JP6974766B2 - 安定結合構造の算出方法、及び算出装置、並びにプログラム - Google Patents
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Description
開示の安定結合構造の算出方法は、
コンピュータを用いた、標的分子及びヘテロ環を有する薬候補分子の安定結合構造の算出方法であって、
メタダイナミクスを用いて、前記標的分子と前記薬候補分子との安定結合構造を探索する際に、前記標的分子、及び前記標的分子の結合サイトに前記薬候補分子が配置された構造空間において、前記標的分子の結合サイトの表面のうちで前記ヘテロ環が存在しうる領域を用いて決定される点を点A1とし、前記ヘテロ環を代表する点を点A2とし、前記結合サイトを代表する点を点A3とし、前記薬候補分子を代表する点を点A4とし、前記点A1、前記点A2、及び前記点A3から形成される面Xと、前記点A1、前記点A2、及び前記点A4から形成される面Yとがなす二面角を集団変数として、前記標的分子と前記薬候補分子との前記安定結合構造の探索を行う。
ただし、前記点A1と前記点A3とは重複せず、前記点A2と前記点A4とは重複せず、かつベクトルA1A2及びベクトルA2A3と、ベクトルA2A4とは一次独立である。
メタダイナミクスを用いて、標的分子とヘテロ環を有する薬候補分子との安定結合構造を探索する際に、前記標的分子、及び前記標的分子の結合サイトに前記薬候補分子が配置された構造空間において、前記標的分子の結合サイトの表面のうちで前記ヘテロ環が存在しうる領域を用いて決定される点を点A1とし、前記ヘテロ環を代表する点を点A2とし、前記結合サイトを代表する点を点A3とし、前記薬候補分子を代表する点を点A4とし、前記点A1、前記点A2、及び前記点A3から形成される面Xと、前記点A1、前記点A2、及び前記点A4から形成される面Yとがなす二面角を集団変数として、前記標的分子と前記薬候補分子との前記安定結合構造の探索を行うこと、
を実行させる。
メタダイナミクスを用いて、標的分子とヘテロ環を有する薬候補分子との安定結合構造を探索する際に、前記標的分子、及び前記標的分子の結合サイトに前記薬候補分子が配置された構造空間において、前記標的分子の結合サイトの表面のうちで前記ヘテロ環が存在しうる領域を用いて決定される点を点A1とし、前記ヘテロ環を代表する点を点A2とし、前記結合サイトを代表する点を点A3とし、前記薬候補分子を代表する点を点A4とし、前記点A1、前記点A2、及び前記点A3から形成される面Xと、前記点A1、前記点A2、及び前記点A4から形成される面Yとがなす二面角を集団変数として、前記標的分子と前記薬候補分子との前記安定結合構造の探索を行う探索部を備えることを特徴とする安定結合構造の算出装置。
開示のプログラムによると、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、複数の安定な結合構造を効率的に算出できる。
開示の安定結合構造の算出装置によると、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、複数の安定な結合構造を効率的に算出できる。
開示の安定結合構造の算出方法は、コンピュータを用いた、標的分子及び薬候補分子の安定結合構造の算出方法である。
前記メタダイナミクスでは、探索する構造空間が広いために複数の安定結合構造を探索することができる。
言い換えれば、前記メタダイナミクスとは、系の自由エネルギー曲面(極小)に、ペナルティ関数により微小ポテンシャルを次々と足していき、自由エネルギー表面を平滑化する手法である。
ここで、集団変数とは、探索する空間を構成する変数のことをいう。
(i)一般的に、リガンド分子(薬候補分子)は1個以上のヘテロ環を持つ。
(ii)安定結合構造では、標的分子の結合サイト内の形状とリガンド分子のヘテロ環とが合致する。
前記安定結合構造の算出方法においては、メタダイナミクスを用いて、前記標的分子と前記薬候補分子との安定結合構造を探索する際に、前記標的分子、及び前記標的分子の結合サイトに前記薬候補分子が配置された構造空間において、二面角を集団変数として、前記標的分子と前記薬候補分子との前記安定結合構造の探索を行う。
前記二面角は、下記点A1、下記点A2、及び下記点A3から形成される面Xと、下記点A1、下記点A2、及び下記点A4から形成される面Yとがなす二面角である。
点A1は、前記標的分子の結合サイトの表面のうちで前記ヘテロ環が存在しうる領域を用いて決定される点である。前記領域が複数ある場合、前記点A1は、複数の前記領域を代表する点である。
点A2は、前記ヘテロ環を代表する点である。
点A3は、前記結合サイトを代表する点である。
点A4は、前記薬候補分子を代表する点である。
ただし、前記点A1と前記点A3とは重複せず、前記点A2と前記点A4とは重複せず、かつベクトルA1A2及びベクトルA2A3と、ベクトルA2A4とは一次独立である。
前記ヘテロ環としては、例えば、脂肪族ヘテロ環、5員環芳香族ヘテロ環、6員環芳香族ヘテロ環、多環芳香族ヘテロ環など挙げられる。
前記脂肪族ヘテロ環としては、例えば、ピペリジン環、ピペラジン環、モルホリン環、キヌクリジン環、ピロリジン環、アゼチジン環、オキセタン環、アゼチジン−2−オン環、アジリジン環、トロパン環などが挙げられる。
前記5員環芳香族ヘテロ環としては、例えば、ピロール環、フラン環、チオフェン環、イミダゾール環、ピラゾール環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環などが挙げられる。
前記6員環芳香族ヘテロ環としては、例えば、ピリジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、ピラジン環、1,2,3−トリアジン環などが挙げられる。
前記多環芳香族ヘテロ環としては、例えば、キノリン環、イソキノリン環、キナゾリン環、フタラジン環、プテリジン環、クマリン環、クロモン環、1,4−ベンゾジアゼピン環、インドール環、ベンズイミダゾール環、ベンゾフラン環、プリン環、アクリジン環、フェノキサジン環、フェノチアジン環などが挙げられる。
前記ペナルティ関数としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、通常、ガウス分布型の関数である。
前記ペナルティ関数のパラメータにおける幅、高さとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記ペナルティ関数は、通常、複数回付与される。前記ペナルティ関数を付与する頻度(時間間隔)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。即ち、前記分子動力学シミュレーションにおける時間刻み(time step)毎に前記ペナルティ関数を付与してもよいし、数個の時間刻みを一単位として、その一単位毎に前記ペナルティ関数を付与してもよい。その際、使用される前記ペナルティ関数のパラメータは固定されていることが好ましい。
前記領域は、前記結合サイト内に、1つであってもよいし、2つ以上であってもよい。
前記領域の重心は、例えば、前記領域の表面に存在する重原子を用いて求められる。
開示の技術において、重心は、水素原子以外の原子である重原子の質量と、位置ベクトルとから決定される。
図2Aは、標的分子の結合サイトの上面模式図である。
図2Bは、標的分子の結合サイトの側面模式図である。
この例では、図2Aに示すように、標的分子の結合サイトP内に、ヘテロ環が存在しうる3つの領域S1、S2、S3が存在している。領域S1、S2、S3は、例えば、結合サイトP内のくぼみである。これら3つのくぼみ(領域S1、S2、S3)を利用して薬候補分子Lが標的分子と結合する。この3つのくぼみ(領域S1、S2、S3)の重原子の重心を点A1とする。
なお、上記のように集団変数を二面角Ψのみにしても、薬候補分子L自体は構造空間を動くことができるため、薬候補分子Lは、領域S1から領域S2へ移動することもできるし、又は領域S2から領域S3へ移動することもできる。また、薬候補分子は、A1A2線を回転軸として回転可能(言い換えれば、A2の決定に関与したヘテロ環を略中心として回転可能)なため、回転も加味して各領域へのフィッティング状態を探索することもできる。
図3は、開示の安定結合構造の算出方法の一例のフローチャートである。
配置は、例えば、座標空間において、標的分子の結合サイトに薬候補分子を配置することで行うことができる。配置の方法としては、例えば、標的分子の立体構造データ、及び薬候補分子の立体構造データを用いて、3次元座標空間に、標的分子の立体構造、及び薬候補分子の立体構造を構築することなどが挙げられる。更に、溶媒分子中でメタダイナミクスを行う際には、溶媒分子の立体構造データを用いて、溶媒分子の立体構造を前記3次元座標空間に構築する。
立体構造データは、例えば、原子情報データ、座標情報データ及び結合情報データを有する。
これらのデータの形式は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、テキストデータであってもよいし、SDF(Structure Data File)形式であってもよいし、MOLファイル形式であってもよい。
ここで、点A1、点A2、点A3、及び点A4は、以下のとおりである。
点A1は、標的分子の結合サイトの表面のうちでヘテロ環が存在しうる領域を用いて決定される点である。
点A2は、ヘテロ環を代表する点である。
点A3は、結合サイトを代表する点である。
点A4は、薬候補分子を代表する点である。
ただし、点A1と点A3とは重複せず、点A2と点A4とは重複せず、ベクトルA1A2及びベクトルA2A3と、ベクトルA2A4とは一次独立である。
図4のフローチャートによる方法は、薬候補分子が2以上のヘテロ環を有する場合に有効な方法である。
これは、例えば、座標空間において、標的分子の結合サイトに薬候補分子を配置することで行うことができる。配置の方法としては、例えば、標的分子の立体構造データ、及び薬候補分子の立体構造データを用いて、3次元座標空間に、標的分子の立体構造、及び薬候補分子の立体構造を構築することなどが挙げられる。更に、溶媒分子中でメタダイナミクスを行う際には、溶媒分子の立体構造データを用いて、溶媒分子の立体構造を前記3次元座標空間に構築する。
立体構造データは、例えば、原子情報データ、座標情報データ及び結合情報データを有する。
これらのデータの形式は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、テキストデータであってもよいし、SDF(Structure Data File)形式であってもよいし、MOLファイル形式であってもよい。
ただし、点A1と点A3とは重複せず、点A2と点A4とは重複せず、かつベクトルA1A2及びベクトルA2A3と、ベクトルA2A4とは一次独立であるように各点が決定される。
そして、i≦nの場合には、薬候補分子の異なるヘテロ環に対して点A2を決定する。
一次独立である場合には、点A4を変更せず、決定された二面角のみを集団変数としてメタダイナミクス法による安定結合構造の探索を行う。
一方、一次独立ではない場合には、点A4を再設定する。そうすることで二面角も再設定される。そして、再設定された二面角のみを集団変数としてメタダイナミクス法による安定結合構造の探索を行う。
一方、i>nの場合には、得られたデータの解析を実施し、安定結合構造を求める。
開示のプログラムは、コンピュータに、開示の前記安定結合構造の算出方法を実行させるプログラムである。
前記安定結合構造の算出方法の実行における好適な態様は、前記安定結合構造の算出方法における好適な態様と同じである。
前記プログラムは、複数の記録媒体に、任意の処理毎に分割されて記録されていてもよい。
開示のコンピュータが読み取り可能な記録媒体は、開示の前記プログラムを記録してなる。
前記コンピュータが読み取り可能な記録媒体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、内蔵ハードディスク、外付けハードディスク、CD−ROM、DVD−ROM、MOディスク、USBメモリなどが挙げられる。
前記記録媒体は、前記プログラムが任意の処理毎に分割されて記録された複数の記録媒体であってもよい。前記記録媒体は、可逆的であってもよいし、不可逆的であってもよい。
開示の安定結合構造の算出装置は、探索部を少なくとも備え、更に必要に応じて、その他の部を備える。
前記探索部では、メタダイナミクスを用いて、前記標的分子と前記薬候補分子との安定結合構造を探索する際に、前記標的分子、及び前記標的分子の結合サイトに前記薬候補分子が配置された構造空間において、二面角を集団変数として、前記標的分子と前記薬候補分子との前記安定結合構造の探索を行う。
前記二面角は、前記点A1、前記点A2、及び前記点A3から形成される面Xと、前記点A1、前記点A2、及び前記点A4から形成される面Yとがなす二面角である。
前記点A1は、前記標的分子の結合サイトの表面のうちで前記ヘテロ環が存在しうる領域を用いて決定される点である。前記領域が複数ある場合、前記点A1は、複数の前記領域を代表する点である。
前記点A2は、前記ヘテロ環を代表する点である。
前記点A3は、前記結合サイトを代表する点である。
前記点A4は、前記薬候補分子を代表する点である。
ただし、前記点A1と前記点A3とは重複せず、前記点A2と前記点A4とは重複せず、ベクトルA1A2及びベクトルA2A3と、ベクトルA2A4とは一次独立である。
安定結合構造の探索装置10は、例えば、CPU11、メモリ12、記憶部13、表示部14、入力部15、出力部16、I/Oインターフェース部17等がシステムバス18を介して接続されて構成される。
前記プログラムは、記憶部13に格納され、メモリ12のRAM(主メモリ)にロードされ、CPU11により実行される。
入力部15は、各種データの入力装置であり、例えば、キーボード、ポインティングデバイス(例えば、マウス等)などである。
出力部16は、各種データの出力装置であり、例えば、プリンタである。
I/Oインターフェース部17は、各種の外部装置を接続するためのインターフェースである。例えば、CD−ROM、DVD−ROM、MOディスク、USBメモリなどのデータの入出力を可能にする。
図6の構成例は、クラウド型の構成例であり、CPU11が、記憶部13等とは独立している。この構成例では、ネットワークインターフェース部19、20を介して、記憶部13等を格納するコンピュータ30と、CPU11を格納するコンピュータ40とが接続される。
ネットワークインターフェース部19、20は、インターネットを利用して、通信を行うハードウエアである。
図7の構成例は、クラウド型の構成例であり、記憶部13が、CPU11等とは独立している。この構成例では、ネットワークインターフェース部19、20を介して、CPU11等を格納するコンピュータ30と、記憶部13を格納するコンピュータ40とが接続される。
入力部15は、各種データの入力装置であり、例えば、キーボード、ポインティングデバイス(例えば、マウス等)などである。
出力部16は、各種データの出力装置であり、例えば、プリンタである。
I/Oインターフェース部17は、各種の外部装置を接続するためのインターフェースである。例えば、CD−ROM、DVD−ROM、MOディスク、USBメモリなどのデータの入出力を可能にする。
標的分子としてRNA、及び薬候補分子としてテオフィリンを用いた。これらの結合構造(複合体)の結合自由エネルギーの実験値は、−8.9kcal/molである〔プロテインデータバンク(PDB)のPDB ID:1O15参照〕。テオフィリンにおけるヘテロ環はヘテロ縮合環1つである。
図3に示すフローにしたがって、開示の安定結合構造の探索方法を実施した。RNAの結合サイトの表面にテオフィリンを配置した後、二面角Ψ1は、図8に示すように設定した。ここで、図8に示す点A1〜点A4は以下のとおりである。dは、点A2と点A3の距離である。
点A1は、RNAのアミノ酸残基A7、C8、及びG26の重原子の重心である。
点A2は、テオフィリンのヘテロ環の重原子の重心である。
点A3は、RNAのアミノ酸残基C22、及びU24の重原子の重心である。
点A4は、テオフィリンの環の構成原子の一つが位置する座標である。
計算には、80コアのCPU〔E5−2697A V4 (2.6GHz)〕を搭載したコンピュータを用いた。その結果、5日間で計算が終了した。ここで、探索空間を薬候補分子が自由に動き回れるようになった時点を終了と判断した。
なお、従来技術として、同コンピュータを用い、集団変数を距離と角度の2つとした場合には、計算に約3ヶ月要する。
計算によって得られた自由エネルギー面を図9に示す。図9には、安定結合構造に関する4箇所(P1、P2、P3、P4)の極小値が観察された。これらの結合自由エネルギーを求めた。結果を表1に示した。表1の結果から求められる結合自由エネルギーの計算結果は−9.1kcal/mol(0.41:統計誤差)であり、実験値−8.9kcal/molとよく一致していた。即ち、短時間で精度の良い計算結果が得られた。
11 CPU
12 メモリ
13 記憶部
14 表示部
15 入力部
16 出力部
17 I/Oインターフェース部
18 システムバス
Claims (8)
- コンピュータを用いた、標的分子及びヘテロ環を有する薬候補分子の安定結合構造の算出方法であって、
メタダイナミクスを用いて、前記標的分子と前記薬候補分子との安定結合構造を探索する際に、前記標的分子、及び前記標的分子の結合サイトに前記薬候補分子が配置された構造空間において、前記標的分子の結合サイトの表面のうちで前記ヘテロ環が存在しうる領域を用いて決定される点を点A1とし、前記ヘテロ環を代表する点を点A2とし、前記結合サイトを代表する点を点A3とし、前記薬候補分子を代表する点を点A4とし、前記点A1、前記点A2、及び前記点A3から形成される面Xと、前記点A1、前記点A2、及び前記点A4から形成される面Yとがなす二面角を集団変数として、前記標的分子と前記薬候補分子との前記安定結合構造の探索を行うことを特徴とする安定結合構造の算出方法。
ただし、前記点A1と前記点A3とは重複せず、前記点A2と前記点A4とは重複せず、かつベクトルA1A2及びベクトルA2A3と、ベクトルA2A4とは一次独立である。 - 前記領域が、前記結合サイト内のくぼみである請求項1に記載の安定結合構造の算出方法。
- 前記点A1が、前記領域の重心である請求項1から2のいずれかに記載の安定結合構造の算出方法。
- 前記点A2が、前記ヘテロ環の重心である請求項1から3のいずれかに記載の安定結合構造の算出方法。
- 前記点A3が、前記結合サイトの重心である請求項1から4のいずれかに記載の安定結合構造の算出方法。
- 前記点A4が、前記薬候補分子の任意の重原子の座標である請求項1から5のいずれかに記載の安定結合構造の算出方法。
- コンピュータに、
メタダイナミクスを用いて、標的分子とヘテロ環を有する薬候補分子との安定結合構造を探索する際に、前記標的分子、及び前記標的分子の結合サイトに前記薬候補分子が配置された構造空間において、前記標的分子の結合サイトの表面のうちで前記ヘテロ環が存在しうる領域を用いて決定される点を点A1とし、前記ヘテロ環を代表する点を点A2とし、前記結合サイトを代表する点を点A3とし、前記薬候補分子を代表する点を点A4とし、前記点A1、前記点A2、及び前記点A3から形成される面Xと、前記点A1、前記点A2、及び前記点A4から形成される面Yとがなす二面角を集団変数として、前記標的分子と前記薬候補分子との前記安定結合構造の探索を行うこと、を実行させることを特徴とするプログラム。
ただし、前記点A1と前記点A3とは重複せず、前記点A2と前記点A4とは重複せず、かつベクトルA1A2及びベクトルA2A3と、ベクトルA2A4とは一次独立である。 - メタダイナミクスを用いて、標的分子とヘテロ環を有する薬候補分子との安定結合構造を探索する際に、前記標的分子、及び前記標的分子の結合サイトに前記薬候補分子が配置された構造空間において、前記標的分子の結合サイトの表面のうちで前記ヘテロ環が存在しうる領域を用いて決定される点を点A1とし、前記ヘテロ環を代表する点を点A2とし、前記結合サイトを代表する点を点A3とし、前記薬候補分子を代表する点を点A4とし、前記点A1、前記点A2、及び前記点A3から形成される面Xと、前記点A1、前記点A2、及び前記点A4から形成される面Yとがなす二面角を集団変数として、前記標的分子と前記薬候補分子との前記安定結合構造の探索を行う探索部を備えることを特徴とする安定結合構造の算出装置。
ただし、前記点A1と前記点A3とは重複せず、前記点A2と前記点A4とは重複せず、かつベクトルA1A2及びベクトルA2A3と、ベクトルA2A4とは一次独立である。
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