JP6975886B2 - ロボットの制御方法 - Google Patents

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Description

本開示は、ロボットの制御方法に関し、低温時の減速機グリス粘性摩擦増大に起因するロボット動作不良を減少させるロボットの制御方法に関する。
減速機を介してサーボモータを駆動させて部品を動作させる制御機器においては、気温が5℃を下回る低温時に、減速機に使用されているグリス(以下、「減速機グリス」と記載する)の粘性が高くなって粘性摩擦が増大することがある。そうすると、サーボモータの発生トルクが摩擦で相殺され、駆動トルクが不足して満足な性能が得られなくなる場合がある。
そこで、サーボモータのトルクを発生させる電流(以下q軸電流という)ではなく、無効成分電流(以下d軸電流という)を流し、モータを発熱させることにより、減速機グリスの粘性摩擦を減少させる方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許第4292871号公報
しかしながら、上記の特許文献1の技術では、温度センサとq軸電流の大きさとから加算するd軸電流の大きさを決定している。そのため、元々弱め界磁制御でd軸電流を流している場合は、更にd軸電流が追加されることになり、皮相電流(q軸電流とd軸電流とのベクトル和)が許容最大値を超えてしまって、モータ磁石の減磁を招く恐れがある。
また、一般に、ロボットを制御する制御装置には、減速機の故障や外部との接触等によって生じる過負荷によるモータの過加熱を防ぐために、過負荷検出機能が搭載されている。過負荷検出には皮相電流が用いられるため、過負荷検出機能を考慮せずにd軸電流を加算すると、皮相電流が増加し、誤って過負荷が検出されることがある。そうすると、モータの過加熱を防ぐために、ロボットが停止する可能性がある。
本開示はかかる点に鑑みてなされたもので、その目的は、モータ減磁および過負荷検出エラーを発生させることなく、モータの発熱により、低温時における減速機グリスの粘性摩擦を低減することができるロボットの制御方法を提供することにある。
上記の目的を達成するために、ここに開示する技術では、モータ電流指令の絶対値および過負荷検出レベルが所定値以下の場合にd軸電流を加算する。これにより、モータ減磁および過負荷を発生させることなく、モータの発熱により、低温時の減速機グリス摩擦低減を行う。そのため、皮相電流が許容最大値を超えることなく、さらに過負荷検出エラーによるロボット停止を発生させることなく、低温時における減速機グリスの粘性摩擦を低減することができる。
以上説明したように、本開示のロボットの制御方法によると、モータ減磁および過負荷エラーを発生させることなく、モータの発熱により、低温時における減速機グリスの粘性摩擦を低減することができる。
図1は、本実施の形態における垂直多関節6軸ロボットの概略構成を示す図である。 図2は、本実施の形態における垂直多関節のロボットの位置制御に関する構成を示すブロック図である。 図3は、従来のサーボ制御部の構成を示すブロック図である。 図4は、従来のモータ指令電流Imのベクトルを説明するための図である。 図5は、図3のd軸加算0ブロックの詳細を示す図である。 図6は、従来のサーボ制御部の構成を示すブロック図である。 図7は、図6のd軸加算1ブロックの詳細を示す図である。 図8は、図7における動作を説明するフローチャートである。 図9は、従来のモータ指令電流のベクトルを説明するための図である。 図10は、従来のモータ指令電流が最大許容値を越えるのを説明するための図である。 図11は、本実施の形態における過負荷検出のフローチャートである。 図12は、本実施の形態におけるモータ時限曲線を表した図である。 図13は、本実施の形態におけるサーボ制御部の構成を示すブロック図である。 図14は、図13におけるd軸加算2ブロックの詳細を示す図である。 図15は、図14における動作を説明するフローチャートである。 図16は、Ia2<Iath2が成立する場合の電流ベクトルを説明するための図である。 図17は、本実施の形態におけるモータ指令電流Imのベクトルを説明するための図である。 図18は、本実施の形態における過負荷検出値、モータ指令電流の絶対値およびd軸電流加算設定値の推移を示す図である。
以下、本実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎない。
図1は、本実施の形態に係る垂直多関節6軸ロボットの概略構成を示す図である。同図に示すように、垂直多関節6軸ロボットは、ロ ボットメカ61とロボット制御装置62とから構成される。ここで、ロボットメカ61は、図示しない複数のアームおよび関節軸を有しており、各関節軸の近傍に設けられた減速機を用いて各アームを駆動するものである。
図2は、ロボットメカ61とロボット制御装置62との内部構成を示すブロック図である。ここでは特に、垂直多関節6軸ロボットの位置制御に関する構成を記載している。
図2に示すように、ロボット制御装置62の内部には、操作・表示部63、メイン制御部64、および、第1のサーボ制御部65から第6のサーボ制御部が設けられている。操作・表示部63は、ロボットメカ61のアーム等の移動に関する指示を受け付ける。メイン制御部64は、ロボットメカ61のアーム等の移動の軌跡を記憶している。そして、操作・表示部63が指示を受け付けると、その指示に対応する移動の軌跡に従い、ロボットの各軸(例えば6軸)の位置指令θcom1からθcom6を、ロボットの各軸に出力する。すると、その位置指令に追従するように、ロボットの各軸の第1のサーボ制御部65から第6のサーボ制御部が、ロボットメカ61内の第1のモータ66から第6のモータをそれぞれ制御する。各モータのそれぞれには減速機53が設けられている。
ここでは、本実施形態のサーボ制御部65について説明する前に、従来のサーボ制御部について説明する。
図3は、従来のサーボ制御部の構成を示すブロック図である。位置制御ブロック6は、位置指令θcomとモータ位置フィードバックθmとの差分値に、位置比例ゲイン5を乗じて、速度ループ指令ωcomを生成する。モータ位置フィードバックθmは、モータに取り付けられた位置検出器であるエンコーダ51から得られる。
速度制御ブロック10は、速度ループ指令ωcomとモータ速度フィードバックωmとの差分値に、速度比例ゲイン8を乗ずる。モータ速度フィートバックωmは、モータ位置フィードバックθmを微分要素32で微分して得られる。さらにその差分値の積分値に速度積分ゲイン9を乗じたものを、速度比例ゲイン8を乗じた値に加算して、モータトルク電流指令Iqを生成する。
ここで、モータを高速回転で駆動する場合、弱め界磁制御が必要となる場合がある。弱め界磁制御を行うと、モータ回転に比例して増大するモータ逆起電力を弱めることができる。すなわち高速回転時でもモータ逆起電力と電源電圧との差が保たれるので、モータに電流を流すことが可能となり、モータを駆動できることになる。
通常、弱め界磁制御は、モータ無効電流成分の弱め界磁電流指令Id0をモータトルク電流指令Iqにベクトル加算することで実現する。このときモータ指令電流Imは以下の(式1)で計算できる。
Im=Iq+j×Id0 (式1)
ただし、j:虚数単位(無効成分を表す)
この計算は、図3のd軸電流加算0ブロック100で実行される。(式1)をベクトル図で示すと図4となる。図5はd軸電流加算0ブロック100の詳細を示したブロック図である。
図5に示すように、弱め界磁電流指令Id0は、モータ速度フィードバックωmとモータトルク電流指令Iqとを用いて計算される。モータ駆動の速度およびトルクが大きくなるほど、弱め界磁の効果を大きくする(モータの逆起電力をより抑える)必要がある。弱め界磁の効果を大きくするためには、弱め界磁電流指令Id0を大きくする必要がある。弱め界磁電流指令Id0は、例えば以下の(式2)で計算できる。
Id0=k1×ωm+k2×Iq (式2)
ただし、k1:速度比例係数、 k2:トルク比例係数
ここで、ロボットが停止状態であると、重力が印加されていない軸ではωm=0、Iq=0となり、Id0=0、Im=0となる場合がある。この場合はモータに電流が流れないので、モータは発熱しない。低温状態で減速機グリスが固まっている場合は固まった減速機グリスを加熱することができない。
そこで特許文献1では、温度センサ及びモータトルク電流指令Iqに従ってd軸電流加算値Id1を決定し、モータ停止時でも無効電流成分を流すことでモータを発熱させる。これにより、減速機グリスを加熱して、減速機グリスの粘性摩擦を減少させる方法が提案されている。
図6は、従来のサーボ制御部の構成を示すブロック図である。図3との相違は、エンコーダ52が温度センサを内蔵しており、温度センサ値Tcを出力している点、およびd軸電流加算0ブロック100の代わりに、d軸電流加算1ブロック150を備えている点である。
図7は、d軸電流加算1ブロック150の詳細を示したブロック図である。図8は、d軸電流加算1ブロック150の動作を示したフローチャートである。
図8のステップ8−1では、弱め界磁電流指令Id0を計算する。ステップ8−1は、図7の弱め界磁ブロック102で実行される。
ステップ8−2では、温度センサ値Tcが温度センサ閾値Tcth未満であるか判断する。温度センサ値Tcが温度センサ閾値Tcth未満であればステップ8−3へ進み、それ以外ではステップ8−5へ進む。
ステップ8−3では、モータトルク電流指令Iqの絶対値がモータトルク電流閾値Iqth未満であるか判断する。モータトルク電流指令Iqの絶対値がモータトルク電流閾値Iqth未満であればステップ8−4へ進み、それ以外ではステップ8−5へ進む。
ステップ8−4ではd軸電流加算値Id1にd軸電流加算設定値Id_addを設定する。
一方、ステップ8−5では軸電流加算値Id1に「0」を設定する。
以上、ステップ8−2〜8−5は、図7のd軸加算判定1ブロック104で実行される。
ステップ8−6では、モータ指令電流Imが以下の(式3)で計算される。
Im=Iq+j×(Id0 + Id1) (式3)
図9は、ωm=0、Iq=0およびId0=0の状態(すなわち、ロボットが停止かつ重力が印加されていない状態)で、温度センサ出力値Tc<Tcth、すなわち低温の場合のベクトル図を示している。このとき、(式2)および(式3)より、モータ指令電流Im=j×Id1となるので、モータに無効成分電流が流れ、モータが加熱されることになる。
モータが加熱されることにより、低温で固まった減速機グリスを加熱して、減速機グリスの粘性摩擦を減少させることができる。
しかしながら、この方法では、元々弱め界磁でd軸電流を流している場合(Id0≠0の場合)、モータ指令電流Imが最大許容値を越えたり、過負荷エラーが発生する可能性がある。
モータ指令電流Imの絶対値Iaは以下の(式4)で計算できる。
Ia=|Im|=√(Iq+(Id0+Id1)) (式4)
モータに流せる電流には最大許容値がある。モータ電流の絶対値が最大許容値を越えると、モータの巻線の損傷やモータの磁石の減磁が発生する恐れがある。
なお、d軸電流加算値Id1が加算される前に、既にモータ指令電流Imの絶対値Iaが最大許容値に到達している場合がある。モータトルク電流指令Iqの絶対値がモータトルク電流閾値Iqth未満であっても、弱め界磁電流指令Id0が加算されることによりモータ指令電流Imの絶対値IaがIm最大許容値に到達する場合がある。
ここへ低温対策のための無効電流であるd軸電流加算値Id1を加算すると、図10に示す様に、モータ指令電流Imの絶対値IaはIm最大許容値を越えてしまう。
つまり、特許文献1のように、モータトルク電流指令Iqの監視だけでd軸電流加算値Id1を決定すると、モータ指令電流Imの絶対値IaがIm最大許容値を越えてしまうことがある。そうすると、モータの巻線の損傷やモータの磁石の減磁が発生する可能性がある。
続いて、過負荷検出機能について説明する。過負荷検出機能は、モータ指令電流Imの絶対値Iaの時間積算値が、モータの巻線の温度上昇の限界値を超えない様に制御するために、過負荷を検出する機能である。
図12は、モータ時限特性曲線を示す。モータ時限特性曲線の縦軸はモータ電流の出力時間であり、横軸はモータ電流値(最大比)である。図12の破線は、限界値特性を示している。限界値特性は、モータの巻線の温度上昇が限界値に達したときの時間およびモータ電流値を示している。すなわち、モータの温度上昇が限界値に達するのは、モータ電流値が40%の場合は、モータ電流の出力時間が約100秒に達したときである。モータ電流値が50%の場合は、モータ電流の出力時間が約25秒に達したときである。モータ電流値が70%の場合は、モータ電流の出力時間が約8秒に達したときである。
そこで、過負荷検出機能では、モータ指令電流Imの絶対値Iaの時間積算値がこの限界値以下になる様に過負荷検出を行う。
図11は、過負荷検出のフローチャートである。この処理は一定周期ΔT毎に実行されるものとする。
ステップ11−1で、過負荷検出値OLdetを以下の(式5)で求める。
OLdet=OLdet(n−1)+(Ia−Iath)×ΔT (式5)
ただし、Iath:過負荷検出電流閾値
ΔT:過負荷検出周期
なお、(式5)のOLdet(n−1)は、1周期前の過負荷検出値(OLdet)である。ステップ11−2で、この過負荷検出値OLdetを第1過負荷閾値OLthと比較し、下記(式6)の条件が成立した時、過負荷と判定する。
OLdet≧OLth (式6)
ステップ11−2の判定が「Y」である場合、過負荷状態と判定し、ステップ11−3でモータを停止する。さらに、ステップ11−4で異常表示を行い、過負荷検出の処理を終了する。なお、異常表示は、ユーザに異常を通知するために、図2に示した操作・表示部63に「過負荷検出」と表示する。
ステップ11−2の判定が「N」の場合、過負荷状態では無いとの判定し、過負荷検出の処理を終了する。
図12の実線は、過負荷検出閾値特性を示す。過負荷検出閾値特性は、一例として、Iath=33およびOLth=100とした場合に、(式6)でOLdet=OLthとなるときの時間およびモータ電流値(最大比)を示している。過負荷検出閾値特性(実線)は限界値特性(破線)を下回る様に設定されている。これは、(式5)で示す過負荷検出値OLdetの計算方法が妥当である事を示している。
図6に戻り、気温が低い場合に生じる減速機グリスの粘性摩擦の問題について説明する。
図6におけるモータ及び外力を示すブロック18を数式で表したものが下記の(式7)および(式8)である。減速機53が剛体であると仮定した場合、モータ駆動側から見たモータ発生トルクτmは(式7)で表され、負荷側から見たモータ発生トルクτmは(式8)で表される。
(式7)でImではなく、Iqを用いているのは、トルク発生に有効な成分はIqだからである。(式8)で減速機出力位置θLではなく、モータの位置フィードバックθmの微分値ωmを用いているのは、減速機53が剛体であると仮定しているので、減速機出力位置θLは単に位置フィードバックθmに減速比(比例係数)を乗じた値になるからである。
τm=Kt×Iq (式7)
τm=τdyn+τdis+Jm×αm+D×ωm+τμ (式8)
ただし、
Kt:モータトルク定数
Iq:モータ電流
αm:モータ角加速度(ωmの微分値)
ωm:モータ角速度
Jm:モータイナーシャ(ロータ+減速機1次側)
D:粘性摩擦係数
τμ:動摩擦トルク
τdyn:動力学トルク(重力トルク、慣性力、遠心力、コリオリ力の和)
τdis:衝突トルク
ここで、動摩擦トルクτμは以下の(式9)で計算できる。
τμ=Kμ×sgn (式9)
ただし、Kμ:動摩擦の大きさ
sgn:1(ωm>0)、または0(ωm=0)、または−1(ωm<0)
気温が低下して特に5℃以下になると、(式8)の粘性摩擦係数Dが飛躍的に増大する。そのため、負荷側の駆動に必要なモータ発生トルクτmも増大し、そのトルクを発生させるモータトルク電流指令Iqも増大する。その結果、(式4)で計算されるモータ指令電流Imの絶対値Iaも増大する。
つまり、気温が20℃前後の常温時とロボットの動作が同じであっても、5℃以下の低温時には、モータ指令電流Imの絶対値Iaが増加し、(式6)で計算される過負荷検出値OLdetも増大する。
ここへ低温対策として、d軸電流加算値Id1を加算すると、モータ指令電流Imの絶対値Iaがさらに増大し、過負荷検出値OLdetもさらに増大する。そして(式6)の条件が成立するまで過負荷検出値OLdetが増大すると、過負荷検出エラーが発生し制御機器が停止することになる。
そこで、モータ減磁および過負荷検出エラーを発生させることなく、低温時における減速機グリスの粘性摩擦を低減するために、以下に本実施の形態に係る第1のサーボ制御部65について説明する。
図13は、本実施の形態の第1のサーボ制御部65の構成を示すブロック図である。図6との相違は、過負荷検出ブロック204を追加した点、および、d軸電流加算1ブロック150の代わりにd軸電流加算2ブロック200を備える点である。
図14は、d軸電流加算2ブロック200の詳細を示したブロック図である。図7との相違は、加算前絶対値演算ブロック205を設けた点である。
図15は、図14の動作、すなわち本実施の形態のロボットの制御方法を示したフローチャートである。
ステップ15−1では、図14の弱め界磁ブロック102で弱め界磁電流指令Id0を計算する。
ステップ15−2では、図14の加算前絶対値演算ブロック205にて、d軸電流加算前のモータ指令電流Imの絶対値Ia2を(式10)で求める。
Ia2 =√(Iq+Id0) (式10)
ステップ15−3では、温度センサ値Tcと温度センサ閾値Tcthとを比較する。温度センサ値Tcが温度センサ閾値Tcth未満であればステップ15−4へ進み、それ以外ではステップ15−7へ進む。
ステップ15−4では、ステップ15−2で算出したIa2と電流絶対値閾値Iath2とを比較する。Ia2がIath2未満であればステップ15−5へ進み、それ以外ではステップ15−7へ進む。
ここで、図16は、d軸電流加算前のモータ指令電流Imの絶対値Ia2が電流絶対値閾値Iath2未満である場合の電流ベクトルを示している。ステップ15−4では、d軸電流加算前のモータ指令電流Imに後述するd軸電流加算値Id1Aが加算されても、モータ指令電流Imの絶対値Iaが最大許容値を越えないことを確認している。
次に、ステップ15−5では、過負荷検出値OLdetと第2過負荷閾値OLth2とを比較する。過負荷検出値OLdetは図13の過負荷検出ブロック204で計算される。過負荷検出値OLdetが第2過負荷閾値OLth2未満であればステップ15−6へ進み、それ以外ではステップ15−7へ進む。なお、第2過負荷閾値OLth2の値は第1過負荷閾値OLthの値より低く設定されている。
ステップ15−6では、d軸電流加算値Id1Aにd軸電流加算設定値Id_addAを設定する。
一方、ステップ15−7では、d軸電流加算値Id1Aに「0」を設定する。
以上ステップ15−3〜15−7は、図14のd軸加算判定2ブロック202で実行される。
ステップ15−8では、モータ指令電流Imが以下の(式11)で計算される。
Im=Iq+j×(Id0 + Id1A) (式11)
図17は、(式11)で計算されたモータ指令電流Imを示している。図17では、図16にId1Aが加算されるが、モータ指令電流Imの絶対値Iaが最大許容値を越えないことがわかる。
続いて図18(a)〜(c)を用いて、本実施の形態の過負荷検出について説明する。ここでは、ステップ15−3の条件(Tc<Tch)は常に成立しているものとする。
図18(a)は過負荷検出値を示し、図18(b)はモータ指令電流の絶対値を示し、(c)はd軸電流加算設定値を示している。ここでは、時間t1までは、ステップ15−5の条件(OLdet<OLth2)が成立している場合を例に説明する。
時間t1までは、ステップ15−4の条件(Ia2<Iath2)が成立している間は、ステップ15−6およびステップ15−8の処理が実行され、d軸電流が加算される。それ故、(式5)で計算される過負荷検出値OLdetは増加する割合が多く、時間t1までは大きく見れば増加傾向にある。
時間t1でステップ15−5の条件が成立しなくなると、以後はステップ15−7でId1A=0となり、d軸電流が加算されない。そのため、d軸電流加算による過負荷検出値OLdetの増加傾向がなくなるので、過負荷検出値OLdetが第1過負荷閾値OLthを越えることを防止することができる。すなわち、過負荷検出エラーの発生を防止することができる。
以上説明したように、本実施の形態のロボットの制御方法は、減速機を介したサーボモータを用いてロボットアームの運動制御を行うロボットの制御方法であって、気温が所定値以下であることを判定するステップと、モータ電流指令の絶対値が所定値以下であることを判定するステップと、過負荷検出レベルが所定値以下であることを判定するステップを備え、d軸電流を加算することを特徴とする。
なお、図2のロボット制御装置62に含まれる第2のサーボ制御部から第5のサーボ制御部は、それぞれ、図13から図18で説明した第1のサーボ制御部65と同様の構成であるため、説明を省略する。
本開示のロボット制御方法は、モータ減磁および過負荷エラーを発生させることなく、モータ発熱によって、低温時における減速機グリスの粘性摩擦を低減させることができるので、溶接ロボットなどの産業用ロボットに適用する上で有用である。
5 位置比例ゲイン
6 位置制御ブロック
8 速度比例ゲイン
9 速度積分ゲイン
10 速度制御ブロック
18 モータ及び外力を示すブロック
32 微分要素
51 エンコーダ
52 エンコーダ
53 減速機
61 ロボットメカ
62 ロボット制御装置
63 操作・表示部
64 メイン制御部
65 サーボ制御部
66 モータ
100 d軸電流加算0ブロック
102 弱め界磁ブロック
104 d軸加算判定1ブロック
150 d軸電流加算1ブロック
200 d軸電流加算2ブロック
202 d軸加算判定2ブロック
204 過負荷検出ブロック
205 加算前絶対値演算ブロック
ωm モータ速度フィードバック
θcom 位置指令
θm 位置フィードバック
θL 減速機出力位置
ωcom 速度ループ指令
Im モータ指令電流
τm モータ発生トルク
τdyn 動力学トルク(重力トルク、慣性力、遠心力、コリオリ力の和)
τμ 動摩擦トルク
τdis 衝突トルク
Tc 温度センサ出力値
Iq モータトルク電流指令
Id0 弱め界磁電流指令
Id1 d軸電流加算値
Ia モータ指令電流Imの絶対値
Ia2 d軸電流加算前のモータ指令電流Imの絶対値
Iath 過負荷検出電流閾値
Iath2 電流絶対値閾値(d軸電流加算判定用)
Id1A d軸電流加算値
Id_addA d軸電流加算設定値
OLdet 過負荷検出値
OLth 第1過負荷閾値(過負荷判定用)
OLth2 第2過負荷閾値(d軸電流加算判定用)

Claims (2)

  1. サーボモータを用いてロボットアームの運動制御を行うロボットの制御方法であって、
    気温が所定値以下であり、かつモータ電流指令の絶対値が所定値以下であり、かつ過負荷検出値が所定値以下である場合に、前記モータ電流指令にd軸電流を加算する
    ロボットの制御方法。
  2. 気温が第1の所定値以下であるか判定するステップと、
    気温が前記第1の所定値以下である場合に、モータ電流指令の絶対値が第2の所定値以下であるか判定するステップと、
    モータ電流指令の絶対値が前記第2の所定値以下である場合に、過負荷検出値が第3の所定値以下であるか判定するステップと、
    過負荷検出値が前記第3の所定値以下である場合に、モータ電流指令にd軸電流を加算するステップとを含む
    請求項1記載のロボットの制御方法。
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