JP6974063B2 - 地下土壌浄化システム - Google Patents
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Description
先ず、第一実施形態について説明する。
図1には、本実施形態に係る地下土壌浄化システム10が適用された地盤12の一例が示されている。地盤12は、難透水層12Aと、難透水層12Aの上に堆積された帯水層12Bとを有している。なお、図1に示される符号Sは、帯水層12Bの地下水位を示している。また、図1に示される矢印Vは、地下水の流れを示している。
遮水壁14は、例えば、コンクリートや地盤改良等によって、帯水層12Bに形成されている。また、遮水壁14は、汚染土壌12B1を囲むように平面視にて枠状に形成されている。この遮水壁14は帯水層12Bを貫通し、その下端部が難透水層12Aに根入れされている。これにより、汚染土壌12B1で汚染された地下水等の拡散が防止されている。なお、遮水壁14は、必要に応じて設ければ良く、適宜省略可能である。
注入井戸16は、遮水壁14によって区画された領域(土壌)の一端側に配置されている。一方、揚水井戸18は、遮水壁14によって区画された領域(土壌)の他端側に配置されている。これらの注入井戸16及び揚水井戸18は、地盤12を掘削することにより形成されている。
観測井戸20は、地盤12を掘削することにより形成されている。この観測井戸20は、遮水壁14によって区画された領域内に設けられている。また、観測井戸20は、汚染土壌12B1に設けられている。この観測井戸20は、地下水中の汚染物質の濃度や活性剤の濃度等を観測(検出)するための井戸である。
温度検出部22は、例えば、温度センサ等によって実現される。この温度検出部22は、汚染土壌12B1に埋設され、当該汚染土壌12B1中の地下水の温度を検出する。また、温度検出部22には、後述する加温液制御部58が電気的に接続されている。
水処理装置30は、例えば、揚水井戸18から揚水された地下水をろ過するろ過装置等を含んで構成される。この水処理装置30には、配管26を介して揚水井戸18が接続されている。配管26には、揚水ポンプ28が設けられており、この揚水ポンプ28が作動することにより、揚水井戸18から揚水された地下水が水処理装置30に供給される。なお、揚水ポンプ28は揚水井戸18の内部に設けても良い。
活性剤液生成部40は、活性剤調整槽42と、活性剤調整槽42に活性剤を添加する添加装置44とを有している。活性剤調整槽42は、水処理装置30から供給された地下水を一時的に貯留する貯留槽とされている。添加装置44は、活性剤を収容する収容部と、活性剤調整槽42に添加する活性剤の添加量を増減する添加量調整部とを有する。この添加装置44によって、活性剤調整槽42に貯留された地下水に活性剤を添加することにより、所定濃度の活性剤液が生成される。なお、添加装置44には、後述する活性剤液制御部48が電気的に接続されている。
活性剤液制御部48は、汚染土壌12B1の活性剤の濃度(汚染土壌12B1における地下水中の活性剤の濃度)が所定値になるように、添加装置44及び活性剤液注入ポンプ46の動作を制御する。この活性剤液制御部48には、添加装置44及び活性剤液注入ポンプ46が電気的に接続されている。なお、活性剤液制御部48の動作については、汚染土壌の浄化方法と共に後述する。
加温液生成部50は、加温槽52と、加温装置54とを有している。加温槽52は、水処理装置30から供給された地下水を一時的に貯留する貯留槽とされている。加温装置54には、例えば、電気ヒーターやガスボイラー等が用いられる。この加温装置54によって、加温槽52に貯留された地下水に所定温度に加温することにより、加温液が生成される。つまり、本実施形態では、活性剤液とは別に、加温液を生成する。また、加温装置54は、例えば、汚染土壌12B1中の分解微生物が増殖、活性化し易い温度(例えば、25℃〜60℃)になるように加温槽52内の地下水を加温する。
加温液制御部58は、汚染土壌12B1における地下水の温度が所定値になるように、加温装置54及び加温液注入ポンプ56の動作を制御する。この加温液制御部58には、加温装置54及び加温液注入ポンプ56が電気的に接続されている。なお、活性剤液制御部48の動作については、汚染土壌の浄化方法と共に後述する。
次に、第一実施形態に係る地下土壌浄化システムによる汚染土壌の浄化方法の一例について説明する。
先ず、地下土壌浄化システム10の全体の動作について説明する。地下土壌浄化システム10では、活性剤液生成部40で生成された活性剤液が注入井戸16から地盤12に注入されるとともに、加温液生成部50で生成された加温液が注入井戸16から地盤12に注入される。
次に、活性剤液制御部48の動作について説明する。活性剤液制御部48は、汚染土壌12B1中の活性剤の濃度が所定値になるように、添加装置44及び活性剤液注入ポンプ46の動作を制御する。
次に、加温液制御部58の動作について説明する。加温液制御部58は、汚染土壌12B1における地下水の温度が所定値になるように、加温装置54及び加温液注入ポンプ56の動作を制御する。
次に、第一実施形態の効果について説明する。
次に、第二実施形態について説明する。なお、第二実施形態において、第一実施形態と同じ構成の部材等には、同符号を付して説明を適宜省略する。
次に、第二実施形態の作用について説明する。なお、第二実施形態に係る地下土壌浄化システムによる汚染土壌の浄化方法は、第一実施形態と同様であるため、説明を適宜省略する。
次に、第三実施形態について説明する。なお、第三実施形態において、第一実施形態と同じ構成の部材等には、同符号を付して説明を適宜省略する。
次に、第三実施形態の作用について説明する。なお、第三実施形態に係る地下土壌浄化システムによる汚染土壌の浄化方法は、第一実施形態と同様であるため、説明を適宜省略する。
次に、上記実施形態の変形例について説明する。なお、以下では、上記第一実施形態を例に各種の変形例を説明するが、これらの変形例は上記第二実施形態及び上記第三実施形態にも適宜適用可能である。
12 地盤(土壌)
12B1 汚染土壌(土壌)
16 注入井戸
40 活性剤液生成部
50 加温液生成部
58 加温液制御部
60 地下土壌浄化システム
62 活性剤液注入井戸
64 加温液注入井戸
70 地下土壌浄化システム
74 熱交換チューブ(熱交換部)
Claims (4)
- 汚染土壌中の汚染物質を分解する分解微生物を活性化させる活性剤が添加された活性剤液を生成する活性剤液生成部と、
前記活性剤液とは別に、加温された加温液を生成する加温液生成部と、
前記活性剤液及び前記加温液を前記汚染土壌に注入する注入井戸と、
前記活性剤液生成部で生成された活性剤液を前記注入井戸に送り、該注入井戸から前記汚染土壌に注入する活性剤液注入ポンプと、
前記加温液生成部で生成された加温液を前記注入井戸に送り、該注入井戸から前記汚染土壌に注入する加温液注入ポンプと、
前記汚染土壌に設けられる観測井戸と、
前記観測井戸で観測された前記汚染土壌の地下水中の活性剤の濃度に基づいて、前記汚染土壌中の活性剤の濃度が所定値になるように、前記活性剤液生成部及び前記活性剤液注入ポンプの動作を制御する活性剤液制御部と、
前記汚染土壌に設けられ、該汚染土壌中の地下水の温度を検出する温度検出部と、
前記温度検出部によって検出された前記汚染土壌の地下水の温度に基づいて、前記汚染土壌中の地下水の温度が所定値になるように、前記加温液生成部及び前記加温液注入ポンプの動作を制御する加温液制御部と、
を備え、
前記加温液制御部は、前記活性剤液制御部による前記活性剤液生成部及び前記活性剤液注入ポンプの制御とは別に、前記加温液生成部及び前記加温液注入ポンプを制御する、
地下土壌浄化システム。 - 汚染土壌中の汚染物質を分解する分解微生物を活性化させる活性剤が添加された活性剤液を生成する活性剤液生成部と、
前記活性剤液とは別に、加温された加温液を生成する加温液生成部と、
前記活性剤液を前記汚染土壌に注入する活性剤液注入井戸と、
前記活性剤液生成部で生成された活性剤液を前記活性剤液注入井戸に送り、該活性剤液注入井戸から前記汚染土壌に注入する活性剤液注入ポンプと、
前記加温液を前記汚染土壌に注入する加温液注入井戸と、
前記加温液生成部で生成された加温液を前記加温液注入井戸に送り、該加温液注入井戸から前記汚染土壌に注入する加温液注入ポンプと、
前記汚染土壌に設けられる観測井戸と、
前記観測井戸で観測された前記汚染土壌の地下水中の前記活性剤の濃度に基づいて、前記汚染土壌中の活性剤の濃度が所定値になるように、前記活性剤液生成部及び前記活性剤液注入ポンプの動作を制御する活性剤液制御部と、
前記汚染土壌に設けられ、該汚染土壌中の地下水の温度を検出する温度検出部と、
前記温度検出部によって検出された前記汚染土壌の地下水の温度に基づいて、前記汚染土壌中の地下水の温度が所定値になるように、前記加温液生成部及び前記加温液注入ポンプの動作を制御する加温液制御部と、
を備え、
前記加温液制御部は、前記活性剤液制御部による前記活性剤液生成部及び前記活性剤液注入ポンプの制御とは別に、前記加温液生成部及び前記加温液注入ポンプを制御する、
地下土壌浄化システム。 - 汚染土壌中の汚染物質を分解する分解微生物を活性化させる活性剤が添加された活性剤液を生成する活性剤液生成部と、
前記活性剤液とは別に、加温された加温液を生成する加温液生成部と、
前記活性剤液を前記汚染土壌に注入する注入井戸と、
前記活性剤液生成部で生成された活性剤液を前記注入井戸に送り、該注入井戸から前記汚染土壌に注入する活性剤液注入ポンプと、
前記加温液生成部で生成された加温液を前記注入井戸に送り、該注入井戸から前記汚染土壌に注入する加温液注入ポンプと、
前記汚染土壌に設けられ、該汚染土壌と前記加温液と熱交換させる熱交換部と、
前記汚染土壌に設けられる観測井戸と、
前記観測井戸で観測された前記汚染土壌の地下水中の前記活性剤の濃度に基づいて、前記汚染土壌中の活性剤の濃度が所定値になるように、前記活性剤液生成部及び前記活性剤液注入ポンプの動作を制御する活性剤液制御部と、
前記汚染土壌に設けられ、該汚染土壌中の地下水の温度を検出する温度検出部と、
前記温度検出部によって検出された前記汚染土壌の地下水の温度に基づいて、前記汚染土壌中の地下水の温度が所定値になるように、前記加温液生成部及び前記加温液注入ポンプの動作を制御する加温液制御部と、
を備え、
前記加温液制御部は、前記活性剤液制御部による前記活性剤液生成部及び前記活性剤液注入ポンプの制御とは別に、前記加温液生成部及び前記加温液注入ポンプを制御する、
地下土壌浄化システム。 - 前記加温液生成部は、コージェネレーションシステムの排熱によって前記加温液を生成する、
請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の地下土壌浄化システム。
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