以下に、本願に係る決定装置、決定方法及び決定プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する。)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る決定装置、決定方法及び決定プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
〔1.決定処理の一例〕
まず、図1を用いて、実施形態に係る決定処理の一例について説明する。図1は、実施形態に係る決定処理の一例を示す図である。図1では、決定装置100が、今後1か月間に広告コンテンツAD1に費やす予算と過去1か月間に広告コンテンツAD1をクリックしたユーザがコンバージョンを起こすか否かに関する予測値に基づいて、広告コンテンツAD1が配信対象として選択される基準となる入札単価を決定する例を示す。なお、コンバージョンとは、商品購入や資料請求などの行動であって、広告コンテンツをクリックする行動に連動して発生する行動を指す。
なお、ユーザが広告コンテンツを選択する行動であれば、広告コンテンツをクリックする行動に限られない。例えば、ユーザがスマートフォンを用いている場合は、ユーザが広告コンテンツを選択する行動は、タップなど任意の操作が行われることに相当する。
決定装置100は、広告コンテンツに費やす予算と過去に広告コンテンツをクリックしたユーザがコンバージョンを起こすか否かに関する予測値に基づいて、広告コンテンツが配信対象として選択される基準となる入札単価を決定する情報処理装置である。
以下、ユーザがコンバージョンを起こすか否かに関する予測値のことを、コンバージョン予測値(p)と呼ぶことにする。コンバージョン予測値(p)は、ユーザがコンバージョンを起こす度合いを示す数値である。また、コンバージョン予測値(p)は、0〜1の数値であって、数値が大きいほどコンバージョンを起こす度合いが高いことを示し、数値が小さいほどコンバージョンを起こす度合いが低いことを示す。
また、ユーザがコンバージョンを起こしたか否かの実績のことを、コンバージョン実績(y)と呼ぶことにする。そして、ユーザがコンバージョンを起こした場合、コンバージョン実績(y)の値を1とする。また、ユーザがコンバージョンを起こしていない場合、コンバージョン実績(y)の値を0とする。
以下、図1を用いて、決定処理の一例を説明する。図1に示す例では、決定装置100は、コンバージョンを起こしそうなユーザほど入札単価を高く決定する(ステップS1)。具体的には、過去1か月間に広告コンテンツAD1をクリックしたユーザのコンバージョン予測値(p)の値が大きいほど、そのユーザのコンバージョン予測値(p)に対応する入札単価を高く決定する。また、過去1か月間に広告コンテンツAD1をクリックしたユーザがコンバージョンを起こしている場合、そのユーザのコンバージョン予測値(p)に対応する入札単価を高く決定する。
例えば、ユーザU1は、コンバージョン予測値(p)の値が0.8であり、コンバージョン予測値(p)の値が大きいことから、コンバージョンを起こしやすいユーザであるといえる。また、ユーザU1は、コンバージョン実績(y)の値が1であることから、コンバージョンを起こしたユーザである。このように、ユーザU1のコンバージョン予測値とコンバージョン実績を踏まえると、コンバージョン予測値(p)の値がユーザU1のコンバージョン予測値と同じ値(0.8)であるユーザは、コンバージョンを起こす確率が高いと考えられる。したがって、決定装置100は、広告配信対象のユーザのコンバージョン予測値(p)が0.8である場合は、入札単価を高く決定する。なお、ユーザU2についてもユーザU1と同様である。
また、決定装置100は、コンバージョンを起こしそうにないユーザほど入札単価を低く決定する(ステップS2)。具体的には、決定装置100は、過去1か月間に広告コンテンツAD1をクリックしたユーザのコンバージョン予測値(p)の値が小さいほど、そのユーザのコンバージョン予測値(p)に対応する入札単価を低く決定する。また、過去1か月間に広告コンテンツAD1をクリックしたユーザがコンバージョンを起こしていない場合、そのユーザのコンバージョン予測値(p)に対応する入札単価を低く決定する。
例えば、ユーザU3は、コンバージョン予測値(p)の値が0.1であり、コンバージョン予測値(p)の値が小さいことから、コンバージョンを起こしにくいユーザであるといえる。また、ユーザU3は、コンバージョン実績(y)の値が0であることから、コンバージョンを起こしていないユーザである。このように、ユーザU3のコンバージョン予測値とコンバージョン実績を踏まえると、コンバージョン予測値(p)の値がユーザU3のコンバージョン予測値と同じ値(0.1)であるユーザは、コンバージョンを起こす確率が低いと考えられる。したがって、決定装置100は、広告配信対象のユーザのコンバージョン予測値(p)が0.1である場合は、入札単価を低く決定する。なお、ユーザU4〜ユーザU8についてもユーザU3と同様である。
そして、決定装置100は、入札単価の総和が今後1か月間に広告コンテンツAD1に費やす予算に一致するように入札単価を決定する(ステップS3)。具体的には、決定装置100は、今後1か月間に広告コンテンツAD1をクリックするユーザの総数は、過去1か月間に広告コンテンツAD1をクリックしたユーザの総数8と同数であると仮定する。そして、決定装置100は、今後1か月間に広告コンテンツAD1をクリックする8人のユーザの入札単価の総和が今後1か月間に広告コンテンツAD1に費やす予算に一致するように入札単価を決定する。
上述したように、決定装置100は、今後1か月間に広告コンテンツAD1に費やす予算を取得する。また、決定装置100は、今後1か月間に広告コンテンツAD1に費やす予算と過去1か月間に広告コンテンツAD1をクリックしたユーザがコンバージョンを起こすか否かに関するコンバージョン予測値に基づいて、広告コンテンツAD1が配信対象として選択される基準となる入札単価を決定する。
このように、決定装置100は、目標コンバージョン単価を用いる代わりに予算を用いて入札単価を決定することにより、例えば、目標コンバージョン単価が低すぎて、コンバージョンにつながるクリックを逃し、総コンバージョン数が減少するといった問題を回避しながら、コンバージョンを得るために有効に予算を使うことできる。したがって、決定装置100は、予算に応じて適切な入札単価を決定することができる。
なお、図1では、決定装置100が、今後1か月間に広告コンテンツAD1に費やす予算と過去1か月間に広告コンテンツAD1をクリックしたユーザのコンバージョン予測値に基づいて、広告コンテンツAD1が配信対象として選択される基準となる入札単価を決定する例を示したが、予算を設定する期間の長さは1か月でなくてもよい。また、過去1か月間は、直近の過去1か月間でなくてもよい。例えば、過去1年間に広告コンテンツAD1をクリックしたユーザの人数を12か月で割ることにより算出した人数を今後1か月間に広告コンテンツAD1をクリックするユーザの予測数であり、過去1か月間の広告コンテンツAD1をクリックしたユーザの人数としてもよい。
〔2.決定システムの構成〕
次に、図2を用いて、実施形態にかかる決定装置100が含まれる決定システム1の構成について説明する。図2は、実施形態にかかる決定システム1の構成例を示す図である。図2に例示するように、実施形態にかかる決定システム1には、ユーザ端末10と、アクセスログサーバ20と、広告主端末30と、広告配信装置(決定装置)100とが含まれる。これらの各種装置は、ネットワークN(例えば、インターネット)を介して、有線又は無線により通信可能に接続される。なお、図2に示した決定システム1には、複数台のユーザ端末10や、複数台のアクセスログサーバ20や、複数台の広告主端末30が含まれてもよい。また、本実施形態では、アクセスログサーバ20および広告配信装置(決定装置)100は、事業者T1によって管理されているものとする。
ユーザ端末10は、ユーザによって利用される端末装置である。例えば、ユーザ端末10は、タブレット型端末、PC(Personal Computer)、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)等である。例えば、ユーザ端末10は、所定のウェブサーバにアクセスすることで、所定のウェブサーバからウェブページを取得し、取得したウェブページを表示画面に表示する。
また、ユーザ端末10は、ウェブページに広告枠が含まれる場合には、広告配信装置(決定装置)100にアクセスすることで、広告配信装置(決定装置)100から広告コンテンツを取得し、取得した広告コンテンツを、かかる広告枠に表示する。
アクセスログサーバ20は、ユーザの検索クエリやユーザの訪問ページといったアクセスログを保持している。また、アクセスログサーバ20は、ショッピングサービスを提供する所定のサーバ装置から、ショッピングサービスを利用しているユーザの購入履歴に関する情報を取得する。具体的には、アクセスログサーバ20は、ショッピングサービスを提供する所定のサーバ装置から、ショッピングサービスを利用しているユーザが広告主にとって利益につながる行動(例えば、広告コンテンツの広告対象商品の購入等)を起こしたか否かに関する情報を取得する。
広告主端末30は、広告主によって利用される端末装置である。例えば、広告主端末30は、タブレット型端末、PC、携帯電話機、PDA等である。また、広告主端末30は、広告主の操作に従って、広告コンテンツを広告配信装置(決定装置)100に入稿する。
例えば、広告主端末30は、静止画像、動画像、テキストデータ等に該当する広告コンテンツを広告配信装置(決定装置)100に入稿する。また、例えば、広告主端末30は、広告コンテンツが選択操作(例えば、クリックやタップ)された場合に、遷移させる遷移先コンテンツのURL(Uniform Resource Locator)に該当する広告コンテンツを広告配信装置(決定装置)100に入稿してもよい。
さらに、広告主端末30は、広告主の操作に従って、広告コンテンツに費やす予算を広告配信装置(決定装置)100に送信する。
広告配信装置(決定装置)100は、図1で説明した決定処理を行うサーバ装置である。また、広告配信装置(決定装置)100は、広告主端末30から入稿された広告コンテンツを配信するサーバ装置である。
広告配信装置(決定装置)100は、広告コンテンツを配信したユーザに関する情報を保持している。具体的には、広告配信装置(決定装置)100は、広告コンテンツを配信したユーザが広告コンテンツをクリックしたか否かに関する情報や、広告コンテンツを配信したユーザがコンバージョンを起こしたか否かに関する情報を保持している。
なお、図2では、決定システム1の構成例として、アクセスログを集約して保持するアクセスログサーバ20から決定装置100がユーザのアクセスログを取得する例を示したが、検索サーバ装置やショッピングサーバ装置といったそれぞれのサーバ装置から決定装置100がユーザのアクセスログを取得してもよい。
また、図2では、決定システム1の構成例として、決定装置100が広告コンテンツを配信する例を示したが、広告コンテンツを配信するアドサーバと決定装置100とは別々の装置であってもよい。
アドサーバと決定装置100とが別々の装置である例について説明する。具体的には、アドサーバは、広告主端末30から広告コンテンツの入稿を受け付けるとともに広告コンテンツに費やす予算を取得する。そして、アドサーバは、広告主端末30から広告コンテンツの入稿を受け付けると、コンバージョン予測値に入札単価を対応させる対応規則を受け付けた広告コンテンツ毎に生成するよう決定装置100に要求する。例えば、アドサーバは、広告主端末30から広告コンテンツAD1の入稿を受け付けると、決定装置100に広告コンテンツAD1の対応規則C1を生成するよう要求する。
決定装置100は、アドサーバから広告コンテンツAD1の対応規則C1の生成要求を受け付けると、過去1か月間に広告コンテンツAD1をクリックしたユーザのコンバージョン予測値を算出する。また、アドサーバから過去1か月間に広告コンテンツAD1をクリックしたユーザがコンバージョンを起こしたか否かの実績を取得する。
そして、決定装置100は、所定の制約条件の下で、過去1か月間に広告コンテンツAD1をクリックしたユーザがコンバージョンを起こしたか否かの実績(y)と過去1か月間に広告コンテンツAD1をクリックしたユーザがコンバージョンを起こすか否かに関する予測値(p)に基づいて、目的関数(f)を最小にする解を求める最適化問題を解く。
そして、決定装置100は、最適化問題を解くことにより得られる解に基づいて、コンバージョン予測値に広告コンテンツAD1が配信対象として選択される基準となる入札単価を対応させる対応規則C1を生成する。
アドサーバは、ユーザ端末10から広告コンテンツの配信要求を受け付けると、配信候補の広告コンテンツを選択する。そして、アドサーバは、配信候補の広告コンテンツ毎に入札単価を決定するよう決定装置100に要求する。
決定装置100は、アドサーバから入札単価の決定要求を受け付けると、広告配信対象のユーザの検索クエリや訪問ページといったアクセスログを配信候補の広告コンテンツ毎に生成された予測モデルに入力する。そして、決定装置100は、配信対象のユーザのコンバージョン予測値を配信候補の広告コンテンツ毎に算出する。例えば、決定装置100は、配信候補の広告コンテンツのなかに広告コンテンツAD1が含まれている場合、広告配信対象のユーザの検索クエリや訪問ページといったアクセスログを予測モデルM1に入力することにより、広告コンテンツAD1に関する配信対象のユーザのコンバージョン予測値を算出する。
続いて、決定装置100は、配信候補の広告コンテンツの対応規則を選択する。例えば、決定装置100は、配信候補の広告コンテンツのなかに広告コンテンツAD1が含まれている場合、広告コンテンツAD1の対応規則C1を選択する。
続いて、決定装置100は、選択した対応規則に基づいて、配信候補の広告コンテンツ毎に入札単価を決定する。
続いて、決定装置100は、配信候補の広告コンテンツ毎に決定した入札単価をアドサーバに送信する。
アドサーバは、配信候補の広告コンテンツ毎に決定された入札単価を決定装置100から受け付ける。そして、アドサーバは、決定装置100から受け付けた入札単価に基づいて、配信候補の広告コンテンツのなかから配信する広告コンテンツを決定する。そして、アドサーバは、ユーザ端末10に決定した広告コンテンツを配信する。
〔3.決定装置の構成〕
次に、図3を用いて、実施形態にかかる広告配信装置(決定装置)100について説明する。図3は、実施形態にかかる広告配信装置(決定装置)100の構成例を示す図である。図3に示すように、広告配信装置(決定装置)100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。
(通信部110)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークNと有線または無線で接続され、例えば、ユーザ端末10、アクセスログサーバ20との間で情報の送受信を行う。
(記憶部120)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部120は、図3に示すように、広告情報記憶部121と、広告配信履歴記憶部122と、予測モデル記憶部123と、対応規則記憶部124とを有する。
(広告情報記憶部121)
広告情報記憶部121は、広告主端末30から受け付けた広告コンテンツと予算に関する各種情報を記憶する。図4に、実施形態に係る広告情報記憶部121の一例を示す。具体的には、図4では、広告情報記憶部121の一例を示している。図4に示す例では、広告情報記憶部121は、「広告主ID」、「広告コンテンツID」、「予算」といった項目を有する。
「広告主ID」は、広告主端末30の広告主を識別するための識別情報を示す。
「広告コンテンツID」は、広告主端末30から受け付けた広告コンテンツを識別するための識別情報を示す。
「予算(円)」は、広告主端末30から受け付けた今後1か月間に広告コンテンツに費やす予算を示す。
図4に示す例では、1レコード目は、広告主ID「C1」により識別される広告主から、広告コンテンツID「AD1」により識別される広告コンテンツを受け付けたことを示す。また、今後1か月間に広告コンテンツID「AD1」により識別される広告コンテンツに費やす予算は「150,000」円であることを示している。
(広告配信履歴記憶部122)
広告配信履歴記憶部122は、広告コンテンツの配信履歴に関する各種情報を記憶する。図5に、実施形態に係る広告配信履歴記憶部122の一例を示す。具体的には、図5では、広告配信履歴記憶部122の一例を示している。図5に示す例では、広告配信履歴記憶部122は、「広告コンテンツID」、「ユーザID」、「コンバージョンの有無」、「コンバージョン予測値」といった項目を有する。
「広告コンテンツID」は、過去1か月間に配信した広告コンテンツを識別するための識別情報を示す。
「ユーザID」は、過去1か月間に広告コンテンツをクリックしたユーザを識別するための識別情報を示す。
「コンバージョンの有無」は、過去1か月間に広告コンテンツをクリックしたユーザがコンバージョンを起こしたか否かの情報を示す。図5に示す例では、コンバージョンを起こした場合を1、コンバージョンを起こさなかった場合を0で示す。
「コンバージョン予測値」は、ユーザがコンバージョンを起こすか否かに関する予測値を示す。なお、コンバージョン予測値は、0〜1の数値であって、数値が大きいほどコンバージョンを起こす度合いが高く、数値が小さいほどコンバージョンを起こす度合いが低いことを示す。
図5に示す例では、1レコード目は、過去1か月間に広告コンテンツID「AD1」により識別される広告コンテンツ(広告コンテンツAD1)が配信され、ユーザID「U1」により識別されるユーザ(ユーザU1)が広告コンテンツAD1をクリックしたことを示す。また、コンバージョンの有無が「1」であることは、ユーザU1が広告コンテンツAD1をクリックしてコンバージョンを起こしたことを示している。そして、コンバージョン予測値が「0.8」であることは、ユーザU1がコンバージョンを起こすか否かに関する予測値が「0.8」であることを示している。
(予測モデル記憶部123)
予測モデル記憶部123は、ユーザのコンバージョン予測値を算出する予測モデルに関する各種情報を記憶する。図6に、実施形態に係る予測モデル記憶部123の一例を示す。具体的には、図6では、予測モデル記憶部123の一例を示している。図6に示す例では、予測モデル記憶部123は、「広告コンテンツID」、「予測モデルID」といった項目を有する。
「広告コンテンツID」は、広告コンテンツを識別するための識別情報を示す。
「予測モデルID」は、ユーザのコンバージョン予測値を算出する予測モデルを識別するための識別情報を示す。予測モデルは、所定のユーザの検索クエリや訪問ページといったアクセスログからユーザのコンバージョン予測値を算出する予測モデルである。なお、予測モデルは、広告コンテンツごとに生成される。
図6に示す例では、1レコード目は、広告コンテンツID「AD1」により識別される広告コンテンツについて、予測モデルID「M1」により識別される予測モデルが格納されていることを示している。
(対応規則記憶部124)
対応規則記憶部124は、コンバージョン予測値に広告コンテンツが配信対象として選択される基準となる入札単価を対応させる対応規則に関する各種情報を記憶する。図7に、実施形態に係る対応規則記憶部124の一例を示す。具体的には、図7では、対応規則記憶部124の一例を示している。図6に示す例では、対応規則記憶部124は、「広告コンテンツID」、「対応規則ID」といった項目を有する。
「広告コンテンツID」は、広告コンテンツを識別するための識別情報を示す。
「対応規則ID」は、コンバージョン予測値に広告コンテンツが配信対象として選択される基準となる入札単価を対応させる対応規則を識別するための識別情報を示す。
図7に示す例では、1レコード目は、広告コンテンツID「AD1」により識別される広告コンテンツについて、対応規則ID「C1」により識別される対応規則が格納されていることを示している。
(制御部130)
図3の説明に戻って、制御部130は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、広告配信装置(決定装置)100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(生成プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
また、制御部130は、予測モデル記憶部123に記憶されている予測モデルに従った情報処理により、入力層に入力された所定のユーザの検索クエリや訪問ページといったアクセスログに対し、出力層以外の各層に属する各要素を第1要素として、第1要素と第1要素の重みとに基づく演算を行うことにより、所定のユーザがコンバージョンを起こすか否かに関するコンバージョン予測値を出力層から出力するよう、コンピュータを機能させる。
図3に示すように、制御部130は、取得部131と、決定部132と、配信部133とを有し、以下に説明する情報処理の作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、図3に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
(取得部131)
取得部131は、広告コンテンツに費やす予算を取得する。具体的には、取得部131は、広告主端末30から広告コンテンツの入稿を受け付けるとともに、広告コンテンツに費やす予算を取得する。例えば、取得部131は、広告主端末30から広告コンテンツAD1の入稿を受け付けるとともに、今後1か月間に広告コンテンツAD1に費やす予算を取得する。
(決定部132)
決定部132は、次の3つの処理を行う。初めに、決定部132は、ユーザのコンバージョン予測値(p)を算出する予測モデルを生成する。次に、決定部132は、コンバージョン予測値(p)に入札単価を対応させる対応規則(C)を生成する。最後に、決定部132は、ユーザから広告コンテンツの配信要求を受け付けると、広告配信対象のユーザの入札単価を決定する。
初めに、決定部132は、ユーザのコンバージョン予測値(p)を算出する予測モデルを生成する。
まず、決定部132は、取得部131が広告コンテンツの入稿を受け付けると、ユーザのコンバージョン予測値を算出する予測モデルを生成する。決定部132は、予測モデルを生成すると、生成した予測モデルを予測モデル記憶部123に格納する。
具体的には、決定部132は、取得部131が広告主端末30から広告コンテンツの入稿を受け付けると、広告コンテンツをクリックしていないユーザの検索クエリや訪問ページといったアクセスログをアクセスログサーバ20から取得する。
続いて、決定部132は、広告コンテンツをクリックしていないユーザが広告コンテンツの広告主にとって利益につながる行動(商品購入等)を起こしたか否かに関する情報をアクセスログサーバ20から取得する。
続いて、決定部132は、広告コンテンツをクリックしていないユーザの情報を用いて、所定のユーザの検索クエリや訪問ページといったアクセスログから、所定のユーザが広告コンテンツの広告主にとって利益につながる行動を起こすか否かに関するコンバージョン予測値を算出する予測モデルを生成する。
なお、決定部132は、いかなる学習アルゴリズムを用いて予測モデルを生成してもよい。例えば、決定部132は、ニューラルネットワーク(neural network)、サポートベクターマシン(support vector machine)、クラスタリング、強化学習等の学習アルゴリズムを用いて予測モデルを生成する。一例として、決定部132がニューラルネットワークを用いて予測モデルを生成する場合、予測モデルは、一以上のニューロンを含む入力層と、一以上のニューロンを含む中間層と、一以上のニューロンを含む出力層とを有する。
予測モデルは、所定のユーザの検索クエリや訪問ページといったアクセスログが入力される入力層と、出力層と、入力層から出力層までのいずれかの層であって出力層以外の層に属する第1要素と、第1要素と第1要素の重みとに基づいて値が算出される第2要素と、を含み、入力層に入力された所定のユーザの検索クエリや訪問ページといったアクセスログに応じて、所定のユーザが広告コンテンツの広告主にとって利益につながる行動を起こすか否かに関するコンバージョン予測値を出力層から出力するよう、コンピュータを機能させる。
予測モデルは、所定のユーザの検索クエリや訪問ページといったアクセスログが入力される入力層と、出力層と、入力層から出力層までのいずれかの層であって出力層以外の層に属する第1要素と、第1要素と第1要素の重みとに基づいて値が算出される第2要素と、を含み、入力層に入力された所定のユーザの検索クエリや訪問ページといったアクセスログに対し、出力層以外の各層に属する各要素を第1要素として、第1要素と第1要素の重みとに基づく演算を行うことにより、所定のユーザが広告コンテンツの広告主にとって利益につながる行動を起こすか否かに関するコンバージョン予測値を出力層から出力するよう、コンピュータを機能させる。
ここで、予測モデルが「y=a1*x1+a2*x2+・・・+ai*xi」で示す回帰モデルで実現されるとする。この場合、予測モデルが含む第1要素は、x1やx2等といった入力データ(xi)に対応する。また、第1要素の重みは、xiに対応する係数aiに対応する。ここで、回帰モデルは、入力層と出力層とを有する単純パーセプトロンと見做すことができる。各モデルを単純パーセプトロンと見做した場合、第1要素は、入力層が有するいずれかのノードに対応し、第2要素は、出力層が有するノードと見做すことができる。
また、予測モデルがDNN(Deep Neural Network)等、1つまたは複数の中間層を有するニューラルネットワークで実現されるとする。この場合、予測モデルが含む第1要素は、入力層または中間層が有するいずれかのノードに対応する。また、第2要素は、第1要素と対応するノードから値が伝達されるノードである次段のノードに対応する。また、第1要素の重みは、第1要素と対応するノードから第2要素と対応するノードに伝達される値に対して考慮される重みである接続係数に対応する。
広告配信装置(決定装置)100は、上述した回帰モデルやニューラルネットワーク等、任意の構造を有する予測モデルを用いて、コンバージョン予測値の算出を行う。具体的には、予測モデルは、所定のユーザの検索クエリや訪問ページといったアクセスログが入力された場合に、所定のユーザが広告コンテンツの広告主にとって利益につながる行動を起こすか否かに関するコンバージョン予測値を出力するように係数が設定される。広告配信装置(決定装置)100は、このような予測モデルを用いて、コンバージョン予測値を算出する。
なお、上記例では、予測モデルが、所定のユーザの検索クエリや訪問ページといったアクセスログが入力された場合に、所定のユーザが広告コンテンツの広告主にとって利益につながる行動を起こすか否かに関するコンバージョン予測値を出力する予測モデル(モデルM1Xとする)である例を示した。しかし、実施形態に係る予測モデルは、モデルM1Xにデータの入出力を繰り返すことで得られる結果に基づいて生成されるモデルであってもよい。例えば、予測モデルは、所定のユーザの検索クエリや訪問ページといったアクセスログを入力とし、モデルM1Xが出力する所定のユーザが広告コンテンツの広告主にとって利益につながる行動を起こすか否かに関するコンバージョン予測値を出力とするよう学習されたモデル(モデルM1Y)であってもよい。または、予測モデルは、所定のユーザの検索クエリや訪問ページといったアクセスログを入力とし、モデルM1Yの出力値を出力とするよう学習されたモデルであってもよい。
また、広告配信装置(決定装置)100がGAN(Generative Adversarial Networks)を用いた算出処理を行う場合、予測モデルは、GANの一部を構成するモデルであってもよい。
次に、決定部132は、コンバージョン予測値(p)に入札単価を対応させる対応規則(C)を生成する。
まず、決定部132は、取得部131によって取得された予算と過去に広告コンテンツAD1を選択したユーザが広告コンテンツAD1の広告主にとって利益につながる行動を起こすか否かに関する予測値とに基づいて、広告コンテンツAD1が配信対象として選択される基準となる入札単価を決定する。具体的には、決定部132は、取得部131によって取得された今後1か月間に広告コンテンツAD1に費やす予算と過去1か月間に広告コンテンツAD1を選択したユーザのコンバージョン予測値(p)とに基づいて、広告コンテンツAD1が配信対象として選択される基準となる入札単価を決定する。
また、決定部132は、過去に広告コンテンツAD1を選択したユーザが広告コンテンツAD1の広告主にとって利益につながる行動を起こすか否かに関する予測値の値が大きいほど広告コンテンツAD1が配信対象として選択される基準となる入札単価を高く決定する。また、決定部132は、過去に広告コンテンツAD1を選択したユーザが広告コンテンツAD1の広告主にとって利益につながる行動を起こすか否かに関する予測値の値が小さいほど広告コンテンツAD1が配信対象として選択される基準となる入札単価を低く決定する。具体的には、決定部132は、過去1か月間に広告コンテンツAD1を選択したユーザのコンバージョン予測値(p)の値が大きいほど入札単価を高く決定する。また、決定部132は、過去1か月間に広告コンテンツAD1を選択したユーザのコンバージョン予測値(p)の値が小さいほど入札単価を低く決定する。
また、決定部132は、過去に広告コンテンツAD1を選択したユーザがコンバージョンを起こしたか否かの実績と過去に広告コンテンツAD1を選択したユーザが広告コンテンツAD1の広告主にとって利益につながる行動を起こすか否かに関する予測値とに基づいて、広告コンテンツAD1が配信対象として選択される基準となる入札単価を決定する。例えば、決定部132は、過去1か月間に広告コンテンツAD1を選択したユーザがコンバージョンを起こしたか否かの実績(y)と過去1か月間に広告コンテンツAD1を選択したユーザがコンバージョンを起こすか否かに関する予測値(p)とに基づいて入札単価を決定する。
また、決定部132は、過去に広告コンテンツAD1を選択したユーザがコンバージョンを起こしている場合、そのユーザの予測値に対応する入札単価を高く決定する。具体的には、決定部132は、過去1か月間に広告コンテンツAD1を選択したユーザがコンバージョンを起こしている(y=1である)場合、そのユーザのコンバージョン予測値(p)に対応する入札単価を高く決定する。
また、決定部132は、過去に広告コンテンツAD1を選択したユーザがコンバージョンを起こしていない場合、そのユーザの予測値に対応する入札単価を低く決定する。具体的には、決定部132は、過去1か月間に広告コンテンツAD1を選択したユーザがコンバージョンを起こしていない(y=0である)場合、そのユーザのコンバージョン予測値(p)に対応する入札単価を低く決定する。
また、決定部132は、過去に広告コンテンツAD1を選択したユーザが広告コンテンツAD1の広告主にとって利益につながる行動を起こすか否かに関する予測値を独立変数とする目的関数を最小にする解を求める最適化問題を解く。そして、決定部132は、最適化問題を解くことにより得られる解に基づいて、予測値に入札単価を対応させる対応規則を生成する。
具体的には、決定部132は、過去1か月間に広告コンテンツAD1を選択したユーザのコンバージョン予測値(p)を独立変数とする目的関数(f)を最小にする解を求める最適化問題を解く。そして、決定部132は、最適化問題を解くことにより得られる解に基づいて、コンバージョン予測値(p)に入札単価を対応させる対応規則(C)を生成する。
また、決定部132は、ユーザが広告コンテンツAD1の広告主にとって利益につながる行動を起こすか否かに関する予測値に入札単価を対応させる対応規則に基づいて、広告コンテンツAD1が配信対象として選択される基準となる入札単価を決定する。具体的には、決定部132は、コンバージョン予測値(p)に入札単価を対応させる対応規則(C)に基づいて、入札単価を決定する。
また、決定部132は、目的関数の値の総和が取得部131によって取得された予算に一致することを制約条件として、最適化問題を解く。具体的には、決定部132は、目的関数(f)の値の総和が今後1か月間に広告コンテンツAD1に費やす予算に一致することを制約条件として、最適化問題を解く。
また、決定部132は、目的関数の値が所定の閾値を超えないことを制約条件として、最適化問題を解く。また、決定部132は、目的関数の値が所定の閾値を下回らないことを制約条件として、最適化問題を解く。具体的には、決定部132は、目的関数(f)の値が所定の閾値bを超えないことを制約条件として、最適化問題を解く。また、決定部132は、目的関数(f)の値が所定の閾値aを下回らないことを制約条件として、最適化問題を解く。
また、決定部132は、目的関数(f)の値がコンバージョン予測値(p)に応じて単調増加することを条件として、最適化問題を解く。
以下、図8を用いて、決定処理の一例を具体的に説明する。図8に示す例では、決定部132は、目的関数(f)の値の総和が取得した予算に一致するという制約条件の下で、過去1か月間に広告コンテンツAD1をクリックしたユーザがコンバージョンを起こしたか否かの実績(y)と過去1か月間に広告コンテンツAD1をクリックしたユーザがコンバージョンを起こすか否かに関する予測値(p)に基づいて、目的関数(f)を最小にする解を求める最適化問題を解く(ステップS11)。
すると、ユーザU1は、コンバージョン予測値(p)の値が0.8であり、コンバージョン予測値(p)の値が大きいことから、コンバージョンを起こしやすいユーザであるといえる。また、ユーザU1は、コンバージョン実績(y)の値が1であることから、コンバージョンを起こしたユーザである。このように、ユーザU1のコンバージョン予測値とコンバージョン実績を踏まえると、コンバージョン予測値(p)の値がユーザU1のコンバージョン予測値と同じ値(0.8)であるユーザは、コンバージョンを起こす確率が高いと考えられる。したがって、決定部132は、広告配信対象のユーザのコンバージョン予測値(p)が0.8である場合は、入札単価を高く決定する。なお、ユーザU2についてもユーザU1と同様である。
そこで、決定部132は、コンバージョン予測値(p)の値が大きいほど、目的関数(f)の値を大きくするような最適化問題を解く。また、決定部132は、コンバージョン実績(y)の値が1であるユーザのコンバージョン予測値(p)については、そのコンバージョン予測値(p)に対応する目的関数(f)の値を大きくするような最適化問題を解く。すると、最適化問題の一部は以下の式(1)で示される。
また、ユーザU3は、コンバージョン予測値(p)の値が0.1であり、コンバージョン予測値(p)の値が小さいことから、コンバージョンを起こしにくいユーザであるといえる。また、ユーザU3は、コンバージョン実績(y)の値が0であることから、コンバージョンを起こしていないユーザである。このように、ユーザU3のコンバージョン予測値とコンバージョン実績を踏まえると、コンバージョン予測値(p)の値がユーザU3のコンバージョン予測値と同じ値(0.1)であるユーザは、コンバージョンを起こす確率が低いと考えられる。したがって、決定部132は、広告配信対象のユーザのコンバージョン予測値(p)が0.1である場合は、入札単価を低く決定する。なお、ユーザU4〜ユーザU8についてもユーザU3と同様である。
そこで、決定部132は、コンバージョン予測値(p)の値が小さいほど、目的関数(f)の値を小さくするような最適化問題を解く。また、決定部132は、コンバージョン実績(y)の値が0であるユーザのコンバージョン予測値(p)については、そのコンバージョン予測値(p)に対応する目的関数(f)の値を小さくするような最適化問題を解く。すると、最適化問題の一部は以下の式(2)で示される。
式(1)と式(2)の両方を満たすために、両者を足し合わせると、以下の式(3)のようになる。したがって、決定部132は、所定の制約条件の下で、目的関数(f)を最小にする最適化問題を解く。つまり、決定部132は、所定の制約条件の下で、以下の式(3)を解く。
ここで、決定部132は、最適化問題の制約条件として、目的関数(f)の値に上下限を設ける。目的関数(f)の値の下限値をa、上限値をbとすると、一つ目の制約条件は以下の式(4)で示される。なお、aは入札単価の下限値、bは入札単価の上限値にそれぞれ対応する。
また、決定部132は、最適化問題の制約条件として、目的関数(f)の値の総和が取得部131によって取得された今後1か月間に広告コンテンツAD1に費やす予算に一致するという制約を設ける。ここで、決定部132は、今後1か月間に広告コンテンツAD1をクリックするユーザの総数は、過去1か月間に広告コンテンツAD1をクリックしたユーザの総数8と同数であると仮定する。すると、式(5)の和は、今後1か月間に広告コンテンツAD1をクリックする全ユーザについての目的関数(f)の値の総和であり、過去1か月間に広告コンテンツAD1をクリックした全ユーザについての目的関数(f)の値の総和である。予算をNとすると、二つ目の制約条件は以下の式(5)で示される。
また、決定部132は、目的関数(f)の値がコンバージョン予測値(p)に応じて単調増加するという制約を設ける。すると、三つ目の制約条件は以下の式(6)で示される。
以上のように、決定部132は、三つの制約条件の下で、目的関数(f)を最小にする解を求める最適化問題を解く。言い換えると、決定部132は、式(4)〜式(6)の下で式(3)を解く。そして、決定部132は、上記のような最適化問題を解くことにより、最適化問題の解を得る。
続いて、決定部132は、最適化問題を解くことにより得られる解に基づいて、コンバージョン予測値に広告コンテンツAD1が配信対象として選択される基準となる入札単価を対応させる対応規則C1を生成する(ステップS12)。
なお、決定部132は、広告コンテンツの広告主にとって利益につながる行動を起こすか否かに関する予測値に入札単価を対応させる対応規則を生成すると、生成した対応規則を対応規則記憶部124に格納する。
最後に、決定部132は、ユーザから広告コンテンツの配信要求を受け付けると、広告配信対象のユーザの入札単価を決定する。
決定部132は、ユーザから広告コンテンツの配信要求を受け付けると、広告配信対象のユーザの検索クエリや訪問ページといったアクセスログを予測モデルM1に入力することにより、広告配信対象のユーザのコンバージョン予測値を算出する(ステップS13)。
続いて、決定部132は、最適化問題の解に基づいて生成した対応規則C1に基づいて、広告配信対象のユーザのコンバージョン予測値から広告コンテンツAD1が配信対象として選択される基準となる入札単価を決定する(ステップS14)。
図8ではあえて述べなかったが、決定部132は、ユーザから広告コンテンツの配信要求を受け付けると、広告配信対象の広告コンテンツを決定する。そして、決定部132は、広告配信対象の広告コンテンツ毎に広告配信対象のユーザの入札単価を決定する。
具体的には、決定部132は、ユーザ端末10から広告コンテンツの配信要求を受け付けると、配信候補の広告コンテンツを選択する。例えば、決定部132は、配信要求元のユーザの直近の検索クエリが「ノートパソコン」である場合、広告コンテンツに設定されたキーワードに「ノートパソコン」が含まれる広告コンテンツを配信候補の広告コンテンツとして選択する。例えば、決定部132は、広告コンテンツAD1と広告コンテンツAD2を配信候補の広告コンテンツとして選択する。
続いて、決定部132は、配信候補の広告コンテンツ毎に、広告配信対象のユーザのコンバージョン予測値を算出する。具体的には、決定部132は、予測モデル記憶部123の広告コンテンツIDを参照して、配信候補の広告コンテンツの広告コンテンツIDに対応する予測モデルを選択する。例えば、決定部132は、予測モデル記憶部123の広告コンテンツIDを参照して、配信候補の広告コンテンツAD1の広告コンテンツID「AD1」に対応する予測モデルM1を選択する。例えば、決定部132は、予測モデル記憶部123の広告コンテンツIDを参照して、配信候補の広告コンテンツAD2の広告コンテンツID「AD2」に対応する予測モデルM2を選択する。
そして、決定部132は、選択した予測モデルを用いて、コンバージョン予測値を算出する。具体的には、決定部132は、広告配信対象のユーザの検索クエリや訪問ページといったアクセスログを選択した予測モデルに入力することにより、広告配信対象のユーザのコンバージョン予測値を算出する。例えば、決定部132は、広告コンテンツAD1については、広告配信対象のユーザの検索クエリや訪問ページといったアクセスログを選択した予測モデルM1に入力することにより、広告配信対象のユーザのコンバージョン予測値F1を算出する。例えば、決定部132は、広告コンテンツAD2については、広告配信対象のユーザの検索クエリや訪問ページといったアクセスログを選択した予測モデルM2に入力することにより、広告配信対象のユーザのコンバージョン予測値F2を算出する。
続いて、決定部132は、配信候補の広告コンテンツ毎に広告配信対象のユーザのコンバージョン予測値を算出すると、対応規則記憶部124の広告コンテンツIDを参照して、配信候補の広告コンテンツの広告コンテンツIDに対応する対応規則を選択する。例えば、決定部132は、対応規則記憶部124の広告コンテンツIDを参照して、配信候補の広告コンテンツAD1の広告コンテンツID「AD1」に対応する対応規則C1を選択する。例えば、決定部132は、対応規則記憶部124の広告コンテンツIDを参照して、配信候補の広告コンテンツAD2の広告コンテンツID「AD2」に対応する対応規則C2を選択する。
続いて、決定部132は、選択した対応規則に基づいて、広告配信対象のユーザのコンバージョン予測値に対応する入札単価を配信候補の広告コンテンツ毎に決定する。例えば、決定部132は、選択した対応規則C1に基づいて、広告配信対象のユーザのコンバージョン予測値F1に対応する入札単価B1を決定する。例えば、決定部132は、選択した対応規則C2に基づいて、広告配信対象のユーザのコンバージョン予測値F2に対応する入札単価B2を決定する。
続いて、決定部132は、配信候補の広告コンテンツのなかから、配信する広告コンテンツを抽出する。具体的には、決定部132は、決定した入札単価とクリック率(CTR:Click Through Rate)とを乗じたeCPM(effective Cost Per Mill)に基づいて、配信対象の広告コンテンツを抽出する。
例えば、広告コンテンツAD1の入札単価B1が「1,875」、広告コンテンツAD2の入札単価B2が「4,500」であるとする。また、例えば、広告コンテンツAD1のCTRが「0.05」、広告コンテンツAD2のCTRが「0.03」であるとする。この場合、決定部132は、広告コンテンツAD1の入札単価B1「1,875」と広告コンテンツAD1のCTR「0.05」とを乗じることにより、広告コンテンツAD1のeCPM「94」を算出する。また、決定部132は、広告コンテンツAD2の入札単価B2「4,500」と広告コンテンツAD2のCTR「0.03」とを乗じることにより、広告コンテンツAD2のeCPM「135」を算出する。そして、決定部132は、上記のように算出した2つのeCPMのうち、値の大きいeCPMが算出された広告コンテンツAD2を配信対象の広告コンテンツとして決定する。
(配信部134)
配信部134は、決定部132が決定した広告コンテンツを配信要求元のユーザ端末10に配信する。例えば、配信部134は、決定部132がeCPMに基づいて決定した広告コンテンツAD2を配信要求元のユーザ端末10に配信する。
〔4.対応規則生成処理のフロー〕
次に、図9を用いて、実施形態に係る対応規則生成処理の手順について説明する。図9は、実施形態に係る対応規則生成処理手順を示すフローチャートである。
図9に示すように、広告配信装置(決定装置)100は、広告主から予算と広告コンテンツを取得する(ステップS101)。
続いて、広告配信装置(決定装置)100は、過去1か月間に広告コンテンツをクリックしたユーザのコンバージョン予測値を算出する(ステップS102)。
続いて、広告配信装置(決定装置)100は、予算内で、コンバージョン予測値を独立変数とする目的関数を最小にする解を求める最適化問題を解く(ステップS103)。
続いて、広告配信装置(決定装置)100は、最適化問題を解くことにより得られる解に基づいて、コンバージョン予測値に入札単価を対応させる対応規則を生成する(ステップS104)。
〔5.決定処理のフロー〕
次に、図10を用いて、実施形態に係る決定処理の手順について説明する。図10は、実施形態に係る決定処理手順を示すフローチャートである。
図10に示すように、広告配信装置(決定装置)100は、ユーザから広告コンテンツの配信要求を受け付けたか否かを判定する(ステップS201)。広告配信装置(決定装置)100は、ユーザから広告コンテンツの配信要求を受け付けていない場合(ステップS201;No)、ユーザから広告コンテンツの配信要求を受け付けるまで待機する。
広告配信装置(決定装置)100は、ユーザから広告コンテンツの配信要求を受け付けた場合(ステップS201;Yes)、配信候補の広告コンテンツを選択する(ステップS202)。
続いて、広告配信装置(決定装置)100は、配信候補の広告コンテンツ毎に広告配信対象のユーザのコンバージョン予測値を算出する(ステップS203)。
続いて、広告配信装置(決定装置)100は、配信候補の広告コンテンツの対応規則を選択する(ステップS204)。
続いて、広告配信装置(決定装置)100は、配信候補の広告コンテンツ毎に入札単価を決定する(ステップS205)。
続いて、広告配信装置(決定装置)100は、配信候補の広告コンテンツのなかから
配信する広告コンテンツを決定する(ステップS206)。
続いて、広告配信装置(決定装置)100は、広告コンテンツを配信する(ステップS207)。
〔6.変形例〕
上述した実施形態に係る決定システム1は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、決定システム1の他の実施形態について説明する。
図1では、決定装置100は、過去に広告コンテンツをクリックしたユーザのコンバージョン予測値に基づいて広告コンテンツが配信対象として選択される基準となる入札単価を決定する例を示したが、過去に広告コンテンツをクリックしたユーザのコンバージョン率に基づいて、広告コンテンツが配信対象として選択される基準となる入札単価を決定してもよい。この場合、図1のステップS11〜ステップS14のコンバージョン予測値は、コンバージョン率に置き換わる。
具体的には、コンバージョン予測値の代わりにコンバージョン率を用いる場合、決定部132は、次の4つの処理を行う。第一に、決定部132は、ユーザのコンバージョン予測値を算出する予測モデルを生成する。第二に、決定部132は、予測モデルを補正することにより、コンバージョン予測値をコンバージョン率に変換する変換モデルを生成する。第三に、決定部132は、コンバージョン率に入札単価を対応させる対応規則(C)を生成する。第四に、決定部132は、ユーザから広告コンテンツの配信要求を受け付けると、配信する広告コンテンツを決定する。
決定部132が、予測モデルを補正することにより、コンバージョン予測値をコンバージョン率に変換する変換モデルを生成する処理について説明する。具体的には、決定部132は、生成した予測モデルに広告コンテンツをクリックしたユーザの検索クエリや訪問ページといったアクセスログを入力することにより、広告コンテンツをクリックしたユーザのコンバージョン予測値を算出する。そして、決定部132は、広告コンテンツをクリックしたユーザのコンバージョン予測値から、広告コンテンツをクリックしたユーザがコンバージョンを起こすか否かに関するコンバージョン率を予測する変換モデルを生成する。
例えば、決定部132が、広告コンテンツをクリックユーザのコンバージョン予測値を算出したところ、コンバージョン予測値が0.1であるユーザが10人いたとする。そして、コンバージョン予測値が0.1であるユーザ10人のうち、コンバージョンを起こしたユーザは1人であったとする。言い換えると、コンバージョン予測値が0.1であるユーザ10人のうち、コンバージョンを起こさなかったユーザは9人であったとする。この場合、決定部132は、コンバージョン予測値が0.1であるユーザが、コンバージョンを起こすか否かに関するコンバージョン率は10%であると予測する変換モデルを生成する。なお、決定部132が変換モデルを生成する例は、この例に限られない。
なお、決定部132は、いかなる学習アルゴリズムを用いて変換モデルを生成してもよい。例えば、決定部132は、ニューラルネットワーク(neural network)、サポートベクターマシン(support vector machine)、クラスタリング、強化学習等の学習アルゴリズムを用いて変換モデルを生成する。一例として、決定部132がニューラルネットワークを用いて変換モデルを生成する場合、変換モデルは、一以上のニューロンを含む入力層と、一以上のニューロンを含む中間層と、一以上のニューロンを含む出力層とを有する。
変換モデルは、広告コンテンツをクリックすることなく広告コンテンツの広告主にとって利益につながる行動(商品購入等)を起こしたユーザの情報に基づいて生成された予測モデルを用いて算出されたコンバージョン予測値であって、所定のユーザが広告コンテンツの広告主にとって利益につながる行動を起こすか否かに関するコンバージョン予測値が入力される入力層と、出力層と、入力層から出力層までのいずれかの層であって出力層以外の層に属する第1要素と、第1要素と第1要素の重みとに基づいて値が算出される第2要素と、を含み、入力層に入力されたコンバージョン予測値に応じて、所定のユーザが広告コンテンツをクリックする行動に連動して広告主にとって利益につながる行動(コンバージョン)を起こすか否かに関するコンバージョン率を出力層から出力するよう、コンピュータを機能させる。
変換モデルは、広告コンテンツをクリックすることなく広告コンテンツの広告主にとって利益につながる行動(商品購入等)を起こしたユーザの情報に基づいて生成された予測モデルを用いて算出されたコンバージョン予測値であって、所定のユーザが広告コンテンツの広告主にとって利益につながる行動(商品購入等)を起こすか否かに関するコンバージョン予測値が入力される入力層と、出力層と、入力層から出力層までのいずれかの層であって出力層以外の層に属する第1要素と、第1要素と第1要素の重みとに基づいて値が算出される第2要素と、を含み、入力層に入力されたコンバージョン予測値に対し、出力層以外の各層に属する各要素を第1要素として、第1要素と第1要素の重みとに基づく演算を行うことにより、所定のユーザが広告コンテンツをクリックする行動に連動して広告主にとって利益につながる行動(コンバージョン)を起こすか否かに関するコンバージョン率を出力層から出力するよう、コンピュータを機能させる。
ここで、変換モデルが「y=1/(1+exp(-t))、t=a0+a1*x1+a2*x2+・・・+ai*xi」で示すロジスティック回帰モデルで実現されるとする。この場合、予測モデルが含む第1要素は、x1やx2等といった入力データ(xi)に対応する。ここで、入力データ(xi)は所定のユーザのコンバージョン予測値である。また、yは予測確率(0〜1の値)であるコンバージョン率である。例えば、yは、所定のユーザが広告コンテンツをクリックする行動に連動して広告コンテンツの広告主にとって利益につながる行動(コンバージョン)を起こすか否かに関するコンバージョン率(コンバージョン率)である。また、第1要素の重みは、xiに対応する係数aiに対応する。ここで、ロジスティック回帰モデルは、標準シグモイド関数σを用いると「y=σ(t)=σ(a1*x1+a2*x2+・・・+ai*xi)」のように表せる。したがって、ロジスティック回帰モデルは、入力層と出力層とを有する単純パーセプトロンと見做すことができる。各モデルを単純パーセプトロンと見做した場合、第1要素は、入力層が有するいずれかのノードに対応し、第2要素は、出力層が有するノードと見做すことができる。なお、ロジスティック回帰では、最尤法によりパラメータ(係数ai)を推定する。具体的には、最尤法では、モデルのパラメータ(係数ai)を推定する尤度関数を導出する。そして、負の対数尤度関数が最小になるように反復解法を繰り返すことにより、パラメータ(係数ai)を推定する。
広告配信装置(決定装置)100は、上述したロジスティック回帰モデル等、発生確率を予測するために用いられるモデルであって、任意の構造を有する変換モデルを用いて、コンバージョン率の算出を行う。具体的には、変換モデルは、広告コンテンツをクリックすることなく広告コンテンツの広告主にとって利益につながる行動(商品購入等)を起こしたユーザの情報に基づいて生成された予測モデルを用いて算出されたコンバージョン予測値であって、所定のユーザが広告コンテンツの広告主にとって利益につながる行動(商品購入等)を起こすか否かに関するコンバージョン予測値が入力された場合に、所定のユーザが広告コンテンツをクリックする行動に連動して広告主にとって利益につながる行動(コンバージョン)を起こすか否かに関するコンバージョン率を出力するように係数が設定される。広告配信装置(決定装置)100は、このような変換モデルを用いて、コンバージョン率を算出する。
〔7.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る決定装置100は、取得部131と、決定部132とを有する。取得部131は、広告コンテンツに費やす予算を取得する。決定部132は、取得部131によって取得された予算と過去に広告コンテンツを選択したユーザが広告コンテンツの広告主にとって利益につながる行動を起こすか否かに関する予測値に基づいて、広告コンテンツが配信対象として選択される基準となる入札単価を決定する。
これにより、実施形態に係る決定装置100は、目標コンバージョン単価を用いる代わりに予算を用いて入札単価を決定することにより、例えば、目標コンバージョン単価が低すぎて、コンバージョンにつながる選択を逃し、総コンバージョン数が減少するといった問題を回避しながら、コンバージョンを得るために有効に予算を使うことできる。したがって、決定装置100は、予算に応じて適切な入札単価を決定することができる。
また、決定部132は、過去に広告コンテンツを選択したユーザが広告コンテンツの広告主にとって利益につながる行動を起こすか否かに関する予測値の値が大きいほど広告コンテンツが配信対象として選択される基準となる入札単価を高く決定する。また、決定部132は、過去に広告コンテンツを選択したユーザが広告コンテンツの広告主にとって利益につながる行動を起こすか否かに関する予測値の値が小さいほど広告コンテンツが配信対象として選択される基準となる入札単価を低く決定する。
これにより、決定装置100は、コンバージョンを起こす起こしやすさに応じて、ユーザ毎にメリハリをつけて有効に予算を使うことできる。また、コンバージョンを起こす起こしやすさに応じてユーザ毎にメリハリをつけて入札単価を決定することにより、予算の範囲内でより多くのコンバージョンを得ることができる。
また、決定部132は、過去に広告コンテンツを選択したユーザがコンバージョンを起こしたか否かの実績と過去に広告コンテンツを選択したユーザが広告コンテンツの広告主にとって利益につながる行動を起こすか否かに関する予測値に基づいて、広告コンテンツが配信対象として選択される基準となる入札単価を決定する。具体的には、決定部132は、過去に広告コンテンツを選択したユーザがコンバージョンを起こしている場合、そのユーザの予測値に対応する入札単価を高く決定する。また、決定部132は、過去に広告コンテンツを選択したユーザがコンバージョンを起こしていない場合、そのユーザの予測値に対応する入札単価を低く決定する。
これにより、決定装置100は、コンバージョンを起こす起こしやすさの予測値に加えて、直近のコンバージョン実績に応じて、ユーザ毎にメリハリをつけて有効に予算を使うことできる。また、ユーザ毎にメリハリをつけて入札単価を決定することにより、予算の範囲内でより多くのコンバージョンを得ることができる。
また、決定部132は、過去に広告コンテンツを選択したユーザが広告コンテンツの広告主にとって利益につながる行動を起こすか否かに関する予測値を独立変数とする目的関数を最小にする解を求める最適化問題を解く。そして、決定部132は、最適化問題を解くことにより得られる解に基づいて、予測値に入札単価を対応させる対応規則を生成する。また、決定部132は、ユーザが広告コンテンツの広告主にとって利益につながる行動を起こすか否かに関する予測値に入札単価を対応させる対応規則に基づいて、広告コンテンツが配信対象として選択される基準となる入札単価を決定する。また、決定部132は、目的関数の値の総和が取得部131によって取得された予算に一致することを制約条件として、最適化問題を解く。
これにより、決定装置100は、目標コンバージョン単価を用いる代わりに予算を用いて入札単価を決定することにより、例えば、目標コンバージョン単価が低すぎて、コンバージョンにつながる選択を逃し、総コンバージョン数が減少するといった問題を回避しながら、コンバージョンを得るために有効に予算を使うことできる。したがって、決定装置100は、予算に応じて適切な入札単価を決定することができる。
また、決定部132は、目的関数の値が所定の閾値を超えないことを制約条件として、最適化問題を解く。
これにより、決定装置100は、入札単価が上限を上回らないように、予算に応じて適切な入札単価を決定することができる。
また、決定部132は、目的関数の値が所定の閾値を下回らないことを制約条件として、最適化問題を解く。
これにより、決定装置100は、入札単価が下限を下回らないように、予算に応じて適切な入札単価を決定することができる。
〔8.ハードウェア構成〕
また、上述してきた実施形態に係る決定装置100は、例えば図11に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。図11は、決定装置100の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、所定の通信網を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを所定の通信網を介して他の機器へ送信する。
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る決定装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムまたはデータ(例えば、予測モデル)を実行することにより、制御部130の機能を実現する。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムまたはデータ(例えば、予測モデル)を記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から所定の通信網を介してこれらのプログラムまたはデータ(例えば、予測モデル)を取得してもよい。
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
〔9.その他〕
また、上記実施形態及び変形例において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
また、上述してきた実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、決定部は、決定手段や決定回路に読み替えることができる。