次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。本明細書では、便宜上、方向を特定するため前後・左右の文言を使用するが、この前後・左右の方向は、一対の脚部5,5が配列される方向を左右方向とし、水平面内で左右方向に直交する方向を前後方向とする。また、操作スイッチ15が配置される側を前側とする。なお、本発明は、以下に説明する実施形態で特定される方向での構成に限定されるものではない。
図1,2に示すように、昇降天板付きデスク1(以下、単にデスク1とも称す。)は、天板2と、天板2の下面に取り付けられた梁部材群3と、天板2及び梁部材群3を上下方向に移動させる電動式の昇降ユニット4を有する脚部5と、昇降ユニット4の動作を制御する制御ユニット6を備えている。制御ユニット6は、梁部材群3よりも下方に配置されている。
この実施形態では、一対の脚部5,5が左右方向(幅方向)に離間して配置されている。各脚部5は、床面上に配置される接地脚7と、接地脚7に立設される昇降ユニット4を備えている。接地脚7は、前後方向に延設されている。接地脚7の下面の前後端部には、脚部5の高さ及び水平の調整を行うためのアジャスタ8が設けられている。
一対の接地脚7,7の前後中央部同士は、左右方向に延設された下ビーム部材9で連結されている。接地脚7の上面中央部に、上下方向に延設される昇降ユニット4の下端が連結されている。昇降ユニット4,4の上端は、左右方向に離間して天板2の下面に取り付けられた一対のアーム部材10,10に連結されている。
昇降ユニット4は、上下方向に伸縮可能に構成されている。具体的には、昇降ユニット4は、電気モータ等の駆動源を収容するハウジング部11と、ハウジング部11の下面に連結された内筒部材12と、内筒部材12の外周に被せられた中間筒部材13と、中間筒部材13の外周に被せられた外筒部材14とを備えている。筒部材12,13,14は、上下方向に延びる円筒状にそれぞれ形成されている。
ハウジング部11及び筒部材12,13,14の内部に、外筒部材14に対して筒部材12,13をそれぞれ上下移動させる駆動機構が設けられている。ハウジング部11内の電気モータ等の駆動源により、上記駆動機構を作動させることで、昇降ユニット4を上下方向に伸縮できるように構成されている。これにより、脚部5は、天板2、梁部材群3及びアーム部材10を昇降可能に支持している。
天板2は、平面視で略正方形であり、その中央部に上下方向に貫通する開口部2aを備えている。開口部2aには、2枚のカバー体2b,2bが着脱可能に配置されている。カバー体2b,2bは、端部が開口部2aに露出するようにして天板2の下面に取り付けられた4つのカバー体支持部材2c(図5参照)の上に載置される。また、天板2の前端部左寄り部位の下面には、昇降ユニット4を伸縮動作させるための操作入力を行う操作スイッチ15が取り付けられている。
図3,4にも示すように、天板2の下面に、複数の梁部材16,17,18を有する梁部材群3と、一対のアーム部材10,10とが取り付けられている。アーム部材10は、前後方向に延びるアーム筒部19と、アーム筒部19の中央部から横向きに突設されたハウジング取付け部20とを備えている。
アーム筒部19及びハウジング取付け部20は、複数のボルト21によって天板2の下面に取り付けられる。ハウジング取付け部20内に、昇降ユニット4のハウジング部11が収容されて固定されることで、昇降ユニット4(脚部5)の上部とアーム部材10が連結される。
アーム筒部19の下面には前後方向に延びる溝条部が形成されており、その溝条部に、前後方向に延びる樹脂製のアームカバー部材22が着脱可能に取り付けられている。また、アーム筒部19の前後端部には、樹脂製のアームキャップ部材23が着脱可能に取り付けられている。
梁部材群3は、前後一対の内側梁部材16,16と、前後一対の外側梁部材17,17と、左右一対の補強梁部材18,18とを備えている。梁部材16,17は左右方向に延びて配置され、補強梁部材18は前後方向に延びて配置される。
前後一対の内側梁部材16,16は、平面視で天板2の開口部2aを挟んで配置されている。内側梁部材16,16の左右両端部はアーム筒部19,19に連結されている。前後一対の外側梁部材17,17は、内側梁部材16,16を挟んで配置され、内側梁部材16よりも前後外側の位置でアーム筒部19,19に連結される。梁部材16,17は、複数のボルト24,25によって天板2の下面に取り付けられる。なお、内側梁部材16,16の両端部は、アーム筒部19,19の対向側面に横向きに突設された前後一対のブラケット19a,19aに、ボルト24a及びナット24bによって固定されている(図5(B)も参照)。
左右一対の補強梁部材18,18は、平面視で天板2の開口部2aを挟んで配置されている。補強梁部材18,18の前後両端部は、内側梁部材16,16に固着されている。具体的には、内側梁部材16の内側側壁部16aに設けられた左右一対の切欠き部16b,16bに、補強梁部材18,18の端部が差し込まれた状態で、梁部材16,18同士が溶接等により固着されている。この実施形態では、補強梁部材18,18は、天板2に固着されておらず、内側梁部材16,16に架設されている。
図5,6にも示すように、補強梁部材18,18の底面部18a,18aに、制御ユニット6を支持するユニット支持部材26が取り付けられている。ユニット支持部材26は、左右一対のアーム部27,27と、アーム部27,27の下端部に連結された本体部28を備えている。本体部28は、天板2の開口部2aの下方に配置されている。
図7にも示すように、アーム部27は、前後方向に延びる取付け面部27aと、取付け面部27aの左右方向で内側の側部から斜め下方に延びる前後一対の傾斜部27b,27bと、前後方向に延びて傾斜部27b,27bの下端部同士を連結する連結部27cとを備えている。取付け面部27aには、前後一対の取付け穴27d,27dが設けられている。取付け穴27dは、大径穴27eと小径穴27fが連結された鍵穴状に形成されている。大径穴27eの径は、ユニット支持部材26を補強梁部材18に取り付けるための支持部材取付け用ボルト29の頭部径よりも大きく、小径穴27fの径は支持部材取付け用ボルト29の頭部径よりも小さい。これにより、支持部材取付け用ボルト29を補強梁部材18から取り外さなくても、ユニット支持部材26を着脱できるように構成されている。
なお、補強梁部材18の底面部18aには、上下方向に貫通する前後一対のボルト挿通穴18b,18b(図6参照)が形成され、底面部18aの上面には、ボルト挿通穴18b,18bの位置に対応してナット18c,18cが固着されている(図5(B)参照)。支持部材取付け用ボルト29をユニット支持部材26の取付け穴27d及び補強梁部材18のボルト挿通穴18bに下方側から挿通してナット18cに取り付けることで、ユニット支持部材26が補強梁部材18に固定支持される。
ユニット支持部材26の本体部28は、アーム部27の取付け面部27aと連結部27cとの間の高さ位置に配置される左右横長の上面部28aと、上面部28aの前後両端部から下方へ向けて突設された前後一対の側壁部28b,28bと、側壁部28b,28bの下端部から前後外側へ向けて延出された前後一対の延出部28c,28cと、延出部28c,28cの前後外側端部から外側斜め上方へ向けて突設された前後一対の外壁面部28d,28dとを備えている。これらの面部28a,28b,28c,28dの前後端部と外壁面部28dの上端部には、折り返し曲げ加工された折り返し形状部28eがそれぞれ形成されている。
本体部28の側壁部28bの下端部の前後端部位には、左右方向に延びるスリット28f,28fが形成されている。スリット28fにアーム部27の連結部27cが差し込まれており、連結部27cは延出部28cの上面の左右端部位に固着されている。
制御ユニット6は、ユニット支持部材26に対して、本体部28の上面部28a及び側壁部28b,28bで囲まれるユニット配置空間に配置される。制御ユニット6の左右方向の両側面は、配線コネクタや電源プラグ等の配線端子が接続されるソケットが配置される端子接続面6a,6aを構成している。制御ユニット6がユニット支持部材26に支持された状態で、端子接続面6a,6aは左右方向に露出しており、端子接続面6aに対して、アーム部27の傾斜部27b,27bの間の空間を介して配線端子33b,34a,35a(図8,9参照)を抜き差し可能に構成されている。
このように、制御ユニット6が梁部材16,17,18よりも下方に配置されているので、制御ユニット6への配線作業の際に梁部材16,17,18が邪魔にならず、当該配線作業が容易になり、メンテナンス性が向上する。さらに、天板2を取り外さなくても制御ユニット6への配線作業を行えるので、メンテナンス性が良い。
図7にも示すように、左右のアーム部27,27の連結部27c,27cの間隔は、制御ユニット6の左右方向寸法よりも広く設定されており、ユニット支持部材26の下方側から上記ユニット配置空間内に出し入れ可能に構成されている。すなわち、ユニット支持部材26が補強梁部材18に取り付けられた状態で、制御ユニット6をユニット支持部材26に着脱可能に構成されている。
上面部28aの下面には、上面部28aの下面とは間隔を空けて配置されるユニット取付け面部30aを有するユニット取付け部材30が固着されている。ユニット取付け面部30aには、左右一対のボルト挿通穴30b,30bが形成されている。ユニット取付け面部30aの上面には、ボルト挿通穴30b,30bの位置に対応して左右一対のナット31,31が固着されている。また、制御ユニット6には、上下方向に貫通する左右一対のボルト挿通穴6b,6bが設けられており、ユニット取付け用ボルト32が下方側からボルト挿通穴6b,30bを介してナット31に取り付けられることで、制御ユニット6がユニット支持部材26に固定支持される。
このように、ユニット支持部材26への制御ユニット6の出し入れ方向と、2本のユニット取付け用ボルト32,32の取付け方向は、ともに上下方向で同じなので、ユニット支持部材26への制御ユニット6の着脱作業に関して作業効率が良い。なお、デスク1の組立作業に際して、天板2の下面を上方へ向けて配置して梁部材群3やアーム部材10等の組付け作業を行う場合には、各種ボルト21,24,24a,25,25,32等は上方側から取り付けられる。
ところで、ユニット支持部材26は、制御ユニット6を支持するだけでなく、配線受け等の物品載置部材としても機能する。すなわち、ユニット支持部材26の本体部28の上面、特に上面部28a及び延出部28c,28cの上面は、例えば電源タップやケーブル(配線)等の物品を載置可能な載置部26aを構成する。ユニット支持部材26が載置部26aを備えていることで、デスク1の物品収納性が向上されている。さらに、制御ユニット6がユニット支持部材26の本体部28の下面に取り付けられているので、使用状態において、天板2の開口部2aを通じて配線処理等をする際に、制御ユニット6が邪魔になることは無く、また視認し得ないので美感への悪影響も無い。
また、図3,5,6等に示すように、制御ユニット6をユニット支持部材26に取り付けるためのユニット取付け用ボルト32及びナット31は、ユニット支持部材26(上面部28a)の上面には露出していない。これにより、天板2の開口部2aを介して視認され得るユニット支持部材26上面の美感を向上できると共に、載置部26a上に載置される配線等がボルトやナットに引っかかる不具合を防止できる。
また、天板2は、ユニット支持部材26の上方に開口部2aを備えている。したがって、天板2に載置される電子機器等に対して、天板2の下方から開口部2aを介して電源ケーブルやLANケーブル等の配線を接続できる。これにより、天板2の周縁から配線を垂らす必要が無くなるので、配線がデスク使用者の邪魔にならず、また、見栄えが向上する。また、デスク使用者は天板2の上方側からユニット支持部材26の載置部26aにアクセスでき、利便性が向上する。
なお、カバー体2b,2bは、開口部2aに配置された状態で、開口部2aの前後縁部とカバー体2bとの間や、カバー体2b,2b同士の間に、電源ケーブルやLANケーブル等の配線を挿通可能な程度の隙間が形成される大きさに形成されている。これにより、開口部2aに配線が挿通されている状態であっても、天板2の上面から開口部2aへの物品の脱落が防止されるとともに、開口部2aからのカバー体2bの取出しが容易になっている。
図8,9に示すように、昇降ユニット4,4のハウジング部11,11と制御ユニット6は、一対の昇降制御用ケーブル33,33を介して電気的に接続されている。図4及び図5(B)に示すように、昇降ユニット4の端子接続部4aは、ハウジング部11の内側向き側面11aに設けられている。端子接続部4aは、天板2と梁部材16,17,18の下面との間の高さ位置に設けられている。端子接続部4aには昇降制御用ケーブル33の一端側の配線端子33aが接続される。昇降制御用ケーブル33の他端側の配線端子33bは、制御ユニット6の端子接続面6aに設けられた端子接続部6c(図6も参照)に接続される。
ハウジング部11の内側向き側面11aには、補強梁部材18が左右方向で対峙している。補強梁部材18の外側側壁部18dの上縁部中央部位には、昇降制御用ケーブル33及び配線端子33aを挿通可能な切欠き部18eが形成されている。また、補強梁部材18の内側側壁部18fの中央部位には、昇降制御用ケーブル33及び配線端子33aを挿通可能な開口部18gが形成されている。昇降制御用ケーブル33が切欠き部18e及び開口部18gを介して配線されることで、昇降制御用ケーブル33の中途部が補強梁部材18に支持される。
また、補強梁部材18と端子接続部4aとの間には、少なくとも作業者の指が入る程度の間隔W(図4参照)が設けられている。これにより、アーム部材10及び梁部材16,17に天板2が取り付けられた状態であっても、作業者は、下方側から配線端子33aを端子接続部4aに着脱できる。このように、天板2を組み付けた状態で昇降ユニット4への配線作業が可能なので、デスク1の組立作業性及びメンテナンス性が向上する。
なお、制御ユニット6の一方の端子接続面6aには、制御ユニット6に電力を供給するための電源ケーブル34の電源端子(電源プラグ)34aが接続される電源端子接続部6d(図6も参照)が設けられている。また、他方の端子接続面6aには、操作スイッチ15(図1−3を参照)から延びる操作スイッチ配線35の配線端子35aが接続される端子接続部(図示省略)が設けられている。
上述のように、制御ユニット6は梁部材16,17,18よりも下方に配置されている。また、制御ユニット6の端子接続面6a,6aは左右方向に露出している。したがって、天板2や制御ユニット6を取り外さなくても、配線端子33b,35aや電源端子34aの制御ユニット6への着脱作業を容易に行うことができる。
なお、操作スイッチ15につながる操作スイッチ配線35は、一方のアーム部材10の前後一端部から、アーム筒部19の内部、一方の内側梁部材16の内部及び一方の補強梁部材18の内部を通って、開口部18gから引き出されている。
図3及び図5(B)に示すように、アーム筒部19の内側側壁部19bには、内側梁部材16,16の連結位置に対応して、前後一対の配線挿通穴19c,19cが操作スイッチ配線35及び配線端子35aを挿通可能な大きさで形成されている。また、内側梁部材16の内側側壁部16aの上端部は、天板2の下面との間に隙間H1を空けて配置されている。補強梁部材18の側壁部18d,18fの上端部は、天板2との間に隙間H2を空けて配置されている。隙間H1,H2は、操作スイッチ配線35及び配線端子35aを挿通可能な大きさに形成されている。また、上述のように、アーム部材10のアームカバー部材22及びアームキャップ部材23は、アーム筒部19に着脱可能に設けられている。
すなわち、天板2を取り付けた状態で、アームカバー部材22及びアームキャップ部材23を取り外すことでアーム筒部19内に操作スイッチ配線35を配線可能に構成されている。さらに、天板2と内側梁部材16の内側側壁部16aとの間の隙間H1、及び天板2と補強梁部材18との間の隙間H2を利用することで、操作スイッチ配線35の配線端子35aを、アーム筒部19側から配線挿通穴19cを介して内側梁部材16側へ取り出し、さらに補強梁部材18の内側から開口部18gを介してユニット支持部材26側(制御ユニット6側)へ取り出すことが可能に構成されている。つまり、天板2を取り付けた状態で、操作スイッチ配線35をアーム筒部19、内側梁部材16及び補強梁部材18の内部に配線可能に構成されている。
このように、天板2に梁部材群3や脚部5、アーム部材10等を組み付けた状態で、操作スイッチ配線35の配線作業を行えるので、梁部材群3等を天板2に組み付ける際に操作スイッチ配線35が邪魔にならず、組立作業性が良い。また、例えば操作スイッチ15や配線端子35aの故障や操作スイッチ配線35の断線、配線端子35aの故障などが生じた場合に、天板2等を取り外すことなく、操作スイッチ15及び操作スイッチ配線35を交換可能なので、メンテナンス性が良い。
以上説明したように、デスク1は、天板2と、天板2の下面に取り付けられた梁部材16,17,18と、天板2及び梁部材16,17,18を上下方向に移動させる電動式の昇降ユニット4を有する脚部5と、昇降ユニット4の動作を制御する制御ユニット6を備え、制御ユニット6が梁部材16,17,18よりも下方に配置されているので、制御ユニット6への配線作業の際に梁部材16,17,18が邪魔にならず、当該配線作業が容易になり、メンテナンス性が向上する。
また、デスク1では、制御ユニット6は昇降ユニット4,4の端子接続部4a,4aよりも低い高さ位置に配置されていることで、天板2の小サイズ化に適用できる。すなわち、昇降ユニット4,4の間の間隔が狭い場合であっても、制御ユニット6の端子接続面6a,6aと端子接続部4a,4aとが異なる高さ位置に配置されていることで、平面視で昇降ユニット4,4の間に制御ユニット6を配置しながら、端子接続面6a,6a及び端子接続部4a,4aにそれぞれプラグ等の配線端子を接続するスペースを確保できる。
このように、制御ユニット6が昇降ユニット4,4の端子接続部4a,4aよりも低い高さ位置に配置されている構造は、天板2のサイズを小さくしても、制御ユニット6及びユニット支持部材26を昇降ユニット4,4の間(平面視で天板2の中央部)に配置でき、側方視でのデスク全体の見栄えを良くできる。
次に、他の実施形態を図10〜18に基づいて説明する。この実施形態において、図1〜9を参照しながら説明した上記実施形態と共通している部分については、図面では共通した符号を示しており、必要がない限り説明は省略する。
図10,11に示すように、昇降天板付きデスク1A(以下、単にデスク1Aとも称す。)は、平面視で略円形の天板2を備えている。天板2の下面には、略正方形の天板を有するデスク1(図1〜9参照)と同様に、左右一対のアーム部材10,10と、前後一対の内側梁部材16,16と、操作スイッチ15が取り付けられている。操作スイッチ15は、天板2の右前部位に配置されている。アーム部材10,10には、昇降ユニット4を有する左右一対の脚部5,5が連結されている。なお、デスク1Aは、デスク1に設けられる外側梁部材17,17及び補強梁部材18,18を備えていない。
図12〜15にも示すように、前後一対の内側梁部材16,16の底面部16c,16cに、制御ユニット6を支持するユニット支持部材26が取り付けられている。ユニット支持部材26の本体部28は、内側梁部材16,16の下面よりも下方に配置されている。デスク1Aにおいて、ユニット支持部材26のアーム部27,27は、本体部28に対して前後方向に配置されている。
図16にも示すように、アーム部27の取付け面部27aは左右方向に延びて配置される。取付け面部27aの前後方向で内側の側部からは、左右一対の傾斜部27b,27bが斜め下方に向かって延出している。傾斜部27b,27bの下端部同士は、左右方向に延びる連結部27cで連結されている。本体部28において、外壁面部28dの下端部の中央部位には、左右方向に延びるスリット28g,28gが形成されている。スリット28fにアーム部27の連結部27cが差し込まれており、連結部27cは延出部28cの上面の前後外側部位に固着されている。
なお、内側梁部材16の底面部16cには、上下方向に貫通する左右一対のボルト挿通穴16d,16d(図15参照)が形成され、底面部16cの上面には、ボルト挿通穴16d,16dの位置に対応してナット16e,16eが固着されている(図14(B)参照)。支持部材取付け用ボルト29をユニット支持部材26の取付け穴27d及びボルト挿通穴16dに下方側から挿通してナット16eに取り付けることで、ユニット支持部材26が内側梁部材16に固定支持される。
デスク1Aでも、制御ユニット6は、ユニット支持部材26に対して、本体部28の上面部28a及び側壁部28b,28bで囲まれるユニット配置空間に配置される。すなわち、制御ユニット6は内側梁部材16,16よりも下方に配置されている。また、デスク1の構成と同様に、制御ユニット6の端子接続面6a,6a(左右方向の両側面)は左右方向に露出しており、端子接続面6aに対して配線端子33b,34a,35a(図17参照)を抜き差し可能に構成されている。
このように、制御ユニット6が内側梁部材16,16よりも下方に配置されているので、制御ユニット6への配線作業の際に内側梁部材16,16が邪魔にならず、当該配線作業が容易になり、メンテナンス性が向上する。さらに、天板2を取り外さなくても制御ユニット6への配線作業を行えるので、メンテナンス性が良い。
また、デスク1Aでも、ユニット支持部材26への制御ユニット6の出し入れ方向と、2本のユニット取付け用ボルト32,32の取付け方向は、ともに上下方向で同じなので、ユニット支持部材26への制御ユニット6の着脱作業に関して作業効率が良い。
さらに、デスク1Aでも、ユニット支持部材26の本体部28の上面は、物品を載置可能な載置部26aを構成するので、デスク1の物品収納性が向上されている。また、ユニット取付け用ボルト32及びナット31は、ユニット支持部材26(上面部28a)の上面には露出していないので、天板2の開口部2aを介して視認され得るユニット支持部材26上面の美感を向上できると共に、載置部26a上に載置される配線等がボルトやナットに引っかかる不具合を防止できる。
また、デスク1Aでも、天板2は、中央部(ユニット支持部材26の上方)に開口部2aを備えているので、開口部2aを介して電源ケーブルやLANケーブル等の配線を天板2の上面側へ取り出すことができる。したがって、このような配線がデスク使用者の邪魔にならず、また、見栄えが向上する。また、デスク使用者は天板2の上方側からユニット支持部材26の載置部26aにアクセスでき、利便性が向上する。
図17に示すように、昇降ユニット4,4のハウジング部11,11と制御ユニット6は、一対の昇降制御用ケーブル33,33を介して電気的に接続されている。デスク1Aでは、ハウジング部11,11の内側向き側面11a,11aに設けられる左右一対の端子接続部4a,4aの間に、梁部材等は存在しない。つまり、端子接続部4aに対峙する障害物はない。これにより、昇降ユニット4の端子接続部4aへの配線端子33aの着脱作業をさらに行い易くなっている。なお、制御ユニット6の端子接続面6aは左右方向に露出しているので、制御ユニット6の端子接続部6c(図15も参照)への配線端子33bの着脱作業も容易に行える。
なお、内側梁部材16の内側側壁部16aには、左右一対の開口部16fが形成されている。開口部16fは、操作スイッチ配線35及び配線端子35aを挿通可能な大きさを有する。操作スイッチ15につながる操作スイッチ配線35は、一方のアーム部材10の前後一端部から、アーム筒部19の内部、一方の内側梁部材16の内部を通って、開口部16fから引き出されている。
また、内側梁部材16の内側側壁部16aの上端部と天板2の下面との間には、操作スイッチ配線35及び配線端子35aを挿通可能な程度の隙間H1が形成されている。したがって、天板2を取り付けた状態であっても、天板2と内側梁部材16の内側側壁部16aとの間の隙間H1を利用して、操作スイッチ配線35の配線端子35aを、アーム筒部19側から配線挿通穴19cを介して内側梁部材16側へ取り出し、さらに開口部16fを介してユニット支持部材26側(制御ユニット6側)へ取り出すことが可能に構成されている。つまり、デスク1Aでも、天板2を取り付けた状態で、操作スイッチ配線35をアーム筒部19、内側梁部材16及び補強梁部材18の内部に配線可能に構成されており、デスク1Aの組立作業性及びメンテナンス性が向上されている。
また、図18に示すように、平面視で略円形の天板2の側面には、操作スイッチ15の取付位置に対応して平坦側面部2dが設けられている。天板2の下面に取り付けられる操作スイッチ15は、平面視で略矩形であり、天板2の裏面との接触面の外側縁部に上向きに突設する起立部15aを備えている。つまり、操作スイッチ15は、側面視で略L字形に形成されている。起立部15aは、平面視で直線状に形成されており、平坦側面部2dに対峙して配置される。
このように、略円形の天板2の側面のうち、操作スイッチ15の起立部15aに対峙する箇所を平坦側面部2dで構成することで、天板2の側面(平坦側面部2d)と起立部15aとの間の隙間を無くす又は小さくすることができる。したがって、天板2の側面と起立部15aとの間にデスク使用者の衣服等の異物が侵入することを防止でき、操作スイッチ15の破損を防止できるとともに、衣服等の引っ掛かりを防止してデスク使用者の快適性を向上できる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は他にも様々に具体化でき、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能である。
例えば、本発明の昇降天板付きデスクにおいて、天板の平面視形状は、略正方形や略円形に限定されず、例えば長方形、台形、L字形、楕円形など、他の形状であってもよい。また、昇降ユニットを有する脚部の本数は、1本又は3本以上であってもよい。
また、上記実施形態では、制御ユニット6を支持するユニット支持部材26は、梁部材16又は18に取り付けられているが、天板2の下面に直接又は他の部材を介して取り付けられていてもよい。