JP6974050B2 - 粘性土地盤改良方法 - Google Patents

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Description

本開示は、粘性土地盤改良方法に関する。
従来、粘性土地盤は、微細な粘性土粒子を含有する領域である。
近年、自然堆積粘土地盤上に建設された盛土構造物について、長期間を経た後、徐々に沈降する、所謂遅れ沈降が発生することが見出され、問題となっている。
粘性土を含む地盤においては、微細な粘性土粒子の周辺に極めて小さい空隙を有する。既述の遅れ沈降の発生は、長期間に亘り荷重が掛った場合に生ずる、圧密降伏応力を超えた荷重載荷に対する骨格構造の劣化を伴った土骨格の軟化が原因と考えられている。ここで、圧密降伏応力とは、地盤が沈降せずに支えられる応力とほぼ同義である。
なお、粘性土地盤では、土粒子中の空隙が微細なため、既述のように、沈降速度は極めて遅く、従って、従来は、地盤改良の必要性が確認できないまま、建物等が配置されてしまう場合もあった。
一般的な地盤改良方法としては、低粘度のセメントミルクを注入する方法等が知られている。しかし、粘性土地盤には、固形分を含むセメントミルクは浸透し難く、従来の通常の地盤に対する地盤改良方法は、粘性土地盤には適用し難い。
セメント成分を含む組成物を用いない地盤改良方法としては、ウレアーゼの水溶液と、尿素及びカルシウム塩の水溶液をそれぞれ順次、又は両者を混合して地盤中に注入する地盤改良方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、粘性土壌地盤中に液を加圧注入して地盤にクラックを発生させ、その後、培養液と固化液とをクラックに注入して硬化させ、地盤改良を図る地盤修復方法 (例えば、特許文献2参照)、硬焼生石灰と透水性材料と石膏等とを混合したパイル材料を、軟弱な粘性土中に挿入したケーシングに投入してパイルを形成した後、ケーシングを除去し、パイルを構成する硬焼生石灰と周囲の粘性土の間隙水との反応による粘性土の脱水及びパイル方向への浸透圧密による粘性土の脱水並びにパイルを硬化する軟弱粘性土の改良工法(例えば、特許文献3参照)等が提案されている。
特許第5599032号公報 特開平11−81294号公報 特開平10−331149号公報
しかしながら、特許文献1に記載される地盤改良方法は、通常の地盤では効果が期待できるが、粘性土地盤などの微細な土粒子を含む地盤では、地盤中に深く浸透する前に、反応が進行して硬化してしまい、微細な土粒子間の空隙には浸透し難く、粘性土地盤の深部においては改良機能が発揮されないという問題がある。
即ち、粘性土地盤では、改良に使用する処理液の浸透性が充分に得難いため、固化速度の速い処理液、或いは、セメント粒子等の固体粒子を含むセメントミルクなどの処理液での処理は困難である。
一方、特許文献2に記載の地盤修復方法では、処理液の注入方法に着目してはいるが、土壌に一旦クラックを発生させることが必要であり、クラックに注入された処理液が固化する前に、クラックの空隙部分の強度が低下することは否めず、クラックの存在に起因して、沈降が進行してしまう虞がある。従って、原位置、特に地盤上に建物などを有する原位置での施工には適用し難い。
特許文献3に記載の軟弱粘性土の改良工法では、形成されたパイルの周辺部における地盤の硬化性は良好となるが、効果が発現する領域がパイル周辺のみに限定され、広範囲な面積の改良が困難であるという問題がある。さらに、地盤改良に多数のパイル打ち込みが必要であるため、特許文献2に記載の方法と同様に、建物が存在する原位置での施工は困難であった。
本発明の一実施形態が解決しようとする課題は、粘性土地盤への浸透性が良好であり、効果的に粘性土地盤の沈降を抑制しうる粘性土地盤改良方法を提供することにある。
課題を解決するための手段は、以下の態様を含む。
<1> 粘性土地盤に、互いに離間させて複数の注入管を挿入する工程と、前記注入管の1つを介して、ウレアーゼ生産微生物を含む培養液を粘性土地盤に注入する工程と、前記培養液を注入した注入管とは異なる注入管を介して、前記ウレアーゼ生産微生物が生成したウレアーゼと反応して固化させる固化液を粘性土地盤に注入する工程と、を有する粘性土地盤改良方法。
本実施形態によれば、ウレアーゼ生産微生物を含む培養液(以下、「培養液」と称することがある)と、ウレアーゼ生産微生物が生成したウレアーゼと反応して固化させる固化液(以下、「固化液」と称することがある)とを、互いに離間させた注入管から粘性土地盤中に注入するため、流動性が良好なそれぞれの液は、粘性土地盤中への浸透性が良好であり、地盤中で別々に注入され、広範に浸透した培養液と固化液とが互いに接触した領域から、液同士の反応による固化が開始される。このため、土壌中の広い範囲において土粒子間の空隙が固化物により充填され、地盤改良が効果的に実施される。即ち、本実施形態によれば、培養液、及び固化液の浸透性が確保され、広い範囲における地盤改良効果が達成できた。
<2> 前記互いに離間させて挿入された複数の注入管において、隣接する注入管同士の距離が700mm〜1500mmである<1>に記載の粘性土地盤改良方法。
本実施形態によれば、隣接する複数の注入管の距離が、培養液と、固化液の浸透と反応とに好適な範囲に調整される。このため、注入した液の浸透性が良好であり、かつ、粘性土地盤中に適切な範囲で浸透した後に、培養液と固化液との接触により固化が開始することで、より効率のよい土壌改良が実現できる。
<3> 前記培養液及び前記固化液の少なくともいずれかを、注入管に加圧注入する工程を含む<1>又は<2>に記載の粘性土地盤改良方法。
本実施形態によれば、注入された培養液、固化液の少なくともいずれかの地盤中への浸透、拡散が促進され、より短時間での地盤改良効果が期待できる。
<4> 前記培養液及び前記固化液の少なくともいずれかを、注入管に加圧注入する工程が、加圧する圧力を段階的に高めて加圧注入する工程である<3>に記載の粘性土地盤改良方法。
本実施形態では、培養液及び固化液の少なくともいずれかを、注入管に加圧注入する際に、加圧する圧力を段階的に高めることで、当初の反応固化が開始されない状態から、液をより広範に浸透する。このため、まず、加圧における圧力を高め、さらに、浸透した培養液と固化液との反応が開始され、固化が開始されることにより浸透速度が遅延した場合に、さらに加圧による圧力を高めるなど、地盤改良の段階に応じて加圧注入の圧力を高めることで、より効率的な地盤改良を実現できる。
本発明の一実施形態によれば、粘性土地盤への浸透性が良好であり、効果的に粘性土地盤の沈降を抑制しうる粘性土地盤改良方法を提供することができる。
粘性土を含む領域を有する粘性土地盤に、注入管を挿入した状態の一例を示すモデル図である。 注入管の配置位置の一例を示す平面図である。 建物が存在する粘性土地盤における注入管の配置位置の一例を示すモデル図である。 建物が存在する粘性土地盤における注入管の配置位置の一例を示す平面図である。
以下、本発明の具体的な実施形態の例について詳細に説明するが、以下の実施形態は一例に過ぎず、以下の記載に何ら限定されず、本発明の目的の範囲内において、適宜、変更を加えて実施することができる。
本明細書において「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。
本明細書において組成物に含まれる各成分の量は、組成物中に、各成分に該当する物質が複数含まれる場合、特に断らない限り、当該複数の物質の合計量を意味する。
本明細書において「工程」との語は、独立した工程だけでなく、他の工程と明確に区別できない場合であっても工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。
本明細書において、粘性土地盤における粘性土粒子とは、粘性土地盤を構成する微視的なカルサイトなど粘土鉱物の単位を意味し、通常の地盤における砂などの比較的粒形が大きい土粒子と区別することができる。
以下、本開示の粘性土地盤の改良方法を、工程順に詳細に説明する。
<粘性土地盤の改良方法>
本開示の粘性土地盤改良方法は、粘性土地盤に、互いに離間させて複数の注入管を挿入する工程(以下、工程(I)と称することがある)と、前記注入管の1つを介して、ウレアーゼ生産微生物を含む培養液を粘性土地盤に注入する工程と(以下、工程(II)と称することがある)、前記培養液を注入した注入管とは異なる注入管を介して、前記ウレアーゼ生産微生物が生成したウレアーゼと反応して固化させる固化液を粘性土地盤に注入する工程(以下、工程(III)と称することがある)と、を有する。
注入された培養液と固化液とが地盤中において接触し、固化して、粘性土粒子間の微細な空隙が固化物により充填され、沈降の原因となる粘性土粒子間の空隙が固形物で充填されることで、地盤強度が向上し、粘性土地盤が改良され、経時した場合の沈降が抑制される。
〔粘性土地盤に、互いに離間させて複数の注入管を挿入する工程:工程(I)〕
本工程(I)では、粘性土地盤に複数の注入管を挿入する。
図1は、粘性土が存在する領域を有する粘性土地盤に注入管を挿入した状態の一例を示すモデル図である。
図1では、粘性土を含む領域10Aを有する粘性土地盤10に、2本の注入管12、14が挿入されている。複数の注入管の挿入本数、挿入位置、隣接する注入管同士の距離は、目的に応じて適宜選択することができる。
注入管の挿入方法は公知の方法に従って行なうことができる。
粘性土地盤10における粘性土を含む領域10Aは、図1に示すように、通常の砂地土壌10Bの深部に存在することがある。このような地盤において、培養液及び固化液を注入する際に、注入管の全領域に注入用の開口部(スリッド)を設けると、注入された液は浸透しやすい砂地土壌10Bに拡散してしまう。
従って、粘性土地盤10中に挿入する注入管には、粘性土を含む領域10Aに相当する位置のみにスリッド16を設けることが好ましい。即ち、図1には、培養液を注入する注入管A12及び固化液を注入する注入管B14の、粘性土を含む領域10Aの位置のみにスリッド16を設けた態様が記載されている。
このため、粘性土地盤10に注入管を挿入するに先立ち、地盤調査を行なってスリッド16を設ける位置を予め決定することが、地盤改良の効率化の観点から好ましい。
なお、図1に記載のスリッドの形状は一例である。注入用の開口部に類するものを本明細書では総称してスリッドと称する。スリッドの形状は、使用目的、必要とする液の注入量等に応じて適宜決定される。
〔注入管の1つを介して、ウレアーゼ生産微生物を含む培養液を粘性土地盤に注入する工程:工程(II)〕
工程(II)では、図1に示す、粘性土地盤10に挿入された注入管12から、培養液を粘性土地盤10に注入する。なお、本明細書では、以下、培養液を注入する注入管を、「注入管A」と称することがある。
ウレアーゼ生産微生物は、尿素を分解するウレアーゼ(尿素分解酵素)を生産可能な微生物であり、ウレアーゼを生成し、生成されたウレアーゼの触媒作用により尿素を分解して炭酸イオンを生成させる微生物を指す。
ウレアーゼ生産微生物としては、バチルス、スポロサルシナ、スポロラクトバチルス、クロストリジウム、デスルホトマキュルムを含む属の一覧から選択される細菌等が挙げられる。
培養液が含みうるウレアーゼ生産微生物は、上記の例に限定されず、多くのウレアーゼを生成し得る微生物を使用することができる。
培養液に含まれるウレアーゼ生産微生物は、市販品を用いてもよく、地盤改良を行なう地盤における土壌(原位置)から採取して培養した微生物を用いてもよい。原位置にて採取した微生物を用いることで環境への影響を最小とすることができる。
本開示の粘性土地盤改良方法に用いる培養液中におけるウレアーゼ生産微生物の含有量には特に制限はない。効果の観点からは、培養液中に含まれるウレアーゼ生産微生物及び後述の栄養源の種類と含有量とを制御することにより、培養液中のウレアーゼの含有量を、70mg/l(リットル)以上350mg/l以下の範囲とすることが好ましく、100mg/l以上200mg/l以下の範囲とすることがより好ましい。
培養液には、必要に応じて、ウレアーゼ生産微生物に加え、他の成分を含んでもよい。他の成分としては、ウレアーゼ生産微生物の栄養源、pH緩衝剤等が挙げられる。
培養液に含まれ得る栄養源には特に制限はなく、有機物、無機塩等を栄養源として使用することができる。
有機物としては、具体的には、酵母エキス、肉エキス、麦芽エキス、魚エキス、ペプトン、スクロース、トリプトン、グルコース、ジャガイモ抽出液、廃糖蜜、コンポスト廃液のしぼり汁等が挙げられる。
無機塩としては、具体的には、KHPO、NaHPO等のリン酸塩、NHCl等のアンモニア塩、KNO3、NHNO等の硝酸塩、微量金属元素溶液等が挙げられる。
培養液に栄養源を含有させる場合、1種のみを含有させてもよく、2種以上を含有させてもよい。
培養液に用いられる液状媒体としては、純水、水道水、及び河川水などの環境水から選ばれる水等を用いることができる。
なお、培養液は、含まれる微生物が微小であり、微生物以外の成分は、いずれも水溶性成分であるために、培養液の、粘度、及び粘性土地盤への浸透性は殆ど水と変らず、粘性土地盤中への浸透性は良好である。
なお、既述の培養液に代えて、尿素分解酵素としてのウレアーゼの水溶液を用いることもできる。培養液に代えて用い得るウレアーゼ水溶液におけるウレアーゼとしては、水に溶解又は分散した場合、媒体である水の地盤への浸透性を低下させない程度の、浸透性が良好な水溶液を調製しうるウレアーゼであればいずれも用いることができる。
〔培養液を注入した注入管とは異なる注入管を介して、ウレアーゼ生産微生物が生成したウレアーゼと反応して固化させる固化液を粘性土地盤に注入する工程:工程(III)〕
本工程(III)では、培養液を注入した注入管とは異なる注入管を介して、ウレアーゼ生産微生物が生成したウレアーゼと反応して固化させる固化液を粘性土地盤に注入する。
即ち、工程(III)では、図1に示す注入管A12とは異なる注入管14から、固化液を粘性土地盤10に注入する。なお、本明細書では、以下、固化液を注入する注入管を、「注入管B」と称することがある。
固化液は、ウレアーゼ生産微生物が生成したウレアーゼと反応して固化する成分、具体的には、尿素及びカルシウムイオンを含有し、その他の成分をさらに含有してもよい。
(尿素)
尿素としては、一般に入手可能な農業用肥料、試薬などを用いることができる。
固化液に含まれる尿素の含有量は、6g/l(リットル)以上20g/l以下であることが好ましく、8g/l以上15g/l以下であることがより好ましい。
尿素の含有量が上記範囲において、固化液の粘性土地盤への浸透性が良好な範囲に維持され、カルシウムイオンを固化させるに充分な量の炭酸イオンを生成することができ、かつ、含有量に対する効果の観点から、コスト的にも有利である。
(カルシウムイオン)
カルシウムイオンは、ウレアーゼと尿素との反応により生成した炭酸イオンと反応して炭酸カルシウムを生成する成分である。土粒子間の空隙において生成された炭酸カルシウムにより土粒子間の空隙が充填され、粘性土地盤の空隙に起因する沈降を抑制することができる。
固化液に、水溶液中でカルシウムイオンを生成させうるカルシウム塩化合物を含有させることで、固化液にカルシウムイオンを含有させることができる。
固化液の調製に用いうる水溶性のカルシウム塩としては、塩化カルシウム、酢酸カルシウム、硝酸カルシウム等が挙げられる。
固化液に含まれるカルシウムイオンの含有量は、6g/l以上34g/l以下であることが好ましく10g/l以上18g/l以下であることがより好ましい。
カルシウムイオンの含有量が上記範囲において、固化液の粘性土地盤への浸透性を低下させることなく、尿素と反応して地盤の改良に充分な量の炭酸カルシウムを生成することができる。
固化液には、尿素及びカルシウムイオンに加え、必要に応じて、その他の成分をさらに含有してもよい。
その他の成分としては、pH調整剤、反応遅延材等が挙げられる。
pH調整剤としては、塩化アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、塩酸、水酸化ナトリウム等が挙げられる。固化液は、pH調整剤を用いて、pHを6.0〜9.0の範囲に調整することが、培養液との反応性の観点から好ましい。
〔粘性土地盤中における培養液と固化液との挙動〕
工程(II)において、培養液を注入管Aから粘性土地盤中に注入することで、粘性土地盤中にて、土粒子間の空隙中に培養液が浸透する。
他方、工程(III)において、固化液を、注入管Bから粘性土地盤中に注入することで、粘性土地盤中にて、土粒子間の空隙中に固化液が浸透する。
図1に示すように、注入管A12と注入管B14とは、工程(I)において、互いに離間させて粘性土地盤中に挿入されている。従って、注入管A12から粘性土地盤中に浸透拡散した培養液と、注入管B14から粘性土地盤中に浸透拡散した固化液とは、注入管A12と注入管B14との間にて、拡散後に接触して反応し、固化物が生成される。
培養液と固化液とが接触することで、ウレアーゼ生産微生物が生成したウレアーゼ(尿素分解酵素)と、固化液に含まれる尿素とが粘性土地盤中で接触し、ウレアーゼ生産微生物由来のウレアーゼにより、尿素が分解され、炭酸イオンが生成される。
生成された炭酸イオンは、固化液に含まれるカルシウムイオンと反応し、下記式に記載の如き反応により、粘性土粒子間の微細な空隙中に炭酸カルシウムが析出する。
(反応1:ウレアーゼ活性による尿素の加水分解)
CO(NH+2HO→(ウレアーゼ)→2NH +CO 2−(炭酸イオン)
(反応2:炭酸カルシウム析出)
Ca2+(カルシウムイオン)+CO 2−→ CaCO(固化物)
固化物である炭酸カルシウムが、粘性土粒子間の空隙を充填することで、所望されない沈降が抑制され、地盤の改良がなされる。
注入管Aと、隣接して設けられる注入管Bとの距離は、粘性土地盤中における粘性土粒子の状態、目標とする工期などにより適宜選択される。なかでも、浸透性と固化反応性とのバランスの観点から、距離は700mm〜1500mmであることが好ましく、300mm〜700mmであることがより好ましい。
なお、注入管Aと、隣接して設けられる注入管Bとの距離が大きくなる程、浸透及び固化に要する時間が長くなり、一方、距離が小さくなる程、必要な注入管の数が増加し、コストが高くなる傾向がある。従って、処理対象となる粘性土地盤の透水性、所望の工期及びコストなどを鑑み、注入管Aと、隣接して設けられる注入管Bとの距離を設定することが望ましい。
〔注入管の挿入位置〕
注入管の挿入本数、挿入位置は、処理する粘性土地盤の状態、地盤上における建物などの構造物の有無、処理に要する期間などを考慮して任意に選択することができる。
図2は、注入管の配置位置の一例を示す平面図である。図2では、培養液を注入する注入管A12を中心にして、円周状に固化液の注入管Bを配置している。このように配置することで、1つの注入管Aにより、微生物を含む培養液を注入することで、円周状に設けられた複数の注入管B14より注入される固化液により、注入管A12の周辺位置における広い範囲にて効率よく地盤改良を行なうことができる。
また、培養液と固化液を逆にして、固化液の注入管Bを中心にして、円周状に培養液の注入管Aを配置してもよい。
図3は、建物が存在する粘性土地盤における注入管の配置位置の一例を示すモデル図である。図3では、粘性土地盤10上に、建物18が既に存在している。図3に示す如き地盤においても、建物18の周辺部に注入管A12及び注入管B14を配置し、注入管A12及び注入管B14において、粘性土を含む領域10Aに相当する位置のみにスリッド16を設けて、それぞれ培養液と固化液とを注入することで、本開示の粘性土地盤の改良方法を、原位置にて実施することができる。
図4は、建物が存在する粘性土地盤における注入管の配置位置の一例を示す平面図である。図4に示すように、建物18の周辺部に、複数の注入管A12及び注入管B14を、それぞれ配置することで、より効率のよい粘性土地盤の改良方法を実施することができる。
本開示の粘性土地盤の改良方法では、流動性、浸透性に優れた培養液及び固化液を、それぞれ異なる注入管A12及び注入管B14から粘性土粒子間の空隙に浸透させた後、固化させて空隙を炭酸カルシウムにて充填することができる。よって、通常、対応が困難である建物などの構造物が存在する粘性土地盤においても、実施することができることが、従来公知の方法ではなし得なかった本開示の粘性土地盤の改良方法における利点の一つである。
なお、培養液、固化液の注入をより効率よく行なうため、培養液及び固化液の少なくともいずれかを、注入管に加圧注入する工程を含むことが好ましい。
加圧注入は、培養液及び固化液の双方で行なうことが、効率向上の観点からより好ましい。
なお、加圧注入を行なうため、注入管に蓋を設け、蓋部分で空気圧を注入することにより、培養液及び固化液の加圧注入を行なうことができる。空気圧を付与する方法としては、例えばコンプレッサーを使用するなど、公知の方法を適宜、適用することができる。
培養液及び固化液の少なくともいずれかを、注入管に加圧注入する工程は、加圧する圧力を段階的に高めて加圧注入する工程であることも好ましい態様の一つである。
例えば、培養液を例に挙げれば、注入管Aからの距離が離れるほど、液を注入する際の圧力を受け難くなる。従って、培養液の注入を開始し、浸透速度が低下した段階で、加圧を行なうことで、浸透速度の低下を抑制することができる。さらに、培養液の浸透が進行し、固化液と接触して固化反応が開始されることで、粘性土粒子間の空隙が充填され、空隙が狭まって浸透速度が低下した段階で、更に圧力を高める方法をとることで、浸透速度の低下を抑制することができる。固化液に着目した場合も同様である。
このように、培養液、及び固化液の浸透状況、反応状況等に応じて、加圧する圧力を段階的に高めることで、浸透速度の低下が抑制され、効率よく培養液と固化液とを接触させて固化反応を生じさせ、進行させることができるため、地盤の改良をより効率よく行なうことができる。
粘性土地盤10に注入管を挿入するに先立ち、地盤調査を行なうことが好ましいことは既述の通りである。なお、例えば、ボーリングによる地盤調査の際に、粘性土を含む領域の地盤を採取し、採取した土を用いて、培養液及び固化液の浸透性を評価することで、より適切な培養液及び固化液の注入量、注入速度、加圧の条件などを決定することもできる。
本開示の粘性土地盤の改良方法において、粘性土地盤に注入する培養液、固化液の使用量は、目的に応じて適宜選択できる。
培養液及び固化液、それぞれの添加量は、処理対象となる粘性土地盤における粘性土粒子の間隙体積に対しての比率を勘案して規定することができる。
培養液及び固化液の添加量は、土粒子の間隙体積PVに対し、0.05から3.0であることが好ましく、0.1から2.0であることがより好ましい。
なお、間隙体積PVは相対密度Drから換算される。例えば、総体積をVcmとすると、相対密度をDr=a%とした場合、間隙の総量はaVcmとなる。
本開示の粘性土地盤の改良方法の適用対象には、特に制限はなく、粘性土地盤において補強が必要な土壌に対して適用し、粘性土地盤の長期沈降を効果的に抑制することができる。
また、既述のように、培養液及び固化液について、それぞれの注入管の位置と本数とを選択することで、建物などの構造物が存在する粘性土地盤においても、本開示の改良方法を実施することができる。
微細な粘性土粒子を含む粘性土地盤に対しては、地盤内に培養液等を注入するためには相当の時間を有することがあるが、地盤の改良方法による対策を施さない場合には、数十年かけて地盤の長期沈降が発生する可能性がある。このことを考慮すれば、現存する建物の地盤に粘性土地盤が存在することが明らかな場合には、例えば、数ヶ月〜1年間、あるいは数年などの時間を要しても、本開示の粘性土地盤の改良方法を実施することにより、充分な地盤の長期沈降の抑制効果が得られると考えられる。
本開示の粘性土地盤の改良方法が実施された地盤であることは、以下に記載する方法により炭酸カルシウム析出率と間隙比との関係を確認することで、推定することができる。
さらに、ボーリングなどの地盤調査により、粘性土地盤のN値を測定したり、ボーリングなどの地盤調査により地盤のコアを採取して、室内実験などを行ったりすることで、分析、確認することにより推定することができる。
なお、N値は、JIS A 1219(2001年) 標準貫入試験により求めることができる。
以下、具体例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、以下「%」は「質量%」を意味する。
〔実施例1〜実施例3〕
培養液は、ウレアーゼ生産微生物と、例えば、栄養源として酵母エキスを含み、培養液中においてウレアーゼ生産微生物が生産したウレアーゼが反応に寄与する。
本実施例では、培養液に代えて水150ml(150mm)に対して、下記表1に示す量のウレアーゼを含有するウレアーゼ水溶液を用いて評価を行なった。
また、固化液は、水150mlに対して、下記表1に記載の各成分を含有する固化液を用いた。
Figure 0006974050

得られた実施例1〜実施例3のウレアーゼ水溶液及び固化液を用いて、モデル粘性土地盤への注入試験を行なった。
モデル粘性土地盤は、粉末カオリン粘土を加水して、スラリー状にした後、直径8cmの円筒形の圧密リング容器内に、圧密圧力100kN/mで事前圧密を実施して作製した。注入した供試体はひずみ速度0.02%/minの定ひずみ圧密試験を実施した。
圧密リングを通水装置にセットして、モデル粘性土地盤中心近傍に並列に2本の注入管Aを設け、表1に示すウレアーゼ含有量の水溶液(モデル培養液)を注入し、円周領域に2本の注入管Bを設けて、表1に示す成分を含む固化液をそれぞれ注入した。
注入管Aと注入管Bとの距離は最短距離で3cm、最大距離5cmとした。
注入が進むと注入速度が遅くなるため、適宜加圧して注入速度を一定となるようにした。平均的な注入速度は4.5ml/dayとした。
また、モデル粘性土地盤には、重りとして2250gを載荷し、4.3kN/mほどの上載圧をかけている。
注入は、初めそれぞれ150mlずつ行い、注入が終了してから同時に100mlずつ追加し、全体で450mlを注入した。
〔比較例1〕
比較例1は、ウレアーゼ水溶液及び固化液のいずれの注入も行なわなかった対照例である。
〔比較例2〕
比較例2では、実施例1に用いたウレアーゼ水溶液と固化液とを混合して得た混合液を、注入管Aと注入管Bとにそれぞれ注入し、モデル粘性土地盤に供給した。
注入直後から、混合液の固化が始まり、それ以上の混合液の供給ができなくなった。実施例1と同条件での加圧を試みたが混合液の注入はできなかったため、これ以上の実験および評価を行なわなかった。これは、混合液では、固形分の析出が生じ、透水に時間がかかり、このため、混合液中における反応が進行して、混合液が土粒子間へ浸透する前に炭酸カルシウムが析出することで、通水には、より不利になったためと考えられる。
なお、砂地盤など、粒径が大きい地盤の供試体では、通常、ウレアーゼ水溶液と固化液との混合液を通水して固化させることができる。砂地盤などは透水性が良いため、長くても1日程度で、上記と同様の条件にてモデル地盤への所定量の混合液の注入が可能である。一方、実施例1で用いた如きモデル粘性土地盤は透水性が低く、所定量の注入には10日以上の時間が掛ると推定された。
〔モデル粘性土地盤の物性評価〕
モデル粘性土地盤の物性を、モデル粘性土地盤内における炭酸カルシウムの析出量及び間隙比の変化との関連性などから評価した。
(物性の評価方法)
湿潤密度及び含水比は、モデル粘性土地盤の質量と、当該モデル粘性土地盤を、乾燥機内で乾燥させた後の絶乾質量との差から求めた。なお、含水比は、JIS A1203(2009年)に記載の方法により決定することができる。
間隙比は、モデル粘性土地盤の体積と、モデル粘性土地盤中に含まれる土粒子の体積から求めた。なお、間隙比は、水銀置換法などによっても求めることができる。
圧密降伏応力は、JIS A1217(2009年)に記載の土の段階載荷による圧密試験方法、あるいは、JIA A1227(2009年)に記載の土の定ひずみ速度載荷による圧密試験方法により求めた。
表2にモデル粘性土地盤の物性の評価結果を示した。
Figure 0006974050
表2に明らかなように、無処理の比較例1に対して、実施例1〜実施例3のモデル粘性土地盤の湿潤密度、乾燥密度は、より向上していることがわかる。乾燥密度が向上することは、単位体積当たりの質量が増加したことを意味し、土粒子間の空隙への、析出した炭酸カルシウムによる充填が進んだことを裏付けている。
モデル粘性土地盤の間隙比は、比較例1では、1.776であったが、実施例1では、1.658になり0.11程度間隙が減少した。
表2に示すように、圧密降伏応力は、比較例1のモデル粘性土地盤では67kN/mであったが、実施例1〜実施例3では、130kN/m以上となり大きく増加している。これは粘性土粒子間の空隙が炭酸カルシウムで充填されることで空隙の減少により圧密降伏応力が向上したためと考えられる。
既述のように、圧密降伏応力は、地盤が沈降せずに支えられる応力とほぼ同義であり、このことから、実施例の粘性土地盤の改良方法を行なうことで、地盤の沈降の抑制が期待できることがわかる。
10 粘性土地盤
10A 粘性土を含む領域
12 注入管A(ウレアーゼ生産微生物注入用注入管)
14 注入管B(固化液注入用注入管)
16 スリッド(注入用の開口部)
18 建物

Claims (5)

  1. 粘性土地盤に、互いに離間させて複数の注入管を挿入する工程と、
    前記複数の注入管の一部を介して、ウレアーゼ生産微生物を含む培養液を前記粘性土地盤に注入する工程と、
    前記複数の注入管の一部であって、前記培養液を注入した注入管とは異なる注入管を介して、前記ウレアーゼ生産微生物が生成したウレアーゼと反応して固化物を生成する成分を含む固化液を、前記粘性土地盤に注入する工程と、を有し、
    前記粘性土地盤中において前記培養液と前記固化液とが拡散及び接触し、前記ウレアーゼと前記固化物を生成する成分とが反応し固化物が生成することを含む、
    粘性土地盤改良方法。
  2. 前記固化液が尿素及びカルシウムイオンを含む、請求項1に記載の粘性土地盤改良方法。
  3. 前記互いに離間させて挿入された複数の注入管において、隣接する注入管同士の距離が700mm〜1500mmである請求項1又は請求項2に記載の粘性土地盤改良方法。
  4. 前記培養液及び前記固化液の少なくともいずれかを、注入管に加圧注入する工程を含む請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の粘性土地盤改良方法。
  5. 前記培養液及び前記固化液の少なくともいずれかを、注入管に加圧注入する工程が、加圧する圧力を段階的に高めて加圧注入する工程である請求項に記載の粘性土地盤改良方法。
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