JP6985071B2 - 異常検知方法および異常検知装置 - Google Patents

異常検知方法および異常検知装置 Download PDF

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Description

本発明は、半導体製造装置などの装置内の環境の異常を検知する異常検知方法および異常検知装置に関する。
従来より、被測定媒体の圧力に応じて撓むダイアフラムの変位に応じた電気信号を出力する圧力センサとして、ダイアフラム(隔膜)の変位を静電容量の変化として検出する隔膜真空計が広く知られている(例えば、特許文献1参照)。
この隔膜真空計を利用する代表的な装置として半導体製造装置がある。この半導体製造装置では、プロセスの安定化、すなわち歩留りの向上の為に、装置内の環境の維持制御が必要とされる。
例えば、温度制御の具体例として、ウエハが置かれるステージやサスセプタをプロセスに必要な温度で制御する。また、チャンバー外壁や真空排気系に接続される配管バルブは、プロセスに由来する膜や副生成物等が堆積するのを防ぐ為に、外側にヒーターを設置して加熱していることが多い。また、プロセスガスの流量は流量計とコントロールバルブとを備えたマスフロコントローラで制御する場合が殆どである。そして、圧力はチャンバーから排気ポンプにつながる配管に設けられたバルブをAPC(Auto pressure controller)により一定に制御する。
隔膜真空計は、プロセスガスやチャンバーのクリーニングに用いられるガスに対して耐食性があり、ガス種に対して依存性が無いことからAPCに入力する圧力値の計測に用いられていることが多い。また、ALD(Atomic layer deposition)の様にバルブの切り替えのみでプロセスガスの圧力を制御している成膜手法では、単に圧力の監視として用いられている。他にもプラズマを用いるプロセスでは、その状態を光学的手法で監視したり、プロセスガスの成分を四重極質量分析計で計測したりすることもある。
特開2014−126504号公報 特開2011−149946号公報 米国特許第7536915B2号明細書
プロセスの安定化のためには、装置内の環境の監視あるいは不具合兆候検出という面において、改善が求められている。特に、プロセスガスの温度を直接的に計測もしくは監視することは、大気圧の1/100〜1/1,000,000の圧力であることから非常に困難であり、一般的にはチャンバーや配管、ウエハのステージの温度を熱電対や抵抗温度センサなどで計測してプロセスガスの温度としている。
しかしながら、この手法では、低圧の気体に対し計測している部材の熱容量が大きすぎるので、もし気体に微妙な温度変化が生じても部材の温度は変化しないか、もしくは応答に相当な遅れを生じることは容易に想像でき、この気体の微妙な温度変化により発生する異常を感知することは困難である。言うまでもなく、プロセスは気体分子の反応に基づくものであり、チャンバー部材や配管の温度は間接的なもので、何等かの方法でプロセスガスの温度の異常を直接的に検知できればその方が好ましい。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、プロセスガスの温度の異常を直接的に検知することが可能な異常検知方法および異常検知装置を提供することにある。
このような目的を達成するために本発明は、被測定媒体の圧力に応じて撓むダイアフラムの変位に応じた電気信号を出力する圧力検出部(1)からの出力を利用して、被測定媒体を使用する装置内の環境の異常を検知する異常検知方法であって、圧力検出部から出力される電気信号の変化から被測定媒体の真空引き時の圧力の変化特性を取得する圧力変化特性取得ステップ(S201)と、圧力変化特性取得ステップによって取得された圧力の変化特性(II)と正常時の当該圧力の変化特性を示す基準圧力変化特性(I)とを比較することによって装置内の環境に異常が生じているか否かを判断する状態判断ステップ(S202)とを備えることを特徴とする。
この発明によれば、圧力検出部から出力される電気信号の変化から被測定媒体の真空引き時の圧力の変化特性が取得され、この取得された圧力の変化特性と正常時の当該圧力の変化特性を示す基準圧力変化特性とが比較されることによって、装置内の環境に異常が生じているか否かが判断される。
本発明において、基準圧力変化特性は、圧力検出部から出力される電気信号の変化から取得される被測定媒体の正常時の真空引き時の圧力の変化特性としてもよいし、被測定媒体の温度変化に対して鈍感な第1の圧力検出部と、この第1の圧力検出部よりも被測定媒体の温度変化に対して敏感な第2の圧力検出部とを設け、第1の圧力検出部から出力される電気信号の変化から取得される被測定媒体の真空引き時の圧力の変化特性としてもよい。
本発明において、装置内の環境を被測定媒体の温度とした場合、被測定媒体の温度に異常が生じているか否かが判断される。本発明において、基準圧力変化特性と比較される圧力の変化特性は、被測定媒体の温度の異常だけではなく、ポンプ性能の劣化や配管、チャンバー内部に付着したプロセスの副生成物からの脱離ガスなどが原因で変化する場合がある。本発明では、このような異常も、装置内の環境の異常として検知することが可能である。
なお、上記説明では、一例として、発明の構成要素に対応する図面上の構成要素を、括弧を付した参照符号によって示している。
以上説明したことにより、本発明によれば、圧力検出部から出力される電気信号の変化から被測定媒体の真空引き時の圧力の変化特性を取得し、この取得した圧力の変化特性と正常時の当該圧力の変化特性を示す基準圧力変化特性とを比較することによって、装置内の環境に異常が生じているか否かを判断するようにしたので、例えば、被測定媒体を使用する装置を半導体製造装置とした場合、この半導体製造装置で使用するプロセスガスの温度の異常を直接的に検知することが可能となる。
図1は、問題を起こした隔膜真空計の代表的な例として、加熱開始後6時間程から13Pa、13Pa、110kPa、110kPaと5時間毎に圧力を印加し、その零点の変化を記録した図である。 図2は、半導体製造装置中の隔膜真空計の設置状況の概略を示す図である。 図3は、被測定媒体からの熱伝達に起因して生じるダイアフラムの変形を説明する図である。 図4は、被測定媒体の温度が正常である場合の真空引き時のセンサ出力の変化特性(正常時の圧力の変化特性)を例示する図である。 図5は、正常時の圧力の変化特性、プラス側に膨らむ場合の圧力の変化特性、およびマイナス側に膨らむ場合の圧力の変化特性を例示する図である。 図6は、本発明の実施の形態1に係る異常検知装置の要部の構成を示すブロック図である。 図7は、実施の形態1の異常検知装置で用いる圧力検出部の要部の構成を示す図である。 図8は、実施の形態1の異常検知装置における運用開始時の処理を示すフローチャートである。 図9は、実施の形態1の異常検知装置における運用中の処理を示すフローチャートである。 図10は、図5における正常時、プラス側に膨らむ場合、マイナス側に膨らむ場合のセンサ出力(圧力)が40である場合と20である場合の時刻とその時刻の差分を示す図である。 図11は、本発明の実施の形態2に係る異常検知装置の要部の構成を示すブロック図である。 図12は、実施の形態2の異常検知装置で用いる第1の圧力検出部の要部の構成を示す図である。 図13は、図12を矢印A方向から見た平面図である。 図14は、台座プレートに形成された圧力導入孔の位置およびダイアフラム支持部に形成された被測定媒体の通路を示す斜視図である。 図15は、実施の形態2の異常検知装置における運用中の処理を示すフローチャートである。 図16は、実施の形態2の異常検知装置の変形例を示すブロック図である。 図17は、印加前とは圧力の安定値が異なる現象が出現する例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。先ず、実施の形態の説明に入る前に、本発明の原理について説明する。
〔発明の原理〕
隔膜真空計における圧力印加時のヒステリシス及びシフトは、従来、圧力印加時の機械的影響が主原因であると考えられていた。すなわち、圧力の印加前後で隔膜真空計を構成する部材やその部材の接合箇所の機械的応力の状態が変化することによって、ヒステリシス及びシフトが発生するものと考えられていた。例えば、被測定媒体の圧力が印加されると、パッケージの金属筐体やセンサ部材そのものが変形して、その影響がダイアフラム(隔膜)に伝わって形状が変化し、ヒステリシスやシフトを生じることがある。
最も多いのは、金属筐体と金属薄板との溶接部や圧力による変形により状態が変わり易いダイアフラム端の筐体との接触部位がその原因である場合である。また、異種材料同士を接合している接合部もその界面に大きな歪をためている為に僅かな機械的影響が不可逆な変化を生じることも考えられる。他にも、静電容量を形成する電極材料が圧力印加を受けて変形してしまうこともある。また、ダイアフラムの固定を溶接で実施したり(例えば、特許文献2参照)、ガラスやろう材を用いたりすると(例えば、特許文献3参照)、この箇所が原因となって出力シフトやヒステリシスを生じることがある。
このようなシフトやヒステリシスをダイアフラムに印加され得る圧力領域で生じさせないことが隔膜真空計の大きな設計課題であると言える。とりわけ、隔膜真空計は、計測する圧力の領域が小さなもので0〜13Pa程度であるのに対し、耐えなければならない圧力は少なくとも大気圧以上、例えば120〜300kPaであって、微圧計測時の安定性とそれが過大圧印加後にも変化してはならない、という困難な特性を要求される。
このような困難な特性が要求される中、本願の発明者は、上述したような機械的な影響とは異なる要因によっても圧力印加時にシフトやヒステリシスが生じることがあることを見出した。この現象は以下のような特徴をもつ。
(1)圧力印加後に出力の戻りがだらだらと遅く、元にもどるまで数10時間を要するものがある。
(2)だらだらと戻った値も元の値に収束するものもあればオフセットを生じるものもある。
(3)微圧(例えば、13Pa)印加時と過大圧(例えば、大気圧に相当する110kPa)印加時では過大圧印加時の方が大きくシフトを生じるがその差は圧力の差ほどではない。
(4)より微圧、例えば圧力レンジを0−13Pa等のセンサに顕著である。逆に高い圧力レンジでは生じない。
(5)センサの動作温度を上げると発生しやすい。
(6)センサの動作温度によってシフトの正負が逆転するものもある。
(7)配管の温度にも依存しており、温度を上げると発生しやすい。
(8)シフトの方向はまちまちで正方向のものもあれば負方向のものもある。
図1に、この問題を起こした隔膜真空計の代表的な例として、加熱開始後6時間程から13Pa、13Pa、110kPa、110kPaと5時間毎に圧力を印加し、その零点の変化を記録した図を示す。この時の隔膜真空計の動作温度は200℃である。実際の真空度は10分程で元に戻るので、圧力印加後のだらだらしたシフト現象が観察されるのがわかる。
尚、初期の200℃加熱時のだらだらした減衰曲線は大気圧から真空に引いた時の圧力ヒス挙動と加熱時の挙動が混ざった現象を示している。当然ながらこのような現象は実際の圧力を示していないので圧力の制御に用いる真空計としては致命的であると言える。
発明者は、鋭意研究の結果、この現象は被測定媒体が持つ熱エネルギーの増減に伴う、被測定媒体の温度由来のヒステリシスであることを突き止めた。その具体的な発生原理は以下の様に推察される。
図2に半導体製造装置中の隔膜真空計100の設置状況の概略を示す。同図において、111はメインチャンバ、112は配管である。計測開始時、メインチャンバ111や配管112には、隔膜真空計の計測レンジよりもはるかに小さな圧力、例えば隔膜真空計が13Paフルスケールならば10^(−3)〜10^(−5)Pa等、前回の計測時のプロセスガス(被測定媒体)の残留気体が残っている。このプロセスガスの残留気体は、圧力を印加した後、真空引きした状態においても、メインチャンバ111から配管112を通って何度も壁面と衝突して熱エネルギーをやり取りしながら最終的に隔膜真空計100の内部のダイアフラム101に到達する。
もし、この時、圧力印加前のメインチャンバ111から配管112、隔膜真空計100のパッケージの内面の温度とダイアフラム101の近傍の温度とに差異があれば、ダイアフラム101に気体が最初に到達する箇所の温度は熱エネルギーの授受により局所的に上昇したり、下降したりする。測定対象の圧力レンジが高ければ、ダイアフラム101が相対的に厚くなるので気体分子によってもたらされた熱はダイアフラム101の表面から外周のダイアフラム支持部102を通ってセンサ台座105や台座プレート107へと拡散し(図3参照)、局所的な膨張は発生しないかあるいはその影響は非常に小さなものとなる。
ところが、より微圧のレンジでは、圧力感度を得る為にダイアフラム101が薄くしなければならず、熱が拡散しにくいので、局所的にダイアフラム101が膨張もしくは収縮するような現象が発生する。すなわち、図3に示すように、ダイアフラム101は常に残留ガスにより熱エネルギーが供給されるので、微小温度分布が生じ、局所的に膨張もしくは収縮するような現象が発生する。
なお、図3において、102はダイアフラム101の周縁部を支持するダイアフラム支持部、103はダイアフラム101とダイアフラム支持部102とを備えるダイアフラム構成部材、105はダイアフラム101と共に基準真空室104を形成するセンサ台座、107はダイアフラム支持部102のセンサ台座105とは反対側に接合され、ダイアフラム101と共に圧力導入室106を形成する台座プレート107である。なお、図中、台座プレート107については、ダイアフラム101の中央部が透けて見えるように、1点鎖線で示している。
このような局所的な膨張や収縮が発生すると、ダイアフラム101の形状や元々持っている初期撓み、あるいは固定方法等が原因で圧力によらない撓みを生じ、センサ出力のシフトを発生させると考えられる。また、ダイアフラム101と温度の異なる気体は配管112から次々と供給され、バックグラウンドの真空度が例えば10^(-4)Pa程度(13Paレンジセンサの0.001%FS)とすると、残留気体分子による熱エネルギーの交換による配管及びセンサ内壁の均熱化には大きな時間を要するので、元の状態になるまでだらだらとしたシフトが観察されることとなる。完全に元の状態に戻らなければそれはオフセットとして出力に現れる。
発明者は、この性質を利用すれば、ウエハプロセスが実施されているチャンバーの温度状態が監視できるのではないかと推察した。圧力の測定媒体であるガス自体は、直接的に温度測定されないことが多く、例えば半導体製造装置であれば、ウエハ処理用のホットプレートの温度計測やウエハ表面温度の非接触計測が行なわれる。
そこで、センサ出力に予め把握される圧力由来のヒステリシスの予測値以上のヒステリシスが生じている場合を、被測定媒体の温度に異常(想定される状態から逸脱した温度)が発生している兆候であると判断することで、被測定媒体を使用する装置内の環境の監視を改善できることに想到した。
図4に、被測定媒体の温度が正常である場合の真空引き時のセンサ出力の変化特性(正常時の圧力の変化特性)を例示する。この例は、真空とされた状態から(時刻0〜10)、センサ出力100まで圧力を印加して(時刻10〜20)、時刻20で再び真空に戻した場合の計測圧力の変化を示している。
通常、CVDやエッチング、スパッタリング等の場合、プロセス中のチャンバーの圧力は図4の様にAPCでバルブをコントロールして一定とし、プロセスが終了するとAPCの制御を停止してポンプを全開にして残留ガスを除去する(真空引きを実施する)。ALDの場合は、APCの制御は行わないことが多いが、ガスを導入し一連のプロセスが完了した後に一定時刻経てから真空引きを実施して残留ガスを除去することには変わりはない。
発明者は、この正常時の圧力の変化特性を基準圧力変化特性Iとして前もって取得しておき、その上でプロセス中もしくはその前後で実施する真空引きのタイミングで同様の圧力の変化特性を比較対象の圧力の変化特性IIとして取得し(図5参照)、この取得した圧力の変化特性IIと基準圧力変化特性(正常時の圧力の変化特性)Iとを比較することによって、被測定媒体の温度に異常が生じているか否かを判断することができると考えた。なお、図5には、比較対象の圧力の変化特性IIとして、プラス側に膨らむ場合の圧力の変化特性II1と、マイナス側に膨らむ場合の圧力の変化特性II2を例示している。
〔実施の形態1〕
図6は、本発明の実施の形態1に係る異常検知装置10の要部の構成を示すブロック図である。この異常検知装置10は、プロセッサや記憶装置からなるハードウェアと、これらのハードウェアと協働して各種機能を実現させるプログラムとによって実現され、圧力検出部1と圧力値出力部2と特性計測部3と基準特性記憶部4と状態判断部5と警報出力部6とを備えている。
圧力検出部1は、 隔膜真空計のセンサ部であり、図7に示すように、被測定媒体の圧力に応じて変位するダイアフラム101と、このダイアフラム101の周縁部を支持するダイアフラム支持部102とを備えるダイアフラム構成部材103と、ダイアフラム支持部102に接合され、ダイアフラム101と共に基準真空室104を形成するセンサ台座105と、ダイアフラム支持部102のセンサ台座105とは反対側に接合され、ダイアフラム101と共に圧力導入室106を形成する台座プレート107とを備えている。前述の図3は、この圧力検出部1を上側から見た斜視図を示している。
この圧力検出部1において、センサ台座105の基準真空室104側の面には固定電極108が形成され、ダイアフラム101の基準真空室104側の面には固定電極108と対向するように可動電極109が形成されている。
また、台座プレート107には、そのプレートの中央部(ダイアフラム101の中心に位置する部分)に圧力導入孔107aが形成されている。この圧力検出部1において、被測定媒体は、圧力導入孔107aを介して圧力導入室106に導入され、ダイアフラム101を撓ませる。
これにより、ダイアフラム101の裏面とセンサ台座105の内面との間に設けられている固定電極108と可動電極109との間隔が変化し、この固定電極108と可動電極109とで構成されるコンデンサの容量値(静電容量)が変化する。この静電容量の変化(ダイアフラム101の変位に応じた電気信号)が圧力検出部1より圧力値出力部2へ送られる。圧力値出力部2は、設定されているセンサ感度を用いて、圧力検出部1からの電気信号を圧力値に変換して出力する。この圧力値出力部2からの圧力値は特性計測部3へ送られる。
なお、圧力検出部1を構成する基材は、すなわちダイアフラム構成部材103やセンサ台座105,台座プレート107は、例えば、サファイアやアルミナセラミックなどの耐熱耐食性を有する絶縁体から構成されている。
また、この圧力検出部1は、ダイアフラム101の中央部に被測定媒体が導入されることから、被測定媒体の温度変化に対して敏感となる。すなわち、本実施の形態では、圧力検出部1として、被測定媒体の温度変化に対して敏感な圧力検出部を用いている。
以下、図8および図9に示すフローチャートを参照しながら、特性計測部3、基準特性記憶部4、状態判断部5および警報出力部6の機能について、その動作を交えながら説明する。
本実施の形態では、異常検知装置10の運用開始時に、特性計測部3において、被測定媒体の温度が正常である場合の真空引き時の圧力の変化特性(正常時の圧力の変化特性)を取得し(図8:ステップS101)、この取得した正常時の圧力の変化特性を基準圧力変化特性Iとして基準特性記憶部4に記憶させておく(ステップS102)。
そして、プロセス中もしくはその前後で実施する真空引きのタイミングで、特性計測部3において、比較対象の圧力の変化特性IIを取得する(図9:ステップS201)。この特性計測部3によって取得された比較対象の圧力の変化特性IIは状態判断部5へ送られる。
状態判断部5は、特性計測部3からの圧力の変化特性IIと基準特性記憶部4に記憶されている基準圧力変化特性Iとを比較することによって、被測定媒体の温度に異常が生じているか否かを判断する(ステップS202)。この状態判断部5での判断結果は警報出力部6へ送られる。警報出力部6は、被測定媒体の温度に異常が生じている旨の判断結果が送られてきた場合、警報を発令する(ステップS203)。
本実施の形態では、状態判断部5において、被測定媒体の温度に異常が生じているか否かを判断する。この場合、状態判断部5での比較判断方法として、圧力を基準として時間を計測する方法(方法1)、時間を基準として圧力を計測する方法(方法2)、真空引き曲線の積分値を比較する方法(方法3)などが考えられる。
〔方法1:圧力を基準として時間を計測する方法〕
〔方法1の第1例:基準圧力変化特性Iにおける異なる2つの圧力値間の真空引きに要する時間を判断基準とする例〕
図10に、図5における、正常時(正常時の圧力の変化特性I)、プラス側に膨らむ場合(プラス側に膨らむ場合の圧力の変化特性II1)、マイナス側に膨らむ場合(マイナス側に膨らむ場合の圧力の変化特性II2)の、センサ出力(圧力)が40である場合と20である場合の時刻とその時刻の差分を示す。
この例において、圧力が40である場合と圧力が20である場合の時刻の差分は、正常時は1.5、プラス側に膨らむ場合は7.1、マイナス側に膨らむ場合は0.3と差異が生じている。このように、正常時の時刻の差分は1.5であるのに対し、異常時はそこからずれて行くものとなる。
そこで、この方法1の第1例では、圧力が40である場合と圧力が20である場合の正常時の時刻の差分をΔtrとし、この正常時の時刻の差分Δtrを基準として上限の閾値ΔtHと下限の閾値ΔtLとを定める。そして、比較対象の圧力の変化特性IIにおける圧力が40である場合と圧力が20である場合の時刻の差分ΔtがΔtL≦Δt≦ΔtHの範囲から外れた場合に、異常と判断し、警報を発令するようにする。
〔方法1の第2例:基準圧力変化特性Iにおける所定の圧力値に達した時刻を判断基準とする例〕
図5に示した例では、図10に示されるように、例えば、圧力が20に達した時の正常時の時刻は23.9であり、プラス側に膨らむ場合は36.7、マイナス側に膨らむ場合は20.9と差異が生じている。このように、正常時の時刻は23.9であるのに対し、異常時はそこからずれて行くものとなる。
そこで、この方法1の第2例では、真空引き開始時(すなわち、圧力100)を0として、適当な圧力、例えば圧力が20に達した時の正常時の時刻をtrとし、この正常時の時刻trを基準として上限の閾値tHと下限の閾値tLとを定める。そして、比較対象の圧力の変化特性IIにおける圧力が20に達した時の時刻tがtL≦t≦tHの範囲から外れた場合に、異常と判断し、警報を発令するようにする。
〔方法2:時間を基準として圧力を計測する方法〕
〔方法2の第1例:基準圧力変化特性Iにおける所定の時刻における圧力値を判断基準とする例〕
図5に示した例では、例えば、時刻25(真空引き後時間5を経た時刻)における正常時の圧力は13.2であり、プラス側に膨らむ場合は62.1、マイナス側に膨らむ場合は−25.2と差異が生じている。このように、正常時の圧力は13.2であるのに対し、異常時はそこからずれて行くものとなる。
そこで、この方法2の第1例では、例えば、時刻25における正常時の圧力をPrとし、この正常時の圧力Prを基準として上限の閾値PHと下限の閾値PLとを定める。そして、比較対象の圧力の変化特性IIにおける時刻25での圧力値PがPL≦P≦PHの範囲から外れた場合に、異常と判断し、警報を発令するようにする。
〔方法2の第2例:基準圧力変化特性Iにおける異なる2つの時刻における圧力値の差異を判断基準とする例〕
方法2の第2例では、例えば、時刻25における圧力と時刻30における圧力との正常時の圧力の差分をΔPrとし、この正常時の圧力の差分ΔPrを基準として上限の閾値ΔPHと下限の閾値ΔPLとを定める。そして、比較対象の圧力の変化特性IIにおける時刻25における圧力と時刻30における圧力との差分ΔPがΔPL≦ΔP≦ΔPHの範囲から外れた場合に、異常と判断し、警報を発令するようにする。
〔方法3:真空引き曲線の積分値を比較する方法〕
方法3は、真空引き後の圧力値を一定時間間隔で一定時間離散的に計測し、その値を積算することにより求めた各曲線の積分値を異常判断の比較対象とする方法である。
図5に示した例で言えば、時刻25(真空引き開始後時間5を経た時刻)から時刻100まで、時間間隔1ずつ圧力値を読み取って積算すると正常時は39.5、プラス側に膨らんだ場合は682.5、マイナス側に膨らんだ場合は−109.9となり、差異が生じている。このように、正常時の圧力の積分値は39.5であるのに対し、異常時はそこからずれて行くものとなる。
そこで、この方法3では、例えば、時刻25から時刻100までの正常時の圧力の積分値をSrとし、この正常時の圧力の積分値Srを基準として上限の閾値SHと下限の閾値SLとを定める。そして、比較対象の圧力の変化特性IIにおける時刻25から時刻100までの圧力の積分値SがSL≦S≦SHの範囲から外れた場合に、異常と判断し、警報を発令するようにする。
このようにして、本実施の形態では、事前に取得した基準圧力変化特性(正常時の圧力の変化特性)Iとプロセス中もしくはその前後で実施する真空引きのタイミングで取得される圧力の変化特性IIとを比較することによって、被測定媒体の温度の異常を直接的に検知することが可能となる。
なお、上述した方法1〜3の何れの場合も、圧力の変化特性IIは、被測定媒体の温度の異常だけではなく、ポンプ性能の劣化や配管、チャンバー内部に付着したプロセスの副生成物からの脱離ガスなどが原因で変化する場合がある。本実施の形態では、このような異常も、装置内の環境の異常として検知されるものとなるが、例えば、窒素やアルゴン等の不活性ガスをプロセス中と等量相当の圧力までチャンバーに導入し、続けて真空引きすることにより真空引き曲線を求めて原因の切り分けを行うことも可能である。
〔実施の形態2〕
図11は、本発明の実施の形態2に係る異常検知装置11の要部の構成を示すブロック図である。 同図において、図6と同一符号は図6を参照して説明した構成要素と同一或いは同等の構成要素を示し、その説明は省略する。
実施の形態1の異常検知装置10では、被測定媒体の温度変化に対して敏感な圧力検出部1を用い、この圧力検出部1を圧力の監視用のセンサ部と被測定媒体の温度の監視用のセンサ部とを兼ねるものとした。
これに対し、実施の形態2の異常検知装置11では、被測定媒体の温度変化に対して鈍感な第1の圧力検出部(センサ部(主))1−1と、被測定媒体の温度変化に対して敏感な第2の圧力検出部(センサ部(副))1−2とを設け、第1の圧力検出部1−1を圧力の監視用のセンサ部として使用し、第1の圧力検出部1−1と第2の圧力検出部1−2とを被測定媒体の温度の監視用のセンサ部として使用する。
この異常検知装置11において、第1の圧力検出部1−1は、図12に示すように、被測定媒体の圧力に応じて変位するダイアフラム201と、このダイアフラム201の周縁部を支持するダイアフラム支持部202とを備えるダイアフラム構成部材203と、ダイアフラム支持部202に接合され、ダイアフラム201と共に基準真空室204を形成するセンサ台座205と、ダイアフラム支持部202のセンサ台座205とは反対側に接合され、ダイアフラム201と共に圧力導入室206を形成する台座プレート207とを備えている。
センサ台座205の基準真空室204側の面には金属等の電気導体でできた固定電極208が形成され、ダイアフラム201の基準真空室204側の面には固定電極208と対向するように金又は白金等の導体でできた可動電極209が形成されている。また、台座プレート207には、圧力導入室206に連通する被測定媒体の導入孔(圧力導入孔)207aが複数(この例では、4つ)形成されている。図13に台座プレート207に形成された圧力導入孔207aとダイアフラム201との位置関係を示す。図13は図12を矢印A方向から見た平面図である。
図13に示されているように、台座プレート207には、ダイアフラム201の中央部から離れた位置に圧力導入孔207aが4つ形成されている。この4つの圧力導入孔207aは、台座プレート207の中心から径方向に等距離、かつ周方向に等間隔隔てて、ダイアフラム支持部202に対面する位置に形成されている。ダイアフラム支持部202には、図14に示すように、台座プレート207の圧力導入孔207aの真下に、この圧力導入孔207aと圧力導入室206とを連通させる通路202aが形成されている。この通路202aの深さは浅くされている。
この第1の圧力検出部1−1では、被測定媒体がダイアフラム支持部202を経由してからダイアフラム201の表面へ導かれる。これにより、ダイアフラム支持部202とこのダイアフラム支持部202に接合されているセンサ台座205の厚み部分(肉厚部)が放熱部あるいは吸熱部となり、被測定媒体はダイアフラム支持部203と熱交換するのでダイアフラム201の表面へ到達するときにはダイアフラム支持部202及びそれにつながるダイアフラム201との温度差は直接導入された場合よりも小さくなる。
すなわち、図12にT×Wとして示される肉厚部210より被測定媒体の持つ余計な熱エネルギーが外部に逃がされ、被測定媒体はダイアフラム201とほぼ同等の温度となる。これにより、被測定媒体からの熱伝達に起因するダイアフラム201の変形が低減され、ヒステリシスやシフトなどの出力信号誤差が削減されるものとなる。
この第1の圧力検出部1−1は、被測定媒体がダイアフラム支持部202を経由してからダイアフラム201の表面へ導入されることから、被測定媒体の温度変化に対して鈍感となる。すなわち、本実施の形態では、第1の圧力検出部1−1として、被測定媒体の温度変化に対して鈍感な圧力検出部を用いている。この第1の圧力検出部1−1からのダイアフラム201の変位に応じた電気信号は、第1の圧力値出力部2−1によって圧力値に変換され、特性計測部3へ送られる。
これに対し、第2の圧力検出部1−2の構成は、実施の形態1で用いた圧力検出部1(図7参照)と同じとされている。この第2の圧力検出部1−2は、ダイアフラム101の中央部に被測定媒体が導入されることから、被測定媒体の温度変化に対して敏感となる。すなわち、本実施の形態では、第2の圧力検出部1−2として、被測定媒体の温度変化に対して敏感な圧力検出部を用いている。この第2の圧力検出部1−2からのダイアフラム101の変位に応じた電気信号は、第2の圧力値出力部2−2によって圧力値に変換され、特性計測部3へ送られる。
この異常検知装置11において、第1の圧力検出部1−1は被測定媒体の温度変化に対して鈍感であるから、被測定媒体の温度変化があってもその真空引き時の圧力の変化特性は図5に示した特性Iのように変化しない。一方、第2の圧力検出部1−2は被測定媒体の温度変化に対して敏感であるから、被測定媒体の温度変化があるとその真空引き時の圧力の変化特性は図5に示した特性IIのように上下に変化する。このため、第1の圧力検出部1−1から得られる真空引き時の圧力の変化特性Iと第2の圧力検出部1−2から得られる真空引き時の圧力の変化特性IIとを比較することによって、被測定媒体の温度の異常を監視することが可能となる。
以下、図15に示すフローチャートを参照しながら、特性計測部3、基準特性記憶部4、状態判断部5および警報出力部6の機能について、その動作を交えながら説明する。
本実施の形態では、プロセス中もしくはその前後で実施する真空引きのタイミングで、特性計測部3において、第1の圧力検出部1−1(センサA)の出力から得られる圧力の変化特性と、第2の圧力検出部1−2(センサB)の出力から得られる圧力の変化特性とを取得する(ステップS301)。
そして、第1の圧力検出部1−1の出力から得られた圧力の変化特性を基準圧力変化特性(正常時の圧力の変化特性)Iとして、基準特性記憶部4に記憶させる(ステップS302)。また、第2の圧力検出部1−2の出力から得られた圧力の変化特性を比較対象の変化特性IIとして、状態判断部5へ送る(ステップS303)。
状態判断部5は、特性計測部3からの圧力の変化特性IIと基準特性記憶部4に記憶されている基準圧力変化特性Iとを比較することによって、被測定媒体の温度に異常が生じているか否かを判断する(ステップS304)。この状態判断部5での判断結果は警報出力部6へ送られる。警報出力部6は、被測定媒体の温度に異常が生じている旨の判断結果が送られてきた場合、警報を発令する(ステップS305)。
本実施の形態では、状態判断部5において被測定媒体の温度に異常が生じているか否かを判断する。この場合、状態判断部5での比較判断方法として、実施の形態1と同様、圧力を基準として時間を計測する方法(方法1)、時間を基準として圧力を計測する方法(方法2)、真空引き曲線の積分値を比較する方法(方法3)などが考えられる。この方法1,2,3の具体例については、実施の形態1と全く同じであるので、ここでの説明は省略する。
本実施の形態では、被測定媒体の温度変化に対して鈍感な第1の圧力検出部1−1と、被測定媒体の温度変化に対して敏感な第2の圧力検出部1−2の2つのセンサ部を必要とする。すなわち、実施の形態1に対して余分なセンサ部を必要とする。しかし、このような構成とすることによって、被測定媒体の温度変化を原因とする圧力の変化特性IIの変化と、ポンプ性能の劣化や配管、チャンバー内部に付着したプロセスの副生成物からの脱離ガスなどを原因とする圧力の変化特性IIの変化とを区別して、装置内の環境の異常を検知することが可能となる。
なお、図11に示した異常検知装置11では、第1の圧力検出部1−1に対して第1の圧力値出力部2−1を設け、第2の圧力検出部1−2に対して第2の圧力値出力部2−2を設け、第1の圧力値出力部2−1および第2の圧力値出力部2−2において変換した圧力値を特性計測部3に送るものとしているが、第1の圧力検出部1−1と第2の圧力検出部1−2に対して特性計測部3をそれぞれ設けるようにしてもよい。
すなわち、図16に示すように、第1の圧力検出部1−1に対して第1の特性計測部3−1を設け、第2の圧力検出部1−2に対して第2の特性計測部3−2を設け、第1の特性計測部3−1からの圧力の変化特性(基準圧力変化特性)Iと第2の特性計測部3−2からの圧力の変化特性IIとを状態判断部5において比較することによって、被測定媒体の温度に異常が生じているか否かを判断させるようにしてもよい。
〔真空引き時のシフト値を判断対象とする場合〕
真空引き時のシフト値を正常/異常の判断対象とするようにしてもよい。この方法は、図17のように真空引き時に値が戻らないときに有効な判断方法である。
チャンバー内部や配管内部の温度分布がガスを導入した前後で異なると、プロセスガスはその影響を受けて温度が上下するので、図17のように印加前(初期値)とは圧力の安定値が異なる現象が出現することもある。この場合も、初期値との差異を異常の指標とし、閾値として異常の検知に用いることが可能である。すなわち、基準圧力変化特性Iの真空引き前後の零点の圧力の差異を判断基準とし、この判断基準に対して閾値を定めることによって、異常を検知することが可能である。
ただし、真空計内部のダイアフラム等に堆積等による真空計そのもののシフトや実際の真空度の悪化と区別するのが難しいので、実用上は上述した実施の形態1,2の手法と組み合わせることが望ましい。
〔実施の形態の拡張〕
以上、実施の形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明の技術思想の範囲内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
1…圧力検出部、1−1…第1の圧力検出部、1−2…第2の圧力検出部、2…圧力値出力部、2−1…第1の圧力値出力部、2−2…第2の圧力値出力部、3…特性計測部、3−1…第1の特性計測部、3−2…第2の特性計測部、4…基準特性記憶部、5…状態判断部、6…警報出力部、10…異常検知装置、11…異常検知装置、101…ダイアフラム、102…ダイアフラム支持部、103…ダイアフラム構成部材、104…基準真空室、105…センサ台座、106…圧力導入室、107…台座プレート、107a…圧力導入孔、108…固定電極、109…可動電極、201…ダイアフラム、202…ダイアフラム支持部、202a…通路、203…ダイアフラム構成部材、204…基準真空室、205…センサ台座、206…圧力導入室、207…台座プレート、207a…圧力導入孔、208…固定電極、209…可動電極、210…肉厚部。

Claims (11)

  1. 装置内の被測定媒体の圧力に応じて撓むダイアフラムの変位に応じた電気信号を出力する圧力検出部からの出力を利用する異常検知方法であって、
    前記圧力検出部から出力される電気信号の変化から、前記被測定媒体の温度が正常である場合の前記被測定媒体の真空引き時の圧力の変化特性を基準圧力変化特性として取得する第1圧力変化特性取得ステップと、
    前記圧力検出部から出力される電気信号の変化から前記被測定媒体の真空引き時の圧力の変化特性を取得する第2圧力変化特性取得ステップと、
    前記第2圧力変化特性取得ステップによって取得された前記圧力の変化特性と前記基準圧力変化特性とを比較することによって前記装置内の前記被測定媒体の温度に異常が生じているか否かを判断する状態判断ステップと
    を備えることを特徴とする異常検知方法。
  2. 請求項1に記載された異常検知方法において、
    前記圧力検出部は、
    1の圧力検出部と、この第1の圧力検出部よりも前記被測定媒体の温度変化に対してダイアフラムが変形しやすい第2の圧力検出部とを備え、
    前記第1圧力変化特性取得ステップは、
    前記第1の圧力検出部から出力される電気信号の変化から前記基準圧力変化特性を取得し、
    前記第2圧力変化特性取得ステップは、
    前記第2の圧力検出部から出力される電気信号の変化から前記被測定媒体の真空引き時の圧力の変化特性を取得する
    ことを特徴とする異常検知方法。
  3. 請求項1又は2に記載された異常検知方法において、
    前記状態判断ステップは、
    前記基準圧力変化特性における異なる2つの圧力値間の真空引きに要する時間を前記装置内の前記被測定媒体の温度に異常が生じているか否かの判断基準とする
    ことを特徴とする異常検知方法。
  4. 請求項1〜の何れか1項に記載された異常検知方法において、
    前記状態判断ステップは、
    前記基準圧力変化特性における所定の圧力値に達した時刻を前記装置内の前記被測定媒体の温度に異常が生じているか否かの判断基準とする
    ことを特徴とする異常検知方法。
  5. 請求項1〜の何れか1項に記載された異常検知方法において、
    前記状態判断ステップは、
    前記基準圧力変化特性における所定の時刻における圧力値を前記装置内の前記被測定媒体の温度に異常が生じているか否かの判断基準とする
    ことを特徴とする異常検知方法。
  6. 請求項1〜の何れか1項に記載された異常検知方法において、
    前記状態判断ステップは、
    前記基準圧力変化特性における異なる2つの時刻における圧力値の差異を前記装置内の前記被測定媒体の温度に異常が生じているか否かの判断基準とする
    ことを特徴とする異常検知方法。
  7. 請求項1〜の何れか1項に記載された異常検知方法において、
    前記状態判断ステップは、
    前記基準圧力変化特性における異なる2つの時刻間の圧力値の積算値を前記装置内の前記被測定媒体の温度に異常が生じているか否かの判断基準とする
    ことを特徴とする異常検知方法。
  8. 請求項1〜の何れか1項に記載された異常検知方法において、
    前記状態判断ステップは、
    前記基準圧力変化特性における真空引き前後の零点の差異を前記装置内の前記被測定媒体の温度に異常が生じているか否かの判断基準とする
    ことを特徴とする異常検知方法。
  9. 請求項1〜の何れか1項に記載された異常検知方法において、
    前記圧力検出部は、
    前記ダイアフラムの変位を静電容量の変化として検出する
    ことを特徴とする異常検知方法。
  10. 請求項1〜の何れか1項に記載された異常検知方法において、
    前記圧力検出部は、
    サファイアを基材として構成されている
    ことを特徴とする異常検知方法。
  11. 装置内の被測定媒体の圧力に応じて撓むダイアフラムの変位に応じた電気信号を出力する圧力検出部からの出力を利用する異常検知装置であって、
    前記圧力検出部から出力される電気信号の変化から、前記被測定媒体の温度が正常である場合の前記被測定媒体の真空引き時の圧力の変化特性を基準圧力変化特性として取得する第1圧力変化特性取得部と、
    前記圧力検出部から出力される電気信号の変化から前記被測定媒体の真空引き時の圧力の変化特性を取得するように構成された第2圧力変化特性取得部と、
    前記第2圧力変化特性取得部によって取得された前記圧力の変化特性と前記基準圧力変化特性とを比較することによって前記装置内の被測定媒体の温度に異常が生じているか否かを判断するように構成された状態判断部と
    を備えることを特徴とする異常検知装置。
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