以下に、本願に係る算出装置、算出方法、算出プログラム及び第2モデルを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る算出装置、算出方法、算出プログラム及び第2モデルが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
〔1.算出処理の一例〕
まず、図1を用いて、実施形態に係る算出処理の一例について説明する。図1は、実施形態に係る算出処理の一例を示す図である。図1では、算出装置100が、第1行動である広告コンテンツAD1をクリックする行動を起こすことなく第2行動である広告コンテンツAD1の広告主にとって利益につながる行動(商品購入等)を起こしたユーザの情報に基づいて、広告配信対象のユーザが広告コンテンツAD1の広告主にとって利益につながる行動を起こすか否かに関する第1指標値を算出する例を示す。そして、算出装置100が、算出した第1指標値に基づいて、広告配信対象のユーザが第1行動である広告コンテンツAD1をクリックする行動に連動して第2行動である広告コンテンツAD1の広告主にとって利益につながる行動(コンバージョン)を起こすか否かに関する第2指標値(コンバージョン率)を算出する例を示す。
ここで、広告主にとって利益につながる行動とは、商品購入や資料請求などの行動を指す。図1では、第1行動は、広告コンテンツAD1をクリックする行動である。また、第2行動は、広告コンテンツAD1の広告主にとって利益につながる商品購入や資料請求などの行動である。そして、コンバージョンは、広告コンテンツAD1をクリックする行動に続いて、広告コンテンツAD1の広告主にとって利益につながる商品購入や資料請求などの行動を起こす行動である。なお、広告コンテンツをクリックすることなく商品購入や資料請求などの行動が起きた場合は、単に広告主にとって利益につながる行動と呼ぶことにする。
なお、第1指標値は、広告コンテンツをクリックしたか否かに関わらず、ユーザが広告コンテンツの広告主にとって利益につながる行動を起こす度合いを示す数値である。また、第2指標値は、ユーザが広告コンテンツをクリックする行動に連動して広告コンテンツの広告主にとって利益につながる行動(コンバージョン)を起こす確率(コンバージョン率)である。
なお、図1では、「広告AD1をクリックしていないユーザ」は「広告コンテンツAD1をクリックする行動を起こしていないユーザ」を意味する。また、図1では、「広告AD1をクリックしたユーザ」は「広告コンテンツAD1をクリックする行動を起こしたユーザ」を意味する。
なお、ユーザが広告コンテンツを選択する行動であれば、広告コンテンツをクリックする行動に限られない。例えば、ユーザがスマートフォンを用いている場合は、ユーザが広告コンテンツを選択する行動は、タップなど任意の操作が行われることに相当する。
算出装置100は、所定のユーザが広告コンテンツの広告主にとって利益につながる行動を起こすか否かに関する第1指標値を算出する情報処理装置である。また、算出装置100は、算出した第1指標値に基づいて、所定のユーザが広告コンテンツをクリックする行動に連動して広告コンテンツの広告主にとって利益につながる行動(コンバージョン)を起こすか否かに関する第2指標値(コンバージョン率)を算出する情報処理装置である。
ここで、コンバージョン率は、広告コンテンツからコンバージョンに至った数(コンバージョン数)を、その広告コンテンツがこれまでにクリックされたクリック数で除算することにより算出される実績値である。このため、コンバージョン数やクリック数が少ないと、コンバージョン率の精度は統計的に低いといえる。なお、ここでいうコンバージョン率の精度とは、コンバージョン率が統計的に見て、信頼性に足りるか否かといった信頼度に対応するものである。
一例として、広告コンテンツiを用いて説明する。例えば、広告コンテンツiについて、クリック数「10」、コンバージョン数「1」のとき、広告コンテンツiのコンバージョン率は「0.1」である。しかしながら、クリック数「1000」となったとき、コンバージョン数が「100」となることにより、コンバージョン率「0.1」が算出されるとは限らない。例えば、実際には、クリック数「1000」となったとき、コンバージョン数「20」となることにより、コンバージョン率「0.02」と算出されることもあり得る。
このように、コンバージョン率は、広告コンテンツの配信実績に応じて変化する不安定な値といえる。つまり、ひとたび算出したコンバージョン率が、必ずしも確かな値であるとは限らない。本来、信頼性に足りる十分な数のクリック数と、コンバージョン数から算出したコンバージョン率を用いることが望ましいが、そもそもクリックされ難い広告コンテンツも多く存在するうえに、一般に広告コンテンツがクリックされたとしてもコンバージョンに至る確率は非常に低い。したがって、全ての広告コンテンツのコンバージョン率が統計的に見て信頼に足る値として、どのような値になるかを精度よく予測するのは困難な場合がある。
また、例えば、精度の低いコンバージョン率を用いて入札単価を算出した場合、算出した入札単価も精度の低い値といえる。そして、精度の低い入札単価を用いて、広告配信を行うと目標コンバージョン単価を大きく超えてしまうといったことが起こり得る。なお、コンバージョン単価(CPA:Cost Per Action)とは、所定の広告コンテンツから商品購入や会員登録等の利益につながる成果を1件獲得するのにかかる費用である。また、目標コンバージョン単価(目標CPA)とは、所定の広告コンテンツにより1件のコンバージョンを得るために費やす広告費の目標値である。
そこで、実施形態にかかる算出装置100は、上記のような、コンバージョン率を取り巻く状況を踏まえて、コンバージョン率の予測精度を高めるための算出処理を行う。
以下、図1を用いて、算出処理の一例を説明する。図1に示す例では、算出装置100は、広告コンテンツAD1をクリックしていないユーザの検索クエリや訪問ページといったアクセスログから、広告コンテンツAD1をクリックしていないユーザが広告コンテンツAD1の広告主にとって利益につながる行動(例えば、広告コンテンツAD1の商品購入等)を起こすか否かに関する第1指標値を予測する第1モデルM11を生成する。このように、算出装置100は、第1モデルM11の学習用のデータとして、広告コンテンツAD1をクリックしていないユーザの情報を用いて、所定のユーザの検索クエリや訪問ページといったアクセスログから、所定のユーザが広告コンテンツAD1の広告主にとって利益につながる行動を起こすか否かに関する第1指標値を予測する第1モデルM11を生成する(ステップS11)。
ここで、図1に示すように、広告コンテンツAD1をクリックしていないユーザの数は、広告コンテンツAD1をクリックしたユーザの数に比べると、圧倒的に多い。前述したように、広告コンテンツのなかには、そもそもクリックされ難い広告コンテンツも多く存在するので、所定の広告コンテンツをクリックしたユーザの数は非常に少ない傾向にある。また、一般的に、所定の広告コンテンツをクリックすることなく、直接ショッピングサイト等を利用して商品購入等に至るユーザの数は非常に多い。このため、図1に示すように、算出装置100は、第1モデルM11の学習用のデータとして、広告コンテンツAD1をクリックしたユーザの数に比べると、多量に存在する広告コンテンツAD1をクリックしていないユーザの情報を用いて、第1モデルM11を生成する。
このように、第1モデルM11は、多量の学習データを用いて生成されるので、モデルとしての精度が高い。具体的には、第1モデルM11は、所定のユーザが広告コンテンツAD1の広告主にとって利益につながる行動を起こすか否かを予測するモデルとしての精度が高い。また、第1指標値は、精度の高い第1モデルM11を用いて算出されるので、指標値としての精度が高い。すなわち、第1指標値は、所定のユーザが広告コンテンツAD1の広告主にとって利益につながる行動を起こすか否かを予測する指標値としての精度が高い。
しかし、第1モデルM11は、広告コンテンツAD1をクリックしていないユーザの情報のみを用いて生成したモデルなので、算出装置100は、広告コンテンツAD1をクリックしたユーザの情報を用いて第1モデルM11をさらに補正する。算出装置100は、第1モデルM11を補正することにより、精度の高い第1指標値を、広告コンテンツAD1をクリックしたユーザに対応する指標値へとさらに変換する。具体的には、算出装置100は、補正後の第1モデルM11に第1指標値を入力することにより、所定のユーザが広告コンテンツAD1をクリックする行動に連動して広告コンテンツAD1の広告主にとって利益につながる行動(コンバージョン)を起こすか否かに関する第2指標値(コンバージョン率)へと第1指標値を変換する。このように、第2指標値は、精度の高い第1指標値に基づいて算出されるので、コンバージョン率を予測する指標値としての精度が高い。
図1の説明に戻る。続いて、算出装置100は、生成した第1モデルM11に広告コンテンツAD1をクリックしたユーザの検索クエリや訪問ページといったアクセスログを入力することにより、広告コンテンツAD1をクリックしたユーザの第1指標値を算出する。そして、算出装置100は、広告コンテンツAD1をクリックしたユーザの第1指標値から、広告コンテンツAD1をクリックしたユーザがコンバージョンに至るか否かに関する第2指標値(コンバージョン率)を予測する第2モデルM12を生成する。このように、算出装置100は、第2モデルM12の学習用のデータとして、広告コンテンツAD1をクリックしたユーザの情報を用いて、所定のユーザの第1指標値に基づいて、所定のユーザが広告コンテンツAD1をクリックする行動に連動して広告コンテンツAD1の広告主にとって利益につながる行動(コンバージョン)を起こすか否かに関する第2指標値(コンバージョン率)を予測する第2モデルM12を生成する(ステップS12)。
続いて、算出装置100は、生成した第1モデルM11に広告配信対象のユーザの検索クエリや訪問ページといったアクセスログを入力することにより、広告配信対象のユーザの第1指標値を算出する(ステップS13)。
続いて、算出装置100は、生成した第2モデルM12に広告配信対象のユーザの第1指標値を入力することにより、広告配信対象のユーザの第2指標値(コンバージョン率)を算出する(ステップS14)。
上述したように、算出装置100は、第1行動である広告コンテンツAD1をクリックする行動を起こすことなく第2行動である広告コンテンツAD1の広告主にとって利益につながる行動(商品購入等)を起こしたユーザの情報に基づいて、広告配信対象のユーザが広告コンテンツAD1の広告主にとって利益につながる行動を起こすか否かに関する第1指標値を算出する。
すなわち、算出装置100は、第1行動である広告コンテンツAD1をクリックする行動を起こすことなく第2行動である広告コンテンツAD1の広告主にとって利益につながる行動を起こしたユーザの情報に基づいて、所定のユーザが広告コンテンツAD1の広告主にとって利益につながる行動を起こすか否かに関する第1指標値を算出するための第1モデルM11を生成する。そして、算出装置100は、生成した第1モデルM11を用いて、広告配信対象のユーザが広告コンテンツAD1の広告主にとって利益につながる行動を起こすか否かに関する第1指標値を算出する。上述したように、第1モデルM11が学習用のデータとして用いる広告コンテンツAD1をクリックしていないユーザの情報は多量に存在する。
このように、算出装置100は、第1モデルM11の学習用のデータとして多量のデータを用いることにより、第1モデルM11の学習の精度を高めることができる。また、算出装置100は、精度の高い学習によって生成された第1モデルM11を用いて第1指標値を算出することにより、第2指標値(コンバージョン率)を予測する第2モデルM12の特徴量として、精度の高い特徴量である第1指標値を算出することができる。
ここで、精度の高い特徴量とは、例えば、ある値Yを予測するモデルMについて、モデルMの特徴量として特徴量Xを用いると、モデルMの出力結果Yと特徴量Xとの相関が高い特徴量を意味する。つまり、精度の高い特徴量とは、ある値Yを予測するモデルMの特徴量として、尤もらしい特徴量であることを意味する。図1の例では、第2指標値(コンバージョン率)を予測する第2モデルM12について、第2モデルM12の特徴量として第1指標値を用いると、第2モデルM12の出力結果である第2指標値(コンバージョン率)と第1指標値との相関が高いことを意味する。つまり、第1指標値は、第2指標値(コンバージョン率)を予測する第2モデルM12の特徴量として、尤もらしい特徴量であることを意味する。
このように、算出装置100は、第2モデルM12の特徴量として第1指標値を用いると、第2モデルM12の出力結果である第2指標値(コンバージョン率)との相関が高い特徴量である第1指標値を算出することができる。つまり、算出装置100は、第2指標値(コンバージョン率)を予測する第2モデルM12の特徴量として、尤もらしい特徴量である第1指標値を算出することができる。
上述したように、算出装置100は、算出した第1指標値に基づいて、広告配信対象のユーザが第1行動である広告コンテンツAD1をクリックする行動に連動して第2行動である広告コンテンツAD1の広告主にとって利益につながる行動(コンバージョン)を起こすか否かに関する第2指標値(コンバージョン率)を算出する。
すなわち、算出装置100は、第1行動である広告コンテンツAD1をクリックする行動を起こしたユーザの第1指標値に基づいて、所定のユーザが第1行動である広告コンテンツAD1をクリックする行動に連動して第2行動である広告コンテンツAD1の広告主にとって利益につながる行動(コンバージョン)を起こすか否かに関する第2指標値(コンバージョン率)を算出するための第2モデルM12を生成する。そして、算出装置100は、広告配信対象のユーザの第1指標値を生成した第2モデルM12に入力することにより、広告配信対象のユーザが第1行動である広告コンテンツAD1をクリックする行動に連動して第2行動である広告コンテンツAD1の広告主にとって利益につながる行動(コンバージョン)を起こすか否かに関する第2指標値(コンバージョン率)を算出する。
ここで、一般的に、モデルMの学習用のデータとして、出力結果Yとの相関が高い特徴量Xを用いると、モデルMの学習がうまく行く。その結果、モデルMの学習用のデータとして、精度の高い特徴量Xを用いると、学習後のモデルMから精度の高い予測結果Yを得ることができる。
このように、算出装置100は、第2モデルM12の学習用のデータとして、精度の高い特徴量である第1指標値を用いることにより、学習用のデータの数が少なくても、第2モデルM12の学習の精度を高めることができる。また、算出装置100は、精度の高い特徴量である第1指標値に基づいて第2指標値を算出することにより、広告配信対象のユーザが第1行動である広告コンテンツAD1をクリックする行動に連動して第2行動である広告コンテンツAD1の広告主にとって利益につながる行動(コンバージョン)を起こすか否かを予測する指標値としての精度が高い第2指標値(コンバージョン率)を算出することができる。さらに、算出装置100は、精度の高い学習によって生成された第2モデルM12に精度の高い特徴量である第1指標値を入力することにより、精度の高い第2指標値(コンバージョン率)を算出することができる。
したがって、算出装置100は、広告配信対象のユーザが所定の行動である広告コンテンツをクリックする行動に連動する別の行動である広告主にとって利益につながる行動を起こすか否かの予測精度(コンバージョン率の予測精度)を高めることができる。また、算出装置100は、精度の高いコンバージョン率を用いて入札単価を算出することにより、精度の高い入札単価を算出することができる。また、算出装置100は、精度の高い入札単価を算出することにより、広告主の目標コンバージョン単価を保ちつつ、広告コンテンツを配信することができる。
なお、図1では、算出装置100は、ある特定の広告コンテンツAD1について第1モデルM11と第2モデルM12を生成する例を示したが、複数の広告コンテンツから成る広告グループ毎に第1モデルと第2モデルを生成してもよい。ここで、広告グループとは、広告コンテンツは異なるが、広告が対象とする商品が同一であるような複数の広告コンテンツから成るグループを意味する。そして、算出装置100は、算出した第1指標値に基づいて、広告配信対象のユーザが第1行動である広告グループに含まれるいずれかの広告コンテンツをクリックする行動に連動して第2行動である広告グループの広告主にとって利益につながる行動(コンバージョン)を起こすか否かに関する第2指標値(コンバージョン率)を算出してもよい。
なお、図1では、算出装置100は、算出した第1指標値に基づいて、広告配信対象のユーザが第1行動である広告コンテンツAD1をクリックする行動に連動して第2行動である広告コンテンツAD1の広告主にとって利益につながる行動(コンバージョン)を起こすか否かに関する第2指標値(コンバージョン率)を算出する例を示したが、第2行動には第2行動と類似する行動が含まれてもよい。例えば、第2行動には、第2行動と類似する行動として広告主が異なる同一の商品を購入する行動が含まれてもよい。
なお、図1では、算出装置100が、第1モデルM11の学習用データとして、広告コンテンツAD1をクリックしていないユーザのアクセスログのみを用いて第1モデルM11を生成する例を示したが、第1モデルM11の学習用データとして、広告コンテンツAD1をクリックしたユーザのアクセスログが含まれていてもよい。上述したように、広告コンテンツAD1をクリックしたユーザの数に比べると、広告コンテンツAD1をクリックしていないユーザの情報は多量に存在する。例えば、広告コンテンツAD1をクリックしたユーザのアクセスログが20個あるのに対して、広告コンテンツAD1をクリックしていないユーザのアクセスログは20,000個あるとする。この場合、20,000個の広告コンテンツAD1をクリックしていないユーザのアクセスログに1個の広告コンテンツAD1をクリックしたユーザのアクセスログが含まれたとしても、第1モデルM11の生成精度にはほとんど影響がない。
しかし、算出装置100は、第1モデルM11の学習用データとして、広告コンテンツAD1をクリックしていないユーザのアクセスログのみを用いて第1モデルM11を生成することにより、データの数が少ない広告コンテンツAD1をクリックしたユーザのアクセスログをすべて第2モデルM12の生成のための学習用データとして用いることができる。したがって、算出装置100は、第1モデルM11の学習用データとして、広告コンテンツAD1をクリックしていないユーザのアクセスログのみを用いて第1モデルM11を生成することにより、第2モデルM12の精度を高めることができる。
なお、図1では、算出装置100は、算出した第1指標値に基づいて、広告配信対象のユーザが第1行動である広告コンテンツAD1をクリックする行動に連動して第2行動である広告コンテンツAD1の広告主にとって利益につながる行動(コンバージョン)を起こすか否かに関する第2指標値(コンバージョン率)を算出する例を示したが、第1行動は広告コンテンツAD1をクリックする行動以外の他の行動であってもよい。また、第2行動は、第1行動に連動して起こり得る行動であって第1行動と異なる行動であれば、コンバージョン以外の他の行動であってもよい。例えば、算出装置100は、算出した第1指標値に基づいて、ターゲットのユーザが第1行動である小さなメディアのページを訪れる行動に連動して第2行動である特定のニュース記事を閲覧する行動を起こすか否かに関する第2指標値を算出してもよい。
〔2.算出システムの構成〕
次に、図2を用いて、実施形態にかかる算出装置100が含まれる算出システム1の構成について説明する。図2は、実施形態にかかる算出システム1の構成例を示す図である。図2に例示するように、実施形態にかかる算出システム1には、ユーザ端末10と、アクセスログサーバ20と、広告主端末30と、広告配信装置(算出装置)100とが含まれる。これらの各種装置は、ネットワークN(例えば、インターネット)を介して、有線又は無線により通信可能に接続される。なお、図2に示した算出システム1には、複数台のユーザ端末10や、複数台のアクセスログサーバ20や、複数台の広告主端末30が含まれてもよい。また、本実施形態では、アクセスログサーバ20および広告配信装置(算出装置)100は、事業者T1によって管理されているものとする。
ユーザ端末10は、ユーザによって利用される端末装置である。例えば、ユーザ端末10は、タブレット型端末、PC(Personal Computer)、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)等である。例えば、ユーザ端末10は、所定のウェブサーバにアクセスすることで、所定のウェブサーバからウェブページを取得し、取得したウェブページを表示画面に表示する。
また、ユーザ端末10は、ウェブページに広告枠が含まれる場合には、広告配信装置(算出装置)100にアクセスすることで、広告配信装置(算出装置)100から広告コンテンツを取得し、取得した広告コンテンツを、かかる広告枠に表示する。
アクセスログサーバ20は、ユーザの検索クエリやユーザの訪問ページといったアクセスログを保持している。また、アクセスログサーバ20は、ショッピングサービスを提供する所定のサーバ装置から、ショッピングサービスを利用しているユーザの購入履歴に関する情報を取得する。具体的には、アクセスログサーバ20は、ショッピングサービスを提供する所定のサーバ装置から、ショッピングサービスを利用しているユーザが広告主にとって利益につながる行動(例えば、広告コンテンツの広告対象商品の購入等)を起こしたか否かに関する情報を取得する。
広告主端末30は、広告主によって利用される端末装置である。例えば、広告主端末30は、タブレット型端末、PC、携帯電話機、PDA等である。また、広告主端末30は、広告主の操作に従って、広告コンテンツを広告配信装置(算出装置)100に入稿する。
例えば、広告主端末30は、静止画像、動画像、テキストデータ等に該当する広告コンテンツを広告配信装置(算出装置)100に入稿する。また、例えば、広告主端末30は、広告コンテンツが選択操作(例えば、クリックやタップ)された場合に、遷移させる遷移先コンテンツのURL(Uniform Resource Locator)に該当する広告コンテンツを広告配信装置(算出装置)100に入稿してもよい。
さらに、広告主端末30は、広告主の操作に従って、広告コンテンツから商品購入や会員登録等の利益につながる成果を1件獲得するのにかかるコストであるコンバージョン単価の目標値である目標コンバージョン単価を対応する広告コンテンツに設定するよう広告配信装置(算出装置)100に指示する。
広告配信装置(算出装置)100は、図1で説明した算出処理を行うサーバ装置である。また、広告配信装置(算出装置)100は、広告主端末30から入稿された広告コンテンツを配信するサーバ装置である。
広告配信装置(算出装置)100は、広告コンテンツを配信したユーザに関する情報を保持している。具体的には、広告配信装置(算出装置)100は、広告コンテンツを配信したユーザが広告コンテンツをクリックしたか否かに関する情報や、広告コンテンツを配信したユーザがコンバージョンに至ったか否かに関する情報を保持している。
なお、図2では、算出システム1の構成例として、アクセスログを集約して保持するアクセスログサーバ20から算出装置100がユーザのアクセスログを取得する例を示したが、検索サーバ装置やショッピングサーバ装置といったそれぞれのサーバ装置から算出装置100がユーザのアクセスログを取得してもよい。
また、図2では、算出システム1の構成例として、算出装置100が広告コンテンツを配信する例を示したが、広告コンテンツを配信するアドサーバと算出装置100とは別々の装置であってもよい。
アドサーバと算出装置100とが別々の装置である例について説明する。具体的には、アドサーバは、広告主端末30から広告コンテンツの入稿と目標コンバージョン単価を受け付ける。そして、アドサーバは、広告主端末30から広告コンテンツの入稿を受け付けると、受け付けた広告コンテンツ毎に第1モデルと第2モデルを生成するよう算出装置100に要求する。例えば、アドサーバは、広告主端末30から広告コンテンツAD1の入稿を受け付けると、算出装置100に広告コンテンツAD1の第1モデルと第2モデルを生成するよう要求する。
算出装置100は、アドサーバから広告コンテンツAD1の第1モデルと第2モデルの生成要求を受け付けると、広告コンテンツAD1をクリックしていないユーザの検索クエリ、訪問ページ等のアクセスログをアクセスログサーバ20から取得する。続いて、算出装置100は、広告コンテンツAD1をクリックしていないユーザが、広告主にとって利益につながる行動を起こしたか否かに関する情報をアクセスログサーバ20から取得する。そして、算出装置100は、広告コンテンツAD1をクリックしていないユーザの情報を用いて第1モデルM11を生成する。
続いて、算出装置100は、広告コンテンツAD1をクリックしたユーザに関する情報をアドサーバから取得する。そして、算出装置100は、広告コンテンツAD1をクリックしたユーザの検索クエリ、訪問ページ等のアクセスログをアクセスログサーバ20から取得する。算出装置100は、取得したアクセスログを生成した第1モデルM11に入力することにより、広告コンテンツAD1をクリックしたユーザの第1指標値を算出する。続いて、算出装置100は、広告コンテンツAD1をクリックしたユーザが、コンバージョンに至ったか否かに関する情報をアドサーバから取得する。そして、算出装置100は、広告コンテンツAD1をクリックしたユーザの情報を用いて第2モデルM12を生成する。
アドサーバは、ユーザ端末10から広告コンテンツの配信要求を受け付けると、配信候補の広告コンテンツを選択する。そして、アドサーバは、配信候補の広告コンテンツ毎に広告配信対象のユーザのコンバージョン率を算出するよう算出装置100に要求する。
算出装置100は、アドサーバからコンバージョン率の算出要求を受け付けると、広告配信対象のユーザの検索クエリ、訪問ページ等のアクセスログをアクセスログサーバ20から取得する。続いて、算出装置100は、配信候補の広告コンテンツ毎に生成した第1モデルに取得したアクセスログを入力することにより、配信候補の広告コンテンツ毎に配信対象のユーザの第1指標値を算出する。例えば、算出装置100は、取得したアクセスログを生成した第1モデルM11に入力することにより、広告コンテンツAD1に関する配信対象のユーザの第1指標値を算出する。
続いて、算出装置100は、配信候補の広告コンテンツ毎に生成した第2モデルに配信候補の広告コンテンツ毎に算出した第1指標値を入力することにより、配信候補の広告コンテンツ毎に配信対象のユーザの第2指標値(コンバージョン率)を算出する。例えば、算出装置100は、第1モデルM11を用いて算出した第1指標値を生成した第2モデルM12に入力することにより、広告コンテンツAD1に関する配信対象のユーザの第2指標値(コンバージョン率)を算出する。
続いて、算出装置100は、配信候補の広告コンテンツ毎に算出した配信対象のユーザの第2指標値(コンバージョン率)をアドサーバに送信する。
アドサーバは、配信対象のユーザの第2指標値(コンバージョン率)を配信候補の広告コンテンツ毎に算出装置100から受け付ける。そして、アドサーバは、算出装置100から受け付けたコンバージョン率に基づいて、配信候補の広告コンテンツ毎に入札単価を算出する。例えば、アドサーバは、入稿時に受け付けた広告コンテンツAD1の目標CPAに広告コンテンツAD1に関する配信対象のユーザのコンバージョン率を乗じることにより、広告コンテンツAD1の入札単価を算出する。続いて、アドサーバは、算出した入札単価に基づいて、配信候補の広告コンテンツのなかから配信する広告コンテンツを決定する。そして、アドサーバは、ユーザ端末10に決定した広告コンテンツを配信する。
〔3.算出装置の構成〕
次に、図3を用いて、実施形態にかかる広告配信装置(算出装置)100について説明する。図3は、実施形態にかかる広告配信装置(算出装置)100の構成例を示す図である。図3に示すように、広告配信装置(算出装置)100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。
(通信部110)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークNと有線または無線で接続され、例えば、ユーザ端末10、アクセスログサーバ20との間で情報の送受信を行う。
(記憶部120)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部120は、図3に示すように、広告情報記憶部121と、広告配信履歴記憶部122と、モデル記憶部123とを有する。
(広告情報記憶部121)
広告情報記憶部121は、広告主端末30から受け付けた広告コンテンツと目標コンバージョン単価に関する各種情報を記憶する。図4に、実施形態に係る広告情報記憶部121の一例を示す。具体的には、図4では、広告情報記憶部121の一例を示している。図4に示す例では、広告情報記憶部121は、「広告主ID」、「広告コンテンツID」、「目標コンバージョン単価」といった項目を有する。
「広告主ID」は、広告主端末30の広告主を識別するための識別情報を示す。
「広告コンテンツID」は、広告主端末30から受け付けた広告コンテンツを識別するための識別情報を示す。また、例えば、広告コンテンツID「AD1」により識別される広告コンテンツを適宜「広告コンテンツAD1」と呼ぶことにする。
「目標コンバージョン単価」は、広告コンテンツにより1件のコンバージョンを得るために費やす広告費の目標値を示す。
図4に示す例では、1レコード目は、広告主ID「C1」により識別される広告主から、広告コンテンツID「AD1」により識別される広告コンテンツと広告コンテンツAD1により1件のコンバージョンを得るために費やす広告費の目標値「15,000」を受け付けたことを示している。
(広告配信履歴記憶部122)
広告配信履歴記憶部122は、広告コンテンツの配信履歴に関する各種情報を記憶する。図5に、実施形態に係る広告配信履歴記憶部122の一例を示す。具体的には、図5では、広告配信履歴記憶部122の一例を示している。図5に示す例では、広告配信履歴記憶部122は、「広告コンテンツID」、「ユーザID」、「広告クリックの有無」、「コンバージョンの有無」、「広告配信日時」といった項目を有する。
「広告コンテンツID」は、配信した広告コンテンツを識別するための識別情報を示す。また、例えば、広告コンテンツID「AD1」により識別される広告コンテンツを適宜「広告コンテンツAD1」と呼ぶことにする。
「ユーザID」は、広告コンテンツの配信先のユーザを識別するための識別情報を示す。
「広告クリックの有無」は、配信した広告コンテンツが配信先のユーザによってクリックされたか否かの情報を示す。図5に示す例では、配信先のユーザが広告コンテンツをクリックした場合を1、クリックしなかった場合を0で示す。
「コンバージョンの有無」は、広告コンテンツをクリックしたユーザがコンバージョンに至ったか否かの情報を示す。図5に示す例では、広告コンテンツをクリックしたユーザがコンバージョンに至った場合を1、コンバージョンに至らなかった場合を0で示す。
「広告配信日時」は、広告コンテンツを配信した日時の情報を示す。
図5に示す例では、1レコード目は、広告配信日時「2017年7月7日16:10」にユーザID「U1」により識別されるユーザ(ユーザU1)に広告コンテンツID「AD1」により識別される広告コンテンツが配信されたことを示している。そして、ユーザID「U1」により識別されるユーザは、広告コンテンツAD1をクリックせず、コンバージョンに至らなかったことを示す。
(モデル記憶部123)
モデル記憶部123は、広告コンテンツ毎に生成された第1モデルと第2モデルを広告コンテンツ毎に記憶する。図6に、実施形態に係るモデル記憶部123の一例を示す。具体的には、図6では、モデル記憶部123の一例を示している。図6に示す例では、モデル記憶部123は、「広告コンテンツID」、「第1モデルID」、「第2モデルID」といった項目を有する。
「広告コンテンツID」は、広告コンテンツを識別するための識別情報を示す。
「第1モデルID」は、第1モデルを識別するための識別情報を示す。
「第2モデルID」は、第2モデルを識別するための識別情報を示す。
図6に示す例では、1レコード目は、広告コンテンツID「AD1」により識別される広告コンテンツについて、第1モデルID「M11」により識別される第1モデルと第2モデルID「M12」により識別される第2モデルが格納されていることを示している。
(制御部130)
図3の説明に戻って、制御部130は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、広告配信装置(算出装置)100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(生成プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
また、制御部130は、モデル記憶部123に記憶されている第1モデルに従った情報処理により、入力層に入力された所定のユーザの検索クエリや訪問ページといったアクセスログに対し、出力層以外の各層に属する各要素を第1要素として、第1要素と第1要素の重みとに基づく演算を行うことにより、所定のユーザが第2行動を起こすか否かに関する第1指標値を出力層から出力するよう、コンピュータを機能させる。
また、制御部130は、モデル記憶部123に記憶されている第2モデルに従った情報処理により、入力層に入力された所定のユーザの第1指標値に対し、出力層以外の各層に属する各要素を第1要素として、第1要素と第1要素の重みとに基づく演算を行うことにより、所定のユーザが第1行動に連動して第2行動を起こすか否かに関する第2指標値を出力層から出力するよう、コンピュータを機能させる。
図3に示すように、制御部130は、受付部131と、第1生成部132と、第2生成部133と、第1算出部134と、第2算出部135と、配信部136とを有し、以下に説明する情報処理の作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、図3に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
(受付部131)
受付部131は、広告主端末30から広告コンテンツの入稿と目標コンバージョン単価を受け付ける。例えば、受付部131は、広告主端末30から広告コンテンツAD1の入稿と目標コンバージョン単価(目標CPA)を受け付ける。
また、受付部131は、ユーザ端末10から広告コンテンツの配信要求を受け付ける。
(第1生成部132)
第1生成部132は、第1行動を起こすことなく第2行動を起こしたユーザの情報に基づいて、所定のユーザが第2行動を起こすか否かに関する第1指標値を算出するための第1モデルを生成する。
具体的には、第1生成部132は、第1行動を起こしていないユーザの検索クエリや訪問ページといったアクセスログから、第1行動を起こしていないユーザが第2行動を起こすか否かに関する第1指標値を予測する第1モデルを生成する。このように、第1生成部132は、第1モデルの学習用のデータとして、第1行動を起こしていないユーザの情報を用いて、所定のユーザの検索クエリや訪問ページといったアクセスログから、所定のユーザが第2行動を起こすか否かに関する第1指標値を予測する第1モデルを生成する。
なお、第1生成部132は、第1モデルの学習用データとして、第1行動を起こしたユーザのアクセスログを含む情報を用いて第1モデルを生成してもよい。例えば、第1行動を起こしたユーザのアクセスログが20個あるのに対して、第1行動を起こしていないユーザのアクセスログは20,000個あるとする。この場合、20,000個の第1行動を起こしていないユーザのアクセスログに1個の第1行動を起こしたユーザのアクセスログが含まれたとしても、第1モデルの生成精度にはほとんど影響がない。
しかし、第1生成部132は、第1モデルの学習用データとして、第1行動を起こしていないユーザのアクセスログのみを用いて第1モデルを生成することにより、データの数が少ない第1行動を起こしたユーザのアクセスログをすべて第2モデルの生成のための学習用データとして用いることができる。したがって、第1生成部132は、第1モデルの学習用データとして、第1行動を起こしていないユーザのアクセスログのみを用いて第1モデルを生成することにより、第2モデルの精度を高めることができる。
第1生成部132は、第1モデルを生成すると、生成した第1モデルをモデル記憶部123に格納する。
例えば、第1生成部132は、受付部131が広告主端末30から広告コンテンツの入稿を受け付けると、第1行動を起こしていないユーザの情報として、広告コンテンツをクリックしていないユーザの検索クエリや訪問ページといったアクセスログをアクセスログサーバ20から取得する。
また、第1生成部132は、第1行動を起こしていないユーザの情報として、広告コンテンツをクリックしていないユーザが第2行動である広告主にとって利益につながる行動(商品購入等)を起こしたか否かに関する情報をアクセスログサーバ20から取得する。
そして、第1生成部132は、広告コンテンツをクリックしていないユーザの情報に基づいて、広告コンテンツの第1モデルを生成する。具体的には、第1生成部132は、第1行動を起こしていないユーザの情報として広告コンテンツをクリックしていないユーザの情報を用いて、所定のユーザの検索クエリや訪問ページといったアクセスログから、所定のユーザが第2行動である広告コンテンツの広告主にとって利益につながる行動を起こすか否かに関する第1指標値を予測する第1モデルを生成する。
なお、第1生成部132は、いかなる学習アルゴリズムを用いて第1モデルを生成してもよい。例えば、第1生成部132は、ニューラルネットワーク(neural network)、サポートベクターマシン(support vector machine)、クラスタリング、強化学習等の学習アルゴリズムを用いて第1モデルを生成する。一例として、第1生成部132がニューラルネットワークを用いて第1モデルを生成する場合、第1モデルは、一以上のニューロンを含む入力層と、一以上のニューロンを含む中間層と、一以上のニューロンを含む出力層とを有する。
第1モデルは、所定のユーザの検索クエリや訪問ページといったアクセスログが入力される入力層と、出力層と、入力層から出力層までのいずれかの層であって出力層以外の層に属する第1要素と、第1要素と第1要素の重みとに基づいて値が算出される第2要素と、を含み、入力層に入力された所定のユーザの検索クエリや訪問ページといったアクセスログに応じて、所定のユーザが第2行動を起こすか否かに関する第1指標値を出力層から出力するよう、コンピュータを機能させる。
第1モデルは、所定のユーザの検索クエリや訪問ページといったアクセスログが入力される入力層と、出力層と、入力層から出力層までのいずれかの層であって出力層以外の層に属する第1要素と、第1要素と第1要素の重みとに基づいて値が算出される第2要素と、を含み、入力層に入力された所定のユーザの検索クエリや訪問ページといったアクセスログに対し、出力層以外の各層に属する各要素を第1要素として、第1要素と第1要素の重みとに基づく演算を行うことにより、所定のユーザが第2行動を起こすか否かに関する第1指標値を出力層から出力するよう、コンピュータを機能させる。
ここで、第1モデルが「y=a1*x1+a2*x2+・・・+ai*xi」で示す回帰モデルで実現されるとする。この場合、第1モデルが含む第1要素は、x1やx2等といった入力データ(xi)に対応する。また、第1要素の重みは、xiに対応する係数aiに対応する。ここで、回帰モデルは、入力層と出力層とを有する単純パーセプトロンと見做すことができる。各モデルを単純パーセプトロンと見做した場合、第1要素は、入力層が有するいずれかのノードに対応し、第2要素は、出力層が有するノードと見做すことができる。
また、第1モデルがDNN(Deep Neural Network)等、1つまたは複数の中間層を有するニューラルネットワークで実現されるとする。この場合、第1モデルが含む第1要素は、入力層または中間層が有するいずれかのノードに対応する。また、第2要素は、第1要素と対応するノードから値が伝達されるノードである次段のノードに対応する。また、第1要素の重みは、第1要素と対応するノードから第2要素と対応するノードに伝達される値に対して考慮される重みである接続係数に対応する。
広告配信装置(算出装置)100は、上述した回帰モデルやニューラルネットワーク等、任意の構造を有する第1モデルを用いて、第1指標値の算出を行う。具体的には、第1モデルは、所定のユーザの検索クエリや訪問ページといったアクセスログが入力された場合に、所定のユーザが第2行動を起こすか否かに関する第1指標値を出力するように係数が設定される。広告配信装置(算出装置)100は、このような第1モデルを用いて、第1指標値を算出する。
なお、上記例では、第1モデルが、所定のユーザの検索クエリや訪問ページといったアクセスログが入力された場合に、所定のユーザが第2行動を起こすか否かに関する第1指標値を出力する第1モデル(モデルM1Xとする)である例を示した。しかし、実施形態に係る第1モデルは、モデルM1Xにデータの入出力を繰り返すことで得られる結果に基づいて生成されるモデルであってもよい。例えば、第1モデルは、所定のユーザの検索クエリや訪問ページといったアクセスログを入力とし、モデルM1Xが出力する所定のユーザが第2行動を起こすか否かに関する第1指標値を出力とするよう学習されたモデル(モデルM1Y)であってもよい。または、第1モデルは、所定のユーザの検索クエリや訪問ページといったアクセスログを入力とし、モデルM1Yの出力値を出力とするよう学習されたモデルであってもよい。
また、広告配信装置(算出装置)100がGAN(Generative Adversarial Networks)を用いた算出処理を行う場合、第1モデルは、GANの一部を構成するモデルであってもよい。
(第2生成部133)
第2生成部133は、第1行動を起こしたユーザの第1指標値に基づいて、所定のユーザが第1行動に連動して第2行動を起こすか否かに関する第2指標値を算出するための第2モデルを生成する。
具体的には、第2生成部133は、第1生成部132が生成した第1モデルに第1行動を起こしたユーザの検索クエリや訪問ページといったアクセスログを入力することにより、第1行動を起こしたユーザの第1指標値を算出する。そして、第2生成部133は、第1行動を起こしたユーザの第1指標値から、第1行動を起こしたユーザが第1行動に連動して第2行動を起こすか否かに関する第2指標値を予測する第2モデルを生成する。このように、第2生成部133は、第2モデルの学習用のデータとして、第1行動を起こしたユーザの情報を用いて、所定のユーザの第1指標値に基づいて、所定のユーザが第1行動に連動して第2行動を起こすか否かに関する第2指標値を予測する第2モデルを生成する。
例えば、第2生成部133が、第1行動を起こしたユーザの第1指標値を算出したところ、第1指標値が0.1であるユーザが10人いたとする。そして、第1指標値が0.1であるユーザ10人のうち、第1行動に連動して第2行動を起こしたユーザは1人であったとする。言い換えると、第1指標値が0.1であるユーザ10人のうち、第1行動に連動して第2行動を起こさなかったユーザは9人であったとする。この場合、第2生成部133は、第1指標値が0.1であるユーザが、第1行動に連動して第2行動を起こすか否かに関する第2指標値は10%であると予測する第2モデルを生成する。なお、第2生成部133が第2モデルを生成する例は、この例に限られない。
また、第2生成部133は、第2モデルを生成すると、生成した第2モデルをモデル記憶部123に格納する。
例えば、第2生成部133は、第1生成部132が第1モデルを生成すると、第1行動を起こしたユーザの情報として、広告コンテンツをクリックしたユーザの検索クエリや訪問ページといったアクセスログをアクセスログサーバ20から取得する。
そして、第2生成部133は、第1生成部132が生成した第1モデルに広告コンテンツをクリックしたユーザの検索クエリや訪問ページといったアクセスログを入力することにより、広告コンテンツをクリックしたユーザの第1指標値を算出する。
また、第2生成部133は、第1行動を起こしたユーザの情報として、広告コンテンツをクリックしたユーザが第2行動である広告コンテンツの広告主にとって利益につながる行動(コンバージョン)を起こしたか否かに関する情報を広告配信履歴記憶部122から取得する。
そして、第2生成部133は、広告コンテンツをクリックしたユーザの情報に基づいて、広告コンテンツの第2モデルを生成する。具体的には、第2生成部133は、第1行動を起こしたユーザの情報として、広告コンテンツをクリックしたユーザの情報を用いて、所定のユーザの第1指標値から、所定のユーザが第1行動である広告コンテンツをクリックする行動に連動して第2行動である広告コンテンツの広告主にとって利益につながる行動(コンバージョン)を起こすか否かに関する第2指標値(コンバージョン率)を予測する第2モデルを生成する。
例えば、第2生成部133が、広告コンテンツをクリックしたユーザの第1指標値を算出したところ、第1指標値が0.1であるユーザが10人いたとする。そして、第1指標値が0.1であるユーザ10人のうち、第1行動である広告コンテンツをクリックする行動に連動して第2行動である広告コンテンツの広告主にとって利益につながる行動(コンバージョン)を起こしたユーザは1人であったとする。言い換えると、第1指標値が0.1であるユーザ10人のうち、第1行動である広告コンテンツをクリックする行動に連動して第2行動である広告コンテンツの広告主にとって利益につながる行動(コンバージョン)を起こさなかったユーザは9人であったとする。この場合、第2生成部133は、第1指標値が0.1であるユーザが、第1行動である広告コンテンツをクリックする行動に連動して第2行動である広告コンテンツの広告主にとって利益につながる行動(コンバージョン)を起こすか否かに関する第2指標値(コンバージョン率)は10%であると予測する第2モデルを生成する。なお、第2生成部133が第2モデルを生成する例は、この例に限られない。
なお、第2生成部133は、いかなる学習アルゴリズムを用いて第2モデルを生成してもよい。例えば、第2生成部133は、ニューラルネットワーク(neural network)、サポートベクターマシン(support vector machine)、クラスタリング、強化学習等の学習アルゴリズムを用いて第2モデルを生成する。一例として、第2生成部133がニューラルネットワークを用いて第2モデルを生成する場合、第2モデルは、一以上のニューロンを含む入力層と、一以上のニューロンを含む中間層と、一以上のニューロンを含む出力層とを有する。
第2モデルは、第1行動を起こすことなく第2行動を起こしたユーザの情報に基づいて生成された第1モデルを用いて算出された第1指標値であって、所定のユーザが第2行動を起こすか否かに関する第1指標値が入力される入力層と、出力層と、入力層から出力層までのいずれかの層であって出力層以外の層に属する第1要素と、第1要素と第1要素の重みとに基づいて値が算出される第2要素と、を含み、入力層に入力された第1指標値に応じて、所定のユーザが第1行動に連動して第2行動を起こすか否かに関する第2指標値を出力層から出力するよう、コンピュータを機能させる。
第2モデルは、第1行動を起こすことなく第2行動を起こしたユーザの情報に基づいて生成された第1モデルを用いて算出された第1指標値であって、所定のユーザが第2行動を起こすか否かに関する第1指標値が入力される入力層と、出力層と、入力層から出力層までのいずれかの層であって出力層以外の層に属する第1要素と、第1要素と第1要素の重みとに基づいて値が算出される第2要素と、を含み、入力層に入力された第1指標値に対し、出力層以外の各層に属する各要素を第1要素として、第1要素と第1要素の重みとに基づく演算を行うことにより、所定のユーザが第1行動に連動して第2行動を起こすか否かに関する第2指標値を出力層から出力するよう、コンピュータを機能させる。
ここで、第2モデルが「y=1/(1+exp(-t))、t=a0+a1*x1+a2*x2+・・・+ai*xi」で示すロジスティック回帰モデルで実現されるとする。この場合、第1モデルが含む第1要素は、x1やx2等といった入力データ(xi)に対応する。ここで、入力データ(xi)は所定のユーザの第1指標値である。また、yは予測確率(0〜1の値)である第2指標値である。例えば、yは、所定のユーザが第1行動である広告コンテンツをクリックする行動に連動して第2行動である広告コンテンツの広告主にとって利益につながる行動(コンバージョン)を起こすか否かに関する第2指標値(コンバージョン率)である。また、第1要素の重みは、xiに対応する係数aiに対応する。ここで、ロジスティック回帰モデルは、標準シグモイド関数σを用いると「y=σ(t)=σ(a1*x1+a2*x2+・・・+ai*xi)」のように表せる。したがって、ロジスティック回帰モデルは、入力層と出力層とを有する単純パーセプトロンと見做すことができる。各モデルを単純パーセプトロンと見做した場合、第1要素は、入力層が有するいずれかのノードに対応し、第2要素は、出力層が有するノードと見做すことができる。なお、ロジスティック回帰では、最尤法によりパラメータ(係数ai)を推定する。具体的には、最尤法では、モデルのパラメータ(係数ai)を推定する尤度関数を導出する。そして、負の対数尤度関数が最小になるように反復解法を繰り返すことにより、パラメータ(係数ai)を推定する。
広告配信装置(算出装置)100は、上述したロジスティック回帰モデル等、発生確率を予測するために用いられるモデルであって、任意の構造を有する第2モデルを用いて、第2指標値の算出を行う。具体的には、第2モデルは、第1行動を起こすことなく第2行動を起こしたユーザの情報に基づいて生成された第1モデルを用いて算出された第1指標値であって、所定のユーザが第2行動を起こすか否かに関する第1指標値が入力された場合に、所定のユーザが第1行動に連動して第2行動を起こすか否かに関する第2指標値を出力するように係数が設定される。広告配信装置(算出装置)100は、このような第2モデルを用いて、第2指標値を算出する。
(第1算出部134)
第1算出部134は、第1行動を起こすことなく第2行動を起こしたユーザの情報に基づいて、所定のユーザが第2行動を起こすか否かに関する第1指標値を算出する。具体的には、第1算出部134は、第1生成部132が生成した第1モデルを用いて、第1指標値を算出する。
例えば、第1算出部134は、第1行動を起こすことなく第2行動を起こしたユーザの情報として、第1行動である広告コンテンツを選択する行動を起こすことなく第2行動である広告コンテンツの広告主にとって利益につながる行動を起こしたユーザの情報に基づいて、所定のユーザが第2行動である広告コンテンツの広告主にとって利益につながる行動を起こすか否かに関する第1指標値を算出する。
第1算出部134は、受付部131がユーザ端末10から広告コンテンツの配信要求を受け付けると、配信候補の広告コンテンツを選択する。例えば、第1算出部134は、配信要求元のユーザの直近の検索クエリが「ノートパソコン」である場合、広告コンテンツに設定されたキーワードに「ノートパソコン」が含まれる広告コンテンツを配信候補の広告コンテンツとして選択する。例えば、第1算出部134は、広告コンテンツAD1と広告コンテンツAD2を配信候補の広告コンテンツとして選択する。
続いて、第1算出部134は、配信候補の広告コンテンツ毎に、当該広告コンテンツの第1指標値を算出する。具体的には、第1算出部134は、モデル記憶部123の広告コンテンツIDを参照して、配信候補の広告コンテンツの広告コンテンツIDに対応する第1モデルを選択する。例えば、第1算出部134は、モデル記憶部123の広告コンテンツIDを参照して、配信候補の広告コンテンツAD1の広告コンテンツID「AD1」に対応する第1モデルM11を選択する。例えば、広告配信装置(算出装置)100は、モデル記憶部123の広告コンテンツIDを参照して、配信候補の広告コンテンツAD2の広告コンテンツID「AD2」に対応する第1モデルM21を選択する。
そして、第1算出部134は、広告配信対象のユーザの検索クエリや訪問ページといったアクセスログを選択した第1モデルに入力することにより、広告配信対象のユーザの第1指標値を算出する。例えば、第1算出部134は、広告コンテンツAD1については、広告配信対象のユーザの検索クエリや訪問ページといったアクセスログを選択した第1モデルM11に入力することにより、広告配信対象のユーザの第1指標値F11を算出する。例えば、第1算出部134は、広告コンテンツAD2については、広告配信対象のユーザの検索クエリや訪問ページといったアクセスログを選択した第1モデルM21に入力することにより、広告配信対象のユーザの第1指標値F21を算出する。
(第2算出部135)
第2算出部135は、第1算出部134が算出した第1指標値に基づいて、所定のユーザが第1行動に連動して第2行動を起こすか否かに関する第2指標値を算出する。具体的には、第2算出部135は、第2生成部133が生成した第2モデルを用いて、第2指標値を算出する。
また、第2算出部135は、第1指標値に基づいて、第2指標値として第2行動を起こす確率を算出する。第2算出部135は、第2行動を起こす度合いを示す数値である第1指標値を、第2行動を起こす確率である第2指標値に変換する。
例えば、第2算出部135は、所定のユーザが、第1行動である広告コンテンツを選択する行動に連動して第2行動である広告コンテンツの広告主にとって利益につながる行動を起こすか否かに関する第2指標値を算出する。
また、第2算出部135は、第2行動である広告コンテンツの広告主にとって利益につながる行動を得るためにかかる広告コンテンツにおける広告費の目標値と、第2算出部135により算出された第2指標値であるコンバージョン率とに基づいて、広告コンテンツが配信対象として選択される基準となる入札単価を算出してもよい。
第2算出部135は、第1算出部134が第1指標値を算出すると、広告配信対象のユーザの第2指標値(コンバージョン率)を算出する。
第2算出部135は、モデル記憶部123の広告コンテンツIDを参照して、配信候補の広告コンテンツの広告コンテンツIDに対応する第2モデルを選択する。例えば、第2算出部135は、モデル記憶部123の広告コンテンツIDを参照して、配信候補の広告コンテンツAD1の広告コンテンツID「AD1」に対応する第2モデルM12を選択する。例えば、第2算出部135は、モデル記憶部123の広告コンテンツIDを参照して、配信候補の広告コンテンツAD2の広告コンテンツID「AD2」に対応する第2モデルM22を選択する。
そして、第2算出部135は、算出した第1指標値を選択した第2モデルに入力することにより、広告配信対象のユーザの第2指標値(コンバージョン率)を算出する。例えば、第2算出部135は、広告コンテンツAD1については、算出した第1指標値F11を選択した第2モデルM12に入力することにより、広告配信対象のユーザの第2指標値(コンバージョン率)「0.125」を算出する。例えば、第2算出部135は、広告コンテンツAD2については、算出した第1指標値F21を選択した第2モデルM22に入力することにより、広告配信対象のユーザの第2指標値(コンバージョン率)「0.225」を算出する。
(配信部136)
配信部136は、配信候補の広告コンテンツの入札単価を算出する。また、配信部136は、抽出した広告コンテンツを配信要求元のユーザ端末に配信する。
配信部136は、第2算出部が第2指標値(コンバージョン率)を算出すると、広告主端末30から受け付けた目標コンバージョン単価(目標CPA)と第2算出部135が第2指標値(コンバージョン率)を乗じることにより、配信候補の広告コンテンツの入札単価を算出する。
例えば、広告コンテンツAD1には、目標CPA「15,000」が設定され、また、広告コンテンツAD2には、目標CPA「20,000」が設定されているものとする。この場合、配信部136は、広告コンテンツAD1については、広告コンテンツAD1の目標CPA「15,000」と第2算出部135が第2指標値(コンバージョン率)「0.125」を乗じることにより、広告コンテンツAD1の入札単価「1,875」を算出する。また、配信部136は、広告コンテンツAD2については、広告コンテンツAD2の目標CPA「20,000」と第2算出部が第2指標値(コンバージョン率)「0.225」を乗じることにより、広告コンテンツAD2の入札単価「4,500」を算出する。
続いて、配信部136は、配信候補の広告コンテンツのなかから、配信する広告コンテンツを抽出する。具体的には、配信部136は、算出した入札単価とクリック率(CTR:Click Through Rate)とを乗じたeCPM(effective Cost Per Mill)に基づいて、配信対象の広告コンテンツを抽出する。
例えば、広告コンテンツAD1のCTRが「0.05」、広告コンテンツAD2のCTRが「0.03」であるとする。この場合、配信部136は、広告コンテンツAD1の入札単価「1,875」と広告コンテンツAD1のCTR「0.05」とを乗じることにより、広告コンテンツAD1のeCPM「94」を算出する。また、配信部136は、広告コンテンツAD2の入札単価「4,500」と広告コンテンツAD2のCTR「0.03」とを乗じることにより、広告コンテンツAD2のeCPM「135」を算出する。そして、配信部136は、上記のように算出した2つのeCPMのうち、値の大きいeCPMが算出された広告コンテンツAD2を配信対象の広告コンテンツとして抽出する。
続いて、配信部136は、抽出した広告コンテンツAD2を配信要求元のユーザ端末10に配信する。
〔4.第1モデル生成処理のフロー〕
次に、図7を用いて、実施形態に係る第1モデル生成処理の手順について説明する。図7は、実施形態に係る第1モデル生成処理手順を示すフローチャートである。
図7に示すように、広告配信装置(算出装置)100は、広告コンテンツをクリックしていないユーザの検索クエリ、訪問ページ等のアクセスログを取得する(ステップS101)。
続いて、広告配信装置(算出装置)100は、広告コンテンツをクリックしていないユーザが、広告主にとって利益につながる行動を起こしたか否かに関する情報を取得する(ステップS102)。
続いて、広告配信装置(算出装置)100は、第1モデルを生成する(ステップS103)。
〔5.第2モデル生成処理のフロー〕
次に、図8を用いて、実施形態に係る第2モデル生成処理の手順について説明する。図8は、実施形態に係る第2モデル生成処理手順を示すフローチャートである。
図8に示すように、広告配信装置(算出装置)100は、広告コンテンツをクリックしたユーザの第1指標値を算出する(ステップS201)。
続いて、広告配信装置(算出装置)100は、広告コンテンツをクリックしたユーザが、コンバージョンに至ったか否かに関する情報を取得する(ステップS202)。
続いて、広告配信装置(算出装置)100は、第2モデルを生成する(ステップS203)。
〔6.算出処理のフロー〕
次に、図9を用いて、実施形態に係る算出処理の手順について説明する。図9は、実施形態に係る算出処理手順を示すフローチャートである。
図9に示すように、広告配信装置(算出装置)100は、ユーザから広告コンテンツの配信要求を受け付けたか否かを判定する(ステップS301)。広告配信装置(算出装置)100は、ユーザから広告コンテンツの配信要求を受け付けていない場合(ステップS301;No)、ユーザから広告コンテンツの配信要求を受け付けるまで待機する。
広告配信装置(算出装置)100は、ユーザから広告コンテンツの配信要求を受け付けた場合(ステップS301;Yes)、配信候補の広告コンテンツを選択する(ステップS302)。
続いて、広告配信装置(算出装置)100は、広告配信対象のユーザの検索クエリ、訪問ページ等のアクセスログを取得する(ステップS303)。
続いて、広告配信装置(算出装置)100は、広告配信対象のユーザの第1指標値を算出する(ステップS304)。
続いて、広告配信装置(算出装置)100は、広告配信対象のユーザの第2指標値(コンバージョン率)を算出する(ステップS305)。
続いて、広告配信装置(算出装置)100は、配信候補の広告コンテンツの入札単価を算出する(ステップS306)。
続いて、広告配信装置(算出装置)100は、配信候補の広告コンテンツのなかから、配信する広告コンテンツを決定する(ステップS307)。
続いて、広告配信装置(算出装置)100は、決定した広告コンテンツを配信要求元のユーザ端末10に配信する(ステップS308)。
〔7.変形例〕
上述した実施形態に係る算出システム1は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、算出システム1の他の実施形態について説明する。
〔7−1.小さなメディアのページを訪れる行動に連動して特定のニュース記事を閲覧する行動を起こす確率を算出する〕
図1では、算出装置100は、算出した第1指標値に基づいて、広告配信対象のユーザが第1行動である広告コンテンツAD1をクリックする行動に連動して第2行動である広告コンテンツAD1の広告主にとって利益につながる行動(コンバージョン)を起こすか否かに関する第2指標値(コンバージョン率)を算出する例を示したが、第1行動は広告コンテンツAD1をクリックする行動以外の他の行動であってもよい。また、第2行動は、第1行動に連動して起こり得る行動であって第1行動と異なる行動であれば、広告コンテンツAD1の広告主にとって利益につながる行動以外の他の行動であってもよい。
具体的には、算出装置100は、算出した第1指標値に基づいて、ターゲットのユーザが第1行動である小さなメディアのページを訪れる行動に連動して第2行動である特定のニュース記事を閲覧する行動を起こすか否かに関する第2指標値を算出してもよい。
なお、第1指標値は、小さなメディアのページを訪れたか否かに関わらず、ユーザが特定のニュース記事を閲覧する行動を起こす度合いを示す数値である。また、第2指標値は、ユーザが小さなメディアのページを訪れる行動に連動して特定のニュース記事を閲覧する行動を起こす確率である。
例えば、算出装置100は、小さなメディアSのページを訪れていないユーザの検索クエリや訪問ページといったアクセスログから、小さなメディアSのページを訪れていないユーザが特定のニュース記事Aを閲覧する行動を起こすか否かに関する第1指標値を予測する第1モデルM17を生成する。このように、算出装置100は、第1モデルM17の学習用のデータとして、小さなメディアSのページを訪れていないユーザの情報を用いて、所定のユーザが特定のニュース記事Aを閲覧する行動を起こすか否かに関する第1指標値を予測する第1モデルM17を生成する。
ここで、小さなメディアSのページを訪れていないユーザの数は、小さなメディアSのページを訪れたユーザの数に比べると、圧倒的に多いものとする。また、小さなメディアSのページを訪れることなく、特定のニュース記事Aを閲覧するユーザの数は非常に多いものとする。このため、算出装置100は、第1モデルM17の学習用のデータとして、小さなメディアSのページを訪れたユーザの数に比べると、多量に存在する小さなメディアSのページを訪れていないユーザの情報を用いて、第1モデルM17を生成する。
続いて、算出装置100は、生成した第1モデルM17に小さなメディアSのページを訪れたユーザの検索クエリや訪問ページといったアクセスログを入力することにより、小さなメディアSのページを訪れたユーザの第1指標値を算出する。そして、算出装置100は、小さなメディアSのページを訪れたユーザの第1指標値から、小さなメディアSのページを訪れたユーザが特定のニュース記事Aを閲覧するか否かに関する第2指標値を予測する第2モデルM27を生成する。このように、算出装置100は、第2モデルM27の学習用のデータとして、小さなメディアSのページを訪れたユーザの情報を用いて、所定のユーザの第1指標値に基づいて、所定のユーザが小さなメディアSのページを訪れる行動に連動して特定のニュース記事Aを閲覧する行動を起こすか否かに関する第2指標値を予測する第2モデルM27を生成する。
続いて、算出装置100は、生成した第1モデルM17にターゲットのユーザの検索クエリや訪問ページといったアクセスログを入力することにより、ターゲットのユーザの第1指標値を算出する。
続いて、算出装置100は、生成した第2モデルM27にターゲットのユーザの第1指標値を入力することにより、ターゲットのユーザの第2指標値を算出する。
上述したように、算出装置100は、第1行動である小さなメディアSのページを訪れる行動を起こすことなく第2行動である特定のニュース記事Aを閲覧する行動を起こしたユーザの情報に基づいて、ターゲットのユーザが特定のニュース記事Aを閲覧する行動を起こすか否かに関する第1指標値を算出する。
すなわち、算出装置100は、第1行動である小さなメディアSのページを訪れる行動を起こすことなく第2行動である特定のニュース記事Aを閲覧する行動を起こしたユーザの情報に基づいて、所定のユーザが特定のニュース記事Aを閲覧する行動を起こすか否かに関する第1指標値を算出するための第1モデルM17を生成する。そして、算出装置100は、生成した第1モデルM17を用いて、ターゲットのユーザが特定のニュース記事Aを閲覧する行動を起こすか否かに関する第1指標値を算出する。そして、上述したように、第1モデルM17が学習用のデータとして用いる小さなメディアSのページを訪れていないユーザの情報は多量に存在する。
このように、算出装置100は、第1モデルM17の学習用のデータとして多量のデータを用いることにより、第1モデルM17の学習の精度を高めることができる。また、算出装置100は、精度の高い学習によって生成された第1モデルM17を用いて第1指標値を算出することにより、第2指標値を予測する第2モデルM27の特徴量として、精度の高い特徴量である第1指標値を算出することができる。
ここで、精度の高い特徴量とは、第2指標値を予測する第2モデルM27について、第2モデルM27の特徴量として第1指標値を用いると、第2モデルM27の出力結果である第2指標値と第1指標値との相関が高いことを意味する。つまり、第1指標値は、第2指標値を予測する第2モデルM27の特徴量として、尤もらしい特徴量であることを意味する。
このように、算出装置100は、第2モデルM27の特徴量として第1指標値を用いると、第2モデルM27の出力結果である第2指標値との相関が高い特徴量である第1指標値を算出することができる。つまり、算出装置100は、第2指標値を予測する第2モデルM27の特徴量として、尤もらしい特徴量である第1指標値を算出することができる。
上述したように、算出装置100は、算出した第1指標値に基づいて、ターゲットのユーザが第1行動である小さなメディアSのページを訪れる行動に連動して第2行動である特定のニュース記事Aを閲覧する行動を起こすか否かに関する第2指標値を算出する。
すなわち、算出装置100は、第1行動である小さなメディアSのページを訪れる行動を起こしたユーザの第1指標値に基づいて、所定のユーザが第1行動である小さなメディアSのページを訪れる行動に連動して第2行動である特定のニュース記事Aを閲覧する行動を起こすか否かに関する第2指標値を算出するための第2モデルM27を生成する。そして、算出装置100は、ターゲットのユーザの第1指標値を生成した第2モデルM27に入力することにより、ターゲットのユーザが第1行動である小さなメディアSのページを訪れる行動に連動して第2行動である特定のニュース記事Aを閲覧する行動を起こすか否かに関する第2指標値を算出する。
このように、算出装置100は、第2モデルM27の学習用のデータとして、精度の高い特徴量である第1指標値を用いることにより、学習用のデータの数が少なくても、第2モデルM27の学習の精度を高めることができる。また、算出装置100は、精度の高い特徴量である第1指標値に基づいて第2指標値を算出することにより、ターゲットのユーザが第1行動である小さなメディアSのページを訪れる行動に連動して第2行動である特定のニュース記事Aを閲覧する行動を起こすか否かを予測する指標値としての精度が高い第2指標値を算出することができる。さらに、算出装置100は、精度の高い学習によって生成された第2モデルM27に精度の高い特徴量である第1指標値を入力することにより、精度の高い第2指標値を算出することができる。
したがって、算出装置100は、ターゲットのユーザが所定の行動である小さなメディアSのページを訪れる行動に連動する別の行動である特定のニュース記事Aを閲覧する行動を起こすか否かの予測精度を高めることができる。
〔7−2.広告グループのコンバージョン率を算出する〕
図1では、算出装置100は、ある特定の広告コンテンツAD1について第1モデルM11と第2モデルM12を生成する例を示したが、複数の広告コンテンツから成る広告グループ毎に第1モデルと第2モデルを生成してもよい。そして、算出装置100は、算出した第1指標値に基づいて、広告配信対象のユーザが第1行動である広告グループに含まれるいずれかの広告コンテンツをクリックする行動に連動して第2行動である広告グループの広告主にとって利益につながる行動(コンバージョン)を起こすか否かに関する第2指標値(コンバージョン率)を算出してもよい。ここで、広告グループとは、広告コンテンツは異なるが、広告が対象とする商品が同一であるような複数の広告コンテンツから成るグループを意味する。
なお、第1指標値は、広告グループに含まれるいずれかの広告コンテンツをクリックしたか否かに関わらず、ユーザが広告グループの広告主にとって利益につながる行動(コンバージョン)を起こす度合いを示す数値である。また、第2指標値は、ユーザが広告グループに含まれるいずれかの広告コンテンツをクリックする行動に連動して広告グループの広告主にとって利益につながる行動(コンバージョン)を起こす確率である。
例えば、広告グループGは、広告コンテンツは異なるが、広告が対象とする商品が同一である複数の広告コンテンツから成るグループであるものとする。
図1のステップS11において、算出装置100は、広告グループGに含まれるいずれの広告コンテンツもクリックしていないユーザの検索クエリや訪問ページといったアクセスログから、広告グループGに含まれるいずれの広告コンテンツもクリックしていないユーザが広告グループGの広告主にとって利益につながる行動(例えば、広告グループGの商品購入等)を起こすか否かに関する第1指標値を予測する第1モデルM81を生成する。このように、算出装置100は、第1モデルM81の学習用のデータとして、広告グループGに含まれるいずれの広告コンテンツもクリックしていないユーザの情報を用いて、所定のユーザが広告グループGの広告主にとって利益につながる行動を起こすか否かに関する第1指標値を予測する第1モデルM81を生成する。
ここで、広告グループGに含まれるいずれの広告コンテンツもクリックしていないユーザの数は、広告グループGに含まれるいずれかの広告コンテンツをクリックしたユーザの数に比べると、圧倒的に多いものとする。このため、算出装置100は、第1モデルM81の学習用のデータとして、広告グループGに含まれるいずれかの広告コンテンツをクリックしたユーザの数に比べると、多量に存在する広告グループGに含まれるいずれの広告コンテンツもクリックしていないユーザの情報を用いて、第1モデルM81を生成する。
続いて、図1のステップS12において、算出装置100は、生成した第1モデルM81に広告グループGに含まれるいずれかの広告コンテンツをクリックしたユーザの検索クエリや訪問ページといったアクセスログを入力することにより、広告グループGに含まれるいずれかの広告コンテンツをクリックしたユーザの第1指標値を算出する。そして、算出装置100は、広告グループGに含まれるいずれかの広告コンテンツをクリックしたユーザの第1指標値から、広告グループGに含まれるいずれかの広告コンテンツをクリックしたユーザがコンバージョンに至るか否かに関する第2指標値(コンバージョン率)を予測する第2モデルM82を生成する。このように、算出装置100は、第2モデルM82の学習用のデータとして、広告グループGに含まれるいずれかの広告コンテンツをクリックしたユーザの情報を用いて、所定のユーザの第1指標値に基づいて、所定のユーザが広告グループGに含まれるいずれかの広告コンテンツをクリックする行動に連動して広告グループGの広告主にとって利益につながる行動(コンバージョン)を起こすか否かに関する第2指標値(コンバージョン率)を予測する第2モデルM82を生成する。言い換えると、算出装置100は、第2モデルM82の特徴量として第1指標値を用いる。
続いて、図1のステップS13において、算出装置100は、生成した第1モデルM81に広告配信対象のユーザの検索クエリや訪問ページといったアクセスログを入力することにより、広告配信対象のユーザの第1指標値を算出する。
続いて、図1のステップS14において、算出装置100は、生成した第2モデルM82に広告配信対象のユーザの第1指標値を入力することにより、広告配信対象のユーザの第2指標値(コンバージョン率)を算出する。
〔8.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る算出装置100は、第1算出部134と第2算出部135とを有する。第1算出部134は、第1行動を起こすことなく第2行動を起こしたユーザの情報に基づいて、所定のユーザが第2行動を起こすか否かに関する第1指標値を算出する。第2算出部135は、第1算出部134が算出した第1指標値に基づいて、所定のユーザが第1行動に連動して第2行動を起こすか否かに関する第2指標値を算出する。
これにより、実施形態に係る算出装置100は、ユーザが第1行動に連動して第2行動を起こすか否かの予測精度を高めることができる。したがって、算出装置100は、ユーザが所定の行動に連動する別の行動を起こすか否かの予測精度を高めることができる。
また、第1生成部132は、第1行動を起こすことなく第2行動を起こしたユーザの情報に基づいて、所定のユーザが第2行動を起こすか否かに関する第1指標値を算出するための第1モデルを生成する。また、第1算出部134は、第1生成部132が生成した第1モデルを用いて、第1指標値を算出する。
これにより、算出装置100は、第1モデルの学習用のデータとして多量のデータを用いることで、第1モデルの学習の精度を高めることができる。また、算出装置100は、精度の高い学習によって生成された第1モデルを用いて第1指標値を算出することにより、第2指標値を予測する第2モデルの特徴量として、精度の高い特徴量である第1指標値を算出することができる。また、算出装置100は、第2モデルの出力結果である第2指標値との相関が高い特徴量である第1指標値を算出することができる。つまり、算出装置100は、第2指標値を予測する第2モデルの特徴量として、尤もらしい特徴量である第1指標値を算出することができる。
また、第2生成部133は、第1行動を起こしたユーザの第1指標値に基づいて、所定のユーザが第1行動に連動して第2行動を起こすか否かに関する第2指標値を算出するための第2モデルを生成する。また、第2算出部135は、第2生成部133が生成した第2モデルを用いて、第2指標値を算出する。
また、算出装置100は、第2モデルの学習用のデータとして、精度の高い特徴量である第1指標値を用いることにより、学習用のデータの数が少なくても、第2モデルの学習の精度を高めることができる。また、算出装置100は、精度の高い特徴量である第1指標値に基づいて第2指標値を算出することにより、所定のユーザが第1行動に連動して第2行動を起こすか否かを予測する指標値としての精度が高い第2指標値を算出することができる。さらに、算出装置100は、精度の高い学習によって生成された第2モデルに精度の高い特徴量である第1指標値を入力することにより、精度の高い第2指標値を算出することができる。したがって、算出装置100は、ユーザが所定の行動に連動する別の行動を起こすか否かの予測精度を高めることができる。
また、第2算出部135は、第1指標値に基づいて、第2指標値として第2行動を起こす確率を算出する。第2算出部135は、第2行動を起こす度合いを示す数値である第1指標値を、第2行動を起こす確率である第2指標値に変換する。
これにより、算出装置100は、精度の高い特徴量である第1指標値を入力することにより、精度の高い確率を算出することができる。したがって、算出装置100は、ユーザが所定の行動に連動する別の行動を起こすか否かの予測確率を高めることができる。
また、第1算出部134は、第1行動を起こすことなく第2行動を起こしたユーザの情報として、第1行動である広告コンテンツを選択する行動を起こすことなく第2行動である広告コンテンツの広告主にとって利益につながる行動を起こしたユーザの情報に基づいて、所定のユーザが第2行動である広告コンテンツの広告主にとって利益につながる行動を起こすか否かに関する第1指標値を算出する。また、第2算出部135は、所定のユーザが、第1行動である広告コンテンツを選択する行動に連動して第2行動である広告コンテンツの広告主にとって利益につながる行動を起こすか否かに関する第2指標値を算出する。
これにより、算出装置100は、第1モデルの学習用のデータとして多量のデータを用いることにより、第1モデルの学習の精度を高めることができる。また、算出装置100は、精度の高い学習によって生成された第1モデルを用いて第1指標値を算出することにより、第2指標値(コンバージョン率)を予測する第2モデルの特徴量として、精度の高い特徴量である第1指標値を算出することができる。また、算出装置100は、第2モデルの出力結果である第2指標値(コンバージョン率)との相関が高い特徴量である第1指標値を算出することができる。つまり、算出装置100は、第2指標値(コンバージョン率)を予測する第2モデルの特徴量として、尤もらしい特徴量である第1指標値を算出することができる。
さらに、算出装置100は、第2モデルの学習用のデータとして、精度の高い特徴量である第1指標値を用いることにより、学習用のデータの数が少なくても、第2モデルの学習の精度を高めることができる。また、算出装置100は、精度の高い第1指標値に基づいて第2指標値(コンバージョン率)を算出することにより、広告配信対象のユーザが第1行動である広告コンテンツをクリックする行動に連動して第2行動である広告コンテンツの広告主にとって利益につながる行動(コンバージョン)を起こすか否かを予測する指標値としての精度が高い第2指標値(コンバージョン率)を算出することができる。さらに、算出装置100は、精度の高い学習によって生成された第2モデルに精度の高い特徴量である第1指標値を入力することにより、精度の高い第2指標値(コンバージョン率)を算出することができる。したがって、算出装置100は、広告配信対象のユーザが所定の行動である広告コンテンツをクリックする行動に連動する別の行動である広告主にとって利益につながる行動を起こすか否かの予測精度(コンバージョン率の予測精度)を高めることができる。
また、配信部136は、第2行動である広告コンテンツの広告主にとって利益につながる行動を得るためにかかる広告コンテンツにおける広告費の目標値と、第2算出部135により算出された第2指標値であるコンバージョン率とに基づいて、広告コンテンツが配信対象として選択される基準となる入札単価を算出する。
これにより、算出装置100は、精度の高いコンバージョン率を用いて入札単価を算出することにより、精度の高い入札単価を算出することができる。また、算出装置100は、精度の高いコンバージョン率を算出することにより、精度の高い入札単価を算出することができる。また、算出装置100は、精度の高い入札単価を算出することにより、広告主端末30から受け付けた広告主の目標コンバージョン単価を保ちつつ、広告コンテンツを配信することができる。
また、第2モデルは、第1行動を起こすことなく第2行動を起こしたユーザの情報に基づいて生成された第1モデルを用いて算出された第1指標値であって、所定のユーザが第2行動を起こすか否かに関する第1指標値が入力される入力層と、出力層と、入力層から出力層までのいずれかの層であって出力層以外の層に属する第1要素と、第1要素と第1要素の重みとに基づいて値が算出される第2要素と、を含み、入力層に入力された第1指標値に応じて、所定のユーザが第1行動に連動して第2行動を起こすか否かに関する第2指標値を出力層から出力するよう、コンピュータを機能させる。
これにより、算出装置100は、第2モデルの学習用のデータとして、精度の高い特徴量である第1指標値を用いることにより、学習用のデータの数が少なくても、第2モデルの学習の精度を高めることができる。また、算出装置100は、精度の高い特徴量である第1指標値に基づいて第2指標値を算出することにより、所定のユーザが第1行動に連動して第2行動を起こすか否かを予測する指標値としての精度が高い第2指標値を算出することができる。さらに、算出装置100は、精度の高い学習によって生成された第2モデルに精度の高い特徴量である第1指標値を入力することにより、精度の高い第2指標値を算出することができる。したがって、算出装置100は、ユーザが所定の行動に連動する別の行動を起こすか否かの予測精度を高めることができる。
〔9.ハードウェア構成〕
また、上述してきた実施形態に係る算出装置100は、例えば図10に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。図10は、算出装置100の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、所定の通信網を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを所定の通信網を介して他の機器へ送信する。
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る算出装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムまたはデータ(例えば、第1モデル、第2モデル)を実行することにより、制御部130の機能を実現する。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムまたはデータ(例えば、第1モデル、第2モデル)を記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から所定の通信網を介してこれらのプログラムまたはデータ(例えば、第1モデル、第2モデル)を取得してもよい。
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
〔10.その他〕
また、上記実施形態及び変形例において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
また、上述してきた実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、第1生成部は、第1生成手段や第1生成回路に読み替えることができる。