JP2015190804A - 血小板機能測定のためのカクテル試薬 - Google Patents
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Abstract
【課題】 複数種類の抗血小板薬の薬効評価を効率的に実施可能な、血小板機能測定用のカクテル試薬を取得する。
【解決手段】 3種類以上の血小板機能に影響する試薬(但し、少なくとも2種類の血小板活性化試薬を含む)を含む、血小板機能測定用のカクテル試薬を用いる。又は、患者の血液由来サンプルと、3種類以上の血小板機能に影響する試薬(但し、少なくとも2種類の血小板活性化試薬を含む)とを接触させる工程を含む、血小板機能測定法を用いてもよい。
【選択図】 図2
【解決手段】 3種類以上の血小板機能に影響する試薬(但し、少なくとも2種類の血小板活性化試薬を含む)を含む、血小板機能測定用のカクテル試薬を用いる。又は、患者の血液由来サンプルと、3種類以上の血小板機能に影響する試薬(但し、少なくとも2種類の血小板活性化試薬を含む)とを接触させる工程を含む、血小板機能測定法を用いてもよい。
【選択図】 図2
Description
本発明は、血小板機能測定用のカクテル試薬、又は抗血小板薬の薬効評価用のカクテル試薬に関する。
抗血小板薬は、血栓症等の治療に用いられる薬剤であり、異なる作用機序を持った抗血小板薬が複数販売されている。具体的には、例えば、アスピリン、クロピドグレル、チクロピジン、シロスタゾール、サルポグレラート等がある。抗血小板薬の作用機序としては、例えば、アスピリンはシクロオキシゲナーゼ1阻害作用、チクロピジンを代表とするチエノピリジン系薬剤はP2Y12 ADP受容体阻害作用、シロスタゾールはホスホジエステラーゼ3阻害作用、サルポグレラートはセロトニン受容体拮抗作用などが挙げられる(非特許文献1)。
従来、抗血小板薬の薬効評価は、抗血小板薬を投与後の患者血中の「血小板機能」を測定することで実施されている(非特許文献2〜5)。具体的には、抗血小板薬を投与後の患者血中の血小板に対して、抗血小板薬の作用機序に応じた血小板活性化試薬を作用させ、血小板凝集率を測定する。例えば、アスピリン(シクロオキシゲナーゼ1阻害剤)の薬効評価は、アラキドン酸(シクロオキシゲナーゼ1によってプロスタノイドに代謝される物質)を患者の血小板に作用させ、血小板凝集率を測定することで実施できる。この際、血小板凝集率が低ければ、薬効があると判断できる。
非特許文献2には、アスピリンの薬効を、アラキドン酸又はコラーゲンを血小板活性化試薬として用いることによって測定する方法が記載されている。また、クロピドグレルの薬効を、ADP (アデノシン2リン酸)を血小板活性化試薬として用いることによって測定する方法が記載されている。
非特許文献3には、アスピリンの薬効を、PFA-100 (Siemens Healthcare USA)を使用して、コラーゲンとエピネフリンの混合物を血小板活性化試薬として用いることによって測定する方法が記載されている。また、クロピドグレルの薬効を、PFA-100を使用して、コラーゲンとADPの混合物を血小板活性化試薬として用いることによって測定する方法が記載されている。
非特許文献4には、サルポグレラートの薬効を、セロトニンとエピネフリンの組み合わせを血小板活性化試薬として用いることによって測定する方法が記載されている。
非特許文献5には、シロスタゾールの薬効を、PGE1の存在下、アラキドン酸を血小板活性化試薬として用いることによって測定する方法が記載されている。
"血小板活性化機構とその作用点." 井上克枝, 尾崎由基男., Thrombosis and Circulation. 13:25-29, 2005.
"抗血小板療法における血小板凝集能検査を利用した薬効モニタリングの実際." 佐藤金夫., 血栓止血誌17: 424-429, 2006.
"全血を試料とする血小板機能評価法." 佐藤金夫., 血栓止血誌. 23:288-293, 2012.
"Effect of sarpogrelate, a 5-HT(2A) antagonist, on platelet aggregation in patients with ischemic stroke: clinical-pharmacological dose-response study. " Uchiyama at al., Cerebrovasc Dis. 2007;24(2-3):264-70. Epub 2007 Jul 4.
"Platelet aggregometry in the presence of PGE(1) provides a reliable method for cilostazol monitoring. " Satoh et al., Thromb Res. 2012 Oct;130(4):616-21.
循環器疾患における抗凝固・抗血小板療法に関するガイドライン(2009年改訂版), 23-27.
本願発明者らは、上述の文献に記載されているような方法(以下、「従来法」)を用いて、抗血小板薬の薬効評価を行った。しかしながら、従来法では、抗血小板薬ごとに、その抗血小板薬の作用機序に基づいた測定系を個別に準備する必要があった。例えば、アスピリンはシクロオキシゲナーゼ1阻害薬であるのでアラキドン酸を用いた測定系を、チクロピジンはP2Y12 ADP受容体阻害薬であるのでADPを用いた測定系を、サルポグレラートは5-HT2A受容体阻害薬であるのでセロトニン(5-HT)を用いた測定系を、個別に準備する必要があった。このことから、従来法は、複数の抗血小板薬の薬効評価を行なう際に、効率が良くないことに本願発明者らは気がついた。
また、近年、ステント治療の普及に伴い、2〜3剤の抗血小板薬を処方する多剤併用療法が普及しつつある(非特許文献6)。しかしながら、併用療法における血小板機能を総合的に評価できる方法は確立されていない。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、複数種類の抗血小板薬の薬効評価を効率的に実施可能な、血小板機能測定用のカクテル試薬等を提供することを目的とする。
本願発明者らは、後述する実施例に記載のように、3種類以上の血小板機能に影響する試薬(但し、少なくとも2種類の血小板活性化試薬を含む)を含むカクテル試薬を用いて、抗血小板薬の薬効評価を行なった。その結果、そのカクテル試薬を用いれば、1種類の抗血小板薬だけでなく、驚くべきことに、複数種類の抗血小板薬の薬効評価を行なうことができることがわかった。
血小板はコラーゲン、ADP、エピネフリン、セロトニンなど複数の血小板活性化物質に対する受容体を発現しており、これら血小板活性化物質は複合的に作用して血小板を活性化させると考えられる。上記のカクテル試薬は3種類以上の試薬を含むため、生体内に近い条件で複数の情報伝達経路を活性化させることが可能になり、その結果、血小板機能を総合的に評価することができたのではないかと考えられる。これは、従来法にはなかった、本願発明者らが初めて見出した知見である。
また、本願発明者らは、さらなる研究の過程で、併用療法後の患者の血小板機能を測定した。その結果、上記のカクテル試薬を用いれば、抗血小板薬の併用療法の薬効評価も可能であった。これにより、近年普及しつつある多剤併用療法の薬効評価が初めて実現可能になったといえる。
即ち、本発明の一態様によれば、3種類以上の血小板機能に影響する試薬(但し、少なくとも2種類の血小板活性化試薬を含む)を含む、血小板機能測定用のカクテル試薬が提供される。
また本発明の一態様によれば、3種類以上の血小板機能に影響する試薬(但し、少なくとも2種類の血小板活性化試薬を含む)を含む、血小板機能測定用のキットが提供される。
また本発明の一態様によれば、患者の血液由来サンプルと、3種類以上の血小板機能に影響する試薬(但し、少なくとも2種類の血小板活性化試薬を含む)とを接触させる工程を含む、血小板機能測定法が提供される。
また本発明の一態様によれば、3種類以上の血小板機能に影響する試薬(但し、少なくとも2種類の血小板活性化試薬を含む)を含む、抗血小板薬の薬効評価用のカクテル試薬が提供される。
また本発明の一態様によれば、患者の血液由来サンプルと、3種類以上の血小板機能に影響する試薬(但し、少なくとも2種類の血小板活性化試薬を含む)とを接触させる工程を含む、抗血小板薬の薬効評価法が提供される。
なお本発明の一態様において、上記血小板機能に影響する試薬は、血小板機能活性化試薬又は血小板機能抑制試薬であってもよい。また本発明の一態様において、上記血小板機能に影響する試薬は、血小板凝集能活性化試薬又は血小板凝集能抑制試薬であってもよい。また本発明の一態様において、上記3種類以上の血小板機能に影響する試薬は、(a) 3種類以上の血小板活性化試薬、又は(b) 2種類以上の血小板活性化試薬、及び1種類以上のcAMP増加試薬もしくはcGMP増加試薬、を含んでいてもよい。また本発明の一態様において、上記カクテル試薬は、患者の血液由来サンプルと接触させることによって、上記患者の血小板機能を測定するためのものであってもよい。また本発明の一態様において、上記カクテル試薬は、抗血小板薬の薬効評価用であってもよい。また本発明の一態様において、上記カクテル試薬は、抗血小板薬の投与を受けた患者の血液由来サンプルと接触させることによって、上記患者に対する上記抗血小板薬の薬効評価を行うためのものであってもよい。また本発明の一態様において、上記カクテル試薬は、抗血小板薬の薬効評価用で、且つ複数の抗血小板薬の薬効評価に対応する兼用品であってもよい。また本発明の一態様において、上記カクテル試薬は、抗血小板薬の併用投与を受けた患者の薬効を評価するためのものであってもよい。また本発明の一態様において、上記抗血小板薬は、虚血性疾患治療薬、血栓治療薬、塞栓治療薬、又は血流障害治療薬を含んでいてもよい。
本発明によれば、複数種類の抗血小板薬の薬効評価を効率的に行なうことができる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、同様な内容については繰り返しの煩雑を避けるために、適宜説明を省略する。
本発明の一実施形態は、3種類以上の血小板機能に影響する試薬(但し、少なくとも2種類の血小板活性化試薬を含む)を含む、血小板機能測定用のカクテル試薬である。このカクテル試薬を用いて、患者サンプルの血小板凝集レベルを測定することによって、抗血小板薬の薬効評価を行なうことができる。特にこのカクテル試薬は、1種類の抗血小板薬だけでなく、作用の異なる複数種類の抗血小板薬の薬効を1つの評価系で評価することができる点で優れている。また、抗血小板薬の併用療法の薬効評価ができる点でも優れている。なお、血小板機能に影響する試薬としては、例えば、ADP、アラキドン酸ナトリウム、又はPGE1等を挙げることができる。
血小板凝集レベルの測定は、例えば、吸光度法、スクリーンフィルター法、又はプラビーズカラム法で行なってもよい。吸光度法は、例えば、遠心分離によって得られた多血小板血漿(PRP)をキュベットに入れ、さらにカクテル試薬を添加することで生成する血小板凝集を、光透過性(吸光度)の変化でモニタすることによって行なうことができる。このとき、乏血小板血漿(PPP)の透過率を100%に設定してもよい。なお、スクリーンフィルター法では、PRPを分離せずに全血のまま測定することができる。
血小板凝集レベルの測定は、全血を測定試料とする測定法を使用してもよい。このとき、測定原理は、例えば、凝集、ずり応力惹起凝集、粘着/凝集、蛋白リン酸化等を利用できる。検出原理は、例えば、濁度、閉塞時間、電気抵抗、血小板数の減少、表面占有率、フローサイトメトリー、フィルター圧等を利用できる。これらの原理を利用できる装置としては、全血凝集計を使用できる。全血凝集計は、例えば、Platelet Function Analyzer (Siemens Healthcare Diagnostics Inc.)、VerifyNow (accumetrics)、multiplate (Dynabyte)、Plateletworks (Helena Laboratories)、Impact cone and plate (let) analyzer (DiaMed)、PLT VASP/P2Y12 kit (BIOCYTEX)、WBAアナライザー(アイエスケー(株))等を挙げることができる。使用する血液量としては、1、10、100、1000、又は10000μL/測定であってもよく、それらいずれか2つの値の範囲内であってもよい。
本発明の一実施形態は、患者の血液由来サンプルと、3種類以上の血小板機能に影響する試薬(但し、少なくとも2種類の血小板活性化試薬を含む)とを接触させる工程を含む、血小板機能測定法である。この測定法を用いて、患者サンプルの血小板凝集レベルを測定することによって、抗血小板薬の薬効評価を行なうことができる。特にこの測定法は、1種類の抗血小板薬だけでなく、作用の異なる複数種類の抗血小板薬の薬効評価を行なうことができる点で優れている。また、抗血小板薬の併用療法の薬効評価ができる点でも優れている。なお、上記3種類以上の血小板機能に影響する試薬は、カクテル試薬であってもよい。
本発明の一実施形態において「血小板機能測定法」は、(i)患者に抗血小板薬を投与する工程、(ii)上記患者から血液を取得する工程、(iii)上記患者の血液由来サンプルと、3種類以上の血小板機能に影響する試薬(但し、少なくとも2種類の血小板活性化試薬を含む)とを接触させ、混合液を調製する工程、又は(iv)上記混合液の血小板凝集レベルを測定する工程、を含んでいてもよい。
また上記血小板機能測定法は、抗血小板薬投与前の患者から血液を取得する工程、を含んでいてもよい。また上記血小板機能測定法は、抗血小板薬投与前の患者の血液由来サンプルと、3種類以上の血小板機能に影響する試薬(但し、少なくとも2種類の血小板活性化試薬を含む)とを接触させ、第一の混合液を調製する工程、第一の混合液と、上記(iv)の混合液との血小板凝集レベルを比較する工程、又は上記(iv)の混合液の血小板凝集レベルが、第一の混合液の血小板凝集レベルよりも小さいときに、抗血小板薬が患者に有効と評価する工程、を含んでいてもよい。このとき、上記(iv)の混合液の血小板凝集レベルが、第一の混合液の血小板凝集レベルよりも0.9、0.7、0.5,0.3、又は0.1倍以下のときに、抗血小板薬が患者に有効と評価してもよい。
また上記血小板機能測定法は、患者の血液から、血液由来サンプルを調製する工程を含んでいてもよい。本発明の一実施形態において「血液由来サンプル」は、例えば、全血、又はPRPを含む。また血液由来サンプルは、例えば、人工的に作成された血液であってもよい。また血液由来サンプルは、例えば、試験用容器、チューブ、又はキュベットに収容された状態であってもよい。
また上記血小板機能測定法は、患者の血液から、PRPを調製する工程、PRPと3種類以上の血小板機能に影響する試薬(但し、少なくとも2種類の血小板活性化試薬を含む)とを接触させ、混合液を調製する工程、又は混合液の血小板凝集レベルを測定する工程、を含んでいてもよい。PRPは、例えば、血液を遠心分離することによって得ることができる。遠心分離の遠心力は、例えば、50、100、150、200、300、又は500gであってもよく、それらいずれか2つの値の範囲内であってもよい。遠心分離の時間は、3、5、10、12、又は15分間であってもよく、それらいずれか2つの値の範囲内であってもよい。
また上記血小板機能測定法は、患者の血液から、PPPを調製する工程、を含んでいてよい。PPPは、例えば、血液を遠心分離することによって得ることができる。遠心分離の遠心力は、例えば、500、1000、1500、2000、3000、10000、又は30000gであってもよく、それらいずれか2つの値の範囲内であってもよい。遠心分離の時間は、1、5、10、12、15、又は20分間であってもよく、それらいずれか2つの値の範囲内であってもよい。
また上記血小板機能測定法は、上記(iv)の混合液の最大凝集率が所定の閾値よりも低いときに、抗血小板薬が患者に有効と評価する工程、を含んでいてもよい。最大凝集率は、例えば、血小板凝集能測定装置を用いて測定してもよい。
また上記血小板機能測定法は、血液由来サンプルと、3種類以上の血小板機能に影響する試薬(但し、少なくとも2種類の血小板活性化試薬を含む)との混合液を静置する工程を含んでいてもよい。静置時間は、例えば、0.1、0.5、1、2、5、又は10分以上であってもよく、それらいずれか2つの値の範囲内であってもよい。
また上記血小板機能測定法は、患者の血液と、血液抗凝固剤とを混合する工程を含んでいてもよい。血液抗凝固剤は、例えば、クエン酸ナトリウムであってもよい。また上記血小板機能測定法は、患者の血液を凝固しない状態に保つ工程を含んでいてもよい。また上記血小板機能測定法は、患者の血液と、血液抗凝固剤とを混合せずに、血液を採取後にすぐに測定してもよい。
また上記血小板機能測定法は、2剤以上の抗血小板薬の薬効を評価する工程、を含んでいてもよい。また上記血小板機能測定法は、(v)上記(i)の抗血小板薬とは異なる第二の抗血小板薬を患者に投与する工程、(vi)上記(v)の患者から血液を取得する工程、(vii)上記(v)の患者の血液由来サンプルと、3種類以上の血小板機能に影響する試薬(但し、少なくとも2種類の血小板活性化試薬を含む)とを接触させ、混合液を調製する工程、又は(viii)上記(vii)の混合液の血小板凝集レベルを測定する工程、を含んでいてもよい。ここで、上記(i)の抗血小板薬と、上記第二の抗血小板薬は、薬理作用が異なる抗血小板薬であってもよい。また、上記(i)の患者と、上記(v)の患者は、同一又は異なっていてもよい。
また、上記投与は、2剤以上の併用投与であってもよい。上記抗血小板薬の投与量は、例えば、0.0001、0.001、1、10、又は100mg/kg体重であってもよく、それらいずれか2つの値の範囲内であってもよい。上記「取得」は、例えば、注射による採取を含む。上記「接触」は、例えば、混合を含む。
本発明の一実施形態において「血小板機能に影響する試薬」は、例えば、血小板機能活性化試薬又は血小板機能抑制試薬を含む。また、血小板機能に影響する試薬は、血小板凝集能活性化試薬又は血小板凝集能抑制試薬を含む。また、血小板機能に影響する試薬は、血小板凝集を上昇又は減少させる試薬を含む。上記活性化、抑制、上昇、又は減少は、試薬による直接的又は間接的な作用であってもよい。この血小板機能に影響する試薬は、例えば、血小板活性化試薬、cAMP増加試薬、又はcGMP増加試薬を含む。本発明の一実施形態において「試薬」は、その用途や形態が限定されるものではなく、例えば、薬理活性を有する物質、又は薬剤であってもよい。また試薬の形態は、乾燥品(例えば、粉末)、又は溶液であってもよい。
本発明の一実施形態において「血小板活性化試薬」は、血小板機能を活性化する作用を有する試薬、又は血小板凝集を促進する作用を有する試薬を含む。血小板活性化試薬は、例えば、ADP、P2Y1 ADP受容体活性化化合物、P2Y12 ADP受容体活性化化合物、コラーゲンおよびコラーゲン分解産物、CRP(collagen related peptide)、polyPHG、エピネフリン、セロトニン、リストセチン、トロンビン、トロンビン受容体活性化化合物、コンバルキシン、バソプレッシン、又はアラキドン酸ナトリウムを含む。血小板活性化試薬は、特に高感度に薬効評価ができる観点からは、ADP、エピネフリン、セロトニン、トロンビン受容体活性化ペプチド、又はアラキドン酸ナトリウムが好ましい。
本発明の一実施形態において「cAMP増加試薬」は、血小板内cAMP量を増加させる作用を有する試薬を含む。本発明の一実施形態において「cGMP増加試薬」は、血小板内cGMP量を増加させる作用を有する試薬を含む。このcAMP増加試薬、又はcGMP増加試薬は、例えば、プロスタグランジンI2もしくはその誘導体、プロスタグランジンE1もしくはその誘導体、又は一酸化窒素もしくは水溶液中で一酸化窒素を遊離させる化合物を含む。上記の水溶液中で一酸化窒素を遊離させる化合物は、例えば、ニトログリセリン、一硝酸イソソルビド、亜硝酸アミル、又は二酸化窒素であってもよい。
本発明の一実施形態において「3種類以上の血小板機能に影響する試薬(但し、少なくとも2種類の血小板活性化試薬を含む)」は、抗血小板薬の薬効評価の感度の観点からは、(a) 3種類以上の血小板活性化試薬、又は(b) 2種類以上の血小板活性化試薬、及び1種類以上のcAMP増加試薬もしくはcGMP増加試薬、を含むことが好ましい。ここで血小板活性化試薬の種類は、より高感度で抗血小板薬の薬効評価を行なう観点からは、3種類以上が好ましく、4種類以上がより好ましく、5種類以上がさらに好ましい。また、個々の試薬は、抗血小板薬の薬効評価の感度の観点からは、標的とする受容体がそれぞれ異なる試薬であることが好ましい。
3種類以上の血小板機能に影響する試薬(但し、少なくとも2種類の血小板活性化試薬を含む)を複数種類の抗血小板薬の薬効評価に使用する場合、その抗血小板薬の1つがシクロオキシゲナーゼ1阻害薬(例えば、アセチルサリチル酸)、又はP2Y12受容体阻害薬(例えば、チクロピジン塩酸塩)のときは、血小板機能に影響する試薬はADP、アラキドン酸ナトリウム、エピネフリン、セロトニン、トロンビン受容体活性化ペプチド、polyPHG、バソプレッシン、トロンビン、又はPGE1を含むことが好ましい。また、その抗血小板薬の1つがホスホジエステラーゼ阻害剤(例えば、シロスタゾール)のときは、血小板機能に影響する試薬はバソプレッシン、エピネフリン、又はPGE1を含むことが好ましい。
血小板機能測定時の、上記(iv)の混合液中の血小板機能に影響する試薬1つ当たりの濃度は、0.000001、0.0001、0.01、0.1、1、2、3、4、5、10、又は1000μM以下であってもよく、それらいずれか2つの値の範囲内であってもよい。又は、0.001、0.01、0.1、1、5、又は10μg/mL以下であってもよく、それらいずれか2つの値の範囲内であってもよい。又は、0.0001、0.01、0.1、1、10、50、又は100U/mL以下であってもよく、それらいずれか2つの値の範囲内であってもよい。
本発明の一実施形態において「カクテル試薬」は、3種類以上の血小板機能に影響する試薬(但し、少なくとも2種類の血小板活性化試薬を含む)を混合することで調製できる。カクテル試薬の形態は、例えば、溶液、乾燥品(例えば、粉末)、容器(例えば、プラスチック容器)への固相化状態等であってもよい。カクテル試薬は、3種類以上の血小板機能に影響する試薬(但し、少なくとも2種類の血小板活性化試薬を含む)に、さらに任意の水溶液(例えば、緩衝液)、添加剤、又は担体を混合することで調製してもよい。カクテル試薬中の3種類以上の血小板機能に影響する試薬(但し、少なくとも2種類の血小板活性化試薬を含む)の含有量は、血小板機能を活性化する十分量であってもよい。
上記カクテル試薬は、複数の抗血小板薬の薬効評価に対応する兼用品であってもよい。例えば、上記カクテル試薬は、アスピリン単独の薬効評価を目的として使用されるものであっても、アスピリンとチクロピジンの両方の薬効評価を目的として使用されるものであってもよい。例えば、上記カクテル試薬が兼用品として販売される場合、製品パッケージ又は製品説明書に、1種類の抗血小板薬の薬効評価に対する専用品である旨の表示がなくてもよい。なお、抗血小板薬はアスピリンとチクロピジンに限定されない。
本発明の一実施形態において「抗血小板薬」は、例えば、血小板活性化シグナル抑制剤、血小板抑制シグナル増強剤を含む。血小板活性化シグナル抑制剤は、例えば、アラキドン酸代謝阻害薬、ADP受容体阻害薬、GPIIb/IIIa阻害薬、セロトニン受容体阻害薬、GPIb/IX/V阻害薬、GPVI阻害薬を含む。アラキドン酸代謝阻害薬は、例えば、アセチルサリチル酸(アスピリン)オザグレルナトリウム(オザグレル)、エイコサペンタエン酸等を含む(括弧内は、販売名の例)。ADP受容体阻害薬は、例えば、チエノピリジン系薬剤を含む。チエノピリジン系薬剤は、例えば、チクロピジン塩酸塩(パナルジン)、又はクロピドグレル硫酸塩(プラビックス)を含む(括弧内は、販売名の例)。セロトニン受容体阻害薬は、例えば、サルポグレラート塩酸塩(アンプラーグ)を含む(括弧内は、販売名の例)。
血小板抑制シグナル増強剤は、例えば、環状ヌクレオチドに作用する薬剤、PGl2誘導体、PGE1誘導体、アデノシン再吸収抑制剤を含む(括弧内は、販売名の例)。環状ヌクレオチドに作用する薬剤は、例えば、シロスタゾール(プレタール)を含む(括弧内は、販売名の例)。PGl2誘導体は、例えば、ベラプロストナトリウム(ドルナー)を含む(括弧内は、販売名の例)。PGE1誘導体は、例えば、リマプロスト アルファデクス(オパルモン)を含む(括弧内は、販売名の例)。アデノシン再吸収抑制剤は、例えば、ジピリダモール(ペルサンチン)を含む(括弧内は、販売名の例)。
また抗血小板薬は、血小板の凝集を抑制する薬剤を含む。抗血小板薬は、虚血性疾患治療薬、血栓治療薬、塞栓治療薬、又は血流障害治療薬を含む。
本発明の一実施形態は、3種類以上の血小板機能に影響する試薬(但し、少なくとも2種類の血小板活性化試薬を含む)を含む、血小板機能測定用のキットである。このキットを用いて、患者サンプルの血小板凝集レベルを測定することによって、抗血小板薬の薬効評価を行なうことができる。特にこのキットは、1種類の抗血小板薬だけでなく、作用の異なる複数種類の抗血小板薬の薬効評価を行なうことができる点で優れている。また、抗血小板薬の併用療法の薬効評価ができる点でも優れている。
本発明の一実施形態は、3種類以上の血小板機能に影響する試薬(但し、少なくとも2種類の血小板活性化試薬を含む)を含む、抗血小板薬の薬効評価用のカクテル試薬である。このカクテル試薬を用いて、患者サンプルの血小板凝集レベルを測定することによって、抗血小板薬の薬効評価を行なうことができる。特にこのカクテル試薬は、1種類の抗血小板薬だけでなく、作用の異なる複数種類の抗血小板薬の薬効評価を行なうことができる点で優れている。また、抗血小板薬の併用療法の薬効評価ができる点でも優れている。
本発明の一実施形態は、患者の血液由来サンプルと、3種類以上の血小板機能に影響する試薬(但し、少なくとも2種類の血小板活性化試薬を含む)とを接触させる工程を含む、抗血小板薬の薬効評価法である。この測定法を用いて、患者サンプルの血小板凝集レベルを測定することによって、抗血小板薬の薬効評価を行なうことができる。特にこの測定法は、1種類の抗血小板薬だけでなく、作用の異なる複数種類の抗血小板薬の薬効評価を行なうことができる点で優れている。また、抗血小板薬の併用療法の薬効評価ができる点でも優れている。
なお、上記の血小板機能測定用のカクテル試薬、及び血小板機能測定法に係る種々の詳細な実施形態は、上記キット、薬効評価用のカクテル試薬、及び抗血小板薬の薬効評価法においても適用可能である。そのような場合のキット、薬効評価用のカクテル試薬、及び抗血小板薬の薬効評価法の実施形態も、本発明の一実施形態に含まれる。
本発明の一実施形態において「患者」は、血小板機能亢進に伴う症状を発症している、又は発症する可能性があると判断又は診断された患者であってもよい。血小板機能亢進に伴う症状は、例えば、虚血性疾患、血栓、塞栓、又は血流障害を含む。また患者は、1又は2剤以上の抗血小板薬を投与された患者、投与される予定の患者であってもよい。また患者は、ヒト、又はヒトを除く哺乳類(例えば、マウス、モルモット、ハムスター、ラット、ネズミ、ウサギ、ブタ、ヒツジ、ヤギ、ウシ、ウマ、ネコ、イヌ、マーモセット、サル、又はチンパンジー等の1種以上)を含む。
本明細書において「3種類以上」とは、3、4、5、6、7、8、9、10、もしくは20種以上であってもよく、それらいずれか2つの値の範囲内であってもよい。
本明細書において「少なくとも2種類」とは、2、3、4、5、6、7、8、9、10、もしくは20種以上であってもよく、それらいずれか2つの値の範囲内であってもよい。
本明細書において「1種類以上」とは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、もしくは20種以上であってもよく、それらいずれか2つの値の範囲内であってもよい。
本明細書において「複数」とは、2、3、4、5、6、又は10であってもよく、それらいずれか2つの値の範囲内であってもよい。
本明細書において「2剤以上」とは、2、3、4、又は5剤以上であってもよく、それらいずれか2つの値の範囲内であってもよい。
本明細書において引用しているあらゆる刊行物、公報類(特許、又は特許出願)は、その全体を参照により援用する。
本明細書において「又は」は、文章中に列挙されている事項の「少なくとも1つ以上」を採用できるときに使用される。「もしくは」も同様である。本明細書において「2つの値の範囲内」と明記した場合、その範囲には2つの値自体も含む。本明細書において「A〜B」は、A以上B以下を意味するものとする。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。また、上記実施形態に記載の構成を組み合わせて採用することもできる。
以下、本発明を実施例によりさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1>
1.1 PRP、PPPの作成方法
ヒト静脈血9容に対して3.8%クエン酸ナトリウム1容の割合で混合する。混合液に対して150g、12分間遠心して、その上清として多血小板血漿(Platelet-rich Plasma; PRP)を作成する。PRPを2000g、10分間遠心して、その上清として乏血小板血漿(Platelet-poor plasma; PPP)を作成する。
1.1 PRP、PPPの作成方法
ヒト静脈血9容に対して3.8%クエン酸ナトリウム1容の割合で混合する。混合液に対して150g、12分間遠心して、その上清として多血小板血漿(Platelet-rich Plasma; PRP)を作成する。PRPを2000g、10分間遠心して、その上清として乏血小板血漿(Platelet-poor plasma; PPP)を作成する。
1.2 サンプル調製
上記1.1の方法により、アスピリン(シクロオキシゲナーゼ1阻害薬、抗血小板薬)81mgを服用した前後の被験者のPRP、PPPを調製した。
上記1.1の方法により、アスピリン(シクロオキシゲナーゼ1阻害薬、抗血小板薬)81mgを服用した前後の被験者のPRP、PPPを調製した。
1.3 血小板凝集能の測定
血小板凝集能の測定に、血小板凝集能測定装置AG-10(興和(株))を使用した。キュベットにPPPを300μL加えて測定し、PPPの透過率を100%に設定した。別のキュベットにPRPを300μL加えて37℃で2分間加温した後、装置にキュベットをセットして測定を開始した。30秒後に、下記1.4の試薬を加えて血小板凝集能を測定した。測定データは最大凝集率で評価した。
血小板凝集能の測定に、血小板凝集能測定装置AG-10(興和(株))を使用した。キュベットにPPPを300μL加えて測定し、PPPの透過率を100%に設定した。別のキュベットにPRPを300μL加えて37℃で2分間加温した後、装置にキュベットをセットして測定を開始した。30秒後に、下記1.4の試薬を加えて血小板凝集能を測定した。測定データは最大凝集率で評価した。
1.4 使用した試薬
(1)ADP(4μM、エムシーメディカル)
(2)コラーゲン(4μg/mL、モリヤ産業)
(3)カクテル試薬(A): ADP(0.1μM、エムシーメディカル)、アラキドン酸ナトリウム(200μM、シグマ)、エピネフリン(0.1μM、和光純薬)、セロトニン(0.1μM、和光純薬)、及びトロンビン受容体活性化ペプチド(2μM、コスモバイオ)の混合物
なお、括弧内の数値は、測定系に添加時の終濃度を意味する。ADP、コラーゲン、アラキドン酸ナトリウム、エピネフリン、セロトニン、及びトロンビン受容体活性化ペプチドは、血小板活性化試薬である。
(1)ADP(4μM、エムシーメディカル)
(2)コラーゲン(4μg/mL、モリヤ産業)
(3)カクテル試薬(A): ADP(0.1μM、エムシーメディカル)、アラキドン酸ナトリウム(200μM、シグマ)、エピネフリン(0.1μM、和光純薬)、セロトニン(0.1μM、和光純薬)、及びトロンビン受容体活性化ペプチド(2μM、コスモバイオ)の混合物
なお、括弧内の数値は、測定系に添加時の終濃度を意味する。ADP、コラーゲン、アラキドン酸ナトリウム、エピネフリン、セロトニン、及びトロンビン受容体活性化ペプチドは、血小板活性化試薬である。
1.5 結果
血小板凝集能の測定結果を図1に示す(図中のなしは、服用前を意味する)。コラーゲン、又はカクテル試薬による血小板凝集能は、アスピリンによって抑制された。一方で、ADPによる血小板凝集能は、わずかに抑制するのみであった。以上の結果は、コラーゲン、又はカクテル試薬を用いることで、患者に対するアスピリンの薬効評価ができることを意味している。また、カクテル試薬を用いた場合、個々の試薬濃度を低濃度で使用できることを意味している。
血小板凝集能の測定結果を図1に示す(図中のなしは、服用前を意味する)。コラーゲン、又はカクテル試薬による血小板凝集能は、アスピリンによって抑制された。一方で、ADPによる血小板凝集能は、わずかに抑制するのみであった。以上の結果は、コラーゲン、又はカクテル試薬を用いることで、患者に対するアスピリンの薬効評価ができることを意味している。また、カクテル試薬を用いた場合、個々の試薬濃度を低濃度で使用できることを意味している。
<実施例2>
2.1 血小板凝集能の測定
実施例1の実験条件に対して、アスピリンを、チクロピジン(P2Y12 ADP受容体阻害薬)単剤100mg、又はチクロピジンとアスピリンの二剤併用療法に代えて、血小板凝集能を測定した。
2.1 血小板凝集能の測定
実施例1の実験条件に対して、アスピリンを、チクロピジン(P2Y12 ADP受容体阻害薬)単剤100mg、又はチクロピジンとアスピリンの二剤併用療法に代えて、血小板凝集能を測定した。
2.2 結果
血小板凝集能の測定結果を図2に示す。ADP、又はカクテル試薬による血小板凝集能は、チクロピジンによって抑制された。一方で、コラーゲンによる血小板凝集能は、ほとんど抑制されなかった。以上の結果から、ADP、又はカクテル試薬を用いることで、患者に対するチクロピジンの薬効評価ができることを意味している。一方で、コラーゲンはチクロピジンの薬効評価が困難であることを意味している。図1および図2の結果から、コラーゲンではアスピリンの薬効評価ができ、ADPではチクロピジンの薬効評価ができることが示され、カクテル試薬ではアスピリンの薬効評価もチクロピジンの薬効評価もできることが示され、カクテル試薬を用いることで、作用機序の異なる複数の抗血小板薬の薬効評価を1種類の試薬でできることが示された。
血小板凝集能の測定結果を図2に示す。ADP、又はカクテル試薬による血小板凝集能は、チクロピジンによって抑制された。一方で、コラーゲンによる血小板凝集能は、ほとんど抑制されなかった。以上の結果から、ADP、又はカクテル試薬を用いることで、患者に対するチクロピジンの薬効評価ができることを意味している。一方で、コラーゲンはチクロピジンの薬効評価が困難であることを意味している。図1および図2の結果から、コラーゲンではアスピリンの薬効評価ができ、ADPではチクロピジンの薬効評価ができることが示され、カクテル試薬ではアスピリンの薬効評価もチクロピジンの薬効評価もできることが示され、カクテル試薬を用いることで、作用機序の異なる複数の抗血小板薬の薬効評価を1種類の試薬でできることが示された。
また、二剤併用の場合は、ADP、コラーゲン、又はカクテル試薬のいずれの血小板凝集能も抑制された。このとき、カクテル試薬による血小板凝集能だけが、顕著に抑制された。以上の結果は、カクテル試薬を用いることで、二剤併用投与の薬効評価を高感度でできることを意味している。
<実施例3>
3.1 サンプル調製
上記1.1の方法により、PRP、PPPを調製した。
3.1 サンプル調製
上記1.1の方法により、PRP、PPPを調製した。
3.2 血小板凝集能の測定
キュベットにPPPを300μL加えて測定し、PPPの透過率を100%に設定した。別のキュベットにPRPを300μL加えて37℃で2分間加温した後、装置にキュベットをセットして測定を開始した。30秒後に、下記3.3の試薬を加えて血小板凝集能を測定した。測定データは最大凝集率で評価した。
キュベットにPPPを300μL加えて測定し、PPPの透過率を100%に設定した。別のキュベットにPRPを300μL加えて37℃で2分間加温した後、装置にキュベットをセットして測定を開始した。30秒後に、下記3.3の試薬を加えて血小板凝集能を測定した。測定データは最大凝集率で評価した。
3.3 使用した試薬
(1)バソプレッシン(0.1μM、ペプチド研究所)
(2)エピネフリン(3μM、和光純薬)
(3)PGE1(20nM、ケイマンケミカル)
(4)カクテル試薬(B): バソプレッシン(0.1μM、ペプチド研究所)、エピネフリン(3μM、和光純薬)、及びPGE1(20nM、ケイマンケミカル)の混合物
なお、括弧内の数値は、測定系に添加時の終濃度を意味する。バソプレッシン、及びエピネフリンは、血小板活性化試薬である。PGE1は、cAMP増加試薬である。
(1)バソプレッシン(0.1μM、ペプチド研究所)
(2)エピネフリン(3μM、和光純薬)
(3)PGE1(20nM、ケイマンケミカル)
(4)カクテル試薬(B): バソプレッシン(0.1μM、ペプチド研究所)、エピネフリン(3μM、和光純薬)、及びPGE1(20nM、ケイマンケミカル)の混合物
なお、括弧内の数値は、測定系に添加時の終濃度を意味する。バソプレッシン、及びエピネフリンは、血小板活性化試薬である。PGE1は、cAMP増加試薬である。
3.4 血小板凝集能の測定
キュベットにPPPを300μL加えて測定し、PPPの透過率を100%に設定した。別のキュベットにPRPを300μL加えて、さらに下記3.5に示す抗血小板作用を有する薬剤を加え、37℃で2分間加温した。。装置にキュベットをセットして測定を開始した。30秒後に、カクテル試薬(B)を加えて血小板凝集能を測定した。測定データは最大凝集率で評価した。
キュベットにPPPを300μL加えて測定し、PPPの透過率を100%に設定した。別のキュベットにPRPを300μL加えて、さらに下記3.5に示す抗血小板作用を有する薬剤を加え、37℃で2分間加温した。。装置にキュベットをセットして測定を開始した。30秒後に、カクテル試薬(B)を加えて血小板凝集能を測定した。測定データは最大凝集率で評価した。
3.5 使用した薬剤
(1)シロスタゾール(ホスホジエステラーゼ阻害剤)(1μM)
(2)ARC66096(P2Y12受容体阻害剤)(10nM)
(3)シロスタゾール(1μM)、及びARC66096(10nM)
なお、括弧内の数値は、測定系に添加時の終濃度を意味する。
(1)シロスタゾール(ホスホジエステラーゼ阻害剤)(1μM)
(2)ARC66096(P2Y12受容体阻害剤)(10nM)
(3)シロスタゾール(1μM)、及びARC66096(10nM)
なお、括弧内の数値は、測定系に添加時の終濃度を意味する。
3.6 結果
血小板凝集能の測定結果を図3に示す。カクテル試薬による血小板凝集能は、シロスタゾール、又はARC66096によって抑制された。また、カクテル試薬による血小板凝集能は、二剤併用によって顕著に抑制された。以上の結果は、カクテル試薬を用いることで、作用の異なる複数の抗血小板薬の薬効評価ができることを意味している。また、カクテル試薬を用いることで、二剤併用投与の薬効評価を高感度でできることを意味している。
血小板凝集能の測定結果を図3に示す。カクテル試薬による血小板凝集能は、シロスタゾール、又はARC66096によって抑制された。また、カクテル試薬による血小板凝集能は、二剤併用によって顕著に抑制された。以上の結果は、カクテル試薬を用いることで、作用の異なる複数の抗血小板薬の薬効評価ができることを意味している。また、カクテル試薬を用いることで、二剤併用投与の薬効評価を高感度でできることを意味している。
<実施例4>
4.1 サンプル調製
上記1.1の方法により、PRP、PPPを調製した。
4.1 サンプル調製
上記1.1の方法により、PRP、PPPを調製した。
4.2 血小板凝集能の測定
キュベットにPPPを300μL加えて測定し、PPPの透過率を100%に設定した。別のキュベットにPRPを300μL加えて37℃で2分間加温した後、装置にキュベットをセットして測定を開始した。30秒後に、下記4.3の試薬を加えて血小板凝集能を測定した。測定データは最大凝集率で評価した。
キュベットにPPPを300μL加えて測定し、PPPの透過率を100%に設定した。別のキュベットにPRPを300μL加えて37℃で2分間加温した後、装置にキュベットをセットして測定を開始した。30秒後に、下記4.3の試薬を加えて血小板凝集能を測定した。測定データは最大凝集率で評価した。
4.3 使用した試薬
(1)polyPHG(1ng/ml、ペプチド研究所)
(2)バソプレッシン(0.1μM、ペプチド研究所)
(3)エピネフリン(1μM、和光純薬)
(4)カクテル試薬(C): polyPHG(1ng/ml、ペプチド研究所)、バソプレッシン(0.1μM、ペプチド研究所)、及びエピネフリン(1μM、和光純薬)の混合物
なお、括弧内の数値は、測定系に添加時の終濃度を意味する。polyPHG、バソプレッシン、及びエピネフリンは、血小板活性化試薬である。
(1)polyPHG(1ng/ml、ペプチド研究所)
(2)バソプレッシン(0.1μM、ペプチド研究所)
(3)エピネフリン(1μM、和光純薬)
(4)カクテル試薬(C): polyPHG(1ng/ml、ペプチド研究所)、バソプレッシン(0.1μM、ペプチド研究所)、及びエピネフリン(1μM、和光純薬)の混合物
なお、括弧内の数値は、測定系に添加時の終濃度を意味する。polyPHG、バソプレッシン、及びエピネフリンは、血小板活性化試薬である。
4.4 血小板凝集能の測定
キュベットにPPPを300μL加えて測定し、PPPの透過率を100%に設定した。別のキュベットにPRPを300μL加えて、さらに下記4.5に示す抗血小板作用を有する薬剤を加え、37℃で2分間加温した。装置にキュベットをセットして測定を開始した。30秒後に、カクテル試薬(C)を加えて血小板凝集能を測定した。測定データは最大凝集率で評価した。
キュベットにPPPを300μL加えて測定し、PPPの透過率を100%に設定した。別のキュベットにPRPを300μL加えて、さらに下記4.5に示す抗血小板作用を有する薬剤を加え、37℃で2分間加温した。装置にキュベットをセットして測定を開始した。30秒後に、カクテル試薬(C)を加えて血小板凝集能を測定した。測定データは最大凝集率で評価した。
4.5 使用した薬剤
(1)アセチルサリチル酸(シクロオキシゲナーゼ1阻害剤)(200μM)
(2)ARC66096(P2Y12受容体阻害剤)(30nM)
(3)アセチルサリチル酸(200μM)、及びARC66096(30nM)
なお、括弧内の数値は、測定系に添加時の終濃度を意味する。
(1)アセチルサリチル酸(シクロオキシゲナーゼ1阻害剤)(200μM)
(2)ARC66096(P2Y12受容体阻害剤)(30nM)
(3)アセチルサリチル酸(200μM)、及びARC66096(30nM)
なお、括弧内の数値は、測定系に添加時の終濃度を意味する。
4.6 結果
血小板凝集能の測定結果を図4に示す。カクテル試薬による血小板凝集能は、アセチルサリチル酸、又はARC66096によって抑制された。また、カクテル試薬による血小板凝集能は、二剤併用によって顕著に抑制された。以上の結果は、カクテル試薬を用いることで、作用の異なる複数の抗血小板薬の薬効評価ができることを意味している。また、カクテル試薬を用いることで、二剤併用投与の薬効評価を高感度でできることを意味している。
血小板凝集能の測定結果を図4に示す。カクテル試薬による血小板凝集能は、アセチルサリチル酸、又はARC66096によって抑制された。また、カクテル試薬による血小板凝集能は、二剤併用によって顕著に抑制された。以上の結果は、カクテル試薬を用いることで、作用の異なる複数の抗血小板薬の薬効評価ができることを意味している。また、カクテル試薬を用いることで、二剤併用投与の薬効評価を高感度でできることを意味している。
<実施例5>
5.1 サンプル調製
上記1.1の方法により、PRP、PPPを調製した。
5.1 サンプル調製
上記1.1の方法により、PRP、PPPを調製した。
5.2 血小板凝集能の測定
キュベットにPPPを300μL加えて測定し、PPPの透過率を100%に設定した。別のキュベットにPRPを300μL加えて37℃で2分間加温した後、装置にキュベットをセットして測定を開始した。30秒後に、下記5.3の試薬を加えて血小板凝集能を測定した。測定データは最大凝集率で評価した。
キュベットにPPPを300μL加えて測定し、PPPの透過率を100%に設定した。別のキュベットにPRPを300μL加えて37℃で2分間加温した後、装置にキュベットをセットして測定を開始した。30秒後に、下記5.3の試薬を加えて血小板凝集能を測定した。測定データは最大凝集率で評価した。
5.3 使用した試薬
(1)トロンビン(0.3U/ml、ヘマトロジック テクノロジーズ)
(2)バソプレッシン(0.1μM、ペプチド研究所)
(3)エピネフリン(1μM、和光純薬)
(4)カクテル試薬(D): トロンビン(0.3U/ml、ヘマトロジック テクノロジーズ)、バソプレッシン(0.1μM、ペプチド研究所)、及びエピネフリン(1μM、和光純薬)の混合物
なお、括弧内の数値は、測定系に添加時の終濃度を意味する。トロンビン、バソプレッシン、及びエピネフリンは、血小板活性化試薬である。
(1)トロンビン(0.3U/ml、ヘマトロジック テクノロジーズ)
(2)バソプレッシン(0.1μM、ペプチド研究所)
(3)エピネフリン(1μM、和光純薬)
(4)カクテル試薬(D): トロンビン(0.3U/ml、ヘマトロジック テクノロジーズ)、バソプレッシン(0.1μM、ペプチド研究所)、及びエピネフリン(1μM、和光純薬)の混合物
なお、括弧内の数値は、測定系に添加時の終濃度を意味する。トロンビン、バソプレッシン、及びエピネフリンは、血小板活性化試薬である。
5.4 血小板凝集能の測定
キュベットにPPPを300μL加えて測定し、PPPの透過率を100%に設定した。別のキュベットにPRPを300μL加えて、さらに下記5.5に示す抗血小板作用を有する薬剤を加え、37℃で2分間加温した。装置にキュベットをセットして測定を開始した。30秒後に、カクテル試薬(C)を加えて血小板凝集能を測定した。測定データは最大凝集率で評価した。
キュベットにPPPを300μL加えて測定し、PPPの透過率を100%に設定した。別のキュベットにPRPを300μL加えて、さらに下記5.5に示す抗血小板作用を有する薬剤を加え、37℃で2分間加温した。装置にキュベットをセットして測定を開始した。30秒後に、カクテル試薬(C)を加えて血小板凝集能を測定した。測定データは最大凝集率で評価した。
5.5 使用した薬剤
(1)アセチルサリチル酸(シクロオキシゲナーゼ1阻害剤)(200μM)
(2)ARC66096(P2Y12受容体阻害剤)(10nM)
(3)アセチルサリチル酸(200μM)、及びARC66096(10nM)
なお、括弧内の数値は、測定系に添加時の終濃度を意味する。
(1)アセチルサリチル酸(シクロオキシゲナーゼ1阻害剤)(200μM)
(2)ARC66096(P2Y12受容体阻害剤)(10nM)
(3)アセチルサリチル酸(200μM)、及びARC66096(10nM)
なお、括弧内の数値は、測定系に添加時の終濃度を意味する。
5.6 結果
血小板凝集能の測定結果を図5に示す。カクテル試薬による血小板凝集能は、アセチルサリチル酸、又はARC66096によって抑制された。また、カクテル試薬による血小板凝集能は、二剤併用によって顕著に抑制された。以上の結果は、カクテル試薬を用いることで、作用の異なる複数の抗血小板薬の薬効評価ができることを意味している。また、カクテル試薬を用いることで、二剤併用投与の薬効評価を高感度でできることを意味している。
血小板凝集能の測定結果を図5に示す。カクテル試薬による血小板凝集能は、アセチルサリチル酸、又はARC66096によって抑制された。また、カクテル試薬による血小板凝集能は、二剤併用によって顕著に抑制された。以上の結果は、カクテル試薬を用いることで、作用の異なる複数の抗血小板薬の薬効評価ができることを意味している。また、カクテル試薬を用いることで、二剤併用投与の薬効評価を高感度でできることを意味している。
以上の実施例で示された結果は、3種類以上の血小板機能に影響する試薬(但し、少なくとも2種類の血小板活性化試薬を含む)を含むカクテル試薬を用いることで、作用の異なる複数の抗血小板薬の薬効評価ができることを意味している。また、上記カクテル試薬を用いることで、抗血小板薬の二剤併用投与の薬効評価を高感度でできることを意味している。上記カクテル試薬は3種類以上の試薬を含むため、生体内に近い条件で複数の情報伝達経路を活性化させることが可能になり、その結果、血小板機能を総合的に評価することができたのではないかと考えられる。
以上、本発明を実施例に基づいて説明した。この実施例はあくまで例示であり、種々の変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
Claims (14)
- 3種類以上の血小板機能に影響する試薬(但し、少なくとも2種類の血小板活性化試薬を含む)を含む、血小板機能測定用のカクテル試薬。
- 前記血小板機能に影響する試薬は、血小板機能活性化試薬又は血小板機能抑制試薬である、請求項1に記載のカクテル試薬。
- 前記血小板機能に影響する試薬は、血小板凝集能活性化試薬又は血小板凝集能抑制試薬である、請求項1又は2に記載のカクテル試薬。
- 前記3種類以上の血小板機能に影響する試薬は、
(a) 3種類以上の血小板活性化試薬、又は
(b) 2種類以上の血小板活性化試薬、及び1種類以上のcAMP増加試薬もしくはcGMP増加試薬、
を含む、請求項1〜3いずれかに記載のカクテル試薬。 - 患者の血液由来サンプルと接触させることによって、前記患者の血小板機能を測定するための、請求項1〜4いずれかに記載のカクテル試薬。
- 抗血小板薬の薬効評価用の、請求項1〜5いずれかに記載のカクテル試薬。
- 抗血小板薬の投与を受けた患者の血液由来サンプルと接触させることによって、前記患者に対する前記抗血小板薬の薬効評価を行うための、請求項1〜6いずれかに記載のカクテル試薬。
- 抗血小板薬の薬効評価用であり、複数の抗血小板薬の薬効評価に対応する兼用品である、請求項1〜7いずれかに記載のカクテル試薬。
- 抗血小板薬の併用投与を受けた患者の薬効を評価するための、請求項1〜8いずれかに記載のカクテル試薬。
- 前記抗血小板薬は、虚血性疾患治療薬、血栓治療薬、塞栓治療薬、又は血流障害治療薬を含む、請求項1〜9いずれかに記載のカクテル試薬。
- 3種類以上の血小板機能に影響する試薬(但し、少なくとも2種類の血小板活性化試薬を含む)を含む、血小板機能測定用のキット。
- 患者の血液由来サンプルと、3種類以上の血小板機能に影響する試薬(但し、少なくとも2種類の血小板活性化試薬を含む)とを接触させる工程を含む、血小板機能測定法。
- 3種類以上の血小板機能に影響する試薬(但し、少なくとも2種類の血小板活性化試薬を含む)を含む、抗血小板薬の薬効評価用のカクテル試薬。
- 患者の血液由来サンプルと、3種類以上の血小板機能に影響する試薬(但し、少なくとも2種類の血小板活性化試薬を含む)とを接触させる工程を含む、抗血小板薬の薬効評価法。
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JP2018059799A (ja) * | 2016-10-05 | 2018-04-12 | ソニー株式会社 | 血小板凝集能解析方法、血小板凝集能解析装置、血小板凝集能解析用プログラム及び血小板凝集能解析システム |
JP2020190570A (ja) * | 2016-10-05 | 2020-11-26 | ソニー株式会社 | 血小板凝集能解析方法、血小板凝集能解析装置、血小板凝集能解析用プログラム及び血小板凝集能解析システム |
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JP2018059799A (ja) * | 2016-10-05 | 2018-04-12 | ソニー株式会社 | 血小板凝集能解析方法、血小板凝集能解析装置、血小板凝集能解析用プログラム及び血小板凝集能解析システム |
WO2018066207A1 (ja) * | 2016-10-05 | 2018-04-12 | ソニー株式会社 | 血小板凝集能解析方法、血小板凝集能解析装置、血小板凝集能解析用プログラム及び血小板凝集能解析システム |
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US11802825B2 (en) | 2016-10-05 | 2023-10-31 | Sony Corporation | Platelet aggregation analysis method, platelet aggregation analysis device, program for analyzing platelet aggregation, and platelet aggregation analysis system |
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