JP6979303B2 - 衝撃吸収部材、緩衝体、キャスク並びに緩衝体の製造方法 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1には、衝撃吸収部材として、シート状の複合材料が開示されている。
しかし、複合材料の周りに破壊できるスペースが確保されていないと破壊されにくい。このため、特許文献1に開示された複合材料は、衝撃を吸収しにくくなることがある。
したがって、衝撃吸収部材は、複合材管に加わった管軸方向からの荷重の分力が予期せぬ方向に作用することを抑制でき、複合材管の折損、座屈を回避することができるため、衝撃を吸収しやすい。
以下、本発明の第一実施形態に係る緩衝体を備えたキャスクについて図1〜図9を参照して説明する。
図1に示すように、キャスク100は、輸送容器10及び一対の緩衝体20によって構成されている。
ケーシング30は、中心軸線O1を中心とした円盤状をなす部材であって、内部が中空状に形成されている。ケーシング30は輸送容器10の中心軸線O1の両端部に一対が設けられている。ケーシング30における輸送容器10側を向く面には、該輸送容器10の両端部が嵌め込まれる凹部31がそれぞれ形成されている。ケーシング30の凹部31に輸送容器10の端部が嵌め込まれることで、輸送容器10の両端部が中心軸線O1方向及び中心軸線O1の径方向からの荷重に対して保護される。
図2に示されるように、衝撃吸収部材40Bは、中心軸線O1を中心とした環状をなす部材であって、ケーシング30を介して輸送容器10の両端における外周に装着される。衝撃吸収部材40Bは、複数のブロック体50によって構成されている。
図4に示すように、複合材管60は、一定の径で延び、中空部60h(空孔)を有する中空管状の部材である。
本実施形態において、複合材管60は、管軸O2方向と垂直な断面において円形を有する。
硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、メラミン樹脂等が例示される。
熱可塑性樹脂としては、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルケトンケトン(PEKK)、ポリケトンサルファイド(PKS)、ポリアリルエーテルケトン(PAEK)、芳香族ポリアミド(PA)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリイミド(PI)等が例示される。
エネルギー吸収性の点からは靱性に優れる樹脂がよい。耐熱性とコストの点からはエポキシ樹脂がよい。
ここで、軸方向寄与率とは、各繊維の配向方向を三角関数に従って管軸方向成分と管周方向成分に分けて全繊維の配向を考えた際に、全繊維中における管軸方向成分の総量の割合である。
また、同様に、周方向寄与率とは、各繊維の配向方向を三角関数に従って管軸方向成分と管周方向成分に分けて全繊維の配向を考えた際に、全繊維中における管周方向成分の総量の割合である。
言い換えると、複合材管60において、周方向寄与率は、10%〜80%とされるが、好ましくは20%〜75%、さらに好ましくは25%〜62.5%、さらに好ましくは30%〜50%、最も好ましくは35%〜45%とされる。
ここで、空孔率とは、複合材管60の管軸と垂直断面における、複合材管60の内周の断面積(中空部の断面積)を複合材管60の外周の断面積で除した値である。
図5に示されるように、複合材管60は、管軸O2の径方向(以下「管径方向」ともいう。)の外側から順に、3つの同一積層層として、外層63、中間層64及び内層65を備える。
また、積層の数え方として、肉厚方向に重なっている数で考えれば良く、仮に管周方向に(渦巻き状に)連続して繋がっていたとしても肉厚断面での重なりを考えればよい。
同一積層層における積層の数は、1層以上、好ましくは2層以上、さらに好ましくは3層以上、最も好ましくは4層以上で多い方が好ましい。
外層63、中間層64及び内層65の各層は、それぞれ積層されたFRPシートで構成されている。
内層65も同様に、繊維62は、管軸O2方向に対する配向方向が+70°〜+110°である第二強化繊維62bのみで構成されている。具体的には、繊維62が第二強化繊維62bのみであるFRPシートが複数層積層されることによって、内層65は形成されている。
外層63の積層数と内層65の積層数とは、同じ積層数であることが好ましい。
配向方向が+70°〜+110°の強化繊維からなる層は、外層63、中間層64、内層65のいずれとされてもよいが、外層63及び内層65とされることが好ましい。
本実施形態では複数の複合材管60が互いに接着剤によって接着されることによって、ブロック体50が構成されている。なお、複合材管60同士が互いに隙間なく結合されるのであれば、接着剤以外の手段でこれら複合材管60が結合されていてもよい。
例えば、FRPシートBを複数層(又は一層)に巻いて内層65を形成し、次にFRPシートAを複数層(又は一層)に巻いて中間層64を形成し、さらにFRPシートBを複数層(又は一層)に巻いて外層63を形成する。
まず、多数の複合材管60を互いに平行となるように接着剤によって密集させ、一体に束ねる。この際、衝撃吸収部材40Bの周方向のみならず、中心軸線O1方向にも複数の複合材管60が重なるようにする。次いで、束ねた多数の複合材管60の配列方向の両端部(衝撃吸収部材40Bの周方向の両端部)を斜めに平面状に切り取る。これによって、ブロック体50が製造される。
なお、「中心軸線O1の径方向に延びている」とは、当該径方向に平行に延びている状態を含むことはもちろん、多少傾斜して延びている場合も含む。
さらに、吸収しきれなかった荷重が周囲の複合材管60に作用することにより、これら周囲の複合材管60も損傷を受ける。この場合、周囲の複合材管60には、予期せぬ方向から荷重が付与されることになるため、やはり衝撃吸収性能を発揮することはできない。
そのため、管軸O2方向に大きな荷重が加わった際に、まず、第一強化繊維62aを含む中間層64が、荷重に対して対抗する。さらに荷重が加わり複合材管60が破壊に到っても、外層63及び内層65の裂けた部分同士が、裂けながらも拘束されているため、各層の分離剥離を抑え込んでいる。
また、図9に示されるように、本実施形態では、複合材管60が破壊されるとき、内層65は管軸O2方向に裂けながら管径方向に剥離された破砕屑となる。このとき、複合材管60は空孔(中空部60h)を有するため、破砕屑は、カールされながら複合材管60の空孔に収容される。特に本実施形態では、複合材管60は、空孔率40%〜87%の空孔を有するため、カールされた破砕屑を空孔に収容することができる。
したがって、複合材管60に加わった管軸O2方向からの荷重の分力が予期せぬ方向に作用することを抑制できる。そのため、複合材管60の折損、座屈を回避することができる。すなわち、荷重による衝撃を吸収しきれない破壊態様となることが回避できる。
このように隙間が形成されてしまえば、中心軸線O1の径方向外側からの荷重によって、各複合材管60同士の隙間を広げる方向に分力が作用してしまう。上述の通り、各複合材管60はその延在方向の荷重に対して最も衝撃吸収能力を発揮する。しかしながら、荷重が他の方向に分散してしまえば、複合材管60に座屈や折損が生じてしまい、当該衝撃吸収能力を発揮できない。そのため、緩衝体20全体として衝撃吸収能力が低下してしまう。
さらに、ブロック体50は複合材管60を接着剤によって互いに接合することで構成されているため、容易にブロック体50を製造することができる。
次に本発明の第二実施形態について図10を参照して説明する。第二実施形態で第一実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
第一実施形態のブロック体50は複数の複合材管60を接着剤で接合して密集及び一体化させていた。これに対して第二実施形態のブロック体150では、複数の複合材管60を被埋込部材160によって密集及び一体化させている。
被埋込部材160が発砲樹脂の場合、複合材管60を発砲樹脂に埋め込みながら該発砲樹脂内に収容空間を形成してもよいし、複合材管60を互いに平行に組んだ後に、その間に発砲樹脂を供給して固化させて形成してもよい。また、被埋込部材160が木材の場合、複合材管60を収容するための孔部を予め形成しており、複合材管60を当該孔部に嵌め込むことによって設置してもよい。
上記実施形態では、ブロック体を中心軸線O1から見て台形状に形成した。しかしながらこれに限定されることはなく、例えばブロック体が扇形状をなすように構成してもよい。この場合、複合材管60を互いに平行に密集及び一体化させた後に、切削することで扇形状を構成してもよい。また、複合材を配列する過程で、ブロック体における中心軸線O1の径方向内側の端部及び径方向外側の端部が円弧状をなすようにしてもよい。
変形例として、輸送時や設置時に衝撃が及ぶことを回避することが必要な物が衝突する物に、上記実施形態の衝撃吸収部材や緩衝体が設けられてもよい。例えば、キャスクが輸送される周辺の壁や床、キャスクが設置される床や壁に、上記実施形態の衝撃吸収部材や緩衝体が設けられてもよい。
中心軸線O1の径方向に沿うように切り欠かれた形状をなす層を複数層積層する場合は、各層で端部をずらすことによって、切り欠き面が一か所に集中しない。このため、応力の集中を回避することができる。
変形例として、中心軸線O1の径方向に沿うように切り欠かれた形状をなす層の単層または各層において、層を構成する各管の内、長管とそれより短い短管では異なる特性の管を用いてもよい。その際、長管には衝撃吸収性能が高い管を用いることが好ましい。
他の変形例として、複合材管60は、衝撃エネルギーを吸収する方向に複数重ねた形態であってもよい。
他の変形例として、複合材管60は、二重管又は多重管となるように構成されてもよい。具体的には、複合材管60は、複合材管60の中空部60hにさらに管形状の部材を有してもよく、複合材管60の外郭外部にさらに管形状の部材を有してもよい。また、前述のような形で複数の管形状を配する際、各々の管形状の間(例えば外管と内管の間)に別の材料を配してもよい。
変形例として、複合材管60は、さらに、材種、繊維種、配向方向等のあらゆる観点からみて異なる層を有するものであってもよい。
例えば、複合材管60は、管径方向に互いに樹脂種が異なる層を有してもよい。
また、複合材管60は、管径方向に互いに繊維グレードが異なる層を有してもよい。
また、複合材管60は、管径方向に互いに繊維種(CFとGF等)が異なる層を有してもよい。
また、複合材管60は、管径方向に互いにプリプレグ種(一方向材プリプレグ、織物プリプレグ等)が異なる層を有してもよい。
さらに、複合材管60は、CFRP及びGFRPのハイブリットであってもよい。
複合材管60は、イニシエータを1以上で有すればよく、管軸O2方向の一端にイニシエータを有することが好ましい。複合材管60は、管軸O2方向の両端にイニシエータを有するものであってもよい。
一例として、複合材管60は、テーパ部として、管軸O2方向の一端に向かって、外周面の径が小さくなると共に内周面の径が大きくなるテーパ形状を有する(外側テーパ/内側テーパ)。
他の例として、複合材管60は、テーパ部として、管軸O2方向の一端に向かって、一定の径を有する内周面に対し、外周面の径が小さくなるテーパ形状(外側テーパ/内側ストレート)を有してもよい。
さらに他の例として、複合材管60は、テーパ部として、管軸O2方向の一端に向かって、一定の径を有する外周面に対し、内周面の径が大きくなるテーパ形状(外側ストレート/内側テーパ)を有してもよい。
テーパ部の形状は、外側テーパ/内側ストレート、外側ストレート/内側テーパ、外側テーパ/内側テーパのいずれでもよいが、外側テーパがより好ましい。
管周方向に向かって肉厚が異なる場合、外側の周長が長いほど(複合材管60の端部から離れるほど)肉厚が厚くなる構造が好ましい。
管軸O2に対するテーパ部の傾斜度としては、一様な衝撃エネルギー吸収という点からは、20°以下が好ましく、10°以下がさらに好ましく、5°以下が最も好ましい。
孔空けでは、孔の大きさや数でイニシエータの効果が調整可能である。
例えば、複合材管60の端部から管軸O2に沿って設けられた複数の孔の大きさを、管軸O2に沿って端部から離れるほど徐々に小さくする。
また、複合材管60の端部から管軸O2に沿って設けられた複数の孔の数を、管軸O2に沿って端部から離れるほど徐々に少なくする。
このように、複合材管60の孔の大きさや数を管軸O2に沿って変化させることで、テーパと同様の効果を発現可能である。
孔の形状としては円に限定されるものではなく、スリット、楕円、ひし形、多角形等とされてもよい。
欠陥としては異物の導入、例えば樹脂粒子や樹脂フィルムを導入する等がある。
特に管径方向に層間を有する複合材管60の場合、層間への異物が導入される、特に樹脂フィルムが導入されると効果が大きい。
異物の導入量や大きさ、導入箇所の数で、イニシエータの効果が制御可能である。
例えば、複合材管60の端部から管軸O2に沿って設けられた異物の導入量を、管軸O2に沿って端部から離れるほど徐々に少なくする。
また、複合材管60の端部から管軸O2に沿って設けられた複数の異物の大きさを、管軸O2に沿って端部から離れるほど徐々に小さくする。
このように、複合材管60の異物の導入量や大きさを管軸O2に沿って変化させることで、テーパと同様の効果を発現可能である。
異物やフィルムの種類としては、マトリクス樹脂との接着性又は密着性が低い材質が好ましく、例えば、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂等があるが、これに限定されない。
また、山谷をつけて鋸刃状とするイニシエータ形状については、その鋸刃状の山の向き(刃の向き)を一様な向きではなく多様化な向きを有する山(刃)を有してもよい。鋸刃状の山の向き(刃の向き)が多様となることで衝撃荷重方向へのロバスト性が向上する。 これらのイニシエータの各種方法は、複数を組み合わせられてもよい。
ドーム形状のキャップとは、半球形状やお椀型に限定されるものではなく、錐状や傘状のもの、これらの中間形状のもの等あるが、これらに限定されるものではない。半球形状やお椀型が好ましい。球形状(中実、中空を含む)の一部分や、試験管の様の形状も好ましい。ドーム形状のキャップを有することで衝撃荷重方向へのロバスト性が向上する。
複合材管60が密集している場合や狭い空間にある場合には、キャップの底を凹部とし、複合材管60の端部へ被せる形態が好ましい。
キャップの底を凸部とし、複合材管60の端部へ押し込む形態の場合、ドーム形状の最大径は、複合材管60の端部の内周の径以上であり、好ましくは複合材管60の外周の径以上である。
キャップの底を凹部とし、複合材管60の端部へ被せる形態の場合、ドーム形状の底付近の最大径は、複合材管60の外周の径以上である。
また、キャップの底を凹部とし、複合材管60の端部へ被せる形態の場合、ドーム形状の底付近は、広がっている形状(ラッパ形状)が好ましい。
複合材管60の周囲に配される衝撃吸収補助部材としては、材質として金属、セラミック、樹脂、ゴム、木材等があるがこれに限定されるものではない。樹脂の材質としては、アクリル、ポリプロピレン、ポリスチレン、ウレタン、ポリエステル、フェノール、ポリフェニルサルフォン、ポリイミド、ポリメタクリルイミド等あるが、これに限定されるものではない。例えば、アクリル、特殊ポリエステル、ポリメタクリルイミド、ポリフェニルサルフォン等が好ましい。
複合材管60の周囲に配される衝撃吸収補助部材の構造としては、多孔質構造(ポーラス構造)又は穴あき構造がよく、多孔質構造が好ましい。
多孔質体の空隙率は40%〜95%であり、好ましくは40%〜87%、さらに好ましくは40%〜81%で、さらに好ましくは44%〜70%で、最も好ましくは49%〜59%である。
多孔質体の比重としては、0.05〜0.6が好ましく、その必要性に応じて0.1〜0.2又は0.2〜0.4がさらに好ましい。
このように、複数の複合材管60がまとまって同様の方向に配される場合、各衝撃吸収部材同士で、互いの複合材管60の向きは同様でなくてもよい。
この場合、互いに積層されたブロック体同士で、複合材管60の姿勢が互いに異なっていてもよい。
異なる向きの単層が集積されることで、荷重に対する方向性がロバストになる。方向性のズレ幅としては、荷重方向を0°とした場合に好ましくは±10°、より好ましくは±5°、最も好ましくは±2°である。
さらに、互いに積層されたブロック体同士で、中心軸線O1の周方向の端部が、互いにずれていてもよい。
各層の端部をずらすことで、周期的に高性能部分や低強度部分が集中することを抑制し、均一な性能を得られるだけでなく、組立時に隣り合うブロックを配する際、互いに嵌め合う形となり、組立のずれを防止できる。
この場合、互いに積層された各層状構造体同士で、複合材管60の姿勢が互いに異なっていてもよい。
異なる向きの単層が集積されることで、荷重に対する方向性がロバストになる。方向性のズレ幅としては、荷重方向を0°とした場合に好ましくは±10°、より好ましくは±5°、最も好ましくは±2°である。
さらに、互いに積層された前記層状構造体同士は、前記中心軸線の周方向の端部が互いにずれていてもよい。
この場合も、各層の端部をずらすことで、周期的に高性能部分や低強度部分が集中することを抑制し、均一な性能を得られるだけでなく、組立時に隣り合うブロックを配する際、互いに嵌め合う形となり、組立のずれを防止できる。
ブロック体を積み重ねる形態とすることで、各ブロック体の大きさを小さくすることができ、ブロック体の成形性向上、品質の安定化が可能となる。
また、各ブロック体の特性を変更することで、破壊形態や破壊の順番を制御することができる。
各ブロック体の大きさや形状は異なっていても良く、ブロック体が積み重ねられた各層毎にブロック体の大きさや形状を変えることで設計自由度の向上が図れる。
さらに、ブロック体をずらして積み重ねることで、周期的に高性能部分や低強度部分が集中することを抑制し、均一な性能を得られる。
変形例として、単層のFRPシートAと単層のFRPシートBとを重ねて複数回(又は一回)巻いて、複合材管が形成されてもよいし、複数層のFRPシートAと複数層のFRPシートBとを重ねて複数回(又は一回)巻いて、複合材管が形成されてもよい。この場合、複合材管は、FRPシートAの単層(又は複数層)と、FRPシートBの単層(又は複数層)とが交互に管径方向に積層された複合材管となる。
他の変形例として、単に複数層のFRPシートAを複数回(又は一回)巻いた後に、複数層のFRPシートBを巻いて、複合材管が形成されてもよい。逆に、複数層のFRPシートBを巻いた後に、複数層のFRPシートAを複数回(又は一回)巻いて、複合材管が形成されてもよい。
11 使用済み核燃料
20 緩衝体
30 ケーシング
31 凹部
32 環状空間
33 円盤状空間
40 衝撃吸収手段
40A 第一衝撃吸収部材
40B 第二衝撃吸収部材(衝撃吸収部材)
50 ブロック体
60 複合材管
60h 中空部
61 樹脂
62 繊維
62a 第一強化繊維
62b 第二強化繊維
63 外層
64 中間層
65 内層
70 層状構造体
100 キャスク
150 ブロック体
160 被埋込部材
S1 管製造工程
S2 ブロック体製造工程
S3 組み立て工程
O1 中心軸線
O2 管軸
Claims (19)
- 連続した強化繊維と樹脂とを含有する複合材料で構成され、管軸方向に延びる管形状を有する複合材管を備え、
前記複合材管が、管径方向に前記強化繊維が積層されて構成され、
前記強化繊維の配向方向が、軸方向寄与率と周方向寄与率との和を100%としたときに、軸方向寄与率が20%〜90%であるように構成され、
前記管軸方向と垂直な断面における前記複合材管の空孔率が40%〜87%であり、
前記複合材管が、前記強化繊維として、前記管軸方向に対する配向方向が−20°〜+20°の第一強化繊維を20%〜90%を有すると共に、前記管軸方向に対する配向方向が+70°〜+110°の第二強化繊維を10%〜80%有し、
前記複合材管が、管径方向外側から順に、それぞれ同一積層層である外層、中間層及び内層を備え、
前記外層及び前記内層が、それぞれ前記第二強化繊維を有する層であり、
前記複合材管の一端にドーム形状のキャップをさらに備える衝撃吸収部材。 - 前記複合材管の周囲に衝撃吸収補助部材をさらに備える請求項1に記載の衝撃吸収部材。
- 前記衝撃吸収補助部材が、空隙率40%〜95%の多孔質体である請求項2に記載の衝撃吸収部材。
- 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の衝撃吸収部材が、
前記複合材管が複数まとまって同様の方向に配列されることで構成されている緩衝体。 - 前記衝撃吸収部材が、環状をなし、
前記衝撃吸収部材の中心軸線の径方向に延びる姿勢で、前記複合材管が前記中心軸線の周方向に配列される請求項4に記載の緩衝体。 - 前記衝撃吸収部材が、複数のブロック体から構成されており、
前記ブロック体は、複数の前記複合材管が平行に束ねられたものを含んで構成されている請求項5に記載の緩衝体。 - 衝撃吸収部材を備え、
前記衝撃吸収部材が、連続した強化繊維と樹脂とを含有する複合材料で構成され、管軸方向に延びる管形状の複合材管を備え、
前記強化繊維の配向方向が、軸方向寄与率と周方向寄与率との和を100%としたときに、軸方向寄与率が20%〜90%であるように構成され、
前記管軸方向と垂直な断面における前記複合材管の空孔率が40%〜87%であり、
前記衝撃吸収部材が、前記複合材管が複数まとまって同様の方向に配列されることで構成され、
前記衝撃吸収部材が、環状をなし、
前記衝撃吸収部材の中心軸線の径方向に延びる姿勢で、前記複合材管が前記中心軸線の周方向に配列され、
前記衝撃吸収部材が、複数のブロック体から構成されており、
前記ブロック体は、複数の前記複合材管が平行に束ねられたものを含んで構成されている緩衝体。 - 前記複数のブロック体が、前記中心軸線の周方向に配列されている請求項6又は7に記載の緩衝体。
- 前記衝撃吸収部材が、前記中心軸線の周方向に配列された複数のブロック体を前記中心軸線に沿って複数層を積層させることで構成されており、
互いに積層された前記ブロック体同士は、前記複合材管の姿勢が互いに異なる請求項5に記載の緩衝体。 - 互いに積層された前記ブロック体同士において、前記中心軸線の周方向の端部が、互いにずれている請求項9に記載の緩衝体。
- 前記衝撃吸収部材は、前記中心軸線の周方向に配列された複数のブロック体から構成されており、
前記ブロック体は、複数の前記複合材管を前記中心軸線の直交する平面状で束ねてなる層状構造体を、前記中心軸線に沿って複数層を積層させたものを含んで構成されており、
互いに積層された前記各層状構造体同士で、前記複合材管の姿勢が互いに異なる請求項5に記載の緩衝体。 - 互いに積層された前記層状構造体同士において、前記中心軸線の周方向の端部が、互いにずれている請求項11に記載の緩衝体。
- 前記ブロック体は、前記中心軸線の周方向の両端が、前記中心軸線の径方向に沿うように切り欠かれた形状をなしている請求項8〜請求項12のいずれか一項に記載の緩衝体。
- 前記ブロック体を構成する複数の前記複合材管が、互いに結合されている請求項6〜請求項13のいずれか一項に記載の緩衝体。
- 前記ブロック体を構成する複数の前記複合材管が埋め込まれることで、複数の前記複合材管が互いに平行をなすように束ねる被埋込部材をさらに備える請求項6〜請求項14のいずれか一項に記載の緩衝体。
- 前記ブロック体を荷重が付与される方向に積層されて構成されている請求項6〜請求項15のいずれか一項に記載の緩衝体。
- 前記ブロック体をずらして積層されて構成されている請求項6〜請求項16のいずれか一項に記載の緩衝体。
- 請求項5〜請求項17のいずれか一項に記載の緩衝体と、
内部に放射性物質を収容する前記中心軸線に沿って延びる筒状をなす輸送容器と、を備え、
前記輸送容器の端部の外周に前記衝撃吸収部材が装着されているキャスク。 - 連続した強化繊維と樹脂とを含有する複合材料で構成され、管軸方向に延びる管形状を有する複合材管であって、前記複合材管が、管径方向に前記強化繊維が積層されて構成され、前記強化繊維の配向方向が、軸方向寄与率と周方向寄与率との和を100%としたときに、軸方向寄与率が20%〜90%であるように構成され、前記管軸方向と垂直な断面における前記複合材管の空孔率が40%〜87%であり、前記複合材管が、前記強化繊維として、前記管軸方向に対する配向方向が−20°〜+20°の第一強化繊維を20%〜90%を有すると共に、前記管軸方向に対する配向方向が+70°〜+110°の第二強化繊維を10%〜80%有している前記複合材管を作製する管製造工程と、
前記管製造工程の後に、複数の前記複合材管を平行に束ねることで複数のブロック体を製造するブロック体製造工程と、
前記ブロック体製造工程の後に、前記ブロック体における複数の前記複合材管の配列方向の端部同士を互いに接続して組み立てる組み立て工程と、
を実施する緩衝体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017160422A JP6979303B2 (ja) | 2017-08-23 | 2017-08-23 | 衝撃吸収部材、緩衝体、キャスク並びに緩衝体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017160422A JP6979303B2 (ja) | 2017-08-23 | 2017-08-23 | 衝撃吸収部材、緩衝体、キャスク並びに緩衝体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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