JP6978925B2 - 歯科用ジルコニア仮焼体 - Google Patents

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Description

本発明は歯科用ジルコニア仮焼体に関する。
従来、歯科用途において、歯科用CAD/CAMシステムにより、透明性が高く審美性に優れたシリケートガラスや、強度の高いジルコニアなどのセラミックス材料を患者の歯牙の患部に適合する形状に加工して焼成し、最終的な歯科用補綴物として患者の口腔内へ装着する技術が行われており、ジルコニアが使用される場合、歯科用ジルコニアが使用されている。
歯科用ジルコニアは、黎明期には強度は高いものの極めて不透明な品質であったが、患者の需要に伴い、近年の歯科用ジルコニアの透明性は天然歯に近似するレベルまで高くなっている。
非特許文献1、2に記載されるように、一般的に、歯科用CAD/CAMシステムの加工機は湿式又は乾式の少なくとも一方の加工方法によるものか、あるいは湿式と乾式を兼ね備えるものがある。シリケートガラスのようなガラス材料の加工の場合、密度の高い材料であり、加工工具の焼き付き防止のため加工液が循環する湿式加工が選択されるが、歯科用ジルコニアに関しては仮焼体となっており、湿式又は乾式の少なくとも一方の加工方法が選択される。
朝日レントゲン工業株式会社 製品情報、[online]、[平成29年5月19日検索]、インターネット<URL http://www.asahi-xray.co.jp/products/ceramill-motion2> デンツプライシロナ株式会社 プロダクト、[online]、[平成29年5月19日検索]、インターネット<URL http://www.sirona.co.jp/jp/products/digital-dentistry/inlab-labside-solutions/?tab=1420>
歯科用CAD/CAMシステムにより加工を行う際に、湿式加工時の冷却溶媒は、ガラス材料、並びにジルコニア材料で共用されることがある。本発明者らは、ガラス材料の湿式加工と同じ冷却溶媒を用いてジルコニア材料のCAD/CAM湿式加工を行った場合に、加工後に焼成を行った際にジルコニア自体に白色化が生じ、透明感が損なわれてしまうという予想外の課題が生じることを見出した。
該課題の原因として、本焼成前の歯科用ジルコニアの仮焼体に対して、ガラス成分は歯科用補綴物に必要な透明感の観点で汚染物質であり、ガラス材料の加工時にガラス成分が冷却溶媒に溶出している可能性が推測され、白色化度合の強弱は、冷却溶媒の使用回数によって異なる。歯科用補綴物が白色化してしまうことによって歯の透明感(透光性)及び色調(特に明度)が変わり、周囲の歯に適した審美的な色調が得られなくなる。
以上のことから、歯科用ジルコニアにおいては焼成後の焼結体の白色化による透明感の喪失という予想外の問題があることから、前記の汚染された冷却溶媒による白色化について改善が必要であり、そのためには、乾式及び湿式加工に対応し、かつ本焼成時にひび割れなどの強度的問題を起こさない、歯科用ジルコニア仮焼体が求められる。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究をした結果、歯科用ジルコニアブロック又は歯科用ジルコニアディスクなどのジルコニア仮焼体に対して、特定の含浸材が含浸されることによって、汚染された冷却溶媒を用いて湿式加工した場合でも、本焼成を行った際に焼結体の透光性低下が抑制され、かつひび割れなどの強度的問題が発生しないことを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
[1]ジルコニア仮焼体に下記(A)、(B)及び(C)を同時に満たす含浸材が含浸されていることを特徴とする、歯科用ジルコニア仮焼体;
(A)25℃で固体である。
(B)疎水性を有する。
(C)沸点が該ジルコニア仮焼体の適正焼成温度以下である。
[2]前記含浸材が、炭化水素、脂肪酸及び脂肪酸エステルからなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする、[1]に記載の歯科用ジルコニア仮焼体;
[3]前記含浸材が、飽和炭化水素、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、脂肪酸エステル及びこれらの混合物からなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする、[1]又は[2]に記載の歯科用ジルコニア仮焼体;
[4]前記含浸材が、高級飽和脂肪酸、高級不飽和脂肪酸、及びこれらの混合物からなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする、[1]〜[3]のいずれかに記載の歯科用ジルコニア仮焼体;
[5]前記含浸材が、高級脂肪酸と一価又は二価の高級アルコールとのエステルであることを特徴とする、[1]〜[3]のいずれかに記載の歯科用ジルコニア仮焼体;
[6]前記含浸材が、パラフィン、ワセリン、ステアリン酸、及び蝋からなる群より選択される少なくとも一つであることを特徴とする、[1]〜[5]のいずれかに記載の歯科用ジルコニア仮焼体;
[7][1]〜[6]のいずれかに記載の歯科用ジルコニア仮焼体であることを特徴とする、歯科用ブロック;
[8][1]〜[6]のいずれかに記載の歯科用ジルコニア仮焼体であることを特徴とする、歯科用ディスク;
[9][1]〜[6]のいずれかに記載の歯科用ジルコニア仮焼体の焼結体であることを特徴とする、歯科用ジルコニア焼結体;
[10]ジルコニア仮焼体に下記(A)、(B)及び(C)を同時に満たす含浸材を含浸させる工程(1)を含むことを特徴とする、歯科用ジルコニア焼結体の製造方法;
(A)25℃で固体又はペースト状である。
(B)疎水性を有する。
(C)沸点が該ジルコニア仮焼体の適正焼成温度以下である。
[11]前記工程(1)の後に、ジルコニア仮焼体を湿式加工及び/又は乾式加工する工程(2)を含むことを特徴とする、[10]に記載の歯科用ジルコニア焼結体の製造方法;
[12]前記工程(2)の後に、ジルコニア仮焼体を1200℃〜1600℃で焼成する工程(3)を含むことを特徴とする、[11]に記載の歯科用ジルコニア焼結体の製造方法;
を含む。
本発明の歯科用ジルコニア仮焼体は、汚染された冷却溶媒を用いて湿式加工した場合でも、本焼成を行った際に焼結体の透光性の低下が抑制され、通常の歯科用ジルコニア仮焼体を乾式加工して本焼成した場合に比べ、割れなどが発生せず、同等の透光性が得られ、歯科用補綴物として有用な、透明感並びに審美性に優れた歯科用ジルコニア焼結体を提供することができる。特に、本発明の歯科用ジルコニア仮焼体は、歯科用CAD/CAMシステムにより湿式加工を行う際に、ガラス材料で汚染された冷却溶媒が親水性溶媒である場合であっても、本焼成を行った際に焼結体の透光性の低下が抑制され、通常の歯科用ジルコニア仮焼体を乾式加工して本焼成した場合に比べ、割れなどが発生せず、同等の透光性が得られ、歯科用補綴物として有用な、透明感並びに審美性に優れた歯科用ジルコニア焼結体を提供することができる。
本発明は、ジルコニア仮焼体に下記(A)、(B)及び(C)を同時に満たす含浸材が含浸されていることを特徴とする、歯科用ジルコニア仮焼体である。
(A)25℃で固体である。
(B)疎水性を有する。
(C)沸点が該ジルコニア仮焼体の適正焼成温度以下である。
本発明において、ジルコニア仮焼体としては、酸化ジルコニウム(ジルコニア;ZrO2)の粉末から作製されたものを用いてもよく、歯科用途向けに市販されているものを用いてもよい。市販されているものとしては、歯科用ジルコニアブロック、及び歯科用ジルコニアディスク等の形態で一般的に供されるジルコニア仮焼体が挙げられる。なお、明細書において、含浸材を含浸させる前の原料を「ジルコニア仮焼体」と称し、含浸材を含浸させたものを「歯科用ジルコニア仮焼体」と称する。
該ジルコニア仮焼体は、ジルコニアに安定化剤を添加した部分安定化ジルコニアからなるジルコニア仮焼体を用いることが好ましい。該安定化剤としては、例えば、酸化イットリウム(Y23)(以下、「イットリア」という。)、酸化カルシウム(CaO)、酸化マグネシウム(マグネシア;MgO)、酸化セリウム(セリア;CeO2)、酸化ランタン(La23)等の酸化物が挙げられる。特に、安定化剤としてイットリアを用いることが好ましい。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
イットリアの含有率は、ジルコニアと酸化イットリウムの合計molに対して4〜6mol%であることが好ましい。上記範囲を満たすことにより、ジルコニアの単斜晶への相転移を抑制すると共に、イットリアの含有率が高いほど、得られる歯科用ジルコニア焼結体の透明度を高めることができる。
該ジルコニア仮焼体の適正焼成温度は、本発明の効果を奏する限り特に限定されないが、例えば、1,400〜1,600℃であるものを用いることができる。なお、適正焼成温度とは、ジルコニア仮焼体を加熱昇温した際に、表面が滑沢で、透明度が高く背景が透過する状態、すなわち、ジルコニア仮焼体が十分に焼成されているとみなすことができる最低の温度を意味する。
ジルコニア仮焼体をジルコニア粉末から作製する場合について、以下に一例を記す。まず、ジルコニア粉末に対して、従来公知の合成方法及び造粒方法を用いてジルコニア原料顆粒を製造し、これをブロックやディスクなどの形状にプレス成形する。その際、プレス成形のみで十分な均一性が得られる場合には実施しないが、CIP(Cold Isostatic PRESSING;冷間静水等方圧プレス)成形工程を経てもよい。この際の加圧力は、例えば50〜500MPaである。また、該ジルコニア顆粒には、必要に応じて上記の安定化剤を添加するだけでなく、有機高分子バインダーや可塑剤、又は、着色剤を添加してもよい。次いで、仮焼工程を経ることでジルコニアの仮焼体が得られる。仮焼条件としては、有機高分子バインダーの焼却除去のほか、粒子相互の結合を高め、加工に耐えうる強度を得るため、通常800℃〜1200℃の範囲の温度で係留されるが、これらの仮焼条件は安定化剤の量に応じて異なり、適宜調整できる。
ジルコニア仮焼体は、本焼成後に得られる焼結体と比較して約半分の密度となるよう設定されるのが一般的であり、歯科用ジルコニア仮焼体は極めて多孔質な状態である。本発明の歯科用ジルコニア仮焼体は、特定の含浸材が含浸されていることにより、多孔質な状態であるジルコニア仮焼体の内部の孔を塞ぐことができる。これにより、湿式加工時に、汚染された冷却溶媒中のガラス成分がジルコニア仮焼体の内部に浸入することを防ぐことができ、本焼成後の透明性の低下の抑制につながると推測される。
本発明における含浸材は、25℃で固体である必要がある。これにより、ジルコニア仮焼体に含浸材を含浸させて保管している間に、含浸材が漏れ出るのを防ぐことができる。また、ジルコニア仮焼体に含浸させる際の取り扱いやすさの観点より、本発明における含浸材は、加熱により流動性を有し(例えば、融解し)、25℃に降温した際に再び固体に戻ることが好ましい。なお、本明細書において、固体とは、一般的に原子が互いに強く結合しており、構成元素(分子)が不動状態の物質であることを指し、クリーム状、ペースト状の半固体も含む。
本発明における含浸材は、疎水性を有する必要がある。これにより、歯科用CAD/CAMシステムの冷却溶媒である水や親水性溶媒が、ジルコニア仮焼体の内部の孔に浸入するのを防ぐことができる。なお、本明細書において、「疎水性を有する」とは、水に対する親和性が低く、水に溶解しにくい、又は水と混ざりにくい性質のことであり、25℃での水への溶解度が不溶とされるもの、又は1.0mg/L以下であることが好ましく、0.6mg/L以下であることがより好ましい。疎水性を有する物質は一般に、電気的に中性の非極性物質であり、分子内に炭化水素基をもつ物質が代表的である。
本発明における含浸材は、沸点が該ジルコニア仮焼体の適正焼成温度以下である必要がある。これにより、ジルコニア仮焼体に含浸材を含浸させた歯科用ジルコニア仮焼体を適正焼成温度以上で本焼成する際に、焼却(燃焼、分解、抽出、昇華など)されることにより、該含浸材を歯科用ジルコニア仮焼体から除去することができる。なお、含浸材の沸点は、従来公知の方法により測定することができる。
以上のような性質を同時に併せ持つ含浸材としては、炭化水素、脂肪酸、及び脂肪酸エステルからなる群より選択される少なくとも1種を用いることが好ましい。前記炭化水素としては、飽和炭化水素、不飽和炭化水素、及びこれらの混合物などが挙げられる。前記脂肪酸としては、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、及びこれらの混合物が挙げられる。飽和炭化水素としては、25℃で固体である点から、炭素数18以上が好ましく、例えば、オクタデカン、ノナデカン、イコサン(エイコサン)、ヘンイコサン、ドコサン、トリコサン、テトラコサン、ペンタコサン、ヘキサコサン、ヘプタコサン、オクタコサン、ノナコサン、トリアコンタン、ヘントリアコンタン、ドトリアコンタン、トリアトリアコンタンなどの直鎖パラフィン、イソパラフィン、シクロパラフィン、及びこれらの混合物(例えば、イソパラフィンとシクロパラフィンの混合物であるワセリン)などが挙げられる。不飽和炭化水素としては、25℃で固体である点から、炭素数20以上が好ましく、1−エイコセン、1−ドコセン、1−テトラコセンなどのオレフィンなどが挙げられる。脂肪酸としては、高級飽和脂肪酸などの飽和脂肪酸、高級不飽和脂肪酸などの不飽和脂肪酸、及びこれらの混合物などが挙げられる。高級飽和脂肪酸の炭素数としては、12以上であればよく、12〜30が好ましく、より疎水性が高い点から、14〜28がより好ましい。高級飽和脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸などが挙げられる。高級不飽和脂肪酸としては、25℃で固体である点から、炭素数18以上が好ましく、例えば、バクセン酸、エライジン酸、ネルボン酸などが挙げられる。脂肪酸エステルとしては、蝋(高級脂肪酸と一価又は二価の高級アルコールとのエステル)などが挙げられる。蝋としては、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ポリオレフィンワックス(ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス)、動植物蝋(カルナバ蝋、米糠蝋、密蝋など)などが挙げられる。これらのうち、飽和炭化水素、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、及び脂肪酸エステル及びこれらの混合物からなる群より選択される少なくとも1種を用いることがより好ましく、飽和炭化水素、高級飽和脂肪酸、高級不飽和脂肪酸、及び脂肪酸エステル及びこれらの混合物からなる群より選択される少なくとも1種を用いることがさらに好ましく、パラフィン、ワセリン、ステアリン酸、及び蝋からなる群より選択される少なくとも1種を用いることが特に好ましく、蝋又はワセリンを用いることが最も好ましい。
蝋は、日本薬局方で定められる室温の範囲(1℃〜30℃)では固体であり、融点は一般的に40℃〜70℃で、加熱により融解し、液体となるため、本発明のジルコニア仮焼体への含浸が可能となる。含浸後、室温となれば再び固体となり、歯科用ジルコニアの仮焼体を加工中する際や、歯科用ジルコニア仮焼体を加工する前の保管中にも蝋が漏れ出ることがないため好ましい。また、蝋は疎水性であるため、含浸によってジルコニア仮焼体の空孔を塞ぐことで、湿式加工による冷却溶媒の滲入を効果的に防ぐことができる。また、ワセリンは室温(25℃)で固体であり、かつ疎水性であり、歯科用ジルコニアの仮焼体を加工する際や、保管中に漏れ出ることがないため好ましい。
該含浸材の量は、本発明の効果を奏する限り特に限定されないが、ジルコニア仮焼体の内部の孔が十分に塞がれる程度の量の含浸材が含浸されていることが好ましい。
本発明の歯科用ジルコニア仮焼体は、ジルコニア材料(すなわちジルコニア焼結体)からなる歯科用補綴物の前駆体(中間製品)として用いることができ、歯科用CAD/CAMシステムによる加工を前提として、歯科用ブロック、又は歯科用ディスクに好適に用いることができる。
本発明の歯科用ジルコニア仮焼体を本焼成することにより、歯科用ジルコニア焼結体が得られる。以下、該歯科用ジルコニア焼結体の製造方法を説明する。
本発明の歯科用ジルコニア焼結体の製造方法は、原料のジルコニア仮焼体に前記含浸材を含浸させる工程(1)を含むことを特徴とする。含浸の目的は、前述の通り多孔質な状態であるジルコニア仮焼体の内部の孔を所定の含浸材料によって塞ぐことである。これにより、歯科診療所及び歯科技工所などにて行われるCAD/CAM工程の機械加工の際、システムによっては湿式加工が選択され、その際に、ガラス製品の加工を行った冷却溶媒(特に親水性溶媒)が不純物として仮焼体に滲入することで割れや白色化を引き起こすことを防ぐことができると推測される。前記親水性溶媒は、水、アルコール系溶媒、カーボネート系溶媒、エステル系溶媒などが挙げられ、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブチルアルコール、シクロヘキシルアルコール、2−エチル−1−ヘキサノール、2−メチル−1−ヘキサノール、2−メトキシエタノール、2−プロポキシエタノール、2−ブトキシエタノール、ジアセトンアルコール、ジメチルカーボーネート、ジエチルカーボネート、ジイソプロピルカーボネート、メチルエチルカーボネート、メチルn−プロピルカーボネート、蟻酸エチル、蟻酸プロピル、蟻酸ペンチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−メトキシ酢酸メチル、2−エトキシ酢酸メチル、2−エトキシ酢酸エチル、アセトン、1,2−ジアセトキシアセトン、アセチルアセトンなどが挙げられ、これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記含浸材を含浸させる方法としては、例えば、前記含浸材を加熱溶融により液体化し、ジルコニア仮焼体を該液体中に投下、浸漬することにより含浸させることができる。必要に応じ、減圧して含浸を促進することもできる。また、ジルコニア仮焼体を該液体中に投下し、等方加圧により含浸することによっても含浸を促進できる。含浸材の使用量としては、ジルコニア仮焼体の内部の孔を確実に塞ぐために、過剰に使用することが好ましい。
本発明の歯科用ジルコニア焼結体の製造方法は、前記工程(1)の後に、ジルコニア仮焼体を湿式加工及び/又は乾式加工する工程(2)を含むことが好ましい。歯科用補綴物とするために、通常、歯科診療所及び歯科技工所などのCAD/CAMシステムにより、患者の歯牙の患部に対し、歯科用ジルコニアの本焼成後に適合する形状に機械加工が行われる。前記含浸材をジルコニア仮焼体に含浸させることによって、機械加工法として、湿式、乾式のいずれの加工も好適に使用できるという利点がある。
本発明の歯科用ジルコニア焼結体の製造方法は、前記工程(2)の後に、ジルコニア仮焼体を1200℃〜1600℃で焼成する工程(3)を含むことが好ましい。工程(3)はいわゆる、本焼成工程である。歯科用ジルコニア仮焼体の機械加工が完了した後、本焼成を行うことで、歯科用ジルコニア焼結体を得るとともに、ジルコニア仮焼体に含浸させた含浸材を焼却除去することができる。歯科用ジルコニア仮焼体の本焼成温度は、適正焼成温度以上であればよく、安定化剤の添加量により異なるが、1200℃〜1600℃の範囲が好ましく、1375〜1600℃の範囲がより好ましい。
以上の工程を経ることにより、歯科用ジルコニア焼結体を好適に得ることができる。該歯科用ジルコニア焼結体は、汚染された冷却溶媒を使用して湿式加工された場合でも、白色化を抑制し、天然歯に近似した透明度が得られる。
本発明の歯科用ジルコニア焼結体は、例えば、フレームと呼ばれ、歯科用補綴物における前装材料である歯科用陶材の基材として使用することができる。あるいは、透明性が高く、天然の歯牙の透明感に近似することから、歯科用ジルコニア焼結体単独で歯科用補綴物として使用することもできる。歯科用補綴物としては、具体的にはコーピング、フレームワーク、義歯床、歯冠修復物、歯列矯正用製品、インプラント用製品などが挙げられる。歯冠修復物としては、例えば、クラウン、ブリッジ、インレー、オンレー、ラミネートベニアなどが挙げられる。歯列矯正用製品としては、例えば、ブラケットなどが挙げられる。歯科インプラント用製品としては、例えば、インプラント、アバットメント、インプラントフィクスチャー、インプラントブリッジ、インプラントバーなどが挙げられる。
本発明は、本発明の効果を奏する限り、本発明の技術的範囲内において、上記の構成を種々組み合わせた実施形態を含む。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で多くの変形が当分野において通常の知識を有する者により可能である。
[透明度の変化]
歯科用ジルコニアの焼結体の透明度(透明感)は、L*a*b*表色系(JIS Z 8781−4:2013 測色−第4部:CIE 1976 L*a*b*色空間)における色度(L*a*b*色空間)のL*値を用いて表すことができる。色度は、色度測定機(KONIKA MINOLTA株式会社製SPECTROPHOTOMETER CM−3610A)及び解析ソフト(KONIKA MINOLTA株式会社製SpectraMagic NX)を用いて、測定することができる。
まず、試料の透明度を以下の方法により測定する。試料の背景(下敷き)を白色にして(試料に対して測定装置と反対側を白色にして)測定したL*a*b*表色系のL*値を第1のL*値とする。第1のL*値を測定した同一の試料について、試料の背景(下敷き)を黒色にして(試料に対して測定装置と反対側を黒色にして)全波長の光で測定したL*a*b*表色系のL*値を第2のL*値とする。
本開示においては、第1のL*値と第2のL*値との差(第1のL*値から第2のL*値を控除した値)をΔL*と表記する。ΔL*が高ければ透明度が高く、ΔL*が低ければ透明度が低いことを示す。色度測定の際に背景(下敷き)とする黒色及び白色は、塗料に関する測定に使用する隠ぺい率測定用紙を使用することができる。
測定された透明度ΔL*を用いて、透明度の変化について、以下の方法で評価する。一方のΔL*を「ΔL*1」とし、もう一方のΔLを「ΔL*2」とし、下記式により比較することで、ΔL*1に対するΔL*2の透明度の変化量、及び変動率を求めることができる。
[ΔL*の変化量]ΔΔL*=ΔL*2−ΔL*1
[ΔL*の変動率](%)=(ΔL*2−ΔL*1)/ΔL*1×100
(参考例1)
安定化剤としてイットリアを6mol%含有するジルコニア粉末を直径約18mmの円柱状金型に、焼結後のジルコニア焼結体の厚さが1.2mmとなるようにジルコニア粉末を入れた。次に、ジルコニア粉末を30kNでプレス成形した後、170MPaでCIP処理を1分間施して成形物を作製したのち、該成形物に対して1200℃以下で仮焼を行い、歯科用ジルコニア仮焼体の試料を得た。
次に、SKメディカル電子株式会社製焼成炉「ノリタケ カタナ(登録商標) F−1」を用いて1550℃にて2時間係留を行い、本焼成を行うことによって、対照試料として乾式加工を想定した歯科用ジルコニアの焼結体の試料を得た。該対照試料について、前記の方法により透明度の測定を行った。結果を表1に示す。
該参考例1の測定結果が目標の透明度となり、後述の各実施例及び比較例で作製した歯科用ジルコニア焼結体の試料について、この目標の透明度に対する、ΔL*の変化量を表すΔΔL*、及びΔL*の変動率を求める。該変動率は小さな値であるほど白色化が抑制されることを示し、−21.5%以上であると好ましく、−7.5%以上であるとより好ましく、−4.8%以上であるとさらに好ましい。
(実施例1)
参考例1と同様の手順で歯科用ジルコニア仮焼体の試料を作製した。次に、含浸材として蝋(新見パラフィンワックス:株式会社GC製)を容器内に置き、容器ごとホットスターラーにより約120℃に加熱し溶融状態とした後に、ジルコニア仮焼体の試料を浸漬し、蝋を含浸させた。次に、乾式および湿式両用加工機(セレックMCXL:デンツプライシロナ株式会社製)にてガラス材料(e.max:イヴォクラールビバデント社)を25回湿式切削し、汚染状態とした冷却溶媒(加工液(主成分が水の親水性溶媒)、商品名:DENTATEC、デンツプライシロナ株式会社製)を用意した。次に、湿式による切削加工中に汚染加工液が接触した状態を再現するため、用意した加工液を容器に入れ、前記歯科用ジルコニア仮焼体の試料を、実際の歯科用補綴物の加工時間と同等である15分間浸漬し、試料に加工液を浸透させた。次に、SKメディカル電子株式会社製焼成炉「ノリタケ カタナ(登録商標)F−1」を用いて1550℃にて2時間係留を行い、本焼成を行うことによって歯科用ジルコニア焼結体の試料を得た。得られた試料について、ひび割れの有無を確認とし、前記の方法で透明度とその変化の測定を行った。それらの結果を表1に示す。
(実施例2)
含浸材をワセリン(白色ワセリン:健栄製薬株式会社製)とした以外は、すべて実施例1と同様にして、歯科用ジルコニア焼結体の試料を得た。得られた試料について、ひび割れの有無を確認し、透明度とその変化の測定を行った。それらの結果を表1に示す。
(実施例3)
含浸材を、固体かつ疎水性であるステアリン酸(和光純薬工業株式会社製)とした以外は、すべて実施例1と同様にして、歯科用ジルコニア焼結体の試料を得た。該試料について、ひび割れの有無を確認し、透明度とその変化の測定を行った。それらの結果を表1に示す。
(比較例1)
ジルコニア仮焼体へ含浸材を含浸させる工程を行なわなかった以外は、すべて実施例1と同様にして歯科用ジルコニア焼結体の試料を得た。得られた試料について、ひび割れの有無を確認し、透明度とその変化の測定を行った。それらの結果を表1に示す。
(比較例2)
含浸材を精製水とし、室温で含浸を行った以外は、すべて実施例1と同様にして歯科用ジルコニア焼結体の試料を得た。得られた試料について、ひび割れの有無を確認し、透明度とその変化の測定を行った。それらの結果を表1に示す。
(比較例3)
含浸材を、液体かつ親水性であるメチルメタクリレート(MMA)とし、室温で含浸を行った以外は、すべて実施例1と同様にして歯科用ジルコニア焼結体の試料を得た。得られた試料について、ひび割れの有無を状態の確認し、透明度とその変化の測定を行った。それらの結果を表1に示す。
(比較例4)
含浸材を、液体かつ親水性である1,3−ブタンジオール(和光純薬工業株式会社製)とし、加熱せずに含浸を行った以外は、すべて実施例1と同様にして歯科用ジルコニア焼結体の試料を得た。得られた試料について、状態の確認と、その透明度の測定を行った。それらの結果を表1に示す。
(比較例5)
含浸材を、固体かつ親水性であるアガロース(関東化学株式会社製)とした以外は、すべて実施例1と同様にして歯科用ジルコニア焼結体の試料を得た。得られた試料について、ひび割れの有無を確認し、透明度とその変化の測定を行った。それらの結果を表1に示す。
(比較例6)
含浸材を、液体かつ親水性であるグリセリン(株式会社アラクス製)とし、室温で含浸を行った以外は、すべて実施例1と同様にして歯科用ジルコニア焼結体の試料を得た。得られた試料について、ひび割れの有無を確認し、透明度とその変化の測定を行った。それらの結果を表1に示す。
Figure 0006978925
表1に示されるように、実施例1〜3の歯科用ジルコニア焼結体は、いずれもΔΔL*が比較例と比べて小さく、ΔL*の変動率が−4.9%以上の結果となり、汚染された冷却溶媒を用いて湿式加工した場合でも、本焼成を行った際に焼結体の透光性低下が抑制され、歯科用補綴物に要求される歯の透明感及び色調への影響を抑制できることが分かる。また、実施例1〜3の歯科用ジルコニア焼結体はひび割れなどの強度的な問題が起こらなかった一方、比較例3については熱膨張に起因すると思われるひび割れが発生した。
(参考例2)
安定化剤の含有率による影響について試験として、イットリアを4mol%含有するジルコニア粉末を使用した以外は、すべて参考例1と同様にして、対照試料の歯科用ジルコニア焼結体の試料を得た。得られた試料について、ひび割れの有無を確認し、透明度の測定を行った。それらの結果を表2に示す。
(実施例4)
蝋を含浸させる試料を、参考例2と同様の手順で作製した歯科用ジルコニア仮焼体に変更した以外は、すべて実施例1と同様にして歯科用ジルコニア焼結体の試料を得た。得られた試料について、ひび割れの有無を確認し、透明度とその変化の測定を行った。それらの結果を表2に示す。
(実施例5)
含浸材をワセリン(白色ワセリン:健栄製薬株式会社製)とした以外は、すべて実施例4と同様にして、歯科用ジルコニア焼結体の試料を得た。得られた試料について、ひび割れの有無を確認し、透明度とその変化の測定を行った。それらの結果を表2に示す。
(比較例7)
含浸材を精製水とし、室温で含浸を行った以外は、すべて実施例4と同様にして歯科用ジルコニア焼結体の試料を得た。得られた試料について、ひび割れの有無を確認し、透明度とその変化の測定を行った。それらの結果を表2に示す。
(比較例8)
含浸材をグリセリン(株式会社アラクス製)とし、室温で含浸を行った以外は、すべて実施例1と同様にして歯科用ジルコニア焼結体の試料を得た。得られた試料について、ひび割れの有無を確認し、透明度とその変化の測定を行った。それらの結果を表2に示す。
Figure 0006978925
表2に示されるように、実施例1〜3とイットリア含有量の異なる実施例4及び5の歯科用ジルコニア焼結体でも、いずれもΔΔL*が比較例と比べて小さく、ΔL*の変動率が−1.1%以上の結果となり、汚染された冷却溶媒を用いて湿式加工した場合でも、本焼成を行った際に焼結体の透光性低下が抑制され、歯科用補綴物に要求される歯の透明感及び色調への影響を抑制できることが分かる。
本発明の歯科用ジルコニア仮焼体は、本焼成後、歯科用補綴物、歯列矯正用製品、歯科インプラント用製品などに利用可能である。

Claims (11)

  1. ジルコニア仮焼体に下記(A)、(B)及び(C)を同時に満たす含浸材が含浸されており、
    前記含浸材が、炭化水素、脂肪酸、及び脂肪酸エステルからなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする、歯科用ジルコニア仮焼体。
    (A)25℃で固体である。
    (B)疎水性を有する。
    (C)沸点が該ジルコニア仮焼体の適正焼成温度以下である。
  2. 前記含浸材が、飽和炭化水素、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、脂肪酸エステル、及びこれらの混合物からなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする、請求項に記載の歯科用ジルコニア仮焼体。
  3. 前記含浸材が、高級飽和脂肪酸、高級不飽和脂肪酸、及びこれらの混合物からなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の歯科用ジルコニア仮焼体。
  4. 前記含浸材が、高級脂肪酸と一価又は二価の高級アルコールとのエステルであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の歯科用ジルコニア仮焼体。
  5. 前記含浸材が、パラフィン、ワセリン、ステアリン酸、及び蝋からなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする、請求項1〜のいずれか1項に記載の歯科用ジルコニア仮焼体。
  6. 請求項1〜のいずれか1項に記載の歯科用ジルコニア仮焼体であることを特徴とする、歯科用ブロック。
  7. 請求項1〜のいずれか1項に記載の歯科用ジルコニア仮焼体であることを特徴とする、歯科用ディスク。
  8. 請求項1〜のいずれか1項に記載の歯科用ジルコニア仮焼体の焼結体であることを特徴とする、歯科用ジルコニア焼結体。
  9. ジルコニア仮焼体に下記(A)、(B)及び(C)を同時に満たす含浸材を含浸させる工程(1)を含み、
    前記含浸材が、炭化水素、脂肪酸、及び脂肪酸エステルからなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする、歯科用ジルコニア焼結体の製造方法。
    (A)25℃で固体である。
    (B)疎水性を有する。
    (C)沸点が該ジルコニア仮焼体の適正焼成温度以下である。
  10. 前記工程(1)の後に、ジルコニア仮焼体を湿式加工及び/又は乾式加工する工程(2)を含むことを特徴とする、請求項に記載の歯科用ジルコニア焼結体の製造方法。
  11. 前記工程(2)の後に、ジルコニア仮焼体を1200℃〜1600℃で焼成する工程(3)を含むことを特徴とする、請求項10に記載の歯科用ジルコニア焼結体の製造方法。
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