済モデルを生成する代わりに、時間帯に番号を付け、時間帯を番号も入力データに含めて学習用データを生成してもよい。この場合、時間帯を示す番号と、区間の上流側のセンサ付き開閉器5の電圧の計測値と、区間の末端側のセンサ付き開閉器5の電圧の計測値とから最大上昇量ΔVmaxを推定する学習済モデルが生成される。また、平日と祝休日との別、気温、天候についても同様に、これらに応じて分類してそれぞれの学習済モデルを生成する代わりに、これらを入力データに含めて学習を行ってもよい。平日と祝休日との別を入力データとする場合には、例えば、平日を0、祝休日を1といったように数値化して入力データとして用いる。
図4の説明に戻る。ステップS6の後、電圧管理装置1の推定情報算出部12は、処理対象の全区間の推定情報を生成済みであるか否かを判断する(ステップS7)。処理対象の全区間の推定情報を生成済みである場合(ステップS7 Yes)、推定情報算出部12は推定情報の生成処理を終了する。処理対象の全区間の推定情報を生成済みでない場合(ステップS7 No)、推定情報算出部12は、区間を変更し(ステップS8)、ステップS2からの処理を繰り返す。
以上の処理により、区間ごとに推定情報が生成される。なお、上述した例では、低圧系統の電圧を計測する電圧計測装置として、スマートメーター7を用いたが、太陽光発電設備、蓄電池などを制御する電力変換装置であるPCS(Power Conditioning Subsystem)が連系点の電圧を計測している場合にはPCSによる計測結果をスマートメーター7の計測結果と同様に用いてもよい。また、スマートメーター7、PCS以外に低圧系統に電圧計測装置を設けて、この電圧計測装置によって計測された電圧をスマートメーター7の計測結果と同様に用いてもよい。この場合、区間の上流端の監視点からの電圧降下量が大きいと予想される箇所、区間の上流端の監視点からの電圧上昇が大きいと予想される箇所に電圧計測装置を設置してもよい。
また、上述した例では、各区間に接続される全需要家のスマートメーター7の計測情報を用いたが、各区間に接続される全需要家のスマートメーター7のうち一部のスマートメーター7の計測情報を用いてもよい。この場合、電圧降下量が大きいと想定される箇所および電圧上昇が大きいと想定される箇所にそれぞれ設置されるスマートメーター7を用いることが望ましい。
次に、本実施の形態の電圧の監視処理について説明する。本実施の形態の電圧の監視処理は、上述した推定情報を用いた各区間内の電圧降下量および電圧上昇量の推定処理、すなわち各区間内の最大上昇量ΔVmaxおよび最大降下量ΔVminの推定処理を含む。図7は、本実施の形態の電圧の監視処理手順の一例を示すフローチャートである。
電圧管理装置1は、監視対象日時における各監視点の計測情報を取得する(ステップS11)。詳細には、電圧推定部13が、通信部11を介して各センサ付き開閉器5から計測情報を受信し、電圧推定部13および監視部15へ出力する。
次に、電圧管理装置1は、処理対象の監視点を選択する(ステップS12)。詳細には、電圧推定部13が、監視処理対象の監視対象のセンサ付き開閉器5のなかから処理対象のセンサ付き開閉器5を選択する。次に、電圧管理装置1は、推定情報および監視点の計測情報を用いて最大上昇量ΔVmaxおよび最大降下量ΔVminを推定する(ステップS13)。すなわち、電圧推定部13は、区間ごとに、監視対象時刻のセンサ付き開閉器5によって計測された電圧と監視対象時刻に対応する時間帯の推定情報とを用いて、区間における電圧上昇量の推定値である最大上昇量ΔVmaxと電圧降下量の推定値である最大降下量ΔVminとを算出する。詳細には、電圧推定部13が、ステップS12で選択したセンサ付き開閉器5が上流端となる区間における最大上昇量ΔVmaxおよび最大降下量ΔVminを、記憶部16に格納されている推定情報とステップS12で選択したセンサ付き開閉器5の計測情報とを用いて推定する。
例えば、上記式(2)および式(5)を推定式とした係数が推定情報として算出されている場合には、電圧推定部13は、時間帯ごとに、推定情報のうちステップS12で選択したセンサ付き開閉器5が上流端となる区間の現時点に対応する時間帯の係数a,b,c,d,e,Fを抽出し、抽出した係数a,b,c,d,e,Fと当該区間の上流端および末端のセンサ付き開閉器5の計測情報とを用いて式(2)により最大上昇量ΔVmaxを推定する。電圧推定部13は、同様に、推定情報のうちステップS12で選択したセンサ付き開閉器5が上流端となる区間の現時点に対応する時間帯の係数g,h,i,j,k,Lを抽出し、抽出した係数g,h,i,j,k,Lと当該区間の上流側および末端側のセンサ付き開閉器5の計測情報とを用いて式(5)により最大降下量ΔVminを推定する。なお、電圧推定部13は、推定した最大上昇量ΔVmaxが負の値になった場合には最大上昇量ΔVmaxの推定値を0とし、同様に、推定した最大降下量ΔVminが負の値になった場合には最大降下量ΔVminの推定値を0とする。他の推定式を用いる場合も同様に、時間帯ごとに、対応するセンサ付き開閉器5の計測情報と、推定情報として格納されている係数とを用いて推定式により最大上昇量ΔVmaxおよび最大降下量ΔVminを推定する。
なお、推定情報が学習済モデルの場合には、電圧推定部13は、時間帯ごとに、最大上昇量ΔVmaxおよび最大降下量ΔVminのそれぞれに対応する学習済モデルに、上流側および末端側のセンサ付き開閉器5の計測情報(または上流側のセンサ付き開閉器5の計測情報)を入力することで最大上昇量ΔVmaxおよび最大降下量ΔVminのそれぞれの推論結果を得る。推定情報がF,Lの係数である場合は、センサ付き開閉器5の計測情報を用いる必要はなく、電圧推定部13は、時間帯ごとに、推定情報から抽出したFを最大上昇量ΔVmaxの推定値とし、推定情報から抽出したLを最大降下量ΔVminの推定値とする。また、推定情報が、天候、気温などの分類ごとに生成されている場合には、電圧推定部13は、記憶部16に格納されている気象情報から監視対象日時に対応する天候、気温などを抽出し、抽出した情報を用いて記憶部16に格納されている推定情報のなかから対応する推定情報を選択する。
次に、電圧管理装置1は、推定した最大上昇量ΔVmaxおよび最大降下量ΔVminを用いて監視点の適正電圧範囲を決定する(ステップS14)。詳細には、電圧推定部13が、推定した最大上昇量ΔVmaxおよび最大降下量ΔVminを適正電圧範囲更新部14へ出力し、適正電圧範囲更新部14は、時間帯ごとに、以下の式(7)および式(8)により監視点の適正電圧範囲を更新する。なお、電圧上限値は適正電圧範囲の上限値であり、電圧下限値は適正電圧範囲の下限値である。
電圧上限値 = VH - ΔVmax …(7)
電圧下限値 = VL + ΔVmin …(8)
ここで、VHおよびVLは、需要家端における電圧に要求されるあらかじめ定められた許容範囲であり、例えば、100V受電の場合、VHは107Vであり、VLは95Vである。以上のように、適正電圧範囲更新部14は、区間ごとに、あらかじめ定められた許容範囲の上限値から電圧上昇量を減算した値を適正電圧範囲の上限値として設定し、適正電圧範囲の下限値に電圧降下量を加算した値を適正電圧範囲の下限値として設定する。区間内の需要家が全て100V受電の場合は、適正電圧範囲更新部14は、時間帯ごとに、上記電圧上限値および電圧下限値で定められる適正電圧範囲を求めることになる。ここでは、適正電圧範囲は低圧換算値で示されているが、センサ付き開閉器5によって計測される高圧系統の電圧との比較時には高圧換算されて用いられる。
次に、電圧管理装置1は、監視点の計測値が適性電圧範囲を逸脱しているか否かを判断する(ステップS15)。詳細には、監視部15が、記憶部16に格納されている適正電圧範囲情報からステップS12で選択された監視点に関する現時点の時間帯の適正電圧範囲を読み出し、ステップS12で選択された監視点に対応するセンサ付き開閉器5の計測情報に含まれる電圧の計測値が、読み出した適正電圧範囲の電圧下限値を下回るかまたは電圧上限値を上回る場合に、監視点の計測値が適性電圧範囲を逸脱していると判断する。
監視点の計測値が適性電圧範囲を逸脱していない場合(ステップS15 No)、監視部15は、電圧違反無と判定する(ステップS16)。詳細には、監視部15は、電圧違反無と判定し、電圧違反が無いことを示す情報を、監視点を示す情報および日時と対応づけて判定結果として記憶部16に格納する。監視点の計測値が適性電圧範囲を逸脱している場合(ステップS15 Yes)、監視部15は、電圧違反有と判定する(ステップS18)。詳細には、監視部15は、電圧違反有と判定し、電圧違反が有ることを示す情報を、監視点を示す情報および日時と対応づけて判定結果として記憶部16に格納する。
ステップS16の後、およびステップS18の後、監視部15は、監視対象の監視点の判定処理が終了したか否か、すなわち監視対象の監視点の全てに関して電圧違反の有無の判定処理を行ったか否かを判断する(ステップS17)。監視対象の監視点の判定処理が終了していない場合(ステップS17 No)、電圧管理装置1は、監視点を変更し(ステップS19)、ステップS13からの処理を繰り返す。詳細には、ステップS17でNoの場合、監視部15は監視点の変更を電圧推定部13へ指示し、電圧推定部13は、監視対象の監視点のうち判定処理を行っていない監視点を選択することで監視点を変更してステップS13からの処理を繰り返す。
監視対象の監視点の判定処理が終了した場合(ステップS17 Yes)、電圧管理装置1は、判定結果を提示し(ステップS20)、処理を終了する。ステップS20では、例えば、表示部17が、記憶部16に格納されている判定結果を表示してもよいし、判定結果を通信部11が他の装置へ送信することで、オペレータなどに判定結果を提示する。
図7に示した監視処理を、図2に示した区間#1を例に挙げて説明する。図8は、本実施の形態の適正電圧範囲の算出方法を示す図である。図8では、図2に示した区間#1の上流側のセンサ付き開閉器5の設置個所である監視点#1を監視点として選択した例であり、P1(t1)などの括弧内のt1は時刻t1を示す。図8では、時刻t1に対応する時間帯の算出方法を示している。時刻t1のセンサ付き開閉器5-1の計測情報であるP1(t1),Q1(t1),V1(t1)と、時刻t1のセンサ付き開閉器5-2の計測情報であるP2(t1),Q2(t1),V2(t1)とを用いて、時刻t1の最大上昇量ΔVmax(t1)および最大降下量ΔVmin(t1)が算出される。また、最大上昇量ΔVmax(t1)を用いて電圧上限値が算出され、最大降下量ΔVmin(t1)を用いて電圧下限値が算出される。
このようにして算出された電圧上限値および電圧下限値を用いて、監視点#1に対応するセンサ付き開閉器5-1の設置個所における電圧V1(t1)が、適正電圧範囲であるか否かが判断される。なお、センサ付き開閉器5-1とセンサ付き開閉器5-2とで計測情報の送信タイミングにずれがある場合もあるが、例えば、時刻t1から時刻(t1+Δt)までの間に受信した計測情報を時刻t1に受信した計測情報として扱って処理を行えばよい。
図7に示した処理を、センサ付き開閉器5の計測情報の送信周期Δtごとに行うことで、受信した計測情報の監視を行うことができる。なお、送信周期ごとに電圧を監視する代わりに、複数の送信周期分の複数の電圧の平均値を用いて、同様に図7に示した監視処理を行ってもよい。この場合、最大上昇量ΔVmaxおよび最大降下量ΔVminの推定に用いられる計測情報も平均値を用いることができる。
また、図7に示した例では、電圧の適正電圧範囲からの逸脱の判定のたびに、適正電圧範囲を更新しているが、適正電圧範囲の更新頻度は、電圧の適正電圧範囲からの逸脱の判定の頻度より低くてもよい。例えば、同じ推定情報が用いられる時間帯内では、電圧の適正電圧範囲を一度更新した後は更新しなくてもよい。例えば、時間帯の長さが30分であり、12:00に各センサ付き開閉器5から計測情報を受信し、図7に示した処理を行った後、12:01に各センサ付き開閉器5から計測情報を受信した場合、図7に示したステップS13,S14を実施せず、ステップS12の後ステップS15以降の処理を行ってもよい。12:30になるまでは、このように、ステップS13,S14を省略し、12:30になると、再び、図1に示した全ての処理を行うようにしてもよい。または、ステップS13,S14を、計測情報をN(Nは2以上の整数)回受信するごとに実施し、ステップS13では、N回分の計測情報の平均値を用いて最大上昇量ΔVmaxおよび最大降下量ΔVminを推定してもよい。
上述したように、本実施の形態では、時間帯別に、各区間における電圧の最大上昇量ΔVmaxおよび最大降下量ΔVminを推定するための推定情報が実績値を用いて算出されており、監視時には、対応する時間帯の推定情報と、最新のセンサ付き開閉器5の計測情報とを用いて適正電圧範囲が更新される。そして、本実施の形態の電圧管理装置1は、センサ付き開閉器5から受信した電圧が適正電圧範囲内であるか否かを監視する。本実施の形態では、最大上昇量ΔVmaxおよび最大降下量ΔVminが実績値に基づいて推定されているため、適正電圧範囲を実際の区間の状態に適した範囲に設定することができる。これにより、過剰に電圧降下量または電圧上昇量を見積もることを抑制することができるため、設備コストの増加を抑制することができる。
電力系統の電圧の監視の目的は、需要家端の電圧が適正電圧に維持されているかを確認することであるが一般的な、電力系統における監視では、需要家端の電圧までを把握することは難しいが、本実施の形態では、電圧管理装置1が、需要家端の電圧の計測値を収集しているため、需要家端の電圧が適正であるかを確認することも可能である。
また、本実施の形態では、適正電圧範囲が時間とともに更新されるので、表示部17が現在設定されている適正電圧範囲を表示するようにしてもよい。図9は、本実施の形態の適正電圧範囲の表示画面の一例を示す図である。図9に示すように、表示部17は例えば、監視点ごとすなわちセンサ付き開閉器5ごとに適正電圧範囲を表示してもよい。なお、図9は一例であり、表示形式は図9に示した例に限定されない。また、表示部17は図9に示した表示画面に、監視点の電力系統における位置を示す情報を合わせて表示してもよい。例えば、表示部17は、図2に例示したようなセンサ付き開閉器5の位置を示す図に監視点の番号を付して表示するとともに、図9に示した各監視点の適正電圧範囲をあわせて表示してもよい。
次に、本実施の形態の電圧管理装置1のハードウェア構成例について説明する。図10は、本実施の形態の電圧管理装置1を実現するコンピュータシステムの構成例を示す図である。
図10に示すように、このコンピュータシステムは、制御部101と入力部102と記憶部103と表示部104と通信部105と出力部106とを備え、これらはシステムバス107を介して接続されている。図10において、制御部101は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等であり、本実施の形態の電圧管理装置1における処理が記述されたプログラムを実行する。入力部102は、たとえばキーボード、マウスなどで構成され、コンピュータシステムのユーザが、各種情報の入力を行うために使用する。記憶部103は、RAM(Random Access Memory),ROM(Read Only Memory)などの各種メモリおよびハードディスクなどのストレージデバイスを含み、上記制御部101が実行すべきプログラム、処理の過程で得られた必要なデータ、などを記憶する。また、記憶部103は、プログラムの一時的な記憶領域としても使用される。表示部104は、LCD(液晶表示パネル)などで構成され、コンピュータシステムのユーザに対して各種画面を表示する。通信部105は、通信処理を実施する受信機および送信機である。出力部106は、プリンタなどである。
ここで、本実施の形態の電圧管理装置1を実現する電圧管理プログラムが実行可能な状態になるまでのコンピュータシステムの動作例について説明する。上述した構成をとるコンピュータシステムには、たとえば、図示しないCD(Compact Disc)-ROMドライブまたはDVD(Digital Versatile Disc)-ROMドライブにセットされたCD-ROMまたはDVD-ROMから、電圧管理プログラムが記憶部103にインストールされる。そして、電圧管理プログラムの実行時に、記憶部103から読み出されたプログラムが記憶部103に格納される。この状態で、制御部101は、記憶部103に格納された電圧管理プログラムに従って、本実施の形態の電圧管理装置1としての処理を実行する。
なお、上記の説明においては、CD-ROMまたはDVD-ROMを記録媒体として、処理を記述した電圧管理プログラムを提供しているが、これに限らず、コンピュータシステムの構成、提供するプログラムの容量などに応じて、たとえば、通信部105を経由してインターネットなどの伝送媒体により提供されたプログラムを用いることとしてもよい。
図3に示した通信部11は、例えば、図10に示した通信部105により実現される。図3に示した推定情報算出部12、電圧推定部13、適正電圧範囲更新部14および監視部15は、制御部101が電圧管理プログラムを実行することにより実現される。また、これらの機能の実現には、記憶部103も用いられる。図3に示した記憶部16は、図10に示した記憶部103により実現される。図3に示した表示部17は、図10に示した表示部104により実現される。なお、図10は、一例であり、コンピュータシステムの構成は図10に示した例に限定されない。例えば、コンピュータシステムに出力部106が設けられていなくてもよい。
また、本実施の形態の電圧管理装置1は、1台のコンピュータシステムにより実現されてもよいし、複数台のコンピュータシステムにより実現されてもよい。例えば、電圧管理装置1は、クラウドシステムにより実現されてもよい。
本実施の形態の電圧管理プログラムは、例えば、コンピュータシステムに、監視点により区分される電力系統における区間ごとに、区間に接続される電圧計測装置によって計測された電圧の計測値を取得するステップと、区間ごとに、計測値を用いて区間における電圧降下量および電圧上昇量を推定するステップと、を実行させる。
以上述べたように、本実施の形態では、時間帯別に、各区間における電圧の最大上昇量ΔVmaxおよび最大降下量ΔVminの実績値を用いて、最大上昇量ΔVmaxおよび最大降下量ΔVminを推定するための推定情報を算出しておき、推定情報を用いて、最大上昇量ΔVmaxおよび最大降下量ΔVminを推定する。このように、本実施の形態では、監視点で区分された区間における電圧降下量および電圧上昇量を推定することができる。また、推定情報として、センサ付き開閉器5の計測情報から最大上昇量ΔVmaxおよび最大降下量ΔVminを推定するための情報を用いることで、各区間の状態に応じた最大上昇量ΔVmaxおよび最大降下量ΔVminを精度よく算出することができる。
また、本実施の形態では、電圧上昇量および電圧降下量の推定に系統インピーダンスのデータを使用しないので、推定誤差を小さくすることができる。また、電圧上昇量および電圧降下量に、太陽光発電量の推定値、負荷分布の推定値を使用しないので、これらの推定誤差の影響を受けず、精度よく電圧上昇量および電圧降下量を推定することができる。また、電圧上昇降下の推定に、無効電力分布の推定結果、すなわち高圧需要家の力率改善コンデンサ投入量の推定結果および需要家別の力率推定結果を使用しないので、これらの推定誤差の影響を受けず、精度よく電圧上昇量および電圧降下量を推定することができる。本実施の形態では、精度よく最大上昇量ΔVmaxおよび最大降下量ΔVminを推定し、これらの推定結果を用いて適正電圧範囲を設定するため、適正電圧範囲の設定において過剰に電圧降下量または電圧上昇量を見積もることを防止することができ、適正電圧範囲の逸脱の発生による設備コストの増加を抑制することができる。また、本実施の形態では、監視点の適正電圧範囲に、当該監視点を上流端とする区間における電圧の上昇および降下が反映されているため、監視点の電圧が適正電圧範囲であるかを監視することで、当該監視点を上流端とする区間に接続する全需要家の受電点における電圧が、95V~107Vなどの定められた範囲内であるかを監視することができる。
実施の形態2.
図11は、実施の形態2にかかる電圧管理制御装置と監視制御対象の電力系統の構成例を示す図である。本実施の形態では、電圧指令装置である電圧管理制御装置50が、実施の形態1の電圧管理装置1と同様に電力系統を監視するとともに、電力系統の電圧を集中制御方式により制御する例を説明する。すなわち、電圧管理制御装置50は、電力系統の電圧を集中制御する機能を備えた電圧管理装置である。実施の形態1と同様の機能を有する構成要素は実施の形態1と同一の符号を付して重複する説明を省略する。以下、実施の形態1と異なる点を中心に説明する。
本実施の形態では、電圧管理制御装置50の監視制御対象の電力系統の一例である配電系統は、実施の形態1の配電系統に、電圧管理制御装置50から制御指令を受信する電圧制御装置40,42が追加されている。電圧制御装置40は、電圧管理制御装置50から第1ネットワーク20を介して制御指令を受信し、受信した制御指令に基づいて配電用変圧器2のタップ位置を制御する。電圧制御装置42は、電圧管理制御装置50から第1ネットワーク20を介して制御指令を受信し、受信した制御指令に基づいて配電線3-1の電圧を制御する電圧制御機器であるSVR(Step Voltage Regulator)41を制御する。図示を省略しているが、配電線3-2にもSVR41が接続され、当該SVR41は、同様に、当該SVR41に対応する電圧制御装置42により、電圧管理制御装置50からの制御指令に基づいて制御される。また、SVR41および電圧制御装置42は、各配電線3に複数設けられていてもよい。なお、図11では変圧器型の電圧制御機器を図示しているが、電圧制御機器として無効電力調整型の電圧制御機器が制御対象に含まれていてもよい。以下、電圧制御機器といった場合は、配電用変圧器2、各SVR41および無効電力調整型の電圧制御機器を含む。
図12は、本実施の形態の電圧管理制御装置50の構成例を示す図である。図12に示すように、本実施の形態の電圧管理制御装置50は、実施の形態1と同様の通信部11、推定情報算出部12、電圧推定部13、適正電圧範囲更新部14、監視部15、記憶部16および表示部17を備えるとともに、さらに、負荷発電量予測部51および制御量決定部52を備える。また、本実施の形態では、記憶部16は、実施の形態1と同様の情報を記憶するとともに、さらに設備情報および負荷発電量予測情報を記憶する。
負荷発電量予測部51は、翌日などの将来の一定期間の配電系統の負荷発電量の分布を、例えば1時間ごとのプロファイルとして予測する。負荷発電量とは、純粋な負荷から発電量を差し引いた量に相当する。負荷発電量は、正の値の場合に負荷量であり、負の値の場合に発電量となる。負荷発電量予測部51は、例えば、過去に受信し、記憶部16に格納されている監視点計測情報すなわちセンサ付き開閉器5の計測情報に基づいて、隣り合う計測点間で潮流の平均値の差分をとることなどにより、配電系統各点における負荷発電量を求める。これを配点系統の各点に対して実施することで、負荷発電量分布を予測する。負荷発電量予測部51は、この配電系統各点における負荷発電量の予測結果を負荷発電量予測情報として記憶部16に保存しておく。負荷発電量予測情報は、センサ付き開閉器5の計測情報に基づいて適宜更新される。
負荷発電量予測部51は、実績負荷量を例えば複数日分集め、同一曜日または平日/休日の区分ごとに、同一時間帯の負荷量と気温との相関を求めておく。この相関は、回帰分析などにより求めた関係式、またはテーブルなどにより保持しておく。そして、負荷発電量予測部51は、この相関と翌日の予想気温とから翌日1時間ごとの配電系統各点の負荷量を予測する。また、翌日の発電量については、翌日の天候予測に基づいた理論発電量とし、負荷発電量予測部51は、予測負荷量から予測発電量を差し引いて、翌日1時間ごとの配電系統各点の負荷発電量分布を作成し、負荷発電量予測情報として記憶部16に格納する。
また、負荷発電量予測部51は、監視制御の当日に、直前の集中電圧制御周期の期間内における負荷発電量分布の実績値と当該期間内における予測値との比較結果に基づいて記憶部16に格納されている負荷発電量予測情報を補正する。
制御量決定部52は、センサ付き開閉器5によって計測された電圧と、区間ごとの適正電圧範囲とを用いて、配電線3の電圧を制御する電圧制御機器の制御量を決定し、決定した制御量を、電圧制御機器を制御する電圧制御装置40,42へ通信部11を介して指令する。詳細には、制御量決定部52は、補正された負荷発電量予測情報すなわち補正された負荷発電量分布の予測値に基づいて潮流計算を行うとともに、センサ付き開閉器5の計測情報と当該センサ付き開閉器5に対応する適正電圧範囲とを用いて、配電系統の電圧分布を評価する評価関数の値を最良にする最良解を探索することにより、当該集中電圧制御周期の期間内の最適な電圧分布および各電圧制御機器の制御量を決定する。なお、最適な電圧分布とは、制約条件を満たしかつ評価関数が最適となる配電系統各点での電圧分布である。配電系統各点とは、配電線3においてセンサ付き開閉器5により計測されている箇所を含む。最適制御量とは、最適電圧分布が実現されるように配電用変圧器2および各SVR41に指令される制御量である。変圧器型の電圧制御機器である配電用変圧器2および各SVR41に対する制御量は、タップ位置である。無効電力調整型の電圧制御機器については、制御量は、該電圧制御機器が出力する無効電力量である。
図13は、本実施の形態の集中電圧制御手順の一例を示すフローチャートである。電圧管理制御装置50は、実施の形態1で述べた監視処理を行うとともに、集中電圧制御周期ごとに以下の処理を実施する。集中電圧制御周期は、例えば5分であるがこれに限定されない。
まず、電圧管理制御装置50は、負荷発電量の補正を行う(ステップS21)。詳細には、負荷発電量予測部51が上述した記憶部16に記憶されている負荷発電量予測情報によって示される負荷発電量の予測値と、最新の一定時間にセンサ付き開閉器5から受信して記憶部16に格納されている監視点計測情報とに基づいて算出される実績値との比率を求め、この比率を将来の一定時間の負荷発電量の予測値に乗ずることにより、将来の一定時間の系統各点の負荷発電量の予測値を補正する。上記の一定時間は、例えば集中電圧制御周期である。
次に、電圧管理制御装置50の制御量決定部52は、電圧制御機器の制約条件を設定する(ステップS22)。制約条件は各電圧制御機器の制御可能な範囲などである。制御量決定部52は、電圧制御機器の制御量を初期値に設定する(ステップS23)。制御量の初期値は、例えば、タップ位置であればニュートラルの位置であり、無効電力であれば0である。また、初期値として前回、指令された値を用いてもよい。また、このとき、各区間の適正電圧範囲も設定される。このとき、適正電圧範囲としては、記憶部16に記憶されている区間ごとの適正電圧範囲が高圧変換されて用いられる。すなわち、適正電圧範囲として、実施の形態1で述べたように、区間ごとおよび時間帯ごとの推定情報と監視点計測情報とを用いて決定された適正電圧範囲が用いられる。なお、図13に示す処理と並行して実施の形態1の監視処理が行われることで、適正電圧範囲が定期的に更新されている。
次に、制御量決定部52は、負荷発電量に基づいて電力系統の各点での電圧を推定する(ステップS24)。詳細には、ステップS21で補正された負荷発電量の予測値と記憶部16に格納されている設備情報とに基づいて、設定された各電圧制御機器の制御量での潮流計算を行い、配電系統各点の電圧を算出する。設備情報には、各電圧制御機器の接続位置などが格納される。なお、電圧管理制御装置50は、ステップS21の補正を行わずに、記憶部16に格納されている負荷発電量予測情報に基づいて設定された各電圧制御機器の制御量での潮流計算を行い、配電系統各点の電圧を算出してもよい。
次に、制御量決定部52は、評価関数を用いて電力系統の評価を行う(ステップS25)。具体的には、制御量決定部52は、潮流計算の結果に基づき、配電系統の各評価項目について設定された評価関数すなわち目的関数の値を評価することにより、配電系統の評価を行う。ここで、第一優先の評価項目は、配電系統各点での電圧の適正電圧範囲からの違反量すなわち逸脱量である。すなわち、最適電圧分布は、第一に、配電系統各点での電圧の適正電圧範囲からの違反量の総和が最小となるように決定される。
また、第二優先の評価項目は、例えば配電系統各点での電圧余裕、すなわち適正電圧範囲の電圧上下限値までの余裕量である。配電系統各点での電圧余裕が小さいと、僅かな電圧変動で適正電圧範囲から逸脱して頻繁に電圧制御機器が動作してしまう。頻繁に電圧制御機器が動作すると、タップ位置が頻繁に変更されることになり、電圧制御機器の寿命が短くなる可能性がある。さらに、電圧余裕が小さいと、太陽光発電設備などによる電圧の短期変動が生じた場合に、適正電圧範囲から逸脱する可能性がある。従って、電圧余裕の総和が大きいほど高評価とする。最小値をとる場合に最適とする評価関数を使用する場合、すなわち値が小さいほど適切であることを示す評価関数を使用するには、以下のように定義する電圧余裕減少量を用いて電圧余裕を評価する。電圧余裕減少量は、電圧余裕が十分に大きい場合に0になり、電圧余裕が小さくなるほど大きくなるように、以下の式(9)により計算する。
電圧余裕減少量=閾値-電圧余裕 電圧余裕 < 閾値 の場合
電圧余裕減少量=0 電圧余裕 >= 閾値 の場合
…(9)
閾値は、例えば、ステップS23の初期値の設定のなかで設定される。例えば、適正電圧範囲の幅の20%程度に定める。
電圧余裕<閾値の場合で、電圧値が適正電圧範囲内である場合は、適正電圧範囲からの逸脱すなわち電圧違反とはならないものの、電圧余裕違反、すなわち短周期変動分の電圧余裕を確保できていない状態となるため、電圧余裕>=閾値であることが望ましい。
第三優先の評価項目は、電圧制御機器の制御量のその初期設定値からの変化量の総和とすることができる。ここで、電圧制御機器の制御量のその初期設定値からの変化量は、変圧器型の電圧制御機器の場合は、タップ位置の初期設定タップ位置からの差である。当該変化量の総和を小さくすることにより、電圧制御機器の動作回数の低減につながる。
さらに、第四優先の評価項目は、配電系統全体の送電ロス(有効電力ロス+無効電力ロス)とすることができる。送電ロスが小さいほど高評価とする。なお、送電ロスは、有効電力ロスが大半を占め、電圧が高いほどロスが小さくなるが、その分、第二優先の配電系統各点での上限値側の電圧余裕が小さくなるため、配電系統各点の電圧上下限値にかなりの余裕がある場合に評価することの意味がある評価項目である。
評価関数としては、第一優先の評価項目だけを設定してもよいが、第一優先から第四優先のうち2つ以上の項目について設定することもできる。この場合、各々の評価関数に重みを付けて和をとったものを全体の評価関数とする。さらに、配電系統に応じて高次の優先項目についても評価関数に含めることができる。評価関数は、例えば最小値をとるときに最適化(高評価)されるように構成することができる。
例えば、第一優先~第四優先の全評価項目に基づいて評価関数を設定する場合、以下の式(10)のように評価関数を定めることができる。Wp,W1,W2,W3は、重み付け係数である。
評価関数値
= 配電系統各点の電圧上下限違反量の総和 × Wp
+ 変圧器ごとの電圧制御責任範囲内の各点の
上限側電圧余裕減少量の最大値 × W1
+ 変圧器ごとの電圧制御責任範囲内の各点の
下限側電圧余裕減少量の最大値 × W1
+ 前回指令時からの変圧器目標電圧変更量 × W2
+ 送電ロス × W3 …(10)
なお、変圧器型の電圧制御機器すなわち各変圧器は、それぞれ電圧制御責任範囲が定められている。電圧制御責任範囲は、配電線3-1または3-2上の範囲であって、当該範囲内における電圧の制御について、当該範囲を割り当てられた電圧制御機器がその責任を負う範囲である。電圧制御責任範囲は、一般には、当該範囲を割り当てられる電圧制御機器の設置位置から、該電圧制御機器より下流側の次の電圧制御機器までである。下流側に電圧制御機器が存在しない電圧制御機器は、配電線の末端までが電圧制御責任範囲となる。なお、電圧制御責任範囲の設定方法はこの例に限定されない。電圧制御責任範囲内の各点の上限側電圧余裕減少量の最大値とは、各電圧制御機器の電圧制御責任範囲内の配電系統各点の上記式(9)で示した電圧余裕量のうち上限側の電圧余裕量である。電圧制御責任範囲内の各点の下限側電圧余裕減少量の最大値とは、各電圧制御機器の電圧制御責任範囲内の配電系統各点の上記式(9)で示した電圧余裕量のうち下限側の電圧余裕量である。
ステップS25の後、制御量決定部52は、定められた回数の探索を行ったか否か、すなわち制御量を変更してステップS24~ステップS25を実施する処理を定められた回数行ったか否かを判定する(ステップS26)。定められた回数の探索を行っていない場合には(ステップS26 No)、制御量決定部52は、電圧制御機器の制御量を変更し(ステップS27)、ステップS24からの処理を繰り返す。なお、制御量を変更する方法は、最適化問題における探索アルゴリズムなどを用いることができる。定められた回数の探索を行った場合には(ステップS26 Yes)、制御量決定部52は、評価関数を最適にする制御量を決定し(ステップS28)、処理を終了する。上記式(10)に示した評価関数を用いる場合には、評価関数を最小にする各電圧制御機器の制御量の組み合わせが、評価関数を最適にする制御量である。
なお、上述した評価関数は一例であり、制御量を決定するために用いる評価関数は上述した例に限定されない。また、制御量を決定する処理手順も、各監視点における電圧が高圧変換した適正電圧範囲内になるように定められる方法であればよく、図13に示した例に限定されない。
制御量決定部52は、以上の処理によって決定した制御量を含む制御指令を、それぞれに対応する電圧制御機器を制御する電圧制御装置40,42へ送信する。
上述したように、各監視点には適正電圧範囲が定められており、集中電圧制御においては、監視点における電圧の適正電圧範囲からの逸脱を抑制するように各電圧制御機器の制御量が制御される。監視点と監視点との間は、計測されていない箇所は、上述した集中電圧制御における最適制御量の算出における評価の対象に直接は含まれていない。このため、実施の形態1で述べた電圧の監視と同様に、監視点で区分される区間における電圧降下量および電圧上昇量を一律に見積もって適正電圧範囲が設定される。これにより、必要以上に適正電圧範囲が狭く設定されることがあり、適正電圧範囲が狭すぎると、上述した制御量の算出において解が求められない可能性がある。このような場合、電圧制御機器の増設が必要となる。また、高圧系統である配電線3の電圧を計測する計測装置を増やすことで監視点を増加させることで適正電圧範囲をより適切に設定できる可能性もあるが、高圧系統への計測装置の設置は容易ではなく、設置のためのコストも要する。本実施の形態では、スマートメーター7による電圧の計測値を用いて最大上昇量ΔVmaxおよび最大降下量ΔVminを推定し、これらの推定結果を用いて適正電圧範囲を設定するため、高圧系統における計測装置の増設を要せずに、適正電圧範囲の設定において過剰に電圧降下量または電圧上昇量を見積もることを防止することができる。このため、電圧制御機器の増設によるコストの増加を抑制することができる。
また、制御指令を記録しておくことで、制御指令と制御指令の送出後の需要家の受電点における電圧を確認することができるので、制御指令の送出後に需要家の受電点の電圧が定められた範囲に維持されたか否かを検証することができる。
以上の実施の形態に示した構成は、一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、実施の形態同士を組み合わせることも可能であるし、要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1 電圧管理装置、2 配電用変圧器、3-1,3-2 配電線、4-1,4-2 遮断器、5,5-1~5-3,5-11 センサ付き開閉器、6-1~6-3 柱上変圧器、7-1~7-5 スマートメーター、8-1~8-5 負荷、9-2,9-3,9-5 発電設備、11 通信部、12 推定情報算出部、13 電圧推定部、14 適正電圧範囲更新部、15 監視部、16 記憶部、17 表示部、20 第1ネットワーク、21 第2ネットワーク、30 メーターデータ管理装置、40,42 電圧制御装置、41 SVR、50 電圧管理制御装置、51 負荷発電量予測部、52 制御量決定部。

Claims (15)

  1. 高圧配電線において電圧を計測する計測装置が設置される監視点により区分される電力系統における区間ごとに、前記区間に接続される需要家の連系点における電圧を計測する電圧計測装置によって計測された電圧の計測値を取得し、前記計測装置によって計測された電圧を取得する取得部と、
    前記区間ごとに、前記計測装置によって計測された電圧と前記計測値を用いて前記区間における電圧降下量および電圧上昇量を推定する電圧推定部と、
    を備えることを特徴とする電圧管理装置。
  2. 前記電圧計測装置は、電力量を計量する計量装置であることを特徴とする請求項に記載の電圧管理装置。
  3. 前記電圧降下量は、前記区間における時間帯別の電圧降下量の最大値であり、前記電圧上昇量は、前記区間における時間帯別の電圧上昇量の最大値であることを特徴とする請求項またはに記載の電圧管理装置。
  4. 記電圧管理装置は、
    前記区間ごとに、あらかじめ定められた許容範囲の上限値から前記電圧上昇量を減算した値を適正電圧範囲の上限値として設定し、前記適正電圧範囲の下限値に前記電圧降下量を加算した値を前記適正電圧範囲の下限値として設定する適正電圧範囲更新部と、
    前記区間ごとに、前記区間の上流端の前記監視点に配置された前記計測装置によって計測された電圧が、前記適正電圧範囲更新部によって設定された前記適正電圧範囲を逸脱している否かを判定する監視部と、
    を備えることを特徴とする請求項に記載の電圧管理装置。
  5. 前記区間ごとに、時間帯別に、監視対象時刻以前に取得された複数の前記計測値を用いて前記区間の前記監視点からの電圧の変化量を算出し、電圧上昇に対応する前記変化量のうちの最大値である最大上昇量を算出し、電圧降下に対応する前記変化量の最大値である最大降下量を算出し、前記最大上昇量と当該最大上昇量に対応する日時に計測された前記計測装置による電圧の計測結果とを用いて、前記計測装置によって計測される電圧から最大上昇量および最大降下量をそれぞれ算出するための推定情報を算出する推定情報算出部、
    を備え、
    前記電圧推定部は、前記区間ごとに、前記監視対象時刻の前記計測装置によって計測された電圧と前記監視対象時刻に対応する時間帯の前記推定情報とを用いて、前記区間における前記電圧上昇量の推定値および前記電圧降下量の推定値を算出することを特徴とする請求項に記載の電圧管理装置。
  6. 前記推定情報は、前記区間の下流端の監視点に配置される前記計測装置によって計測された電圧と前記区間の上流端の監視点に配置される前記計測装置によって計測された電圧とを用いて最大上昇量を推定するための推定式における係数と、前記区間の末端の監視点に配置される前記計測装置によって計測された電圧と前記区間の上流端の監視点に配置される前記計測装置によって計測された電圧とを用いて最大降下量を推定するための推定式における係数とを含むことを特徴とする請求項に記載の電圧管理装置。
  7. 前記計測装置は、さらに前記高圧配電線における有効電力および無効電力を計測し、
    前記推定情報は、前記区間の末端の監視点に配置される前記計測装置によって計測された電圧、有効電力および無効電力と前記区間の上流端の監視点に配置される前記計測装置によって計測された電圧、有効電力および無効電力とを用いて最大上昇量を推定するための推定式における係数と、前記区間の末端の監視点に配置される前記計測装置によって計測された電圧、有効電力および無効電力と前記区間の上流端の監視点に配置される前記計測装置によって計測された電圧、有効電力および無効電力とを用いて最大降下量を推定するための推定式における係数とを含むことを特徴とする請求項に記載の電圧管理装置。
  8. 前記計測装置によって計測された電圧と、前記区間ごとの前記適正電圧範囲とを用いて、前記高圧配電線の電圧を制御する電圧制御機器の制御量を決定し、決定した制御量を前記電圧制御機器を制御する電圧制御装置へ指令する制御量決定部、
    を備えることを特徴とする請求項からのいずれか1つに記載の電圧管理装置。
  9. 前記区間ごとの前記電圧降下量および前記電圧上昇量を表示する表示部、
    を備えることを特徴とする請求項からのいずれか1つに記載の電圧管理装置。
  10. 高圧配電線において電圧を計測する計測装置が設置される監視点により区分される電力系統における区間ごとに、前記区間に接続される需要家の連系点における電圧を計測する電圧計測装置によって計測された電圧の計測値を取得するとともに、前記監視点における電圧を計測する計測装置から計測結果を取得し、前記計測装置によって計測された電圧を取得する取得部と、
    前記区間ごとに、前記計測装置によって計測された電圧と前記計測値を用いて前記区間における電圧降下量および電圧上昇量を推定する電圧推定部と、
    前記区間ごとに、あらかじめ定められた許容範囲の上限値から前記電圧上昇量を減算した値を適正電圧範囲の上限値として設定し、前記適正電圧範囲の下限値に前記電圧降下量を加算した値を前記適正電圧範囲の下限値として設定する適正電圧範囲更新部と、
    前記計測装置によって計測された電圧と、前記区間ごとの前記適正電圧範囲とを用いて、前記電力系統の電圧を制御する電圧制御機器の制御量を決定し、決定した制御量を前記電圧制御機器を制御する電圧制御装置へ指令する制御量決定部、
    を備えることを特徴とする電圧指令装置。
  11. 需要家の連系点における電圧を計測する複数の電圧計測装置と、
    前記複数の電圧計測装置によって計測された電圧の計測値を取得し、高圧配電線において電圧を計測する計測装置が設置される監視点により区分される区間ごとに、前記計測装置によって計測された電圧と前記計測値を用いて前記区間における電圧降下量および電圧上昇量を推定する電圧管理装置と、
    を備えることを特徴とする電力系統監視システム。
  12. 低圧系統の配電線に接続される複数の電圧計測装置と、
    高圧系統の配電線に接続される複数の計測装置と、
    前記複数の電圧計測装置によって計測された電圧の計測値を取得し、電力系統における前記計測装置により区分される区間ごとに、前記計測装置によって計測された電圧と前記計測値を用いて前記区間における電圧降下量および電圧上昇量を推定する電圧管理装置と、
    を備えることを特徴とする電力系統監視システム。
  13. 高圧系統の配電線の電圧を計測する計測装置であって、
    請求項からのいずれか1つに記載の電圧管理装置へ前記電圧の計測結果を送信することを特徴とする計測装置。
  14. 電圧管理装置における電圧管理方法であって、
    高圧配電線において電圧を計測する計測装置が設置される監視点により区分される電力系統における区間ごとに、前記区間に接続される需要家の連系点における電圧を計測する電圧計測装置によって計測された電圧の計測値を取得し、前記計測装置によって計測された電圧を取得するステップと、
    前記区間ごとに、前記計測装置によって計測された電圧と前記計測値を用いて前記区間における電圧降下量および電圧上昇量を推定するステップと、
    を含むことを特徴とする電圧管理方法。
  15. コンピュータシステムに、
    高圧配電線において電圧を計測する計測装置が設置される監視点により区分される電力系統における区間ごとに、前記区間に接続される需要家の連系点における電圧を計測する電圧計測装置によって計測された電圧の計測値を取得し、前記計測装置によって計測された電圧を取得するステップと、
    前記区間ごとに、前記計測装置によって計測された電圧と前記計測値を用いて前記区間における電圧降下量および電圧上昇量を推定するステップと、
    を実行させることを特徴とする電圧管理プログラム。
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