JP6976891B2 - 透明な透過型スクリーン及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、スクリーン透明性とプロジェクター映像視認性に優れた透明な透過型スクリーンに関する。
現在、プロジェクターより投影された映像を、スクリーンを挟んでプロジェクターの反対側から視認する、いわゆる背面投射型の透過型スクリーンは、これまでのポスター、サイン、看板等の広告媒体に代わって普及しつつあり、貼り替えが不要で、即座に内容を変更でき、静的だけではなく動的な広告も可能なデジタルコンテンツを、大画面でそのまま投影できるデジタルサイネージとして非常に注目を浴びている。
この背面投射型の透過型スクリーンは、偏光フィルム、フレネルレンズシート、レンチキュラーレンズシート等を使用したもの(例えば特許文献1)が一般的であり、高輝度で高コントラストを有し、映像視認性が非常に高いものの、非常に高価であるとともに、スクリーンの向こう側を透視することはほとんど不可能であった。また、高輝度で高コントラストを有する光透過性ビーズを使用したスクリーン(例えば特許文献2)も提案されているが、これもスクリーン自体が不透明であるため、同様にスクリーンの向こう側を透視することは不可能であった。
一方、店舗のショーウインドウ等は、その多くが顧客の通る道路に面しており、ウインドウ越しに店内の商品を視認できるだけではなく、必要に応じてそのウインドウをデジタルサイネージに代えることができれば、広告媒体として非常に有用であり、ショーウインドウ貼付型の透明な透過型スクリーンのニーズが高まっている。
このような透明な透過型スクリーンとして、透明性樹脂バインダーと平均粒子径が1.0〜10μmで透明性樹脂バインダーの屈折率に対する相対屈折率nが0.91<n<1.09(但し、n≠1)である球状微粒子を含有する光散乱層を設けることが提案されている(例えば特許文献3、4)。
また、透過型スクリーンとしては、多孔質粒子を含有する光拡散層を設けることで、解像度が高く、コストが低く、かつ耐久性の高い透過型スクリーン(例えば特許文献5)や、光拡散微粒子と樹脂バインダーを含有し、該光拡散微粒子の一部を光拡散層から突出させることでヘーズ値が80%以上、全光線透過率が60%以上であり、かつ少なくとも一方の面の鏡面光沢度が10%以下の透過型スクリーン(例えば特許文献6)が提案されている。
また、樹脂層と、樹脂層中に少なくとも一部が凝集状態で含まれる無機粒子とを含んでなり、無機粒子の一次粒子が、0.1〜50nmのメジアン径を有し、かつ10〜500nmの最大粒径を有し、無機粒子の含有量が、樹脂に対して0.015〜1.2質量%であり、前記無機粒子が、金属系粒子である透明スクリーン用フィルム(例えば特許文献7)や、中間樹脂膜と、中間樹脂膜を挟持する2つの透明基材と、を備えてなり、中間樹脂膜が、樹脂と、前記樹脂に対して0.0001〜15質量%の、1nm〜100μmの平均径を有する微粒子を含んでなり、積層体の両側の最表面の中心面平均粗さSRaが0.05〜5.5nmである透明な積層体(例えば特許文献8)が提案されている。
しかしながら、これらの提案では、スクリーン透明性とプロジェクター映像視認性の両方を高いレベルで満足させることは困難であり、更なる改善が求められていた。
特開平6−165095号公報 国際公開第99/050710号パンフレット 特開2001−242546号公報 特開2007−034324号公報 特開2006−119318号公報 特開2005−024942号公報 特許第5876326号公報 特許第6069596号公報
本発明の目的は、スクリーン透明性とプロジェクター映像視認性に優れた透過型スクリーンを提供することにある。
本発明者は、上記の課題について鋭意研究を重ねた結果、光透過性支持体の少なくとも一方の面に光拡散層を有する透過型スクリーンであって、該光拡散層は光拡散微粒子として平均粒子径が45nm以上340nm以下である酸化チタンおよび/または酸化ジルコニウムを含有し、該光拡散微粒子が、平均分子量が70,000〜150,000のゼラチンゲルに担持されていることを特徴とする透明な透過型スクリーンによって、本発明を完成するに至った。また、光拡散微粒子として平均粒子径が45nm以上340nm以下の酸化チタンおよび/または酸化ジルコニウム平均分子量が70,000〜150,000のゼラチンを含有する液温20℃以上の光拡散層塗布液を光透過性支持体に塗布後、乾燥工程までの間に、該光拡散層塗布液の膜面温度を15℃以下とすることを特徴とする透明な透過型スクリーンの製造方法によっても上記課題は解決される。
本発明によれば、スクリーン透明性とプロジェクター映像視認性に優れた透過型スクリーンを提供することが可能となる。
本発明の透過型スクリーンの一実施例を示す概略断面図 本発明の透過型スクリーンの他の実施例を示す概略断面図 本発明の透過型スクリーンの他の実施例を示す概略断面図
以下、本発明の透過型スクリーンについて、詳細に説明する。
本発明の透過型スクリーンは、光透過性支持体の少なくとも一方の面に光拡散層を有する透過型スクリーンであって、該光拡散層に平均粒子径が45nm以上340nm以下である光拡散微粒子を含有し、該光拡散微粒子がゼラチンゲルに担持されている。尚、本発明における「透明な透過型スクリーン」の「透明」とは、透過型スクリーンのヘーズ値が25%以下であることをいう。より好ましいヘーズ値は15%以下である。
ヘーズ値とは、JIS−K7105において以下で定義されている値であり、値が低い方が透視性に優れる。尚、後述する粘着層を有する透過型スクリーンの場合、粘着性の維持を目的に、粘着層上に好ましくはセパレート基材が貼合されるが、本発明の透過型スクリーンのヘーズ値には、このセパレート基材の値は含まないものとする。これは透過型スクリーンが実装される場合、該セパレート基材は取り除かれた状態で実装されるためである。
H=(Td/Tt)×100(%)
H :ヘーズ値
Td:拡散光線透過率
Tt:全光線透過率
図1〜3は、本発明の透過型スクリーンの一実施例あるいは他の実施例を示す概略断面図である。本発明の透過型スクリーンは、図1のように光透過性支持体4に光拡散層3を設けたのみの構成や、図2のように光透過性支持体4に接する面とは反対側の光拡散層3面上に粘着層5を設けた構成や、図3のように光拡散層3とは反対側の光透過性支持体4上に粘着層5を設ける構成も可能である。また、図示はないが、図1の透過型スクリーンの光拡散層3が設けられない側の光透過性支持体4上に光拡散層3を設けることも可能である。尚、図2及び図3では、粘着層5上には、粘着層保護を目的にセパレート基材6が設けられる。
本発明において、光拡散層は光拡散微粒子を含有する。本発明の効果の一つにスクリーン透明性がある。優れたスクリーン透明性を得るためには光拡散層内の光拡散微粒子を凝集させることなく均一に分散させた状態を保つ必要がある。一般に光拡散層は、光透過性支持体上に光拡散層塗布液を塗布・乾燥することで設けられるが、本発明においては、光拡散層塗布液はゼラチンゲルにより不動化し、該ゼラチンゲルに光拡散微粒子が担持(固定化)される。このため光拡散微粒子が、沈降あるいは凝集することなく、均一に分散された状態のまま光拡散層が形成され、特に優れたスクリーン透明性が獲得可能となる。
上記したゼラチンゲルの形成にあたり、光拡散微粒子とゼラチンを含有する液温が20℃以上の光拡散層塗布液を塗布した後、乾燥工程までの間に、該光拡散層塗布液の膜面温度を15℃以下にすることが好ましい。光拡散層塗布液の膜面温度を15℃以下にすることにより、光拡散層塗布液に含有されるゼラチン成分のゲル化が充分に進行するために、光拡散微粒子が特に均一な分散状態が獲得可能となり、光拡散性能とスクリーン透明性を高いレベルで両立することが可能となる。
前述した特許文献5及び6では、樹脂バインダーで光拡散微粒子を保持した光拡散層例が記載されているが、このような光拡散微粒子の光拡散層内での均一分散状態を担保しない方法では、塗布・乾燥工程での光拡散微粒子の沈降・凝集の発生や、更に乾燥工程での光拡散層最表面への微細な風紋発生により、スクリーン透明性が損なわれる。これらは、光拡散微粒子の均一な分散状態を維持するためにゼラチンゲルに光拡散微粒子を担持させる本発明の光拡散層とは本質的に異なる。
また、本発明において、光拡散微粒子の平均粒子径は45nm以上340nm以下である。光拡散微粒子の平均粒子径が45nm未満であると、粒子径が小さすぎ可視光線波長域内で光散乱が不十分となるため、光拡散層は十分な光拡散性能を得られず、映像視認性に悪影響を与える。また、光拡散微粒子の平均粒子径が340nmを超えた場合はヘーズが急激に増加するため、スクリーン透明性に悪影響を与える。特に平均粒子径が可視光線波長域を超える380nm以上になると更に急激にヘーズが増加していき、スクリーン透明性に特に悪影響を与える。すなわち、光拡散微粒子の平均粒子径が45nm以上340nm以下であると、光拡散性能とスクリーン透明性を高いレベルで両立することが可能となる。
本発明において光拡散微粒子は、有機微粒子あるいは無機微粒子のいずれであっても良い。また、粒子形状は、凝集のない一次粒子であっても、複数の一次粒子が凝集した二次粒子であっても良い。尚、本発明において、光拡散微粒子の平均粒子径は、分散液乾燥膜の透過型電子顕微鏡による写真撮影で測定することができる。
光拡散層が含有する有機微粒子としては、例えば、アクリル重合体、スチレン−アクリル共重合体、酢酸ビニル−アクリル共重合体、酢酸ビニル重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリオレフィン重合体、エチレン−酢酸ビニル−アクリル等の多元共重合体、SBR、NBR、MBR、カルボキシル化SBR、カルボキシル化NBR、カルボキシル化MBR、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリウレタン、ポリメタクリレート、ポリテトラフルオロエチレン、ポリメタクリル酸メチル、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール系樹脂、ロジンエステル系樹脂、エピスルフィド系樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン−アクリル樹脂、メラミン樹脂等、従来公知のものから広く選ぶことができる。また、メラミン樹脂やアクリル系樹脂等の微粒子表面がシリカ等の無機微粒子で被覆されたものも使用できる。また、このような有機微粒子と少量の無機微粒子(無機微粒子の割合が50質量%を下回るもの)による複合粒子を用いた場合等でも、実質的には有機微粒子と見なし使用できる。これらのポリマーのモノマー中に屈折率を高める目的で硫黄原子を導入したものや、耐候性を向上させる、あるいは屈折率を下げるためにフッ素置換基を導入したものも用いることができる。
光拡散層が含有する無機微粒子としては、コロイダルシリカ、沈降法シリカ、ゲル法シリカ、気相法シリカ、アルミナ、アルミナ水和物、ルチル型やアナターゼ型の酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、鉛白、酸化アンチモン類、アンチモン酸亜鉛、チタン酸鉛、チタン酸カリウム、チタン酸バリウム、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化ハフニウム、五酸化タンタル、五酸化ニオブ、酸化イットリウム、酸化クロム、酸化スズ、酸化モリブデン、ナノダイヤモンド、ATO、ITOや、ケイ酸塩ガラス、リン酸塩ガラス、ホウ酸塩ガラス等の酸化ガラス等があり、これらの複合酸化物あるいは複合硫化物等についても広く用いることができる。また、酸化チタン、酸化亜鉛等光触媒活性を持つ無機微粒子の場合には、無機微粒子表面に極めて薄く、シリカ、アルミナ、ジルコニア等による被覆が行われているものも使用できる。また、無機微粒子と少量の有機高分子(有機微粒子の割合が50質量%を下回るもの)による複合粒子を用いた場合等でも、実質的には無機微粒子と見なし使用できる。
本発明では、光拡散微粒子として用いる有機微粒子及び無機微粒子は、それぞれを単独もしくは複数種類を混合して使用することもでき、有機微粒子及び無機微粒子の双方を混合して使用することも可能である。
本発明における光拡散微粒子の光拡散性能は、光拡散層と光拡散微粒子の相対屈折率に影響されるため、屈折率が1.6以上、特に好ましくは屈折率が2.0以上の高屈折率の光拡散微粒子の使用が好ましい。特に好ましく用いられる高屈折率の光拡散微粒子は、酸化チタン、酸化ジルコニウムであるが、スクリーン透明性やスクリーンの色調を調整するために、コロイダルシリカなどの低屈折率の光拡散微粒子を高屈折の光拡散微粒子と併用しても構わない。
次に本発明の光拡散層が有するゼラチンゲルについて説明する。本発明の光拡散層はゼラチンゲルによって光拡散微粒子を担持する。
本発明においてゼラチンゲルとは、ゼラチンがゾル−ゲル変化により、ゲル化したもののことである。ゼラチンとは、動物の皮膚や骨、腱などの結合組織の主成分であるコラーゲンに、熱を加えて抽出したタンパク質を主成分としたコラーゲンの熱変成物のことである。ゼラチンの平均分子量としては、30,000以上であることが好ましく、より好ましくは70,000〜150,000である。ゼラチンの種類としては、例えば牛骨または牛皮を原料としたアルカリ法ゼラチン、豚皮を原料に用いた酸性法ゼラチン、変性ゼラチン(例えばフタル化ゼラチン等)が挙げられ、また、これらのゼラチンに含まれる不純物(例えばカルシウムイオン、ナトリウムイオン、クロライドイオン等の塩類、脂質、核酸及びその分解物、アルデヒド類等)が精製や脱塩処理を施すことにより低減されたゼラチンが挙げられる。これらのゼラチンを1種または2種以上を組み合わせて用いても構わない。また、ゼラチンのゾル−ゲル変化とは、溶液状態ではランダムコイル状の分子構造の流動性を有するゼラチンが、元のコラーゲン様のらせん構造をとることで分子ネットワークが形成されて流動性を失うといった状態変化のことである。本発明において、光拡散微粒子がゼラチンゲルに担持されているとは、光拡散層微粒子がゲル化した状態のゼラチンを含む光拡散層組成物により固定化された状態のことである。尚、本発明において、ゼラチンは液相中でゲル化させるが、その後光拡散層組成物が乾燥することにより、ゲルの媒体は気相に変わる。
本発明の光拡散層は、ゼラチン以外の種々のポリマー成分や添加剤を含有しても構わない。ゼラチン以外のポリマー成分としては、例えば、単量体としてアクリル酸若しくはメタクリル酸若しくはこれらの塩またはこれらのエステル等の誘導体を含むアクリル系重合体の水溶液や水分散液が挙げられる。他のアクリル系重合体例としては、アクリル酸重合体、メタクリル酸重合体、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体、酢酸ビニル−メタクリル酸共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸アルキル共重合体、酢酸ビニル−メタクリル酸アルキル共重合体、アクリロニトリル−アクリル酸共重合体、アクリロニトリル−アクリル酸アルキル共重合体、アクリロニトリル−メタクリル酸アルキル共重合体、アクリロニトリル−メタクリル酸−アクリル酸アルキル−メタクリル酸アルキル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−メタクリル酸ジアルキルアミノアルキル−アクリルアミド共重合体、アクリル酸−メタクリル酸共重合体、アクリル酸−アクリル酸アルキル共重合体等及びこれらの金属塩または変性物、アクリル酸−アクリル酸アルキル−アクリルアミド共重合体、アクリル酸−メタクリルアミド−スチレン共重合体、メタクリル酸−アクリル酸アルキル−メタクリル酸アルキル−アクリルアミド共重合体、メタクリル酸−メタクリル酸アルキル共重合体、アクリル酸アルキル−アクリルアミド−スチレン共重合体、メタクリル酸アルキル−アクリル酸アルキル−無水マレイン酸共重合体、アクリル酸アルキル−スチレン−無水マレイン酸共重合体、メタクリル酸アルキル−フマル酸共重合体、アクリル酸アルキル−イタコン酸共重合体等及びこれらの金属塩または変性物等の水溶液や水分散液が挙げられる。
また、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、スチレン−メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体等の、その変性物を含めた合成ゴムラテックスなどの水分散液が挙げられる。また、各種変性あるいは未変性のポリビニルアルコール、酸化澱粉やエーテル化澱粉などの澱粉誘導体、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース誘導体、カゼイン、大豆蛋白、カラギーナンなどの水溶性高分子樹脂などを併用しても構わない。また、必要に応じて、界面活性剤、消泡剤、増粘剤、レベリング剤などの液性調整剤や蛍光増白剤、有機顔料、無機顔料などの色相調整剤や、各種架橋剤や耐水化剤などを適宜使用しても構わない。本発明において、光拡散層が含有する好ましいゼラチンの含有量としては、光拡散層全体に対して20質量%以上である。20質量%未満であると、光拡散層がゼラチンにより充分にゲル化しない場合があり、光拡散層の表面に微細な凹凸が発生し、スクリーン透明性や映像視認性が不十分となる場合がある。
本発明の光拡散層は、ゼラチンまたはゼラチン以外の種々のポリマーとともに必要に応じ、硬膜剤を含有することもできる。硬膜剤の具体的な例としては、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒドの如きアルデヒド系化合物、ジアセチル、クロルペンタンジオンの如きケトン化合物、ビス(2−クロロエチル)尿素、2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン、米国特許第3,288,775号記載の如き反応性のハロゲンを有する化合物、ジビニルスルホン、米国特許第3,635,718号記載の如き反応性のオレフィンを持つ化合物、米国特許第2,732,316号記載の如きN−メチロール化合物、米国特許第3,103,437号記載の如きイソシアナート類、米国特許第3,017,280号、米国特許第2,983,611号記載の如きアジリジン化合物類、米国特許第3,100,704号記載の如きカルボジイミド系化合物類、米国特許第3,091,537号記載の如きエポキシ化合物、ムコクロル酸の如きハロゲンカルボキシアルデヒド類、ジヒドロキシジオキサンの如きジオキサン誘導体、クロム明ばん、硫酸ジルコニウム、ホウ砂、ホウ酸、ホウ酸塩類の如き無機架橋剤等があり、これらを1種または2種以上組み合わせて用いることができる。
本発明の光拡散層は、必要に応じて、防腐剤、界面活性剤、着色染料、着色顔料、紫外線吸収剤、酸化防止剤、顔料の分散剤、消泡剤、レベリング剤、蛍光増白剤、粘度安定剤、pH調節剤などを添加することもできる。
本発明の光拡散微粒子の塗布量は、透過型スクリーンのヘーズ値が25%以下となる量であれば特に制限はなく、光拡散微粒子の相対屈折率や、平均粒子径と比重から計算される光拡散微粒子の単位質量当たりの比表面積によって異なるが、0.001〜20.0g/mであり、好ましくは0.01〜10.0g/mである。また、ゼラチン及びゼラチン以外の種々のポリマー成分を合計した固形分に対する光拡散微粒子の好ましい固形分比率の範囲は、0.01〜85質量%である。
光拡散層は、2層以上から構成されていてもよく、この場合、それらの光拡散層の構成はお互いに同じであっても異なっていてもよい。尚、複数の光拡散層がある場合、光拡散微粒子は少なくとも1つの光拡散層に含有させることができる。
本発明において、光拡散層の塗布に用いられる塗布方式は、特に限定されず、公知の塗布方法を用いることができる。例えば、スライドビード方式、カーテン方式、エクストルージョン方式、エアナイフ方式、各種ロールコーティング方式、ロッドバーコーティング、コンマコーティング方式等がある。光拡散層の乾燥固形分塗布量は、1〜50g/mの範囲が好ましく、15〜35g/mの範囲がより好ましい。
本発明において、前記光拡散微粒子を含有する光拡散層塗布液を塗布した後、該光拡散層塗布液の膜面温度を15℃以下に冷却する工程が含まれると、光拡散層微粒子がゼラチンゲルにより充分に担持されるため、光拡散微粒子に光拡散層内に均一分散性向上、光拡散層表面の凹凸減少により、スクリーン透明性が向上するため好ましい。
本発明の透過型スクリーンが有する光透過性支持体としては、光透過性を有するものであれば特に限定されず、ガラスやプラスチックからなる板状のもの、フィルム状のもの等や、これらに前述した光拡散層等の光透過性を有する層を設けたものを使用することができる。ガラスの種類としては、特に限定されるものではないが、一般にはケイ酸塩ガラス、リン酸塩ガラス、ホウ酸塩ガラス等の酸化ガラスが実用的であり、特にケイ酸ガラス、ケイ酸アルカリガラス、ソーダ石灰ガラス、カリ石灰ガラス、鉛ガラス、バリウムガラス、ホウケイ酸ガラス等のケイ酸塩ガラスが好ましい。プラスチックとしては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアリレート、アクリル、アセチルセルロース、ポリ塩化ビニル等が使用でき、延伸加工、特に二軸延伸加工されたものは、機械的強度が向上されるので好ましい。尚、光透過性支持体のヘーズ値は5%以下であることが好ましく、1%以下が特に好ましい。
本発明の光透過性支持体の厚みは、適用される材料に対して適宜選択することができるが、一般には10μm〜30mm、好ましくは20μm〜20mm程度である。
また、光透過性支持体の光拡散層面や反対の面、及び両面に粘着層を設けることができる。このように粘着層を設けた透明な透過型スクリーンは、粘着層の保護のために、フィルムや紙等の公知のセパレート基材を設けることができる。該透過型スクリーンを使用する際はセパレート基材を剥離して透過型スクリーンを被接着基材へ接着して使用する。被接着基材としては特に制限はないが、透明な透過型スクリーンの透視性を妨げないものが好ましい。尚、このような粘着層は、一般に使用されるアクリル系、シリコーン系、ウレタン系、ゴム系等の合成樹脂系接着剤を用いることができ、セパレート基材は、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアリレート、アクリル、アセチルセルロース、ポリ塩化ビニル等が使用することができる。
また、光透過性支持体の表面には、光拡散層と光透過性支持体との接着性を向上させる目的、あるいは上記粘着層と光拡散性支持体との接着性を向上させる目的で易接着処理を施してもよく、また、別途易接着層を設けてもよい。
本発明の透明な透過型スクリーンは、少なくとも一方の面に、層界面による光の干渉作用を利用して反射光を打ち消しあう性能を有する公知の反射防止層を有してもよい。これによりプロジェクターから投射された映像を鮮明に視認させることができる。反射防止層としては、例えば、酸化ケイ素やフッ化リチウム等の透明性の高い低屈折率層を主波長の1/4となる光学薄膜となるように設けた単層のものや、このような低屈折率層に酸化チタンや酸化亜鉛等の高屈折率層を適宜積層したもの等を用いることができる。
更に本発明の透明な透過型スクリーンは、少なくとも一方の最表面に、スクリーンの強度を上げるための公知のハードコート層、拡散防止層や帯電防止層を設けることも可能である。
本発明の透明な透過型スクリーンは、プロジェクターの映像を光拡散層側もしくはその反対側の双方どちらから投影して使用することも可能である。また、一般的に透過型スクリーンの場合、スクリーンの垂線平行に光を照射した場合、ホットスポットという、いわゆるプロジェクターレンズからの直接光が視認者に見えてしまう現象が避けられないため、スクリーンの垂線に対してある程度の角度を持たせて使用することが好ましい。
以下、実施例により本発明を詳しく説明するが、本発明の内容は実施例に限られるものではない。
<酸化ジルコニウム分散液1の作製>
水に、分散剤(アロン(登録商標)A−6114:東亞合成(株)製)2質量部と酸化ジルコニウム(UEP−100:第一希元素化学工業(株)製)100質量部を添加し、固形分濃度が20質量%の予備分散液を作製した後、メディアミル(日本コークス工業(株)製:MSC−50型)で循環処理時間を調節して、酸化ジルコニウムの平均粒子径が117nmの酸化ジルコニウム分散液1を作製した。
<酸化ジルコニウム分散液2の作製>
水に、分散剤(アロンA−6114:東亞合成(株)製)2質量部と酸化ジルコニウム(UEP−100:第一希元素化学工業(株)製)100質量部を添加し、固形分濃度が20質量%の予備分散液を作製した後、メディアミル(日本コークス工業(株)製:MSC−50型)で循環処理時間を調節して、酸化ジルコニウムの平均粒子径が58nmの酸化ジルコニウム分散液2を作製した。
<酸化ジルコニウム分散液3の作製>
水に、分散剤(アロンA−6114:東亞合成(株)製)2質量部と酸化ジルコニウム(UEP−100:第一希元素化学工業(株)製)100質量部を添加し、固形分濃度が20質量%の予備分散液を作製した後、メディアミル(日本コークス工業(株)製:MSC−50型)で循環処理時間を調節して、酸化ジルコニウムの平均粒子径が221nmの酸化ジルコニウム分散液3を作製した。
<酸化ジルコニウム分散液4の作製>
水に、分散剤(アロンA−6114:東亞合成(株)製)2質量部と酸化ジルコニウム(UEP−100:第一希元素化学工業(株)製)100質量部を添加し、固形分濃度が20質量%の予備分散液を作製した後、メディアミル(日本コークス工業(株)製:MSC−50型)で循環処理時間を調節して、酸化ジルコニウムの平均粒子径が282nmの酸化ジルコニウム分散液4を作製した。
<酸化ジルコニウム分散液5の作製>
水に、分散剤(アロンA−6114:東亞合成(株)製)2質量部と酸化ジルコニウム(UEP−100:第一希元素化学工業(株)製)100質量部を添加し、固形分濃度が20質量%の予備分散液を作製した後、メディアミル(日本コークス工業(株)製:MSC−50型)で循環処理時間を調節して、酸化ジルコニウムの平均粒子径が32nmの酸化ジルコニウム分散液5を作製した。
<酸化ジルコニウム分散液6の作製>
水に、分散剤(アロンA−6114:東亞合成(株)製)2質量部と酸化ジルコニウム(UEP−100:第一希元素化学工業(株)製)100質量部を添加し、固形分濃度が20質量%の予備分散液を作製した後、メディアミル(日本コークス工業(株)製:MSC−50型)で循環処理時間を調節して、酸化ジルコニウムの平均粒子径が396nmの酸化ジルコニウム分散液6を作製した。
<酸化チタン分散液の作製>
水に、分散剤(アロンT−50:東亞合成(株)製)2質量部と酸化チタン(SR−1:堺化学工業(株)製)100質量部を添加し、固形分濃度が30質量%の酸化チタン分散液を作製した。尚、この酸化チタン分散液の酸化チタン粒子の平均粒子径は260nmである。
<光拡散層塗布液1>
水に、ゼラチン(IK−3000:(株)ニッピ製)を添加した後、80℃に昇温して溶解し、固形分濃度が20質量%のゼラチン水溶液を作製した。次いで、ゼラチン水溶液(ゼラチン固形分として)100質量部を30℃まで降温した後、(酸化ジルコニウム固形分として)6質量部の酸化ジルコニウム分散液1を添加混合し、全体の固形分濃度が20質量%、液温が25℃になるように調整し、光拡散層塗布液1を得た。
<光拡散層塗布液2>
ゼラチン100質量部を、ゼラチン50質量部とアクリル系エマルジョン(ジャパンコーティングレジン(株)製:モビニール(登録商標)7540)を(ポリマー成分の固形分として)50質量部に変更した以外は、光拡散層塗布液1と同様にして、全体の固形分濃度が20質量%、液温が25℃の光拡散層塗布液2を得た。
<光拡散層塗布液3>
ゼラチン50質量部とアクリル系エマルジョン50質量部を、ゼラチン25質量部とアクリル系エマルジョン(ポリマー成分の固形分として)75質量部に変更した以外は、光拡散層塗布液2と同様にして、全体の固形分濃度が20質量%、液温が25℃の光拡散層塗布液3を得た。
<光拡散層塗布液4>
6質量部の酸化ジルコニウム分散液1を、(酸化チタンの固形分として)0.2質量部の酸化チタン分散液に変更し、全体の固形分濃度を調整した以外は、光拡散層塗布液1と同様にして、全体の固形分濃度が20質量%、液温が25℃の光拡散層塗布液4を得た。
<光拡散層塗布液5>
6質量部の酸化ジルコニウム分散液1を、(酸化ジルコニウムの固形分として)3質量部の酸化ジルコニウム分散液1と(酸化チタンの固形分として)0.1質量部の酸化チタン分散液に変更し、全体の固形分濃度を調整した以外は、光拡散層塗布液1と同様にして、全体の固形分濃度が20質量%、液温が25℃の光拡散層塗布液5を得た。
<光拡散層塗布液6>
更に平均粒子径が100nmのコロイダルシリカ(日産化学工業(株)製:MP−1040)を(コロイダルシリカの固形分として)20質量部を添加し、全体の固形分濃度を調整した以外は、光拡散層塗布液5と同様にして、全体の固形分濃度が20質量%、液温が25℃の光拡散層塗布液6を得た。
<光拡散層塗布液7>
酸化ジルコニウム分散液1を酸化ジルコニウム分散液2に変更した以外は、光拡散層塗布液1と同様にして、全体の固形分濃度が20質量%、液温が25℃の光拡散層塗布液7を得た。
<光拡散層塗布液8>
酸化ジルコニウム分散液1を酸化ジルコニウム分散液3に変更した以外は、光拡散層塗布液1と同様にして、全体の固形分濃度が20質量%、液温が25℃の光拡散層塗布液8を得た。
<光拡散層塗布液9>
酸化ジルコニウム分散液1を酸化ジルコニウム分散液4に変更した以外は、光拡散層塗布液1と同様にして、全体の固形分濃度が20質量%、液温が25℃の光拡散層塗布液9を得た。
<光拡散層塗布液10>
ゼラチン50質量部とアクリル系エマルジョン50質量部を、アクリル系エマルジョン(ポリマー成分の固形分として)100質量部に変更した以外は、光拡散層塗布液2と同様にして、全体の固形分濃度が20質量%、液温が25℃の光拡散層塗布液10を得た。
<光拡散層塗布液11>
酸化ジルコニウム分散液1を酸化ジルコニウム分散液5に変更した以外は、光拡散層塗布液1と同様にして、全体の固形分濃度が20質量%、液温が25℃の光拡散層塗布液11を得た。
<光拡散層塗布液12>
酸化ジルコニウム分散液1を酸化ジルコニウム分散液6に変更した以外は、光拡散層塗布液1と同様にして、全体の固形分濃度が20質量%、液温が25℃の光拡散層塗布液12を得た。
(実施例1)
厚さ100μmの透明ポリエチレンテレフタレートフィルム(ヘーズ値4%)の片面に、光拡散層塗布液1を、固形分塗布量が25g/mになるようにスライドビード塗布装置を用いて塗布した。塗布直後5℃の冷却ゾーンを通過させ、ゼラチンをゲル化させた。赤外線温度計で測定した冷却ゾーン通過時の光拡散層塗布液の膜面温度は13℃であった。その後、25℃〜50℃の温風を順次吹き付けて乾燥して、実施例1の透過型スクリーンを作製した。実施例1及び以下に示す実施例2〜9、比較例2、3において、光拡散微粒子はゼラチンゲルに担持されている。
(実施例2)
光拡散層塗布液1を、光拡散層塗布液2に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例2の透過型スクリーンを作製した。
(実施例3)
光拡散層塗布液1を、光拡散層塗布液3に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例3の透過型スクリーンを作製した。
(実施例4)
光拡散層塗布液1を、光拡散層塗布液4に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例4の透過型スクリーンを作製した。
(実施例5)
光拡散層塗布液1を、光拡散層塗布液5に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例5の透過型スクリーンを作製した。
(実施例6)
光拡散層塗布液1を、光拡散層塗布液6に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例6の透過型スクリーンを作製した。
(実施例7)
光拡散層塗布液1を、光拡散層塗布液7に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例7の透過型スクリーンを作製した。
(実施例8)
光拡散層塗布液1を、光拡散層塗布液8に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例8の透過型スクリーンを作製した。
(実施例9)
光拡散層塗布液1を、光拡散層塗布液9に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例9の透過型スクリーンを作製した。
(比較例1)
光拡散層塗布液1を、光拡散層塗布液10に変更した以外は、実施例1と同様にして比較例1の透過型スクリーンを作製した。
(比較例2)
光拡散層塗布液1を、光拡散層塗布液11に変更した以外は、実施例1と同様にして比較例2の透過型スクリーンを作製した。
(比較例3)
光拡散層塗布液1を、光拡散層塗布液12に変更した以外は、実施例1と同様にして比較例3の透過型スクリーンを作製した。
(比較例4)
冷却ゾーンの温度を25℃に変更した以外は、実施例2と同様にして比較例4の透過型スクリーンを作製した。尚、冷却ゾーン通過時の光拡散層塗布液の膜面温度は25℃であり、ゼラチンはゲル化していない。
得られた実施例1〜9、比較例1〜4の透過型スクリーンに関し、スクリーン透明性とプロジェクター投影時の映像視認性を以下の基準で評価した。これらの結果を表1に示す。
<スクリーン透明性>
スクリーン透明性に関しては、スガ試験機製のヘーズメーター HZ−V3を用いて、作製した透過型スクリーンのヘーズ値を測定し、以下の評価基準により評価した。
◎:ヘーズ値が15%以下で、スクリーン透明性が非常に良好。
○:ヘーズ値が15%を超え25%以下で、スクリーン透明性が良好。
△:ヘーズ値が25%を超え35%以下で、スクリーン透明性が不十分。
×:ヘーズ値が35%を超え、スクリーン透明性に乏しい。
<映像視認性>
プロジェクター投影時の映像視認性は、デジタルプロジェクター((株)リコー製:RICOH PJ WX4141N)で実際に映像をアクリル板(ヘーズ0.5%)に貼り付けた透過型スクリーンに投影し、プロジェクターとは反対面よりスクリーンに投影された映像を目視して、以下の評価基準により評価した。尚、プロジェクターはスクリーンの垂線に対して約60度の角度を持たせて照射し、評価者はスクリーンと正対する位置で映像を目視評価した。
◎:映像の輝度が著しく高く、映像視認性が非常に良好。
○:映像の輝度が高く、映像視認性が良好。
△:映像の輝度が低く、映像視認性が不十分。
×:映像の輝度が低く、映像視認性に乏しい。
Figure 0006976891
表1の結果から、本発明により、高いスクリーン透明性とプロジェクター投影時の映像視認性の双方を満足する透明な透過型スクリーンが得られることが判る。
1 透明な透過型スクリーン
2 光拡散微粒子
3 光拡散層
4 光透過性支持体
5 粘着層
6 セパレート基材
7 ゼラチンゲル

Claims (2)

  1. 光透過性支持体の少なくとも一方の面に光拡散層を有する透過型スクリーンであって、該光拡散層は光拡散微粒子として平均粒子径が45nm以上340nm以下である酸化チタンおよび/または酸化ジルコニウムを含有し、該酸化チタンおよび/または酸化ジルコニウム、平均分子量が70,000〜150,000のゼラチンゲルに担持されていることを特徴とする透明な透過型スクリーン。
  2. 光拡散微粒子として平均粒子径が45nm以上340nm以下の酸化チタンおよび/または酸化ジルコニウム平均分子量が70,000〜150,000のゼラチンを含有する液温20℃以上の光拡散層塗布液を光透過性支持体に塗布後、乾燥工程までの間に、該光拡散層塗布液の膜面温度を15℃以下とすることを特徴とする透明な透過型スクリーンの製造方法。
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