JP6984226B2 - 下地塗膜の形成方法及び下地塗膜 - Google Patents

下地塗膜の形成方法及び下地塗膜 Download PDF

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Description

本発明は、下地塗膜の形成方法及び下地塗膜に関する。
海洋鋼構造物や橋梁等の塗装には、一般的に、重防食塗装が施されている。重防食塗装は、通常、鋼材の表面に防食用の下地塗膜を形成し、下地塗膜の上に、例えば、下塗り塗膜、中塗り塗膜、上塗り塗膜を順に形成して行われる。鋼材の下地塗膜には、通常、亜鉛粉末を含むジンクリッチ塗料が用いられている(例えば、特許文献1参照)。鋼材との電位差が卑な亜鉛が優先的に腐食することにより、鋼材の防食性が保たれている(いわゆる亜鉛の犠牲防食効果)。
特開2012−77132号公報
ところで、ジンクリッチ塗料は、結合剤としてアルキルシリケートを含む無機ジンクリッチ塗料と、結合剤として有機系樹脂を含む有機ジンクリッチ塗料とがある。下地塗膜の防食性や耐熱性においては、一般的に、無機ジンクリッチ塗料は、有機ジンクリッチ塗料よりも優れている。無機ジンクリッチ塗料は、アルキルシリケートを含むので、下地塗膜中に空隙が多く形成される。下地塗膜中に空隙が多く形成されると、下地塗膜の上に、更に塗膜を重ねた際に発泡が生じて防食上の弊害となる。このため、無機ジンクリッチ塗料を塗装した後に、重防食塗装に用いられる下塗り塗料等を溶剤で希釈した樹脂塗料溶液を塗装して、ミストコート処理することが行われている。
鋼材に無機ジンクリッチ塗料を塗装した塗膜は、亜鉛粉末同士が重なるようにして層状に形成されている。このため、鋼材と直接接触している亜鉛粉末が優先的に腐食することで酸化亜鉛が生成されて絶縁物となる。鋼材と直接接触している亜鉛粉末が絶縁物となると、この亜鉛粉末よりも上層に位置しており、鋼材と非接触の亜鉛粉末は、鋼材と電気的に接触できなくなるので、犠牲防食作用を発揮しない場合がある。このように、塗膜中に犠牲防食作用を発揮できない亜鉛粉末が多くなると、防食性が低下する可能性がある。
そこで本発明の目的は、防食性をより向上させることが可能な下地塗膜の形成方法及び下地塗膜を提供することである。
本発明に係る下地塗膜の形成方法は、鋼材の表面に、亜鉛粉末と、アルキルシリケートとを含む無機ジンクリッチ塗料を塗装して、下地塗膜本体を形成する下地塗膜本体形成工程と、前記下地塗膜本体に、樹脂塗料と、導電性材料と、希釈剤とを含む樹脂塗料溶液を塗装することにより封孔処理する封孔処理工程と、を備えることを特徴とする。
本発明に係る下地塗膜の形成方法において、前記導電性材料は、カーボンナノ材料、導電性高分子材料、カーボンブラックまたは亜鉛粉末であることを特徴とする。
本発明に係る下地塗膜の形成方法において、前記カーボンナノ材料は、カーボンナノファイバまたはカーボンナノチューブであることを特徴とする。
本発明に係る下地塗膜の形成方法において、前記導電性高分子材料は、ポリアニリンまたはポリピロールであることを特徴とする。
本発明に係る下地塗膜の形成方法において、前記導電性材料は、亜鉛粉末であり、前記樹脂塗料溶液は、有機ジンクリッチ塗料を前記希釈剤で希釈した溶液であることを特徴とする。
本発明に係る下地塗膜の形成方法において、前記樹脂塗料溶液に含まれる導電性材料の含有率は、0.25質量%以上1質量%以下であることを特徴とする。
本発明に係る下地塗膜は、鋼材の表面に設けられ、亜鉛粉末と、アルキルシリケートとを含む無機ジンクリッチ塗料で形成される下地塗膜本体と、前記下地塗膜本体の空隙に充填され、導電性材料を含む樹脂塗料と、を備えることを特徴とする。
本発明に係る下地塗膜において、前記導電性材料は、カーボンナノ材料、導電性高分子材料、カーボンブラックまたは亜鉛粉末であることを特徴とする。
上記構成によれば、鋼材と直接接触している亜鉛粉末だけでなく、鋼材と非接触の亜鉛粉末に対しても、鋼材と電気的に接触させて犠牲防食作用を発揮させることが可能となるので、防食性をより向上させることが可能となる。
本発明の実施形態において、下地塗膜の形成方法を示すフローチャートである。 本発明の実施形態において、鋼材に形成した下地塗膜本体の構成を示す図である。 本発明の実施形態において、樹脂塗料溶液の塗装後の真空引きを説明するための図である。 本発明の実施形態において、樹脂塗料溶液の真空含浸方法を説明するための図である。 本発明の実施形態において、鋼材に形成した下地塗膜の構成を示す図である。 本発明の実施形態において、複合サイクル試験後における実施例1から3、参考例1、比較例1の下地塗膜を形成した試験片のさび幅の測定結果を示すグラフである。 本発明の実施形態において、複合サイクル試験後における実施例1から3、参考例1、比較例1の下地塗膜を形成した試験片の外観観察結果を示す写真である。 本発明の実施形態において、複合サイクル試験後における実施例5、8、参考例1、比較例1の下地塗膜を形成した試験片のさび幅の測定結果を示すグラフである。 本発明の実施形態において、複合サイクル試験後における実施例5、8、参考例1、比較例1の下地塗膜を形成した試験片の外観観察結果を示す写真である。 本発明の実施形態において、実施例1から3、比較例1の浸漬電位測定結果を示すグラフである。 本発明の実施形態において、実施例4、6、7、比較例1の浸漬電位測定結果を示すグラフである。 本発明の実施形態において、実施例9、10、11、比較例1の浸漬電位測定結果を示すグラフである。
以下に本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。図1は、下地塗膜の形成方法を示すフローチャートである。下地塗膜の形成方法は、下地塗膜本体形成工程(S10)と、封孔処理工程(S12)と、を備えている。
下地塗膜本体形成工程(S10)は、鋼材の表面に、亜鉛粉末と、アルキルシリケートとを含む無機ジンクリッチ塗料を塗装して、下地塗膜本体を形成する工程である。図2は、鋼材10に形成した下地塗膜本体12の構成を示す図である。
鋼材10には、例えば、橋梁、船舶、プラント、ボイラ等に用いられる鋼製の構造部材等を用いることが可能である。鋼材10の表面は、下地塗膜本体12を形成する前に、一般的なブラスト処理等して素地調整されるとよい。
無機ジンクリッチ塗料は、亜鉛粉末14と、アルキルシリケートと、を含んで構成されている。亜鉛粉末14は、鋼材10に対して優先的に腐食する犠牲防食としての機能を有している。亜鉛粉末14の含有率は、例えば、70質量%から90質量%とするとよい。アルキルシリケートは、亜鉛粉末14を結合するバインダとしての機能を有している。アルキルシリケートには、エチルシリケート等を用いることが可能である。無機ジンクリッチ塗料には、市販されているものを用いることができる。
無機ジンクリッチ塗料の塗装には、スプレーガン等を用いたスプレーや、刷毛塗り等の一般的な塗装方法を用いることができる。無機ジンクリッチ塗料を塗装した後に、常温(約10℃から30℃)、大気中等で乾燥させる。これにより、アルキルシリケートが大気中等から水分を吸収して加水分解し、縮合反応することにより硬化収縮して亜鉛粉末14を結合し、下地塗膜本体12が形成される。下地塗膜本体12は、亜鉛粉末14と、空隙16と、を含んで構成されている。下地塗膜本体12は、亜鉛粉末同士が重なり合って層状に形成されている。空隙16は、アルキルシリケートが加水分解して硬化収縮等することにより形成される。下地塗膜本体12の厚みは、例えば、20μmから100μmとするとよい。
封孔処理工程(S12)は、下地塗膜本体12に、樹脂塗料と、導電性材料と、希釈剤とを含む樹脂塗料溶液を塗装することにより封孔処理する工程である。樹脂塗料溶液は、樹脂塗料と、導電性材料と、希釈剤とを含んで構成されている。樹脂塗料溶液は、樹脂塗料と、導電性材料と、希釈剤とを、一般的な混合機等で混合することにより調製可能である。
樹脂塗料は、下地塗膜本体12の空隙16に充填されて、酸素や水等をシールすることにより、環境遮断性機能を有している。樹脂塗料は、下地塗膜本体12の空隙16に充填されることにより、重防食塗装をしたときに発泡を抑制する機能を有している。樹脂塗料には、重防食塗装の下塗り塗料等に用いられるエポキシ樹脂系塗料等を用いることができる。
希釈剤は、樹脂塗料溶液の粘度を低下させて、下地塗膜本体12の空隙16に樹脂塗料溶液を浸透させ易くする機能を有している。希釈剤には、キシレン、トルエン、アルコール類等の有機溶剤や水等を用いることが可能である。樹脂塗料溶液の希釈率は、30質量%以上60質量%以下とするとよい。希釈率は、樹脂塗料と希釈剤との質量比であり、例えば、希釈率30質量%の場合には、質量比で樹脂塗料:希釈剤=1:0.3である。
導電性材料は、下地塗膜本体12の空隙16に樹脂塗料を充填させたときに、樹脂塗料に導電性を付与する機能を有している。これにより、鋼材10と直接接触している亜鉛粉末14だけでなく、鋼材10と非接触の亜鉛粉末14に対しても、鋼材10と電気的に接触させて犠牲防食作用を発揮させることが可能となる。導電性材料は、カーボンナノ材料、導電性高分子材料、カーボンブラックまたは亜鉛粉末とするとよい。
カーボンナノ材料には、カーボンナノファイバまたはカーボンナノチューブを用いるとよい。カーボンナノファイバやカーボンナノチューブは、微小材料であることから、下地塗膜本体12の空隙16のような微小な隙間にも容易に浸透させることができる。カーボンナノ材料には、カーボンナノファイバを用いることが好ましい。カーボンナノファイバは、例えば、繊維径がサブミクロンであり、繊維長が数10μmの炭素繊維である。カーボンナノファイバは、カーボンナノチューブ等に比べ太くて剛直なために絡み合い難いことから1本ごとに分離され易くなり、樹脂塗料溶液への分散性が向上するからである。また、カーボンナノファイバは導電性に優れているので、より少ない量で樹脂塗料に導電性を付与することができる。これにより、下地塗膜本体12の空隙16に充填される樹脂塗料分をより多くすることができるので、酸素や水等に対する環境遮断性をより向上させることが可能となる。カーボンナノファイバの導電率は、約10〜100(S/cm)である。
導電性高分子材料には、ポリアニリンまたはポリピロールを用いるとよい。導電性高分子材料にポリピロールを用いる場合には、重合反応条件により導電性を容易に制御することができる。ポリアニリンの導電率は、約10−1〜1(S/cm)である。ポリピロールの導電率は、約10−4〜1(S/cm)である。
カーボンブラックには、アセチレンブラックやケチェンブラック等を用いることが可能である。また、導電性材料に亜鉛粉末を用いる場合には、樹脂塗料溶液は、有機ジンクリッチ塗料を希釈剤で希釈した溶液を用いるとよい。有機ジンクリッチ塗料は、エポキシ樹脂をビヒクルとして、2液1粉末形又は2液形(亜鉛粉末を含む液と硬化剤)で構成されており、硬化剤としてポリアミド、アミンアダクト等を用いることができる。
樹脂塗料溶液に含まれる導電性材料の含有率は、0.25質量%以上1質量%以下とするとよい。導電性材料の含有率が0.25質量%より小さい場合には、樹脂塗料の導電性が低下する可能性があるからである。導電性材料の含有率が1質量%より大きい場合には、下地塗膜本体12の空隙16に充填される導電性材料が相対的に増加し、酸素や水等に対するシールとして機能する樹脂塗料分が相対的に減少するため、酸素や水等に対する環境遮断性を阻害する可能性があるからである。また、導電性材料がカーボンナノファイバの場合には、樹脂塗料溶液に含まれるカーボンナノファイバの含有率は、0.25質量%以上0.5質量%以下とすることが好ましい。カーボンナノファイバの含有率をこの範囲とすることにより、防食性をより向上させることができる。
次に、下地塗膜本体12に樹脂塗料溶液を塗装する方法について説明する。樹脂塗料溶液の塗装には、スプレーガン等を用いたスプレーや、刷毛塗り等の一般的な塗装方法を用いることができる。樹脂塗料溶液を塗装した後に、例えば、常温(約10℃から30℃)、大気中等で乾燥させることにより、希釈剤を揮発させて除去する。これにより、下地塗膜本体12の空隙16に、導電性材料を含む樹脂塗料が充填されて下地塗膜が形成される。
封孔処理工程(S12)は、下地塗膜本体12に、樹脂塗料溶液を加温して塗装することにより封孔処理してもよい。下地塗膜本体12に、加温した樹脂塗料溶液が塗装されると、下地塗膜本体12の空隙16内の空気が熱せられて膨張する。これにより、下地塗膜本体12の空隙16内の空気が排出されて、空隙16内の空気と、樹脂塗料溶液とが置換され易くなるので、樹脂塗料溶液が下地塗膜本体12の表層から深く浸透することができる。
樹脂塗料溶液は、60℃以上、且つ希釈剤の沸点より低い温度に加温されるとよい。樹脂塗料溶液の温度が60℃以上であれば、下地塗膜本体12の空隙16に、樹脂塗料溶液が浸透しやすくなるからである。また、樹脂塗料溶液の温度を、希釈剤の沸点より低い温度とすることにより、希釈剤の気化を抑えて樹脂塗料溶液の粘度上昇を抑制することができる。樹脂塗料溶液は、例えば、60℃以上80℃以下で加温されるとよい。樹脂塗料溶液の塗装には、スプレーガン等を用いたスプレーや、刷毛塗り等の一般的な塗装方法を用いることができる。樹脂塗料溶液を塗装した後に常温等で乾燥することにより、下地塗膜本体12の空隙16に、導電性材料を含む樹脂塗料が充填されて下地塗膜が形成される。樹脂塗料溶液が下地塗膜本体12の表層から深く浸透しているので、下地塗膜本体12の空隙16に、導電性材料を含む樹脂塗料を高充填化することが可能となる。下地塗膜本体12の空隙16に、導電性材料を含む樹脂塗料が高充填化されることにより、強固な下地塗膜が形成される。これにより、下地塗膜に傷(カット)等がついた場合でも、下地塗膜の割れや剥離が抑制されて付着力が高くなるので、防食性を向上させることができる。
封孔処理工程(S12)は、下地塗膜本体12に樹脂塗料溶液を塗装し、塗装後に真空引きして封孔処理してもよい。樹脂塗料溶液の塗装については、樹脂塗料溶液を常温(約10℃から30℃)で塗装してもよいし、樹脂塗料溶液を、例えば、60℃から80℃に加温して塗装してもよい。
樹脂塗料溶液の塗装後の真空引きについては、樹脂塗料溶液が塗装された下地塗膜本体12を形成した鋼材10を、真空チャンバ等に入れて真空引きすればよい。真空引きは、樹脂塗料溶液の乾燥を抑制するために、樹脂塗料溶液を塗装した直後に行うことが好ましい。真空圧は、例えば、ゲージ圧で−0.1MPa以上0MPa未満とするとよい。塗装後の真空引きにより、下地塗膜本体12の空隙16内の空気が排出され易くなるので、樹脂塗料溶液が下地塗膜本体12の表層から深く浸透することができる。真空装置については、鋼材10を収容可能な真空チャンバ等を備える一般的な真空装置を用いることができる。真空引き後に大気開放して常温等で乾燥させることにより、下地塗膜本体12の空隙16に、導電性材料を含む樹脂塗料が充填されて下地塗膜が形成される。樹脂塗料溶液が下地塗膜本体12の表層から深く浸透しているので、下地塗膜本体12の空隙16に、導電性材料を含む樹脂塗料を高充填化することが可能となる。
樹脂塗料溶液の塗装後の真空引きについては、次のようにして行うことも可能である。図3は、樹脂塗料溶液の塗装後の真空引きを説明するための図である。樹脂塗料溶液20が塗装された下地塗膜本体12を形成した鋼材10が、真空バックフィルム22で覆われる。真空バックフィルム22の周縁部が、リークを防止するためにシーラント24で鋼材10に取り付けられる。真空バックフィルム22は、ナイロン樹脂フィルム、ポリエステル樹脂フィルム、フッ素樹脂フィルム等で形成されている。
樹脂塗料溶液20が塗装された下地塗膜本体12の近傍に、真空排気するための真空排気口26が設けられる。真空排気口26は、真空引き用の口金等で構成されている。真空排気口26には、真空ポンプ(図示せず)が接続される。
真空排気口26から真空引きを行い、真空バックフィルム22で覆われた箇所を減圧する。これにより、下地塗膜本体12の空隙16内の空気が排出されて、空隙16に樹脂塗料溶液20が浸透する。樹脂塗料溶液20を下地塗膜本体12に浸透させた後に、大気開放し、真空バックフィルム22を除去して乾燥させる。この方法によれば、真空チャンバを備える真空装置が不要となるので、大型構造体や屋外でも容易に封孔処理することができる。
封孔処理工程(S12)は、下地塗膜本体12が形成された鋼材10を、樹脂塗料溶液に浸漬し、真空含浸して封孔処理してもよい。下地塗膜本体12が形成された鋼材10を処理槽に入れて、樹脂塗料溶液に浸漬させる。樹脂塗料溶液に含まれる希釈剤による希釈率は、90質量%以上110質量%以下とするとよい。希釈率が90質量%以上であれば、樹脂塗料溶液の粘度が低下して、下地塗膜本体12の空隙16に樹脂塗料溶液を含浸し易くなるからである。また、希釈率が110質量%より大きいと、樹脂塗料の含有率が小さくなるので、下地塗膜本体12の空隙16に樹脂塗料を充填し難くなるからである。樹脂塗料溶液の温度は、常温(約10℃から30℃)でもよいし、樹脂塗料溶液を、例えば、60℃から80℃に加温してもよい。
次に、下地塗膜本体12が形成された鋼材10と、樹脂塗料溶液とを入れた処理槽を、真空チャンバ等に入れて真空引きし、樹脂塗料溶液を真空含浸する。これにより、下地塗膜本体12の空隙16内の空気が排出されて、空隙16に樹脂塗料溶液が浸透する。真空圧は、例えば、ゲージ圧で−0.1MPa以上0MPa未満とするとよい。真空引き後に大気開放して常温等で乾燥させることにより、下地塗膜本体12の空隙16に、導電性材料を含む樹脂塗料が充填されて下地塗膜が形成される。樹脂塗料溶液が下地塗膜本体12の表層から深く浸透しているので、下地塗膜本体12の空隙16に、導電性材料を含む樹脂塗料を高充填化することが可能となる。
樹脂塗料溶液の真空含浸については、次のようにして行うこともできる。図4は、樹脂塗料溶液の真空含浸方法を説明するための図である。下地塗膜本体12が形成された鋼材10が、真空バックフィルム22で覆われる。真空バックフィルム22の周縁部が、リークを防止するためにシーラント24で鋼材10に取り付けられる。下地塗膜本体12の近傍に、真空排気するための真空排気口26が設けられる。真空排気口26には、真空ポンプ(図示せず)が接続される。
樹脂塗料溶液注入口28は、下地塗膜本体12の近傍に設けられる。樹脂塗料溶液注入口28は、樹脂塗料溶液を貯めたタンク(図示せず)に接続されている。タンク(図示せず)には、樹脂塗料溶液を加温するためのヒータ等の加熱手段を設けるようにしてもよい。樹脂塗料溶液注入口28は、鋼材10に形成された下地塗膜本体12を挟んで真空排気口26と対向する位置に設けられることが好ましい。これにより、下地塗膜本体12の空隙16から空気が抜け易くなるので、樹脂塗料溶液を含浸し易くすることができる。
真空排気口26から真空引きを行い、真空バックフィルム22で覆われた箇所を減圧する。これにより、下地塗膜本体12の空隙16から空気が排出される。真空排気口26から真空引きを行いながら、樹脂塗料溶液注入口28から樹脂塗料溶液を注入する。注入された樹脂塗料溶液は、下地塗膜本体12の空隙16に浸透する。樹脂塗料溶液を下地塗膜本体12に浸透させた後に、大気開放し、真空バックフィルム22を除去して乾燥させる。この方法によれば、真空チャンバを備える真空装置が不要となるので、大型構造体や屋外でも容易に封孔処理することができる。
次に、この下地塗膜の作用について説明する。図5は、鋼材10に形成した下地塗膜30の構成を示す図である。下地塗膜30は、下地塗膜本体12と、下地塗膜本体12の空隙16に充填されており、導電性材料32を含む樹脂塗料34と、を備えている。下地塗膜本体12の空隙16に充填された樹脂塗料34は導電性材料32を含んでいることから、樹脂塗料34は、導電性を有している。これにより、鋼材10と直接接触している亜鉛粉末14だけでなく、これらの亜鉛粉末14よりも上層に位置しており、鋼材10と非接触の亜鉛粉末14に対しても、鋼材10と電気的に接触させることができる。このため、鋼材10と非接触の亜鉛粉末14に対しても犠牲防食作用を発揮させることができるので、防食性をより向上させることが可能となる。
なお、鋼材10に重防食塗装する場合には、下地塗膜30を形成した鋼材10に、下塗り塗料、中塗り塗料、上塗り塗料等を順に塗装して行うことができる。下塗り塗料には、エポキシ樹脂系塗料等を用いるとよい。中塗り塗料には、ウレタン樹脂系塗料用中塗り、フッ素樹脂系塗料用中塗り等を用いるとよい。上塗り塗料には、ウレタン樹脂塗料、フッ素樹脂塗料等を用いるとよい。このようにして、鋼材10に重防食塗装することが可能となる。
以上、上記構成によれば、無機ジンクリッチ塗料で形成した下地塗膜本体に、樹脂塗料と、導電性材料と、希釈剤とを含む樹脂塗料溶液を塗装することにより封孔処理するので、下地塗膜本体の空隙に充填された樹脂塗料に導電性を付与することができる。これにより、鋼材と直接接触している亜鉛粉末だけでなく、鋼材と非接触の亜鉛粉末に対しても鋼材と電気的に接触させて犠牲防食作用を発揮させることができるので、防食性を向上させることが可能となる。
下地塗膜の形成試験を行った。まず、実施例1から3の下地塗膜の形成方法について説明する。試験片には、鋼材(SS400)で矩形状に形成したものを用いた。試験片のサイズは、150mm×70mm×1.5mmとした。試験片については、下地塗膜を形成する前にブラスト処理した。試験片の表面に、亜鉛粉末と、エチルシリケートとを含む無機ジンクリッチ塗料を塗装して、ジンクリッチ塗膜を形成した。ジンクリッチ塗膜の厚みは、平均で25μmとした。無機ジンクリッチ塗料には、ニッペジンキー1000QC(日本ペイント株式会社製)を用いた。
ジンクリッチ塗膜に、樹脂塗料溶液を塗装して封孔処理した。樹脂塗料溶液には、下塗り用のエポキシ樹脂系塗料と、導電性材料であるカーボンナノファイバと、シンナー(有機溶剤)と、を混合し、希釈率60質量%で希釈した溶液を使用した。下塗り用のエポキシ樹脂系塗料には、ハイポンマスチックプライマーK(日本ペイント株式会社製)を用いた。シンナには、ハイポンエポキシシンナ(日本ペイント株式会社製)を用いた。実施例1では、樹脂塗料溶液中のカーボンナノファイバの含有率を0.25質量%とした。実施例2では、樹脂塗料溶液中のカーボンナノファイバの含有率を0.5質量%とした。実施例3では、樹脂塗料溶液中のカーボンナノファイバの含有率を1質量%とした。試験片に形成したジンクリッチ塗膜に、常温(約10℃から30℃)で樹脂塗料溶液を塗装した。そして、樹脂塗料溶液の塗装直後の試験片をデシケータに入れて真空引きして封孔処理した。真空圧については、ゲージ圧で−0.1MPaとした。
次に、実施例4から7の下地塗膜の形成方法について説明する。実施例4から7の下地塗膜の形成方法は、実施例1から3の下地塗膜の形成方法と、封孔処理が相違しており、その他の構成については同じとした。実施例4から7では、樹脂塗料溶液に含まれる導電性材料にポリアニリンを用いた。実施例4では、樹脂塗料溶液中のポリアニリンの含有率を0.25質量%とした。実施例5では、樹脂塗料溶液中のポリアニリンの含有率を0.5質量%とした。実施例6では、樹脂塗料溶液中のポリアニリンの含有率を0.75質量%とした。実施例7では、樹脂塗料溶液中のポリアニリンの含有率を1質量%とした。なお、下塗り用のエポキシ樹脂系塗料、希釈率、樹脂塗料溶液の塗装方法、真空引き等については、実施例1から3と同じとした。
次に、実施例8から11の下地塗膜の形成方法について説明する。実施例8から11の下地塗膜の形成方法は、実施例1から3の下地塗膜の形成方法と、封孔処理が相違しており、その他の構成については同じとした。実施例8から11では、樹脂塗料溶液に含まれる導電性材料にポリピロールを用いた。実施例8では、樹脂塗料溶液中のポリピロールの含有率を0.5質量%とした。実施例9では、樹脂塗料溶液中のポリピロールの含有率を0.7質量%とした。実施例10では、樹脂塗料溶液中のポリピロールの含有率を1質量%とした。実施例11では、樹脂塗料溶液中のポリピロールの含有率を5質量%とした。なお、下塗り用のエポキシ樹脂系塗料、希釈率、樹脂塗料溶液の塗装方法、真空引き等については、実施例1から3と同じとした。
次に、参考例1、比較例1の下地塗膜の形成方法について説明する。参考例1、比較例1の下地塗膜の形成方法は、実施例1から3の下地塗膜の形成方法と、封孔処理が相違しており、その他の構成については同じとした。参考例1では、導電性材料を含まない樹脂塗料溶液を用いた。なお、下塗り用のエポキシ樹脂系塗料、希釈率、樹脂塗料溶液の塗装方法、真空引き等については、実施例1から3と同じとした。比較例1では、導電性材料を含まない樹脂塗料溶液を用いた。比較例1では、下塗り用のエポキシ樹脂系塗料、希釈率、樹脂塗料溶液の塗装方法については、実施例1から3と同じとしたが、樹脂塗料溶液の塗装後の真空引きについては行わないこととした。
下地塗膜を形成した試験片に対して、複合サイクル試験を行って防食性を評価した。複合サイクル試験においては、実施例1から3、5、8、参考例1、比較例1の下地塗膜を形成した試験片について評価した。下地塗膜を形成した試験片の表面に対して幅0.3mmのクロスカットを入れてから複合サイクル試験を実施して、約1800時間経過後に外観観察と、さび幅の測定を行った。複合サイクル試験は、JIS K 5600 7−9に準拠し、(1)塩水噴霧(35℃、5%食塩水、2時間)、(2)乾燥(60℃、4時間)、(3)湿潤(50℃、95%RH、2時間)の(1)から(3)を繰り返すことにより行った。
図6は、複合サイクル試験後における実施例1から3、参考例1、比較例1の下地塗膜を形成した試験片のさび幅の測定結果を示すグラフである。図6では、横軸に各試験片を取り、縦軸にさび幅を取り、各試験片のさび幅を棒グラフで示している。下地塗膜を形成した試験片の表面に入れたクロスカットからのさび幅が小さいほど防食性が高くなる。図6に示すさび幅から求めた防食性については、比較例1に対して、参考例1では2.8倍、実施例1では8.1倍、実施例2では7.1倍、実施例3では5.8倍の防食性能が得られた。この結果から、導電性材料にカーボンナノファイバを用いたものは、優れた防食性能を有することがわかった。また、実施例1、2の下地塗膜を形成した試験片は、実施例3の下地塗膜を形成した試験片より防食性に優れていた。カーボンナノファイバを0.25質量%含有する樹脂塗料溶液を用いた実施例2の下地塗膜を形成した試験片が、最も防食性に優れていた。図7は、複合サイクル試験後における実施例1から3、参考例1、比較例1の下地塗膜を形成した試験片の外観観察結果を示す写真である。比較例1では、鋼材の酸化に起因する赤錆が多数発生しているのに対して、実施例1から3では、亜鉛粉末の酸化に起因する白錆の発生のみであり、赤錆の発生は認められなかった。
図8は、複合サイクル試験後における実施例5、8、参考例1、比較例1の下地塗膜を形成した試験片のさび幅の測定結果を示すグラフである。図8では、横軸に各試験片を取り、縦軸にさび幅を取り、各試験片のさび幅を棒グラフで示している。図8に示すさび幅から求めた防食性については、比較例1に対して、参考例1では2.8倍、実施例5では5.6倍、実施例8では7.0倍の防食性能が得られた。この結果から、導電性材料にポリアニリンやポリピロールを用いたものは、優れた防食性能を有することがわかった。また、導電性材料にポリピロールを用いた実施例8は、導電性材料にポリアニリンを用いた実施例5よりも防食性に優れていた。図9は、複合サイクル試験後における実施例5、8、参考例1、比較例1の下地塗膜を形成した試験片の外観観察結果を示す写真である。比較例1では、鋼材の酸化に起因する赤錆が多数発生しているのに対して、実施例5、8では、亜鉛粉末の酸化に起因する白錆の発生のみであり、赤錆の発生は認められなかった。
次に、下地塗膜を形成した試験片に対して浸漬電位を測定し、防食性を評価した。浸漬電位の測定には、実施例1から3、4、6,7、9、10、11、比較例1の下地塗膜を形成した試験片を用いた。下地塗膜を形成した試験片の浸漬電位測定については、3.5質量%NaCl溶液に、下地塗膜を形成した試験片を浸漬させたときの飽和カロメル電極との電位差(vs 飽和カロメル電極)を連続して測定することによりモニタリングした。防食性の基準としては、鉄の防食電位が−0.77(V vs SCE)であるため、この防食電位より貴な電位になるまでの防食電位維持時間が長いほど防食性に優れている。なお、後述する図10から図12のグラフでは、この鉄の防食電位である−0.77(V vs SCE)を一点鎖線で表している。
図10は、実施例1から3、比較例1の浸漬電位測定結果を示すグラフである。図10のグラフでは、横軸に日数を取り、縦軸に電位差を取り、各試験片の電位差を実線や破線等で示している。実施例1から3の下地塗膜を形成した試験片は、比較例1の下地塗膜を形成した試験片よりも、防食電位維持時間が長くなり、防食性に優れていた。また、樹脂塗料溶液に含まれるカーボンナノファイバの含有率が多くなると、防食電位維持時間が短くなる傾向が得られた。実施例1、2の下地塗膜を形成した試験片は、実施例3の下地塗膜を形成した試験片よりも、防食電位維持時間が長くなった。この結果から、実施例1、2の下地塗膜を形成した試験片は、実施例3の下地塗膜を形成した試験片よりも防食性がより向上することがわかった。
図11は、実施例4、6、7、比較例1の浸漬電位測定結果を示すグラフである。図11のグラフでは、横軸に日数を取り、縦軸に電位差を取り、各試験片の電位差を実線や破線等で示している。実施例4,6,7の下地塗膜を形成した試験片は、比較例1の下地塗膜を形成した試験片よりも、防食電位維持時間が長くなり、防食性に優れていた。
図12は、実施例9、10、11、比較例1の浸漬電位測定結果を示すグラフである。図12のグラフでは、横軸に日数を取り、縦軸に電位差を取り、各試験片の電位差を実線や破線等で示している。実施例9,10、11の下地塗膜を形成した試験片は、比較例1の下地塗膜を形成した試験片よりも、防食電位維持時間が長くなり、防食性に優れていた。また、樹脂塗料溶液に含まれるポリピロールの含有率が多くなると、防食電位維持時間が短くなる傾向が得られた。実施例9、10の下地塗膜を形成した試験片は、実施例11の下地塗膜を形成した試験片よりも、防食電位維持時間が長くなった。この結果から、実施例9、10の下地塗膜を形成した試験片は、実施例11の下地塗膜を形成した試験片よりも防食性がより向上することがわかった。
10 鋼材
12 下地塗膜本体
14 亜鉛粉末
16 空隙
20 樹脂塗料溶液
22 真空バックフィルム
24 シーラント
26 真空排気口
28 樹脂塗料溶液注入口
30 下地塗膜
32 導電性材料
34 樹脂塗料

Claims (7)

  1. 下地塗膜の形成方法であって、
    鋼材の表面に、亜鉛粉末と、アルキルシリケートとを含む無機ジンクリッチ塗料を塗装して、下地塗膜本体を形成する下地塗膜本体形成工程と、
    前記下地塗膜本体に、樹脂塗料と、導電性材料と、希釈剤とを含む樹脂塗料溶液を塗装することにより封孔処理する封孔処理工程と、
    を備え
    前記樹脂塗料溶液に含まれる導電性材料の含有率は、0.25質量%以上1質量%以下であることを特徴とする下地塗膜の形成方法。
  2. 請求項1に記載の下地塗膜の形成方法であって、
    前記導電性材料は、カーボンナノ材料、導電性高分子材料、カーボンブラックまたは亜鉛粉末であることを特徴とする下地塗膜の形成方法。
  3. 請求項2に記載の下地塗膜の形成方法であって、
    前記カーボンナノ材料は、カーボンナノファイバまたはカーボンナノチューブであることを特徴とする下地塗膜の形成方法。
  4. 請求項2に記載の下地塗膜の形成方法であって、
    前記導電性高分子材料は、ポリアニリンまたはポリピロールであることを特徴とする下地塗膜の形成方法。
  5. 請求項2に記載の下地塗膜の形成方法であって、
    前記導電性材料は、亜鉛粉末であり、
    前記樹脂塗料溶液は、有機ジンクリッチ塗料を前記希釈剤で希釈した溶液であることを特徴とする下地塗膜の形成方法。
  6. 下地塗膜であって、
    鋼材の表面に設けられ、亜鉛粉末と、アルキルシリケートとを含む無機ジンクリッチ塗料で形成される下地塗膜本体と、
    前記下地塗膜本体の空隙に充填され、導電性材料を含む樹脂塗料と、
    を備え
    前記樹脂塗料に含まれる導電性材料の含有率は、0.25質量%以上1質量%以下であることを特徴とする下地塗膜。
  7. 請求項に記載の下地塗膜であって、
    前記導電性材料は、カーボンナノ材料、導電性高分子材料、カーボンブラックであることを特徴とする下地塗膜。
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