JP6988600B2 - 走行体、搬送システム及び走行体の制御方法 - Google Patents

走行体、搬送システム及び走行体の制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、走行体、搬送システム及び走行体の制御方法に関する。
今日において、工場内で無人搬送車(AGV:Automatic Guided Vehicle)により部品の供給及び回収を行う搬送システムが知られている。例えば、特許文献1(特開2005−119332号公報)に開示されている搬送システムは、複数の棚を備え、垂直方向に昇降自由な機構及び伸縮自在なアーム機構を有する移載ロボットにより、進行方向の左右方向より物品の移載を行う。これにより、部品の供給及び回収を同時に可能とすることができる。
しかし、従来のAGVは、同時に部品の供給及び回収を可能とするために、AGVにアーム及び昇降機構等を設けていたため、AGVが大型化すると共にコスト高となる問題があった。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、簡単な構成で部品の供給及び回収を可能とする走行体、搬送システム及び走行体の制御方法の提供を目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、制御装置が発信する指示情報に基づき、対象セルに対して物品の供給と回収を行う走行体であって、コンベア上における物品の位置を検知するセンサと、センサからの情報に基づいて、コンベア上における物品の位置情報を取得する位置情報取得部と、位置情報に基づいて、物品の供給又は回収を行うように、コンベアの駆動制御を行う駆動制御部と、指示情報に基づいて、当該走行体が移動するように走行機構を制御する移動制御部と、を備え、移動制御部は、駆動制御部によりコンベアが駆動されることで物品が回収された後に、当該走行体が転回するように走行機構を制御し、駆動制御部は、回収された物品とは異なる物品を、当該走行体の転回後にコンベアを駆動して供給する。
本発明によれば、簡単な構成で部品の供給及び回収を可能とすることができるという効果を奏する。
図1は、第1の実施の形態の搬送システムのシステム構成図である。 図2は、AGVの構成を示すブロック図である。 図3は、AGVの外観を示す図である。 図4は、ラック送受の前半の流れを示すシーケンス図である。 図5は、ラック送受の後半の流れを示すシーケンス図である。 図6は、第1の実施の形態の搬送システムにおける、ラックロードへの空箱の配達動作を説明するための図である。 図7は、第1の実施の形態の搬送システムにおける、ラックロードからの荷箱の受け取り動作を説明するための図である。 図8は、第1の実施の形態の搬送システムにおける、生産装置からの空箱の回収動作を説明するための図である。 図9は、第1の実施の形態の搬送システムにおける、生産装置に対する荷箱の配達動作を説明するための図である。 図10は、第2の実施の形態の搬送システムにおいて、ラックをAGVの中央に配置して移動する動作を説明するためのシーケンス図である。 図11は、第2の実施の形態の搬送システムにおける、ラックロードに空箱を配達する動作を説明するための図である。 図12は、第2の実施の形態の搬送システムにおける、ラックロードから空箱を受け取る動作を説明するための図である。 図13は、第2の実施の形態の搬送システムにおける、生産装置から空箱を回収する動作を説明するための図である。 図14は、第2の実施の形態の搬送システムにおける、生産装置に荷箱を配達する動作を説明するための図である。 図15は、第2の実施の形態の変形例を説明するための、AGVの上面図である。 図16は、第3の実施の形態の搬送システムのAGVに設けられているセンサを説明するための図である。 図17は、第4の実施の形態の搬送システムのAGVに設けられているベルトコンベアを説明するための図である。 図18は、第5の実施の形態の搬送システムに設けられているAGVのコンベアを説明するための図である。 図19は、第5の実施の形態の搬送システムに設けられているAGVが、第1の生産装置に対してラックの受け渡しを行う様子を示す図である。 図20は、第5の実施の形態の搬送システムに設けられているAGVが、第2の生産装置に対してラックの受け渡しを行う様子を示す図である。 図21は、第6の実施の形態の搬送システムに設けられているAGVのコンベアを説明するための図である。 図22は、第6の実施の形態の搬送システムに設けられているAGVが、第1の生産装置及び第2の生産装置に対して同時にアプローチして、ラックの受け渡しを行う様子を示す図である。
以下、一例として説明する搬送システムに基づいて、走行体、搬送システム及び走行体の制御方法の説明をする。
(搬送システムの構成)
図1は、第1の実施の形態の搬送システムのシステム構成図である。この図1に示すように、第1の実施の形態の搬送システムは、一つ又は複数の生産装置(セル)1、制御装置2、表示装置3、一台又は複数台の無人搬送車(AGV:Automatic Guided Vehicle)5、及び、ラック送受信装置(ラックロード)6を有している。生産装置(セル)1、制御装置2、表示装置3、AGV5及びラックロード6は、有線又は無線のネットワーク4を介して相互に通信可能に接続されている。生産装置(セル)1は、対象セルの一例である。AGV5は、走行体の一例である。
なお、ラックロード6は、供給部品が収納された箱である「ラック」の受け渡しを行う。以下の説明では、供給部品が収納されているラックを「荷箱」、生産装置1で部品が受け取られた後のラックを「空箱」とする。
(AGVの構成)
図2は、AGV5の構成を示すブロック図である。この図2に示すように、AGV5は、前方センサ11、後方センサ12、走行機構14の走行制御を行う制御モジュール13、及び、コンベア15を有している。前方センサ11及び後方センサ12は、センサの一例である。
制御モジュール13は、入出力制御部(I/O制御部)21、ネットワーク通信部22、走行制御部24、及び、機器間通信部23を有している。また、コンベア15は、前方駆動部31及び後方駆動部32を有している。前方駆動部31は、前方駆動ローラ35及び前方駆動部連動ローラ36を有している。後方駆動部32は、後方駆動ローラ38及び後方駆動部連動ローラ39を有している。I/O制御部21は、位置情報取得部の一例である。走行制御部24は、移動制御部の一例である。
制御モジュール13は、制御装置2、生産装置1の制御モジュール45及びラックロード6の制御モジュール46と通信を行い、生産装置1へ部品供給を行うために、走行機構14の走行制御及びコンベア15のコンベア制御を行う。I/O制御部21は、前方センサ11及び後方センサ12からの検出信号の取得、及び、コンベア15の前方駆動ローラ35及び後方駆動ローラ38の制御を行う。ネットワーク通信部22は、制御装置2とネットワーク4を介して通信するためのインターフェースとなっている。
機器間通信部23は、制御装置2、生産装置1の制御モジュール45及びラックロード6の制御モジュール46との間で通信を行う。この機器間通信部23としては、例えばブルートゥース(登録商標)等の近距離無線通信又は中距離無線通信を用いることができる。走行制御部24は、走行機構14の走行制御を行う。
(AGVの外観構成)
図3は、AGV5の外観を示す図である。図3(a)は、AGV5の上面図、図3(b)は、AGV5の側面図である。図3(a)において、コンベア15は、駆動ローラとそれに連動して回転する連動ローラで構成される。図3(a)の例の場合、コンベア15には、コンベア15の中央より前方側に前方駆動部31が設けられ、コンベア15の中央より後方側に後方駆動部32が設けられている。前方駆動部31及び後方駆動部32は、駆動制御部の一例である。
前方駆動部31の中央には、AGV5の進行方向と回転方向を一致させるように、前方駆動ローラ35が設けられている。また、前方駆動部31には、前方駆動ローラ35の前後には、それぞれ前方駆動部連動ローラ36が設けられている。同様に、後方駆動部32の中央には、AGV5の進行方向と回転方向を一致させるように、後方駆動ローラ38が設けられている。また、後方駆動部32には、後方駆動ローラ35の前後に、それぞれ後方駆動部連動ローラ39が設けられている。
一例ではあるが、前方駆動部31及び後方駆動部32は、それぞれラック一つが載置可能な大きさとなっており、コンベア15全体では、二つのラックが載置可能となっている。
前方センサ11及び後方センサ12は、ラックの侵入及び送り出しを検出するセンサである。この前方センサ11及び後方センサ12としては、それぞれ投光部及び受光部を有する透過型光電センサを用いることができる。前方センサ11及び後方センサ12としては、透過型光電センサを用いた場合、一例として図3(a)に示すように前方センサ11の投光部11a及び受光部11bを、コンベア15の前方側に設け、後方センサ12の投光部12a及び受光部12bを、コンベア15の後方側に設ける。
透過型光電センサは、投光部11a、12aら出射された光を受光部11b、12bで受光する構成を有しており、投光部11a、12aと受光部11b、12bとの間を物体が通過することで、受光部11b、12bで受光していた光が遮断されている間、受光部11b、12bで物体検出信号であるON信号が形成される。
なお、前方センサ11及び後方センサ12からの信号は、物体の通過の有無(ON/OFF)を検出できればよいため、物体検出信号としては2値の信号で十分である。このため、透過型光電センサの代りに、マイクロスイッチ等を用いてもよい。この場合、安価にシステムを構成可能とすることができる。
図3(b)に示すAGV5の走行機構は、AGV5を走行させ、また、水平方向に180度転回させるための機構である。
(生産環境の概要)
次に、図1を用いて、AGVを用いた生産環境を説明する。図1において、各生産装置(セル)1から残部品数を取得した制御装置2は、ラック交換時期を予測しAGV5が直前に到着できるよう逆算して、空箱8が載置されたAGV5をラック送受装置(ラックロード)6に移動させる。これにより、生産効率を高めることができる。
ラックロード6にAGV5が到着すると、制御装置2は、空箱8に対して物品の積み込みを指示するメッセージを表示装置3に表示制御する。積込み作業者により、空箱8に物品が積み込まれると、制御装置2は、AGV5を生産装置1へ移動させる。生産装置1に到着したAGV5は、図1に示すように空箱8を受け取り、転回して荷箱7を生産装置1に渡す。この後、制御装置2は、空箱8が載置されたAGV5を待機場所に移動させる。荷箱7及び空箱8は、物品の一例である。
(ラック送受シーケンス)
図4及び図5は、このような生産環境におけるラック送受シーケンスを示すシーケンス図である。ここでは、制御装置2がAGV5へ指示を出し、生産装置1への空箱8の回収と荷箱7の配達を行うシーケンスを説明する。AGV5、生産装置1、及び、ラックロード6は、それぞれ図2に示した制御モジュール13と、コンベア15、ラックの有無を検知するための各センサ11,12が設けられているものとする。ただし、AGV5のみコンベア15の駆動部が前方駆動部31及び後方駆動部32に分かれている。
生産ラインでの大まかなラック送受の流れは、まず、制御装置2が、生産装置1の残部品数が少なくなった際に、AGV5に対して生産装置1への空箱8の回収と荷箱7の配達を指示する(ステップS1)。また、制御装置2は、表示装置3に対して、部品の積み込みを指示するためのメッセージを表示制御する(ステップS2)。指示を受けたAGV5は、ラックロード6へ移動し、自身が持つ空箱8をラックロード6へ渡す(ステップS3:空箱配達動作)。
具体的には、ステップS4〜ステップS14が、空箱配達動作の具体的なシーケンスとなっている。すなわち、ラックロード6の制御モジュール46は、AGV5の制御モジュール13から空箱配達要求を受信すると(ステップS4)、この空箱配達要求に対する返答を行い(ステップS5)、ラックロード6のコンベアを逆回転制御する(ステップS6)。
また、AGV5の制御モジュール13は、前方駆動部31及び後方駆動部32の両方の駆動部を回転制御する(ステップS7)。これにより、AGV5のコンベア15上の空箱8は、AGV5の後方側から前方側へ移動する。AGV5の前方側に設けられた前方センサ11は、空箱8が前方を通過中はON動作し(ステップS8)、空箱8が前方を通過した際にOFF動作する(ステップS9)。AGV5の制御モジュール13は、空箱8が前方を通過すると、前方駆動部31及び後方駆動部32を停止制御し(ステップS10)、ラックロード6の制御モジュール46に対して空箱配達完了通知を行う(ステップS11)。
ラックロード6の制御モジュール46は、空箱配達完了通知を受信すると、後述する終端センサ(例えば、透過型光電センサ:符号40,41)をON制御し(ステップS12)、ラックロード6のコンベアを停止制御する。そして、AGV5の制御モジュール13に対して、上述の空箱配達完了通知に対する応答を行う(ステップS14)。
次に、積込作業者は、配達された空箱8を回収し、荷箱7の積み込み作業を行う(ステップS15)。そして、積込作業者は、ラックロード6の操作部を操作して、荷箱7の積み込み作業の完了通知の送信指示を行う(ステップS16)。ラックロード6の制御モジュール46は、この送信指示操作を検出すると、AGV5の制御モジュール13に対して荷箱7の積み込み作業の完了通知を送信する(ステップS18)。
AGV5の制御モジュール13は、上述の空箱配達動作が完了すると、AGV5を180度回転制御し(ステップS17)、部品が積み込まれた荷箱7を受け取る(荷箱回収動作)。
ステップS19〜ステップS28が、荷箱回収動作のシーケンスとなっている。具体的には、AGV5の制御モジュール13は、荷箱7の積み込み作業の完了通知を受信すると、ラックロード6の制御モジュール46に対して荷物7の回収要求を行う(ステップS19)。ラックロード6の制御モジュール46は、荷物7の回収要求に対する返答を行い(ステップS20)、荷物7が載置されているラックロード6のコンベアを回転制御する(ステップS21)。
AGV5の制御モジュール13は、後方駆動ローラ38を回転制御する(ステップS22)。ラックロード6からAGV5に荷物7が移送されている間、AGV5の後方センサ12はON動作する(ステップS23)。そして、AGV5に対する荷物7の移送が完了すると、AGV5の後方センサ12はOFF動作する(ステップS24)。AGV5の後方センサ12がOFF動作すると、AGV5の制御モジュール13は、受け取った荷箱7を走行時のバランス調整のためにコンベア15の中央付近へ移動させる(荷箱中央配置)。
また、AGV5の制御モジュール13は、後方駆動ローラ38を駆動停止制御すると共に(ステップS25)、ラックロード6の制御モジュール46に対して荷物7の回収完了通知を送信する(ステップS26)。ラックロード6の制御モジュール46は、AGV5から荷物7の回収完了通知を受信すると、AGV5に返答を行い(ステップS27)、ラックロード6のコンベアを停止制御する。
次に、このような荷物7の回収が完了すると、AGV5は、所定の生産装置1(セル#N)に移動し(図5のステップS31)、コンベア15の中央付近へ移動させていた荷箱7をAGV5のコンベア15の後方へ移動させる(ラック位置調整)。これにより、AGV5のコンベア15の前方に、空箱8一つ分のスペースが形成される。AGV5の制御モジュール13は、コンベア15の前方に、空箱8一つ分のスペースが形成されると、生産装置1の制御モジュール45に対して、空箱8の回収開始要求を行う(ステップS32)。
図5のステップS32〜ステップS41は、生産装置1からの空箱8の回収動作を示している。すなわち、生産装置1の制御モジュール46は、AGV5からから空箱8の回収開始要求を受信すると、AGV5に返答を行うと共に(ステップS33)、空箱8を創出する方向にコンベアを回転駆動する(ステップS36)。
AGV5の制御モジュール13は、生産装置1から空箱8の回収開始要求に対する応答を受信すると、空箱8を前方側から後方側へ移動させる方向に前方駆動部31を回転駆動する(ステップS34)。これにより、生産装置1から空箱8がAGV5のコンベア15上に移送され、AGV5の前方センサ11がON動作する(ステップS35)。そして、生産装置1から空箱8が、上述のようにAGV5の前方に形成されたスペース上に移送されると、AGV5の前方センサ11がOFF動作する(ステップS37)。
AGV5の制御モジュール13は、前方センサ11がOFF動作すると、前方駆動部31を停止制御し、生産装置1の制御モジュール45に対して、空箱8の回収終了通知を行う(ステップS39)。生産装置1の制御モジュール45は、AGV5から空箱8の回収終了通知を受信すると、AGV5に対して返答を行うと共に(ステップS40)、空箱8を移送するための回転駆動していたコンベアを停止制御する(ステップS41)。
次に、空箱8を回収すると、AGV5の制御モジュール13は、AGV5を180度回転制御し、荷物7の配達動作に移行する。図5のステップS43〜ステップS52が、荷物7の配達動作の流れを示している。荷物7の配達動作に移行すると、AGV5の制御モジュール13は、生産装置1の制御モジュール45に対して、荷物7の配達開始要求を行う(ステップS43)。
生産装置1の制御モジュール45は、AGV5から荷物7の配達開始要求を受信すると、AGV5に対して返答を行うと共に(ステップS44)、生産装置1のコンベアを、空箱8の送出方向に対して反対となる方向に回転駆動する(コンベア逆回転:ステップS45)。
AGV5の制御モジュール13は、コンベア15の後方に載置されている荷物7を生産装置1に送出すべく、後方駆動部32を逆回転駆動する(ステップS46)。これにより、AGV5の後方センサ12の前を荷物7が通過し、後方センサ12がON動作する(ステップS47)。そして、AGV5から生産装置1への、荷物7の移送が完了すると、後方センサ12がOFF動作する(ステップS48)。AGV5の制御モジュール13は、後方センサ12がOFF動作すると、後方駆動部32を停止制御し(ステップS49)、生産装置1の制御モジュール45に対して荷物7の配達完了通知を行う(ステップS50)。
AGV5から荷物7の配達が完了すると、生産装置1に設けられている、後述する終端センサ(図8の符号51、52)がON動作する。生産装置1の制御モジュール45は、終端センサ51、52がON動作すると、生産装置1のコンベアを停止制御し、AGV5に対して荷物7の配達完了通知に対する返答を行う(ステップS53)。
AGV5は、生産装置1から荷物7の配達完了通知に対する返答を受信すると、制御装置2に対して、空箱8の回収及び荷物7の配達が、それぞれ完了したことを示す通知を行う(ステップS54)。この後、AGV5は、コンベア15の前方に載置されている空箱8を、コンベア15の中央付近へ移動させ(空箱中央配置)、図1に示す待機場所に移動して、制御装置2からの次の指示を待つ(ステップS55)。
(ラックロードへの空箱の配達動作)
ラック送受装置(ラックロード)6に対する空箱8の配達は、図6(a)〜図6(d)に示す態様で行われる。
1.AGV5の前方からラックロード6へアプローチする(図6(a))。
2.AGV5の制御モジュール13からラックロード6の制御モジュール46へ、空箱8の配達要求を行う。
3.ラックロード6の制御モジュール46は、AGV5に対して、空箱8の配達要求の返答を行い、ラックロード6のコンベアを回転させる。
4.AGV5の制御モジュール13は、ラックロード6からの返答を受信すると、AGV5のコンベア15の両方の駆動部31、32を回転させ、ラックロード6へ空箱8を配達する(図6(b))。このとき、AGV5の前方センサ11がON動作する。
5.AGV5の制御モジュール13は、前方センサ11がOFF動作したら、空箱8の配達が完了したと判断し、両方の駆動部31、32を停止制御し、ラックロード6に対して空箱8の配達完了通知を行う(図6(c))。
6.ラックロード6の制御モジュール46は、終端センサ40、41のON動作を検出すると、ラックロード6のコンベアを停止制御し、AGV5に対して、空箱8の配達完了通知に対する返答を行う(図6(d))。
これにより、AGV5からラックロード6への空箱8の配達が完了する。なお、この例では、AGV5の前方からラックロード6へアプローチすることとしたが、AGV5の後方からラックロード6へアプローチしても良い。この場合、後方センサ12が空箱8の移動を検知することとなる。また、各駆動部31、32の回転方向も逆になる。
(ラックロードからの荷物の受け取り動作)
ラック送受装置(ラックロード)6からの荷物の受け取りは、図7(a)〜図7(c)に示す態様で行われる。
1.AGV5は、180°回転し、ラックロード6の制御モジュール46からの荷箱7積込完了通知を待つ(図7(a))。
2.積込作業者は、ラックロード6へ荷箱7の積み込みが完了すると、ラックロード6の制御モジュール46からAGVの制御モジュール13へ荷箱積込完了通知を送信するように操作部を操作する。この指示の出し方は、ラックロード6の制御モジュール46のI/O制御部へ、例えばスイッチを繋ぎ、それを押した時に荷箱積込完了通知が送信されるようにしてもよいし、終端センサ40、41をOFFからONさせてもよい。
3.AGV5の制御モジュール13は、ラックロード6から荷箱積込完了通知を受信すると、ラックロード6に対して荷箱回収要求を行う。
4.ラックロード6の制御モジュール46は、荷箱7の回収要求に対する返答を行い、コンベアを回転させる。
5.AGV5の制御モジュール13は、荷箱7の回収要求に対する返答を受信すると、AGV5のコンベア15の後方駆動部32を回転制御し、ラックロード6から荷箱7を受け取る(図7(b))。このとき、AGV5の後方センサ12がON動作する。
6.AGV5の制御モジュール13は、後方センサ12がOFF動作した際に、AGV5に対する荷箱7の移送が完了したと判断し、後方駆動部32を停止制御し、ラックロード6に対して荷箱7の回収完了通知を行う(図7(c))。
7.ラックロード6の制御モジュール46は、荷箱7の回収完了通知に対する返答を行い、ラックロード6のコンベアを停止させる。
これにより、ラックロード6からAGV5への荷箱7の移送(回収)が完了する。なお、この例では、AGV5の後方からラックロード6へアプローチしているが、AGV5の前方からラックロード6へアプローチしても良い。この場合、前方センサ11が荷箱7の移動を検知することとなる。また、各駆動部31、32の回転方向も逆になる。
(生産装置(セル)からの空箱の回収動作)
ラック送受装置(ラックロード)6からの荷物の受け取りは、図8(a)〜図8(c)に示す態様で行われる。
1.生産装置1(セル)へ、AGV5が前方からアプローチする。
2.AGV5の制御モジュール13から生産装置1の制御モジュール45へ空箱8の回収要求を行う。
3.生産装置1の制御モジュール45は、AGV5に対して空箱回収要求に対する返答を行い、生産装置1のコンベアを回転させる(図8(a))。
4.AGV5の制御モジュール13は、生産装置1から返答を受信すると、前方駆動部31を回転制御する。このとき、生産装置1から空箱8が移送されることで、AGV5の前方センサ11がON動作する(図8(b))。
5.AGV5の制御モジュール13は、AGV5の前方センサ11がOFF動作すると、AGV5に対する空箱8の移送が完了したと判断して前方駆動部31を停止制御し、生産装置1に対して空箱8の回収終了通知を行う(図8(c))。生産装置1の制御モジュール45は、空箱8の回収終了通知に対する返答を行い、生産装置1のコンベアを停止制御する。
これにより、生産装置1からの空箱8の回収が完了する。なお、この例では、AGV5の前方から生産装置1へアプローチすることとしたが、AGV5の後方から生産装置1へアプローチしても良い。この場合、後方センサ12が空箱8の移動を検知することとなる。また、各駆動部31、32の回転方向も逆になる。
(生産装置(セル)への荷箱の配達動作)
生産装置1に対する荷箱の配達は、図9(a)〜図9(d)に示す態様で行われる。
1.AGV5の制御モジュール13が、AGV5を180°回転させ、AGV5の後方を生産装置1側に向ける(図9(a))。
2.AGV5の制御モジュール13からセル側制御モジュールへ荷箱配達要求を出す。
3.生産装置1の制御モジュール45は、AGV5に対して荷箱7の配達要求に対する返答を行い、生産装置1のコンベアを回転させる。
4.AGV5の制御モジュール13は、荷箱7の配達要求に対する返答を受信すると、後方駆動部32を回転させる。これにより、AGV5の後方センサ12がON動作する(図9(b))。
5.AGV5の制御モジュール13は、後方センサ12がOFF動作すると、後方駆動部32を停止制御し、荷箱7の配達終了要求を生産装置1に送信する(図9(c))。
6.生産装置1の制御モジュール45は、終端センサ51がON動作すると、生産装置1のコンベアを停止制御し、AGV5に対して、荷箱7の配達終了要求に対する返答を行う(図9(d))。
これにより、AGV5から生産装置1への荷箱7の配達が完了する。AGV5の制御モジュール13は、生産装置1に対する荷箱7の配達が完了すると、制御装置2に空箱8の回収及び荷箱7の配達が完了した旨の通知を行い、AGV5を図1に示す待機場所へ移動制御する。
(第1の実施の形態の効果)
以上の説明から明らかなように、第1の実施の形態の搬送システムは、AGV5に複数個分(例えば2個分)のラック(荷箱7及び空箱8)を載置可能な大きさのコンベア15を設けると共に、AGV5の転回動作を可能とする。また、例えばAGV5の両端部等に、ラックの受け取り及び送り出しを検出するセンサ11、12を設ける。これにより、コンベア15、転回機構及びセンサ11,12だけの簡単な構成で、部品の供給と回収を可能とすることができる。
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態の搬送システムを説明する。この第2の実施の形態の搬送システムは、ラックをコンベア15の中央に位置させてAGV15を走行させるようにした例である。シーケンスとしては、図4を用いて説明したラックロード6に空箱8を配達し(空箱配達動作)、荷箱7を回収した後(荷箱回収動作)、図10のシーケンス図に示す動作を行う。この図10のシーケンス図のうち、ステップS61〜ステップS63の荷箱中央配置、ステップS64〜ステップS66のラック位置調整、ステップS67〜ステップS69の空箱中央配置の各動作が、図5のシーケンス図の差異となる動作となっている。
具体的には、この第2の実施の形態の搬送システムの場合、ラックロード6からの荷箱7を回収すると、AGV5の制御モジュール13は、両方の駆動部31,32を回転させてコンベア15の後方に位置しているラックをコンベア15の中央方向へ移動させる(図11(a))。AGV5の制御モジュール13は、図2に示すタイマ25で計時される計時情報に基づいて所定時間の経過を検出し、所定時間の経過を検出した際に、両方の駆動部31、32を停止制御する(ステップS61〜ステップS62)。
次に、AGV5の制御モジュール13は、AGV5を生産装置1側に移動させ、両方の駆動部31、32を逆回転制御し、コンベア15の中央に移動させたラックをコンベア15の後方へ移動させる(ステップS64)。AGV5の制御モジュール13は、後方センサ12がON動作した際に後方駆動部を停止させる(ステップS65、ステップS66)。この後、コンベア15の前方から空箱8が移送され、空箱8の回収が行われる。
次に、生産装置1への荷箱7の配達が完了すると、AGV5の制御モジュール13は、両方の駆動部31,32を逆回転制御し、コンベア15の前方に位置しているラックをコンベア15の中央へ移動させる(ステップS67)。この際、AGV5の制御モジュール13は、タイマ25で計時される計時情報に基づいて所定時間の経過を検出し、所定時間の経過を検出した際に、両方の駆動部31、32を停止制御する(ステップS68〜ステップS69)。
(ラックを中央に配置した移動動作)
(ラックロードに空箱を配達する場合)
図11(a)〜図11(d)は、AGV5が、コンベア15の中央に空箱8を乗せて移動し、ラックロード6に空箱8を配達する動作を示している。すなわち、AGV5の制御モジュール13は、生産装置1から受け取ることでコンベア15の前方に位置している空箱8を、両方の駆動部31,32を逆回転制御することでコンベア15の中央へ移動させる(図11(a))。AGV5の制御モジュール13は、コンベア15の中央に空箱8を載置した状態でラックロード6までAGV5を移動制御する。そして、AGV5の制御モジュール13は、上述したように、両方の駆動部31,32を回転制御して、コンベア15の中央の空箱8をラックロード6に移送する(図11(b)〜図11(d))。
(ラックロードから荷箱を受け取る場合)
図12(a)〜図12(e)は、AGV5が、ラックロード6から荷箱7を受け取る場合の動作を示している。この場合、AGV5の制御モジュール13は、図12(a)〜図12(c)に示すように、ラックロード6から受け取った荷箱7をコンベア15の後方まで移送すると、さらに両方の駆動部31,32を正回転制御して、コンベア15の中央へ荷箱7を移動させる(図12(d))。AGV5の制御モジュール13は、コンベア15の中央に荷箱7を載置した状態で生産装置1までAGV5を移動制御する(図12(e))。
(生産装置から空箱を回収する動作)
図13(a)〜図13(d)は、コンベア15の中央に荷箱7を載置した状態で生産装置1まで移動したAGV5が、生産装置1から空箱8を受け取る動作を示している。この場合、AGV5の制御モジュール13は、図13(a)に示すように生産装置1まで移動すると、両方の駆動部31,32を逆回転制御することで、コンベア15の中央に位置している荷箱8を、AGV5の後方まで移動させる(図13(b))。この状態で、図13(c)及び図13(d)に示すように、AGV5の前方のスペースに、生産装置1から受け取った空箱8を移送する。これにより、荷箱7を保持した状態で空箱8を回収することができる。
(生産装置に荷箱を配達し、回収した空箱をラックロードに配達する動作)
図14(a)〜図14(f)は、生産装置1に荷箱7を配達し、回収した空箱8をラックロード6に配達する動作を示している。AGV5の制御モジュール13は、荷箱7を載置した状態で生産装置1から空箱8を受け取ると、AGV5を180度回転させ、AGV5の後方側を生産装置1に対面させる(図14(a))。この状態で、AGV5の制御モジュール13は、後方駆動部32を逆回転制御する。これにより、AGV5の後方に載置されていた荷箱7が、生産装置1側に移送される(図14(b)〜図14(d))。これにより、生産装置1に対する荷箱7の配達が完了する。
このように、生産装置1に対する荷箱7の配達が完了すると、AGV5の制御モジュール13は、両方の駆動部31、32を逆回転制御し、AGV5の前方に載置されていた空箱8を、コンベア15の中央まで移動させる(図14(e)、図14(f))。空箱8を、コンベア15の中央まで移動させると、AGV5の制御モジュール13は、図1に示す待機場所までAGV5を移動制御する。
(第2の実施の形態の効果)
以上の説明から明らかなように、第2の実施の形態の搬送システムは、AGV5の走行前に、コンベア15上の中央の位置に、ラック(荷箱7及び空箱8)を移動させたうえでAGV5が走行を行う。これにより、走行時にラックの転落を抑制でき、また、重心位置がAGV5の中央となるため、安定した走行を可能とすることができる他、上述の第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
(第2の実施の形態の変形例)
上述の第2の実施の形態の説明では、AGV5の中央にラックが移動したか否かを、タイマ25で計時されている時刻情報をカウントすることで判別していた。これに対して、変形例となる搬送システムは、図15に示すようにAGV5の中央に載置されたラック60の前方側及び後方側をそれぞれ検知する中央検知センサであるセンサ55a〜55dで、ラックが中央に移動したか否かを判別するようにした例である。
すなわち、図15の例の場合、センサ55a及びセンサ55bは、一つの透過型光電センサとなっており、センサ55a及びセンサ55bの間にラック60が位置している間、ON動作する。同様に、センサ55c及びセンサ55dも、一つの透過型光電センサとなっており、センサ55c及びセンサ55dの間にラック60が位置している間、ON動作する。センサ55a及びセンサ55bを備えた透過型光電センサと、センサ55c及びセンサ55dを備えた透過型光電センサとは、ラック60一つ分に満たない程度、距離が離されて設けられている。すなわち、コンベア15の中央にラック60が載置された際に、センサ55a及びセンサ55bを備えた透過型光電センサがラック60の前方部を検知してON動作し、センサ55c及びセンサ55dを備えた透過型光電センサがラック60の後方部を検知してON動作するように、各透過型光電センサがラック60一つ分に満たない程度、距離を置いて設けられている。
これにより、2つの透過型光電センサが両方ともON動作した際に、ラック60がAGV5の中央に移動したと判定できるため、ラック60の正確な中央移動判定を行うことができる。
(第3の実施の形態)
次に、第3の実施の形態の搬送システムの説明をする。この第3の実施の形態の搬送システムは、透過型光電センサ11、12の代りに、反射型光電センサ、マイクロスイッチ、又は、圧力センサ等の他のセンサを用いた例である。なお、この点以外は、上述の各実施の形態と同様の構成及び動作であるため、以下、差異の説明のみ行う。
すなわち、第3の実施の形態の搬送システムの場合、反射型光電センサ、マイクロスイッチ、又は、圧力センサであるセンサ62a及びセンサ62bを、図16に示すようにAGV5の前方及び後方の内側の側面部に、それぞれ上向きに設ける。そして、ラック60の底面を検知して、ラックの移送制御及び中央移動制御を行う。
これにより、より安価にAGV5を製造できる他、上述の各実施の形態と同様の効果を得ることができる。
(第4の実施の形態)
次に、第4の実施の形態の搬送システムの説明をする。この第4の実施の形態の搬送システムは、コンベア15を、ベルトコンベアとした例である。なお、この点以外は、上述の各実施の形態と同様の構成及び動作であるため、以下、差異の説明のみ行う。
この第4の実施の形態の搬送システムの場合、AGV5に対して前方用のベルトコンベア65、及び、後方用のベルトコンベア66を設ける。前方用のベルトコンベア65は、前方駆動部31で駆動され、後方用のベルトコンベア66は、後方駆動部32で駆動される。
これにより、コンベア15をベルトコンベア66とすることで、ローラの数を削減でき、AGV5をより安価に製造することができる他、上述の各実施の形態と同様の効果を得ることができる。
(第5の実施の形態)
次に、第5の実施の形態の搬送システムの説明をする。上述の各実施の形態の搬送システムは、2つのラックを載置可能なAGV5で搬送を行う例であった。これに対して、第5の実施の形態の搬送システムは、AGV5が、偶数個かつ4つ以上のラックを一列に並べた状態で載置可能なコンベアを有する例である。なお、この点以外は、上述の各実施の形態と同様の構成及び動作であるため、以下、差異の説明のみ行う。
この第5の実施の形態の搬送システムの場合、図18に示すようにAGV5のコンベア81は、AGV5の前方から後方に掛けて一列に並べて設けられた第1の駆動部71〜第4の駆動部74を有している。AGV5の制御モジュール13は、各駆動部71〜74を正方向又は逆方向に回転駆動して、コンベア81上に載置されているラック(荷箱7又は空箱8)を移送制御する。
(複数の生産装置に対する空箱の回収及び荷箱の配達)
図19及び図20は、第1の生産装置(第1のセル)91及び第2の生産装置(第2のセル)92に対して、1台のAGV5で、空箱8の回収及び荷箱7の配達を行う様子を示している。このうち、図19は、第1のセル91に対して空箱8の回収及び荷箱7の配達を行う様子を示し、図20は、第2のセル92に対して空箱8の回収及び荷箱7の配達を行う様子を示している。
1.まず、図19(a)に示すように、第1のセル91用の荷箱7及び第2のセル92用の荷箱7の、計2つの荷箱7が後方側に載置されたAGV5を、制御モジュール13が、前方側から第1のセル91へアプローチするように、走行機構14を駆動制御する。
2.次に、AGV5の制御モジュール13は、図19(b)に示すように、第1のセル91から空箱8を回収するように前方の駆動部である第1の駆動部71及び第2の駆動部72を駆動制御する。
3.空箱8を回収すると、制御モジュール13は、AGV5が180度回転するように、走行機構14を駆動制御する。そして、図19(c)に示すように、AGV5の前方側から第1のセル91に対してアプローチするように、走行機構14を駆動制御する。
4.次に、制御モジュール13は、後方側の第4の駆動部74を逆回転制御して、図19(d)に示すように、第1のセル91に対して荷箱8を配達する。
5.次に、制御モジュール13は、AGV5が180度回転するように、走行機構14を駆動制御する。そして、図20(a)に示すように、AGV5の前方側から第2のセル92に対してアプローチするように、走行機構14を駆動制御する。
6.次に、制御モジュール13は、AGV5の前方側の第1の駆動部71を駆動制御して、図20(b)に示すように第2のセル92から移送された空箱8を回収する。
7.次に、制御モジュール13は、AGV5が180度回転するように、走行機構14を駆動制御する。そして、図20(c)に示すように、AGV5の後方側から第2のセル92に対してアプローチするように、走行機構14を駆動制御する。
8.次に、制御モジュール13は、AGV5の後方側の第3の駆動部73及び第4の駆動部74を逆回転制御して、第2のセル92に荷箱7を移送して配達する。
9.2つの荷箱7を配達し、第1のセル91及び第2のセル92からそれぞれ空箱8を回収すると、制御モジュール13は、図1に示す待機場所にAGV5を移動させるように、走行機構14を駆動制御する。
このような第5の実施の形態の搬送システムは、一台のAGV5に4つのラックを載置できるため、生産効率を高めることができる他、上述の各実施の形態と同様の効果を得ることができる。
(第6の実施の形態)
次に、第6の実施の形態の搬送システムの説明をする。上述の第5の実施の形態の搬送システムは、4つのラックを一列に並べた状態で載置可能なAGVを用いる例であった。すなわち、上述の第5の実施の形態の場合、4つのラックを直列に並べて形成したAGV5を用いる例であった。これに対して、第6の実施の形態は、偶数個で複数のラックを載置可能な複数のコンベア15を並列に並べて形成したAGVを用いる例である。なお、この点以外は、上述の各実施の形態と同様の構成及び動作であるため、以下、差異の説明のみ行う。
この第6の実施の形態の搬送システムの場合、図21に示すように、それぞれ2つのラックを載置可能な第1のコンベア97及び第2のコンベア98を、並列に並べて形成したAGV5を有している。
このように、第1のコンベア97及び第2のコンベア98を並列に並べることで、第1生産装置及び第2の生産装置に対して同時にアプローチして、空箱8の回収及び荷箱7の配達を行うことができる。
図22(a)〜図22(d)は、第1の生産装置(第1のセル)95及び第2の生産装置(第2のセル)96に対して、1台のAGV5で同時にアプローチし、空箱8の回収及び荷箱7の配達を行う様子を示している。
1.まず、図22(a)に示すように、AGV5の制御モジュール13は、AGV5の前方側から第1のセル95及び第2のセル96へアプローチするように、走行機構14を駆動制御する。
2.次に、AGV5の制御モジュール13は、第1のコンベア97及び第2のコンベア98の第1の駆動部31をそれぞれ逆回転制御し、図22(b)に示すように、第1のセル95及び第2のセル96からそれぞれ空箱8を回収する。
3.次に、制御モジュール13は、AGV5が180度回転するように、走行機構14を駆動制御する。そして、図22(c)に示すように、AGV5の後方側から第1のセル95及び第2のセル96に対してアプローチするように、走行機構14を駆動制御する。
4.次に、制御モジュール13は、第1のコンベア97及び第2のコンベア98の第2の駆動部32をそれぞれ逆回転制御し、図22(d)に示すように、第1のセル95及び第2のセル96に対して荷箱7を移送して配達する。
このような第6の実施の形態の搬送システムの場合、第1生産装置及び第2の生産装置に対して同時にアプローチして、空箱8の回収及び荷箱7の配達を行うことができるため、生産効率を高めることができる他、上述の各実施の形態と同様の効果を得ることができる。
最後に、上述の各実施の形態は、一例として提示したものであり、本発明の範囲を限定することは意図していない。上述の新規な実施の形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことも可能である。また、実施の形態及び実施の形態の変形例は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 生産装置(セル)
2 制御装置
3 表示装置
4 ネットワーク
5 無人搬送車(AGV)
6 ラックロード
11 前方センサ
12 後方センサ
13 制御モジュール
14 走行機構
15 コンベア
21 入出力制御部(I/O制御部)
22 ネットワーク通信部
23 機器間通信部
24 走行制御部
25 タイマ
31 前方駆動部
32 後方駆動部
35 前方駆動ローラ
36 前方駆動部連動ローラ
38 後方駆動ローラ
39 後方駆動部連動ローラ
特開2005−119332号公報

Claims (8)

  1. 制御装置が発信する指示情報に基づき、対象セルに対して物品の供給と回収を行う走行体であって、
    コンベア上における物品の位置を検知するセンサと、
    前記センサからの情報に基づいて、前記コンベア上における物品の位置情報を取得する位置情報取得部と、
    前記位置情報に基づいて、物品の供給又は回収を行うように、前記コンベアの駆動制御を行う駆動制御部と、
    前記指示情報に基づいて、当該走行体が移動するように走行機構を制御する移動制御部と、を備え、
    前記移動制御部は、前記駆動制御部により前記コンベアが駆動されることで物品が回収された後に、当該走行体が転回するように前記走行機構を制御し、
    前記駆動制御部は、回収された前記物品とは異なる物品を、当該走行体の転回後に前記コンベアを駆動して供給する
    走行体。
  2. 前記センサは、前記コンベアの少なくとも前方及び後方に設けられていること
    を特徴とする請求項1に記載の走行体。
  3. 前記コンベアは、それぞれ別々に駆動可能な前方駆動部及び後方駆動部を備え、
    前記駆動制御部は、前記前方駆動部及び前記後方駆動部をそれぞれ別々に駆動制御して、物品の供給又は回収を行うこと
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の走行体。
  4. 前記駆動制御部は、当該走行体を移動する際、物品が前記コンベアの中央に移動するように、前記コンベアを駆動制御すること
    を特徴とする請求項1から請求項3のうち、いずれか一項に記載の走行体。
  5. 前記コンベアとして、偶数個かつ4つ以上の物品を一列に並べた状態で載置可能なコンベアを有すること
    を特徴とする請求項1から請求項4のうち、いずれか一項に記載の走行体。
  6. 前記コンベアとして、2つ以上の物品を載置可能なコンベアを並列に複数並べて形成されたコンベアを有すること
    を特徴とする請求項1から請求項4のうち、いずれか一項に記載の走行体。
  7. 対象セルに対する物品の供給及び回収を指示するための指示情報を発信する制御装置と、前記制御装置が発信する指示情報に基づき、対象セルに対して物品の供給及び回収を行う走行体とを有する搬送システムであって、
    前記走行体は、
    コンベア上における物品の位置を検知するセンサと、
    前記センサからの情報に基づいて、前記コンベア上における物品の位置情報を取得する位置情報取得部と、
    前記位置情報に基づいて、物品の供給又は回収を行うように、前記コンベアの駆動制御を行う駆動制御部と、
    前記指示情報に基づいて、当該走行体が移動するように走行機構を制御する移動制御部と、を備え、
    前記移動制御部は、前記駆動制御部により前記コンベアが駆動されることで物品が回収された後に、当該走行体が転回するように前記走行機構を制御し、
    前記駆動制御部は、回収された前記物品とは異なる物品を、当該走行体の転回後に前記コンベアを駆動して供給すること
    を特徴とする搬送システム。
  8. 制御装置が発信する指示情報に基づき、対象セルに対して物品の供給及び回収を行うように、走行体を制御する走行体の制御方法であって、
    センサがコンベア上における物品の位置を検知するセンサステップと、
    位置情報取得部が、前記センサからの情報に基づいて、前記コンベア上における物品の位置情報を取得する位置情報取得ステップと、
    駆動制御部が、前記位置情報に基づいて、物品の供給又は回収を行うように、前記コンベアの駆動制御を行う駆動制御ステップと、
    移動制御部が、前記指示情報に基づいて、当該走行体が移動するように走行機構を制御する移動制御ステップと、を備え、
    前記移動制御ステップでは、前記駆動制御部により前記コンベアが駆動されることで物品が回収された後に、当該走行体が転回するように前記移動制御部が前記走行機構を制御し、
    前記駆動制御ステップでは、前記駆動制御部が、回収された前記物品とは異なる物品を、当該走行体の転回後に前記コンベアを駆動して供給すること
    を特徴とする走行体の制御方法。
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