JP6974050B2 - 粘性土地盤改良方法 - Google Patents
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Description
近年、自然堆積粘土地盤上に建設された盛土構造物について、長期間を経た後、徐々に沈降する、所謂遅れ沈降が発生することが見出され、問題となっている。
粘性土を含む地盤においては、微細な粘性土粒子の周辺に極めて小さい空隙を有する。既述の遅れ沈降の発生は、長期間に亘り荷重が掛った場合に生ずる、圧密降伏応力を超えた荷重載荷に対する骨格構造の劣化を伴った土骨格の軟化が原因と考えられている。ここで、圧密降伏応力とは、地盤が沈降せずに支えられる応力とほぼ同義である。
なお、粘性土地盤では、土粒子中の空隙が微細なため、既述のように、沈降速度は極めて遅く、従って、従来は、地盤改良の必要性が確認できないまま、建物等が配置されてしまう場合もあった。
セメント成分を含む組成物を用いない地盤改良方法としては、ウレアーゼの水溶液と、尿素及びカルシウム塩の水溶液をそれぞれ順次、又は両者を混合して地盤中に注入する地盤改良方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
即ち、粘性土地盤では、改良に使用する処理液の浸透性が充分に得難いため、固化速度の速い処理液、或いは、セメント粒子等の固体粒子を含むセメントミルクなどの処理液での処理は困難である。
特許文献3に記載の軟弱粘性土の改良工法では、形成されたパイルの周辺部における地盤の硬化性は良好となるが、効果が発現する領域がパイル周辺のみに限定され、広範囲な面積の改良が困難であるという問題がある。さらに、地盤改良に多数のパイル打ち込みが必要であるため、特許文献2に記載の方法と同様に、建物が存在する原位置での施工は困難であった。
本実施形態によれば、ウレアーゼ生産微生物を含む培養液(以下、「培養液」と称することがある)と、ウレアーゼ生産微生物が生成したウレアーゼと反応して固化させる固化液(以下、「固化液」と称することがある)とを、互いに離間させた注入管から粘性土地盤中に注入するため、流動性が良好なそれぞれの液は、粘性土地盤中への浸透性が良好であり、地盤中で別々に注入され、広範に浸透した培養液と固化液とが互いに接触した領域から、液同士の反応による固化が開始される。このため、土壌中の広い範囲において土粒子間の空隙が固化物により充填され、地盤改良が効果的に実施される。即ち、本実施形態によれば、培養液、及び固化液の浸透性が確保され、広い範囲における地盤改良効果が達成できた。
本実施形態によれば、隣接する複数の注入管の距離が、培養液と、固化液の浸透と反応とに好適な範囲に調整される。このため、注入した液の浸透性が良好であり、かつ、粘性土地盤中に適切な範囲で浸透した後に、培養液と固化液との接触により固化が開始することで、より効率のよい土壌改良が実現できる。
本実施形態によれば、注入された培養液、固化液の少なくともいずれかの地盤中への浸透、拡散が促進され、より短時間での地盤改良効果が期待できる。
<4> 前記培養液及び前記固化液の少なくともいずれかを、注入管に加圧注入する工程が、加圧する圧力を段階的に高めて加圧注入する工程である<3>に記載の粘性土地盤改良方法。
本実施形態では、培養液及び固化液の少なくともいずれかを、注入管に加圧注入する際に、加圧する圧力を段階的に高めることで、当初の反応固化が開始されない状態から、液をより広範に浸透する。このため、まず、加圧における圧力を高め、さらに、浸透した培養液と固化液との反応が開始され、固化が開始されることにより浸透速度が遅延した場合に、さらに加圧による圧力を高めるなど、地盤改良の段階に応じて加圧注入の圧力を高めることで、より効率的な地盤改良を実現できる。
本明細書において組成物に含まれる各成分の量は、組成物中に、各成分に該当する物質が複数含まれる場合、特に断らない限り、当該複数の物質の合計量を意味する。
本明細書において「工程」との語は、独立した工程だけでなく、他の工程と明確に区別できない場合であっても工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。
本明細書において、粘性土地盤における粘性土粒子とは、粘性土地盤を構成する微視的なカルサイトなど粘土鉱物の単位を意味し、通常の地盤における砂などの比較的粒形が大きい土粒子と区別することができる。
<粘性土地盤の改良方法>
本開示の粘性土地盤改良方法は、粘性土地盤に、互いに離間させて複数の注入管を挿入する工程(以下、工程(I)と称することがある)と、前記注入管の1つを介して、ウレアーゼ生産微生物を含む培養液を粘性土地盤に注入する工程と(以下、工程(II)と称することがある)、前記培養液を注入した注入管とは異なる注入管を介して、前記ウレアーゼ生産微生物が生成したウレアーゼと反応して固化させる固化液を粘性土地盤に注入する工程(以下、工程(III)と称することがある)と、を有する。
注入された培養液と固化液とが地盤中において接触し、固化して、粘性土粒子間の微細な空隙が固化物により充填され、沈降の原因となる粘性土粒子間の空隙が固形物で充填されることで、地盤強度が向上し、粘性土地盤が改良され、経時した場合の沈降が抑制される。
本工程(I)では、粘性土地盤に複数の注入管を挿入する。
図1は、粘性土が存在する領域を有する粘性土地盤に注入管を挿入した状態の一例を示すモデル図である。
図1では、粘性土を含む領域10Aを有する粘性土地盤10に、2本の注入管12、14が挿入されている。複数の注入管の挿入本数、挿入位置、隣接する注入管同士の距離は、目的に応じて適宜選択することができる。
注入管の挿入方法は公知の方法に従って行なうことができる。
従って、粘性土地盤10中に挿入する注入管には、粘性土を含む領域10Aに相当する位置のみにスリッド16を設けることが好ましい。即ち、図1には、培養液を注入する注入管A12及び固化液を注入する注入管B14の、粘性土を含む領域10Aの位置のみにスリッド16を設けた態様が記載されている。
このため、粘性土地盤10に注入管を挿入するに先立ち、地盤調査を行なってスリッド16を設ける位置を予め決定することが、地盤改良の効率化の観点から好ましい。
なお、図1に記載のスリッドの形状は一例である。注入用の開口部に類するものを本明細書では総称してスリッドと称する。スリッドの形状は、使用目的、必要とする液の注入量等に応じて適宜決定される。
工程(II)では、図1に示す、粘性土地盤10に挿入された注入管12から、培養液を粘性土地盤10に注入する。なお、本明細書では、以下、培養液を注入する注入管を、「注入管A」と称することがある。
ウレアーゼ生産微生物としては、バチルス、スポロサルシナ、スポロラクトバチルス、クロストリジウム、デスルホトマキュルムを含む属の一覧から選択される細菌等が挙げられる。
培養液が含みうるウレアーゼ生産微生物は、上記の例に限定されず、多くのウレアーゼを生成し得る微生物を使用することができる。
培養液には、必要に応じて、ウレアーゼ生産微生物に加え、他の成分を含んでもよい。他の成分としては、ウレアーゼ生産微生物の栄養源、pH緩衝剤等が挙げられる。
有機物としては、具体的には、酵母エキス、肉エキス、麦芽エキス、魚エキス、ペプトン、スクロース、トリプトン、グルコース、ジャガイモ抽出液、廃糖蜜、コンポスト廃液のしぼり汁等が挙げられる。
培養液に栄養源を含有させる場合、1種のみを含有させてもよく、2種以上を含有させてもよい。
なお、培養液は、含まれる微生物が微小であり、微生物以外の成分は、いずれも水溶性成分であるために、培養液の、粘度、及び粘性土地盤への浸透性は殆ど水と変らず、粘性土地盤中への浸透性は良好である。
本工程(III)では、培養液を注入した注入管とは異なる注入管を介して、ウレアーゼ生産微生物が生成したウレアーゼと反応して固化させる固化液を粘性土地盤に注入する。
即ち、工程(III)では、図1に示す注入管A12とは異なる注入管14から、固化液を粘性土地盤10に注入する。なお、本明細書では、以下、固化液を注入する注入管を、「注入管B」と称することがある。
尿素としては、一般に入手可能な農業用肥料、試薬などを用いることができる。
固化液に含まれる尿素の含有量は、6g/l(リットル)以上20g/l以下であることが好ましく、8g/l以上15g/l以下であることがより好ましい。
尿素の含有量が上記範囲において、固化液の粘性土地盤への浸透性が良好な範囲に維持され、カルシウムイオンを固化させるに充分な量の炭酸イオンを生成することができ、かつ、含有量に対する効果の観点から、コスト的にも有利である。
カルシウムイオンは、ウレアーゼと尿素との反応により生成した炭酸イオンと反応して炭酸カルシウムを生成する成分である。土粒子間の空隙において生成された炭酸カルシウムにより土粒子間の空隙が充填され、粘性土地盤の空隙に起因する沈降を抑制することができる。
固化液に、水溶液中でカルシウムイオンを生成させうるカルシウム塩化合物を含有させることで、固化液にカルシウムイオンを含有させることができる。
固化液の調製に用いうる水溶性のカルシウム塩としては、塩化カルシウム、酢酸カルシウム、硝酸カルシウム等が挙げられる。
固化液に含まれるカルシウムイオンの含有量は、6g/l以上34g/l以下であることが好ましく10g/l以上18g/l以下であることがより好ましい。
カルシウムイオンの含有量が上記範囲において、固化液の粘性土地盤への浸透性を低下させることなく、尿素と反応して地盤の改良に充分な量の炭酸カルシウムを生成することができる。
その他の成分としては、pH調整剤、反応遅延材等が挙げられる。
pH調整剤としては、塩化アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、塩酸、水酸化ナトリウム等が挙げられる。固化液は、pH調整剤を用いて、pHを6.0〜9.0の範囲に調整することが、培養液との反応性の観点から好ましい。
工程(II)において、培養液を注入管Aから粘性土地盤中に注入することで、粘性土地盤中にて、土粒子間の空隙中に培養液が浸透する。
他方、工程(III)において、固化液を、注入管Bから粘性土地盤中に注入することで、粘性土地盤中にて、土粒子間の空隙中に固化液が浸透する。
図1に示すように、注入管A12と注入管B14とは、工程(I)において、互いに離間させて粘性土地盤中に挿入されている。従って、注入管A12から粘性土地盤中に浸透拡散した培養液と、注入管B14から粘性土地盤中に浸透拡散した固化液とは、注入管A12と注入管B14との間にて、拡散後に接触して反応し、固化物が生成される。
生成された炭酸イオンは、固化液に含まれるカルシウムイオンと反応し、下記式に記載の如き反応により、粘性土粒子間の微細な空隙中に炭酸カルシウムが析出する。
(反応1:ウレアーゼ活性による尿素の加水分解)
CO(NH2)2+2H2O→(ウレアーゼ)→2NH4 ++CO3 2−(炭酸イオン)
(反応2:炭酸カルシウム析出)
Ca2+(カルシウムイオン)+CO3 2−→ CaCO3(固化物)
なお、注入管Aと、隣接して設けられる注入管Bとの距離が大きくなる程、浸透及び固化に要する時間が長くなり、一方、距離が小さくなる程、必要な注入管の数が増加し、コストが高くなる傾向がある。従って、処理対象となる粘性土地盤の透水性、所望の工期及びコストなどを鑑み、注入管Aと、隣接して設けられる注入管Bとの距離を設定することが望ましい。
注入管の挿入本数、挿入位置は、処理する粘性土地盤の状態、地盤上における建物などの構造物の有無、処理に要する期間などを考慮して任意に選択することができる。
図2は、注入管の配置位置の一例を示す平面図である。図2では、培養液を注入する注入管A12を中心にして、円周状に固化液の注入管Bを配置している。このように配置することで、1つの注入管Aにより、微生物を含む培養液を注入することで、円周状に設けられた複数の注入管B14より注入される固化液により、注入管A12の周辺位置における広い範囲にて効率よく地盤改良を行なうことができる。
また、培養液と固化液を逆にして、固化液の注入管Bを中心にして、円周状に培養液の注入管Aを配置してもよい。
図4は、建物が存在する粘性土地盤における注入管の配置位置の一例を示す平面図である。図4に示すように、建物18の周辺部に、複数の注入管A12及び注入管B14を、それぞれ配置することで、より効率のよい粘性土地盤の改良方法を実施することができる。
加圧注入は、培養液及び固化液の双方で行なうことが、効率向上の観点からより好ましい。
なお、加圧注入を行なうため、注入管に蓋を設け、蓋部分で空気圧を注入することにより、培養液及び固化液の加圧注入を行なうことができる。空気圧を付与する方法としては、例えばコンプレッサーを使用するなど、公知の方法を適宜、適用することができる。
例えば、培養液を例に挙げれば、注入管Aからの距離が離れるほど、液を注入する際の圧力を受け難くなる。従って、培養液の注入を開始し、浸透速度が低下した段階で、加圧を行なうことで、浸透速度の低下を抑制することができる。さらに、培養液の浸透が進行し、固化液と接触して固化反応が開始されることで、粘性土粒子間の空隙が充填され、空隙が狭まって浸透速度が低下した段階で、更に圧力を高める方法をとることで、浸透速度の低下を抑制することができる。固化液に着目した場合も同様である。
このように、培養液、及び固化液の浸透状況、反応状況等に応じて、加圧する圧力を段階的に高めることで、浸透速度の低下が抑制され、効率よく培養液と固化液とを接触させて固化反応を生じさせ、進行させることができるため、地盤の改良をより効率よく行なうことができる。
粘性土地盤10に注入管を挿入するに先立ち、地盤調査を行なうことが好ましいことは既述の通りである。なお、例えば、ボーリングによる地盤調査の際に、粘性土を含む領域の地盤を採取し、採取した土を用いて、培養液及び固化液の浸透性を評価することで、より適切な培養液及び固化液の注入量、注入速度、加圧の条件などを決定することもできる。
培養液及び固化液、それぞれの添加量は、処理対象となる粘性土地盤における粘性土粒子の間隙体積に対しての比率を勘案して規定することができる。
培養液及び固化液の添加量は、土粒子の間隙体積PVに対し、0.05から3.0であることが好ましく、0.1から2.0であることがより好ましい。
なお、間隙体積PVは相対密度Drから換算される。例えば、総体積をVcm3とすると、相対密度をDr=a%とした場合、間隙の総量はaVcm3となる。
また、既述のように、培養液及び固化液について、それぞれの注入管の位置と本数とを選択することで、建物などの構造物が存在する粘性土地盤においても、本開示の改良方法を実施することができる。
さらに、ボーリングなどの地盤調査により、粘性土地盤のN値を測定したり、ボーリングなどの地盤調査により地盤のコアを採取して、室内実験などを行ったりすることで、分析、確認することにより推定することができる。
なお、N値は、JIS A 1219(2001年) 標準貫入試験により求めることができる。
培養液は、ウレアーゼ生産微生物と、例えば、栄養源として酵母エキスを含み、培養液中においてウレアーゼ生産微生物が生産したウレアーゼが反応に寄与する。
本実施例では、培養液に代えて水150ml(150mm2)に対して、下記表1に示す量のウレアーゼを含有するウレアーゼ水溶液を用いて評価を行なった。
また、固化液は、水150mlに対して、下記表1に記載の各成分を含有する固化液を用いた。
モデル粘性土地盤は、粉末カオリン粘土を加水して、スラリー状にした後、直径8cmの円筒形の圧密リング容器内に、圧密圧力100kN/m2で事前圧密を実施して作製した。注入した供試体はひずみ速度0.02%/minの定ひずみ圧密試験を実施した。
注入管Aと注入管Bとの距離は最短距離で3cm、最大距離5cmとした。
注入が進むと注入速度が遅くなるため、適宜加圧して注入速度を一定となるようにした。平均的な注入速度は4.5ml/dayとした。
また、モデル粘性土地盤には、重りとして2250gを載荷し、4.3kN/m2ほどの上載圧をかけている。
注入は、初めそれぞれ150mlずつ行い、注入が終了してから同時に100mlずつ追加し、全体で450mlを注入した。
比較例1は、ウレアーゼ水溶液及び固化液のいずれの注入も行なわなかった対照例である。
比較例2では、実施例1に用いたウレアーゼ水溶液と固化液とを混合して得た混合液を、注入管Aと注入管Bとにそれぞれ注入し、モデル粘性土地盤に供給した。
注入直後から、混合液の固化が始まり、それ以上の混合液の供給ができなくなった。実施例1と同条件での加圧を試みたが混合液の注入はできなかったため、これ以上の実験および評価を行なわなかった。これは、混合液では、固形分の析出が生じ、透水に時間がかかり、このため、混合液中における反応が進行して、混合液が土粒子間へ浸透する前に炭酸カルシウムが析出することで、通水には、より不利になったためと考えられる。
モデル粘性土地盤の物性を、モデル粘性土地盤内における炭酸カルシウムの析出量及び間隙比の変化との関連性などから評価した。
湿潤密度及び含水比は、モデル粘性土地盤の質量と、当該モデル粘性土地盤を、乾燥機内で乾燥させた後の絶乾質量との差から求めた。なお、含水比は、JIS A1203(2009年)に記載の方法により決定することができる。
間隙比は、モデル粘性土地盤の体積と、モデル粘性土地盤中に含まれる土粒子の体積から求めた。なお、間隙比は、水銀置換法などによっても求めることができる。
圧密降伏応力は、JIS A1217(2009年)に記載の土の段階載荷による圧密試験方法、あるいは、JIA A1227(2009年)に記載の土の定ひずみ速度載荷による圧密試験方法により求めた。
表2にモデル粘性土地盤の物性の評価結果を示した。
モデル粘性土地盤の間隙比は、比較例1では、1.776であったが、実施例1では、1.658になり0.11程度間隙が減少した。
表2に示すように、圧密降伏応力は、比較例1のモデル粘性土地盤では67kN/m2であったが、実施例1〜実施例3では、130kN/m2以上となり大きく増加している。これは粘性土粒子間の空隙が炭酸カルシウムで充填されることで空隙の減少により圧密降伏応力が向上したためと考えられる。
既述のように、圧密降伏応力は、地盤が沈降せずに支えられる応力とほぼ同義であり、このことから、実施例の粘性土地盤の改良方法を行なうことで、地盤の沈降の抑制が期待できることがわかる。
10A 粘性土を含む領域
12 注入管A(ウレアーゼ生産微生物注入用注入管)
14 注入管B(固化液注入用注入管)
16 スリッド(注入用の開口部)
18 建物
Claims (5)
- 粘性土地盤に、互いに離間させて複数の注入管を挿入する工程と、
前記複数の注入管の一部を介して、ウレアーゼ生産微生物を含む培養液を前記粘性土地盤に注入する工程と、
前記複数の注入管の一部であって、前記培養液を注入した注入管とは異なる注入管を介して、前記ウレアーゼ生産微生物が生成したウレアーゼと反応して固化物を生成する成分を含む固化液を、前記粘性土地盤に注入する工程と、を有し、
前記粘性土地盤中において前記培養液と前記固化液とが拡散及び接触し、前記ウレアーゼと前記固化物を生成する成分とが反応し固化物が生成することを含む、
粘性土地盤改良方法。 - 前記固化液が尿素及びカルシウムイオンを含む、請求項1に記載の粘性土地盤改良方法。
- 前記互いに離間させて挿入された複数の注入管において、隣接する注入管同士の距離が700mm〜1500mmである請求項1又は請求項2に記載の粘性土地盤改良方法。
- 前記培養液及び前記固化液の少なくともいずれかを、注入管に加圧注入する工程を含む請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の粘性土地盤改良方法。
- 前記培養液及び前記固化液の少なくともいずれかを、注入管に加圧注入する工程が、加圧する圧力を段階的に高めて加圧注入する工程である請求項4に記載の粘性土地盤改良方法。
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