JP6973585B2 - 血小板凝集能解析方法、血小板凝集能解析装置、血小板凝集能解析用プログラム及び血小板凝集能解析システム - Google Patents
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Description
しかし、抗血小板療法は、抗凝固療法の脳梗塞低減効果と比べて、動脈血栓症を低減する効果が低い場合がある。
(i)血漿の分離が必須のため、測定までの検体処理が複雑で、遠沈条件によって得られるPRPの量はそれぞれ異なり、血小板の回収率も一定でなく、また、PRP分離操作の際に、密度の高い血小板は赤血球と共に沈殿し、それらの凝集態度は観察できない、
(ii)血小板凝集の強さ(凝集率)は、PRP中の血小板数にある程度依存するので、血小板数が10万/μl以下の場合には、凝集前後の吸光度の差が小さく、僅かな変化は検出できない、
(iii)全血および乳糜血漿など混濁した血漿を用いての検査は不可能である、
(iv)血小板凝集塊の形成と光透過性の相関が悪い、
等が挙げられる。
(v)電気抵抗の初期の減少は電極間の赤血球の存在に由来し、血小板凝集の初期状態の判定が困難、
(vi)透過度法と比較して、凝集パターンは安定でない、
等が挙げられる。
(vii)手技が煩雑である、
(viii)継時的変化を記録できない、
(ix)凝集惹起物質による血小板溶解を単一血小板の減少と誤って算定される、
等が挙げられる。
この手法は、1組の電極対等からなるコンデンサー状の試料部に血液を充填し、それに交流電場を印加して血液の凝固過程に伴う誘電率の変化を測定する方法である。
そして、全血に少量の塩化カルシウム水溶液と血小板惹起物質を添加し、一定時間撹拌した後に、該血液の非擾乱凝固(自然な血液凝固)過程で測定される誘電率の変化と、非血小板惹起物質を添加した場合の誘電率の変化には差が生じることを見出し、本技術を完成するに至った。
血小板含有試料に血小板惹起物質及びカルシウム塩を添加する工程、
前記血小板含有試料を撹拌する工程、及び
前記血小板含有試料の電気的特性及び/又は粘弾性の測定データを取得する工程
を含む、血小板凝集能解析方法を提供する。
前記電気的特性の測定データは血小板含有試料の誘電率であることが好ましい。
また、前記粘弾性の測定データは血小板含有試料のレオメーターによる測定データであってもよい。
本技術の血小板凝集能解析方法には、前記血小板含有試料の電気的特性及び/又は粘弾性の測定データと、前記血小板惹起物質を添加しない血小板含有試料から取得した電気的特性及び/又は粘弾性の測定データとに基づいて血小板凝集能を解析する工程を更に含めることができる。
前記血小板含有試料は血液又は血漿であってもよい。
また、前記血液又は血漿は、抗血小板凝集薬及び/又は抗凝固薬を投与された被験者から採取されたものを用いることができる。
血小板含有試料を保持する生体試料保持部と、
前記血小板含有試料に血小板惹起物質及び/又はカルシウム塩を供給する薬剤供給部と、
前記血小板含有試料を撹拌する撹拌機構と、
前記血小板含有試料の電気的特性を測定する測定部と
を含む、血小板凝集能解析装置をも提供する。
血小板惹起物質及びカルシウム塩が添加された血小板含有試料から取得された電気的特性及び/又は粘弾性の測定データと、前記血小板惹起物質が添加されていない血小板含有試料から取得された電気的特性及び/又は粘弾性の測定データとに基づいて血小板凝集能を解析することをコンピュータに実行させる、血小板凝集能解析用プログラムを提供する。
前記解析においては、血小板惹起物質及びカルシウム塩が添加された血小板含有試料から取得された電気的特性及び/又は粘弾性の測定データと、前記血小板惹起物質が添加されていない血小板含有試料から取得された電気的特性及び/又は粘弾性の測定データとを比較すればよい。
血小板含有試料を保持する生体試料保持部と、
前記血小板含有試料に血小板惹起物質及び/又はカルシウム塩を供給する薬剤供給部と、
前記血小板含有試料を撹拌する撹拌機構と、
前記血小板含有試料の電気的特性を測定する測定部と
を含み、
前記血小板惹起物質及びカルシウム塩が添加された血小板含有試料から取得された電気的特性及び/又は粘弾性の測定データと、前記血小板惹起物質が添加されていない血小板含有試料から取得された電気的特性及び/又は粘弾性の測定データとに基づいて血小板凝集能を解析することをコンピュータに実行させる、血小板凝集能解析用プログラムを搭載したコンピュータ
が組み込まれた血小板凝集能解析装置、及び
前記解析の結果を表示する表示装置
を備える、血小板凝集能解析システムを提供することができる。
1.血小板凝集能解析方法
2.血小板凝集能解析装置
3.血小板凝集能解析用プログラム
4.血小板凝集能解析システム
5.実施例
(1)方法
(2)結果
(3)解析例1
(4)解析例2
6.まとめ
本技術の血小板凝集能解析方法は、
工程A:血小板含有試料に血小板惹起物質及びカルシウム塩を添加する工程、
工程B:前記血小板含有試料を撹拌する工程、及び
工程C:前記血小板含有試料の電気的特性及び/又は粘弾性の測定データを取得する工程
を含む。
工程Aで血小板惹起物質及びカルシウム塩が添加された血小板含有試料は、工程Bの撹拌を行うことによって血小板惹起物質により活性化した血小板が凝集する。記工程Cでは、工程Bで反応した血小板は応答に寄与せず、反応しなかった血小板が血液凝固反応の過程で応答する。
アデノシン二リン酸(ADP)であれば、好ましくは0.1μM以上100μM以下、より好ましくは0.5μM以上30μM以下、更に好ましくは1.0μM以上12.5μM以下である。
アラキドン酸(AA)であれば、好ましくは0.01mM以上10mM以下、より好ましくは0.05mM以上5.0mM以下、更に好ましくは0.08mM以上1.0mM以下である。
塩化カルシウムの添加濃度(塩化カルシウムの試薬濃度)は、血小板凝固促進効果がある濃度であれば特に限定されないが、好ましくは150mM以上250mM以下、より好ましくは170mM以上230mM以下、更に好ましくは185mM以上215mM以下である。
ここで、電気的特性としては、例えば、誘電率、インピーダンス、アドミッタンス、キャパシタンス、コンダクタンス、導電率、位相角などを挙げることができる。誘電率であれば、特許第5691168号明細書、特許第5768422号明細書に記載の凝固過程の測定方法に従えばよい。
血小板含有試料の測定データと、前記対照となる血小板惹起物質は添加していない血小板含有試料から取得した測定データとを比較することにより、血小板凝集能を解析することができる。比較は、例えば、データの差分、比率、測定波形の面積の差分を算出すること等で行うことができる。
そこで、同一の血小板含有試料を複数用意し、血小板惹起物質を複数選択して、各血小板含有試料にそれぞれ別の血小板惹起物質及びカルシウム塩を添加し攪拌し、電気的特性及び/又は粘弾性の測定を行ってデータを比較すれば、血小板惹起物質に対応した血小板凝固能の考察が可能となる。更に、血小板への影響の少ない生理食塩水や緩衝液等を血小板惹起物質の変わりに用いた対照の測定結果と比較することも可能である。
まず、被験者から採血を行う(S101)。その全血に血小板惹起物質とカルシウム塩とを添加する(S102)。この操作はワンステップで行うことができる。添加後、全血を加温条件下で撹拌する(S103)。撹拌時間は例えば5分である。
次に、血液凝固能測定を行う(S104)。測定は、非撹拌状態で行うことができる。このステップは、更に加速試薬等を添加することなく自然な血液凝固過程を測定する、非擾乱凝固能測定である。また、血液凝固能測定は、経時的に測定してもよいし、測定開始からの時間を指定してその時点での凝固能を測定してもよい。
最後に、得られた測定データを解析し、血液凝固における血小板寄与部を算出する(S105)。
本技術の血小板凝集能解析装置は、
血小板含有試料を保持する生体試料保持部と、
前記血小板含有試料に血小板惹起物質及び/又はカルシウム塩を供給する薬剤供給部と、
前記血小板含有試料を撹拌する撹拌機構と、
前記血小板含有試料の電気的特性を測定する測定部と
を含む。
生体試料保持部1は、生体試料供給部2から供給された血小板含有試料を保持し、薬剤供給部3から供給された血小板惹起物質及びカルシウム塩との撹拌を行う。
撹拌は、血小板を反応させるため、一定時間行う。
駆動機構7は、温度制御部4や撹拌機構6の駆動動作、血小板含有試料の送液等の、生体試料保持部1に関わる動作を行う。
測定条件制御部9は、測定方法に適した温度条件や測定時間条件に設定し調節する。また、測定条件制御部9は、測定部8での誘電率測定の際、測定に用いる周波数や測定の間隔等をコントロールする。
精度管理部10は、測定部8における測定間差やバックグラウンドの変動等が生じないようにデータを管理すること、装置の各部の状態を監視すること等を行う。
なお、解析部11に、解析結果を出力する出力制御部、解析結果を表示する表示装置、測定データや解析結果を記憶する記憶部等を更に備えてもよい。
本技術に用いる血小板凝集能解析用プログラムは、
血小板惹起物質及びカルシウム塩が添加された血小板含有試料から取得された電気的特性及び/又は粘弾性の測定データと、
前記血小板惹起物質が添加されていない血小板含有試料から取得された電気的特性及び/又は粘弾性の測定データと
に基づいて血小板凝集能を解析することをコンピュータに実行させる。
該プログラムは記憶媒体で提供される。
血小板凝集能解析装置の測定部9で得られた測定結果(S301)のデータから、特徴点を抽出する(S302)。特徴点は、例えば、対照と試料の測定結果が安定し始めた点、血小板の凝固時間の決まる点等である。特徴点は、例えば、血小板惹起物質及び/又はカルシウム塩を血小板含有試料に添加して撹拌後、経過した特定の時間とすることができる。
差分の大きさを血小板機能の効果とする(S304)。すなわち、差分が大きい程、血小板惹起物質及びカルシウム塩が添加された血小板含有試料において、血小板機能(凝集能)が高いと判断する。
本技術の血小板凝集能解析システムの概略を図4に示す。
血小板凝集能解析システム40は、前記血小板凝集能解析装置41と血小板凝集能の解析結果を表示する表示装置42とを備える。
血小板凝集能解析装置41には前記血小板凝集能解析用プログラムを搭載したコンピュータを組み込むことができる。
表示装置42には、コンピュータに備え付けられたディスプレイ、プリントアウト装置等を用いることができる。
血小板凝集能解析装置41を誘電率による血液凝固系解析装置として使用する場合、測定項目として、血液の凝固(凝血)、フィブリン形成、フィブリン塊形成、血餅形成、赤血球の連銭形成、血液の凝集、赤血球の沈降(赤沈)、血餅収縮(退縮)、溶血、フィブリノリジス等が挙げられる。これらの項目の解析の際には、前記血小板凝集能解析用プログラムに代えて、これらの項目解析用プログラムを用いる。
(1)方法
健常者の静脈血採血は、クエン酸を抗凝固剤として内包した市販の真空採血管を用いて通常の方法で行った。最初の1本目は使用せずに廃棄し、以降に採取した血液を以下の実験に用いた。また、採血後、約30分室温静置した後に使用した。
誘電率測定には、特許第5691168号明細書、特許第5768422号明細書に記載の血液凝固系解析装置(以下、「誘電コアグロメーターβ号機」という)を用いた。また、インピーダンス凝集測定には、血小板機能分析装置Multiplateを用いた。
ここで、血小板惹起物質として、アデノシン二リン酸(ADP)、アラキドン酸(AA)、コラーゲンを使用した。
検体数はN=3とした。
以上の方法で、再現性を確認するため、上記とは別の健常者による同様の実験も複数回行った。
従来技術の血小板凝集能分析装置であるMultiplateの測定結果を図5−1に示す。
10MHzにおける誘電率による誘電コアグロメーターβ号機の測定結果を図5−2に示す。
誘電コアグロメーターβ号機での想定結果の時間変化を、生理食塩水添加後(対照)と血小板惹起物質添加後で比較すると、血小板惹起物質を添加した場合に振幅に変化が生じることが分かった。
この結果は、Multiplateの測定結果の変化に相関しているため、誘電コアグロメーターβ号機においても血小板の凝集反応を測定できることが示された。
前記図5−2の誘電率による測定結果をもとに、解析方法の例を示す。
誘電率の測定波形が十分に安定する20分を検討時間とした(図6−1)。その時間の規格値(最小値規格)から1を引いた値を100倍(値が小さくならないための補正)とし、この値をCFと規定した(図6−2)。
なお、検討時間は20分に限定されず、凝固時間CTが決まる以降で誘電率変化が安定していれば15分や10分に短縮できる。しかし、CTが延長している検体は、それに伴い、検討時間の規定も変更する必要があると考えられた。従って、検討時間が20分以降になる場合もあり得る。
また、当該検討時間を固定せずCTに対して相対的に(動的に)決めることも可能であり、例えば、CT+X分や、CT×Y分、あるいはCTを含むより複雑な関数とすることができる。
例えば、ADP経路阻害薬であるクロピドグレル服用患者では、ADPを添加しても基準値からの差が小さくなる。
前記図5−2の誘電率による測定結果をもとに、別の解析方法の例を示す。
誘電率による血液凝固能測定の固有パラメータである誘電クロット強度(Dielectric clot strength、以下「DCS」という。)について検討した。
DCSは、特定の周波数で測定した経時的測定データのピークからの減少幅をもとに算定することができるパラメータである。
具体的には、例えば周波数10MHzに於ける誘電率の変化が極小値付近になる時間をクロット時間(以下、「CT」という。)と規定したときに、DCSは、CT時刻の誘電率に対して、凝固が終了したとき(終了点)の誘電率差から算出する。終了点の設定を変えることで、様々なDCSパラメータを算出することができる。ここでは、終了点を、10MHzのCT決定後の誘電率変化の傾きの最大勾配10%の点とした。
図8のグラフは、図6−2のグラフと同様の変化が見られるので、DCSを算出することでも血小板機能、特に凝集能によって反映される情報(血小板寄与部)を得られることが分かった。
また、DCSはMultiplateから得られるパラメータであるAUC(U)、Aggregation(AU)と高い相関があることを確認した(図9−1、図9−2)。
前述したように、DCSは、特定の周波数(例えば1MHz)で測定した経時的測定データのピークからの減少幅をもとに算定することができるパラメータであるが、10MHzにおける誘電率の変化の幅等を用いても算出しても良い。
本技術は、血栓症を視野に入れた臨床検査として、より優れた試料である全血で、血小板凝集能の測定及び解析を行うことができる。
また、従来、血小板凝集能と血液凝固能を測定するときは、それぞれに用いられる測定技術が異なるため、別個の測定装置が必要であったところ、本技術によれば、血小板凝集能測定と凝固因子に関する測定とを同一の装置で行うことができる。
例えば、本技術の装置に同時測定が可能な複数の測定部を設置すれば、対照のナトリウム塩添加試料、並びにナトリウム塩及び血小板惹起物質添加試料を測定して血小板凝集能を検査し、同時に、外・内因系凝固促進剤添加試料を測定して血液凝固能を検査することができる。このような装置によれば、血小板凝集能と血液凝固能との相互関係を調べることが可能になる。
例えば、血小板惹起物質で血小板のみを活性化すると対照(生理食塩水)と比較して前記DCSが低値になる。これは、血小板寄与による変化で、DCSが血小板惹起物質添加によって低くなればなるほど血小板機能が高いことを示す。また、血小板惹起物質添加にも関わらずDCSが対照と同等か近い高さ(高値)になる場合、血小板機能が低下している若しくは抗血小板薬を服薬している可能性がある、と推測できる。
[1]血小板含有試料に血小板惹起物質及びカルシウム塩を添加する工程、
前記血小板含有試料を撹拌する工程、及び
前記血小板含有試料の電気的特性及び/又は粘弾性の測定データを取得する工程
を含む、血小板凝集能解析方法。
[2]前記電気的特性の測定データは血小板含有試料の誘電率である、[1]に記載の血小板凝集能解析方法。
[3]前記粘弾性の測定データは血小板含有試料のレオメーターによる測定データである、[1]に記載の血小板凝集能解析方法。
[4]前記血小板含有試料の電気的特性及び/又は粘弾性の測定データと、前記血小板惹起物質を添加しない血小板含有試料から取得した電気的特性及び/又は粘弾性の測定データとに基づいて血小板凝集能を解析する工程を含む、[1]又は[2]に記載の血小板凝集能解析方法。
[5]前記血小板含有試料は血液又は血漿である、[1]〜[4]のいずれかに記載の血小板凝集能解析方法。
[6]前記血液又は血漿は、抗血小板凝集薬及び/又は抗凝固薬を投与された被験者から採取されたものである、[5]に記載の血小板凝集能解析方法。
[7]血小板含有試料を保持する生体試料保持部と、
前記血小板含有試料に血小板惹起物質及び/又はカルシウム塩を供給する薬剤供給部と、
前記血小板含有試料を撹拌する撹拌機構と、
前記血小板含有試料の電気的特性を測定する測定部と
を含む、血小板凝集能解析装置。
[8]血小板惹起物質及びカルシウム塩が添加された血小板含有試料から取得された電気的特性及び/又は粘弾性の測定データと、前記血小板惹起物質が添加されていない血小板含有試料から取得された電気的特性及び/又は粘弾性の測定データとに基づいて血小板凝集能を解析することをコンピュータに実行させる、血小板凝集能解析用プログラム。
[9]前記解析は、血小板惹起物質及びカルシウム塩が添加された血小板含有試料から取得された電気的特性及び/又は粘弾性の測定データと、前記血小板惹起物質が添加されていない血小板含有試料から取得された電気的特性及び/又は粘弾性の測定データとを比較することを含む、[8]に記載の血小板凝集能解析用プログラム。
[10]血小板含有試料を保持する生体試料保持部と、
前記血小板含有試料に血小板惹起物質及び/又はカルシウム塩を供給する薬剤供給部と、前記血小板含有試料を撹拌する撹拌機構と、
前記血小板含有試料の電気的特性を測定する測定部と
を含み、
前記血小板惹起物質及びカルシウム塩が添加された血小板含有試料から取得された電気的特性及び/又は粘弾性の測定データと、前記血小板惹起物質が添加されていない血小板含有試料から取得された電気的特性及び/又は粘弾性の測定データとに基づいて血小板凝集能を解析することをコンピュータに実行させる、血小板凝集能解析用プログラムを搭載したコンピュータ
が組み込まれた血小板凝集能解析装置、及び
前記解析の結果を表示する表示装置
を備える、血小板凝集能解析システム。
2 生体試料供給部
3 薬剤供給部
4 温度制御部
5 時間制御部
6 撹拌機構
7 駆動機構
8 測定部
9 測定条件制御部
10 精度管理部
11 解析部
40 血小板凝集能解析システム
41 血小板凝集能解析装置
42 表示装置
Claims (9)
- 血小板含有試料に外・内因系凝固促進剤及びナトリウム塩を添加する工程、
前記血小板含有試料を撹拌して前記外・内因系凝固促進剤により血液を凝固させる工程、及び
前記工程後、非攪拌状態で前記血小板含有試料の電気的特性及び/又は粘弾性の測定データを取得する工程、
前記血小板含有試料の電気的特性及び/又は粘弾性の測定データと、前記外・内因系凝固促進剤を添加しないでナトリウム塩を添加した血小板含有試料から取得した電気的特性及び/又は粘弾性の測定データとに基づいて血液凝固能を解析する工程
を含む、血液凝固能解析方法。 - 前記電気的特性の測定データは血小板含有試料の誘電率である、請求項1に記載の血液凝固能解析方法。
- 前記粘弾性の測定データは血小板含有試料のレオメーターによる測定データである、請求項1に記載の血液凝固能解析方法。
- 前記血小板含有試料は血液又は血漿である、請求項1に記載の血液凝固能解析方法。
- 前記血液又は血漿は、抗血小板凝集薬及び/又は抗凝固薬を投与された被験者から採取されたものである、請求項4に記載の血液凝固能解析方法。
- 血小板含有試料を保持する生体試料保持部と、
前記血小板含有試料に外・内因系凝固促進剤及び/又はナトリウム塩を供給する薬剤供給部と、
前記血小板含有試料を撹拌して前記外・内因系凝固促進剤により凝固を促進させる撹拌機構と、
非攪拌状態で前記血小板含有試料の電気的特性を測定する測定部と
前記血小板含有試料を攪拌する攪拌時間を制御する時間制御部と、
前記攪拌機構の駆動動作を制御する駆動機構と、
前記測定部で測定された電気的特性に基づいて血液凝固における血小板寄与部を解析する解析部と
を含む、血液凝固能解析装置。 - 血小板含有試料に外・内因系凝固促進剤及びナトリウム塩が添加されて攪拌され、攪拌後、前記血小板含有試料から取得された電気的特性及び/又は粘弾性の測定データと、血小板含有試料に前記外・内因系凝固促進剤が添加されていなくナトリウム塩が添加されて攪拌され、攪拌後、前記血小板含有試料から取得された電気的特性及び/又は粘弾性の測定データとに基づいて、血液凝固能を解析することをコンピュータに実行させる、血液凝固能解析用プログラム。
- 血小板含有試料に外・内因系凝固促進剤及びナトリウム塩が添加されて攪拌され、攪拌後、前記血小板含有試料から取得された電気的特性及び/又は粘弾性の測定データと、血小板含有試料に前記外・内因系凝固促進剤が添加されていなくナトリウム塩が添加されて攪拌され、攪拌後、前記血小板含有試料から取得された電気的特性及び/又は粘弾性の測定データとを比較することを含む、請求項7に記載の血液凝固能解析用プログラム。
- 血小板含有試料を保持する生体試料保持部と、
前記血小板含有試料に外・内因系凝固促進剤及び/又はナトリウム塩を供給する薬剤供給部と、
前記血小板含有試料を撹拌して前記外・内因系凝固促進剤により凝固を促進させる撹拌機構と、
非攪拌状態で前記血小板含有試料の電気的特性を測定する測定部と
前記血小板含有試料を攪拌する攪拌時間を制御する時間制御部と、
前記攪拌機構の駆動動作を制御する駆動機構と、
前記測定部で測定された電気的特性に基づいて血液凝固における血小板寄与部を解析する解析部と
を含み、
血小板含有試料に外・内因系凝固促進剤及びナトリウム塩が添加されて攪拌され、攪拌後、前記血小板含有試料から取得された電気的特性及び/又は粘弾性の測定データと、血小板含有試料に前記外・内因系凝固促進剤が添加されていなくナトリウム塩が添加されて攪拌され、攪拌後、前記血小板含有試料から取得された電気的特性及び/又は粘弾性の測定データに基づいて血液凝固能を解析することをコンピュータに実行させる、血液凝固能解析用プログラムを搭載したコンピュータが組み込まれた血液凝固能解析装置、及び
前記解析の結果を表示する表示装置
を備える、血液凝固能解析システム。
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