JP6974129B2 - ステアリング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、特に二次衝突時にステアリングコラムが上方へ移動することを規制し、確実なエネルギー吸収を行うことができるステアリング装置に関する。
従来、二次衝突において、衝突荷重がステアリングホイールに作用しても、可動ブラケットやコラムが上方に移動せずに安定して変位する機構を設けたステアリング装置が存在する。この種のステアリング装置として、特許文献1が存在する。以下、特許文献1を概説する。特許文献1の概説について、符号は特許文献1の符号をそのまま使用し、括弧付とする。
特許文献1(平9−254729)では、車体に固定される固定ブラケット(2)に、ステアリングシャフト(1)を支架する可動ブラケット(5)が上下方向へ摺動可能に嵌合するとともに、固定ブラケット(2)と可動ブラケット(5)を貫通して締付ボルト(6)が設けられ、且つ締付ボルト(6)を上下方向へ移動させる長孔(8)が固定ブラケット(2)の左右両側壁部に開設されている。
締付ボルト(6)は、長孔(8)に嵌合する回転止め部(6a)を一端に有し、長孔(8)を貫通した他端にばね(15)を弾装し、螺部(6b)にカラー(11)、チルトレバー(4)及びロックナット(17)をそれぞれ嵌装してある。ロックカラー(11)は、固定ブラケット(2)との圧接面に、長孔(8)に嵌合する回転止め部(12)及びラチェット歯部(13)が形成され、その背向面にはワンウエイカム(14)が一体形成又は冠着している。
固定ブラケットの側壁には長孔(8)の長手方向両側にラチェット歯部(10)が形成され、ラチェット歯部(10,13)は噛合可能に構成される。ロックカラー(11)のラチェット歯部(13)に歯部の山部と並列して、固定ブラケット(2)のラチェット歯部(10)の谷部(10b)に係合する噛合案内部材(22)を弾性的に支持する。
噛合案内部材(22)は、ラチェット歯部(13)の山部(13a)より突出する位置で傾斜部(13c)に摺接するようにばね(23)で弾性的に支持固定されており、両ラチェット歯部(10,13)の噛合時にはラチェット歯部(13)よりも先に接触するよう構成されている。
したがって、両ラチェット歯部(10,13)が噛合するとき、ラチェット歯部(10,13)の山部(10a,13a)が対向した状態では、初めに噛合案内部材(22)がラチェット歯部(10)の谷部(10b)に嵌合する。これにより、噛合案内部材(22)が嵌合した谷部(10b)の隣の谷部(10b)の歯面が噛合案内部材(22)の接線と一致するとともに、噛合時に対向するラチェット歯部(10,13)のそれぞれの歯面が一直線上になる。
この状態からラチェット歯部(10,13)をさらに近接すると、傾斜部(13c)が噛合案内部材(22)上を滑って斜めに移動するため、ラチェット歯部(10,13)の山部(10a,13a)が互いに衝突することなく噛合する。両ラチェット歯部(10,13)が噛合するときに、噛合案内部材(22)が他方のラチェット歯部(10,13)の谷部に嵌合して両ラチェット歯部(10,13)の山部同士の接触を阻止することによりハーフロックを防止し、確実なチルトロックを行っている。
特開平9−254792号公報
特許文献1に見られるような従来技術においては、以下の問題点が存在する。まず、チルトロックを成立させるために、ラチェット歯部を有する部材、ばね、噛合案内部材を追加する必要があり、部品点数増加・組付工数増加による価格上昇につながるおそれがある。また、チルト調整時、ばねは圧縮方向に対して交差する方向で上下移動することになり、チルト調整時のフィーリングが悪化するおそれがある。
そこで、本発明の目的は、極めて簡単な構造にて、チルト調整を円滑に行い、通常の締付トルクにて十分に強固な締付を実現でき、二次衝突時においてはコラムの上方への移動を防止し、円滑なエネルギー吸収を行うことができるチルトロック機能を備えたステアリングコラムを提供することにある。
そこで、発明者は上記課題を解決すべく、鋭意,研究を重ねた結果、請求項1の発明を、固定側部を幅方向両側に有する固定ブラケットと、両前記固定側部間に配置されるコラムパイプと、両前記固定側部の少なくとも何れか一方に所定間隔を設けて対向するように固着された副側板と、摩擦部材と、前記固定ブラケットと前記コラムパイプとの締付及び締付解除を行う締付具とを備え、前記副側板には、副チルト用長孔が形成される被押圧面部と、該被押圧面部の幅方向両側に位置すると共に上下方向に延長する挿入孔を有し、前記摩擦部材は、軸支孔を有する主板部と該主板部の幅方向両側で同一方向に突出し且つ先端には摩擦面が形成された突出部とを有し、前記摩擦部材は前記副側板の外方に配置され、前記主板部は前記被押圧面部に当接されると共に、両前記突出部は、両前記挿入孔に挿入され、前記締付具による前記固定ブラケットの締付時には前記摩擦面が前記固定側部に当接するステアリング装置としたことにより、上記課題を解決した。
請求項2の発明を、請求項1に記載のステアリング装置において、前記副側板は、屈曲片を有する取付部によって前記固定側部と離間して固着されると共に該固定側部との間に隙間が形成されてなるステアリング装置としたことにより、上記課題を解決した。請求項3の発明を、請求項1又は2に記載のステアリング装置において、前記締付具には締付時には離間し締付解除時には近接する主動カムと従動カムとからなるカム部材が具備され、前記固定ブラケットの一方の前記固定側に前記副側板及び前記摩擦部材が配置され、他方側の固定側に前記カム部材が配置される構成としたステアリング装置としたことにより、上記課題を解決した。
請求項4の発明を、請求項1,2又は3の何れか1項に記載のステアリング装置において、前記締付具には締付時には離間し締付解除時には近接する主動カムと従動カムとからなるカム部材が具備され、前記摩擦部材の突出部形成側とは反対側の面に前記従動カムが一体形成されてなるステアリング装置としたことにより、上記課題を解決した。請求項5の発明を、請求項1,2,3又は4の何れか1項に記載のステアリング装置において、前記固定ブラケットの前記固定側部で且つ前記摩擦部材の前記突出部が当接する面に固定摩擦面が形成されてなるステアリング装置としたことにより、上記課題を解決した。
請求項6の発明を、請求項1,2,3,4又は5の何れか1項に記載のステアリング装置において、前記摩擦部材は、方形板状に形成されてなるステアリング装置としたことにより、上記課題を解決した。請求項7の発明を、請求項1,2,3,4又は5の何れか1項に記載のステアリング装置において、前記摩擦部材は、円形板状に形成されてなるステアリング装置としたことにより上記課題を解決した。
請求項1の発明では、チルト固定時において、固定ブラケットの固定側部に摩擦部材の摩擦面が係合することで、固定側部への食い込みが生じ、チルト保持力が向上する。二次衝突時に上方へのコラムの移動を規制でき、安定した変位(チルト位置の保持)が可能となる。従来品に摩擦部材と副側板を追加することにより、簡単な構成で二次衝突時のコラムの上方への移動を防止する機能を持たせることができる。
請求項2の発明では、副側板は、屈曲片を有する取付部によって固定側部と離間して固着されると共に該固定側部との間に隙間が形成されてなる構成とした00ことにより、チルト・テレスコ調整において、締付具のロック解除時に、固定側部と副側板との間の隙間の存在にて、摩擦部材の摩擦面と固定側部とを離間,近接状態又は圧力のほとんどかからない当接状態とし、チルト・テレスコ調整を行い易くすることができる。
請求項3の発明では、前記締付具には締付時には離間し締付解除時には近接する主動カムと従動カムとからなるカム部材が具備され、前記固定ブラケットの一方の前記固定側に前記副側板及び前記摩擦部材が配置され、他方側の固定側に前記カム部材が配置される構成としたことにより、操作し易い構成にできる。
請求項4の発明では、前記締付具には締付時には離間し締付解除時には近接する主動カムと従動カムとからなるカム部材が具備され、前記摩擦部材の突出部形成側とは反対側の面に従動カムが一体形成される構成としたことにより、構成を簡単にすると共に部品を少なくできる。
請求項5発明では、固定ブラケットの固定側部で且つ摩擦部材の突出部が当接する面に固定摩擦面が形成される構成としたことにより、さらに、より一層強固なチルト保持力とすることができる。請求項6及び請求項7の発明では、左右方向にバランスのとれた押圧力とすることができる。
(A)は本発明を備えたステアリング装置の側面図、(B)は(A)のY1−Y1矢視拡大断面図、(C)は(A)の(α)部拡大図、(D)は(C)のX1−X1矢視拡大断面図である。 (A)は固定ブラケットの固定側部と副側板と摩擦部材とが分離した状態の斜視図、(B)は固定側部に副側板が固着され且つ摩擦部材が分離した状態の斜視図、(C)は固定ブラケットの固定側部と副側板と摩擦部材とが組み付けられた状態の斜視図である。 (A−1)は締付具の締付時における摩擦部材の突出部が固定ブラケットに当接した状態の一部切除した縦断正面図、(B−1)は締付具の締付解除時における摩擦部材の突出部が固定ブラケットに当接した状態の一部切除した縦断正面図、(A−2)は締付具の締付時における摩擦部材の突出部が固定ブラケットに当接した状態の縦断平面図、(B−2)は締付具の締付解除時における摩擦部材の突出部が固定ブラケットに当接した状態の縦断平面図である。 (A)は円形状とした摩擦部材と副側板が固着された固定側部の分離した状態の斜視図、(B)は摩擦面が形成された固定側部と副側板と摩擦部材とが分離した状態の斜視図である。 (A)は本発明において摩擦部材とカム部材とが一体化された実施形態が設けられたステアリング装置の後方側より見た断面図、(B)は(A)の(β)部拡大図、(C)は従動カムと一体化された摩擦部材の斜視図である。 本発明において可動ブラケットの代わりにアウターコラムが設けられたステアリング装置の後方側より見た断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。まず、本発明の主要な構成は、図1(A),(B)に示すように、主に、固定ブラケットAと、副側板3と、摩擦部材4と、締付具5と、可動ブラケット7と、コラムパイプ8等から構成される。可動ブラケット7はコラムパイプ8に固定されている。まず固定ブラケットAは、幅方向に対向する固定側部1,1と、取付頂部2とから構成されている。その固定側部1は、略板片状に形成され、対向する両固定側部1,1の上端に取付頂部2が固着されている。
両固定側部1には、図1(B),図2(A)等に示すように、主チルト用長孔11が形成されている。該主チルト用長孔11は、上下方向で且つ垂直線に対して傾斜状に形成されている。また必要に応じて、その長手方向を緩やかな円弧形状とすることもある。該主チルト用長孔11は、可動ブラケット7と共にチルト調整を行うものである。
固定ブラケットAの両固定側部1,1の少なくとも何れか一方には、副側板3が、固定側部1と対向するようにして適宜の間隔をおいて固着されている〔図1(A)乃至(C)参照〕。実際には、副側板3は、両固定側部1,1の少なくとも一方に装着されればよい。副側板3は、金属材から形成されたものである。
副側板3は、基板部31と副チルト用長孔32と挿入孔33とを有する(図2参照)。基板部31は、取付部311を有する。また、基板部31の内面と外面とが存在し、内面とは、副側板3が固定ブラケットAの固定側部1に装着された状態において、該固定側部1に対向する面のことを言う。また、外面とは、前記内面とは反対側の面のことを言う。
前記取付部311は、前記基板部31の上端に位置して略直線状に形成されたものであり、副側板3を前記固定ブラケットAの固定側部1に固着させる役目をなす部位である。取付部311を介して副側板3を固定側部1に固着する手段としては、溶接又はリベット等である。実施形態では、副側板3の突出片状の取付部311を前記固定側部1に当接させて、スポット溶接等の溶接にて固着されるものである。
また、取付部311は、屈曲片311aと取付片311bを有する実施形態が存在する。前記屈曲片311aは、基板部31の上端よりその内面側に向かって凹むように屈曲する略直線状の段差面であり、取付片311bは、固定側部1に接触して固着される役目をなす部位である。
つまり、取付部311は、屈曲片311aと取付片311bとによって前後方向に直交する断面が、略L字形状となる。そして、固定側部1に、取付部311を介して固着された副側板3は、屈曲片311aによって、基板部31が固定側部1から離間されることになり、基板部3の内面側と固定側部1との間に所定の空隙が形成されることになる。この空隙を隙間tと称する。副側板3の取付部311は、屈曲片311aに弾性を有することによって、基板部3は取付部311を中心として隙間tの間隔は、弾性的に拡縮可能な構造となる。
そして、固定側部1と、副側板3の基板部3との隙間tは、無負荷状態で常時一定の間隔を維持し、屈曲片311aの弾性範囲内において、狭くなったり或いは拡がったとしても、元の間隔の隙間tに弾性的復元力を有して復元できるようになっている。副側板3は、取付部311の屈曲片311aによって、固定側部1と、後述する摩擦部材4の摩擦面43aとを離間させる役目をなすものである。副側板3に対する負荷は、後述する締付具5によってかけられるものである。
副側板3は、被押圧面部31aを有し、該被押圧面部31aに副チルト用長孔32が形成されている〔図1(C),図2参照〕。前記被押圧面部31aは、基板部31内において略中心箇所における所定の領域であり、後述する摩擦部材4の主板部41から押圧力を受ける部分である。副チルト用長孔32は、主チルト用長孔11と同等形状であり、副側板3が固定ブラケットAの固定側部1の適正位置に固着された状態で、副チルト用長孔32と主チルト用長孔11とは、略平行状態で位置が対応するように一致する構成である(図2参照)。
副チルト用長孔32が形成された被押圧面部31aの幅方向両側には挿入孔33,33が形成されている〔図2(A)参照〕。両挿入孔33,33は、共に上下方向が長手方向となるように延長形成されたスリット状の長孔である。両挿入孔33,33は、同等形状で且つ上下方向に同等寸法である。
挿入孔33は、副チルト用長孔32よりも上下方向に長く、且つ副チルト用長孔32と両挿入孔33,33との上下方向中心は一致している〔図1(C),図2参照〕。つまり、副チルト用長孔32と両挿入孔33,33は上下方向に直交する中心線に直交して対称となる。副チルト用長孔32と挿入孔33は、長方形状或いは長円形状の貫通孔である。
次に、摩擦部材4は、主板部41と軸支孔42と突出部43とを備えている〔図1(C),(D),図2参照〕。主板部41は略長方形板状である。該主板部41に軸支孔42が形成され、主板部41の幅方向両側に突出部43,43が形成されている。両突出部43,43は、主板部41よりも板厚寸法が大きく形成されている〔図1(D),図2,図3等参照〕。
主板部41と両突出部43,43とは、一体形成されたものであり、これらによって、摩擦部材4の断面形状は略角U字状をなしている。軸支孔42は、主板部41の中心箇所に形成されている。軸支孔42は、後述する締付具5の締付ボルト51が挿入する部位である。
両突出部43,43の先端の面には摩擦面43aが形成されている〔図1(D),図2(B)参照〕。該摩擦面43aは、粗面としたものであり、でこぼこ状に形成された面である。具体的には、摩擦面43aとはローレット加工された面である。ローレット加工には、例えば筋目或いはあやめ等の種々のパターンが存在し、これらが摩擦面43aとして用いられる。
摩擦部材4は、平面より見て、方形状及び円形状としたものが存在する。摩擦部材4を方形状としたものでは、主板部41と両突出部43は、それぞれ直方体であり、主板部41を中央にしてその両側に突出部43,43が平行状態となるように配列された構成となる(図2参照)。摩擦部材4を円形状としたものでは、主板部41は上下方向両端が円弧状とした略直方体であり、両突出部43,43は半円形状としたものである〔図4(A)参照〕。
主板部41は、前記副側板3の外面側で且つ被押圧面部31aと当接する部位であり、両突出部43,43は、両前記挿入孔33,33に挿入される部位である〔図1(D),図2参照〕。摩擦部材4の両突出部43,43の間隔と、前記副側板3の両挿入孔33,33との間隔は等しくなっている。摩擦部材4の両突出部43,43は、副側板3の両挿入孔33,33に挿入される〔図1(D),図2乃至図4等参照〕。
摩擦部材4の両突出部43,43は、チルト調整のために、副側板3の両挿入孔33,33内を所定範囲内で上下移動できる構成となっている〔図1(C)参照〕。したがって、副側板3の挿入孔33の上下方向寸法は、摩擦部材4の突出部43の上下方向寸法よりも大きく設定されている〔図1(C),図2(C)等参照〕。
次に、締付具5は、締付ボルト51,操作レバー52,締付カム6及び締付ナット53を備えている〔図1(B)参照〕。締付ボルト51は、前記固定ブラケットAの両固定側部1の主チルト用長孔11,11及び可動ブラケット7の両可動側部71,71に形成されたテレスコ用長孔73,73を貫通する。そして操作レバー52を回動させることによって締付カム6を介して、固定ブラケットAと可動ブラケット7とをチルトテレスコ調整後に締付(ロック)する。
締付カム6は、主動カム61と従動カム62とから構成されている。主動カム61と従動カム62には、それぞれ軸孔61a,62aが形成され、主動カム61と従動カム62とが二個一組となって、軸孔61a,62aに締付ボルト51が挿入する。主動カム61は、操作レバー52の揺動操作と共に回動する。また従動カム62は、軸周方向に回動不可能な構造となっている。この回動不可能な構造は、具体的には、従動カム62には、軸孔62aの周囲に突起状部が形成され、該突起状部が固定ブラケットAの固定側部1の主チルト用長孔11に挿入固定される構成となっている。
前述したように、操作レバー52と主動カム61とが連動し、従動カム62が回転不可能となるように構成され、主動カム61と従動カム62とが相対的に反対方向に回転することによって、主動カム61と従動カム62近接又は離間する構造である〔図3(A-1),(B-1)参照〕。可動ブラケット7は、幅方向両側に可動側部71,71が所定間隔をおいて平行に設けられ、両可動側部71,71の下端に連結部72が形成されている。両可動側部71,71にはテレスコ長孔73,73が形成されている。また、両可動側部71,71の上端にコラムパイプ8が装着されている。
固定ブラケットAの両固定側部1,1間に、可動ブラケット7の両可動側部71,71が配置される。両固定ブラケット1,1の主チルト用長孔11,11と副側板3の副チルト用長孔32と、摩擦部材4の軸支孔42及び可動側部71,71の両テレスコ用長孔73,73に締付具5の締付ボルト51が貫通し、締付カム6,操作レバー52及び締付ナット53によって装着される。上記実施形態において、副側板3及び摩擦部材4は、締付カム6が配置されていない側の固定側部1に装着される構成としている。しかし、この構成に限定されるものではなく前記締付カム6が配置される側の固定側部1に装着される。
次に、本発明のチルト調整における、副側板3と摩擦部材4との動作について説明する。締付具5は、操作レバー52を回動操作することによって、固定ブラケットAの両固定側部1,1が可動ブラケット7の両可動側部71,71を締め付けたり或いは締付を解除する〔図3(A−1),(B−1)参照〕。締付具5の締付解除時〔図3(B−1)参照〕では、固定ブラケットAにおいて副側板3の基板部31は、取付部311の屈曲片311aにより、隙間tを有しており、摩擦部材4と固定側部1は離間している〔図3(B−2)参照〕。
そのために、摩擦部材4の両突出部43,43は、固定側部1から離間或いは、略無負荷状態で当接することになる。この状態で摩擦部材4の両突出部43,43は、副側板3の両挿入孔33,33内を上下方向に移動できる状態となり、固定ブラケットAに対して、可動ブラケット7は上下方向にチルト移動又は前後方向にテレスコ移動することができる。
チルト調整では、操作レバー52にて締付を解除することで、可動ブラケット7と締付ボルト51とが上下方向に移動する。該締付ボルト51は、固定側部1の主チルト用長孔11と、副側板3の副チルト用長孔32に沿って移動し、これによって摩擦部材4が上下方向に移動する。このとき、前述したように、摩擦部材4の両突出部43は、副側板3の両挿入孔33,33を上下方向に移動する。
チルト・テレスコ調整後により、操作レバー52を締め付けると、摩擦部材4の主板部41が副側板3の被押圧面部31aを押圧し、その結果、基板部31が固定側部1側に向かって押圧され、隙間tの寸法が小さくなり、摩擦部材4の両突出部43,43が固定側部1に押圧される〔図3(A-1),(A-2)参照〕。ここで、両突出部43,43のそれぞれの摩擦面43aが固定側部1に圧力を有して当接することで、上下方向におけるチルト保持力を有することができる。
次に、締付具5によって、固定ブラケットAによる可動ブラケット7への締付を解除すると、副側板3に係る押圧力から解放され、副側板3は、取付部311を介して、その弾性復元力により隙間tの寸法が元に戻り、取付部311を中心として固定側部1から離間すると共に摩擦部材4の両突出部43,43が固定側部1から離間或いは略近接状態となり、チルト・テレスコ調整可能となる〔図3(B-1),(B-2)参照〕。
本発明の第2実施形態としては、副側板3及び摩擦部材4が締付カム6が配置される側の固定側部1に装着されたものである。この場合、摩擦部材4の外面側と、締付カム6の従動カム62が一体的に形成され、つまり、摩擦部材4は、締付カム6の役目もなすものである。具体的には、摩擦部材4と回転不可能とした従動カム62と一体形成されるものである。これにより、構成を簡単にする共に、部品を少なくできる。
本発明の第3実施形態としては、固定ブラケットAの固定側部1において、摩擦部材4の両突出部43,43が当接する面に摩擦部材4の摩擦面43aと同様の固定摩擦面1aが形成される構成としたものである〔図4(B)参照〕。該固定摩擦面1aは、摩擦部材4の摩擦面43aと同様のパターンのローレット加工が施される。
そして、チルト調整時において、固定側部1に対する摩擦部材4の摩擦面43aの移動範囲全域に亘って固定摩擦面1aが形成される。これによって、摩擦部材4がチルト調整時に移動する範囲内で、摩擦面43aの全面が固定摩擦面1aと噛み合うことができる。この実施形態では、締付具5の締付時には、摩擦部材4側の摩擦面43aと固定側部1側の固定摩擦面1aとが相互に噛み合う状態となり、ロック状態をより一層強固にできる。
次に、可動ブラケット7の代わりに、アウターコラム9が使用される実施形態が存在する(図6参照)。アウターコラム9は、例えばアルミ鋳物等によって形成されたものであり、包持本体部91と、左右対称且つ一対の締付部92,92とから構成されている。前記包持本体部91は、略円筒状に形成され、具体的にはその内部が中空形状に形成されている。
包持本体部91の内周側にはコラムパイプ8を包持する中空円筒状の包持内周部91aが設けられ、該包持内周部91aの直下部分には、スリット部91bが形成されている。該スリット部91bは、包持本体部91の軸方向の前方側から後方側に沿って形成された空隙部分である。前記締付部92には締付孔92aが形成されている。コラムパイプ8には、ハンガーブラケット81が設けられ、該ハンガーブラケット81にはテレスコ調整用長孔82,82が形成されている。
アウターコラム9は、前記固定ブラケットAの両固定側部1,1間に配置され、固定ブラケットAの主チルト調整用長孔11,11と、アウターコラム9の締付孔92aと、コラムパイプ8のテレスコ調整用長孔82,82とが位置合わせされ、前記締付具5の締付ボルト51が挿通されて、チルト・テレスコ調整可能な構成となる。
操作レバー52の回動操作により、スリット部91bが、その幅方向両側で対向する縁部分が相互に近接することによって、包持内周部91aの内径が小さくなり、前記包持本体部91内に収納装着されたコラムパイプ8を締め付け、ロック(固定)することができる。アウターコラム9が使用される実施形態においても、固定ブラケットAと摩擦部材4と締付具5によって、コラムパイプ8の上下方向におけるチルト保持力を強固にできる。
A…固定ブラケット、1…固定側部、1a…固定摩擦面、3…副側板、
31a…被押圧面部、311…取付部、311a…屈曲片、32…副チルト用長孔、
33…挿入孔、4…摩擦部材、41…主板部、42…軸支孔、43…突出部、
43a…摩擦面、5…締付具、6…カム部材、61…主動カム、62…従動カム、
8…コラムパイプ、t…隙間。

Claims (7)

  1. 固定側部を幅方向両側に有する固定ブラケットと、両前記固定側部間に配置されるコラムパイプと、両前記固定側部の少なくとも何れか一方に所定間隔を設けて対向するように固着された副側板と、摩擦部材と、前記固定ブラケットと前記コラムパイプとの締付及び締付解除を行う締付具とを備え、前記副側板には、副チルト用長孔が形成される被押圧面部と、該被押圧面部の幅方向両側に位置すると共に上下方向に延長する挿入孔を有し、前記摩擦部材は、軸支孔を有する主板部と該主板部の幅方向両側で同一方向に突出し且つ先端には摩擦面が形成された突出部とを有し、前記摩擦部材は前記副側板の外方に配置され、前記主板部は前記被押圧面部に当接されると共に、両前記突出部は、両前記挿入孔に挿入され、前記締付具による前記固定ブラケットの締付時には前記摩擦面が前記固定側部に当接することを特徴とするステアリング装置。
  2. 請求項1に記載のステアリング装置において、前記副側板は、屈曲片を有する取付部によって前記固定側部と離間して固着されると共に該固定側部との間に隙間が形成されてなることを特徴とするステアリング装置。
  3. 請求項1又は2に記載のステアリング装置において、前記締付具には締付時には離間し締付解除時には近接する主動カムと従動カムとからなるカム部材が具備され、前記固定ブラケットの一方の前記固定側に前記副側板及び前記摩擦部材が配置され、他方側の固定側に前記カム部材が配置される構成としたことを特徴とするステアリング装置。
  4. 請求項1,2又は3の何れか1項に記載のステアリング装置において、前記締付具には締付時には離間し締付解除時には近接する主動カムと従動カムとからなるカム部材が具備され、前記摩擦部材の突出部形成側とは反対側の面に前記従動カムが一体形成されてなることを特徴とするステアリング装置。
  5. 請求項1,2,3又は4の何れか1項に記載のステアリング装置において、前記固定ブラケットの前記固定側部で且つ前記摩擦部材の前記突出部が当接する面に固定摩擦面が形成されてなることを特徴とするステアリング装置。
  6. 請求項1,2,3,4又は5の何れか1項に記載のステアリング装置において、前記摩擦部材は、方形板状に形成されてなることを特徴とするステアリング装置。
  7. 請求項1,2,3,4又は5の何れか1項に記載のステアリング装置において、前記摩擦部材は、円形板状に形成されてなることを特徴とするステアリング装置。
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