JP6988283B2 - 情報処理装置、プログラム及び三次元造形システム - Google Patents

情報処理装置、プログラム及び三次元造形システム Download PDF

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Description

本発明は、情報処理装置、プログラム及び三次元造形システムに関する。
特許文献1には、立体モデルの情報に基づいて、シートを前記立体モデルの各断面部分の形状に合わせてカット及び積層することで三次元造形物を得る製造方法であって、前記シートを準備するステップと、前記立体モデルの形状データ及び色データに基づいて、前記立体モデルを予め定めた間隔でスライスして得られる断面の輪郭形状データ、及び前記立体モデルの表面に施された彩色の位置及び色に対応させて、前記断面に彩色を施すための彩色領域の画像データを作成するステップと、前記輪郭形状データ及び前記彩色領域の画像データに基づいて、前記シート上に前記彩色領域を規定し、該彩色領域に彩色を施すステップと、を備える三次元造形物の製造方法が開示されている。
特開2000−177016号公報
三次元造形物を造形する場合、三次元データから積層部品の画像データを生成し、生成した画像データを用いて記録媒体に積層部品の画像を形成する。そして、記録媒体から切り出した積層部品を積層して三次元造形物を造形する。積層部品の画像を形成する工程は、通常の画像形成装置を用いて行うことが考えられる。
積層部品の画像を形成する工程を、通常の画像形成装置を用いて行うとしても、三次元造形物を造形する場合、三次元データから積層部品の画像データを生成する工程、積層部品を積層して三次元造形物を造形する工程は、別途行わなければならない。このため、画像形成を指示する印刷データと、三次元造形を指示する三次元データとは個別のデータとなる。
本発明は、三次元形状データを準備することなく、二次元画像の形成に用いられる印刷データを用いて、三次元造形物を造形することができる、情報処理装置、プログラム及び三次元造形システムを提供することにある。
上記目的を達成するために、本開示の第1の形態は、印刷データを受け付ける受付手段と、前記受付手段が、記録媒体の一部を複数の部品として積層して三次元造形物を造形する場合に生成される印刷データであって、二次元画像の画像データの各画素位置での前記三次元造形物の高さ情報を含む印刷データを受け付けた場合に、前記各画素位置での前記三次元造形物の高さ情報から生成された前記複数の部品各々の画像データを出力する出力手段と、備える情報処理装置である。
本開示の第2の形態は、前記三次元造形物は、台紙である記録媒体上に造形される、第1の形態に係る情報処理装置である。
本開示の第3の形態は、前記二次元画像の画像データが、前記台紙である記録媒体上に形成される台紙用二次元画像の画像データであり、前記出力手段が、前記複数の部品各々の画像データと前記台紙用二次元画像の画像データとを出力する、第2の形態に係る情報処理装置である。
本開示の第4の形態は、前記高さ情報は、前記三次元造形物の底面から上面までの距離を表す物理量である、第1の形態から第3の形態までのいずれかに係る情報処理装置である。
本開示の第5の形態は、前記複数の部品各々の画像データは、前記各画素位置での前記三次元造形物の高さ情報から得られる三次元形状を、積層方向と交差する方向にスライスして生成される、第4の形態に係る情報処理装置である。
本開示の第6の形態は、前記三次元形状は、前記三次元造形物が接地される接地面をXY平面とし、前記積層方向をZ軸方向として、各画素位置での前記三次元造形物の高さ情報を三次元空間での座標データに変換して得られる、第5の形態に係る情報処理装置である。
本開示の第7の形態は、前記三次元形状は、前記記録媒体の厚さに応じた間隔でスライスされる、第5の形態に係る情報処理装置である。
本開示の第8の形態は、前記高さ情報は、前記二次元画像の各画素位置での前記記録媒体の積層枚数である、第1の形態から第3の形態までのいずれかに係る情報処理装置である。
本開示の第9の形態は、前記複数の部品各々の画像データは、画素位置に対応付けられた前記積層枚数が、積層される前記記録媒体の枚数以上となる画素を抽出して生成される、第8の形態に係る情報処理装置である。
本開示の第10の形態は、コンピュータを、第1の形態から第9の形態までのいずれかに係る情報処理装置の各手段として機能させるためのプログラムである。
本開示の第11の形態は、請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載の情報処理装置と、画像データに応じて記録媒体に画像を形成する画像形成装置と、画像が形成された記録媒体に対し、三次元造形用の後処理を行う三次元造形用後処理装置と、を備えた三次元造形システムである。
本開示の第12の形態は、前記画像形成装置が、前記複数の部品各々の画像データに基づいて、前記複数の部品各々の画像を異なる記録媒体に形成し、前記三次元造形用後処理装置が、前記複数の部品各々を、各々の画像が形成された記録媒体から切り出して積層し、前記三次元造形物を造形する、第11の形態に係る三次元造形システムである。
本開示の第13の形態は、前記画像形成装置が、台紙用二次元画像の画像データに基づいて、台紙である記録媒体上に前記台紙用二次元画像を形成し、前記複数の部品各々の画像データに基づいて、前記複数の部品各々の画像を異なる記録媒体に形成し、前記三次元造形用後処理装置が、前記複数の部品各々を、各々の画像が形成された記録媒体から切り出し、切り出した前記複数の部品各々を前記台紙である記録媒体上に積層して、前記三次元造形物を造形する、第11の形態に係る三次元造形システムである。
第1の形態第10の形態第11の形態によれば、三次元形状データを準備することなく、二次元画像の形成に用いられる印刷データを用いて、三次元造形物を造形することができる。
第2の形態第12の形態によれば、台紙である記録媒体に対し、三次元造形物を付加することができる。
第3の形態第13の形態によれば、台紙である記録媒体に対し、二次元画像を形成すると共に、三次元造形物を付加することができる。
第4の形態によれば、各画素位置における三次元造形物の高さを得ることができる。
第5の形態によれば、スライス断面を表す画像データを得ることができる。
第6の形態によれば、三次元形状データを含まない印刷データから、三次元形状を得ることができる。
第7の形態によれば、三次元造形を行うための積層用の画像データを得ることができる。
第8の形態によれば、各画素位置における三次元造形物を構成するための、各画素位置における記録媒体の積層枚数を得ることができる。
第9の形態によれば、部品を構成する画素が特定された画像データを得ることができる。
三次元造形システムの構成の一例を示すブロック図である。 三次元造形システムの構成の一例を示す概略図である。 三次元造形システムの構成の他の一例を示す概略図である。 情報処理装置の電気的な構成の一例を示すブロック図である。 (A)はシート積層型の三次元造形の画像形成工程を示す模式図である。(B)はシート積層型の三次元造形の後処理工程を示す模式図である。 (A)から(C)はスライス画像の一例を示す模式図である。 (A)及び(B)は切り出し線を特定する制御データの一例を示す模式図である。 (A)及び(B)は糊付け領域を特定する制御データの一例を示す模式図である。 印刷データを用いた三次元造形により造形される三次元造形物の一例を示す図である。 特色版の一例を示す図である。 高さと特色濃度との対応関係の一例を示す図である。 情報処理装置の「印刷データを用いた三次元造形」に関係した機能構成の一例を示す機能ブロック図である。 第1の実施の形態に係る「情報処理プログラム」の処理手順の一例を示すフローチャートである。 「スライスデータ生成処理」の処理手順の一例を示すフローチャートである。 (A)は特色版の他の一例を示す図である。(B)は(A)に示す特色版から造形される三次元造形物の一例を示す図である。 丸め加工を適用した三次元造形物の一例を示す図である。 第2の実施の形態に係る「スライスデータ生成処理」の処理手順の一例を示すフローチャートである。 高さと濃度との対応関係を示すテーブルの適用例を示す模式図である。 高さと濃度との対応関係を示す複数のテーブルの適用例を示す模式図である。 第3の実施の形態に係る「スライスデータ生成処理」の処理手順の一例を示すフローチャートである。 (A)は特色版の他の一例を示す図である。(B)は(A)に示す特色版から造形される三次元造形物の一例を示す図である。 高さ指定ページの挿入形態の一例を示す模式図である。 第4の実施の形態に係る「スライスデータ生成処理」の処理手順の一例を示すフローチャートである。 (A)は特色版の一例を示す図である。(B)は(A)に示す特色版から造形される三次元造形物の一例を示す図である。 積層枚数と特色濃度との対応関係を示すテーブルの一例を示すグラフである。 第5の実施の形態に係る情報処理装置の「印刷データを用いた三次元造形」に関係した機能構成の一例を示す機能ブロック図である。 第5の実施の形態に係る「情報処理プログラム」の処理手順の一例を示すフローチャートである。 「画像データ生成処理」の処理手順の一例を示すフローチャートである。 (A)から(C)は記録媒体毎の画像データの一例を示す図である。 (A)から(C)は記録媒体毎の画像データの他の一例を示す図である。 (A)から(C)は記録媒体毎の画像データの更に他の一例を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
<三次元造形システム:全体構成>
まず、三次元造形システムについて説明する。
第1の実施の形態に係る三次元造形システムでは、画像形成の指示を受け付けた場合に、例えば、記録媒体に電子写真方式による画像形成を行う。また、三次元造形の指示を受け付けた場合に、記録媒体を積層するシート積層型の三次元造形法で三次元造形物を作製する。
シート積層型の三次元造形法では、立体モデルの三次元データを複数面でスライスして複数のスライスデータを生成し、複数のスライスデータに基づいて紙等のシート状の記録媒体上に一連のスライス画像を形成する。そして、一連のスライス画像が形成された複数の記録媒体を加工して積層する等、複数の記録媒体に対し三次元造形用の後処理を行う。ここで「一連の」とは、三次元データから生成された「複数のスライスデータ」に対応するという意味である。
図1は第1の実施の形態に係る三次元造形システムの構成の一例を示すブロック図である。図2は三次元造形システムの構成の一例を示す概略図である。図1に示すように、第1の実施の形態に係る三次元造形システムは、情報処理装置10、画像形成装置12、及び三次元造形用後処理装置14を備えている。情報処理装置10、画像形成装置12、及び三次元造形用後処理装置14の各々は、互いに通信回線18を介して通信可能に接続されている。以下では、三次元造形用後処理装置14を「後処理装置14」と略称する。
(情報処理装置)
図4は情報処理装置の電気的な構成の一例を示すブロック図である。図4に示すように、情報処理装置10は、情報処理部30、利用者の操作を受け付ける操作部32、利用者に情報を表示する表示部34、外部装置31との通信を行う通信部36、及び外部記憶装置等の記憶部38を備えている。操作部32、表示部34、通信部36、及び記憶部38は、情報処理部30の入出力インターフェース(I/O)30Eに接続されている。
情報処理部30は、CPU(Central Processing Unit)30A、ROM(Read Only Memory)30B、RAM(Random Access Memory)30C、不揮発性メモリ30D、及びI/O30Eを備える。そして、CPU30A、ROM30B、RAM30C、不揮発性メモリ30D、及びI/O30Eがバス30Fを介して互いに接続されている。CPU30Aは、ROM30Bからプログラムを読み出し、RAM30Cをワークエリアとしてプログラムを実行する。
操作部32は、マウス、キーボード等により利用者からの操作を受け付ける。表示部34は、ディスプレイ等により各種画面を利用者に表示する。通信部36は、有線又は無線の通信回線を介して外部装置31と通信を行う。通信部36は、例えば、LAN(Local Area Network)、専用回線、又はインターネット等の通信回線に接続されたコンピュータ等の外部装置と通信を行うためのインターフェースとして機能する。記憶部38は、ハードディスク等の記憶装置を備えている。
(画像形成装置)
画像形成装置12は、画像データに基づいて記録媒体50上に画像を形成する。画像形成装置12は、例えば、電子写真方式により記録媒体上に画像を形成する装置である。電子写真方式の画像形成装置12は、感光体ドラム、帯電装置、露光装置、現像装置、転写装置、及び定着装置等を含んで構成される。なお、画像形成装置12をインクジェット記録装置としてもよい。この場合、画像形成装置12は、画像に応じてインク滴を記録媒体上に吐出するインクジェット記録ヘッド等を含んで構成される。
(後処理装置)
後処理装置14は、画像形成装置12により一連のスライス画像が形成された記録媒体50に対し、三次元造形用の後処理を行う。三次元造形用の後処理工程については後述する。図2に示すように、後処理装置14は、画像形成装置12に対し、記録媒体50の搬送路を共有しない配置(オフライン、ニアライン)としてもよい。また、図3に示すように、後処理装置14は、画像形成装置12に対し、記録媒体50の搬送路を共有する配置(インライン)としてもよい。
搬送路を共有しない配置の場合は、一連のスライス画像が形成された複数の記録媒体50は、スライス画像の形成順に積層され、スタッカ等の収容機構16に蓄積される。積層された複数の記録媒体50の束は、収容機構16から取り出され、まとめて後処理装置14に引き渡される。一方、搬送路を共有する配置の場合は、スライス画像が形成された記録媒体50が、1枚ずつ後処理装置14に搬送される。
(指示に応じた情報処理)
上記の三次元造形システムでは、画像形成装置12は三次元造形専用の装置ではない。画像形成が指示された場合は、画像形成装置12は通常の画像形成装置として機能する。即ち、情報処理装置10は、基本的には、画像形成の指示か、三次元造形の指示かに応じて異なる情報処理を行う。
画像形成の指示は、本実施の形態では「印刷データ」を用いて行われる。印刷データは、画像を表す画像データと、ページ、部数、用紙サイズ等の印刷設定を表す設定データとを含む。また、本実施の形態では、印刷データは、画像形成装置12に画像を形成させるページ記述言語(PDL:Page Description Language)で記述されている。ページ記述言語で記述された印刷データによれば、ページ毎にラスタ画像データが生成され、ページ毎に画像が形成される。以下、画像形成の指示を「印刷データ」という。
情報処理装置10は、印刷データを受け付けると、画像データを、ラスタ画像データに変換する。また、情報処理装置10は、画像データと設定データとから、画像形成装置の各部に指示して画像形成処理を実行させるコマンドデータを生成する。そして、ラスタ画像データとコマンドデータとを画像形成装置12に出力する。
三次元造形の指示は、本実施の形態では「三次元データ」を用いて行われる。三次元データは、三次元造形に必要な情報を含むデータである。本実施の形態では、三次元データは、造形対象となる立体モデルを表す三次元形状データと、スライス間隔等の各種設定を表す設定データとを含む。
情報処理装置10は、三次元データを受け付けると、三次元データに含まれる三次元形状データと設定データとから、複数のスライスデータを生成する。次に、複数のスライスデータから、一連のスライス画像データとコマンドデータとを生成する。次に、一連のスライス画像データを、一連のラスタ画像データに変換する。そして、一連のラスタ画像データとコマンドデータとを画像形成装置12に出力する。
また、情報処理装置10は、複数のスライスデータから、一連の制御データをさらに生成する。一連の制御データは、後処理装置14に三次元造形用の後処理を行わせるためのデータである。後述する通り、制御データは、記録媒体から積層部品を切り出す「切り出し線」を特定する制御データと、記録媒体に糊を塗布する「糊付け領域」を特定する制御データとを含む。
本実施に形態に係る情報処理装置10は、上述した印刷データを用いた画像形成の指示、及び三次元データを用いた三次元造形の指示に加えて、「印刷データを用いた三次元造形の指示」を受け付ける。印刷データを用いた三次元造形では、情報処理装置10は、「三次元造形物の高さ情報」を含む印刷データを取得する。なお、印刷データを用いた三次元造形については後述する。
(シート積層型の三次元造形)
次に、シート積層型の三次元造形の各工程について説明する。
図5(A)は三次元データを用いたシート積層型の三次元造形の「画像形成工程」を示す模式図である。図5(B)はシート積層型の三次元造形の「後処理工程」を示す模式図である。
まず、図5(A)に示すように、情報処理装置10は、立体モデルMの三次元データから複数のスライスデータを生成する。本実施の形態では、1番からT番までのT個のスライスデータが生成される。1番からT番までのT個のスライスデータの各々は、1番からT番までのT個のスライス画像を形成するために、ラスタ画像データに変換される。
次に、図5(A)に示すように、スライス画像を記録媒体に形成する。画像形成装置12は、一連のラスタ画像データに基づいて、記録媒体50上に一連のスライス画像を形成する。一連のスライス画像が形成された複数の記録媒体50〜50は、スライス画像の形成順に積層される。「n番」を1番からT番までの番号とすると、n番のスライス画像はn番の記録媒体50に形成される。
図示した例では、1番からT番までのT個のスライス画像は、T番から1番まで降順に形成される。T番のスライス画像を形成した記録媒体50Tを最下層として、複数の記録媒体50〜50はT番から1番まで降順に積層される。複数の記録媒体50〜50を降順に積層しておくことで、続く後処理工程では、複数の記録媒体50〜50は、1番からT番まで昇順に供給される。即ち、後処理装置14で後処理を行う順序とは「逆」の順序で、T個のスライス画像を記録媒体50に形成する。
次に、図5(B)に示すように、スライス画像が形成された記録媒体50に対し後処理を行う。本実施の形態では、後処理装置14は、糊付け処理を行う糊付け部20、切り出し処理を行う切り出し部22、及び圧着処理を行う圧着部24を備えている。糊付け部20、切り出し部22、及び圧着部24の各々は、記録媒体50を搬送する搬送路26に沿って記載した順序で配置されている。後処理装置14は、一連のスライス画像に応じた一連の制御データを、情報処理装置10から取得する。
−スライス画像−
ここで、スライス画像について説明する。
図6(A)から(C)はスライス画像の一例を示す模式図である。図6(A)に示すように、記録媒体50上のスライス画像Mは、積層されて三次元造形物となる積層部品52と不要部分53とで構成される。積層部品52の周辺部には、設定された幅の着色領域56が設けられる。図6(B)に示すように、積層部品52の外周線が、記録媒体50から積層部品52を切り出すための切り出し線54である。
図6(C)に示すように、糊付け領域58は、例えば、着色領域56よりも内側の領域等、積層部品52の外周線(切り出し線54)よりも内側に設定される。なお、不要部分53も含め記録媒体50の全面に糊付けしてもよいが、糊付け領域58を積層部品52の外周線の内側に設定することで、全面に糊付けする場合に比べて、除去対象D(図5(B)参照)を取り除く作業が容易になる。また、糊付け領域58を積層部品52の外周線の内側に設定することで、糊付け後の圧着処理の際に糊が積層部品52からはみ出さない。
なお、着色領域56の幅の設定や、糊付け領域58の積層部品52の外周線からの後退幅の設定は、例えば、情報処理装置10の表示部34に設定画面を表示して、操作部32により利用者からの設定を受け付けるなど、利用者が三次元造形を指示する際に行ってもよい。また、予め定めた初期設定を採用してもよい。
制御データは、切り出し線54を特定する制御データと、糊付け領域58を特定する制御データとを含む。例えば、切り出し線54の経路に在る点の座標データが、切り出し線54を特定する制御データとなる。また、糊付け領域58の各点の座標データが、糊付け領域58を特定する制御データとなる。
糊付け部20には、複数の記録媒体50の束から、記録媒体50が1枚ずつ供給される。糊付け部20は、糊付け領域58を特定する制御データに基づいて、記録媒体50の糊付け領域58に糊を塗布する。糊付け部20は、例えば、糊を吐出する糊吐出ヘッドを備えていてもよい。糊吐出ヘッドは、積層方向(z方向)及び記録媒体50の面内方向(x方向、y方向)に移動する。糊吐出ヘッドが糊を吐出しながら糊付け領域58を走査することで、記録媒体50の糊付け領域58に糊が塗布される。糊付け処理を終えた記録媒体50は、切り出し部22に供給される。
切り出し部22は、切り出し線54を特定する制御データに基づいて、切り出し線54に沿って記録媒体50に切り込みを入れる。切り出し部22は、例えば、刃先を有するカッタとしてもよい。カッタの刃先は、積層方向(z方向)及び記録媒体50の面内方向(x方向、y方向)に移動する。カッタの刃先を、記録媒体50に押し当てながら、面内方向に移動させることで、記録媒体50に切り込みが入れられる。
カッタの刃先の積層方向の位置を調節することで、切り込みの深さが決められる。切り込みの深さは、裏面に到達しない深さとしてもよい。積層部品が記録媒体50から切り離されていないので、搬送過程での積層部品52の欠落が回避される。
カッタは、記録媒体50に対し切り出し線54に沿って切り込みを入れる機能を備えていればよく、刃先を押し当てる力学的カッタには限定されない。例えば、超音波を照射して切り込みを入れる超音波カッタや、レーザ光を照射して切り込みを入れるレーザカッタを用いてもよい。
なお、切り出し部22は、切り込みを入れる代わりに、切り出し線54に沿って記録媒体50に複数の穿孔を形成してもよい。複数の穿孔を形成する場合は、積層部品が記録媒体50と繋がっているので、搬送過程での積層部品52の欠落が更に回避される。
切り出し処理を終えた記録媒体50は、圧着部24に供給される。圧着部24は、供給された記録媒体50を順次積層する。このとき、複数の記録媒体50〜50は1番からT番まで昇順に積層される。そして、圧着部24は、積層された複数の記録媒体50の束に対し積層方向に沿って圧力を付加して、複数の記録媒体50を圧着する。圧着により、糊付けされた複数の記録媒体50〜50の各々は、上下の記録媒体50と糊付け領域58で接着される。
切り出し処理を終えた記録媒体50は、積層されて三次元造形物Pとなる積層部品52と不要部分53とで構成されるが、不要部分53を除去せずに一体として積層する。記録媒体50の不要部分53は、積層部品52が積層された三次元造形物Pを支える支持部材となる。圧着部24での圧着処理が終了した後に、記録媒体50の積層部品52が積層された除去対象Dを除去して、三次元造形物Pを分離する。
−制御データ−
ここで「制御データ」の一例について説明する。
図7(A)及び(B)は切り出し線を特定する制御データの一例を示す模式図である。図8(A)及び(B)は糊付け領域を特定する制御データの一例を示す模式図である。後述するとおり、積層データは、ポリゴンとスライス面とが交差する交差領域の頂点の座標データを含む。交差領域は、積層部品52の外周線に沿って存在する。したがって、図7(A)に示すように、点A0の座標(x、y)など、切り出し線54の経路に在る点の座標データが、切り出し線54を特定する制御データとなる。
図示した例では、星型の積層部品52は11個の頂点A0からA10までを有している。例えば、点A0を始点とする場合は、A0→A1→A2→A3→A4→A5→A6→A7→A8→A9→A10の順に各点を辿ることで、切り出し線54が特定される。
また、図7(B)に示すように、複数の穿孔を形成する場合は、切り出し線54の経路に在る穿孔点の座標データが、切り出し線54を特定する制御データとなる。例えば、点A0を始点とする場合は、A0→A1→A2→A3→A4・・・など、穿孔の形成順に各点を辿ることで、切り出し線54が特定される。
図8(A)に示すように、糊付け領域58の各点の座標データが、糊付け領域58を特定する制御データとなる。糊付け領域58は、積層部品52よりもひとまわり小さく、積層部品52の外周線の内側に設定される。積層部品52の画像を縮小して、糊付け領域58を特定してもよい。この場合、積層部品52の画像の重心と糊付け領域58の重心とを合わせるように、糊付け領域58を配置する。糊付け領域58の各点の座標データは、積層部品52の外周線からの後退幅、及び切り出し線54の経路に在る点の座標データから求められる。
また、図8(B)に示すように、糊付け領域58の全体にわたって糊付けを行う必要はない。糊付け領域58を部分的に間引いて、糊付け領域58の一部に糊付けを行ってもよい。また、糊付け領域58の全体にわたって糊の濃度が一定である必要はない。糊の濃度を変更してもよい場合は、糊付け領域58の周辺部の糊の濃度を、糊付け領域58の中央部の糊の濃度より濃くしてもよい。
切り出し線54を特定する制御データの原点、及び糊付け領域58を特定する制御データの原点は、積層画像を形成する際の画像形成位置の原点と揃えられる。後処理装置14が画像読み取り機能を備えている場合には、画像形成装置12で記録媒体50上に積層画像と共に「制御データの原点」の位置を表すマーク画像を形成し、後処理装置14でマーク画像を読み取って「制御データの原点」の位置情報を取得してもよい。
なお、制御データの形式は、座標データには限定されない。例えば、2値のラスタ画像データなど、切り出し線54や糊付け領域58が、図形やイメージとして表現される画像データとしてもよい。2値のラスタ画像データである場合、図6(B)に示す例では、切り出し線54の画素値を「1」とし、その他の領域の画素値を「0」とする。図6(C)に示す例では、糊付け領域58の画素値を「1」とし、その他の領域の画素値を「0」とする。例えば、糊付け部20の糊吐出ヘッドは、画素値「1」の場合に、記録媒体50上に糊を吐出する。また、画素値「0」の場合には、記録媒体50上に糊を吐出しない。
<印刷データを用いた三次元造形>
次に、「印刷データを用いた三次元造形」について説明する。
図9は、印刷データを用いた三次元造形により造形される三次元造形物の一例を示す図である。印刷データを用いた三次元造形では、台紙である記録媒体50B上に二次元画像Gが形成される。なお、本実施の形態において「台紙」とは、三次元造形物が重畳される(貼り付けられる)基盤となる記録媒体である。「台紙」は、基盤としての役割を果たす記録媒体であればよく、厚紙である必要はない。
台紙である記録媒体50Bは、「記録媒体50B」と表記することで、積層される他の記録媒体50とは区別されている。ここで「二次元画像」とは、紙等のシート状の記録媒体に形成される画像である。台紙である記録媒体上に形成される画像を「二次元画像」と称することで、本来「高さ」を表さない画像であることを意味している。なお、他の記録媒体に形成される画像も「二次元画像」であるが、後述する通り、スライス画像、積層部品(積層部品の画像)と称して、台紙に形成される二次元画像とは区別している。
二次元画像Gが形成された記録媒体50B上には、上述したシート積層型の三次元造形法を利用して、三次元造形物Qが造形される。三次元造形物Qの形状に制約はなく、如何なる形状であってもよい。例えば、文書の二次元画像Gが形成された記録媒体50B上に、文書の点字翻訳(凸部)を三次元造形物Qとして造形する。
本実施の形態では、二次元画像Gが形成された記録媒体50Bを台紙として、台紙上に三次元造形物Qが造形される例について説明する。しかしながら、二次元画像の各画素位置での三次元造形物の高さ情報が印刷データから取得されればよく、この例には限定されない。例えば、台紙を用いずに三次元造形物Qを造形してもよい。また、台紙である記録媒体50B上に三次元造形物Qを造形する場合でも、記録媒体50B上に二次元画像Gを形成しなくてもよい。
(三次元造形用の印刷データ)
次に、三次元造形用の印刷データについて説明する。
印刷データを用いた三次元造形では、印刷データは、三次元造形物を造形するための情報として、三次元造形物の「高さ情報」を含む。また、印刷データには、指定した属性に対応付ける「指定」が含まれる。例えば、印刷データを生成する他の装置で操作される印刷設定画面に「指定した特色部分を立体にする。」等の選択肢を用意して、指定した属性に高さ情報を対応付ける「指定」を行う。
ここで、高さ情報を対応付ける「属性」を「造形用属性」と定義する。属性とは、二次元画像用の属性であり、各画素の色や濃度等をいう。造形用属性は、新たな属性を追加することなく、二次元画像用に予め用意された属性の中から選択される。また、二次元画像を形成する場合は、形成される二次元画像に影響を与えない範囲で、造形用属性を選択する。例えば、画像形成に使用しない属性であれば、属性を高さ情報に応じて変更しても、形成される二次元画像には影響を与えない。また、二次元画像を形成しない場合には、二次元画像用の属性を変更しても問題はない。
「指定した特色部分を立体にする。」という例では、「特色の種類(色)」や「特色の濃度(以下、「特色濃度」という。)」が、造形用属性として指定される。印刷データには、特色を指定したオブジェクトが含まれることになる。換言すれば、三次元造形物が「特色を指定したオブジェクト」となる。第1の実施の形態では、印刷データが「特色を指定したオブジェクト」を含む場合について説明する。
ここで「特色」とは、複数色での画像形成に用いられる基本色とは異なる特定の色をいう。一般には、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)及び黒(K)の4色が基本色とされる。各画素の色は、基本色の濃度の組み合わせで表現される。そこで、各基本色の混ぜ合わせでは表現し難い色を特色としている。例えば、白色や透明等が特色として使用される。
なお、ここでは「特色」を指定するが、画像形成に影響を与えない色であれば、特色以外の色を指定してもよい。例えば、基本色を指定してもよい。基本色を指定する例については、変形例として後述する。
図9を参照して、高さ情報を「造形用属性」に対応付ける方法を具体的に説明する。ここでは、造形用属性が「特色濃度」である場合について説明する。また、三次元造形物の「高さ」は、三次元造形物の底面から上面までの距離を表す物理量である。
図9に示す例では、二次元画像Gが形成された記録媒体50B上に、三次元造形物Qが造形される。この場合は、二次元画像Gが形成される領域のうち、三次元造形物Qが造形される領域Rに、特色を指定したオブジェクトが配置される。なお、特色を指定したオブジェクトが配置される領域に、文字、図形、絵柄等の他のオブジェクトを重ねて配置してもよい。三次元造形物Qと共に、文字、図形、絵柄等の画像が形成される。
図10は特色版の一例を示す図である。二次元画像を形成する1ページ分の印刷データには、基本色の画像データCMYKと、特色版Sとが含まれる。特色版は、二次元画像の各画素位置での三次元造形物の高さを「特色濃度」を表すデータである。特色による画像形成は行われない。二次元画像を形成しない場合は、基本色の画像データは不要であり、特色版(高さ情報)が含まれていればよい。
二次元画像Gの領域Rの各画素位置に対して、三次元造形物の「高さ」に応じた「特色濃度」が対応付けられる。「高さ」と「特色濃度」との対応関係は、予め定められている。高さと特色濃度との対応関係を用いて、二次元画像Gの領域Rの各画素位置の特色濃度を、各画素位置での三次元造形物の「高さ」に応じた濃度とする。なお、「特色濃度」が対応付けられていない画素位置では、三次元造形物が造形されないので、特色濃度をゼロとし、三次元造形物の高さもゼロとする。
図11は高さと特色濃度との対応関係の一例を示す図である。図11に示す例では、三次元造形物の高さと特色濃度との対応関係は、高さが特色濃度に比例する比例関係である。例えば、各色の濃度は、8ビット(=0から255)の画素値で表される。特色濃度を特色版の画素値で表した場合、高さ「0mm」に対応する画素値を「0」とし、高さ「20mm」に対応する画素値を「255」とし、高さと画素値との対応関係を比例関係とする。ここで、高さ「0mm」に対応する画素値を「5」とするなど、特色濃度に、予め定めた濃度(いわゆる、オフセット)を加えてもよい。
なお、高さと特色濃度との対応関係は、「印刷データを用いた三次元造形」に関する情報処理を実行する前に、情報処理装置10により予め取得されている。例えば、高さと特色濃度との対応関係は、印刷データを用いた三次元造形の指示と共に、情報処理装置10に通知される。取得された対応関係は、情報処理装置10の不揮発性メモリ30D等の記憶装置に予め記憶されている。
図9から図11を参照して説明した通り、第1の実施の形態では、三次元造形用の印刷データは、下記の(1)から(4)の条件で、三次元造形物の高さ情報を含む。
(1)特色版は、二次元画像の1色として印刷データに含まれる。
(2)造形用属性が「特色濃度」である。
(3)三次元造形物の「高さ」は、三次元造形物の底面から上面までの距離を表す物理量である。
(4)高さと特色濃度との対応関係は、高さが特色濃度に比例する比例関係とする。
(情報処理装置の機能)
次に、情報処理装置の機能構成について説明する。
図12は情報処理装置の「印刷データを用いた三次元造形」に関係した機能構成の一例を示す機能ブロック図である。情報処理装置10は、図12に示した機能構成の他、三次元データを受け付け、受け付けた三次元データを処理してスライスデータと制御データを生成する図示しない三次元データ処理部を有するが、ここでは説明を省略する。
図12に示すように、情報処理装置10は、解析部40、抽出部41、変換部42、三次元データ生成部43、スライス処理部44、画像データ生成部45、ラスタ処理部46、制御データ生成部47、及び制御データ記憶部48を備えている。解析部40が「受付手段」の一例である。また、画像データ生成部45及びラスタ処理部46の各々が「出力手段」の一例である。
解析部40は、印刷データを受け付けると、印刷データに「高さ情報」が含まれているか否かを解析する。「高さ情報」が含まれる場合、解析部40は、印刷データから三次元造形物を造形するために、受け付けた印刷データを抽出部41に通知する。
上記の通り、三次元造形用の印刷データには、「指定した特色部分を立体にする。」等、指定した属性に高さ情報を対応付ける「指定」が含まれている。印刷データが「指定」を含む場合は、印刷データに「高さ情報」が含まれている。印刷データが「指定」を含まない場合は、印刷データに「高さ情報」が含まれていない。
抽出部41は、高さ情報を含む印刷データを受け付けると、受け付けた印刷データから「高さ情報」に対応付けられた「造形用属性」を抽出する。
上記の通り、造形用属性が「特色濃度」であり、高さ情報は「特色濃度」として印刷データに含まれている。したがって、二次元画像の各画素位置の「特色濃度」を抽出する。
変換部42は、高さと特色濃度との対応関係を用いて、各画素位置の特色濃度を、各画素位置での三次元造形物の高さに変換する。
三次元データ生成部43は、各画素位置での三次元造形物の高さから、三次元造形物を表す三次元形状データを生成する。
三次元形状データは、立体モデルを単位要素の集合として表現するデータである。例えば、OBJフォーマットの三次元形状データでは、立体モデルは三角形のポリゴンの集合として表現される。三次元形状データには、形状データを取り扱うファイルが含まれる。このファイルでは、各単位要素に対し、座標データ(例えば、ポリゴンの各頂点の座標データ)が対応付けられて定義されている。
また、各単位要素に対し、色情報を対応付けて定義してもよい。各単位要素に対応付ける色は、三次元造形物に付与する色とする。例えば、高さ情報の対応付けに用いた「特色」を、三次元造形物に付与する色としてもよい。また、特色を指定したオブジェクトに重ねて配置される他のオブジェクトで指定された色を、三次元造形物に付与する色としてもよい。
図9に示すように、本実施の形態では、三次元造形物Qが接地される接地面を「XY平面」とする。また、三次元造形物Qを造形するために記録媒体を積層する方向(積層方向)を「Z軸方向」とする。したがって、各画素位置での三次元造形物Qの高さは、各単位要素の三次元空間での座標データに変換されて、三次元形状データが生成される。
スライス処理部44は、三次元形状データからスライスデータを生成する。上記接地面(XY平面)に平行なスライス面を設定する。このスライス面を、積層方向(Z軸方向)に沿って予め定めた間隔でシフトさせながら、スライス面がシフトする毎にスライスデータを生成する。本実施の形態では、三次元形状は、記録媒体の厚さに応じた間隔で、積層方向と交差する方向にスライスされる。
スライスデータは、三次元造形物をスライス面でスライスして得られる断面画像を表す。具体的には、スライスデータは、ポリゴン等の単位要素とスライス面とが交差する交差領域の単位要素の座標データによって、三次元造形物の断面画像を表す。
画像データ生成部45は、スライスデータを、例えばJPEG等のファイル形式の画像データに変換する。生成されたスライス画像の画像データは、元々印刷データに含まれていた画像データと共に、ラスタ処理部46に出力される。ラスタ処理部46は、画像データをラスタ処理して、ラスタ画像データを生成する。二次元画像のラスタ画像データと、スライス画像のラスタ画像データとが、画像形成装置12に出力される。
なお、画像データ生成部45は、中間データを生成する構成としてもよい。
ここで「中間データ」とは、ページの画像を構成する画像要素である各オブジェクト(例えば、文字フォント、グラフィックス図形、画像データ)を、ラスタ走査の走査線ごとに区切った区間データである。区間データは、オブジェクトが1つの走査線上に占める区間を表すデータである。区間データは、例えばその区間の両端の座標の組で表される。また、区間データは、その区間内の各画素の画素値を規定する情報を含む。
中間データを生成する場合は、画像データ生成部45は、印刷データを、スライス画像の画像データを含む印刷データに変換する。変換後の印刷データには、スライス画像を形成するためのページが追加されている。そして、画像データ生成部45は、得られた印刷データを中間データに変換して、中間データをラスタ処理部46に出力する。中間データは、ラスタ処理部46によりラスタ処理される。二次元画像のラスタ画像データと、スライス画像のラスタ画像データとが、画像形成装置12に出力される。
また、スライス処理部44は、スライスデータを制御データ生成部47に出力する。
制御データ生成部47は、スライス処理部44で得られたスライスデータから、制御データを生成する。なお、台紙である記録媒体上に三次元造形物を造形する場合は、台紙である記録媒体に糊付けを行うための制御データを生成する。例えば、台紙である記録媒体に対する制御データは、1枚目に積層される積層部品に対応するスライスデータから生成してもよい。
生成された制御データは、識別情報(例えば、積層順を表す番号)と関連付けられて、制御データ記憶部48に記憶される。なお、制御データは、利用者から後処理開始の指示を受け付けると、制御データ記憶部48から読み出されて、後処理装置14に出力される。
一方、解析部40で受け付けた印刷データに「高さ情報」が含まれない場合は、解析部40は、受け付けた印刷データをラスタ処理部46に出力し、印刷データに対応したラスタ画像データを生成する。すなわち、情報処理装置10は、画像形成の指示に応じた通常の情報処理を実行する。
上述した解析部40、抽出部41、変換部42、三次元データ生成部43、スライス処理部44、画像データ生成部45、ラスタ処理部46、及び制御データ生成部47における各機能は、CPU30Aによって実行される。
なお、第1の実施の形態では、情報処理装置10が制御データ記憶部48を備える構成としているが、制御データを格納する記憶手段は、情報処理装置10外に配置してもよい。例えば、後処理装置14に記憶手段を設けてもよい。この場合は、情報処理装置10で生成された制御データは、後処理装置14の記憶手段に格納され、後処理装置14の記憶手段から読み出されて使用される。
また、例えば、制御データを格納する記憶手段を、USB(Universal Serial Bus)メモリなどのコンピュータ読み取り可能な可搬型の記録媒体としてもよい。この場合は、情報処理装置10で生成された制御データは、コンピュータ読み取り可能な可搬型の記録媒体に格納される。格納された制御データは、情報処理装置10又は後処理装置14に設けられたドライブ等のデータ読み取り機構により、コンピュータ読み取り可能な可搬型の記録媒体から読み出されて使用される。
(情報処理プログラム)
次に、情報処理プログラムについて説明する。
図13は第1の実施の形態に係る「情報処理プログラム」の処理手順の一例を示すフローチャートである。情報処理プログラムは、情報処理装置10のROM30Bに記憶されている。情報処理プログラムは、利用者から画像形成の指示を受け付けた場合に、情報処理装置10のCPU30AによりROM30Bから読み出されて実行される。
ステップS10で、指定した属性に高さ情報を対応付ける「指定」が、印刷データに含まれるか否かを判定する。印刷データが「指定」を含む場合は、ステップS20に進む。一方、印刷データが「指定」を含まない場合は、ステップS60に進む。次に、ステップS20で、印刷データに含まれる高さ情報から、三次元造形に用いるスライスデータを生成する「スライスデータ生成処理」を実行する。
次に、ステップS30で、スライスデータから制御データを生成する。次に、ステップS40で、ステップS30で生成した制御データを制御データ記憶部48に記憶する。次に、ステップS50で、スライスデータからスライス画像の画像データを生成する。次に、ステップS60で、画像データからラスタ画像データを生成し、生成したラスタ画像データを画像形成装置12へ送信して、図13に示す情報処理プログラムを終了する。
ステップS50からステップS60に進んだ場合は、ステップS60では、印刷データに含まれる二次元画像の画像データと、ステップS50で生成されたスライス画像の画像データとについて、ラスタ画像データを生成する。一方、ステップS10からステップS60に進んだ場合は、通常の画像形成の指示であるため、印刷データに含まれる画像データについて、ラスタ画像データを生成する。
−スライスデータ生成処理−
ここで、ステップS20で実行される「スライスデータ生成処理」について説明する。 図14は「スライスデータ生成処理」の処理手順の一例を示すフローチャートである。まず、ステップS100で、印刷データから、二次元画像の各画素位置の「特色濃度」を抽出する。次に、ステップS102で、特色濃度を高さに変換する「高さ変換係数」を取得する。高さ変換係数は、比例定数である。なお、高さ変換係数は、高さと特色濃度との対応関係として、不揮発性メモリ30D等の記憶装置に予め記憶されている。
次に、ステップS104で、高さ変換係数を用いて、各画素位置の特色濃度を、各画素位置の「高さ」に変換する。第1の実施の形態では、特色濃度は高さに比例するので、特色濃度に高さ変換係数を乗じることで、特色濃度が「高さ」に変換される。次に、ステップS106で、各画素位置での三次元造形物の高さから、記録媒体上に造形される三次元造形物を表す三次元形状データを生成する。次に、ステップS108で、三次元形状データからスライスデータを生成する。
なお、第1の実施の形態では、情報処理プログラムが、情報処理装置10のROM30Bに記憶されている例について説明するが、情報処理プログラムは他の記憶手段により記憶されていてもよい。例えば、情報処理プログラムは、情報処理装置10の他の記憶装置に記憶されていてもよく、情報処理装置10の外部に配置された他の記憶手段に記憶されていてもよい。
また、情報処理プログラムは、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリなどのコンピュータ読み取り可能な可搬型の記録媒体に記憶されていてもよい。情報処理プログラムは、情報処理装置10に設けられたドライブ等のデータ読み取り機構により、コンピュータ読み取り可能な可搬型の記録媒体から読み出される。
(画像形成と三次元造形)
第1の実施の形態では、画像形成装置12は、台紙である記録媒体50B上に二次元画像Gを形成する(図9参照)。また、画像形成装置12は、他の記録媒体50にスライス画像を形成する。後処理装置14は、制御データに従って、台紙である記録媒体50Bとスライス画像が形成された記録媒体50とに対して後処理を行い、台紙である記録媒体50B上に三次元造形物Qを造形する。二次元画像Gが形成された記録媒体50B上に、特色を指定したオブジェクトである三次元造形物Qが形成される。
第1の実施の形態では、図10に示す特色版Sから、図9に示す三次元造形物Qが形成される。図10に示すように、特色版Sの領域Rでは、各画素位置の特色濃度が一端から他端に向かって連続して増加する。特色版Sの領域Rは、いわゆるグラデーション画像を示している。この場合は、図9に示すように、記録媒体50B上に形成された二次元画像Gの領域R上に、高さが一端から他端に向かって連続して増加する三次元造形物Qが形成される。
(変形例1)
変形例1では、特色版の他の一例を示す。
図15(A)は、特色版の他の一例を示す図である。また、図15(B)は、図15(A)に示す特色版から形成される三次元造形物の一例を示す図である。
図15(A)に示すように、特色版の領域Rの各画素位置には特色濃度D、領域Rの各画素位置には特色濃度D、領域Rの各画素位置には特色濃度Dが対応付けられている。高さと特色濃度との対応関係は、図11に示すように、特色濃度が高さに比例する比例関係である。特色濃度D、D、Dの大小関係は、D<D<Dである。この場合は、図15(B)に示すように、異なる3つの高さを有する三次元造形物Qが形成される。
(変形例2)
変形例2では、各画素位置での三次元造形物の高さの補正について説明する。
第1の実施の形態に係る情報処理装置10では、三次元データ生成部43が、変換部42で得られた三次元造形物の高さを、各単位要素の座標データに変換して三次元形状データを生成する例について説明した。変形例2に係る情報処理装置10では、三次元データ生成部43が、三次元形状データを生成する前に、各単位要素の座標データを補正する。三次元データ生成部43は、補正後の「各単位要素の座標データ」から、三次元形状データを生成する。
例えば、アプリケーション又は操作部32を介してユーザから丸め加工の指示を受け付けた場合、図14に示すステップ106において「各単位要素の座標データ」を補正する。具体的には、三次元データ生成部43は、座標データで表される三次元造形物Qの頂点を抽出し、抽出した頂点に対してスプライン補間等の公知の補間手法を適用し、三次元造形物Qの輪郭を曲線で近似する。
図16は丸め加工を適用した三次元造形物の一例を示す図である。図16では、丸め加工前の三次元造形物Qの側面Eにおける頂点が、頂点E〜Eで示されている。この場合、丸め加工の実行によって、側面Eの輪郭は曲線60で示す曲線によって近似される。このようにして、丸め加工前の三次元造形物Qの各頂点を結ぶ直線を曲線で近似すれば、三次元造形物Qの各輪郭が曲線で近似されることになる。隣接する頂点と頂点との間にある各単位要素の座標データが補正される。
なお、三次元造形物Qの輪郭を曲線で近似する際の近似強度を、操作部32を介してユーザから受け付けるようにしてもよい。ここで「近似強度」とは、三次元造形物Q表面の滑らかさの度合いを示す指標である。指定される近似強度が大きくなるほど、近似に用いる曲線の半径を大きくする。近似に用いる曲線の半径が大きくなると、三次元造形物Qの表面の凹凸が減少して、三次元造形物Qの表面が滑らかになる。
[第2の実施の形態]
第1の実施の形態に係る三次元造形システムでは、特色濃度は高さに比例しており、高さと特色濃度との対応関係が「高さ変換係数」で与えられる例について説明した。第2の実施の形態に係る三次元造形システムでは、高さと特色濃度との対応関係が「高さ変換テーブル」で与えられる。
第2の実施の形態に係る三次元造形システムは、高さと特色濃度との対応関係が「高さ変換テーブル」で与えられる以外は、第1の実施の形態に係る三次元造形システムと同じ構成であるため、同じ構成部分については同じ符号を付して説明を省略する。以下では、第1の実施の形態との相違点について説明する。
(三次元造形用の印刷データ)
第2の実施の形態では、三次元造形用の印刷データは、下記の(1)から(4)の条件で、三次元造形物の高さ情報を含む。条件(1)から(3)は、第1の実施の形態と共通している。条件(4)は、第1の実施の形態と相違している。
(1)特色版は、二次元画像の1色として印刷データに含まれる。
(2)造形用属性が「特色濃度」である。
(3)三次元造形物の「高さ」は、三次元造形物の底面から上面までの距離を表す物理量である。
(4)高さと特色濃度との対応関係は、高さ変換テーブルで与えられる。
図18は高さと濃度との対応関係を示すテーブルの適用例を示す模式図である。
「高さ変換テーブル」とは、図18に示すように、例えば、横軸を濃度、縦軸を三次元造形物の高さとしたグラフ62によって表される、高さと特色濃度との対応関係を表すテーブルである。また、図11は高さと特色濃度との対応関係の一例を示す図であるが、図11に示す対応関係を、第2の実施の形態の「高さ変換テーブル」として用いてもよい。
(スライスデータ生成処理)
上記の相違点に起因して、図13のステップS20で実行される「スライスデータ生成処理」の手順も変更される。以下、第2の実施の形態に係る「スライスデータ生成処理」について説明する。
図17は第2の実施の形態に係る「スライスデータ生成処理」の処理手順の一例を示すフローチャートである。まず、ステップS200で、印刷データから、二次元画像の各画素位置の「特色濃度」を抽出する。次に、ステップS202で、特色濃度を高さに変換する「高さ変換テーブル」を取得する。「高さ変換テーブル」は、高さと特色濃度との対応関係として、不揮発性メモリ30D等の記憶装置に予め記憶されている。
次に、ステップS204で、高さ変換テーブルを用いて、各画素位置の特色濃度を、各画素位置の「高さ」に変換する。次に、ステップS206で、各画素位置での三次元造形物の高さから、三次元造形物を表す三次元形状データを生成する。次に、ステップS208で、三次元形状データからスライスデータを生成する。
図18に示すように、第2の実施の形態では、特色版66から三次元造形物Qが形成される。特色版66の領域64では、各画素位置の特色濃度が一端から他端に向かって連続して増加する。特色版66の領域64は、いわゆるグラデーション画像を示している。この場合、記録媒体50Bに形成された二次元画像(図示を省略)の領域64上には、高さ変換テーブルを表すグラフ62に示す傾きを有する三次元造形物Qが造形されることになる。
(変形例3)
変形例3では、複数の高さ変換テーブルが登録されている場合について説明する。
図19は高さと濃度との対応関係を示す複数のテーブルの適用例を示す模式図である。図19に示すように、変形例3では、複数の「高さ変換テーブル」が、高さと特色濃度との対応関係として、不揮発性メモリ30D等の記憶装置に予め記憶されている。ユーザは、操作部32を介して使用する「高さ変換テーブル」を選択する。
図19に示す例では、「高さ変換テーブル」としてグラフ62A及びグラフ62Bが不揮発性メモリ30Dに登録されており、ユーザがグラフ62Bに対応する「高さ変換テーブル」を選択した状況を示している。
特色版66の領域64は、図18と同様に、いわゆるグラデーション画像を示している。グラフ62Aは、図18に示すグラフ62と同じ「高さ変換テーブル」であるが、グラフ62Bは、図18に示すグラフ62とは異なる「高さ変換テーブル」である。
図19に示す特色版66は、図18示す特色版66と同じ画像である。しかしながら、図18とは異なる「高さ変換テーブル」が選択されたことで、記録媒体50Bの領域64には、グラフ62Bに従って、直方体の形状を有する三次元造形物Qが造形されることになる。高さ変換テーブルを変更することによって、同じ特色版から異なる三次元造形物Qが造形される。
[第3の実施の形態]
第1の実施の形態に係る三次元造形システムでは、造形用属性を「特色濃度」とする例について説明した。第3の実施の形態に係る三次元造形システムでは、特色が複数種類あり、「特色の種類」が造形用属性とされる。なお、複数の特色はいずれも画像形成には使用されない。
第3の実施の形態に係る三次元造形システムでは、造形用属性が「特色の種類」であり、高さと「特色の種類」との対応関係が「高さ変換テーブル」で与えられる。これら以外は、第1の実施の形態に係る三次元造形システムと同じ構成であるため、同じ構成部分については同じ符号を付して説明を省略する。以下では、第1の実施の形態との相違点について説明する。
(三次元造形用の印刷データ)
第3の実施の形態では、三次元造形用の印刷データは、下記の(1)から(4)の条件で、三次元造形物の高さ情報を含む。条件(1)と(3)は、第1の実施の形態と共通している。条件(2)と(4)は、第1の実施の形態と相違している。
(1)特色版は、二次元画像の1色として印刷データに含まれる。
(2)造形用属性が「特色の種類」である。
(3)三次元造形物の「高さ」は、三次元造形物の底面から上面までの距離を表す物理量である。
(4)高さと特色の種類との対応関係は、高さ変換テーブルで与えられる。
第3の実施の形態で使用される「高さ変換テーブル」は、下記表1に示すように、例えば、高さと特色の種類との対応関係を表すテーブルである。
Figure 0006988283
(スライスデータ生成処理)
上記の相違点に起因して、図13のステップS20で実行される「スライスデータ生成処理」の手順も変更される。以下、第3の実施の形態に係る「スライスデータ生成処理」について説明する。
図20は第3の実施の形態に係る「スライスデータ生成処理」の処理手順の一例を示すフローチャートである。まず、ステップS300で、印刷データから、二次元画像の各画素位置の「特色の種類」を抽出する。次に、ステップS302で、特色の種類を高さに変換する「高さ変換テーブル」を取得する。「高さ変換テーブル」は、高さと特色の種類との対応関係として、不揮発性メモリ30D等の記憶装置に予め記憶されている。
次に、ステップS304で、高さ変換テーブルを用いて、各画素位置の特色の種類を、各画素位置の「高さ」に変換する。次に、ステップS306で、各画素位置での三次元造形物の高さから、記録媒体上に造形される三次元造形物を表す三次元形状データを生成する。次に、ステップS308で、三次元形状データからスライスデータを生成する。
図21(A)は特色版の他の一例を示す図である。第3の実施の形態では、図21(A)に示す特色版から、図21(B)に示す三次元造形物Qが形成される。図21(A)に示すように、特色版の領域Rの各画素位置には特色X、領域Rの各画素位置には特色X、領域Rの各画素位置には特色Xが対応付けられている。
また、上記表1に示すように、特色Xには高さA、特色Xには高さB、特色Xには高さCが対応付けられている。高さA、高さB、高さCの大小関係は、A<B<Cである。この場合、図21(B)に示すように、異なる3つの高さを有する三次元造形物Qが造形される。
[第4の実施の形態]
第1の実施の形態に係る三次元造形システムでは、特色版が、二次元画像の1色として印刷データに含まれる例について説明した(図10参照)。第4の実施の形態に係る三次元造形システムでは、特色版が、「高さ指定ページ」として印刷データに含まれている。
第4の実施の形態に係る三次元造形システムでは、特色版が「高さ指定ページ」として印刷データに含まれ、高さと特色濃度との対応関係が「高さ変換テーブル」で与えられる。これら以外は、第1の実施の形態に係る三次元造形システムと同じ構成であるため、同じ構成部分については同じ符号を付して説明を省略する。以下では、第1の実施の形態との相違点について説明する。
(三次元造形用の印刷データ)
第4の実施の形態では、三次元造形用の印刷データは、下記の(1)から(4)の条件で、三次元造形物の高さ情報を含む。条件(2)及び(3)は、第1の実施の形態と共通している。条件(1)及び(4)は、第1の実施の形態と相違している。
(1)特色版は、「高さ指定ページ」として印刷データに含まれる。
(2)造形用属性が「特色濃度」である。
(3)三次元造形物の「高さ」は、三次元造形物の底面から上面までの距離を表す物理量である、
(4)高さと特色濃度との対応関係は、高さ変換テーブルで与えられる。
第4の実施の形態で使用される「高さ変換テーブル」としては、図18や図19に示す「高さ変換テーブル」を用いてもよい。また、図11は高さと特色濃度との対応関係の一例を示す図であるが、図11に示す対応関係を、第4の実施の形態の「高さ変換テーブル」として用いてもよい。
「高さ指定ページ」とは、特色版を含む1ページ分の印刷データである。「高さ指定ページ」は、印刷データに含まれる高さ情報が適用されて、記録媒体上に三次元造形物が形成されるページの直前に挿入される。なお、記録媒体上に三次元造形物が形成されるページの印刷データにより、台紙となる記録媒体に二次元画像が形成される。
なお、特色版は、上記の通り、二次元画像の各画素位置での三次元造形物の高さを「特色濃度」を表すデータである。特色による画像形成は行われない。
図22(A)及び(B)は高さ指定ページの挿入形態の一例を示す模式図である。複数ページの印刷データを受け付けた場合は、高さ情報が全ページ共通であれば、図22(A)に示すように、受け付けた印刷データ67の先頭に高さ指定ページ68を挿入する。1ページ目に配置された高さ指定ページ68で、2ページ目以降の印刷データ67の高さを表す。
また、印刷データに含まれる高さ情報がページ毎に指定されている場合は、図22(B)に示すように、高さ指定ページ68と印刷データ67を交互に配置する。すなわち、1ページ目に配置された高さ指定ページ68で2ページ目の印刷データ67の高さを表し、3ページ目に配置された高さ指定ページ68で4ページ目の印刷データ67の高さを表す。
(スライスデータ生成処理)
上記の相違点に起因して、図13のステップS20で実行される「スライスデータ生成処理」の手順も変更される。以下、第4の実施の形態に係る「スライスデータ生成処理」について説明する。
図23は第4の実施の形態に係る「スライスデータ生成処理」の処理手順の一例を示すフローチャートである。ステップS200の前に、ステップS200Aを追加し、ステップS200の手順を変更する以外は、第2の実施の形態の「スライスデータ生成処理」の処理手順(図17参照)と同じである。
まず、ステップS200Aで、印刷データから「高さ指定ページ」を取得する。
次に、ステップ200で、「高さ指定ページ」から、二次元画像の各画素位置の「特色濃度」を抽出する。次に、ステップS202で、特色濃度を高さに変換する「高さ変換テーブル」を取得する。「高さ変換テーブル」は、高さと特色濃度との対応関係として、不揮発性メモリ30D等の記憶装置に予め記憶されている。
次に、ステップS204で、高さ変換テーブルを用いて、各画素位置の特色濃度を、各画素位置の「高さ」に変換する。次に、ステップS206で、各画素位置での三次元造形物の高さから、記録媒体上に造形される三次元造形物を表す三次元形状データを生成する。次に、ステップS208で、三次元形状データからスライスデータを生成する。
[第5の実施の形態]
第1の実施の形態に係る三次元造形システムでは、三次元造形物の「高さ」を、三次元造形物の底面から上面までの距離を表す物理量とする例について説明した。第5の実施の形態に係る三次元造形システムでは、三次元造形物の「高さ」は、記録媒体の「積層枚数」で表される。
第5の実施の形態に係る三次元造形システムは、三次元造形物の「高さ」が記録媒体の「積層枚数」で表され、積層枚数と特色濃度との対応関係が「積層枚数変換テーブル」で与えられる。これらの点で、前提となる「高さ情報」との対応付けの方法が、第1の実施の形態に係る三次元造形システムとは相違している。
また、上記の前提の相違に従って、三次元形状データやスライスデータを生成することなく、各画素位置での積層枚数から積層部品の画像データが生成される等、情報処理装置10で実行される処理手順も、第1の実施の形態に係る三次元造形システムとは相違する。
<印刷データを用いた三次元造形>
(三次元造形用の印刷データ)
まず、三次元造形用の印刷データについて説明する。
第5の実施の形態では、三次元造形用の印刷データは、下記の(1)から(4)の条件で、三次元造形物の高さ情報を含む。条件(1)及び(2)は、第1の実施の形態と共通している。条件(3)及び(4)は、第1の実施の形態と相違している。
(1)特色版は、二次元画像の1色として印刷データに含まれる。
(2)造形用属性が「特色濃度」である。
(3)三次元造形物の「高さ」は、記録媒体の積層枚数で表される。
(4)積層枚数と特色濃度との対応関係は「積層枚数変換テーブル」で与えられる。
図24(A)及び(B)を参照して、高さ情報を「造形用属性」に対応付ける方法を具体的に説明する。ここでは、造形用属性が「特色濃度」である場合について説明する。また、三次元造形物の「高さ」は、三次元造形物を造形するのに積層される記録媒体の「積層枚数」で表される。以下では、三次元造形物の「高さ」を、三次元造形物の「積層枚数」と言換える。
図24(A)は特色版の一例を示す図である。図24(A)に示す特色版から、二次元画像G(図示は省略)が形成される記録媒体50B上に、図24(B)に示す三次元造形物Qが形成される。
二次元画像Gの各画素位置に対して、三次元造形物の「積層枚数」に応じた「特色濃度」が対応付けられる。「積層枚数」と「特色濃度」との対応関係は、予め定められている。積層枚数と特色濃度との対応関係を用いて、二次元画像Gの各画素位置の特色濃度を、各画素位置での三次元造形物の「積層枚数」に応じた濃度とする。なお、「特色濃度」が対応付けられていない画素位置では、三次元造形物が造形されないので、特色濃度をゼロとし、三次元造形物の積層枚数もゼロとする。
図25は積層枚数と特色濃度との対応関係を示すテーブルの一例を示すグラフである。「積層枚数変換テーブル」とは、三次元造形物の積層枚数と特色濃度との対応関係を表すテーブルである。「積層枚数変換テーブル」は、例えば、図25に示すように、横軸を濃度、縦軸を積層枚数としたグラフ65によって表される。図25に示す例では、積層枚数は特色濃度に対して段階的に変化する。なお、積層枚数と特色濃度との対応関係は、印刷データを用いた三次元造形を実行する前に、情報処理装置10により予め取得されている。
図24(A)に示すように、特色版の領域Rの各画素位置には特色濃度D、領域Rの各画素位置には特色濃度D、領域Rの各画素位置には特色濃度Dが対応付けられている。特色濃度D、D、Dの大小関係は、D<D<Dである。
例えば、図25に示す「積層枚数変換テーブル」により、特色濃度Dには積層枚数2枚、特色濃度Dには積層枚数3枚、特色濃度Dには積層枚数6枚が対応付けられたとする。この場合は、図24(B)に示すように、2枚、3枚、6枚と、異なる3段階の高さ(積層枚数)を有する三次元造形物Qが形成される。
(情報処理装置の機能)
次に、情報処理装置の機能構成について説明する。
図26は第5の実施の形態に係る情報処理装置の「印刷データを用いた三次元造形」に関係した機能構成の一例を示す機能ブロック図である。情報処理装置10は、図26に示した機能構成の他、三次元データを受け付け、受け付けた三次元データを処理してスライスデータと制御データを生成する図示しない三次元データ処理部を有するが、ここでは説明を省略する。
図26に示すように、情報処理装置10は、解析部80、抽出部81、変換部82、画像データ生成部83、ラスタ処理部84、座標変換部85、制御データ生成部86、及び制御データ記憶部87を備えている。解析部80が「受付手段」の一例である。また、画像データ生成部83及びラスタ処理部84の各々が「出力手段」の一例である。
解析部80は、印刷データを受け付けると、「指定」の有無により、印刷データに「高さ情報」が含まれているか否かを解析する。「高さ情報」が含まれる場合、解析部40は、印刷データから三次元造形物を造形するために、受け付けた印刷データを抽出部41に通知する。
抽出部81は、高さ情報を含む印刷データを受け付けると、受け付けた印刷データから「高さ情報」に対応付けられた「造形用属性」を抽出する。
本実施の形態では、造形用属性が「特色濃度」であり、高さ情報は「特色濃度」として印刷データに含まれている。したがって、二次元画像の各画素位置の「特色濃度」を抽出する。
変換部82は、積層枚数と特色濃度との対応関係(図25参照)を用いて、各画素位置の特色濃度を、各画素位置での三次元造形物の積層枚数に変換する。
画像データ生成部83は、各画素位置での三次元造形物の積層枚数から、積層される記録媒体毎に積層部品を構成する画素を抽出して、積層される記録媒体毎に積層部品の画像データを生成する。
なお、積層部品の画像データの各々には、積層順位(N番目)を表す識別情報が付加される。台紙である記録媒体上に他の記録媒体を積層する場合、台紙である記録媒体はカウントせず、台紙である記録媒体上での積層順位(N番目)とする。
各画素位置に対応付けられた積層枚数を表す値を「NMAX」とする。図6(A)に示すスライス画像を参照して説明すると、N番目に積層される記録媒体では、N≦NMAXとなる画素の集合が積層部品52となり、N>NMAXとなる画素の集合が不要部分53となる。例えば、各画素のうち、N≦NMAXとなる画素を「1」、N>NMAXとなる画素を「0」で表す2値のラスタ画像データが、積層部品の画像データとなる。積層部品52は、記録媒体50から切り取られて積層される。
図29(A)から(C)は記録媒体毎の画像データの一例を示す図である。
例えば、図24(A)に示す特色版から図24(B)に示す三次元造形物Qを造形する場合、図29(A)から(C)に示す画像データが生成される。ここで、特色版の領域Rの各画素位置には積層枚数「2(NMAX=2)」、領域Rの各画素位置には積層枚数「3(NMAX=3)」、領域Rの各画素位置には積層枚数「6(NMAX=6)」が対応付けられている。
1番目(N=1)、2番目(N=2)に積層される記録媒体では、領域R、領域R、及び領域Rの各画素位置で、N≦NMAXとなる。したがって、図29(A)に示すように、領域R、領域R、及び領域Rの各画素を含む積層部品52の画像データを生成する。
3番目(N=3)に積層される記録媒体では、領域R及び領域Rの各画素位置で、N≦NMAXとなる。一方、領域Rの各画素位置では、N>NMAXとなる。したがって、図29(B)に示すように、領域R及び領域Rの各画素を含む積層部品52の画像データを生成する。
4番目(N=4)、5番目(N=5)、6番目(N=6)に積層される記録媒体では、領域Rの各画素位置で、N≦NMAXとなる。一方、領域R及び領域Rの各画素位置では、N>NMAXとなる。したがって、図29(C)に示すように、領域Rの各画素を含む積層部品52の画像データを生成する。
なお、積層部品の画像データの各画素に対して色情報を設定してもよい。なお、積層部品の画像データの加工については後述する。
画像データ生成部83により生成された画像データは、元々印刷データに含まれていた画像データと共に、ラスタ処理部84に出力される。また、画像データ生成部83により生成された画像データは、座標変換部85にも出力される。
ラスタ処理部84は、画像データをラスタ処理して、ラスタ画像データを生成する。例えば、画像データ生成部83で、各基本色の濃度が設定された画像データが生成された場合は、CMYK各色のラスタ画像データを生成する。二次元画像のラスタ画像データと、スライス画像のラスタ画像データとが、画像形成装置12に出力される。
座標変換部85は、積層される記録媒体毎に生成された積層部品52の画像データを、積層部品52の座標データに変換する。積層部品52の座標データは、制御データ生成部86に出力される。
本実施の形態では、三次元造形物Qが接地される接地面を「XY平面」とする。また、三次元造形物Qを造形するために記録媒体を積層する方向(積層方向)を「Z軸方向」とする。したがって、各画素位置からx座標、y座標が求められ、記録媒体の積層順位からz座標が求められる。例えば、N番目に積層される記録媒体では、記録媒体の厚さを「d」として、(N×d)がz座標の値とされる。
制御データ生成部86は、座標変換部85で得られた積層部品52の座標データから、制御データを生成する。また、台紙である記録媒体に糊付けを行うための制御データも生成する。生成された制御データは、識別情報(例えば、積層順を表す番号)と関連付けられて、制御データ記憶部87に記憶される。なお、制御データは、利用者から後処理開始の指示を受け付けると、制御データ記憶部87から読み出されて、後処理装置14に出力される。
一方、解析部80で受け付けた印刷データに「高さ情報」が含まれない場合は、解析部80は、受け付けた印刷データをラスタ処理部84に出力し、印刷データに対応したラスタ画像データを生成する。すなわち、情報処理装置10では、画像を記録媒体に形成する通常の画像形成処理が実行される。
上述した解析部80、抽出部81、変換部82、画像データ生成部83、ラスタ処理部84、座標変換部85、及び制御データ生成部86における各機能は、CPU30Aによって実行される。
なお、第1の実施の形態と同様に、制御データを格納する記憶手段は、情報処理装置10外に配置してもよい。また、第1の実施の形態と同様に、制御データを格納する記憶手段を、USB(Universal Serial Bus)メモリなどのコンピュータ読み取り可能な可搬型の記録媒体としてもよい。
(情報処理プログラム)
次に、情報処理プログラムについて説明する。
図27は第5の実施の形態に係る「情報処理プログラム」の処理手順の一例を示すフローチャートである。情報処理プログラムは、情報処理装置10のROM30Bに記憶されている。情報処理プログラムは、利用者から画像形成の指示を受け付けた場合に、情報処理装置10のCPU30AによりROM30Bから読み出されて実行される。
ステップS12で、指定した属性に高さ情報を対応付ける「指定」が、印刷データに含まれるか否かを判定する。印刷データが「指定」を含む場合は、ステップS22に進む。一方、印刷データが「指定」を含まない場合は、ステップS62に進む。次に、ステップS22で、印刷データに含まれる高さ情報から、三次元造形に用いる積層部品の画像データを生成する「画像データ生成処理」を実行する。
次に、ステップS32で、積層部品の画像データから、積層部品の座標データを生成する。次に、ステップS42で、積層部品の座標データから制御データを生成する。次に、ステップS52で、ステップS42で生成した制御データを制御データ記憶部87に記憶する。次に、ステップS62で、画像データからラスタ画像データを生成し、生成したラスタ画像データを画像形成装置12へ送信して、図27に示す情報処理プログラムを終了する。
ステップS52からステップS62に進んだ場合は、ステップS62では、印刷データに含まれる二次元画像の画像データと、ステップS52で生成された積層部品の画像データとについて、ラスタ画像データを生成する。一方、ステップS12からステップS62に進んだ場合は、通常の画像形成処理であるため、印刷データに含まれる画像データについて、ラスタ画像データを生成する。
(画像データ生成処理)
ここで、ステップS22で実行される「画像データ生成処理」について説明する。
図28は「画像データ生成処理」の処理手順の一例を示すフローチャートである。まず、ステップS400で、印刷データから、二次元画像の各画素位置の「特色濃度」を抽出する。次に、ステップS402で、特色濃度を積層枚数に変換する「積層枚数変換テーブル」を取得する。なお、「積層枚数変換テーブル」は、積層枚数と特色濃度との対応関係として、不揮発性メモリ30D等の記憶装置に予め記憶されている。
次に、ステップS404で、積層枚数変換テーブルを用いて、各画素位置の特色濃度を、各画素位置の「積層枚数」に変換する。次に、ステップS406で、各画素位置での三次元造形物の積層枚数から、上記の手順で積層部品の画像データを生成する。
(画像形成と三次元造形)
第5の実施の形態では、図24(B)に示すように、画像形成装置12は、台紙である記録媒体50B上に二次元画像G(図示は省略)を形成する。また、画像形成装置12は、他の記録媒体に積層部品の画像を形成する。後処理装置14は、制御データに従って、台紙である記録媒体と積層部品の画像が形成された記録媒体とに対して後処理を行い、台紙である記録媒体50B上に三次元造形物Qを造形する。二次元画像Gが形成された記録媒体50B上に、特色を指定したオブジェクトである三次元造形物Qが形成される。
なお、第5の実施に形態に係る「積層部品(画像)」は、立体モデルを表す三次元形状データをスライスして得られるスライス画像とは異なるが、記録媒体から切り出した積層部品を表す点ではスライス画像と同様である。したがって、「スライス画像」を「積層部品」に読み替えることで、三次元造形物Qの造形工程が説明される。
(変形例4)
変形例4では、積層部品の画像データに対する加工について説明する。
積層部品の画像を形成する前に、積層部品の画像データを加工してもよい。例えば、三次元造形物に色を付ける場合は、図30(A)から(C)に示すように、積層部品52の輪郭線に沿った各画素に対して「色情報」を設定する。各画素に対しては、特色濃度を設定してもよく、各基本色の濃度を設定してもよい。
また、例えば、三次元造形物に文字や画像を付ける場合は、図31(A)から(C)に示すように、積層部品52の画像データに、文字や画像59を表す他の画像データを重畳する。図24(B)に示すように、2番目、3番目、6番目に積層される記録媒体の一部など、三次元造形物Qを造形した場合に、上に他の部品が積層されずに露出する露出部分に文字や画像59を付けると、付加された文字や画像59が外から見える。
(変形例5)
変形例5では、制御データの別の生成方法について説明する。
上述した通り、制御データの形式は、座標データには限定されない。例えば、切り出し線54や糊付け領域58を表す2値のラスタ画像データとしてもよい。したがって、積層部品の画像データが「2値のラスタ画像データ」である場合は、積層部品の画像データをそのまま制御データとしてもよい。
<その他の変形例>
なお、上記第1から第5の実施の形態で説明した情報処理装置、プログラム及び三次元造形システムの構成は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内においてその構成を変更してもよいことは言うまでもない
(高さ情報の互換性)
上記第1から第4の実施の形態では、三次元造形物の「高さ」は、三次元造形物の底面から上面までの距離を表す物理量である。上記第5の実施の形態では、三次元造形物の「高さ」は、記録媒体の積層枚数で表される。
記録媒体の積層順位からz座標が求める場合と同様に、記録媒体の積層枚数NMAXは、記録媒体の厚さを「d」として、高さ(NMAX×d)に変換される。また、高さHは、記録媒体の厚さを「d」として、積層枚数(H/d)に変換される。なお、割り切れない場合は、H/dの整数部分を積層枚数とするか、切り上げた整数又は切り下げた整数を積層枚数とする。
上記の通り、距離を表す物理量としての「高さ」と、記録媒体の「積層枚数」とは互換性がある。上記第1から第4の実施の形態の三次元造形物の「高さ」を、記録媒体の積層枚数としてもよく、上記第5の実施の形態の三次元造形物の「高さ」を、前記三次元造形物の底面から上面までの距離を表す物理量としてもよい。
(高さ情報を含む印刷データの生成)
上記第1から第5の実施の形態では、情報処理装置10が、高さ情報を含む印刷データを外部から取得する場合について説明したが、情報処理装置10において、高さ情報を含む印刷データを生成してもよい。
(特色以外の色の指定)
上記第1から第5の実施の形態では、特色を指定する例について説明したが、特色以外の色を指定してもよい。印刷データを生成するアプリケーションの中には、特色の利用を想定していないアプリケーションが存在する。したがって、特色の利用を想定していないアプリケーションが生成する印刷データには、特色濃度を表す属性が存在しないことがある。この場合は、特色濃度の代わりに基本色の濃度を指定する属性を用いて媒体造形物Qの高さを設定する。
具体的には、基本色の濃度の組み合わせによって表現される「指定色」に対して高さを予め対応付けておき、各画素に対して、指定された高さに対応する「指定色」の各基本色の濃度を設定する。
例えば、各濃度を画素値で表し、「シアン濃度="0"、マゼンタ濃度="0"、イエロー濃度="0"、ブラック濃度="100"」に対して高さ10mmを対応付ける。この場合は、印刷データにが「K色を指定したオブジェクト」を含むことになり、「K色の濃度」が造形用属性となる。黒色(ブラック)をCMY色の濃度の組み合わせ(いわゆる、プロセスブラック)で表現して、K色の濃度を造形用属性とする。
なお、基本色の濃度の組み合わせは、上記の例に限定されない。例えば、シアン濃度="0"に対して高さ10mmを対応付けたり、「シアン濃度="0"、マゼンタ濃度="0"」に対して高さ10mmを対応付けたりしてもよい。
10 情報処理装置
12 画像形成装置
14 三次元造形用後処理装置(後処理装置)
16 収容機構
18 通信回線
20 糊付け部
22 切り出し部
24 圧着部
26 搬送路
30 情報処理部
31 外部装置
32 操作部
34 表示部
36 通信部
38 記憶部
40 解析部
41 抽出部
42 変換部
43 三次元データ生成部
44 スライス処理部
45 画像データ生成部
46 ラスタ処理部
47 制御データ生成部
48 制御データ記憶部
50 記録媒体
50B 台紙である記録媒体
52 積層部品
53 不要部分
54 切り出し線
56 着色領域
58 糊付け領域
59 画像
60 曲線
62 グラフ
62A グラフ
62B グラフ
64 領域
65 グラフ
66 特色版
66 印刷データ
68 高さ指定ページ
80 解析部
81 抽出部
82 変換部
83 画像データ生成部
84 ラスタ処理部
85 座標変換部
86 制御データ生成部
87 制御データ記憶部
G 画像
M 立体モデル
P 三次元造形物
Q 三次元造形物

Claims (11)

  1. 印刷データを受け付ける受付手段と、
    前記受付手段が、記録媒体の一部を複数の部品として積層して三次元造形物を造形する場合に生成される印刷データであって、二次元画像の画像データの各画素位置での前記三次元造形物の高さ情報を含む印刷データを受け付けた場合に、
    前記各画素位置での前記三次元造形物の高さ情報から生成された前記複数の部品各々の画像データを出力する出力手段と、
    備え、
    前記三次元造形物は、台紙である記録媒体上に造形され、
    前記二次元画像の画像データが、前記台紙である記録媒体上に形成される台紙用二次元画像の画像データであり、
    前記出力手段が、前記複数の部品各々の画像データと前記台紙用二次元画像の画像データとを出力する、
    情報処理装置。
  2. 前記高さ情報は、前記三次元造形物の底面から上面までの距離を表す物理量である、
    請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記複数の部品各々の画像データは、前記各画素位置での前記三次元造形物の高さ情報から得られる三次元形状を、積層方向と交差する方向にスライスして生成される、
    請求項2に記載の情報処理装置。
  4. 前記三次元形状は、前記三次元造形物が接地される接地面をXY平面とし、前記積層方向をZ軸方向として、各画素位置での前記三次元造形物の高さ情報を三次元空間での座標データに変換して得られる、
    請求項3に記載の情報処理装置。
  5. 前記三次元形状は、前記記録媒体の厚さに応じた間隔でスライスされる、
    請求項3に記載の情報処理装置。
  6. 前記高さ情報は、前記二次元画像の各画素位置での前記記録媒体の積層枚数である、
    請求項1に記載の情報処理装置。
  7. 前記複数の部品各々の画像データは、画素位置に対応付けられた前記積層枚数が、積層される前記記録媒体の枚数以上となる画素を抽出して生成される、
    請求項6に記載の情報処理装置。
  8. コンピュータを、
    請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の情報処理装置の各手段として機能させるためのプログラム。
  9. 請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の情報処理装置と、
    画像データに応じて記録媒体に画像を形成する画像形成装置と、
    画像が形成された記録媒体に対し、三次元造形用の後処理を行う三次元造形用後処理装置と、
    を備えた三次元造形システム。
  10. 前記画像形成装置が、前記複数の部品各々の画像データに基づいて、前記複数の部品各々の画像を異なる記録媒体に形成し、
    前記三次元造形用後処理装置が、前記複数の部品各々を、各々の画像が形成された記録媒体から切り出して積層し、前記三次元造形物を造形する、
    請求項9に記載の三次元造形システム。
  11. 前記画像形成装置が、台紙用二次元画像の画像データに基づいて、台紙である記録媒体上に前記台紙用二次元画像を形成し、前記複数の部品各々の画像データに基づいて、前記複数の部品各々の画像を異なる記録媒体に形成し、
    前記三次元造形用後処理装置が、前記複数の部品各々を、各々の画像が形成された記録媒体から切り出し、切り出した前記複数の部品各々を前記台紙である記録媒体上に積層して、前記三次元造形物を造形する、
    請求項9に記載の三次元造形システム。
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